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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC FPI06 クレイグ・ジョーンズ ラファエル・ロバトJr

【UFC FPI06】ロバトJrをヒールで秒殺、クレイグ「ステロイド無しで、ここまで来ることはできなかった」

<アブソリュート級/10分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
Def.1分12秒by ヒールフック
ラファエル・ロバトJr(米国)

引き込んだクレイグがニーシールド、一旦座りなおしてロバトJrのボディロック狙いを防ぐ。もう一度ニーシールドを取ったクレイグが、潜って足を取りに行く。ロバトJrが押し返すが、クレイグが一気に右足をすくって外掛け。サドルでロバトJrに尻もちをつかせると、マットから離れた右足抱えてインサイドヒールをセット。1分12秒で完勝した。

そして「俺はステロイドの力なくして、ここまで来ることはできなかった。スポンサーのエバートンがB-TEAMに5パーセントオフのクーポンをくれることを感謝している」と強烈なジョークをかました。


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45 AB BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o ONE UFC UFC FPI06 YouTube クレイグ・ジョーンズ コディ・スティール ジェイ・ロドリゲス ジジ・カヌート ニコラス・メレガリ ニッキー・ロドリゲス ベン・エディ ペドロ・マリーニョ ホナウド・ジュニオール マテウス・ジニス メイソン・ファウラー ラケル・カヌート ラファエル・ロバトJr ロベルト・ヒメネス

【UFC FPI06】まもなくクレイグ×ロバトJr、ニッキー・ロッド✖ヒメネス。ジジにベン・エディらが競演

【写真】UFC昇格とはならず、FIGHT PASS Invitationalで実力発揮といきたいジジ・カヌート(C)LFA

3日(日・現地時間)、これから1時間半後にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC Fight Pass Invitational06が開催される。いわばMMAの最高峰が開催するプロ・グラップリング大会には毎大会強豪グラップラー、MMAファイターらが出場している。
Text by Manabu Takashima

10分間のADCC、15分間のWNO、10分間のIBJJFノーギ、12分のONEとも違い8分1R(※上位カードは10分1R)のUFC FPIは前回大会より延長になるとEBIのタイブレーク方式から、4分ないし5分のオーバータイム制が採用されるようになった。


いわば視覚的にもよりスピーディーさが求められるような空気があるなかで、今回は上位3カードが無差別の戦いでクレイグ・ジョーンズ✖ラファエル・ロバトJr、ニッキー・ロドリゲス✖ロベルト・ヒメネスなど、一言で組み技といっても戦いのフィロソフィーに明確な違いがあるマッチアップが揃った。

新足関節時代からレッスルアップ、トップゲームとウェルラウダーのなかで急激な技術の変遷があり、そこを地で行き、今や特別なステージでしか試合を見ることができなくなったといっても過言でないジョーンズ。対してロバトJrはMMAに通じるオールドスクール柔術で、Bellatorの頂点に立ち様変わりした組み技シーンに戻ってきた。

フォークスタイルレスリング&柔術の融合、現状の最先端──というべきかADCCで一番勝てる戦いができるニッキー・ロッドに対して、ロベルト・ヒメネスも23歳という年齢には不釣り合いなオールドスクール、こちらは下から創りあげる道着のない柔術を実践するグラップラーだ。

昨年6月のFPI04で対戦した時にはEBIタイブレークのファーステスト・エスケープでニッキー・ロッドに軍配が上がっているが、今回はどうなるか。

中盤と下位カードでもメイソン・ファウラー✖ペドロ・マリーニョというSUBを思わせるカード。LFAで暫定女子ストロー級王座獲得に失敗し、UFCではなく日本上陸を目論むアブダビ・プロ優勝のジジことジオヴァナ・カヌート、元祖ヒンドゥーガード&10thPlanetの鬼才ベン・エディと非常に多彩なメンツが揃ったUFC FPI06、90分後に開演となる。

■視聴方法(予定)
3月4日(日・日本時間)
午前11時00分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<アブソリュート級/10分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
ラファエル・ロバトJr(米国)

<アブソリュート級/10分1R>
ニッキー・ロドリゲス(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

<アブソリュート級/8分1R>
ニコラス・メレガリ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<215ポンド契約/8分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

<175ポンド契約/8分1R>
ホナウド・ジュニオール(ブラジル)
コディ・スティール(米国)

<ミドル級/8分1R>
ジェイ・ロドリゲス(米国)
マテオ・カルドナ(米国)

<女子フライ級/8分1R>
ジジ・カヌート(ブラジル)
デニージ・ゴミス(ブラジル)

<165ポンド契約/8分1R>
ベン・エディ(米国)
シェーン・シャピロ(米国)

<女子フェザー級/8分1R>
ラケル・カヌート(米国)
カロル・ホザ(ブラジル)

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45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE165 アレックス・シウバ キック クレイグ・ジョーンズ グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン シッティチャイ・シッソンピーノン ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ セイジ・ノースカット ダニー・キンガド チャンネル トミー・ランガカー ボカン・マスンヤネ ボクシング マラット・グレゴリアン マーチン・ウェン 三浦彩佳 山北渓人 平田樹 武尊 海外 秋山成勲 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

【ONE165】オクトパスガードでボカン越えへ──山北渓人「ブルックスに挑むために良い流れが来ている」

【写真】仕掛けと反応のチェスマッチ。ここは見逃せない(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「Superlek vs Takeru」で山北渓人が待望のボカン・マスンヤネ戦を迎える。
Text by Shojiro Kameike

昨年3月にONE初戦でアレックス・シウバを下して以来となるマスンヤネ戦だが、シウバ戦の経験が今回の試合にも生きてくるという。「ここまで言って試合は大丈夫なのか?」と、こちらが心配するほど明かしてくれた山北の得意技とは?


――今回は共に約10カ月振りの試合となりました。

「ONEではストロー級の試合自体が頻繁に組まれていないですよね。ただ、僕の場合は何度かオファーを頂いているんです。まず前回の試合が終わったあと、6月ぐらいにオファーが来ました。でもリングの試合で――できれば自分はケージでやりたいから、その時はお断りして。さらにオファーが来た時も、怪我があって試合ができない状態でした。

自分としては可能であれば年2~3試合はやりたいです。今回の試合まで約10カ月という長い期間が空きましたが、その間にしっかりスキルアップできました。さらにビッグイベントに出られるので嬉しいですね」

――それだけONEからオファーが届くのは、シウバ戦の試合結果と内容が評価されているのでしょう。ご自身としてはシウバ戦で、ONEで戦う手応えは得ていたのですか。

「自分を試しているようなマッチメイクでした。シウバは元王者だけど、ランカーとノーランカーの間にいるようなポジションで。かつ日本人選手との対戦経験も多くて。そのシウバを相手にちゃんと勝つことができて、僕としても良い試合ができたと思っています。

周りの評価も高くて、チャトリCEOも取材の中で僕の名前を出していたり、直接『良い試合だったよ』と言ってくれました」

――シウバ戦はお互いにトップあるいはバックを取り合うハードな試合内容でした。そのなかで不安になる要素はなかったですか。

「僕はバックを取るのが好きなんです。シウバ戦でも取れそうな場面はありましたけど、やはりシウバも強くて、完全にバックを取るのは難しかったですね。そうなると、しっかりとトップをキープしないといけないのに、シウバに凌がれて僕が下になるシーンもありました。そのおかげで逆に動きが多くて、面白い試合になったんじゃないかとも思っています」

