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【Gladiator023】グラジ初出場、八木敬志と対戦──エフェヴィガ雄志「肌を合わせて違いが分かった」

【写真】キルクリフFCとCombate Globalの経験が如何にエフェを進化させたか(C)TAKUMI NAKAMURA

30日(土)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にエフェヴィガ雄志が出場し、八木敬志と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

アジアのフィーダーショーを目指し、韓国、モンゴル、フィリピン人ファイターの招聘を続けることで、Gladiatorのケージの中が変わりつつある。顕著なのはプレリミ出場選手の顔触れ、そして実力のアップだ。そのなかで米国でCombate Globalで勝利したエフェの出場はトピックス。対戦相手の八木は格闘DREAMERS出身。マッチョファイターを相手に海外武者修行の成果を見せることはできるのか。キルクリフFCとCombate Globalの経験をエフェに尋ねた。


──Gladiator023で八木敬志選手と対戦するエフェヴィガ雄志選手です。まずキルクリフFCでのトレーニング、5月Combate Globalでのジェラルベルト・カスティーリョ戦も含めた米国での日々を振り返っていただきたいと思います。

「米国に行ったのが2月の終わり頃で、それから約3カ月練習させていただいたんですけど、最初の1カ月は初めて米国で生活することもあって、色々と苦しい時間でしたね。ジムは外国人選手ばかりだし、自分が全くジムに慣れていない中で、強度が高い練習やスパーリングもガチガチにやっていたんで、その圧力に押されてしまいました」

──単身一人で米国に渡ったのですか。

「行くのは一人だったんですけど、ジムの先輩だった佐藤天さんがあっちのファイターズハウスにいて。天さんは3年ぐらい米国に住んでいて、米国の生活にも慣れているんですよ。その天さんがいてくれたっていうのは大きかったですね。勝手知ったる人がいてくれて、日本語でも色々と説明してくれました。僕も英語は一応分かりますけど、ペラペラっていうことはないんで。あともう一人、木下憂朔がいて、途中から井上直樹君も来て、最初は天さんと僕の2人だったんですけど、最大では4人いました」

──練習面で最初に驚いたことは練習強度やスパーリングの激しさですか。

「キルクリフは練習が激しいというのは聞いていたんですけど、思っていた以上に激しかったです。あとは技術で言うとテイクダウンですね。米国はレスラー上がりの選手が凄く多くて、壁レスの技術は日本でもかなりやりこんでいたので、そこまですごいとは思わなかったですけど、平場で壁がないところでのテイクダウン技術にはかなり差を感じました」

──最初の1カ月で練習や生活に慣れ、そのあとはどのようなことを練習で学んだり、意識できるようになったのですか。

「コーチのヘンリー(・フースト)たちにもミットを持ってもらうようになり、打撃ではステップを使うようにと指導されました。キルクリフに来た当初は動きが固くて『もっとステップを使ってもっと自由に動け』と言われて。そこからステップワークはかなり良くなりました」

──ABEMA格闘チャンネルの公式YouTubeチャンネル「Fighter’s Diary」でもヘンリーコーチから「足を使え」と指導されている場面がありましたが、そこは口酸っぱく言われていたことなのですか。

「『足を動かせ』と『ガードを上げろ』はずっと言われていました。MMAはグローブが小さいので、僕はキックボクシングほどガードは意識してなかったんですよ。でもキルクリフでは、それがジムのスタイルでもあるんですけど、ちゃんとハイガードにしてステップを多く使うように指導されました」

──打撃における基本的なことですが、それをやることで変化はありましたか。

「はい。ガードとステップを見直して、打撃の被弾がだいぶ減りましたね」

――打撃以外の部分ではいかがでしょうか。

「レスリングコーチのグレッグ(・ジョーンズ)にいつも言われていたのが『テイクダウンは爆発力だ。爆発力がないと話にならないから、テイクダウンに入るときは爆発力と瞬発力を意識しろ』なんです。テイクダウンに入ってからの技術もいいけど、まずは『思い切り行け!』と言われていました」

──テイクダウンは爆発力、は面白い考えですね。

「もし口で言われただけだったら、僕も漠然としたまま終わったと思うんですけど、実際にそう指示されてテイクダウンを決める選手がたくさんいるんで、そういう選手の動きを見て、自分なりに練習しました。この角度で入ればいいんだとか、この状況になったら力を使って強くいけばいいとか。ただ指導されるだけじゃなく、肌でその教えを実感できたことは大きいです」

──練習そのものは実戦的なものが多かったのですか。

「基本的に午前中は強度高めの練習で、月水金はレスリングベースのドリル。金曜日は柔術の日もあるんですけど、レスリングをやることも多かったです。最初はドリルなんだけど、だんだんスパーに近くなっていってみたいな練習で、ハードなスパー系の練習は火・木の2日でした」

──1週間をトータルで見てスケジュールが組んであるのですね。

「そうですね。午前中に激しい練習をするので、午後は打ち込み中心で技術的&テクニカルな部分を磨くほうが多かったです」

──それだけ日々練習が充実していると、1日1日気づきも多かったのではないですか。

「気づきは本当に多かったですね。これまで知らなかったこと、テクニックもたくさんありましたし、それこそカマル・ウスマンやジルベウト・バーンズなど凄い選手がたくさんいる中で、見て学べたことも大きかったです」

──これも「Fighter’s Diary」を見させてもらった感想ですが、エフェヴィガ選手がキルクリフのトレーナーから信用や信頼を得ていて、指導にもすごく熱がこもっていると思いました。エフェヴィガ選手自身がキルクリフの練習に溶け込んでいる感触はありましたか。

「結構感じましたね。木下君は英語は喋れないですけど、自分から他の選手やコーチともコミュニケーションを取りに行くし、自分は英語がそこそこ喋れるんで、スパーやドリルが終わった後『あれはどうやってた?』など、ドンドン質問してコミュニケーションを取るようにしていました。その繰り返しで、選手やトレーナーと関係を築くことができました。来た当初はグレッグから『なんでお前は自分から行かないんだ!』と怒られましたし、天さんにも『あいつ、もっと行かないと日本に帰すぞ』と言っていたそうなんです(苦笑)」

──人づてに聞くと余計にダメージが大きいですね(苦笑)。

「でもそれを乗り越えると、グレッグから『今のは良かったぞ!』と言ってもらえるようになりました(笑)」

──そう考えると3カ月という長期滞在がよかったようですね。

「はい。締めが試合だったので、実際の練習期間は2カ月半くらいだったんですけど、1カ月だったら練習に慣れたところで終わっちゃっていたと思います」

──そのCombate Globalでのカスティーリョ戦ですが、1Rにパンチを効かされて、徐々にテイクダウンも織り交ぜて盛り返すという、キルクリフでの練習が試されるような試合展開でした。

「開始直後に右フックをもらった時は本当に焦りました。ダメージも多少ありましたし、精神的な動揺も大きかった。これはヤバい、と」

──しかもパンチのもらい方もよくなかったですよね。足を使ってガードを上げろと指示されていたにも関わらず、それを実践する前にもらったような形で。

「試合前に天さんと一緒に相手の映像を見ていて『これを気をつければ大丈夫』って話した“これ”を一番最初にもらいました(苦笑)」

──言い方を変えれば、警戒している技をもらってしまうのも試合だから起こりうることです。そこからの立て直し方というのは?

