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UFC on ESPN+92:第1試合・ジョシュア・ヴァン vs. フェリペ・ブネス

フライ級。

フライ級注目プロスペクトの1人・ヴァン。ミャンマー出身で、政情不安により国外に脱出。13歳からアメリカに移住すると、柔術・キックを始め、その後MMAのジムに移った。本格的にトレーニングを始めたのは19歳で、約3年でUFCと契約。前戦ではUFCデビュー戦のケビン・ポルハスに1Rパンチでダウンを奪われたが、2R以降は距離を詰めてボディ・顔面にパンチを打ち込み、圧倒しての判定勝ちでUFC2連勝とした。ダニエル・ピネダがオーナーを務める4オンス・ファイトクラブ所属。現フライ級最年少の22歳。

ブラジルのブネスは昨年1月にLFAフライ級王座決定戦で堀内佑馬と対戦。堀内の計量失敗により、ブネスが勝った場合のみ王者となる変則王座決定戦となったが、1Rにブネスが左フックでダウンを奪い、鉄槌連打でKO勝ち。UFCと契約し、6月にジャルガス・ジュマグロフとの試合でUFCデビュー予定だったが、ドラッグテストで陽性となり、詳細な検査が必要になったために欠場(特に問題はなかった模様)。その時、ジュマグロフ相手に代役でUFCデビューを果たしたのがヴァンだった。今回はブネスがダニス・ボンダーと対戦予定だったところ、ボンダーが欠場。ヴァンはまたしても代役として出場することに。34歳で、フライ級では2番目の年長。

170cmと長身のブネスに対し、ヴァンが距離を詰めていく。下がりながら蹴り・ジャブを出していくブネス。ケージまで下がらせるが、ブネスがパンチで飛び込んで脱出。ヴァンの飛び込んでの右がヒット。ブネスの長いワンツーがヴァンの顔面を捕らえる。ヴァン詰めていくが前蹴りを当てるブネス。しかしケージを背負い気味。パンチ・膝を出すブネス。シングルレッグ。ヴァンこらえるが、ケージに押し込んだヴァン。膝を出したがローブローに。けっこう苦しげなブネス。1分半以上休んで再開。ヴァンがまた詰めていく。ブネス前蹴り。しかしまたケージを背負う。右で飛び込んだヴァン。ケージを背負ったヴァンがテンカオを見せる。ブネスシングルレッグへ。テイクダウン成功。サイドで押さえ込んだ。ニーオンから簡単にマウント。反転して返そうとしたヴァンにブネスはオモプラッタ。その体勢のままホーン。

1Rブネス。ヴァンは終盤のグラウンドであっさりマウントを取られていたのが気になる。

2R。すぐプレスするヴァン。ジャブ・前蹴りで迎撃するブネスだが、またケージを背負う。ブネスがタックルへ。ボディロックから投げを狙うが、ヴァン小手を巻いて防ぎながら細かいパンチを入れる。入れ変えた。肘・膝。ブネスまたタックルへ。ケージでこらえて肘を入れるヴァン。ブネステイクダウンするが、ヴァンすぐに引き剥がして立つと、ケージを背負ったブネスにパンチのラッシュ!ブネス動きが落ちている。距離を取ろうとするブネスだが、ヴァンが追いかけてまたパンチを打ち込むと逆にタックル。テイクダウン。インサイドからパウンド・肘。一瞬足関を狙ったヴァンだがまた上になりパウンド・肘。しかし自ら立ってスタンドに。すぐにケージに詰めてラッシュ。得意のボディ。そして顔面にパンチ連打。ブネスサンドバック状態。タックルで凌ぐブネス。しかし引き剥がしてパンチを入れるヴァン。残り1分。またケージに追い込みボディ・顔面・膝。倒れ込んだブネス。下から腕十字を狙ったが、防ぎつつパウンド連打。打たれるブネスを見てレフェリーストップ!

ヴァンUFCデビューから3連勝。序盤はリーチが長いブネスの打撃をもらう場面もあったが、プレッシャーを掛け続けて攻めブネスを消耗させた。1R終盤はテイクダウンを取られてグラウンドに穴があるのかと思われたが、2Rも寝技を恐れることなく積極的に攻め、テイクダウンされてもすぐにリカバリーしていた。

ブネスはリーチの長い打撃・寝技の強さを見せたが、ケージを背負う場面が増えてスタミナを削られていった。

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス キック コナー・マクレガー ジアン・シウバ ジム・ミラー ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ダニエル・ピネダ トム・ノーラン ナスラ・ハクパレス ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブルーノ・フェヘイラ ボクシング マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ 堀内佑馬 平良達郎 水垣偉弥

【UFN234】要注目ミャンマー出身MMA歴3年ジョシュア・ヴァン「ミャンマーは血生臭い歴史を持っている」

【写真】タフな幼少期を微塵にも感じさせない明るさいっぱいのジョシュア・ヴァンだった (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」が開催される。同大会のオープニングファイトでフィリッピ・ブニスと対戦するジョシュア・ヴァンは、元UFCファイターで現MMAアナリストの水垣偉弥氏がMMAPLANETの「月刊、この一番」に挙げた注目ファイターだ。
Text by Manabu Takashima

ミャンマー出身、MMA歴は3年という未知すぎるファイターに初インタビュー。その過酷な生い立ちと、ファイトに目覚めた歴史に触れた。日本にはない環境で育ったファイターの拳が、堀内佑馬を下したブニスと如何に戦うのか。その前にジョシュア・ヴァンの人となりに触れておきたい。


――元UFCファイターの水垣偉弥さんがジョシュアのミャンマー出身、MMA歴は3年という経歴に着目し注目度が日本で挙がっています。

「おお、ありがとう。それでインタビューをしてくれるんだね」

──同時に我々は全くジョシュアのことが分かっていません。まずジョシュアという名前自体がミャンマー人っぽくないのですが、いつ頃から米国で暮らすようになったのでしょううか。

「ジョシュアは僕の本当の名前だよ。僕のファミリーはクリスチャンだから」

──ということは、出身は?

