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F1 o UFC ジェイク・マシューズ ダスティン・ポイエー

UFC on ESPN+94:第10試合・マイケル・ジョンソン vs. ダリウス・フラワーズ

ライト級。

2010年のTUF12決勝でUFCデビューしたMJことジョンソン。ライト級でダスティン・ポイエーにKO勝利し一時はトップランカーだったが、ハビブとゲイジーに敗れフェザーに落とした頃から下り坂に。フェザー級では力を出しきれず、翌年ライトに戻したが、それ以降の成績は2勝5敗で、ランキングに戻ることはできず。このところフェザーに落として細くなりすぎた身体が戻りつつあるが、前戦はディエゴ・フェレイラ相手に1R打撃で優勢に攻めたものの、2Rに入りパンチ一発で意識を飛ばされてのKO負け。UFC13勝15敗の37歳。

フラワーズは22年8月のコンテンダーシリーズで勝利しUFCと契約。UFCデビュー戦は代役でランキング間際のジェイク・マシューズとの対戦となり、序盤こそスタンドでプレッシャーを掛けて行ったが、それを止められてからは一方的な展開となり、2Rにタックルを切られて下になったところでチョークで一本負け。階級をライトに落とした今回もまたベテランとの対戦となったが、オッズはほぼ五分。29歳。

軽快に打撃を入れていくジョンソン。ワンツー。ボディストレート。フラワーズ出られない。シングルレッグを見せたジョンソンだが足をつかめず。フラワーズ前蹴りを腹に入れる。ちょっと嫌がったジョンソン。詰めるジョンソンに右を打ち込んだフラワーズ。また腹に前蹴り。ジョンソンもボディブローを入れる。残り1分。ワンツーを入れたジョンソン。先に手を出していく。またワンツーがヒット。残り10秒を切ってからジョンソンがダブルレッグで飛び込みテイクダウン。ホーン。

1Rジョンソン。

2R。フラワーズ出てきた。先にボディを入れるジョンソン。ワンツー。手数が増えてきた。ボディをさかんに打ち込む。右が顔面にヒットしぐらついたフラワーズ。シングルレッグから組み付こうとしたジョンソンだが離れる。フラワーズの右をもらったジョンソンは後退。アッパーを入れるフラワーズ。ジョンソンジャブで止めてまた出ていく。ジョンソンのパンチをかいくぐってフラワーズがタックルへ。ケージに押し込むがジョンソン入れ替えた。しかしフラワーズの膝がローブローになりタイムストップ。再開。ジョンソンタックルからテイクダウン成功。クローズドガードのフラワーズに肘を落とすジョンソン。下から蹴って離して立ったフラワーズ。しかしジョンソンすぐにタックルへ。ダブルレッグでテイクダウン。パスしてサイドに出た。脇腹に膝。ノースサウスチョークを狙ったがホーン。

2Rジョンソン。フラワーズは疲れが見える。

3R。前に出ていくジョンソン。飛び込んでパンチを打ち込むとダウン気味に倒れたフラワーズ。サイドを取ったジョンソン。フラワーズハーフに戻すが固められている。ハーフからキムラを狙ったが放した。フラワーズ下で動きがない。肘を入れるジョンソン。サイドに出た。フラワーズ動けない。ガードに戻した。フラワーズガードから三角を狙ったが、立ち上がって首を抜いたジョンソン。またハーフで押さえ込む。下から蹴って立ったフラワーズ。飛び膝。ジョンソンタックル。来られると膝を着いて動きが止まるジョンソン。フラワーズがパウンドを入れるとまたタックルへ。シングルレッグのジョンソンにフラワーズが腕十字を狙うが、腕を取らせず防いだジョンソン。パンチを入れるフラワーズだがタイムアップ。

三者フルマークでジョンソン勝利。相手がUFC0勝1敗のフラワーズなのでさすがに負けられない。終盤ちょっと危なかったが。

フラワーズはライトに落としての初戦だったが、階級が合っていなかったのか、後半失速した。

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MMA MMAPLANET o UFN UFN232 キック ジェイク・マシューズ マイケル・モラレス

【UFN232】モラレスがジャブを起点にマシューズを寄せ付けず。判定勝利で無敗記録を16に伸ばす

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・モラレス(エクアドル)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ジェイク・マシューズ(豪州)

モラレスがロングリーチを活かしたジャブ・左フック、右のカーフキックを蹴る。マシューズもガードを右ストレートで前に出る。モラレスは距離を取りつつワンツー、ジャブを当ててマシューズに距離を詰めさせない。

モラレスはこのジャブから右につなげるが、マシューズもしっかりガードして左フックを打ち返す。モラレスはワンツーとヒザ蹴り。マシューズはじわじわプレッシャーをかけて左フックから右ストレート。

モラレスは飛びヒザ蹴りを見せて組みつき、マシューズはそれをがぶってヒザ蹴り。終了間際、モラレスはケージを蹴ってのスーパーマンパンチを見せた。

2R、モラレスはジャブを当て、マシューズが飛び込むところに右のカーフキックを蹴る。モラレスはジャブ・右ストレートから距離を詰めて右アッパー。さらにクリンチアッパーを連打する。

