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【UFN226】MMAデビューから2年でUFC。戦禍の神、ブノワ・サンドニ「特殊部隊で規律を身につけた」

【写真】何事にも動じないのだろう。そんな表情のサンドニ。取材から2日後には計量も終え、チアゴ・モイゼスと共に156ポンドでパスをしている(C)MMAPLANET

本日2日(土・現地時間)にフランスはパリのエコー・アリーナで開催されるUFN226:UFN ESPN+84「Gane vs Spivak」でブノワ・サンドニがオクタゴン4連勝を賭けて、チアゴ・モイゼスと戦う。
Text by Manabu Takashima

世に名高いフランス軍特殊部隊=スペシャルフォース出身、西アフリカ諸国でテロリストと向き合い、勲章を授与されているサンドニはプロデビューから2年でUFCと契約を果たした。日本ではほぼ無名だが、BRAVE CFからUFCと短期間で濃密なキャリアを重ねてきたサンドニ=戦禍の神に初インタビューを試みた。


――チアゴ・モイゼスと週末に戦います。今の調子を教えてください(※取材は8月30日に行われた)。

「良い調子だよ。トレーニングキャンプは前回の試合が7月1日だったから、当然のように短期間だったけど、何も問題ない。ランカーでウェルラウダ―、凄くやりがいのある相手だ。ウォリアー・ファイトを見せるよ」

──UFCで3勝1敗。通算でも10勝1敗と素晴らしいレコードを持っていますが、まだ日本のMMAファンはブノワのことをほとんど知らないといっても過言でないです。MMAとの出会いを教えてもらえないでしょうか。

「マーシャルアーツを始めたのは8歳の時、柔道を習うようになった。競い合うというよりも、楽しんでいた。ただ続けていく上で、柔道では満ち足りていない自分に気付いたんだ。そんな時、2008年の柔道五輪金メダリストであるサトシ・イシイがMMAに転向した。きっと彼も同じ想いだったように思うんだ。僕自身は19歳まで柔道を続けたけど、ケガも多く、トレーニング内容も同じことを続けていることで、フィジカル的にも十分でなかった。もう一度、心身ともに自分を鍛え直そうとスペシャルフォース(フランス軍最強と謳われる特殊部隊)に入隊したんだ。

最初のミッションでブルキナファソ・マリ国境紛争での任務に就いた。それからも西アフリカで5年間、軍の一員として過ごした。2017年にブラジリアン柔術に出会い、柔道と違い投げ技はなかったけど極めるという部分に惹きつけられた。それこそ、戦いで最も難しい部分だから。投げより、難しいともいえる。そして、如何にも戦っているんだという気持ちになれた。

柔術と出会って、何か人生に張りが出てきてね。2018年にはボクシングに始めた。柔道、柔術の経験があり、ボクシングもやっている。MMAを始めない理由が見つからなかったよ。2018年にMMAの練習を開始して、アマからMMAを戦うようになった。そして4試合を経験して、11月にスペインで開催されたトーナメントで優勝した。アマで4勝0敗、この時にプロMMAファイターになろうと決めたんだ。そんなころ、ヴェノム・チームのトライアウトを行うことを知って、参加した。当時はまだ軍に在籍してMMAの練習をしていたんだけど、ダニエル・ウォハンに認めてもらい『軍生活を終えると、全てテイクケアする』と言われた。2019年1月にチーム・ヴェノムで練習を始め、休暇期間の全てをトレーニングに費やして3月に軍を離れた。

プロMMAに戦ったのは、チームに合流した翌月のLions FCだったよ。それから2年でUFCと契約することできて、今に至る。この短期間で、ここまでできたのはとにかく素晴らしいスタッフに恵まれて、しっかりと練習を続けられた結果だと思う。自分の長所をできるだけ、MMAにいかしたいと思ってトレーニングをしてきた。まだ軍に所属していたけど、

それからの2年間でMMAファイターとして生活し、家族のことも守ることができるようになった。凄く幸運だし、マネージャーにも感謝している。MMAコーチのダニエルは今ではウォハリン・エリートチームを創り、しっかりとボクシングのトレーニングも積んできた。」

──押忍。しっかりと振り返って頂きありがとうございます。ところでスペシャルフォースにいた経験はMMAにどのように生きていますか。本来は軍での活動とスポーツを比べるべきではないかと思うのですが。

「軍での任務は僕に規律を与えてくれた。そして、知性をもってトレーニングすることを教えてくれたよ。ガムシャラにやっても駄目だ。必要な量を見極め、正しい計画を組み立てる。全ての機器を使いつつ、シンプルに自分を鍛え続ける。そういうことが、できるようになったのはスペシャルフォースにいたからだと思う。

それと試合中、アドレナリンが血中に放出され交感神経が興奮状態になる際に、如何に自分をコントロールできるか。そうだね、そういう風に冷静に戦えるのも軍の経験があったからだと思う。でも、何よりもさっき言った規律を身に着けることができた方が大きいよ。自分がやってきたトレーニングを信じることで、どのような状況でも対応できる。正しいトレーニングをやり切っているから、自分の全てを試合にぶつけることができるんだ」

──さきほど2年でUFCと契約できたという話がありましたが、デビューの年から中東ベースのBRAVE CFで戦い4勝1NCという好成績を収めてステップアップを果たしました。

「だからマネージャーに感謝しているんだ。BRAVE CFで戦ったのもマネージャーの判断だった。パンデミックが起こる前にサインをして、コロナ禍でもBRAVE CFは世界でも最も早い時期に活動を再開した。世界規模で活動して色々なファイターが戦っていて、元UFCファイターとも契約している。そして、あそこで良い試合を見せるとUFCから目もかけられる。