「チン州のハカだよ」

──つまり、チン州出身のキリスト教徒。それが国を離れた要因になっているのでしょうか。

「そうだね、9歳までハカに住んでいた。当時の……今もだけど、ミャンマーには色々なことが起こっていて僕らの家族は、ミャンマーで生きていくことが困難になっていた。国にいることができなくなり、国外に出ていく必要があったんだ(ミャンマーでマイノリティであるキリスト教徒は、チン州やカチン州に多い。軍事政権の少数民族への迫害と相まって、要職に就くことができないばかり暴力事件など差別が確認されている)。

まずマレーシアに行き、難民キャンプで3、4年生活をした。僕らだけでなく、多くの難民がいて。マレーシアに行く時は、自分たちがどこに向かっているのかも分からなかった。大変な状況だったけど、そこで友人を見つけることもできたよ。僕らの家族は結果的に2013年にテキサス州ヒューストンに移り住むことになったんだ。でもね、今の方がミャンマーの状況は凄く悪くなっている」

──私は2度ほど取材でヤンゴンを訪れたことがあるのですが、国内の宗教間や民族間には問題は存在したのでしょうが、我々のような外国人には本当に皆が親切でした。その優しさが他の国を抜きんでているという印象すら持ちました。ただ、あの優しかった人達が軍事政権下であれだけの激しさを見せている。

「ミャンマーという国は、つねに外国の侵略を受けてきた。血生臭い歴史を持っている。だから優しさと勇敢さを僕らは持ち合わせているんだと思うよ」

──……。仰る通りかもしれないです。とはいえ13歳でテキサスに移住。保守的な土地柄もあって米国では米国で苦労があったのではないでしょうか。

「最悪だったよ(笑)。いつも両親に『自分たちの国に帰りたい』って頼んでいたよ。言われたように英語は分からなかったし、自分がどういう状況にあるのかも分からない。本当にタフな時期を過ごした。環境的には、凄くラフだったよ。

まず学校に行ってイジメにあった。彼らは僕が何を言っているのか分からないし、僕も彼らが何を話しているのか分からなかった。テキサスってアジアの人間が少ないから、アジア系の子供が学校でイジメられることは……いえば普通にあった。でも、僕はイジめられっぱなしでは終わらなかったよ。ファイトした。言葉が通じないから、体で示すしかなかったんだ。それだけが自分を守る術だったんだよ」

──……。

「正直、暴力沙汰は日常茶飯事だったよ……。そんな時、叔母が『それなら国のために戦いなさい。皆に認められる場所で戦うのよ。そう、マニー・パッキャオのように国や民族を代表して』って言われて。その言葉によって……僕の物事の見方が変わった。自分が置かれた状況をより理解し、テキサスで生きていく覚悟を決めた。それからはこの国での生活も楽しくなった。今では米国を愛しているよ」

──叔母さんのアドバイスからMMAを始めたのですか。

「あの時はMMAのことは分かっていなかった。ボクシングしか知らなかったんだ。僕がMMAを知ったのはフロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーが戦った時で(2017年8月)。コナーのことを調べて、MMAを知った。『あぁ、これこそ俺が求めていたものだ』と直感したよ。

でもすぐにMMAを始めたわけでなく、キックボクシングと柔術を始めたんだ。家の近くにあったフィットネスジムで。そこから友人たちと悪さをすることもなくなり、とにかくジムで凄く時間が増えた。まずはジムで一番になりたかった。やられたままで家に帰り、眠ることが嫌だったんだ。だから夜遊びに誘われても、断るようになった。トレーニングを始めたことで、僕のなかでそれまでなかった自信が芽生えてきて生活が一変した」

──とはいえ練習をすることと、プロMMAファイターになることは別次元です。格闘技の練習を始めた時、その先に何を見ていたのでしょうか。

「さっきも言ったように最初に始めた場所は、フィットネスジムで。普通の人ばかりだったから、僕はやり込まれることがなかった。そんな時、見たことがないヤツがやってきてボコられたんだ(笑)。どうやったら、彼のように戦うことができるのか素直に尋ねた。そうしたら、その彼がちょうどMMAのジムの開くというから、もともとのコーチに事情を説明して練習場所を変えることにしたんだ。

練習を始めてから2年ほど経っていたよ。だから、僕が本格的にMMAの練習を始めたのは2019年なんだ」

──それが今、所属する4オンス・ファイトクラブだったのですか。

「いや、そのジムは2021年に閉められることになって、僕は自分1人で練習を続けていた。そしてプロ7戦目にテキサス州最強と言われていたパリス・モランと戦うことになった時(2022年8月@Fury FC67。結果は2R0分36秒KO勝ち)、ちゃんとした練習環境が必要だと思ってジムを探し始めたんだ。結果ダニエル・ピネダの下──4オンス・ファイトクラブでトレーニングするようになった。最高のジムに出会えたよ」

──プロ集団で練習するようになって1年半に満たないということですね!! 

「そうだね。多くの素晴らしいジムが米国にはあるけど、軽量級の選手が集まる場所は決して多くない。4オンス・ファイトクラブはフライ級からフェザー級の選手が多くて、凄く僕に適している」

──ところでUFCで戦うようになって、生活に変化は生じましたか。

「変わらないよ。僕はごくごく普通の人間だから(笑)。ジムや色々な場所で同じように聞かれるんだ。でも戦う舞台が大きくなっただけで、僕自身は何も変わらないから」

──オクタゴン3戦目、フィリッピ・ブニス戦が土曜日に迫ってきました。対戦相手の印象を教えてください。

「1年間戦っていないし、どれだけの力を持っているか測りようがない。だから、あまり予測は立てないでいる。あの時より良くなっているかもしれないし、ダメになっているかもしれない。とにかくファイトは予想できないことが起こるからね。

(C)Zuffa/UFC

でも僕のスタンド、打撃に注目してほしい。

ストライキングで勝負したいと思っている。KOするよ、いやサブミッションでも構わない。いずれにせよ、フィニッシュする」

──スポーツと政治を一緒にするなという意見がありますが、試合を通してミャンマーの人々にメッセージを送りたいと思っていますか。

「もちろん、そう思っている。僕はミャンマーの皆のために戦う。最後まで戦い抜こうと伝えたい」

──押忍。MMAPLANETではフライ級の選手には、共通の質問として平良達郎選手の印象を伺っています。ジョシュアの平良達郎選手評を教えてください。

「実はあんまり知らないんだ。きっと、良い選手なんだと思うよ(笑)」

──ハハハハ。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「皆と同じアジア人の僕が、駆け上がっていくところを見続けて欲しい」

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN234対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ジェイミー・バラーキー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マリオ・バウティスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
プレストン・パーソンズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
テイラー・ラピルース(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン(豪州)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

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ANIMAL☆KOJI DEEP Gladiator Grachan K-1 MMA o ONE RIZIN ROAD FC UFC キック スダリオ剛 トップノイ・キウラム パク・ヒョンソン パンクラス ヒロヤ ホジェリオ・ボントリン 万智 中村優作 井上直樹 伊藤裕樹 修斗 堀内佑馬 太田忍 後藤丈治 所英男 朝倉海 村元友太郎 渡慶次幸平 渡辺彩華 田中路教 皇治 貴賢神 高木凌

RIZIN LANDMARK6:オッズ/予想と展望

試合順未決定。MMAの試合のみ。

▼63.0kg契約
太田忍 1.57
佐藤将2.30

本来のメインはおそらく太田 vs. 井上直樹だったと思うが、井上欠場で代替カードとなったこの試合がすんなりメインに入るか?