――それまで日本国内で経験してきた試合との違いは感じましたか。

「日本で対戦した中でも、強い選手はたくさんいました。でもシウバは、さらに巧さがあって。特に腰が強いとか、パワーが凄いとかは感じなかったです。でも僕に決定的なポジションを奪わせてくれない。シウバも柔術黒帯で、MMAでもベテランだから巧かったです」

――結果、まさに流れるような試合展開になりました。

「僕も練習では止まらないことを意識しています。面白い試合するため、というよりは動くほうが楽なんですよ。力を使わないので。トップから固めているほうが疲れますね」

――それは山北選手のベースが、とにかく動き続ける競技のレスリングであることは関係しているのでしょうか。

「確かに長くやってきたレスリングがMMAに生きている部分はあります。特にグラウンドでポジションをキープする時とか。でも動き続けるということに関しては、柔術をやっていることのほうが大きいと思います」

――アレックス・シウバ戦の中で「柔術をやっていて良かった!」と思ったシーンはありましたか。

「あります、あります。それこそ初っ端でありました。最近は柔術のオクトパスガードという、潜る系の動きが結構ハマッていて。シウバ戦でも最初にオクトパスガードから綺麗にスイープすることができたんですよ。あれだけ強い相手にも自分の技が通用するんだって自信になりました」

――1R2分を過ぎたあたりで、ハーフガードから返した技ですね。

「本来はバックも取れる技なんですが、相手がバックを取らせないようにしてきたらスイープするようにしています。最近はこの技にハマッていて、練習でもこの技を掘り続けています」

――オクトパスガードからバックテイクする際、途中にトラックポジションのようになるのでレスリングにも似た形になるような気がします。

「そうなんですよ。今はMMAで、レスリングよりも柔術的な動きをしたいと思っています。でも知らず知らず、というか――あらゆる動きの中でレスリングをやっていたことが生きているんだな、と実感しています」

――ちなみに、相手がこのオクトパスガードからのスイープを仕掛けてきた場合は、どのように対処するのでしょうか。

「MMAではしっかりと抑え込む。柔術だとカウンターでバックテイクを狙う時もあります。表裏一体みたいなポジションで――」

――バックテイクのための技で、そこにカウンターでバックテイクを狙いに行くと……。

「お互いにグルグルと、バックテイクで回り続けることがあります(笑)。柔術が強い相手だと、その展開は結構あって。練習で動き続けるというのも、この展開が含まれていますね」

――アハハハ。

「このポジションの良さは、相手がパウンドを打てないという点です。僕の場合、練習でも階級が上の選手と練習することが多いんですよ。すると下からワキを差しても返すことができず、MMAならパウンドを受けてしまいますよね。僕も殴られたくないので、殴られない方向に体を入れていくというのが、このオクトパスガードです。

もともとこういうガードがあることは知りませんでした。でも練習で自然に、この動きにハマッっていって。あとで、これがオクトパスガードというものがと知ったんです。あえて習おうとするより、いつもの動きから自然と身についた技のほうが自分自身にハマりますね」

――このオクトパスガードにハマり始めたのは、いつ頃からですか。

「シウバ戦の前には、身につけていました。クレイグ・ジョーンズも、このオクトパスガードをやっていて。シウバ戦後もジョーンズの試合を視ながら、『こういうやり方もあるんだ』って深堀りしています。おかげで今は、シウバ戦の前よりもオクトパスガードからスイープできるようになっています」

――今回対戦するマスンヤネもテイクダウンファイターなので、オクトパスガードが大きなポイントになりそうですね。

「はい。相手がやりたいことはバッククリンチというか、バックに回っても足を入れずに、クラッチしたままキープすることだと思います。だからスクランブルの展開で、僕のほうがバックテイクするか、しっかりと上のポジションを取ってパウンドを打ち込みたいです」

――山北選手と同様、マスンヤネも最初から攻め込んでくるファイターです。

「実は僕も、すぐテイクダウンに入ろうとは思っていないんですよ。しっかりと打撃の攻防をしてから組みに行く。そのために『今日は打撃をやろう』と思ってはいるものの、スタンドでテイクダウンに入れそうな隙を見つけたら、自然に組んでしまいます(苦笑)」

――自然にできるというのは、良いことではないですか。

「そういう時は、すごく良いテイクダウンができていますね。シウバ戦も相手は寝技が強いので、もっと打撃を出していこうと考えていました。でも右を出したら入れそうな様子だったのでテイクダウンに行ったんですよ。今までその戦い方で勝ってきたので、それで良いと思っています」

――一方、マスンヤネは中間距離から蹴りを散らしてくるタイプです。テイクダウンすることを考えると、その蹴りは厄介ではないでしょうか。

「そういうタイプのほうが僕はやりやすいですね。立ち技のスクランブル――マスンヤネは蹴ってガチャガチャの展開にしてから組んでくるじゃないですか。そうなってくれたほうが、逆に僕も組みやすいです」

――マスンヤネにとって唯一の敗戦は2022年4月のジャレッド・ブルックス戦で、ブルックスのほうから組んで仕留めました。

「投げの打ち合いでブルックスが勝って、最後はRNCを極めましたよね。まずマスンヤネが前に出て、自分自身が慌てて攻めているところで組まれているイメージがあります。箕輪ひろば選手との試合も、全く引かない箕輪選手に苦戦していましたし。勢いがあるから、やりにくいと感じる選手もいるとは思うんですよ。でも僕は見合うより、勢いで来るタイプのほうがやりやすいです」

――マスンヤネは現在ストロー級2位。この試合に勝てば一気にベルト挑戦が近づきます。

「3月1日にブルックスが、ランキング1位のジョシュア・パシオと防衛戦をやります。ここで僕がマスンヤネに勝って、ブルックス×パシオの勝者に挑戦したいです。3月の勝者に挑むとなったら6月か7月——1月の試合から間は開くかもしれませんが、それでも良いです。もう1試合挟むことなく、そのままタイトルマッチをやりたいですね」

――なるほど。ブルックス×パシオは、どちらが勝つと予想しますか。

「いつもの展開でブルックスが勝つんじゃないかと思います。やっぱり強いんですよね。いつも試合展開は同じだけど、その展開に持ち込む強さがありますから。ブルックスに挑むためにも、僕にとっては良い流れが来ていると感じています。

ファンの皆さんは海外の中継を視る時、知っている選手のほうを応援するじゃないですか。今回は日本で行われるビッグマッチで、僕のことを印象づけるチャンスだと思っています。実はシウバ戦が、レスリング時代も含めて初の海外試合で。だけど普段よりも緊張せずに戦いやすかったんです。だから今回は日本のビッグマッチで皆さんに僕のことを知ってもらい、海外でベルトに挑戦します」

■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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Level-G MMA MMAPLANET o YouTube クレイグ・ジョーンズ 海外 須藤拓真

【ADCC Asia & Oceania Trial】三刀流、須藤拓真「この経験を自分の回りにフィードバックしたい」

【写真】淡々といつも通りの須藤──のようで、やはり期するモノは感じられる??!!(C)TAKUMI NAKAMURA

25日(土・現地時間)にシンガポールはジュロンイースト・スポーツセンターで開催されるADCCアジア&オセニア予選に出場する須藤拓真。
text by Takumi Nakamura。

