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【Road FC68】1年5カ月振りの復帰戦。パク・シウォンが左ストレートで林RICE陽太から失神KO勝ち

【写真】圧を掛け、距離もタイミングも完全にコントロールしていた(C)ROAD FC

<ライト級/5分3R>
パク・シウォン(韓国)
Def.1R2分14秒by KO
林RICE陽太(日本)

コール時にベルトを肩に掛けて、林の目の前まで距離を詰めたパク・シウォン。林の左ローに、パク・シウォンが右ミドルを蹴る。左オーバーハンドが届かない林に対し、パク・シウォンは左インロー、そして左ローを入れる。ジリジリと圧を掛けるパク・シウォンは、ケージを背負った林にハイキック。林もフックを返す。前蹴りから一旦、間合いを取ったパク・シウォン。林は左オーバーハンドも、パク・シウォンが右ミドルを蹴る。

続く林のステップインに、パク・シウォンは左ストレート一閃。林は頭から突っ伏すようにキャンバスに沈み、衝撃的なKO勝ちを手にしたパク・シウォンはケージの外に出てセコンドと勝利を喜び、ウィナーコールに涙を見せた。


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【Road FC68】敵地でパク・シウォンと対戦、林RICE陽太「完全に自分がナメられている。俺は甘くないぞ」

【写真】取材は4月5日、林RICEが主宰するパラエストラ森ノ宮で行われた (C)SHOJIRO KAMEIKE

13日(土)、韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるROAD FC68で、Grachanライト級暫定王者の林RICE陽太が、ROAD FC同級王者のパク・シウォンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

もし日本のMMAに「1年で最も変化したファイター」という賞があれば、林RICEは受賞者の筆頭に挙げられるに違いない。3連敗からの5連勝――しかも今まで見せたことのない跳びヒザでKO勝ちし、さらにベテランの小谷直之も沈める快進撃の末、岸本篤史を下して暫定ながらGrachanのベルトを巻いた。果たして林RICEに何が起こったのか、その真相に迫る。※前日計量では林RICE、キャプテン☆アフリカは共に一発でパスした


――ROAD FCの試合に関するお話の前に、どうしてもお聞きしたいことがあります。

「え……、何でしょうか」

――昨年、林RICE選手の中で何がどのように変わったのかと。

「アハハハ! はい。まぁ、そうですよね」

――林選手のファイトスタイルとしては「MMAの中で柔術をやっている」というイメージでした。しかしその後は2連続KO勝ちを収めており、スタイルの変化に驚いています。

「自分の中では2連続KOの時に変わったのではなく、その後から変化していったという感じなんです」

――というと?

「僕は2022年に入ってから3連敗していました。その1敗目を喫した相手、木村俊也選手とは普段から一緒に練習したり、ご飯を食べに行ったりすることもある仲やったんです。でも僕の中でオファーを断る理由はない。それと『相手が断ってくれへんかな……』という気持ちがあったんですよ。でも木村選手も受けて試合が成立して、僕が負けました。

ただ、負けはしたけど自分の中では『それほど悪い内容ではない。次の試合は頑張ろう』という気持ちがあって。でも次の試合で大宮優選手に負けた時は、練習の時から調子が悪いし、試合でも何か違和感がありました」

――その違和感の原因は何だったのでしょうか。

「これは自分がダメな話で、試合前に新しい技を使い始めるとするじゃないですか。でも練習の時に自分よりキャリアが浅い選手や、ジムの会員さんを相手にその技が使えても、実際の試合でプロにそんな技が通用するはずがない。でも、その技をやってしまったりとか――大宮戦では何かが噛み合わないまま負けちゃって。

さらに3敗目のロクク・ダリ戦は、減量で最後の水抜きに失敗してしまいました。もう言い訳になっちゃうんですけど……。計量後に水分と食事を摂っても回復せず、試合前日の夜には『この調子やと明日の試合はボコボコにされて、殺されてしまうんじゃないか』と考えてしまうぐらいやったんです」

――……。

2023年2月、山下康一朗に3-0の判定勝ち(C)SHOJIRO KAMEIKE

「試合が始まったら、コンディションは少し回復していたけど、やっぱりイメージ通りには動くことができていない。結果、3連敗したあとが先ほど言われた山下康一朗戦で。『ここで負けたら終わりやな』と思っていました。正直、山下選手はまだキャリアが浅かったし、その相手に負けると『次は誰と試合するんや』ってなるじゃないですか。プロモーター側からしても。そんな状態で自分もプロとして続けるのは嫌で。だから山下戦は背水の陣みたいな気持ちで、とにかく黒帯を持っている柔術の技術に持ち込んで勝つことができました」

――山下戦の勝利によって、ご自身の中では3連敗からの流れを断ち切ることはできたのでしょうか。

「いえ。まだ3敗のあとに1勝しただけで、トータルの戦績でも負け越していたんですよ。まずは勝ち越したい。そうなると次の試合で負けてしまうと『たまたま1勝しただけで、今までと一緒や』と思われるじゃないですか。だから次の試合では絶対に勝たないといけない――という状態で、3連勝するぐらいまでは毎試合が背水の陣でした。

次の小川道的選手との試合はグラチャンの大阪大会で、メインで組んでもらいました。でも僕がメインというのは実力じゃなく大阪大会やからな、と自分でも思っていて。正直、小川選手を相手にあの勝ち方ができたのは、たまたまやったんです(苦笑)」

打撃で小川を下がらせ、狙いすました跳びヒザでKO(C)SHOJIRO KAMEIKE

――たまたま、であの跳びヒザが出ますか(笑)。

「自分としては毎試合が背水の陣やから、とにかく全力を出さなダメやと思っていました。すると相手のローに対して左ストレートを合わせた時、メチャクチャ手応えがあって。小川選手の顔を見ると明らかに効いているし、そうなるとテイクダウンに来るやろうと思って、跳びヒザを合わせたんですよ」

――それだけ相手の動きはしっかり見えていたわけですね。跳びヒザでのKO勝ちで、周囲の評価も変わったのではないですか。

「変わりましたね。特に自分が練習を見ている高校生の男の子がいて。小川戦の前までは『林さんって、そこそこ寝技ができるだけで、体格が大きいから自分より強いだけで。あとは、それなりにプロで試合しているだけでしょ』みたいな雰囲気があったんです。それが小川戦のあとは『林さん、凄いっす!』みたいな感じで『コイツ、ムチャクチャ単純やな』と思いました(笑)」

――アハハハ! さすがに林RICE選手の考えすぎという気もしますが、それだけ評価を変える一発だったとは思います。

「やっぱり良い試合して勝ったら、周りの印象も変わるんやなって思いました。その次が小谷直之選手との試合で」

――小谷戦は林RICE選手のキャリアの中で一番の山場だったと思います。ライト級王座を巡る戦いの中で組まれた試合で、しかも相手は実績で大きく上回る小谷選手ですし。

「ここで小谷選手と組まれるんか、と思いましたよ(苦笑)。キャリアでは下の山下選手、同世代の小川選手には勝てても、小谷選手に負けたら『やっぱり上には行けへんのやな』と思われるでしょうし。ここも気持ちとしては背水の陣で。

試合前はムチャクチャ緊張していました。計量の時も小谷選手はメチャクチャ体が大きいし。でも計量後のリカバリーで回復して、自分の中でも『今日は力が出ているわ』と感じるほどだったんです。試合でも四つとケージレスリングの展開になった時、『これはイケる!』と感じて。1Rが終わって『自分がやるべきことをやったら勝てる』と思いました」

――結果は2Rに左ストレートから返しの右フックでダウンを奪い、パウンドアウトしました。

小谷戦のKOで林RICEの変化は確かなものに(C)GRACHAN

「特に1Rから、左のオーバーハンドが当たる手応えを得ていました。フィニッシュは左が当たって、次の右はオマケみたいな感じで当たり小谷選手がダウンしました。あとはパウンドで――小谷戦のKO勝ちで初めて『自分は変わったんや!』と思うことができたんです。戦績もイーブンになったし、次の岸本篤史選手と暫定王者決定戦でも、しっかり前に行ける気持ちをつくることができました」