それまではMMAが禁じられていたフランスで、パウンドのない小さな大会で戦っていた。BRAVE CFは世界のトップ3ではないけど、トップ10に入る団体だ。1つの階級に10人から15人の選手がいて、タフな選手も多かった。僕自身はタイトルに挑戦できるランク1位になったタイミングで、UFCとサインできた。BRAVE CFで戦うことで、多くの自信を手にしたよ」

──今週末の試合です。2度目のパリでの試合になりますが、母国で戦うことはどのような気持ちですか。

「何といっても9時間の時差がないことは素晴らしい(笑)。家族、仲間に試合を見てもらえる。フランス人選手、関係者、全てにとって最高の機会だよ」

──では改めてチアゴ・モイゼスの印象を教えてください。

「良い選手だよ、ATT所属で。イスラム・マカチャフやベニール・ダリューシュらトップ15にしか負けていない。彼に勝つことで、僕がトップ15と戦えると証明できる。素晴しい柔術家で、打撃もできるウェルラウンダーだけど、僕もグラウンドでは負けない。寝技になると退屈だと思うファンはまだ多い。でも、僕らの試合はUFCでも最高の寝技の攻防が見られるだろう。だから、しっかりとファイトを見て欲しい」

──ブノワ、今日はインタビューを受けていただきありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いできますか。

「僕は日本の長い歴史、規律ある歴史を素晴らしいと思っている。そんな日本の皆に、僕の試合を視てもらえるのは嬉しいことだよ。皆に良い試合を見せたい」

■視聴方法(予定)
9月3日(日・日本時間)
午前1時30~UFC FIGHT PASS
午前1時~U-NEXT

■UFN226対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
シリル・ガンヌ(フランス)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオホ(フランス)
ローズ・ナマジュナス(米国)

<ライト級/5分3R>
ブノワ・サンドニ(フランス)
チアゴ・モイゼス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)

<フェザー級/5分3R>
ヤニス・ゲムリ(フランス)
ウィリアム・ゴミス(フランス)

<フェザー級/5分3R>
モーガン・シャリエール(フランス)
マノロ・ゼッキーニ(イタリア)

<バンタム級/5分3R>
テイラー・ラピルース(フランス)
キャオラン・ローラン(アイルランド)

<ウェルター級/5分3R>
アンジェ・ルーザ(スイス)
リス・マッキー(アイルランド)

<女子バンタム級/5分3R>
ノハ・コーノール(フランス)
ホセリン・エドワルツ(パナマ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
クレイジソン・ホドリゲス(ブラジル)

<140ポンド契約/5分3R>
ザラ・フェアン(フランス)
ジャケリニ・カバウカンチ(ポルトガル)

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MMA MMAPLANET o UFC UFC290 クレイジソン・ホドリゲス シャノン・ロス ヘスウ・アギラー 平良達郎

【UFC290】2月に平良達郎に腕十字で敗れたアギラーが、17秒右オーバーハンドでロスを失神KO

<フライ級/5分3R>
ヘスウ・アギラー(メキシコ)
Def.1R0分17秒by KO
シャノン・ロス(豪州)

2月に平良達郎に敗れているアギラーが、同じくUFC初陣でキャッチウェイトマッチとなったクレイジソン・ホドリゲスにKO負けを喫したロスとオクタゴン初勝利を賭けた一戦へ。左ローを蹴ったアギラー、ロスが右オーバーハンドを見せる。続いてアギラーは右カーフ、ロスもミドルを返す。その直後にアギラーの右オーバーハンドがロスの顔面を捕え、この一発でロスが失神。アギラーKO勝ちを決めた。

「グラシアス」と観客に大声で感謝の言葉を続けるアギラーは「人生で最高の瞬間だ。前回は最悪で涙にくれた。キャンプでパンチのコンビを練習してきたんだ」とコメントした。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC05 UFC290   エドガー・チャイレス キック クレイジソン・ホドリゲス クレイトン・カーペンター ブランドン・モレノ ライカ 平良達郎

【UFC290】エドガー・チャイレス戦に向けて、平良達郎「勝って次にいかないといけない相手」

【写真】今やベガスがホームのように感じられる平良だった (C)MMAPLANET

8日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC290「Volkanovski vs Rodriguez」でエドガー・チャイレスと130ポンド契約マッチを戦う平良達郎。

6月24日のフロリダ州ジャクソンビル大会=UFC ABC05におけるクレイジソン・ホドリゲス戦が、そのホドリゲスの体重オーバーで流れた。そして手にしたPPV大会の出場──ファイトウィークに入る直前、ラスベガスの平良にチャイレス戦にむけてじっくりと話を訊いた。


──もうUFCの指定のホテルで宿泊されているのでしょうか。

「いえ、まだAirbnbで取ったところに泊まっています。明日の昼にニューヨークニューヨークにチェックインします」

──おお、さすがにPPV大会だけあってストリップに面したホテルに移動ですね。ジェットコースターを堪能してください(笑)。

「どこもUFCが用意してくれるホテルは快適ですけど──あのジェットコースターのあるところなのですね(笑)」

──前回の試合がなくなり、試合まで2週間ほどラスベガスで過ごすことになりました。

「ラスベガスはジャクソンビルと比較すると、やりやすいですね。練習もしやすいですし、エクストリーム・クートゥアーのコーチもとても親切なので。エクストリームでクラスに出て、UFC PIに移動して松根さんと体を動かす。そんな感じでやってきました。ただ……ちょっと乾燥していて、暑いのだけが問題です(笑)」

──2週間前に試合がなくなり、もう一度追い込みもやるのですか。

「ハイ、心拍数を上げるトレーニングはしています。エクストリームの練習は練習で、きついですし。試合がなかった分、1週間ほど体が鈍っていたので追い込み練習は必要でしたね」

