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【Bellator294】計量失敗 体重オーバーのベネットを相手に、カモーシェがリスクだけの王座防衛戦へ

【写真】なぜ、ノンタイル戦ではないのか。王者が望めば、体重オーバー相手の挑戦を受けて負けるとベルトを失うタイトル戦が実現するのか。ちょっと理解不能だ(C)BELLATOR

21日(金・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニールSブレイスデール・センターで開催されるBellator294「Carmouche vs Bennett 2」の計量が20日(木・同)に行われている。

Bellator恒例のハワイ2days、初日は米軍慰問大会として実施される。


そんなトゥループ大会のメインに相応しく米国海兵隊出身のリズ・カモーシェがBellator世界女子フライ級王座防衛戦をディアナ・ベネット相手に戦うワールドタイトル戦がマッチアップされていた。

2年半ぶりの再戦となったこの世界戦だが、前回同様にベネットが計量失敗。1ポンド・オーバー規約がないタイトルマッチにおいて、126.2ポンドと1.2ポンド・オーバーだったディアナは本来タイトル戦を戦う権利はない。

しかしBellatorの発表によるとカモーシェがタイトル戦を望んだため、両者の1戦はベルトが懸けられることに。カモーシェは敗れた際には王座が空位になるというリスクのある戦いを王者が望んだ理由は不明だ。

いずれにせよ、王座決定戦でこの手の変則タイトル戦が組まれたり、王者の計量失敗で挑戦者が勝った場合のみ新王者誕生というケースは珍しくはないが、防衛戦で体重オーバーの相手と戦い、負ければベルトを失う試合を王者が行うのは極めて異例といえよう。

またプレリミでもクリス・レンチオニがフェザー級戦でありながら 152.4ポンドと理解不能の体重オーバーで、1.2ポンドオーバーのブレイク・スミスとキャッチウェイト戦を戦うことも決まっている。

酷い計量失敗が目立つ今大会、バンタム級ワールドGPでワイルドカードから準決勝に進出したダニー・サバテーロが、マルコ・ブエノと戦う一戦は要注目だ。

ブエノは昨年12月大会でジョシュ・ヒルを下してBellator初陣を飾っているが、それ以前もLFAでは田中路教を下しているアリ・ファリアスを56秒でKO。ARES FC、TKO、RCCとブラジルからカナダ、フランス、米国と世界を股にかけて戦ってきた雑草ファイターだ。戦績的にも13勝2敗と米国国内で15勝2敗のレコードを積み重ねてきたサバテーロと遜色ない。

フェイスオフではサングラスを触れようとしたブエノをサバテーロがのど輪のように首をやって、突き放すというエキサイトした場面も。空前の戦国絵巻が繰り広げられているBellatorバンタム級戦線で、ブエノはここで勝つとダークホースに躍り出ることになる。

■視聴方法(予定)
4月23日(土)
午前9時00分~ U-NEXT

■ Bellator294計量結果

<Bellator世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]リズ・カモーシェ: 125ポンド(56.7キロ)
[挑戦者] ディアナ・ベネット: 126.2ポンド(57.24キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ティム・ジョンソン: 262ポンド(118.84キロ)
サッド・ソウマ: 239.2ポンド(108.49キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
アーリーン・ブレンコウ: 146ポンド(66.22キロ)
サラ・マクマン: 145.6ポンド(66.04キロ)

<バンタム級/5分3R>
ダニー・サバテーロ: 135.6ポンド(61.5キロ)
マルコ・ブレノ: 136ポンド(61.69キロ)

<ウェルター級/5分3R>
レヴァン・チョクヒリ: 169.6ポンド(76.92キロ)
マイケル・ロンバルド: 170.8ポンド(77.47キロ)

<ライト級/5分3R>
キリズ・モタ: 156ポンド(70.76キロ)
ケネス・クロス: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ヘビー級/5分3R>
タイレル・フォーチュン: 259.6ポンド(117.75キロ)
セルゲイ・ビロシチェニ240ポンド(108.86キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・レンチオニ: 152.4ポンド(69.12キロ)
ブレイク・スミス: 146.2ポンド(66.31キロ)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・アダムス: 185.6ポンド(84.18キロ)
シャラフ・デヴラトムロドフ: 185.4ポンド(84.09キロ)

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CJJW2022 LFA MMA MMAPLANET o アリ・ファリアス イーサン・クレリステン エライアス・アンダーソン カレイオ・ロメロ ガブリエル・ソウザ コンバット柔術 ジョーダン・ライト ソン・ヤードン ベン・エディ ユライア・フェイバー 田中路教

【CJJW2022】田中路教の再起戦は、掌底有りのコンバット柔術チーム対抗戦に。ユライアもワンマッチ出場!!

