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【FAW2024#02】準決勝=ギレルメ戦へ、中村京一郎「BMFのベルトを日本に持ってくるためにUFCに」

【写真】インタビューはUFC300の前。面白い志向のJ-MMAファイターが出てきた(C)MMAPLANET

本日、会場非公開で開催される格闘代理戦争-THE MAX-準々決勝大会。3月15日の1回戦でミスター・ホンデを96秒で破った中村京一郎は、ギレルメ・ナカガワと対戦する。
Text by Manabu Takashima

プロとしての実績は出場メンバーのなかで頭抜けている中村は、当初より本命視されていた。しかし、そこにギレルメとトミー矢野というMMA志向の強豪柔術家が加わったことで、一気に周囲の危機感は増した。と思いきや、ダブル・ディレクター制を敷く中村を支える中村倫也はポジティブ・シンキングに満ち溢れている。対照的に、岡見勇信は不安が頭が離れない。まるでアクセルとブレーキのような両監督とともに準決勝に向かう中村に話を訊いた。


──準々決勝の勝利から3週間弱(※取材は4月2日に行われた)。中村選手は格闘DREAMERSで既にリアリティTVショーを経験していますが、そこが優位に働くことはあるのでしょうか。準々決勝大会も通常のMMAイベントと空気が違っていたのは確かですし。

倫也 ああ、確かに違いますよね。

岡見 なるほど。

中村 「初めましてっ」ではないので。そこは他の選手とは違うかもしれないですね。ただ僕自身はカメラとかスタッフさんとか、DREAMERSの時から気にしていなかったです。逆にホンデ選手の方があったかもしれないですよね。日本語が分からない。収録。格闘技の試合と揃っていて。だってファイトショーツを試合当日に忘れているぐらいだし。新宿に買いに行っていたらしいです。なんかそれを聞くと、勝った嬉しさがどんどん軽減してしまいましたよ(苦笑)。

──とはいえ、プロのキャリアが上限いっぱいの中村選手だけでに、本命過ぎる。その怖さが監督という立場のお二人はなかったですか。

岡見 絶対に負けられないというのは……変な話、TVの企画だし、負けさせてはならない。ここで負けることはあってはならないという気持ちでした。すんなりと優勝をしてもらわなければいけない。でも番組には、魔の空気感があるので。そこは怖かったです。

──ここに1人、魔の空気感の欠片もなかった人がいます。

倫也 アハハハハ。僕ですか?

岡見 そこが倫也とパト(宇佐美正パトリック)は、何かが乗り移ったかのような強さがありました。特に倫也の最後の凄まじい勝ち方なんかは。「こんなハッピーエンドがありますか」って(笑)。

倫也 それとトーナメント戦って、ワンマッチより想定外のことが起こるとは思います。今回のように3カ月で3試合だとケガの影響とかも出てくるでしょうし。

──そういうなかで、やたらと打撃の前評判が高いミスター・ホンデにあの勝ち方ができたことをどのように自己評価していますか。

中村 たまたまです。あのフィニッシュは。作戦も3分✖2Rで普通と違う。相手の情報もない。だからペースを上げるのは2Rからだったんです。テイクダウンも織り交ぜようとか、そういう話もしていていましたし。

倫也 1日しかないなかで映像を探して、Breakingdownの試合と朝倉海選手のYouTubeでマススパーをしているのを見つけました。スパーと試合の動きが一致していて。奥手のストレートと返しのフック、それとインロー。キックボクシングのなかで嫌な攻撃は、すぐに分かりました。ただキックボクシングの距離だから、一歩外せば良い。それを京一郎は5戦ぐらいの経験でなぜかできてしまうから、僕は全く心配していなかったです。こっちは組みも考えて、試合を組み立てることができるので。

岡見 倫也がそこまでやっているから、スタッフに「岡見選手は何もやっていないですね」って言われちゃいましたよ。アハハハハハ。

──アハハハハ。確かに。

中村 キックの間合いで面倒くさいことにならないよう、四つで組むというゲームプランでしたが、そうはならなかった。組んでみて、ちょっとならないなって思いました。ただ向き合った時に、動きが固かったです。だから最初にフラッシュダウンを奪った時も、そこで仕留めにいかなかった。ホンデ選手は焦っていたけど、集中力が増しました。

倫也 相手がそうなった時って、結構同調してしまうんですよ。そこでラッシュをかけずに、次に勝機が訪れるのを待っていたのも良かったです。あそこで同調していくと、逆に貰うこともあるので。

中村 本当は中に入って、もっと面白い試合をした方が良いかもしれないですが、トーナメント戦なので。

──面白い試合など、必要ないですよね。岡見監督!!

岡見 そこはあえて、僕を名指しですか(笑)。勝ちゃあ良いです。でも京一郎は、僕にない感覚の持ち主なんで。打撃の間合い、見方っていうのは素晴らしいです。あまり被弾しないでKO勝ちができているので。しっかりとMMAを考えた打撃ができる。つまり僕が見ることができなかったところが、見えているのだろうなと。そこを凄く信用しています。

全く緊張をしない。そこも僕とは違うのですが、実はテンションがいつもより高かった。倍までとは言わないけど、8割増しぐらいで話しているし。これから試合だという空気感は全然なくて。

中村 ストライカーだからというのもあったと思います。前日に戦うことが決まったわけで、研究する時間もないからこそ絶対に負けないと思いました。

岡見 普通はそこまでリラックスすると危ないんですよ。普通は。

中村 ケージの中に入ると、スゥっと落ち着くんですよ。そしてグンと集中力が増します。人間の集中力って限られているので、ケージの中に入って上げた方が良いかと思っています。

岡見 僕のキャリアにはないものなので、試合前の京一郎は見ていて不思議な感覚でした。だから逆に怖くなってしまって。そういう選手って、負けて百八十度変わってしまうのも見てきたので……。なので「試合だからね」って言う感じで、要所を締めてはいました。

──今回のフォーマットは約2カ月間に3試合。1カ月に1度のペースで試合があります。初戦は69キロ契約、次からはフェザー級。中村選手の普段の体重は何キロなのでしょうか。

中村 多い時は80キロ以上あります。ただ、今回は75キロぐらいまでしか戻さなくて、今は73キロぐらいです。

──3、4カ月に一度の試合だと中村選手のフィジカルは絶対に武器になると思います。ただ、1カ月おきに10キロの減量がある場合はどうなのか。

倫也 確かに……ただ、僕は高校の時に2週間おきに60キロから50キロまで落としていていました。意外と大丈夫。人間は凄いです。

中村 体が覚えているっていうのもありますね。65キロを覚えていて、食事を抑えると「ハイ、ハイ、ハイ、これね」って体重が落ちていきます。

──いやぁ、岡見選手……この両者の言葉を聞いていると、やはり時代が変わったのかと考えてしまいます。

岡見 特にDREAMERSで出会った子たちは、僕らの時とは違うというのは実感しています。僕らの時代はノウハウがなくて、水を飲まないで落とすなんていう選手もいましたからね。計量が終わったら、コンビニで勝って来たパスタを食べるとか。

──力石徹シンドロームですよね。

中村 アハハハハハ。でも、そういう話も聞いたことがあります。減量は倫也さんに教えてもらったやり方がハマっています。4年目なんですけど、65キロに落としたのは6、7回なので体もフレッシュなんだと思います。