――ちなみに先ほど仰った高校生の選手は、小谷戦を視て……。

「もう『林さん、プロのファイターやん!』と。単純でカワイイなぁと思いました(笑)」

――アハハハ、確かに。岸本選手に勝利して遂に暫定ではありますがベルトを巻きました。しかし暫定という2文字は気になりませんか。

昨年12月、暫定Grachanライト級王者に(C)GRACHAN

「それはやっぱり正規のほうが良いです。『暫定って何やねん』と訊かれて、流れも含めて説明しないといけないし(苦笑)。ただ、やっぱりタイトルマッチをやれて、しかもベルトを巻くことができたのは嬉しいです。あの時はベルトだけでなく自分のキャリアの勝ち越しも懸かっていたので。正直、僕って結構チャンスをもらっているじゃないですか。大宮戦で負けているのに、次にダリ選手との試合を組んでもらったりとか。『ここでベルトを獲らないと、もう二度とチャンスは来ない』という気持ちで試合に臨みました」

――先の山下戦はMMAの中で柔術をやっていましたが、岸本戦はMMAのグラップリングで勝負したという印象が強いです。

「ありがとうございます。僕のほうから組みに行くという展開は、変わっていないと思うんです。でも相手に打撃で圧をかけられても、自分も打撃を捨てずに勝負して、そのうえで自信を持って組みに行く。ようやく総合力で勝てるようになったといいますか」

――ベルトを巻き、ノンタイトル戦で大道翔貴選手を下したあと、次にROAD FCのチャンピオンと対戦する。これは良い流れなのか、あるいは苦行が続くのか……。

「アハハハ、そうですよね。毎試合、前回の試合よりキツくなる。今回もオファーが来て相手の情報を見たら『メッチャ強い選手やん』ってビックリしましたけど(笑)。ただ、自分もベルトを巻いて海外のチャンピオンと試合ができるのは、『認められたんやなぁ』と嬉しいです。一つひとつ勝って、ようやくココまで来たんや、と。

でも今回は相手が長期欠場からの復帰戦で、トーナメントに出るための前哨戦なんですよね。それはもう完全に自分がナメられているんだなって思います。でも僕にとっては怒りというより、YouTubeとかを視ていても『そんなに大きなこと言うて大丈夫か?』と心配になっています。いやいや――2023年は一度も試合をしていないくせに、俺はそんなに甘くないぞって。その間に自分は伸びてきた。変わってきたんです」

――パク・シウォンに対しては、どのような印象を持っていますか。

「正直、強いかどうか分からないです。過去の試合を視ても、相手が無抵抗でやられすぎていて。対戦相手のレベルが分からないので、彼の強さも分からないというのが正直な印象ですね。だから『俺は今まで対戦した相手とは違うぞ』と思うんです」

――なるほど。そして今回は練習仲間であるキャプテン☆アフリカ選手と同じ舞台で試合をすることになりました。

「ずっと一緒に練習させてもらっていて、去年のトーナメントで出花さん(出花崇太郎=キャプテン☆アフリカ)が負けた時は『出花さんが負けるんや。どんだけ強いヤツが出てんねん』と思いました。自分にとって出花さんは憧れの選手なんです。初めてプロ練で出花さんにボッコボコにされた時、『これがホンマのプロ練なんや……』と感じて。僕にとっては出花さんは目標であり、いつか倒さなアカンという選手です。

だから出花さんはどう考えているか分からないけど、僕は対戦したいし、それが韓国で実現するなら嬉しいです。とりあえず今回は、僕のことをナメているであろうまずは今回パク・シウォンに勝って、トーナメントにも出させせてもらいたいですね。韓国でキッチリと自分の仕事をしてきます」

■視聴方法(予定)
4月13日(日・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV、AFREECA TV

■ROAD FC68メインカード計量結果

<Road FC ヘビー級王座決定戦/5分3R>
キム・テイン:106.2キロ
関野大成:110.9キロ

<ライト級/5分3R>
パク・シウォン:70.4キロ
林RICE陽太:70.1キロ

<74キロ契約/5分3R>
ユン・テユン:74.3キロ
キム・サン:74.1キロ

<ライト級/5分3R>
キャプテン☆アフリカ:70.5キロ
ハン・サングォン:70.4キロ

<バンタム級/5分3R>
アレクセイ・インデンコ:63.1キロ
ハン・ユンス:63.4キロ

<Figth100ルール69キロ契約/3分3R>
ピョン・イェジュン:67.4.キロ
醤油ニキ:68.9キロ

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【Road FC68】ハン・サングォン戦へ、キャプテン☆アフリカ「査定試合とは考えていない」

【写真】しっかり勝って、やはりトーナメント戦での雄姿が見たい (C)SHOJIRO KAMEIKE

13日(土)、韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるROAD FC68で、キャプテン☆アフリカがハン・サングォンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

修斗環太平洋ライト級王者のキャプテン☆アフリカは、昨年行われたRoad FCグローバル70キロトーナメントに出場した。準決勝で敗退したものの、キャプテンの中で得た手応えとは。そして今回対戦するハン・サングォンに関する意外なエピソードと、同じ大会に出場する林RICE陽太との練習についても語った。


――試合を10日後に控えてのインタビューとなります(※取材は3日に行われた)。現在のコンディションはいかがですか。

「コンディションはもう過去イチぐらい良いですね。ひとつは『減量も余裕をもって行っておくに越したことはない』と思っていて。今年に入って春には試合をしたいと思っていたので、もともとハードな練習や体重調整は始めていました。そんな時にちょうどROAD FCからオファーを頂いたんですよ」

――それはキャプテン☆アフリカ選手からROAD FCに対して「春に試合をしたい」と伝えていたのでしょうか。

「いえ、タイミングは偶然でした。僕が今MMAを続けるモチベーションは『強い相手と試合すること』で、ROAD FCから話があった時は嬉しかったですね。今年もまた70キロでトーナメントが開催され、この大会で勝った選手がトーナメントに出られるという噂も聞いていますし」

――ではROAD FCとは複数試合契約を結んでいるわけではないのですね。

「去年は単発というか、トーナメント出場の契約でした。準決勝で負けた直後、ROAD FCのジョン・ムンホン代表からも『また出てほしい』と声をかけていただいて」

――では今年のROAD FCでの戦いに関するお話の前に、昨年のトーナメントに出場した感想から教えてください。

「もちろん優勝するつもりで臨んだのですが、準決勝で負けてしまい――『やり残した感』が残っています。今年もトーナメントに出られるなら、ぜひリベンジさせてほしい。また強い選手が集まるでしょうし、今は一層モチベーションが高いです」

――準決勝ではキム・インス(ムングントスズ・ナンディンエルデンが韓国籍を取得し、韓国名を試合でも名乗るようになった)にKO負けを喫しました。ストライカーである相手の良いところが出てしまったという、相性の問題もあるとは思いますが……。

「確かに相性みたいなものはありますね。でもそれ以上に、実は相手のパンチで右目を負傷してしまいました。試合後の診察では2箇所の眼窩底骨折が見つかって。試合中もダメージがあって、体も思うように動かなくなったんです」

――そうだったのですね。試合でキャプテン選手が早々に引き込んだことについて疑問はありました。

「そこでパンチをもらって負傷してしまうのも、自分の実力なので言い訳にはできないです。もともと相手は打撃が巧い選手で、僕が組んでくるのも分かっていたでしょうし。そのなかで、一発で眼窩底骨折を起こせるぐらいの打撃の実力は凄いと思います。

試合の流れとしては、なかなかテイクダウンしづらくて。ROAD FCは組んで展開がないと早めにブレイクする印象があったので、『ここでブレイクされたら後々しんどい』と思って引き込みを選択しました。結果、普段の試合とは違う展開にしまいましたね」

