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Interview J-CAGE ブログ 坂野周平 米山千隼

【Special】潔すぎる決断、米山千隼─02─「引退とは口にしていない」&『一番予想外だったのは……』

【写真】二人三脚で歩んできた坂野周平と。坂野も既に引退を決めており、彼のインタビューも後日掲載します。そんな米山と坂野は『2人はプライベートの付き合いは?』と尋ねると、同時に「全くないです」と答え笑顔を見せた(C)MMAPLANET

昨年11月1日に東京都港区のニューピアホールで開催されたDEEP99で元谷友貴に敗れた米山千隼インタビュー後編。

負けたら辞める──と実践した米山。真剣にMMAと向き合ってきたからこそといえる、清い決断だった。

<米山千隼インタビューPart.01はコチラから>


──元谷戦で勝利した場合、2021年の2月から米国で練習をするプランもあったと聞きました。

「ハイ、試合に勝てばということで行き先なども元谷選手との試合後に決めることになっていまいました。できるだけ長い期間、米国に行けるようにと。

いつかは一本でやっていかないといけない場所だと思っていましたし、仕事をしながら戦うという状況には、格闘家としてコンプレックスを持っていました。なので元谷選手との試合が終わったら仕事を辞めて、米国へ行くつもりでした」

──ご家族は?

「仕事は8年ぐらいやってきて普通に生活できるだけの収入もありますし、お金を使う機会もなくて──僕自身、そのための貯金もしていました。無期限ではないですし、周囲の方たちもサポートをして下さるということだったので、家族が生活できるお金を用意し、僕は米国に行くというプランでした。

あの試合で勝てば家を離れて、期間を設けてできるところまで勝負をさせてもらおうと思っていました。その代わり負けるようだと可能性はないので、スパッとやめるという話を奥さんとはしていました」

──人生の分岐点での二者択一は、どちらを選択しようが後から選ばなかった自分の人生を思い浮かべることもあるかと思います。

「そうだと思います。まだ、僕は振り返ることができていないので」

──米山選手のなかでMMAをやり切ったという実感はあるのでしょうか。

「う~ん、やり切った……自分が持っている格闘技に対する可能性を全て使い切ったかといえば、まだまだ先があると思います。でも1つ、1つの試合、自分のその時の思考のなかでできることはやってきたんじゃないかと……。間違ったこともあったとは思いますけど。

そうですね──できることはやってきましたが、やり切ったとは言えないです」

──プロでUFCに目指すMMAファイター人生は終わりました。あれだけ追い込んで取りくんできたMMAが、米山選手にとっては楽しいという言葉だけで片付けられるものではないかもしれないですが、今後はMMAとどのように向き合っていこうと考えていますか。

「僕、自分の口から引退するとは言っていないんです。MMAの試合には出ないということで。MMAという格闘技の試合に出ることは辞めると言っているのであって……。僕は格闘技が好きだし、触れて行きたい。

これからは今までのように真摯には向き合えないですが、都合良く好きなように、自分が想うように格闘技と触れていたいです。今でも練習も続けていますし」

──今も練習は続けられているのですね。

「ハイ。ただし自分がやり練習をしていて、試合に勝つための練習ではないですけどね。やはり格闘技が好きなので、ヘラヘラやっているわけではないですけど、苦しいことはしていないです」

──他の選手の試合は見ていますか。

「見ています。練習仲間が出ていたNEXUSのライブ配信も視ましたし、普通に大晦日のRIZINも楽しみです。海外もプレリミナリーまでは終えていないですけど、メインカードの大きな試合は追っています。自分が試合に出ないから、試合を見ないということは全くないです」

──米山選手、格闘技が好きなままなら……MMAPLANETで月に1試合でもピックしたMMAの試合について語るという企画をしてもらうことは可能ですか。

「……。……。嬉しいです。そう言ってもらえることは。少し前にもGrachanで解説をしないかという話も頂いたのですが、真摯にMMAに向き合っていない僕が、そういう風に格闘技と関わって良いモノなのか。その辺りは割り切れていないんです……」