RIZIN日本人バンタム級トップの1人将光。修斗では堀口が返上したバンタム級王座を獲得し、ONEでは現王者のアンドラージとランキング2位のステファン・ロマンに判定負けしたのみで4勝2敗。しかし63kg契約になったのは将光の減量が間に合わないためと思われ、試合に向けての準備が不足しているのは否めない。特に太田は対策が必要な相手だけに気になるところ。

将光がスタンドレスリングで押される展開がありながらも、大きなダメージを与えての判定勝ちと予想。

▼フライ級
伊藤裕樹 1.44
トップノイ・キウラム 2.62

トップノイは昨年のRoad To UFCでは初戦で堀内佑馬に判定勝ち。準決勝では優勝したパク・ヒョンソンからダウンを奪ったもののグラウンドに持ち込まれてチョークで一本負け。今年のRoad To UFCではワンマッチでGLADIATORに出場したニャムジャルガルにスプリット判定負け。打撃ならトップノイが上なので、伊藤はファイトスタイル的に相性が悪いか。

トップノイ判定勝ち。

バンタム級
所英男 3.75
アラン“ヒロ”ヤマニハ 1.25

46歳の所。ここ10年での勝利は紀左衛門(3戦目)、アーセン(3戦目)、太田(デビュー戦)でいずれも腕十字での勝利。神龍相手には敗れたが極めを仕掛けて健闘した。一方、堀口・ドッドソンのストライカーには秒殺OK負け。打撃が強い柔術家のヤマニハが相手だと、極めには付き合わないので厳しい。

ヤマニハKO勝ち。

▼女子ストロー級
渡辺彩華 2.62
万智 1.44

修斗スーパーアトム級王者の渡辺だが、キャリアは3勝1敗で、万智(3勝0敗)とほぼ同じ。しかし本来の階級よりは上で万智に合わせた体重での試合となる。渡辺がグラップラーの万智の攻めをしのいで打撃を打ち込めるか。

万智一本勝ち。

フェザー級
ビクター・コレスニック 1.36
高木凌 3.00

5月にライト級で岸本にカーフキックでKO勝ちしたコレスニック。今回は本来のフェザーでの試合。高木はパンクラスではKOの山を築いているが、RIZINレベルでは時期尚早。かつて敗れた現パンクラスフェザー級王者の新居に勝つのが先だと思うが。相手がコレスニックなら、ストライカー相手なので打撃勝負で勝つ可能性はあるが、勝ったとしても今後もRIZINで戦うには穴が多い。うっかり勝ってRIZINレギュラー参戦するようになると茨の道になり、瀧澤化しそうで不安。

コレスニックKO勝ち。

▼フライ級
村元友太郎 2.50
ホジェリオ・ボントリン 1.50

日本ではバンタム級で田中路教・元谷にフィニッシュされているボントリンだが、フライ級では元UFCランカー。しかし減量に不安が残る。しっかり体重が落とせれば、ストロー級から上げてきた村元相手には圧倒するだろう。

ボントリン一本勝ち。

▼58.0kg契約
中村優作 1.61
ヒロヤ 2.20

中村はRIZINではトップノイと征矢に判定勝ちしたのみで2勝5敗。神龍以外にはフィニッシュされており、特に最近KO負けが多く、ダメージが蓄積している。グラップラーのヒロヤ相手にコントロールされることはないと思うが、組むと見せかけた打撃をもらっての逆転KO負けはありそう。

中村判定勝ち。

バンタム級
後藤丈治 1.72
日比野“エビ中”純也 2.05

昨年のRIZINオープニングマッチで勝利した日比野。7月にはDEEPで鹿志村に判定勝ちして現在4連勝中だが、最後に敗れた相手はヒロヤ。ワンランク上のレベルで戦ってきた後藤の方が地力では上か。

後藤一本勝ち。

▼ミドル級
イゴール・タナベ 1.07
ANIMAL☆KOJI 7.00

今大会一番の大差のオッズ。KOJIは地元というだけの抜擢で、戦績的にはRIZINに出るレベルではない。K-1にも出ており打撃は強いので、打撃にまだ穴のあるタナベが組み際に打撃をもらってKOされるという可能性もあるが、普通に考えればすぐ組まれてあとは一方的だろう。

タナベ一本勝ち。

▼ヘビー級
貴賢神 3.00
荒東“怪獣キラー”英貴 1.36

RIZINでいいところなく2連敗中の貴賢神。シュレック、GLADIATOR王者ギブレインは、デビュー直後にやる相手ではない。今回もまたGRACHAN王者の荒東が相手。今回は無差別級ではなく120kgリミットなので、以前よりは動けるかもしれないが、やはり相手が悪い。

荒東KO勝ち。

▼ライト級
渡慶次幸平 3.40
井上雄策 1.28

ブランク5年の井上がどれだけ動けるかが不明だが、ブランク中も体を動かしていたなら、渡慶次では厳しいだろう。

井上KO勝ち。

▼ヘビー級
スダリオ剛 3.40
イム・ドンファン -

トッド・ダフィーが結局入国できず、代役はROAD FC5勝5敗のドンファンに。本来ミドル級の選手。軽い分スピードのあるドンファンが距離を取りつつ打撃を入れたら捕まえるのに苦労するかもしれないが、ドンファンには勝ち筋は見えない。

スダリオKO勝ち。

RIZIN.44の休憩中に交渉が発表された朝倉海 vs. 皇治は、てっきり翌日には正式発表されるのではないかと思ったが、意外と皇治陣営がMMAにまともに向き合っているようですんなりは決まらず。RIZINとしては最低でもガチにしたいところだろうが、今さらガチ試合として組まれても、この試合を1勝(1敗)としてカウントされてもという気がする。エキシビションか、MMA公式戦にはならない特別ルールあたりが落とし所ではないか。

オープニングマッチ開始が1日正午から。第1試合は午後1時開始。速報します。

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【修斗】堀内佑馬 契約体重オーバー!メインカード中止!

