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【Special】J-MMA2023─2024、三浦彩佳「国内にはもっと強い女子ファイターがたくさんいますから」

【写真】三浦にここまで言わせる──やはり、凄まじいマッチアップだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第十三弾は28日のONE日本大会で平田樹戦に臨む三浦彩佳に話を訊いた。昨年4月のモン・ボー戦で2年6カ月振りとなる勝利を挙げた三浦は、その2カ月後にONEアトム級で平田と対戦することに。「山本アーセンの元カノ&今カノ対決」という煽り、ONEストロー級で戦い続けてきた三浦がアトム級で戦う現実——複雑な気持ちを吐露した。それでも三浦は、前を向いて戦う。シャオ・ヂィンナンとの再戦を目指して。

■2023年三浦彩佳戦績

2月25日 ONE FN07
●0-3 ダニエル・ケリー(米国)※サブミッショングラップリング戦

11月3日 ONE FN16
○1R2分09秒 by スカーフホールド・アメリカーナ モン・ボー(中国)


――改めて2023年は、三浦選手にとってどのような1年でしたか。少なくとも2023年より、2024年は良い気持ちで迎えることができたのではないでしょうか。

「う~ん……」

――えっ、意外と暗いトーンですね。

「ギリギリですね。ギリギリ良い気持ちで2024年を迎えられたとは思います。MMAを1試合戦って、勝ててホッとしました」

――平田戦のオファーが届いたのは、モン・ボー戦の直後だったのですか。

「あの時はまだ『話があった』というぐらいで、私としてはシャオ・ヂィンナン戦があると思っていました。シャオ・ヂィンナン戦と平田戦っていうお話があり、正式なオファーは平田戦だったので『何でかなぁ?』と……」

――その部分で複雑な気持ちのまま新年を迎えたのですね。

「そうですね。1月末が試合なので、年末年始も落ち着いて休むことはできませんし」

――三浦選手にとっても予想外すぎたマッチメイクだったのでしょうか。

「一番意外だったのは、アトム級での試合という点です。以前から言っていたとおり、私はストロー級でシャオ・ヂィンナンと再戦するのが目標で。それが平田選手とアトム級で対戦する、というのは……ビックリしました」

――そのオファーを断るという選択肢はなかったのですか。

「……ここで断ると、いつ次の試合があるか分からないので」

――どちらかといえば平田選手との対戦よりも、アトム級でのオファーに対して合点がいかないということですか。

「私はONEストロー級の選手なのに、なぜアトム級のオファーが来るんだろうって……。自分としてはストロー級でもアトム級でも戦えます。ダニエル・ケリー戦は119ポンド契約で、期間もあったので落とすことはできました。それが1月28日にアトム級というのは――」

――前回のインタビューでもONEストロー級が自分に合っていると仰っていました。おかげで調子が出て来た、と。しかしアトム級で平田戦というのは、つまり平田選手を軸に組まれた試合ということです。

「はい。『こう来るんだぁ……』という気持ちはあります。とにかく胃が痛いですね(苦笑)」

――公式トレーラーで、三浦選手は「私がやってきたことはエンタメではない」と発言していました。山本アーセン選手の元カノ&今カノ対決という煽りも含めて、エンタメといいますか……。そこで今の三浦選手の言葉を聞いていると、この試合に対するモチベーションはどこにあるのかと気になります。

「ひとつは、すぐにONEが試合を組んでくれたことは嬉しいです。たとえ前回はモン・ボーありき、今回は平田選手ありき――であったとしても。試合は試合として、私は勝つと信じています。だからまず試合が組まれたことには感謝しています。

それとポジティブに考えるなら、『私はストロー級とアトム級、どちらでも戦えるぞ』とアピールする機会だと思うんですね。減量に関しても、アトム級というお話があった時にトレーナーさんに相談したら『絶対にアトム級の体をつくることができる。安心しろ』と言われて。その言葉を信じて、この試合は『私はいつでも何処でも戦える』とアピールできるチャンスだと考えることができるようになりました」

――ということは平田戦に向けて減量も順調なのですね。

「すごく順調に落とすことができています」

――なるほど。この試合で平田選手に勝利し、ストロー級でもアトム級でも戦えるとアピールした先に何があると思いますか。

「ストロー級でヂィンナンと再戦したいです。でも今は、とにかく与えられたことをやっていこうと考えていますね。それと平田選手は注目度が高いし、私が勝ってちゃんと……」

――ちゃんと?

「いや、ちゃんと――ではないですね。SNSで注目を集めるということが、よく分からないんですよ。TRIBEにはSNSをやっている人が少なくて(笑)」

――アハハハ。

「TRIBEには強いのに認知度が低い選手が、たくさんいると思うんです。だから私が注目度の高い平田選手に勝つことで、もっとTRIBEが認知されて、ONEという大会が日本でも注目されたら――と思っています。

私って、『没頭する力』は人より高いとトレーナーさんにも言ってもらえていて。そういうポジティブな言葉を信じて、今は試合に向けて練習しています」

――ポジティブな気持ちを持っていても、インタビュー映像で泣くのはデフォルトになっているのですか。

「アハハハ! あれって確か、カットと言われたあとに泣いているんですよ。だから『撮っているんかい!』と思って(笑)」

――三浦選手が泣くのを待っていたのかもしれません。

「そうなんでしょうねぇ(笑)」

――試合の話に戻すと……もともと階級も違いましたし、この試合のオファーが来るまで平田選手は視野に入っていなかったのですよね。

「視野には入っていなかったです。正直、平田選手にはファイターというイメージを持っていなくて。ファッションやSNSとか『今時の子』という印象でした。今回、煽り映像のインタビューでも『日本の女子MMAナンバーワンを決める』みたいなことを訊かれたんですよ。私は、全然そんなことは思っていなかったです。国内にはもっと強い女子ファイターがたくさんいますから」

