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【F2W164】レプリにパスさせなかったダンテ・リオンがヒバマーと。バッハの星マニーニョが連続参戦

【写真】ルーカス・レプリをパスさせなかったリオンのガードワーク、必見だ(C)SHTOSHI NARITA

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催される。先週に続き、ダラスでの開催とハイペースで大会を続けるF2W。2021年第5弾の見どころ──まずはノーギ新鋭対決の2試合を紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


<ノーギ/8分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)

カナダ出身の25歳リオンは、2019年のグラップリング界最大のブレイクアウト・スターの1人。同年のADCC世界大会77キロ以下級の2回戦にて、柔術世界絶対王者ルーカス・レプリと対戦し、必殺のニースライス・パスを強固なニーシールドとフレームで完封、逆にシットアップからシングルレッグにつないでバックを奪って完勝し世界にその名を轟かせた。

さらに同年末のノーギ・ワールズでは、ジェイミー・カヌートとのミドル級同門対決を制して優勝。ここでも鉄壁のガードを駆使し、隙を見てボディロックからテイクダウンに繋げての勝利だった。

同じく19年末のノーギ・ワールズで大きく名を上げたもう一人の選手が、レアンドロ・ロ率いるNSブラザーフッド所属のヒバマーだ。ミディアムヘビー級決勝でガブリエル・オリヴェイラと対戦したヒバマーは、前半はトラックポジションを奪うなど有利に試合を進め、後半に50/50から巧みに上を取って2-0で勝利。初のビッグタイトルを獲得した。

以前はシセロ・コスタ門下でミヤオ兄弟らとも練習し、モダン柔術的な戦いにも長けたヒバマーだが、光るのは現在の師であるロを彷彿とさせるトップでのキープ力だ。2020年初のヨーロピアン大会では、北欧を代表するオープンガード・プレイヤーであるエスペン・マティエセンの下からの仕掛けを卓越したバランスで防ぎ続け、終盤ディープハーフからついに足を抜いてのパスに成功。マティエセンの上半身を固めたまま足の抜き入れを繰り返して大量得点して22-0で勝利すると、そのまま大会を制してみせた。

これまで両者は17年と18年に一度ずつ対戦し、どちらもヒバマーがポイント勝利を収めている。が、それはいずれも道着着用の試合であり、両者が国際的名声を得る前のこと。リオンがもっとも得意とするノーギグラップリングにおいて、その鉄壁のガードをヒバマーがいかに攻略するかが焦点となりそうだ。

<ノーギ/8分1R>
ペドロ・マニーニョ(ブラジル)
オリバー・タザ(ブラジル)

2019年のノーギ・ワールズ茶帯王者のマリーニョは、グレイシー・バッハ期待の星。いまだに茶帯を巻いているが、実力的にはすでに世界トップレベルのノーギ・グラップラーだ。

1月のF2W 160では、ガブリエル・アウメイダにバックスローと必殺のギロチンで追い込んで判定3-0で完勝。前回のF2W163では、マテウス・ルナ相手に終始スタンドで有利に立ってこれも判定3-0で勝利。勢いに乗っての連続参戦となる。

対するタザは、レバノン出身。10代で移住したカナダのトライスタージムで格闘技に出会った。フィラス・ザハビの元でグラップリングを学び、さらにその師であるジョン・ダナハーが師範代を務めるNYのヘンゾ・グレイシー・アカデミーにも足繁く通って技術を身につけた。

ダナハー門下らしく、主武器はアシガラミからのヒールフック。昨年末に黒帯を取得したばかりのタザだが、色帯時代にラクラン・ジャイルズやジョン・コムズといった強豪グラップラーを下し、また日本でも知名度のあるデイヴィッド・ガルモやPJ・バーチからも一本勝ちを収めている。

ギロチンのマリーニョ、ヒールフックのタザとお互い必殺技を持つ同士のこの一戦。過去一度の対戦ではマリーニョが2-0で勝利を収めているが、今回は一本勝ち決着を期待したい。

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【F2W163】Son of コブリーニャ=ケネディ・マシエルが、F2W道着ライト級王座防衛戦✖パト・オリヴェイラ

【写真】2020年も精力的に活動を続けてきたケネディ。ここでの蓄積は大きいはず(C)SHTOSHI NARITA

13日(土・現地時間)テキサス州ダラスにあるジリーズにて、プロ柔術大会Fight to Win 163が開催される。コロナ禍にもめげず、世界トップクラスのグラップラーを集めて精力的に活動しているこのイベントは、これがすでに今年4度目の開催となる。Flo Grappling で視聴可能の本大会の見どころを紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


<F2W道着ライト級選手権試合/10分1R>
[王者]ケネディ・マシエル(ブラジル)
[挑戦者]ディエゴ・パト・オリヴェイラ(ブラジル)

