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MMA ONE ONE NEXTGEN ONE NEXTGEN03 ジャレッド・ブルックス リト・アディワン

【ONE NEXTGEN03】ONEストロー級よ、これが北米基準だ。ブルックスがアディワンを肩固めで一蹴

【写真】テイクダウン&コントロールで、アディワンに打撃戦をほぼ許さなかったブルックスがONE初陣でランク5位に圧勝した(C)ONE

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
Def.2R3分07秒by 肩固め
リト・アディワン(フィリピン)

距離を取って右に回るブルックスが、左フックにダブルレッグを合わせる。左腕をウィザーのアディワンは、クローズドガードへ。立ち上がってスラムしたブルックスは、左腕が抜けないまま右のエルボーを打ちつける。ここで自由になった左の上腕をアディワンの顔面に連続して落とすブルックスが、ケージに押し込んで腰を上げる。

ガードが開いたアディワンは、右足を抜かれるもフルガードに戻す。構わずエルボーを入れるブルックスは、左エルボーをうちつける。アディワンは背中をつけたままヒジを打たれ厳しい時間が続く。左右のヒジを落とすブルックスが、ようやくスクランブルに持ち込んだアディワンにボディロックで後方からヒザを狙う。

正対して離れたアディワンが、飛び込んで蹴りを見せ、近い距離のパンチの攻防では右アッパーを振るう。ここからブルックスから距離を取り、初回はブルックスがリードした。

2R、初回と同様に遠い距離でサークリングを駆使するブルックスが、右ミドルにフックを打っていく。直後に低い姿勢でダブルレッグを決めると、ケージにアディワンを押し込む。アディワンはここもクローズドを取り、エルボーを顔面に受ける。片腕を抱えられても、逆の腕で殴るブルックスが、右足を抜いて起き上ってきたアディワンにパンチを入れてギロチンへ。

ジャンピンガード&絞めから着地すると、アディワンがローを蹴った際にヒザが急所に入ったとブルックスがアピールし試合が中断。額をカットしているアディワンも呼吸を整えるが、ギロチンの態勢で試合が再開される。頭を抜いたアディワンに対し、ダブルレッグを決めたブルックスが、しっかりとトップを取り直し一気にパスから肩固めをセットアップする。

アディワンは観念したようにタップ、北米基準のブルックスに歯が立たなかった。「すぐに疲れると思っていたけど、極められた。敗れたというか、学んだんだ」と敗北が受け入れられない様子のアディワンに対し、「言葉がないよ。ONEに来る前にリトをフォローしていたんだ。11月12日に戦う予定だったミノワ、俺とダンスしようぜ。カーキーにはなりたくないけど、僕がベストだ。それはリトに勝った試合を見ても分かるだろう。シンガポールに2日前について、頭はクラクラしていて……時差もあった。この勝利は本当に大きい。チャトリ、ありがとう」とブルックスは感極まりつつ言葉を続けた。


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MMA ONE ONE NEXTGEN ONE NEXTGEN03 キック ピーター・バウシュト ラスラン・エミルベク

【ONE NEXTGEN03】ピーター・バウシュト、エミルベクのTD&抑え込みに成すすべなく敗れる

【写真】バウシュト、簡単に下になりすぎたばかりか、仕掛けもなく防御に徹して敗れた(C)ONE

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ラスラン・エミルベク(キルギス)
Def.3-0
ピーター・バウシュト(オランダ)

右を振るっていくエミルベクが、クリンチからボディロック。2度目の小外掛けでテイクダウンを決めると、そのままサイドで抑え込む。バウシュトはハーフに戻し、エミルベクが肩パンチを入れる。頭を胸の前に置いた状態で足を抜きに掛かるエミルベクに対し、バウシュトは手首を掴んで三角の準備を怠らない。手を振りほどき、足を一本抜いたエミルベクだが、バウシュトがすぐに戻してハーフバタフライを取る。残り1分で、背中を向けたバウシュトからバックマウントを取ったエミルベクが、アゴの上からネッククランク気味のRNCを仕掛けるが時間となった。

2R、バウシュトがまず右ローを蹴る。左右にステップしつつカカト落としを見せたバウシュトだが、これは当たらず。スタンドでの間合いの取り合いが続く中で、エミルベクが飛び込んでボディロック&バックに回る。バウシュトは胸を合わせて、両者が距離を取るとエミルベクはワンツーや左リードフックで前に出る。バウシュトも左ジャブに続き、右を狙う。

ジャブと前蹴りのバウシュトに対し、エミルベクもローを見せ、続くオーバーフックを空振りする。両者、慎重になり過ぎて手が出ない状況でバウシュトが右ハイ、左サイドキックを見せたが、判断が難しい5分となった。

最終回も早々にエミルベクがトップを取り、バウシュトがクローズドガードを続ける。ケージ際に押し込み、バウシュトの腰を上げて三角を防ぐエミルベクが右足を抜いてハーフへ。声を出して腹を殴るエミルベクは、戻されても逆側に足を一本抜く。ここでもバウシュトはバタフライガードからスクランブルへ。

