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【UFC ABC05】クレイジソン・ホドリゲス戦へ、平良達郎─01─「モレノとロイヴァルは強いと思います」

【写真】ジョージア州との州境に近い、ジャクソンビルのビーチで。ジャクソンビルは2020年にコロナパンデミックが起こった際、いち早くUFCの開催を認めた街で、ダナ・ホワイトが「このことは絶対に忘れない」と恩義を感じている自治体だ(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」に平良達郎が出場し、クレイジソン・ホドリゲスと戦う。

昨年5月のUFCデビューから1年が経ち、世界最高峰で3連勝─2つの一本勝ちと世界最高峰でも国内で戦ってきた時のように結果を残す。I’m happy Thank youというメイクが北米で受けるなど、確実に存在感が増している。

そんな平良を渡米前にキャッチ。次戦について、そしてフライ級戦線全般について尋ねた。


──その背景は、今も沖縄ですね(※取材は6月14日に行われた)。

「ハイ。沖縄です。スミマセン、寝起きで。寝ぐせがついているので、ヘアバンドをしています(笑)。金曜日に東京に行って、羽田空港の近くで一泊して。土曜日の便で米国へ行きます。到着も土曜日ですね。僕としては5日でなく、試合の1週間前に現地に入りたいというのはあるので、こういう便になりました」

──特に標高が高いなど、そういうことがないフロリダでのファイトですが、1週間前に入りたいというのは?

「時差ボケ対策もありますし、日本と米国では体重の落ち方も違うかなって思って。それに時差ボケの方も、1週間あれば良くなるので」

──デンバーでの出稽古は、どれぐらいまで行っていたのですか。

「4月の終わり……5月1日までですね。3月の10日ぐらいに向うに行って」

──一緒に練習していて写真を送っていただいたアザット・マスクン、そしてアズ・アルマバエフというカザフスタンのフライ級ファイターが続々とUFCとサインしていますね。

(C)TATSURO TAIRA

「そうっスねぇ。

カザフスタン、強いと思います。彼らと試合をすることになると、組みの土台が他の選手より強いので簡単にいかないでしょうね」

──ところでRoad to UFCで鶴屋怜選手が勝利しました。あの試合を視て、どのように思われましたか。

「予想通りというか……まぁ、勝ってもらわないと。最初から飛ばしちゃうんで、そこの心配はありました。1R耐えられてしまって。でも、練習をしていてもスタミナはあるし、極め切れるので。やっぱりさすがだなと思いましたね」

──「次もその次も一本勝ちでUFCに行く」と怜選手が言っていた一方で、お父さんは「フライ級は選手を増やしているけど、バンタム級とかと比べるとランカーでもそれほどの力はない。やはりフライ級で日本人はチャンピオンにならないと」という風に言っていました。

「そうは思います。バンタム級は明らかにレベルが高い。フライ級は人によるというか……デメトリウス・ジョンソンやヘンリー・セフードとは違うと思います」

──ランキングの変動はなかなかないという現状のなかで、平良選手自身はランカーと比較して自分の実力をどのように自己評価していますか。

「えぇと……僕は……まぁ、ランキング上位に入れる自信はあります。フライ級ランキングを見渡して、アレッシャンドリ・パントージャがどんなモノか余り分からないですけど、当然チャンピオンのブランドン・モレノとブランドン・ロイヴァルは強いと思います。この2人、それとタイトルマッチを控えているパントージャ……は分からないので、モレノとロイヴァルの2人は強いと思っていますね」

──つまり、他には勝てる?

「そうですね、その自信はあります」

──個人的に気になるのですが、カザフスタンの選手が強いと言っていましたが、彼らはランキングでいえばどの辺りに相当する力を持っていると思っていますか。

「試合をハイライトとかでしか見たことがないのですが、アザット・マスクンは16勝0敗ですしね。もうタイソン・ナム選手との試合が決まっているので(※7月15日)、凄く楽しみです。やった感じ、極めが凄く強いとかはないんですよ。でもタイソン・ナム選手を普通にフィニッシュするのなら、ランキング上位に入ってくると思います」

──平良選手が無敗でUFCに行った時も、対戦相手はUFCファイターではないので参考にできない。UFCでどれだけ戦えるのかは、レコードでは分からないと思っていました。マスクンもまさにそういうことなのでしょうが……。

「ハイ、UFCで試合をして、その実力を確認したいです」

──自身としては、既に3連勝で力を証明しました。そして「I’m happy, Thank you」というセリフが浸透しています(笑)。

「デビュー戦の時に自然に口から出た言葉なのですが、Tシャツとか創られると、『言わないとなぁ』ってプレッシャーになりますね(苦笑)。岡田(遼)さんの『修斗を愛しているから』的になっていて。岡田さんからは『絶対に言い続けろ』と言われていますけど……変に意識してしまいますね」