──130ポンド契約ということで、いつもより2キロ以上重いとファイトウィークに入っても少し輪郭が違いますね。

「違いますか? いつものファイトウィークと比較すると、プラス2キロぐらいの感じですかね。普段はすぐに試合があるわけでないので66、67キロぐらいまで戻すのが、今回は64キロまでしか戻さなかったです。それでも一度、ある程度は体重を戻した方がコンディション的には良くなると思って。減量もいつもより楽ですし、体調も凄く良いです」

──130ポンドというのはチャイレス側の要求でしょうか。

「そうですね。130ポンドなら戦うということだったので」

──あの選手、フライ級では大きいですよね。

「確かにフレームは大きいです」

──実際に試合映像を視て、どのような印象を持っていますか。

「コンテンダーシリーズの試合が一番参考になるかとは思っています。その次の試合は相手が弱すぎて(※2022年11月にロベルト・ゲレーロと戦い63秒で一本勝ち)、次の試合では4Rに三角絞めで勝っているのですが、寝技になればこっちが上かと。あの三角ぐらいですね、寝技で気を付けるのは。寝かせれば、どんどん攻めることができて一本までつなげることができるんじゃないかなと思います。

ただしストライカーで、打撃は多彩ですね。リーチが長い。自分よりリーチのある選手と戦ったことがないので、そこは向き合うと戦い辛いことがあるのか。いずれにしても弱点は寝技だろうとは思っています。一度、背中をつかすとこっちのペースになります」

──打撃の方は5Rの試合は体力温存という風でもあるので、平良選手が言われたようにコンテンダーシリーズのクレイトン・カーペンターに敗れた試合がどういう選手なのか、一番分かりやすいかと思います。

(C)Zuffa/UFC

「あの試合を見ると、打撃は強いです。

パンチも蹴りもできて、左のリードフックで倒していますし、カーフもそうだし、ヒザもそう。打撃に関しては色々なところに気を付けないといけないです。

ただ自分からテイクダウンから上を取りに来るという動きはそれほどないですし、打撃と組み技の融合もさほどないかと思います。逆に僕が打撃と組みをミックスして攻撃し、削っていかないといけないです」

──そんななか、下がりながらの跳びヒザ、あれは嫌な攻撃に見えました。特に下がりながらというところが。

(C)Zuffa/UFC

「あれは危険なタイミングでしたね。

確かに、アレは気を付けないといけないです。それと左フックですね。さっきも言いましたが、何回がダウンを取っている試合がありました。あれがハマるから、ああやって何度も倒せているので。カーフキックもしっかりとチェックします」

──カーペンター戦では終盤にテイクダウンをイージーに許していました。

「あのテイクダウンでの倒され方を見ていると、ダブルレッグやシングルよりもボディロックには自信があるので、そこは上組みでできればなと思います。レスリングに関しては、そこまで拘りのなく、頑張ってくる相手ではない……でも、この間にそこを磨いているかもしれないですしね。

いずれにしても、絶対に落とせない試合だと思っています。勝って次にいかないといけない相手です」

──長い間。ブランドン・モレノのトレーニングパートナーをしていたということですが、世界チャンピオンの練習仲間を倒すことはアピールポイントになるとか考えますか。

「それ、言われるまで何も気にしていなかったです(笑)。コンテンダーシリーズの時にブランドンがコーナーに就いていたのは確認していたのですが……そうッスね、『トレーニングパートナー勝っちゃったぜ』って……まぁ威張れることじゃないですよね(笑)」

──アハハハハ。

「威張れないけど、名前をブランドンに覚えてもらうことはできるかもしれないです(笑)」

──待望のPPVショー出場となります。プレリミでも5試合目なら、ベガスのショーでもそこそこお客さんは集まっていそうですね。

「PPV大会のオープニングファイトとか、全く下の方はお客さんがいないですよね(笑)。ただAPEXしか経験していないので、Tモバイル・アリーナで戦うことはシンプルに楽しみでしかないです。ああいう会場で、フェイスオフもお客さんを入れてやりますし。ファイトウィークからスケジュールも変ってくるかもしれないので楽しみです。

ジャクソンビルで試合が無くなった時にはPPV大会云々でなく、戦って帰りたいという想いでした。それがいざ決ると、こんな大きな大会で戦うことができる。それはモチベーションになっています。ここで見に来たお客さんに、名前を覚えてもらえる試合をしないといけない。過去最高にアグレッシブな試合をします」

──では仕切り直しのオクタゴン4戦目に向けて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

「契約体重でもあり、いつもと違う感覚もあります。こんなデッカイ大会で戦う機会を貰えたのも、UFCのミック(メイナード)が僕に期待してくれているからだと感じました。その期待にしっかりと応えて、若い選手達の中でベルトを狙う一角にいるとアピールできるよう戦います。自分らしいパフォーマンスで、会場をわかして日本に帰りたいと思います。応援、宜しくお願いします」

■視聴方法(予定)
7月9日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

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MMA MMAPLANET o RYO TSUNE UFC UFC ABC05 クレイジソン・ホドリゲス シャノン・ロス 中村倫也 岡田遼 平良達郎 松根良太

【UFC ABC05】平良達郎の4戦目はホドリゲスの3ポンドオーバーでキャンセル。シンガポール大会出場へ?!