「あそこで1回やられて、相手をケージに押しこんだところで冷静になって、あとはもう行くしかないと思いました。セコンドの長南さんと木下君にも発破かけてもらって。ちょっと距離は詰まりすぎでしたけど、とにかく前に出るしかないと思って、それでキルクリフでやってきたレスリングのテイクダウンが役立ったんで、そこは本当に良かったですね」

──長期合宿を経て、最後に試合で締めるというのは、本当に内容の濃い時間になったようですね。

「練習するだけじゃない学びもあったし、試合中に自分にフィードバックがあったので、めちゃくちゃ充実していました」

──今、日本ではどのようなことを意識して練習されているのですか。

「キルクリフで学んだことはたくさんあるんですけど、若干激しいスパーに慣れていたからか、ちょっと雑なところが増えてたりしたんで、そこを長南さんに調整・指摘してもらっています。あと自分はまだテイクダウンのレベルが低いので、中村倫也さんに専修大学のレスリング部を紹介してもらって、そこに行かせてもらったり、純粋なレスリングの練習を始めました」

──そして今回、GLADIATORで試合が決まりました。日本に戻ってきて、このぐらいの時期に試合をしたいという希望があったのですか。

「帰国してすぐ試合を探してもらっていたんですけど、なかなか相手が見つからなくて、ようやくここで決まったという感じです」

──対戦相手の八木選手の印象は?

「パワーがある選手なんで、そこに気をつけながら戦いたいと思います。特徴がハッキリしている選手ですね」

──対策や攻略法はイメージできていますか。

「自分の基本的な強みはリーチとパンチ、蹴りを活かした戦いなんで、そこをしっかり意識して戦おうと思います」

──この試合を含めて、これからどう自分のキャリアを作っていきたいと思っていますか。

「GLADIATORのあと、どこで試合するかはまだ分からないですけど、どこで戦うにしろ、一つ一つ自分が確実に勝ち星を積み上げて、いずれは北米のプロモーションでやりたいと思っています。キルクリフには世界のトップ選手たちがいて、まだ自分がそのレベルに達していないことも分かったし、そこに追いつけるようにしっかりレベルアップをしていきたいです」

──肌でその差を感じることができたのも大きかったですか。

「そうですね。実際にUFCとかBellatorなどトップぷろもーしょんで戦っている選手と肌を合わせて、そのレベルが分かったことは大きかったです。彼らとの差を身近に感じて、自分と彼らの差にリアリティが出たところは大きいです」

──では最後に次戦に向けてファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「米国武者修行では試合までさせてもらって、その練習と試合で学んだこと、日本に帰ってきて新たに学んだことを含めて、さらにレベルアップした、強くなった姿を見せられると思うので、楽しみにしていてください」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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Combate Global MMA MMAPLANET o エフェヴィガ雄志 ジェラルベルト・カスティーリョ

【Combate Global】エフェヴィガ雄志、カスティーリョをパウドアウト。日本人初勝利@コンバテ

<160ポンド契約/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
Def.3R2分44秒by TKO
ジェラルベルト・カスティーリョ(キューバ)

サウスポーのカスティーリョが左カーフを蹴る。右2発をカスティーリョが放ち、2発目を受けたエフェがダウンする。直ぐに立ったエフェが組むと、カスティーリョが払い腰一閃。見事に投げられたエフェだが、スタンドに戻ってケージにカスティーリョを押し込む。先制を許したエフェは、しっかりとボディロックからテイクダウンを奪いハーフで抑える。

足を抜いて直接マウント、殴ると背中を向けたカスティーリョをエフェはバックグラブを取りRNCを狙う。エフェは両足フックを続け、後方から殴る。残り90秒、圧倒的に有利がポジションのエフェは襷、カスティーリョが手首を掴んで防御する。ラウンド終了まで、バックを制し殴っていったエフェがダウンを払拭し、初回をリードしたか。

2R、左ミドルを蹴ったエフェだが、右フックを被弾する。カスティーリョはインローから右ストレート、エフェは左ヒザを見せる。圧に負けないエフェが左ショート、カスティーリョも左を振るう。エフェは左ハイを空振りし、間合いを取り直すとインローから左を入れる。カスティーリョはクリンチアッパー、離れてテンカオから左ストレートをエフェが決める。カスティーリョはスピニングバックエルボーを繰り出し、エフェのダブルレッグに頭を抱えてテイクダウンを許す。

サイドで抑えてギロチンを無効化したエフェは、自らハーフに戻りヴァンフルーへ。カスティーリョはクローズドに戻し、ギロチンに力を入れる。親指を立てて大丈夫だと意思表示したエフェは、頭を抜いてエルボーを落とす。エフェはケージに押し込み、腰をあげて左エルボーを連続で打っていく。腰を切ったカスティーリョの腕十字狙いを防いだエフェが、この回も取った。

最終回、右目の下をカットしたカスティーリョに左を伸ばすエフェは、ヒザを入れてパンチのラッシュをかける。カスティーリョは右を見せて、右ミドルもエフェはインローから左を伸ばす。左に左を打ち返したカスティーリョは、ケージを背負ってヒザをボディに受ける。クリンチから右腕を差してテイクダウンを奪ったエフェが、そのままマウント&バックグラブへ。エフェは殴ってチョークを伺い、背中を伸ばしに掛かる。半身で足を挟んだ状態から、亀になったカスティーリョを殴り続けたエフェがTKO勝ちを手にした。

「キルクリフで世界レベルの選手達と3カ月練習してきて、レスリングが成長した。ヒザは凄く大切だった。米国での初めての試合で、僕と練習してくれた皆に感謝しています」とエフェは話した。


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【Combate Global】エフェヴィガ雄志戦へ、カスティーリョ「マイク・タイソンの言葉を知っているかな」

