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【FAW2024#02/TORAO32】格闘代理戦争振り返り。鶴屋怜「とにかく寝技を」&諸石一砂「必要な経験」

【写真】諸石がいる日本の時間は夜22時、鶴屋はATTの朝スパーリングの前にリモートで参加してくれた(C)SHOJIRO KAMEIKE

4年振りに再開したABEMAの格闘家発掘リアリティTVショー=格闘代理戦争-THE MAX-。3月15日に都内某所で実施された一回戦では、鶴屋怜の推薦選手として諸石一砂が出場した。
Text by Shojiro Kameike

試合では諸石がギレルメ・ナカガワにわずか40秒――腕十字を極められた。試合後、諸石は5月26日にアクロス福岡で開催される「TORAO32」でネイン・デイネッシュと対戦することが決まっている。格闘代理戦争への出場を経て、諸石は何を得たのか。現在、米国のATTで練習中の鶴屋怜とともに、格闘代理戦争の裏側も語ってくれた。


――現在ABEMAで放送中の『格闘代理戦争 -THE MAX-』について、鶴屋怜監督と諸石一砂選手に番組と1回戦の試合について振り返っていただきたいと思います。鶴屋監督と諸石選手の登場は1回戦が行われる第2話でしたが、出場が決まったのは直前だったのでしょうか。

鶴屋 直前ではないですね。自分の出演が決まったのが、他の人たちより遅かったというだけで。オファーを頂いたのは試合の2~3週間前だったと思います。そのタイミングでジムの中から誰が出られるかを父(鶴屋浩THE BLACKBELT JAPAN代表)と相談して。条件(フェザー級、25歳前後、プロ5戦以内)という条件の中で一砂君が出られるということで、一砂君が推薦選手に決まりました。

諸石 選んでもらった時はワクワクしました。プロではまだ2戦しか経験していないし、もともと格闘技のキャリアは浅いので、こういったメディアに出られるのは嬉しかったです。普通じゃ経験できないことだから、これはチャンスだと思っていました。

鶴屋 よく「エンタメだから、どうこう」と言われますけど、出る選手からすれば賞金も貰えるし。さらにRIZIN出場権も賭けられるという大きなチャンスだから、出るべきだと思いましたね。

――格闘代理戦争はドキュメンタリー番組であり、リアリティショーです。通常の試合の時と違って、煽る発言などは意識しましたか。

鶴屋 何となくそういう雰囲気は感じましたけど、制作サイドも僕の性格を分かってくれていたんじゃないですか。いつも自分は尖った発言をしていると思われているみたいだけど、本当に思っていることは言いますよ。でも別に思っていないことは――もう21歳なので、言って良いことと言っちゃダメなことは分かります(笑)。

――むしろ諸石選手のほうが煽るタイプでした。

諸石 アハハハ、そうかもしれないです。

鶴屋 試合をする選手は、みんなMMAのキャリアが同じくらいで。だけど自分の場合は監督側で、青木真也さんや秋山成勲さんは年齢もキャリアもずっと上ですからね。さすがに青木さんや秋山さんに噛みついていくことはできないです(苦笑)。

――唯一、平本蓮選手に対しては「口だけ」と発言していましたね。

鶴屋 そうですね(笑)。平本選手は年齢もそれほど離れているわけじゃないし、多少は言えるかなって思いました。

――諸石選手は過去2戦経験しているプロの試合と、格闘代理戦争の試合では意識が違った部分などはありましたか。

諸石 自分はガンガン行くファイトスタイルで、格闘代理戦争でも同じスタイルで戦いました。テレビの企画だと結構、自分をつくってしまう人もいると思うんですよ。でも僕はそういうことを気にせず、素の自分でいましたね。

――素の部分といえば、諸石選手の場合はサッカー選手のキャリアと、ストリートファイター時代が紹介されていました。サッカー選手とストリートファイターは同時期だったのでしょうか。部活が忙しい中で、どのように両立していたのかと……。

諸石 サッカー部の中でも僕は自宅生だったので、試合が終わった休みの日とかは……すみません、ストリートファイト時代の話はナシで(苦笑)。

――アハハハ、書けない話も多そうですね。鶴屋監督と諸石選手は、お互いに初めて会った時や練習した時の印象を覚えていますか。

鶴屋 「ヤンチャな人が来たなぁ」と思いましたね(笑)。それと「ヤル気がある人だな」って印象でした。まさかその後に、格闘代理戦争に出るとは思っていなかったですけど。

諸石 ジムに入った時は「自分が最強だ!」と思っていたので、初めて怜君と組んだ時はビックリしました。「こんなに強い人がいるのか!」って。今まで触れたことのないレベルを感じましたよね。正直、地元でも格闘技経験があるっていう人と戦ったこともあるんです。当たり前だけど、怜君は次元が違いました。

――諸石選手はMMAを始めるうえで、なぜ当時のパラエストラ千葉ネットワーク(現THE BLACKBELT JAPAN)を選んだのでしょうか。

諸石 強いジムだということは当たり前ですけど、寝技の強さですよね。僕も打撃には自信があったけど、ストライカーが寝技で何もできずに負けている試合もたくさん見てきました。だからジムとしても強いし、特に寝技が強いので「ココに入ろう!」と決めました。それが今からちょうど2年前のことですね。

鶴屋 一砂君がジムに入ってきた時は、経験ないから当たり前だけど、雑な部分は多かったです。でも、ずっとサッカーをやっている人だから、運動神経は良くて。最近は打撃も格闘技のものになってきているし、寝技もできるようになってきている。格闘代理戦争の1回戦は寝技で極められてしまいましたけど、そもそも寝技を身につけるのは時間が掛かるものですからね。これから寝技をどんどんやってくれれば良い。打撃もMMAとして、どんどん綺麗になっていると思います。

――諸石選手の場合は、特に蹴りのフォームと強さが印象的です。たとえば野球はピッチャーの投げる動作とパンチを打つ動作が似ていると言われます。

鶴屋 それ、よく聞きますよね。父もそう言っています。

――ではサッカーとMMAの蹴りを比較すると、いかがでしょうか。

諸石 サッカーはボールを蹴る時、軸足の位置や踏み込みの角度で全然違います。本当にミリ単位で軌道が変わったりするんですよ。僕の場合は格闘技の蹴り方ともまた違って、サッカー独自の蹴り方と組み合わせたものかもしれないです。もともとサッカーをやっていたことで足の上げ方とか、あと脱力して蹴ることができていたとは思いますね。

――なるほど。――格闘代理戦争では、計量の後に抽選で翌日対戦カードが決まりました。抽選の前に「どの選手と対戦したい」という希望はありましたか。

前日計量後の抽選で、先にFを引いた鶴屋。Eに警戒していたナカガワが来るとは――(C)MMAPLANET

鶴屋 僕はトミー矢野とギレルメ・ナカガワが一番嫌だなと思っていました。それを引いちゃったというか、自分が引いたあとにナカガワ選手が来たので……。

諸石 アハハハ!

鶴屋 格闘代理戦争は1Rが3分しかないから、テイクダウンに入られると結構不利になるじゃないですか。

諸石 ストライカーとしては嫌ですよね。

鶴屋 1Rが5分だと、最初に寝かされても残り2分で立ち上がって一発KO――ということはあると思うんです。でも3分間で最初にグラウンドへ持ち込まれると、逃げてからKOするまでは難しくて。そう考えていると、いきなりナカガワ選手が来っちゃったという。「これ、大丈夫かなぁ」と思っていました(笑)。

諸石 僕たち選手は抽選を横で見ていました。自分としては「誰でも良いよ」と思っていましたし、ギレルメ戦が決まっても自分は「おぉ、ハイハイ」みたいな感じで。

鶴屋 もともと誰が相手になってもいいように考えてはいましたが、試合が決まってから具体的に「どういう試合をするか」みたいなことを話し合いました。プロの試合だとワンデートーナメントでもないかぎり、ああいうことは経験できないですよね。

諸石 自分としても大きな経験でした。2週間前に出場が決まって、体重調整しながら仕上げていくことも少ないので。そのぶん格闘技の厳しさも知ることができて。今考えると、あの時の自分に必要なものだったから、出場のチャンスが来たんだなと思っています。