距離をとったマシューズ。モラレスのワンツーをブロックして左フックを返し、ワンツーで前に出る。モラレスは右アッパーも見せつつ、距離が離れるとインローを蹴る。マシューズが歩くようにワンツーを見せ、モラレスは下がりながらケージを蹴ってのスーパーマンパンチ。

モラレスは丁寧にジャブを突いて、マシューズの動きに合わせてインローを蹴る。マシューズが右ボディストレートから左フック、モラレスが左ヒザ蹴りと左ミドル。マシューズのワンツーを受けて、モラレスはすぐにジャブから前進。ケージを背負うマシューズに左右の連打と左ミドルを打ち込んだ。

3R、右ストレートを伸ばしてパンチで前に出ていくマシューズ。モラレスはジャブを返しつつ、マシューズの攻撃をかわす。ここからモラレスは右のカーフキックを蹴り、左アッパーから右フック、ワンツーとパンチの手数を増やす。その後もモラレスがジャブで距離を支配し、マシューズはインローを返すも当たらない。

何度もパンチで前に出るマシューズだが、モラレスがバックステップでかわす。モラレスはワンツーからパンチをまとめ、ダブルレッグで組みつく。マシューズはそれを切ると離れ際にパンチをまとめる。判定はロングリーチを活かした打撃で試合を進めたモラレスの勝利。これでMMA戦績を16戦16勝とした。


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AB LFA MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN232 アマンダ・ヒーバス ウロス・メディッチ クリス・ダンカン ジェイク・マシューズ ジョゼ・アルド ジョーダン・ラヴィット チェイス・フーパー チャド・アンヘリガー チャールズ・ジョンソン デニス・チュルリン トレイ・オグデン ハファエル・エステヴァン ブレンダン・アレン ペイトン・タルボット ボクシング マイケル・モラレス ミクティベク・オロルバイ レオ・サントス 平良達郎

【UFN232】名門ノヴァウニオンから11勝0敗でUFC初陣、ハファエル・マカパ「世界が僕を認識する」

【写真】通訳をしてくれたのはノヴァウニオン総帥デデこと、アンドレ・ペデネイラス。ハファエル・エステヴァンのニックネームは、そのものずばりマカパだ(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN232:UFN on ESPN+90「Allen vs Craig」で名門ノヴァウニオン所属のハファエル・エステヴァンがオクタゴン・デビューを迎える。
text by Manabu Takashima

デビュー以来11連勝、巧みなポジションとパウンドを融合させた──ある意味、ノヴァウニオンらしいファイターのエステヴァンが、LFAでフライ級王者だったチャールズ・ジョンソンとのUFC初陣を前に、自信のほどを語った。


マカパは128ポンドで、計量失敗。キャッチ戦でジョンソンと戦うこととなった(C)Zuffa/UFC

──ハファエル、ついにUFCデビューを迎えます。

「5月に予定されていたデビュー戦では、減量中に体調を崩してしまって。でも、今回はバッチリだ。体重もしっかり落ちていて、いよいよUFCで戦えるから凄く嬉しい」

──そんなハファエルがMMAファイターを目指すようになったのは、なぜですか。

「ジョゼ・アルドとヘナン・バラォンがUFCのチャンピオンとして活躍しているのを見て12、13歳の時にマカパで柔術を始めた。この時からMMAファイターになりたかったけど、その過程で柔術でも世界チャンピオンになれれば良いなとは思っていた。でも第一の目標はMMAでチャンピオンになることだった。

マカパでは3年間、柔術だけの練習をして15歳の時にリオデジャネイロに移り住んだんだ──ノヴァウニオンで練習するために。アルド、バラォンがいたからね。デデの下でボクシング、レスリング、そして柔術も学ぶようになった。ノヴァウニオンで練習を積み、MMAで戦うようになった。そして11連勝し、UFCで戦えるようになったんだ。UFCでやれるだけの下地は十分にできているよ」

──過去の試合映像を見ると、素晴らしいグラウンドの攻防を繰り広げていますが、絞めや関節技よりも殴って削り、パウンドで仕留めるという試合が多かったです。

「僕はどの局面でも対応できるだけの力を持っている。サブミッションでフィニッシュできる状況なら、サブミッションでフィニッシュする。でも、それだけのスペースがなければ間違いなくパンチで削って、フィニッシュを狙う。当然、エルボーも使ってね。試合の流れと相手の反応次第だよ。サブミッションで仕留めるのか、殴って終わらせるのかは」

──なるほど。とはいえ、今のMMAはあれだけ寝技で技術の交換が見られるのはブラジルに特化した状況かと思います。寝技につき合わない、柔術は防御のために使う。そのようなスタイルのなかで戦うことをどのように思っていますか。

「15年間、ずっと倒して寝技に持ち込む練習をし続けてきたんだ。それにノヴァウニオンでは立ち上がろうとする相手を、寝技から逃れることができないようにするトレーニングには特に力を入れてやっている。チャールズ・ジョンソンが僕と寝技で戦いたがらないことは絶対だよ。でもね、どれだけそんな風に試合を組み立てようとしても、この試合はグラウンドで決着をつける」

