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ONE ONE Unbreakable II ONE116 Report イヴァニウド・デルフィーノ ブログ 竹中大地

【ONE Unbreakeble02】竹中大地、フライ級転向初戦でデルフィーノを絞め続け、RNCで一本勝ち

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
竹中大地(日本)
Def.3R2分55秒 by RNC
イヴァニウド・デルフィーノ(ブラジル)

いつも通りサウスポーの竹中が左ミドルを蹴る。これをキャッチしたデルフィーノがケージに竹中を押し込む。体を入れ替えた竹中は両ワキを差し、ヒザを見せる。ケージ際でポジションを幾度となく変える両者、竹中がボディロックテイクダウンを決める。竹中はハーフから足を抜きに掛かり、デルフィーノは足を戻しつつラバーガードへ。

その前にヒザを抜いていた竹中はサイドで抑えると、クルスフィックに捉えてパンチを入れる。デルフィーノのスクランブルにバックには回り切れなかった竹中だが、後方への投げを潰してトップを取ると、ハイガードを潰してハーフで殴る。二重絡みに足を抜くことはできなかった竹中だが、背中をつけ続けさせ初回を間違いなくリードした。

2R、ダルフィーノの右ミドルに、竹中が左ミドルへ。続く蹴りをキャッチした竹中に対し、デルフィーノがギロチンへ。腰を上げ、頭を抜いた竹中はバタフライガードにも腰を捻って足を一本抜き、もう一本もステップオーバーしてパスへ。背中から足を回すデルフィーノだが、竹中はパスからスクランブルでバックを伺う。

自ら背中をつけ、四の字ロックで捕えた竹中のRNCを耐えるデルフィーノ……。竹中はグリップを何度か変え、RNCクラッチへ。アゴの上から絞めに後方にパンチを打つデルフィーノがここも耐える。上に乗り過ぎで極め切れなかった竹中は片腕でも絞め、自らの肩を掴み──腕を入れ替えた竹中だが、タップを奪うことはできなかった。

それでも2Rを通して圧倒的に試合を支配している竹中は、最終回も左ハイから、デルフィーノの蹴りをキャッチしてダブルレッグでテイクダウン、再び背中を取る。スタンドで四の字フックの竹中はRNCクラッチへ。手をマットについたデルフィーノに対し、竹中はパームトゥパームに切り替え、続いて腕を入れかえる。

亀のデルフィーノにパンチから、仰向けになった竹中が左腕をアゴの下に入れる。ついにデルフィーノがタップし、竹中が一本勝ちした。「2Rで一本取るチャンスがあったんですけど、取り切れず。でも3Rで取れて良かったです。今回、一本で勝てたんでもっと強い選手と試合をして上に上がっていきたいですね」と竹中は話した。


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ONE Result ONE Unbreakable ONE116 ザキムラッド・アブデュラエフ ジェイムス・ナカシマ ブログ モン・ボー リト・アディワン 川原波輝 青木真也

【ONE116】試合結果 青木真也がナカシマに一本勝ち、川原波輝はアディワンにKO負け

【写真】コロナ時代のMMAファイターを地で行った川原波輝。敗れはしたが、目標を目指せる位置に立てることになったのは絶対だ(C)ONE

22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE116「Unbreakable」。

セミで青木真也がジェイムス・ナカシマに激勝、9日のオファーを受けた川原波輝はリト・アディワンにKO負け、ザキムラッド・アブデュラエフというダゲスタンの恐怖が初陣を飾った同大会の試合結果は以下の通りだ。

ONE116「Unbreakable」
<キックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
○カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)2R1分56秒
KO
×アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
○青木真也(日本)1R2分42秒
フェイスロック
詳細はコチラ
×ジェイムス・ナカシマ(米国)
<キック・ヘビー級/3分3R>
○ラーデ・オバチチッチ(セルビア)2R1分11秒
判定
×ブルーノ・スサノ(ポルトガル)
<<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>>
○ザキムラッド・アブデュラエフ (ロシア)1R2分08秒
ネッククランク
詳細はコチラ
×ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
<54.8キロ契約/5分3R>
○モン・ボー(中国)3R
判定
詳細はコチラ
×サマラ・サントス(ブラジル)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
○リト・アディワン(フィリピン)2R2分02秒
KO
詳細はコチラ
×川原波輝(日本)

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Interview ONE ONE Unbreakable ONE116 ジェイムス・ナカシマ ブログ 青木真也 飯村健一