MMAとグラップリングを並行して戦い、今年6月Level-G PRO GRAPPLINGの初代ライト級王座決定トーナメントでは全試合一本勝ちで優勝を果たした。MMA・柔術・グラップリングもすべて同じ「組み技」という大きな枠で捉え、ルールに左右されず自分を貫く須藤はADCC予選でどんな戦いを見せるのか。そのファイトスタイルのルールや憧れの今成戦についても訊いた。


――シンガポール出発前のインタビューありがとうございます(※取材日は20日)今回は海外での試合となりますが調整などいかがですか。

「特に減量もないですし、いつも通り練習しているという感じです。MMAの試合もそうなんですけど、試合があるから練習の強度を上げることもないので、それと同じ感覚ですね」

――須藤選手はMMAとグラップリングの試合を並行して出場していますが、ADCC予選には出場したいという意向があったのですか。

「グラップリングを中心にしている選手として、一番挑戦しなければいけない大会だと思っていたので、いつか出たいと思っていたんです。ちょうどそのタイミングが今かなと思って、出場を決めました」

――先ほどは試合の有無に関わらず練習の強度は変えないということでしたが、練習メニューについてはいかがでしょうか。

「MMA・グラップリング、どの試合に出るからと言って練習内容が変わることはないですし、多少ルールやポイントを意識してやる程度ですね。基本の戦い方は変えないけど、考え方を変えるというイメージですね。ADCCは引き込みにマイナスポイントがあるからと言って、レスリングをバリバリ練習するかと言ったらそうでもないですし、これをやったらポイントが入るという部分を考えるくらいです」

――MMAとグラップリング、どちらか一方に集中するとは考えていないですか。

「それは考えてないですね。僕のなかでMMA、グラップリング、柔術をやることで、それぞれの視点から他の競技を見ることができるんですよ。例えば柔術は道衣を着たり制限が多いですが、グラップリングにはそれがない。MMAは打撃があるから寝技やグラップリングの攻防に時間をかけることができない……そうやって違う視点で競技を見ることが出来るし、僕は色んな競技をやった方が強くなれると思っているんで、そのスタンスは変えないですね」

――出場する試合やルールで練習内容を変えない、試合の有無にかかわらず練習の強度を変えないというのはそこにつながるわけですね。試合に向けて他の出場選手の情報はどのくらい入っていますか。

「全くチェックしてないです!」

――……全く、ですか。

「はい。MMAの試合で対戦相手が決まっていても、相手の映像を見ないぐらいなので、グラップリングの試合でトーナメントになるとなおさらです(笑)」

――分かりました(笑)。須藤選手は対戦相手より自分にベクトルが向けるタイプのようですね。

「意識を向けているとまでは言わないですけど、僕はそっちかなと思います」

――自分にベクトルを向けるという部分で今の足関節メインのファイトスタイルはどのようにできあがったのですか。

「僕の場合は格闘技を始めたきっかけが今成(正和)さんなんで『ああいう戦い方をやろう!』と思ってやっているわけでもないんですよね。人間、意識しないで好きなものに似て行っちゃうのかなと思います(笑)」

――刷り込みのようなものですね(笑)。

「競技問わず満遍なく格闘技は見ていたタイプで、魔裟斗さんや山本“KID”徳郁さんの試合も見ていたんですけど、一番ビビッと来たのが今成さんでした」

――とはいえ足関節そのものはどのように覚えたのですか。なかなか教えられる人間も少ない技術だと思うのですが。

「誰かにジムで足関節を特別教わったことはなくて、海外のグラップリングの映像を見て勉強した部分はありますね。クレイグ・ジョーンズだったり、ラクラン・ジャイルスだったり…そういうところから学びました」

――今年6月Level-G PRO GRAPPLINGでは初代ライト級王座決定トーナメントで優勝したあと、今成選手への対戦アピールもありました。やはり今成選手とは戦いたいですか。

「具体的な話には発展していないのですが、やっぱり今成さんとは戦ってみたいですね。今成さんとやれるんだったらルールは何でもいいですね。というか僕と今成さんだったら、どのルールでもお互いやることは同じだと思うので(笑)」

――今成選手のようなサブミッション特化型のスタイルを自分が引き継いでいきたいという想いはありますか。

「う~ん……そこまではないですね(笑)。気づいたらこのスタイルになっているだけなので、これからもそんな感じでいきます」

――今回のADCC予選出場は大きなチャレンジだと思いますが、結果も含めてどのような大会にしたいですか。

「ADCCへのチャレンジもそうなんですけど、日本一になりたいという想いがあって出場を決めた部分もあるんですよ。色んな大会があるなかでADCC予選で結果を残せば、そう見てもらえるんじゃないかと。極端な話、僕は試合もやりたくてやっているわけじゃなくて、むしろ緊張もするから出たくないんです。練習は好きだけど試合は苦手、みたいな。でも試合で勝つとチヤホヤされるじゃないですか(笑)」

――まさかそんな動機だったとは(笑)。

「練習して強くなるのもいいんですけど、試合で勝ったり優勝したりすると、周りが『あの選手強いらしいよ』って見てくれるじゃないですか。あれがいいんですよね(笑)」

――肩書やタイトルは自分の強さを形として残すものですからね。

「もちろん自分がどれだけできるかを試すことも目的ですし、今まで国内でしか試合をしなかったので海外の選手と肌を合わせることも楽しみです」

――ADCC予選を楽しみにしているMMA・グラップリング両方のファンに向けてメッセージをいただけますか。

「アジア・オセアニアで自分の強さを誇示して、この経験を自分の周りにフィードバックしたいですね。日本のグラップリングを発展させる…というのは大げさなんですけど、今以上に盛り上がってほしいですね。周りがみんな強くなって日本全体がレベルアップすれば、自分も強い人と練習する機会が増えると思うので」

――いい意味で気負わずに須藤選手らしい試合を期待しています。

「ありがとうございます。いつもこんな感じですが、頑張ってきます(笑)」

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【UFC FPI04】魂の耐久戦を戦ったスミスがテイシェイラと再戦。NCAAを2度制したブラボーヤングも注目!!

【写真】こんな攻防は絶対にない。ではどのような我慢合戦が見られるのだろうか (C)Zuffa/UFC

29日(木・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC FPI04。フィリッピ・ペナ✖クレイグ・ジョーンズのメインを筆頭に$3万が懸かった無差別級Tなど、世界のトップグラップラー&新鋭が集結する同大会では、MMA色の強いワンマッチも組まれている。

それがコメインで組まれたグローバー・テイシェイラ✖アンソニー・スミスのヘビー級マッチとフェザー級のローマン・ブラボーヤング✖アレックス・ペレスの2試合だ。


2020年5月、まだ未知の病原菌としてコロナの脅威が全世界を襲っていた頃にテイシェイラとスミスはUFN171──活動再開第2弾──のメインで戦っている。序盤の拮抗した勝負から3R以降はテイシェイラが、スミスをコントロールし徹底的にパウンドで痛めつけ、辛くも2つのラウンドはサバイブしたスミスが遂には最終回に仕留められている。

とはいってもスミスの粘りは驚異的でしかなく、今回は3年の時を経てグラップリングで両者が再び相対する。

ヘビーパンチャーのテイシェイラだが、柔術も黒帯で組み技競技の出場でいえば時を14年も遡るが、2009年のADCCブラジル予選で優勝し、同年にバルセロナで開かれた世界大会にも出場している。ばかりか、99キロ級で4位に輝いている。