──自分は何が真摯に向き合うことなのか分からないのですが、好きなら構わないじゃないかと思っています。なので、気が向けば宜しくお願いします。

「……格闘技は好きですし、ずっと見ていきます。凄く嬉しいです……だから、少し考えさせてください(笑)。でも、本当にそう言ってもらえて凄く嬉しいです」

──ハイ、いくらでも考えてください。anytimeです(笑)。ところで元谷戦に勝っていれば、暫らくは離れ離れになる米国行きも同意してくれていた、奥様は今回の決断にどのような反応だったのでしょうか。

「試合を終えてから、たくさんの人に色々な声を掛けてもらいました。そのなかで一番予想外だったのは奥さんに『続ければ』と言われたことなんです。『やりたいんでしょ?』って……。そう言ってもらえたのですが、そこに甘えるのもちょっと違うと思いました」

──……。

「僕は彼女も辞めてほしいと思っていると考えていました。だから、本当に予想外の言葉で──奥さんがそういう風に言ってきたことは……」

──それでも決断が変わることはなかったのですね。

「変わらないです。決めていたので、奥さんに言われようが、親ぐらいの関係性の人に言われたとしても……」

──続けないことを伝えた時の奥様は?

「プライベートな話になりますが、中学の時からずっと一緒だったので、僕が決めて口にしたことは曲げない……変わらないと分かっています。

『続ければ。やりたいんでしょ?』と言ってもらえましたが、僕が『続けないよ』と言ったので、僕らの中での格闘技に関する会話はそこで終わりです」

──奥様が『続ければ』と言われた、この事実こそ米山選手が如何に真剣にMMAと向き合ってきたのか。その一言に集約されているかと思います。素晴らしい言葉をもらえましたね。

「ハイ」

──そして、それでも続けないと言える米山選手も……やはり素敵です。

「周囲の人に行ってもらうことに耳を傾けないということではないんです。ただ、本当の幹になる部分は自分で決めてきましたし、これからもそうしていきたいと思っています」

──正直に口にさせてもらいますと、本当に残念です。残念ですがGrachan、パンクラス、DEEPとあなたのような選手を取材できて本当に良かったです。ありがとうござました。

「いえ、僕の方こそ駆け出し頃から考えていることを聞いていただき、発信してもらえたこと、本当に感謝しています。マルワジムは1月に閉鎖されますが、それからも練習会もやってきますし格闘技は続けます。これまでありがとうございました」

■ 米山千隼
1996年1月25日、神奈川県出身。24歳
マルワジム所属
MMA戦績9勝2敗1分

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Interview J-CAGE ブログ 元谷友貴 米山千隼

【Special】揺ぎ無い現役引退という決断、米山千隼─01─「辞めるという僕の気持ちが変わることはない」

【写真】米山千隼というMMAファイターがいたことを、MMAPLANETの読者の人たちには記憶にとどめてほしい──それだけです(C)MMAPLANET

昨年11月1日に東京都港区のニューピアホールで開催されたDEEP99で元谷友貴に敗れた米山千隼は、試合前に話していたように、プロMMAファイター人生に区切りをつけた。

試合直後、ニューピアホールを後にする米山と見かけ、『また色々と考えて』と話しかけると、彼は『いえ、もう決めていたことです』と言い切った。

あれから2カ月、所属するマルワジムも横浜も1月26日に閉館が発表されている。

もちろん米山の決断に変化の兆候があるという話は、前年ながら全く伝わってこなかった。米山千隼というポテンシャルに溢れた──そして、独特の存在感のあるMMAファイターが我々の世界にいたことを確認したく、2020年の年の瀬にマルワジムを訪れた。


──11月1日の元谷選手との試合前に『負けるとUFCはない。辞める』という発言をしていました。負けたら引退発言は、その実あまり実行されることがないのも格闘技界です。本来の力を発揮できなかった。納得できない内容なので辞めないという事例も少なくありません。元谷選手に負けた時に、そのようなことを何も思わなかったですか。

「何も思わなかったことはないですね。想うことはやはりありますし、本当は心の底から『もっとできる』だとか──公に皆に言い訳をしたい……色んな言い訳はやはり出てきました。

言い訳は出てきてしまうのですが、試合前から『勝ったら続ける。ここで負けるようだと辞める』と決めていました。だから負けた後の感情で辞めるか、続けるのかという部分を考え直すことはなかったです」

──全くなかった?

