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Interview ONE Road to ONE03 ブログ 内藤のび太 猿田洋祐

【Road to ONE03】猿田洋祐が話していたこと「まだまだストロー級は2人で引っ張っていきたい」

【写真】試合直後だけに、考えがまとまる以前の感情が聞かれたかもしれない (C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

10日(木)、東京都渋谷区のO-Eastで開催されたROAD TO ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHTで、猿田洋祐が内藤のび太との激闘を制し3-0の判定勝ちを収めた。

大会終了直後に猿田に語っていた試合内容、そして──のび太への想いを掲載したい。


──長年夢見てきた内藤のび太戦で、判定勝ちを収めました。あらためて今の気持ちを教えてください。

「それは試合直後と同じで、フィニッシュしたかったです。その気持ちが強いです。自信もありましたし、差を見せたかったので。嬉しいというよりも悔しいと気持ちの方が大きいです」

──差を見せた結果が3-0の判定勝ちだと思うのですが、もっと明確な差を見せたかったということでしょうか。

「戦っている途中は必死だったので、どんな試合展開だったのかも覚えていません。ただ、もっとやりたいことを押し通したかったです」

──試合でやりたかったこととは、どういう攻撃だったのでしょうか。

「もっと打撃でプレッシャーをかけて、自分だけが当ててテイクダウン、そしてパウンドするということですね」

──う~ん、相手があってのことですし。

「一番の理想ですけどね。それを1Rからずっと続けていれば、タイムアップまでに終わらせることができたのではないかと。それが一番の勝ち方でしたので」

──試合を見てきて、猿田選手が積んできたことの証明として、のび太選手よりも組みと打撃の融合や接点が多く見られたことだのように思いました。

「もっとミックスしたかったです。のび太選手だけでなく、日本のストロー級の選手に差を見せつけたかったので」

──ケージ・ダーティーボクシング、しんどい試合ではありました。

「ドロドロですよね(笑)。ONEの判定基準を意識した戦い方です。立ちに行ってバックを譲りたくないというのも確かにあります。だけど止まっていて何もしないのではなく、パンチを打つ。ボディでもダメージを与えようとする……というのは、ONEの裁定基準を意識した戦いではありました」

──ダメージを与えるという、ポイント計算でもあったわけですね。あの展開も想定済みだったということでしょうか。

「背中をつかされたり、バックを取られない。のび太選手と戦うと皆、そうなるじゃないですか。だから、あそこまで。ケージに背中をつけて、あれ以上はさせなかったというのはあります。

それでも最終回ののび太選手の気迫というか、執念というか……これまでの自分が戦ってきた試合では感じたことのない必死さがありました。だからこそ、自分もそこに負けてはいけないという気持ちで戦いました」

──のび太選手は諦めない、その一点がここまで凄まじいかと感じました。

「これが4R、5Rがあったらどうなったのか……そういう気持ちはありますね」

──では試合前に言われていた、この試合でジョシュア・パシオにプレッシャーを与えるということはできたでしょうか。

「う~ん、率直な気持ちでいえば……フィニッシュしてパシオ待っていろとか言いたかったですけどね(苦笑)。でも負けなかったということが、自分のなかで重要なんじゃないかと。負けたら、次にタイトルマッチはないですから。勝てたので修正するだけ。勝てばまた試合は組まれますし、修正すれば勝つチャンスはありますから。そこだけですね」

──このコンパクトな大会で、多くの人がストロー級の試合を見たと思います。

「これが5年前だったら、この試合が組まれても回りの人は見たいと思わなかったと思います。この5年間でのび太選手も自分も修斗とONEのチャンピオンになったことで、たくさんの人が見たいと思ってくれた。これだけの人が注目してくれたこと……それだけでも良かったというのはあります」

──だから、のび太選手とストロー級を引っ張っていきたいというマイクでの言葉があったのでしょうか。

「やっぱり……好きなんです。試合が終わって、このままのび太選手が引退してしまうんじゃないかっていう気持ちになって……嬉しいというよりも、心配になってしまって。でも、まだまだストロー級は2人で引っ張っていきたいです」

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Interview ONE Road to ONE03 ブログ 江藤公洋 青木真也

【Road to ONE03】青木真也に訊いた──さいたま発言の真意「そんなの出るわけねぇじゃん。話題創りです」

【写真】試合後、興奮状態にあるようでいて──さいたま発言の真意からも、感情的な本音の連続だったように感じられた (C)MMAPLANET

10日(木)、東京都渋谷区のO-Eastで開催されたROAD TO ONE 3rd :TOKYO FIGHT NIGHT。同大会のメインで青木真也が江藤公洋を3R判定で下した。

3R、15分ほぼバックを制して勝利が確定的だった青木は、勝ち名乗りを受けるまでにグローブを叩きつけ、江藤のコーナーである大沢ケンジを罵倒し、ウィナーコール後もONE JAPAN 秦英之代表に厳しい表情で何やら言い放っていた。