続く2011年度の挑戦はブラジル予選で準優勝に終わり、2019年末のQuintet UltraまでテイシェイラはMMAに専念してきた。その後2021年10月にはUFCヘビー級王座となっていることは、周知の事実だ。元世界王者テイシェイラのグラップリング力は、スミスを上回ると予想される。とはいってもキャリア36勝(※18敗)のうち、14勝が一本勝ち(※KO勝ちは20度)のスミスも、極め力は相当なモノがある。

膠着無用、スタンド回避のサブオンリー・ルールでは、当日のコンディションも大いに勝敗を左右するものだが、5分3R制でなく、インターバルがないことも勝敗の鍵となるに違いない。43歳のテイシェイラを34歳のスミスが動かす試合となれば、マット上でのリベンジも大いにあり得るだろう。

またフェザー級戦ではフライ級タイトルコンテンダーのペレスが、ペンシルバニア州立大時代にNCAA D1を2度制したブラボーヤングの初のグラップリング戦(現地では初の柔術マッチと喧伝されている)の相手を務める。

レスリングベースのペレスは、ジヴァ・サンタナに長年に渡り柔術の手解きも受けており、サブミッション・レスラーとしての側面も持つ。対してブラボーヤングは大学を卒業後、フリースタイルでパリ五輪を目指す立場でありながら、レスリングのキャリアを全うした後にはMMA転向を既に宣言している。

このブラボーヤング、2020年の12月にアルジャメイン・ステーリングと6分間のフリースタイルレスリングの後、3分間のグラップリングというガチのエキシビションマッチを経験。レスリングでは6-4でリードし、グラップリングではRNCで敗れている。

いずれケージに足を踏み入れるであろうブラボーヤングは133ポンドでNCAAを制しており、ペレスはフライ級ファイターということを考えると、フェザー級契約はフィジカル的にはブラボーヤングが優位という見方も成り立とう。

レスラーとしてはフットワークを駆使し、シングルレッグやアンクルピックなどに強味を発揮するブラボーヤングは、ドミニク・クルーズともトレーニングもしてようだが、如何にペレスの柔術的な動きを断ち切ることができるのか──焦点はズバリこの一点に掛かってくる。つまりは、ペレスが引き込む可能性は十分にある対戦だ。

■視聴方法(予定)
6月30日(金・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC FPI04対戦カード

<ヘビー級/20分1R>
フィリッピ・ペナ(ブラジル)
クレイグ・ジョーンズ(豪州)

<ヘビー級/10分1R>
グローバー・テイシェイラ(ブライジル)
アンソニー・スミス(米国)

<ヘビー級/10分1R>
ニコラス・マレガリ(ブラジル)
ホベルト・サイボーグ・アブレウ(ブラジル)

<フェザー級/10分1R>
ローマン・ブラボーヤング(米国)
アレックス・ペレス(米国)

<140ポンド契約/10分1R>
ヘレナ・クレヴァー(米国)
エミリー・フェルナンデス(米国)

<無差別級T1回戦/8分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
ニック・ロドリゲス(米国)

<無差別級T1回戦/8分1R>
フィリッピ・アンドリュー(ブラジル)
ヴァグネウ・ホシャ(ブラジル)

<無差別級T1回戦/8分1R>
ヒョードル・ニコロフ(ロシア)
ハイサム・リダ(ガーナ)

<無差別級T1回戦/8分1R>
ガブリエル・アウジェス(ブラジル)
ダン・マナスー(米国)

■視聴方法(予定)
6月30日(金・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

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MMA MMAPLANET o UFC UFC FPI04 YouTube カイナン・デュアルチ クレイグ・ジョーンズ ニコラス・メレガリ ニッキー・ライアン ニック・ロドリゲス ハイサム・リダ ホベルト・アブレウ ヴァグネウ・ホシャ

【UFC FPI04】メインはクレイグ✖ペナ。陽性→IBJJF系大会3年出場停止のアブレウはマレガリと対戦

【写真】去年のADCC出場時のサイボーグ・アブレウ。ADCCはステロイドフリー。MMAではドラッグテストに莫大な費用を投じているUFCも、グラップリングでは世の趨勢に従うのか (C)SATOSHI NARITA

9日(木・現地時間)に開催&配信されるUFCファイトパス・インビテーショナルの展望後編。
Text by Isamu Horiuchi

ハイサム・リダが出場するトーナメントの見所に続き、今回はメインで組まれたクレイグ・ジョーンズ✖フィリッピ・ペナを戦の行方を占い、ニコラス・マレガリと戦うホベルト・アブレウのステロイド問題について言及したい。

<UFC Fight Pass Invitational04展望Part.01はコチラから>


まずジョーンズ✖ペナ戦は、長きに渡り世界のトップグラップラーとして揺るぎない地位を確立している両者だが、意外にもこれが初対決となる。

世界屈指のガードプレイヤー、ペナは昨年のADCCの最重量級準決勝にてジョーンズの盟友ニック・ロドリゲスと対戦。ボディロック取られて完全パスガードを許して敗戦した。が、今年の2月のWNOの再戦ではより強固なニーシールドと腕のフレームを駆使してパスを許さず、一進一退の攻防の末に僅差の判定勝利、リベンジに成功している。

対するジョーンズは、昨年のADCCは99キロ以下級に準決勝でニコラス・メレガリに競り勝ったものの、決勝でカイナン・デュアルチが繰り出した、膠着ペナルティ上等の強烈な抑え込みの前に屈して以来の試合出場だ。

ジョーンズのチームメイトのニッキー・ライアンらは「前戦では(足関節のスペシャリストではない)ニック・ロッドがペナから外ヒールを取りかける場面があった。ならばクレイグなら下から足を絡めて極めることができるだろう。できなくてもOTで勝てるのではないか」と予想する。

確かにサブミッション・オンリーで、さらに立ち技での膠着も許されない今回のルールは、スイープの名手ペナよりも極め業師のジョーンズにとって本領といえるだろう。

それだけに、ペナの出方──上から足を攻撃される危険を冒してでも自ら引き込み良い形を作りにゆくか、それともジョーンズの仕掛けを待って対応するのか。はたまた上下をコイントスに委ねてバタフライ&アンダーフックの攻防を挑むのか──が興味深い。

この他、ワンマッチでも注目すべき試合が組まれている。まずジョン・ダナハーのもと昨年からノーギ・グラップリングに進出して目覚ましい活躍を見せているニコラス・メレガリと、2013年ADCC世界大会無差別級優勝をはじめとした輝かしい実績を誇る42歳のサイボーグことホベルト・アブレウの試合も組まれている。

アブレウは昨年末のノーギ・ワールズで6度目の優勝を果たしたものの、薬物検査に引っかかり優勝剥奪&3年間の出場停止処分を下された。

それを受けて「私は確かに長年HRTホルモン補充療法を受けている。これは私のような30歳を過ぎた選手が、試合に出続けるためにハードな練習と回復を可能にするために必要であり、有益だ。IBJJFは選手に賞金を出してくれないから、私は金を稼ぐには何も検査のないプロイベントで、(薬物を使ってくる)より若く大きい選手と戦い続けなくてはならない。そもそもIBJJFが王者だけを検査すること自体が不公平ではないか」と、随分と開き直った声明を出したことで波紋を呼んだ。