──では、そのジョンソンの印象を教えてください。

「チャールズ・ジョンソンのことは凄く尊敬している。でも、自分が勝利することに絶対の自信を持っている。ジョンソンはとてもテクニカルなムエタイ・ファイターだ。僕はさっきも言ったように凄く順調に仕上げることができた。今の僕は手のつけられないファイターになっているよ。何より、チャールズ・ジョンソンを倒すためには、全て必要なことは何でもやってきたからね。凄く激しいトレーニングをこなしてきた。だから試合が終わった時、レフェリーが僕の手を挙げる。絶対だ。

土曜日の試合が終わった後、世界が僕を認識するようになっている。如何に僕が優れたファイターが、UFCの皆が理解するだろう」

──ところでUFCフライ級には平良達郎選手が活躍していますが、彼の印象の教えてくれませんか。

「もちろん、タイラのことは知っている。素晴しいファイターだよ。もし、彼と戦える日が来るなら大歓迎だ」

──では日本のファンにメッセージをお願いします。

「いつの日か、日本で戦いたいと思っている。ノヴァウニオンでは、多くの選手から日本の良い思い出を聞かされてばかりだから、実際に僕も日本で彼の思い出のような体験をしたい。そして、土曜日の試合でも日本のファンの声援をパワーに変えて勝ちたいと思うから、ぜひとも僕を応援してほしい」

──最後にデデ、ジョン・ホーキ、シャオリン・ヒベイロ、レオ・サントス、ホブソン・モウラと20年以上も前から日本で活躍してきた名門ノヴァウニオンを代表して、UFCで戦うことをどのように思ているのかを教えてください。

「今、名前が挙がったファイターたちは僕にとって、人生の目標のような存在だ。僕はまだ若いからシャオリン世代のファイターは既に米国に移り住んで会ったことがないけど、アカデミーでは今も伝説として色々な逸話が残っている。もちろん、ノヴァウニオンを代表して戦うことは、これ以上ない僕の誇りになっているよ」

■視聴方法(予定)
11月19日(日・日本時間)
午前4時~UFC FIGHT PASS
午前3時30分~U-NEXT

■UFN232対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ブレンダン・アレン(米国)
ポール・クレイグ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
マイケル・モラレス(エクアドル)

<ライト級/5分3R>
ジョーダン・ラヴィット(米国)
チェイス・フーパー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ニック・アギラー(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)
ルアナ・ピネイロ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ウロス・メディッチ(セルビア)
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ジョナサン・ピレース(米国)
ジョアンデウソン・ブリト(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
チャド・アンヘリガー(カナダ)
ホゼ・ジョンソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ダンカン(英国)
デニス・チュルリン(ロシア)

<ヘビー級/5分3R>
ミック・パーキン(英国)
カイオ・マチャド(ブラジル)

<148ポンド契約/5分3R>
ルカス・アレクサンデル(ブラジル)
ジャカ・サラギ(インドネシア)

<136ポンド契約/5分3R>
ルシエ・プシオワ(チェコ)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
ニコラス・モタ(ブラジル)
トレイ・オグデン(米国)

<138ポンド契約/5分3R>
チャールズ・ジョンソン(米国)
ハファエル・マカパ・エステヴァン(ブラジル)

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K-1 o UFC キック ジェイク・マシューズ

UFC291:第2試合・マシュー・セメルスバーガー vs. ウロシュ・メディチ

ウェルター級。

セメルスバーガーはUFC5勝3敗。中堅以上ランカー未満のポジションで、同じようなポジションの選手との対戦が続いて勝ったり負けたりしている。昨年12月には次の試合に出場するジェイク・マシューズから1・2Rにダウンを奪い判定勝ち。今年4月の前戦は、代役UFCデビューから3連勝中のジェレマイア・ウェルズにまたしても1・2Rダウンを奪ったものの、ウェルズがすぐに立ち上がってテイクダウンから反撃したため、2者がフルマークをつける内容での判定負け。またランカー挑戦から遠ざかった。バックボーンはアメフトとレスリング。30歳。

セルビアメディチは全試合フィニッシュ勝利でコンテンダーシリーズに出場。コンテンダーシリーズでの試合も、UFCデビュー戦も1RKO勝利したが、2戦目のジェイリン・ターナーにはパンチでダウンした後のチョークで1R一本負け。前戦はUFC3勝2敗のオマール・モラレス相手に2RKO勝利で再びKO街道に。バックボーンは柔道・キックで、K-1セルビア王者。今月に入りヨアン・レイネスが欠場したため、代役として階級上のウェルターでの試合を受けた。こちらも30歳。

いきなり右ハイを放ったセメルスバーガー。インローでスリップダウンしたメディチインサイドからパウンドラッシュ。背中を向けて立とうとしたメディチのバックを取る。一瞬足関を狙ったメディチだが、立ってケージ際で正対。離れた。セメルスバーガー右をヒット。ジャブを入れていくメディチだが、セメルスバーガーの右ストレートがヒット。ケージに詰めてパンチを入れたセメルスバーガー。離れるメディチ。また出ていくセメルスバーガー。右がヒットしメディチダウン!しかし下から蹴り上げるメディチ。セメルスバーガーがバランスを崩した瞬間に立って出る。シングルレッグで倒そうとしたが、セメルスバーガーバックを狙いつつ立って離れた。また右を入れていくセメルスバーガー。ホーン。