そしてマイクを握って、「5年振りにさいたまスポーツアリーナで戦いたい」と発言した青木に控室で、その真意を尋ねた。


──かなりお怒りモードの試合後でしたね。

「だって勝負する気ないじゃん。あんなに動かないんだったら、試合にならないッスね。分かります? 俺の気持ち!!」

──青木選手の気持ちは分かるとはいえないですが……。

「ハイ」

──ただONEはラウンドマストではないし、3Rは逆転を賭けた動きをしてほしかったですね。でも、最後の方に青木選手も隙を与えて動かそうとしてしましたが。

「そう……でも、ぜんっぜん動かない。大沢もクソ。偉そうなこと言いやがって。大沢はね、俺に五分の口を聞ける格じゃないッスよ。分かりますよね? この俺の言っていることは。ABEMAの意向もあるんだろうけど、生意気いうじゃねぇよって。

『勝てるかも知れない』とかってお前、何言ってんだよ。誰に口きいてんだよって、ずっとムカついていました」

──いや、それは言うのではないですか。

「ふざけんなよ、テメェバカ野郎。〇してやるぞ、お前って」

──いやいやいや、試合前の対戦相手のチームの指導者ですよ。それは言いますよ。

「ふざけんじゃないって、この野郎」

──いや、大沢さんの立場でそう言わないわけがないではないですか。なのに、その言いようは大沢さんが気の毒ですよ。

「まぁ、そうですけどね……。ハッキリいえば、それぐらいのテンションになっていたってことなんです、俺は。ふざけんじゃねぇよ、この野郎っていう。それだけ俺も必死だったということですよね……俺も必死だった」

──試合の流れとしてバックを制して、仕留め切れない。良い流れではなかったです。

「あれでしょ、青木の負けパターンですよね。だから1Rが終わった時点で、変な話……山は創ったじゃないですか。2Rはテイクダウンしたら、3Rはこれで良いと思っていたので。フィームーで逃げるみたいな。お前がそんなんやるなら、これで良いよってなりましたね」

──何かしないといけないけど、それができなかったのでしょうね。

「それでも、ないです。アレはない」

──ところで、そんなにイライラしていて戦えるものなのですね。

「いや、試合中は逆に凄く冷静です。ふざけんじゃねぇって。でも、俺だってレフェリーが注意できないレベルで汚いこともしていましたよ。それぐらい必死だったし。それだけ勝ちたかった」

──江藤選手が最後まで勝ちに来なかったことに関しては。

「それは俺の都合じゃないですよね。取れるなら、取れるし」

──ところで、試合中はセコンドの北岡選手の声が凄く良かったように見えました。

「力使うなってね、北岡さんが。だから、全く息があがることなかったです」

──そして、試合後に一気に怒りが出たわけですか。それにしても、記念撮影の時も秦社長に険しい表情で何か言っていましたね。

「俺が何で、この試合をしたのか分かっているよねって伝えただけです。だって俺以外、みんな満額ですよ。で、俺の残りカス食って。いや、この大会があって、ここまで創ってくれたことには凄く感謝しています。本当に多くの人に……皆に感謝しています。

そりゃさ、俺は那須川天心みたいに全てを仕上げることはできないですよ。堀口恭司とか武尊とかみたいに……残念ながら。それはこれまでの歴史を見れば分かることじゃないですか。でも俺、精いっぱい自分の可能性以上に背伸びしています。

俺は……自分のできること精いっぱい背伸びしていますよ。これ以上できないくらい。これ以上、誰にも文句言われないぐらい格闘技が好きで。格闘技好きとか、愛しているとか皆が言うけど、俺はその気持ちだけでもっているから。だから、分かっているなんて思わると……嫌な気持ちにはなります」

──そのなかでONEの日本人選手は、ここでなくシンガポールを見ているという部分でも苛立ちはありましたか。

「10月を待っているでしょ? じゃぁ、これで俺はケガがないから10月に試合ができますって言うじゃないですか。これで俺を使わないなら嘘になりますよね」

──その気持ちが、最後のマイクの発言になったのでしょうか。

「あっ、さいたまですか? あんなの見出しに決まっているじゃないですか(笑)。一番インターネットがザワザワするでしょうし(笑)」

──人が悪い。乗らされてしまいましたよ(笑)。

「だって……そんなの出るわけねぇじゃん。ふざけんじゃねぇよって(笑)。話題創りですよ。日本ではONEよりRIZINの方が大きいから、話題になるでしょ。食いついてもらって。確かに猿田✖のび太とか、凄く良い試合でした。のび太が凄く頑張って、良かった。でも、それ以上の話題にするには……それぐらいニュースになって、形に残って、自分の物語にするのに必死ですよ。

皆が言うほど俺、余裕ないッスよ。本当に15年とか、ずうっとドロドロのことをしていますよね。辛かったです。今日も昨日も辛かった。でも明日も明後日も辛いんでしょうね」

──そういう真意があっての発言というか、次はつまり……。

「10月、やりますよ。俺が10月に使われないなら、言っちゃうと要らないってことになるし(笑)」

──ONEのスマートさと、青木選手のドロドロさは少し平行線のように感じます。青木選手のやり方が理解できると日本定着に通じると思うのですが。

「まぁ本音と建て前ってのが、ありますからね(笑)」

──我々の国は(笑)。青木選手はジャパニーズMMAですからね。もう今や1人ジャパニーズMMAです。これが他の国の人に理解してもらうのは困難かもしれないですが。

「アレなんだよ。佐藤大輔に人生狂わされましたよ。あれを5、6年やりましたから。いっつもですよ、『青木、今回はヒールね。今回、ベビーね』って(笑)。俺、そんなに人格ないんですけどねって……」

