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3CG06 JJ Globo Report カイナン・デュアルチ ブログ ヴィクトー・ウゴ

【3CG06】1万5000ドル獲得は、カイナン・デュアルチ。ヴィクトー・ウゴをレフェリー判定で破り優勝

<3CG GP決勝/7分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
Def.OT Ref Judge 3-0
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)

ヴィクトー・ウゴに入場に続き、リングアナから入場の呼び出しが掛ったカイナン・デュアルチがBGMが流れ終わっても姿を見せない。その後、5分のインターミッション後にデュアルチがマットに戻るというアナウンスなされる。

何もなかったようにマットサイドの姿を現したデュアルチに対し、ウゴが引き込む。デュアルチは内ヒールを仕掛け、ロールしたウゴが尻を蹴って足を抜く。トップのデュアルチに対し、今度はウゴがヒールを仕掛ける。今度はデュアルチがカウンターアタックを仕掛けつつ、足を抜く。ウゴのXガードを潰したデュアルチがサドルをセットアップする前にウゴが反転して足を抜く。

両者が足関節の仕掛けは、爆発力とスピードに欠け、その次の展開を念頭に置いての仕掛けのように見える。ゆっくりとしたリズムのまま進み、デュアルチが足首を掴んでパスを伺う。ウゴがインヴァーテッドから50/50も立ち上がることはできず、ポイントは入らずデュアルチが解除する。早くも残り時間は1分を切っている、両者揃って延長に向けて力をセーブした終盤戦となった。

ゴールデンスコア形式の延長戦は、ウゴに選択権が与えられボトムを取る。キムラを仕掛けたウゴ、このまま時間が過ぎると仕掛けられているデュアルチはレフェリー判定で勝てない。残り2分、立ち上がったデュアルチはスイープ狙いを潰し、シングルレッグにバックにつく。横回転からワンフック&シートベルトのデュアルチに対し、ウゴは上を向いてガードに戻し、危機的状況は逃れる。

残り75秒、ボトムから仕掛けを増やしたウゴは外掛けからカーフクラッシュへ。この筋肉潰しを20秒間流したデュアルチ、タイムアップとなりジャッジはカイナン・デュアルチの勝利を支持した。

8人トーナメント、7試合。本戦決着はなく、延長でもサブミッションはマイケル・ファウラーの準々決勝のみ。レフ判定が決勝を含め、3試合。ルールを理解し、勝ちに徹する戦略をもって戦うグラップラーを否定はできない──故にグラップリングは難しいと考えさせられるトーナメントとなった。


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3CG06 JJ Globo Report カイナン・デュアルチ ブログ メイソン・ファウラー

【3CG06】ADCC世界王者とSUG無差別級王者の大切はデュアルチが、ファウラーから金点勝利

<3CG GP準決勝/7分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
Def.OTGS 2-0
メイソン・ファウラー(米国)

ADCC王者とSUG王者の対戦。座ったデュアルチを警戒するファウラーが、一旦ヒザをついていく。立ち上がったファウラーの腕を引っ張り、直後に立ち上がりながらシングルレッグに出たデュアルチが、反転したファウラーのバックを取る。前転して逃れたファウラー、このまま両者がステージから転落する。

ポイントはなくスタンドでの再開となり、立ちレスでファウラーがダブルレッグへ。ギロチンからスイープしたデュアルチは、腕を伸ばしスクランブルにきたファウラーをギロチンに取ったまま、セットし直す。ファウラーは腰をずらし、ヒザ立ち状態になると立ち上がり、デュアルチもギロチンを解除してスタンドに戻る。

直ぐに座ったデュアルチは、少し息が荒くなっている。再び立ちレスになると、ファウラーがスナップ。レスリングを嫌がったデュアルチが座るが、すぐに立ち上がる。残り4分を切り、座ったデュアルチに序盤のような動きは見られない。

ファウラーはパス狙い、しっかりと休めたデュアルチは動きが戻って来たか。デュアルチがスタンドに戻り、試合は残り150秒に。いなして足払いを見せたデュアルチが、直後にシッティングへ。ロックアップから座ったデュアルチ、ファウラーも効果的な挽回策はなく、両者とも頭の中で延長戦での戦いを思案中か。

