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【KSW53】元ウェルター級王者マンコフスキーが、元フェザー級王者ロゼクから3-0の判定勝ち

<ライト級/5分3R>
ボリス・マンコフスキー(ポーランド)
Def.3-0:29-28.29-28.29-18
マルチン・ロゼク(ポーランド)

マンコフスキーの右ローに右を合わせようとしたロゼク。続く前進に真正面から組みついたマンコフスキーがテイクダウンを決める。ケージを背に立ち上がったロゼクだが、押し返しても離れることができずケージに押し込まれた状態でエルボーを繰り出す。ニータップで崩したロゼクは、スクランブルでマンコフスキーのバックへ。正面を取り返すと、ボディにパンチを入れる。

体を回して離れたマンコフスキーに左ミドルを入れたロゼク。左フックを空振りしたロゼクだが、シングルからレッグリフトがすっぽ抜けバランスを崩したマンコフスキーの立ち上がり際に跳びヒザを狙う。ここに組みついてケージに押し込むマンコフスキーは、テイクダウンは奪えず自ら離れる。ロゼクのパンチに組んでクリンチという展開を繰り返すマンコフスキーが、シングルからバックに回り込む。ロゼクは胸を合わせてエルボー、間合を取り直したマンコフスキーにローを入れた。

2R、ロゼクは左ロー、続いて左前蹴りを繰り出す。マンコフスキーのワンツーに右をカウンターで入れたロゼクのローが急所に入り、試合が中断。再開後、マンコフスキーが意義フックをヒットさせる。続いて左ボディアッパーを決めたマンコフスキー、直後に頭が当たりまたもショートブレイクが設けられる。試合が再開されるとロゼクが近距離の打ち合いでエルボー、離れたマンコフスキーが左ボディストレートを打ち込む。

距離を詰めてきたロゼクに対し、左ボディフックを決めたマンコフスキーだが直後に右フックを被弾。ここから組んだマンコフスキーがボディロックテイクダウンに成功する。ハーフからワキをこじ開けて肩固めを狙うマンコフスキーに対し、ロゼクはエビで暴れて許さない。枕でプレッシャーを掛けるマンコフスキーの額が、エルボーが頭突きかでカットしている。そのマンコフスキーはスクランブルでバックに回るも、ロゼクがクラッチを剥がして打撃の間合いへ。マンコフスキーが右フック、ボディを決める。ロゼクもワンツーを返すが、疲れが見せて追撃がないままラウンドが終わった。

最終回、距離を詰めるロゼクはここで組みを選択。マンコフスキーはギロチンがすっぽ抜けて下になるが、すぐにスタンドに戻る。直後にボディフックを2発、左フックをマンコフスキーが決める。頭が当たるとアピールするロゼク、ブレイクの目的は少しでも息を整えることか。再開後、組みついたロゼクに対し左腕を差したマンコフスキーが投げを打つ。離れた直後にマンコフスキーがワンツーを決め、ロゼクのハイキックの直後にニータップでテイクダウンを狙う。

ケージに押し込まれたロゼクは、両ワキを差されバックを許してグラウンドに持ち込まれる。すぐに立ち上がるもバックを取られた状態が続くロゼクは、スイッチもすかされ我慢の展開に。マンコフスキーは前方にロゼクを崩し、ワンフックでバックに乗る。ロゼクは前方に落として、間合を取りなおす。ここで再び組んだロゼクは、ギロチンを失敗したマンコフスキーをがぶってヒザを入れる。マンコフスキーがヘッドロックを振り払った立ち上がったところで時間に。結果、マンコフスキーが判定勝ちを手にした。

組みだけでなく打撃でも上回ったマンコフスキーが、元ウェルター級王者の意地を見せ元フェザー級王者のロゼクを3-0の判定で下した。


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【KSW53】計量終了 ファンの前で公開計量も、パークが体重オーバーでガムロとの統一戦はノンタイトルに

【写真】なんともシュールなファイト時の出で立ちのヤクビエツと、背広姿のグジェビグ(C)KSW

10日(金・現地時間)、ポーランドのワルシャワで無観客大会として開催されるKSW53「Reborn」の計量が行われた。

明日のイベントは無観客で行われるが、お国柄かKSW名物の生バンドの重低音BGMこそ省かれたもののパブリック計量&フェイスオフがショッピングセンターで行われた。

またファンはソーシャルディスタンスを取ることなく、マスクをしている人の数も非常に少ない様子がKSW TVの動画からも明らかになっている。

公開計量を通して、マスクをして登場したのはクロアチア人のフィリップ・ペジッチだけ──つまりポーランド人ファイターは全員がマスク未着用だった。

そんなパブリック計量の最後にメインでノーマン・パークとライト級王座統一戦を戦う──ライト級&フェザー級王者マテウス・ガムロが、2本のベルトを肩にかけメガネをつけたまま登壇。パークは本計量で体重オーバーになっており姿を見せないまま計量は終了し、両者の試合はノンタイトル戦の5分✖5Rで実施されることとなった。

因縁の決着戦もパークが体重を落とせなかったことで、いきなり水を差された形だ。


ファンの目の前で行われた公開計量では、ノーネクタイの背広姿で登壇したアンジェイ・グジェビグと、トマシュ・ヤクビエツのフェイスオフ──ヤクビエツの苦い顔が印象に残った。