倫也 いや、僕も中学の時とか全く知識がなくて。もちろん、母親もなかった。だから、ずっとコンニャクとキュウリだけを泣きながら、「辛ぇ」って食べていました(笑)。

──エグい、カロリーが低くても栄養価も……。ともあれ進化したダイエットを駆使している中村選手ですが、準決勝はギレルメ・ナカガワ選手と戦うことになりました。決勝進出を考え、他の選手と戦いたかったということはないですか。

中村 僕は誰かと戦いたいとかはなかったです。

岡見 僕も誰でも良かったですね。

倫也 僕は「中谷選手で行こう!!」と。というのも、シャッフルされることを知らなくて。仮で組まれたトーナメント表だと中谷選手だったから、気持ちが中谷選手だったんです。

中村 シャッフルされるっていうのは、試合に勝ってから知りました(笑)。

岡見 まぁ、とにかく山は1回戦。1回戦が全てだと思っていたので。やっぱりリアリティTVショーは特殊な環境で。DREAMERSを経験しているとはいえ、凄く怖かったです。普通の大会なら、全然平気です。でも、この格闘代理戦争の空気が何かを狂わせるんじゃないかと……老婆心ですよね。

中村 それ、対策済みでした。DREAMERSの時、番組をチェックしながら収録が続いていて。あれは感情の起伏が激しかったです。だから、今回は代理戦争の動画を視ていないです。試合だけにフォーカスする。それ以外は目にも耳にも入れないようにしています。番組はトーナメントで優勝してから視ます。

これは狩野(優)選手に負けたことも踏まえて、勉強したことです。あの頃はただ喧嘩をしていていただけで、僕はアスリートじゃなかったです。

だってPOWNDSTORMで勝ったのは倫也さんだけで。控室が一緒の皆が負けた。じゃあ、なぜ? この人だけは勝てたんだって考えました。泣きながら帰ってくる人間とか、いるわけですよ。それだけ背負うモノがあって、実際に背負っているのに戦う時は、それは別モノとして捉えていた。だって、あの時の倫也さんは試合の2週間前に鼻も折っていたんですよ。

倫也 「何があっても関係ない。知らねぇよ」っていう気持ちで。言うと「誰が負けようが知らねぇよ」という気持ちでしたね(笑)。

中村 そこを見習いました。スポーツとしてやっている。減量も練習も、試合に対してのプロセスが──撮影があろうが、徹底していたんだなって。僕も今は割り切りがあるから、試合前に対戦相手の横でインタビューに答えることができて。分けていないと、試合に影響したかもしれないです。それと1試合目だったのが良かったです。試合と試合の間が長いとか、そこは僕には関係なかったので。

それに僕が1試合目にKOをしたことで、他の選手は影響を受けたはずで。逆にあの場で判定勝ちをした中谷選手も、割り切れているんだと思います。

倫也 アスリートって制限のなかで生きているので、ああいう場に立たされると自由にできない。不良上がりは自由にできる。それはそれで羨ましいけど、そういう人はアスリートのような規律はない。そこは戦い方にも表れます。でも、今の京一郎は不良や喧嘩屋とアスリート性の両方を持っています。

中村 髙谷(裕之)さんにも言われました。相手が決まって「作戦とかねぇだろう。明日は喧嘩をすれば良いんだ。相手もお前のこと研究できないんだし」って。

倫也 不良がアスリートになるパターンが一番怖いですよ。

──まさにビビアーノ・フェルナンデスのテイクダウンを切って、殴れる不良上がりですね。

中村 そうなんですよ。テイクダウン防御になると髙谷さんはアスリートになって、技術を言語化もできる。熱いところと、冷静なところを持っているんですよね。

──中村選手がギレルメに対して、そのような戦い方ができるのか。

倫也 初戦の勝ち方も良くて、パフォーマンスも良かったです。もちろん警戒もして、準備もしています。技術的なことをいうと、ワンアタックにピークを持って来ると思うので。そこを集中力を持って対処すれば2回、3回と続くと切れてくるんじゃないかと。無敗といっても、柔術では負けています。そこは京ちゃんの自由さが上回るはずです。

初戦の京ちゃんの打撃を見ると、ギレルメ選手だって同じようには戦えないはずです。真っ直ぐ下がらないし、サークリングもできるので。そういうことにギレルメ選手が、初めて遭遇する試合になりますからね。

岡見 倫也はファン目線というか、もう京一郎の試合を見ることを楽しめるんですけど……僕は心配ばかりで(苦笑)。ホントに勝ってもらわないと。このメンバーのなかでギレルメ選手は一番の相手だと思っていました。ボンサイMMA、クレベルとサトシを引き継いでいる。打撃も振るところは振って、テイクダウンからどんどん極めてくる。固めるのではなく、極める。それがボンサイで創り上げてきたMMAです。

倫也が言ったようにテイクダウンがハマらないと、ボンサイMMA……クレベルは打撃の乱打戦に勝負を賭けてきます。つまりは京一郎の土俵です。そこに持ってくることができれば、京一郎はしっかりと戦ってくれるに違ないです。

──こなれた様に話してくれましたけど、リアリティTVショー向け過ぎて。もう少し、具体的な技術論を話してもらえないですか(笑)。

倫也 アハハハハハハハハ。

岡見 いやいやいや(笑)。ちゃんと話しているじゃないですか。

──ギレルメが引き込む可能性は?

岡見 それもあり得ます。引き込むのか、覚悟を決めて殴り合いにくるのか。気持ちが入っている時と気持ちが落ちた時、ギレルメ選手はどちらを選ぶ選手なのか。何にしろ、京一郎はテイクダウン狙いを1度、2度、3度と切ることが重要です。そこから殴ってくると、僕は思っています。

中村 1回戦と違って対策ができる。それが恐怖になる。フィニッシュしている試合が多いから、この左のパンチを気を付けない──という気持ちが一瞬でも出ると、ギレルメ選手の弱さが出る。ただし恐怖を乗り越えてくるだろうし、そこからの距離、間合いの勝負になると思います。一瞬でも距離を間違えるとギレルメ君、終わるので。組まないといけないという焦りを、3分間で如何に引き出すか。

──逆にギレルメのやるべきことに、ファーストアタックでハメられる恐怖感はないですか。

中村 初戦を見てもパワーを使ってボディロックから倒しに来るので、そこは余りないです。だからこそ2回、3回と切れば落ちてくるのか。それでも前に出てくるのか。あとプレッシャーだけでなく、物理的に削って集中力を切らせる必要もあります。ボディで削るとか、そこに持っていきたいですね。

倫也 バックギアに入っている顔つきをしていて、読めないことをやってきそうで。そこは警戒は必要だと思います。

中村 フィニッシュに入った時、あの顔が少し和らぐんですよ。

岡見 その顔にさせない戦い方をするということで。

──ところで先日、このトーナメントで優勝すると超RIZIN03に出場できるという話がありました。

中村 それもオマケですよね。番組の途中で出てきた話で。「俺もRIZINを目指しています」というキャラになるのは嫌です。

倫也 アハハハハハ。

──ABEMAから「でも、許す」と言って欲しいです(笑)。

岡見 アハハハハ。ストラッサー(起一)じゃないですか(笑)。

中村 僕はやっぱりUFCに行きたいので……というか、行くので。BMFのベルトを日本に持ってくるためにUFCに行きます。次、ゲイジーとホロウェイがBMFでやるじゃないですか。ホロウェイが勝ってくれると、ベルトがフェザー級にくるので。ホロウェイに勝って欲しいです。

