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【UFN240】デイモン・ジャクソン、ヘルナンデスにスプリット判定勝ちで連敗脱出

<147.5ポンド契約/5分3R>
デイモン・ジャクソン(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.27-30
アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)

ヘルナンデスが腰を落とした構えから右ストレート、ジャブを突いて右のカーフキック、左ミドルを蹴る。ジャクソンもガードを上げて右ミドルと右カーフ、ヘルナンデスは右ストレートから返しの左フック。サウスポーにスイッチしたヘルナンデスが右のアウトローを蹴ると、ジャクソンが蹴り足をキャッチしてバックへ。そのままケージに押し込むが、ヘルナンデスは正対して離れる。

ヘルナンデスがワンツーで前進。ジャクソンはヘルナンデスの左ミドルをキャッチして、シングルレッグに入る形でケージに押し込む。足にヒザ蹴りを入れながらダブルレッグに入り、持ち上げるようにテイクダウンする。ヘルナンデスも背中をつけないままラウンド終了となった。

2R、ヘルナンデスは右カーフキック、ジャクソンは右ストレートから歩くようにパンチを放つ。サウスポーにスイッチしたヘルナンデスはジャブと右フック。ジャクソンはオーソドックスに戻したヘルナンデスに右のカーフを蹴り、右ストレートから左フックを返す。ヘルナンデスも右ストレートを返すが、ジャクソンは歩くようなパンチで前に出る。

ヘルナンデスがスイッチしながら左を当てると、ジャクソンは右ストレートを伸ばして前に出て、ケージを背負ったヘルナンデスをダブルレッグでテイクダウンする。そして立ち上がるヘルナンデスのバックについて両足をフック。スタンドのままRNCを狙いつつパンチを入れた。

3R、ヘルナンデスがジャクソンの右の前蹴りにワンツーを合わせ、ジャクソンがダウン。ヘルナンデスは亀になるジャクソンにパンチを落として、肩固めの形でマウントへ。ジャクソンも背中を見せて立ち上がり、距離を取る。

ヘルナンデスが右ストレートを当てると、ジャクソンもダブルレッグに入ってケージに押し込む。ヘルナンデスが態勢を入れ替えると、逆にジャクソンがバックをとって体を伸ばしてパンチを打つ。ヘルナンデスは腰を上げて、ジャクソンを前に落としてバックを取り返す。

ジャクソンもシングルレッグに入ってケージに押し込む。ここからケージ際で四つ組みの攻防が続き、互いに態勢を入れかえてテイクダウンを狙う。終了間際にはパンチとヒジで打ち合った。判定はスプリットでジャクソンに軍配が上がり、連敗脱出を果たした。


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【UFN240】26歳でUFCと契約、カット後32歳で再契約。デイモン・ジャクソン「UFCで戦う力」と資質

【写真】ヘルナンデスが計量失敗で、147.5ポンド契約戦を戦うことになったジャクソン(C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN240:UFN on ESPN+98「Allen vs Curtis2」が開催され、コメインでデイモン・ジャクソンがアレキサンダー・ヘルナンデスと戦う。
Text by Manabu Takashima

1995年8月生まれのジャクソンが、初めてUFCで戦ったのは26歳の時だった。レスリング&グラップリングの実力者にセカンドチャンスが訪れたのは、コロナ禍の2020年──32歳の時だった。この間、一度はPFLというメジャーと契約をしたが、常にLFAという#01フィーダーショーで戦い続けてきたジャクソンに、MMAファイターとしての強くなる方法論、UFCとの契約の意味を尋ねた。

強くなる鍛錬を続けることを大前提に、ファイターはどのようにキャリアを重ねれば良いのかをデイモン・ジャクソンが教示してくれた。


――アレキサンダー・ヘルナンデスと週末に戦います。今の気持ちを教えてください(※取材は4日に行われた)。

「とても良い感じだ。フルキャンプを行って準備はできている。あとは減量をしっかりとして、より良い状態で戦いたい」

──デイモンは26歳の時に一度UFCと契約し、3試合でカットされました。その後、32歳で再契約。そのようなキャリアの持ち主だけに、以前から尋ねたいことがありました。