【写真】 「いつみても波瀾万丈」と「 世界・ふしぎ発見!」が合作したようなMMAファイター人生(C)COMBATE GLOBAL

90分後、13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Global「Mexico vs Japan」でエフェヴィガ雄志がジェラルベルト・カスティーリョと対戦する。

キルクリフFCでの武者修行の成果をエフェが見せるファイト。その相手は33歳でキャリア5勝3敗のカスティーリョだ。いってみれば中堅ファイター、エフェとしては負けられない相手ということになる──が、そのカスティーリョに話を聞くと、日本人にはない人生を歩んできたことが明らかとなった。

MMA、勝負事は夢の潰し合い。そんな場所に上がる──あるキューバ移民ファイターの話を試合前に知って欲しい。


──ジェラルベルト、最初に確認させてください。米国の戦績サイトをみると米国生まれとなっているのですが、今回トーレスさんの通訳が必要というのは……。

「あれは間違いだ。僕はキューバ生まれで、2016年2月にキューバからマイアミにやってきたんだ」

──ではキューバで格闘技の経験はあったのですか。

「ボクシングと散打、特に散打には力を入れていた」

──キューバに散打があるのですね!!

「協会があるからね。散打の大会はキューバの各都市で行われているんだ。僕はナショナル王者にもなっている。ただ知っているかもしれないけど、キューバのスポーツっていうのは凄く複雑で……。国際大会で戦うことはできなかった」

──それもあって、キューバを離れたということはありますか。

「キューバで生きていくことは、政治的な問題があって本当に厳しい。そこに経済事情が加わって……夢を実現するには、自由の国を目指すしかなかった。キューバに住むということは、牢獄に入れられているようなモノだからね」

──……。スミマセン、気楽に尋ねてしまって。夢というのは?

「今の僕の夢は米国の市民権を得て、家族をフロリダに呼び寄せることだよ」

──……。そのフロリダでMMAに出会った?

「そう。ただ、実際はMMAじゃない。実はキューバにはJKBというフェデレーションがあって、いわばキューバ版MMAというべき試合が行われているんだ」

──JKB、Judokickboxですね!! ダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズの初年度第2週でダン・イゲと戦ったルイス・ゴメスが属していた。

ジュードーキックボックスは2002年よりキューバで行われている競技で、ヘッドギア&MMAグローブ、シンガード着用。パウンド有りで実施されている。試合は柔道場で行われ、競技人口は300名、コーチは10人でファイターは柔道、空手、テコンドーの国家代表クラス──という話が伝わっている。

「よく知っているね! JKBはMMAに非常に似ているファイトで、指導者の1人のエリック・エル・チグレ(ザ・タイガー)・カスタニョスがマイアミでJKBのスクールを持っていて、僕はマイアミに来てから彼の下でJKBを始めたんだ」

──いやぁ、非常に興味深い話です。ところでMMAに関してはこのところ1年に1度のペースでしか試合をしていないですね。

(通訳の)アルファシ・トーレス氏 それはプロモーターの責任だよ(笑)。っていうのは冗談で、ちゃんとジェラルベルトに尋ねるから。アハハハ。

左が今回のCombateファイターの取材でサポートしてくれたトーレス氏。非常に明るいラティーノ

「プロモーターのせいだよ。アハハハハ」

──勘弁してください(笑)。

「申し訳ない(笑)。特に理由はないんだ。試合が終われば、次の試合の機会を待っていた。そして実現するのが、こういうペースだったんだよ。でも、今回コンバテ・グローバルとエクスクルーシブ契約を結ぶことができたから、これから試合数は増えるだろう。多くのファイターがUFCを目指している。でも、僕はコンバテで戦うことに集中しているんだ。コンバテは優秀なラテン系ファイターが揃っているからね。そのコンバテと契約を結ぶことができて、僕は満足している」

──コンバテと専属契約になり、今後のキャリアアップを考えると今回のエフェ選手との試合は非常に大切になりますね。

「日本✖コンバテ・グローバルのメンバーに選んでもらって、凄く嬉しいよ。このショーはコンバテにとっても大切な大会だからね」

──エフェ選手は「年に一度しか戦わないパートタイムのような選手が相手だから、圧倒しないといけない」とインタビューで言っていました。

「彼はマイク・タイソンの言葉を知っているかな? 『誰もが作戦を持っている。パンチを食らうまでの話だけど。その後はネズミのように恐怖で凍りつくんだ』という。この言葉の意味を教えてやるよ。

しっかりと準備してきた。この試合は3R終了までいくことはない。日本のファンにベストを尽くすと約束するよ」

■視聴方法(予定)
5月14日(日・日本時間)、
午後1時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ Combate Global対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
アナ・パラシコス(メキシコ)
澤田千優(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィクトル・ヴァレンズエラ(チリ)
安西信昌(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ケイティ・ペレス(米国)
エステファニー・イロルソ(メキシコ)

<160ポンド契約/5分3R>
ジェラルベルト・カスティーリョ(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<フェザー級/5分3R>
ラミロ・ヒメネス(メキシコ)
ニコラス・バルナ(ウルグアイ)

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【Combate Global】キルクリフFC2カ月半の総決算。エフェヴィガ雄志「距離の取り方、攻撃のタイミング」

【写真】ガッと前に出れば圧で優っていた国内での試合から、米国でどのようなファイトを見せるか (C)TSP

13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Global「Mexico vs Japan」にエフェヴィガ雄志がジェラルベルト・カスティーリョと対戦する。

ABEMA海外武者修行プロジェクトでキルクリフFCで2カ月半に渡りトレーニングをしてきたエフェ。今後も継続的に同ジムでの練習していきたいというエフェに、今回の試合についてだけでなく、海外での練習について尋ねた。


──今が現地では木曜日の昼、そして土曜日の夜にジェラルベルト・カスティーリョと対戦するエフェヴィガ雄志選手です。今回の試合前にABEMA海外武者修行としてキルクリフFCで練習をしてきました。

「ハイ、2月の21日からフロリダで練習してきたので、かなりの長く練習してきたことになります。ルームメイトがONEで戦っているミャンマー人のティオル・タンで、彼が凄く良くしてくれて。(佐藤)天さんもいてくれるし、生活面で困ったことはなかったです」

──エフェ選手は英語のほうは?