■視聴方法(予定)
4月19日(金)
午後7時~ABEMA格闘チャンネル

■FAW2024#02 対戦カード

<フェザー級/3分3R>
ギレルメ・ナカガワ:65.6キロ
中村京一郎:65.65キロ

<フェザー級/3分3R>
中谷優我:65.75キロ
トミー矢野:65.6キロ

<63キロ契約/3分3R>
田畑魂:60.7キロ
ガブリエル・クサノ:62.4キロ

<66キロ契約/3分3R>
脇田仁:63.80キロ
袖裂雄貴:65.75キロ

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45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o ONE PFL RIZIN   アルフィー・デイヴィス カール・ムーア クレベル・コイケ グラント・ニール コーリー・アンダーソン ジェイムス・ギャラガー ジェレミー・ケネディ ティム・ワイルド パトリシオ・フレイレ ビビアーノ・フェルナンデス ファビアン・エドワーズ ライカ レアンドロ・イーゴ

【Bellator CS2024#01】That’s MMA fighter=ジェレミー・ケネディ―02―「3つの要素のうち、2つは」

【写真】大会自体は90分後にスタート (C)PFL

1時間20分後に開始するBellator Champions Series2024#01「Belfast」でBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレに挑戦するジェレミー・ケネディ・インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

ミックスというよりも、メルト。全てが融合したスタイルの持ち主は、打・倒・極の回転でストロング・ベースを持つファイターに勝つには、打撃、レスリング、柔術の3つの局面のうち2つで相手を上回る必要があると言い切った。

<ジェレミー・ケネディ・インタビューPart.01はコチラから>


――練習をしてきた中で、このスタイルを構築するうえで影響を受けた選手はいますか。

「そうだね……。誰か一人、練習仲間で影響を受けたファイターがいるとすれば、それはビビアーノ・フェルナンデスだよ。僕とビビアーノと同じジム、彼の近くで練習をすることで成長できた。試合数はそれほど多くないかもしれないけど、トーナメントで勝ち、本当に長い間ONEの世界チャンピオンに君臨し続けていた。そんなビビアーノの背中をずっと見ていたんだ。

ビビアーノって、本当に大変な幼少期を送っていて。ファイトのことだけでなく、そこで学んだ人生哲学を色々と教えてくれた。人生の先生的な存在でもあったんだ」

――なるほど。技術的にはジェレミーのMMAは、打撃・テイクダウン・寝技に切れ目がないです。

「僕が心がけているのは、全てを使うのではなくてミックスすること。打撃とレスリング、グラップリングがつながっている。一度としてベスト・ストライカーになったことはないし、ベスト・レスラーにもベスト・グラップラーにもなったことはない。でも、この3つを融合させることなら、僕の右に出る者はいないと思っている」

――その3つを回転させ、打撃が使えるレスラーに勝てると踏んで、跳ね返されることが日本の選手には多いです。

「それは組み合わせ……チョイスの問題だと思う。対戦相手の仕掛けに、自分が何を使って対抗するのか。強いストロングベースを持つ相手に対し、上回ることをどうぶつけるのか。強豪レスラーに対し、僕は打撃と柔術で上回ることができる。柔術ファイターには打撃とレスリングで上回っている。ストライカーにはレスリングと柔術だ。3つの要素のうち、2つは相手を上回るだけの技量が必要で。3つの要素をミックスできても、劣る部分を1つというレベルにしないといけない」

――う~ん、言うは易く行うは難し――を地で行っているのがジェレミーなんですよね。

「それは僕が凄く若い頃から、マーシャルアーツの練習をしてきたからだと思う。積み上げてきたモノが違う。13歳の時に柔術を始め、カナダ、米国、タイとたくさんのジムを巡り、小さなピースを一つずつ組み合わせてきた。得意なモノだけでなく、苦手なモノもね。好き嫌いに関わらず、必要なモノを集めてきたんだ」

――なるほど。大局的なMMAではなく、ディティールにこだわって積み上げたきというわけですね。では、そんなジェレミーにとってパトリシオとはどのようなファイターでしょうか。

「この階級では少し小さいけど、凄く優秀なファイターだよ。距離の取り方が上手い、カウンターパンチャーで一発一発に力がある。なにより、これだけトップにいるから5Rの戦い方を知り抜いている。その経験が最大の強みだろう。

でもね、僕の方が全てにおいて上だ。打撃でも、レスリングでも。背中をつけさせると、戻させない。もう、僕の時代がやってきたと思っている」

――今のパトリシオはディフェンシブ・アタッカーと呼ぶべき、慎重な試合運びをすることが多いです。

「それこそRIZINでのクレベル・コイケとの試合が、最適な例だよね。今は少し安全に戦うようになった。と同時に、効果的な攻めができる。ただし僕を相手にした場合、爆発力のある試合はできないと思う。間合いを重視して、カウンター狙いという試合をしてくるだろう。テイクダウンされることを嫌がるだろうから。そこを考えて、しっかりと準備してきたよ」

――ではどのような試合を世界に発信したいと思っていますか。

「立ち技から寝技まで、フルスペックの試合を見せたい。パトリシオの打撃に応じるし、レスリングに応じて、グラップリングにも応じる。試合が5Rになるなら、それだけのガソリンが入っていることを証明する。僕の全てを見せたい」

――日本のコアファンにとって、ジェレミーのスタイルは大好物です。そんな日本のファンにメッセージをお願いします。

「Xで日本のファンとも、意見の交換をたくさんさせてもらっているんだ。僕のキャリアのゴールは日本で戦うこと。PFL傘下になってもBellatorとRIZINの関係が続いてほしい。そして、日本で戦いたい」

■視聴方法(予定)
11月23日(土)
午前1時30分~ U-NEXT

■ Bellator CS2024#01対戦カード

<Bellator世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
コーリー・アンダーソン(米国)
カール・ムーア(アイルランド)

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] パトリシオ・フレイレ(米国)
[挑戦者]ジェレミー・ケネディ(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
ファビアン・エドワーズ(英国)
アーロン・ジェフリー(カナダ)

<ライト級/5分3R>
ティム・ワイルド(英国)
マノエル・ソウザ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジェイムス・ギャラガー(アイルランド)
レアンドロ・イーゴ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
キアラン・クラーク(アイルランド)
ダリウス・マフィ(英国)

<フェザー級/5分3R>
ネイサン・ケリー(オランダ)
ヴィカス・シン・ルフル(インド)

<ヘビー級/5分3R>
アブラハム・バッドリー(英国)
アイザイア・ピンソン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ルーク・トレイナー(英国)
グラント・ニール(米国)

<ライト級/5分3R>
アルフィー・デイヴィス(英国)
オスカー・オウンズワース(英国)

<130ポンド契約/5分3R>
ネイト・ケリー(アイルランド)
ジョーダン・エリオット(英国)

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45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o PFL   アダム・ボリッチ ガブリエル・ブラガ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ ビビアーノ・フェルナンデス ヘスス・ピネド ライカ 金原正徳 鈴木千裕

【Bellator CS2024#01】ジェレミー・ケネディと防衛戦。パトリシオ・フレイレ─02─「神に祈っている」

【写真】鈴木千裕へのリベンジ。その想いの強さが伝わってきた(C)MMAPLANET

22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champions Series2024#01「Belfast」でジェレミー・ケネディの挑戦を受けるBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレ・インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

サウジアラビアでのヘスス・ピネド戦、そしてガブリエル・ブラガ戦が消滅したパトリシオは4週間後のケネディ戦を承諾した。Bellator勢の大勝と、ケネディとの防衛戦。そして鈴木千裕への想いを尋ねた。