「シュア。何でも聞いてくれよ」

──アリガトウゴザイマス。UFCは若くてアグレッシブなファイターを求め、そのお眼鏡にかなったファイターがUFCをサインができます。

「そうだね。その通りだ」

──結果、それまでのように思うように戦えないで結果を残せずにリリースされる。そういうことも決して少なくないです。

「あぁ、そういうことかい。僕が最初にUFCとサインをした時、自分なりに本当に必死になって練習をしていたことは絶対だ。でも、1年半しかUFCで戦えなかった。UFCで戦う相手のような、ハイレベルのストライカー、そしてグラップラーと戦った経験がなかったからだ。それまでは簡単にテイクダウンをして、簡単にバックを取ることができていたけどUFCはそういう場所ではなかった。そうだね、3試合でリリースされたことで、僕にはUFCで戦う力がついていないことを学んだ。

UFCはサインすることでなく、ずっと居続けることの方が難しい。そこで戦うには時間をかけ、経験を積んで力をつけること。そう思い知ることになるファイターは少なくない。UFCで戦い続けるには、その前に他のロモーションで経験を積むことが欠かせないよ。一度UFCをカットされると、戻ってくるのは本当に難しいからね」

──デイモンはそのセカンドチャンスを得るまで、ずっとLFAで戦っていました。他にもUFCへの登竜門があり、2、3戦でコールがなければ環境を変えるという選択をする選手も多いです。そんななかデイモンはLegacy FCから、LFAで戦い続けました。3戦目でタイトル戦に敗れ、暫定王者に就いたのは8戦目です。

「LFAはLegacy FCの拠点だったダラス、僕のホームタウンで定期的に大会を開催している。UFCともしっかりとルートのあるLFAの会場に、僕はダラスのファンの足を運ばせることができた。応援してくれりう皆はどこで戦っても僕のことを応援してくれたけど、LFAはフィーダーショーの中でベストのレベルを誇っているからね。

そこで色々なタイプのファイターと戦い、そのキャンプをすることで僕は力をつけることができたんだ。バックグランドの違う選手との試合のために、必要なトレーニングを積むことができた。多くのファイターは、そんな経験を積むことはできない。プロモーターはエキサイティングなショーが必要であって、ファイターの成長に時間をかけることなんてないからね。

優れたコーチとマネージャーがいてくれて、どのようなファイターと戦う必要があるか──そこを導いてもらった。実際に可能になったのも、LFAには多くの選手が戦っていたからだ。グッドストライカー、グッドレスラーと戦うことでMMAに必要な技量を身につけることができた」

──と同時に時間をかけると、年を重ね30歳が近くなります。UFCは基本、若い選手を求めるなかで焦りはなかったですか。

「焦りというよりも、強くなってもUFCからコールがなかったことが凄くフラストレーションだったよ。ショートノーティスで試合を受けるために、常にグッドコンディションを保ち、ハードなトレーニングを続けるしかない。それがどれだけ、精神的にタフであってもね。

試合でケガをしても、UFCと契約できれば次がある。ただし、そのチャンスが巡って来た時に戦える状態にないといけない。そんな時は、本当にコーチや周囲の人の支えが必要になってくる。コールがなければ、全ては終わってしまうからね。僕の場合はコロナ禍になってチャンスが舞い込んだ。それはLFAがあの時もイベントをいち早く定期的に行っていたからに他ならない」

──結果、2019年にデイモンはPFLと契約をしました。UFCかUFC以外か。UFC以外にもBellator、PFL、ONEというグローバルステージは存在していますが、そこがファースト・チョイスになることはなかったですか。

「PFLとBellatorは支払いという面でも、UFCと同様にファイターが生活できるだけの対価を得ることができる。素晴しいプロモーションだよ。ただし、世界のベストファイターを目指す場所はUFC以外には存在しない。BellatorやPFLだと、タイトルに挑戦でき条件もよくなるケースだってある。でも、UFC以外のタイトルに意味があるとは思えない。

PFLと契約した時、PFLでの戦いをエンジョイしようと思った。Bellatorでは多くの友人が戦っている。彼らもMMAを戦い生きている。そしてPFLはBellatorを買収して、UFCとは違うプラットフォームを構築して、この世界で最大の団体を目指している。UFCと違うやり方が存在して、ファイターが良い条件で戦っていけることは良いことだよ。