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9月24日に後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.6でメインに出場する予定だった堀内佑馬(TANG TANG FIGHT CLUB/チーム・オーヤマ)が契約体重をオーバー。その後も契約体重での合意に至らず、石井逸人とのメインカードは中止なる事が発表されました。

相次ぐ修斗での計量失敗。CHAN-龍は計量会場に姿を見せず、そのまま息を引き取っていたという訃報は象徴的な出来事。その他にも今年の4月には内田タケルと対戦予定だった片山将宏が前日計量にも参加出来ず、当日計量でも2.7kgオーバー。この時もメインカードが消滅しています。

今回の堀内のオーバーは300g。計量失敗は褒められたものではありませんが、「300gも」と取るか、「300gしか」と取るのか。300gだったらキャッチウェイトで試合を行ってもよかったのでは?と思う反面、息も絶え絶えだった堀内の体調を考えると中止の判断は妥当とも思えるし、その判断は非常に難しいところです。

ただ、考えておくべきなのは修斗の対応。1年で2度も計量オーバーでメインカードが消滅した事実はイベントとして重く受け止めるべきでしょう。人間のやる事だからミスも計量オーバーもあり得ますが、ファンからしたらぶっちゃけ危なっかしくてチケットを買うのを躊躇してしまいます。

チケットの払戻しに応じる事はもちろんですが、選手個々の適正な階級の設定やマッチメイクなどなど。無理はなかったのか、対応は適切だったのか、改めて検証してほしいものです。
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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE RIZIN Shooto Shooto2023#06   エンゼル☆志穂 チャンネル パンクラス ライダーHIRO 上原平 修斗 児山佳宏 内田タケル 堀内佑馬 大竹陽 宝珠山桃花 岩﨑大河 平川智也 扇久保博正 杉本恵 石井逸人 磯部鉄心 藤野恵実 鶴屋怜 鶴屋浩

【Shooto2023#06】計量終了 堀内佑馬が体重を落とせず。重い空気の修斗計量会場から、よもやま話

【写真】果たして、この顔合わせは明日実現するのか。正式発表を待ちたい(C) MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の計量が港区のハルビゾン100で行われた。
Text by Manabu Takashima

メインは北米MMAで成長をしてきた堀内佑馬と石井逸人のフライ級戦が予定されているが、堀内が本計量でリミット600グラムオーバーで再計量に。

フェイスオフでも視線を合わせることなく、マイクでも「スミマセン」というのみの堀内は、再計量は57.0キロで300グラムオーバーに終わる。が、あの状況から300グラムも落としたことで体は限界を迎えているだろう。

正式発表ではないが、コーナーに就くために来日したコリン・オーヤマ氏によると、「相手はリミットまで落とさないと戦わないといっていたが、ユーマは髪の毛も切って気を失いかけている」と現状を話している。

石井は計量直後に「これでは100パーセントで戦えない。改めて別の機会に100パーセント同士で戦いましょう」と発言。堀内が歩くのもままならず、トイレで嘔吐する姿も目にしており、石井としては純粋に万全の堀内と戦いたいという意思が伺えた。

そんな重い空気だった計量会場からよもやま話をお届けしたい。


■インフィニティリーグ2023女子ストロー級で宝珠山桃花と戦う藤野恵実は、以前のように美白ライトや写真の美白加工も必要がない白い肌に。「それだけ潤っているんです」という藤野に対し、夫でありコーチでもある津田勝憲氏は「水抜きで、顔が白くなっているだけですよ」と言い放っていた。

■修斗初出場、平川智也と対戦するライダーHIROは、計量をパスしてファイティングポーズを取る――と、司会進行の北森代紀氏より「そこは仮面ライダーのポーズじゃないの? 魔マフラーをしても体重オーバーじゃないでしょ」と突っ込まれてしまう。またライダー口調の意気込みには、岩﨑大河が我慢出ないという風に懸命に笑うのをこらえる場面も見られた。

■RIZIN、Pancrase、修斗が同日開催となる明日。その3つの大会全てに選手を送り出すパラエストラ千葉ネットワーク。明日の後楽園ホールには内田タケルと児山佳宏が出場するが、セコンドは内田によると、扇久保博正が務めるという。明日のパラ千葉勢、RIZINには御大・鶴屋浩、パンクラスは鶴屋怜がセコンド業務に就く模様だ。

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人:56.7キロ
堀内佑馬:57.3キロ→57.0キロ

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河:83.7キロ
キム・ウンス:83.7キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:60.9キロ
ライダーHIRO:60.7キロ

<フライ級/5分3R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.6キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
宝珠山桃花:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵:51.5キロ
エンゼル☆志穂:51.7キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.9キロ
磯部鉄心:66.1キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.6キロ
メイヘム和也:65.6キロキロ

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太:60.9キロ
杉野光星:61.1キロ

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔:56.5キロ
神里昭吾:56.3キロ

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【Shooto2023#06】石井逸人戦へ、堀内佑馬「やり残したことがある。ここで負けたら俺の冒険は終わり」

【写真】人生が掛かった一戦についても、一貫して穏やかな表情のままだった堀内。修羅場を多く経験してきたタフさがある(C)MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06に堀内佑馬が初参戦を果たし、石井逸人と戦う。
Text by Manabu Takashima

UFCを目指し、10代から単身渡米。チーム・オーヤマに所属し、LFAでフライ級王座挑戦、Road to UFC出場と夢を追いかけ、挫折を経験した。そんな堀内が7年5カ月振り母国で戦う。それでも彼の目は米国を見ている。やり残していること、人生に悔いを残さないために絶対に負けられない石井戦に臨む。


――1月にLFAフライ級王座決定戦で計量失敗、フィリッピ・ブニスにTKO負けをしました。あの敗戦から、9カ月空いて修斗での試合になりました。タイトルが取れなかった後は、どのようにキャリアの再構築を考えていたのでしょうか。

「10月にフアン・プエルタ戦があって、インターバルが短かったので結構、疲れていました。なので米国で疲れを抜きながら、遊び感覚で1カ月ほど練習していました」

──それは体の疲れだけではなかったのでは?