結局、タイムアップとなり延長戦はデュアルチがクローズドガードを選択する。下の方が失点の確率が低く、懸命なチョイスといえる。と、パス狙いのファウラーは正対してきたデュアルチに対し、がぶりからクレイドルへ。引き込みなおしデュアルチがファウラーを追って立ち上がる。

座るタイミングで、組みに行ったファウラーは煽ってヘッドロックへ。スプロールできないデュアルチをギロチンで捕える。後方へのフリップでファウラーを腹ばいにさせたデュアルチは、座り直して頭を抜く。

そのまま立ちあがったデュアルチは、ファウラーのシングルにバックに回って自らマットに背中をつける。ボディロック&ファウラーの左腕ごとフックにかかったデュアルチ、ファウラーは背中を預けて前転して場外に。スタンドのバックコントロールから試合は再開となり、ファウラーは前転を繰り返す。背中についたままのデュアルチが、首を狙いにいったところでボディロックがはずれ、ファウラーはスクランブルへ。

バックを譲るのを嫌がったファウラーが引き込むと、ここでデュアルチのスイープポイントが入り試合終了。バックを取られていた状態で、尻もちを瞬間ついたことがボトムの定義に当てはまったということか。

ファウラーのコーナーが大声で抗議するが、当然裁定は覆らない。ならば本戦でファウラーが仕掛けたダブルレッグで、最終的にはデュアルチがギロチンを解除した時点でテイクダウンの2Pが入っても良いはず。とはいえ、グラップリングでルールの解釈が分かれるのは、この競技の常。

デュアルチが攻勢だった事実は動かしようがない。これで賞金1万5000ドル、準優勝賞金5000ドルが掛ったファイナルはヴィクトー・ウゴ×カイナン・デュアルチのマッチアップとなった。


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3CG06 JJ Globo Report ニック・ロドリゲス ブログ ヴィクトー・ウゴ

【3CG06】新星ロドリゲス、延長もポイントなくレフェリー判定でヴィクトー・ウゴに下る

<3CG GP準決勝/7分1R>
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)
Def.OT Ref’s Judge 3-0
ニック・ロドリゲス(米国)

準々決勝と違いすぐに座ったウゴ。ここから手を手繰り寄せにいき、頭を抑えられると一旦背中をマットについてクローズドを狙う。ロドリゲスは立ち上がるが、ガードのなかに入ると、ウゴがハイガードから腕十字を狙う。頭を刈らない十字に、立ち上がったロドリゲスはスラム禁止ルールに、腕を抜いて離れる。シッティングを続けるウゴに対し、ロドリゲスもヒザをついた状態で、組み手重視の試合を続ける。

ウゴは一旦立ち上がって、すぐに座り直し圧力を回避──ニーシールドを取り続ける。ロドリゲスが立ち上がると、足を取りに行ったウゴだが尻をマットにつけているので、離れたロドリゲスを追うことはできない。

アイポークがあったとレフェリーにアピールするウゴ、残り試合タイムは2分になる。と、ロドリゲスが一気に飛び込んでボディロックに取る。ハーフか、フルガードとかいう攻防にわきまくる館内。ここで下から煽ったウゴが、ボディロックを解除した。

ニースライスのロドリゲスは、ウゴの左足を挟んで右腕を抱えるも、ここから先に進めない。手を引き寄せたウゴがクローズドガードへ、今度はロドリゲスが下がり──時間に。ポイントはないままだったが、レフェリーはウゴにOTGSのポジションの選択権を与えた。

ロドリゲスのレスリング力を警戒するウゴは、当然のようにガードの中を選ぶ。この日、初めて下になったニックに対し、ウゴがボディロックからパスを狙う。蹴って立ち上がったロドリゲスは、クリンチにいくが場外へ。

ボディロックから再開をレフェリーに訴えるロドリゲスをよそに、ウゴはさっさと引き込んでガードを取る。ロドリゲスをクローズドに入れたウゴだが、立ち上がられてガードが開く。ロドリゲスも大きく動くことはなく、正座状態からニースライスで圧力をかける。

残り90秒、左手首を両手で掴んだウゴが、腕を引き寄せてを引いたロドリゲスをクローズドに入れる。首を畳みにいくロドリゲスは、足関節狙いに足を抜き、パスの圧力を高める。ここでタイムアップとなり、ジャッジは3者ともウゴを支持した。新星ニック・ロッドはガードに収まったことで、準決勝敗北となった。この敗北は柔術社会に足を踏み入れ、グラップリングで名を挙げようとするロドリゲスは受け入れるしかないだろう。