薬物使用の是非はともかくとして、IBJJFと同様にUSADA(米国アンチドーピング機構)が行う薬物検査を採用するUFCの名を冠するこのイベントにて、アブレウの出場が許可されているという事実は留意しておくべきだろう。

ちなみにアブレウの盟友にして、やはり昨年末のテストで陽性となってなお今回のトーナメントにエントリーしているヴァグネウ・ホシャについても状況は同様だ。

アブレウ同様HRTを受けていることを公言しているホシャと、自らトップグラップラーとしては少数派である「ナチュラル」であることを大いにアピールするヒメネスの対戦が今回実現したら、正反対のイデオロギーのぶつかり合いとなる。

同じUFC傘下とはいえ、UFC本戦とUFCが行うグラップリングイベントである今大会は、まったく異なる統括原理のもとで開催されているということなのだろう。

■視聴方法(予定)
6月30日(金・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

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【UFC FPI04】立ちレス強制終了ルール適用UFCファイトパス招待TにB-TEAM移籍のハイサム・リダが出場

【写真】2021年のハイサム旋風を再び巻き起こすことができるか!! (C)SATOSHI NARITA

9日(木・現地時間)、東部時間の午後9時よりUFCファイトパスにて、グラップリング大会UFCファイトパス・インビテーショナル(FPI)04が配信される。
Text Isamu Horiuchi

強豪選手を集めたシングルマッチと優勝賞金3万ドル(※約430万円)が掛かった8人トーナメントを同時開催するこの大会は、トーナメントは本戦8分、メインカードのシングルマッチは本戦20分のサブミッション・オンリールールで争われる。

本戦で決着がつかなかった場合には、攻撃側と防御側に分かれて極めとエスケープの速さを競うEBI形式のオーバータイム(OT)で勝敗を決める。


UFC FPIルールの特徴は、立ち技の攻防が続くことを防止するための「ゲットダウン」ルールが採用されている点にある。スタンドの攻防が1分間続いた場合にはレフェリーが強制的にブレイクし、選手はバタフライガード(下の選手は双差しで相手の背中で手を組む)の上下に分かれて、(選択権はコイントスで決められる)寝技から攻防が開始されることとなる。

さらに、寝技の攻防で膠着を誘発する選手には積極的に警告やペナルティ(1回につき、OTにおいて自らのエスケープ時間を1分間加算される)が与えられ、選手たちは常に組技でのアクションを促されることとなる。

今回のトーナメントの参加選手は以下の通りだ。

ハイサム・リダ(ガーナ)
ダン・マナスー(米国)
フィリッピ・アンドリュー(ブラジル)
ヴァグネウ・ホシャ(ブラジル)
ガブリエル・アウジェス(ブラジル)
ヒョードル・ニコロフ(ロシア)
ニック・ロドリゲス(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

日本のファンにとって嬉しい知らせは、昨年12月のUFC FPI03に続いてのハイサム・リダのエントリーだ。米国移住後、デトロイトのアセンブリー柔術を拠点としてメジャーグラップリング大会で活躍をしてきたハイサム。昨年のADCC世界大会最重量級1回戦では、超大物ホベルト・アブレウからわずか75秒で腕十字を極めてみせ、世界にその恐るべき潜在能力を知らしめた。

が、2回戦ではルーズベルト・ソウザのテイクダウンに敗れ、また無差別級では階級下のジャンカルロ・ボドニにガードをパスされ、完全制圧された上で腕を極められてしまう等、発展途上な側面が露呈してしまったことは否めない。前述のFPI 03においても、やはり階級下のパトリック・ガウジオの三角絞めの前に初戦敗退となってしまった。

そんなハイサムは、今年4月末にデトロイトを離れてテキサスのB-Teamに移籍することを決意。「負けが続いて、自分の戦いをみんなに知られてしまっていることが分かった。新しい技術を身に付けなければいけないと思った。そのためにここ以上の場所はない。僕の弱点、やるべきことは自分でも分かっている。突然強くなるはずもないから、多くのドリルやスパーリングを重ねてゆくよ」とハイサムは語る。

実際、クレイグ・ジョーンズ、ニック・ロドリゲス、ニッキー・ライアンといった世界最高峰のグラップラーが所属するB-Teamは、これまでハイサムの大きな課題であった各要素──テイクダウン、足関節、柔術ファンダメンタル=パスガードの攻防──に優れた選手たちが集い、特に足関節とパスガードの技術においては世界最先端を行く集団だ。

重量級として突出した瞬発力とダイナミックな極めを持つハイサムが、真のコンプリート・グラップラーとなるためにはまさに最善の選択だろう。

持ち前の明るい性格であっという間にチームに溶けこみ、また道場前に駐車した自分の車を荒らす泥棒を追いかけ、素手で取り押さえるという経験までしたというハイサムは、今回が移籍後初戦となる。本人も語るように、わずか数ヶ月の練習で全てが劇的に変わるものではないだろうが、ガーナ生まれの少年が、日本~デトロイト~テキサスと移動し世界の頂点を目指す旅の新章の幕開けとして、今大会は注目だ。

そしてこのトーナメントには、ハイサムを受け入れたB-Teamの重量級エース、ニック・ロドリゲスもエントリーしている。ハイサムの加入について「僕と同体格で、同じように高い身体能力を持ったパートナーが得られて最高さ。ハイサムは自分のエゴを試合では勝つために上手く使うけど、練習ではシャットダウンし、いつも笑っているんだ」と大歓迎の様子だ。

前回大会で世界最強のグラップラー、ゴードン・ライアン相手にOTに持ち込み、eエスケープタイム時間差で敗れたもののチョークを極めかける場面を作ったロドリゲスが本命であることは間違いない。

チーム加入前、練習に訪れたハイサムとのスパーリング動画が公開されているが、そこでは──あくまでお互い、勝ち負けではなく技術の向上を目指した手合わせにおいて──ロドリゲスがボディロックからパス、マウントを奪い上からの三角で極めているシーンがある。今回ハイサムとの同門対決が実現した場合、お互い手の内を知り尽くしているからこそ、当時よりさらにステージの上がった攻防を期待したいところだ。

さらに直前になって、ペドロ・ホシャに代わりロベルト・ヒメネスがエントリーされたこともこのトーナメントの期待感を増している。どのポジションからもダイナミックに極めを狙いにゆくヒメネスと、同様のスタイルを最重量級で実践するハイサムの対戦が実現すれば、好勝負となることは必至だ。

他にも世界王者レベルのグラップラーたちが続々と名を連ねるこのトーナメントでは、ジョン・ダナハー門下の22歳の巨漢ジョン・マナスー、10th Planetセントペテルスブルグ支部のヒョードル・ニコラスといった新顔の戦いぶりにも注目だ。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月30日(金・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

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BELLATOR MMA MMAPLANET o ROAD FC アダム・ピコロッティ イリマレイ・マクファーレン クリス・ゴンザレス クレイグ・ジョーンズ ゲガール・ムサシ サルバツホン・ハミドフ シドニー・アウトロー ジェイク・シールズ ソウル・ロジャース ティム・ワイルド デニス・キルホルツ デヴィ・ギャロン ドゥグラス・リマ ファビアン・エドワーズ ブレント・プリマス マテウス・ガムロ マンスール・ベルナウイ