「ペラペラってほどではないですけど、コミュニケーションは普通に取れます」

──なるほど、では困ることはないですね。では肝心の練習の方は? 想像通りだったのか、想像以上だったのか。

「想像していた以上ですね。メンタル的なモノもあると思いますが、最初の頃は激しさが違っていました。スパーリングでも相当に振って来るので、激しくて圧を感じました。それとテイクダウンの面では、レスリング大国でもあってレベルが高いです。寝技になってからは、そこまで差はないと思ったのですが、倒すところは凄くレベルが高いです」

──キルクリフFCで練習している面々は、世界のトップやそこを目指す選手が多いかと思います。キャリア3戦というエフェ選手とは経験値が違うということはなかったですか。

「あまりいないのですが、プロを目指しているという段階の選手もちょこちょこいます。ウェルター級以上はいないですけど。重い選手は年を重ねた選手が多く、軽い階級の方が若い選手が多いです」

──そのなかで、エフェ選手はどのようなファイターたちと練習をしてきたのでしょうか。

「MMAスパーリングはウェルター級以上、ライト級以下に分かれてやっているのですが、ほぼレスリングのような柔術、そしてレスリングは2人1組で階級に関係なく参加して練習してきました」

──誰か練習したいと思っていた選手はいましたか。

「(若松)祐弥さんが前に練習にきたときに、ニック・レンツが凄く強いと言っていたのですが、今はコーチになっていて。最初のスパーで彼とできて、嬉しかったです。自分はライト級なのでライト級の選手と練習することが多くて、ジャレッド・ゴードンやマイケル・ジョンソン、クリストフ・ギアゴスというUFCファイターの3人からは凄く刺激をもらいました」

──圧力という話が先ほどありましたが、これまでの試合ではエフェ選手が圧を掛ける立場だったかと思います。

「ここ3戦は基本的に自分がプレッシャーを掛けてきました。ただ、これだけ圧力を受けると……ヘンリー(フーフト)にも言われたことですが、もっと足を使わないといけないと思うようになりました。広いというのもありますが、そこで足を止めていると皆がプレッシャーが強いので、どんどん攻撃を当てられます。

そのなかでしっかりと足を使って、距離を使いながらガードも上げて。フットワークはここに来て一番成長したところだと思います」

──ところで木下憂朔選手とも一緒だったのでしょうか。

「木下君はルームメイトで、僕が来てから1カ月後ぐらいに木下君が戻ってきたので、1カ月半ぐらい一緒にいました」

──佐藤選手、木下選手という2人のUFCファイターに囲まれていて得られるモノはありましたか。

「天さんは自分がTRIBEに入った時から指導をしてもらってきた人なので。こっちでも色々と教えてもらって、刺激を受けています。木下君はスパーを見ていて、勉強になります」

──では今回キルクリフFCで練習し、今後の練習環境に関してはどのように考えていますか。

「キルクリフFCで継続して練習したいです。日本では同じ階級の練習相手が少ないので、ここでの練習は凄く経験値になります」

──同時に日本で出来ることもあるという風に思うこともありますか。

「ハイ。それはそう思います。米国と日本の違いではなくて、キルクリフとTRIBEの違いになるのですが、柔術とかでは細かいところを突き詰めて打ち込みをするとかはなくて。そういうことは日本の方ができます。だから試合前に、強度の高い相手と実戦に近い練習をこっちに来てできればなと考えています。

そこで気付いた課題を日本に持ち帰り、TRIBEのチームメイトと練習して克服する。そうやって基礎を創っていく。そんなサイクルでできれば良いですね」

──その第一次キルクリフFCの練習の総決算の試合ですが、対戦相手のカスティーリョの印象を教えてください。

「そうっスね。戦績を見ると32歳で1年に1試合するみたいで。専門のファイターというより、たまに試合をしている人。それで勝ったり負けたり。結構、隙のある選手だと思います。圧倒したいです。距離の取り方、攻撃のタイミング。こっちでプレッシャーをたくさん掛けられて、僕も掛け方を学ばせてもたったので。組みの攻防のなかで、自分からもテイクダウンにいけるようになりました。そういうところを見せたいです」

──では最後に日曜日の午後、日本で試合を視聴してくれるファンに一言お願いします。

「ABEMAのプロジェクトのなかで、こうやって米国で初めて試合をさせてもらえます。自分も興奮しているなかで戦うことができるので、面白い試合をお見せすることができると思います」

■視聴方法(予定)
5月14日(日・日本時間)、
午後1時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ Combate Global対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
アナ・パラシコス(メキシコ)
澤田千優(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィクトル・ヴァレンズエラ(チリ)
安西信昌(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ケイティ・ペレス(米国)
エステファニー・イロルソ(メキシコ)

<160ポンド契約/5分3R>
ジェラルベルト・カスティーリョ(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<フェザー級/5分3R>
ラミロ・ヒメネス(メキシコ)
ニコラス・バルナ(ウルグアイ)

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【Combate Global】澤田千優と対戦、メキシコ代表アナ・パラシオス「私には柔術がある」

【写真】男子日本人選手の対戦相手はインタビュー中もザッツ・ラティーノ、非常に明るかったが――パラシオスはクールの一言だった (C)COMBATE

13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオでCombate Global「Mexico vs Japan」が開催される。同大会のメインで澤田千優と対戦するのが、メキシコ代表のアナ・パラシオスだ。

既にアジアからの刺客=韓国Double GFC女子アトム級王者パク・ホビョンを腕十字で下しているパナシオスが、日本から修斗女子アトム級チャンピオン澤田と戦う。そのパラシオスはビザ発給が遅れ、計量前夜にマイアミ入りを果たした。そんな事態に陥っても全く動揺が見られなかったパラシオスをインタビューした。


──2時間前ほどに計量を終えましたが、今の気持ちを教えてください。

「凄く試合が楽しみで。明日が来るのが待ちきれないわ」

――ビザ取得に時間がかかり、マイアミ入りが計量前夜の遅くという状況でした。減量に問題はなかったですか。

「何も問題はなかったわ。メキシコで減量をしてきたし、頭は戦う状態になっていたから」

――ファイトウィークはフィジカルだけでなくメンタルも創る必要がありますが、ビザの問題があって影響は?

