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45 AB MMA o UFC   アレックス・ヴォルカノフスキー イスラム・マカチェフ ショーン・ストリックランド ダスティン・ポイエー パウロ・コスタ

6.1『UFC 302』でイスラム・マカチェフ vs. ダスティン・ポイエーのライト級タイトルマッチ、ショーン・ストリックランド vs. パウロ・コスタのミドル級マッチ

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 『UFC 300: Pereira vs. Hill』試合後会見でデイナ・ホワイトが6月1日にニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催する『UFC 302』のメインイベントがイスラム・マカチェフ vs. ダスティン・ポイエーのライト級タイトルマッチ、セミファイナルがショーン・ストリックランド vs. パウロ・コスタのミドル級マッチになることを発表。

 マカチェフは10月の『UFC 294: Makhachev vs. Volkanovski 2』でアレックス・ヴォルカノフスキーに1R KO勝ちして以来の試合で今回が3度目の防衛戦。ポイエーは3月の『UFC 299: O'Malley vs. Vera 2』でベノワ・サンデニに2R KO勝ちして以来の試合。現在UFCライト級3位。

 ストリックランドは1月の『UFC 297: Strickland vs. du Plessis』で行われたミドル級王座初防衛戦でドリカス・デュ・プレシに判定負けして以来の試合。現在UFCミドル級ランキング1位。コスタは2月の『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』でロバート・ウィテカーに判定負けして以来の試合。現在UFCミドル級ランキング7位。続きを読む・・・
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o UFC アブドゥル・ラザク エリク・アンダース キック ケルヴィン・ガステラム ショーン・ストリックランド ジャレッド・キャノニア ダナ・ホワイト マーヴィン・ヴェットーリ

UFC on ESPN+94:メインイベント・ジャック・ハーマンソン vs. ジョー・パイファー

ミドル級5分5R。ハーマンソン11位。

スウェーデン出身・ノルウェイ在住のハーマンソン。元フロントライン・アカデミー所属(現在はヨアキム・ハンセンが主宰するチーム・ヘルボーイ所属)で、かつてはADCC王者ユラノフ・エイネモが所属していたこともあり、ハーマンソンもグラップラー。ギロチンが得意で、ケルヴィン・ガステラムからは外ヒールでタップを奪っている。スタンドでは一発の重さがあるパンチでKO勝ちも多い。ランカーになってからは勝ったり負けたりで、ランキングは10位前後に留まり、タイトル挑戦圏内までは入っていけない存在。ここ最近では、ジャレッド・キャノニア、マーヴィン・ヴェットーリ、ショーン・ストリックランドと、後にタイトルに挑戦した相手に敗戦。前戦は先週メインで敗れたロマン・ドリーゼに、ガードからカーフスライサーを仕掛けられ、うつ伏せで足を極められた状態でのパウンドでKO負け。負傷もあり、昨年は試合をしておらず、1年2ヶ月ぶりの復帰戦となる。UFC10勝6敗の35歳。

パイファーは今回がUFC初メイン。寝ても立っても常にフィニッシュの匂いを感じさせる攻めを見せることで、コンテンダーシリーズで勝った時からダナ・ホワイトからは気に入られている。その期待に応えるように、UFCデビューから3連続フィニッシュ勝利。スタンドの打撃では、一発入れば倒せそうな強打を打ち込み、実際にデビューから2戦は連続KO勝ち。前戦はアブドゥル・ラザクにカーフキックを効かされたが、タックルでテイクダウンを奪い肩固めで一本勝ちした。グラップリングマッチでもエリク・アンダースやジェラルド・マーシャートに勝利しており、組みの強さもある。一方、前戦を見る限り、打撃のディフェンスには穴もありそうで、上位陣相手にどこまでできるかが問われる。UFC3勝0敗の27歳。

オッズはノーランカーのパイファーがフェイバリット。

ジャブを入れたパイファー。カーフから飛び込んでのジャブが顔面を捕らえる。さらにまたカーフ。距離を詰めるパイファー。またカーフ。ジャブがヒット。ハーマンソン後退。また出てきたパイファー。右がかすめてハーマンソンちょっとぐらついた。左ボディ。ハーマンソン関節蹴り。残り30秒。強烈な右を放ったパイファーだがクリーンヒットは避けたハーマンソン。ジャブをヒットさせるパイファー。ホーン。

1Rパイファー。

2R。また詰めるパイファー。ワンツー。際どいところで大きなダメージを逃れたハーマンソン。ジャブから右オーバーハンドを入れるパイファー。ハーマンソンシングルレッグに。しかし脇を差して受け止めたパイファーが離れた。パイファーカーフキック。ハーマンソンが前に出ていくが、先にパイファーの打撃をもらう。パイファーがフェイントを見せると距離を取るハーマンソン。パイファーカーフ。ハーマンソンもカーフを返した。ボディを入れるパイファー。ハーマンソン前に出てパイファーがケージ際まで下がった。しかしハーマンソンカーフを入れると下がる。逆に出たパイファー。ケージを背負うハーマンソンに左ボディ。ワンツー。パイファーのカーフキックに右を合わせたハーマンソン。ホーン。