──ただし、今や若い選手から相当に尊敬されているじゃないですか。

「あっ、あのABEMAの映像?」

──ハイ。

「アレは……若い人たちは……名須川さんは僕よりも大きなことをやっているけど、平田の言葉とか、アレは涙が出ないぐらい響いた。『ありがとう』って。本当に響いた。ありがとう、感謝している。本当に皆に感謝しています──ありがとうって」

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ONE Report Road to ONE03 ブログ 江藤公洋 青木真也

【Road to ONE03】バックを取り続けた青木真也、判定勝ち。そして「5年振り、さいたま」をアピール

【写真】青木のさいたまスーパーアリーナ宣言=RIZIN出場アピールはどのような波紋を広げるのか(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
Def.3-0
江藤公洋(日本)

左ジャブから右を伸ばした江藤が青木の最初の組みからシングルに反応するが、直後に青木が左足を触って肩を押し込みテイクダウンを決める。江藤の左足を束ねて、そのままバックに回った青木は時間をかけてコントロールする。足のフックを耐える江藤を後方から殴った青木が両足をフックする。

残り3分、上体を潰していく青木は江藤の手首を掴んでエルボーを落とす。左の連打、右エルボーを入れると江藤が頭を下げる。防戦一辺倒の江藤は、耐えどころだ。側頭部にヒジを入れる青木はワキの下からアッパー、頭を抱えるようになった江藤にエルボーを断続的にいれる青木は、2Rになることを頭に入れたようなラウンド終盤だった。

2R、右から組むフェイクを見せた青木が、ヒザ蹴りをキャッチするが江藤がバックに回る。前方に落とされるのを嫌がった着地した江藤に対し、ボディロックから青木が背中に回る。手首を掴んで絞めの防ぐ江藤。青木は右手首を掴む江藤の左手首を右手で掴んでクラッチを外しにかかる。

ワキの下と上の上から左でパンチを入れる青木はパンチを続け、絞めの機会を伺う。青木の右手を掴んで、防御に徹する江藤。残り30秒、青木はそのままペースを変えずラウンド終了まで背中に乗って殴り、ラスト10秒になりパンチの回転数を上げた。

最終回、江藤は前蹴り、青木はケージの前を左に回る。右ミドルを空振りした江藤の左足を挟むようにボディロックテイクダウンを決めた青木が、バックへ。自らマットに背中をつけた青木が、四の字フック。喉に腕を入れられないよう守る江藤に、青木は左のパンチを続ける。

強力な四の字フックに胸を合わせに行けない江藤──時間は90秒を切る。青木はもう負けはないという時間と態勢いになり、江藤を動かせにいく。徹底してサバイブファイトに江藤が、最後の5秒で胸を合わせに行ったが、青木が許さず時間に。

グローブを叩きつけた青木が当然、判定勝ちし「蓋開けてみたら、ここまでの貧乏くじを引かされると思わなかったよ。日本の格闘技を盛り上げるというなら、俺がここで試合をしているのはおかしいだろう。俺は5年振りにさいたまスーパーアリーナで戦いたいんだ。関係者、偉そうに格闘技を盛り上げるっていうなら、このカード実現させてみろ」と今度はマイクを叩きつけた。


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ONE Report Road to ONE03 ブログ 内藤のび太 猿田洋祐

【Road to ONE03】最軽量ストロー級、魂の肉弾戦は猿田洋祐が内藤のび太から3-0の判定勝ち

【写真】組みの打撃のバランスで優った猿田がのび太を疲弊させ判定勝ちを手にした(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
Def.3-0
内藤のび太(日本)

ジャブを伸ばす両者。スイッチを見せる猿田が距離を詰める。飛び込んで左を当てた猿田に対し、のび太は右オーバーハンドから前蹴りを見せる。続いて左亜j部を当てのび太に対し、猿田は左ボディを入れる。のび太の踏み込みにワンツーを振るう猿田が、ステップインに跳びヒザを狙うが、そのままのび太が右足を取ってシングルから撮った足を振るい尻もちをつかせる。

両足を束ね、右足を抜かれても肩で押し込むのび太に対し、猿田はケージに詰まった上体で背中を叩く。残り1分を切っても猿田を立たせないのび太は背中をつかせることはできない。残り15秒を過ぎ、猿田がギロチンスイープから上を取り、パウンドを落とし初回を取ったか。

2R、ワンツーで右を当てた猿田。のび太は左前蹴り、猿田がワンツーを繰り出す。右オーバーハンドから左、右を見せた猿田に対し、のび太の距離はやや遠いか。左フックをかわして左ミドルを蹴ったのび太は、左ジャブを当てる、右をかわして組んだのび太だが、猿田は切って離れる。のび太は予想以上に打撃戦を続け、右を振るう。ここにテイクダウンを合わせた猿田が、立ち上がり際に右のパンチを入れる。のび太のスイープからスクランブルになると、両者がスタンドに。