「ないです。決めていたので。多くの選手がいて、それぞれ色々な考え方があると思います。自分のことを客観視してみると、勝つたに必要なメンタルは『後がある』という風に考えて創ることができるモノではなかったです。

自分を追い詰めないとできない人間だということは分かっていたので──。負けたら終わりだということを決めていたのに、『まだ続けたい』という気持ちで言い訳をして、格闘技を続けてしまうと……もう戦える自分ではなくなるんだろうなと思っていました。だから負けてから悩むことはなく、決めていたことに従った形です」

──あの日の試合のデキについては、どのように思っていますか。

「正直……分からないです。けれども素直に負けたと思っています。細かい部分をいえば色々なコトを言い訳したくなるのかもしれないですけど、これまでとは違い次がないので、試合映像を見返して考察することもしていないです。

自分がどうだったのかも考えてもいないので、そこまで自分のデキがどうだったのかは言えないですが、素直に負けた。やられたと今も思っています」

──失礼を承知で、言い訳をしてほしいと思ってインタビューをさせてもらっています。

「……。細かいことを言い始めるとキリがないですが、強いて言うなら──この1年凄く練習をして……。実現しなかった試合も含めて、様々な選手と試合をするという話があったので、色々な想定をして練習していたので間違いなく成長していたと思います。

ジムの皆が協力してくれて、自分のなかで色々な動きを作ることができていました。でも最終的にMMAって自分の感覚があって、たくさんの技術を教わってもそれを出すのは自分で。タイミングも時と場合によって違いますし。その部分ですね。自分が考えないといけない部分が、散漫になっていました。

メンタルとしても技術としても、凄く散漫になっていた。細かい言い訳でなくて、大きな部分で──自分のMMAが散漫になっていたとは思っています」

──そういうことは過去の試合ではなかったですか。

「自分の強さに自信がないので、日常的にもMMAについて考える時間が多かったことは、これまで勝てた要因の中にあると思います。

でも元谷選手との試合、この1年間に関しては自分で考えないといけない部分があったはずなのに、協力して下さる方に甘えてしまっていました。皆で考えてくれていたので……そこに甘えてしまって。

自分を創るためには辛い練習をしないといけないというのがあって、そこを優先していました。もっと自分で考えないといけないことはあったなと思います。

苦しい練習をしないといけないことは勿論なのですが、それだけでもダメで。僕自身がもっと考えないといけなかった。この1年は方向性が、色々な方に向いてしまっていたというのはあります」

──それはこの試合に勝てば、次は○○でという風にキャリアアップを考えていたということでしょうか。

「そうではなくて。あくまでもMMAで戦うことために必要なメンタル、技術に関して。練習への取り組み方という部分で、ですね」

──強くなっている自信はあったわけですよね。

「技術的な部分では幹として……個々の打撃、寝技という部分では間違いなく上がったという自信はありました」

──では元谷戦に関して、自信と不安の割合はどのようなモノだったのでしょうか。

「正直、勝てると思っていました。ただ……なんか研ぎ澄まされた感覚はなかった。ただ目の前にある元谷選手という恐怖に対して、自分が試合に臨むため、勝つためのメンタルは創れたと思いますけど、それ以上のモノは創ることができていなかったです」

──元谷選手以外との試合では、それ以上のモノが創れていた?

「その時の自分としてはデキていると思っていました。ただし、今考えるとメンタルの創り方とか少しズレていたかもしれません。恐怖に対するためのメンタルを創る部分に、いっぱいいっぱいになっていたというのはあります。僕の器が足らなかったから。そう思います」

──キツイ練習をすることで突破できるという想いでしたか。

「地力で元谷選手に勝てないとUFCに行けないという風なニュアンスで話してしまっていたと思うのですが、元谷選手対策は当然にしたうえで、地力で優らないとUFCへは行けないと練習中にも思っていました。

でも……本当は元谷選手に勝つために、もっと元谷選手に勝つための練習にガムシャラになっていなければいけなかったです。そういうことを繰り返して、いつかUFCで通用する選手になっていくわけで。そういう部分で、もう少し考え方はあったんじゃないかなって、今想えばあります。

でも、そこに関して後悔はないですし、負けたという結果を受け入れています。元谷選手に勝てなかった。元谷選手が本当に僕より強かったということは心の中で認めています」

──負けた、弱かったのはあの夜のことです。続けていると、自分の方が強くなれるという風に考えることはなかったですか。

「そう言う風に考えることはできないです」

──では、続けるべきだという意見は?