2Rもパイファー。

3R。詰めてジャブを入れるハーマンソンだが、パイファーもジャブで出ると右ボディ。ワンツー。カーフ。パイファーの右フックがヒット。詰めてきたパイファーにジャブを入れたハーマンソン。ワンツー。ハーマンソンのカーフで足が流れたパイファー。また効かされたか。ハーマンソンのパンチをもらい下がったパイファー。アイポーク?しかしレフェリー問題ないと下がる。パンチが目に入った模様。ハーマンソンが出ていきジャブを入れる。しかし深追いしないハーマンソン。詰めてきたパイファーにテンカオから右。パイファーのジャブでちょっとぐらついたハーマンソン。パイファー詰めるがサークリングで距離を取るハーマンソン。右ボディを入れるパイファー。ハーマンソンはまたカーフ。残りわずかでタックルに入ったパイファー。シングルレッグ。ハーマンソン片足でこらえてパンチを入れると飛び膝もヒット。ホーン。

3Rは手数でハーマンソン。パイファーのパンチにも慣れてきたか。

4R。すぐ出たハーマンソン。カーフ。効いてる。パイファーシングルレッグ。切ったハーマンソン。またカーフ。下がりながらジャブを入れるハーマンソン。ライブオッズはハーマンソンが優勢に。出ていくパイファーだがハーマンソン下がりながらカーフキック。パイファー左フックを打ち込むと組み付いてボディロック。しかし自ら放したパイファー。パンチで出るがハーマンソンのワンツーをもらう。そしてカーフ。パイファーまたタックル。小手に巻いてこらえるハーマンソン。引き剥がした。パイファー下がった。ハーマンソンの右をもらう。ジャブもヒット。大振りの右は空振り。ケージ際から出られないパイファー。タックルに入るが切られた。ホーン。

4Rハーマンソン。ポイントは並んだが、カーフを効かせられたパイファーに逆転する余力はあるか。

5R。右ボディから左フックを入れるパイファー。またカーフを入れるハーマンソン。さらにカーフ。ケージを背負ったパイファー。出られない。右オーバーハンドを入れたパイファーだが単発。ハーマンソンが逆にタックル。テイクダウン!ハーフで固めて押さえ込んだまま肩パンチを入れるハーマンソン。逃げ切り狙い。下で身動きが取れないパイファー。ガードに戻すのが精一杯のパイファー。ハーマンソン、最後の10秒で体を起こしてウイニングパウンドラッシュ。タイムアップ。

三者48-47でハーマンソン勝利。

2Rまでパイファーペースだったが、前回同様カーフを効かされ、パイファーこれも前回同様タックルに入ったが、ハーマンソンはすべて切り続けた。

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45 MMA Report UFC UFC297 ショーン・ストリックランド ドリキュス・デュプレッシー ブログ

【UFC297】南アフリカ初のUFC王者誕生!デュプレッシーがストリックランドをスプリット判定で下す

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[挑戦者] ドリキュス・デュプレッシー(南アフリカ)
Def.2-1:48-47,47-48,48-47
[王者]ショーン・ストリックランド(米国)

ストリックランドがジャブと前蹴り、デュプレッシーは左ミドルを蹴り返す。ストリックランドはコツコツとジャブを突き、デュプレッシーは構えをスイッチしつつ、右フックからパンチをまとめ、右カーフを蹴る。ストリックランドはペースを崩さずにジャブ。デュプレッシーも左ミドルと右カーフを蹴り、右フックをかぶせるが当たらない。

残り1分30秒、デュプレッシーはダブルレッグでストリックランドに尻餅をつかせるが、ストリックランドは立つ。デュプレッシーはバックをとりかけると、ここは自ら距離を取る。デュプレッシーが右フックを振ると、ストリックランドも左フックを打ち返す。デュプレッシーは右カーフ、ストリックランドはジャブから右ストレートを合わせる。

2Rもストリックランドのジャブ×デュプレッシーの右カーフという展開が続く。デュプレッシーは構えをスイッチしながら左右のフックを放ち、スピニングバックフィストも狙う。ストリックランドはジャブ・左フックを当て続け、デュプレッシーのパンチをバックステップでかわす。

ストリックランドはジャブを当て、デュプレッシーが入ってくるところに右ストレートを打ち下ろす。デュプレッシーも右から飛び込んで返しの左フック。これがストリックランドの鼻先をかすめる。さらにデュプレッシーはシングルレッグでテイクダウン。ストリックランドはスイッチして立ち上がる。最後はスタンドの攻防で終わった。

3R、デュプレッシーはサウスポーにスイッチして左ハイキック。構えのスイッチも使って大振りのパンチと右カーフで前に出ていく。逆にストリックランドは構えを崩さずにジャブを打ち続ける。

デュプレッシーはサウスポーから左ミドルと右フック、スピニングバックフィスト、スピニングバックキックと攻撃のパターンを増やす。このラウンドもストリックランドはほぼジャブと右ストレートのみで試合を続けた。