――ギレルメ戦はわずか1R40秒で敗退。試合後は悔し涙を流していました。

鶴屋 相手は打撃ができないから、一砂君がちゃんと蹴りを当てることができればKOできる、という勝つイメージも持っていました。でも試合は一番嫌な展開でしたよね。

試合直後はもちろん、控室で涙を流す諸石の姿も映像で公開されていた。この悔しさを次戦で晴らせるか(C)MMAPLANET

諸石 今までとは違う「本当の戦い」で負けたと感じました。何もできず、自分の距離で戦えなかったことに虚しさもあって。それと自分の甘さを実感して悔しかったです。

――準決勝以降、リザーブ枠のような形で出場が継続されることはなかったのですか。

鶴屋 勝ち上がった選手の中で負傷があったりしたら、別の選手が出るという話は耳にしていました。あくまで噂レベルのものですけど。

諸石 でも僕は1回戦の翌日には、次の試合(5月26日、TORAO福岡大会でネイン・デイネッシュと対戦)が決まったんですよね。格闘代理戦争の1回戦で負けた時は悔しかったけど、いつまでも引きずっていても仕方ないし、すぐ次に向けて練習を再開しました。

鶴屋 振り返ると、とにかく一砂君は寝技を練習しまくったほうがいい。正直、僕はそんなに打撃をやらずにUFCと契約して……。

――いやいや、そんなわけはないでしょう(笑)。

寝技が向上すれば、特の蹴りもより生きるはず(C)MMAPLANET

鶴屋 全くやっていないわけじゃないけど、ある程度は――ヌルマゴだって特別強い打撃を持っているわけじゃないですし。一砂君は強い打撃を持っているから、とにかく寝技を練習しまくったら絶対に強くなると思います。

諸石 まさに怜君の言っているとおりで。格闘代理戦争が終わってから、すでにMMAということを意識して寝技の練習に取り組んでいます。

――諸石選手としては鶴屋怜推薦の試合が終わって、次はTHE BLACK JAPANの看板を背負い、TORAO32で福岡選抜との対抗戦に挑むわけですね。

鶴屋 ちょうどウチに福岡県か、その周辺の出身選手が3人いて。だから福岡選抜×THE BLACKBELT JAPANの対抗戦という形になったんだと思います。

諸石 対抗戦に出る選手は僕が長崎県出身、他の2選手(杉本静弥と梅木勇徳)も福岡県出身なんですよ(笑)。

――現在、THE BLACKBELT JAPANには日本全国から入門者が集まっているのですね。

鶴屋 最近は日本全国から、特に若い選手の入会が多いです。

諸石 自分の強いジムを探した結果、パラエストラ千葉ネットワークに辿り着きましたからね。対抗戦として行われることが決まった以上は、自分もTHE BLACKBELT JAPANを代表する気持ちで戦います。

相手のネイン・デイネッシュ選手はオールラウンダーとして全部できるうえ、一発があるという印象です。格闘代理戦争の経験を生かして次の試合はしっかり勝ちます。そして、このままプロの試合は無敗のままベルトを獲りますので、よろしくお願いします!

■視聴方法(予定)
2024年4月19日(金)
午後7時00分~ABEMA格闘チャンネル

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〇青木真也「溝口勇児 早くめくれて欲しい」&平田樹の彼氏は「案の定の逮捕」〇魔裟斗 木村ミノルにアドバイス〇超期待の新人JTTに加入〇【悲報】北岡悟 ブチ切れでアレが中止に〇シバター「黒石高大は雑魚」

2024/03/26

本日ご紹介させて頂いた動画はこちら!

0:00 木村ミノル 次戦すぐある
0:28 魔裟斗 木村ミノル戦 総評
1:44 青木真也 木村ミノル戦 溝口めくれる。鹿志村 前から知ってた。北岡悟夫婦 キレる
13:12 超RIZIN 出場選手枠
14:07 平田樹 インライ
14:31 JTTに有望新人加入
15:12 鶴屋浩 インタビュー
17:47 伊澤星花 試合感想
19:12 不謹慎投稿 説明
19:45 上田幹雄 年齢 誕生日が同じ選手
22:09 伊藤空也 青春
23:11 佐々木うるか ノア代表と対談
24:27 テレビに偶然あの選手が
25:06 松本人志 声明
25:37 石渡伸太郎 イラつく。平良達郎 メイン?
26:32 シバター 黒石は雑魚

#青木真也 #平本蓮 #朝倉未来

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【Special】Fight&Life#101より鶴屋浩ラストインタビューasパラエストラ千葉ネット代表「僕の仕事は─」

【写真】取材は2月某日に行われたが、次に柏を訪れる時はロゴは下のように変わっているはずだ(C)MMAPLANET

13日(水)、THE BLACKBELT JAPANの発足会見を開いた鶴屋浩元パラエストラ千葉ネットワーク代表。愛弟子であり盟友でもある松根良太元THEパラエストラ沖縄代表と新チームを創ったことで現役UFCファイター2人を含み、数だけでなく質でも日本を代表するMMAチームが誕生した。
Text by Manabu Takashima

その鶴屋代表が新チーム発足に関しての詳細を語ったインタビューが現在発売中のFIGHT & LIFE#101に掲載されている。鶴屋浩パラエストラ千葉ネットワーク代表としてのラストインタビューを全文掲載。自らのジムを立ち上げた際の中井祐樹パラエストラ・ネットワーク代表、高校生の時から鶴屋を支持する松根THE BLACKBELT JAPN副代表との人間関係とJ-MMA強化の想いとは──。


──SNSでパラエストラ千葉ネットワークとTHEパラエストラ沖縄が中井祐樹氏率いるパラエストラ・ネットワークから離れ、新しいグループで活動を始めるという発表がありました。

「1999年の12月に中井先生のお世話になり、パラエストラにとって7番目の道場として、パラエストラ松戸を立ち上げて約24年が過ぎました。この辺りで自分も中井先生の後ろ盾がなくやって行く。その時期が来たのではないかと」

──そもそも日本の総合格闘技の黎明期に消防士をされていた鶴屋さんは、松戸ちびっこレスリングという所属名こそありましたが、実質無所属として打撃と組み技が混ざったルールの大会に出場。常にアウェーの戦いに臨むような形でした。

「当時、僕は格闘技業界に友人はいませんでした。そんな頃、シューティングジムと呼ばれていた頃だったか、大宮でも練習をさせてもらうことがありました。あの時、大宮で自分の話し相手になってくれたのが中井先生だったんです」

──もう全日本アマ修斗で優勝をした後でしょうか。

「僕が優勝したのは1997年ですが、1996年で3位になった時に、一度プロデビューの話があったんです。優勝したマッハ(桜井マッハ速人)の相手で」

──えっ? そうだったのですか。マッハ選手のデビュー戦の相手は、アマ修斗決勝の再戦となった宇野薫選手のデビュー戦でもありました。

「実は最初は僕のところにオファーがあったんですよ。マッハは4試合中3試合で一本勝ちし、僕だけがポイント差だったので」

──トリビアですね。

「僕も受けるつもりだったんですけど、消防の仕事が入っている日で無理でした。あの時、中井先生は『俺がセコンドに就くよ』と言ってくださっていて。当時から中井先生は技も確かで、頭が良い人だから信頼をしていました。そして1999年にジムに立ち上げようと思った時に、中井先生に相談に行ったんです。中井先生もパラエストラ東京を立ち上げて1年が過ぎた頃で。その時の話のなかで『パラエストラ松戸というのもありじゃないの?』と言ってもらって。

──中井さんから、そのように言ってもらえたのですね。

「ハイ。そして、それを松根に話すと『やりましょう』って彼も言ってきて」

──えっ? 松根良太さんですか? 翌2000年の全日本アマ修斗に優勝した時、まだ高校生でしたが……。

「あの頃、とあるボディビルジムの3階の狭いスペースで週に2度ほど格闘技クラスを担当していたんです。ほんの少ししかいな生徒の中の一人が松根でした。当時から松根は天才的な動きをしていて、僕について回って付き人のような感じだったんです(笑)。で、『こうやっていこうと思う』と伝えると、『やりましょう!!』って乗ってきたわけです」

──それから24年、なぜこのタイミングで独立を?