【Bellator296】人生2度目の$100万獲得へ。ギグラースイープ=ベルナウイが、ラバーガードのプリマス戦

【写真】どのようなMMAになるのか。ガードワークの妙が見られることに期待 (C)BELLATOR

12日(金・現地時間)、フランスは花の都パリのアコー・アリーナで開催されるBellator296「Mousasi vs Edwards」の計量が11日(木・同)に行われた。

昨年と同じく5月開催となったパリ大会、メインはミドル級のタイトル挑戦権争い元王者ゲガール・ムサシとファビアン・エドワーズが組まれた。メインをオランダ✖英国人対決に譲った10名のフランス勢、とりを務めるのはライト級ワールドGP準決勝でブレント・プリマスと対戦するマンスール・ベルナウイだ。


日本ではRoad FCライト級100万ドル争奪Tウィナー、そしてRoad FCライト級チャンピオンとして知られるベルナウイが、昨年10月のアダム・ピコロッティ戦以来2戦目のサークルケージインとなる。当初ベルナウイはGP準々決勝でシドニー・アウトローと対戦予定だったが、そのアウトローが禁止薬物使用より出場停止の処分を受け、元ライト級世界王者プリマスと戦うこととなった。

キャリア20勝4敗、最後の敗北は7年前のマテウス・ガムロ戦。以来、100万ドル獲得後に2年半のバカンス──いやブランクを挟み、8試合連続フィニッシュ勝利を手にして来た。そのうち6試合がRNCで一本勝ち、ある意味チョークマスターのベルナウイだが、フィニッシュに至るまでのプロセスに忘れてはならないスイープがある。

ハーフガードを取り、相手の足を挟んだ側とは反対側にひっくり返すスクープスイープ、そして足をクロスした側に返すブリッジスイープのコンビネーション、いわゆるギグラースイープに関してMMA界随一の使い手といえる。

この状態に入られることで対戦相手は頭のある方へ、あるいは尻の方にひっくり返される仕掛けを意識しすぎ、腰を蹴り上げられエレベーション、または潜りと変幻自在のスイープの餌食となるケースもしばしば。

ベルナウイは相手の動きに反応するだけでなく、動かない相手への創りにも長けていることで、ギグラースイープを何度も試合中に使い、テイクダウン&スクランブルの攻防での疲弊が極端に少ないファイトをやってのける。

ある意味、現代MMAにおいてファイターはテイクダウンを奪ってもスクランブルゲームになるのは承知の上だろう。しかし、しっかりと相手の背中をマットにつかせているにも関わらず、上下を入れ替えられると精神面でも相当に削られてしまう。

そんなギグラースイープ・マスターのベルナウイにとって、プリウスはキャリア最悪の相手になる可能性がある。直近の試合は10カ月前でアレクサンドル・シャビリーの右クロスにKO負けを喫しているが、プリマスは寝技力に定評があるMMAグラップラーだ。

ケージ&サブオンリーのSUBでクレイグ・ジョーンズにはRNCで敗れているが、OTとはいえあのジェイク・シールズを腕十字で下しているプリマスは、かつてのイリマレイ・マクファーレンを想わせる10thPlanet柔術家といっても過言でないだろう。

ただしマクファーレンが極め系であるのに対し、コントロール系のプリマスは判定では不利になるケースが少なくない。ただし、今回の試合に関しては下になることを厭わないプリマスだからこそ、ベルナウイのスイープに対しても平常心をキープして戦うことができる。

よってベルナウイのBellatorデビュー戦となったピコロッティのようにスイープの仕掛けに対し、トップを維持することに頭が行き過ぎて、バックを許すような失態はまずない。ばかりかサブオンリーで見られるような、抵抗せずに下になることを選択するような摩訶不思議なMMAが見られるかもしれない。

ではバックを取ってからの極めの強さをベルナウイが発揮にするには、どうすれば良いのか。ここで問われるのがパスガードの強さだ。パスの圧力に負け、プリマスが背中を譲りつつ防ぐという心理になるとベルナウイはバックを奪取し、鉄板のフィニッシュコースに持ち込める。

対して、プリマスがパスは平気。また足を戻せるという思考で戦うようなら……パウンド有りMMAにおいて15勝目にして初の判定勝ちをベルナウイが手にすることもあり得る。

結果、ベルナウイが人生2度目の100万ドル獲得に近づくわけだが、いずれにせよプリマスが勝つにはアグレッシブなラバー系のガードワークが欠かせない試合となる。

■視聴方法(予定)
5月13日(土)
午前0時30分~ U-NEXT

■Bellator296計量結果

<ミドル級/5分3R>
ゲガール・ムサシ: 185.6ポンド(84.18キロ)
ファビアン・エドワーズ: 184.8ポンド(83.82キロ)

<ライト級ワールドGP準々決勝/5分5R>
マンスール・ベルナウイ: 154.6ポンド(70.12キロ)
ブレント・プリマス: 154.6ポンド(70.12キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥグラス・リマ: 185.8ポンド(84.27キロ)
コステリョ・ファン・スティーニス: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
チボー・グッチー: 155.6ポンド(70.57キロ)
キーン・ムサ: 155.2ポンド(70.39キロ)

<女子フライ級/5分3R>
デニス・キルホルツ: 125.2 ポンド(56.78キロ)
パウラ・クリスチーナ: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
オリバー・エンカンプ: 170ポンド(77.11キロ)
ルカ・ポクリ: 169.6ポンド(76.92キロ)

<ライト級/5分3R>
ソウル・ロジャース: 155.8ポンド(70.66キロ)
デヴィ・ギャロン: 155.4ポンド(70.48キロ)

<フェザー級/5分3R>
イーブ・ランジュ: 145.8ポンド(66.13キロ)
ピオトル・ニジェルスキー: 146.2ポンド(66.31キロ)

<141ポンド契約/5分3R>
サルバツホン・ハミドフ: 140.6ポンド(63.77キロ)
ケヴィン・ペッシー: 140.4ポンド(63.68キロ)

<ライト級/5分3R>
ティム・ワイルド: 156ポンド(70.76キロ)
クリス・ゴンザレス: 155.4ポンド(70.48キロ)

<フェザー級/5分3R>
ファバカリ・ジェッタ: 145.4ポンド(65.95キロ)
キアー・ハーヴィー: 145.8ポンド(66.13キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
アザエル・アジュジ: 150ポンド(68.03 キロ)
ジョルジュ・サジュ: 149.6ポンド(67.85キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ブーマハ・キャマハ: 170.1ポンド(77.15キロ)
フーマン・ドゥビエンヌ: 172.4ポンド(78.19キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョゼ・アウグスト: 205.2ポンド(93.07キロ)
サイモン・ビヨン: 205.6ポンド(93.25キロ)

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【Gladiator020】ジョセフ・チェンとFSGウェルター級王座決定戦、森戸新士─02─「これまでと違う戦い」

【写真】ポイントが入らなくて、勝つためにパスという展開は見られるのか。またジョセフ・チェンは下攻めを選択するのか(C)MMAPLANET

22日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator020で、PROGRESS初代フォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座を懸けてジョセフ・チェンと対戦する森戸新士のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

