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AB LFA MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN232 アマンダ・ヒーバス ウロス・メディッチ クリス・ダンカン ジェイク・マシューズ ジョゼ・アルド ジョーダン・ラヴィット チェイス・フーパー チャド・アンヘリガー チャールズ・ジョンソン デニス・チュルリン トレイ・オグデン ハファエル・エステヴァン ブレンダン・アレン ペイトン・タルボット ボクシング マイケル・モラレス ミクティベク・オロルバイ レオ・サントス 平良達郎

【UFN232】名門ノヴァウニオンから11勝0敗でUFC初陣、ハファエル・マカパ「世界が僕を認識する」

【写真】通訳をしてくれたのはノヴァウニオン総帥デデこと、アンドレ・ペデネイラス。ハファエル・エステヴァンのニックネームは、そのものずばりマカパだ(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN232:UFN on ESPN+90「Allen vs Craig」で名門ノヴァウニオン所属のハファエル・エステヴァンがオクタゴン・デビューを迎える。
text by Manabu Takashima

デビュー以来11連勝、巧みなポジションとパウンドを融合させた──ある意味、ノヴァウニオンらしいファイターのエステヴァンが、LFAでフライ級王者だったチャールズ・ジョンソンとのUFC初陣を前に、自信のほどを語った。


マカパは128ポンドで、計量失敗。キャッチ戦でジョンソンと戦うこととなった(C)Zuffa/UFC

──ハファエル、ついにUFCデビューを迎えます。

「5月に予定されていたデビュー戦では、減量中に体調を崩してしまって。でも、今回はバッチリだ。体重もしっかり落ちていて、いよいよUFCで戦えるから凄く嬉しい」

──そんなハファエルがMMAファイターを目指すようになったのは、なぜですか。

「ジョゼ・アルドとヘナン・バラォンがUFCのチャンピオンとして活躍しているのを見て12、13歳の時にマカパで柔術を始めた。この時からMMAファイターになりたかったけど、その過程で柔術でも世界チャンピオンになれれば良いなとは思っていた。でも第一の目標はMMAでチャンピオンになることだった。

マカパでは3年間、柔術だけの練習をして15歳の時にリオデジャネイロに移り住んだんだ──ノヴァウニオンで練習するために。アルド、バラォンがいたからね。デデの下でボクシング、レスリング、そして柔術も学ぶようになった。ノヴァウニオンで練習を積み、MMAで戦うようになった。そして11連勝し、UFCで戦えるようになったんだ。UFCでやれるだけの下地は十分にできているよ」

──過去の試合映像を見ると、素晴らしいグラウンドの攻防を繰り広げていますが、絞めや関節技よりも殴って削り、パウンドで仕留めるという試合が多かったです。

「僕はどの局面でも対応できるだけの力を持っている。サブミッションでフィニッシュできる状況なら、サブミッションでフィニッシュする。でも、それだけのスペースがなければ間違いなくパンチで削って、フィニッシュを狙う。当然、エルボーも使ってね。試合の流れと相手の反応次第だよ。サブミッションで仕留めるのか、殴って終わらせるのかは」

──なるほど。とはいえ、今のMMAはあれだけ寝技で技術の交換が見られるのはブラジルに特化した状況かと思います。寝技につき合わない、柔術は防御のために使う。そのようなスタイルのなかで戦うことをどのように思っていますか。

「15年間、ずっと倒して寝技に持ち込む練習をし続けてきたんだ。それにノヴァウニオンでは立ち上がろうとする相手を、寝技から逃れることができないようにするトレーニングには特に力を入れてやっている。チャールズ・ジョンソンが僕と寝技で戦いたがらないことは絶対だよ。でもね、どれだけそんな風に試合を組み立てようとしても、この試合はグラウンドで決着をつける」

──では、そのジョンソンの印象を教えてください。

「チャールズ・ジョンソンのことは凄く尊敬している。でも、自分が勝利することに絶対の自信を持っている。ジョンソンはとてもテクニカルなムエタイ・ファイターだ。僕はさっきも言ったように凄く順調に仕上げることができた。今の僕は手のつけられないファイターになっているよ。何より、チャールズ・ジョンソンを倒すためには、全て必要なことは何でもやってきたからね。凄く激しいトレーニングをこなしてきた。だから試合が終わった時、レフェリーが僕の手を挙げる。絶対だ。

土曜日の試合が終わった後、世界が僕を認識するようになっている。如何に僕が優れたファイターが、UFCの皆が理解するだろう」

──ところでUFCフライ級には平良達郎選手が活躍していますが、彼の印象の教えてくれませんか。

「もちろん、タイラのことは知っている。素晴しいファイターだよ。もし、彼と戦える日が来るなら大歓迎だ」

──では日本のファンにメッセージをお願いします。

「いつの日か、日本で戦いたいと思っている。ノヴァウニオンでは、多くの選手から日本の良い思い出を聞かされてばかりだから、実際に僕も日本で彼の思い出のような体験をしたい。そして、土曜日の試合でも日本のファンの声援をパワーに変えて勝ちたいと思うから、ぜひとも僕を応援してほしい」

──最後にデデ、ジョン・ホーキ、シャオリン・ヒベイロ、レオ・サントス、ホブソン・モウラと20年以上も前から日本で活躍してきた名門ノヴァウニオンを代表して、UFCで戦うことをどのように思ているのかを教えてください。

「今、名前が挙がったファイターたちは僕にとって、人生の目標のような存在だ。僕はまだ若いからシャオリン世代のファイターは既に米国に移り住んで会ったことがないけど、アカデミーでは今も伝説として色々な逸話が残っている。もちろん、ノヴァウニオンを代表して戦うことは、これ以上ない僕の誇りになっているよ」

■視聴方法(予定)
11月19日(日・日本時間)
午前4時~UFC FIGHT PASS
午前3時30分~U-NEXT

■UFN232対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ブレンダン・アレン(米国)
ポール・クレイグ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
マイケル・モラレス(エクアドル)

<ライト級/5分3R>
ジョーダン・ラヴィット(米国)
チェイス・フーパー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ニック・アギラー(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)
ルアナ・ピネイロ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ウロス・メディッチ(セルビア)
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ジョナサン・ピレース(米国)
ジョアンデウソン・ブリト(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
チャド・アンヘリガー(カナダ)
ホゼ・ジョンソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ダンカン(英国)
デニス・チュルリン(ロシア)

<ヘビー級/5分3R>
ミック・パーキン(英国)
カイオ・マチャド(ブラジル)

<148ポンド契約/5分3R>
ルカス・アレクサンデル(ブラジル)
ジャカ・サラギ(インドネシア)