「色々な方から言っていただけました。『まだ若いんだから』と。そういう風に言っていただけることは有難かったです。有難かったですし、『UFCへは他のアプローチでまだいける』と言ってくださった……そういう意見を拒絶するつもりもなかったです。でも、辞めるという僕の気持ちが変わることはないです」

<この項、続く>

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DEEP99 J-CAGE Report ブログ 元谷友貴 米山千隼

【DEEP99】元谷友貴が貫録の一本勝利。米山千隼にテイクダウンから何もさせず腕ひしぎ腕固めでタップを奪う

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
1R4分59秒 by 腕ひしぎ腕固め
米山千隼(日本)

左手を前に出して構える米山に対し、元谷が右ロー。距離を詰めた米山は、元谷の右ローをキャッチし、相手をケージに押し込んでいく。しかし元谷は体勢を入れ替え、ボディロックからテイクダウンを奪う。ケージ中央でトップを維持する元谷。米山は上半身を起こしながら、左腕を元谷の首に回し、リバーサルする。しかし元谷はすぐにトップを奪い返し、さらにマウントへ移行する。米山のブリッジを防いだ元谷は、マウントから鉄槌を落としてトップをキープ。動く米山のボディにパンチを連打する元谷。徐々にポジションを上げていった元谷は、三角絞めの体勢へ。残り10秒を切ったところでしっかりと足を固めて、暴れる米山に対して腕ひしぎ腕固め(アナウンスはアームバー)に切り替え、ラウンド残り1秒でタップを奪った。

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DEEP99 Interview J-CAGE ブログ 元谷友貴 米山千隼

【DEEP99】米山千隼と対戦、元谷友貴「インパクトを残せるぐらいの実力がないと……生き残れない」

【写真】感情の起伏が少ない──そんな強さを持っている(C)MMAPLANET

1日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP99。昼夜興行、夜の部のメインで米山千隼と元谷友貴が戦う。

RIZINという舞台で戦いながら、DEEPでも考えうる最強の相手と戦う。UFCを目標に現状で最強の相手を欲する米山と、同じ志向の元谷は、その同じ言葉に情念がなく、アッサリと口にする。

その間性こそ、元谷らしさだが──米山戦を前にして、元谷はいつもと変わらぬ心境でいるようだった。


──現状、修斗やパンクラスは当日計量で1階級上の体重で試合を行っていますが……。

「あっ、そうなんですか。全部、いっこ上なのですか?」

──知らなかったのですか!!

「全然知らなかったです」

──相変わらずの我関せずぶりですね(笑)。そういうなかで前日計量&従来の体重でやることをどのように感じているのかを尋ねたかったのですが……やめておきます(笑)。今回の試合に向けて、主にどこで仕上げてきましたか。

「Power of Dreamで打撃、パラエストラTB(浦安・葛西)で週に1度MMAの練習をして行ける日に柔術をしていますね。あとはKRAZY BEEに行かせてもらっています。今年になってからはこの3カ所で練習しています」

──今回の米山戦ですが非常にシビアな試合です。元谷選手はDEEPでは3月も大塚隆史選手との試合でしたし、RIZINに向けてのチューンアップ的な試合ではないですね。

「取りあえず強い相手と試合をしたいと思って組んでもらっています。もちろんRIZINで戦いたい、戻りたいという気持ちはあります。でもDEEPでつまらないというかレベルの低い相手とやっても盛り上がらないです。強い相手とリスクの高い試合の方が、見てくれる人も面白いはずですしね。

僕自身も気が緩まない相手、普段から頑張るにもそういう選手と戦いたいと思っています。強い相手の方が成長できるので」

──RIZINで敗れたわけでなく、佐伯代表も大晦日で井上直樹選手との試合という流れがあるなかで強い相手を求めたと話していました。このタイミングでDEEPで米山選手との試合、痺れる判断です。

「RIZINからはこの間はあるかもという話で、DEEPがこのタイミングで大会があるから試合に出る。RIZINのためとかでなく、DEEPでもRIZINでも1試合、1試合だと捉えています。井上選手とは、米山選手に勝てば年末にできると思うので(笑)」

──では米山選手の印象を教えてください。

「最初に試合を見たのが、去年の石司戦で。解説をしていたんです。どういう試合運びをするのかと見ているとKOで勝って、強い選手だと思いました。米山選手のことを余り知らなかったので、試合前は石司選手が勝つと予想していました。そこでKOで勝ったので──ハイ、強いですね」

──身長差がかなりあります。

「10センチぐらいですね。180センチ近くあってヒザも強いので、気を付けないといけないです。すぐに首相撲というか、四つ組みにきて離れ際のヒジ、ヒザという印象ですね。寝技もできない感じはなくて、結構良い動きをしているかと思います」

──そんな米山戦で見せないといけないのは?