猿田が左フックを当て、続く右フックでのび太がテイクダウン。ケージを背にした猿田、左足を束ねたのび太、両者がパンチを打っていく。ケージ・ダーティボクシング合戦は、最後の20秒でスタンドに戻り、猿田の内股気味の投げをのび太がすかして離れる。ここから打撃の間合いも、すぐに時間となった。

最終回、左をまず当てたのび太に対し、猿田はハイを狙う、のび太の右ローをキャッチして前に出た猿田だが、これはリリース。打撃の間合いに戻り、のび太がクリンチも猿田が押し返し、左エルボーを打って離れる。のび太のシングルレッグを切った猿田は、離れると右を伸ばす。のび太も前に出て前蹴りも、勢いが落ちたか。それでも前に出るのび太は左を被弾しても、組みへ。

すかした猿田はワンツー、のび太は左を当てる。続く蹴りに左を当てた猿田が、組んでケージにのび太を詰める。ケージを背負った状態でボディにヒザを受けたのび太は、離れた猿田を追いかけてスタンドへ。頭を振って前に出る猿田は、左フック。ダブルレッグも距離を取り直し、前に出てくるのび太に右、左ローを蹴る。のび太も右を当て返し、ローにも左を伸ばす。

残り40秒で組んだ猿田、のび太は体を入れ替えてケージに押し込む。最後20秒で押し込みに行き、ラスト10秒は打撃の距離に。タイムアップを迎え、猿田が3-0の判定で激闘を制した。

「盛り上げるため、それもありますけど、修斗時代からのび太選手を尊敬しストロー級に落としました。のび太選手に感謝しています。箕輪選手もいますが、、これからものび太選手と2人でONEのストロー級で盛り上げます。青木選手のように賢いこと言えないけど、ONEのストロー級世界王者になって、もっと知ってもらって、もっと金も稼ぎたい」と勝者はマイクで話した。


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ONE Report Road to ONE03 グンダー・カルンダ ブログ 手塚裕之 未分類

【Road to ONE03】左一閃、手塚裕之がカルンダとの野獣対決で74秒KO勝ち

【写真】しっかりと左フックでカルンダを仕留めた手塚、次は本戦が楽しみだ(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
Def.1R1分14秒by KO
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

サウスポーのカルンダに対し、左ローを手塚が蹴っていく。カルンダは飛び上がるように左ミドルを見せる。左を当てた手塚は、前に出てカルンダの組みを跳ね返し、ハイをかわす。カルンダの飛び込みに左を当てた手塚は、ダウンを奪うとパウンドの追撃で勝負を決めた。


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ONE Report Road to ONE03 ブログ 今成正和 根津優太

【Road to ONE03】徹底して今成ロールに反応した根津が3-0で判定勝ち

【写真】今成ロールは空砲に終わり、根津がジャブと右ローで勝利した(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
根津優太(日本)
Def.3-0
今成正和(日本)

いきなり今成ロールを見せた今成に対し、根津が冷静に距離を取る。組みにいく今成、離れる根津はガードを取った今成の足を蹴っていく。今成がスタンドに戻ると、根津が右ローを入れる。組めない今成のシッティングに付き合わない根津は、後ろ走りまで見せて距離が合うとローを蹴っていく。今成ロール後にロー、すぐにスライディングを見せる今成は足に触れることができない。

残り90秒、ついに下になり右足を取った今成は、根津の動きについていき引き込もうとするが、根津は走るように足を引き抜く。ここから左フックを跳び込むように当てた今成だが、自らバンスを崩してしまった。

2R、今成はサイドキックを繰り出し、左に回る根津が左フックからローを蹴る。前に出てジャブを伸ばす今成、ロールに来ると根津はすかさず離れる。レフェリーのアクションの声の後に今成が右ロー、根津は右ハイを繰り出す。ロールも組みに行くときも頭の高さが変わるため、その時だけ離れる根津は勢いのある右ローを蹴る。横を向く今成は、思い切り距離を取るなど手詰まりの状態に。

やるべきことを徹底する根津は左からの前進に左フックを当てる、右ローと左ジャブでストライカー流のグライイディングを続けた根津が試合をリードした。

最終回、前に出る今成、ケージ前から左右に回って離れる根津がロー、リードフックを当てる。ジャブを2発当てた根津は今成ロールには、しっかりと間合いを取る。どうしてもワンテンポで足を取ることができない滑り込みや回転しながらの動きに対し、徹底して間合いを潰した根津は、今成のジャンプに左を当てる。

その後も左ジャブと右ローの距離で戦った根津は、ケージに詰まることなく足を使う。ジャブを貰うタイミング、カウンターの今成ロールもすかされガードを取ってローという展開に、今成はスタンドへ戻る。飛び込んで引き込む今成は、最後まで根津の足を取ることはできずタイムアップに。

結果、根津は3-0で判定勝ちを収めた。

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Interview ONE Road to ONE03 ブログ 北野雄司