「そうですね。メンタル的にも……激しく追い込んでいたので。毎日3部練をやり、”まさか”が重なって相当に疲れていました。それでビザが切れたので春に帰国しました」

──今、米国のビザは更新でも時間が掛ると聞きます。

「そうですね。僕の場合はビザも1年更新で。12月に申請をして、更新できたのは5月でした」

──ところで日本にいると旧交を温める機会も多くないですか。

「帰国して最初の1カ月は酒を3、4回飲みましたけど、それからは練習をずっとしていたので特別、遊んでいたということはないです。7月の終わりに米国に戻るまで、昔所属したタンタン・ファイトクラブやMe,Weでも山﨑(剛)さんに指導をしてもらって、(藤田)大和君や山北(渓人)君と練習させてもらっていました」

──軽量級のファイターに囲まれて練習できたわけですね。

「ハイ。でもチーム・オーヤマは特別なのか、他のジムのことは分からないのですが、フライ級とかバンタム級の選手が多くて。打撃も寝技も強いヤツが多いので、オーヤマでも同じ体格の選手と良い練習ができます」

──押忍。ではビザが更新されるまで、日本で試合をしようという気持ちには?

「特になかったです。ビザが取れると、すぐに試合が決ったりすることもあるので、いつでも試合に応じられるよう練習をすることが大切だと思っていました」

──それでも修斗で試合をすることにしたのは?

「今回、ビザ更新をする際に移民局から日本を代表するプロモーションの推薦状がいると言われて、そこでサステインの坂本(一弘)代表が書いてくれたので。本当に有難くて。だから恩返しをするために修斗で戦うことにしました」

──恩は恩として、修斗で戦いたい相手はいたのでしょうか。

「正直、UFCを目指していたので日本の試合も結果をチェックするぐらいで。だから……新井(丈)選手と平良(達郎)君ぐらいしか知らなくて。ただ石井選手は僕が日本にいる頃から活躍していて……あの、あれです。田丸(匠)選手との試合とか、凄いなぁって思っていました」

──日本での試合なのに、1度カリフォルニアに戻って調整をしたのは?

「やっぱりアッチでやってきたし、コーチも『ファイトキャンプをやろう』と言ってくれましたし。アレックス・ペレス、リッキー・シモンたちと練習して、こないだのUFCで勝ったフェルナンド・パディーリャとか。それと今、カリフォルニアではA1 Combatと並んで盛んに行われているUp Next Fightのフライ級チャンピオンのジャンニ・ヴァスケスともよく練習していました。フェルナンドは10th Planetは出身で、メキシコ人ってボクシングのイメージが強かったのですが、寝技が上手い選手が多いですね。

ONE柔術でもサラリーマンみたいな人が黒帯で、メチャクチャ強くて。そんな人達とも練習してきました」

──試合の対策というのは?

「オーヤマ・コーチが試合をチェックしてくれて、練習方法や作戦を授けてくれます」

──石井選手も崖っぷちの状態ですが、どのような印象を持っていますか。

「やっぱり田丸さんとの試合の印象が強いです。最近の試合はコーチと見て、スクランブルとかグラップリングがしつこい。バックを取るのが上手いイメージです。気合が入って、闘志が見える試合をしているので楽しみですね。

ただ1Rでテイクダウンダウンを取れないと、そこから気持ちが続くのか。僕は短期決戦も長期でも戦えるので。壁レスだと倒されないし、倒されてもスクランブルをして極めることができる。ここは自信を持って戦います。同時に自分は本当に格闘技が好きで、日本のMMAを見て育ったので、次回大会出場でマイクで話すとかJ-MMAを経験できて嬉しかったです」

──継続参戦も考えていますか。

「ビザの更新も年々難しくなっているので……どうなるのか。ただし……そうですね。やり残していることがあるので」

──UFCですね。

「いえ、LFAフライ級王座です。当然UFCで戦いたいですが、その前にLFAのベルトだけは絶対に獲りたい。現実的にやり残していることはLFAフライ級のベルトです。さっきも言いましたけど、ビザの更新も難しくなっています。でもあのベルトだけは巻かないと、人生の心残りになるので。2回挑戦して、不完全燃焼に終わっていて……。

とにかく今回の試合に勝つのが大前提なので。この試合の後のことは、そこまで考えていないですけど、勝ったら積極的に動きたいです。やっぱりLFAには出たいので、ここで負けたら俺の冒険は終わりです。米国に行く権利すらなくなるので、全ての試合が大切ですけど、今回は特に負けられない。LFAからオファーが届くよう熱い試合、削り合いをしたいです。そして勝って、マイクで何か言いたいですね(笑)」

■視聴方法(予定)
9月24日(日・日本時間)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

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【Shooto2023#06】堀内佑馬と対戦、石井逸人「直感的に『楽しくなさそうだな、こいつは』と思いました」

【写真】やるべきことをやって、言いたいことを言う。良いのではないでしょうか(C)TAKUMI NAKAMURA

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06。同大会のメインで石井逸人が堀内佑馬を迎え撃つ。
Text by Takumi Nakamura

LFAフライ級王座に2度挑戦し、UFCを目指して米国で生きてきた堀内のことを開口一番「あんまり楽しそうに格闘技やってない」と言ってのけた石井。この一言が作戦なのか、本気なのかは分からないが、石井自身は相手のこと以上に自分の強さ、弱さが分かっているファイターだ。

堀内のことをそんな風に評したということは、覚悟のファイトに挑む準備が整ったということか。試合モード、戦闘モード、石井の大口に着目してほしい。


──Shooto2023#06で堀内佑馬選手と対戦が決まった石井逸人選手です。米国LFAでキャリアを積む堀内選手との対戦になりましたが、オファーを受けた時は意外に思いましたか。

「いつも通りでしたね。オファーもらったからやるって感じで。あんまり堀内選手のことを知らなくて、正直、海外でやってんなぐらいの認識しかなくて。やるとは思ってなかったし、試合が決まってからよく見るようになったぐらいです」

──ではいざ対戦が決まって、試合映像を見たうえでの印象はいかがですか。

「あんまり楽しそうに格闘技やってないっすよね。勝つためにやってる感じがして。この人、格闘技をやっていて楽しくないんじゃないかなって思いました」

──試合キャリアや経験を積むために戦っているという印象ですか。

「なんかそんな感じがしました。ただひたすら勝つために淡々としてんなっていう感じがします」

──石井選手は対戦相手の試合を見る際、相手の技術や戦いだけでなく、そういう細かい部分までも見るものなんですか。

「自分は一回サラッと見て、あとはセコンドに任せたって感じです。今回は一回見た時に直感的に『楽しくなさそうだな、こいつは』と思いました」

──そうした感覚や相手の格闘技への取り組み方にも目がいくわけですね。

「ああ…やっぱりそういうところまで見て、何か感じるものがあったほうが自分の中ではスイングする気がします」

──そうなると石井選手の感覚で「楽しくなさそう」な堀内選手とは試合がスイングしない…のではないですか。

「そこは石井がやってやるから安心してくれって感じです」

──戦略・戦術的な部分はチームやセコンドにすべて任せているのですか。

「そうですね。もうそこはセコンドに任せて。でも試合になると、いつも言うこと聞かないで、完璧にノリでやっちゃうんですよね(笑)」

──石井選手はタイプ的に戦略・戦術に捉われるよりも、自分の気持ちや感性に任せて試合する方が合っていそうです(笑)。

「間違いなくそのタイプっすね。気持ちが乗っている時の方が相手とスイングしていい動きができます」

──そうなると先ほどの質問と被るのですが、堀内佑馬という相手は石井選手にとって“乗れる”相手なのかなと。

「でも俺は劣等感や嫉妬をパワーに変えられるタイプなんで。堀内はずっと海外でやっていて、自分は国内でやっているじゃないですか。そういう嫉妬の部分が出るんじゃないですか、今回は」