──平良選手は自然発生的に出た言葉で、その真っ直ぐさが受けたのだと思います。対して岡田さんのセリフは、造られたビジネス的なモノですからね。

「アハハハハ」

──岡田さんネタも振ってもらいましたので、話を本筋に戻させていただきます。改めてクレイジソン・ホドリゲス、どのような選手でしょうか。

「1Rフィニッシュが多くて、その攻撃力は間違いなく彼の武器です。ただ、総合力は足りないと思います。寝技は僕の方が上ですし、それだけに僕が寝技で来ると思っているでしょうね。でも、シャーウス・オリヴェイラのジムに所属しているので寝技対策はしてくるはずです。すぐ極めることができなかったり、極めきれないことがあっても常にフィニッシュを狙う。少し速いと感じられるようなペースで、どんどん仕掛けていこうと思います。

今はそのペースで戦っても、5分3Rを戦うだけのスタミナもあります。ただし、練習と試合は腕の張り方なんかは確実に違っていて……。それが緊張感からなのか、減量をしているからなのか分からないですけど、試合と練習の違いを確かめる上でも色々な展開を創っていきたいと思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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o TSUNE パンクラス 修斗 藤井伸樹

PANCRASE333:第10試合・井村塁 vs. 石井逸人

バンタム級。井村1位。

無敗で中島のタイトルに挑戦した井村だがKO負け。さらに次戦はTSUNEにも押さえ込まれ判定負け。そこから平田・佐久間に勝利して現在2連勝。

石井は2019年11月にパンクラスに初参戦したが、瀧澤謙太に飛び膝でKO負け。その後修斗で安藤の環太平洋王座に挑戦するが2R一本負け。安藤が返上した王座を小野島との王座決定戦で獲得したが、昨年11月の防衛戦で藤井伸樹に判定負けし、王座から陥落した。

打撃で出た井村。組んでボディロックしたが、石井テイクダウン。井村ガードから腕十字を狙うが、石井ふせぎながらがらパウンド。カットしている井村。なおも十字・三角を狙っていく井村。密着してディフェンスしている石井。また肘を入れる石井。残り1分半で井村バックマウントになったが、石井即下に落とした。肘連打。井村足で蹴って立つ。井村のカットのドクターチェック。カットは頭頂部の模様。再開。井村打撃で出る。スリップした石井だがタックルに。テイクダウン。すぐにケージを背負い立とうとする井村。立ったが倒される。石井パウンドをいれつつバックに回ろうとする。ホーン。

1R三者石井10-9。

2R。組んだ石井。井村シングルレッグへ。こらえて肘を入れる石井。しかし足首を捕らえてバックに回った井村。ハーフバック。四の字バック。チョーク。まだアゴの上。外れた。バックキープする井村。石井は背中の井村にパンチを入れる。井村バックからパウンド。チョーク。腕を掴んで外した。逆のチョーク。まだアゴの上。外した石井。背負って立ち全店で逃れようとした石井だが井村離れない。ホーン。

2R終了後に井村のカットのドクターチェック。続行。

2R三者井村10-9。

3R。詰めてきた井村にパンチを入れる石井。シングルレッグ。腕を一本差してケージでこらえる井村。石井振って一気にバックを狙ったが井村正対。井村タックルへ。スタンドバック。バックマウントに。しかし足のロックが完成する前に反転して上になった石井。立った井村だが石井タックルでテイクダウン。上で押さえ込まずにパウンドを打ち込む石井。押さえてない分、立ち上がれた井村。また足首を掴んでテイクダウン。バックを狙ったが足がフックできず。立った石井。が、井村またタックルからスタンドバック。そしてバックマウント!チョーク。アゴの上。残り1分。背中の井村を殴る石井だが井村チョーク。まだアゴの上。マタレオンで絞めたがタイムアップ。

三者29-28で井村勝利!

3Rは展開が何度も変わるシーソーゲームだったが、最後にバックキープした井村の勝利。

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ABEMA ISAO MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase333 RIZIN TSUNE   アルマン・オスパノフ パンクラス ビクター・ヘンリー 中島太一 井村塁 堀江圭功 海外 田嶋椋

【Pancrase333】豪華ラインナップ?? 第一弾はバンタム級王座統一戦=中島太一×田嶋椋!!!!

【写真】人にはそれぞれの幸せの形があるのだということが伝わってくる──中島と田嶋、タイトル奪取後の1枚 (C)MMAPLANET

7日(火)にパンクラスより、4月30日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase333でバンタム級王座統一戦=中島太一×田島椋の一戦が組まれることが発表された。

正規バンタム級キング・オブ・パンクラシストの中島は2021年12月に井村塁との王座決定戦で圧勝し、王座を獲得。4月にRIZINでヴガール・ケラモフに敗れ、12月にはTSUNEを相手に同王座の初防衛戦が予定されていたが、欠場となっていた。

中島の欠場を受けてTSUNEと暫定王座決定戦を戦い、3RでTKO勝ちを収めた田嶋が、暫定バンタム級キング・オブ・パンクラシストのベルトを巻いた。


田嶋は暫定王座獲得後に海外への挑戦を宣言しているが、本人が中島との統一戦に勝利した上で──と条件を課していた。逆をいえば田嶋にとって、中島越えを果たすと国内でやるべきことはないという節目の一戦となる。