この両者の1戦はグジュビクがFight Exclusive Nightミドル級&ウェルター級王者で、ヤクビエツがArmia Fight Nightウェルター級王者という顔合わせで、KSWウェルター級王者ロベルト・ソルディッチへの挑戦権が事実上掛けられている。

背広で公開計量に姿を見せたグジェビグはストライカーで、オーソながら特に左から右のワンツー後に繰り出される左ミドルや左ハイは非常に威力があり、ペースを掴む攻撃手段だけでなくフィニッシュにもなる。

対してヤクビエツはボクシング&柔術の選手で、基本はトップでパウンドで削り、スクランブルからバックを制す現代MMAなスタイルながら、ストレートフットロックを果敢に仕掛け、ヒールで対戦相手のヒザを破壊するなど、極めの強さも見せてきた。

明日の試合でも、下にったヤクビエツが果敢に極めを狙うことができるのか。あるいはグジェビグが打撃で突き放し、テイクダウンを切ってパンチで詰めていくのか──が、見所となる。

さらには、KSW活動再開イベントらしく実績のある選手が揃った今大会では、セミの階級を越えたチャンピオン対決=元KSWウェルター級王者ボリス・マンコフスキー✖元フェザー級マルチン・ロゼクも注目だ。

フェイスオフでロゼクがかめはめ波は見せる。これに対し、マンコフスキーはロゼクが被っていたキャップを取り上げ、ならばとロゼクが逆にマンコフスキーのサングラスを外す。ここから胸をついてあわや乱闘という状況ながら、両者は笑顔を浮かべたままで、じゃれあっている風でもあった。

■ KSW53計量結果

<ライト級/5分5R>
マテウス・ガムロ:70.3キロ
ノーマン・パーク:71.8キロ

<ライト級/5分3R>
ボリス・マンコフスキー:70.7キロ
マルチン・ロゼク:70.4キロ

<ミドル級/5分3R>
トマシュ・ドルヴァル:83.9キロ
ウーカシュ・ビエンコウスキ:84.0キロ

<ウェルター級/5分3R>
アンジェイ・グジェビグ:77.2キロ
トマシュ・ヤクビエツ:77.4キロ

<ライト級/5分3R>
ロマン・ジュマンスキ:70.7キロ
フィリップ・ペジッチ:70.5キロ

<ライト級/5分3R>
アルトゥル・ソウィンスキ:70.4キロ
グシェゴシュ・ジュラコウスキ:70.5キロ

<80キロ契約/5分3R>
カミル・スミゾウスキ:79.1キロ
ミハウ・ピエツァク:79.7キロ

<バンタム級/5分3R>
セバスチャン・シュブシュ:61.1キロ
ヤクブ・ヴィクワッチ:61.6キロ

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【KSW53】KSWの活動再開はライト級統一戦ガムロ✖パーク、チャンプ対決&他団体王者マッチから

【写真】ガムロが面白いのは、完全狂犬タイプのグラップラーであること。そしてパークともどもダーティーファイトも辞さない (C)KSW

「WE AER BACK」──2日(金・現地時間)、ポーランドのKSWが11日(土・同)にタイトル戦を含む無観客大会の開催を改めてプレスリリースで発表した。

新型コロナ感染拡大から活動再開期を迎えたMMAワールドだが、KSWでも今大会を5月末からSNSを通じて発信してきた。


ポーランドでは3月15日から感染脅威事態宣言がなされ国境が封鎖されていたが、6月にEUやEFTA(欧州貿易連合)に加盟している国のビジネス関係者の入国は認められている状況になっている一方で、感染者数は35000人、死者は1500を数えている。

そんななか、再生KSWでは首都ワルシャワのスタジオで無観客大会として、今大会= KSW53「Reborn」を実施する。メインはKSWライト級王座統一戦=正規王者でフェザー級との2冠王マテウス・ガムロが、暫定王者ノーマン・パークと対戦するグラッジマッチだ。

両者は2017年5月に5万8000人の観客を集めたスタジアムショーでライト級王座を賭けて戦い、疑問の声が集まった判定勝ちをガムロが収めている。その結果、5カ月後にはガムロにとっては敵地といえるアイルランド大会で再戦が実現した。そして両者の感情のしこりが悪い影響を及ぼし、パークのアイポークで試合はNCとなっている。

あれから2年9カ月──ガムロはクレベル・コイケを下してフェザー級王座を獲得して以来、1年8カ月ぶりのMMAファイトで、昨年9月にマルチン・ロゼクを破り暫定王者となったパークと因縁の決着戦を戦うことになった。5万8000人の観客の前だろうが、無観客大会だろうが、このマッチアップが熱くならないわけがない。

コ・メインではパークとの暫定王座戦に敗れた元フェザー級チャンピオンのロゼクが、元ウェルター級王者ボリス・マンコフスキーとライト級で戦うという試合が組まれた。階級を上げてライト級のロゼクと、下げてライト級のマンコフスキー、どちらが動けるコンディションにあるのかも鍵となろう。

さらに注目はアンジェイ・グジェビクのKSW初陣だ。グジェビグは規模の差はあるとはいえKSWの対抗組織Fight Exclusive Nightのミドル級&ウェルター級チャンピオン。同じくポーランドのMMAプロモーションArmia Fight Nightウェルター級王者で、今回がKSW初参戦となるトマス・ヤクビエツとの対戦は、事実上ウェルター級王者ロベルト・ソルディッチへの挑戦権が掛っているといって間違いない。

さすがは最強MMA独立国家=KSW、活動再開からマニア垂涎のラインナップを揃えてきたといえるだろう。