【写真】ファイターの宿泊ホテル入りす前、エアビーに滞在中だった時の平良の写真。まさか、このようなことになるとは……想いもしなかった(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」。同大会でクレイジソン・ホドリゲスと対戦予定だった平良達郎だったが、ホドリゲスの体重オーバーで試合はキャンセルされることとなった。

平良がフライ級リミットの丁度126ポンドだったのに対し、ホドリゲスは129ポンドと1ポンド・オーバー規約からさらに3ポンド重かった。

平良の師匠・松根良太氏からMMAPLANETが受けた連絡によると、本人は当初は「やります、やりたいです」という意志を見せていたという。その後、イリディウムのジェイソン・ハウス代表、セコンドの岡田遼と話し合いのなかで、出場を見送る判断に至ったという。

「これまでのキャリア、これからのキャリアを考えると体重超過を許してまで試合をする相手でない」というのが、陣営の判断の根拠だ。

実際、今年2月のシャノン・ロス戦でも、ホドリゲスは127ポンドと計量に失敗。ロスが試合をキャッチウェイト戦を飲んだ結果、ホドリゲスが59秒KO勝ちを収めている。この理不尽なKO勝ちも今回の判断に関係していると思われるが、無敗できたキャリアを3ポンドもオーバーした相手に脅かされる必要はない。同時に、今後も体重オーバーは許さないという意思表示ができたと捉えることができる。

それでも、まさに松根氏の言うように「苦渋の決断」。氏は「次に向けて気持ちを切り替えさせます」ということだが、実際に今回の試合前から陣営は「年間4試合出場」を目標にケガがなければ8月26日のシンガポール大会に連続出場を直訴する予定でいた。

既にUFCにもイリディウムを通じて、この意志は伝えられている。現状、本人、陣営、関係者も落胆し、やり切れない気持ちの整理をする段階にあると思われるが、ファンや日本のMMA関係者にとってはシンガポールで、平良達郎と中村倫也がUFCファイターとして共演すること喜びでしかないはず。

ホドリゲスの体重超過、UFCに全く責のないことだが、ここは8月のシンガポールで平良&中村の揃い踏み、あるいには他大会であろうが平良の次戦を早々に決定事項としてほしいところだ。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC05 クレイジソン・ホドリゲス シャノン・ロス 平良達郎

【UFC ABC05】平良達郎と対戦──クレイジソン・ホドリゲス「攻撃は最大の防御。最高の作戦がある」

【写真】右がホドリゲス。左がUFC中継のポルトガル語&スペイン語通訳でお馴染みのファビアノ・ブスケイ氏(C)MMAPLANET

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」に平良達郎と対戦するクレイジソン・ホドリゲス。

2月のシャノン・ロス戦ではミドルを効かせ、ボディの連打で59秒殺したホドリゲスだが、彼のキャリアのスタートはカポエイラから柔術──いや、MMAを想定した柔術だった。平良を極めることができるとホドリゲスは断言した。


──今週末に平良選手と対戦するクレイジソンです。

「タイラはタフな相手だよ。凄くテクニカルで、頭が良いファイターだ。UFCにはいつも強い相手と戦わせて欲しい──今、戦うことができる最強の相手と戦いたいと言ってきたので、タイラのような選手と戦えて凄く嬉しい。しっかりと練習してきたし、皆に良い試合を見せたい」

──まだ日本のファンはクレイジソンのことが分かっていないです、なぜMMAファイターの道を目指したのですか。

「僕はつねにアクティブな生活をしていて、まずカポエイラを習うようになった。それから柔術を始めて、17歳の時に初めてMMAを戦ったんだ。そのままMMAを続け、南米で一番大きなイベントであるジャングルファイトでチャンピオンになり、コンテンダーシリーズからUFCと契約した。簡単に振り返ると、こんなキャリアだよ(笑)。

少し詳しくいえば、僕はブラジルでのずっと北のパラ州アルメインの出身で、そこでカポエイラと柔術を始めた。もっと本格的に柔術を習いたくなった時、叔父がバイーアに住んでいて。バイーアは柔術が盛んな場所だから、叔父の家に寄せて柔術の練習をするようになったんだ。それが2013年の話だよ。

バイーアではカポエイラでなくムエタイの練習にも力を入れた。そして、チーム・ノゲイラが合流したんだ。ノゲイラ兄弟は僕に凄く影響を与えてくれたファイターだし、ずっと彼らのファイトを見てきたからね。

ミノタウロもミノトゥロも本当に良い人だった。試合で勝つためには、普段からイケイケでアグレッシブにいないと若気の至りで思っていたけど、2人が凄く落ち着いていたから、そんな必要はないって気付いたんだ。チーム・ノゲイラでは、ノゲイラ兄弟だけでなくアンデウソン・シウバとも練習する機会もあった。ブラジルで……いや世界のベストと練習することで凄く成長できた。2020年までチーム・ノゲイラに在籍していて、素晴しい時を過ごせたよ」

──今回の試合に向けては、どこで準備をしてきたのでしょうか。

「シュートボクセのディエゴ・リマの下で練習してきた。シュートボクセの練習で、僕のディフェンス能力が上がった。チーム・ノゲイラは素晴らしいチームだけど、今、僕がUFCで戦っていくにはディエゴがベストの指導者なんだ」

──多くのブラジル人選手が、米国のジムで練習をしています。わが身に置き換えて、その状況をどのように考えていますか。

「ブラジルほどトップ選手を輩出した国はない。それは最高のアカデミーが、ブラジルにあるからだ。世界中のどこを見渡しても、ブラジル人ファイターが活躍していることでも明らかだ。ブラジルにいても最高の練習ができるし、僕の場合は今いる環境、この人間関係が欠かせない。今後も、このままでブラジルを拠点に戦っていくつもりだよ」

──では土曜日の試合に関して、平良選手のどのような攻撃を一番警戒していますか。

「そこに関して、僕が言えることはしっかりと彼を分析して作戦を立ててきたといことだよ。何より、オフェンスこそベストディフェンスだ。アグレッシブに攻めることに関して、何も不安を感じていない。それだけ最高のゲーム・プランが用意されている。必ず勝ってブラジルに帰る」