4R、ストリックランドがジャブとワンツー。デュプレッシーがパンチで前に出ると、ストリックランドは下がりながら右ストレートを返す。デュプレッシーがシングルレッグに入るが、ここはテイクダウンには至らない。ここでストリックランドが左目尻をカットして流血する。

試合がスタンドに戻るとストリックランドはジャブだけでなく右フックも打ち込んで前に出る。ストリックランドもデュプレッシーのパンチに合わせて組むが、テイクダウンするのはデュプレッシー。ストリックランドが背中を見せて立ち上がった。

距離が離れるとストリックランドの流血が目立つ。デュプレッシーがワンツーと左ハイ。ダブルレッグでテイクダウンすると、ストリックランドが背中を見せて立つ。デュプレッシーは後方への投げも狙うが、ストリックランドが立ち上がる。デュプレッシーはスピニングバックキックと右ロー、ストリックランドはジャブから右フックにつなげる。

5R、デュプレッシーがジャブ・左フックから右ミドル。ストリックランドがジャブからパンチをまとめる。デュプレッシーは右ハイやシングルレッグも繰り出す。ストリックランドは大振りの右フックを打つがクリーンヒットはない。デュプレッシーもジャブから右フック、シングルレッグに入るがストリックランドは倒れない。

ストリックランドは右ストレートと右フック、デュプレッシーも右フックを返す。ジャブの差し合いが続くなか、デュプレッシーは左右のミドルとパンチで突進。ストリックランドも右フックを連打し、返しの左フック。最後はストリックランドの前進の印象が良かったか。終了のホーンが鳴ると両者ともに手を上げて勝利をアピールした。判定は2-1と割れてデュプレッシーの勝利。南アフリカ初のUFC王者誕生となった。


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o アーノルド・アレン キック クリス・カーティス ショーン・ストリックランド ニール・マグニー マイク・マロット マイラ・ブエノ・シウバ モフサル・エフロエフ ラケル・ペニントン 堀口恭司

【UFC】速報中!UFC 297: Strickland vs. Du Plessis

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さてさて今日は堀口恭司プロデュースの格闘技イベント

【フェザー級】
×アーノルド・アレン
(判定0-3)
○モフサル・エフロエフ
1R、ジャブとボディを小まめに出して手数を稼ぐアレン。対するエフロエフは素早いタックルを仕掛けると2度目のトライでバックに周る。アレンは何度もローリングして脱出を図るが、エフロエフはその全てに対応してバックをキープ。圧倒的なレスリング力を見せてラウンドを終えた。
2R、タックル対策で腕を下げるアレン。警戒し過ぎてなかなか手数が出ない。逆にエフロエフはタックルで組み付きつつ、スタンドでもパンチを当てて飛び膝を見せる。さらに終了間際にはカウンターのパンチをヒットしてアレンをグラつかせたところでラウンド終了。
3R、後がないアレンは果敢にパンチを出していく。ボディを的確にヒットさせローも交えたコンビネーションでコンパクトにヒット。エフロエフがタックル。アレンはガブると中腰のエフロエフに対して膝蹴りを連打。しかしエフロエフの手がマットについているため反則となり試合は中断。エフロエフは頭部から出血。再開するとエフロエフはしつこくタックル。だがアレンは全て切ってスタンドの展開。打撃を当てつつエフロエフがタックルに来ると起死回生のニンジャチョーク!決まったかに見えたがエフロエフは回転して脱出し試合終了。判定はエフロエフだがアレンも見せ場を作った。すごく面白い試合!


【ミドル級】
○クリス・カーティス
(判定2-1)
×マルク・アンドレ・バリオー
1R、スタンドでの長いお見合いが続く立ち上がり。お互いに警戒して手数が出ない。中盤に入ってプレッシャーを掛けるのはカーティス。バリオーにケージを背負わせて細かいパンチを出していく。逆にバリオーは手数が少ない。会場からはブーイングが出始めてラウンドを終えた。
2R、バリオーが前に出て手数を出し始める。カーティスもカウンターで打ち返す。しかし積極性と手数ではバリオーが上手。お互いに決定的な場面がないままラウンド終了。
3R、オクタゴンの中央で至近距離打ち合う両者。互いにビッグヒットはないが至近距離でのフック、アッパー、肘などそれぞれ打ち合う。この展開になるとバリオーが上手か。泥臭く手数を稼ぐ。終盤にはカーティスがカウンターのアッパーでバリオーをグラつかせるが打たれ強い。最後は至近距離でお互いにパンチを打ち込んで試合終了。微妙な判定はスプリットでカーティスに軍配。