エミルベクはボディロックから後方にテイクダウンを奪い、バウシュトがスクランブルもケージに押し込んでいく。残り1分を切り、スタンドで向き合うと互いにジャブを繰り出す。残り30秒でバウシュトのハイキックがエミルベクの頭部をかすめる。最後のテイクダウン狙いを切ったバウシュトだが、ジャッジは3人ともエミルベクに凱歌が挙がった。


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ABEMA BELLATOR MMA ONE ONE NEXTGEN ONE NEXTGEN03 RIZIN UFC YouTube   アレックス・シウバ キック ジャレッド・ブルックス チャンネル ボクシング リト・アディワン 越智晴雄

【ONE NEXTGEN03】36時間の長旅&大会前日に到着、ジャレッド・ブルックス「ストローはONEが一番」

【写真】ハイドレーションのある125ポンド効果か、計量から2時間ほど終えたばかりのブルックスの声に疲れはさほど感じられなかった。心身ともにタフだ(写真は2019年12月のBellator Japanの計量でのモンキーゴッド) (C)MMAPLANET

26日(金・現地時間)、10月29日にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで収録されたONE「NEXTGEN03」がディレイ中継される。

NEXTGEN──3大会、のオーラスのメインでジャレッド・ブルックスがリト・アディワンと戦う。WSOF-GC、パンクラス、RIZINとUFCを合間に日本で活躍したブルックスが、ついにONEデビュー戦を戦う。

北米ではベスト体重で戦う機会を得ることができず、ONE最軽量級をロックオンしたブルックスは、チーム・ラカイのワイルドストライカー=アディワン戦に辿り着くまでに、前哨戦といっても過言でない長いフライトを乗り越え、シンガポール入りした当日に計量を行った。その直後に収録したインタビューをここでお届けしたい。


──シンガポール入りが遅れたと聞いています。

「シカゴで乗り継げなくてね……僕のミスじゃないんだ。天候のせいでフライトが遅れた。シカゴから成田へ行き、そこからシンガポールというフライトだったんけど、成田に向かう飛行機はどれも間に合わなかった。計量に間に合うために、少しでも早くシンガポールに入るためにロンドン経由で、太平洋でなく大西洋を越える逆回りのフライトでやってきたんだ」

──いったい何時間かけて、シンガポールまで?

「36時間だよ(笑)」

──36時間、OMG!! 減量とハイドレーションは問題なかったですか。

「シンガポールに着いて、さっき終えたばかりだよ」

──つまり試合の前日のシンガポール入りになったということですね。

「飛行機のなかでストレッチを何度も繰り返した。そして、タップリと眠っていたよ。時差ボケを少しでもなくしたかった。タフな試合になることは分かっているから、少しでもできる準備をしてきたんだ。

フィリピンからシンガポールは3、4時間だろう? 僕は36時間のフライトを経て、1日半前に到着した。まぁ、それでもリトをぶっ倒す自信はあるよ」

──そのフライトを経て、計量とハイドレーションを終えた。既にONE初勝利を挙げたといっても過言でないですね。

「いやONE初勝利は、この階級で最もタフな試合でリトに勝って手にするよ。リトはヒロバ・ミノワに敗れ、ナミキ・カワハラに勝った。彼の他にも日本人を中心に手強い相手がいるカテゴリーだよ」

──ジャレッドの言うようにストロー級は日本人選手が多いです。

「ユースケ・サルタ、彼とは僕がパンクラスで試合をした時に、一緒に練習をしたことがあるんだ」

──えぇ、そうなのですか!!

「僕らの宿泊先がHEARTSジムに近くでさ。サルタと他の何人かと東京にいる間に2、3度トレーニングしたんだ。サルタは強かったよ。特にグラップリング・エリアではね。ただしサルタもあの時の練習で、どれだけ僕が強いか分かったはずだ。うん、サルタともいつでも戦うよ(笑)」

──2019年12月のBellator Japanの越智晴雄戦以来のファイトですが、そもそもジャレッドがONEと契約したのはなぜですか。

「僕のサイズだと、米国で試合の機会を見つけることが凄く困難だった。ONEだとストロー級のベストと戦える。ベストとベストが戦うことで、自分の力を試すことができるだろう? ストローではONEが一番。 間違いなくこの階級で、ONEが世界のベスト・プロモーションだからね」

──125ポンドで水抜き無し。この計量システムは、ジャレッドにとってはどのように作用しますか。

「パーフェクトだよ。これまで125ポンドで戦おうと思うと、UFCの時もそうだけど相手は20ポンドとか30ポンド減量してきて、試合当日になると僕より全然大きかった。140ポンドとか150ポンド近くになっている。

でもONEのハイドレーションこみの計量だったら、試合の時も130ポンド程度にしか戻らないはずだ。この違いは大きい。結果、僕はONEで戦うとより力強く、より速く戦えるに違いない。だから、この計量方法と階級で戦うことで、自分がどれだけ強くなれるのか試してみたくてしょうがなかったんだよ。

それもこの階級の世界のトップファイターとね。特にリト・アディワンはYouTubeで動画の視聴総数が100万PVになるかっていう知名度を誇る選手だからね」

──4月のTNTショーでリト・アディワンとデビュー戦が予定されていましたが、正式発表もあったのか、なかったのかという状況で対戦カードから両者の試合が消えていました。