「まず、この24年という間、中井先生には本当にお世話になりました。もちろん技術もたくさん教えていただきましたし、パラエストラを離れるというのは、僕も凄く悩みました。今は子供たちが4人とも格闘技をやっていて、多分このまま続けていくと思います。そこも考えましたね。自分の組織、チームを立ち上げてやっていくべきなのか。5年ぐらい前から考えるようになって。中井先生にも以前から相談はさせていただいていました。中井先生は竹を割ったような性格の方なので、『良いじゃないか』ということは言ってもらっていました。同時に松根にも相談をして、彼が『やるならついて行きます』と言ってくれて。松根の言葉は、今回の決断を大きく後押ししてくれました」

──そこにも松根さんの存在があったわけですね。

「松根と僕の関係は師匠と弟子、もう25年以上です。何かあると僕は彼に相談し、彼も僕にそうしてくれる。その関係はずっと変わりないです。松根のところから平良達郎がUFCと契約した。うちはROAD TO UFCの際中でしたが、鶴屋怜がサインをするのは絶対と見ていました。その勢いも独立に関係してきたとは思います」

──とはいえ、そもそもパラエストラ千葉ネットワークはJ-MMA界でも、最も人材が豊富なトップジムの一つで、パラエストラという名前があっても、もう独立国家のように見てしまっていました。

「自分はパラエストラ千葉ネットワークの代表ですが、何かあった時には中井先生が後ろに控えてくださっている。その気持ちがあったのは絶対です」

──パラエストラは何年か前にアフリエイトを支払う形に変わったかと思いますが、あの時にグループを抜けたジムもありました。

「僕はあの時に抜ける気はなかったです。凄くお世話になっていたし、これまで1年に1回は中井先生にパラエストラ柏でセミナーをやってもらい、終わった後は飲み会を開いていましたし(笑)。先日、松根と一緒に中井先生に挨拶に行き、『これまでと変わりない付き合いをしよう』と言って貰えて。本当に有難かったです。だから僕と中井先生の間は何か変わるということはなくて」

──結果、独立してどのような変化があるのでしょうか。

「それは自分の気持ちだと思うんです。中井先生、そしてパラエストラという後ろ盾がなくなり、全ての責任は自分にある状況です。そこ以外は何が変わるということはなく、今まで通り世界に通用するMMAチームを創っていくつもりです。さっきも言ったのですが、そのためにも今の勢いというのは必要だったのかもしれません。新たな気持ちで世界を目指そうということで」

──ハイ。

「早稲田大学レスリング部4年で、去年の全日本学生フリーで優勝しグレコで2位になっている山倉孝介(2021&2022年全日本選手権フリースタイル79キロ2位)が入会して、今年デビューする予定です。山倉は中学の時から教えていて戻ってきた形ですね。そういう風に色々なことがスタートします。

──ところで新しいチーム名は決まっているのでしょうか。

「いえ。候補はあるのですが、まだ決まっていないんです。やっぱり横文字ですかね。松根と岡田(凌)と相談しているんですよ。それほど気にしていなかったのに、これからずっと続くモノなので考えてしまうようになって(苦笑)。3月の終わりが4月の初めにRYO OKADA TOKYO INSTITUTEで正式発表を考えています。松根、達郎、扇久保(博正)とか(浅倉)カンナ、神田コウヤ達を呼んで。やっぱり色々な人に柏まで来てもらうのは、ご足労かと思って」

──ハイ。確かに(笑)。

「いやいや(苦笑)。ちなみに高島さんだったら、どのような名前が良いと思いますか」

──僭越ながら自分が鶴屋さんの立場なら、パラエストロイカですかね。

「ハハハハハ。却下です」

──ではジャパン・トップエストチームというのは?

「……。そこですか(笑)。僕はジャパン・トップチームができたことは業界として良いことだと捉えています。あの立派なケージがあって、指導者を外国から呼ぶことができる。それだけの資金があるジムが日本に誕生するということは。色々と言われていますが、それは米国がやってきたことと同じなので。ジャパン・トップチームを見て、僕らもしっかりとやらないといけないっていう気持ちになりますから。ライバルが頑張っているなら、自分たちも頑張らないといけない。負けていられないという気持ちはあります

──ジャパン・トップチームは誕生したばかりですが、TRIBE TOKYO MMA、BRAVE、HEARTS、そしてパラエストラ千葉ネットが若い世代の育成という部分で日本をリードしていると思います。そこに対して、負けるかという気持ちはあるのでしょうか。

「負けるかというよりも、良い意味でライバル心を持って皆で日本を盛り上げないといけないです。ラスベガスでUFC PIを見て、上海のPIを見ました。あれに勝つには町道場では無理だなというのが僕のなかにあって。だからジム同士も交流できるところは交流して、対世界ということを本気で考えないといけないです。目指しているところは、そこなんで。だから変えなければならないところは、ありますよね」

──だからこそジャパン・トップチームを歓迎するということですね。

「ハイ。これまでにないことをやっていますからね。あのやり方は批判する人もいますが、有りです。だからこそ、僕らも考えないといけない。千葉県のレスリングチームは以前、週に2度しか練習をしていなかったんです。それを僕のチームが6度練習を取り入れると、全国的に強くなりました。すると他のチームも4度、5度と練習するようになり千葉県全体が強くなりました。そこにライバル心があったからで。そういう効果が、MMAでもジャパン・トップチームの出現で見られるのではないかと思っています」

──新体制では千葉ネットの柏、松戸、千葉、そして沖縄の2つのジムになるということでしょうか。

「それとパーソナルジムですが、岡田も僕らの選手をサポートしてくれるグループの一員です」

──ここまで千葉ネット、沖縄と関係がなかったジムから新グループに加わりたいという声が挙がる可能性もあるかと思います。

「受け入れるために話を聞きます。話し合い合いによって一緒にやっていけるかどうかを判断する。そういう形になると思います」

──同じグループ内の選手同士の対戦は行っていくのでしょうか。

「組まれて、本人が戦う意向があれば戦わせます。平良達郎と鶴屋怜の試合をUFCが組めば、戦います。ウチのチームはもともと同門対決をやっていますし。修斗のインフィニティ―リーグ、ネクサスのミドル級王座決定トーナメントもパラエストラ千葉ネットワークから2人ずつ出場しています。一昨年のパンクラス、ネオブラッドトーナメント・フライ級は6人中3人がウチのチームでした。しかも柏から2人が出て」

──ハイ、濱田巧選手と伊藤まこと選手が決勝で対戦しています。

「今、試合も出ていない選手も含めると千葉、柏、松戸で50人以上のプロ選手がいるので当たってしまうこともあります。基本的に本人達が戦うというのであれば、試合はさせます。なるべくは、そうならないことを願っていますけど、それこそタイトル戦やトーナメントの決勝なら、選手もやりますよね」

──世界を目指すため、沖縄を含めるとこれだけの陣容が揃う中で自主興行の再開というのは?

「僕がプロモーター業をやることはないです。僕の仕事は道場で生徒を強くすること。それが僕のプロフェッションなので、死ぬまでコレ以外をする気はないです。ただしグループ内で、例えば岡田が大会を開きたいというのであれば、それは話し合います。大会をやれるならやってもらいます。何より独立をするから、今より環境を整えるということではないです。独立しなくても、そうすべきことですから。ただし、行動をすることは大切です」

──その行動という部分で、鶴屋さんも目に見えるような行動は起こされていますか。

「世界を目指すという部分で土屋(進)トレーナーに来てもらって、ラントレなどを指導してもらうようになりました。それと実は今日も、ボクシングのトレーナーと契約をして常勤になってもらいます。レスリングも日体柏高校が5分のところにあるので、以前からピュアレスリングの練習をさせてもらえるようになっていますし」

──指導に力を入れていく。それが鶴屋さんの役割なのですね。

「それとイリディウム・スポーツエージェンシーとも話をして、『良い選手がいればどんどん海外修行ができるようにする』と言われています。実際に向うを見て、練習をすることは勉強になりますから。あとはそこについて回るファイナンシャルの部分ですね。選手たちにスポンサーを見つけることも、大切になってきます。とにかく選手たちは金がないですから」