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3CG06 JJ Globo Report ブログ マニュエル・ヒバマー メイソン・ファウラー

【3CG06】GSを逆手に取ったSUG王者ファウラー、ポイントでなくワンアームRNCでヒバマーを極める

<3CG GP準々決勝/7分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
Def.OTGS 2分20秒by RNC
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)

すぐに引き込んだヒバマー、ファウラーが立ち上がりスタンドに戻る。ヒバマーがシングルレッグへ、キムラクラッチもバランスを崩したファウラーは下になる2Pを献上する。起き上りながらダブルに出たファウラーに対し、ヒバマーが得意のギロチンへ。すぐに頭を抜き、シングルに切り替えたファウラーだったが、ここで場外になる。

この試合も立ちレスが続くが、仕掛けは多い。ファウラーのダブルを切ったヒバマーは、アームドラッグからのシングルを切る。アグレッシブなファウラーだが、ポイントではリードを許しており、このままではOTでのイニシアチブが取れない。

の子凝り3分を切り、ヒバマーのシングルを切ったファウラーががぶる。ここでヒバマーが引き込み、テイクダウンPは入らないと思われたが、ジャッジはテイクダウンを認め同点に。

ファウラーがニースライスを仕掛け、ヒバマーは肩を押して立ち上がると──見せつつ、もう一度ガードを取り直す。ヒバマーのシングルを切り、スタンドに誘ってテイクダウン=リバーサルを狙ったファウラーだが場外に。残り90秒、引き込んだヒバマーは防御に徹し、途中でアイポークがあったとアピールする。その後もヒバマーのシッティングが続き、延長のポジションはヒバマーに与えられる。

ここで、ファウラーの同点じゃないかというアピールに、ジャッジが優位だった選手を選ぶと──結局にヒバマーに。首をかしげるファウラーは、ここもニースライスを仕掛けるが上の人間はGSでは不利は否めない。

下から足をとりにいき、届かないと寝転び直すヒバマーに対し、ファウラーはフラストレーションがたまる。と、シッティングから両ヒザ立ちになったヒバマーが足を触りにいく。その刹那、ファウラーはスプロールしてバックへ。ヒバマーの前転についていったファウラーは、足をフックさせにいく。

ヒバマーは太腿を押しポイントを許さまいと防御するが、ファウラーはフックよりもがら空きになった喉下に右腕を滑り込ませる。左手はワキを取っている状態、グリップすることなくワンアームでRNCを極めタップを奪った。ゴールデンスコアを逆手にとったようなSUG王者の見事な一本勝ちだ。


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3CG06 JJ Globo Report カイナン・デュアルチ テックス・ジョンソン ブログ

【3CG06】余裕綽々のカイナン・デュアルチ。テックス・ジョンソンの足関狙いに立ち上がり、GS勝利

<3CG GP準々決勝/7分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
Def.OTGS 2-0
テックス・ジョンソン(米国)

すぐに引き込んだジョンソンが、デラヒーバから後方に回りつつ外掛けへ。左のワキから右のワキと抱え方を変えつつ内ヒールを狙う。デュアルチはヒザを抜き、尻もちをついてベリンボロのようにバックを取る。ここでデュアルチが両足をフックし、4 Pを先取した。ジョンソンは上を向いてガードに戻す。シントゥシンから後方回転、足を取りにいくジョンソンだが、デュアルチはセットさせない。

なかなか攻め手が見つからないジョンソンはインヴァーテッドを取りにいくが、これもデュアルチが許さない。デュアルチの体を浮かし、右足を取りにいったジョンソン。逆側のヒザをマットにつけたデュアルチのポスチャーが強い。潜っていったジョンソンをキムラで捕えたデュアルチが上四方に回ると、ヒザが頭に当たり試合が一旦中断する。

再開後もシントゥシンのジョンソンが後方へのスイープも、デュアルチは立ち上がって防ぐ。これ以上、デュアルチはポイントを取るにいく意志はないようでタイムアップ。延長で下を選んだ。