<136ポンド契約/5分3R>
ルシエ・プシオワ(チェコ)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
ニコラス・モタ(ブラジル)
トレイ・オグデン(米国)

<138ポンド契約/5分3R>
チャールズ・ジョンソン(米国)
ハファエル・マカパ・エステヴァン(ブラジル)

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Brave CF MMA MMAPLANET o Shooto UFC UFC ESPN42   アマンダ・ヒーバス アンジェラ・ヒル エミリー・ダコーテ エリク・アンダース カイル・ダウカウス クレイ・グイダ ケヴィン・ホランド シンシア・カルヴィーロ ジャック・ヘルマンソン ジョナサン・ピアース スティーブン・トンプソン タイ・ツイバサ ダレン・エルキンス デミアン・マイア ナタン・レヴィ ニコ・プライス ハファエル・ドスアンジョス フィリップ・ロウ ブライアン・バルベレナ ヘナロ・ヴァルデス ボクシング マイケル・ジョンソン マット・シュネル マテウス・ニコラウ レオナルド・サントス レオ・サントス

【UFC ESPN42】ノヴァの注目株、マテウス・ニコラウ「ジャパニーズネクタイを教えてくれたのは……」

【写真】Shooto BRからTUF BR→UFC、3勝1敗でフリーとなりBRAVE CF経由でUFCと再契約。その後は3連勝中のニコラウに初インタビューを試みた (C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、フロリダ州オーランドのアムウェイ・センターでUFC on ESPN42「Thompson vs Holland」が開催される。

スティーブン・トンプソン✖ケヴィン・ホランドがヘッドライナーの同大会のメインカードに、フライ級のマテウス・ニコラウ✖マット・シュネル戦が組まれている。名門ノヴァウニオン所属のニコラウは、オクタゴンで通算6勝1敗という戦績を残している。

そんなニコラウは日本的にはワールド──国際的にはジャパニーズネクタイを技のレパートリーに加えている。なぜジャパニーズネクタイなのか。その答えにノヴァウニオンの強さが表れていた。


――今週末、マット・シュネルと対戦します。今の調子はいかがですか。

「バッチリだよ。ファイトキャンプも先週末に終えて、フロリダにやってきた。僕らの言葉でいえばシャベ・ジ・オーロ(chave de ouro)、英語だとゴールデン・キー……黄金の鍵で、ドアを開けることができる──まぁ絶好調だってことだよ(笑)」

──今回の試合の準備は、どこで行ってきたのですか。

「基本的にリオデジャネイロのノヴァウニオンでキャンプを行い、時々サンパウロに行ってアレックス・カルドゥーゾとボクシングの練習をしてきた」

──ジャクソン・ウィンクMMAの所属だった時期があったかと思うのですが、もう米国では練習していないのですか。

「この試合は100パーセント、ブラジルだけで準備してきた。ジャクソン・ウィンクには2016年かな1年ほど練習していた時期がある。それからサンパウロのデミアン・マイアの下で1年トレーニングして、5年前にノヴァウニオンに戻ってきたんだ。僕はもともと18歳の時からノヴァウニオンで練習してきたんだよ」

──ブラジル人ファイターも米国のジムで練習をすることが多いですが、マテウスはなぜ1年で米国から戻ったのでしょうか。

「米国のジムでトレーニングをするのはビジネスとして、試合の機会を手にしやすくなるからだよ。UFCは米国の会社で、イベントのほとんどが米国で開催されている。だからブラジルにいるよりも、チャンスは多い。

でも、僕はUFCと契約しているから自分にとってベストの場所で練習する。それがブラジルであり、またノヴァウニオンに戻った理由だよ」

──ノヴァウニオンで練習をしていれば、北米で練習をする必要もないと。

「練習設備と練習仲間、どちらも強くなるためには欠かせない。でも、どちらが重要かといえば僕はトレーナー、コーチ、練習パートナーの方が設備より大切だ。デデ(アンドレ・ペデネイラス)は米国に負けない規模で、最高のトレーニングセンターを建てている。設備も整っている。それでいてノヴァウニオンは、どこにも負けないトレーニングパートナーがいてくれる。特に軽量級はスバ抜けているよ。どんなスタイルの相手と戦うことになっても、ノヴァウニオンのなかで特定の選手を選んで対策練習ができるからね」

──技術的な質問を1つさせてください。マテウスは過去に2度、ジャパニーズネクタイで一本勝ちをしています。MMAの決まり手として、ハーフガードで相手を固定するのでなく、スプロールするようにダースチョークを仕掛ける選手が圧倒的と多いと思うのですが、マテウスはなぜジャパニーズネクタイを選択しているのでしょうか。

「僕のリーチはそれほど長くないというのが、理由の1つだよ。ダースよりジャパニーズネクタイの方がセットしやすいんだ。もちろん対戦相手の反応を見て、ダースチョークにに移行することもある。ハーフガードに対して、どういう風に動いて来るのか。それ次第だね。ジャパニーズネクタイはレオナルド・サントスから習ったんだ。さっきトレーニングパートナーの方が設備より大切だと言ったのは、そういうことなんだよ。

あの時、僕は練習は休みでノヴァウニオンで他の選手の練習を見学していたんだ。そうしたらレオ・サントスが、ジャパニーズネクタイを教え始めた。彼は僕に合っているからジャパニーズネクタイを教えてくれたわけではなくて、他の選手に指導しているのを僕がたまたま見て、次のトレーニングセッションからトライするようになった。あの技術を知っている練習仲間がいて、それを他のパートナーに教えていたから僕はジャパニーズネクタイをフィニッシュホールドに加えることができたんだ」

──なるほどぉ。ではマット・シュネル戦、どのような戦いをしたいと思っていますか。

「全ての領域で、自分の力を発揮して勝利を掴む。どんな状態でも相手がミスをしたら、そこをつく。マット・シュネルがスタンドでミスをすれば、そこにつけこむ。グラウンドでミスをすれば、寝技でつけこむ。そしてファンの皆には、僕が世界のトップ……もっともっと高く飛ぶことができることを示したい」

──では最後に日本のファンに一言お願いします。

「ノヴァウニオンの選手たちは、日本のMMAの歴史の一部になっている。デデ、ヴィトー・シャオリン、レオナルド・サントス、マルロン・サンドロ、ドゥドゥ・ダンタス、ジョズエ・フォーミガ、皆、日本で戦ってきた。 

日本の素晴らしいファンの前で戦うことは、僕にとって夢の1つなんだ。日本の豊かな文化に触れたい。ノヴァウニオンのレガシーを継承し、ノヴァウニオンの皆のように日本のMMAの歴史の一部に僕もなりたいと思っている」