──そこは沖縄も同調しているという理解で宜しいですか。

「ハイ。松根も平良達郎をUFC世界フライ級チャンピオンにさせたいので。イリディウムとは別に国内のマネージメント会社とも連携をとっていますし。なるべく選手達が働かないで練習できる環境を整えていかないといけないです。変化を求めて動かないと、世界との距離はどんどん離されていきます」

──業界として変わることが難しいのであればジム単位、あるいは選手単位で変化が求められると。

「ROAD TO UFCを見ても中国が強くなっていることは明らかです。それは上海にPIがあり、あれだけの人口がある国で選ばれた選手が、PIで練習だけをしているからです。あっという間に、日本は逆転されました。つまり、このまま何もしないでいると日本のMMAはアジアでもおいていかれます」

──……。

「環境ですね。あと日本社会はMMAファイターとして世界で戦うという人間に対して、世間の目が冷たいです。昼間にここで練習をしていると、ちゃんと仕事をしていないっていう風に見られます。本当に変えていないかといけない。上手く機能しなかったら、また元に戻せば良いだけで。だからこそ、僕らから率先してどんどんと日本のMMAの環境を変えていかないと。そこに関してはこれまでと同じように色々と考えてやっていこうと思っています」

──格闘技ジム経営は選手育成よりも、一般会員を集める方が商売になります。それこそ鶴屋さんと松根さんの背中を見てきた岡田遼選手が、パーソナルのジムを選択したように。それでも選手育成が鶴屋さんにとって最重要視する部分なのですか。

「どちらかに比重を置いているつもりはないんですよ。ただプロを強化していると、そんなプロ選手の活躍を見た子たちが入門をしてきます。プロ選手に憧れて、プロになりたいと。地方都市からも、やってきますし」

──プロ志望の子たちの多くは、長続きしないというのも定説になっているかと思いますが……。

「技術指導だけでなく、コミュニケーションを取ることが大切です。やっぱり来なくなっちゃいますからね。そこで僕も若い頃のように『来ないなら辞めろ』っていう姿勢ではなくて、話をして、話を聞いて。彼らが続けられる道を見つけていく。それが僕の仕事で、それが良い環境を創ることになります」

──なるほど。可能性のある選手も、何かに躓くとジムに足が向かなくなることもあるでしょうし。そこは温かい目で根気よく付き合うと。

「そうです。そして地方の子にしても、都内と違って家賃が安くて済む。それが、この辺りの良さでもあります」

──なるほど。理に適っています。

「家賃が3万円程度だから、バイトをしながら練習ができます。そういう子たちをたまには家に呼んで飯を一緒に食うとか。同時に夜のプロ練習に加わって頑張っている一般会員さんもいて。結果的にプロを目指すようになる人もいます」

──あくまでも鶴屋浩は現場主義ということですね。

「そこは絶対です」

──今日はありがとうございました。新体制の正式発表と、それからの益々のご活躍に期待しています。

「ありがとうございます。とにかく僕の仕事は良い練習環境を整えること。それが選手の強化になり、日本のMMAを強くすることだと思っています」

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【NEWS】J-MMA黒帯集団誕生! パラ千葉ネット&THEパラ沖縄連合、新チーム名はTHE BLACKBELT JAPANに!!

【写真】日本有数のMMAチームが誕生した(C)MMAPLANET

13日(水)、東京都墨田区のRYO OKADA TOKYO INSTITUTEで旧パラエストラ千葉ネットワーク及び旧Theパラエストラ沖縄が合同会見を開き、パラエストラネットワークから独立しTHE BLACKBELT JAPANとして新たに活動をしてくことが明らかとなった。

既に独立に関しては1月に鶴屋浩THE BLACKBELT JAPAN 代表、そして松根良太THE BLACKBELT JAPAN 副代表がSNSで明らかとしていたが、その日本有数のプロMMA集団のネーミングは鶴屋代表の武道を尊び気持ちが表れている。

国際武道大卒業論文のテーマが「武道とは」だったという鶴屋代表。THE BLACKBELT JAPANというチーム名には──礼が欠ける一面が目立ってきたMMAにあって、「戦いを止める道」こそ武道の本質であり、その道をMMAにおいても追い求めるという想いが込められていた。

今回の会見には総勢70名に及ぶプロ選手が在籍することとなったTHE BLACKBELT JAPANを代表し、扇久保博正、岡田遼、神田コウヤ、太田忍、浅倉カンナ、鶴屋怜、御代川聡志、重田ホノカ、KAREN、そして米国でのトレーニングから帰国したばかりの平良達郎が出席した。


以下、各選手の新チーム発足に向けての抱負となる。

扇久保博正
「うちのジムは日本でトップのジムだと個人的に思っていますので、その名に恥じぬようしっかりと結果を残していきたいと思います」

平良達郎
「ジム名が変わって、チームの一員としてUFCという舞台で良い戦いをして結果を残していけるよう頑張ります。押忍」

鶴屋怜
「自分はUFCが決まって、このTHE BLACKBELT JAPANを日本一、世界一のジムにするために、UFCのベルトをこのジムに持って来るんで期待してください」

太田忍
「パラエストラ千葉ネットワークの所属という形で、昨日はRIZINの記者会見に出ましたが、これからはTHE BLACKBELT JAPAN所属の太田忍として、4月29日に試合が決まっているので帯を締め直して新たな気持ちで頑張っていきたいと思います」

神田コウヤ
「BLACKBELTということで今、柔術は茶帯なのでしっかりと黒帯を取れるようにするのと、もう1本チャンピオンベルトを獲れるように頑張りたいと思います」

重田ホノカ
「新しい風を吹かせて、結果を出して頑張っていきたいと思います」

浅倉カンナ
「新しい気持ちでジムの皆とまた強くなっていければと思っています」

KAREN
「4月から新しい名称で、チーム全体でさらに上を目指していくと思うので、自分も勝ち続けて年内にはベルトを獲って世界に行きます。応援宜しくお願いします」

岡田遼
「引き続き鶴屋代表と松根さんのチャレンジを、まぁちょこっとだけ選手として、あとは裏方としてサポートしていきたいと思います」

なお御代川聡志は会見時間に間に合わずコメントはなかった。ここからは質疑応答からMMAPLANETの問いに対しての返答を抜粋してお送りしたい(※要約)

──岡田選手、もう少し現役でという話がありましたが、その後の黒幕としての活動はどのように考えていますか。

岡田 BLACKBELTだけに黒幕ということなんですけど、いつというのはまだ決まっていなくて──ですね。師匠2人に相談しつつ、サポートしている選手の状態も鑑みて、最後に1回必ず試合をしたいと考えています」

──代表と副代表に質問です。チーム名にTHEが入っていますが、これはTHEパラエストラ沖縄と同じです。とはいえ、書き手としてカタナカ表記になると使いづらい。今後、カナカナ表記でも「ザ」は欠かせないという考えでしょうか。

松根 この名前を打ち出された時に鶴屋さんの方から「BLACKBELT JAPAN」としてやりたいと。私はずっと鶴屋さんの後をついて歩いてきたので、『鶴屋さんが決めたのなら、それが一番良いと思う』と伝えました。ただ、僕の希望としてTHEを入れさせていただきました。パラエストラ沖縄にもTHEをつけたのは鶴屋浩(つるやひろし)エンターテイメント、鶴屋浩を尊敬するところからでした。今後、歩んでいくうえで鶴屋浩代表が引っ張って行ってくれて、それが先々長く続くために──『鶴屋浩が創ったジムとして、THEをつけてください』とお願いし、了承してもらった形です。ぜひ、ザをつけてくださればと思います(笑)」

─チーム名発表から、一番手としてパンクラスのタイトル戦に挑むことになることについて重田選手、改めて意気込みのほどをお願いできますか。

「第一号のベルトを獲ることが凄く大切だと思うので、良い風を吹かせることができるように31日にベルトを獲ってあたらしいジムに勢いをつかせたいです」

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45 AB Black Combat DEEP DEEP JEWELS DEEP118 MMA MMAPLANET o RIZIN YouTube イ・ソンハ ブラック ロッキー・マルチネス 五明宏人 力也 川名 TENCHO 雄生 平松翔 江藤公洋 神田コウヤ 福田龍彌 酒井リョウ 金原正徳 鈴木千裕 雅駿介 青井人 魚井フルスイング 鶴屋浩