「COVID19の影響だよ。リトがまず感染して、僕らは2週間待った。そうしたら僕のコーチと、僕自身が陽性になってしまった。そこからまた2週間の隔離が必要になると、もう試合を実施することはできなくなっていた。まぁ、今の世の中に起こり得ること。そして、2人とも回復してより良い状況で戦うことができるということさ」

──ただ、今回の試合も本来はリト・アディワンが相手でなく、キャンセルされた11月のライブショーで箕輪ひろば選手と戦うと最初に聞いていました。そして、試合が10月29日に収録されることになり、箕輪選手は調整時間が足らないということで12月に対戦できないかという打診した。そうすると、このタイミングでリトとジャレッドが戦うことが決まった。そのように理解しています。

「ヒロバはこのタイミングで、僕とは戦いたくなかった。そこに尽きるよ。まぁ、それで彼よりタフなリト・アディワンと戦うことになったんだよ」

──ただ箕輪選手はリト・アディワンに勝っています。

「グラップリングでね。そして僕の番だ。僕の打撃はヒロバより上だからね。ヒロバがアレックス・シウバと戦った時は、アレックスの打撃を気にせずに戦っていた。アレックスはストライカーじゃないからね。まぁ……どっちがタフなファイトになるかなんて分からない。でも、タフになる覚悟でいるよ」

──リト・アディワンの打撃は、非常にワイルドです。

「そうだね。デンジャラスだ。ただし、テクニカルではない。思い切り振りまわし、ケージに相手を追い込んでいく。クレイジーなスイングだよ。あの荒い打撃が、より技術レベルの高い打撃の持ち主と戦ったらどうなるのか。それは明日、分かることだ。

僕にはグラウンドゲームもあるしね。寝技に関しては、圧倒的な差が存在しているよ。リトは爆発力があって、テイクダウンを止めることもできる。彼も力強い柔術はできるようだけど、テクニカルな柔術ができるとは言えない。スーパーストロングな柔術よりも、僕のテクニカルな柔術の方が上回っている。そこは断言するよ」

──ジャレッドはクレイジーな動きのようでいて、非常に科学的なファイターだと日本のファンは知っています。その日本のファンにメッセージをお願いします。

「パンクラスで初めて戦った時以来、ずっと日本のファンは僕の応援をし続けてくれている。RIZINで戦った時も『モンキーゴッド!!』って叫んで、サポートしてくれた。母国を離れて試合をするのに、あんな風に応援してもらえると本当に力になる。日本のファンは本当に最高だ。凄く感謝している」

■視聴方法(予定)
11月26日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)
ポンシリP.K.センチャイムエタイジム(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
レネ・カタラン(フィリピン)

<キックボクシング・フライ級/3分3R>
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ピーター・バウシュト(オランダ)
ラスラン・エミルベク(キルギス

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
フィリッピ・ロボ(ブラジル)
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)

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MMA ONE ONE NEXTGEN ONE NEXTGEN02 アギラン・タニ キック ボクシング 手塚裕之

【ONE NEXTGEN02】ウェルラウンダー手塚裕之、ハイキックでピンチもフックの連打でタニからTKO勝ち

【写真】ハイでダウンがあったため、判定では危なかった手塚だが見事なTKO勝ちをパンチのラッシュで決めた(C)ONE

<86キロ契約/5分3R>
手塚裕之(日本)
Def.3R3分45秒by TKO
アギラン・タニ(マレーシア)

顎鬚をたくわえ精悍になったアギランは左右に回って距離を取る。踏み込んで左リードフックを見せた手塚が、右ローを蹴る。互いの蹴りが交錯し、アギランの左ローが手塚の急所に入り試合が中断する。再開後、ケージの周囲を回るアギランが前に出てワンツーを繰り出す。組みを切った手塚はアギランの左ミドルからスピニングバックハンドに対して、ボディロックテイクダウンを決める。

ハーフでトップの手塚は、右腕を差してパスへ。アギランは背中を譲って、前方に手塚を落として立ち上がる。手塚は右オーバーハンドを空振り。

さらに左ハイをキャッチした手塚が、2度目のテイクダウンを決める。アギランはバタフライガードも、背中をつけてスイープを狙うことはできない。クローズドに戻してきたところで、一気にパスした手塚はマウントからパンチを落とし、バックを取ってRNCを狙う。

ここも胸を合わせ、上を取ったアギランはスクランブルからバックを取ってスラム気味にテイクダウンを奪い返す。立ち上がった手塚はパンチを振るって前に出て時間となった。

2R、左フックか左ボディショットの手塚、アギランが左を合わせていく。続く手塚のテイクダウン狙いを切ったアギランがクリンチから小外掛けでテイクダウンを決める。ボディロックにも左腕を差して立ち上がった手塚が、続くダブルレッグを切って打撃の間合いに戻る。