【ONE116】イベント終了直後の青木真也─03─「僕には僕の理屈があって。それが出せたのが良かった」

【写真】打撃、組み技、普段から磨いてきたモノが見られたナカシマ戦の勝利──日々の表れだった(C)ONE

22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE116「Unbreakable」でジェイムス・ナカシマをネッククランクで一蹴した青木真也を大会終了直後にABEMA TVとMMAPLANETが共同で行った単独インタビュー最終回。

青木のなかでの達成感は、他から理解を得ることができていないかもしれない飯村健一氏と積み上げてきたムエタイだった。

<青木真也インタビューPart.02はコチラから>


──結果論として話すのに外れてしまっているので、おかしな話ですが……テイクダウン&コントロールのナカシマ相手にグラップリング用のグラップリングで培ってきた技術が生きるのかと思いました。しかし、スクランブルにすらならなかったです。そこがスクランブルMMAへの青木選手のアンチテーゼのようにも感じられました。

「う~ん、そう言われればそうですけど……。スクランブルゲームは極力したくないというのもあったし。スクランブルを仕掛けられなかった弱さがありますけどね」

──あぁ……。

「自分からいけなかった」

──と同時にナカシマにその展開に持ち込ませなかったです。スタンドでバックをとると、前方に落とされるケースも少ないなから立ったままでRNCを極めました。

「あれは岩本(健汰)選手と何回も練習してきて。岩本さんに教えつつ、教わるような。岩本選手は『青木さんに習った』と言うと思います。でも、それはチョット逆で。岩本選手に指導すると対策されて、教わっているというのがあるんです」

──ケージ側にあった右足でワンフックを取った。逆側で横に倒れて寝技というのではなくて。

「利き足が右足だというのはあります。左足を入れる時に襷にしない。ボディロックにしていて、足をフックできてからシートベルトにする。そうすれば左足はいつかは入る。そういうバック・クリンチのドリルをずってやってきていて、そこは大切にしてきたところです。そういう部分を出せて良かったです。

それでも今回は打撃の立ち姿勢が全てだったと思います。僕は他の人は違う打撃のスタイルをやっているから、直接言われることはないけど『お前、違うだろ』っていう考えの人もいると思います。それは当然、分かっています。でも、僕には僕の理屈というか、考え方があって。それがちゃんと出せたのが良かったと思いました」

──信じているからできることですよね。

「ハイ。僕は信じているし、飯村さんの影響も凄く強いです。実際にイヴォルブにいた時にナムサックノーイやアタチャイというクラスの人に触れさせてもらった。そこで『こういう理屈、こういうことができるんだ』っていうのが、やっぱりあったんです。

それがあるから、その部分を今回の試合で出せたのが良かったかなと思います」

──バック・クリンチにしても、構えにしても積んできたことが試合で出たということになりますね。青木選手はラッキーという表現を使いますが。

「勝負だから、当たるっていうことはラッキーで。やんなきゃ、それは……やっているから土俵に立てるというのはあります」

──やっていないとラッキーもないと。ところで勝負論のある試合と同時に、その後に秋山選手との対戦を考えるということは、日本を活性化……揺り起こしたいという気持ちがあるということでしょうか。

「う~ん、揺り起こしたいっていうよりも……結局、皆が一生懸命やってくれないというのはありますよね。だったら、僕には関わってくれている人がいる以上、自分のできることはやったほうが良いなぁという感じですよね。

でも、元気なうちに勝負論のあることをその前にやっておきたいです。なんか、本当にもっとタフなファイトになって、顔がボロボロになり、体が削れるというイメージでいたので……。だから、本当にラッキーだなって思っちゃいます」

──そうならないのが青木選手の試合だということですよね。

「そう言う意味ではヒクソンのようなモノを見せた試合でした。ゲームの作り方が、そうでした。25年ぐらい前のMMAを見てきた人間の発想でしたか」

──立ち方の件も含め、見る者が考える試合をしてくれたと思います。

「『立ち技が綺麗』という言う人間はいないですよ。今はMMAで強くなる王道スタイルのようなモノが確立されていますが、川原波輝選手の試合とか余計にそう思っちゃいました」

──どういうことでしょうか。

「ああいう形の打撃戦になってしまうんだなって。もっと、武器がある選手だし。メチャクチャ上手だと思うんですよ。それでも右のストレートも当ていたし、KO勝ちもできる試合でした。だから、もうちょっとやりようがあったかとは思います」