23歳の暫定王者と33歳の正規王者、戦績だけでも3倍以上。対戦相手ベースでいえば、中島は前述したケラモフだけでなくISAO、堀江圭功、ユータ&ロック、アルマン・オスパノフ、ビクター・ヘンリーと田嶋とは比較にならない猛者と戦ってきた。

とはいえ、いってみればこの戦績の違いは全て年齢差に起因する。強豪相手に中島が全勝していれば、田嶋もその戦績に敬意を払うべきだが、決してそうでない。田嶋陣営としては経験不足を指摘されても、致し方ないというのが本音だろう。

田嶋は組み技一本槍、寝技を持ち込むためのスタイルから、ベルトを巻いたTSUNEを見るまでもなく打撃の成長も著しく、寝技とスタンドの両面で相手のテンポでなく自分のリズムで戦うことを貫いてきた。

それ故に自身の攻勢が、ペースというわけでない百戦錬磨の中島との戦いは田嶋に新しい光景を見せることになる可能性は高い。レコードは綺麗でなく、タフな戦いを続け来たチャンピオンと、綺麗なレコードで統一王座を海外へのステップイングボードとしたい暫定王者。J-MMAの近代&現代史が交錯する一戦となる。

なお、クリスマスの横浜大会に続き、大箱となる立川大会では、複数のタイトル戦、注目に新顔などの出場も噂レベルで聞こえてくる。26日のニューピア大会を控えるパンクラスだが、今大会の追加カードの発表も気になるところだ。

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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 TSUNE   シュウジ・ヤマウチ パン・ジェヒョク 上田将竜 伊藤盛一郎 猿飛流 田嶋椋 透暉鷹 雑賀ヤン坊達也 鶴屋怜

【Pancrase330】 Pancrase330 Gallery 計量台の上とケージの中。もう一つの戦いの軌跡

【写真】猿飛流の両日のフォルムの違いは北米クラスか(C)MMAPLANET

昨年12月25日(日)に開催されたPancrase330。同大会の上位カードに出場した10選手の前日計量とファイト当日の肉体のフォルムの見比べてみたい。

欧米の選手たちと比較して減量及びリカバリーの幅を少なくする傾向にある日本人ファイターだが、何に水を抜き、再び水分を取り戻し筋肉が膨らむのか。大胸筋や僧帽筋、そして肩回りにもギリギリの状態まで落とし込んでいる選手がいることが確認できる。


鶴屋怜

透暉鷹

パン・ジェヒョク

雑賀ヤン坊達也

シュウジ・ヤマウチ

TSUNE

田嶋椋

上田将竜

伊藤盛一郎

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MMA o PANCRASE TSUNE UFC パンクラス 伊藤盛一郎 田嶋椋 鶴屋怜

【パンクラス】初開催 横浜武道館はどうだったのか!?

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30周年のメモリアルイヤーを目前に控えて開催されたPANCRASE 330。サラブレッド鶴屋怜の王座奪取に田嶋椋×TSUNEの激闘、さらに伊藤盛一郎の華々しいパンクラスデビューなど非常に見応えのある大会でした。

その大会が行われたのが横浜武道館。パンクラスはもちろん、MMAイベントとして初進出の会場でしたが、果たして観戦しやすやの面でどうだったのか。

母体になったのは横浜文化体育館。過去にはパンクラスやリングスも節目となる大会を開催してきた老舗のハコでした。それが老朽化による改築が進み、改築のために近くにあった横浜市立横浜総合高等学校旧校舎跡地にサブアリーナとして2020年にオープンしたのが横浜武道館です。
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一階にある入口を入って急勾配の階段を上がると2階~3階がメインアリーナ。これが思った以上に広い。中央にケージを設置して客席も中央に寄せているので、会場の両サイドには椅子が置かれていない空き空間がかなりありました。

このフロアの感じと充実した3階席のスペース。そこからの見晴らしは実に快適。暗転してケージがライトアップされた場面ちょっとUFCぽくてメジャー感がありました。改めて思い出すと大田区文化体育館ぽい。最近の自治体系のハコモノのトレンドなのかもしれませんね。

すごく良い会場ではありますが、パンクラスが大会中に発表した2023年の大会スケジュールには横浜武道館の名前はありませんでした。キャパの大きさ的に節目となるビッグイベントを開催する算段か。この会場をフルハウスにする対戦カードを用意出来るか。これが30周年を迎えるパンクラスの課題でしょう。
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クリアするのは高いハードルですが、ありがたかった話が1つ。本戦は全13試合という大容量でしたが、14時30分開始という事もあってメインは19時半前に終了。イベント後に鶴屋怜の涙の一本勝ちを肴に一杯やれた余裕があったのはこれ以上ない喜びでした。

やっぱり格闘技に関わらずイベントはこうじゃないと。クリスマスに21時終了ダメだよ、20時前じゃなきゃ!往年の名セリフのオマージュが脳裏をかすめました。30周年を迎えるパンクラスに幸運あれ。
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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 TSUNE 田嶋椋