<パトリシオ・フレイレ・インタビューPart.01はコチラから>

──ガブリエル・ブラガへの想い、しっかりと理解させていただきました。と同時にPFLとBellatorの対抗戦という歴史的なイベントに参加できなかったことに関しては、どのような想いでいますか。

「最初に戦うはずだったヘスス・ピネドがケガをした。それは誰もコントロールできないことで。ガブリエルに関しても、同じだ。BellatorとPFLの歴史的な対抗戦で、新しいベルトを手にしたかった。だから、そこは残念でならない。ただ、大会前からBellatorファイターの方が、PLFの選手よりも力があることは皆分かっていたはずだ。対抗戦でBellatorが大勝したことは、思った通りの結果だった」

──そしてジェレミー・ケネディとの防衛戦が決まりました。その時は、どのような気持ちでしたか。

「大会の翌日に正式にオファーがあったんだ。俺にとって防衛戦はアダム・ボリッチ戦以来となる(2022年10月1日)。ジャレミー・ケネディは、いずれ戦うことになるファイターの1人だと思っていた。互いが、互いのことをもう理解している。そして4週間の準備期間がある。2人ともタイトル戦を戦うことは、何も問題がなかった。ただタイトル防衛をするために、この4週間を過ごす」

──オファーを了承するまで、どれぐらいの期間が必要でしたか。4週間といっても、本来は試合を終えて休む期間だったはずですし、試合に向けての練習が4週間増える。そしてサウジアラビアからブラジルに戻り、アイルランドでの試合になります。

「戦うことを決めるまで、少し時間は必要だった。チームの皆も同じだったよ。やはりショートノーティスで試合を受けたチヒロとのファイトが、ああいう結果に終わったことは皆が引っ掛かっていた。4週間では万全なキャンプができるというわけでもない。でも、戦うこと決めた今は、完全な4週間にするしかない。そしてベルトをブラジルに持って帰る」

──ピネド戦は3Rでしたが、世界戦は5回戦です。その辺りはどのように考えていますか。

「そこは5Rの方が慣れているから、戦いやすい。もう5回戦ばかり戦ってきた。3Rよりも5Rの方が、俺にとっては都合が良いよ」

──ではジェレミー・ケネディの印象を教えてください。

「良いファイターだ。レスリングができるストライカーだね。スマートな選手で、どうすれば勝てるのかが分かっている試合巧者だ。自分自身を分かっていることが、ジェレミー・ケネディの長所だろう。ただ、俺はファイトに持ち込んでヤツの想う様な試合はさせない」

──ケネディのグラップリングは、レスリングと柔術を融合させていると思います。ビビアーノ・フェルナンデス仕込みのグラップリングをどのように評価しますか。

「う~ん、俺と戦う時は寝技勝負はしてこないはずだ。言っただろう? ジャレミー・ケネディの強味は、自分を理解していることだって。ただヤツは寝技もできるよ。そして、寝技でも俺の方が上だ」

──5R戦は体力を温存しないといけない面もあり、3Rよりもより慎重になる傾向があるかと思います。そして、それはファンが求める試合内容ではない。特にファブシリオは数々の試合で一撃の凄まじさを見せつけてきました。その辺りも踏まえて、ケネディ戦ではどのような試合をファンに見せたいと考えていますか。

「とにかく勝利すること。それが一番大切だ。KOだとか、サブミッションだとか、あるいはコントロールしてだとか勝ち方は問わない。この腰にベルトが戻ってくることが重要で、そのために勝つ」

──ところで鈴木千裕選手が4月29日に金原正徳選手と防衛戦を行います。今、千裕選手にはどのような想いでいますか。

「俺はチヒロがタイトルを防衛することを神に祈っている。そして、フェザー級で誰がベストなのか証明するために、チヒロともう一度戦う。再戦は、俺にとってリベンジの場となる。必ず再戦を実現させ、リベンジを成し遂げる」

──パトリシオ、いつもインタビューに快く応じてくれてありがとうございます。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「日本のファンの皆、いつも感謝している。皆が送ってくれるメッセージは、全て読んでいる。日本に戻る時を待っていてほしい」

■視聴方法(予定)
3月23日(土・日本時間)
午前1時30分~U-NEXT

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MMA o ONE RIZIN タイ・ルオトロ ビビアーノ・フェルナンデス

ONE166:メインイベント・ライニア・デ・リダー vs. アナトリー・マリキン

ミドル級タイトルマッチ5分5R。

オランダのデ・リダーは柔道・柔術がバックボーン。2019年からONEに参戦すると、翌年アウンラ・ンサンのミドル級王座に挑戦し、1Rチョークで一本勝ち。さらに21年には、ンサンの持つ階級上のライトヘビー級王座にも挑戦し、判定勝ちでそちらも奪っている。ミドル級王座はその後2度一本勝ちで防衛したが、22年12月のライトヘビー級王座初防衛戦では、ヘビー級暫定王者(当時)マリキンに1RKO負けでキャリア初黒星を喫した。昨年は他のMMAファイター同様試合が組まれず、タイ・ルオトロとの体重差グラップリングマッチでは、体格差のある本職グラップラーのルオトロ相手に劣勢となり判定負けした。今回はデ・リダーのベスト階級での再戦となる。33歳。

ロシアのマリキンはフリースタイルレスリングがバックボーンで、29歳でMMAデビュー。ほとんどの試合を1Rでフィニッシュし、コロナ後の21年からONE参戦。2戦目で元RIZINファイターのアリアックバリをKOし、3戦目で暫定王座を獲得。その後ライトヘビー級の正王座をデ・リダーから奪い、昨年6月にヘビー級王座の統一を果たして、今度はONE初の3階級同時制覇を狙う。水抜き制限のあるONEだが、計量と尿比重をクリアし、初のミドル級の試合に臨む。36歳。

過去にはマーティン・ニューイェンがライト・フェザーを同時戴冠し、3階級目となるバンタム級王座に挑んだが、当時王者のビビアーノ・フェルナンデスに敗れて果たせなかった。

かなりシェイプされているマリキン。逆にヘビーに戻った時に体が戻るか不安だが…。

詰めるマリキン。ジャブ。膝を見せたデ・リダーだがケージを背負う。マリキンの右のダブルが顔面にヒット。クリンチで凌ぐデ・リダー。投げを狙ったが投げられない。離れた。また詰めるマリキン。右が顔面にヒット。ボディ。打撃で押されるデ・リダーだが、ジャブを当てるとマリキンがスリップ気味にダウン。すぐに出たデ・リダーだが、マリキン立ち上がって組み付きケージに押し込む。崩してデ・リダーに膝を着かせた。膝立ちのデ・リダーにパンチを入れたマリキン。立ったデ・リダーはまたサークリング。パンチで出たマリキンだが、パンチをかいくぐってシングルレッグに入ったデ・リダー。離れたマリキンだがすぐにまた詰める。残り1分。前蹴りを入れるデ・リダーだが、すぐにケージに詰められる。四つに組んだが引き剥がすマリキン。マリキン追いかけながら右フック3連打。ひたすら右を打ち込むマリキン。デ・リダーがカーフを入れたところでゴング。