【Special】WithコロナのJ-MMA─02─ABEMA北野雄司Pに訊く<後編>「一致団結して陳情に行くことも」

【写真】4月17日、5月31日とABEMA中継大会のスタッフは経験を積んできたが、手綱を緩めることは許されない (C)MMAPLANET

COVID19のパンデミック、地球はニューノーマルの時代を迎えた。日本でも4月と5月の緊急事態宣言を経て、6月から経済活動が再開も、事態が終息することはない。

MMA界はかつてない状況のなかを生き抜く努力をしている。MMAPLANETでは各MMA大会の新型コロナウィルス感染に関しての現状とこれからを尋ねた。

いち早くコロナと共生路線を打ち出し、ゾーニングを取り入れたABEMA格闘ch北野雄司プロデューサー・インタビュー後編。会場内に潜む感染リスク対策を話してもらった。

<北野雄司インタビューPart.01はコチラから>


──リスト化は感染が起こってしまった時、考えたくないですがクラスター化することを避けるために必要なことですね。

「ハイ。今回の大会の規模で言うと、リスト化は現実的な範囲かと思っています。とにかくあの規模の会場で、どこまでゾーニングを徹底できるかですね」

──6試合という数も、ゾーニングを考えてという部分があるのでしょうか。

「ゾーニングに関しては試合数よりも、会場の広さを一番考えています。Jリーグの方と話していると、Jリーグではスタジムという大きさがあるので、控室と外部をつなぐ入り口はこちらに1つ、このゾーンには入り口は2つで、そこに受付を用意すると中に入る人を管理できます──という感じなんです。

中継スタッフはグラウンドの端にいて、選手とは接触がない。中継車は駐車場に停めているという風です」

──それは格闘技イベントとはかなり違ってきますね。

「実は横浜のぴあアリーナMMさんとは10月のRISEで初めてご一緒させてもらうのですが、ドアを開けるとすぐに会場があって、天井も高くシンプルな構造の建物なんです。コロナウィルス感染予防を考えると良いホールかと思いました。

8月1日のプロ修斗後楽園ホール大会もメディアにおいてはゾーニングが行われ、PRC検査で陰性の結果を得た記者お呼びカメラマンのみがケージのあるフロア階、試合後の選手のインタビューが許可された

狭くてもそうだし、広すぎても動線が引くのが大変です。だからこそ、10日は気を引き締めてかからないといけないです。そのためにもリスクポイントの洗い出しが必要かと思っています。

例えばゾーンを分けていても、トイレの数が少ないので、AとBグループの人は、トイレは客入りの前に済ませるだとか。トイレの入り口に注意喚起するモノを置いておく必要もあります。手指消毒と防護マスクをすることで感染のリスクは相当抑えられるとも言われていますし、人と人との間での感染予防として有効だという前提もあります。

人と人が接触しない。触れたモノは全て消毒をする。数時間という限られた時間であるなら、かなり徹底できるのではないかと思っています。催し物としては、どんどん試合が続く方が良いのですが、試合と試合の合間に消毒をする。この間、ABEMAで視聴される方にはその間も視てもらう映像は用意しますが、会場で観られているファンの方には間延びするように感じられるかもしれません」

──そこは格闘技ファンですから、許容してくれるかと思います。とにかく会場での接触という部分なのですね。大切になってくることは。

「極端なことをいえば、出場選手は朝起きて会場に来て、試合をして家に戻り眠るまで、10人しか会わなかった。うち8人はPCR検査を受けている。そんな風に振り返る1日を提供しなければならないです。

もちろんPCR検査を受けた後に最善の注意を皆にしてもらうことも前提になっています。実は上手く提携できるホテルがないか探したりもしています」

──むしろ、そこまでトライをされていたのですね。

「PCR検査を受けてからホテルに隔離して、他の誰とも接触しない。そうできるのが理想ですから」

──それこそイベントによって、バジェッドの多少はあっても、それぞれができる限りベストを尽くすことが大切になってきます。

「最初はPCR検査を受けることが大事だったのが、もう抗体検査も当たり前になってきています。PCR検査が普通にできるようになれば良いですね。

ただし、今ある団体が全て活動を続けられることを考えると、それこそ今回のグループでいえばAやBに該当する人たちが極めて安価にPCR検査を受けられるようになる必要があります。そんな環境を創るためには、皆が一致団結して陳情に行くことも必要になって来るかと思います」

──米国ではUFCやBellatorだけでなくLFAやTitan FCにも大企業といってよい病院グループが検査体制をフォローしています。

「そこに関しては、ABEMAは普段から医療関係者と仕事をしているわけではないです。ただし、PCR検査を受けるために検査会社と技術会社との橋渡しを青木ファミリーの鬼澤信之(医療法人あんず会杏クリニック)理事長が取り持ってくれました。

格闘技大会に関係する人達のことを自分事のように考えていただき、団体に大きな負担がかからない費用でPCR検査を受けられることになったというのもあります。UFCやBellatorとは違いますが、僕たちにも鬼澤先生のバックアップがあり、今回のコネクションを築くことができました。

Road to ONEは青木選手がプロデュースしているようなモノだと僕が発言するのは、こういう青木ファミリーのサポートがあってのことなんです。青木さんがいることで、その周囲の方が協力してくださるからできていることがあります」