【写真】掌底を落とす抑え方ができるか。田中にとって簡単ではないコンバット柔術への挑戦だ (C)MMAPLANET

18 日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州のカンクンでコンバット柔術ワールズ「Team Duel」が開催され、田中路教が出場する。

エディ・ブラボー率いる掌底有りのグラップリング=コンバット柔術が、5万ドルの賞金が懸けられた4チーム&5人制の勝ち抜きチーム戦を行う。出場チームは10thPlanetドル、B-TEAM、コンバット柔術選抜、そして田中の所属するチーム・アルファメールだ。


8月のLFA二戦目でアリ・ファリアスに敗れた田中は、現役続行を決めた後、長男の出産の機に一時帰国を経て、サクラメントに戻り再起戦の機会を伺ってきた。LFAでは早期の再起戦を組むという話も実行には移されず、ユライア・フェイバー率いるA1Combat 出場というアイデアもあるなか、そのユライアの勧めで田中のコンバット柔術チーム戦への参戦が決まった。

アイザック・トンプソン、カレイオ・ロメロ、そしてソン・ヤードンが田中のチームメイトとして、グラップラー集団と戦う。10thPlanetはヒンドゥロチンの使い手ベン・エディ、デッドオーチャードのネイサン・オーチャード、さらにサム・ハーディー、ジョーダン・ライト、マイク・ジョンというチーム構成になっている。

気になるB-TEAMからはEBIのオーバータイム・コンペティションで優勝経験があるイーサン・クレリステン、ガブリエル・ソウザを内ヒールで下したこともあるダミアン・アンダーソンキーラン・キチュク、軽量級の精鋭ら出場が確認されている。

掌底有りとはいえ、ノーポイントのサブオンリーの担い手達に対し、足関節はおろかポジショニングやいわばトップを取った時のポスチャーという部分で、いかに柔術力が備わっているかという戦い。組み系MMAファイターでありながら、スクランブル重視で田中が克服しなければならない領域への挑戦となる。このチャレンジを提言するだけでなく、舞台を与えたユライアの慧眼&実行力は恐るべし、だ。

そのユライア自身もコンバット柔術バンタム級王者エライアス・アンダーソンと対戦する。実はこの両者2021年12月に対戦予定だったが、パスポート問題でメキシコ入りできなかったユライアに代わり、エリック・ペレスがアンダーソンと対戦。掌底を打ち下ろすゴイドを腕十字で切って落とすというコンバット柔術ならではのMMAファイター狩りをアンダーソンは現実のモノとしている。

掌で殴るのもリスクなら、下になるのも当然のリスク。チーム対抗戦、ワンマッチともにアルファメール勢の戦いに要注目だ。

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ABEMA LFA LFA138 MMA MMAPLANET o UFC アリ・ファリアス エド・ソアレス ジョシュ・エメット ソン・ヤードン 田中路教

【LFA138】アリ・ファリアスに敗れた田中路教――「終わった瞬間は、辞めようかと思いました」

【写真】インタビュー後、感極まる場面もあったが、最後は笑顔を見せた田中。勘違いが何か分からないが、やってきたことに嘘はない。そんな生き方をしているのは確かだ(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されたLFA138でアリ・ファリアスにスプリット判定負けを田中路教が喫した。

UFCにこだわり、アルファメールでの練習にこだわり続け、自らの意思を全うしてきた。意志力の強さ、努力、全く自分を甘やかすことのない日々を送り続けてなお、厳しい現実に直面した。

そんな田中の大会終了直後の声をここでお届けしたい。


――裁定が下るまで、どのような心境でしたか。

「終わった瞬間はいったかなと思ったんですけど……正直、分からなかったです。そのままの結果にはなりましたが、割れて持って行かれるというのはありました。嫌な予感というか……」

――痛い負けです。今後に向けて。

「そうですね……、そうッすね。このレベルで負けてはいけなかったです。ちょっと色々な勘違いが重なって……そこが敗因かと思います。自分と人は違うっていうのがありすぎて、これまでも色々な試合を視てくることがなかった。そういう部分で、試合の中の対処方法にしてもイメージする部分が少なかったです。

しかも練習で、試合でできないことをやってきてしまった。それが一番の勘違いですね。練習でやっていたスタイルが、試合で一切でなくて。1Rはそれでやろうとしたんですけど、全く集中できなくて。2Rから切り替えたのですが、遅かったです。

いやぁ……そうッすね……。強くならなきゃ、強くならなきゃっていう気持ちが凄くあって。アルファメールでソン・ヤードンやジョシュ・エメットのようにトップ5の人間がいるので、あのレベルにならないといけないというのがあって。それが勘違いを助長してしまったというか……。ホント、試合でできないスタイルにいってしまいました」

――練習では、今日のために何をやってきたのでしょうか。

「練習でやってきたスタンスとかが、全く試合で出なかったです。立ちからのスタンスで……。アレって思って……。正しい努力が全然できていなかった。正しい努力をしていると思っていたんだけど全然、真逆に行っていたと思います」

――何が正しいのか、正しくないのかは分からないですが、局面の対処とし足関節に入られてバックを許すという展開。あそこは走り抜けるまでの感覚はなかったですか。

「あんまり覚えていないですけど、寝技にいないこと……スクランブルに移行しようとしたのですが、ユライアの言ってくれたことを遂行できなかったです」

――実際に戦って感じたアリ・ファリアスの技術とパワーは?