左ボディフックを入れた手塚は、やや疲れが見えるか。テイクダウン狙いを再び切られた手塚が左を被弾する。アギランも動きが落ち、手塚は左フックを当てる。さらに左から右フックを振るった手塚は、スピニングバックフィストを踏み込んで潰し、右ハイへ。これは空振りとなるが、組ませなかった手塚がローを蹴る。アギランは左ハイ、掴んで前に出た手塚は右を被弾しそうになる。残り1分、詰める手塚は左フック、続いて右フックを打っていく。アギランは組んでヒザを狙おうとしたか、上体を反らしてところで手塚が押し倒し、ウント狙いからバックへ。アギランも即スクランブル、そしてシングルへ。切った手塚がエルボーを落とし時間となった。

最終回、手塚が左ボディ。アギランはダーティボクシングで右アッパー、続くダブルレッグを手塚がスプロールする。ワンツーからスリーの左フックも当たらず、手塚がケージ中央に戻る。出てきたアギランが左ミドル、手塚は左ボディ。ならばとアギランは左ジャブを入れる。ジャブを被弾し、リードフックを伸ばした手塚──一進一退の攻防が続く。

ローからワンツーのアギラン、手塚もローを返しボディを伸ばす。もう一発腹を殴り、下がったアギランとの距離を詰めた手塚は右ハイキックを蹴られて両手をマットにつく。足がもつれた手塚に対し、アギランが勝負をかけてラッシュへ。ここで手塚はボディを殴り、ケージ際で動きを止めたアギランに左右のフックを連打する。手塚のフックが何発もアギランの顔面を捕らえ勝負は決した。

「ハイキックはピンチだったけど、米を食って自然のなかでトレーニングをしているので耐えられました」と手塚は勝利者インタビューで話した。


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【ONE NEXTGEN02】アギラン・タニ戦前の手塚裕之─01─「体重に関係なく倒せる自信がある」

【写真】試合ができなかった鬱憤をアギラン・タニに爆発させることはできたのだろうか (C)MMAPLANET

12日(金・現地時間)に中継されるONE「NEXTGEN02」。同番組内で10月29日にシンガポール・インドアスタジアムで収録された手塚裕之✖アギラン・タニの86キロ契約体重戦が放送される。

1年振りの再起戦、11月のライブショーからシンガポールの新型コロナウィルス感染者増加で、10月の収録マッチに変更された手塚は、時期が変わることも、体重が重くなることも飲み込み戦うことを優先した。そんな手塚が日本を離れる直前に行ったインタビューをお届けしたい。


──10月29日、アギラン・タニと戦います。11月中継分ということですが、最初は11月のLIVEショーで組まれていたと聞いています。

「ハイ。僕も11月12日に試合があるということを聞いていました。ただシンガポールのコロナ感染者が増加し、11月にやる予定だった試合は10月29日に収録され、11月に放送される……そういう風になったようです」

──2週間早くなったことで、ウェルター級から3キロほど重いキャッチウェイトになったということでしょうか。

「そうだと思います。僕は83キロでやりたかったですけど、向うが落とせないということだったので。最初の契約がウェルター級だったので『それはおかしい。4週間あるし83キロでやるべき』という風には伝えました。でもタニはどう頑張っても86キロまでしか落とせないと……。僕らの普通の考えだと、落とせると思いますよね。

ただコロナ禍でロックダウンしたりだとか、そういうことが関係しているのだろうけど、プロなんだからそういうことは言い訳にしてほしくないです」

──マレーシアは8月に1日に2万人の陽性者が出て、今(※インタビューは10月22日に行われた)も1日1万人以上の感染者が出ています。ロックダウンや一部ロックダウンがありジムに通えないということもあったかもしれないですね。ただし、1人では体重落とせないのかと手塚選手が言いたくなるのも理解できます。

「まぁ練習ができていないかもしれないですが、駆け引きかもしれないので油断はできないです。そして……舐めてんなとは感じました。ONEがけっこう買っている選手なので、体重も大目に見てもらえるだろうってことなんでしょうね。

僕が契約体重を了承しないと、バラされて向うは試合があって、僕はないなんてことも起こり得るじゃないですか。他の選手でも、早くなったからあとにずらしてほしいと伝えると、試合がなくなったように。僕はもう悠長なことを言っていられないですし、試合もしたいですしね。何より体重に関係なく倒せる自信があるので受けました」

──去年のムラッド・ラマザノフ戦からほぼ1年間、試合間隔が空きました。

「世界的にコロナ禍において試合が組まれない選手も多いですし、仕方がない……という気持ちですが、TVでMMAの試合を視ると歯がゆい気持ちにはなりましたね。とにかく試合がしたいということをONEには伝えてきました。ようやく試合が決まったんで、ここはしっかりと勝ってまだまだいけるぞというところを見せたいです」

──あまりオファーがないと、日本で戦うことも考えていましたか。

「ハイ。全く試合がないなら、そこも考えていました」

──(※10月22日の時点で)まだ発表になっていないですが、佐藤将光選手もVTJに出場するようです。

「僕もONEの方で試合の発表がまだなので、試合が決まったということぐらいしか周囲にも伝えられないのですが……『VTJなの?』って、尋ねられることも多いです(笑)」

──そこがダークシリーズの辛さですね。

「去年の試合も録画でしたし、もう録画王ですよ(笑)」

──録画王(爆)。

「やっぱり、もどかしいですよね。なんか不思議です。人知れず試合をしているような感じで。しかも、今回はセコンドに日本から就いてもらえる人がいないんですよ」

──えぇ!!