【Pancrase330】2022年にネオブラ優勝から暫定王者へ。TSUNEの左でグラつくも田嶋が逆転TKO勝利

【写真】見事な田嶋のフィニッシュ力。打撃戦を制してベルトを巻いた(C)MMAPLANET

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
田嶋椋(日本)
Def.4R3分13秒 by TKO
TSUNE(日本)

サウスポーのTSUNEにプレッシャーをかける田嶋。TSUNEは足を滑らせたか、すぐに立ち上がる。TSUNEの左ストレートが田嶋の顔面を捉えた。田嶋は左ローを当てる。TSUNEが左ストレートを伸ばすと、打ち終わりに田嶋が左ジャブを当てた。TSUNEが左ストレートから右フックを繰り出すと、田嶋も右を伸ばす。田嶋は左ロー、しかし手数が少ない。TSUNEは左ボディストレートを突き刺す。

TSUNEの左ストレートを食らい、グラつく田嶋。組みついたTSUNEがグラウンドに持ち込むも、田嶋が潰してTSUNEの右腕を狙う。スクランブルからハイクロッチでケージに押し込んでいくTSUNE。田嶋は両腕を差し上げて、体勢を入れ替え投げを打つ。そしてボディロックからTSUNEに尻もちを着かせた。立ち上がるTSUNEを払い腰で投げた田嶋は、そのままバックに着いてTSUNEの左腕を抑える。グラウンドに引きづりこみ、右足を入れたがTSUNEが立ち上がった。

初回はジャッジが3者ともTSUNEに10-9をつけた。

2R、プレスをかけるのはTSUNEだ。田嶋は右のガードを固めて足を使う。田嶋が相手にケージを背負わせて左ジャブを突く。しかしTSUNEの左ストレートを警戒してバックステップ。TSUNEの右フックが田嶋の顔面をかすめる。田嶋の左手を抑えるTSUNEがワンツーを見せた。田嶋の左がヒット。しかしTSUNEも左ストレートを当てる。

互いに手数が少なくなるなか、田嶋の左ジャブとTSUNEの左ストレートが同時に当たった。TSUNEのフェイントで動いた田嶋に、TSUNEのパンチが当たる。TSUNEは田嶋の左ジャブの打ち終わりに左を伸ばして、腰を落とさせた。左ストレート、右フックを繰り出すTSUNE。田嶋も相手のパンチの打ち終わりに右を当てる。TSUNEの右手を抑える田嶋。TSUNEがパンチを上下に打ち分けると、田嶋は右ストレートを打ち下ろしていった。

2Rもジャッジ3者ともTSUNEに10-9をつけている。

3R、TSUNEが右を細かく動かし始めた。田嶋がその右を抑えにいくと、TSUNEは左ストレートを繰り出す。左ハイ、さらに右フックで相手を下がらせるTSUNE。左ストレートを上下に散らすTSUNEに、シングルレッグで組みついた田嶋だが、TSUNEに逃げられてしまう。田嶋の右前蹴りを捌いたTSUNEは、足を使って左ストレートを狙う。

TSUNEが右フックから左ストレートを見せると、下がってしまう田嶋。TSUNEにケージを背負わせ、右ストレートを当てるが、TSUNEもワンツーを打ち返す。しかし鼻から大量の出血が見られるTSUNE。田嶋のパンチがTSUNEの画面を捉える。グラつくTSUNEにパンチを浴びせていく田嶋。足を滑らせるも立ち上がって足を使うTSUNEは、前に出て来る田嶋にシングルレッグで組みつき、ケージに押し込んでから足を引いて背中を着かせた。田嶋もすぐに組み返してラウンドを終えている。

3Rはジャッジ3者とも田嶋に10-9をつけた。

4R、左のダブルを当てたTSUNEが、さらに左を上下に散らす。左ボディストレートを受けて動きが止まる田嶋。TSUNEは田嶋の右ストレートに左を合わせる。しかしまだ足元がフラついているTSUNE。ここで田嶋が下がって距離を取った。TSUNEの左の打ち終わりに右を合わせた田嶋が、左ジャブでTSUNEにケージを背負わせる。田嶋のパンチを受けてグラつくTSUNE。田嶋がダウンを奪い、グラウンドでパンチを連打する。大流血のTSUNEは倒れながらもシングルレッグで組みつき、田嶋に尻もちを着かせた。

田嶋は右腕を差し上げて体勢を入れ替え、バックからTSUNEの顔面にパンチを連打する。顔面が大きく腫れあがったTSUNEだが、立ち上がってパンチを打ち返す。しかし田嶋の連打を受けてTSUNEの動きが止まり、下がったところでサブレフェリーがストップを促すホイッスルを吹き、レフェリーが試合を止めた。

今年のネオブラを制してから1試合目で暫定バンタム級王者となった田嶋は、「クリスマスっていうことで盛り上げられたと思います。これからも応援よろしくお願いします」と笑顔でケージを降りた。


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【Pancrase330】計量終了(第1試合~第7試合)スクランブル発進の岡野も含めメイン出場選手に問題なし