――とはいえ、強豪が揃ったGPでベスト4入り。トーナメント全体を考えると手応えはありましたか。

「そうですね。やはり国内の試合だけでは、今の自分のレベルが分かりづらかったです。でもトーナメント初戦はROAD FCのフェザー級チャンピオン(パク・ヘジン)で。1階級下で戦っている選手とはいえ、その前の試合では体重超過でライト級に上げてきた選手ですから。試合の時には、しっかりライト級の体をつくってきていましたよね。その相手にフルラウンド使って勝てたのは、自分も海外の選手に対して通用する力があるんやなってことは分かりました。手応えもあり、凄く自信に繋がる大会でしたね」

――昨年のトーナメントは対戦したこともあるマックス・ザ・ボディ選手も出場していたのに対し、今回は同じ大会で練習仲間の林RICE陽太選手がパク・シウォンと対戦します。

「林君とはパラエストラ東大阪のプロ練や、岸本泰昭さんのシスMMAで一緒に練習しているんですよ。ちょうど同じタイミングでROADFCから『次の大会に出られるか?』という話がありました。その時点では、僕のほうはまだ対戦相手について聞いていなかったです。でも林君は対戦相手も提示されていて――自分もチャンピオンと試合したいわって思いましたね(笑)」

――そこで林選手についてもお聞きしたいのですが、林選手は現在5連勝中で、Grachan暫定ライト級のベルトも巻いています。特にKO勝ちが増えるなど、練習仲間として何か変化は感じましたか。

「いやぁ、全然(笑)。跳びヒザでフィニッシュしたりとか、『練習では一度も見せたことがないのに、なぜ試合でできるんやろう?』と思っていましたよ。林君は本当に真面目で、むしろ真面目すぎるんじゃないかと思うぐらいです。ずっとコツコツと地道にやってきて、ようやく積み上げてきたものが出たのかもしれないですね。ROAD FCは打ち合いが多いですし、そこで強いのを当てられるチャンスもあるんじゃないですか」

――林選手の試合に関してはROAD FCのYouTubeチャンネルで、「長期欠場中であったパク・シウォンは今年のトーナメント出場の前に1試合しなければいけない」というストーリーがありました。対してキャプテン選手が対戦するハン・サングォンも昨年のトーナメントに出場している選手で(マックス・ザ・ボディに反則負け)、今年のトーナメント出場を賭けた査定試合と考えることもできます。

「キッチリと勝たないといけないですね。ハン・サングォンは勢いもあるし、良い選手やけど、総合力では自分のほうが勝っていると思うので。3ラウンド、キッチリと戦うことができれば勝てる相手です。今、自分も調子が良いんですよ。そこで調子に乗らんように、ということだけ気をつけたいです。もちろん極めるチャンスがあれば極めに行きますし」

――調子に乗ってしまう可能性があるほど、調子が良いのですね。

「アハハハ。ハン・サングォンってマックス選手との試合でも、反則が起きる前までは押していたじゃないですか。バランスが良くて、フィジカルも強いし、ベースであるレスリングも強い。トーナメントのリザーブ戦でも、途中までは勝つんちゃうかなっていう試合内容で(結果はシン・ドングクに1R KO負け)」

――ただ、勝てそうな試合で勝てない。今年1月のTOP BRIGHTSではダニエル・ドンチェンコにヒジの連打を浴びて敗れています。

「バランスは良いけど、一発の強さがないと思うんですよね。途中まで勝っている試合もあるから、油断はできないです。僕としてはフルラウンド、時間を使って戦いたいですね。そういえば前回のトーナメントが開催されている間に、パラエストラ東大阪へ練習しに来ていたらしいですよ(笑)」

――えぇっ!? よりにもよって、キャプテン選手と林RICE選手がいるところに……。

「僕は事前に『ROAD FCのライト級で戦っている選手が来る』と聞いて、『いずれ対戦することもあるかな』と、プロ練には参加しませんでした。その時は誰が来るのか、名前は聞いていなかったです。でもあとで聞いて――『うわっ、ハン・サングォンやん!』と(笑)」

――アハハハ。

「彼って大会前の煽りでもイケイケなところがあるじゃないですか。でも練習のために日本に来て、メチャメチャ礼儀正しかったみたいで。そうやって真摯にMMAに取り組むことって、強くなるために必要な要素やと思うんですよ。だから前回の試合から、どれだけ成長しているか分からない。絶対に油断はできない相手です」

――林RICE選手がパク・シウォンに勝てば、70キロトーナメントにエントリーされるかもしれません。そうなった場合、林RICE選手との練習はどうなるのでしょうか。ハン・サングォンの来日時には事前に知って、回避することはできましたが、林RICE選手の場合はもともと練習仲間ですし……。

「あぁ、そうか。どうなるんでしょうね。さすがにトーナメントも途中で当たることはないやろうし――この2人が決勝で当たったら凄いことですよね。でもホンマに、そこは気にしていなくて。まずはお互い、目の前の試合に勝たないといけないですから。

僕としては、次のハン・サングォンがトーナメントの査定試合だとは考えていません。これまでの試合と同様、いつものワンマッチとして戦います。今回は韓国の大きな会場で試合をする機会に恵まれて、まずはしっかり勝ちたいです。勝って初めてトーナメントのことを考えることができますし、もしトーナメントに出られるなら去年のリベンジを目指します」

■視聴方法(予定)
4月13日(日・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV、AFREECA TV


■ROAD FC68メインカード対戦カード

<Road FC ヘビー級王座決定戦/5分3R>
キム・テイン(韓国)
関野大成(日本)

<ライト級/5分3R>
オアク・シウォン(韓国)
林RICE陽太(日本)

<74キロ契約/5分3R>
ユン・テユン(韓国)
キム・サン(日本)

<ライト級/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
ハン・サングォン(韓国)

<ライト級/5分3R>
シン・ドングク(韓国)
アリ・カブドゥラ(カザフスタン)

<バンタム級/5分3R>
アレクセイ・インデンコ(ロシア)
ハン・ユンス(韓国)

<Figth100ルール69キロ契約/3分3R>
ピョン・イェジュン(韓国)
醤油ニキ(日本)

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【Grachan69】フェザー級王者の小島勝志が国際戦でバクトルを迎え撃つ。芳賀ビラル海は藤村健悟と対戦

【写真】小島の真価と進化が問われるバクトルとの国際戦(C)MMAPLANET

1日(月)、GRACHAN実行委員会より5月26日(日)東京都大田区の産業プラザPIOで開催されるGrachan69の対戦カードが発表された。同大会ではフェザー級王者の小島勝志が、フィリピンのロッキー・バクトルを迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike


小島は昨年5月のGrachan61で、フェザー級王座決定トーナメント決勝を高橋孝徳と争い判定勝ちを収めてベルトを巻いた。その小島が1年ぶりの試合で、ONE参戦経験を持つバクトルとノンタイトル戦で激突することとなった。

高橋戦では、ムエタイ技術を高めたグラップラーを相手に左ジャブと左ボディが冴え渡った。高橋のテイクダウンに苦しむ場面はあったものの、終盤には小島がバックを奪い、さらに左だけでなく右クロスと右テンカオを混ぜて3-0の判定勝ちで新王者に。

対するバクトルはMMA戦績が5勝3敗。昨年5月にはONE FN17でモンゴルのエンフオルギル・バートフルーと対戦している。実はMMAPLANETでは、昨年11月のフィリピン取材でバクトルの姿をキャッチしている。この時、GLADIATORタレントリレーションを務める長谷川賢氏はバクトルの馬力に対して評価をしていたという。ONEのエンフオルギル戦ではパワフルなテイクダウンと打撃に屈したものの、持ち味である馬力に打撃と組みの連動という部分でONE時代よりも成長が見られると、一筋縄ではいかないファイターとなるに違いない。

小島の持ち味は、どの距離からでも相手を削ることができるパンチを持っていること。左ジャブに対してバクトルが馬力を武器に距離を詰めてきても、左ボディと右アッパーで削り続けて仕留めたいところだ。