【ウェルター級】
○ニール・マグニー
(3R TKO)
×マイク・マロット
1R、終始スタンドの展開。左足を前に出すマグニーに対してマロットは的確にカーフキックを蓄積。何発も鋭角にヒットすると終盤には嫌がったマグニーが構えをスイッチする。マグニーはマロットの蹴りに合わせて組み付く場面はあったがマロットは冷静に脱出して大きな見せ場がないままラウンド終了。
2R、マロットはカーフキックではなくインローを蓄積。さらに前に出てきたマグニーをテイクダウン。ここは深追いせっずにスタンドも戻るとさらに外掛けから再びテイクダウン。すると肩固めを狙いつつマウントを奪取。パウンドを当てていくがマグニーは終了のブザーに救われた。
3R、開始直後に組み付いたマロットが簡単にテイクダウン。マウントからギロチンを狙うがマグニーは脱出してスタンドへ。しかし再び組み付いたマロットがまたしてもテイクダウン。しばらく膠着したが残り2分を切ってマグニーが立ち上がる。マロットがそれに合わせてギロチンを狙うがマグニーは気にせずテイクダウン。そのままマウントを取るとパウンドを乱射。嫌がるマロットのバックに周ると完全に身体を伸ばしてパウンド!残り10秒が迫ったところでレフェリーが試合を止めた!ベテランマグニーが大逆転勝ち!鳥肌立った!


【女子バンタム級王者決定戦】
○ラケル・ペニントン
(判定3-0)
×マイラ・ブエノ・シウバ
1R、シウバがカーフキックでリズムを作る。逆に組んでくるペニントンに対してニンジャチョークで切り返したり、首相撲からの膝蹴りで対抗。さらに逆にテイクダウンするとスルスルとバックに周ってチョークを狙う。立ち上がるペニントンの背中に張り付いてグラウンドに引きずり込むとバックをキープしてラウンドを終えた。
2R、序盤から組み付いてケージに押し込むのシウバ。テイクダウンを狙うがペニントンも堪えて差し合いが続く。一度は身体が離れるがシウバはしつこく組み付く。なんとか離れたペニントンはパンチの連打で前進。明らかにシウバは嫌がって後退。それでも組み付くと、またもスタンドでバックに周ってチョークを仕掛ける。あわやの場面だったがペニントンは耐え切ってラウンド終了。
3R、距離を詰めて組み付くのはペニントン。ケージ際で長い差し合いが続く。シウバは強引にニンジャチョークを狙うが不発。またしても長い差し合い。タックルでテイクダウンに来たシウバを潰したペニントンが上を取ってパウンド。だがシウバも下から腕十字を狙う動きを見せたところでラウンドを終えた。
4R、開始直後にパンチを当てたペニントン。しかし距離を詰めるシウバに捕まって差し合い。シウバはバックに周るとそのままグラウンドに引きずり込む。チョークを仕掛けるがペニントンは腕を外してスイープに成功。上をキープするがシウバは下から十字を狙う素振りを見せる。しかしペニントンは冷静に対処してパウンドを落としてラウンドを終えた。
5R、打撃の交差から組み付いたのはペニントン。ケージに押し込んで差し合い。上になったのはペニントン。肩固めを狙いつつマウントを奪取。肩固めは続けて絞め上げる。これは外れるが上からパウンドで削り続けて試合終了。このラウンドはペニントンが取ったか。微妙な判定はペニントンに軍配!新王者誕生です。


【ミドル級タイトルマッチ】
×ショーン・ストリックランド
(判定1-2)
○ドリカス・デュ・プレシ
1R、序盤は静かなスタンドの展開。ストリックランドはジャブを中心に手数を稼ぐ。中盤に入るとデュ・プレシがタックルでテイクダウン。しかしストリックラウンドもすぐに立ち上がってスタンドに戻る。終了間際にストリックランドがパンチをヒットさせてラウンドを終えた。
2R、やはりスタンドで手数を稼ぐのはストリックランド。長いリーチから左のジャブを着実にヒットさせる。デュ・プレシはプレスを掛けるがいなされる印象。しかし中盤に入るとデュ・プレシのパンチが伸び始める。さらに胴タックルでテイクダウン。だがストリックランドはすぐに立ち上がってスタンドの展開のままラウンド終了。
3R、パンチを振るって前進するとデュ・プレシだがストリックランドは素早く反応してかわず。デュ・プレシは手数を出すもののほとんど当たらない。逆にストリックランドは全く手数を出さない。様子を見ているのか。大きな展開がないままラウンドを終えた。
4R、やはりパンチを振るって前進するデュ・プレシ。当たっていないように見えているが、ストリックランドは目の周りと頭部から出血。さらにデュ・プレシは前進するとタックルでテイクダウン。しかしストリックランドはすぐに立ち上がる。スタンドに戻ると打撃の交差から再びデュ・プレシがタックルでテイクダウン。立ち上がるストリックランドの背中に張り付いてコントロール。残り1分で自ら離れてスタンドに戻りラウンドを終えた。
5R、ストリックランドは左のジャブを多用して手数を稼ぐ。パンチの交差から右フックも交えるがクリーンヒットしない。逆にデュ・プレシはパンチを振るいながら中盤に入って胴タックル。しかしストリックランドはこれを切ってスタンドの状態が続く。残り1分で激しい打ち合い。ストリックランドが左右のフックを振り回すがクリーンヒットなく試合終了。これまた微妙な判定はスプリットでデュ・プレシに軍配!新王者誕生!!
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【UFC297】UK~中東~UFC、サム・パターソン「遠征の方の方がファイトに向けて良い状態を創れるように」