「パワーは凄かったです(苦笑)。凄かったス。でも、1Rが終わったときに取られる感じはないと思いました。う~ん……でも全然集中できていなかったです。落ち着きすぎていた……立ち上がりとか悪すぎました」

――あのう……厳しい言い方ですが、もう諦めますか。やり続けますか。

「う~ん、もう1回やりたいですね。勘違いした試合のまま終わりたくはないです。終わった瞬間は、辞めようかと思いましたけど」

――思いましたか……。

インタビュー後、田中はLFAのエド・ソアレスを訪れ、もう1試合組んでほしいと直談判した(C)TSP

「思いました。ここまでかなかって。試合前にも、ここで負けたら先はないと思っていました。

これまでで一番良いコンディションが創れたと思っていて。このコンディションで負けたら、もうダメだな。この先はないと思っていたのですが、それが勘違いだったので。もう1回、しっかりやり直して……戦ってからというのは思います。いやぁ、辞めるにしても……もう1回やりたいなぁ……。そうですね……そんなところです」

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LFA LFA138 MMA MMAPLANET o アリ・ファリアス 田中路教

【LFA138】バックからRNCと腕十字を狙うファリアス、田中は最終回にラッシュを仕掛けるも逆転ならず

【写真】最終回の猛攻も届かず。敗れた田中は何を想うのか――(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
田中路教(日本)

距離を詰める田中に対し、ファリアスが右ロー。さらに右ストレートで田中を下がらせ、左ミドルを放つ。これをキャッチした田中がクリーンテイクダウンを奪った。フルガードのファリアスをパンチで削る田中。ファリアスは潜りスイープから足を取り、返してトップを奪ってからボディロックへ。そのままバックに回って右足を差し込んだ。ファリアスは四の字ロックから右腕を田中の首に回す。

田中はバックに着くファリアスへパンチを打ち込むが、ファリアスもパンチで削る。バックをキープし続けるファリアス。田中は頭を抜いてパンチを打ち込むが、ファリアスは腕十字を狙える体勢に。そして残り10秒で田中を左腕を狙ったが、ここは田中が凌いだ。

2R、距離を詰めて右ローを当てる田中。ファリアスは一気に前に出て左フック。ケージ中央で右ストレートを突いた田中に対し、ファリアスがダブルレッグで組みついた。ケージに押し込まれながら切り返す田中の動きに合わせて、ファリアスがバックマウントを奪った。

すぐに四の字ロックから右腕を田中の首に回したファリアス。さらに再び腕十字を狙える体勢にも移る。RNCと腕十字のプレッシャーをかけてくるファリアスに対し、パンチを打ち込む田中が反転してトップを奪った。下になったファリアスは左右から潜りスイープで揺さぶる。相手をケージに押し込み、パンチで削る田中の足を取ったファリアスが、ヒールフックからスクランブルに持ち込んでラウンドを終えた。

最終回、田中が開始前に観客を煽る。開始直後は一気に距離を詰めて、左右のフックを振るう。カウンターの右フックを当てたあと、ダブルレッグで飛び込んだが、ファリアスが切り返してケージ際へ。これまでのラウンドを同様、バックから四の字ロックで固めてRNCと腕十字のプレッシャーを与える。相手のクラッチを引きはがし、トップに回った田中。ファリアスは田中の右腕を取って腕十字へ。

田中はパンチを落として潰し、そのままトップコントロールに戻る。足を利かせるファリアスに対し、田中がパンチとヒジを浴びせていく。ケージに押し込まれながらラバーガードで固めてくるファリアスに、田中はパンチを打ち込み続ける。動きが落ちたファリアスを抑え込みパンチとヒジを連打する田中。ファリアスはハーフガードから潜り、田中の右足をキャッチしたが、田中もすぐに足を抜いてトップに戻り、試合終了のホーンを聞いた。

判定はスプリットでファリアス。


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【LFA138】田中路教と対戦、天然柔術家アリ・ファリアス「僕はMMAのために柔術の練習はしない」

【写真】満面の笑みを浮かべるファリアス。インタビュー中は、通訳がいても不慣れな英語を懸命に駆使し続けた。そこに彼の意志力、なりふり構わない強さが見られた(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で田中路教と、アリ・ファリアスが戦う。

競技柔術では間違いなく世界の最高峰の1人だったファリアスは、全く別競技のMMAとの両立をしてきた。そこには愛すべき天然キャラと強い自我とともに、柔術とMMAを同一線上に置かないというファリアスのアイデンティティが見受けられた。


――アリには以前から聞きたいことがありました。2012年のムンジアル、勝ち名乗りを受ける前に喜びを爆発させマットの外に出て、金メダルを失いました。

「IBJJFのレフェリーは、全く僕のことを尊重しなかったよね。ガブリエル・モラエスは敗者だ。僕が彼の立場だったら、金メダルは受け取らない。ブラジルに戻っても、両親、友人に『お前は勝っていない』って言われるよ。あんな試合で勝利を宣言されて、よくメダルを首に掛けられたなって思っている。僕は性格的にも、そんなことはできない。

あれから僕は柔術から暫く離れた。でもアンドレ・ガルバォンが、またやろうと言ってくれて2016年に戻った(決勝でパウロ・ミヤオに敗れるも、禁止薬物使用で失格となり金メダルを獲得)。僕はガブリエル・モラエスのことを尊敬できない」

――あの時、場外に出たことは後悔していない?