今大会には、3月のGrachan68×Brave Fight31でライト級2位の岸本篤史を下した芳賀ビラル海も連続参戦を果たし、藤村健悟と対戦する。藤村は昨年12月に中国WLF(武林風)でワン・ジンピンを下している。藤村のグラップリングに対して、ビラルも岸本戦ではダウンを奪ったうえバックコントロールなどキープ力の成長を伺わせた。

現在グラチャンのライト級は、Road to UFC以降の動向が注目される原口伸が正規王座に付いている。原口のRTU参戦を受けて設置された暫定のベルトは、林RICE陽太が巻いているものの、その林も4月13日に韓国ROAD FCでパク・シウォンと対戦する。もし原口がフェザー級に転向し、林RICEが正規王者となれば、ビラル×藤村の勝者の挑戦を受ける可能性もあるだけに注目だ。

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Grachan Grachan66 MMA MMAPLANET o キック 岸本篤史 林RICE陽太

【Grachan66】岸本からダウン&バックを奪った林が暫定ライト級王座獲得「今年以降の僕は全然違う」

<GRACHANライト級暫定王者決定戦/5分3R>
林RICE陽太(日本)
Def.2-1:30-27.29-28.28-29.
岸本篤史(日本)

ともにサウスポー。岸本がプレスをかけて右ジャブを突く。岸本の右ローが当たり、さらに右ジャブが林の顔面を捉える。岸本の左ストレートにカウンターで組んだ林が、ボディロックからドライブした。岸本をケージに押し込みながらボディロックでテイクダウンを奪った林がバックへ。四の字フックで組み、パンチで削る。

林の左手首を抑えた岸本が正対しようとしたが、林がバックをキープする。立ち上がる岸本のバックに回ったままの林は、スタンドでRNCを狙う。左右の腕を切り替えながら絞め上げる林に対し、岸本は次第に苦しい表情に変わっていく。林は右腕でアゴを絞めるが、岸本が耐えた。そのままバックにつく林をケージに預けたまま初回を終えた。

この試合はオープンスコアリングシステムが採用されており、ジャッジ3者とも10-9で林についけている。

2R、岸本が一気に距離を詰める。林は右ジャブをかわして組み付くも、すぐに岸本が離れた。ここから岸本が左右ストレート林の顔面を跳ね上げたが、林も組みつく。岸本は左ヒザをボディに突き刺し、林を下がらせる。林はパンチをもらいながらも、自身も右を当ててダウンを奪った。すぐさまトップに回り、パウンドを落とす林を抱える岸本。下からパンチを打ち込むが、後頭部に入っているためレフェリーから注意を受ける。

ハーフガードからケージに背中をつけ、立ち上がろうとする岸本のバックに回った林は、1Rと同様にスタンドのままバックへ。ここは四の字フックを組むことができず、右足を差し入れてハーフネルソンで岸本の動きを止める。バックをキープしながらグラウンドに引きずりこんだ林が、四の字フックで組もうとしたところで岸本が正対した。岸本がパウンドの連打を浴びせると、林はガードを固めてラウンド終了まで耐えた。

このラウンドはジャッジ2名が林、1名が岸本に10-9をつけた。

最終回、岸本が右ジャブを上下に散らして距離を詰めていく。疲労が見える林の手数が少なくなっているが、右フックが岸本の顔面をとらえた。岸本は左カーフキックを当て、林のダブルレッグをかわしてからパンチを打ち込む。林にケージを背負わせた岸本が、左ストレートをボディに突き刺す。林の右フックをかわして左ボディで攻める岸本は、さらに左ストレートを顔面へ。

林は首相撲からヒザを突き上げるが当たらず。林のパンチをパーリングでかわす岸本だが、またも林の右を受けて尻もちを着いてしまう。すぐにシングルレッグで組んだ岸本は、そのままケージ際で林に尻もちを着かせる。スクランブルから林がバックに回り、ボディロックでグラウンドに引きずり込んでバックマウントへ。さらに四の字フック→オタツロックをで組む。岸本はケージキックを狙うも返せない。林もRNCを狙い続けるが、試合は判定に持ち込まれた。

打撃では押されているように見えて、ダウンを奪っていたのは林だった。さらにグラウンドでもバックを制していた林が最終回も取ったかと思われたが、意外にもジャッジは割れて林の勝利となった。

暫定ライト級王座を獲得した林は「これから自分も挑戦していきたいし、グラチャンもチャンスをくれると思います。まず今まで僕に勝った皆さん、今年以降の僕は全然違うので、リベンジさせてください」と語った。


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【Grachan65】TDを許さない林RISEが小谷をパンチでKOし、タイトル挑戦をアピール

<ライト級/5分2R>
林RICE陽太(日本)
Def.2R0分30秒 by KO
小谷直之(日本)

ともにサウスポー。林がプレスをかけて小谷にケージを背負わせる。左に回る小谷に対し、林は左ストレートをボディに突き刺した。ケージ中央に回った小谷がボディロックでドライブするも、ケージ際で林が体勢を入れ替えた。左腕を差し上げた小谷が押し込み返し、小外刈りで崩しにかかるも林は倒れず。ここでレフェリーがブレイクをかけた。

再開後、小谷が左右に回る。林にケージを背負わせたところで組みにいくが、林が左腕を差し上げて小谷をケージに押し込む。右腕も差し上げた林が足技を仕掛けるも、小谷は倒れず。なおもテイクダウンを仕掛けたところで小谷が下になる。立ち上がる小谷のバックに回った林は、右足を差し入れた。スタンドのまま小谷の背中に乗ろうとした林だが、小谷が林の右腕をキムラで抱えながら動く。そしてグラウンドに持ち込んだ小谷だが、林にバックマウントを許してしまった。林の足を一本外した小谷、しかし動いたところで林がトップを奪取して初回を終えた。

最終回も回る小谷を林が追う展開に。小谷が右フックを打ち込んだところに、林が左ストレートを合わせた。続いてパンチを受けた小谷がダウンし、林が追撃のパウンドを落とそうとしたところでレフェリーが試合を止めた。

これで林は2連続KO勝ち。試合後にタイトル挑戦をアピールした。


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DEEP Grachan Grachan65 MMA MMAPLANET o Road to UFC TSUNE UFC   ロクク・ダリ 中村京一郎 伊藤空也 原口伸 大原樹理 大搗汰晟 天野哲宏 宮内拓海 小谷 小谷直之 山本琢也 岩﨑ヒロユキ 岸本篤史 手塚基伸 林RICE陽太 桜井隆多 金井一将 鈴木崇矢 阪本洋平 高須将大 黒井海成

【Grachan65】岸本篤史戦はKO勝利を宣言、ロクク・ダリ─02─「タイトルマッチにふさわしい選手になる」

【写真】前編の舌出しとは打って変わって素の表情に--ちなみにリモート画面の背景は何の関係もないそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)、東京都江東区のTFTホール100で開催されるGRACHAN65「15TH Anniv」のメインイベントで、岸本篤史と対戦するロクク・ダリのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

MMAキャリアのほとんどをグラチャンで戦ってきたダリ。一度はGRAND王者となるも、ベルトを失いウェルター級からライト級に転向した。その先に目指すタイトルマッチへの想いに、格闘技に対する姿勢は真摯な姿勢が見られた。

<ロクク・ダリ インタビューPart.01はコチラから>


――ダリ選手は派手な試合内容と言動が目立つこともありますが、そのファイター観というのは理解できます。

「ありがとうございます」

濱村 でも毎月試合をしたいという割には、たまに連絡がつかなくなったりするんですよ。

「アハハハ! いろいろあるの。いろいろと、ね(笑)」

――何か言えないようなことをしているのですか(笑)。

濱村 別に言えないようなことじゃないんですよ。たとえばスマホの画面がバッキバキに割れて電話できなくなり、『いま奥さんのスマホから連絡しているんだけど――』って。そんなことが何回もあるから、『なんでそんなにスマホの画面が割れんねん!』と(苦笑)。