「ビザ申請は通っていたし、ただ問題は日程だけだった。この日になることを承知で準備してきたので、精神面も完全にファイト仕様に仕上がっているわ。どんな状況になっても、最後はケージに上がる。ビザの発給が遅れることだって多々あるから、想定内。とにかくファイトに向けて、心身ともに創ってきたから」

――パク・ホビョン戦の映像を見て驚かされました。あの左右どちらに仕掛けるのか分からない腕十字は本当に見事でした。アナのベースは柔術なのですか。

「柔術は15歳になってから始めて、今は茶帯。メキシカン・オープンで優勝経験があるわ。ただ最初の格闘技経験は5歳の時で、アメリカン・フットボールと松濤館空手を習うようになったの」

――アメリカン・フットボールですか……。

「そう。空手は黒帯で、WAKOのナショナル王者になったけど新しいことにチャレンジしたくて、柔術を習うようになった。通っていた柔術道場が、ボーンブレイカーズMMAに合流し、私もMMAを戦うようになったの。さっきは腕十字を褒めてくれたけど、特に腕十字が得意はわけではなくて、私自身はRNCが得意だと思っているわ」

――では明日戦う、澤田選手の印象を教えてください。

「タフな相手になることは間違いない。だから、最高の準備をしてきた。きっと良い動きを見せることができるはず。チヒロがテイクダウンを狙ってくることは分かっている。でも、しっかりとそこからの戦いを磨いてきた。全く恐れることはないわ。私には柔術があるから」

――アナは今後、どのようなキャリアアップを狙っているのでしょうか。北米のビックプロモーションは女子アトム級王座を認定していませんが。

「今はアトム級でベストになりたい。そこが目標で。それを成し遂げることができれば、ストロー級に階級を上げることになると思う。でも今はアトム級で戦うことに集中しているわ」

――誘導尋問に失敗しました(苦笑)。日本のRIZINには49キロ級というカテゴリーがあります。そのRIZINではキャッチウェイトですが、先月の大会にコンバテからクレア・ロペスが出場しRENA選手を破りました。RIZINで戦うことは視野に入っていますか。

「まずクレア・ロペスはコンバテを代表して戦い、コンバテのファイターの強さを示した。彼女の勝利によって、コンバテの女子選手は世界中のどこでも戦える。その扉を開けてくれたわ。もちろん、私も日本で戦いたい。その前にチヒロ・サワダに勝って、日本のファンにアナ・パラシオスの名前を憶えてほしいと思っている。私はメキシコを代表して、日本でも他の国でも戦っていくつもりだから」

■視聴方法(予定)
5月14日(日・日本時間)、
午後1時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ Combate Global対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
アナ・パラシコス(メキシコ)
澤田千優(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィクトル・ヴァレンズエラ(チリ)
安西信昌(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ケイティ・ペレス(米国)
エステファニー・イロルソ(メキシコ)

<160ポンド契約/5分3R>
ジェラルベルト・カスティーリョ(キューバ)
エフェヴィガ雄志(日本)

<フェザー級/5分3R>
ラミロ・ヒメネス(メキシコ)
ニコラス・バルナ(ウルグアイ)

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【Combate Global】海外武者修行の総括、アナ・パラシコス戦へ。澤田千優「勝つこと以外にないです」

【写真】自撮りでゴメンナサイというメッセージと共に送られてきた写真 (C)CHIHIRO SAWADA

13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Global「Mexico vs Japan」のメインでは澤田千優が、アナ・パラシオスと戦う。

2月のONE FFに続き、2試合連続での海外でのファイトは──初の北米での戦い。対戦相手は下からの十字の切れ味が抜群だ。澤田の弱点とパラシオスのストロングポイントが合致するという試合が決まってから、チーム・オーヤマでのABEMA海外修行を敢行した澤田に出稽古を振り返ってもらい、今回の試合への自信のほどを語ってもらった。


──2度目の海外、北米では初めての試合に向け、今どのような心境でしょうか。

「いつも通り、リラックスしつつ良い意味での緊張感もある。そんな感じです。リラックスし過ぎないように気を付けています」

──3月20日から行ってきたチーム・オーヤマでの武者修行プロジェクトを終えてのフロリダ入りでした。ズバリ、良い練習ができましたか。

「ハイ。最初から最後までフィジカルトレーニング、柔術の細かいテクニックだったり、レスリングはベーシックなところから男子も含めてスパーリングもしました。打撃もこれまでしたことがないミット打ちなんかも、やってきました」

──日本との違いや、これを続けたいという練習もあったかと思います。

「ここが違うというのは、全てのクラスのスタート時間が気持ち早目で。ちゃんとドリル練習をしてスパーリングをします。スパーが終ってからも時間があるので、練習を振り返って質問し、また反復できたところですね。後ろのクラスが詰まっていなければ、そういうことができていました」

──オーヤマに行くなら元UFC世界女子ストロー級王者カーラ・エスパルザとの手合わせを期待していたのですが、妊娠されたそうで。練習する機会はなかったのかと。

コリン・オーヤマ、カーラ・エスパルザらと(C)TSP

「でも序盤に2度ほどセッションしました。

私と女子選手のスパーリングを見て、そこで気付いたことを指導してくれて、その時に少し触れることができました。スパーでなく技術の練習でも、凄い圧が感じられるんです。触っただけで、怖いなっていう圧を感じました。

その時に『私は暫らく来られないけど、やることは同じだから』と言ってくれて。コリンだったり、カーラと一緒にやってきた柔術の先生と反復していました。そして、また来てくれた時に細かい点など私ができていないところを詰めて、技術練習と嫌なところを狙うという精神的にくる部分……戦術まではいかないですが、押さえないといけないポイントを動きながら教えてくれました。その時にさっきも言った怖いなっていう圧をちゃんと味わうことできました」

──いうとカーラもベースはレスリングではないですか。そして日本の女子レスリングは決して米国に遅れをとっていない。それでもMMAレスリングになると違いはあるのですか。

「レスリングではなく、MMAで勝たないといけない。そのなかでレスリングを勝つために使う。そこを常々考えているから嫌な圧だとか、良いタイミングでレスリングを使える。レスリングだけに縛られずに、レスリングを効果的に使うことができている。そこが米国の選手は強いと思いました。それとクラッチをしないカレッジレスリングがあって、引っ掛けてコントロールする上手さとかもあるし。そういうことが頭のなかにある部分で、違いがあるのかと思います」

──澤田選手はまだMMA歴も長くないし、レスリングというベースがあっても色々な色に染まることができる。よって2カ月弱の出稽古でもガラリと変わることがあるかもしれないと思ったりするのですが……。

「この経験で今すぐ強くなることはないと思います。でもこの間に得たMMAにおける考え方を生かし、自分の武器であるレスリング力を落とさずに如何に柔軟にレスリングを使うのか。そこに関して体感できたので、もっと突き詰めて考えないと。今のままでは負けると感じました」