「ワクチン接種が済んでいないと大会に参加できないですし、帰国後の2週間とシンガポールにいる1週間を考えると、3週間もセコンドのために職場に行けなくなってしまいます。だから、もうセコンドに就いてほしいなんて頼めないです」

──それはそうですね。個人事業主であっても商売上がったりです。結果、どうされたのですか。

「EVOLVEで練習をしているシンガポール在住の日本人の方にお願いすることにしました」

──なるほど。とはいっても1人旅は試合があるのに大変ですね。

「澤田龍人選手にお願いしようとも思ったのですが、その時は彼にもオファーがあるようなことで、違う方に就いてもらうことになりました。まぁ、でも試合を戦うのは僕なので」

──今回の試合に向けて、SNSでパラエストラ千葉ネットで練習しているのを拝見しました。

「ハイ、梅田(恒介)さんが栃木まで指導に来られているのですが、パラエストラ松戸の練習に誘ってもらい土曜日のMMAグラップリングに参加させてもらっていました。そこでは下にならない、下になってもパウンドを意識してスパーリングをしていました。弥益ドミネーター聡志さん、山本琢磨さん、大尊伸光選手、葛西和希君とかフェザー級より大きな選手が揃っているので良い練習ができました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月12日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
リッテワダペッティンディーアカデミー(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
タン・カイ(中国)
ユン・チャンミン(韓国)

<キックボクシング・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ジャン・チュンユ(中国)
ドビダス・リムクス(リトアニア)

<キックボクシング・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
スモーキン・ジョー・ナタウット(タイ)
ユーリック・ダフティアン(ロシア)

<86キロ契約/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
手塚裕之(日本)

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MMA ONE ONE NEXTGEN ジュリー・メザバルバ スタンプ・フェアテックス リトゥ・フォーガット

【ONE NEXTGEN】技術だけでなく、哲学としてムエタイをやり抜いたスタンプがGP決勝でリトゥと対戦

【写真】前足の前蹴りで突き放し、跳ねるような左の蹴りを多用。3Rは流すという見事さだった(C)ONE

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準決勝/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
Def.3-0
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

まずローを蹴り合った両者、スタンプはローからミドルを入れる。さらに右ハイを狙うも、メザバルバが反応し、ローを掴んでパンチを合わせようとする。重いローを続けるスタンプは、メザバルバに蹴り足を取らせない。右ミドルをキャッチし、右を2発入れたメザバルバはスピードのある左リードフックを見せる。

スタンプは左右のローで前足を蹴り、右に回る。ローを続けるが、そこに振られるメザバルバのフックが怖い。左インサイドローで姿勢を乱したメザバルバはスピニングバックフィストを狙う。かわしたスタンプは、右ミドルをまたキャッチされここからケージに押し込まれる。ヒザを蹴り合った両者、首相撲にもメザバルバがボディロックでテイクダウンする。すぐに立ちあがったスタンプはヒザをボディに入れ、離れ際に右を伸ばす。残り30秒、左ジャブを当てたスタンがメザバルバの後ろ回し蹴りをかわし時間となった。

2R、スタンプが左ミドルハイ、そして左ローを蹴る。右ミドルも続けるスタンプは、左ハイへ。ブロックしたメザバルバが、直後に右ローを蹴られる。飛び込んでワンツーのメザバルバ、スタンプも下がらずパンチを返す。ミドルをキャッチされ、殴られながらパンチを出すスタンプはボディロックでテイクダウンされ、すぐに立ち上がる。

相四つでヒザをボディに連打したスタンプは、ダブルレッグでテイクダウンを取られるも小手を決めてスイープし、すのままマウントを奪う。強烈なエルボーを落とすスタンプは、ブリッジを潰してマウントをキープする。さらに左右のエルボーを続けるスタンプが、右のパンチでメザバルバに下を向かせる。スタンプは四の字フックで殴り、背中を伸ばそうとする。亀から正座になったメザバルバは、手首を掴んでRNCを防ぐ。スタンプは自ら背中をマットにつけて仰向けになると、左のパンチを連打してタイムアップに。

最終回、左前蹴りから跳びあがるような姿勢でローを入れる。ローで前に出るメザバルバだが、振りが大きすぎ足が前に出なくなっているか。アップライトで、左前蹴りで突き放し、右ハイを入れるスタンプ。メザバルバの左右のフックから前進も、前蹴りで下がらせる。2Rはグラウンドでリードし、3Rは見事にムエタイを見せるスタンプは下がりながらのミドルも決める。

こうなるとメザバルバの動きは力強さではなく、荒さが目立つようになる。スタンプは左ロー、左ミドルと前足の蹴りでメザバルバに距離を詰めさせない。回って左ミドルを蹴ったスタンプは、最後も右ミドルを掴まれながらパンチを打ち合い余裕のタイムアップに。