■視聴方法(予定)
12月4日(日・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFC ESPN42対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ケヴィン・ホランド(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
ブライアン・バルベレナ(米国)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マット・シュネル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
セルゲイ・パブロヴィッチ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ジャック・ヘルマンソン(スウェーデン)
ロマン・デリツ(ジョージア)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース(米国)
カイル・ダウカウス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス(米国)
フィリップ・ロウ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・ヒル(米国)
エミリー・ダコーテ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ニナ・ヌネス(米国)
シンシア・カルヴィーロ(米国)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
スコット・ホルツマン(米国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
マーク・ディアキーシー(英国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ジョナサン・ピアース(米国)

<女子フライ級/5分3R>
トレイシー・コーテズ(米国)
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ナタン・レヴィ(イスラエル)
ヘナロ・ヴァルデス(英国)

<フェザー級/5分3R>
フランシス・マーシャル(米国)
マルセロ・ロホ(アルゼンチン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジャスミン・ハウレギ(メキシコ)
イステラ・ヌネス(ブラジル)

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MMA MMAPLANET o UFC UFC278 キック ジャレッド・ゴードン レオ・サントス

【UFC278】ゴードンがボディを効かせ、スタミナ切れのサントスをフルマークの判定で下す

<ライト級/5分3R>
ジャレッド・ゴードン(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
レオ・サントス(ブラジル)

ガードを高く構えるゴードンに、ジワリジワリと近づくサントス。サークリングするゴードンが右クロスを見せた。サントスは左の三日月蹴り。サウスポーにスイッチしながら左ミドルも見せる。右ローを当てるサントス、ゴードンがパンチを打ちながら前に出ると、サントスはバックステップで自分の距離を保つ。ここでレフェリーが試合を中断。サントスが手を開いて突き出す点を注意した。

再開後、前蹴りを放つサントスに対し、ゴードンが前に出る。すると首相撲からヒザを突き上げるサントス。ゴードンは左フック、左ジャブを繰り出すとサントスの顔面をかすめ、サントスの顔面からは出血が見られる。右のカーフキックを当てたゴードン。サントスも左ミドルを返した。次第に距離を詰め始めたゴードンのパンチを食らったサントスが、ケージに追い込まれる。組みついたゴードンを首相撲で捉えるサントス、ゴードンは首を取られながらボディへ左右のフックを連打する。いったん離れて再び組みついたゴードンがサントスの顔面に左の拳を叩きつけていった。

2R、サントスが右の前蹴り。ゴードンは足を使って様子をうかがう。サントスの蹴り足をキャッチしようと試みるゴードン。サントスは距離が近くなると首相撲を狙う。しかしゴードンがボディロックで組みつき、ケージへドライブする。サントスは首相撲からヒザ、さらに離れても右ヒザをゴードンのボディに突き刺した。これでゴードンは中に入るも組みつけず、パンチを打ち込むこともできない。

サントスの右ハイがゴードンの頭をかすめた。ゴードンはインサイドからパンチ、さらに右ヒジを打ち込む。距離を取ったサントスが低空で飛び込み、足を触ってゴードンをこかした。そのままバックを狙ったサントスだったが、立ち上がったゴードンに右腕を差し上げられてしまう。ボディロックでサントスをケージに押し込むゴードン。首相撲を狙ったサントスのバックに回ったゴードン、サントスはすぐに正対して体勢を入れ替える。

離れたサントスに対し、再びゴードンが組みつく。サントスは右ヒザで迎え撃つも、ゴードンが左右のボディをヒット。離れたサントスが下がり、ゴードンに右クロスを当てたが、明らかに疲労が見えるサントスが足を使ってラウンドを終えた。

最終回、左ジャブを突きながら前に出て来るゴードンに対し、サントスは下がりながら右の前蹴りを放つ。近くなるとパンチを上下に打ち分け、距離を取られると左右のローを細かく打ち込むゴードン。サントスの左ジャブに自身の左ジャブを合わせ、さらに縦ヒジを見せる。ケージを背負ったサントスに左右のパンチを振るっていくゴードンは、押し返してきたサントスに右ボディストレートを当ててから、再びプレッシャーをかけてサントスを追い詰めていく。

左右のフックを上下に散らしながらケージに押し込むゴードン。サントスは組みつき、首相撲から押し返していくも、ゴードンのボディブローが効いているのか動きが重い。ケージを背負う場面が多くなったサントス、ゴードンはボディから組みつく。手数が少ないサントス、ケージを背負いながらダブルレッグを仕掛けるも、ゴードンがスプロールした。シングルに切り替えたサントスの顔面に鉄槌を浴びせるゴードン。立ち上がりケージに押し込まれるも、右のオーバーフックでディフェンス。サントスは離れ際に右のバックスピンエルボーを見せたが、これはゴードンがブロックした。

判定はフルマークでゴードンへ。サントスはこれでUFC3連敗となった。


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Brave CF BRAVE CF58 K-MMA MMA MMAPLANET o ROAD FC UFC アクセル・ソラ カムザット・チマエフ キム・テキュン ナルザン・アキシェフ ハイル・コートルツァ バッバ・ジェンキンス ホン・イェリン ミズワディレ・ハロンワ ミハイル・コートルツァ ラ・インジェ ルイス・フィリッピ・ディアズ レオ・サントス ロマン・ボガトフ

【BRAVE CF58】育成路線も国際戦。ビジネス度外視、キム・テキュンの相手は元UFCロマン・ボガトフに

【写真】キャリア12勝1敗のボガトフ。キム・テキュンは9勝0敗だ(C)BRAVE CF

10日(日・現地時間)、BRAVE CFが30日(土・同)に韓国はインチョンのインチョン・サムサン・ワールド体育館で開催するBRAVE CF58のメインで、同国のエースといえるキム・テキュンがロマン・ボガトフと対戦することが発表されている。

ロシアのウクライナ侵攻に関して、対ロ経済制裁に加わる韓国はロシア側からも非友好国リストに挙げられている。とはいえ欧州、米国、日本と同様に韓国の国際企業の本音もロシアとの関係を維持したいことには変わりない。

そんななかキム・テキュンの相手がロシアのボガトフに決定──The Beast Championshipとの共同開催ながら、BRAVEの本気度が伝わってくるメインだ。


ボガトフはM-1ライト級王者からUFCに進出も、レオ・サントス戦でグラウンドでの頭部へのヒザ蹴りで2Pのマイナスを含め、アイポークなど反則もあり1度の判定負けでリリースされ、BRAVE CFを新天地に選んだ。