──レスリングと柔術の融合に関しては、どのように学ぶことができました。

「柔術は必ず毎日1コマはやってきました。MMAに使える柔術だけでなく、ピュア柔術の練習もトライしました。あと阿部(裕幸AACC代表)さんがサンディエゴにバレット・ヨシダを訪ねた時に一緒させてもらって。バレットの教え子のマリリン・クルーズという紫帯の時にノーギワールドで優勝している選手とスパーもできました。彼女は同じ体格なのに、テイクダウンはとれてもキープできずに、すぐに足をきかされてスイープを何度もされました。

一応、柔術でも青帯を巻かせてもらっているのですが、まだまだ青帯にもなれない程度だなって感じたので、そこの強化はまだまだできると思います」

──今回の対戦相手アナ・パラシオスは、下からの攻めが上手いです。

「そうですね、際も強くて。3月の最初に試合が決まって、映像もチェックしました。自分のスタイルだと、彼女の得意なシチュエーションになるのはヤバいなって思いました。下からの十字に気を付けろというのは、ずっと言われてきたことなので。そこが上手い人とやるのは怖い。今のままでは負けてしまうと、最初は思いました」

──試合が決まって海外へ。対戦相手のパラシオス対策が澤田選手の底上げに必要な部分と重なっているというのは幸運でした。

「ホントにその通りだと思います。それに目的を持っていくのは当然なんですけど、出稽古の総括として試合があってモチベーションになったし、そこが今言われてように自分に必要なところだったので本当に良いタイミングでした。やらないといけない環境に必然的に追い込まれて練習できたことは本当に良かったですし、これからも続けないといけないです」

──「負けてしまう」から、どのように盛り返してきましたか。

「私の気持ちでいうと、ここは勝つこと以外ないです。向うの動きに合わせたリアクション、自分が取ってはいけないポジション、与えてはいけない位置に関してはいっぱい練習してきました。そこを信じる気持ちだったり、勝つイメージを持つことはできています」

──コンバテは女子アトム級がありますが、ここからのキャリアの積み方をどのように考えていますか。

「まずはここでしっかりと勝って、帰国すると修斗の防衛戦。そこから目標であるONEの本戦で戦っていきたいです」

──やはりONEが目標というのは変わらないですか。

「そこは変わらないです。貫いています(笑)」

──ところで、この海外修行のタイミングで剛毅會空手の稽古から離れたという話も伝わってきます。

(C)TSP

「いえ、それは違います。

内弟子制度が撤廃された形で、辞めたとかはないです。岩﨑先生は見守ってくれている。そういうスタンスです。突き放されたわけじゃないし、私も距離を置いているわけじゃない。そのタイミングで海外修行が始まった形で。私はそれまで岩﨑先生の空手しかやってきていないし、そのなかで内弟子制度がなくなる際に『他のことも経験しなさい』と言われて、ホントにその通りのことをチーム・オーヤマでやってきました。それに『違う』と思ったら、先生は連絡をくれるだろうし」

──では武術空手の叡智を使うという打撃を、澤田選手は継続していくのですか。

「私はボクシングやキックボクシングをやってきたわけでなく、そういうベースはないです。だからこそ、この間にミット打ちでも色々と指導をしてもらいました。それは私にとってレスリングと同じでムエタイ、ボクシング、空手というジャンルをやっているわけではない。MMAで勝つために打撃を使うだけなんです。

チーム・オーヤマでは、レスリングを生かすという部分での打撃を習いました。でも、それは岩﨑先生に習ってきたことがあったから凄くフィットしたと思っています。私には先生に習った突きがあって。その形は変われど、出す感覚は突きと同じです。それならできるなって」

──なるほど。型は一つでも、形はそれぞれが持つ。そこに通じる──非常に腑に落ちる言葉です。では最後にパラシオス戦への意気込みをお願いします。

「いつも通り何が何でも勝つ。それは勿論なんですけど、これまでやってきたこと……自分の弱みを強化してきた練習期間ではあるので、しっかり勝って日本に帰りたいと思います」

■視聴方法(予定)
5月14日(日・日本時間)、
午後1時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ Combate Global対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
アナ・パラシコス(メキシコ)
澤田千優(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィクトル・ヴァレンズエラ(チリ)
安西信昌(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ケイティ・ペレス(米国)
エステファニー・イロルソ(メキシコ)

<160ポンド契約/5分3R>
ジェラルベルト・カスティーリョ(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<フェザー級/5分3R>
ラミロ・ヒメネス(メキシコ)
ニコラス・バルナ(ウルグアイ)

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【Combate Global】安西信昌戦へ、K-1を夢見たチリ人ヴァレンズエラ「見たことのないKOシーンを」

【写真】 ザッツ・ラティーノ!!! (C)COMBATE GLOBAL

13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Global「Mexico vs Japan」で安西信昌と対戦するヴィクトル・ヴァレンズエラ。

9勝3敗のチリ人ファイターは、プロMMAデビューは10年前ながら試合数は決して多くない。その理由はキックで世界最高峰を目指した時期があったから。未知のチリ人ファイターが垣間見せてくれる未知のチリ格闘技界とは。


──ヴィクトル、インタビューの機会を設けてくれてありがとうございます。

「ムーチョス・グラシアス。僕の方こそ、日本のメディアからインタビューをしてもらうことに感謝しているよ」

──今週末、日本人の安西選手と戦いますが今の心境を教えてもらえますか。

「凄く良い相手と戦えて、とても嬉しい。しっかりと準備をしてきたから、その成果を週末にしっかり出すつもりでいるよ」

──そんなヴィクトルのことを我々、日本人は全く分かっていません。どのような格闘技歴があるのでしょうか。

「僕は子供の頃からマーシャルアーツを続けてきた。最初は空手をやり、18歳になってキックボクシングに移り、それからMMAに転向した。MMAでは良い感じでキャリアを積んできたんだけど、一度キックボクシングに戻り、3年前にまたMMAを究めようと決心してトレーニングを必死にするようになったんだ」

──空手はどのようなスタイルだったのですか。

「アメリカ流のケンポーカラテだよ。チリは世界の果てだから、きっと本来のカラテとは違った形のカラテが広まったと思う。ルールやスタイル的には極真空手に似ているものだけど……いろいろとコンタクトするカラテだった」

上段内回し蹴り!!