「ムンジアルで戦うには、本当にハードな練習が必要だ。そして、その環境を整えることは簡単じゃない。ムンジアルの前にガルバォンが金銭面のサポートをしてくれて、アカデミーで寝起きしていたんだ。何よりも、僕はガルバォンに感謝の言葉を送りたかった。それで失格だって? UFCでもケージを乗り越えたらダメだ。でも、勝った選手がそれで勝利を奪われることはないよ」

――毎年、十数人のムンジアル王者が誕生しますが、数人を除いて記憶に残ることはありません。でも、2012年のアリ・ファリアスのことは誰も忘れないです。

「その通りだね。ありがとう」

――そんなアリが柔術のトップでありながら、MMAを戦うようになったのはなぜでしょうか。柔術とMMAはあまりにも違う競技になったというのに。

「確かに2つの競技で、どちらもトップを取るなんて不可能だ。MMAを戦い始めた時、そう思った。どれだけ柔術で優秀でも、同時にMMAでトップになるなんてありえない。でも、そんな考えはやめたんだ。柔術で勝ってもMMAで負ける。MMAで勝っても、柔術で負ける。そんなもんだって。

そして、柔術の技術とMMAの技術も別物。ケージの中と畳の上は違う。MMAには柔術で使えるような多くのポジションはない。だからって、僕は柔術を止めることはない。MMAで戦っていても、僕は常に道着の練習をしているんだ。

でも、それはMMAのためじゃない。MMAのために柔術の練習はしない。柔術は柔術の試合で勝つために練習するんだ。それを多くの柔術家が、MMAを戦うようになるとノーギばかりで練習するようになる。違うんだよ。柔術は柔術のために、強い柔術家と練習しないと。僕の柔術は今はそんなハイレベルにある」

――なるほど、そこまで明確に分けて考えているのですね。では柔術では世界を制したアリは、MMAでの目標は何でしょうか。

「UFCチャンピオンだ。大金を稼いで、家族や色々な人をサポートしたい。ブラジルだけじゃない、世界中で貧困にあえぐ人々を助けたい。それが僕のゴールだ。ただチャンピオンになりたいわけじゃない。チャンピオンになって世界を変えたい。僕は神に救われた。そんな僕が、なぜ困っている人を助けないでいられるか。その理由が見つからない。マナウスで過ごした子供時代、僕には何もなかった。でも色んな人が僕を助けてくれて、今、ここにいることができる。次は僕の番だ。誰かが貧しさ故に諦めないといけない夢を実現させる手伝いをしたい」

――そのゴールに辿りつくために、UFCファイターになることが絶対です。

「違う。UFCファイターじゃない。UFCチャンピオンだ。UFCで戦うことと、チャンピオンになることは同じじゃない。きっと何年後かに『あのカジノでアリはそう話していたな』って思い出す日が来るよ」

――そのために田中選手との試合は凄く大切になります。田中選手の印象を教えてください。

「まず、僕は日本の人たちのことを凄く尊敬しているんだ。そもそも、僕らは日本のマーシャルアーツ、侍の精神を持つ皆のことを尊敬しているから。

タナカはどの局面でも、とても危険な相手だ。柔道と柔術が上手い。彼のことも凄く尊敬している。元UFCファイターだしね。でも、マイ・タイムだ。レッツゴー、ここには自分の戦いをするために来たんだ」

――明日、何をケージの中から見せたいですか。

「いつも通り。僕は僕だから。ジョークを言って人生を楽しみたい。だから、これまで通り戦うだけだよ」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】「空手は日本の誇り」。地上最強のカラテのDNAを持つ、サバキ・チャレンジの雄=二宮城太

【写真】現在29歳の二宮城太、アマで5勝2敗。うち1敗は反則の蹴り――つまりRIZINルールでは反則ではない。プロ2戦目で、どのような空手――そしてMMAを見せるのか(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で二宮城太が、ニック・タラヴェラとプロMMA二戦目を戦う。

捌きで著名な二宮城光――円心会館・館長を父に持つ、二宮はMMAを始め北米MMA界の登竜門といえるLFAでアマからキャリアをスタートさせた。なぜMMAなのか。そこにサバキという父の空手の代名詞を何でもありの場で実践する、浪漫溢れる想いが存在した。

日本ではなく、米国で動き始めた現代の地上最強のカラテ。二宮城太に初インタビューを試み、空手と日本への想いを訊いた。


――日系米国人選手が出場しているんだと思っていたら、LFA関係者から二宮城光さんの息子だと聞いて本当に驚いてしまいました。生まれもデンバーなのですか。

「違います。日本で生まれて、何カ月か経って米国に渡って……道場で育った形です」

――つまり円心会館で空手をして成長したということですね。

「MMAを始める前まで、ずっと空手だけでした。試合も出ていました」

――それはサバキ・チャレンジですか。

「ハイ、3回出て3回優勝しました」

――なぜ空手界の一つの流派の創始者、その血族である二宮選手がMMAを戦うようになったのでしょうか。

「MMAが一番ポピュラーで、一番格好良いからです。そして、メッセージを伝えることができる一番の場所だと思ったからです」

――サバキをMMAを通して、知らしめるということですか。

「MMA選手として成功することと、サバキを伝えることを分けて考えていないです。サバキは空手でも使えるし、MMAでも使えるから。空手もMMAも同一線上に見ることで、未来が開けてくると思っています」