「ゴメンナサイ。私のスマホで子供がゲームしていることもあったり、いろいろあるの」

濱村 それだけじゃなくて、書けないこともありますよ。

――アハハハ。楽しそうなお話ですが、本題に戻ります。ダリ選手は2014年にプロMMA3戦目からグラチャンに出場しています。対戦相手は上山龍紀選手でした。

濱村 3戦目で上山さんと対戦できるなんて、激アツじゃないですか! もともと僕がグラチャンに出たことがあったので、以前から岩﨑ヒロユキ代表と面識はあったんですよ。細かい経緯は覚えていなくて申し訳ないのですが、その関係で岩﨑さんからお話を頂いて。

「僕がグラチャンに出始めた頃は、格闘技を始めてそんなに時間が経っていなかったです。当時は留学生として日本に来ていて、吉田道場で練習させてもらっていた時にグラチャンのアマチュアに出ました。当時はグラチャンだけでなく、日本の格闘技団体のことはよく分からないまま『ダリ、この試合どう?』『Here We Go!』という感じで試合に出ていました」

――当時から「Here We Go!」の精神だったのですね。

「2015年にDEEPで米田さんと試合をしてから、『これからはグラチャンでやっていく』という話をしたんですよ。大阪のグラジエーターに出たこともあるけど、それはグラチャンの選手としてGRANDタイトルマッチに出場しました。あの時は岩﨑さんから『グラチャンの選手として絶対に勝ってほしい』という気持ちが伝わってきたんです。その気持ちが嬉しくて、岩﨑さんにも『僕が絶対にベルトを獲るから』と約束したし、実際にGRANDのベルトを巻くことができて良かったですね」

――そのGRANDタイトルマッチまで8連勝を収めていますが、2019年に入りウィル・チョープと桜井隆多選手を相手に2連敗を喫しました。

「桜井さんとの試合は本当にショックでした。1R、2Rの途中まで自分が勝っていて、最後に『これは行けるかな』と思ったら負けてしまった……。ベルトまで獲られてしまって。ただ、桜井さんは凄いですよ。あれからまだ頑張っているし、今回も出るからね」

――桜井戦でGRANDのベルトを失ったあとは、何を目標としていたのでしょうか。

「試合後は『もう一度ベルトを獲りたいね』と思っていました。でもコロナ禍で試合できなくなって……。その頃に岩﨑さんから『ライト級でやってみる?』と言われたんですよ。もともと僕はウェルター級で試合をする時、ほとんど減量をしていなくて――普段から77キロか78キロぐらいだったから。僕も70キロなら落とせると思って、ライト級でやることにしました」

濱村 ずっとウェルター級でやっていたのは、プロデビュー戦で大原樹理選手と対戦した時に減量を失敗したからなんですよ。

「……あの時は何も分かっていなかったね。でも今はいろいろ勉強してきて、ライト級まで落とせるようになりました。ライト級に落としたほうが体の調子は良いです。試合でもリラックスして体を動かすことができるようになりましたよ。いま考えると、ウェルター級の時は相手が大きかった(笑)。『この人、同じ体重!?』と思うぐらいで。ライト級で、ようやく他の選手と同じ体格になった気がしますよね」

――そこで次はライト級でグラチャンのベルトを獲ろうと考えていたのでしょうか。

「いつかタイトルマッチをやりたい、という話はありました。でもその前に、順番がある。僕も最近はグラチャンに出ていなかったし、ずっとライト級で戦っている選手もいるから。僕はベルトが欲しい。やっぱりベルトを持っていると――気持ち良いじゃないですか。ベルトを持っていたら、僕はベルトを一緒に寝ます。まるで子供と一緒に寝るみたいに(笑)。

でもファイターは、ベルトのことばっかり考えていたらダメですよ。もしライト級の実績がない時に岩﨑さんが『ダリ、次はタイトルマッチだよ』と言ってきても、それは僕にとって良くない。まずファイターなら、いつでも試合ができるように準備しておく。ひとつ一つ試合で勝って、タイトルマッチにふさわしい選手になっていかないといけないですね」

濱村 こういうことを言って、急に良い子ぶるところがあるんですよ(苦笑)

「いや、たまには真面目なことも言わせて(笑)」

濱村 いまダリが言ったことは、本心です。普段は真面目なことを言わずに、こういう時に本心で真面目なことを言うから……。先ほど言ったように、連絡が取れなくなってムカッとする時もあります。でも格闘技の話をすると『あぁ、格闘技との向き合い方は本当に真面目なんやな……』って誤魔化されます(笑)。

――では次の対戦相手、岸本選手の印象を教えてください。

「岸本さんとは前に一度、試合が決まっていました。でも相手の怪我か何かで、試合が流れたんですよ。それでもう一度、僕とやりたいと思うなんて――岸本さんは凄いと思います。絶対に僕が勝つのにね。必ずKOしますよ」

――ライト級王者の原口伸選手がRoad to UFCに出場であるため、ベルトの行方は原口選手の結果次第というところです。ただ、今大会のダリ×岸本、小谷×林のライト級2試合がタイトルマッチに繋がっていくのは間違いないでしょう。

「次の試合は絶対に勝ちますよ。それで僕がタイトルマッチにふさわしい選手になれるんじゃないかと思っています。だからグラチャンには次か次の試合で、ベルトを用意しておいてほしい。僕はノー・ドーピングで頑張りますよ」

■視聴方法(予定)
10月15日(日)
午後2時00分~ GRACHAN放送局

■ Grahan65対戦カード

<バンタム級/5分2R>
手塚基伸(日本)
TSUNE(日本)

<ライト級/5分2R>
ロクク・ダリ(コンゴ)
岸本篤史(日本)

<ライト級/5分2R>
小谷直之(日本)
林RICE陽太(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
渡辺良知(日本)
青木忠秀(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
桜井隆多(日本)
上田拳翔(日本)

<J-MMA Rookies CUPフライ級決勝戦/5分3R>
金井一将(日本)
鈴木崇矢(日本)

<J-MMA Rookies CUPフェザー級決勝戦/5分3R>
黒井海成(日本)
人見礼王(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊藤空也(日本)
高須将大(日本)

<フェザー級/5分2R>
大搗汰晟(日本)
中村京一郎(日本)

<ウェルター級/5分2R>
能登崇(日本)
芳賀ビラル海(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
YO-HEI(日本)

<ストロー級/5分2R>
朝日向大貴(日本)
牧ケ谷篤(日本)

<フェザー級/5分2R>
松田征也(日本)
ディオゴ・ロボ・トクナガ(ブラジル)

<バンタム級/5分2R>
萩原一貴(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
宮内拓海(日本)
天野哲宏(日本)

<引退エキシビジョンマッチ/5分1R>
阪本洋平(日本)
山本琢也(日本)

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【Grachan65】運命の手塚基伸戦へ、TSUNE―02―「自分のやれることを出して、必ずベルトに辿り着く」

【写真】諦めない。昨年12月の悔しさを糧にして――(C)MMAPLANET

10月15日(日)、東京都江東区のTFTホール100で開催されるGRACHAN65 「15th Anniv」で、手塚基伸と対戦するTSUNEのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ノンタイトル戦で現役王者の手塚を倒し、ベルトを賭けた再戦まで繋げたいTSUNE。そのTSUNEにとって手塚とは、一人の対戦相手というだけではなく、実は「先生」だった――。オファーが届いた時、格闘技を始めた頃の記憶が蘇った。そして、この対戦に運命を感じずにはいられない。10月15日、万感の思いを込めてホーンが鳴る!