──空手からキック、そしてMMAに移った。そこからMMAでのキャリアアップを一旦打ち切り、キックに戻ったのはなぜですか。

「僕はずっとコンバットスポーツが好きだった。そして、最高の舞台で戦いたいと思って来た。だからMMAを戦いだしても、K-1で戦いたいと思ってキックに戻ったんだ。ただ、その後、キックよりもMMAの方がずっとチリでは人気が高まり、ならキックでなくMMAの頂点に立ちたいと思うようになり、MMAキャリアをリスタートさせた。

チリは競技というか、汗を流すためにキックにこうじる人は多い。MMAの練習をする人より、キック人口の方がずっと多いんだ。ただ試合を見る人の数はMMAの方が圧倒的に多い。プロスポーツとして、MMA社会の方がキックより大きくビジネスの規模も違う。プロファイターとして、僕はキックでなくMMAのトップに立ちたいと思っている」

──そのチリでの試合から、ラテンアメリカ社会にあって最大のプロモーションといっても過言でないコンバテで戦うことをどのように思っていますか。

「コンバテで戦うことは、とても重要だ。僕の夢は最高のステージで戦うこと。チリでは国内最高の大会で試合をして、さらなるステップとなるコンバテでファイトする機会を得られた。最終目標に到達するための過程において、コンバテでの試合は本当に大切になる」

──では安西選手の印象を教えてください。

「凄くアグレッシブだね。常に前に出て戦う。強い、それが僕の印象だよ。でも僕には神がついている。そして僕の方が彼よりも動けて、色々な角度から攻撃できる。アンザイは限定的な動きしかできない。このファイトは僕のモノだよ」

──このショーは日本のABEMAでライブ中継されます。日本のファンにどのような試合を見せたいですか。

「日本のファンに見たこともないKOシーンをプレゼントするよ」

■視聴方法(予定)
5月14日(日・日本時間)、
午後1時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ Combate Global対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
アナ・パラシコス(メキシコ)
澤田千優(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィクトル・ヴァレンズエラ(チリ)
安西信昌(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ケイティ・ペレス(米国)
エステファニー・イロルソ(メキシコ)

<160ポンド契約/5分3R>
ジェラルベルト・カスティーリョ(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<フェザー級/5分3R>
ラミロ・ヒメネス(メキシコ)
ニコラス・バルナ(ウルグアイ)

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【Combate Global】ずんぐりマッチョ=ラテン体形のヴェレンズエラ戦へ、安西信昌「生命力で勝負する」

【写真】絵面が、MMA版弥次喜多道中&黒ひげ危機一髪(笑)(C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Global「Mexico vs Japan」に2019年末のBellator JapanにおけるMVP戦以来の実戦復帰となる安西信昌が、澤田千優&エフェヴィガ雄志ら師匠と揃ってABEMA海外修行プロジェクト出場組と出場し、ヴィクトル・ヴァレンズエラと対戦する。

9勝3敗のチリ人ファイター=ヴァレンズエラは、肩幅が広く胸板が厚く背が決して高くない。それでいてストライカーという日本で余り見られない体躯を誇るMMAファイターだ。3名出場とはいえ日本人初参戦、他の両者と違いファイトウィークに米国&現地入りした安西にMVP戦以降と、今回の試合に対してインタビューを行った。


──安西選手、本当にお久しぶりです。

「もう初めましてっていうレベルですね(笑)」

──2019年の年末にベラトール日本大会でマイケル・ペイジと戦い、敗北。あの時、複数契約ですから──あの試合の結果はさておき、次戦からが本当の勝負だと勝手ながら思っていました。

「自分は勿論、どの試合も勝つつもりでいます。最初から負けるつもりで戦うファイターはいません。ただ、大方の人がそういう風に見ていたと思います。あの後、ベラトールで戦うつもりでしたが、コロナになって機会を失う状況になりました。同時に僕のコンディションがすこぶる悪くて。ヘルニアになり、良くなって練習するとまた悪くなる。この繰り返しで、試合ができるような状況にならなかったです。これを本当に長い間繰り返してきて、僕の方から『試合がしたい』と言える状況ではなかったです。

スパーリング以外でもやれることはあり、ドリルやフィジカルはできていました。自分の練習できなくても、スパーリングを見ることもできますし。ただ試合に向けての練習は、約3年間できなかったといっても良いぐらいです。ようやく、こういう感じで練習できるようになったのは昨年の後半からですね。少し長く練習できる状態に続くようになったのは」

──どこか爆弾を抱えている感覚なのですか。

「そうですね。その爆弾というのは、今も変わらない状態です」

──……。そして試合ができるようになった時、ベラトールではなくコンバテになったというのは?

「試合ができる状態になったので、そのことを伝えてもベラトールでの試合が決まらなかったです。そうなると、自分がいつまで良い状態でいられるのか分からないので、ベラトールに拘るよりも、まずケージに入って戦うことを優先しました。それがファイターの務めですし、今年になって契約を解除してもらって」

──国内での試合というのは頭になかったですか。

「それはなかったです。やっぱり元々、海外でやりたいっていう気持ちを持って始めたので。まだ海外でできるチャンスがあるのであれば、海外で戦いたいというのは変わらなかったです。今回はコンバテでの試合ですけど、北米に拘ったわけではなかったですし。アジアでもヨーロッパでも。ロシアでも南米でも、どこでも良いです。僕はどっちかというと何も知らないところに飛び込んでいくのが好きなんで」

──素敵ですね。キルギスに取材に行った時、選手は自分たちでバンテージを巻いてチェックもない。だからテーピングでガチガチに拳を固くして、持参のグローブで試合をしていました。これならコインを握ったり、何でもできるじゃないかと驚きました(笑)。

「それが良いんですよ(笑)。何が出てくるのか、分からない。世界にはそういうところがある。日本にいると文化の違いを感じることもできないです。練習でやってきたことを、いかにケージの中で出すのか。そこをしっかりやれるのかということになります。そういうのは自分でも、全てが想像の範囲内です。でも、『なんだこれは?』っていうなかでやっていきたい。だから楽しい。そういうものじゃないですか!!」

──コンバテも十分に日本人選手にとっては未知ですね。

「分からないからこそ、自分の持っているモノを試せる試合になります。自分が持っている対応力、生命力で勝負する。そこをフルに使って立ち向かっていくという……良い場だと思います。

もう今回もちゃんとモントリオール経由で来たのですが……」

──モントリオール経由!! フロリダに入るのにカナダ経由だったのですか!! それがなぜ、ちゃんとなのかは分かりませんが(笑)。

「あっ、『ちゃんと』をつける場所を間違っていました(笑)。モントリオール経由だったのですが、ちゃんとトラブルがありました──でした。飛行機が遅延して、乗り換えに間に合わなくて、草MAXさんとモントリオールで一泊したんです」