──平良選手は常に組み技で試合をリードし、ここ2試合は一本勝ちを収めています。

「柔術に関しては、ブラジルが一番。誰もが分かっていること。スタンドだろうが、グラウンドだろうが、どちらの局面になっても構わない。しっかりと準備してきたからね」

──クレイジソンは柔術では何帯なのですか。

「僕は柔術の練習を始めた頃から、柔術に特化した柔術を習ったわけじゃなかった。いつもMMAのなかで柔術の練習をしてきたんだ」

──ジャングルファイトでベルトを巻いた試合では、三角絞めを担いで防ぎ、そこからポジションでも優位に立っていました。

「グラウンドだけでなく、スタンドでもMMAに必要なことは何でも備わっている。自分の柔術を信じているし、タイラを極めることだってできる。この試合、僕はアンダードッグだ。でも皆の予想を覆して、自分にトップ10と戦う力があることを証明してみせる」

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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KTT MMA MMAPLANET o RYO TSUNE UFC UFC ABC05 VTJ クレイジソン・ホドリゲス クレベル・コイケ 中村倫也 修斗 平良達郎 海外 鈴木千裕

【UFC ABC05】ホドリゲス戦前の平良達郎─02─「自分ならUFCのベルトを獲れる。その自信が深まりました」

【写真】アイム・ハッピー。センキュー!!Tシャツを着て、NARUTOポーズで決める平良。暴力的にすら映る、曇り空に相応しい???!!(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」でクレイジソン・ホドリゲスと戦う平良達郎インタビュー後編。

オクタゴン4連勝が懸かった一戦は、平良にとってランカーとの対戦~タイトル戦に近づくための試金石となる。

<平良達郎インタビューPart.01はコチラから>


──ホドリゲス、過去の試合を見ていると自身の強さをハッキリと試合中に押し出してくる。分かりやすい動きのようにも感じました。

「そうッスね、ミドルとか一発でも入れば攻撃を纏めてくるかと思います。何か自分が効いているように判断したら、そのままの勢いで攻めてくる。僕としては生足、MMAグローブで蹴られたり、殴られるということがまだ試合でないので、慣れていない部分があります。だからこ、今後は受け返しの時間も必要になってくるかと。相手のペースには付き合わないつもりだし、そういう意味でもしっかりと見て返すことが、この試合のテーマではあります」

──平良選手は試合のことを考える時に、マイナスから組み立てていくほうですか。

「僕はどっちかというと、そっちの方ですね」

──無敗のファイターでは、珍しい気がします。

「前の試合でも、カーフ一発で転んじゃっていますからね(笑)。練習ではそういうことがなかったけど、試合では起こる。試合と練習との違い……自分のペースで試合を終らせることが多いタイプなのでシーソーゲームが少ない。そこがちょっとした弱みだと思ってもいます。だから、自分が劣勢になる展開はイメージして試合に臨んでいます」

──そのイメージという部分ですが、今は情報が溢れかえっていて、技術にしてもメンタル的なことに関しても目や耳から色々なことが入ってきます。目と耳から得た情報をイメージして、練習に臨むことで成長が早いとも言われています。平良選手はそういう動画などをチェックする方なのでしょうか。

「技術動画とはよく視ていますね。教則モノも買うこともあります。最近では青木(真也)さんの肩固めのやつとか。興味があったり、必要だなって思う技術は英語で検索をして視るようにしています。それを道場に行って、試していますね」

──日進月歩のMMA界、海外での練習が欠かせないといわれるなかで鈴木千裕選手がパラエストラ沖縄で出稽古を行いました。東京に練習拠点を置いている選手が、大切な試合を前にして沖縄にやってきたことをどのように受け止めていますか。

「嬉しかったです。沖縄で練習をしていると、どうしても相手が限定されてきます。そのなかで千裕君が来てくれて、やっぱり緊張感のあるスパーリングができますし。3Rで互いに疲れ果てるようなこともありました。寝かせても立たれると打撃が来る。なら、もっと削らないといけない。もっと疲れさせないといけないとか、色々と考えながら緊張感のあるスパーリングができました。

道場の仲間と練習をすると良くも悪くも、手の内が分かっています。そうなると立たれても、またリセットして倒せば良いという感覚に自ずとなっていました。それが千裕君とは。試合に近い感覚の練習ができましたね」

──実質3階級違いますが。

「だからこそ、良い練習になりました」

──これ、もうさんざっぱら聞かれたと思いますが、クレベル・コイケ✖鈴木千裕──平良選手の見立ては?

「アハハハハハ。クレベル選手はシングルやダブルレッグでなく、四つで倒しに行くと思うんです。ボディロック系に関しては、千裕君は自信を持っていると思います。ただ打撃といっしょで組みも攻撃的なんですよ。四つでも切って離れるよりも、自分が倒しに行くのが得意で。

そこは松根(良太)さんもアドバイスしていたのですが、そういう局面になった時に上手く離れること。それができれば千裕君がパンチで勝つと思っています。まぁ、当たり前ですけど、上を取られると千裕君は厳しい。ブリッジは強いですけどね」

──鈴木選手は平良選手に「三角絞めを掛けてぇ」というような感じもあったのでしょうか。

「そんなダイレクトには言わないです(笑)。ただ三角からスタートのシチュエーション・スパーはやりました。そこを特定するわけでなくシチュエーションも5分3RのMMAスパーもあったし、2週間という限られた期間ですが濃密な練習になったと思います。

ホント千裕君に限らず、どんどん出稽古に来てほしいですね。沖縄旅行のついでに寄ってくれても、全然ありがたいです」

──いやぁ、今回はファイトウィークに現地に入ってからのインタビューでないので、クレベル✖鈴木戦に関して尋ねることができる空気感があり良かったです。やはり、ファイトウィークはピリついているのが伝わってきますしね。

「そうなんですよぉ。口数も減りますしね(苦笑)。それは自分でも分かっています。スミマセン、気を使わせてしまって」

──いえいえ、いつも取材に協力いただいて有難い限りです。ところでこれも直接、次の試合に関係ないことなのですが。韓国でKTT、モンゴルでシャンダスMMAとマザーライMMAというジムで練習した中村倫也選手が「チームでケツを叩く存在がいて、愛ある厳しい指導があり、仲間と共に頑張るというジム単位で練習している人がUFCで勝つこと。平良選手、鶴屋選手が結果を残すことが日本のMMAにとって必要」ということを言っていました。