――……。

「だから――何とも言えないところはあります。今回は自分自身への挑戦だと思っていて。かといって相手のことをナメているとか、そういう気持ちは一切ありません。ちゃんと集中して試合に臨む。それは今までの試合と変わらないし、これからもずっと同じです」

――対戦が決まるまで、平田選手の試合は視ていましたか。

「全部ではないけど、視ている試合もあります。でもハム・ソヒ戦は何がしたいのか分からなかったし、他の試合も――与えられている環境はすごく良いし、素質もある選手なのに『アレッ?』という感じで。いつも綺麗に戦おうとしすぎているというか。そこが皆さんも『う~ん……』と思う要因なのかもしれないですけど」

――確かに今は、デビュー当時ほどの爆発力は感じられなくなっています。

「指導者が固まっていなかったという理由もあると思うんですよ。私もいろんなところへ出稽古に行きますけど、最後は長南(亮TRIBE代表)さんが締めてくれるので。周りに厳しく言ってくれる人が多くて、ありがたい環境だなって実感しています」

――体重を落とすことはできたとしても、アトム級でもストロー級と同じ出力で戦えるかどうかという不安はありませんか。

「今もパワーは落ちていなくて、練習で男子選手を極めることがあります。だから、その点で不安はないですね。むしろ今までやってきたこと――体の使い方とか繋がってきたものもあるので。堀江(登志幸)トレーナーが、トレーニングの年間スケジュールを立ててくれているんですよ。ここまでに、これができるようになる。次は……って。階級は別として、そうやって繋がってきたものを次の試合で見せることはできるんじゃないかと思います。反対に『平田選手のほうがアトム級まで落とせるのかな?』って、よく言われますね(苦笑)」

――では対戦相手として、ファイターとしての平田選手の印象を教えてください。

「私よりも柔道の素質はあると思います。でも、どうなんですかねぇ……。勝ちにこだわる執念は、絶対に私のほうが上だと思います。私は勝てれば良い。綺麗に戦おうとは思っていないので。もし1Rでグチャグチャした展開になっても、2Rでスクランブルになったら私のほうが強いんじゃないかと考えていますね。

先ほども言いましたけど、油断はしていません。『もしかしたら、すごい武器を持っているんじゃないか』という最悪のケースまで想定して、一切の油断なく仕上げていますから」

――平田選手にとっては10カ月振りの試合になります。この10カ月の間に新しい武器を身につけている可能性はあります。

「彼女がMMAに対して本気で向き合っていた10カ月間であれば、その可能性はありますよね。本気で向き合っていたとしたら――ですよ。ただ、MMAを知っている方は分かってくれると信じています。とにかく1月の試合が無事に終わってほしい(苦笑)。いろんなことがありすぎるので、私も勝って少しゆっくりしたいです」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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【ONE FN16】三浦彩佳。2年半振りの勝利とこれから─02─「日本人から見ても変だから、海外のほうが」

【写真】勝利後の涙までが、三浦の試合(C)ONE

11月4日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されたONE Fight Night16で、モン・ボーに勝利した三浦彩佳のインタビュー後編。
text by Shojiro Kameike

モン・ボー戦で手にした2年8カ月振りの勝利は、同時に三浦にとってはONEストロー級タイトル戦線へ復帰する切符でもあっただろう。ONE日本大会の開催も決まった2024年、三浦が自身の歩むべき道を語る。

<三浦彩佳インタビューPart.01はコチラから>


――ボトムから相手の首に左腕を回し、袈裟固めに持ち込みました。最後に腕をアメリカーナの形で極めるアヤカ・ロックばかりが注目されがちですが、袈裟固めの抑え込み方も……エグいですよね(苦笑)。この時点ですでに腕だけで相手の喉仏を圧迫しています。

「はい。袈裟固めの時もなるべく密着するようにしているので、あの形になっただけで苦しいと思います。おそらく一般の方ならタップしますね」

――なるほど。勝利したあとは長南さんに抱き着き、号泣しながらの三浦彩佳劇場が展開されていました。久しぶりの勝利ですし、やはり平常心は失うものですか。

「アハハハ。試合が終わった瞬間は、『やっと勝てた!』と思っていたぐらいでした。でも横を向いたら、長南さんがダッシュで私のところに来ていて――それが嬉しかったんですよね。あとで聞いたら、私はコンディションも良くて試合前日も爆睡していたのに、長南さんは試合の前日に寝られなかったらしくて。私が長南さんにMMAを教わり始めてから10年の歴史が凝縮されたよう試合でした。勝つことができて、本当に一安心しています」

――試合前は『勝ったら全て言いたい』と仰っていましたが、なぜかあの試合内容と結果で中継では三浦選手のインタビューがありませんでした。試合前に言いたかったことは、試合後に全て言えたのでしょうか。

「それなんですよ! 勝ってインタビューがないのは初めてで(苦笑)。たぶんチャトリさんは怒っていたんじゃないですか?」

――なぜチャトリ代表が怒るのですか。

「チャトリさんとしては、モン・ボー選手に勝ってほしかったんじゃないかと……」

――それは本人に聞いてみないと分かりませんが、有り得るかと。同時にチャトリ代表個人の感情で勝利者インタビューが中止にはならないでしょう。ただ今までもそうですし、今回の試合についても、自分の勝利を望まれていないという意識はありましたか。