──力を発揮したとは言い難い試合でした。結果が出てしまったことなので、言ってもしょうがないことになりますが。

「でも、川原選手はもっと強いですよね」

──もっと強いはずです。

「上手くやろうとしているのか。もっとファイトすれば良いのに。僕らはどうしても外見に騙されちゃうけど、凄く真面目な人じゃないですか。う~ん、もっとやりようがあったのに……」

──そこは川原選手がいかに軌道修正していくのか、ですね。しかし青木選手、今回は本当に良いモノを見せてもらいました。感謝しています。

「こちらこそ、元日からありがとうございました。これから、旧正月だと思ってください(笑)」

■ONE Unbreakable II視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable II対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)

■ONE Unbreakable III視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable III対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

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Bu et Sports de combat Interview ONE116 ジェイムス・ナカシマ ブログ 剛毅會 岩﨑達也 武術空手 青木真也

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。青木真也✖ナカシマ「武術的には突きの選手」

【写真】武術的な観点に立つと、青木のパンチは組みと融合することで質量が非常に高く間を制することができる。それでも青木が言う『ラッキー』の意味とは(C)ONE

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑氏とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──ONE113における青木真也✖ジェイムス・ナカシマとは?!


──青木選手が見事にネッククランクで勝利をしたのですが、スタンドでバックを取る前に両ワキを差せた。その組みに行くまでのスタンドの攻防をどのように見られましたか。

「青木選手がムエタイ志向であることは、私も承知しています。そして最初の構えが非常に落ち着いて、よく見えていたと思います。ムエタイの蹴りは私が分かるとは言えないのですが、蹴って終わりにしなかったことが良かったのではないでしょうか」

──それはどういうことでしょうか。

「右のミドル自体は、状態は崩れているといっても良い蹴りです。ただし、青木選手は組まれてから強いから構わない。あの蹴りをグラップリングが弱い人は使ってはいけないかと。あれで相手が入ってきても、組めば自分のフィールドですから。そこまで考えて使っているのだと思いました。特に青木選手はテイクダウンとトップが強いだけでなく、下もできますからね。

MMAを見ていて下が強いって凄いなって、シミジミと感じるようになったんです。とにかく単純な算数としてナカシマの質量に対して、青木選手の質量が優っていました。その大きな要因は突きからのシングルですね」

──フィニッシュに結びついたのは、ナカシマの左をかわしてからの組みでした。そして、その前に右フックを当てていますが、シングルは取りに行っていませんが……。

「ハイ。開始30秒ぐらい、蹴りの後に見せた右。あそこは武術空手の理がMMAで生きるという部分に非常に似ていました。最初にシングルに行った時、サウスポーの構えから、右足で踏み込んで右のパンチを出し、左手で左足を触りに行っています。つまり右の追い突きになっていたんです。

青木選手本人はそう思っていないでしょうが、武術的に見ると青木選手は突きの選手です。パンチではなく、突きです。重心が突きなので、蹴りから突きはできない。ただし、フルコンタクト空手はその重心で蹴りが出せるのが特徴です。

オランダのキックボクサーは、極真の影響を受けて始まったこともあり、突きの重心で蹴りが出せ、蹴りの重心で突きが出せる。そこが米国のストライカーとの違いですね。米国のストライカーは蹴りとパンチにギアチェンジが必要で、タイムラグがある。なかったのはTJ・ディラショーでした」

──そうなると青木選手の突きと組みは、タイムラグがないわけですか。

「ハイ。非常に組みと突きの相性が良いです。青木選手が追い突きを意識することはないでしょう。でも、この追い突きはダメージを与えるということではなく、試合を進めるうえでとても有効でした。完全に入ることができていました。

組みから離れた後に右フックを当てました。間が青木選手だったんです。あの時ナカシマは右足を触られると思っていたのではないでしょうか。青木選手は殴って組む、組もうとして殴るという2つのパンチを出すことができます。

その後、組んでから両差しも完全に青木選手の間であり、質量も青木選手の方が高いままでした。ナカシマがもっとガムシャラに打撃を出して、どんどん組んでいけばまた流れも変わり、あのように落ち着いついていられなくなったかもしれなかった。でも、ナカシマはずっと青木選手を落ち着かせたまま戦っていました」