OTGS、ガードの中のジョンソンがワキを閉め、ボディロックで固めて動かない。デュアルチはレフェリーに注意を要求するように視線を送ると、ジョンソンに注意が入る。ここでジョンソンが足を取りにいくが、デュアルチはすかさず立ち上がり2Pを先取、試合は決した。


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3CG06 JJ Globo Report ニック・ロドリゲス ブログ ペドロ・マリーニョ

【3CG06】延長GSもポイントなく。12分間中、寝技は30秒?? ニック・ロッドがマリーニョ下す

<3CG GP準々決勝/7分1R>
ニック・ロドリゲス(米国)
Def.OT 3-0
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

この試合も明らかにロドリゲスが大きく、立ちレスでもじっくりと構えている。対して懸命に頭の後ろを取ろうとするマリーニョは、いなされて手をマットにつく。スタンドのままで2分が経過、さらに時間が進む。サブミッション、11Pの獲得よりも、まずは堅守&セーブエナジーか。

ジャッジがついに注意を両者に与える。ここで攻めないとペナルティという状況になるが、決定的な動きは見られない。ロドリゲスは足払いを見せるようになるが、残り70秒で両者にペナルティが与えられ2-2に。次の注意が入ると、失格だ。

ロドリゲスは胸を押して、マリーニョを場外へ。中央で再開となると、ロドリゲスがマリーニョをスナップして頭を落とさせる。残り5秒でマリーニョはジャンピングガード──もすかされ、尻もちを搗く。ならばとカニハサミを狙い、時間。

延長GSはジャッジ3者が終盤の2つの動きでマリーニョを攻勢と見なし、トップを選択する。マリーニョは上からギロチンを仕掛けるも、頭を抜かれてバックコントロールを許す。ここからのテイクダウンはすぐに立ち上がってポイントとはならない。場外から中央でリスタート、ロドリゲスのグリップの仕方で両者がもめる。

再開後、マリーニョが胸を合わせることに成功。場内では大きな声援が起こる。ロドリゲスのいなしに腹ばいになったマリーニョだったが、ここは場外に。再び中央で仕切り直しとなり、ロドリゲスのシングルをマリーニョがスプロールする。

5分の延長も2分が過ぎ、マリーニョの仕掛けを切ったロドリゲスがバックに回るが、ここも場外と判断されスタンドで再開に。ギロチンを嫌ってかダブルやシングルをほぼ仕掛けず、受けてから動くロドリゲス。試合は60秒を切り、ヒザ立ちからロドリゲスが距離を詰めようとする。

ついにダブルに出たロドリゲスだが、これも場外。マリーニョが何やら叫んでアピールする。5秒を切ってのダブルレッグもマリーニョが切り、延長もポイントなく終了──ジャッジは3人ともロドリゲスを支持し準決勝へ。

マリーニョは両手を広げて、不平を露わにする。試合は徹底してスタンドで進んだが、どんどんクラシカルなブラジリアン柔術的なアピールが増えたマリーニョ。その姿勢が、非常に面白かった。


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3CG06 JJ Globo Report ウィリアム・タケット ブログ ヴィクトー・ウゴ

【3CG06】準々決勝第1試合。本戦残り12秒でポイント逆転。延長GSで下を選択できウゴがタケット下す

<3CG GP準々決勝/7分1R>
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)
Def.OTGS2-0
ウィリアム・タケット(米国)

かなり体格差がある両者、マットが小さく立ちレスはすぐに場外になる。押されたタケットが、ステージが落ちるという場面も開始1分を過ぎる前に見られた。タケットのアームドラッグに反応したウゴが、シングルで逆襲へ。ここを耐えたタケットはダックアンダーからシングルへ、切ったウゴがボディロックを腰に乗せて投げようとする。

ここも場外となり試合は中央で再開され、3分が経過する。まだ両者揃って引き込まない展開のなかで、3分30秒にタケットがシングルレッグでテイクダウンに成功する。2Pを先取したタケットはハーフのウゴから離れ、足を払っていく。ウゴの草刈りを察知して離れたタケットが足を捌いてパスを狙う。

タケットが頭を抱えてきたところで後方にスイープを狙ったウゴだが、タケットは即スタンドに戻る。デラヒーバにもタケットは足首を掴んで捌く。と、タケットは自ら足を差し込み、内ヒールを狙う。即座にウゴが立ち上がり、スイープを試みる。ポイントは許さまいと立ち上がったタケットは、続く後方へのスイープ狙いには場外へ。