「ONEの人たちがどう考えているかは分からないです。でも今のMMAは、世界中で中国人ファイターの勢いが凄いじゃないですか。しかもモン・ボー選手が所属しているのは中国で一番評価されているチームの一つで。中国からの応援団もすごくて、タイで試合をしているのにアウェイ感が強かったです。シンガポールで試合をした時も、中国人選手の応援がすごかったからアウェイ感があって――」

――つまり、三浦選手としては「自分はモン・ボーに対する噛ませ犬ではないか」という気持ちもあったわけですね。

「だから今回ばかりは、本当に集中できていました。いつもはニコニコしていますけど、今回はずっと相手のことを見ていて」

――先ほど三浦選手が仰ったとおり、今のMMAワールドでは中国勢の強さが目立ってきています。ONEだけでなく、昨年と今年のRoad to UFCも中国勢のためのトーナメントかと思わされるほどです。

「ONEのスタッフさんも観客の皆さんも、ずっとフレンドリーであることは変わりないです。でも会場の雰囲気は、ONEに出始めた頃はもっと日本人選手に温かかったかなって印象はありますね。でも、その場所で戦うしかない。私も慣れてきましたし、ずっとONEで試合をしてきたからファンの方も応援してくれているのかなって感じることもありますね。それは私にとって、すごく恵まれた環境ではあると思います」

――今回、モン・ボーに勝った直後はいかがでしょうか。

「皆さん、すごく温かったですね。すごい拍手をくれて、会場でも控室でも皆さんから『おめでとう』と声を掛けてもらったり」

――それは良かったです。今回の勝利で、ONEストロー級戦線で生き残ることができました。目標であるシィオン・ヂィンナン戦まで、どれだけ近づいたと思いますか。

「モン・ボー選手に勝ったことで、彼女がいたポジションをもらったと思います。だから、いつ再戦の話が来てもおかしくはないと考えていて。すぐにシィオン・ヂィンナンとの再戦でなくても、去年の4月に私が肩を脱臼して負けたダヤニ・ソウザとのリベンジマッチとか。あるいは今年7月にワンダーガール(ナット・ジャルーンサック)に勝ったリサ・キリアコウも、対戦候補として挙がってくると思うんですよね。

もちろん他の選手との試合もあるでしょうし、とにかく今のONEで試合をするには『いつ試合の話が来ても良いように準備しておく』ことも必要かもしれないですね。それにダメージもないし、追い込み練習の疲労も抜けているので、すぐに次の試合に向けた練習にも取り組むことができます」

――中国勢の応援が強いなかで、モン・ボーに勝利した。ではシィオン・ヂィンナンと中国で戦っても大丈夫ではないかというぐらい、ハートも強くなったのではないですか。

「もしONEが中国で大会を開催するなら、再戦が中国になる可能性もありますよね」

――一方で、年明けに開催が噂される日本大会には出場したいですか(取材後、2024年1月28日のONE日本大会が発表された)。

「日本大会についてはモン・ボー戦が終わったあと、いろんな人に聞かれるんですよね。でも正式には聞いていないし……。日本大会が行われるなら、もちろん出たいです。でも日本大会に限らず、どんどん試合をしていきたいです。いつお話が来ても、パッと出られるように準備もしておくので。

特にシィオン・ヂィンナンと再戦できるなら、日本大会にはこだわりません。これは長南さんに言われたんですけど――海外に行くと日本とは違う文化があって、日本人からすると変だと思うこともありますよね。でも私は日本人から見ても変だから、海外のほうが合っているんじゃないかって(笑)」

――アハハハ。海外で戦おうとしている三浦選手に対して、長南さんらしいエールの送り方ではないですか。

「今は海外でも一人でショッピングモールに行けるし、試合ができるなら何処でも良いですね。『ここで試合がしたい』なんて思いすぎていると、違う場所になったら残念な気持ちになっちゃいますし。それより『いつでも試合できますよ~』というほうが、気持ちも楽で。

むしろ生活を変えないほうが、体への負担も少ないんですよ。だから常に試合ができる状態にしておいて、その生活を変えずに『2週間後に試合? やります!』と言えるぐらいの身体と精神になってきていますね。それだけどんどん試合をしていきたいです」

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【ONE FN16】三浦彩佳が2年半振りの勝利を振り返る─01─「あの距離で入るのは2度とやらないほうが良い」

【写真】あの入り方を本人解説、これは本人にしか解説できないと思います(C)SHOJIRO KAMEIKE

4日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されたONE Fight Night16で、三浦彩佳がモン・ボーにアヤカ・ロックを極めた
text by Shojiro Kameike

三浦にとっては2021年月のハイアニ・バストス戦以来となる勝利――フィニッシュは同じアヤカ・ロックでも、袈裟固めで抑えるまでの展開に違いがあった。そこで三浦自身に試合の振り返りと、今回のアヤカ・ロックについて解説してもらった。


――モン・ボー戦での一本勝ち、おめでとうございます。

「ありがとうございます! 今回はすごく調整もうまく行きました。タイでの追い込みも――」

――海外で試合をする場合、現地で追い込み練習を行うのですか。

「はい。普通は、現地入りしてからは調整程度に動くか、体を休めておく人が多いと思います。でも長南さんの場合……現地入りしてからも1日1時間ぐらい、いつもの練習と変わらないぐらい動くんですよ。TRIBEの選手にとっては、それが当たり前で。それが今回は特に調子が良くて、現地の練習でも出力が凄かったんです。出力が凄すぎて、少し体が痛くなるぐらいでした。今まで試合をしてきたなかで一番、調子が良かったかもしれません」

――まず、それだけ現地で体を動かすのですね。減量のために体を動かす選手は多いと思いますが……。

「私の場合は、ONEのフライ級だと減量の心配がないですからね。今回もずっと体重はアンダーで、ご飯もしっかり食べていました。そのなかでも今回は特に調子が良かったです」

――それだけ試合直前に動いて、試合までに疲労は抜けるのですか。

「もちろん体を動かしながら、疲労は抜いて――ということを繰り返します。今回はホテルの近くにタイマッサージのお店があって、そこで毎日オイルマッサージを受けていました(笑)。あとは日本からお風呂を持っていって」

――お風呂を持って行く!?