BRAVE CFでは昨年1月に11勝1敗(※当時)のナルザン・アキシェフ戦では初回にバッククラブからRNCを取られかけるピンチをしのぎ、テイクダウン&コントロールで逆転勝ちを収めた。第2戦は6月のアブドゥルムタリプ・ギエルベコフ戦。バーレーンのKHK MMA所属のダゲスタン人ファイターを相手に、初回に打撃に圧倒され2Rもスピニングバックフィストでダウンを喫しながら、判定勝ちを収め現時点で2連勝中だ。

キム・テキュンもアキシェフ戦で初回にフックを被弾してダウンを奪われており、そこからの逆転勝ちしているだけに実力は伯仲しているか。いずれにせよ、キム・テキュンはいかにテイクダウン狙いを切り続けることができるか。

今時珍しく、ブレイクが余り入らないBRAVE CF方式のレフェリングが韓国でも見られるのであれば、勝負の鍵はその一点に集約されるといっても過言でない。

そんなキム・テキュン✖ボガトフのフェザー級戦は、バッバ・ジェンキンスの返上したベルトを巡り、年内には対戦もあり得ると見られていた。その両者が、タイトルを賭けることなくインチョンで相対する──望外な一戦ともいえる。

実のところBRAVE CFではキム・テキュンの対戦相手に日本人ファイターとも交渉していたが、複数回マルチイヤー契約がまとまらず今回は実現しなかった。BRAVE CFに必要なのはBRAVE CF内におけるストーリー創りで、王者がUFCへ──というフィーダーショー的な参戦を求めてない。それだけに日本人ファイターの参戦は実現しなかったが、キム・テキュン✖ボガトフは彼らのポリシーに則したマッチアップといえる。

この他、韓国から出場がアナウンスされていた4選手のカードも明らかとなっている。元Road FCミドル級王者のラ・インジェは南アフリカのミズワディレ・ハロンワと戦う。

2020年11月のドミニク・ショーバー戦以来、1年5カ月振りの実戦復帰となるハロンワはキャリア6勝1敗、唯一敗北を喫した相手は現UFCのカムザット・チマエフだ。チマエフのテイクダウン&コントロールに屈したが、ハロンワはワンツーからスピニングバックフィストでのKO勝ちもあるアグレッシブなストライカーだ。

スピニングバックフィストで勝利した際には、回転弾を受けた相手の意識が跳び、足がふらつく状態から倒れるまでの1秒もない間に2発、3発と追撃のパンチを入れている。勝負時を逃さないハロンワ、その殺傷能力の高さはラ・インジェにとっても非常に怖い相手となるだろう。

大ベテラン=イム・ジュンスは、同じ韓国からヘビー級の新鋭キム・ミョンワンと戦う。39歳、26戦目のイム・ジュンスに対し、キム・ミョンワンは24歳で戦績4勝1敗と、世代交代マッチの様相を呈している。

昨年6月にDouble GFCで女子アトム級王座決定戦に出場したホン・イェリンは、バリ在住のシンガポール人ファイター=、ジリアン・ゴーと戦う。この対戦も一度は日本の老舗プロモーションでベルトを巻いていたベテラン人選手に声が掛けられたが、経験値が違うという理由で見送りに。経験の差が論じられるのはK-MMAの慣わしとは考えにくく、BRAVE CF本体の意向と思われる。

「ネームバリュー、戦績は問わない。BRAVE CFが育てる」と言うモハメド・シャヒドBRAVE CFの方針に則したケースでは、キャリア3勝0敗1分のチョン・ヨンスが、サウジアラビア人ファイターで4勝0敗のアブドゥラ・アルクァフタニと戦うフェザー級マッチ。そしてロ2戦目のチャン・ユンソンの2勝0敗のフランス人選手アクセル・ソラと戦う(※ソラはIMMAFなどアマで19勝5敗のキャリアがある)77キロ契約戦、この2試合などは育成路線と捉えることができる。

この他、既報の通りマルチン・バンデル✖ルイス・フィリッピ・ディアズ、ミハイル・コートルツァ✖マチェク・ギエルシェウスキ、ロランド・ディ✖オ・テホクが組まれるBRAVE CFにとって初の韓国大会。

タイトルを巡る戦い、育成路線ともに国際戦が組まれており──いかにもーレーン王国が司るMMAイベント、ビジネス度外視、新しいMMAワールドの構築を目指す戦い模様が繰り広げられそうだ。

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MMA MMAPLANET o Special UFC UFN201 クレイ・グイダ ジム・ミラー ニコラズ・モッタ フランキー・エドガー レオ・サントス 水垣偉弥

お蔵入り厳禁【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:2月:ジム・ミラー✖ニコラズ・モッタ─02─

【写真】その生きる様子を眺めるだけで、心が豊かになれる。そんなジム・ミラーだ (C) Zuffa/MMA

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ2022 年2月の一番=19日に行われたUFN201からジム・ミラー×ニコラズ・モッタ戦を引き続き語らおう。

<月刊、水垣偉弥のこの一番:2月:ミラー✖モッタPart.01はコチラから>


──狙い通りに、と。

「そこを完全に狙っていたかどうか。ジム・ミラーの打撃の精度だと分からないですが、結果的だろうがそうなったのは凄いことです」

──今のMMAは常にアグレッシブに戦う姿勢を見せる戦いに変化しつつありますが、基本的に間を置くことが許される数少ないコンバットスポーツでした。加えて修得する技術も多く、選手寿命も自然と長くなる。改めて38歳です。ジム・ミラーは。

「でもUFCですからね。そこが嬉しいです。ジム・ミラーが勝つと、古くからのMMAファンが盛り上がります。クレイ・グイダ、レオ・サントスに並ぶモノがあります。彼らが勝つとタイムラインがざわつく、それが個人的に嬉しいです。とはいえここで勝つということは関脇とまでいかなくても、前頭の上の方の相手が次戦では用意されます」

──それがUFCです。

「どんな相手との試合が決まるのか。楽しみであり、厳しいなという気持ちはします(苦笑)。UFCでこれだけキャリアを積んでいると、生活の心配なんてないでしょうし、『できるだけUFCで試合をしたい』と言っていますよね。

楽しめている。生活が懸かっているのと、楽しめるのは違います。それと大金を手にしてダメになるファイターもいるじゃないですか。要はお金がモチベーションの。ただミラーのように成功を収めても、きついのに次、次へと挑戦するのは根本的にMMAを楽しめているからですよね」

──子供4人に食事を創らないといけないから──と試合後のインタビューで言うのも素敵です。

「格好良いです。自分が出来なかったことをジム・ミラーはできている。憧れでもあります。僕の場合は子供が生まれて、穏やかになってしまった……そういう面はありました。

僕もMMAが好きだし、楽しいし。できれば長く続けたいというのがありましたけど結果が出なくなってしまって……KO負けも多くなってしまった。だから引退を決めたのですが、ジム・ミラーはやり続けている。