小さなマットでは場外逃避とならず、試合はそのままスタンドで展開に。残り1分を切り、座ったウゴが足を絡ませレッグロックからスイープを狙う。立って逃げたタケットだが、追いかけたウゴがボディロックテイクダウン、さらに残り12秒でパスを決める。続けてマウントに移行したウゴが肩固めへ。ここで本戦はタイムアップに。ポイント的には9-2で逆転したウゴだが、11点には届かずゴールデンスコアの延長戦に突入した。

本戦をポイントでリードしたウゴがボトムを選択。50/50 を取らせず、デラヒーバもセットさせないタケットは、立ち上がりながらリバーサルを仕掛けられてもしっかりと対処する。両者がスタンドで離れると、すぐにウゴが座る。両者、疲れが目立ってきたが、小さなタッカーは果敢にパスを仕掛ける。

50/50を警戒し続けるタケットは、場外からマット中央での再開でウゴの蹴り上げからのアタックもリバーサルは許さない。ウゴはガードから立ち上がり、シングルからバックコントロールへ。前転してヒザ十字をタケットが狙うも、足を取り切れず下になったためリバーサルのポイントがウゴに入り、準決勝進出。本戦終盤でポイントを挽回し、延長ゴールデンスコアで下の選択をできたことが、ウゴにとって最大の勝因。このルールで勝ち抜く、秘訣にも見えた。


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3CG06 JJ Globo Preview ウィリアム・タケット カイナン・デュアルチ テックス・ジョンソン ニック・ロドリゲス ブログ ペドロ・マリーニョ マニュエル・ヒバマー メイソン・ファウラー ヴィクトー・ウゴ

【3CG06】準々決勝後半戦にADCC世界王者カイナン・デュアルチとSUG王者メイソン・ファウラー登場

【写真】本命カイナン・デュアルチ、大穴メイソン・ファウラー。ファウラーの活躍がトーナメントを面白くする(C)SATOSHI NARITA & SUG

3日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのホワイトオーク・ミュージックホールにて、プログラップリング大会Third Coast Grappling 06が開催され、トップグラップラー8人が参加した総額20000ドルが懸けられた賞金トーナメントが行われる。

ヴィクトー・ウゴ✖ウィリアム・タケット、ニック・ロドリゲス✖ペドロ・マリーニョ、カイナン・デュアルチ✖テックス・ジョンソン、メイソン・ファウラー✖マニュエル・ヒバマーという4試合が準々決勝で組まれている。

前半の山2試合の準決勝に見所に続いて、後半の山の2試合──マットでポイント有りのADCC、ケージで5分のサブオンリーに加えてOTが大きな要素となっているSUGのチャンピオンらの異ルール交流戦の見所をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi


<3CG GP準々決勝/7分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)

デュアルチは、2019年に世界柔術ヘビー級を制し、さらに同年のADCC世界大会99キロ超級を制し、黒帯1年目にして道着とノーギの両方で世界の頂点に立った男だ。ムンジアルのでレアンドロ・ロ戦では怪物のスイープに、ADCCでは競技柔術世界一=ブシェシャのテイクダウンにもまるで揺るがないすさまじく強靭な足腰を誇り、それは下の体勢では鉄壁のニーシールドと化す(が、世界柔術の方は後に薬物検査に失格して優勝取り消しになっている)。

バックテイク力と極めの力も抜群で、昨年末のWNO 5ではホドウフォ・ヴィエイラと新旧重量級頂上対決を行い、わずか2分半、アームドラッグからバックを奪いチョークで完勝してみせた。

対するジョンソンは爆発的な極めを武器とするノーギグラップラー。特にチームメイトのエディ・カミングス譲りの足関節は強烈で、2019年にはフィリッピ・ペナをヒールで仕留めて一躍名を挙げた。今年に入っても1月のF2W161でアルナウド・マイダナを腕ひしぎ腕固めで一蹴したジョンソンだが、2月のF2W163でマックス・ジメニスにジャッジの裁定で不覚を取っている。地力ではデュアルチ有利は否めないこの対決。実際に両者はこれまでノーギグラップリングで2度対戦し、1度目は6-1のスコアで、2度目はチョークでどちらもデュアルチが完勝している。