「膨らまして、お湯を溜めることができるタイプのお風呂です。減量がなくても、もともとお風呂が好きなので(笑)。海外のホテルだとバスタブがないところも多いですし、毎回お風呂は持って行きます。サウナよりもお風呂に入ってボーッとしているほうが、疲れは取れますね」

――ということは、試合当日までストレスも少なく、コンディションも良かったわけですね。

「コンディションが良い分、ストレスもなかったです。2月の試合(ダニエル・ケリーとのグラップリングマッチ)はいつもより3キロぐらい軽い契約体重でしたし、現地に日本人スタッフの方がいなかったんですよ。そういう面で不安がありました。でも今回は日本人スタッフもいましたし、私も試合当日は朝5時に起きて一人で散歩したりとか。それぐらい不安もストレスもない状態でした」

――もうそれほどONEというイベントに溶け込んでいるのではないですか。

「いやぁ、どうなんでしょう……。今回は長南さんと一緒にいる時もありましたけど、一人でいる時のほうが多かったかもしれないです」

――長南さんがいないほうがストレスにならないわけですね(笑)。

「そんなことは言っていません! でも長南さんが出かけて私一人になる時でも、『まぁ良いか』と思えるぐらいリラックスできていたことは確かです。普通は海外に行って、一人で散歩することは、なかなか無いと思うんですよ。しかもWi-Fiが繋がっていない状態で」

――それは……できることなら避けたい状態ではあるでしょうね。

「そうですよね。しかも私は方向オンチですし(笑)」

――よく一人で出かけましたね! しかも試合前に。

「アハハハ。まぁ何とかなるかなっていう感じで」

――前日計量でモン・ボーと向かい合い、相手の体格が大きくて不安にはなりませんでしたか。

「大きかったですね! もともと大きい選手ですし、あと減量もギリギリのところを攻めているのか……。試合の時はリカバリーしていて、さらに大きく感じました。威圧感はありましたね」

――試合では開始早々、遠い距離からシングルレッグで入りました。遠い距離から飛び込むことになったのは、相手の威圧感も影響していたのでしょうか。

「いえ、単に私の入る位置が遠かっただけです(笑)。ただ、あれも練習していたパターンだったんですよ。遠い距離から入ったパターンも練習していました。とはいえ、あの距離で入るのは二度とやらないほうが良いと思いました」

――相手との体格差もありますし、トップから潰されてパンチを落とされたら……とは考えなかったですか。

「あっ、あれは作戦でした。相手にトップを取ってもらったという感じです」

――つまり、どのような形でも組んでしまえば相手の首に腕を巻き付け、どうにかできるという自信があったわけですか。

「そうなんですよ。モン・ボー選手もあの形にはならないと予想していたと思うんですね。でも私としては、モン・ボー選手はRNCが得意だからバックやサイドを取れるような状態になれば、相手のほうから組んできてくれると考えていました。案の定、彼女はサイドから抑えに来て。

反対に私はあの形が得意で、しかもモン・ボー選手の腕が空いていたから、まず裏アヤカ・ロック(サイドを取られた状態で極める)を狙おうと思って。それがダメでも、相手はそのままサイドで抑え込み続けるでしょうからクルッと回して、アヤカ・ロックを極めようと考えました」

――それだけの自信があるポジションと極め技を持っていることは、心理的な面でも大切ですね。

「同じ階級の選手が相手なら負けないという自信はあるし、『これで勝てなかったら私は終わりだな』と腹は括っています。あとモン・ボー選手も打撃でKOするパワーはあるとは思いますけど、組み力はそれほどでもなくて。だから怖さもなく安心して、アヤカ・ロックの状態まで持って行くことができました」

――なるほど。とはいえ、サイドを取られた状態から首投げのような形でトップを取るというのは、なかなか見られません。

「実は大きい相手用の投げ方もあるんですよ。でも今回は、大きい相手用の投げ方でなくてもクルッと回りました。普段は自分より大きな人たちと練習していて、その人たちを回せるように練り上げてきている技ですから」

<この項、続く>

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【ONE FN16】三浦彩佳、モン・ボーに必殺の袈裟→アヤカロックを極めて快勝→号泣!!

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
Def.1R2分09秒by スカーフホールド・アメリカーナ
モン・ボー(中国)

すぐにシングルを仕掛けた三浦だが、距離が遠く潰したモン・ボーがパウンドを落とす。それでも下になりながら、寝技の状態を手にした三浦は頭を抱えて亀に。このまま巻き込んだ三浦が、袈裟固めを完成させる。右で殴りモン・ボーも左腕を取りにいくと、一気にアヤカロックを極めた三浦は、タップを奪うや長南トレイナーとハグし号泣した。


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【ONE FN16】ムエタイ王者ハガティー×MMA王者アンドラジのキック王座決定戦は、距離の“外し”に注目

【写真】空位のキック王座をムエタイ王者(ハガティー)とMMA王者(アンドラジ)が争う。ある意味、同階級で3つの王座が存在するONEならではのカードだ(※ハガティーの写真は反転加工を行なっています)(C)ONE