【写真】 (C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)、カナダはトロントのスコティアバンク・アリーナでUFC 297「Strickland vs Du Plessis」が開催される。
Text by Manabu Takashima

メインのUFC世界ミドル級選手権試合=王者ショーン・ストリックランド×挑戦者 ドリキュス・デュプレッシー。コメインのUFC世界女子バンタム級王座決定戦=ラケル・ペニントン×マイラ・ドスサントスの上位2カード以外には、ずらりとカナックMMAファイターの名が並んでいる同大会。

ウェルター級でそのカナダ勢のユアン・リネスと対戦するサム・パターソンは英国から中東を経て、UFCにたどり着いたキャリアの持ち主だ。オクタゴン初戦でショッキングなkKO負けを喫した英国の月見草=パターソンのMMAキャリアとは。


──英国のMMAファイターがUFCにたどり着くケースはローカルショーからCage Warriorsというのが王道ですが、対してサムは中東のBRAVE CFからコンテンダーシリーズを経てUFCと契約を果たしました。

「僕は物覚えが壊滅的に悪いんだけど(笑)、あの時はコーチや周囲の人間からBRAVE CFを勧められたんだ。チームメイトのチャーリー・レアリーがBRAVE CFとサインして、そのタイミングだったと思う。実は僕は当時Cage WarriorsからUFCという目標を持っていなくて、Bellatorで戦いたいという希望を持っていたんだ。

BBRAVE CFでは世界中で戦うことができた。あの頃のCage Warriorsは英国だけで大会を行っていた……そうだね、今回の試合はカナダで行われる。でも僕にとっては特別なことじゃない。BRAVE CFで既に飛行機に乗り、時差のある遠征をいくつも経験してきた。インドで試合をした時なんて、向こうの食事が合わなくて完全に体調を崩した(※サム・パターソンはBRAVE CF時代にバーレーン、ロシア、ベラルーシ、ヨルダン、サウジアラビアで戦っているが、インドで試合をしたのあSuper Fight Leagueでのファイト)。万全とは程遠い状態で戦ったけど、あの経験も自分を強くするためには必要だったんだ。

BRAVE CFにはワールドクラスのファイターが在籍していたし、凄く鍛えられたよ。UFCにその力を見出されるファイターも多かったからね」

――それだけリスクの高い試合も多かったかと思います。

「結果、僕は今UFCで戦うことができている。時差のある国での戦い、慣れない食事、異国でのファイトウィークの過ごし方、それらの対処法をBRAVE CFで学ぶことができた。凄く感謝しているよ。

英国シーンでだけキャリアを積んで、UFCというステージで戦うときに初めて海外での試合を経験するのは、本当に大変なことだと思う。その経験をUFCに来る前にできていたことは、とても大きい」

――しかし皮肉なことに昨年3月のUFC初戦は母国大会でショッキング初回KO負けを喫してしまいました。

「UFCロンドンでの試合は、全てが居心地が良かった。でも、その居心地の良さがもう僕にはフィットしていなかったんだ。4年振りの母国での試合で、遠征の方の方がファイトに向けて良い状態を創れるようになってしまっていたことに気づかされたよ。

でも、それを知ることもできのも大きな経験になった。もう、あのような試合は2度としない。最高のキャンプができ、状態も良かったから何も言い訳はできないしね。あの瞬間、ヤナル・エシュモズが正しい位置にいて、正しい攻撃をしたんだ。

もちろん、母国のファンの前で勝ちたかったよ。彼らも僕の勝利を見たかったはずだ。でも、あの負けを糧にして僕はより一層強くなれると確信している。実際、キャリア3戦目で敗れた僕は、そこから8連勝をした。UFC初戦での敗北から、立ち直ってあの時の練習を再現させるんだ」

――右ローをキャッチされ、直後の右フックをかわしましたが、足を掴まれていた左手で殴られた。マイケル・ビスピンは素晴らしく想像力のある攻撃だと解説していましたが、自分には偶然に見えました。あれは狙った攻撃でないと。

「あのタイミングでのパンチは、右だ。それは見えたからかわすことができた。そして右から左の攻撃につなげることは、全く持って普通の攻撃で。僕がバランスを崩していた時に、それが当たった。10回戦って、1回あるかっていう攻撃をヤナル・エシュモズは成功させた。彼もUFC初戦だったし、素晴らしい仕事をやってのけたんだよ。