1Rセメルスバーガー。

2R。セメルスバーガーが飛び込んで右をヒット。カーフ、インロー。メディチも左を打ち込んでいく。しかしワンツーをもらった。また右がヒット。メディチのパンチはブロックするセメルスバーガー。セメルスバーガーが詰めながら右のトリプルをヒット。メディチ左ハイ。ワンツーからまた左ハイ。ブロックするセメルスバーガー。パンチから膝を入れる。残り1分。残りわずかでメディチがまたパンチから左ハイ。ホーン。

2Rは僅差。

3R。パンチから組み付いたセメルスバーガー。セメルスバーガーがパンチから首相撲の膝を狙ったが、メディチのパンチを貰いぐらついた。メディチ詰めていく。前蹴り。バック肘!セメルスバーガーダウン!パウンド連打。レフェリーストップ!

メディチ逆転KO。バック肘は前腕部あたりがヒットしていた。階級上の代役出場でKO勝ち。

1Rは必殺の右が炸裂したセメルスバーガーだが逆転負けで連敗。ダウン後はパウンドを腕でブロックして凌ごうとしていたように見えたが、止められてしまった。

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CJ・ヴェルガラ MMA MMAPLANET o UFC UFC291   アレックス・ポアタン・ペレイラ ウロス・メディッチ ガブリエル・ボンフィム ケビン・ホランド ジェイク・マシューズ ジャスティン・ゲイジー スティーブン・トンプソン ソルト ダスティン・ポイエー ダリウス・フラワーズ デリック・ルイス トニー・ファーガソン トレヴィン・ジレス ホルヘ・マスヴィダル ボビー・グリーン マイケル・キエーサ マルコ・ホジェリオ・デ・リマ ミシェウ・ペレイラ ミランダ・マーヴェリック ロマン・コピロフ

【UFC291】計量終了 ペレイラ計量失敗、ワンダーボーイは契約戦飲まず。LH級のポアタンがデカいッ!!

【写真】よくミドル級で戦っていたな──というフレームのポアタン (C)MMAPLANET

29日(土・現地時間)、ユタ州ソルトレイクシティのビビント・アリーナで開催されるUFC 291「Poirier vs Gaethje 2」の計量が行われた。

メインでBMF(Baddest Motherfucker)のベルトを賭けダスティン・ポイエーとジャスティン・ゲイジーが戦う──世界戦のないPPV大会。

そのメインカードのウェルター級戦でスティーブ・トンプソンと対戦予定だったミシェウ・ペレイラが174ポンドと計量失敗し、トンプソンがキャッチウェイト戦を飲まずに試合はキャンセルされた。


トンプソンはSNSで「11年のUFC在籍で、何も対戦相手の減量失敗は初めてではない。以前は戦ったけど、今回そうすることはスマートではないと判断した。この年齢、これまでMMAでやり遂げてきたことを考え、自分は門番ではなくてウェルター級王者になるためにオクタゴンに上がっている。これはビデオゲームじゃないんだ」と、体重オーバーをした相手との試合を落として、タイトルから遠ざかるリスクを避けたことを明言している。

またキャリア初のライトヘビー級の一戦に挑む、前ミドル級王者ポアタンはオフィシャル計量ではさすがにミドル級の時よりも減量幅は確実に少なく、ギリギリの状態ではなかった。それでもセレモニアル計量では十分にリカバリーされたポアタンは、元ライトヘビー級王者ヤン・ブラボヴィッチを上回る体躯を誇っていたことが印象深い。

そしてウェルター級のホルヘ・マスヴィダルの引退にともない持ち主がいなくなったBMFのベルトを争うライト級の両者。5年3カ月振りの再戦でリベンジを狙うゲイジーは「この試合の意味は何もかも全て。やり返すチャンス、ここでやり合うことが待ち切れない。レッツゴー」と話し、ポイエーも意味は全てと言うと「ウォーの準備はできている。血と根性を見せることを約束する。レッツゴー」とシャウトした。

なおフライ級でCJ・ヴェルガラと対戦するヴィニシウス・サルバドールが1ポンドオーバーリミットから2.5ポンド重かったが、この一戦はキャッチウェイトマッチとして実施される。

■視聴方法(予定)
7月30日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
午前7時00分~U-NEXT

■UFC291計量結果
<ライト級:BMF王座決定戦/5分5R>
ダスティン・ポイエー: 155ポンド(70.31キロ)
ジャスティン・ゲイジー: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分5R>
ヤン・ブラボヴィッチ: 206ポンド(93.44キロ)
アレックス・ポアタン・ペレイラ: 205ポンド(92.99キロ)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・トンプソン: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミシェウ・ペレイラ: 174ポンド(78.92キロ)

<ライト級/5分5R>
トニー・ファーガソン(米国): 155ポンド(70.31キロ)
ボビー・グリーン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・キエーサ: 170ポンド(77.11キロ)
ケビン・ホランド: 169.5ポンド(76.88キロ)

<ウェルター級/5分3R>
トレヴィン・ジレス: 170ポンド(77.11キロ)
ガブリエル・ボンフィム: 170ポンド(77.11キロ)

