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【F2W164】レスリング+フロント系の首狙いで、評価得る。ペドロ・ホシャがタザにレフ判定3-0勝ち取る

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催された。

2週連続──今年5度目の開催となる同大会から、ペドロ・マニーニョの代役ペドロ・ホシャとオリバー・タザ戦の模様をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/7分1R>
ペドロ・ホシャ(ブラジル)
Def. 3-0
オリバー・タザ(ブラジル)

前回大会に続いて連続参戦予定だったペドロ・マリーニョの代打で急遽参戦が決まったのが、ペドロ・ホシャ。ゴードン・ライアン、マーカス・アウメイダと並んで現在世界最強の重量級グラップラーであるジョアオ・ガブリエル・ホシャの2歳下の弟だ。

フリースタイルレスリングの元ブラジル王者という実績を持つペドロは、19年7月に兄から黒帯を授かり、同年のノーギ・ブラジレイロのミディアムヘビー級を制している。

そのホシャは上半身裸&ショートタイツ。対するタザは、ダナハー門下らしく上半身はラッシュガードを着用し、さらに下半身にもタイツを履いている。足関節における滑り止め狙いだろうか。

試合開始後、タザはすぐに座るとバットスクート(尻歩き)で前進。ホシャは足関節を警戒してか、パスを狙わずに距離を取る。タザはハーフでホシャの右足に絡むが、ホシャは露骨に腰を引いて下がる。

再び近づいたタザは、今度はバタブライガードからホシャの体を跳ね上げにかかる。ここでホシャがアームインギロチンでカウンター。横腹をマットに付けた体勢でホシャが絞めるや、タザがなにかをアピールしレフェリーが両者に触れる。これをレフェリーストップ=自らの勝利と取ったホシャは技をリリースするが、レフェリーはそれを否定。ホシャやそのセコンドが抗議したことで一悶着あり、両軍のセコンドも呼ばれてのビデオ判定までなされた上、結局ギロチンが入った体勢からの再開となった。

再開後、ホシャは首を取ったままマウントの状態に入るが、タザは頭を抜いてさらに足も戻してシッティングガードに。その後は前半同様、シッティングから攻撃したいタザと、それをひたすら避けるホシャという展開が続く。タザやクローズドガードへの引き込みやイマナリロールも試みるが、ホシャは徹底的に距離を取る。

テイクダウンやパスやマウント等に対してポイントを数えないF2Wルールだが、サブミッション狙いは実質ポイントとしてジャッジが考慮するとのこと。その部分ですでに点を稼いだホシャは、ポイントなしルールにおけるポイントゲームを巧みに展開していることになる。

残り1分。焦るタザがシッティングからヒザ立ちになったところで、ホシャが再び上から首を取る。右手を顎にひっかけてのワンアーム・ギロチンの形を作ったホシャは、そのまま覆いかぶさってサイドポジションに。そのまま首を圧迫するが、ホシャだが、タザは頭を抜くと距離を取る。

残りわずか、タザは下から仕掛けようとするがホシャが下がってやり過ごして試合終了。判定3-0でホシャが勝利した。

下からの仕掛けを腰を引いて徹底的に避けた上で、隙を見て首狙いでポイントを稼ぐ。レスリング能力で上回るからこそ可能な、ダナハーシステム攻略法をホシャが見せた。


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