あの敗北はメンタルの強化もそうだし、フィジカル的にもウェルター級に階級を上げるきっかけになったんだ」

――ウェルター級転向初戦、そして迎えたオクタゴン2戦目は、ユアン・リネスと彼の母国で戦います。どのような印象を持っていますか。

「とても危険な相手だよ。凄く真剣に彼のことを研究してきた。あとは階級を変えたことがどういう風に働くのか。16歳からずっと70キロで戦ってきた。実際、今でもライト級には落とせる。でも、体は大きくなり続けてきたので、筋肉まで削らないといけなくなった。階級を上げるときが来たと思ったし、僕がウェルター級で戦っていけるのか、この試合はテストになる」

――アグレッシブでラフ。リネスの攻撃は長所と短所が同居しているように感じます。

「だから僕の力を試す試合になる。彼の攻撃は、予期しない角度から襲い掛かってくる。そこが本当に危険なんだ。そして、一発で倒そうと振り回している。その一発を被弾すると、前回の試合の二の舞になりかねない。その一発を被弾しないよう、細心の注意が必要になってくるよ。

自分の戦いが如何にできるか。僕が何者かを証明する戦いになるだろうBRAVE CFで積み上げてきた経験、多くの人が知らないところで戦うことで身につけた力をワールドステージで発揮したい。ウェルター級にあげて、最高の状態にあると感じている。こんなにパワーを感じることは過去になかった。思いきり、前に出てくる相手に自分がどう戦えるのか。この試合は僕のMMAファイター人生の第二章の幕開けになる。世界中の皆に納得してもらえる戦いを見せるよ」



■視聴方法(予定)
11月12日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前8時00分~U-NEXT

■UFC297対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ショーン・ストリックランド(米国)
[挑戦者] ドリキュス・デュプレッシー(南アフリカ)

<UFC世界女子バンタム級王座決定試合/5分5R>
ラケル・ペニントン(米国)
マイラ・ドスサントス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ニール・マグニー(米国)
マイク・マロット(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
クリス・カーティス(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
アーノルド・アレン(英国)
モフサル・エフロエフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
ショーン・ウッドソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
セルヒー・サイディ(カナダ)
ラモン・タヴェラス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジリアン・ロバートソン(カナダ)
ポリアナ・ヴィアナ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ユアン・リネス(カナダ)
サム・パターソン(英国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)
プリシラ・カショエイラ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マルコム・ゴードン(カナダ)
ジミー・フリック(米国)

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【UFC297】ショーン・ストリックランドとドリカス・デュ・プレシが共に計量クリア

533: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/01/19(金) 10:35:47.67 ID:BdAC0c3y0
DDPはフットワークがバタ足だからストリックランドの打撃の餌食になると思う。
組みついたときの力は相当なもんだけど、その前の相手に近寄るフットワークが下手だから距離コントロール上手いストリックランドからするとやりやすい相手だ。

ショーン・ストリックランドのスプリット判定勝利を予想する。


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『UFC 297: Strickland vs. du Plessis』前日計量動画/2選手が計量ミス

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Sean Strickland (184.75) vs. Dricus Du Plessis (184) – for middleweight title
・Raquel Pennington (134.8) vs. Mayra Bueno Silva (135) – for vacant women’s bantamweight title
・Neil Magny (170.75) vs. Mike Malott (170.5)
・Marc-Andre Barriault (184.5) vs. Chris Curtis (185.25)
・Arnold Allen (145.5) vs. Movsar Evloev (145.75)

PRELIMINARY CARD (ESPN, 8 p.m. ET)

・Garrett Armfield (135.25) vs. Brad Katona (136)
・Charles Jourdain (145.5) vs. Sean Woodson (145.5)
・Serhiy Sidey (135) vs. Ramon Taveras (139.75)*
・Gillian Robertson (115.75) vs. Polyana Viana (115.75)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6:30 p.m. ET)

・Yohan Lainesse (170.75) vs. Sam Patterson (169.5)
・Priscila Cachoeira (133.5) vs. Jasmine Jasudavicius (133) – moved to bantamweight after initial flyweight contract weight
・Jimmy Flick (126) vs. Malcolm Gordon (127.5)**

 『UFC 297: Strickland vs. du Plessis』前日計量結果。メインカードは全員パス。前座ではセルヒー・シディと対戦するラモン・タヴェラスが139.75ポンドと3.75ポンドオーバー、ジミー・フリックと対戦するマルコム・ゴードンが127.5ポンドと1.5ポンドオーバー。タヴェラスは出場給の30%、ゴードンは20%を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・ショーン・ストリックランド vs. ドリカス・デュ・プレシはストリックランド支持3人、デュ・プレシ支持8人。

・ラケル・ペニントン vs. マイラ・ブエノ・シウバはペニントン支持1人、シウバ支持10人。

・ニール・マグニー vs. マイク・マロットはマグニー支持1人、マロット支持10人。

・クリス・カーティス vs. マーク・アンドレ・バリオーはカーティス支持9人、バリオー支持2人。

・アーノルド・アレン vs. モフサル・エフロエフはアレン支持5人、エフロエフ支持6人。続きを読む・・・
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UFC296:ポストファイトボーナス/総評

・ファイト・オブ・ザ・ナイト:アイリーン・アルダナ vs. カロル・ロサ

・パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:ジョシュ・エメット、アリアネ・リプスキ、シャミル・ガジエフ