──やはり、そのようなことがあってRoad to ONEという試合の場が存在しているのであれば、『こんな時に試合を組んでいただいて』という感謝の言葉を選手は口にしてしまいますね。

「そのような想いは、試合に込めて欲しいです。いつも通りの厳しさをもって試合に向かって欲しいと思っています。そういう覚悟で戦ってもらえると、感謝の言葉は必要ないと考えています。僕らもやるべきことをやっているので、選手たちは試合が終われば──次のストーリーに向かって疾走してほしいです」

■Road to ONE03対戦カード

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
江藤公洋(日本)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
内藤のび太(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
今成正和(日本)
根津優太(日本)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)
KING強介(日本)

<キックボクシング・ストロー級/3分3R>
有井渚海(日本)
黒田直也(日本)

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE03 ブログ 今成正和 根津優太

【Road to ONE03】足殺し、格闘異文化交流戦=今成正和戦へ。根津優太「どっちに転んでも納得します」

【写真】写真は火曜日の記者開戦で。既にメラメラが伝わってくる(C)MMAPLANET

あと5時間で開演となるROAD TO ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHTで、今成正和と根津優太が対戦する。

J-MMA界を代表するローキッカーの根津と、ご存知足関十段の異名を取る今成の足殺し対決。今成が徹底的なマイペースな一方で、根津も自分を崩さない。

頑な決戦を前に、ABEMA格闘班とMMAPLANETの共同取材──で根津は何を語ったか。


──今成選手との試合が迫ってきました。調子の方はいかがですか。

「いつも通りですっ!!」

──根津選手にとっては昨年11月、プロ修斗で倉本一真選手に敗れて以来の試合ですが、この間に自粛期間などもありました。一家庭人であり、プロファイターとして考えるところもあったのではないでしょうか。

「そうですね、自粛期間は仕事をしていました。練習は週に1回できるかどうかでしたね」

──通常の練習ができるようになったのは、いつ頃からでしたか。

「暖かくなってきてからですかね」

──暖かくなってきてから……どんな時間の区切り方ですか(笑)。冬眠している野生動物じゃないですか。

「アハハハハ。スミマセン。7月になってからですね。試合のオファーがあると、受けられるかなっていうコンディションにはその時期からは持ってくるようにしいていました」

──MMAの練習を続けることに関して、勤め先の方では?

「理解してもらっています。自分の場合はプロ練だけで、一般の会員さんと交わることはないので、皆が普通以上に気に掛けていますからね。僕自身も家族が格闘技を好きだからやっていることを理解してくれているので、迷惑をかけることはできないです。

家族の理解があって試合に出ることもできるし、本当に仕事と練習と家を行き来するだけの生活です。だから今回の試合も、試合まで3週間強でも受けることが出来ました。

試合に出られるだけの練習ができていたので。8月1日の修斗だったら、試合ができるコンディションはなかったかと思います」

──Road to ONE、今成正和。このような大会、試合があることは?

「まるで考えていなかったです。次も修斗で試合をすると思っていました。だから連絡があった時は正直、『今成選手で、俺かよ』って(笑)。時間的にちょっと迷いましけど、試合がしたかったので時間を掛けずに決めました。65キロで戦える。61.2キロじゃないっていうのは大きいです。だから受けることが出来ました。

水抜きしてリカバリーして、66キロとか67キロだと一番調子が良いので。そこに近い体重でやることは大丈夫です。向うも同じ条件なので」

──では今成選手という存在は?

「有名な選手ですね。俺が格闘技をやる前から、足関十段として名前が出ていましたから」

──タイプ的には?

「これまで戦ったこともないです。練習は色々な人が協力してくれますが、やってみないと分からない。未知です。でも相手に合わせてもしょうがないし、普段の自分の動きをすることだと思っています。今成選手対策っていうのは、向こうに合わせることになりますからね」

──猪木・アリ状態でローを蹴る姿が浮かびます。

「それって普通の人だと楽しくないかもしれないけど、俺の場合は楽しいです(笑)。きっちりと倒さないといけない試合だし、よく見て戦います。あとは試合を楽しみにしていてください。勝負だからどっちに転んでも納得します」

──Road to ONEということで、ONEを意識することは?

「それはありません。仕事の関係で、あんまり空けることはできないですしね。機会があったら出たいですけど、普通に仕事をしていますから。試合のために海外へ行くというのは、会社に申し訳ないです。

それに海外でなくても、戦う場所はあるので。そうですね、修斗では上に行きたいですね」

──格闘技の大会は以前よりも、開催する方も色々とクリアすることが増えました。

「この状況で大会があり、試合に出たくても出られない人がいるなかで、機会が巡ってきたことは感謝しています」

──ひょっとして、コロナで先が見えないから俺の試合で元気になって欲しいというパターンですか……。

「そんなこと、俺が言うわけないじゃないですか。コロナとか関係なく……いつも通り、明日の活力にしてくれればと思っています」

──明日の活力にするには厄介な相手かと思いますが、ファンに一言お願いします。

「同じことを言うだけで、スミマセン。見てくれている人が明日の活力してほしいです。それだけです」

──向うは足関節、こっちはロー。足の殺し合いで負けませんとか……そういうキャッチーな言葉は……。

「言いませんっ!! まぁ、取られることもありますよ。でも、どういう形になって良いように練習はしてきました」

■Road to ONE03対戦カード

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
江藤公洋(日本)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
内藤のび太(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
今成正和(日本)
根津優太(日本)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)
KING強介(日本)