「打撃も寝技も全部で良い練習ができているので、どこというのはないですが、その成長を見せたいです」

──米山選手は追い込んで気持ちを創らないと試合で戦えない。対して、元谷選手は精神的にいつでも戦えるモノを持っている。それが強さだということを言っていました。

「えっ? へぇ……。どうなんですかね……。やっぱり練習はしないと。でも練習で自分を追い込まないと、戦う気持ちは創れないですよ。ハハハ。そういうことは……余り分からないですね」

──試合で自然と相手を仕留める気持ちの持ち主ということを米山選手は言われていたと思います。

「確かに最近の試合でいえば、凄くリラックスできています。でも、それは練習量──練習をしっかりとやってきた自信があるので、リラックスできることで。練習しないと、試合は動けないですよ(笑)。良いコンディションを出せるように、ずっと創ってきて、それは試合に向けての自信になっています」

──米山選手は未知数な部分が多いです。そこが気になることはないですか。

「未知っていう部分でいえば、1年間試合をしていないので若い選手は、この間でどれだけ成長しているのか。そういう点が未知な感じです。でも、試合内容についてはパターンというか、同じ試合展開に見えます。凄く組みつきたいように感じます。でも、僕は組みつかれても全然平気ですし」

──RIZIN大晦日参戦に向けて、インパクトを残すという意識はありますか。

「それもありますし、今後上にいくためにインパクトを残せるぐらいの実力がないと……生き残れないと思っています」

──元谷選手はRIZINで、その強さが結果に結びついていないという印象もあります。年末、そして2020年に向けて、どのような目標を抱いていますか。

「結果はそんなに良くないですね。だからこそ目の前の試合でしっかり勝ち、年末にもしっかり勝つ。そこですね。ここで良い勝ち方ができれば、また良い相手と組んでもらえますからね。もう今しかない、本当に来年こそは──そういう気持ちでやっています」

──では改めて、米山戦への意気込みをお願いします。

「意気込みを話すというのが、いつも難しくて……(苦笑)。試合に向けて必要なことはやってきました。あとはケガなく、試合をこなす。イメージ通りに戦うだけです」

■視聴方法(予定)
11月1日(日・日本時間)
午前5時45分~PPV SPWN

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.6キロ
米山千隼:61.5キロ

<フェザー級/5分3R>
白川”Dark”陸斗:66.05キロ
オーロラ☆ユーキ:65.95キロ

<63.5キロ契約/5分2R>
東修平:63.2キロ
和田教良:61.40キロ

<フェザー級/5分2R>
神田コウヤ:66.3キロ
鬼山反猫:66.15キロ

<フライ級/5分2R>
加藤瑠偉:56.7キロ
桜井宇宙:56.5キロ

<バンタム級/5分2R>
平松翔:61.6キロ
日比野”エビ中”純也:61.25キロ

<フェザー級/5分2R>
ザック・バスケープ:65.6キロ
DJ・マルコ:65.3キロ

<キック63キロ契約/3分3R>
我謝真人:62.85キロ
ラックチャイ・GTジム:62.3キロ

<ストロー級/5分2R>
サイモン・シェ:51.9キロ
竜己:52.1キロ

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DEEP99 J-CAGE News オーロラ☆ユーキ ブログ 元谷友貴 和田教良 東修平 白川Dark 陸斗 米山千隼

【DEEP99】計量終了 元谷友貴「インパクトのある試合を」✖米山千隼「自分がやってきた事のほうが濃い」

【写真】両者とも実に覚悟の決まった表情をしている(C)DEEP

11月1日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP99 IMPACT の計量が31日(土)に行われた。

メインはRIZINで巻き返しを図るための落とせない元谷友貴とUFCへ賭ける想いのみで戦う米山千隼の注目の一番が組まれた同大会。DEEP98 出場選手とは時間をずらし、計量が行われた。


