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ONE ONE111 A New Breed III Report スニサ・スリサン ブログ リカ・イシゲ

【ONE111 A New Breed III】どうした、リカ・イシゲ。組まず、組んでも袈裟を許しスニサに判定負け

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スニサ・スリサン(タイ)
Def.3-0
リカ・イシゲ(タイ)

ローから右を振るシニサ、イシゲは右ミドルを蹴る。打撃戦が続き、スニサがローから粗いフックを振りまわす。イシゲは右を当てて、組まずに距離を取る。左ハイを繰り出したイシゲに対し、スニサが大振りのフックを合わせようとする。イシゲはワンツーを伸ばすが、距離が遠い。

レフェリーがアクションと指示を出すが、スニサの手打ち気味のワンツーフックにイシゲは右を伸ばす。終了間際にイシゲの右ローにスニサの右ロングフックを当て、尻もちをつかせ時間となった。

2R、スニサは粗いフックを続け、イシゲが組む距離になるが離れてしまう。続く組みでも、自ら離れて打撃の間合いを取り、またも首相撲になると互いにボディにヒザを一発ずつ入れる。ローから右前蹴りを繰り出したイシゲ、なぜか組みに行かないで戦う。右を当てて組みに行ったイシゲだが、スニサが離れる。と、飛び込んでボディロックでテイクダウンを奪ったイシゲに対し、スニサが袈裟固めにとる。

そのままバックを伺うイシゲは頭を抜いて、両足をフックする。右手を喉下に通したところでタイムとなった。

3R、すぐに組むことはないイシゲは、ローと遠い距離でフックを見せるスニサに対しレフェリーがアクションを要求する。組みに行ったイシゲだが、スニサが首相撲でヒザを入れる。離れたイシゲは右を当ててボディロック、そのままテイクダウンしてトップを取る。スニサはハーフでも頭を抱え、足を抜いたイシゲがマウントへ。頭を抱えたまま、グラウンドでの首相撲の要領で上をとり袈裟固めへ。

と、なぜかレフェリーがブレイクを命じてイエローカードが提示される。イシゲは右を当て、スニサもワンツーフック。再び右を当ててボディロックのイシゲだが、ここでスニサが手を巻いて袈裟へ。

イシゲはバックに回ると、レフェリーがブレイクを命じ中央で試合再開を促すなかでタイムに。なぜブレイク中に試合が終わるのか、両者の試合内容と同様に競技運営陣に課題が残る試合となり、スニサが判定勝ちを収めた。


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Interview ONE ONE111 A New Breed III スニサ・スリサン ブログ リカ・イシゲ

【ONE111 A New Breed III】スニサ・スリサン戦へ、リカ・イシゲ「自分がすべきことをして成長しないと」

【写真】1年10カ月振りの勝利は?(C)MMAPLANET

18日(金)の中継されるONE111「A New Breed III」でリカ・イシゲがスニサ・スニサ・スリサンと対戦する。

日本人の父を持つリカ、タイ女子MMAのパイオニアは笑顔でリングに上がる裏で、着実に力をつけてきた努力家だ。今回の相手は7月にスタンプ・フェアテックスに完敗を喫した相手に、勝ち方が問われる。

タイの女子MMAの発展を誰よりも願いつつ、自らは他人と比較するのではなく──やるべきことをやりぬくと、リカは持ち前の……そして意外なハスキーボイスで語った。


──リカ、スニサ・スリサン戦が迫ってきました。今の気持ちを教えてください。

「凄く楽しみだわ。試合の機会をずっと待っていたから」

──Covid19は世界中のファイターのトレーニングに影響を与えていますが、リカはこの5カ月間どのように過ごしてきたのでしょうか。

「大変だったわ。ロックダウン期間中はどこにも出かけることができなかったので、コンドミニアムで1人で練習するしかなかったから。5月になってからは対人トレーニングができるようになったけど、パンデミックの影響を受けていない人は、この世界で誰もいないし。

私は一人っきりで家族にも会えないぐらいで、もっと大変な想いをしている人がいるからね。タイは決してクリーンな国じゃないけど、人々が凄く新型コロナウィリスを恐れ、政府の決めたルールに従ったので上手く封じ込めているわ」

──そのおかげでONEはタイで活動を再開しました。ただし7月の対戦カードにはリカの名前はそこにありませんでした。

「私もオファーは貰っていたけど、準備期間が十分じゃないから次の大会で戦いたいと伝えていたの。だから、今回の試合に関しては、しっかりと仕上げてきたわ。

コンディショニング、ムエタイ、特に首相撲の練習を積んできたの。最後の2週間はタイガームエタイでUFCやInvicta FCの選手たちとMMAのトレーニングをしてきたし、立ち技でもやっていける自信がついたわ」