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス: 263.5ポンド(119.52キロ)
マルコ・ホジェリオ・デ・リマ: 262ポンド(118.84キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・コピロフ: 185ポンド(83.91キロ)
クラウジオ・ヒベイロ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170ポンド(77.11キロ)
ダリウス・フラワーズ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヴィニシウス・サルバドール: 128.5ポンド(58.28キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー: 169.5ポンド(76.88キロ)
ウロス・メディッチ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ミランダ・マーヴェリック: 125.5ポンド(56.92キロ)
プリシラ・カショエイラ: 125ポンド(56.7キロ)

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o UFC キック ジェイク・マシューズ ブラッド・ダイアモンド

UFC on ESPN+80:第7試合・ジェレマイア・ウェルズ vs. マシュー・セメルスバーガ

ウェルター級。

ウェルズは2021年、試合5日前の欠場選手の代役として、34歳での遅いUFCデビューを飾ったが、中堅クラスのTUFブラジル3ウィナー・ワーレイ・アウベスに打撃で積極的に攻めて2RKO勝ち。昨年2月の2戦目はキックボクサーでUFCデビュー戦のブラッド・ダイアモンドにテイクダウン→パウンド→バックを取ってのチョークで1R一本勝ち。3戦目は大ベテランのコート・マッギーに1Rにワンツーを打ち込み失神KO勝ちで3連勝・3連続フィニッシュ勝利と、前座戦線を抜け出しつつある。36歳。

セメルスバーガーはUFC5勝2敗。中量級では珍しいアメフト出身(ただし、大学時代はレスリングも並行して行っていた)。パンチが武器のストライカー。このところは中堅クラス同士の対戦が続いており、アレックス・モロノには撃ち負ける展開で判定負け、ジェイク・マシューズには1・2Rにダウンを奪い、3Rに逃げ切っての判定勝ち。しかしまた今回も中堅クラスとの対戦に。ランカー挑戦の道は遠い。30歳。

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MMA MMAPLANET o UFC   アミール・アルバジ アルマン・ツァルキャン アレックス・カサレス アレックス・ペレス サイドユカップ・カクラモノフ サイド・ヌルマゴメドフ ジェイク・マシューズ ジャレッド・キャノニア ジュリアン・エロサ セルゲイ・モロゾフ ダナ・ホワイト ダミール・イスマグロフ ダヴィッド・ドヴォルザーク ドリュー・ドバー ブライアン・バトル ブランドン・ロイヴァル ボビー・グリーン マァフゥシャトゥ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ ラファ・ガルシア

【UFN216】計量終了 2022年UFC最終戦は、2023年を睨みアルバジ✖コスタ&ドヴォルザーク✖ケイプに注目

【写真】ダナ・ホワイトが激怒した今年のコンテンダーシリーズ第1週の勝者コスタは、ローカルショーの1勝を積む上げUFCと契約が成った (C)Zuffa/UFC

2022年のUFC最終大会=UFN216:UFN on ESPN+74「Cannonier vs Strickland」が17日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催され、16日(金・同)に計量が行われた。

今年のUFC最後の試合、つまり今大会のメインはジャレッド・キャノニアー✖ショーン・スティックランドのミドル級の一番だ。とはいえ日本のファン目線でいえば、メインカードのアミール・アルバジ✖サレッサンドロ・コスタ、プレリミのダヴィッド・ドヴォルザーク✖マネル・ケイプ──フライ級の2試合が気になるところだろう。


イラクからスウェーデンに政治亡命し英国で暮らすアルバジ、ブラジルのコスタ、チェコのドヴォルザーク、そしてポルトガルのケイプと非米国人ファイターばかりなのも、フライ級らしいといえる。

UFCで3勝0敗のアルバジはアレックス・ペレス、ブランドン・ロイヴァルという米国人トップランカーとの対戦が流れ、オクタゴン初陣のコスタとの対戦になった。絶対に星を落とすわけにはいかないばかりか、次こそトップ5とのファイトを絶対的にするためのインパクトを残す必要がある状況だ。

とはいえアルバジは究極の勝利至上主義ファイターで、決して熱くなることなく、自身のやるべきこと淡々とこなし、対戦相手の傷口を冷静につく──強すぎる心臓の持ち主だ。ファンの期待とは別のところで、勝つために通じる手段をコスタにぶつけ続けるだろう。

ケイプとドヴォルザークはプレリミ、しかも第2試合で組まれることが信じられない一戦だ。ケイプはUFCに慣れるまでやや時間を要したが、2試合連続で印象的な初回KO勝利を挙げて巻き返した2021年から、今年は自らテストで陽性になったこともあり、2試合連続試合が流れ、今回が最初で最後の2022年の実戦となる。

対するドボルザークは3月にマテウス・ニコラウに敗れて以来、8カ月振りの再起戦となる。この両者の戦いは、一瞬の隙、少しの間が命取りになろう。

格闘技の経験がなくチェスからMMAファイターを志したドボルザークの強味は相手のミスをつく状況判断と洞察力。対してケイプは慎重さと爆発力という対照的なエレメントが融合しているファイターだ。