<TSUNEインタビューPart.01はコチラから>


――グラチャン初参戦で現バンタム級王者の手塚選手とのノンタイトル戦に臨みます。

「……手塚さん、僕のことを覚えていますかね?」

――手塚選手はインタビューで「TSUNE選手とはドリーマージムの食事会で話をしたことがある」と仰っていました。

「えっ!? 覚えてくれていたんですか。僕がドリーマージムに入った時、手塚さんはクラスの指導を担当していて、僕はいち会員でした。だから僕のことは覚えていないと思っていたんです。今回の試合が終わった後に、『僕のことを覚えていますか? 実はドリーマージムで……』なんて聞こうと考えていたぐらいで(笑)」

――TSUNE選手は藤田大和選手のご家族が運営していたドリーマージムで格闘技を始め、当時ドリーマージムのMMAクラスは総合格闘技道場コブラ会が指導を担当していました。コブラ会から手塚選手が指導で大阪から岡山へ派遣されていたのですよね。

「はい。だから手塚さんって、僕にとってはドリーマージムで最初に格闘技を教えてもらった先生なんですよ(笑)。年齢も近いし、話しやすい人で、いろいろ教えてもらいました」

――当時の手塚選手の印象はいかがですか。

「メチャクチャ強かったです。ニーインザベリーだけで抑え込まれて『プロ選手に抑え込まれると、こんなに動けないんだ!』と思いましたから」

――TSUNE選手も東京に移ってMMAでプロデビューし、バンタム級で戦っていくなかで手塚選手との対戦を意識したことはありましたか。

「対戦を考えたことはなかったです。僕がプロデビューしてからDEEPを中心に試合をしていた時、手塚さんはいろんな大会に出ていたじゃないですか。それで僕がパンクラスに参戦になってからは、手塚さんはパンクラスに出ていなくて。だから手塚さんと交わることはないのかな、と思っていました」

――大会会場で話をすることもなかったのですか。

「会場で見かけることはありましたけど、僕のことなんて覚えていないだろうと思っていたので……。その時は手塚さんも忙しそうでしたし、改めて挨拶する時間もなかったというか。今は東京と大阪で離れていますしね。手塚さんの言う食事会のことも覚えていますよ。もともと僕はプロ選手になりたいと言っていたから、大和のお父さんが手塚さんを呼んで食事会をセッティングしてくれたんです」

――今回の試合が決まった時、藤田大和選手は何と仰っていましたか。確か藤田選手もMMAクラスに参加していたはずですが……。

「手塚先生と試合するんですね、と言っていました」

――藤田選手は手塚選手のことを、完全に「先生」呼びなのですか。

「当時、大和は中学生でしたから。その時に組み技を教わっていた人だから、今でも『手塚先生』と呼んでいますよ。だから今回の試合は、セコンドを大和にお願いしたかったんですけど」

――完全にドリーマージム繋がりの試合になりますね。

「でも大和がUAEWに出ることが決まって。さらに大会が20日から17日に変更されたので、セコンドにはつくどころか試合の日は東京にもいないんですよね」

――なるほど。それは残念です……。

「でも僕が今回勝って、次のタイトルマッチに繋げますから。ベルトを賭けて再戦する時は、大和にセコンドについてもらいます」

――ドリーマージムは今年に入って惜しまれながら閉館となりました。その年に手塚選手とTSUNE選手が対戦するのは、何か運命的なものを感じずにはいられません。

「不思議な縁ですよ。おそらくプロモーターサイドも、オファーした時点ではこの繋がりを知らなかったと思います。大和のお父さんが始めたジムから、こうして皆が繋がって。一番はこの試合を、大和のお父さんに見せたかったですね。もうお父さんは亡くなっていて……、天国から僕と手塚さんの試合を見ていてほしいです。

格闘技ファンは『ドリーマー』と聞いたら、格闘DREAMERSを思い浮かべるかもしれません。でも僕たちにとっては、あのドリーマージムであり――今回の試合は、僕たちの『格闘技DREAMERS』なんです」

――それだけの想いがこもった試合ですね。では改めて、先生としてではなくファイターとしての手塚選手の印象を教えてください。

「印象は――タフな選手ですよね。年齢は僕より2歳下だけど、いろんな大会で戦ってきて、たくさんベルトも巻いてきている選手です。手塚選手って、やることが決まっているタイプだと思うんです。でも、それで勝つことができる選手は数も少なくて。強い、とにかく強い相手です」

――対して、TSUNE選手もやることが決まっている選手だと思います。あるいは、この試合で新しいものを見せることもあるのでしょうか。

「いろいろ準備はしていますけど、まずは自分のやれることを、試合で出す。それを出せるように、今はいろいろと練習で試しているところです。全てが終わったら――いつか大和も交えて手塚選手と酒でも飲みながら、ドリーマージムの話をしたいですね。その前に、必ず勝ってベルトまで辿り着きます」

■視聴方法(予定)
10月15日(日)
午後2時00分~ GRACHAN放送局

■ Grachan65対戦カード

<バンタム級/5分2R>
手塚基伸(日本)
TSUNE(日本)

<ライト級/5分2R>
ロクク・ダリ(コンゴ)
岸本篤史(日本)

<ライト級/5分2R>
小谷直之(日本)
林RICE陽太(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
渡辺良知(日本)
青木忠秀(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
桜井隆多(日本)
上田拳翔(日本)

<J-MMA Rookies CUPフライ級決勝戦/5分3R>
金井一将(日本)
鈴木崇矢(日本)

<J-MMA Rookies CUPフェザー級決勝戦/5分3R>
黒井海成(日本)
人見礼王(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊藤空也(日本)
高須将大(日本)

<フェザー級/5分2R>
大搗汰晟(日本)
中村京一郎(日本)

<ウェルター級/5分2R>
能登崇(日本)
芳賀ビラル海(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
YO-HEI(日本)

<ストロー級/5分2R>
朝日向大貴(日本)
牧ケ谷篤(日本)

<フェザー級/5分2R>
松田征也(日本)
ディオゴ・ロボ・トクナガ(ブラジル)

<バンタム級/5分2R>
萩原一貴(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
宮内拓海(日本)
天野哲宏(日本)

<引退エキシビジョンマッチ/5分1R>
阪本洋平(日本)
山本琢也(日本)

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【Grachan65】J-MMA Rookies CUPフライ級決勝=鈴木崇矢「格闘技をして、生き物として強くなりたい」

【写真】J-MMA Rookies CUPは、鈴木のような立ち位置にいる選手にとっては本当に良い機会になったことだろう(C)MMAPLANET

15日(日)、東京都江東区のTFTホール100で開催されるGRACHAN65「15th Anniv」のJ-MMA Rookies CUPフライ級決勝戦で鈴木崇矢が金井一将と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

格闘DREAMERS出身、POUNDSTORMでプロデビューし、J-MMA Rookies CUPを順調に勝ち進んできた鈴木。3月のトーナメント一回戦を終えて、MMAへの向き合い方が変わり、気持ちを新たにMMAに取り組んできたことという。UFCという明確な目標に向けて、MMAファイターとして進化を続ける鈴木に話を訊いた。


――GRACHAN65でJ-MMA Rookies CUPフライ級 決勝戦を控える鈴木崇矢選手です。試合が目前に迫っていますが、今の心境ですか(※取材は11日に行われた)。

「いつも通りの試合前だなって感じで、今はもう落ち着いています。いつも緊張よりも楽しみな気持ちの方が大きいので『やばい。試合だ…』ではなくて『よし! やってやるぞ!』って気持ちです」

――5月の準決勝ではしゅんすけ選手のシングルレッグを潰してバック→マウントをとってからのパウンドアウトでした。あの試合の良かった点、悪かった点はどこですか。

「今まで以上にMMAとしての練習をがっつりやったうえでの試合で、何が来ても大丈夫と思えるぐらいチームと一緒に作り込むことができた試合だったので、それがああいう結果になったと思います。良かった点・悪かった点というより、MMAの練習をして試合に臨めたという部分で、一つの道が開けた・見えた試合ではありました」

――それまではそこまでMMAらしい練習をしていなかったということですか。

「僕は殴って勝つことが好きなので、そのための練習ばかりになっていたんですよ。でも3月の一回戦(小田魁斗に判定勝ち)が終わったあとに自分の戦い方を見つめなおして、ちゃんとMMAとして勝つためには何が必要なのかを髙谷(裕之)さんと岡見(勇信)さんに指導してもらって、それがちょっとずつ形になる中で臨んだ試合でした」