が、ジョンソン必殺のヒールが実力差をひっくり返す威力を秘めた武器であることは確か。対するデュアルチは2019年のADCC無差別級ではラクラン・ジャイルズ戦や、2020年にはホベルト・アブレウにヒールで敗れており、このジョンソン戦においても如何に足関節の攻防を回避するかを念頭に置いて臨むことだろう。

<3CG GP準々決勝/7分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)

強豪揃いのこのトーナメントの最注目選手を一人挙げるとするならば、それはメイソン・ファウラーだろう。

カイオ・テハを師と仰ぎ、主戦場とするチェール・ソネンが率いるサブミッション・アンダーグラウンド(SUG)と共にコロナ禍の於いて存在感を増したファウラー。2020年はロベルト・ヒメネス戦クレイグ・ジョーンズ戦、ヴィニー・マガリャエス戦、石井慧戦らとのビッグネームから次々と勝利して8連勝、無差別級王座に君臨する。

ただこれらの勝利のほとんどは、SUG独自のルール(本戦5分間で一本決着がつかない場合は、EBI方式──バックやスパイダーウェブ等お互い有利なポジションからはじめて、フィニッシュとエスケープ時間を競う──の延長戦)を巧みに利用してのもの。

つまり本戦ではいなしや距離を取る動きを多用して攻防を避けて延長に持ち込み、そこで持ち前の爆発力を活かした高速エスケープと強烈な極めで勝つのがファウラーの必殺パターンだ。世界的にも突出した極めとエスケープの力を持っているのは間違いないが、その前段階で優位なポジションを奪取する力がどれほどなのかはまだ見えていない。

最近の試合ではライアン・ベイダー戦に続き、リッチー・マルチネス戦とタイトル防衛戦では本戦で一本勝ちを収め、確かな実力を示しているファウラー。が、真の世界トップの重量級グラップラー達とどこまで渡り合えるかは未知数なままだ。

対するヒバマーは、トップゲームを中心に堅実な戦い方を得意とする。今年のF2W 164では、ダンテ・リオンに対して待ちの姿勢からテイクダウンをギロチンで切り返す等でポイントを稼ぎ2-1で勝利

F2W 166ではウィリアム・タケットに開始早々のカニバサミからのヒールで敗戦を喫したが、これは実力を発揮する間もなく敗れてしまった形だ。

SUGで無敗を誇るファウラーが、自らの庭から出てどう戦うかが注目の今大会。本戦7分で未決着の場合はサドンデスのオーバータイムにゆくという点ではSUGと似ているが、SUGのように相手を制さずにバックポジション等をもらえることはなく、最終的にはポジションに基づいたポイント、あるいは極めで決着が付く。ポジション取りからフィニッシュまでのグラップリング総合力が問われるルールだ。

相手にポジションを譲らない戦いには定評あるヒバマーを、ファウラーはいかに攻略してポイントを取ってみせるのか。

そしてここをファウラーが突破すれば、準決勝では重量級の世界の頂点の一人であるカイナン・デュアルチと当たる可能性が高い。世界のグラップリングファン注目の初対決は実現するか──ファウラーが暴れると、この大会はより楽しみが増すことは間違いない。

トーナメント戦、ヒール有りということで準決勝以降を予想することが困難であるが、MMAPLANET的には本命カイナン・デュアルチ、対抗ニック・ロドリゲス、穴ヴィクトー・ウゴ、大穴がテックス・ジョンソン、巨大穴=メイソン・ファウラーとしたい。

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3CG06 JJ Globo Preview ウィリアム・タケット ニック・ロドリゲス ブログ ペドロ・マリーニョ ヴィクトー・ウゴ

【3CG06】1万5千$=8人制T・プレビュー─01─ロドリゲス、ウゴ、グラップリング界の未来が潰し合う

【写真】優勝候補の一角、ニック・ロッドことニック・ロドリゲス(C)BRAVE CF

3日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのホワイトオーク・ミュージックホールにて、プログラップリング大会Third Coast Grappling 06が開催される。

サードコーストとはメキシコ湾を指し、そのメキシコ湾岸のテキサス州ダラス及びヒューストンで、過去5大会を開催してきた。金大会の目玉は、トップグラップラーをズラリと集めた8人によるノーギ・トーナメント──優勝賞金15000ドル、準優勝は5000ドルが懸けられたトーナメントには。各種ノーギマッチで結果を残す、旬のグラップラーが揃っている。そんな3CG 8men GP、準々決勝の顔合わせは以下の通りだ。