2R。さらに圧を強めたマリキン。右を打ち込む。デ・リダー組み止めてヒザを入れるが、すぐまた引き剥がした。デ・リダータックル。しかしがぶられた。ガードを取るデ・リダーだがマリキン離れてブレイク。マリキンがパンチで出る。パンチに合わせてタックルに入るデ・リダーだがまた切られる。追いかけながら右を打ち込むマリキン。左ボディ。右ボディ。デ・リダー弱々しくなってきた。組み付いていくが、マリキン引き剥がす。カウンターのヒジ・ヒザを出すデ・リダーだがマリキン止まらず。クリンチからのヒジ。ケージを背負ったところに左右のボディ連打。組み付いたデ・リダーをヒジで引き剥がす。顔面にパンチを貰って露骨に嫌がったデ・リダー。マリキンケージに詰めてパンチで攻めゴング。

3R。すぐに詰めたマリキン。パンチを入れる。タックルをがぶったマリキン、デ・リダーにガードもとらせずパウンドを入れていく。頭部にヒザ!三角を狙ったデ・リダーだが抜かれて立たれた。ブレイクがかかるが、デ・リダー立てない。ヒザで意識が飛んだのか、戦意喪失か。レフェリー試合終了を宣言。

一方的な試合でONEミドル・ライトヘビー・ヘビーの3階級を同時に制覇。

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【RIZIN LANDMARK06】スクランブル発進で太田忍と対戦、佐藤将光「誰かの力になれるならーー」

【写真】これぞ佐藤将光の生き方(C)MMAPLANET

明日10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されるRIZIN LANDMARK06に急遽参戦が決まった佐藤将光。
Text by Manabu Takashima

8月にONEとの契約を白紙に戻し、フリーランスになっていた佐藤がこれからのターゲットを見定めるなかで、手にした太田忍との一戦。「ありきたり」と嫌い、自分のなかでの格好良さ――美学を求める佐藤に話を訊くと、淡々と語る将光節がきかれた。


――3日前に太田忍選手と対戦することが、RIZIN.44のリング上で発表された佐藤将光選手です(※取材は27日に行われた)。オファーはいつ頃に?

「僕に話が来たのが2週間切っていたくらいで、次の日に『やる』と答えて。その数日後に返事がきたので決まったのは結構直前でした」

――YESしか答えはなかったですか。

「まぁ急だなぁとは思ったのですが、『いつでも、誰とでもやるよ』って言っているのに、受けないのは格好悪いと思って(笑)。そこですね。体重だけは直前なので63キロまでしか落ちないと伝えて。次をどうしようかと考えている時で、自分の答えもハッキリしていない中で決めた形ではあるんですけど」

――8月の最初にONEとの契約を解除できたと伺いました。あの時は本当に良かったと思いました。キム・ジェウンにスクランブルで、彼の望む体重で戦い勝利したにも関わらず、負けた方がジョン・リネケルと戦うなんてありえないと思っていたので。

「(苦笑)。もうちょっとやりたかった――というのはあります。リネケル、ビビアーノ・フェルナンデスと戦えるところまで来ているのかとも思っていたので。そこで終わってしまったのは、心残りです。直接、世界のトップと戦えなかったので。まぁリネケルに勝ったファブリシオ・アンドラジとやり合えたので、UFCファイターも、遠くはないと感じられたのは楽しかったです。1週間前に現地入りして、試合だけを考えて過ごし、戦って帰ってくる。創り方、食事、勝手も違うことを経験できました。

コロナ禍で色々な体験もさせてもらったし、帰国したら成田で陽性になって家に帰れないとか(笑)。でも方向が違うなというのは、少し前から感じていました。アクションとイエローが増えたこともあって。何より試合があるかないか分からない状態って、精神的に良くないので。ここでフリーランスになれたことは良かったです。

練習自体は凄く楽しいですけど、試合の感覚は欲しいという衝動に駆られる。それが波で来るんですよね。平気な時は平気なんですけどね」

――まず修斗でワンテンポをおき、そこからどこを目指すのか。RIZINだろうと思っていました。

「修斗もめっちゃ考えましたし、RIZINも視野に入っていました。RIZINだとアゼルバイジャンか大晦日と睨み、話もさせてもらって」

――アゼルバイジャンというのが、佐藤選手が自分自身の立ち位置が分かっているなぁと(笑)。

「アハハハハ。むしろ興味がありますけどね、なかなか行ける国じゃないので(笑)」

――アゼルバイジャンはRIZINですが、他で海外も考えていましたか。

「PFLも気になっているので話は持ちかけていて。それにUFCが、この年でもしあるなら……トライできるときがあれば、一度は戦いたい。引退したときに悔いが残るから、そのチャンスがあるならやりたいと思っていました。そういうところで戦う前に単発で修斗とか、国内で戦うことを考えていて。

これ折角この話を貰って試合もするのにアレなんですけど、ONEを離れてRIZINってありきたり過ぎて(笑)」

――ハハハハ。凄く普通なのに、それが佐藤選手らしくないと。

「最近は判断基準が、自分のことをダサい自分と思いたくない。格好良い自分でいたい。海外で勝負をしている人の方が、格好良いと個人的に思うので、そういう風になりたい。だから海外で何かあったら――とは思っていました。ただ今回はスクランブルだし、出場の仕方としては面白い。らしさも、出る。まだ気持ちが固まっていない状態でしたけど、必要とされたことが嬉しかったです」

――では太田忍選手の印象を教えてください。

「う~ん、まぁ警戒すべきポイントはある。でも僕がやってきたことで攻略できるんじゃないかと、今は思えています。決まってから映像をたくさん視て、あれから成長しているだろうけど――やることはある程度想像はつく。そのなかできっと攻略できると、自分を信じることができています」

――MMAの完成度はまだ高くない。レスリングベースの馬力で戦う。その馬力が、熟練した技術を突破することがあります。

「フフフ、ありますね。スティーブン・ローマンとか、まさにそういうことで。太田選手もあの試合を絶対見ているでしょうし、僕の負けパターンはいくらでも映像にあります。そういう意味で僕がこれまでやってきた――日本の総合格闘技からMMAの細かい技術で、彼を上手く丸め込める。そういったところを見せたいと思います」

――LANDMARKなのでケージです。太田選手にも優位に働くかもしれないですが、佐藤選手は確実にケージの方がリングよりアドバンテージがあるかと思います。

「ハイ。僕はケージの方がやりやすいです。誰と戦ってもそうですが、太田選手と戦う上でも優位に働きます。やっぱりロープだと、背中に腕が回りますからね。彼はボディクラッチが取れたら、絶対に投げることができる。そしてロープの方が絶対にボディクラッチはとりやすい。ケージでもボディクラッチは取られると思っていますけど、立つにしてもケージの方がやりやすいです。リングだと微妙なことが起きて、ブレイクが掛かって展開が変わってしまうこともあるので」

――グラウンドのヒザ、そしてサッカーボールキック。前者はONEでも認められていましたが、そこまでのレスラーはいなかったです。

「レスラーのがぶりは脅威なので、四点ヒザは警戒しないといけないです。あとはこかされてすぐにとか。太田選手は倒してからもコントロールにこだわらないで、殴ってくる選手なので結構そういう攻撃もやってくると思って練習しています。来ると思っていれば、致命傷にならず立ち上がることができるので。

サッカーボールキックは実は多くの人が覚えていないのですが、パンクラスがユニファイドになる前には認められていた時期がありました。サッカーボールキックがあった方が戦いやすいです。テイクダウンを切った後、コントロールしていて残り時間がなくなると狙っていた攻撃です」