――ずばり「試合になったらぶっ飛ばせばいい」くらいの感覚だったのですか。

「はい。とにかくタックル切って殴る、みたいな。でもMMAをやる人間としてMMAをちゃんと理解して学ばないといけないと思いました。練習そのものはむちゃくちゃキツくて、僕は落ち込みやすい性格なんです。自分がイメージしている動きと実際の自分の動きにギャップがあると、それが段々と積み重なって、本当に落ち込んでました(苦笑)。でもそこで踏ん張って練習を続けたからこそ見えてきたものがあります」

――具体的にはドリル練習などを増やしたのですか。

「それまではスパーリングばっかりやって、それで練習した気になっていたんです。5月の試合前は自分が嫌な態勢から始めるシチュエーションスパーやドリルを延々とやって、完全に心が削れていましたね(苦笑)。今思えばそんな簡単にできるものじゃないんですけど、この時期に細かいけど自分の土台になる練習をやってもらいました」

――鈴木選手は空手出身で、MMAに必要なレスリング・グラップリングの練習を一から学ぶことは苦手分野でしたか。

「テイクダウン狙いを切ることには自信があるんですけど、MMAで勝つためにはそれだけではいけなくて。MMAはやればやるほど味が出るというか、いぶし銀の競技だと思うんですよ。そういう技術や歴史を髙谷さんや岡見さんから教わると『先輩たち、やばい!』みたいに思って。MMAに対する深みっていうんですかね。やっぱり3月の試合で『ちゃんとMMAをやらないと強くならない』って身体が感じたんです。

感覚、瞬発力、反応、僕の場合は若さ。今はそれに任せてバババババッ!と動けちゃうんですけど、それには限界がある。例えば今のUFCチャンピオンはほとんど30代で、一番若いショーン・オマリーでも28歳なんですよ。これって絶対何か理由があるよなって思った時に、僕はMMAをやりこんだ時間と量だと思ったんです。だったらやるしかねえじゃん──みたいな。MMAはやることが多いというのは頭では分かっていたけど、自分の身体で気づけたことはこの半年くらいの大きな収穫だったと思います」

――そういった意味ではプロ3戦目でJ-MMA Rookies CUPのような各団体を交えたトーナメントに出場することが決まったことは大きなステップアップですね。

「僕がプロで出た試合はPOUND STORMとEXFIGHTなので、ある意味、身内の大会だったと思うんです。だからJ-MMA Rookies CUPで初めて外の大会や試合に触れたのでデビュー戦のような気持ちでした。しかも各団体の選手たちと交わる貴重な機会だったし、本当にありがたいです」

――しかも出場選手のキャリアがほぼ同じという部分も刺激になると思います。

「オファーをもらった時からモチベーションは高いですね。修斗の新人王とかパンクラスのネオブラッドトーナメントとかDEEPのフューチャーキングトーナメントとか、若くてキャリアが浅い選手のためのトーナメントって各団体にあると思うんですけど、そういう戦いを団体関係なくできるっていうのがすごくワクワクするんですよ。何て表現したらいいか分からないけど…ワクワクしました(笑)!」

――決勝で対戦する金井一将選手にはどんな印象を持っていますか。

「シンプルにガンガン前に出てくるグラップラーですよね。僕が勝つパターンと苦戦するパターンがはっきりイメージできる相手かなと思います」

――MMAファイターとしての成長を感じる中、どんな試合をして勝ちたいと思いますか。

「今の僕はめちゃくちゃ強いんで、一方的に相手を殴って、気づいたら相手が倒れているんだろうなって感じです」

――レスリング・グラップリングの技術が上がったことで打撃の面でプラスになったこともありますか。

「ルーツである空手とMMAの打撃を上手くミックスできているので、今まで以上にスピードも威力もタイミングも精度も上がっていると思います。今の自分が試合をしたらどうなるんだろう?という自分への楽しみもありますね」

――トーナメント優勝も含めて、今後に向けてどのような目標を持って戦っていきたいと思いますか。

「ちゃんと優勝することが大前提として、UFCに出るためにはどうしたらいいかを考えたときに、今だったらRoad to UFCがアジア人にとってUFCへの明確な道だと思うんですよ。チャンスがあればいつでも出ていきたいし、国内でベルトを獲ることもRoad to UFCへの近道になると思うので、ベルトも狙っていきたいです」

――今日初めて鈴木選手を取材しましたが、明確な目標を立てて、そこから逆算して自分がやるべきことを考えられる選手だと感じました。UFC王者の年齢を自分と照らし合わせて考える選手は少ないと思います。

「ありがとうございます(笑)。僕は格闘技をやっていて生き物として強くなりたいという気持ちがあって、その基準で一番強いのはUFCチャンピオンだと思うんですよ。だから(MMAを)始める前からUFCチャンピオンなろうと思っていたし、UFCチャンピオンになるという目標・意思は本当に固いです」

――それでは最後にファンのみなさんに向けてメッセージをお願いします。

「いつも応援ありがとうございます。しっかり勝って優勝してくるので楽しみにしていてください!」

■視聴方法(予定)
10月15日(日)
午後2時00分~ GRACHAN放送局

■ Grahan65対戦カード

<バンタム級/5分2R>
手塚基伸(日本)
TSUNE(日本)

<ライト級/5分2R>
ルクク・ダリ(コンゴ)
岸本篤史(日本)

<ライト級/5分2R>
小谷直之(日本)
林RICE陽太(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
渡辺良知(日本)
青木忠秀(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
桜井隆多(日本)
上田拳翔(日本)

<J-MMA Rookies CUPフライ級決勝戦/5分3R>
金井一将(日本)
鈴木崇矢(日本)

<J-MMA Rookies CUPフェザー級決勝戦/5分3R>
黒井海成(日本)
人見礼王(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊藤空也(日本)
高須将大(日本)

<フェザー級/5分2R>
大搗汰晟(日本)
中村京一郎(日本)

<ウェルター級/5分2R>
能登崇(日本)
芳賀ビラル海(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
YO-HEI(日本)

<ストロー級/5分2R>
朝日向大貴(日本)
牧ケ谷篤(日本)

<フェザー級/5分2R>
松田征也(日本)
ディオゴ・ロボ・トクナガ(ブラジル)

<バンタム級/5分2R>
萩原一貴(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
宮内拓海(日本)
天野哲宏(日本)

<引退エキシビジョンマッチ/5分1R>
阪本洋平(日本)
山本琢也(日本)

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【Grachan65】TSUNEと対戦――手塚基伸―01―「極めるのが浪漫」&「なんちゃって格闘技ではない試合」

【写真】前列左から2番目が若き日のTSUNE。後列中央が手塚、左端は藤田大和 in ドリーマージム時代(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)、東京都江東区のTFTホール100で開催されるGRACHAN65 「15th Anniv」で、TSUNEと対戦する手塚基伸のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

手塚が初めてグラチャンに出場したのは、2014年4月の中村謙作戦であった。あれから約9年が経った今の手塚にとってのグラチャンとは――。さらに今回対戦するTSUNEとの意外な関係についても語る。

<手塚基伸インタビューPart.01はコチラから>


――ここで手塚選手とグラチャンの歴史についてお聞きしきます。手塚選手のグラチャン初出場が2014年4月の中村謙作戦でした。当時、どのような経緯でグラチャンに参戦することになったのでしょうか。

「2012年からパンクラスを経てUFCに出たあと、VTJやROAD FGCを含めて4敗していました。その時にグラチャン代表の岩﨑(ヒロユキ)さんからオファーを頂いたんです。なぜあの時の自分に声が掛かったのか分からないんですけど(笑)。