──カナダの空気も吸えたわけですね。それにしても安西選手と草MAX選手の2人だと、それだけで珍道中っぽいです。

「だからモントリオールで1泊しないといけなかったのかもしれないです。まぁ、泊っただけで何も見てないですし、何もしていないですけどね(笑)。あと試合前日には濱村(健)さんも来てくれます」

──そうなると珍道中どころか、珍々道中ですね(笑)。

「ホント、試合の前の日に眠ることができるか。『スミマセン、寝かしてください』って言わないと話し続けているかもしれないです(笑)」

──アハハハハ。そんな長旅を経てフロリダにきて、睡眠不足で戦うかもしれない相手は未知のチリ人。ヴァレンズエラも情報がほとんどない選手です。映像をチェックしようにも、髭の有無もあって彼なのか、違うのかも分からないという状態でした。

「同じ名前の人がゴロゴロいましたね(笑)。南米ではメジャーな名前なんでしょうね」

──MMAでなく、キックボクシングの試合もあって。

「恐らく、その選手だと思います。自分もキックの試合も視ました。これまでやってきた相手と比較すると背が低いです。戦ったことがないほどで。だから、普段からやっていることと手順が変わるかと思います。それにタフでパワフルですよね。ただ、全てに対応できているようでもない。そこを見極めて、戦っていければと思います」

──粗くてパワーがある感じがしました。

「そうですね、思い切りが良いです。そういう相手を思い切りぶん殴ります。マイケル・ペイジとの試合もそうでしたが、どんな相手でも一発ぶん殴ってやろうと思っていますからね。格闘技はダメージだと思うので、ぶん殴ってダメージを与えないといけないです」

──ようやく戻ってきた戦いのフィールド。最後に意気込みをお願いします。

「本当にお久しぶり過ぎて、『初めまして』という格闘技ファンの人もいると思います。僕も大分ベテランになってしまいましたけど、こういう場でインパクトを残してしっかりと勝てる選手がいる──殴り合って、いや殴って勝てる選手がいる。MMAで勝てる選手が、日本にいるということを見せつけたいです!!」

■視聴方法(予定)
5月14日(日・日本時間)、
午後1時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ Combate Global対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
アナ・パラシコス(メキシコ)
澤田千優(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィクトル・ヴァレンズエラ(チリ)
安西信昌(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ケイティ・ペレス(米国)
エステファニー・イロルソ(メキシコ)

<160ポンド契約/5分3R>
ジェラルベルト・カスティーリョ(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<フェザー級/5分3R>
ラミロ・ヒメネス(メキシコ)
ニコラス・バルナ(ウルグアイ)

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【Combate Global】澤田千優はメインでキャリア最強パラシコス戦。エフェヴィガに加え安西信昌も出場!!

【写真】今年はONEに続き、Combate出場の澤田。Colorsの出場もあるのか(C)ONE & COMBATE GLOBAL

3日(水・現地時間)、13日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Globalの大会に澤田千優、安西信昌、エフェヴィガ雄志が出場し、同プロモーション発の日本✖メキシコというパッケージでイベントを行うことを発表している。

当初は6日(土・同)に開かれる予定だったが、1週間スライドされ、さらに安西が日本チームに加わりチームJapanとしてのコンバテに日本勢が初出場し、澤田はメインで戦うことも決まった。


とはいえ、澤田の相手アナ・パラシコスが非常に危ない。ほぼレスリング&パウンドで勝ってきた澤田にとって、このスタイルマッチアップは怖い。

とはいってパラシコスは、ストライカーというわけではない。キャリア7勝1敗1分。女戦士ことゲレーラの異名を持つパラシコス、唯一の敗北は従来の階級より上のクラスで戦い判定負けを喫したもので、勝利の内訳は4試合が一本勝ちで、TKO勝ちが1つ、判定勝ちが2試合というものだ。

レスリングベースの澤田は、一見(するまでもなく)打撃には課題が残っている。ただし、まだ打撃でピンチというピンチに追い込まれたことはない。

なぜか。日本やRoad to ONEで澤田が戦ってきた相手には。テイクダウン防御力という点で彼女のレスリングで対抗できるストライカーは存在していなかったからだ。

パラシコスの打撃は澤田より上だが、澤田のテイクダウンの圧力を制するには粗い。澤田が渾身のテイクダウンを仕掛けると、上を取ることは難しくはないだろう。ただし、ここからだ。パラシコスは殴られることが頭に入った柔術をケージの中で使いこなす。

特に極めにキレがあり、まだまだポスチャー&手の位置など細かい修正が必要な澤田は、自身が勝利を掴む行程にパラシコスにとっても最大の勝機が生まれるフィールドに足を踏み入れるしかない戦いとなる。

特に昨年7月にMMAファイターとしての総合力では澤田を上回るといっても過言でないDouble GFCアトム級王者パク・ホビョンを極めた腕十字は見事の一言。左右両腕を抱えて、一瞬のうちにケージを蹴って左腕に十字を完成させてしまった。

また腕十字、アームロック系の切り返しも上手く、ここからバックを奪取する動きが、またもや澤田の勝利の方程式を上塗りする技術になっている。もちろん、澤田のコントロール力で足をきかせないで抑え込むことも可能である。

可能だろうが、とにかく勝利へのアクションに反応でき、そこが得意な局面となるパラシコスとの対戦は、澤田にとって過去に経験した試合とは比較にならないタフな戦いになることは間違いない。

また安西の対戦相手ヴィクトル・ヴァレンズエラは9勝3敗のチリ人ファイターだが、マイアミ在住でMMAマスターズ所属。同ジム所属選手は得意な部分を生かしたウェルラウダ―が揃っており、現在3連勝中と右肩上がりの状態にある。2年5カ月の実戦が、コンバテという未知の戦場となる安西にとって、ここもタフなファイトが待ち受けていると考えるべきだろう。

プレリミ出場とアナウンスされているエフェヴィガは、マイアミ生まれのキューバンファイター=ジェラルベルト・カスティーリョとの対戦が決まっている。戦績5勝3位のカスティーリョは、キャリア3連勝で初の国際戦に挑むエフェヴィガにとって、キルクリフFCでの練習の成果を見せつける格好の相手といえる。

フィジカルで優位に立ち、圧で制してきたエフェヴィガにとって、本来はライト級のカスティーリョと160ポンド契約で戦うことで──日本で積み上げてきたファイトスタイルが如何に正常進化していることが確認できる。

新鋭とベテランが挑むCombate Global。実際にメキシコ人選手はパラシコスだけだが、ある意味日本とラテンMMAの発遭遇、その水が決して甘くないことだけは確かだろう。

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