技術だけでなく、ファイトフィロソフィーとして3Rにムエタイをやり抜いたスタンプは、3-0の判定勝ちでリトゥ・フォーガットに続き決勝進出を決め、「私のムエタイMMAは軽視されるもんじゃないと証明できたわ」と話し、リトゥへの一言を求められると「私もしっかりと準備するから、あなたも万全に仕上げてきて」と伝え──フェイスオフで向かい合った。


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ONE ONE NEXTGEN Report ジェレミー・ミアド ブログ ミャオ・リータオ

【ONE NEXTGEN】リーチ、踏み込みの鋭さでミアドがミャオを圧倒。ボディから連打でレフェリーストップ

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
ジェレミー・ミアド(フィリピン)
Def.2R0分15秒by TKO
ミャオ・リータオ(中国)

左ジャブを伸ばすミアドが右フックを打って、左ローを蹴る。さらに鋭い右ローから左ジャブ、アッパー、右クロスを打っていく。ミャオがアイポークがあったと一旦試合が止まり、再開後もミアドがリーチの差を生かすだけでなく、鋭い踏み込みからのパンチでミャオを圧倒する。ミャオもショートのワンツーを返すが、ワンツーから右フック、ヒザ蹴りを受ける。2年前の試合でのKOシーンが思い起こされたシーンにも、胸に当たったため凌げたミャオだが、その後もミアドのパンチを被弾し続ける。

ダブルジャブで下がり、そこに右を受けるミャオは左右のローで前足を削られる。ワンツーに組んだミャオだが、ミアドが即離れてワンツーを入れる。右をミャオが返すも、ミヤドも右を入れてスイッチして、左ローを連続で蹴っていく。オーソに戻して右ローを入れたミヤドが、完全に初回をリードした。

2R、初回と同様にローからジャブを入れるミヤドに対し、眼を抑えてアイポークをアピールしたミャオだがレフェリーは試合を続けろと応じる。ミヤドがボディから左右のパンチを連打すると、ついにミャオは背中を見せて試合を終わった。

「テイクダウンを狙ってくると思ったから驚いたよ。でも、こうなっちゃうよね」と笑顔をミヤドは試合を振り返った。


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ABEMA MMA ONE ONE NEXTGEN アリョーナ・ラソヒーナ アンダーソン・シウバ オク・レユン キック クリスチャン・リー ジェネリン・オルシム ジュリー・メザバルバ スタンプ・フェアテックス チャンネル デニス・ザンボアンガ ハム・ソヒ ボクシング ミャオ・リータオ リトゥ・フォーガット 平田樹

【ONE NEXTGEN】平田樹欠場の知らせ前に──スタンプ・フェアテックスが話していたこと

【写真】インタビューの翌日に練習風景の写メをスタンプ自身が送って来てくれた (C)STAMP FAIRTEX

明日29日(金・現地時間)に開催されるONE NEXTGENでジュリー・メザバルバと対戦するスタンプ・フェアテックス。女子アトム級ワールドGP準決勝で本来ハム・ソヒと対戦する予定が、欠場でメザバルバと戦うことになったスタンプだが、この変更をそれほど気にする素振りはなかった。

このインタビュー後、平田樹の欠場が決まったが、スタンプが決勝では平田と戦うことになると予想していた。底抜けに明るいスタンプは、何があっても動じない強さが感じられた。


──ジュリー・メザバルバと来週の金曜日に対戦します(※取材は10月22日に行われた)。

「100パーセント、試合に向けて準備はできているわ。あとは体重だけね」

──もともとはハム・ソヒと対戦予定でしたが、3週間ほど前に彼女の欠場が決まり対戦相手が代わったという経緯があります。

「最初、彼女が欠場すると知った時、そのままトーナメントの決勝に行けたらなって思ったわ(笑)。でもジュリーと戦うことになって、ハム・ソヒも彼女もストライカーだから、そんなに違いはないから心配はしていなかったわ」

──体はハム・ソヒより大きく、力も強そうですが。

「確かにそうかもね。ジュリーはもともとストロー級の選手だし、メイ・ヤマグチとの試合では本当にサイズが違っていたわね。あれだけ体格差があれば、メイ・ヤマグチのテイクダウンを切るのも簡単だったと思う。私よりも彼女の方が大きいと思うけど、そんなにパワーは違わないだろうし、いつも男の選手と練習しているからこの練習環境が次の試合に役立つはずよ」

──スタンプは常にMMAらしい試合を心掛けているように見えますが、メザバルバが打撃で来るようだといつも以上にムエタイの技術が使える試合になると思いますか。

「彼女が打撃戦を仕掛けてきても全く苦にならないわ。私はムエタイで戦うだけだから。この試合が決まった時に彼女は私をKOするって言っていたの。彼女の方がキックボクシングが上手くて、私のスピードは彼女の半分しかないんだって(笑)。私は自分がどういう選手か理解しているし、打撃で来るなら大歓迎よ」

──アリョーナ・ラソヒーナとの2試合を終えて、どれだけMMAファイターとして成長できたと思っていますか。

「打撃に自信があるのは絶対よね。でも柔術は自分のレベルがまだ分からないの。ただアリョーナとの1回目の試合と再戦を比較すると、アップグレードできていることは分かった。でも、それがどの程度なのか分からないわ」

──この試合で勝つと、決勝戦です。リトゥ・フォーガットと平田樹選手、どちらが上がってくると思っていますか。

「難しい質問ね……ただイツキ・ヒラタかな。彼女の方がウェルラウンディット・ファイターだから。リトゥはまだ打撃が十分じゃないしね」

──それは優勝するために平田選手の方が組みしやすしということではなく?