11月4日(土・同)にタイのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night16にて、ONEムエタイ世界バンタム級王者のジョナサン・ハガティーと同級のMMA王者ファブリシオ・アンドラジが、キックボクシング王座をかけて対戦する。
Text by Takumi Nakamura

キックボクシングルールのバンタム級王座は昨年11月にタイトル戦が行われ、王者・秋元皓貴を判定2-1で下したペッタノン・ペットフォーガスが新王座に就いた。しかし試合後、ドラッグテストでペッタノンに禁止薬物の陽性反応があったため、ペッタノンはタイトル剥奪、ONEへの1年間出場停止処分が下された。

これを受けて空位になった王座をかけて争うことになったのは、同級ムエタイ王者のハガティーとMMA王者のアンドラジ。バンタム級のランカーからではなく、他ルール王者かつONEではキックルール初挑戦の2人が王座決定戦に選ばれる形になった。


イギリス出身のハガティーはWBCムエタイとISKAムエタイの世界王者として、2019年1月からONEに参戦。2戦目でONEムエタイ世界フライ級王者のサムエー・ガイヤーンハーダオを下して、同級王座に就いた。同年4月の初防衛戦ではロッタン・ジットムアンノンに敗れて王座を手放すも、バンタム級に階級を上げて今年4月にノンオー・ハマの持つ王座に挑戦。ノンオーをパンチでKOし、ONEムエタイの2階級制覇を成し遂げた。

対するアンドラジは今年2月にジョン・リネケルを下してMMAバンタム級王者になっているが、格闘技の原点はムエタイとキックボクシング。MMA転向=ONE参戦前には中国の武林風を中心に戦い、通算40勝3敗という成績を残す立ち技ファイターだった。ONEでは立ち技ルール初挑戦ではあるが、立ち技復帰戦とも言える一戦だ。

アンドラジがONEのMMAルールであげた6勝はいずれもスタンドの打撃によるKO、もしくはスタンドの打撃でペースを掴んだ試合展開だった。アンドラジの打撃は両手を下げて構え、前後のステップで距離を取りながらジャブと左ミドルを当て、左ストレートと左ヒザ蹴りで仕留めるパターンが多い。1R決着に終わったリー・カイウェン戦、ジェレミー・パカティウ戦、クォン・ウォンイル戦はいずれもこのパターンでフィニッシュしたものだ。

しかしそれはあくまでMMAルールにおけるもの。しかもハガティーは圧力をかけて前に出るウラジーミル・クズミンには下がりながら前蹴りと左ミドルで試合を組み立て、自分から前に出たノンオー戦ではボディと顔面にパンチを打ち分けてKOするなど、対戦相手に合わせてゲームプランを変えることができる。アンドラジがMMAのようにハガティーを自分の得意なパターンに持っていくことは困難だろう。アンドラジとしてはジャブや左ミドルではなく、ステップワークを駆使して距離そのものを外す。打撃の交換をせずに、左の強打につなげるような展開を作ることが求められる。

ハガティーとアンドラジ、どちらが勝利するにせよ、異なるルールのベルトを保持する王者が誕生することになる。ランキング外の選手によって争われる王座決定戦だけに、元王者&現ランキング1位で、ペッタノン戦を最後に試合から遠ざかっている秋元にベルトに絡む試合が組まれることを期待したい。

■放送予定
11月4日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN16対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級王座決定戦/3分5R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEサブミッショングラップリング世界ウェルター級(※83.9キロ)王座決定戦/12分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
マゴメド・アブドゥルカディロフ(ロシア)

<ムエタイ140ポンド契約/3分3R>
サクセン・オークワンムアン(タイ)
カリム・ベノーイ(アルジェリア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ムーシネ・チャフィ(スペイン)

<キックボクシング・ストロー級/5分3R>
ジェン・ペイメン(中国)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
モン・ボー(中国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ベン・タイナン(カナダ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

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【ONE FN16】モン・ボー戦へ、三浦彩佳─02─「誰も知らない場所で誰も知らない強い選手と」

【写真】本人は負けたことで評価されたくない風の三浦だが、組み技でダニエラ・ケリーに取らせず、袈裟に入ったことはMMAで彼女と戦う対戦相手は組みの強さが頭に残っているはずだ(C)ONE

4日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night16で、モン・ボーと対戦する三浦彩佳のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

現在、ONEと契約しながら試合の機会に恵まれないファイターは多い。今年に入ってONEを離れるファイターも増えている。そんななかで三浦がONEでの試合を望んだ理由と、彼女の覚悟とは。

<三浦彩佳インタビューPart.01はコチラから>


――結果、ですか。現在グラップリングマッチも含めてONEで3連敗中という結果は、どのように受け止めていますか。

「ヂィンナン戦でベルトを獲れなかったあとのダヤニ・ソウザ・カルドゾとの再起戦で、今までで一番の絶望を感じました。まさか試合中に肩を脱臼するとは思っていなくて――。そのあとも小さな怪我が重なることもありました。その時に『ヤバいな』と思ったんです。もう年齢も年齢だし、初めて連敗を喫していたので。

結構苦しい時期が続いていたなかで、ダニエル・ケリーとグラップリングで戦いました。試合中に分からないことが多くて、またパニックになり、結果も負けで――なかなか試合が組まれないことも含めて『もうどうしようかな……』と思うことは多かったです」

――……。

「TRIBEに入って10年の間で初めてじゃないかっていうぐらい、長南さんともちゃんと話ができない時期が続いていました。一番の理由は、ONEで試合が組まれないことです。なぜMMAの試合が組まれないのか……。それを長南さんに言っても仕方ないことは分かっているのに。……グスッ、グスッ」

――嫌な時期を思い起こさせてしまったようですね。ここで涙を……。

「いえ。いま鼻をすすったのは、花粉症です(笑)」

――えぇっ!?