<3CG GP準々決勝/7分1R>
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)
ウィリアム・タケット(米国)

<3CG GP準々決勝/7分1R>
ニック・ロドリゲス(米国)
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

<3CG GP準々決勝/7分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)

<3CG GP準々決勝/7分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)

ここではルール&ポイント制度の解説に続き、最初の山で組まれた準々決勝2試合の見所を探りたい。
Text by Isamu Horiuchi


1R7分。得点システムはIBJJFルールに準じたものとなっているが、2000年代序盤に見られたノーギブームの際に見られた11点先取制を採用しているのが、3CGの特徴でもある。結果50/50シーソーゲームや、終盤での微妙なポイントの出し抜き合いを防いでいる。

本戦7分間でどちらも11点を取れなかった場合は、5分間のゴールデンスコア形式の延長戦があり、本戦で点数をリードしていた方が「クローズドガードの上か下、あるいはスタンドから」とスタートのポジションを選ぶ権利が与えられる(ポイントが同数の場合はレフェリー判定で本戦優勢だった選手が決められ、その選手に延長開始のポジションを選ぶ権利を与えられる)。

延長でどちらもポイントが取れなかった場合は、本戦でのスコアが勝っている側が勝利となり、それも同点の場合は、レフェリー判定に決着が委ねられることになる。新鋭のサバイバル合戦となる2試合のプレレビューは以下の通りだ。

<3CG GP準々決勝/7分1R>
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)
ウィリアム・タケット(米国)

(C)F2W

24歳のウゴは将来の世界最強グラップラー候補の一人。

195センチで110キロという巨体の持ち主にして、体格を活かしたトップゲームはもちろん下からの緻密な仕掛けも得意とする。2019年のノーギワールズ無差別級の決勝でサイボーグことホベルト・アブレウを下からのヒザ十字で秒殺した実績が光る。

先月のF2W 167でも、ティム・スプリッグスに対し50/50からのインサイド・ヒールを極めてみせた。対する19歳のタケットは、現在もっとも注目を集めるグラップリング界中重量級のニュースターだ。

タケットの特徴といえば、とにかく積極的に動き上からも下からも極めを狙ってゆくスタイルにある。先月のF2W 166では、マニュエル・ヒバマーと対戦し、カニバサミからの外ヒールで鮮烈な秒殺一本勝ちを収めている。

体格では劣るタケットだが、それを補うに十分なスピードと多彩な仕掛けを誇る。得意のヒールは体格差を超えてどのような相手でも極めることのできるキレ味を持つ。

対するウゴはそのタケットに決して動き負けない機動力を誇る。グラップリング界の未来を象徴するような両者の初対決だ。

<3CG GP準々決勝/7分1R>
ニック・ロドリゲス(米国)
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

ジョン・ダナハー軍のニック・ロッドことロドリゲスは、2019年のADCC世界大会最重量級にて、青帯ながらモハメッド・アリーやアブレウといった世界王者等を倒して準優勝に輝いた選手。

当時は爆発力を活かしレスリングに頼った戦いぶりだったが、先日のWNO大会では、きわめてタイトなボディロックからのパスガードを何度も決めて、ADCC世界王者ユーリ・シモエスの下からの攻撃を完封している。段階を着実に踏んでポジションを進めてゆく師匠ジョン・ダナハーのシステムを、高いレベルで体現しての勝利だった。

対するマリーニョは、バッハ期待の新黒帯。常に闘争心を前面に押し出す戦いを見せ、相手を抱え上げての豪快なテイクダウンと、そこからスクランブルしてくる相手を狙う強烈無比なギロチンを主武器とする。

今年はノーギマッチでガブリエル・アウメイダマテウス・ルナと対戦。両試合とも、相手にギロチンを警戒させ消極的な戦いぶりに追い込んでの完勝だった。

トップゲームを身上とする両者だけに、まずはスタンドレスリングの攻防が鍵となるだろう。カレッジで実績を持つロドリゲスの爆発的なテイクダウンに、マリーニョがいかにギロチンを用いて対抗するか、また、シモエス戦で絶大な威力を見せたロドリゲスのボディロックパスをマリーニョがいかに防ぐかが焦点となりそうだ。

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