「ノー、そういうことじゃないわ。イツキ・ヒラタもリトゥも私にとっては簡単な相手じゃないし。ただ、次にどっちと戦うのかって考えると、イツキかなって思うだけで。リトゥよりMMAファイターとしてバランスが取れているから。彼女と戦うことは私にとっても新しい挑戦で、それが楽しみなの」

──MMAだけでなく、ダンスバトルも楽しみにしています(笑)。

「アハハハハ。彼女がTikTokでよく踊っているのを見るわ。ダンス・コンペティションでも、皆に喜んでもらって私は負けないわ(笑)」

──ところでハム・ソヒ✖デニス・ザンボアンガ、クリスチャン・リー✖オク・レユンという風に裁定にブレが見られると、ゲームプランを立てるのに影響はでないでしょうか。

「とにかく、一つ一つの攻撃、動きで対戦相手を上回り、私の方が上だとクリアに理解できるよう戦うことを心掛けるわ。もちろんKOできれば判定は関係ないけど、3Rが終わった時点で私が文句なしに勝っている──そういう戦いをしようと思っているわ。全てをクリアにするためにね。そういう風に戦える自信もあるわ」

──スタンプ、では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「オハヨー。全ての私のファンにベストを尽くすことを約束するわ」

■視聴方法(予定)
10月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE NEXTGEN対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準決勝/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準決勝/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ジェネリン・オルシム(フィリピン)

<キック・ヘビー級/3分3R>
イラジ・アジスプール(イラン)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)
ダスティン・ジョインソン(カナダ)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
ミャオ・リータオ(中国)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ベイブラット・イスアエフ(ロシア)
ボグダン・ストイカ(ルーマニア)

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【ONE X】コロナ感染者数が上げどまりのシンガポール。チャトリが10周年記念大会の延期を発表

【写真】いつまでコロナに影響を受ける日々がONEでは続くのだろうか (C)MMAPLANET

27日(水・現地時間)、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンが12月5日(日・現地時間)に予定されていた10周年記念大会=『ONE X』をシンガポールの新型コロナ感染の状況悪化により、2022年早々に延期するとSNSで発表した。

ONE世界バンタム級選手権試合=ビビアーノ・フェルナンデス✖ジョン・リネケル、ONE世界フェザー級選手権試合=タン・リー✖ゲイリー・トノン、デメトリウス・ジョンソン✖ロッタン・ジットムアンノンのミックスルールファイトが発表され、さらに2つの世界戦や女子アトム級ワールドGP決勝らが組まれる予定だった10周年記念大会がリスジュールを強いられることとなった。

9月中旬よりコロナ陽性者数が増加し始め、国民の80パーセント以上がワクチン接種を済ませ、2022年からはワクチン接種者以外はオフィスなどの出社も禁じるという国策を政府が採ったシンガポールだが、10月になっても1日の感染者数は上げ止まり状態が続く。現状も人口570万人弱と、東京都の半分に満たない総人口のシンガポールで、1日の感染者は平均3500人に及ぶ。

チャトリはSNSで新しい日程などについては、後日発表するとしている。なお今週の金曜日に行われる予定のONE NEXTGENに関して、現状は変更なく実施される方向だ。


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【ONE NEXTGEN】平田樹に代わり、リトゥと準決。ジュネリン・オルシム「3日あるから十分に対応できる」

【写真】平田を気遣いながらも、チャンス到来に充実した様子のジェネリンだった (C)MMAPLANET

29日(金・現地時間)に開催されるONE NEXTGENで平田樹に代わり急遽、女子アトム級準決勝で、ジェネリン・オルシムがリトゥ・フォーガットと戦うことが決まった。

急ぎ取材を申し込むと、ジェネリン自身がフェイスオフやメディアデーの参加と慌ただしく試合までを過ごすことになったことが伝わってきた。

2年目のSEA Gamesでは女子ムエタイ54キロ級で準優勝、WSOF GCからONE Warrior Series、そしてコロナ禍で本戦ステップアップを果たしたオルシムは組み技での強さを発揮し、これまで2連勝中だ。本来は9月3日にグレース・クリーブランドとの補欠戦でGP参加予定も、クリーブランドの欠場で試合が流れ、今大会でも同様にリザーブマッチでジヒン・ラズワンと対戦予定だったが急遽ベスト4からGP出場権を得た。

GP出場権獲得を現実のモノとしたジェネリン・オルシムにとって、4日前の対戦相手の変更も些細なことでしかなかった。


──ここ数日間、クレイジーな時を過ごしたと思われます。今の気持ちは?