ここではDEEP事務局から送られてきたメイン出場の両選手のコメントを紹介したい。
元谷友貴
「メインなんでインパクトのある試合をします」

米山千隼
「元谷選手は実績はありますが、今まで自分がやってきた事のほうが濃いと思いますので明日は勝ちます」

■視聴方法(予定)
11月1日(日・日本時間)
午前5時45分~PPV SPWN

■ DEEP99計量結果

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.6キロ
米山千隼:61.5キロ

<フェザー級/5分3R>
白川”Dark”陸斗:66.05キロ
オーロラ☆ユーキ:65.95キロ

<63.5キロ契約/5分2R>
東修平:63.2キロ
和田教良:61.40キロ

<フェザー級/5分2R>
神田コウヤ:66.3キロ
鬼山反猫:66.15キロ

<フライ級/5分2R>
加藤瑠偉:56.7キロ
桜井宇宙:56.5キロ

<バンタム級/5分2R>
平松翔:61.6キロ
日比野”エビ中”純也:61.25キロ

<フェザー級/5分2R>
ザック・バスケープ:65.6キロ
DJ・マルコ:65.3キロ

<キック63キロ契約/3分3R>
我謝真人:62.85キロ
ラックチャイ・GTジム:62.3キロ

<ストロー級/5分2R>
サイモン・シェ:51.9キロ
竜己:52.1キロ

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DEEP99 Interview J-CAGE ブログ 元谷友貴 米山千隼

【DEEP99】10月23日(金)発売のFight &Lifeで米山千隼が語った──尋常でない追い込み練習と元谷友貴戦

【写真】鬼気迫るという表現が生ぬるく感じられた追い込み練習だった(C) MMAPLANET

11月1日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるダブルヘッダー=DEEP98&DEEP99。夜の部=DEEP99のメインが元谷友貴✖米山千隼に決定した。

10月23日(金)発売のFight & Lifeでは、元谷戦に向けて追い込み練習を行う米山は取材。

記事にあるように、鬼気迫るというような表現が生ぬるく感じられるような追い込みよう──このままで精神に異常を来たすのではないかと危惧されるほど、肉体とメンタルをギリギリにまで苛め抜く米山の息が整うのを待ち、元谷戦、これからについて尋ねた。

ここでは、元谷戦と元谷というMMAファイターについて、どのように思っているのかを抜粋(要約、加筆)してお届けしたい。


──どういう気持ちで、この追い込みの5分✖5R=25分間をやり切っているのでしょうか。

「始める前は『やるしかない』とか自己暗示を凄くかけています」

──このハードな練習は当然11月1日に元谷友貴選手との一戦に向けてでしょうが、「元谷に勝てないぞ」という周囲の声が、「そんなじゃUFCに行けないぞ」という声に変わりました。

「そもそも僕はUFCに憧れてUFCに行きたいと思ったわけではないです。強くなりたいと思った時にUFCを目標にすれば強くなれると思って、UFCを目標にしました。それが自分のなかに刷り込まれています。だから折れそうなときに『UFCに行けないぞ』と言われると、体が動くようになります。

疲弊した時に、その言葉が聞こえ一瞬でも考えることができるなら、何とかやり切れるメンタルになります。正直なところ元谷選手に勝っても、それでUFCと契約できることはないと思っています。なので、この試合に勝ってからということだと、僕はACAやBrave CFを考える必要があります」

──とはいえ、これだけの追い込みしているのですから、元谷選手との試合を軽視しているわけはない。そのうえで元谷戦後を考えているわけですね。

「今、海外に行ける状態でないことは分かっています。でも1年間も試合間隔が空いてしまった。その一方で、この状況でも試合をしている人は実際にいます。世の中の流れもありますが、僕も無理やり戦おうと思ったらできていたのにやらなかった。それもあって、もうこれ以上先に延ばすことはできない。僕は知らなかったのですが、年末のRIZINで井上直樹選手が元谷選手と戦うという話があるなかで、僕に元谷選手と戦わないかという話がきた。DEEPで一番強い選手ですし、すぐに『やらせてください』と返事をしました」