──青木選手は、ナカシマは10月30日のタイトル戦に負けた試合の影響もあるだろうと言っていました。

「そういう分析力が青木選手にはあるかと思います。自分の試合を他人のことのように分析できるのでしょうね」

──ただし青木選手は右フックが当たったことをラッキーだと言い続けています。

「青木選手のなかで右フックが当たったことは法則性がない。だからラッキーだと考えているのだと思います。理(ことわり)があることを法則性と言います」

──青木選手は技術を語る時に、理という言葉を良く使っています。理があるから信頼があるという風に。

「本当にそうなのでしょう。青木選手は左ストレートも良いモノを持っています。例えば……ベン・アスクレンを倒せるような左の持ち主です。でも、その左ストレートも信じていない。信頼していない。

ベン・アスクレン戦の左ストレートやナカシマ戦の右フックが、猛ラッシュをかけてきたクリスチャン・リーに当たっていたら絶対に倒せています。でも、青木選手自身がそう思っていないだろうから、そこは栓無きことで。

あれだけ組みが強い選手だから、勝負の軸を崩すことはできないでしょうし、そうすることもない。ナカシマ戦の右フックは青木選手のなかでは理……法則性がないモノだから再現できない。結果ラッキーだったことになる。逆にバックに回ってしまえば、完全に法則性があるから、一連の動きはいくらでも再現できる。理があるんです。でもあんな強さ、他の選手に見たことないですよ(笑)。それが青木選手の形(かたち)で、あんな風に勝てる人は地球上にそうそういないということです」

──なるほどぉ。

「それと格闘技とは自分が全面に出る。自己顕示欲のぶつかり合いです。でも、青木選手がマイクで話したこと。人への感謝の気持ち、喜んでほしいから戦うという感情、利他(りた)──他を利する。他人の幸福を願うようになる。自分だけ楽しくてもしょうがない。自分だけ凄くでもしょうがないという風になれる。

きっと他を圧倒するグラップリング力があり、孤独だったと思います。誰にも負けない、達人だっていうのは20代なら悦に入れるかもしれないけど、それだけでは決して幸せな人生にならない。そういうことも気付いているのでしょうね」

──自分だけ凄くて、他が笑っていないって怖いですよね……考えると。

「その通りです。それは本当に不幸です。そこに気付いた──苦労がそれだけあったのでしょうね」

──その青木選手がムエタイを追求していて、武術空手の要素が突きと組むという部分にあった。非常に興味深い話でした。

「ムエタイを追求している青木選手も、武術空手を追求する我々も頭があって胴体から手が2本、足が2本出ている人間です。そのなかでやることですから、ムエタイ、空手、キックといっても違いはそれほどでない。

そのなかで武術空手と格闘技の違いは……格闘技って人によって意見が違うものですよね。一つの攻防に関しては、考え方は三者三様です。そして、どれか合うモノを採り入れれば良くて。でも型は全員が同じことをするモノなんです。ちゃんと折らないと紙飛行機は飛びません。誰が折っても、正しい順序を踏んでいれば折り鶴は美しい──それが型、理(ことわり)です。

そこには再現性、普遍性。客観性がある。いつ何時、誰がやっても同じ事象が起こる。試合でやることは、型を形にしないといけないということなんです。そして、バックからあのように勝てる、それが青木選手の形なんです。青木真也の形が発芽した。そういう花が咲いた試合ということではないでしょうか」

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Interview ONE ONE Unbreakable ONE116 ジェイムス・ナカシマ ブログ 青木真也

【ONE116】イベント終了直後の青木真也─02─「俺はもう頑張れない」&「頑張る理由がないんだもん」

【写真】青木真也は辞める理由を見つけるのではなく、戦い続けるための理由を創り続けている(C)ONE

22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE116「Unbreakable」でジェイムス・ナカシマをネッククランクで一蹴した青木真也を──ABEMA TVとMMAPLANETが共同&単独インタビュー第2弾。

前回の立ち技の攻防から、話題は『下がれない環境を創って、試合に挑む』という試合の臨む尋常でない背景を青木が語った。

<青木真也インタビューPart.01はコチラから>


──両ワキを差してバックに回りました。

「多分、さっき言ったように右が効いていたんだと思います」

──ナカシマから受けのプレッシャーはなかったですか。

「なかったですね。きっと前の試合でTKO負けしていて、あの試合が大きいんだと僕は思います。岡見選手との試合を見ていると、もっともっと来る選手のはずなので。あの前戦でリズムを崩したんじゃないかと」

──10月30日にキャムラン・アバソフとヒザからパウンドを受けてTKO負けですしね。

「あの試合の影響はあると思います」

──それはあったとしても完璧な一本勝ちでした。ところで今回の試合も青木選手はやるだけやれば勝敗はついてくるものという発言をしていますが、実は青木選手ほど負けられない試合、負けると失うモノが多い状態で試合をしている選手は国内にいないと思います。