対戦相手であるジョセフ・チェンについて語ってもらった前編に続き、そのジョセフ・チェンと如何に戦うかを訊いた。プログレスに限らずプログラップリングの場で、様々な相手と戦ってきた1年の集大成――森戸はその腰に初のベルトを巻くことができるか。

<森戸新士インタビューPart.01はコチラから>


――今回のジョセフ・チェン戦はADCCルールでもサブオンリーでもなく、フォークスタイルグラップリングマッチです。その点で森戸選手に利があると思いますか。

「それはあると思います。ただMMAグローブを着けた試合の経験ぐらいかもしれませんね。試合ではどんどんケージを使っていこうと考えていたのですが、B-teamの練習動画を視るとジョセフ・チェンも壁際の練習をしていて。しかもヴォルカノフスキーと壁際の練習をしているんですよ」

――UFC世界フェザー級王者のアレックス・ヴォルカノフスキーですか。

「クレイグ・ジョーンズがヴォルカノフスキーのグラップリングの練習パートナーで、ジョーンズはジョセフ・チェンを引き連れて練習していました」

――B-teamの練習動画といえば、ADCCオセアニア&アジア予選で対戦経験のある岩本健汰選手がジョセフ・チェンと一緒に練習していましたね。

「確か岩本選手はADCC予選で対戦する前にも、ジョセフ・チェンと一緒に練習したことがあるんですよね。まぁ、ジョセフ・チェンから『モリトはどんな選手なんだ?』と聞かれているかもしれないです(笑)。

僕は別に岩本選手と練習しているわけではないし、一度対戦したことがあるだけなので、特に気にはしていないです。ただ、セコンドには岩本選手が就くかもしれない。そこにクレイグ・ジョーンズも加わっていたら、ファンとして僕は嬉しいですけど。アハハハ」

――対戦相手のセコンドなのに(笑)。一方、森戸選手にとってはフォークスタイルグラップリングマッチで戦ううえで、ADCCルールやサブオンリーの試合しか映像のない相手の研究はできるものなのでしょうか。

「うーん、もともとジョセフ・チェンが情報のない選手ですから。ここ最近伸びてきている選手なので、そもそも試合映像も少ないです。とにかく強いっていう話を耳にするっていうぐらいで。でもスクランブルが強い選手なので、フォークスタイルグラップリングでもメチャクチャ強いと思いますよ。もちろんスタンドも強くて、壁レスもやっていますし」

――フォークスタイルグラップリングで必要な要素を兼ね備えている選手というわけですね。

「それに加えて、3R制なので引き込んでくる可能性もあると思っています。2ポイントを献上してでも極めに来るとか。まず相手は極めに来るでしょう。そうなるとシッティングからサブミッションを狙ったほうが、極められる可能性は高くなりますからね。そのジョセフ・チェンを相手に、どう戦おうかと考えています」

――森戸選手にとっても、過去のフォークスタイルグラップリングのように「引き込んだら優位」という試合展開ではないかもしれません。

「どうしても相手に2ポイントを献上してしまいますからね。僕も、これまでとは違う戦い方になると思います。須藤選手との試合(2022年9月、須藤拓真に4-1で勝利)でも、あれが他のノーギの試合であれば、全然違う試合展開になっていたはずです。どちらが先に引き込むか、という勝負があったり――一番はパスガードのポイントがあるかどうかで、試合展開が大きく変わってきます」

――その須藤戦も、過去の森戸選手の試合とは展開が大きく異なっていました。下になる須藤選手に対し、森戸選手がトップからどう攻めていくかという展開で。

「試合中にアジャストしたところは大きかったです。相手がテイクダウンに来ることはない、だからまず2ポイントを取りに行こうという意識はありました。でもこちらが組めば相手は引き込んでくるので、想定したものとは少し違っていたんですよ。足関節のセットアップも上手かったですし、何回か形を作られてしまって。そのためにリスクを取らずに、ポイントを守る形にアジャストしていきました」

――印象深かったのは、須藤選手がケージ際で背中を着けている状態で、森戸選手がやりづらそうにしていたシーンです。

「須藤選手はケージ際で戦おうとしていましたじゃないですか。だから僕はガードの中に入らず外からパスしようと考えたものの、ケージが邪魔でパスしにくかったです。それも相手の作戦だったと思います。ケージがあるので僕が回りきれず、そこに足関節を取りに来るとか。そのために戦い方を変えました」

――きっと過去の試合では、森戸選手の相手がそう考えていたのだろうなと。

「アハハハ、そうでしょうね」

――須藤戦から3カ月後には、闘裸男寝試合=サブオンリーの試合で白木アマゾン大輔選手と対戦し、結果は時間切れドローでした。

「アマゾンさんは、やりづらかったです。足を触らせてくれなくて。ずっとレスリングを練習していたみたいで、スタンドも構えが低くてケージまで押していくことが難しかったですね。僕としてはケージ際で戦おうと考えていたのですが、試合後にアマゾンさんと話をしたら『絶対にケージ際へは持ち込ませない』と考えていたそうです(苦笑)。それで僕が引き込んで足を取ろうとしても、アマゾンさんがスプロールのように足を伸ばして取れない。上半身を狙っても、ワキとヒジを閉める力が強くて取れない。鉄壁のディフェンスでした」

――そう考えると、この1年はフォークスタイルグラップリングだけでなく、プログラップリングの舞台で様々なタイプの選手と対戦してきました。その中で得たものはあるでしょうか。

「プログレスに関していえば、壁レスの練習を始めました。それと今までは、ほとんどギの練習しかしていなかったのですが、ノーギの練習も大切にしています。他は、それほど大きな変化はないですね(苦笑)。逆にプロだからアマチュアだからというのは、気にしないようにしています。どちらでも試合が始まったら相手と1対1で、一つのルールがあり、レフェリーが見届けるなかで試合をする。それはアマチュアの柔術でやってきたことと変わらないですから。

ただ、プロの試合になるとお客さんも多いし、アマチュア時代と違う評価を受けることにもなります。あとは雰囲気が全然違うので、プロの舞台に慣れる必要がある。そこでずっと試合に出させてもらったことで、今はプロの舞台に慣れてきたと思っています。特にグラジエイターは、今では176Boxの控室も勝って知ったるものでメチャクチャくつろいでいますよ(笑)」

――ホームのようなグラジエイターの会場で行われるプログレスのタイトルマッチに向けて、意気込みをお願いします。

「しっかり勝って、ベルトを巻きます。ベルトを巻くというのは、格闘技をやっている者として夢ですからね」

■視聴方法(予定)
1月22日(日)
午後2時20分~THE 1 TV YouTube

■ Gladiator020対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎(日本)
井上啓太(日本)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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AJ・マッキー DEEP Gladiator020 MMA MMAPLANET o Progress RIZIN Road to UFC UFC YouTube   エディ・アルバレス キック キ・ウォンビン クレイグ・ジョーンズ コンバット柔術 ジョセフ・チェン ジョン・オリニド チョ・ソンビン プロレス ボクシング 中川皓貴 久保健太 井上啓太 宮城友一 山田崇太郎 森戸新士 櫻井雄一郎 江木伸成 池本誠知 海外 竹本啓哉 笹晋久 藤田大 長谷川賢

【Gladiator020】櫻井代表、池本誠知、長谷川賢。グラジを語る。

【写真】2023年、グラジはいかに発展するのか(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、大阪府豊中市の176BoxでGladiator020が開催される。今大会はキ・ウォンビンとチョ・ソンビンら韓国の強豪に加え、ジョセフ・チェンやジョン・オリニドなど注目のファイターが揃う国際色豊かな興行となった。
Text by Shojiro Kameike