【DEEP118】計量よもやま話。青井&福田は新幹線に缶詰め&神田はバスタブ壊れる。次回Black Combatは…

【写真】ただ一人再計量となった江藤だが、余裕でクリア。なお、この時点で青井と福田はまだ計量会場に到着していなかった(C)MMAPLANET

明日9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118 IMPACTの計量が8日(土)に新宿区ホテルローズガーデンのオークルームで行われた。
Text by Manabu Takashima

メガトン級王座統一戦、フェザー級&ライト級と3階級のタイトルマッチが組まれている大会の計量は、フェザー級選手権を戦うチャンピオン神田コウヤとチャレンジャー青井人が揃って開始時間に姿を見せないという予想外の状況でスタートが切られた。


神田に挑戦する青井と雅駿介と対戦する福田の関西組は、人身事故の影響で何と米原で1時間に渡り新幹線の中で缶詰状態に。今回はバンタム級に挑む福田は、この4キロ強の減量幅の違いに命拾い。「フライ級やったら、ブチ切れていましたよ」という言葉も、そのフライ級での計量直後のようなかすれ気味の声でなく力のあるものだった。

そんな福田とともに東京駅からタクシーで計量会場に移動しても疲れを見せなかった青井の挑戦を受ける神田も、予期せずアクシデントに見舞われていた。自宅で水抜きに入った神田だが、なんとバスタブの栓が壊れており、お湯が溜まらないという状況に追い込まれる。

その影響で体重を落としきれなかったチャンピオンは、計量会場近くのサウナで最後の1キロを落とし、クリア後もその表情からは安堵と疲れが感じられた。

そんな神田に対し、Black Combatの撮影チームは容赦なくインタビューを始め「フェザー級王者が神田選手との対戦を求めています。どう思いますか」等と明日の防衛戦もお構いなしの質問をする。これには神田に帯同していたパラエストラ千葉ネット代表もラストウィークに入った鶴屋浩代表も苦笑いを浮かべるしかなかった。

そのBlack Combatのブラック代表の姿も計量会場で見られたが、氏は2週間後のDEEP JEWELSにも来日するとのこと。中国のWLFとの対抗戦の計画も進むBlack Combatの次回大会は4月20日に予定されており、ブラック代表によるとDEEPから4人の日本人選手を招聘する予定だという。

イ・ソンハの持つDEEPライト級王座に挑む江藤公洋は、本計量では50グラム・オーバーだったが、最計量では200グラムも落とし余裕でクリア。江藤が所属するHEARTSからは木下カラテ、魚井フルスイングも今大会に出場しており、計量会場にも出場選手だけで現れ、魚井がかいがいしく江藤のサポートをしていた。

またメディアよりも撮影に懸命なパラエストラ八王子の塩田歩代表に4月29日のRIZINフェザー級選手権試合に関してコメントを求めると──。「もう独立していますけど、金ちゃん(金原正徳)と今指導している千裕(鈴木千裕)君があの舞台でベルトを賭けて戦うというのは、本当に嬉しいです。ただ僕はもう100パーセント、千裕君のサポートですから」と言葉が聞かれた。

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP118計量結果

<DEEPメガトン級王座統一戦/5分3R>
[正規王者]ロッキー・マルチネス:108.5キロ
[暫定王者]酒井リョウ:106.9キロ

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]神田コウヤ:65.7キロ
[挑戦者]青井人:64.7キロ

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ:70.3キロ
[挑戦者]江藤公洋:70.35キロ→70.15キロ

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌:61.5キロ
雅駿介:61.7キロ

<フェザー級/5分2R>
五明宏人:66.2キロ
木下カラテ:66.1キロ

<ライト級/5分2R>
川名 TENCHO 雄生:70.55キロ
倉本大悟:70.8キロ

<バンタム級/5分2R>
平松翔:61.65キロ
魚井フルスイング:61.2キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.6キロ
小崎連:61.55キロ

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
信原空:66.05キロ
菅涼星:66.15キロ

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【Gladiator025】モンゴルの新鋭オトゴンバートルと対戦、久保健太「大人として、面白く持っていく」

【写真】 昨日の計量での両者(C)MMAPLANET

本日、もう1時間後には大阪府豊中市の176boxで戦いの火蓋が切って落とされるGLADIATOR025。同大会で実施されるフライ級王座決定トーナメント準々決勝で久保健太が、オトゴンバートル・ボルドバートルと対戦する。
Text by Manabu Takashima

現在41歳、プロデビューは36歳の時。それ以前、ヤンチャの道で頂点を極め、地下格との出会いで人生を軌道修正した。優れた距離感覚と当て感、身を守る術が備わっている久保健太のMMA道と今回の試合への意気込みを訊いた。


――41歳ということですが、私が初めて久保選手の名前を認識させていただいたのが鶴屋怜選手と戦った時でした。怜選手のお父さん、鶴屋浩さんが「プロテクトとか言われているけど、久保選手は凄く打撃が強くて。厳しい試合なんですよ」と言われていて。そして久保選手のことを改めて調べると、プロデビューが36歳でした。

「そうなんですよ、意外と遅咲きのプロデビューで」

――意外というか、ありえないと感じました。

「アハハハハハ」

――そもそもMMAを始めるきっかけは何だったのでしょうか。

「幼少期から少林寺拳法を7年間やっていて、そこから道を反れて不良になり。道を戻すきっかになったのが、地下格闘技でした。それが27歳、28歳の頃で。自分には武道の経験もあるので、行けるだろうと。友達と車に武具を積んで見様見真似で公園で練習を始め、柔道の経験のある友達、ボクシングで高校と大学で全国大会に出場している幼馴染がいたので教わったり……。そこから小さな倉庫、そして少し大きな倉庫、それから自分のジムになった形です。

地下格闘技は階級とかもないので、今よりも10キロほど軽くて。相手に打撃を食らわせても、判定で負けるということがデビューした頃にありました。そういう敗北から、負けん気の根性でずっとやってきて、地下格闘技の中盤……後半にGSB多治見さんに出会って所属させてもらうようになりました。そうやって今に至るという感じですが、自分でやっていた期間は何年も遠回りしたと思っています」

――道を外していた時期に、戦いに必要な素養を身に着けたという感覚はありますか。

「そうですね……。地元でヤンチャをしていましたので、駆け引きなどを含めてMMA。それは自分に合っている。自分ならいけるとは思っていました。ヤンチャの方でも天辺の方に行った経験もありましたので」

――ハハハハ。天辺ですか(笑)。

「そういう感覚を掴むことはできましたね。でもヤンチャすぎて、回りが離れて行って。その時に色々と気づいたこともあり、出会ったのが地下格闘技だったんです」

――20代半ばまでヤンチャというのは、正直なところなかなか痛いですね(苦笑)。

「20代前半です(笑)」

――あまり変わらないかと……(苦笑)。

「暴走族は年頃までやって、それからチーマーとか……絡まれることがあると、自分から入っていったり。ただ痛い目にあったことがないので……そういうところは自分は万能なのかと。不良をしながらもスポーツも続けていましたし、タバコを吸ったことも一度ないです。お酒を買ったのも、最近になって配信のイベントだけで。お酒も飲まないです」

――体には健全な道の外し方だったのですね(笑)。

「ハイ(笑)。酔っぱらったことがないです」

――でも腕っぷしには自信があったと?