「松根さんも似たようなことを言っています。『フリーでなく、しっかりと育てる人がいないと俺はダメなような気がするんだよね』と。最後のひと踏ん張りができるような声は、やっぱり大事だと思います」

──押忍。では日本のMMAを発展させるための勝利が掛かった──クレイジソン・ホドリゲス戦に向け、一言お願いします。

「今、色々と米国で練習をして日本に戻り、自分が結構伸びていることを感じています。これからは今までとは違うペースで強くなれる。自分ならUFCのベルトを獲れる。その自信が深まりました。絶対に獲る、そういう気持ちでいます。

そのためにも今はランキングに食い込みたいですし、早くタイトルマッチにこぎつけたい。なので今回の試合は、これまで以上に楽しみでもあります。何より、自分にガッカリしたくない。だからこそ、圧倒したい。圧倒することで、僕の自信も一段上がって次はランカーに挑めると思います。そのためにもしっかりと差を見せつけて、初めてたくさんのお客さんの前で試合をするので会場を盛り上げたいと思います」

──去年の4月のジャクソンビル大会は1万5000人近くの観客が集まっています。

「僕はこれまで修斗の後楽園ホール大会とか、VTJの時が一番多くのお客さんの前で戦った試合なので、今回の大会は本当に楽しみにしています。入場する時とか、どんな気持ちになるのかなって」

──にしても、そろそろメインカード出場という期待もあったのですが、第1試合。3連勝しているというのに。

「1試合目は、実は緊張します。プレリミでも第2試合だとまだ大丈夫なのですが(苦笑)。最初は第3試合だったんです。でも、大会が日本の深夜にスタートなので少しでも日本の人達が視聴しやすい時間にということで、最初になったんだと思います」

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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【UFC ABC05】クレイジソン・ホドリゲス戦へ、平良達郎─01─「モレノとロイヴァルは強いと思います」

【写真】ジョージア州との州境に近い、ジャクソンビルのビーチで。ジャクソンビルは2020年にコロナパンデミックが起こった際、いち早くUFCの開催を認めた街で、ダナ・ホワイトが「このことは絶対に忘れない」と恩義を感じている自治体だ(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」に平良達郎が出場し、クレイジソン・ホドリゲスと戦う。

昨年5月のUFCデビューから1年が経ち、世界最高峰で3連勝─2つの一本勝ちと世界最高峰でも国内で戦ってきた時のように結果を残す。I’m happy Thank youというメイクが北米で受けるなど、確実に存在感が増している。

そんな平良を渡米前にキャッチ。次戦について、そしてフライ級戦線全般について尋ねた。


──その背景は、今も沖縄ですね(※取材は6月14日に行われた)。

「ハイ。沖縄です。スミマセン、寝起きで。寝ぐせがついているので、ヘアバンドをしています(笑)。金曜日に東京に行って、羽田空港の近くで一泊して。土曜日の便で米国へ行きます。到着も土曜日ですね。僕としては5日でなく、試合の1週間前に現地に入りたいというのはあるので、こういう便になりました」

──特に標高が高いなど、そういうことがないフロリダでのファイトですが、1週間前に入りたいというのは?

「時差ボケ対策もありますし、日本と米国では体重の落ち方も違うかなって思って。それに時差ボケの方も、1週間あれば良くなるので」

──デンバーでの出稽古は、どれぐらいまで行っていたのですか。

「4月の終わり……5月1日までですね。3月の10日ぐらいに向うに行って」

──一緒に練習していて写真を送っていただいたアザット・マスクン、そしてアズ・アルマバエフというカザフスタンのフライ級ファイターが続々とUFCとサインしていますね。

(C)TATSURO TAIRA

「そうっスねぇ。

カザフスタン、強いと思います。彼らと試合をすることになると、組みの土台が他の選手より強いので簡単にいかないでしょうね」

──ところでRoad to UFCで鶴屋怜選手が勝利しました。あの試合を視て、どのように思われましたか。

「予想通りというか……まぁ、勝ってもらわないと。最初から飛ばしちゃうんで、そこの心配はありました。1R耐えられてしまって。でも、練習をしていてもスタミナはあるし、極め切れるので。やっぱりさすがだなと思いましたね」

──「次もその次も一本勝ちでUFCに行く」と怜選手が言っていた一方で、お父さんは「フライ級は選手を増やしているけど、バンタム級とかと比べるとランカーでもそれほどの力はない。やはりフライ級で日本人はチャンピオンにならないと」という風に言っていました。

「そうは思います。バンタム級は明らかにレベルが高い。フライ級は人によるというか……デメトリウス・ジョンソンやヘンリー・セフードとは違うと思います」

──ランキングの変動はなかなかないという現状のなかで、平良選手自身はランカーと比較して自分の実力をどのように自己評価していますか。

「えぇと……僕は……まぁ、ランキング上位に入れる自信はあります。フライ級ランキングを見渡して、アレッシャンドリ・パントージャがどんなモノか余り分からないですけど、当然チャンピオンのブランドン・モレノとブランドン・ロイヴァルは強いと思います。この2人、それとタイトルマッチを控えているパントージャ……は分からないので、モレノとロイヴァルの2人は強いと思っていますね」

──つまり、他には勝てる?