「嘘をついているわけじゃないですよ。今回はABEMA TVのインタビューでも、ワーッと泣いちゃって。もっとカッコ良くインタビューを受けたいです!」

――アハハハ。長南さんと話ができない時期というのは、どういった状態だったのですか。

「まず長南さんに『試合がしたい』と伝えたんです。すると長南さんから『ONEで試合が組まれていないのは、お前だけじゃないんだ』と言われました。でも私は試合がしたい、ということの連続でした。もちろん何もなかったわけじゃなくて。ただ、試合の話があっても正式決定にならない――ということが繰り返されて。それでTRIBEを離れるというわけじゃないです。でも長南さんと意見が食い違うことはあって、すごく苦しかったです」

――そこでTRIBEを離れることはなくても、ONEを離れるという選択肢はなかったのですか。三浦選手の実績であれば、国内プロモーションからオファーは殺到するでしょうし、少なくとも試合がないという状態にはならないように思います。

「正直、国内で戦うことを考えなくはなかったです。やっぱり私としては、自分がずっと練習しているなかで試合がなく、他のTRIBEの選手はどんどん試合をしている。私自身もすごく調子が良いのに、でも負けているから大きなことは言えない――と思っていて。

それで『どうしようかな……』と考えている時に、村田夏南子選手、魅津希選手とスパーリングする機会があったんですよ。二人ともグラップラーと試合をするからと、私をスパーリング相手として呼んでくれて。そこから毎週のようにスパーリングしているうちに、『MMAをやるかぎりは、どうせなら誰も知らない場所で誰も知らない強い選手と試合がしたい』と思ったりしました。UFCファイターと練習していると、すごく刺激にもなりましたし。だから、長南さんから『どうする?』と訊かれた時に言ったんです。『私、ヂィンナンと再戦したいです』って」

――「安西先生、バスケがしたいです……」という状態ですね。

「……私が目指しているのはONEのベルトだし、ずっとヂィンナンと再戦したいと思っていました。それで長南さんにも『ONEでやりたいです』と伝えたんです。すると『本当にそれで良いんだな?』、『覚悟を決めました』って」

――なるほど。それほどの覚悟を決めて臨むモン・ボー戦ですが、この相手に決まった時の気持ちを教えてください。今はONEで連勝中で、タイトルコンテンダーの一人です。

「モン・ボー選手の名前を聞いた時、『おぉっ!!』と思いました。試されているなぁって、嬉しかったですね。個人的にはモン・ボー選手は、次の試合でベルトに挑戦すると思っていて。そんな相手との試合が決まり、長南さんからも『決まったからな。あとはゴチャゴチャ言わずに、やるだけだぞ!』と言われました。私も『ありがとうございます!!』って。

客観的に見ても、私とモン・ボー選手だと面白い試合になるんじゃないかなって思います。女子であれだけKOできる選手はいないと思うし、デビュー戦でジャン・ウェイリにも勝っていて、すごく強いファイターです」

――特にあれだけ至近距離で強く右を打ち込める女子ファイターも、なかなかいませんね。

「やっぱり打撃×寝技っていう見方はされると思います。そのモン・ボー選手に組みつくための方法は堀江トレーナーさんと一緒に、いろんなバリエーションを体に染み込ませています。今までも練習していたことではありますけど、何をどう出すかは実際にモン・ボー選手と向き合ってみなければ分からないです。でも今回はスパーリングも、相手にモン・ボー選手を想定した動きをしてもらったりとか。当日は今までとは違う動きも見せられるかと思っています」

――それは楽しみです。

「……ダニエル・ケリー戦も『あやかロックは出さない』と言いながら、結局は出してしまいましたからね。だから最終的にはどうなるか分かりません(苦笑)」

――もちろん自分が最も得意な形を完全に封印して戦う必要はないでしょう。ただ、今は「あやかロックしかない」のではなく「あやかロックもある」とバリエーションが増えているということですよね。

「そうですね。気持ちの面でも、落ち着いて戦えるようにもなりました。普段からBellatorファイターの渡辺華奈さんと練習していて、UFCファイターの村田夏南子選手と魅津希選手のファイトキャンプにも参加させていただいたし、本当に良い経験ができていると思っています。今回こうして試合ができるのは、応援してくださる皆さんのおかげです。まずは次の試合に勝って、ヂィンナン選手とベルトを賭けた再戦まで辿り着きます」

■放送予定
11月4日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN16対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級王座決定戦/3分5R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEサブミッショングラップリング世界ウェルター級(※83.9キロ)王座決定戦/12分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
マゴメド・アブドゥルカディロフ(ロシア)

<ムエタイ140ポンド契約/3分3R>
サクセン・オークワンムアン(タイ)
カリム・ベイーノ(アルジェリア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ムーシネ・チャフィ(スペイン)

<キックボクシング・ストロー級/5分3R>
ジェン・ペイメン(中国)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
モン・ボー(中国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ベン・タイナン(カナダ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

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【ONE FN16】正念場、三浦彩佳─01─「少しずつ普通の人と同じことができるようになってきているんです」

【写真】インタビューの一番下にあるABEMAのバナーとも、全く違います。三浦選手は長南さんだけでなく、ABEMAの担当の人にも文句を言って良いでしょう(笑)(C)SHOJIRO KAMEIKE

4日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night16で、三浦彩佳がモン・ボーと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