2023年フィナーレ大会に出場するフライ級4選手のいずれかが、2023年に平良と戦う可能性は決して低くない。そういう意味でもマスト・ウォッチの2試合だ。

■視聴方法(予定)
12月18日(日・日本時間)
午前6 時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN216計量結果

<ミドル級/5分5R>
ジャレッド・キャノニア―: 185.5ポンド(84.14キロ)
ショーン・スティックランド: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
アルマン・ツァルキャン: 155.5ポンド(70.53キロ)
ダミール・イスマグロフ: 156ポンド(70.76キロ)

<フライ級/5分3R>
アミール・アルバジ: 125.5ポンド(56.92キロ)
サレッサンドロ・コスタ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス: 145ポンド(65.77キロ)
ジュリアン・エロサ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライト級/5分3R>
ドリュー・ドバー: 156ポンド(70.76キロ)
ボビー・グリーン: 156ポンド(70.76キロ)

<ミドル級/5分3R>
コディ・ブランデージ: 185ポンド(83.91キロ)
ミハウ・オレキシェイジュク: 186ポンド(84.37キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
シャイアン・ヴリスマス: 115.5ポンド(52.38キロ)
コリー・マッケナ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170ポンド(77.11キロ)
マシュー・セメルスバーガー: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
サイドユカップ・カクラモノフ: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155ポンド(70.31キロ)
ラファ・ガルシア: 158.5ポンド(71.89キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バトル: 170ポンド(77.11キロ)
リナット・ファクレトディノフ: 171ポンド(77.56キロ)

<フライ級/5分3R>
ダヴィッド・ドヴォルザーク: 125.5ポンド(56.92キロ)
マネル・ケイプ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
セルゲイ・モロゾフ: 136ポンド(61.69キロ)
ジャーニー・ニューソン: 135.5ポンド(61.46キロ)

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UFC on ESPN+73:第9試合・アンドレ・フィアリョ vs. ムスリム・サリコフ

ウェルター級。

今年1月にUFCデビューしたばかりで、前半だけで4戦したフィアリョ。UFC記録の年間5勝(タイ記録で計10人いる)の更新が期待されたが、6月のシンガポール大会で敗れてからは5ヶ月のブランク。まあこれでも早い方だが。パンチの重いストライカーだが、シンガポール大会では中堅の実力者・ジェイク・マシューズ相手に距離を詰めてもパンチwもらう展開でKO負け。

キング・オブ・カンフーの異名を持つ、散打世界選手権優勝経験のあるサリコフ。UFCデビュー戦はアレックス・ガルシアに一本負けしたが、そこから5連勝でランカーのりー・ジンリャンに挑戦。しかし散打の本場中国のジンリャンにパンチを効かされKO負けし、連勝がストップした。ただし、試合直前にビザの問題があり、取得のために対応する必要があって十分な調整ができなかったとのこと。38歳。散打ストらしいサイドキック・バックスピンキックを武器としている。

積極的に手を出すフィアリョ。飛び込んで左。ワンツー。距離を取り様子見しているサリコフ。ジャブを当てたフィアリョ。ワンツー。さらにパンチをヒット。サリコフバックスピンキックからシングルレッグへ。テイクダウン。フィアリョのガード。立ち際にパンチを入れたサリコフ。さらにボディにバックスピンキックをヒット。フィアリョ出てきた。首相撲に捕らえるサリコフにアッパー。左を打ち込む。ケージを背負ったサリコフ。押し込むフィアリョだがサリコフ入れ替える。膝を入れ離れたフィアリョ。ホーン。

1Rややサリコフ。

2R。フィアリョが出ていく。前蹴りで止めるサリコフだが詰められ下がる。またバックスピンキック。ジャブを入れたフィアリョ。サリコフのバックブローがヒット。動きが止まったフィアリョにパンチからバックスピンキック。フィアリョ立て直し出ていく。詰めたフィアリョだがサリコフのジャブ、前蹴りをもらう。飛び込んで右を入れたサリコフ。フィアリョぐらついた。出てきたフィアリョにパンチを打ち込むが、ふらついてそのままスリップダウン。上になったサリコフが強烈なパウンド。下からホールドしてなんとか凌いだ。サリコフもラッシュで疲れたのか、インサイドで休んでいる。肘・パウンドを入れるサリコフ。残りわずかでさらにパウンド。ホーン。

2Rサリコフ。

3R。サリコフ左ハイ。ケージを背負ったフィアリョにバックスピンキック。ボディにヒットし、一瞬しゃがみ込んだフィアリョ。すぐ立ったがコンダは頭部にバックスピンキック。動きが止まり、追撃のパンチを入れたところで、レフェリーは続行不能と判断し止めた。

ダウンはしていなかったが、最後は防戦一方で、勝負あったと見られても仕方がないか。サリコフ復活勝利。

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MMA MMAPLANET o UFC UFC275 アンドレ・フィアーリョ キック ジェイク・マシューズ

【UFC275】パンチャーのフィアーリョを、ジェイク・マシューズが左フックから右ストレートでKO

【写真】マシューズはパンチの鋭さと詰めの強さが凄まじかった(C)MMAPLANET

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
Def.2R2分24秒 by KO
アンドレ・フィアーリョ(ポルトガル)