僕は続けたいけど、『もう、やっちゃいけない』という気持ちになりました。練習が100パーセントできないなら、試合に出ることはできない。最後はそういう感じになっていました」

──原稿を書くのは逃げ道を創れますけど、MMAファイターは違いますよね。休むと落ちて、相手に食われますしね。

「100じゃない状況、気持ちで試合を戦っている時に、過去の試合中には一度もなかった『シュン』となってしまったらどうしようと怖かったです。自分に対して残念で傷つくだろうなと。そんな風になるぐらいの覚悟しか持てなくなるなら、もう辞めようって思いました」

──試合が怖くなっていきましたか。若い頃は全く平気だったじゃないですか。

「年を取ると入場直前に『いなくなりたい』とか(苦笑)。最後の方はそうなります。怖くなかったものが、怖くなる。それは身を引くきっかけにはなりますね。当然、人それぞれだとは思います。若い頃から怖くて、それを克服して。勝った時の気持ちが何よりも優るから続けられる人もいるだろうし。ミラーもどういう心境で戦い続けることができるのか、それは彼に聞かないと分からないです」

─ジム・ミラーは10年以上、同じフィジカルコーチに見てもらっている。殴る、蹴る、極めるという練習より憂鬱になりがちがトレーニングを20代の時から同じ人物の指導を受け続けるというのも凄いことだと感じました。

「その辺りが長く続けることができる秘訣かもしれないですね。フィジカルコーチが同じというのは凄いです。試合が日常になっているのか。僕にとって試合は非日常の勝負を賭けるところでした。

ただ柔術とグラップリング、タイ人のムエタイとか毎月戦うことができる。そういう感覚をミラーは持てているのかもしれないですね。僕はそういう感覚は持ち合わせていなかったです。何カ月かに1回、その瞬間に研ぎ澄まされた感覚で戦う。

だから試合の時は100の状態でいること。できることを全部やって100で挑む。そういう風でいた。逆に日常になれば、80とか90でも戦い続けることができるのかもしれないです。それが日常──準備が整うかどうか、気持ちが創れるかどうか。その部分が、日常なら上下するのは当然なので。そうやって試合に出ているから、試合を楽しめるのかと思います。

それをUFCでやっているんです。チャンピオンでなく、ずっと平幕で。十両まで落ちないから、UFCで戦い続けている。UFCのチャンピオン、メインイベンターで活躍し続けるって立派です。ただ一般人としてジム・ミラーのような人に憧れます」

──一般人?

「あぁ、でも若い頃は自分は特別だと思っていました

──そりゃあ無類のハードパンチャーですから。

「でも米国で戦うようになって、ほんのちょっと人より優っている。ほんの少しの特別具合……『いや普通だな、俺』って考えるようになりました。普通にどこにでもいる人。でも、この中に入るとむしろ弱い方だっていう感じになっていました。

だからジム・ミラーもそうですが、僕のなかではフランキー・エドガーから特に影響を受けました。エドガーって特別ではないですよね。でも気持ちと技術で勝ち、チャンピオンになった。僕と同じ普通の人間なのに」

──あのう……水垣さんは普通じゃないですよ。特別ですよ。そうでないと、他の日本人選手がMMAを続けられなくなってしまいます(笑)。

「アハハハハ。ありがとうございます。でもあの輪に入ると……」

──あの輪に入ることができる……それが特別なんです。

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BICW2022 Brave CF BRAVE CF57 MMA MMA Super Cup MMAPLANET o UFC アス・アルマバエフ アブディサラム・クバチニエフ アリーサ・ベルトソ アルマン・オスパノフ サブリナ・ソウザ ヌルスルタン・ルジボエフ ハジ・モハメッド・アリ ビア・バジリオ ブラッド・カトーナ モハメッド・ファハッド モハメド・サイード・マレム ラマザン・ギチノフ レオ・サントス 海外

【BICW2022】BRAVE国際コンバットウィーク in バーレーン―04―『敗れてなお印象強し、カザフ勢』

【写真】バーレーンのヘッドコーチ、BRAVE CFスーパーウェルター級王者エルダル・エルダロフとラマザン・ギチノフ(C)MMAPLANET

バーレーン4日目、10日(木・現地時間)はMMA SUPER CUPの準決勝=アイルランド×アセアニア、バーレーン×カザフスタンが行われ、その直前にBRAVE CFのセレモニアル計量があるということで、計量とバーレーン×カザフを取材するという1日になりました。

記者会見と同じオアシス・モールで行われたセレモニアル計量ですが、ソファ形式のVIPシートが用意されるなど、そこの中東色の強い光景を見ることができました。そして、日本の常識は通じないという当然の事態――恐怖を伴う事態に遭遇しました。


計量の撮影は基本、スケールとフェイスオフの中央の位置の延長線上にある場所を確保するのが個人的な習慣です。そのために早めに計量会場を訪れます(海外の場合は。日本は他に、日本のファンに伝えるメディアがあるので基本気にしてないです)。

開始の30分前、ベストの位置を確保していたのですが、いざ計量が始まると目の前に目算で身長190センチ、体重100キロのロシア系の関係者が、モバイルを2つ手にして――完全に自分と計量を行う選手の前に立ちはだかりました。

これ、日本のマナーではありえないです。後から来た人間が、前で立ち上がるというのは。どうしても肩や携帯がフレームに入ってしまうので、「Stay low」と頼んでも、英語を理解しないのか――いや、何を言っているのかは仕草で分かるはずなのに完全に無視してきます。

ばかりか肩に触れ横に動くよう促すと、思いきり睨んでくる始末です。いや「俺の方が先に来たから」と英語で伝えても、さらに凄味を増して睨みつけてきます。後ろを振り向く余裕があるなら、よけろよと思いつつ窮屈な姿勢で、時にはそいつの携帯が見切るような感じで計量を終えました。

そうしたら、その巨漢のロシア人が「ドンタッチ・マイ・ショルダー」と言うや、たいそうな剣幕でロシア語でまくしたててきました。最後はなぜか、携帯でこっちの顔を撮りつつ捨て台詞を吐いて踵を返していきました。

こういうとアレですが、言葉も通じないし、自分の正義のためには暴力は厭わないんだろうなと……。

あの動画の自分の視線が「やるなら、やれ」という目力があることを願い、アイツとホテルのエレベーターで一緒になりたくないな――と思いつつ、ハリファ・スポーツシティ・アリーナへ向かいました。

ブラジル&ロシア連合=チーム・バーレーンは一番手アリーサ・ベルトソが、またもずば抜けた強さを見せ腕十字で一本勝ち。続いて二番手はADCC女子60キロ級世界王者ビア・バジリオではなく、チームメイトのサブリナ・ソウザが出場。