――このところ、セコンドや指導も他のジムの選手にもしています。そこはファイターとして役立つ部分があるのでしょうか。

「ファイターとしてというより、人として頼りにされること、誰かの役に立てていること、頼ってもらえることを凄く嬉しく感じます。できることはやりたい、自分が。それがまた良い形で返ってきますし。今日も色々な選手が、僕にアドバイスをくれました。それって、僕が普段からしているからで。そうですね――誰かの力になれるなら、なりたいです」

■視聴方法(予定)
10月1日(日)
午後12時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMAKR06対戦カード

<63キロ契約/5分3R>
太田忍(日本)
佐藤将光(日本)

<キック61.5キロ契約/3分3R>
梅野源治(日本)
斎藤祐斗(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
イム・ドンファン (韓国)

<バンタム級/5分3R>
所英男(日本)
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<ミドル級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
ANIMAL☆KOJI(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
渡辺彩華(日本)
万智(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)

<58キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
ヒロヤ(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
荒東“怪獣キラー”英貴(日本)

<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
高木凌(日本)

<ライト級/5分3R>
渡慶次幸平(日本)
井上雄策(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<68キロ契約/5分3R>
銀・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
太田将吾(日本)

<キック57キロ契約/3分3R>
竹野元稀(日本)
内藤凌太(日本)

<バンタム級/5分3R>
切嶋龍輝(日本)
MASANARI(日本)

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【ONE FN07】王座返り咲きを狙うジョン・リネケル。「計量失敗? もう終わったことだ」

【写真】マネージャーのアレックス・デイヴィスと。計量2日前、相当にしぼれていたリネケルだった (C)MMAPLANET

明日25日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night07で、ジョン・リネケルが世界バンタム級王座決定戦でファブリシオ・アンドラジと戦う。

昨年10月に体重オーバーでタイトルを返上、アンドラジが勝った場合のみ新王者が誕生するという変則世界戦に臨んだリネケルだったが、ヒザを急所に受け試合はノーコンテストになった。

あらから4カ月、リネケルは絶対の自信を持ってアンドラジとルンピニーのリングで対峙する。前世界王者に計量失敗と、今回のタイトル戦に向けて自信のほどを尋ねた。


――アンドラジとの世界戦が控えていますが、前回はマレーシア、今回はタイのバンコクでの試合になります。コロナの間はシンガポールでしか戦えなかったのですが、ONEがアジアサーキットを再開したことをどのように思っていますか。

「またアジアの国々を訪れることができるようになって、とても嬉しい。違った国で、違った人々とまた会えるようになったことが何より嬉しいことだ」

──ところでONE世界バンタム級王座を奪取した時などインタビューができなかったのですが、改めてビビアーノ・フェルナンデスという同朋のレジェンドに勝利してベルトを巻いた時はどのような気持ちだったか教えていただけますか。

「偉大なビビアーノを倒したことで、多くの自信を得ることができた。そして、より注目が集まるようになったよ」

──前回のマレーシアでの試合ですが、計量に失敗してベルトを返上しないといけなくなりました。

「僕が事前に使っていた体重計の数値が、少しおかしかったんだと思う。でも、もう済んだことだ。こうやって、世界戦を戦う場所に戻ってきたんだから」

──1日だけの計量は、難しいと感じますか。

「そうだね、少し混乱していたのは確かだ。1回だけ、夜になると時間切れというのももう分かった。今回は問題ないよ(※体重124ポンド、ハイドレーションは1.0176でパス)」

──世界戦前にタイトルを返上して試合に出る。どのような気持ちで戦うことになるのでしょうか。

「勝ってもチャンピオンに戻れないのに戦うのは、ストレスだった。それも終わったこと。タイトルを取り戻すために、今ここにいる。今は試合が待てない。前回の試合が終わってから、早くファブリシオを戦いたかった。そして皆に自分の力を見せて、タイトルを取り戻す。

前の試合を見て、人々はファブリシオが強いと思ったようだけど、僕はあの戦いのなかでも彼の穴を見つけている。そこをついて、ガムバック勝利を挙げる」

──では、どのような試合を見せたいと思っていますか。今後のキャリアを考えても、非常に大切な試合になるはずです。

「自分がどれだけ優れたファイターが証明したい。ONEで歴史を創る。そして、皆に喜んでもらう試合をする」

■放送予定
2月25日(土・日本時間)
午前9時00分~ONE Championship YouTube channel
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN07対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)王座決定戦/5分5R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者] タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
[挑戦者] ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
レオナネルド・カソッティ(ブラジル)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
ジャン・チェンロン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)

<サブミッショングラップリング120ポンド契約/10分1R>
ダニエル・ケリー(米国)
三浦彩佳(日本)

<キックボクシング・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リンダ・ダロー(インドネシア)
ヴィクトリア・ソウザ(ブラジル)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
ウアリ・クルジェフ(ロシア)
トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アドリアン・マテイス(インドネシア)
ツオロンチャアシー(中国)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN04 スティーブン・ローマン ビビアーノ・フェルナンデス

【ONE FN04】初回に左手薬指、中手骨を折っていたビビアーノ。「頭と心のパワーは失っていなかった」

【写真】ビビアーノから送られてきたXレイ写真(C)BIBIANO FERNANDES

19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE Fight Night04「Abbasov vs Lee」で、スティーブン・ローマンに完敗を喫したビビアーノ・フェルナンデスから、MMAPLANETにメッセージが送られてきた。

「左の手のパワー力を失っても、頭と心のパワーが失われることはなかった。それがあって、最後まで戦い抜くことができた」というビビアーノのテキストの上に、レントゲン写真のデータも届いていた。


ビビアーノは左手の中手骨を骨折し、拳を握ったたりグリップすることができなくなっていたという。初回に左手が使えなくなったビビアーノは、確かに粗い右フックを繰り返し、何よりもテイクダウンに行かず、逆にローマンに幾度となくテイクダウンを奪われ、パウンドを被弾しての完敗だった。

当然のようにビビアーノ・フェルナンデス限界説といって良い反応が世界中から起こったわけだが、ビビアーノはこのテキストと写真とともに「アイ・ラブ・ジャパン。ネバーギブアップ」という言葉を最後に添えていた。

骨は折れても、心は折れていない。素手に手術を終え、左拳がギブスで固められているビビアーノからの連絡は、現役続行宣言と受け取って間違いないだろう。

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN04 キック ジョン・リネケル スティーブン・ローマン ビビアーノ・フェルナンデス ファブリシオ・アンドラジ

【ONE FN04】蹴りとパンチ、テイクダウンからパウンドとローマンがビビアーノを圧倒し判定勝ち

<153.25ポンド契約/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
Def.3-0
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)

まず右ローを蹴ったローマンが、パンチから左ハイを狙う。さらに左ミドル、右前蹴りを入れる。組んで離れ際に右ショートフックを見せたビビアーノだが、ローマンが左ハイを蹴り、左ローにつなげる。さら右フック、左ストレートと前に出るローマンが右ハイ、左前蹴りを手数で圧倒する。左ストレートを頭で受けたビビアーノ、左ハイをガードするが後手後手で攻撃に出ることができない。

とシングルからニータップでテイクダウンを決めたローマンはバックに回って、離れる。続く左ストレートにビビアーノはシングルを取れない。ワンツーから3発目の右を当てたビビアーノ、さらに右ローを蹴るが急所に入り試合が中断される。再開後、左ミドルから右サイドキックを入れたローマンが左をヒット、そして左ハイを蹴る。右ミドルから組みに行ったビビアーノを逆にケージに押し込んだローマンは、クリンチの攻防のなかで体を入れ替えられてもウィザーで耐える。ビビアーノはシングルへ。自ら離れたビビアーノは左を被弾して、初回はリードを許した。