グラチャンからのオファーを受けた理由は、一番はベルトが欲しかったからです。昔から沖縄の天下一ファイトや、パンクラスでもランキング上位には入るけどタイトルマッチが組まれなくて。だからベルトへの執着心もあったし、年齢的にも――当時は25歳ぐらいで、『ここらへんでベルトを獲っておきたい』と思っていました。その時期に来たグラチャンからのオファーはタイトルマッチやったんで、飛びつきました」

――当時のグラチャンの印象はいかがでしたか。

「今でこそグラチャンも大きくなったけど、当時は大会中ずっと音楽がガンガン鳴っていたり、他のMMA大会とは雰囲気が違っていたじゃないですか。そんなグラチャンに出ることが決まって、周りからはボロクソ言われましたよ。『手塚は堕ちた』って」

――国内MMAといえば修斗、DEEP、パンクラスなど「老舗」と呼ばれるプロモーションがあります。手塚選手がグラチャンに参戦した当時は、インディー系と呼ばれた他のプロモーションと老舗3プロモーションの序列が今とは違い明白でした。

「正直、自分もグラチャンを見たことがなくて。あと自分もまだUFCを捨てきれていなかったというか、またUFCに出られるんじゃないかという雰囲気もあったんです。まず国内でベルトを巻いて、もう一度UFCへ――という想いだったので、まさか自分のホームになるとは考えていなかったですね」

――ではグラチャンをホームだと考えるようになったのは、いつ頃でしょうか。

「俺がグラチャンを背負うと思ったのは、グラチャンンのベルトを巻いたあとにグラジエーターで大道翔貴選手に負けて(2016年7月に判定負け)、次にZSTで柏崎剛選手と対戦した頃(同年11月に判定勝ち)ですね。大道選手に負けて、現グラチャンン王者として申し訳ないという気持ちでベルトを返上しましたから。その頃からグラチャンへの愛が芽生えてきたのかな、と思います」

――2019年からは修斗に参戦しています。その時も、グラチャンの選手として修斗に出ているという気持ちは強かったのですか。

「グラチャンの10周年記念大会(2018年9月、GRACHAN36)で堀友彦選手に負けてベルトを獲れず、自分は一度引退したんです。当時は試合に出ながらアルバイト生活みたいな感じで。だけど子供が生まれたから……堀戦で負けたら引退して、ちゃんと仕事を始めようと思っていました。結果は負けて、とある会社の正社員になってMMAからは離れたんです。でも8~9カ月後ぐらいに復帰することになった際に、『自分はもうグラチャンには必要ない選手やな』と思って」

――というと?

「もうグラチャンのバンタム級では全員と対戦していましたから。それやったら新しい場所で、気持ちも新たにして戦おうと考えました」

――様々なベルトを獲得した手塚選手にとって、もう一度グラチャンのベルトを獲りに行ったことは、どういった意味を持っていたのでしょうか。

「子供にベルトを見せたかった――それが一番ですね。先ほども言ったとおり子供が生まれたばかりの時の試合で。そう考えると、僕のキャリアの節目には、常にグラチャンがあったような気がします。まずベルトが欲しいと思った時に最初のオファーがあって、子供が生まれた時にベルトを見せたい、負けたら引退しようというのが堀戦で」

――堀戦以降はグラチャンの試合を含めて7勝1敗の戦績で、グラチャンのベルトも取り戻しています。何再び上昇気流に乗っているような感覚はありますか。

「実は、ありますね(笑)。RIZINのヤマニハ戦は負けてしまいましたけど、その前には6連勝していますから。それも『格闘技と共存しよう』と思ってからですよね。格闘技も大事やし、家族もジムも大事。特に子供は――今5歳なんですけど、今この時間は戻らないものじゃないですか。だから、できるだけ子供と一緒にいる時間を増やしたいです。でも死ぬ時に後悔したくないから、MMAもしっかりやりたい。どれかが突出することなく、全てがうまく回り始めているのかなと思います。

昔は時間があったから、いろんなことをやろうとしすぎてパンクしかけていましたよね。でも今は『できないことは止めて、できることを伸ばそう』とかも考えることができる。たとえば以前は壁を使って立ち上がるとか……苦手なことを身につけようとして(苦笑)」

――苦手なことって、自分で言ってしまいましたね(笑)。

「アハハハ。それを練習しても、試合では使わなかったですしね。今は逆転の発想といいますか、引き込んで極めるという」

――特にグラチャンのベルトを取り戻した伊藤空也戦では、ケージを使ってテイクダウンするのではなくケージを使って極めるという、ある意味新しいスタイルを見せました。

「やっぱり僕にとっては極めることがMMAの浪漫で、僕に対してその需要があるかぎりMMAを続けていきたいです。最近は手の置き方、体の動かし方や重心移動とか、ようやく『力を使わずに極める』ということが分かってきました」

――そして迎える15周年記念大会でTSUNE選手と対戦します。TSUNE選手について、今まで対戦を意識したことはありましたか。

「対戦を意識したことはないけど、TSUNE選手が本名で戦っていた頃から試合は視ていました。年齢はTSUNE選手のほうが2歳上ですけど、やっぱり同じ時代を生きて来たファイターですからね。とにかくトップキープが強い選手で、お互いに『やることは決まっている』というタイプですよね」

――TSUNE選手の試合を視ていたのは、過去に繋がりがあったからですか。

「あぁ、岡山県のドリーマージムですよね」

――2008年ごろにTSUNE選手が格闘技を始めたのが岡山県倉敷市のドリーマージムで、手塚選手も当時ドリーマージムのMMAクラスで指導されていました。

「そのドリーマージムの食事会とかで、TSUNE選手と話をした記憶はあるんですよ(笑)。確かもともと野球をやっていて、ドリーマージムには一般会員さんとして入会していたと思います。それが食事会だったと思いますけど、いずれ東京でMMAをやりたいという話を聞きました。不思議なもんですよね。ここでその2人が試合をするとは……」

――本当に不思議な縁です。そのTSUNE選手との試合は、どのような内容になると思いますか。

「相手が何をしてこようと、何かしてきた時にパッと対処していきます。特に試合のプランがあるわけではなく、そこに足があれば足を極めるし、腕があれば腕を極めたい。僕って、直感型やと思うんです。何か考えながら動くよりも、パッパッと流れで動くことで、決められなくても次の流れに繋がっていくじゃないですか。自分も長いことMMAをやってきたので、その流れは身体に染みついています。

グラチャンの15周年記念大会で、パンクラスのベルトにも挑戦したことがあるTSUNE選手と対戦できるのは嬉しいです。お互い30代後半で、SNSで盛り上げるような『なんちゃって格闘技』ではない試合を見せることができると思います。ぜひ期待してください」

■視聴方法(予定)
10月15日(日)
午後2時00分~ GRACHAN放送局

■ Grachan65対戦カード

<バンタム級/5分2R>
手塚基伸(日本)
TSUNE(日本)

<ライト級/5分2R>
ルクク・ダリ(コンゴ)
岸本篤史(日本)

<ライト級/5分2R>
小谷直之(日本)
林RICE陽太(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
渡辺良知(日本)
青木忠秀(日本)

<ウェルター級トーナメント1回戦/5分2R+Ex1R>
桜井隆多(日本)
上田拳翔(日本)

<J-MMA Rookies CUPフライ級決勝戦/5分3R>
金井一将(日本)
鈴木崇矢(日本)

<J-MMA Rookies CUPフェザー級決勝戦/5分3R>
黒井海成(日本)
人見礼王(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊藤空也(日本)
高須将大(日本)

<フェザー級/5分2R>
大搗汰晟(日本)
中村京一郎(日本)

<ウェルター級/5分2R>
能登崇(日本)
芳賀ビラル海(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
YO-HEI(日本)

<ストロー級/5分2R>
朝日向大貴(日本)
牧ケ谷篤(日本)

<フェザー級/5分2R>
松田征也(日本)
ディオゴ・ロボ・トクナガ(ブラジル)

<バンタム級/5分2R>
萩原一貴(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
宮内拓海(日本)
天野哲宏(日本)

<引退エキシビジョンマッチ/5分1R>
阪本洋平(日本)
山本琢也(日本)

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