「確かにそうかもしれないですねぇ」

──論客というポジションも、選手であるうちは勝っていないと説得力はなくなる。そしてABEMAではMMAを数字で引っ張らないといけない。そのために積み上げてきたもの、これからやっていくことが敗北で崩れてしまう。この状況で、よくあの勝ち方ができたと感心しました。

「それで言うと……普通じゃ頑張れなくなっていると思うんですよ。普通じゃ、俺はもう頑張れないんです。色々な人を巻き込んで下がれない理由を創らないと、下がっちゃうと思います──正直(苦笑)。

ここまで試合前のプロモーションを含めて、色々と付き合って頑張らせてもらったこともあるし。ホント、DDTのレスラーの皆さんにも協力してもらっているから僕、下がれないんですよ。

勝ち負け……何だろうな、負けても意地を見せることができなかったら。寝ました、ゴロンって倒されましたってことをやったら、ちょっとなぁっていうことを想っちゃうから。意地──なんか下がれないような状況を創らないと頑張れないのかもしれないです」

──格闘技が好きなだけなら、練習して、指導をしていうことだけでも続けることはできます。

「ですよね。それは皆が続けることができる(笑)」

──けれども引き下がれない状況を創ってまで勝負へ挑むのですね。

「もう無理ですね。そういうことをしないと、頑張れないです。例えば意地悪な言い方になってしまいますけど、修斗で1試合──休憩前にただ試合をするっていうんだったら頑張れないと思います」

──人を巻き込んで、その人たちのためにも勝つという気持ちがあるのは、自分のためだけに戦うよりも粘ることができると個人的に思っています。だから、青木真也は強さをキープできているのかと。

「ホント、もう頑張れないと思います。頑張る理由がないんだもん、正直言うと。2003年から試合をやってきて、55戦、56戦目とかですよね。『取りあえずベルトも獲って、防衛とかもして。地上波にも出て──もう良いじゃない、あんた』って若い子は思っちゃいますよね。

回りが『もう良いじゃん』って思っていると僕も流されちゃうから、頑張れるために人を巻き込んで担がれないと頑張れない」

──神輿に乗せてくれる人がいるから、頑張ることができる?

「ハイ。若い子たちはそういう意味では凄いですよ。自分を認めさせたいとか、そういうことで頑張れる。僕もそれでやって来たけど、いつしか……それだとしんどくなりますからね」

──そこが青木選手は団体と一緒に何かを創っていくという風に人を巻き込んでいました。ONEともABEMAの中継が始まり、日本大会が始まる時にそのように創ってきました。今回はそうではなく青木選手個人の物語という体でしたが、大会前のシンガポール本隊の青木選手の試合のプッシュは相当なモノに感じました。この経験を経て青木選手個人のストーリーとONEの日本での活動がリンクしてくることはあるでしょうか。

「言うたら4回とかチャンピオンシップで勝ってきたので、『俺たちのチャンピオンだ』という風に想ってくれているのは感じました。10年、やってきましたからね。それだけの想い入れを持ってくれていることは、凄く有難いと思います」

──それは日本にいる時よりもシンガポールでより感じられた部分でしょうか。

「まぁ来たら、来たで人当りは皆良いから。良くしてくれるし。必要としてくれたら頑張ります。ただ無理にやっていこうという意識はそれほどないです」

──北岡選手がABEMAの解説で、この相手にこの勝ち方ができる青木真也を日本で格闘技を生業にしている人間は無視するなというようなことを言っていました。

「難しいこと言いますね(笑)。真っ直ぐですよね。そこでいうと僕は思ったことを言い続けます。正しいと思ったことを言うし、僕は頑張っている。ただし、それを認めてほしいとはあまり思っていないかな」

──では共同会見で秋山選手の名前を対戦相手候補として挙げていました。あれは国内を揺り起こす方向へ発言かと捉えたのですが。

「日本でやるなら、そういうことをしないとダメじゃないですか。でも、今は秋山じゃないです。正直な話をすると。だからといってクリスチャンとやりたいというのは正直ない。1回やっているし。あの試合は僕の中で割と大きくバトンタッチをしたという要素もあるから。だから1、2回、勝負論のある試合をできるうちにさせてもらったら良いかな。秋山はその後で」

──タイトルは目指さないですが、ナカシマ戦のようなONEのなかで負けたら終わりという勝負論のある試合を望むと。

「タイトルとか全然思っていないから。でも、下りたくない。いつだってレジェンド枠というか、わちゃわちゃイージーなファイトに切り替えて見せるのは、別に苦手じゃないからできるとは思っています。でも、もうちょっとやっておかないと。できるうちにやっておくと、良い厚みがつくからやっておきたいです」

<この項、続く>

■ONE Unbreakable II視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable II対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)

■ONE Unbreakable III視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable III対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

The post 【ONE116】イベント終了直後の青木真也─02─「俺はもう頑張れない」&「頑張る理由がないんだもん」 first appeared on MMAPLANET.