マシエルはいわずと知れた柔術界のレジェンド、コブリーニャことフーベン・シャーレスの息子だ。2018年に新黒帯としてノーギ・ワールズのフェザー級を制し、翌年のADCC世界大会では準優勝に輝き、昨年9月にオズヴァルド・モイジーニョを下して巻いたベルトの防衛戦に臨む。

同王座獲得以外でもマシエルはコロナ禍に見舞われた昨年も精力的に活動し、パンノーギでガブリエル・ソウザにストレートフットロックで一本勝ち、年末のWho’s Number One 大会ではジオ・マルティネスからパスガードを奪って勝利している。ノーギでの活躍の方が目立つが、道着着用ルールでもACBJJ世界大会で18、19年と連覇を果たしている。

対するパトことディエゴ・オリヴェリラは、19年の茶帯ライトフェザー世界王者。同年黒帯を取得するとすぐに世界最高峰の舞台で活躍をみせており、昨年は、ヨーロピアン大会準決勝で世界王者マイキー・ムスメシにアキレス腱固めで敗れた以外は20試合以上の全ての試合に勝利。その中にはアレックス・ソドレ、ガブリエル・ソウザといった軽量級超一流選手も含まれている。

前回1月のF2W大会では、ガブリエル・ソウザと再戦。上下が激しく入れ替わる一進一退の好勝負の末に判定2-1で勝利し、今回のタイトル挑戦権を掴んだ。

スタンドもトップもボトムも全て強い万能タイプの王者マシエルだが、中でも出色なのはトップからのプレッシャー。相手の足が絡んできていても、絶妙のボディバランスと圧力で相手の上半身を無力化してパスを奪う姿は、まさに父親を彷彿させるものがある。

2019年のADCC世界大会準決勝でタイ・ルオトロを、昨年末のWNO大会ではジオ・マルティネスを制したマシエルのプレッシャーを、卓越したガードゲームを持つ新星オリヴェイラがどう捌くかがこの試合のポイントになりそうだ。

<ノーギ/7分1R>
ペドロ・マニーニョ(ブラジル)
マテウス・ルナ(ブラジル)

2019年のノーギ・ワールズ茶帯王者のマリーニョは、グレイシー・バッハ期待の星。いまだに茶帯を巻いているが、実力的にはすでに世界トップレベルのノーギ・グラップラーだ。1月のF2W160では、ガブリエル・アウメイダと対戦。豪快なバックスローと必殺のギロチンで追い込んで判定3-0で完勝、強烈な印象を残している。

対するルナは、2019年に黒帯を取得したチェックマット所属の26歳。2020年のパン大会では、決勝で元世界王者のオターヴィオ・ソウザに敗れたものの準優勝に輝いている。どちらかというと道着着用の試合での活躍が目立つルナは、極めてアグレッシブなスタイル&危険なギロチンを持つノーギ・グラップラーのマリーニョにどう対峙するのか。

<ノーギ/7分1R>
テックス・ジョンソン(米国)
マックス・ジメニス(ブラジル)

ジョンソンは、強烈なヒールフックを武器とする重量級怪力ブラップラー。1月のF2W161大会では、アルナウド・マイダナと対戦。開始早々シッティングから攻撃を仕掛け、問答無用の腕ひしぎ腕がためで秒殺勝利を収めて、その無類の極めの強さが足関節だけではないことを見せつけている。

対するGFチーム所属のジメニスは、2016年に黒帯を取得したグラップラー。トップゲームを身上としており、2018年には道着着用ルールでモハメッド・アリーを、ノーギではカイナン・デュアルチと言った世界王者たちを下している。

これまでジョンソンとジメニスはIBJJFのノーギ大会ヘビー級で2度対戦経験があり、2018年のノーギワールズ準々決勝では6-0、2019年のパンノーギ決勝では11-0と、いずれもジメニスが完勝している。が、それはいずれもIBJJFノーギルールにおいて、ジョンソン最大の武器であるヒールフックが解禁される以前のもの。今回のF2Wのノーギルールでは、ヒールは以前から許されている。

ヒールありによって、二人の攻防はいかに変わってくるのか。今後足関節使いたちが大量に参戦してくるであろう、IBJJFノーギ新ルールの展開を占う上でも興味深い一戦だ。

<7分1R>
アイザック・ドーダーライン(米国)
マテウス・ガルバォン(ブラジル)

ドーダーラインは、2016年に師のコブリーニャから黒帯を取得。以後世界のトップ戦線で活躍を続けている米国を代表する軽量級柔術家の一人だ。2019年にはパウロ・ミヤオを倒してブラジレイロフェザー級を制覇。世界大会でも3位に輝いている。

対するガルバォンは昨年末に黒帯を取得した新鋭。現在地元テキサスのロックスター・マーシャルアーツの柔術プログラムのインストラクターを務めている。地元期待の若手が、世界レベルの選手に挑むチャレンジマッチだ。

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