「そうですね。少林寺拳法の護身という部分が役に立ったのか、防御能力にはもともと優れていまして。まだボコボコにされたことがないんです。だから、ボコボコにされたときが身を引く時とか思ったりしています。

自分……集中すると一つのことにのめり込むタイプなので。プロデビューしてからも月・火・水・木・金・土と毎日練習して、1週間とか休んだこともないです」

――GSBで練習をするようになってから、それ以前と違いはありましたか。

「不良だった時の後輩で、僕の前では直立不動の姿勢を取っていた石田雄大選手とか、梶田髙裕先生とかプロでやっている人たちには全く歯が立たなかったです。全然、話にならなかった。最初の頃は悔しくて半泣き状態でした。ただ地下格闘技の実績から、先生も『いけるかもしれない』と思ってくれたようです。記録に残っていないのですが、名古屋でDEEPで隣のジムに所属している若い子とプロデビューで戦って……判定負けしました。大泣きして、そこからですね――本当に目覚めたのは」

――久保選手といえば、やはり勝負度胸が印象深いです。

「少林寺拳法の防御、不良時代の駆け引きというものがあるのですが、緊張もしますし、試合は怖いです。実際、やりたくないです。でも練習を思い切りすることで自信に変え、応援の声に背中を押されて戦うことができています」

――そんな久保選手のプロキャリアですが、GLADIATORでは地方大会で地方の選手と戦うという次元でない試合を経験するようになりました。

「チェ・ドンフン選手は距離感、感覚とも自分に似ていると感じました。若いけど、本当に強いと試合前から思っていて。実際に戦うと、丁寧で華麗で。そこそこの選手では勝てない。フィニッシュがないとか言われていたそうですが、そういう選手はチェ・ドンフン選手と戦うとカウンターを合わせられてボコボコにされますね。読みが凄くて……正直、あの負けでトーナメント出場はないと思っていました。

どういう流れか分からないですけど、次のチャンスをいただいて気合が凄く入っています」

――韓国の新鋭に続き、モンゴルの新鋭であるオトゴンバートル・ボルドバートルが相手となりました。

「ベースがレスリングで、実績もある。所属ジムの先生が相手がいないと言っていることも聞いています。強い選手だということは、もう承知しています。これまで鶴屋怜選手、中西テツオ選手など組みの強い選手と戦ってきました。そこは僕の経験値で、どれだけレスリングが凄くても簡単に組まれて極めに持っては行かれないぞ、と。

加えて僕も組みの方は成長していますし。ただ。相手のスタイルを考えると自分の戦い方も決まってくるのかと思っています。トーナメント戦でもあり優勝を目指してやっていきたいのですが、まずは初戦。オトゴンバートル選手のことだけを考えて、勝ちにこだわって……ベタな試合になってしまうかもしれないですが、しっかりと自分の戦い方で勝ちたいと思っています」

――勝ちにこだわる姿こそ、格闘家だといえるかと。

「本当にドロ試合になってでも、ジャブで制して……。ワンツー・スリー、フォーなんて突っ込むともう向こうがやってくることは分かっています。そこをしっかりと大人として、面白く持っていくことができるように頑張りたいと思います」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Pancrase338】ライカ戦への自信。重田ホノカ─02─「普通にやれば負けない。パンチの前に必ず仕留める」

【写真】シェフチェンコとのスパー。まだプロデビュー前の経験だ(C)MMAPLANET

12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase338で、ライカと対戦する重田ホノカのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

重田はパラエストラ柏に入会したあとに憧れの浅倉カンナとの練習はもちろん、当時UFC世界王者だったヴァレンチーナ・シェフチェンコのファイトキャンプも経験した。1年で成長し続ける彼女は、ライカ戦への大きな自信を見せた。

<重田ホノカのインタビューPart.01はコチラから>


――MMAを始めてちょうど1年! それは驚きです。ただ、親御さんの反対はなくなったのでしょうか。

「MMAをやりたいと伝えた時には、両親から『格闘技だけで食っていくことが、どれだけ難しいか分かっているのか!? 現実はそんなに楽なもんじゃないんだ!』と言われて。だけど仕事をしながらだと、強くなるのは難しいと思ったんです。だからお母さんに『2年欲しい』とお願いしました。

まず1年でプロデビューして、その1年後は実家暮らしだけど自分の生活は何とかするぐらい稼げるようになるから。そう約束した3カ月後にアマチュアデビューし、さらに4カ月経ってプロデビューしています」

――お母さんとの約束を守っているわけですね。しかも前倒しで。そもそも入るジムとしては、やはり憧れの浅倉カンナ選手のいるパラエストラ柏しか考えていなかったのですか。

「もちろんです。憧れの選手を倒すために他のジムに入る人もいるとは思いますけど、私は常に憧れの選手の背中を追いかけたいタイプなんです。高校も、すごく強い憧れの先輩がいるところを選んだりとか。とにかく『カンナさんみたいな選手になりたい!』と思ってパラエストラ柏に入りました。でも私がジムに入った時は、カンナさんが試合後に休養していた頃で。初めてお会いしたのは、入会から1カ月ぐらい経った頃です」

――初めて会った時の浅倉選手の反応は……。

「……『えーっ!? ありがとう!』と言ってもらいましたけど、やっぱり最初は距離がありました(笑)。カンナさんにしてみれば『気づいたらいる……誰だろう?』という感じだったと思うんです。でも一緒に練習していくうちに、だんだん距離も近くなって。一番大きかったのはシェフチェンコとの練習でした。毎日カンナさんにくっついていて」

――今年1月から2月にかけて、ヴァレンチーナ・シェフチェンコがパラエストラ柏でファイトキャンプを行った時ですか。ということはMMAを始めて3カ月ほどでシェフチェンコと一緒に練習をしているのですね。

「とにかく倒されまくって、シェフチェンコにしがみつくのが精いっぱいでした。練習がキツすぎて死にかけましたね……。あとは防具を全て付けた状態で練習していたら、シェフチェンコが下からヒジ打ちを入れてきて、メッチャ鼻血が出ました(笑)」

――練習で下からヒジ打ちとは……、シェフチェンコは重田選手のキャリアを知っていたのでしょうか。

「いや、絶対にアマチュアでも試合をしたことがない人間だとは知らなかったはずです(苦笑)。組めば投げられるし、ガンガン殴られるし――でも毎日朝から晩までシェフチェンコと一緒に練習できて、得られるものは大きかったです」

――目指しているのは浅倉選手も出場しているRIZINなのですか。

「やっぱりRIZINには強い憧れがあります。憧れの選手が出ている舞台で――さいたまスーパーアリーナで試合がしたいんです。もしRIZINが女子ストロー級のベルトをつくってくれるなら、そのベルトを目指して頑張っていきたいですね。もしストロー級でベルトができなくても、スーパーアトム級までは落とせます」

――もしRIZINのベルトの前に浅倉選手が立ちはだかったら、どうしますか。以前から鶴屋浩代表は「パラエストラ千葉ネットワークは同門対決でも問題ない」と仰っています。

「えーっ!? うーん……、その時は全力で潰しに行きます。いつか憧れは越すしかないですから」

――なるほど。もともと入会してすぐ選手練習に参加していたのですか。

「そうですね。夜のプロ練はアマチュア選手も女子選手もいなくて、杉山廣平さん、鶴屋怜君や松井斗輝君とか男子のプロ選手だけ参加している時もありました。そのなかでまだ入会したばかりの私が、みんなにコテンパンにされて(笑)。でも私は強くなるためにパラエストラ柏へ入ったので、そういう練習に付いていくしかなかったです。柔道以外は何の経験もなかったので、初めてミットを打ったり、レスリングをイチから教えてもらったり……」

――重田選手に関しては、1戦目から2戦目の間の成長具合が速い印象があります。特にシングルレッグの入り方とスピードは、1戦目の高本千代戦と比べて2戦目のソン・ヘユン戦は、1年目とは思えないほど速かったです。

「ありがとうございます。でもレスリングを教わってから1カ月ぐらいで、あれぐらいの入り方はできていたと思います。柔道をやっていたおかげか、相手の懐に入ることには全く抵抗がなくて。ただ、1戦目から2戦目までの間に成長できているというのは、私自身もそう感じています。前の試合から今回のライカ戦まで3カ月ぐらいしか経っていないじゃないですか。その間に私は二回りぐらい、また成長しているので」

――プロ3戦目でライカ戦というのは、かなりのチャレンジだと思いました。しかしマッチメイクの裏には、それだけの自信があったのですか。……今、「チャレンジ? そんなことないよ」という表情になりましたね(笑)。

「ウフフフ。確かにキャリアを考えたら、周りからチャレンジマッチだと思われても仕方ないです。でも私にとっては別に――。今回はストロー級ではなくフライ級の試合だけど、そこも問題ないです。まずは与えられた試合を勝っていくことのほうが大事ですからね。