「そうですね、その自信はあります」

──個人的に気になるのですが、カザフスタンの選手が強いと言っていましたが、彼らはランキングでいえばどの辺りに相当する力を持っていると思っていますか。

「試合をハイライトとかでしか見たことがないのですが、アザット・マスクンは16勝0敗ですしね。もうタイソン・ナム選手との試合が決まっているので(※7月15日)、凄く楽しみです。やった感じ、極めが凄く強いとかはないんですよ。でもタイソン・ナム選手を普通にフィニッシュするのなら、ランキング上位に入ってくると思います」

──平良選手が無敗でUFCに行った時も、対戦相手はUFCファイターではないので参考にできない。UFCでどれだけ戦えるのかは、レコードでは分からないと思っていました。マスクンもまさにそういうことなのでしょうが……。

「ハイ、UFCで試合をして、その実力を確認したいです」

──自身としては、既に3連勝で力を証明しました。そして「I’m happy, Thank you」というセリフが浸透しています(笑)。

「デビュー戦の時に自然に口から出た言葉なのですが、Tシャツとか創られると、『言わないとなぁ』ってプレッシャーになりますね(苦笑)。岡田(遼)さんの『修斗を愛しているから』的になっていて。岡田さんからは『絶対に言い続けろ』と言われていますけど……変に意識してしまいますね」

──平良選手は自然発生的に出た言葉で、その真っ直ぐさが受けたのだと思います。対して岡田さんのセリフは、造られたビジネス的なモノですからね。

「アハハハハ」

──岡田さんネタも振ってもらいましたので、話を本筋に戻させていただきます。改めてクレイジソン・ホドリゲス、どのような選手でしょうか。

「1Rフィニッシュが多くて、その攻撃力は間違いなく彼の武器です。ただ、総合力は足りないと思います。寝技は僕の方が上ですし、それだけに僕が寝技で来ると思っているでしょうね。でも、シャーウス・オリヴェイラのジムに所属しているので寝技対策はしてくるはずです。すぐ極めることができなかったり、極めきれないことがあっても常にフィニッシュを狙う。少し速いと感じられるようなペースで、どんどん仕掛けていこうと思います。

今はそのペースで戦っても、5分3Rを戦うだけのスタミナもあります。ただし、練習と試合は腕の張り方なんかは確実に違っていて……。それが緊張感からなのか、減量をしているからなのか分からないですけど、試合と練習の違いを確かめる上でも色々な展開を創っていきたいと思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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【UFC288】ダナ・ホワイトが5月6日大会にドゥリーニョの2カ月連続PPV大会出場発表。モハメッドと対戦

【写真】短距離走で突っ走るかのようなドゥリーニョ(C)Zuffa/UFC

20日(木・現地時間)にダナ・ホワイトがインスタライブで、5月6日(土・同)のUFC288「Sterling vs Cejudo」のコメインイベントでベラル・モハメッド✖ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズの一戦を組むことを発表した。

同大会のコメインはシャーウス・オリヴェイラ✖ベニール・ダリューシュのライト級戦が組まれていたが、前者の負傷で消滅。今回のモハメッド✖ドゥリーニョの戦のアナウンスと同時に、オリヴェイラ✖ダリューシュが6月10日(土・同)のUFC289「Nunes vs Pena3」のコメインで実現することも明らかとなっている。


3年振りのニュージャージー大会で、驚きのドゥリーニョの連投だ。今月4日のUFC287でホルヘ・マスヴィダルを判定で下したばかりのドゥリーニョは、1月のUFC283でもダブルタイトル戦の一つ前の試合で、ニール・マグニーと戦い肩固めで一蹴している。

半年間で3度の試合、さらに全てがPPVイベントのメインカードで、次戦はタイトル戦でないのに5Rマッチが組まれる。今なぜか、オクタゴンでドリーニョ・ブームという風な登用のされ方だ。

対してモハメッドは昨年10月のショーン・ブレディ戦以来、約半年半ぶりの試合となる。驚愕のオクタゴン8連勝中のモハメッドは、打撃で突き放してテイクダウンに長けているファイター。とはいえドリーニョとしては組まれても構わないし、その前のジャブ多用のスタイルをインファイトで切り崩すことができれば、2021年2月以来の王座挑戦が見えてくる。

また今回のスペシャルアナウンスのなかで平良達郎が、クレイジソン・ホドリゲスとオクタゴン4戦目を戦う6月24日大会が、UFC ABCとしてフロリダ州ジャクソンビルで実施され、当然のように地上波ABCでフリー中継されることも決まった。ちなみに同大会のメインはジョシュ・エメットとイリャ・トプリアのフェザー級マッチが組まれる。

さらに7月22日にはロンドンO2アリーナでUFC FNが行われることも言及されている。4月から5月20まで5連戦、1週間のブレイクを挟んで(この間にRoad to UFC開催)6月3日から現時点で6連戦が予定されるUFCだが、この間に平良以外の日本人ファイターの試合がどこに組み込まれるか、楽しみだ。

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CJ・ヴェルガラ IRIDIUM MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC キック クレイジソン・ホドリゲス シャノン・ロス 平良達郎

【UFC】平良達郎のオクタゴン4戦目の相手は、跳んで回って殴る蹴る=クレイジソン・ホドリゲスに

【写真】平良の4戦目の相手は躍動感あふれるホドリゲスとなった(C)Zuffa/UFC

27日(月・現地時間)、Iridium Sports Agencyが自身がマネージメントする平良達郎が6月24日(土・同)に開催されるUFCに出場し、クレジソン・ホドリゲスと対戦するとアナウンスしている。

UFCからは同大会に関してまだ公式発表はないが、同月8日にUFC290がラスベガスで行われることからPPVイベントではなくFight Night大会、ESPN+ショーかESPNショーとして実施されるものと予想される。同様に開催場所も未発表だ。


とはいえマネージメント・サイドが公式発表しており、この日時に平良がオクタゴン4戦目を戦うことは決定事項と捉えた良いはずだ。5月最終週のRoad to UFCファイトウィーク大会に出場という話も一部では流れていた平良の相手、ホドリゲスは2021年のコンテンダーシリーズでUFCと契約を果たした選手だ。