【写真】さらっと7キロの減量といった岡野 (C)MMAPLANET

24日(土)午後12時45分より、東京都新宿区のサンエービル地下1階会議室で明日25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330の第1試合から第7試合に出場するファイター達の計量が行われた。

マッハ道場の同門、葛西和希が15日(金)に負傷し全治6週間という診断結果を受け急遽、代役を買って出て粕谷優介と対戦することになったHEATライト級チャンピオン岡野裕城は70.5キロでクリアしている。

「そんなに厳しくなかったですよ。ちょうど体重も落ちていて、7キロぐらいしか減量していないです」と常人の理解の範疇を越えた発言を涼しい顔で出来る岡野は、パンクラス初陣でどのようなファイトを見せることができるか。

ここでは計量直後の各選手のコメントをお届けしたい。

田村一聖
「明日はフィニッシュできるように頑張ります」

Ryo
「田村選手とはホントずっとやりたかったです。

明日、気持ちをしっかりと込めて頑張ります」


押忍マン洸太
「明日は思いっきり暴れます」

林源平
「ぶっとばします」

村山暁洋
「ずっとやるかもしれないと思っていた相手なんですけど。

凄いタフなんですけど、明日はフィニッシュで勝ちます」

長岡弘樹
「明日は根性を出して、魂を燃やして。

村山選手と戦いたいと思います」

高木凌
「明日の試合、死んでも勝ちます」

新居すぐる
「試合が決まってからずっと高木選手のことを考えてきたんで、明日は練習してきたことを全部出して勝ちにいきたいと思います」

岡野裕城
「えぇと……パンクラス・デビュー戦なんで、頑張ります」

粕谷優介
「また子供達に恰好良いところを見せます」

井村塁
「横浜のビッグマッチで組んでいただいて、ありがとうございます。

相手、佐久間選手なんですけど、自分らしくフィニッシュして良いクリスマスを迎えます」

佐久間健太
「久しぶりなんですけど、パンチを当てられるよう頑張ります」

沙弥子
「第1試合をやります、沙弥子です。世界で戦ってきた選手とこのタイミングで試合をすることは、一生の経験になると思います。明日は挑戦者という気持ちを忘れずに、攻め続けて勝ちたいと思います」

ジェニー・ファン
「最初に、このケージで戦う機会を与えてくれたパンクラスに感謝しています。私の対戦相手はとても強くて、とても良い選手です。明日の試合に期待しています。ベストと尽くします」

■視聴方法(予定)
2022年12月25日(日)
午後1時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後2時30分~ U-NEXT

■ Pancrase330計量結果

※赤字選手名をクリックすると関連記事やインタビューに跳びます

<フライ級KOPC/5分5R>
[王者] 猿飛流:56.5キロ
[挑戦者] 鶴屋怜:56.45キロ

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹:66.25キロ
パン・ジェヒョク:66.15キロ

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
シュウジ・ヤマウチ:70.45キロ

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
TSUNE:60.95キロ
田嶋椋:61.05キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
ソルト:52.45キロ

<フライ級/5分3R>
上田将竜:57.0キロ
伊藤盛一郎:56.95キロ

<フェザー級/5分3R>
田村一聖:65.75キロ
Ryo:65.35キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:77.4キロ
林源平:77.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋:77.5キロ
長岡弘樹:76.75キロ

<フェザー級/5分3R>
高木凌:66.2キロ
新居すぐる:66.1キロ

<ライト級/5分3R>
岡野裕城:70.5キロ
粕谷優介:70.3キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
佐久間健太:61.55キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.5キロ
ジェニー・ファン:46.55キロ

<フェザー級/5分3R>
加藤泰貴:65.95キロ
倉本拓也:66.25キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.3キロ
木本海人:61.35キロ

<57.7キロ契約/5分3R>
水戸邉荘大:57.7キロ
金澤臣人:56.7キロ

<アマMMAバンタム級/3分3R>
山口怜臣:61.05キロ
岡田嵐士:60.95キロ

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【Pancrase330】計量終了(第8試合~メイン)上田将竜「明日はクリスマス。家族も子供も置いて──」

【写真】Make weight大賞は猿飛流。これだけ筋肉を残し、9キロ・10キロを60キロ台の体格で落とすのは相当な減量テクニックを有しているはずだ。その猿飛流、パス後の水分補給で「世界で一番美味い水」と連呼していた(C)MMAPLANET

24日(土)正午より、東京都新宿区のサンエービル地下1階会議室で明日25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330のメインから第8試合までの計量が行われた。

メインのフライ級KOPCで戦う猿飛流✖鶴屋怜を始め12人の上位カード出場選手は全員が一発で計量をクリアした。

ここでは計量直後の各選手のコメントをお届けしたい。なお透暉鷹は新幹線が遅れたことで、会場への到着が遅れ最後に計量とコメント、パン・ジェヒョクとの撮影を済ませている。