──元谷選手は申し分のない相手だということですね。

「UFCへ行く云々ではなく、僕が今持っている実力で試合に出る、その相手として最高の選手だと思っています。でも元谷選手にカツカツの試合で勝ったからといって、UFCに行けるとは思っていないです。だからといって今の僕の力で元谷選手を圧倒できるのか……、できないのかっていうのは、試合をしてみないと分からないことですし。とはいえ客観的に考えて、全てを出し切れる相手です」

──これまでのキャリアのなかで一番強いという意識はありますか。

「あります。そういう意識は。だからこそ、ここで躓いているようではUFCはないです。ジムで立ててもらっている作戦は、しっかりと判定でも勝つというものですが、僕自身……心のなかでは、フィニッシュしないといけない相手と捉えています。僕の個人の想いですけど」

──ところで昨年10月の石司戦の前に、「石司選手と圧倒的な違いは勝利への執着心であり、そこが差になる」と言っていましたが、今回の元谷選手と自分自身の違い、そして試合に置いて差になると考えている部分はありますか。

僕の勝手な想像ですが、元谷選手の試合を見たり、インタビューなんかを読んでいると、僕とは違い試合用の自分なんか創る必要がなく戦える人だと思います。石司選手には勝利に対する執念が足らないと言ったのですが、元谷選手の勝利に対する執念は無意識なモノじゃないかと。その執念を創ってきて、試合に臨んでいるのではなくて、もともと備わっている。

だから勝負すべきところで勝負できて、最後の最後でも勝ち拘ることができます。対して僕は生まれながらそういうモノが備わっているわけでもなく、学生時代にそういう勝負をしてきたわけでもないです。格闘技を始めてから、勝つためにソレを備えてきました」

──いわば元谷選手の執念は天然モノで、米山選手は人工的だと。

「ハイ。僕と元谷選手の勝利に対する執念は種類が違うというのは凄く感じます」

──天然と人工的、どちらの執念が強いのでしょうか。

「元からあるモノがどれくらいのモノかは分からないです。でも元から備わっているモノよりも、自分が創ってきたモノの方が上回ることができる……いや、分からないですね、そこは。今、僕が言えることは11月1日までに元谷選手が元々持っている勝ちへの執念を上回れるモノを創ること。そうできる自信はあります──ということですね」

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DEEP99 Interview J-CAGE ブログ 佐伯繁 元谷友貴 米山千隼

【DEEP99】佐伯繁代表が元谷✖米山について、熱い激。「出るだけじゃない。勝てる選手が出てこないと」

【写真】DEEP97終了後のDEEP99のメイン=元谷✖米山について佐伯代表も熱く語った (C)MMAPLANET

11月1日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるダブルヘッダー=DEEP98&DEEP99。夜の部=DEEP99で元谷貴友✖米山千隼というカードが組まれた。

バンタム級でRIZINレギュラー及びトップを目指す元谷に、UFCしか眼にない米山が挑む一戦。大注目のカードの顔合わせの実現に関して、20日のDEEP97終了後の会見で佐伯繁代表が期待の高さを言葉にした。


──11月1日のDEEP99の元谷貴友✖米山千隼戦、このタイミングでこの試合がDEEPで組まれるのかという顔合わせです。

「そうですね!! (※米山のマネージャーのヒラタ)シュウさんが暴露していましたけど、もともと年末に(井上)直樹✖元谷のカードが良いんじゃないですかという話をしていて。僕からすると直樹もUFCに出るまで、それからRIZINとの間もずっとDEEPでやってきたので、ウチ同士で大晦日に試合ができれば凄く良い話だと思うんですね、実際。

でも米山と元谷ということで、シュウさんに話をしたんですよ。そうしたら微妙な感じで……直樹にも悪いしという感じだったんですよね。でも、『ぜひ、やらせてください』と返答が来て。最初はそういう感じだったから、元谷の相手がいないなぁと悩んでいたんです。

昇侍かなぁって思っていたら、(朝倉)海戦が決まって。でも本当に強い2人の対戦ですし、簡単な試合ではないです。盛り上げて欲しいです」

──米山選手はUFCで戦いたいと断言しているので、複数回の契約のないところで最高の相手と戦おうという選手だと思います。そういう選手に元谷選手をぶつけるのは、佐伯さんのビジネスとして良策なのでしょうか。