これまでフォークスタイル・グラップリングやコンバット柔術マッチ、サブオンリー・グラップリングをGLADIATORに提供してきたPROGRESS実行委員会の長谷川賢氏が、グラジエイターで海外選手の招聘を担うことになったのは既報どおりだ。

そのグラジエイター新体制に、元DEEPウェルター級王者で現在は株式会社Styleの池本誠知代表が加わるという話が伝わってきた(※取材はスーパーバイザー就任発表前に行われた)。そこで今回は特別企画として、グラジエイター櫻井雄一郎代表×プログレス実行委員会の長谷川氏×池本氏がグラジエイターと日本のMMAについて語る鼎談をお届けしたい。


――今大会から長谷川選手がグラジエイターのタレントリレーションを担うだけでなく、池本さんがグラジエイターの体制に加わるというお話を聞きました。その22日の大会ですがタイトル戦、国際マッチ、キックにグラップリングと本当にバラエティに富んだラインナップとなっています。

長谷川 今、多くの日本人選手は海外の大会に出て初めて、世界の強豪と対戦することになるじゃないですか。そうではなく、日本で世界の強豪と対戦できるようにして、この国のMMAを強くしていく。それがこの協力関係の発端でした。

櫻井 グラジエイターとしては、毎回ではないですがコロナ以前は海外の選手も呼んできました。大会としても海外の選手が出るというだけで、一つのバリューが付きます。まず明らかに日本人選手とは違う身体つき――それだけでも観客の目を引きつけますよね。それと戦績上は勝ち星が少なくても、決して弱いわけではないのが外国人選手の怖いところです。特に今の韓国人選手は戦績が少なくても強いし、勢いもありますから。

長谷川 今回は選手発掘のためにフィリピンへ行き、その様子を動画にしてYouTubeにアップしています。それを見ると、今回フィリピンから来る選手にも感情移入がしやすいし、僕たちが何をやろうとしているかも分かってもらえるかなと思っています。

櫻井 今回は韓国だけでなく、フィリピンから来てくれる選手も楽しみですよね。まさに未知の強豪といいますか、動画からでも秘められた実力が見えてきます。グラジエイターのケージで、日本人選手とどんな試合をしてくれるのか。何よりストイックで、深い気持ちを持っている選手ばかりです。戦績や実力はまだ浅くても、パワーや勢いなど何かに特化した選手だと思います。オリニド選手は若いし、勢いもあって楽しみですね。

長谷川 オリニドは練習を見ても試合映像を見ても、とにかくフィニッシュを目指す気持ちが強い選手です。練習で16オンスのボクシンググローブを着けていても、グラウンドでRNCを狙いに行ったりとか。

池本 櫻井さんの仰るとおり、戦績だけでは選手の実力を測ることができないんですよ。僕が米国でエディ・アルバレスと試合をした時(2005年2月にTKO負け)、彼はまだデビューから4戦目ぐらいで。手元にある情報だけでは、彼がどういう選手か分かりづらくて。

長谷川 それで相手がエディ・アルバレスだったというのは、今考えると凄い話ですよね(笑)。

池本 実際目の前に来たら、メチャクチャ強そうで。アハハハ。そういう経験って、後々すごく生きてくるんですよ。名前が知られていなくても、相手はすごく強いことを想定して試合に臨まないといけない。あの試合は、すごく良い勉強になりました。日本人選手が相手だと、組んだ時の力とかも凡そは想像できます。でも海外の選手は、それこそ国によって力もタイプも全然違っていて。いろんな国の選手と対戦しておくことは大切だと思いますよ。

――その一方で、キ・ウォンビン×グスタヴォ・ウーリッツアァーという外国人対決も組まれました。

櫻井 フフフ、結構パンチの効いたカードだと思います。

長谷川 良いカードですよね!

櫻井 今の日本だと、王者も挑戦者も外国人選手というカードは、なかなか組まないですよね。キ・ウォンビン選手はRoad to UFCでKO負けをして、反対にグスタヴォ選手は前回グラジエイターで井上啓太選手に豪快なKO勝ちを収めています。

今回もグスタヴォ選手がキ・ウォンビン選手を――という展開も考えられるじゃないですか。もちろんキ・ウォンビン選手の強さと勢いも大好きです。グスタヴォ選手が相手でも、臆さず前に行くでしょう。その2人が戦うことで、壮絶なフィニッシュが期待できる対戦です。

池本 僕が現役の頃も、同じ大会で凄い外国人対決があったら、もうファンとして見ていましたよね。やっぱりMMAが大好きだから、研究モードを押し殺して楽しみたいという気持ちになってしまって(笑)。それとグラップリングでも海外の強豪を呼ぶって凄いです。

長谷川 プログレスをやっていくうえで、そうなるしかないかなって思っています。昨年の大晦日、RIZINでAJ・マッキーとサトシが対戦しましたよね。日本人MMAファイターだと、サトシのガードの中に入ると極められてしまいます。でも米国のトップファイターは、そんなサトシのガードに入っても極められないんです。

やっぱりMMAで強くなるためには、AJのようなグラップリングの強さが欲しい。そのためには海外の強豪と対戦していくしかないと思っていました。それはMMAのためで、今は柔術家の森戸新士選手がフォークスタイル・グラップリングで戦ってくれています。

森戸選手が、その試合で感じたことをMMAファイターたちにも伝えてくれている。その森戸選手の相手に、今回はクレイグ・ジョーンズの秘蔵っ子であるジョセフ・チェンを招聘することができて、本当に嬉しいです。

櫻井 正直まだ会場のお客さんには、プログレスの方向性が伝わりきっていないと思います。しかし多くの選手から、『自分もフォークスタイル・グラップリングをやってみたい』という声を頂いています。私自身は、グラップリングの試合が集客につながらなかったとしても、プログレスの試みは日本のMMAを強くするために必要だと思っています。

日本のグラップリング力向上のためにどうすればいいのか。そう考えていた頃に長谷川さんからプログレスのお話を頂いて、海外で通用する選手を育てたいグラジエイターとしても必要だと思っています。プログレスだけでなく、良いと思うことはどんどん提案していただきたいです。

長谷川 櫻井さん、そこで一つ提案ですけど……。プログレスでレジェンド枠を設けたいと思っていて。

櫻井 フフフ、なるほど。それは面白いですね。

長谷川 今回のテレビ解説を、長南亮さんにお願いしたんですよ。決して煽っているわけではないんです。決して――でも、面白いかなと思って(笑)。

2018年9月にグラジで船木誠勝とプロレスを行っている池本

池本 ……えっ、僕ですか!?

――2013年4月、池本さんの引退試合の相手を務めたのが長南さんでした。まさかここで引退試合の続きを、フォークスタイル・グラップリングで……。

池本 アハハハ。そういえばグラジエイターでは、船木誠勝さんとプロレスをやらせてもらっていますからね。今はプロレスの練習しかしていないすけど、グラップリングは好きなので練習しておきます(笑)。

<この項、続く

■視聴方法(予定)
1月22日(日)
午後2時20分~THE 1 TV YouTube

■ Gladiator020対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎(日本)
井上啓太(日本)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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