猿飛流
「明日はメインイベンターとして、チャンピオンとしての試合を見せます。見ていてください。絶対に盛り上げます。以上」

鶴屋怜
「2022年ラストのパンクラスの大会のメインイベントで、しっかりKO、一本勝ちして盛り上げるので。チャンピオンになります」

パン・ジェヒョク
「コンバンワ。初めまして。ボクハ、コリアン・スパイシー・パンチ、この名前を覚えてください。オポネント、ドコデスカ。アリガトゴザイマス」

透暉鷹
「初の国際戦なんですけど、普通に勝つだけじゃなくてしっかりと自分の強さを証明して、勝ちたいと思います」

雑賀ヤン坊達也
「まずはシュウジ選手、ブラジルから日本までありがとうございました。明日は最高の試合をして、皆さんにクリスマスプレゼントができれば良いなと。しっかりKOするので、よく見ておいてください」

シュウジ・ヤマウチ
「初めまして、ヤマウチ・シュウジです。パンクラスに出ることはとても嬉しいです。明日は良い試合をするので、皆さん期待してください」

TSUNE
「明日のためにしっかりと仕上げてきました。試合で魅せます。応援よろしくお願いします」

田嶋椋
「明日はしっかりとやりきって、勝ちます。応援よろしくおねがいします」

KAREN
「しっかりKO、一本して。クリスマスに連勝して、2022年を締めくくります。お願いします」

ソルト
「パンクラスに初参戦できて嬉しいです。試合を組んでいただいてありがとうございます。明日はチャンピオンのKAREN選手との試合なので、連勝を止めて行こうと思っています。宜しくお願いします」

上田将竜
「伊藤選手、パンクラスに来てくれてありがとうございます。伊藤選手はイケメンで試合が面白くて、いつもジェラシーを感じていました。でも、こっちもパンクラスで10年間戦ってきた意地があるんで。さらに明日はクリスマスなんで、家族も子供も置いて戦いに来ているので、激熱、ポイズンな試合をしましょう」

伊藤盛一郎
「今回、パンクラスのデビュー戦になるんですけど、ZST、Groundslamで育ってきた自分らしく戦い、一本、KOで勝ちたいと思います」

■視聴方法(予定)
2022年12月25日(日)
午後1時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後2時30分~ U-NEXT

■ Pancrase330計量結果

※赤字選手名をクリックすると関連記事やインタビューに跳びます

<フライ級KOPC/5分5R>
[王者] 猿飛流:56.5キロ
[挑戦者] 鶴屋怜:56.45キロ

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹:66.25キロ
パン・ジェヒョク:66.15キロ

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
シュウジ・ヤマウチ:70.45キロ

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
TSUNE:60.95キロ
田嶋椋:61.05キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
ソルト:52.45キロ

<フライ級/5分3R>
上田将竜:57.0キロ
伊藤盛一郎:56.95キロ

<フェザー級/5分3R>
田村一聖:65.75キロ
Ryo:65.35キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:77.4キロ
林源平:77.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋:77.5キロ
長岡弘樹:76.75キロ

<フェザー級/5分3R>
高木凌:66.2キロ
新居すぐる:66.1キロ

<ライト級/5分3R>
岡野裕城:70.5キロ
粕谷優介:70.3キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
佐久間健太:61.55キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.5キロ
ジェニー・ファン:46.55キロ

<フェザー級/5分3R>
加藤泰貴:65.95キロ
倉本拓也:66.25キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.3キロ
木本海人:61.35キロ

<57.7キロ契約/5分3R>
水戸邉荘大:57.7キロ
金澤臣人:56.7キロ

<アマMMAバンタム級/3分3R>
山口怜臣:61.05キロ
岡田嵐士:60.95キロ

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【Pancrase330】12・25を読む 田嶋椋と暫定バンタム級T、TSUNE─02─「MMA人生を変えてみせます」

【写真】人生でなく、MMA人生を変えるという言葉が大人なTSUNEだ(C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、田嶋椋と暫定バンタム級王座を争うTSUNEのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

社会人野球を離れ、MMAを始めてから14年が経ったTSUNEにとって初のベルト挑戦の機会が訪れた。しかし本来挑むはずであったバンタム級KOPの中島太一が負傷欠場に。結果、今年のネオブラッド・トーナメント優勝&MVPの田嶋椋と、暫定王座を賭けて対戦することとなった。誰が相手でも関係ない、とTSUNEは言う。狙うはベルトのみ――37歳のベルト初挑戦。12・25を読む、第8弾はTUSNEインタビュー後編、TSUNEの意気込みをお伝えしたい。

<TSUNEインタビューPart.01はコチラから>


――ではMMAをやるために上京したのですか。

「30歳までと期限を決めて東京に来ました。ずっと野球をやっていたので、プロのスポーツ選手になることの厳しさは知っていますから。MMAもプロでやっていくのは厳しいと思っていました。だから、やれるところまでやってみようと。それがこんなに長くMMAをやっているとは思わなかったです(笑)」