前に出るのはフィアーリョ。マシューズは会場の大声援を受けながら、右ローを連続で繰り出す。フィアーリョは左ジャブから相手にケージを背負わせた。ケージから離れたマシューズは右カーフキック。フィアーリョも右カーフを当てる。ケージを背負いながらスイッチするマシューズの右フックがヒット。ケージ中央に押し戻し、左ハイを繰り出した。フィアーリョは変わらずプレッシャーをかけていく。マシューズはフィアーリョの動きに合わせて右クロスを狙う。フィアーリョは前に出るも手数が少ない。マシューズがサウスポースタンスから右フックを振りながら飛び込む。

再びケージを背負ったマシューズのパンチがクリーンヒットする。フィアーリョもマシューズの左フックに右ストレートを被せる。残り1分20秒で互いの手数が増えるなか、フィアーリョの左ジャブとマシューズの右が当たった。マシューズの左三日月蹴りが突き刺さると、フィアーリョも右カーフキックを返す。マシューズはフィアーリョの右カーフに右ストレートを合わせた。フィアーリョがケージ際でパンチの連打、しかしマシューズが左フックをアゴに叩きつけて押し戻す。最後はフィアーリョが盛り返し、下がったマシューズがマットに背中を着いた。

2R、ここでもフィアーリョが距離を詰める。マシューズはサークリングしながら左ジャブを繰り出す。サウスポーになったマシューズに対し、一気に距離を詰めたフィアーリョ。しかしマシューズの右ストレート、左フックが連続でフィアーリョの顔面を捉える。何度もグラつくフィアーリョを、マシューズが追い詰めていく。マシューズの左ハイをブロックしたフィアーリョ。しかし自身のパンチはマシューズに届かない。マシューズは右クロスを当てた。そしてケージにフィアーリョを追い詰めて左フックでグラつかせたあと、パンチ連打から右ストレートのカウンターを食らったフィアーリョがダウン。そのまま試合が止められた。


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【UFC275】3カ月連続で試合出場、アンドレ・フィアーリョ「実戦ほど成長させてくれる機会はない」

【写真】優しい笑みと、Bellator以降の10勝で8つのKO勝ちを生んでいる拳。フィアーリョこそポルトガルの二面性を顕著に表している人物かもしれない(C)MMAPLANET

12日(日・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC 275「Teixeira vs Prochazka」でジェイク・マシューズと戦うアンドレ・フィアーリョ――は、今もグローバルステージは数少ないポルトガル人ファイターだ。

UFCに到達するまでBellatorやPFLでの挫折を経験している。最終的にはミドルイースト経由でUFCとの契約を勝ち取った。そして今年1月のオクタゴン初陣でミシェウ・ペレイラに判定負けを喫したものの4月と5月に連勝、今回のマシューズ戦は3カ月連続でのファイトとなる。

世界最高峰の場で1カ月に1試合のペースで戦うフィアーリョに初インタビューを敢行した。


――4月から3カ月連続、今年に入って既に4試合目となります。

「普段からヘルシーに過ごせるように、心がけているんだ。ジムで練習し、体が動ける状態を保っている。今ではスマートに練習できるようになったので、この間隔でも問題なく戦うことができるよ。

砂糖の入ったモノは口にしない。ソーダも飲まない。だから15ポンド程度落とすだけで済むし、試合の体重に落とすこともイージーなんだ」

――とはいえ試合前は緊張するでしょうし、試合後には心身ともにリラックスする時間も必要かと思います。

「自分にそういう休息は必要ないと思っている。戦いたい意欲が凄くて。そのモチベーションがあるほうが、自分を律することができる。何より実戦ほど自分を成長させてくれる絶好の機会はないからね。だから、ケガがない限り試合には出られるだけ出たいと思っているんだ」

――この間隔で戦うことに周囲の反応は?

「コーチは休息をとって、そんなに試合を受けるなと言っているよ。でも、自分ことは自分が一番分かっている。ケガもなく戦える状態にあるなら、僕は戦う」

――それは決してトップファイターになるために、急いでいるということではないのですね。

「ノー、そんなことはないよ。一歩ずつステップしている。そういう感情があったのは、他の大会に出ているときに僕に勝った相手にリベンジをしたいと思っていた時だけだよ。UFCに行くためにリベンジしたかった。でも、今はさっきも言ったようにステップ・バイ・ステップ、着実に経験を積んでいこうと思っている」

――ポルトガルという今もMMAファイターが決して多くない国出身のアンドレですが、サンフォードMMAに所属してどれぐらいになるのでしょうか。

「もう4年かな……フロリダに住むようになって。その前は2年間、ベイエリアに拠点を置いてAKAで練習していたんだ」

――アンドレとBellatorで戦うペドロ・カルバーリョが、ポルトガルを代表するファイターという認識でいるのですが、国内のMMAシーンは現在、どのような状況なのでしょうか。

「マネル・ケイプもアンゴラとポルトガルのダブルパスポートを持っていて、ポルトガルのMMAをリードしている1人だよ。ポルトガル北部でずっとキャリアを築いてきたからね。ポルトガルのMMAは成長はしているけど、広まっているとは言えない。その過程にあるよ。ブラジルから多くの選手がポルトガルにやってきて、MMAの指導をするようになった。ただし、選手たちの経済状況はさほど良くなくて、そういう投資もまだ十分じゃない。