女子の試合がファイト・オブ・ザ・ナイトになるのは5月のマッケンジー・ダーン vs. アンジェラ・ヒル戦以来今年2回目で、ナンバーシリーズに限れば2020年7月のUFC251(ローズ・ナマユナス vs. ジェシカ・アンドラジ)以来。

ラフモノフはファイト・オブ・ザ・ナイトの受賞はならなかったが、次の試合でそれ以上のご褒美があって欲しい。

メインは大凡戦。昨年も、年内最終戦だったジャレッド・キャノニア vs. ショーン・ストリックランドは両者消極的な凡戦だったが、2年続けてメインが締まらず。特に、負けているのに勝負に行かなかったコビントンは、もともと挑戦自体が否定的に捉えられていただけにいただけない。

コビントンは「自分が3~5R取って勝った。自分がトランプ支持者だからジャッジに負けにされた」と言っているが、恥の上塗りでしかない。

前戦で勝ったにも関わらず、王座挑戦ができなかった(その時点でコビントンの挑戦が決まっていた)ベラル・ムハマッドは「この試合はウェルター級にとってジョークだった」と発言。負けたコビントンは本来タイトルマッチの資格がなく、勝ったエドワーズにしても、失礼な言動をしたコビントンを仕留めて恥をかかせるべきだったとのこと。さすがに次の試合は王座挑戦になるはず。

UFC7連敗となったファーガソンについては、ダナ・ホワイトが「引退して欲しい」とコメント。ピンブレット相手に完敗で、序盤から動きも悪かったので、潮時だろう。しかしダナの口ぶりからすると、本人が引退すると言わなければ止められない様子。少なくともUFCでの次のチャンスはもう無いか。

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『UFC 296』の会場でショーン・ストリックランドとドリカス・デュ・プレシが乱闘騒ぎ(動画)

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 『UFC 296: Edwards vs. Covington』の会場、T-モバイル・アリーナでミドル級チャンピオンのショーン・ストリックランドとドリカス・デュ・プレシが乱闘騒ぎを起こしています。両者は1月20日にオンタリオ州トロントで開催する『UFC 297: Strickland vs. du Plessis』のメインイベントで対戦予定。


 その後、UFCのアカウントが動画をアップし「1月のUFC 297をお楽しみに!」と書いています。続きを読む・・・
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お蔵入り厳禁【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:10月 チマエフ✖ウスマン~のミドル級戦線

【写真】既にミドル級に転向していたチマエフは、パウロ・コスタの代役出場となったウスマンより心身ともに優位にあったとはいえ……(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は何と大阪ケンジ氏が、水垣偉弥氏と同様に2023年10月の一番として、10月21日に行われたUFC294におけるカムザット・チマエフ×カマル・ウスマン戦をチョイス。

お蔵入り厳禁。メディアとしてご法度の同じマッチアップから今後のUFCミドル級戦線──『ショーン・ストリックランドとチマエフ、もし戦わば……』というトピックを語らおう。


――今回もよろしくお願いいたします。まずは大沢さんが選んだ2023年10月の一番を教えてください。

「カムザット・チマエフ×カマル・ウスマンですね。あれ、ヤバくないですか!」

――10月21日(現地時間)、UFC294でチマエフがウスマンに判定勝ちを収めた試合ですね。もうUFCの試合時間が5分3Rでは足りない、5分5Rを標準としたほうが良いのではと思わせるぐらい動き続けていました。

「本当にそうですね。5分3Rをずっとアタックし続けても、まだ体力が余っているぐらい(笑)。だからこそ、2Rにチマエフが攻めなかった理由が分からなくて」

――チマエフにしてみれば、ウスマンのほうがもっと出て来ると思ったのか。あるいはウスマンが終始チマエフの足を触る、つまりテイクダウンを狙っていたので警戒していたのか。

「確かにチマエフは警戒していたと思います。ただ、チマエフのほうも触ったら即倒せるようなテイクダウン力を持っているじゃないですか。1Rはタイミングで倒した要素もあるとは思うけど、あの展開の中で『完全にコントロールできる』と考えたはずですよね。でも2Rはチマエフが攻めず、ジャッジ2人がウスマンにつけていて」

――1Rはジャッジ3者とも10-8でチマエフのビッグラウンドとし、2Rは2者がウスマンの10-9。そして最終ラウンドはジャッジ2人がウスマンにつけるという採点結果でした。

「3Rは微妙なところでしたよね。ウスマンも寝かされていたけど、チマエフにはついていない。それでも何が凄いかっていうと、今までレオン・エドワーズ戦(今年3月、ウスマンが判定負けでベルトを失う)しか背中を着かされたことのないウスマンに対して、チマエフが相手の良いとこを出させずに組みで勝った。