と同時にUFCがコンテンダーシリーズを行うようになって、世界規模でニュータレントを発掘している。結果、ジャマール・ヒルやショーン・オマリーのようにあの場から世界チャンピオンも生まれた。これからはコンテンダーシリーズから、ビッグネームが生まれるようになってくるだろう。UFCファイターになるには、UFCに近い位置にいて、彼らがなにを求めているのかを敏感に察知する必要もある。そのレールに乗るにも、LFAはベストオプションだと僕は思う」

──如何にキャリアアップするか、UFCを目指す日本人ファイターは指標がないのでデイモンの話が参考になればと思います。LFA云々でなく、よく考えようという点でも。

「日本の若い選手がより多くの機会を得るには、UFCのアジア市場の拡大は欠かせない。時間は掛かるかもしれないけど、実現するよ。アジアでの大会は増える。だからこそ、UFCもアジアにPIを創ったに違いないから」

──その市場とは中国であり、確かに中国でのイベントが増えると日本人選手も機会は増えるかもしれないです。と同時に、人口の違う中国人ファイターがPIで力をつけ続けることが予想されるので、しっかりと日本勢も強くならないと。デイモンがセカンドチャンスを持っていた時のように。

「そうだね。そこが前提にあって、ビジネスの動きがファイターの将来にも大きく関わってくる。でも日本人選手の多くには規律があって、しっかりと練習をしていると聞いているよ。つまり、その時がくれば日本の選手にもチャンスが広がるに違いないということ。そのために自分の夢を追い続け、心を折ることなく必死で練習するしかないんだよ。それは絶対だからね」

──押忍。デイモン、ありがとうございます。

「僕自身、今もそうだ。UFCと再契約して5勝1敗だった戦績が、このところ2度続けて負けて5勝3敗になった。だからこそ、今回の試合は本当に大切になってくる。それは対戦相手も同じで。だからこそ勝利が絶対だ。試合開始10秒でサブミットできればこしたことはないけど、勝利を手にすることが僕のゴールだ」

──デイモンの軸はレスリング、そしてグラップリングにあります。とはいえ対戦相手はレスリングやグラップリングにつき合わなくもジャッジは気にしないです。が、打撃につき合わないとマイナスイメージとなる現実があります。そしてファンもバチバチの打撃戦を好みます。

「レスリングやグラップリングの練習を誰もがハードに行っている。テイクダウンして、抑えることは今のMMAで一番困難なことだからね。大丈夫、MMAが発展しファンの理解も進んでいる。グラップリングがMMAにいかに重要な要素か分かっている。以前のように暴力的なファイトを見たいわけじゃない。バックに回れば歓声があがるようになった。ファンが変われば、プロモーターはその志向に合うモノを求めるようになる。グラウンドでフィニッシュすることをファンだって楽しんでいるからね」

──そこも踏まえて、ヘルナンデス戦で何を見せたいでしょうか。

「今回はしっかりと調整できて体調も良い。過去3試合とは違う。過去3試合とは違って、しっかりとした体調で精神的にも充実しているから、タフな戦いを仕掛けることができる」

──デイモン、試合前に尋ねることではなかったかもしれないですが、丁寧な返答に感謝しています。

「とんでもない。MMAファイターのピークは決して長くない。その時にUFCで戦える選手は一握りだ。でも日本のファイター達が今頑張ることが、次の世代に受け継がれる。アジアのマーケットが大きくなることを僕も願っているよ」

■視聴方法(予定)
4月7日(日・日本時間)
午前4 時00分~UFC FIGHT PASS
午前3時30分~U-NEXT


■ UFN240対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ブレンダン・アレン(米国)
クリス・カーティス(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
モーガン・シャリエール(フランス)
チャペ・マリスカル(米国)

<ライト級/5分3R>
イグナシオ・バハモンデス(チリ)
クリストス・ギアゴス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)
ヴァルテル・ウォウケル(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トレヴァー・ピーク(米国)
チャーリー・キャンベル(米国)

<ウェルター級/5分3R>
コート・マッギー(米国)
アレックス・モロノ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)
ジャーメイン・デランダミー(オランダ)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ファルカォン(ブラジル)
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジーン・マツモト(ブラジル)
ダニエル・アルゲータ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ディラン・バドカ(米国)
セザー・アルメイダ(ブラジル)

<女子スバンタム級/5分3R>
メリッサ・トーニャ・モリンス(英国)
ノハ・コホノール(フランス)

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