次も普通にやれば負けないかなと思っています。ライカ選手は元ボクシング世界王者ですけど、これはMMAなので。もちろんパンチの距離になったら危ないとは思っています。階級はひとつ上だし、パンチの距離からガッと詰められることは警戒しています。でも、その前に必ず仕留めますから」

■視聴方法(予定)
11月12日(日)
Pancrase338:
午前11時45分~U-NEXT、PANCRASE YouTubeチャンネル
Pancrase339:
午後17時15分~

■Pancrase338 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
三宅輝砂(日本)
櫻井裕康(日本)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
重田ホノカ(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
寺岡拓永(日本)

<バンタム級/5分3R>
高城光弘(日本)
平田丈二(日本)

<フライ級/5分3R>
萩原幸太郎(日本)
前田浩平(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
上田智大(日本)

<フライ級/5分3R>
饒平名知靖(日本)
金澤臣人(日本)

■Pancrase339 対戦カード

<ライト級/5分3R>
松本光史(日本)
西尾真輔(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
矢澤諒(日本)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
丸山数馬(日本)

<ミドル級/5分3R>
佐藤龍汰朗(日本)
荒井勇二(日本)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
岡田拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
濱田巧(日本)
大塚智貴(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
谷内晴柾(日本)

<ストロー級/5分3R>
米山唯人(日本)
織部修也(日本)

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【Shooto2023#06】計量終了 堀内佑馬が体重を落とせず。重い空気の修斗計量会場から、よもやま話

【写真】果たして、この顔合わせは明日実現するのか。正式発表を待ちたい(C) MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の計量が港区のハルビゾン100で行われた。
Text by Manabu Takashima

メインは北米MMAで成長をしてきた堀内佑馬と石井逸人のフライ級戦が予定されているが、堀内が本計量でリミット600グラムオーバーで再計量に。

フェイスオフでも視線を合わせることなく、マイクでも「スミマセン」というのみの堀内は、再計量は57.0キロで300グラムオーバーに終わる。が、あの状況から300グラムも落としたことで体は限界を迎えているだろう。

正式発表ではないが、コーナーに就くために来日したコリン・オーヤマ氏によると、「相手はリミットまで落とさないと戦わないといっていたが、ユーマは髪の毛も切って気を失いかけている」と現状を話している。

石井は計量直後に「これでは100パーセントで戦えない。改めて別の機会に100パーセント同士で戦いましょう」と発言。堀内が歩くのもままならず、トイレで嘔吐する姿も目にしており、石井としては純粋に万全の堀内と戦いたいという意思が伺えた。

そんな重い空気だった計量会場からよもやま話をお届けしたい。


■インフィニティリーグ2023女子ストロー級で宝珠山桃花と戦う藤野恵実は、以前のように美白ライトや写真の美白加工も必要がない白い肌に。「それだけ潤っているんです」という藤野に対し、夫でありコーチでもある津田勝憲氏は「水抜きで、顔が白くなっているだけですよ」と言い放っていた。

■修斗初出場、平川智也と対戦するライダーHIROは、計量をパスしてファイティングポーズを取る――と、司会進行の北森代紀氏より「そこは仮面ライダーのポーズじゃないの? 魔マフラーをしても体重オーバーじゃないでしょ」と突っ込まれてしまう。またライダー口調の意気込みには、岩﨑大河が我慢出ないという風に懸命に笑うのをこらえる場面も見られた。

■RIZIN、Pancrase、修斗が同日開催となる明日。その3つの大会全てに選手を送り出すパラエストラ千葉ネットワーク。明日の後楽園ホールには内田タケルと児山佳宏が出場するが、セコンドは内田によると、扇久保博正が務めるという。明日のパラ千葉勢、RIZINには御大・鶴屋浩、パンクラスは鶴屋怜がセコンド業務に就く模様だ。

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人:56.7キロ
堀内佑馬:57.3キロ→57.0キロ

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河:83.7キロ
キム・ウンス:83.7キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:60.9キロ
ライダーHIRO:60.7キロ

<フライ級/5分3R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.6キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
宝珠山桃花:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵:51.5キロ
エンゼル☆志穂:51.7キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.9キロ
磯部鉄心:66.1キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.6キロ
メイヘム和也:65.6キロキロ

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太:60.9キロ
杉野光星:61.1キロ

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔:56.5キロ
神里昭吾:56.3キロ

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【RIZIN44】1年半振りの実戦、中島太一戦へ。岡田遼─01─「もう一度MMAを楽しみたいと思っています」

【写真】我々はファイター岡田の言葉が聞きたかったわけです(C)SHOJIRO KAMEIKE

24日(日)、さいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN44で、元修斗世界バンタム級王者の岡田遼が現パンクラス同級王者の中島太一と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年3月に修斗のベルトを失って以降、岡田は平良達郎や鶴屋怜など後輩ファイターのサポートに回っていた。その10カ月間で、客観的に自身を見つめることができたという。岡田遼が語る、岡田遼のMMAとは。


――昨年3月の安藤達也戦以来、1年半ぶりの試合を迎えます。その間、岡田選手は平良達郎選手や鶴屋怜選手などをサポートする姿が目立っていました。岡田選手にとっては現役のファイターと、セコンドやトレーナーとしてのサポートでは、どちらのほうに重きを置いているのでしょうか。

「この1年ぐらいの間は、8-2で後輩たちのサポートに回ってきました。でもRIZINで復帰戦が決まってからは、8-2で選手としての僕を優先してきたつもりです」

――他の選手のサポートに回った理由は、岡田選手自身の試合がなかったことですか。それともサポートにシフトし始めていたので、ご自身は試合をしなかったのでしょうか。

「前者ですね。まず修斗のベルトを失った時点で、少し休もうと思っていました。その結果として自分は試合をしない、ならば後輩たちのサポートに回ろうと。鶴屋浩さん(パラエストラCNW代表)や松根良太さん(Theパラエストラ沖縄代表)のお手伝いをしたいと思いました」

――岡田選手がトレーナーとして重要視していることはありますか。

「主役はトレーナーではない、ということですね。あくまで選手やクライアントさんが第一です。なかには自己満足みたいに、自分がやらせたいメニューをやらせる方もいるじゃないですか。それではダメですよね。まず選手やクライアントさんがやりたいことを聞き、その日のコンディションを見ながら、相手の希望に寄り添う形で僕のほうからトレーニングメニューを提案する。だから、やる気のない人に当たっちゃうと全然伸びないんですよ。『やる気がないなら、やらなくて良いんじゃないですか』という感じなので(笑)」

――指導を受ける側が丸投げしてきては、何も伸びないですよね。

「アハハハ。僕も最初に『丸投げはしないでください』って言います」

――ではトレーナーやセコンドとしての活動から、ファイターとしての岡田選手にフィードバックされているものはありますか。

「ありますね。主観と客観の差って大きいじゃないですか。今まで僕は、自分のことだけを考えて選手活動をしてきました。そこで一歩引いてセコンドやサポートで後輩たちを見た時に、『意外と乖離があるなぁ』と思いました。

選手たちは試合前になると、どんどん視野が狭くなってくる。考えていることも堅くなる。傍から見ていると、『もっと柔らかく考えたら良いのに』と思うことがあって。でもコレって、自分も選手の立場では『今日はこの練習をしなきゃいけない』、『こうしないと勝てない』、『この食事を摂らないと絶対に計量オーバーする』とか堅く考えがちでしたよね」

――そこで自分のことを客観的に捉えることができたわけですね。

「自分も選手としてMMAを続けていくうえで、思考が柔軟になりました。いろんな選手がいて、いろんな方法がある。それこそ平良達郎のUFCに同行して、他の選手の水抜きをチラ見したり(笑)。結果、『これしかない』というものはなくて。おかげで選手としての引き出しも増えたと思います」

――岡田選手の試合は、良い意味でしっかりとプラン通りに遂行されているものだと思います。そしてプランAがダメならプランB、プランBがダメなら……と、いくつものプランが枝分かれで用意されている。一方で、それだけ綿密にプランを立てることが弊害になったケースはありましたか。

「あります、あります。こちらが用意しているプラン以上のことを相手がやってきた時、それに対処しないといけないじゃないですか。やっぱり戦いなので。でもその状態になると、自分が何をすれば良いのか分からくなるということはありました」