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Interview ONE ONE Unbreakable ONE116 ジェイムス・ナカシマ ブログ 青木真也

【ONE116】イベント終了直後の青木真也─01─「綺麗な構えと綺麗な蹴りが好きだから、それを信じている」

【写真】共同バーチャル会見後にONEの協力で単独取材を行うことができた (C)ONE

22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE116「Unbreakable」でジェイムス・ナカシマをネッククランクで一蹴した青木真也を大会終了直後にABEMA TVとMMAPLANETが共同で単独取材。

試合が終わった直後の青木が、ファイターから人に戻る狭間の肉声をお届けしたい。


──TシャツのAge is just a Numberという文字に関して共同会見では質問があり、『関係ない。若く見えるでしょ?』という返答をしていました。ただ、その言葉とは対照的に「年齢もあって、いつ落ちてもおかしくない。久々に追い詰められていました」という連絡を試合直後にくれていました。

「落ちていない。僕は今、元気だと思っていますけど、でも年齢ってデータとしてあるじゃないですか。多くのファイターが35歳をピークとして、そこから下降していく。それは事実だと思います。ウェイトトレの数字が上がっているとか、強くなっていると言ったところで。だからいつ落ちるか分からない恐怖は常に持っています。

それが今回かもしれないし。いつ落ちるか分からないというのは考えますよね」

──それは普段の練習でなく、試合で如実に明らかになるというものなのでしょうか。

「いえ、単純にデータです。僕は格闘技が好きだから色々な選手のことを見ているじゃないですか」

──ハイ。

「どんな選手も落ちるんですよ。同じグラップラーのジェイク・シールズですら36、37、38歳で落ちている。PFLで幕を下ろしたのが39歳で。僕も38歳を前にしている。そういうタイミングだから、凄く意識してきたジェイク・シールズでも落ちた。なら、自分が下がってくるというのは感じます」

──ジェイクがブラダボーイに2度敗れた。タイプが違うとはいえ、ナカシマ戦の青木選手の立ち位置は同じでした。下からの突き上げという部分で。

「一番相性が悪い相手ですよ。今回の相手は」

──ストライカーに負けるのは、それはそれで勝負。ただし、レスリング&コントロールの相手に敗れると青木ブランドが崩壊するような顔合わせでした。

「ねぇ。だから相性は抜群に悪かったと思います」

──試合では組む前に蹴りを出した。フォラヤン戦などはありましたが、あのミドルハイの高さの蹴りを今回のように勢いよく蹴っていった印象は過去の試合ではなかったです。

「単純にですね、怖くてダブルレッグに入れなかった。それだけです」

──そこでしっかりと蹴ることができたのは、日々積んできたモノが出たということではないですか。

「打撃はミット打ちなんかでも、日本のMMAファイターの中では綺麗な方だと思います。勉強して、やり込んでいる方だから。特にナカシマがテイクダウンディフェンスに自信があって、打撃をやる構えできたから、これだったら一応立ち会えるよというのは思いました」

──MMAではヒザから出て、腰が詰まらず伸びるムエタイ流の蹴りはあまり見られないです。

「僕、ムエタイが好きじゃないですか。ムエタイが好きで、ムエタイの考え方が好きだから。綺麗な構えと綺麗な蹴りが好きだから、それを信じているという話になるかもしれないです」

──MMAはガチャガチャの文化です。

「僕がガチャガチャできないのは、どうしても年齢があります。年齢があるから反応できないんです」

──……。

「ぴょんぴょんっていう堀口恭司選手みたいな動きをされると反応できない。だから階級も落とせないんです。体重的には落とせても。ゆっくりなリズムでできる限りやりたくて。これは護身術的ですけど、ゆっくりなリズムで戦いたいから年齢も含めて、今の僕に間違っていることだとは思わない」

──そして、打撃でナカシマが崩れました。

「蹴りが割とわき腹に入ったのと、たまたまラッキーだったのですが、組むぞってフェイントで入れて右のフックを振ったのが結構強く、感触があったんですよ。あれがチョット効いたんじゃないかと僕は思っています」