名門ノヴァウニオンからKHK MMA入りをし、ダゲスタンでレスリングの強化に励んできた21歳は、1月のIMMAFシニアトーナメント・フェザー級王座を獲得するなど、アマMMAで10連勝――現地ではUFC級といわれている猛者です。

サブリナはTDからマウンド奪取、僅か54秒で腕十字を極めてしまいました。既に女王の貫禄という雰囲気のサブリナでしたが、ホテルへ戻る際にチーム・バーレーンのバスに同乗させてもらい、ノヴァ総帥デデことアンドレ・ペデネイラス、レオ・サントスとは20年来の親交があると伝えると、まさに破顔一笑。一気にフレンドリーになり、「レオが私の先生なの」と少女のような表情を見せてくれました。やっぱり侵攻より、大切なのは親交だと再確認できた次第です。

ここから男子7階級、バーレーンが圧勝かと思いきや――続くバンタム級は負傷欠場で不戦敗。そしてフェザー級では昨日のレポートでトップ写真に持ってきたハジ・モハメッド・アリがテイクダウンを切られ、殴られ、蹴られ。最後は必死にトップを取るも三角絞めで落とされて一本負けに。

続くライト級も凄まじい打撃とスクランブルゲームの末、カザフのネイマット・アザドフがスプリット下かの攻撃で――スプリット判定勝ち。かなりの接近戦でしたが、IMMAFに中東の笛はないことに胸を撫でおろしました。

カザフ3勝、バーレーン2勝で迎えたウェルター級では準々決勝でずぬけた強さを見せたラマザン・ギチノフが、大内刈りでテイクダウンを奪われる展開に。それでも、この選手のコントロール力はやはり抜群でスクランブルからバックを制し、最後はRNCで一本勝ちを果たしました。

カザフ勢、アルマン・オスパノフのようなノーギ・コンバットサンボというべきトータルファイターが揃っており、「これはひょっとして……」という想いにもなりましたが、そこは現代MMA――打撃に臆することなければテイクダウン&コントロールの一点突破が可能で、バーレーン国籍を持つダゲスタン勢は、ミドル級以降も2つ勝利を重ねて勝利を決定すると、ヘビー級はカザフが辞退し勝負は決しました。

それにしても、バーレーンの強さを際立たせたカザフの強さ、土曜日の3決で勝利して最後の賞金を自国に持ち帰ろうとする貪欲さも伝わってき、中央アジアの怖さを敗れてなお印象づけたと思います。

金曜日はBRAVE CF57、土曜日のSuper Cupの決勝と3決でBICWはフィナーレを迎えますが、BRAVE CF57に関しては速報形式でレポートをお届けしたいと思います。

※スーパーウェルター級のヌルスルタン・ルジボエフとルイス・フィリッピ・ディアズは前者の計量失敗で中止になっています。

■BRAVE CF計量結果

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ:61.2キロ
ブラッド・カトーナ:61.1キロ

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン:92.7キロ
モハメド・サイード・マレム:91.9キロ

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ:70.3キロ
クレイトン・シウバ:70.3キロ

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン:70.4キロ
クンカルパシャ・オスマエフ:70.4キロ

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ:70.7キロ
アグシン・ババエフ:70.5キロ

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ:57.1キロ
イムラム・マガラモフ:57.1キロ

<ライト級/5分3R>
サイード・ムルタザ・サダット:67.3キロ
カミ・マゴメドフ:70.6キロ

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ:93.0キロ
ミクヒル・サジニアニ:92.9キロ

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド:61.7キロ
メイサラ・ムハメッド:59.5キロ

<130ポンド契約/5分3R>
マゴメド・イドリソフ:61.2キロ
ラフマトゥル・ユスフザイ:61.6キロ

<バンタム級/5分3R>
アブドゥラ・アリヤコブ:60.4キロ
オマル・エマッド:63.6キロ

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Report UFC UFC ESPN31 クレイ・グイダ ブログ レオ・サントス

【UFC ESPN31】三日月効かせたレオ・サントス、打撃の追撃で疲れ──グイダのRNCにタップアウト負け……

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
Def.2R1分21秒by RNC
レオナルド・サントス(ブラジル)

上半身を振って前に出るグイダに対し、サントスが右ローを蹴る。右オーバーハンドを空振りしたグイダが左ジャブを当てる。サントスは右ローを再び見せ、前進に右フックを合わせていく。左三日月を効かされたグイダは、動きが落ちるとパンチを連打されボディを殴られシングルレッグへ。

切って殴るサントスは1度、2度とレフェリーを見やるが、試合は続く。殴られながら立ち上がったグイダは、ヒザ蹴りを受けた再び倒れ込みながらシングルへ。これも切って殴るサントスだが、ついには打ち疲れてグイダは立ち上がる。マススピースは吐きだしていたグイダが、レフェリーに装着されて試合が再開──サントスはもう手が出ない。

パンチを見せて組みついたグイダは首相撲を逃れて離れる。サントスはここでミドルも威力がなく、パンチに真っすぐ下がってテイクダウンを許しクローズドガードを取る。とはいえ、ここではグランドの方が休めるという見方もできる。案の定、サントスはハーフまで許すが大きな打撃を受けることなく時間となった。

2R、直ぐに距離を詰めたグイダだが、ヒザをボディに受ける。それでも組んでバックに回ると、グランドに持ち込みヒザをワキ腹や太腿に打ちつける。背中に乗り、ワンフックのグイダがゲイブルグリップでRNCを極めると、サントスは息も絶え絶えタップした。

「一言、レスリングだ。レスリングを続けること。僕を成り立たせてくれて、人生を救ってくれる。だから今、僕はここにいる。サントスはピンポイントで精度の高い攻撃を入れてきた。正面を何度か向いたけど、本当に効かされたよ。でもキャンプ中から彼は最初の1分、90秒が強いとコーチに言われていて。コーチから指示に耳を傾けて、黒帯の世界王者をサブミットできたんだ」とグイダは勝利を振り返った。

完全に結果論だが、レオは腹を効かせたときに疲れるまでパウンドで攻めるなら、極めが欲しかった。


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Report UFC UFC ESPN21 グラント・ドーソン ブログ レオ・サントス

UFC ESPN21】レオ・サントス、残り1秒でグラント・ドーソンの鉄槌にマウスピース吐きだし失神KO負け

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
Def.3R4分59秒by KO
レオ・サントス(ブラジル)