――もうTSUNE選手はプロデビューから11年、現在37歳ですからね。それだけ野球をやっていると、体力面や体の動きなどは他の選手よりも上だったのではないですか。

「確かに体力的には上でした。でも野球では道具を使うじゃないですか。体ひとつでやるスポーツって大変なんだなって思いましたね。野球ってグローブとボールを上手く使えば三振は取れるし、バットとボールが上手く使えればホームランを打てるんですよ」

――そんなに簡単な話ではないと思います(笑)。ただ、言わんとすることは分かります。

「アハハハ。MMAって、よりパワーを使うと思うんですよ。体の動かし方も全然違うし、大変でしたね」

――上京して最初はGRABAKAジムに通っていたのですよね。

「はい。上京する時に、いろんな人に相談したら『指導員が多いところが良い』って言われたんです。それで名前も知っていたし、2008年にGRABAKAに入会しました。2007年にPRIDEが無くなっていて、テレビで見たような華やかな世界ではなかった。正直、生活も楽ではなかったけど、それもまた楽しかったです。

MMAは自由というか、勝つも負けるも、強くなるもならないも全部が自分次第じゃないですか。ずっとチームプレイしかやったことがなくて、野球だと自分が活躍しても負ける時がある。反対に自分が活躍しなくても、チームは勝つときがある。MMAは試合で勝って生活できるかどうか、全て自分次第なところが新鮮で楽しかったんですよ」

――それはずっと楽しいままでしたか。

「楽しかったです。1日中ジムにいて、ずっと練習し続けていました。でも2014年――30歳になる時に、1引き分けから3連敗していて、もうMMAを辞めようかどうか考えた時があったんですよ。どちらが先かは覚えていないんですけど、ちょうどその頃に山﨑(剛)さんがMe,Weを立ち上げていたので、自分も移籍しました。それも選手としてではなく、コーチやスタッフとしてMe,Weを盛り上げたいと思って」

――もうプロ選手としては引退し、裏方に専念するつもりだったのですね。

「そうです。でも、Me,Weに入ってから最後に1試合勝ってから終わりたいなと思っていたのに、今に至っています(笑)。Me,Weにいろんな選手が入ってきて、僕を支援してくれる方もいて……なんだか辞めたくても辞められない状況になっていました。アハハハ」

――アハハハ、って……。

「30歳を過ぎた頃から自信がついてきたんです。出稽古でも同階級の人にボコボコにされることがなくなってきて。GRABAKAに入った時に山﨑さんから『まずは柔術から』と言われて、1年間ぐらいずっと柔術だけやっていました。だからデビュー当初は相手を抑え込むぐらいしかできなかったんですよ。でも、それがあったうえで打撃も覚えてきて、今に繋がっているんじゃないかと思います。特に打撃が当たるようになってきたから、僕も調子に乗っちゃって(笑)」

――それだけ調子に乗ってもおかしくはない4連勝で、ベルト挑戦のチャンスを掴みました。ただ、それが直前に対戦相手が変更となり……。

「ずっと中島選手の対策をやっていたました。トータルな面では勝てないと思います。だからMMAの全てを出しながら、どこかを突いて勝つための作戦を練っていたところで……。田嶋選手はキャリアが浅いからか『気を抜いちゃダメだよ』と言う人もいるんですよ。もちろん僕のために言ってくれているのでしょうけど、僕にとっては5Rフルで全てを出して競り勝つことが目標だったので、相手が変わっても練習内容を大幅に変えることはないです。しかも幸いなことに、相手は中島選手と同じトータルな面で強い選手ですからね」

――レベルや経験の違いは比較できませんが、田嶋選手も非常にバランスの良いMMAファイターです。

「田嶋選手に対して、彼はランキング6位だし『ネオブラで優勝してすぐタイトルマッチなの!?』っていうような声があるのも知っています。でも中島選手が欠場になり、このタイミングで試合に出られるのが田嶋選手だったんでしょう。僕としてはタイトルマッチが延期されるよりも、試合がなくなるほうが嫌でした。地元の熊本からも応援に来てくれるので。だから試合が行われることは嬉しいし、田嶋選手が受けてくれて感謝しています」

――その田嶋選手にとっては、またとないチャンスとなりました。

「それが怖いですよ。彼には失うものがないから、思いっきり来ると思います。ネオブラ優勝から次の試合でベルトを獲るとなれば、すごいシンデレラストーリーで……。まぁ、僕がそれを叩き潰しますけどね。

自分はずっと『ベルトなんて縁がないんだろうな』と思っていました。でも勝っていくうちにベルトが見えてきて、ずっとチャンピオンになることを意識して練習を続けてきました。今は、何が何でもベルトを獲ることしか考えていないです。次のタイトルマッチは全部出し切って、僕のMMA人生を変えてみせます」

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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【Pancrase330】12・25を読む&人に歴史あり。TSUNE─01─「父親が巨人に入っていたらしいです」

【写真】いや、次から次へと「!」な内容ばかりのインタビューになりました (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、TSUNEが田嶋椋と暫定バンタム級王座を争う。
Text by Shojiro Kameike