2R、右ローに右を合わせたビビアーノが、距離を詰めてパンチからシングルレッグへ。ダブルに移行し、ボディロックのビビアーノとポジションを入れ替えたローマンが逆にシングルレッグに。ダブルレッグをすかし気味に体を引き、アームロックからバックに回ったビビアーノだったがローマンは胸を合わせて左エルボーを落とす。ビビアーノはクローズドを取るが、左のパンチを連打される。腰を切ってのハイガードにも、担いでスクランブルにバックに回ったローマンは、立ち上がったビビアーノにダブルレッグを決める。

動きが落ち、口を開けたビビアーノがガードの中からのパンチを打たれる。さらに右エルボーにつなげたローマンは腕十字の気配を察知して右の鉄槌を連打する。残り30秒、ビビアーノがハイガードも三角はセットできない。アームロック狙いから立ち上がったローマンが、トータルファイトでビビアーノを攻め込んだ。

最終回、ローマンが左前蹴り、そして右ローを蹴る。ビビアーノの右オーバーハンドは気配を読まれ、拳を伸ばす前に間合いを取られる。と、ダブルレッグでビビアーノの体を浮かせたローマンが左を当てる。サイドキックからロー、左ハイを攻撃の手を休めないローマンは左を伸ばして、組みのフェイクから左ローを蹴る。対応しきれないビビアーノは、左前蹴りを蹴られニータップから小外、さらにバックを許して後方に投げられる。亀からヒザ立ちという信じられない姿を見せたビビアーノに対し、ローマンはバックコントロールで殴り、またもリフトしてテイクダウンを決める。

後方から左右のパンチを入れるローマンの猛攻に、ビビアーノは前転してクローズドガードに。ローマンは左右のパンチ、左エルボーととにかく攻め手を緩めない。最後もビビアーノの足が上がるのを振り切り、鉄槌、パンチを続けたローマンは試合終了とともに大の字になった。

結果は当然3-0の判定でローマンに凱歌が挙がった。今回の大幅体重オーバーの裏に、どのような事情があったのか不明だが──バンタム級で戦えるならば、ファブリシオ・アンドラジ、ジョン・リネケルと戦う権利を得たファイトだった。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE163   アブラォン・アモリン ウ・ソンフン オンラ・ンサン キック キム・ジェウン キャムラン・アバソフ キリル・ゴロベッツ クォン・ウォンイル クリスチャン・リー ケビン・ベリンゴン ザイード・イザガクマエフ スティーブン・ローマン ダニエラ・ケリー チャンネル ハム・ソヒ ビビアーノ・フェルナンデス ボクシング ラスラン・エミルベク ロッタン・シットムアンノン 岡見勇信 平田樹 若松佑弥 青木真也

【ONE163】計量終了 崩れゆく理想論─。平田樹と若松佑弥が計量通らず。平田✖ハム・ソヒはキャンセルに

【写真】セレモニアル・フェイスオフでの平田……どのような心境でこの場に立っていたのか (C)ONE

19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night163「Akimoto vs Petchtanog」の計量及びハイドレーションテストの結果が発表され、平田樹が体重及びハイドレーションとともに規定に達せず、ハム・ソヒがキャッチウェイト戦を拒否し試合が不成立となった。

また若松佑弥も139ポンドで計量失敗、キャッチ戦でウ・ソンフンと戦うことに。キック勢では日本から出場の品川朝陽も失敗、ルイ・ボテーリョと契約体重戦に臨む。

岡見勇信と対戦するオンラ・ンサンは再計量でパス、両者の試合はミドル級マッチとして無事実施されることとなった……計量結果を経て、試合が行われることに関して「無事」という表現を使うことが異常事態だが、既にイベントがスタートしているONE FC04でもウェルター級王者キャムラン・アバソフが計量失敗→王座剥奪。バンタム級で戦うはずだったビビアーノ・フェルナンデス✖スティーブン・ローマン戦は両者とも大量オーバーで153.25ポンド契約とフェザー級に近い体重で行われる。


平田の計量失敗はこれで4度目、これまでは金銭的ペナルティを受けキャッチ戦を戦ってきたが、今回はハム・ソヒがこれを拒否。ハム・ソヒはSNSで「これまで初回でクリアできていなかったことを恥じ、今回は絶対にクリアしようと努力をしてきた。平田はペナルティを支払えば試合ができるという態度で、これまでの計量オーバーに反省する様子もなかった」と試合を拒否した理由を記している。

前回のキャッチ戦勝利後──興奮に任せて『ジャンクフードが食べたい』という発言が中継されており、平田に対してバッシングが起こっても致し方ない。

何より生理を伴う女子であっても、これだけ計量失敗が繰り返されればONEアトム級が適正階級でないと判断されても致し方ない。そもそも彼女自身がこのままMMAを続けていくうえで、戦いと減量のバランスの比重が後者に寄り過ぎる恐れもある。MMAは身を削るスポーツだが、精神を削る段階に至っては見直しが必要となるはずだ。

と同時にONEの計量方法も、このままで良いのかという声も挙がるだろう。ONEでは2015年12月にヤン・ジェンビンが減量中に脱水症状に陥り死亡したことをきっかけに、階級を北米ユニファイドよりも実質1階級重い体重リミットとし、水抜き減量を禁じた。ハイドレーション検査も用いるようになった新計量方法は選手を守るべき採られた手段だ。

実施当初は体重リミットから+〇パーセントという数値を試合前の特定の時期に報告させ、計量も大会2日前と1日前の2度に加え、パスできなかった選手は当日にもチェックされるという三段階で実施されていた。それが時を経て、コロナ期の人との接触を減らすという事情もあって簡素化、現在は試合前日の1度と再計量という形に落ち着いている。

それ以前に数値の報告は必要なくなっており──結果、ルールの抜け道はどの規定&法に存在するように、選手たちは水抜きを行い計量をパスするようになっている。北米体重よりも1階級重いことで、リミットの1キロや2キロ余計に体重を落とし、その分水分を摂ることでハイドレーションの数値を下げるというのが常套手段だが、選手は水抜きOKの減量と同様に神経を使い、通常体重で戦うという理想は崩れている。

結果的にハイドレーションと体重のバランスを取ることに苦慮し、計量失敗のケースが増えてきた。そして今回の2大会のようにタイトルマッチで連続し、PPVに欠かせないカードが消滅する。ハイドレーション検査、水抜き減量の禁止は選手の安全を確保するうえで絶対的に正しい判断だ。それゆえに実施方法の再度の見直しが必要な時期を迎えたといえる。

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night04対戦カード

<ONE世界ウェルター級(※83.9キロ)選手権試合/5分5R>
キャムラン・アバソフ(キルギス)
クリスチャン・リー(米国)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<153.25ポンド契約/5分3R>
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
スティーブン・ローマン(フィリピン)

<ムエタイ・ウェルター級/3分3R>
コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)
フアン・セルバンテス(英国)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
キム・ジェウン(韓国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ラスラン・エミルベク(キルギス)
イシ・フィティケフ(豪州)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
ダニエラ・ケリー(米国)
マリア・モルチャノワ(ロシア)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
エディ・アバソロ(米国)