──例えばメディア一つとっても海外や北米で戦っている選手は取り上げられることが多く、国内でやる選手よりも注目されやすいと思います。

「そこへの劣等感はあるっすよ。ファイターとして持っているものは俺のほうが上なのに、なんであいつばっかりって。もちろんチャンスを掴むのには運やタイミングも必要だし、実際に彼はそれを持っているところもあると思うんで。でもファイターとしては『なんで?俺の方が強いのに』って思う(苦笑)。そういう劣等感とか恨みでずっとやってきたから、今回そこが俺のパワーになるっすね」

──今までもそういう劣等感や嫉妬で戦ってきたほうが多いのですか。

「ただ『勝ちたい』と思っていたキャリア前半と『強くなりたい』と思っているキャリアの後半で考えたら、後半の方がそういう気持ちを持って戦った方が多いです。『強くなりたい』って思うと、自分より劣っているのに注目されているヤツに対するイラつきが大きくなります」

──初めて石井選手を取材させてもらい、試合に向けた気持ちの作り方を大事にする選手だということが分かりました。そのうえであえて聞きますが、普段の練習で意識していることや取り組んでいることはありますか。

「なんだろうな……いつも通りっすよ。俺は楽しく格闘技をやっているから。楽しんで練習して、その延長線に試合があって、試合は俺の方が強いってことを証明する日なんですよ。だから試合までは“いつも通り”なんです。やらなきゃいけないこと、やるべきこと、やりたいこと、練習はそれをひたすらやる感じです」

──そういう意味では前回4月パンクラスでの井村塁戦は判定負けという結果でした。昨年11月修斗での藤井伸樹戦に続いて連敗となってしまったわけですが、そのことをどう捉えていますか。

「ぶっちゃけここ2試合は俺の勝ちだと思っているんで。俺はピンピンしてるのに、相手は血だらけじゃないですか。ダメージを優先したらどっちが勝者だよってなるし。井村戦は俺の勝ちだから、別に何も気にしてはないし、その前の藤井戦だって俺の勝ちだと思っているし、俺の方が強いって言い切れる。今回もそういう感じになって、勝てれば最高っすね」

──レコード的に黒星は続いているけれど、自分の価値観では自分の方が強いと思えている。ただそこが結果に繋がらないというところでのモヤモヤはないですか。

「そこがムズいんですよね。多分、勝つことだけ考えれば勝てる試合ってできるんですよ。5分間ひたすら抑え込むとかジャブだけ突いて距離を取るとか。でも、そこをやって勝って、本当に俺は強いぞって思えるかどうか。勝ちを選ぶか、強さを選ぶか。そこで自分は強さを選んでいるんで。今は結果がついてきてないだけで、俺は強さを続ければ、自然と勝ちがついてくると思っています。だいたいの選手は強くなりたいって言ってるのに、実際は勝ちを求めてやっている。その違いがあるから、今の時点では結果が出ない時もあるだけだと思います」

──石井選手の強さ、勝ちへの考え方が分かってきました。究極は圧倒的に強くなれば、自然に勝つことができるわけですし。

「そうなんですよ。圧倒的に強くなれば、判定にまで行かずに済む。で、そういう試合を見ると人は『ワー!』って興奮するんです。やっぱり人間は自分ができないものを見た時に興奮するから。僕は普通の選手だったらここじゃ行かないだろって時に前に行くし、自分はそれが強さだと思うんで、それを求めたいです」

──石井選手は昔からそういう考えなのですか。

「いや、それこそ最初のほうは勝ちに徹しまくってましたから。とにかく勝てればいいと思っていたんで。仮にお客さんが1人か2人でもいい、会場内がシーンとなっても勝ちゃいいぐらいに思ってたんで。でも安藤達也戦ぐらいから自分は変わったんですよ、私生活とか全部。そこから自分が納得のいく試合というか、理想のファイトスタイルに近づいてきている気がします」

──それは相手が安藤選手だったからなのですか。

「初めてのタイトルマッチで負けたことがデカかった気がしますね」

──それこそ勝ちや結果にこだわってやってきたにも関わらず、ベルトを獲ることはできなかった。だから何かを変えなければいけないと。

「はい。それまでは練習はするけど私生活がめちゃくちゃで、酒飲んで遊んで、練習が終わって夜遅くまで遊んで、休日も遊んで……。そこが全部変わった気がします」

──今は遊びも卒業してストイックな生活を送っているのですか。

「まぁ…ストイックじゃないんですけど(笑)、メンタル面ですかね。僕はどういうマインドでやっているかが全部強さに直結していると思うんで、普段の生活の考え方から変えました。あっ! でも、酒を飲まなくなるとボディが効かなくなります(笑)」

──フィジカル的な変化もあったようですね(笑)。僕は堀内選手を取材したことはないですが………おそらく石井選手とは性格や考え方が合わなそうです。

「絶対に合わないと思います。友達になれないタイプです(笑)。多分アイツは僕と真逆の格闘技をやっていると思うんで、これを機にあいつが変わるんじゃないですか? こっち寄りに」

――ではここからのMMAのファイターとして目標はなんですか。

「まずしっかり堀内をフィニッシュして、それから俺も米国で試合をしたいってことをアピールしたいです。そういう意味では倒すに値する相手ですね」

──TRIBE TOKYO MMAはチームとして海外・北米に選手を送り込んでいて、石井選手も海外や北米の試合には憧れていますか。

「自分はPRIDEを見て格闘技を始めたわけじゃなくて、UFCをずっと見てきたから、そこへの憧れがあります」

──今回は国際戦でないにせよ、LFAで戦っている堀内選手が相手なので、海外を目指すうえで自分をアピールできる相手だと思います。

「今の自分の立ち位置を計れるんじゃないですかね。もともと海外や大きな舞台だったらフライ級でやろうと思ってたんで、ちょっとそれを前倒しで今回が予行練習ですよ。予行練習がてら堀内で自分の立ち位置を測ってみようかなって思います」