TSUNEは1985年生まれで現在37歳、プロデビューは2011年とベテランの域に入ってきた。2021年から4連勝でランキング1位にまで昇りつめ、今回の暫定王座決定戦に至っている。もともと社会人野球までピッチャーとして活躍していたTSUNEが、MMAにたどり着いた経緯とは――そこには不思議な縁があった。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第3弾はTSUNEインタビュー前編をお届けしたい。


――MMAPLANETとしては初のインタビューとなりますが、これまでMe,Weの選手から「TSUNE選手の組みが強い」と名前が挙がっていました。

「そうなんですか。どうだろう……自分の中では、そんなに組みが強いっていう感覚はないんですけど」

――実際に試合でも相手を組み伏せて4連勝中です。

「練習でも僕はやられる側ですから。そんなに自信はないですし、僕も直接そう言われたことはないですよ。みんな、もっと言ってくれれば良いのに(笑)」

――アハハハ。それだけ組みが強いと言われるTSUNE選手が、柔道やレスリングではなく野球出身というところが驚きです。

「はい。小学3年生から社会人まで野球をやっていましたね。ずっと軟式野球をやっていたのですが、高校から硬式を始めて。そのまま社会人野球で取ってもらいました」

――社会人野球まで進むということは、高校時代も大きな実績があったのでしょうか。

「高校時代は夏の予選ですぐに負けました。ただ、地元の熊本県では夏予選の前に、もう一つ大きな大会があるんです。熊本県を城北と城南に分けて、その城南大会で甲子園に出ている学校に勝って優勝したら注目を浴びた感じですね」

――ちなみに野球時代のポジションは……。

「ずっとピッチャーをやっていました」

――えっ! 子供の頃にピッチャーを任されるのは、その中で運動神経が最も良い子だという印象が強いです。社会人野球までピッチャーをやっていたのであれば、子供の頃はいわゆるエースで四番だったのですか。

「いえ、四番は嫌いなので三番を打っていました。できるだけ早く、多く打席に立ちたくて。三番だと絶対、1回に打順が回ってくるじゃないですか。それだけの理由です(笑)」

――小学3年生の時に野球を始めたキッカケは何だったのでしょうか。

「最初は友達の誘いだったのですが、もともと父親が野球をやっていまして。しかも調べたら、プロで巨人に入っていたらしいです。自分は実際に試合を見たことがないので、あまり信じていないんですけど(苦笑)。父は恒村勝美といいます」

※注)恒村勝美さんは熊本県立球磨工業高等学校から、1972年に読売ジャイアンツへドラフト6位で入団したサウスポーの投手。TSUNEが生まれる10年前の1975年に引退している。

――お父さんがプロ野球選手だったことを信じていないのですか(笑)。

「ネットで調べると、『高校時代は1試合平均2ケタの三振を奪う速球投手』とか書かれていて。そこから巨人のV9時代(1965年~1973年)に入団していますけど、なにせ実際に試合を見ていないので……」

――では、お父さんから野球をやれと言われたわけではないのですね。

「父は何も言わなかったです。それこそ父から野球を教わったこともなくて。でも家に巨人の帽子があるので、何だろうとは思っていました。

父はプロ野球選手だったと、自分からは言わないんです。一度も一軍の公式戦に出たことがないみたいで、それで自分がプロ野球選手だったと言うのは、プライドが許さないんですかね。V9時代だから一軍に上がることすら難しかったかもしれないですけど」

――なるほど……すみません、野球選手へのインタビューのような展開になってしまいました。社会人野球に進んだあと、どのような形で格闘技に繋がっていくのでしょうか。

「社会人野球は岡山県の三菱自動車に入ったんですよ」

――岡山県の三菱自動車野球部は水島工業地域にあります。現在Me,Weでチームメイトの藤田大和選手と藤田翔子選手のご実家は、その水島で道場を運営されていて……。

「そこが繋がっていくんですよ。実は、格闘技を始めたのはドリーマージム(藤田の実家が運営するジム)で」

――ドリーマージムはアマチュアボクシングのジムですが、そこに間借りする形で最初はコブラ会、次にゼロ戦クラブが総合格闘技クラスを持っていました。

「左のヒジを痛めて投げられなくなったので、23歳の時に野球を辞めてしまいました。そのまま会社には残っていたのですが、まだ元気で体は動くし、何かやりたいなと思って。それで探したら近くにドリーマージムがあったので、入会したんですよ。

まだ大和が中学生の頃でしたね。健児(大和の弟で現在プロボクサー)と一緒に、スパーでも試合でも大人をボコボコにしていて(笑)。その何年も後に自分がいるMe,Weに大和が入ってきて『俺のこと覚えている?』、『ドリーマージムにいましたよね!?』と驚いていました」

――それは凄い縁ですね!

「僕はもともとプロレスも好きで。ドリーマージムには1年ぐらいしかいなかったんですけど、実際に格闘技をやってみたら楽しかったんです。そこから『30歳ぐらいまで東京でMMAをやろうかな』っていう、本当に軽いノリで上京しました。社会人野球から三菱自動車の社員となり、それを捨てて東京でフリーターですよ。貯金が一瞬で無くなりました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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