――もともとお父さんがされていた極真空手は、地上最強のカラテと謳っていました。MMAで戦うことは、その遺伝子を持っているということでしょうか。

「う~ん、持っているんでしょうね(笑)。極真とか色々なスタイルがあるのですが、空手は日本の誇り。そういう部分で、その想いがあります」

――サバキは空手だと道着を掴んで、投げが含まれた空手。相手の動きを利した、攻撃のような印象を得るのですが、実はサバキのことが分かりません。そのサバキがMMAで生きることがあるのでしょうか。

「あると思います。自分もまだ若いし、サバキの意味を全て理解しているわけではないです。そして米国の人にサバキを伝えるのは凄く難しいです。MMAというニュートラルな戦いで僕がやってきたサバキを使えて、初めて深い意味でサバキが分かってきたかと思います」

――MMAを戦う上で、どのような練習を?

「ドゥエイン・ラドウィック先生のムエタイジム、矢飼伸夫先生のWay of Jiu Jitsuで練習しています」

――矢飼伸夫さんはヒーガン・マシャドの黒帯柔術家の方ですね(※IBJJF黒帯3段、円心空手黒帯2段、講道館柔道黒帯)。

「この2つのジムでの練習では、色々なMMA選手たちもやってくるので皆とスパーリングもできています。MMAの練習は午前中で、夜は道場で空手の指導と稽古をしています」

――お父様はMMAを戦うことに関して、どのような意見を持たれているのでしょうか。

「『やって良い』と言ってくれました。小さい頃からマーシャルアーツが大好きだったので、K-1とかPRIDEを内弟子さんとかと視ていました。だからMMAを戦うようになると、思っていたんじゃないでしょうか」

――なるほど。LFAは米国最大のフィーダーショーですが、MMAファイターとしての目標を教えてください。

「自分はUFCよりも……。お父さんは試合をして有名になった日本を離れて、米国に来ました。二宮の名前を日本で知らしめたいという気持ちが強いです。だからRIZINとかで試合をしたいです」

――その言葉が伝われば、すぐにでも声が掛かるかと思います。その前に明日の試合が、日本でもABEMAで中継されます。どのような試合を日本のファンに見せたいですか。

「日本には自分のお父さんのファンがたくさんいました。父の何が良かったのか、自分でもはっきり分かっていないです。ただ強くて、格好良かったです。父はトータル的にサバキを生かした試合をしていました。自分もサバキを進化させる試合をしたいです」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】河名マストと対戦、アライジャ・ジョンズ「レスリング部分以外の部分を見せていないけど」

【写真】UFCを目指すことが、特別でないこと。改めて感じ入ることが多い――日本では全く無名のジョンズの言葉だった(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で、河名マストと戦うアライジャ・ジョンズ。

26歳、8勝2敗のジョンズに河名戦への意気込みを尋ねた。そこで聞かれたジョンズの言葉からは、LFAで戦うことが特別でないアメリカンMMAファイターの志が、日本では特別視されるようになったことに気づかされた。


――試合が明日に迫ってきましたが、体調の方はいかがですか。

「体調は最高だよ。最高の減量ができたと思う。体重を落とすことはいつだって大変だけど、リカバリーが凄く上手くいった。もう戦う状態になっているよ」

――河名選手の印象を教えてもらえますか。

「若くて才能のあるレスラーだね。軽く見るつもりは一切ないよ。彼も僕をホールドする準備ができているだろうから、どれだけスタミナが持つのかテストになるだろうね」

――MMAは始めて1年で、この場に来たことをどのように思っていますか。

「最高だ。MMAをやりたいといっても、彼のように飛びこめるもんじゃない。そして、たくさん試合をして凄くアクティブな1年を過ごしてきた、夢に向かってね。凄く尊敬しているよ。ただし、僕は彼がこれまで戦ってきた相手とは違う。僕は16歳からずっとレスリングをやってきた。でも彼がこうやって海を越えて、最高のプロモーションの一つであるLFAに挑戦してきたこと。そのためにハードな練習もしてきているだろうから、彼のことをリスペクトしているんだ。カワナにとって、僕はタフな……本当にタフなテストになるよ」

――河名選手のレスリングに対抗する術は?

「僕もずっとレスリングをやってきた。グレコローマンレスリングには、多大な敬意を表している。グレコという最高にハードなレスリングをしてきたカワナを甘く見ることはない。だけど僕も子供の頃からフォークスタイルレスリングをやってきた。レスリングを愛しているけど、これはMMAだからね。彼はレスリング部分以外の部分を見せていないけど、だからといって他のことを練習していないわけがない。この試合は一段階高い部分でのファイトになるだろう。

異国にやってきて、僕と戦うのだからベストの状態で来てほしい。彼も過去最大のチャレンジだと分かっているはずだ。でも僕が過去にどれだけタフな相手と戦ってきたか分かる試合になるはずだ。もう、誰もがっかりさせない。きっと良い試合になるに違いない」