<キックボクシング・ストロー級/3分3R>
有井渚海(日本)
黒田直也(日本)

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Road to ONE03 グンダー・カルンダ ブログ 手塚裕之 未分類

【Road to ONE03】グンター・カルンダと対戦、手塚裕之─02─「野獣だろうが、根性がないですね」

【写真】大自然の野獣とコンクリート・ジャングルの野獣が、いよいよ今夜激突する (C)MMAPLANET

あと7時間、本日10日(木)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるROAD TO ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHTでグンター・カルンダと対戦する手塚裕之インタビュー後編。

栃木県塩屋谷町の自然を生かすトレーニングに邁進する野獣・手塚はカルンダと同様にこの試合をONE王座に向けてのステップアップにしたいという想いがある。

そしてカルンダ戦後に関して、手塚は意外な意中の対戦相手の名前を挙げた。

<手塚裕之インタビューPart.01はコチラから>


──今は自宅での練習が主となっているのですか。

「そんなことはないですよ。ハイブリッドレスリング山田道場でのスパーリングは欠かせないですし、半々ぐらいですね。4月にONEで戦う予定がコロナ感染拡大で流れてしまって。緊急事態宣言の時はここでしか練習はできなかったですけど。

ただし、あの時は田植えの時期だったので夜しか練習できなかったので、ミットを持ってもらえると十分でしたね。あとは山田道場から1人来てくれてマンツーマンで練習したり、ウェイトもここでやっていたので。

僕の住んでいる町では感染者が出ていないから、近所の目もあるし県外に行くなという空気ありますし、出稽古ができる状況ではなかったです。なので、ここがあって良かったです」

──近所の目……それは今もあるのですか。

「試合は仕事ですから、それはやりますよね。ただし遊びで東京に行くとかっていうのはないでしょうし、家族も周囲の目を気にしないわけにはいかないですよね。やはり小さな村社会ですから」

──でも試合は仕事だと。とはいえ日本でこの時期に外国人選手と戦うことは予想外だったのではないでしょうか。

「オファーを貰った時は日本人選手と戦うと思っていたので、それでいうとラッキーです。7月の末にオファーがあったのですが、それまではシンガポールへの渡航が解かれれば向こうで試合ができるかもしれないけど、時期とか考えらえる状況ではなかったですし。

だから試合ができることで、ドキドキと仕事をするっていうキリッとした気持ちになれましたね」

──練習に向かう姿勢も変わりましたか。

「いえ、そこは変わらなかったです。4月に試合が流れた時から、ずっと強度の高い練習をしてきていたので」

──グンター・カルンダ選手、映像などはチェックされましたか。

「フィジカルが強いです。見た目も筋肉隆々でパンチが伸びてきそうです。スイッチを器用に使っていて。蹴りもありますしね。でも柔道の選手ということで、組みも強いのでしょうね。柔道の選手だから組み技体形だと思っていたら、かなりスリムで。

ただONE Warriorで負けた試合では、気持ちが折れてうずくまっていました。ああいう風な試合の投げ方は、サムライ・スピリッツにはないです。野獣だろうが、根性がないですね」

──そういう相手とどのように戦わないといけないと思っていますか。ONE本戦で戦うことを睨んで。

「打撃でも寝技でも圧倒して、相手に何もさせない。一方的に試合を制する戦いをしたいです。あっ!!」

──どうしましたか?

「アブに刺されました」

──えっ?

「毒はないので大丈夫ですが、クソ痛いです(笑)。血が出てきました。汗に引き寄せられてくるのかもしれないですね」

──……こんな危険な取材はあまり経験したことがないです。

「スイマセン……えぇとONE本戦を睨んで、ですよね(笑)。ONEからも注目される大会になるので、ウェルター級のベルトに絡めるような選手と戦いたいと思ってもらえる勝ち方をしたいと思います」

──意中の選手はいますか。

「アギラン・タニと戦いたいです。岡見さんと良い試合をして、秋山選手にも勝っているので。ONEのなかで自分の立ち位置を図ることできる相手だと思います」

──日本人との競争でもあります。他の日本人ウェルター級選手との違い、どこをアピールしたいですか。

「う~ん、スピードですかね。自分の持ち味はスピードなので。それと日本人対決は難しいかもしれないですが、秋山選手と戦いたいというのはあります。小さな頃からTVで視ていた選手なので」

──おお秋山選手ですか。実現すれば地元でも話題になりそうなマッチアップですね。MMAで頑張って地域の活性化と結び付けたいなど考えることはありますか。

「それは……あります。ここで頑張って、街の方にも県にもアピールしMMAを根づかせたいです。

ポテンシャルの高い子は多いです。野山を走って、川を泳いできたので。身体能力が高い子供たちが多いので、格闘技に興味を持って生かして欲しいですね。

それに農家では人出不足もあるので、MMAで地域や農業を盛り上げたいです。ドナルド・セラーニとか牧場をやっていて、若い人間を集めているじゃないですか。あんなこともできるなら、やってみたいですし。そういう訴えがけを街にできるようにしていきたいです」