──新しいリカ・イシゲを披露するということですね。

「そうね(笑)。そうしたいわ。でも練習と試合は違うから……でも、練習してきた成果を試合で見せたいと思っているわ」

──スニサは7月にスタンプに完敗を喫しています。今後、リカがアトム級でトップと戦っていくには、落とすことができない試合です。

「彼女は上半身の力はありそうだったけど、打撃は慣れていなくて組んでいこうとし、逆にスタンプに上を取られた。力はあってもテクニカルじゃない。私とスタンプは違うし、私は自分のやるべき試合をするから……そこを楽しみにして欲しいわ」

──タイの女子MMAのパイオニアとして、この道に続く選手が出てきたことをどのように思いますか。

「凄く嬉しいわ。女子の競技人口が増えれば、タイの皆のMMAへの理解が進むことになるだろうし。そうなればムエタイからMMAに転向してくる女子選手も増える。それがタイのMMAが発展に欠かせないから、凄く楽しみなの」

──そういう育ってきたタイ人選手に負けたくない気持ちはないですか。

「私は他の選手と比較するのではなく、自分自身がすべきことをして成長しないといけないから。それが全てヨ。とにかくリングに戻ってくることができた。ほとんど1年、試合をしていなかったので、新しいことにもトライして勝てるようにしたいわ」

──無観客大会で、エントランスのパフォーマンスもお預けですね(笑)。

「ウォークアウトの代わりに試合が終わってから、ちゃんと楽しもうと思っているから(笑)。皆にショーを楽しんでもらわ(笑)」

──おお、楽しみにしています。

「そのためには、ちゃんと勝たないとね。私の試合をまた世界中の皆──特に日本のファンに見てもらえることが凄く嬉しくて。また、日本を訪れることができるようになったら、すぐにでも行きたいを想っているし。皆の前で戦いたい。いつもサポートに感謝しているわ。アリガトゴザイマス」

■視聴方法(予定)
9月18日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App

■ONE111「A New Breed III」対戦カード

<ONE Super Seriesムエタイ世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者] ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)
[挑戦者] マグナス・アンダション(スウェーデン)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リカ・イシゲ(タイ)
スニサ・スリサン(タイ)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ヨドパノンムラン・ジットムアンノン(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
バンプリーノーイ・ペッティンディアカデミー(タイ)
ユーリック・ダフティアン(アルメニア)

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News ONE ONE Championship シャノン・ウィラチャイ スタンプ・フェアテックス ブログ リカ・イシゲ 山田哲也 藤沢彰博

【ONE】7月31日= No surrenderはロッタン✖ペッダムから。どうなるMMA? あるか、藤沢の出場?!

【写真】7月31日、藤沢が復活ONEのリングで戦うことはあるのか…… (C)MMAPLANET

26 日(金・現地時間)にONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長が、SNSで7月31日(金・同)にタイでONE「No surrender」(諦めない、降参しないという意)の開催を発表したのに続き、28日(日・同)にはSNSでカードを明言し、29日(月・同)になりONE PRからイベント開催と対戦カードのプレスリリースがメディアに配布されている。

今回、発表されたのはスーパーシリーズ=ムエタイ&キックボクシングから──ONEムエタイ世界フライ級王者ロッタン・ジットムアンノン✖挑戦者ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)、ONEムエタイ世界フェザー級王者ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー✖挑戦者ヨーセングライ・フェアテックスという2つのムエタイ世界選手権試合、加えてキックボクシング・フェザー級でスーパーボン・バンチャメーク✖シッティチャイ・シッソンピーノンの3試合だ。


立ち技、そしてタイ人だけというカードがまず決まったことは、タイの現状とバンコク大会だけに頷ける。その一方で、リリースにあるMMAのカードも早急にアナウンスするという下りに注目したい。

タイ=ムエタイという印象が強く、活動再開の一歩はムエタイのメガファイトになることは明らかだが、シャノン・ウィラチャイ、リカ・イシゲの両選手、そしてマルチファイターのスタンプ・フェアテックスがMMAを戦うことがあるのか。

また忘れてならないのは、バンコク在住の日本人ファイター藤沢彰博だ。2018年4月のONEデビューから2勝3敗──現状は3連敗中だが、昨年11月以来のファイトの機会を今大会で得ることができるのか注目したい。

さらに現状、プーケットに滞在しているままなのか確認できていないが、山田哲也も普段はタイガームエタイで生活をしている。そのタイガームエタイに、祖国に戻っていない欧米のMMAファイターが残っていれば、7月31日のリングに上がるMMAファイターも現れるだろう。

とにかく立ち技だけでなく、MMAのラインナップの発表を待ちたい──7月31日= No surrenderだ。