――アライジャは既にLFAでブルーノ・ソウザとタイトル戦の経験があります。そしてスプリット判定負けでした。メジャーにステップアップを果たすうえで、LFAというフィーダーショーで2度躓くことはできません。そういう意味で、このタイミングで日本からやってきた新人選手と戦うことにプレッシャーはないでしょうか。

「そうだね……そこについては言いたいことはある。1つ、僕に勝った相手はUFCで今戦っている。2つ、凄く疑問の残る判定で彼は勝った。それが彼のベストだったんだ。でも、あの日の僕はベストから程遠かった。彼は僕より良い選手じゃない。全くデキが悪い試合だったけど、僕の方が動きが良かった。まぁ言い訳になってしまうけど、将来的に勝利を掴むための一つの試合だと捉えている。

LFAのプラットフォームは素晴らしいけど、僕は自分にとってグレートショーになるよう戦っている。僕がベストを尽くせば、それを正しく理解できる人が次なる舞台に導いてくれる。ゴールは常にUFCで、そのために戦っている。UFCでも戦えるファイターにあること。その力が自分には備わっている。

だから絶対に勝利が必要だというプレッシャーを感じることはないんだ。タイトル戦もそうだった。僕はまだ若い、26歳だ。常にやる気に満ちている。今回、またUFCを目指す選手との試合が待っている。でも、自分の力を出せれば誰と戦ってもUFCとサインできるだけの力が僕にはある。戦いの質、パフォーマンスを見ればUFCで戦えると分かるはずだ」

――そこまでUFCにこだわるのは、なぜでしょうか。UFCは世界最高峰としても、米国にはBellatorやPFLなど生活していけるプロモーションが存在しています。

「ONE Championshipも今、凄く成長しているよね。BellatorもPFLの素晴らしい組織だよ。ただし、UFCを目指して叶わなかった選手が戦う場所なんだ。UFCこそ、ベストのなかのベスト。BellatorやPFL、ONEがタフな戦いでないとは言わないよ。でも世界的に最高の中の最高になるのはただ一つ、UFCだけなんだ。

カブビ・ヌルマゴメドフ、ジョン・ジョーンズ、GPS、ベスト・オブ・ザ・ベストは常にUFCにいる。僕が常に思っていることは、ベスト中のベストと戦っていくこと。だからUFCなんだ」

――まさに今回、ここにやってきた日本人選手と同じ考えなんだと思います。では、日本のABEMAでこの試合を視聴する人たちにメッセージをお願いします。

「皆が僕の試合を視てくれて感謝している。凄くワクワクしているよ。大好きな国に神の御加護を。素晴らしいTV番組、美味しい食事……皆に僕の愛を捧げるよささげるよ」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】計量終了 田中路教、河名マスト問題なし。サバキ・チャレンジ、二宮城光Jr=城太見参

【写真】川名、二宮、田中。日本人選手がオクラホマ・ショーニーの地で集結。(C)PFL

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138「Farias vs Tanaka」の計量が、4日(木・同)に同地で行われた。

メインに田中路教、コメイン前に河名マスト、そしてメインカード2試合目にデンバー在住、米国籍を持つ二宮城太と3人の日本人ファイターが出場する同大会の計量は、オフィシャル2時間、その後にフェイスオフという流れで進んだ。


アリ・ファリアスと対戦する田中は、計量前夜の午後9時を過ぎて現地入り、そこでバスタブがあると伝えられていたホテルにシャワーしかないことを聞かされる。

それでも旧師匠がかつて話していたシャワーで、スチームサウナ状態を創るという方法で、このピンチを回避し水抜きを無事完了させ、0.6ポンド・アンダーで計量を終えた。

対戦相手のファリアスも、革ジャン着用という謎の姿で現れ――バキバキの筋肉ボディを披露し、パスしている。

前日で既に1.8キロ・オーバーまで整えていた河名は、米国初陣の相手アライジャ・ジョンズと同様に問題なくクリア。そして今大会にもう1人、日本人選手が戦う。それがニック・タラヴェラと戦う二宮だ。

二宮は第10回全日本選手権優勝――その後、渡米しNYを経てデンバーに極真支部を開き、師・芦原英幸ともに極真を離れると、芦原空手の米国代表を経て円心会館空手を創設した二宮城光の実の息子だ。

二宮空手といえばサバキ、現地でサバキ・チャレンジという大会を長年に渡り主催し、ロッキー山脈の麓で確固たる地位を築いている。城太もサバキ・チャレンジ優勝経験があり、サバキ理論をMMAで生かすという壮大な浪漫に挑んでおり、今回がMMA二戦目となる。

二宮も問題なく計量を終え、ABEMAでライブ中継のある今大会で日本のファンにベールを脱ぐ――注目のタラヴェラ戦に臨む。

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】「一番を目指すことが面白い」。田中路教─02─世界に立ち向かうJ-MMAファイター最終回

【写真】大会2日前にサクラメントからショーニーに入ったチーム・ノリ。オクラホマに世界と立ち向かう集団がやってきた (C)TSP

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138でアリ・ファリアスと対戦する田中路教インタビュー後編。

柔術界の強豪ファイターとの対戦を前に、田中はUFC以外でも戦うという意思があることを明言した。

2022年、夏~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。その締めくくりは、世界を相手に立ち向かい続けてきた田中の言葉で終幕にしたい。