現在はグラップリングマッチを含めて、ONEで3連敗中の三浦が1年8カ月振りにMMAを戦う。相手はストライカーで、ベルト挑戦も近いであろうモン・ボーだ。そんな強豪との試合を控える三浦が日本を経つ前日、現在の練習環境と自身の成長について語ってくれた。


――リモート画面が繋がった瞬間、髪の色とコーンロウのために別人かと思いました(笑)。

「アハハハ。前回のMMAが去年の4月で、その時は試合の2週間前に練習で頭をカットしてしまいコーンロウが編めなかったんです(苦笑)」

――そうだったのですね。よく長南亮TRIBE代表のSNSに登場する姿と違うので驚きました。

「長南さんのSNSは、もうちょっとカワイイ姿を乗せてほしいですよね(苦笑)。いつもブッサイクな姿ばっかり……。もう10年もTRIBEにいるからか、そんなところばかり狙っていて」

――もうTRIBEに入って10年になるのですか。長南さんが現役を引退してから、ちょうど10年になります。

「おそらく男女含めて――コンスタントに試合に出ている選手の中では私が一番、TRIBE歴が長いと思います。それにしても、もう長南さんが引退されてから10年も経つんですね……。その頃にTRIBEが出来て入会し、長南さんの引退試合の2週間後に私がグラップリングの試合でデビューしていて」

――10年もの年月を過ごしてきたTRIBEとは三浦選手にとって、どういう存在ですか。

「もう自分の家に近いというか……。自宅は帰って寝るだけのもので、家よりもTRIBEにいる時間が長いかもしれないです」

――女子選手が多いMMAジムも増えてきました。特にTRIBEはあれだけ屈強な男子選手が集まる中で、三浦選手がTRIBEそして長南代表についてきた一番のポイントは何ですか。

「長南さんって、男女の区別がないんです。男だろうと女だろうとファイターとして、やるべきことをやっていないと注意される。練習も動けていないと檄が飛ぶ。今は他のジムへ出稽古に行くようにもなりましたけど、やっぱり自分が強くなるためには長南さんが指導してもらうことが一番なんだろうと思っています。長南さんも自分に厳しく接してくれるし、私も自分自身に対して厳しくできるといいますか」

――なるほど。出稽古といえば、現在は渡辺華奈選手とも練習しているのですね。

「はい。YouTubeでのコラボがキッカケですね」

――YouTubeでのコラボとは……。

「YouTubeの企画で渡辺華奈さんは柔道の乱取り稽古をお願いしたんです。そのあとTRIBEへ行ったら長南さんから『渡辺華奈さんとの企画どうだった? 勝てたのか?』と聞かれて。私が『いやぁ、勝てなかったです』と答えたら、『じゃあ勝てるまで渡辺華奈さんのところに行って来い』って(笑)」

――アハハハ、勝てるまで(笑)。

「強い女子選手と練習できる機会は少ないから、お願いしよう――と。それがキッカケで今は華奈さんとスパーリングはもちろん、フィジカルトレーニングも一緒にやらせてもらっています」

――そうしたなかで、最近ご自身の中で伸びていると感じられる部分はありますか。

「えっと……10年も格闘技をやっていると、なかなか伸びているところってパッと目に見えにくいと思うんです。もともと私はすごく運動神経が悪くて、他の人が当たり前にできることが、私はできないということも多かったんですよ。それがTRIBEの堀江登志幸さんというトレーナーさんのおかげで、すごく足が速くなりました」

――……足が速くなった!?

「800メートル走で20秒ぐらい縮まりました。あとは球技も全然できなかったのに、ちゃんとボールを投げられるようになって。するとシィオン・ヂィンナン戦で少しパンチが当たるようになったりとか。少しずつ普通の人と同じことができるようになってきているんです」

――それだけバランスや体の使い方が向上してきたということですね。

「そうです、そうです! ボールの投げ方なんて、いつも他の人に笑われるレベルでした。『お前には他の人のフォームが、どういうふうに見えているんだ?』って(苦笑)。でも堀江さんは『彼女の頭の中では、こう見えている。だから、こう修正すれば正しく投げられるようになる』と、しっかり教えてくれて。それが少しずつMMAにも生きてきていると思います」

――シィオン・ヂィンナン戦でパンチが当たったこと以外に、トレーニングの効果を感じた時はありますか。

「できることが増えてきて、一つのことに固執しなくなりました。もちろん最終的には、やることを一つに絞ることもあるとは思います。でもその時にパニクることなく、考えることができるようになったんですよ」

――一つのこと……それは「あやかロック」、首投げから袈裟固め→アームロックという極め技のことですね。これまでの試合では、あやかロックが極まらない場合に焦ることも多かったのですか。

「必死すぎてパニクっていることにすら気づいていなかったのですが、周りから見ると十分にパニクっていたそうです(苦笑)。それが今は他の動きもできるし、セコンドの声も聞こえるようになる――試合中にパニクると長南さんの声すら聞こえなくなっていて」

――その状態で6連勝してONE世界王座に挑戦していたわけですよね。素質で戦っていた部分のほうが大きかったのでしょうか。

「はい、そういうことかもしれません。今の私は違うと信じたいです。でもそれは結果で示すしかなくて。ダニエル・ケリーとのグラップリングマッチも、周りから『良い試合だったね』と言われることが多いんですよ。そう言ってくれるのは嬉しいけど、私としては勝っていないので……。今はMMAとグラップリングマッチで3連敗中という状況ですから、とにかく次の試合は勝って落ち着きたいです」

■放送予定
11月4日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN16 ジェネリン・オルシム ダニエル・ケリー ダヤニ・ソウザ チャンネル モン・ボー ライカ ルンピニー 三浦彩佳