■Road to ONE03対戦カード

<ライト級/5分3R>
青木真也(日本)
江藤公洋(日本)

<ストロー級/5分3R>
猿田洋祐(日本)
内藤のび太(日本)

<ウェルター級/5分3R>
手塚裕之(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<バンタム級/5分3R>
今成正和(日本)
根津優太(日本)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)
KING強介(日本)

<キックボクシング・ストロー級/3分3R>
有井渚海(日本)
黒田直也(日本)

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Interview ONE Road to ONE03 グンダー・カルンダ ブログ 手塚裕之

【Road to ONE03】手塚裕之と対戦するグンター・カルンダ─02─「テヅカを倒す方法は10通りある」

【写真】こ、こ、こ、この着こなしのセンスはWakanda Forever──いや、浪速の黒豹譲りか……(C)MMAPLANET

本日10日(木)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるROAD TO ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHTで手塚裕之と対戦するグンター・カルンダ・インタビュー後編。

故郷コンゴ共和国を離れ、南アフリカ経由で日本にやってきた。グン太とジムの仲間に呼ばれて、親しまれている彼は手塚との試合をONE本戦との契約の足掛かりにしようとしている。

<グンター・カルンダ インタビューPart.01はコチラから>


──それにしても日本は物価も高いですし、アジアを拠点にするのであればタイのプーケット、インドネシアのバリというMMAの練習ができる環境が整っている場所もあるかと思うのですが。

「日本が好きなんだ。自分の国、アフリカ大陸を出るんだったら好きな場所でやっていこうと思った。物価も高い、住むのも難しいとはいっても、新しい場所で人生を歩み始めるならなら困難はどこにでもあるよ。その苦労は長く続くものじゃない。なら、その苦労は好きな国でしたい。

僕は強くて、まだ若い。それにジムのハマムラ・サン(濱村健一TRY.Hジム代表)も凄くサポートしてくれる。仕事をすれば良いし、物価が高いのは関係ないよ」

──日本の格闘技界でコンゴ、柔道といえばルクク・ダリ選手が一番に思い当たります。ダリ選手の回りにはいつも明るいコンゴの人たちが集まっているようにも見受けられます。

「ルククは親友以上の存在だよ。一緒に育ったようなもので。柔道を一緒にやっていて、ナショナルチームに同時に在籍していた時期もあった。彼の兄弟とも練習していたことすらあったんだ。ルククが柔道のワールドカップに出場が決まった頃、僕は南アフリカに行くことを決めた。

その時、僕らの歩む道は違うモノになったんだけど、日本に来ようと思った時には、ルククに相談したよ。そしてトライHジムでハマムラ・サンと練習すべきだとアドバイスをもらった。まずは生活の中心とする所属ジムを決めようということになった時にね。だから、今ここに僕はいるんだよ」

──現状、トレーニングはトライHジム中心ということですか。

「メインはここだよ。それと時々、ボクシングの練習のために横浜の大橋ボクシングジムに通っている。ここでは朝と午後、夜と1日に3度練習しているよ。ここが僕の家だよ。

ルククは当然としてシュウヤ・カミクボ、ハマムラ・サン、まだ日本人選手の名前をなかなか覚えられないってこともあるけど、多くのプロ選手と練習している。大橋ジムでもプロボクサーとやっているよ。ナオヤ・イノウエもね(笑)」

──では手塚選手の印象を教えてください。

「パンクラスの王者だし、強い選手だと思っている。MMAだからできること、できないことはあるだろうけどリスペクトしているよ。今もチェック中だけど、真のビーストは僕だから。彼を引きずり下ろして、破壊する。

僕と戦うなんて、彼は高い授業料を払うことになるね。テヅカはもっとグンター・ザ・ビーストをもっと尊重すべきだ」

──この試合、カルンダ選手のキャリアにとってどれだけ重要でしょうか。

「ONE Warrior SeriesからONE本戦に上がるための絶好の機会だよ。サクッとテヅカに勝って、ONE本戦と契約したい。

アフリカ、日本で僕を支えてくれる人、ファンのためにもKO勝ちするしかない。そういうファイトだよ。グンター・ザ・ビーストがどれだけの男か、皆から一目を置かれるファイターだということを示す。

その絶好の機会だから必ず勝たないといけない。そういうチャンスを与えてくれたことを感謝しているよ。

僕はMMAファイターだ。KOもできる。極めることもできる。10通りのフィニッシュ方法がある。MMAファイターは何でもできないといけない。左右の拳、蹴り、ヒザ、サブミッション、自分の持っているテクニックを世界に誇示したいと思っている」

■Road to ONE03対戦カード

<ライト級/5分3R>
青木真也(日本)
江藤公洋(日本)

<ストロー級/5分3R>
猿田洋祐(日本)
内藤のび太(日本)

<ウェルター級/5分3R>
手塚裕之(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<バンタム級/5分3R>
今成正和(日本)
根津優太(日本)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)
KING強介(日本)

<キックボクシング・ストロー級/3分3R>
有井渚海(日本)
黒田直也(日本)