──試合後からラッキーという言葉を連呼していますが、決してラッキーではないと思います。

「いやラッキーでしょう、アレは。ジャブと右ミドルはずっと練習して、アップでも凄く確認していたけど、アレはやっていなかったので」

──2012年の大晦日、アントニオ・マッキー戦でも右を当てて組みついたことがありました。そのパンチが十分に効いていた。このフェイクで当てるということを、試合で2度成功したのですから、それはラッキーではないかと。

「セコンドの宇野さんからも『凄く効いたと思ったし、あの後にパンチでいこうと思わなかったの』って聞かれて。絶対に思わないですって。アハハハ。それぐらい自分のパンチを信じていないです。

組んでバックに回ったときに『あっ、これ効いているかもしれない』って感じて」

──その前にナカシマがワンツーで入ってきたときにケージに詰まりそうになった。でも、すぐに回って間合を取り直せました。

「間に関しては、ずっと飯村(健一・大道塾吉祥寺支部代表)先生から言われていて。『綺麗な構えでゆっくり、近くに行ってゆっくり見る』と。今のMMAからすれば、違う理屈じゃないですか」

──ハイ、確かに。

「サウスポー同士だから、触ることができる距離になれば、とにかく良く見なさい、と。まさにそこの部分で、綺麗な構えでゆっくり、近くというのをやっていました」

──ナカシマの左をしっかりと見て、組むことが出来ました。

「ワンツーはもう全然、『あっ、来た』という感じで。彼はワンツーが綺麗な選手で、岡見さんとの試合もワンツーを効かせていた。で、たまたまダブルアンダーフックを取れました。そこからはイージーというか。割と難しくなかったです」

<この項、続く>

■ONE Unbreakable II視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable II対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)

■ONE Unbreakable III視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable III対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

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ONE ONE Unbreakable ONE116 Report ジェイムス・ナカシマ ブログ 青木真也

【ONE116】「37年生きてきて、一番幸せ」──青木真也、ジェイムス・ナカシマから初回一本勝ち!!

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
Def.1R by ネッククランク
ジェイムス・ナカシマ(米国)

しっかりと握手を交わした両者。サウスポー同士、青木が右ハイからローを蹴る。さらにミドルを入れた青木はパンチを見せてクリンチへ。ケージに押し込んだのはナカシマの方。ナカシマはヒザ蹴りを見せて離れる。右を当てた青木は、ナカシマのワンツーにケージ際から離れる。左ストレートに組んだ青木は、両差しからバックに回る。

スタンドでワンフックの青木は背中に乗りつつ、襷を取りたい。左のワキを取りに行く青木が左足も乗せて両足フック。スタンドのまま右腕をアゴの上から絞めて左手とクラッチし、フェイスロックへ。ナカシマが観念したようにタップし、青木が一本勝ちを決めた。

「ベルトとか考えていないです。でも、凄く幸せな時間で。俺、もう格闘技別にやらなくて。でも、俺がこうやって格闘技を戦うと喜んでくれる人いてくれて。好きなだけ、日本には本当にいっぱい俺のことを応援してくれる人がいて。37年生きていて、今が一番幸せです。ありがとう」と青木は涙で話した。


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ONE ONE Unbreakable ONE116 Report ザキムラッド・アブデュラエフ ゼバスチャン・カデスタム ブログ 未分類

【ONE116】ザキムラッド・アブデュラエフ、元世界王者カデスタムから首折りチョークで完勝

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ザキムラッド・アブデュラエフ (ロシア)
Def.1R2分08秒 by ネッククランク
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)

ウォリアーシリーズから昇格し、元王者との対戦となったアブデュラエフ。ローをかわしたカデスタムが右ローを蹴ると、アブデュラエフがダブルレッグでテイクダウンを合わせてバックへ。ケージ際に移動したカデスタムだ、崩されてワンフックで仰向けにされ、四の字フックを取られる。アブデュラエフは後方から殴り、エルボーを入れるとフェイスロック気味にRNCを仕掛ける。

アゴの上から首を折られるように絞められたカデスタムがタップし、衝撃のデビュー戦となったアブデュラエフが「凄くハッピーだ。あのタフな相手に勝ったんだから、タイトル挑戦の準備はできている」と勝利者インタビューで話した。


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ONE ONE Unbreakable ONE116 Report サマラ・サントス ブログ モン・ボー