<田中路教インタビューPart.01はコチラから>


――UFCでないと引退という考えではなくなったということですね。それは田中選手のMMAを究めたいということでしょうか。

「僕はMMAが凄く好きで。この競技をやっていることが楽しいんです。UFC一本になっていた時は、そこを失っていました。もともと凄く好きだからコレをやっていたのに、UFCにこだわり過ぎたことで、MMAを続けていることが苦しくなっていました。自分で自分を精神的に追い込んでいたように思います。

それが年を重ねて、状況も凄く変わると……独りぼっちでなくなって、家族もできて。そうなったときに、執着心がなくなったような気がします。なんで、こんなにMMAを一生懸命にやっているんだろうと考えた時があって、一番の気持ちはMMAが好きだからだったんです。それが分かって、この好きな気持ちを持ち続けたいと思った時に考え方が柔軟になりました」

――とにかく、LFAでは負けていられないです。好きだから続けることは、趣味になってしまいますので。

「ハイ。好きだからやっているけど、僕のなかで一番になりたいというのは変わらないです。一番を目指して妥協せずやる。そうやってMMAと向き合っているから楽しいんであって。何でも良いってわけでなくて、一番を目指すことが面白い。だから趣味じゃないです」

――復唱してしまいますが、だからこそLFAでは負けていられないです。そこでアリ・ファリアスの印象を教えてください。

「本当に強い柔術家です。ただしMMAファイターとしては、UFCレベルにはあると思いますけど、そこまで飛び抜けた強さではないと思います。打撃をやりたがる。そういう試合をしていますよね。そこからテイクダウン、極めというスタイルで」

――バックを譲れない相手ですか。

「それはあります。今回は特にそうですよね。それでハニ・ヤヒーラにもやられましたし。自分のなかでも苦手意識のようなモノはあり、やり辛い相手です。ただ、自分がやることはいつもと変わりないです。この期間で、何が変わったかというと自分への理解度なんです。以前と比較すると。

最近までコンプリートファイターを目指していたけど、それは無理だと分かって」

――遅くないですか(苦笑)。本当に田中選手は人の意見に耳を傾けず、自分で気づくまで時間がかかります(笑)。

「それは……僕だけじゃないんじゃないですか。やっぱり自分で気づかないと。でも、人の意見に従うということではなくて、聞き入れて考える人間の方が気づくのは早いですね(苦笑)」

――その通りですね。聞くことが、従うことではないですから。

「そこは……まだできないですね。僕は(苦笑)」

――ではトータルファイターでない田中路教とは?

「グラップラーですね」

――極めの方は?

「そこも練習しています」

――過去2試合とも課題の残る試合でした。その間の成長がどこにあるのか、今回の試合で確認させてほしいです。

「テイクダウン、パウンド、極め。もう、それだけです。打撃を向上させないといけないということが、ずっと頭にありました。MMAファイターとしてバランスを良くすることを求めていて。でも、打撃を向上させようとすると組み技がダメになっていきました。

僕は力の使い方が特殊で、それがあるので組みが得意で、打撃はあまりできない。打撃を向上させると、組みに悪影響が出ていました。そうなるとMMAファイターとして弱くなってしまいます。そこですね、そこに気づいてから自分はグラップラーとしてやっていこうと切り替えました」

――コントロール系なのか、アクションが多い方が良いのか。どちらのタイプでしょうか。

「コントロール系になります。動き回ることもできますが、それでは僕の長所と合致しない。自分の一番強いところを伸ばしていきたいです」

――スクランブルで立つのが上手い選手だらけのなかで、それも厳しい戦い方です。

「う~ん、スタイルに関してはまだ答えは出ていないですけど、今回の試合に限ってはユライアからもポジションを譲るぐらいなら立たせようと言われていて。そういう戦い方になると思います」

――田中選手の全力でのファイトを待ち望んでいたファンの人たちに、最後に一言お願いします。

「お待たせしました。ホントにその一言です。自分のなかでは試合のない期間に、やってきたことで成長を感じているので。それを今回の試合で出せることができれば――これまでにない強さを見せることができると思います。期待して視ていただけると、嬉しいです」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■ 対戦カード

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス(ブラジル)
田中路教(日本)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル(パレスチア)
ディエゴ・シウバ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ(米国)
河名マスト(日本)

<フェザー級/5分3R>
AJ・カニンガム(米国)
シェイ・コンリー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョータ・ニノミヤ(米国)
ニック・タラヴェラ(米国)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル(米国)
クリス・マカーテ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン(米国)
ライアン・フーバー(米国)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー(米国)
カラム・パーカー(英国)

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【LFA138】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(13)田中路教─01─「UFCがこの先にあるのかといえば……」

【写真】ごく自然に今回の考えに至った(C)MMAPLANET

8月5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138でアリ・ファリアスと対戦する田中路教。

ブラジリアン柔術界の強豪との対戦は、実に9カ月ぶりのファイトとなる。

2022年、夏~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第13弾は、昨年11月のLFA初戦の勝利から、UFC一筋だった田中の実生活、そしてファイト・アイデンティティの変化を追いたい。


──昨年11月5日から、9カ月を経てようやくLFAで2戦目を迎えることとなりました。

「一時帰国していた日本から、1月に妻と米国に戻ってきて。その時点で試合のための準備に取り掛かり、いつでも試合ができるという風にLFAには連絡をしたのですが、なかなか返答がなく時間がかかりました。同時に結婚生活を米国でするために、色々と忙しくしていて。ここも色々とあり……実は彼女は今、日本に戻っているんです」

――えっ……。

「いや、夫婦関係は全く問題ないですよ。実は子供ができて、日本で出産するために帰国したんです」

――おぉ、おめでとうございます!!