──分かりました。では最後にどのような試合をファンやお客さんに見せたいですか。

「俺の普通じゃないところ、『そこで前に行く?』とか一歩下がらないところとか、狂ったところを見てワーキャー言ってほしいです」

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

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LFA MMA MMAPLANET o ROAD FC Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep05 UFC イ・ジョンヒョン イ・チャンホ イー・チャア キム・サンウォン キム・サンウク シャオ・ロン ダールミス・チャウパスゥイ チェ・スングク ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル パク・ジェヒョン ピーター・ダナソー マーク・クリマコ ライカ リー・カイウェン ロン・チュウ 上久保周哉 原口伸 堀内佑馬 神田コウヤ 鶴屋怜

【Road to UFC2023Ep05】鶴屋怜と準決勝。マーク・クリマコ「敗北は人を成長させることを教えてあげる」

【写真】北米MMAの強さ、巧さを鶴屋相手に見せることがあるのか (C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、鶴屋怜と対戦するマーク・クリマコは北米MMA育ちのファイターだ。
Text by Manabu Takashima

5月の準々決勝ではRoad FCの超新星イ・ジョンヒョンを相手にテイクダウンゲームで快勝したクリマコは、強いレスリングベースを持つ鶴屋を前にして――自身が戦ってきた環境、練習を続けるAKAの練習仲間こそがアドバンテージだと話した。


――日曜日に鶴屋怜選手と対戦しますが、そもそもマークがRoad to UFCに出場を決めたのはなぜなのでしょうか。北米最大のフィーダーショーであるLFAで戦績を積んできた中で。

「コーチがコンテンダーシリーズ出場に向けて、UFCと話していた。その時に両親がフィリピン生まれで、米国で生まれ育ったバックグラウンドを持つ僕は、Road to UFCで戦う選択もあるという話が持ち上がったんだ。それを聞いてフィリピンを代表して戦い、アジアのファンに僕のこと知ってもらうのは凄く良い機会だと思った」

――3試合戦い、半年以上の時間を要することはどのように思いますか。

「確かにコンテンダーシリーズは一発勝負だ。でも、僕にはまだ経験が必要で。その点でもRoad to UFCのフォーマットはフィットしていた。UFCではそういう試合は存在しない。あそこでは世界のベストと戦う試合しか存在していないから。

Road to UFC、アジアで3試合を戦うということは、ファイトウィークを3度経験することになる。UFCという環境に慣れるにも絶好のチャンスだ。回りは皆、UFCのスタッフなんだから。全てがUFCで戦うための準備になる。

Road to UFCの経験があるのと、無いのとではUFCデビュー戦の時の感覚は全く違うはず。ここを経験しておくことは、全てがその後に生きてくるだろう」

――これだけの長旅をすることも。

「その通りだよ。上海、シンガポールで戦う。時差や色々な調整が必要で、そこも踏まえて今回は早目にタイに入って、最後の調整をしてからシンガポールに来た。しっかりアジャストできたから、何も不安要素はないよ。良く眠れているし、上海の時よりも良いパフォーマンスができる」

――ではトーナメント参加選手のレベルについて、どのように考えていますか。

「各地域のアジアを代表する選手が集まっていて、レベルも決して低くない。ただし、アジアの外とは違う。僕が戦ってきた相手、練習パートナーはより優れている。ただし日本、韓国、中国のベストファイターが僕と同じゴールに到達するために戦っているのだから、彼らの力を軽く見ることは決してない」

――その考えを持つことに関してキャリア唯一の敗戦を喫した相手、堀内佑馬選手が昨年のRoad to UFC初戦で敗れたことも影響していますか。

「ユーマが敗れたことは驚いていない。それこそ国を代表して、UFCとの契約を目指す相手と戦ったのだから。他の世界にもトップ選手がいる。それにファイターは敗北も込みでファイターだ。ユーマのこれからの活躍を願っているよ。彼が活躍してくれると、再戦の機会が訪れることもあるだろう。まぁ、それはそれで。僕は今、自分のやるべきことに集中しないといけない」

――では鶴屋選手の印象を教えてください。

「才能あふれる新鋭だよ。とても強力なレスリングのベースがあるけど、僕はMMAとして全てをミックスした部分で勝負できる。優秀なレスラーやグラップラーとの練習をずっとしてきたからね。戦いやすい相手だと思ってはいるけど、とにかくベストのレイ・ツルヤと戦いたい。

僕はどの局面でも、問題なく戦える。彼のような強いレスラーとも、優れたストライカーとも戦うことができる。それがMMAファイターとして、僕の強みになっている。対して、過去の試合映像を視たけどレイはこれまで僕のようなウェルラウンダーと戦ったことがない。

僕もそうだったけど、無敗の選手って特有の勢いがあるんだ。きっと自信いっぱいだろう。でもね、敗北を経験すると人間は成長する。精神的にもフィジカル的にも。そして人間性という部分においても。本当にユーマに負けた試合が、結果的に素晴らしい経験になった。今回はそれを僕が彼に教えたあげる番だ。

試合がどのような局面に進んでいっても、僕の方が彼より優れている。絶対にレイのことを軽視することはないよ。でもアジアでなく、北米で戦い、AKAで練習してきたことは僕のアドバンテージになっていることは間違いない。同じゴールを目指す戦友のことを尊敬しているけど、この試合に勝つ自信は十分にあるよ」

――では最後に日本のファンに一言お願いできますか。

「日本のファンは凄くファイターをリスペクトしてくれると聞いている。なので、この試合が終わったからで良いので僕のことも応援してほしい」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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DEEP Gladiator LFA o UFC イ・チャンホ シャオ・ロン パク・ジェヒョン ピーター・ダナソー マーク・クリマコ リー・カイウェン 上久保周哉 原口伸 堀内佑馬 神田コウヤ 鶴屋怜

Road To UFCシーズン2準決勝:オッズ

パート1

フェザー級準決勝
神田コウヤ 3.20
リー・カイウェン 1.40
フライ級準決勝
ジー・ニウシュイエ 1.77
チェ・ソングク 2.00
フェザー級準決勝
イー・ジャー 1.18
キム・サンウォン 5.00
フライ級準決勝
鶴屋怜 2.20
マーク・クリマコ 1.67
非トーナメント戦:フライ級
ピーター・ダナソー 1.91
ニャムジャルガル・トウメンデムベレル 1.83