【ONE116】右ストレート、攻め時になると手数を増やすモン・ボーがサマラ・サントスに3-0の判定勝ち

<54.8キロ契約/5分3R>
モン・ボー(中国)
Def.3-0
サマラ・サントス(ブラジル)

ゆっくりとした移動から左ジャブを素早く見せ、右ローを蹴ったモン・ボー。待ちの姿勢のサントスに左右のローを続ける。さらに右オーバーハンドを見せたモン・ボーは、サントスの右オーバーハンドにも左フックを入れる。残り2分、両者に攻めるようレフェリーが注意する。直後に右を伸ばしたサントス、モン・ボーは構わず間合を図り右に回りながらロー。サントスはローからハイ、ロングフックを当てる。そこにカウンターを合わせようとしていたモン・ボーは、踏み込んだ際にバランスを乱す。

上を取ったサントスは、落とされる三角を狙う。防がると、腰を切って腕十字を仕掛けたサントスだが、モン・ボーがラウンド終了まで耐えきった。

2R、モン・ボーは後ろ回し蹴りを見せる。初回と同じように左右のローを蹴るモン・ボーが、右を伸ばすも届かない。サントスはローを返し、左ジャブ。距離を取ったモン・ボーはワンツーを放つ。前に出てきたサントスの頭を抱えてパンチを連打したモン・ボーは、右を差して投げるようにテイクダウンを奪う。

足を一本越えたモン・ボー、サントスがすぐにフルガードに戻る。ハイガードに移行したサントスはガードを開け、ラバーガードを狙うもすぐにクローズドに戻す。ガードの中で動きが少ないモン・ボーは起き上ってスタンドへ戻る。右を被弾してサントスが下がったところでラウンド終了となった。

最終回、鋭い右ローを蹴ったモン・ボー。距離が近づき組んできたサントスを突き放す。モン・ボーは左リードフックも、狙いはワンツーの右だ。サントスはこの右に踏み込みを封じ込まれる。必死に組んだサントスだが、エルボーを被弾する。それでもフックを打っていったサントスに、モン・ボーはケージに押し込みボディロックからテイクダウンを狙う。

ヒザをつき、すぐに立ち上がったサントスは離れて前に出るが、右が待っている。モン・ボーは攻めが右ストレートに絞っているが、決定打はない。残り25秒、左右のフックを入れ姿勢を乱したサントスからマウントを取ったモン・ボーがエルボー、パンチを落としタイムアップに。

攻め時が来ると、一気に攻撃をまとめたモン・ボーが3-0で判定勝ちを手にし「減量が大変だった」と話した。


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ONE ONE Unbreakable ONE116 Report ブログ リト・アディワン 川原波輝

【ONE116】川原波輝、リト・アディワンの左で一発KO負け。柔軟性と対応力見せられず──完敗

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
Def.2R by KO
川原波輝(日本)

まず右カーフを見せたアディワン、川原は間合いを図りつつフェイクを見せる。ローに右を合わせようとしたアディワンは、左リードフックには左フックを繰り出す。スイッチした川原に右ミドルから右ローを2発蹴ったアディワン。川原は組んでいくが切られる。

離れて蹴りを見せ合い、飛び込むアディワンの圧に川原が下がる。左ボディを入れたアディワンが序盤をリード。アディワンは冷静に川原の動きを見て、一気に飛び込む。ローから右ストレートを被弾した川原が笑みを見せ、右ミドルハイ。中間距離の打ち合いではアディワンが上回っているが、川原も右のカウンターを狙う。

残り1分、ようやく動きが柔らかくなりつつある川原だが、カーフを蹴られる。さらにアディワンはミドルを2つ入れ、ここから続くオーバーハンドも怖い。右の空振りから後ろ回し蹴り、右を見せた川原だが初回はリードを許した。

2R、川原が左ロー、右ミドルからの右を避ける。後ろ回し蹴りもしっかりと見ている川原は、ミドルに右を打っていく。頭から飛び込み左フックのアディワン、川原のローが急所に入りインターバルが入る。即再開となり、カーフに川原の体が回る。

アディワンの圧力を打ち破りたい川原の飛び込み際に、アディワンが左フック一閃。アディワンがこの一発で川原をKO。柔軟性、対応力──見せるべきことを見せることができなかった川原はONE初陣でアディワンに完敗した。

「凄くエモーショルだ。この勝利が成功へのスタートだよ」──12月30日に母を亡くしたエディワンは「家族の皆、愛している」と涙を浮かべた。


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