「妊娠が分かってから、最初はサクラメントで産むつもりだったのですが、保険の処理とか僕の英語力では凄く時間がかかってしまって、病院にも行けないですから彼女だけ日本に戻ることにして」

――初めての出産に向けて、日本にいても精神的に不安定になるのに右も左も分からない、保険がなくて病院に行けないでは気持ちが持たないですね。

「相当にしんどそうでした。英語が話せないので、何をするにあたっても僕のサポートが必要で。日本にいるのとは全く違いますよね、相当に不安だったと思います。今は実家でご両親と過ごし、凄く順調です」

――良かったです。田中選手のことだから、練習とかになるとそっちに集中してしまいそうですし。

「あぁ……確かにそうだったと思います(苦笑)。僕は一つのことに集中してしまうので。妻には申し訳なかったです。懸命にサポートしていたつもりなのですが、全然足りていなかったと思います。3月の終わりに妻が日本に帰って、4月にONEで(川原)波輝君のセコンドでシンガポールに行って……。あれから、自分のキャリアを見つめなおす期間になりました」

――というのは?

「とにかく試合が組まれない。何よりも連絡をしても返答がないんです。ビザも来年の3月までですし、少しでも早く試合がしたいのに全然決まらなかったです。返事は欲しかったですね――せめて。あれは精神的にも厳しいです。ああいう風にどの選手とも接しているのか、僕にはそうだったのか……。『どういうことだろう』ってなりましたね。

試合が決まらない状態が続いているときにシンガポールに行き、これまで思ったことがないアジア的な良さを感じたんです。ちょうどONEのマッチメイカーの方とも話をして、『うちに出ないのか』と言う風に言ってもらえて。ONEで戦ってみようかという気にもなりました。ただ、結局ONEもすぐにはオファーはできないという風だったので、本格的な話にはならなかったですけど」

――つまり、UFCを諦めたということですか? その選択をしたということは? それが家庭ができたということなのでしょうか。

「いや、子供が生まれることはそこに関係ないです。とにかく試合がしたい。でも、ない。なら違う方向を考える必要があるなかで、ONEも一つのオプションでした。ユライアが開いたA1コンバットも選択肢にありましたし。実際にユライアも『LFAが決まらないなら、出したい』とコンタクトも取ってくれました。ただ、そこにも返答がなくて……」

――う~む……。辛いですね。

「1月に帰国したときの連絡には、返答があったんです。それ以降はもう……今回の試合のオファーまで、話はなかったです。ただUFCを諦めるとか、そういうことでONEやA1コンバットを考えていたわけでもないです。

実際、ユライア経由でショーン・シェルビーに連絡を取ってもらっていましたし。コンテンダーシリーズは『UFC経験者は出場できないんだ』ということで体よく断らましたけど」

――えっ?

「まぁ、それからすぐにUFCに出たことがあるチームメイトの出場が決まっていましたけどね(笑)。UFCも緊急オファーならということは一応、伝えられていて」

――それ、世界に数百人いますよ。きっと。

「アハハハ。そうでしょうね。でも、返信があるだけ良かったです(笑)。いずれにせよ、コンテンダーシリーズも断られたのは事実で。もう、待っているだけじゃ試合はできない。さっきも言いましたけど、ビザももう1年もないわけですし。この間にUFCからオファーが来る可能性は、本当に低い。そしてLFAでの試合も決まらない。

ただ焦りとか不安ではなくて、今は以前のように一つのことにこだわり過ぎないようにして、その時の最善の選択をしようと思っています」

――そう考えると、UFCをリリースされてからこの間、3試合しか戦っていない。その間に『選手は試合をしてナンボ』とオファーをくれたプロモーションもありましたが……。結局、こうなるでしょとなりませんかね。

「でも、その時に出たいと思わなかった。あの頃、UFCだけを考えてLFAと交渉をして、コロナでビザがなかなか出なかった。そこがあって、今に通じていて。あの時に他に出なかったから、この考え方ができるようになったと思っています。あの時にソレを選ぶと妥協で、今、こうなったのは妥協ではないです」

――結果、LFAからオファーがありました。

「ONEと話した直後にオファーがあり、試合が組まれるんだから試合に出る。その延長線上にUFCがあり、今はまたそのために戦っています。ただし、UFCがこの先にあるのかといえば、それはもう絶対ではないです。今はLFAでタイトルを獲ることこと。そこから先のことは、その時の最善の選択をしようと思います。

Bellatorなのか、ONEなのか。PFLもバンタム級ができると聞いていますし、そう言っているとUFCからオファーがあるかもしれないですしね。僕のなかで最強を目指すということは変わりないんです」

<この項、続く>

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