パート2

ライト級準決勝
原口伸 1.20
バテボラティ・バハテボラ 4.75
バンタム級準決勝
ダーエミィスウ・ザウパースー 1.33
イ・チャンホ 3.40
ライト級準決勝
ロン・チュー 1.25
キム・サンウ4.00
バンタム級準決勝
シャオ・ロン 3.05
上久保周哉 1.38
非トーナメント戦:ライト級
パク・ジェヒョン 2.60
クイラン・サルキルド 1.50

全階級残っている日本人ファイターだが、意外にも無敗・全フィニッシュの鶴屋が(オープニングオッズの段階では)アンダードッグ。相手のクリマコはフィリピン勢という扱いだが、アメリカ生まれのアメリカ育ちで、アメリカのトップフィーダーショーであるLFAで4勝1敗だが、1敗の相手は昨年のRoad To UFCに出場し一回戦負けした堀内佑馬。鶴屋も出場選手の中でクリマコが一番の強豪とは言っていたが、クリマコが一回戦で苦戦していたのを見ても問題はないはず。

1日目のメインで扱われているDEEPフェザー級暫定王者の神田は、中国の五味ことリー・カイウェン相手にアンダードッグ。初戦で一番インパクトのある勝ち方をしたカイウェンだけに、この評価は仕方ない。リーチがありクリンチからのコントロール・肘がうまい神田は、まずは組んで相手の勢いを止めたいところ。

原口は日本人の中では一番のフェイバリット。一回戦は格落ちのインドネシア勢をまったく問題にせずパウンドでKO勝ち。準決勝の相手はGLADIATOR王者ウォンビン相手にダウンを奪われKO寸前でウォンビンの後頭部パウンドにより反則勝ちを拾った中国のバハテボラ。

一回戦中国のジェライスー相手にまさかのダウンを喫し、スプリット判定勝ちでギリギリ勝ち上がった日本人バンタム級最強の一角とも目される上久保。準決勝の相手はこちらもスプリット判定で野瀬との激闘を制して勝ち上がったシャオ・ロンで、上久保がフェイバリット。前回は長期ブランク明けということもあってか、かつてない苦戦を強いられた上久保だったが、接戦を競り勝ったのは大きい。

パート1が27日17時から、パート2が19時から開始。速報します。

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【Shooto2023#06】一夜限りのクロスロード。堀内佑馬の対戦相手は石井逸人に。空道世界王者=岩﨑も出場

【写真】さぁ、減量が始まった堀内佑馬(C)MMAPLANET

9日(水)、サステインより9月24日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の対戦カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura

7月の後楽園大会で修斗参戦を表明した堀内佑馬の対戦相手が、第11代環太平洋バンタム級王者の石井逸人に決まった。この一戦はフライ級で行われる。


堀内は高校在学時にDEEPでプロデビューし、2016年を最後に5戦のキャリアを経て米国のチーム・オーヤマに在籍。北米最大のフィーダーショー=LFA初の日本人選手として、UFC参戦を目指して戦うという、前例のないキャリアを積んできたファイターだ。

そんな“シン日本人”堀内は2022年6月にシンガポールで行われたRoad to UFCフライ級トーナメント準々決勝でトップノイ・キウラに惜敗。今年1月のLFAフライ級王座決定戦、フィリッピ・ブニスとの一戦では計量失敗&初回TKO負けという厳しい結果に終わり、現時点ではUFCへの切符を手にすることができなかった。

しかしLFAで喫したフィリッピ戦以外の敗北はいずれもスプリット判定によるもので、フアン・プエルタ戦やドノヴァン・フリロー戦では劣勢を挽回しての一本勝ちを収めるなど、タフな試合を幾つも経験してきた。その米国で培ってきた経験&キャリア、そして将来目標は今も絶対で、修斗ファンの前で挨拶を行った直後に「修斗参戦は米国のビザ取得に向けて、Sustainの坂本(一弘代表)さんがサポートしてくれたので、恩返しです」と話していた。

さらに7月30日の超RIZIN02にブラックハウスのマネージメント配下にあるフレイレ兄弟の試合のために来日を果たしたLFAのエド・ソアレス代表は「ユーマのことは今でも大好きだ。いつでも米国に戻り、LFAで戦ってほしい」とラブコールを送っていた。

対する石井は修斗を主戦場に戦い、インフィニティリーグ2020バンタム級優勝を経て、2021年9月に安藤達也の持つ修斗環太平洋王座に挑むも一本負け。翌2022年5月に小野島恒太に勝利して、2度目の挑戦で同王座を手にした。しかし11月の初防衛戦で藤井伸樹に敗れて王座陥落となると、今年4月のパンクラスでは井村塁に敗れて連敗を喫している。今回は約6年ぶりにフライ級まで階級を落とし、こちらも再出発の一戦となった。

パンクラス参戦で喉に引っかかった骨を取り去ることはできなかったが、石井は改めて修斗で王座を狙うという目標を掲げることになった。

ともに激闘派・劇的なフィニッシュも多い両者だが、仕切り直しと再浮上をかけた一戦だけのクロスロードの一合一会マッチ――は、スリリングな試合内容よりも危なげない試合運びでの勝ち星が欲しいところだ。

また本日のりりすーでは、岩﨑大河とキム・ウンスによるミドル級戦も発表された。昨年12月に巌流島におけるラファエル・ロバトJr戦に敗れ、プロ初黒星を喫した岩﨑はこの5月に北斗旗第6回世界空道選手権大会の重量級王座を13年振りに日本に持ち帰り、その勢いを駆って2023年のMMA初戦にして再起戦に挑む。

ウンスは7勝のうち6つがKO勝ち、好戦的ではあるものの被弾も多いファイターだけに、岩﨑としてはビッグヒットへの警戒を緩めず勝利したい一戦だ。

またインフィニティリーグ2023では女子ストロー級で宝珠山桃花×藤野恵実と杉本恵×エンゼル☆志穂、フェザー級では上原平×磯部鉄心の3カードも決まった。注目は女子ストロー級の宝珠山と藤野の一戦だ。勝ち点的にも首位攻防戦(宝珠山=勝ち点6・1位、藤野=勝ち点4・2位)になると同時に、出場選手のなかで圧倒的な戦績&キャリアを誇る藤野を宝珠山が止められるかどうかが、リーグ戦の行方を大きく左右するだろう。

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