しかも1Rは遠い距離から入って、足を掴んでから2度3度動かれても、しっかりとバックを取った。『とんでもなく組みの強いヤツが出て来た』と思いましたよね。本来、スタンドのバックコントロールから、背中に張り付いてバックマウントを奪いに行くとか。そういうことができないと、あの状態からテイクダウンディフェンスが強い相手を倒すって難しいんです。何といっても相手はウスマンですからね。そのウスマンを相手に、何度も何度も足を入れながら崩していく。ミドル級なのに軽量級のファイターが見せるような組み技の細かさで」

――ケージ際でバックを奪いながらも、展開できずに離れる選手は多いです。スタミナをロスしないためには、必要な戦術だと思います。軽量級でもそのような攻防が多いのに対し、チマエフはミドル級でもあれだけアタックし続けているのが驚きです。

「僕も、スタンドのバックコントロールが巧くない選手に対しては『そこで勝負せずに、離れ際だけ注意して離れろ』と言ったりします。しかもウスマンは、その際の処理がメチャクチャ巧い。なのに、そのウスマンが警戒して組みの対処が後手に回っている。勝負せずに相手の組みを受け入れて、そこからどうしようかと考えているような感じでしたね。あの展開で3Rをウスマンにつけるジャッジがいるんだってことにも驚きましたけど、そんなことは関係ないほどの衝撃を受けた試合でした」

――ウェルター級以上で、あれほど細かい組み技を見せる選手が増えると、日本人ファイターはどうなってしまうのでしょうか。

「中量級以上で戦っている日本人選手がどうなるか、ということですよね。それは難しいんじゃないですか。ただでさえ軽量級に比べたら中量級以上の選手層が薄い日本で、チマエフほどの細かい技術を持つファイターを生み出すのは――。岡見勇信みたいに、一人だけ世界のミドル級で戦える選手が突然出て来ることもあるし、一概には言えないですけどね」

――チマエフが飛び込むスピードも、ミドル級の中では速すぎるように思いました。

「ミドル級では抜けているスピードですよね。一方で、打撃は少しディフェンスが甘い。ただ、ウスマンの左ジャブだから食らってしまう――というのはありますけど」

――チマエフの登場で、今後のUFCミドル級が大きく動きそうですね。

「ミドル級はイスラエル・アデサニャがトップどころを一掃して、そこにアレックス・ペレイラ(※取材後の11月11日にUFC世界ライトヘビー級王者に)とストリックランドが出て来た。そこにチマエフが現れて……誰が勝てるかなぁ。

チマエフは体格も理想的なミドル級だし、打撃も綺麗なジャブとストレートを打つ。スイッチもできる。しかもチマエフって、MMAを始めたのは最近ですよね。2018年までレスリングをやっていて、その少し前——2017年あたりからアレクサンダー・グスタフソンのジムで練習し始めたとか。5年であれほど打撃ができるというのも、レスリングとバランスの良さがあってのもので」

――チマエフのアドバンテージとして、バランスの良さと圧の強さがあると思います。打撃の攻防の中で、ウスマンがハイを見せながら体勢を崩しました。それだけチマエフのプレッシャーが強かったのではないかと。

「ウスマンって相手と向かいあったらすぐにジャブを出すし、テイクダウンにも行く。それだけアタックの回数が多い選手なのに、2Rは――チマエフもそうですけど、ウスマンのアタックは少なかった。あのウスマンが引くぐらいの圧なんだろうなって思います。

チマエフはヌルマゴ(カビブ・ヌルマゴメドフ)に近いタイプかもしれませんね。ただ、ヌルマゴのほうが早く組みに行く。チマエフは結構、打撃の攻防をやりますから。今の時点で組みの力は図抜けているので、打撃も含めてこれから成長していくと、どこまで強くなるんだろう?』と思わせるファイターです」

――チマエフは現在ランキング9位です。まだ先の話ではありますが、現世界ミドル級王者のショーン・ストリックランドと対戦した場合は……。

「そういえばDJがインターネットのインタビューで、ウスマン戦を視て『チマエフの弱点が見えた』というようなことを言っていたんですよ。ショーン・ストリックラウンドのようにアタックの回数を多くして、ガス欠を起こさせたら――と。でもガス欠を起こさせたとしても……ですよね。

ウスマンがスクランブル出場であったとしても、あれだけチマエフはテイクダウンできたわけですよ。少しでも触ったら倒せる。だからもしチマエフがベルトを獲ったら結構な長期政権を築くんじゃないのかな、とも思っています」

――ストリックランドの圧に対しても、チマエフはウスマン戦と同じ展開に持ち込めるでしょうか。

「どうでしょうね……。まずストリックランドのジャブと前蹴りに対して、正面に立つのは嫌ですよね。しかも自分に考える暇も与えず、ストリックランドが攻めてくる。1Rは攻めあぐねたとしても、2R、3Rと猛追してくるじゃないですか。それができるのって、テイクダウンディフェンスと立ち上がる技術があるからで。ただ、チマエフもストリックランドを相手にしても触れば倒せると思います。そこからストリックランドが立ち上がることができるかどうか。今のUFCミドル級でも、チマエフの組みから逃れることができる選手は見当たらないから楽しみですよ」

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