もともとジムや選手のレベルがそれほど高くなかったから、僕はポルトガルを離れた。だからこそポルトガルのMMAの発展に寄与したい。僕のような苦労をすることなく、若い選手たちがMMAをやっていける道ができるようサポートして、ポルトガルのMMAの成長の助けになりたいんだ。若い選手を支えられるようなりたいと思っている」

――それにしても、私はポルトガルとMMA、ファイトスポーツが結びつかないです。今もポルトガルほど素朴で、親切な人が多い国はないと思っているので。

「ポルトガルの国民性って、2つの顔があるんだよ(笑)。多くの人がしっかりと教育を受けていて、謙虚で親切だ。それはその通りだよ。でもファイトも愛している。夜の街、渋滞中の道路なんかじゃ、どこでもストリートファイトが見られるよ(笑)。僕はそういうポルトガル人らしさが好きなんだ」

――なるほどぉ。ところでアンドレはBellator、PFLで戦っていた時期があり、UFCと戦う前はUAE Warriorsで3試合を経験しています。中東で戦ったのは、なぜでしょうか。

「マネージャーから『UFCファイターと契約したいなら、俺のいうことを聞いてくれ。絶対にUFCに届かせるから』と言われたんだ。『分かった。どうしたら良い?』と尋ねると、『UAE Warriorsで試合をしよう』というのが、彼の答えだった。

そして1試合戦い、勝って戻ってきた。彼はもう1試合だ、と。また勝った。そうしたら『もう1度だ』と言われ、3度目も勝った。本音を言えば、アブダビではコロナ・プロトコルで色々な制約があり苦痛だった。そうじゃないと試合ができないというのは分かっていたけど、バブルが創られてホテルから出ることもできない。本当に息が詰まりそうだったから、あれ以上戦いたいとは思っていなかったよ。

でも、UFCに行くためだというマネージャーの言葉を信じた。結果4試合目を戦おうとしていた時にUFCからコールがあったんだ。UAEWで戦って良かったと思っている。UFCと比較すると小さなイベントだよ。でも大会の質も高いし、出場選手も強かった。UFC Fight Passで配信もされている。それにファイトマネーも良かったし、キャッシュで支払われるんだ。僕の力を示すためには、本当に良い大会だったよ」

――チームメイトの佐藤天選手から、アンドレもUFCファイターになるために強い意思を持ち続けていたと聞いたことがあります。

「I LOVE SATO(笑)。その意思を強くもって、自分の進みたい道を進み、手を伸ばすと届くチャンスは全て掴んできたつもりだよ」

――素晴らしいです。では改めて対戦相手、ジェイク・マシューズの印象を教えてください。

「ウェルター級の中で、特に力強い選手だと思う。7、8年もUFCに在籍していて経験豊かなファイターで、凄くウェルラウンドだ。でも僕のスピードは、彼とは明白に違う。僕の方が速く動ける。

彼はUFCで名を残しているけど、何も心配することはない。それよりも、自分自身が力を発揮できるかどうかの方が大切になってくる」

――ランキング外の相手ですが、ランク入りするためには恰好の相手かもしれないです。

「ランキングのことは気にしないよ。トップ15、トップ10が目標じゃない。僕の目標はチャンピオンになることだ。だから全ての対戦相手を眠らせる。世界のトップと戦うために、自分がどう戦うかに集中している。ジェイクは素晴らしいファイターで、それこそ自分を試すという点でも最高の相手だよ。彼を相手に自分の力を試したい。けれども、注意するのは彼ではなく、自分がどう戦うかだよ。

ジェイク・マシューズとの試合で、僕は誰でも倒せる力を持っていることを証明する。この惑星で最高のウェルター級ファイターの1人だと、ね」

■視聴方法(予定)
6月12日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ

■UFC275計量結果

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]グローバー・テイシェイラ: 205ポンド(92.99キロ)
[挑戦者] イリー・プロハースカ: 205ポンド(92.99キロ)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]ヴァレンチーナ・シェフチェンコ: 124.5ポンド(56.47キロ)
[挑戦者]タイラ・サントス: 125ポンド(56.7キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ヨアナ・イェンジェチック: 116ポンド(52.62キロ)
ジャン・ウェイリ: 116ポンド(52.62キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170.5ポンド(77.34キロ)
アンドレ・フィアーリョ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジャック・デラ・マダレナ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ラマザン・エミエフ: 171ポンド(77.56キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ: 146ポンド(66.22キロ)
ジョシュア・クリバオ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
スティーブ・ガルシア: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン: 186ポンド(84.37キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 186ポンド(84.37キロ)

<バンタム級/5分3R>
カン・ギョンホ: 136ポンド(61.69キロ)
バットゲレル・ダナー: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
シルヴァナ・ゴメス・フアレス: 116ポンド(52.62キロ)
リャン・ナ: 116ポンド(52.62キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
ホセリン・エドワルツ: 145ポンド(65.77キロ)
ラモーナ・パスカル: 145ポ

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