――岡田選手は思考もスマートですし、器用だから何でもこなせる。しかし何でもこなせるからこそ、器用貧乏に陥ってしまっていたのでしょうか。

「それこそが、まさに最近の僕の試合ですよ(苦笑)。自分の試合を視て、本当にそう思います。直近でいうと安藤達也戦は、1Rにバックを奪うなど僕が良いポジションにいました。そこで、いくつもの選択肢が浮かんだんです。『ここで攻めても良いけど、5Rあるしな……』とか、いろんな展開を考えてしまって。そういうことを試合中に考え込んでしまうんです。

元谷戦でもそうでしたね。『ここでどうしようかな』と考えているうちに、試合が終わってしまって。突破力や爆発力といったものが足りないというか。やることを決めて『ここはコレしかない!』というふうに戦う相手には、勢いで押し負けることがあります。そういうところは修正しないといけないと思っていました」

――安藤選手と元谷選手が、まさに自由な戦いを見せるタイプですからね。岡田選手としては、そういった自由に戦うファイターに憧れはなかったですか。

「自分は全くタイプが違いますからね。自分の場合は『シチュエーションごとに感覚で戦うようなスタイルだと上に行けない』と思っていました。全部キッチリと綿密にファイトプランを立てて試合に臨むことで、修斗のチャンピオンになることができたんです。でも、上に昇っていくにつれて――試合をしていて楽しくないんですよ」

――……。

「それで結果も芳しくなくて。今はベルトも巻いていないし、失うものは何もないから、ここでもう一度MMAを楽しみたいと思っています。今まで走ってきた路線とは違うMMAをやってみたい。違う路線のMMAに興味がある、というのが今の僕なんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後2時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN44対戦カード

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
金原正徳(日本)

<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
萩原京平(日本)

<ライト級/5分3R>
スパイク・カーライル(米国)
堀江圭功(日本)

<フェザー級/5分3R>
中原由貴(日本)
白川陸斗(日本)

<フェザー級/5分3R>
摩嶋一整(日本)
横山武司(日本)

<バンタム級/5分3R>
中島太一(日本)
岡田遼(日本)

<ヘビー級/5分3R>
シビサイ頌真(日本)
ヤノス・チューカス(ハンガリーム)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
トッド・ダフィー(米国)

<フライ級/5分3R>
福田龍彌(日本)
山本アーセン(日本)

<フライ級/5分3R>
征矢貴(日本)
ラマザン・テミロフ(ウズベキスタン)

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【Road to UFC2023Ep05】鶴屋怜が振り返る、クリマコ戦─02─「やっと”MMAをやった”感がありました」

【写真】笑顔、安堵感の岡田遼&鶴屋浩。そして、テンションが高いままの鶴屋怜。良い感じだ(C)MMAPLANET

8月27日(日・現地時間)、シンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、マーク・クリマコから判定勝利を収めた鶴屋怜インタビュー後編。
Text by Nakamura Takumi

左ヒザを負傷し、PRP注射の効果もあってRoad to UFC準決勝ラウンドを勝ち抜くことができた鶴屋が、父・浩と共にクリマコ戦を振り返る。父と息子、岡田遼、陣営の合致した考え、加えてプレイヤーに対し勝利を掴むためのコーナーマンの仕掛け等々、心理面、技術面からMMAの醍醐味、そして核心に触れたい。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


――2Rを終えた時の心境はいかがでしたか。

「ちょうどセコンドと会話しているのが映像にも残ってるんですけど、僕が岡田さんに『僕、勝ってますか?』と聞いたら、岡田さんから『2Rは取られているかもしれない』と言われて、思わず『フォーー!!』と叫んじゃったんです(笑)」

――あれは見ているこちらも驚きました(笑)。

鶴屋浩 僕としてはポイントはイーブンだと思ったから、3Rは無理して極めにいかなくてもいい、テイクダウンして手堅くいかせたかったんです。それで2Rは取られたと伝えたら、なぜか興奮して叫んでいました(笑)。普段はあんなこと言わないのに。

「興奮してたんだよ、きっと(笑)」

――その3R、ここも鶴屋選手がテイクダウンに入り、グラウンドでフルバックをとりました。ボディで足を四の字フックをして、左足をクリマコの右足にかけた状態です。この時に首を抱えて極めに行っていますよね。

「1Rとは逆でこの態勢から首をひねって変形ツイスターみたいな形で極まることがあるんですよ。ただクリマコの左腕が曲がった状態で僕の内側に来ていて、本当はこの腕が伸びた状態で僕の外側に抜けていたら極まるんですよ。でも僕も焦っていたので強引にいきすぎましたね」

――このあとクリマコは何度か正対しようとしてきますが、足が一本深くフックできていればバックキープできるものですか。

「四の字ロックをしている僕の足が相手の対角の足まで引っかかってるんで、これがかかっていればバックキープできるんで大丈夫でした。ただ、1Rと同じようにクリマコは手首を持ってはがして、しつこくディフェンスしてくるんで、これは嫌でした。おそらくクリマコもここを何とかしのいでスタンドの一発にかけようって気持ちだったと思うんですよ。だから必死だったし、徹底していましたよね」

――残り1分、1Rと同じように鶴屋選手がクリマコの左腕を小手に巻いて投げから足関節を狙い、スクランブルの攻防になってお互いに立ち上がります。

「ちょうどこの攻防をしているところから時計が見えて、残り50秒くらいだったんです。だからスタンドになった時に打撃で一発かますか、テイクダウンに入ったら終わるだろうなと思っていたら、あんなことになりました(苦笑)」

――クリマコの右ミドルが鶴屋選手のダブルレッグにカウンターで合う形になり、鶴屋選手がダウン気味に倒れました。あの場面は覚えていますか。

「ダブルレッグに入った時に蹴りが来たのが分かったんで、蹴りに反応して後ろにのけぞろうとしたんです。それと相手の蹴りのタイミングが合って、後ろに吹っ飛ばされたみたいになりました。実際、蹴りは腕に当たっていたし、ダメージはなかったんですよ。そのあとの右アッパーも見えていたから自分から寝転がって、もらわないようにしたんですけど……見栄えはむちゃくちゃ悪かったです(苦笑)」

――そしてここで追撃しようとしたククリマコから上を取り返すわけですけど、これはいわゆる柔術のホレッタスイープですよね。

「この時はあまり何も考えてなかったですね。とりあえず上を取ろうと思って必死に動いていた感じです」

鶴屋浩 20年くらい前にホレッタ・マガリャエスが来日したとき、僕が彼を国内の色んな道場に連れて行ったり、一緒に教則本を作ったりしたんです。その時に本人からホレッタを教えてもらって、僕も道場でも教えていました。きっとそれが試合で自然に出たんでしょうね。

「スイープの形は覚えてないですけど、後ろ袈裟で抑えるのは好きなんですよ。パスガードするときもこっち(後ろ袈裟)で抑えるのが多いんで、だから最後は自分の得意な形に収まりました」

――最後は横三角の形から足関節を狙いに行って試合終了となりました。これは最後まで攻め続けようという意思の表れですか。

「お父さんがずっと『極めろ! 極めろ!!』って言ってるんですよ。内心この時間で極められねえだろと思いつつ(笑)、ヒザ十字を狙ってみようとは思いました」

鶴屋浩 万が一、あの打撃でポイントがついていたら、3Rに試合をひっくり返されちゃうわけじゃないですか。極めるのが難しいのは分かっていましたが、最後まで攻めさせました。

決勝の相手はチーニョーシーユエ。決戦の日時は12月9日、その舞台は上海は梅賽徳斯-奔馳文化中心=メルセデスベンツ・アリーナか

――最終的にクリマコに判定勝利して決勝進出を決めました。

怪我があったなかでの試合、そして初めてフルラウンド戦っての勝利と多くの経験値を積むことができた試合だったと思います。

「初めて3R戦えたし、しかも3Rを取ったほうが勝つという展開で、お互い勝負をかけるラウンドを経験できたのもよかったです。何か僕としてはやっと“MMAをやった”感じがしました。こういう試合はいずれ経験しなきゃいけないと思っていて、UFCに行く前に経験できたことは本当に大きかったですね。次の試合までにヒザをしっかり治して、もっといい状態に仕上げて決勝に臨みたいと思います!」

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