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午後7時00分~ PPV ABEMA格闘チャンネル

■ONE163対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP決勝/3分3R>
ロマン・クリキア(ウクライナ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<139ポンド契約/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
アフメド・ウジタバ(パキスタン)

<126ポンド契約/3分3R>
ルイ・ポテーリョ(ポルトガル)
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ブルーノ・シャベス(ブラジル)
アフメド・クリッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/12分1R>
ミレーナ・カオリ(日本)
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(ウクライナ)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

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【ONE163】オンラ・ンサン戦前の岡見勇信─02─「集大成です。でも、これが最後なんて思っていない」

【写真】もう何も聞くことも、言うことも、書くこともない。明日、見せてもらいます (C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」で、オンラ・ンサンと戦う岡見勇信インタビュー後編。

3年以上のブランクを経て、キャリア21年目の新境地。岡見勇信が集大成となる、『今』を戦う。

<岡見勇信インタビューPart.01はコチラから>


──ヘクター・ロンバート、ティム・ボーシュ戦などを引き合いに出すのは違うかもしれないですが、勝とうが負けようが気迫が凄まじかったと正直思います。

「ハイ……もちろん、あの頃の感覚を忘れていないつもりです。持ち続けています。そういう良さもあった。ただ、何かに追い詰められていた……。試合中も普段も常に、何かに追い詰められていました。自分ならもっとできるはずだって、誰もが想うことだと思いますけど。今回のファイトキャンプは、楽しむという気持ちがないと潰れていました。

もう、これ以上やっていけないって。アタイジ戦がコロナで流れて、あの時も追い詰めて、追い詰めてやっていました。メンタル的には全然良くなかったです。試合がなくなったことをある意味、ポジティブに捉えるようになり、今回の試合は格闘技を始めた頃の気持ちを思い出して、楽しく厳しくやっていこうと」

──ここまで、そうできましたか。

「キツいことをやって心が折れそうになることもあるけど、日々、楽しめていると思います。きっと回りは楽しんでいるとは思っていないはずです(笑)」

──アハハハハ。

「その気持ちを忘れずに、追い込まないというか思い詰めないでやってきました。だから、アタイジ戦のキャンプではEXFIGHTに人を呼んで、ケージのなかでずっとやっていました。でも、そういうのは違う。僕はずっとGENでやってきた。だから今回は、GENで一緒にやってきた仲間たちに囲まれて格闘技を必死にやろうと。そういうところも今回は変えました」

──その気持ちはオンラ戦で生きる?

「生きるというか、これは勝つためにやっているので。勝つためにそういう気持ちでやろうと。だから今回、これを選んだ僕の判断は生きると思います」

──オンラは生き物として、根本が強い。そんな気がします。そんな彼に対して、どう戦おうと思っていますか。

「う~ん、必死に戦うしかないですね。オンラは頑丈ですから。ハセ(長谷川賢)に聞いてもそうだし。きっと自分がKOされるなんて思っていない。パンチを打たれても、そういう感じだと思います。どんどん前に出てきて、打ってきますから。とにかく必死に戦うしかない。必死に戦って、動いて動いて。ぶつけてぶつけて。どっちが倒れるのか。どっちが力を使い果たすのか。そういう苦しい戦いになると思います。そういう戦いをしないと無理だと思います」

──打ち損じまで気にしないといけない。そんなパンチの持つ主を相手には、やはり組み勝負。つまり組むための打撃が大切になる。結果、岡見選手がMMAファイター人生をかけてやってきたことが、この試合で大切になってくるのかと。そこで強い気持ちで居続けることができるのか。

「うん、そうですね。体全体で来る攻撃、全てに対して警戒しないといけないですし。被弾すればダメージは確実です。オンラのやりたいことは分かっている。向うも僕のやりたいことは分かっている。もちろん、組んで削らないといけない。お互いに分かっているから、潰し合いになる。潰れた方が負ける。まぁ、やりますよ」

──ここから先を見ることはありますか。

「先は見ていないです。ただし、この試合で終わろうなんて思っていないです。オンラで終わろうと思うようだと、この試合はできない。でも、やってみないと先は見えないです。もう41歳です。間違いなく時間は進んでいる。それでもこの3年間、体力と気力は待ってくれた。デキる。勝てる。そう思うから、オンラ・ンサンと戦える。これで終わろうと思っていたら戦えないです。そして、先も見ていないです」

──集大成という言葉が独り歩きしてしまいそうで。あれはコメントを纏めているということですか。

「そうですね(笑)。その方が分かりやすいので。でも本当に集大成ではあると思います。岡見勇信、そのもの。そういう試合になると思います」

──集大成、つまり『今』が出る?

「ハイ。そうなると思います。それが自分にとっての集大成だと思ってくれれば良いと思います」

──根津優太選手が引退しました。

「ねぇ、同い年の慧舟會出身。想うところはあります。今言えることは、お疲れさまです。久しぶりの試合で……本当に勇気が必要だったはず。絶対にやらないといけないという状況でないのに試合に出て……本当にお疲れさんっていう気持ちです」

──根津選手は練習できる環境でなくなっていた。岡見選手は違います。

「根津に関しては、そりゃあ僕は一番良い時を知っているから……。でも、誰もが通る道です。だから自分と根津を比べるとか、そういう意識はなかったです。これは仕方ないこと。人それぞれの時間があることなので。

僕はこの3年間、嘘偽りなく練習はやってきた。若い子が出てきて新しい刺激を貰い、同世代のファイターたちが試合をしているのをセコンドとして見ることができて……戦わないと、戦わっているヤツは凄い。自分も戦わないといけないって思うことができたので」

──正直、現役ファイターとしてではない部分で、神経が擦り減ることがあった数カ月だったと思います。

「たくさんの人々が動いていたプロジェクトなので、申し訳ない気持ちです。ただし、試合とは関係ないです。彼らは彼らで頑張るだろうし、僕は僕で頑張ります。でも今もEXIFIGHTには真っ直ぐな若い子たちが練習しています。MMAでトップに立ちたいという気持ちを持っています。僕と髙谷(裕之)さんが力を合わせて、彼らを育てていきたいと思います」

──若いエキスを吸い取って、エネルギーにできますか(笑)。

「若すぎて、毒になります(笑)。26歳は越えてもらわないと」

──アハハハ。最後に失礼の念押しで。今回の試合、岡見勇信を見せてください。

「どんな風になっちゃうのか不安でもあるけど、楽しみでもあります。正直、オンラ・ンサンと戦えると思っていなかったので。それが色々な縁があって実現する。自分がどんな風になるのか、想像できないけど。自分を信じられるだけのことをやってきたので、やります」

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午後7時00分~ PPV ABEMA格闘チャンネル

■ONE163対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP決勝/3分3R>
ロマン・クリキア(ウクライナ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
平田樹(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
アフメド・ウジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
ルイ・ポテーリョ(ポルトガル)
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ブルーノ・シャベス(ブラジル)
アフメド・クリッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/12分1R>
ミレーナ・カオリ(日本)
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(ウクライナ)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night04対戦カード

<ONE世界ウェルター級(※83.9キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] キャムラン・アバソフ(キルギス)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
スティーブン・ローマン(フィリピン)

<ムエタイ・ウェルター級/3分3R>
コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)
フアン・セルバンテス(英国)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
キム・ジェウン(韓国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ラスラン・エミルベク(キルギス)
イシ・フィティケフ(豪州)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
ダニエラ・ケリー(米国)
マリア・モルチャノワ(ロシア)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
エディ・アバソロ(米国)

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