まず左ローを蹴ったレオ・サントスに対し、ドーソンもローを返す。レオ・サントスは右ロー、ダブルレッグを切ってローからジャブを伸ばす。さらに左インサイドローを蹴るレオ・サントスに対し、ドーソンは右オーバーハンド、ボディストレートを放つ。ドーソンのステップインに右を当てたレオ・サントスだが、右オーバーハンドを受けて姿勢を乱す。すかさずシングルレッグを仕掛けたドーソンが、大きくスラムしてテイクダウン。立ち上がったレオ・サントスをボディロックで捕えて、ヒザを入れる。

レオ・サントスは掌底を見せ、小外はケージにもたれて耐える。ウィザーでバックも許さず、胸を合わせたレオ・サントスは再び掌底へ。と、レオ・サントスが払い腰でドーソンを投げてクリーンテイクダウン、ドーソンもケージを使って立ち上がりハイクロッチの態勢に。掌底を入れ、頭を上げさせたレオ・サントスは、終盤に体を入れ替えて初回が終わった。

2R、ドーソンは初回に続き右オーバーハンドを見せ、テイクダウンのフェイクを織り交ぜる。左の蹴りをキャッチしたレオ・サントスは軸足を蹴っていくが、スリップする。ドーソンは右を当て、前に出るが蹴りがレオ・サントスの前蹴りが急所に入り試合が中断する。再開後、レオ・サントスはオーソにも構える。右をパーリングし、テイクダウン狙いにヒザを入れたレオ・サントスはケージに押し込まれ、ボディにパンチを入れる。

ヒザを入れつつ、テイクダウンを狙うドーソンに対し、レオ・サントスもウィザーでバックを許さずケージ際で時間が過ぎる。残り50秒でブレイクとなり、テイクダウン狙いを切ったレオ・サントスがバックへ。後方から殴ると、立ち上がったドーソンが胸を合わせる。離れて打撃戦のレオ・サントスに、ドーソンが手をついて後ろ回し蹴りを繰り出し時間となった。

最終回、両者が積極的にパンチを繰り出すなか、ドーソンがシングルレッグへ。スプロールしたレオ・サントスをケージに押し込んだドーソンはテイクダウンでのスコアリングに出たか。ハイクロッチでレオ・サントスを持ち上げたドーソンは、バックに回りついにスラムミングでテイクダウンに成功する。レオ・サントスは背中を譲りつつ、ハーフを取るが動きは重い。

ドーソンはパンチを落とし、レオ・サントスは仕掛けがない。残り2分を切り、ドーソンのトップが続く。ホールドのドーソンボディにパンチを入れ、左のパウンドを文字通り当てていく。潜っていったレオ・サントスは、最後の最後に足を戻して外掛けからヒールへ。と、ドーソンの鉄槌の連打でマウスピースが吹き飛び、失神TKO負け。ショッキングなフィニッシュ以上に、下で動けなかったことを深く受け止めたいレオ・サントスのオクタゴン初黒星だった。

勝者はバックステージ・インタビューでクレイ・グイダ、そしてインタビュアーのポール・フェルダーとの対戦をアピールした。


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Interview UFC UFC ESPN21 グラント・ドーソン ブログ レオ・サントス

【UFC ESPN21】16勝1敗のドーソン戦に臨む、レオ・サントス「40歳になっても、人間は学べるんだ」

【写真】昨年7月にロマン・ボガトフと対戦し、判定勝ち。UFC戦績を7勝1分としたレオ・サントス (C)Zuffa/UFC

20日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC ESPN21「Brunzon vs Holland」が開催されレオ・サントスが出場し、グラント・ドーソンと対戦する。

UFCで7連勝中だがトップランカーとの対戦はないまま41歳を迎えた。そんなレオだが、自身が強くなり続けることでチームの皆の役に立つことができる──と話す。

人生を豊かにするための、オクタゴンでのファイト。レオ・サントスの言葉に耳を傾けてほしい。


──レオ、土曜日の夜にグラント・ドーソンというタフな相手と戦います。前回、7月にロマン・ボガトフと対戦した際には少人数で完全入れ替え制の練習にするなど、準備が大変でした。あれから8カ月が過ぎ、ノヴァウニオンの練習環境は元に戻りましたか。

「いやぁ、そこまでじゃないよ。ブラジルのコロナ感染は全く終息が見えていない。今も多くの人が感染し、死者も出ている。きっとね、ブラジル人の国民性なんだよ。日本の人たちのように規律があるというわけではないからね」

──平時においては、それだけ自由だという言い方もできます。

「まぁ、それでも仕事に戻り、経済も回し始めたけど……カーニバルが中止になり、ブラジルの人達のストレスの溜まりようが酷くて、皆がその発散場所を求めているんだよ。

練習に関しては、僕らは以前より多めの人数で練習しているよ。実はね、ノヴァウニオンには感染して抗体ができた者が多くて、だから以前通りの練習ができているというのもあるんだ」

──!!

「実は僕も12月に感染して、2週間ほどして陰性になったんだ」

──本当ですか、後遺症はないですか。

「大丈夫だよ。肺も味覚や嗅覚も問題ない、幸運にも。熱は少し出て、倦怠感があったぐらいでね。今は本当にピンピンして、しっかりと準備してきた」

──それは良かったです。ところで前回は10勝0敗のボガトフに勝利し、今度は16勝1敗のドーソンです。ランク上位の選手ではなくて、下から上がってくる新鋭相手の試合ばかりが続きますね。過去7年、7勝1分の戦績なのに。

「アハハハハ。そういうことに関して、以前は本当に気になって何とかならないのかって考えていたよ。でも、もう今はそれもなくなった。

41歳になってUFCで戦い続けることができている。UFCも僕のような選手には、チャンスを与えることはないだろう。これから、どれだけ戦えるかも分からない人間にはね。実際、何度もトップランクの選手と戦いと訴え続けてきた。でも、1度も実現しなかった。もう、今はMMAが戦うことが楽しいから戦うようにしているんだ」

──しかし、負けていないのですよ……7連勝で。これは不公平が過ぎる。

「ありがとう。そうやって僕のために怒ってくれて。でもさ、なぜ僕にはチャンスがないんだとか考え過ぎると不幸になってしまうだろう?」

──……。

「試合をすることを楽しみたいし、それまでのトレーニングも楽しみたい。トップファイターと戦えない、UFCは僕の能力を買っていない──そういうことを考えるぐらいなら、もう綺麗さっぱり忘れてしまって、自分の人生を豊かに生きたいなんだ。

オクタゴンに足を踏み入れる。そこには戦ったことがない相手がいる。そうやって1試合、1試合を楽しみたい。僕は今も成長して、チームメイトの助けにもなれる。そうやって生きていくんだ」