「私は全然問題ないわよ。この知らせを聞いたのは、昨日。そして今は試合に向けて調整しているところよ」

──昨日、リトゥとの試合のオファーがあったということですね。その時は、どのように感じましたか。

「凄くエキサイトしたわ。だってグランプリに参加できるんだから、嬉しかの一言よね」

──ジヒン・ラズワンとの試合の準備をしてきて、ここにきて対戦相手が代わることで焦りはなかったですか。

「そんなに焦ることはないわ。もちろん、いくつかのゲームプランの変更は必要だけど。とにかくGPに出場できるということに比べると、大したことじゃないから。シンガポールに入るまで、ずっとハードな練習をしてきたし、自分のやらないといけないことは全てやってきた。あとは自分の力を試合で見せるだけだから」

──つまり、このオファーにノーという選択はなかったわけですね。

「全くないわ。ありえない(笑)。だって補欠戦から本戦準決勝で戦えるのよ。このオファーがあった時、マーク・サンジャオ・コーチを含めラカイの3人が同じ部屋にいて、全員で大喜びしたわ(笑)。補欠戦って何かが起こった時に、急遽トーナメントで戦う代役を決める試合じゃない? その試合のために準備してきて、その何かが少し早く起きたのよ。試合まで3日あるから、十分に対応できるわ」

──なんと、そんな風にポジティブに考えられるのですね。シンガポール入りして、ひょっとして欠場者が出て、準決勝出場があるかもということも一切耳に入っていなかったのでしょうか。

「本当に何も聞かされていなかったわ。イツキが体調を崩したことも知らなかったし、私はこのチャンスを得られたことは正直、凄く嬉しいけど彼女には気の毒なことだし、少しでも早くイツキには回復してほしいと思っている。オファーがあるまで私はずっとジヒンと戦うつもりだったの。そして昨日の午前11時に、イツキが欠場することを知ったのよ」

──ジヒンは柔術家です。リトゥはレスラーです。どのようなアジャストが必要だと考えていますか。

「レスリングね、アジャストが必要なのは。ジヒンはグラップラーだけど、レスリングはしない。とにかくリトゥと戦うには、距離が大切になってくるわ。彼女のレスリングは本当に怖い武器だし、ただし寝技のコントロールという部分ではジヒンとも似ているとも言えるわ。

ただリトゥは打撃をジヒンより使うわね。彼女が私を相手に打撃戦を仕掛けてくるならレスリングでこられるよりずっと戦いやすくなる。だって打撃なら私の方が上だからね」

──とはいえリトゥは、GPで最強のボクサーと思われたモン・ボーをテイクダウンからパウンドという流れで勝利しました。

変則的なオモプラッタもレパートリーの一つ(C)ONE

「モン・ボーはテイクダウンされた後の動きがなかった。

私は彼女と違い、テイクダウンされてもそこからの展開を創ることができる。打撃だけでなく、グラウンドでもアドバンテージは私にあると思っているし。リトゥがテイクダウンしてくるなら、私はエスケープだけでなくてサブミットするチャンスになるはずよ。キャンバスに背中をつけられても、それは私にとって良い形だから」

──ここ数試合でジェネリンはグラップリングの成長が著しいです。今やラカイでもトップのウェルラウンディットファイターと言えるのではないでしょうか。

「チームにはたくさん、偉大なウェルラウンディットファイターが揃っているわ(笑)。それが私にとってのアドバンテージなの。私はチームラカイの経験豊かな選手たちから、その経験や知識を共有させてもらっているから。まだ私のファイターとしての旅は始まったばかりで、皆から勉強させてもらうことばかりよ。

リトゥの戦績は6勝1敗で、私は5勝2敗。まだまだこれからの選手だから、ラカイの皆から習うことばかり。そして彼らの教えに心から感謝しているわ」

──チームラカイはアジア最強のMMAジムの1つですが、女子選手はそれほど在籍していません。

「そこも私のアドバンテージよ。力強い男子選手と練習すると、力では通用しないから、全力でぶつかりながら技術で彼らに対抗している。だから私は成長できるの」

──ジェネリンが準決勝を戦うことで、既に驚きがありましたが、準決勝ではまた世界をビックリさせる自信はありますか。

「そうね……私にとって試合は試合。そして、この与えられたチャンスをモノにする。絶対に勝つのは私よ」

──では決勝戦ではスタンプか、ジュリー・メザバルバか──どちらと試合がしたいですか。

「スタンプね。彼女は強くて、有名だから。そしてスタンプは準決勝を必ず勝ち上がるでしょうね」

──ジェネリン、突然の個別インタビューのリクエストに応えた頂きありがとうございました。

「こちらこそ、ありがとう。イツキの体調が少しでも早く良くなることを願っているわ。イツキ、すぐにケージに戻って来てね」

■視聴方法(予定)
10月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE NEXTGEN対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準決勝/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準決勝/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ジェネリン・オルシム(フィリピン)

<キック・ヘビー級/3分3R>
イラジ・アジスプール(イラン)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)
ダスティン・ジョインソン(カナダ)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
ミャオ・リータオ(中国)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ベイブラット・イスアエフ(ロシア)
ボグダン・ストイカ(ルーマニア)

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