「僕は米山君がUFCに行きたいと言っているなら、それで良いと思っています。勿論、ウチはRIZINに近い存在というのはあります。でも選手が決めることなので。それに対して、どういう条件を出していけるかということで。

ストロー級王者の川原(波輝)君もONEに行きたいと言っています。僕はそれが悪いこととは思わない。RIZINでなくて、そういう選択があるということは。あの階級は世界がないので。そしてRIZINがファイトマネーを積んでも口説きたい選手になる。そういう選手が集まって来るから、面白くなるんです」

──受ける元谷選手については、どのように思われますか。DEEP、修斗、パンクラスという場で下からの突き上げを食うカードを好む選手は少ないです。それならRIZINで、という空気はあります。

「そうですね。一度、難しいかもという時に元谷君も『じゃあ、どうすれば良いですか?』と逆に尋ねてきた感じだったので。でも、ここをクリアできなければRIZINで勝てないです。厳しい言い方すると。

皆、勘違いしているのはUFCもRIZINも出るのが目的でなく、そこで勝つことを目的にしないと。1回だけ出る。それが目標じゃなくて、あそこで勝とうとしないと。そんなもん、PRIDE武士道の時代から、何人を送り込んですぐに帰って来たか。おいおいおい、ですよ。

僕のベストはメジャーにいてもらって年に1回、安いお金で帰ってくることですよ。それが『もう、帰って来たの?』って(笑)。だから元谷君も11月1日に出て、大晦日というのは凄くタイミングが良いです。そういう時に上手くウチを嵌めてくれれば、相乗効果になります。そりゃあ大きな賭けですけどね。

でもファイターとして強いヤツとやって……正直、RIZINで生き残ってレギュラーでやっていくって相当大変ですもん。UFCもそうです。出るだけじゃないです。あそこで勝てる。そういう選手が出てこないといけない。

そうじゃないですか!! そこを今、日本人しか出場できないからタイミング的に出られたりするけど……大人の事情で色々とありますよ。あるけど、やっぱり──あそこで勝てるファイターに出て欲しいですね。そうです、以上です」

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【DEEP98&99】11月1日に再びダブルヘッダー。98で阿部✖悠太、99で元谷友貴✖米山千隼が実現!!

【写真】最高に楽しみな一番が決まった(C)MMAPLANET

17日(木)、DEEPより11月1日(日)に東京都港区のニューピアホールで、8月に続きダブルヘッダーとなるDEEP98&DEEP99が開催され、両大会のカード第一弾が発表されている。

まず正午スタートのDEEP98では、8月のニューピア大会でDEEP初陣となった佐藤洋一郎に勝利した阿部大治が悠太と戦うウェルター級の一戦が明らかとなった。


さらに午後6時開始のDPPE99では元谷友貴✖米山千隼のバンタム級戦が組まれた。元谷✖米山は、現状のDEEPとRIZINの関係を考えると後者で組まれてもおかしくない一番といえる。

フライ級とバンタム級の元王者である元谷に挑む米山は、キャリア9勝1敗1分、Grahcanからパンクラス、そしてDEEPとUFCを目指すなかで最短距離を突き進もうとしている注目ファイターだ。

昨年10月に石司晃一をヒザ蹴りで下し、新型コロナウィルスのパンデミックで中止となったアジア版コンテンダーシリーズへの出場が決まっていた。去年の今ごろに「UFCを目指すなら2年以内。それを逃すとUFCは無理だと思う」と話していた米山だが、コロナ禍の今、米国在住もしくはビザがあるファイターは飛び級のようにオクタゴン・デビューの機会を得ている状況でどのような心境でいるのか。

とにかく米山はUFC関係者の目に映る実績のある相手と、すぐにでも契約を果たして米国やUAEに行ける状況を模索してきたに違いない。そんな米山の要望を受ける元谷も、さすがと言わざるを得ない。この試合は国内=DEEPで組まれる試合だが、米山はコンテンダーシリーズの御前試合のつもりで、ただフィニッシュしか狙っていないはず。勝てば良いという精神状態でなく、最初から一段追い込まれたなかで、元谷とどう戦うのか。

また元谷としても、国内で最もハングリーといえる相手に、どのような防御&攻撃力を見せるかで、そのポテンシャルの高さを見せつけることになる。元谷✖米山は、J-MMAにおいてこの秋一番の顔合わせといえよう。