──レオ……本当に素晴らしいです。

「それにさ、強い相手ばかりだから。ドーソンも強いよ。グラップリング・ファイトになるだろうけど、彼が望む場所で戦う。打撃でも、柔術でもね」

──ドーソンはレスリングだけでなく、柔道の投げ技も持っています。

「テイクダウンは素晴らしいね。でも、その先に待っているのは僕の世界だ。しかも、彼はそこから寝技で勝負をしてくるタイプだし、僕にとってはまた新しいタフチャレンジがやってくる。皆が喜んでもらえる試合をするよ。

40歳になっても、人間は学べるんだ。前回のロシア人との試合は、本当に勉強になった。もうフィニッシュできると思って殴り続けたら、レフェリーが試合を止めなかった。完全に目が泳いでいたのに……信じられない裁定だったけど、あれだけ疲れて勝てたのは良かったよ。

今回はもう少しペースを考えてスマートに戦うよ。いつだってそのつもりでいるんだけどね(笑)。とにかく土曜日の夜は、経験の差を見せたいね」

──レオが今日話してくれたポジティブな言葉は、コロナ禍で色々と鬱積していることもある日本のMMAファンたちの胸に響くかと思います。本当にありがとう。

「僕もこうやって日本ファンとコネクトしてもらって、感謝しているよ。コロナが終わったら、必ず日本に行くから、また皆に会える日を楽しみにしている」

■視聴方法(予定)
3月21日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN21対戦カード

<ミドル級/5分5R>
デレック・ブルンゾン(米国)
ケビン・ホランド(米国)

<ライト級/5分3R>
グレゴール・ギレスピー(米国)
ブラッド・リデル(ニュージーランド)

<女子ストロー級/5分3R>
シャイアン・バイス(米国)
モントセラ・ルイス(メキシコ)

<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・ヤネツ(米国)
グスタヴォ・ロペス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マックス・グリフィン(米国)
ソン・ケナン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
ヘンリー・ハンサカー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
マリオン・ルノー(米国)
メイシー・チアソン(米国)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
レオ・サントス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
トレヴィン・ジレス(米国)
ロマン・デリツ(ジョージア)

<バンタム級/5分3R>
モンテル・ジャクソン(米国)
ジェシー・ストレーダー(米国)

<フライ級/5分3R>
JP・バイズ(米国)
ブルーノ・シウバ(ブラジル)

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Report UFC UFC251 ブログ レオ・サントス ロマン・ボガトフ

【UFC251】TKO負け直前から、ボガトフがまさかの大反撃も反則のヒザ蹴りでレオ・サントスが勝ち切る

<ライト級/5分3R>
レオナルド・サントス(ブラジル)
Def.3-0:29-26.29-26.29-26
ロマン・ボガトフ(ロシア)

距離を取るボガトフが、一気に前に出る。左ハイを空振りし、バランスを崩したボガトフにサントスがパンチを落とす。立ちあがったボガトフはワンツーで前に出るも、サントスがローから左ジャブをヒットさせる。スピニングバックフィストをかわし、右を打ち込むサントスは左ミドルにも右を打っていく。アイポークがあったとサントスがブレイクを要求、ドクターが呼ばれる。再開後、左ミドルを蹴ったサントスはボガトフの後ろ回し蹴りのタイミングでバックを取る。巻き込もうとするボガトフに対し、スタンドで踏みとどまったサントスはリリースしてスタンドを選択する。

首相撲からヒザ蹴り、ローを走らせるサントスはスタンドで試合を攻勢に進める。ボガトフは左右の前蹴りで突き放そうとするが、サントスは構わず蹴りから左ジャブを伸ばす。低い姿勢でテイクダウンを狙ったボガトフだが、サントスは反転して足を引き抜く。最後はスピニングバックフィストにもバック奪取したサントスが初回を取った。

2R、アンドレ・ペデネイラスから「パンチとヒザ蹴りだけに集中し、柔術は忘れろ」という指示を受けたサントスが、右ストレートと左ジャブを当てる。ボガトフのスピニングバックフィストをかわして、右ミドルを蹴り込んだサントスはダブルレッグでケージに押し込まれると、スラッピングでボガトフの顔を張っていく。さらに頭部にエルボーを落とすサントスに対し、頭を起こしたボガトフはテイクダウンを奪えないまま打撃の距離に戻る。

首相撲からヒザ蹴り、右ストレートを3発入れ、フック、アッパーで追い打ちをかけるサントスは、ついには右ハイまで蹴り込む。ボガトフのシングルを潰し、バックからサントスがパンチ、鉄槌を入れる。異様なタフさ発揮し、アンクルピックを狙ったボガトフ。ついにはサントスが殴り疲れ、振り返ったボガトフにトップを取られてしまう。

クローズドガードで息を整えるサントスは、エルボーを被弾しボディを殴られるが、オモプラッタを仕掛ける。腕を抜き、腰を上げて重いパンチを連打したボガトフはビッグラウンドを阻止するどころか、逆転の芽まで終盤の猛攻で見えてきた。

最終回、前に出るボガトフが左を当てて組みつく。同体の小手投げから起き上ると、ケージにサントスを詰めたボガトフがヒザ蹴りへ。この一発が、無観客の会場にボコという音が響くような形で急所に当たる。倒れこんで立てないサントスは、3分近く経過しようやく座ることができるように。さらに時間を掛けて立ちあがったサントスは、再開に応じリスタート。

ボガトフは前蹴りからダブル、シングルにスイッチしサントスを持ち上げる。必死に耐えるサントスをボディロックに捕えたボガトフが、さらにシングル、ボディロックとテイクダウンを執拗に狙う。スピニングバックフィストは空振りとなったボガトフの押し込みが続き、ついにはダブルレッグで倒されかかったサントスだが腰に乗せた投げで何とか耐える。

と、ケージを背にしたサントスはヒザをボディに受けと、急所にどこか足の一部が当たったのか、苦悶の表情を浮かべレフェリーが試合を止める。再開後、スピニングバックフィストを当てたボガトフがシングルレッグへ。片ヒザをつき、ウィザーのサントスの太腿を引き寄せ尻もちをつかせる。残り90秒、アンクルを取られて立てないサントスは掌底を見せる。と、ヒザを着いているサントスの顔面にボガトフは左ヒザを蹴り込む。

減点モノの反則攻撃で、試合が中断。サントスが試合続行を伝え、レフェリーは減点2を宣言する。残り50秒、真っすぐ飛び込んだボガトフがパンチ、ヒザ蹴りを、離れたサントスにハイキックを放つ。必死のサントスは、ヒザ蹴りを返すもアッパーを被弾し、シングルで逃げたところでタイムアップに。勝利目前から、ロシアン・ゾンビと呼びたくなるボガトフの反撃を受けたサントスは、苦し気な表情のままで勝ち名乗りを受けた。