同シリーズ出場時点で戦績は6勝1敗のジャングルファイト・フライ級王者は、1R決着が4試合、2Rが1試合というフィニッシャー振りを発揮していた。そのホドリゲス、コンテンダーシリーズではサント・キュラトロを相手に3-0の判定勝ちで、UFCにステップアップした。

LAS VEGAS, NEVADA – SEPTEMBER 21: in their flyweight bout during Dana White’s Contender Series event at UFC Apex on September 21, 2021 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/DWCS LLC)

遠い距離でスピニングバックキック、ハイ、跳びヒザを多用し、近距離ではヒザやエルボーも使いこなすホドリゲスは、打撃でもマネージメントできるファイターだ。

UFCでは平良に一本負けを喫したCJ・ヴェルガラにスプリット判定負けしているが、直近の試合では体重オーバーでキャッチウェイト戦となった──豪州#01フィーダーショー=Eternal MMA出身のシャノン・ロスを相手に、左ミドルを効かせてボディの連打で59秒KO勝ちを収めている。

計量失敗はいただけないが、ツボにはまった時の強さを見せつけた。ホドリゲスは「どの距離でもインパクトのある攻撃ができる」と豪語しており、確かに遠い距離の大きな技も多用するが、中間距離の右ストレートにもKOパワーがあり、前足のミドル=左ミドルは要注意が必要だ。

LAS VEGAS, NEVADA – SEPTEMBER 21: in their flyweight bout during Dana White’s Contender Series event at UFC Apex on September 21, 2021 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/DWCS LLC)

また遠い距離からの攻撃を警戒させて、中間距離からの素早い踏み込みから放たれるスピニングバックフィストorエルボーも、この左の蹴りと同様に警戒したい。

組みに関しては打撃の応酬→ボディロックテイクダウン、加えてバック奪取&RNCで一本勝ちし、先に記したジャングルファイトのベルトを獲得している。また下からの三角絞めに対応して、担ぎパスも決めており柔術も普通に使いこなすといった印象だ。

3連勝の平良の対戦相手として、ファンは戦績面で物足りなく感じられるかもしれないが、気を抜くことは一切できない。逆にここで思い通りの戦いができれば、さすがにトップ15と戦う権利を得ることができるはず。

動きは派手なホドリゲスだが、粗いというよりも躍動感溢れるという見方ができる。平良としては、どの距離でも注意を怠らず──眼と手の動きの連動が求められるスタンド戦を経て、組み技&寝技でしっかりと攻勢に出たい。

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【UFC284】試合結果 マカチェフが快勝。ヴォルカノフスキーは二冠ならずも、楽しみな豪州勢

【写真】オリヴェイラ戦のような頭抜けた強さが感じられなかったマカチェフだが、ヴォルカノフスキーの健闘が目立つなかで──危なげの無い勝利だったのも事実だ(C)Zuffa/UFC

12日(日・現地時間)、豪州はパースのRACアリーナで、3年4カ月ぶりとなる同国のイベント=UFC 284「Makhachev vs Volkanovski」が開催された。

総勢9選手が出場豪州勢、メインではUFC世界フェザー級王者のアレックス・ヴォルカノフスキーがライト級王者イスラム・マカチェフに挑戦して判定負けでも、テイクダウンを切り、テイクダウンを許されてもスクランブル、コントロールされてもサブミッションを防ぎ、その強さを再認識させた。

コメインでジョシュ・エメットを圧倒し、暫定フェザー級王者となったジャイー・ロドリゲスとの王座統一戦が今から楽しみだ。

なお豪州勢の戦績は5勝3敗1分、ジャック・デラ・マダレナ、ジャスティン・タファ、ジョシュア・クリバオの勝利、そしてドローだったがジミー・クルートの奮闘は豪州勢がUFCロースターのなかでしっかりと存在感が残せるファイターであること強い印象づける結果となっている。

ファイト・オブ・ザ・ナイト=イスラム・マカチェフ✖アレックス・ヴォルカノフスキー
パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト=ジャイー・ロドリゲスジャック・デラ・マダレナ

UFC284
<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
○イスラム・マカチェフ(ロシア)5R
判定
詳細はコチラ
×アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
<UFC世界暫定フェザー級王座決定戦/5分5R>
○ジャイー・ロドリゲス(メキシコ)2R4分19秒
三角絞め
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×ジョシュ・エメット(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○ジャック・デラ・マダレナ(豪州)1R2分13秒
RNC
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×ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
<ヘビー級/5分3R>
○ジャスティン・タファ(豪州)1R1分06秒
KO
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×パーカー・ボーター(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
△ジミー・クルート(豪州)3R
Draw
詳細はコチラ
△アロンゾ・メニフィールド(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
〇モデスタス・ブカウスカス(リトアニア)3R
判定
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×タイソン・ペドロ(豪州)
<フェザー級/5分3R>
○ジョシュア・クリバオ(豪州)2R2分02秒
RNC
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×メルシック・バダザリアン(アルメニア)
<127ポンド契約/5分3R>
○クレイジソン・ホドリゲス(ブラジル)1R0分59秒
TKO
詳細はコチラ
×シャノン・ロス(豪州)
<ライト級/5分3R>
○ジェイミー・マラーキー(豪州)3R
判定
詳細はコチラ
×フランシスコ・プラド(アルゼンチン)
<フェザー級/5分3R>
○ジャック・ジェンキンス(豪州)3R
判定
詳細はコチラ
×ドン・シェイニス(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
○ローマ・ルックンブンミー(タイ)2R0分44秒
TKO
詳細はコチラ
×アリス・リード(米国)
<フェザー級/5分3R>
○ブレイク・ビルダー(米国)3R
判定
×シェーン・ヤング(豪州)
<157.5ポンド契約/5分3R>
○エイヴェス・ブレネル(ブラジル)3R
判定
×ズベア・トホゴフ(ロシア)


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