【ONE FN16】三浦彩佳が1年8カ月振りのMMAでモン・ボーと対戦。TD&袈裟固めで削り、勝負は終盤か

【写真】三浦にとっては、ここで勝てば再びタイトル戦線に浮上できるであろうモン・ボー戦だ(C)ONE

11日(火・現地時間)、11月4日(土・同)にタイのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night16で、三浦彩佳がモン・ボーと対戦することが発表された。
Text by Kameike Shojiro

三浦にとっては今年2月のダニエル・ケリーとのグラップリングマッチ以来の試合。MMAでは、昨年4月にダヤニ・ソウザ・カルドゾと対戦してから1年8カ月振りとなる。


三浦は2019年のONE初出場からMMAで4勝3敗の戦績を残しているが、昨年はシィオン・ヂィンナンとの世界ストロー級選手権試合、さらにソウザとの復帰戦で星を落としており、タイトル戦線で生き残るためには、このモン・ボー戦が正念場となる。

対するモン・ボーは現在、ONEで2連勝中のストライカーだ。昨年12月のジェネリン・オルシム戦は10ポンドもの計量オーバーからのKO勝ちではあったが、続くカルドゾ戦では判定勝ちを収めている。

今回は前戦でカルドゾに勝利しているモン・ボーと、カルドゾに敗れた三浦が対戦することに。三浦はカルドゾ戦で開始早々に右を被弾し、得意の袈裟固めで抑えきることができず。2Rに右肩を負傷してTKO負けとなった。とはいえカルドゾのパンチを受けながらも、テイクダウンとグラウンドの展開には三浦らしさを見せた。

一方、モン・ボーはカルドゾを相手に打撃戦を展開し、得意の右を中心に攻め込んだ。タフファイトの末に判定勝ちを収めたものの、カルドゾのローと組みの前に苦戦を強いられ、終盤はスタミナを失っていたのは誰の目にも明らかだった。

もちろん単純比較はできないことは承知のうえで――互いの前戦の内容から考えれば、まず三浦にとってはカルドゾ戦のように右を被弾しないこと。そして得意のテイクダウンと抑え込みで削り、終盤でフィニッシュを狙うことが勝利のカギとなるか。

なお、プレスリリースに添えられていた三浦のコメントは以下の通りだ。

三浦彩佳
「オファーがあったときはすごく燃えました。打撃✖寝技の対戦カードで、見ている方に楽しんでもらえる試合になると思っています。何度も試合があるかないか分からない状況が続いていたので、試合ができる準備はずっとしていました。打撃、寝技、全ての局面でレベルアップしています。前回の試合からここまで、本当に苦しいことがたくさんありました。仲間たちの試合を見ていて、自分自身の存在も、このままで良いのだろうか、と自問自答する日々が続きました。この試合が決まるにあたり、たくさんの人々に協力してもらいました。本当に感謝しています。勝ってしっかり言いたいことを言います。ファンの皆さん、ずっと待っていてくれてありがとうございます。辛いとき、苦しいときも耐えてこられたのは、皆さんのおかげです。やっと復帰戦の発表ができました。最後に笑うのは私です。勝手感謝を伝えたいです。」

■視聴方法
11月4日(土・日本時間)
午前9時~ABEMA格闘チャンネル

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN09 ダヤニ・カルドゾ モン・ボー

【ONE FN09】右の精度が高かったモン・ボー、魂のスクランブルも互角で凌ぎカルドゾから判定勝ち

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
Def.3-0
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

左インローを蹴ったカルドゾが、続いて左ハイを蹴っていく。モン・ボーも軽く右ローを見せ、距離を測って得意の右を伸ばす。さらに左フックからワンツーを見せたモン・ボーは、ワンツーからスリーまで繰り出す。さらにジャブ&右ストレートを入れたモン・ボーが、しっかりと右を入れる。下がりながら左を振ったカルドゾが姿勢を乱す。

カルドゾの左フックに右を合わせたモン・ボーは、踏み込みにしっかりと右を入れてワンツーで右をしっかりと当てる。頭を下げてパンチを振りまわすカルドゾは、組んでボディロックもエルボーを打たれる。腹ばいのテイクダウンから立ち上がったモン・ボーが、離れて右を伸ばす。頭が当たる場面もあったが、直後に左ハイにも右を合わせたモン・ボーが、ステップインから右をヒットさせる。

カルドゾもオーバーハンドを繰り出し、思い切り拳を振るっていく。懸命に打ち合うカルドゾが後ろ回し蹴り、モン・ボーも様子を伺うようになる。そのモン・ボーがワンツーから左を見せ、右を打ち合ったところで初回が終わった。

2R、モン・ボーがジャブを続け右ローを蹴る。カルドゾは右カーフ、そこにモン・ボーが右を合わせる。カーフを続けるカルドゾは、太腿にローを入れたところでモン・ボーが右をヒット。続くローをキャッチしたモン・ボーがテイクダウンも、レッスルアップからボディロックテイクダウンでカルドゾがリバーサルに成功する。

サイドで抑え、肩固め狙いのカルドゾだが、ロープから出てしまい中央で仕切り直しに。足を戻せないモン・ボーだが、ステップオーバーされたタイミングで胸を合わせるようにトップを取り返す。右腕を差して、ワキ差しパスを決めたモン・ボーがサイドで抑え、スクランブルで立ちバックに。カルドゾが胸を合わせたところで離れたモン・ボーが右を当て、続いて右エルボーを打ち込む。カルドゾも左を振るうが、モン・ボーは右を連打する。カルドゾもエルボー、さらにカーフを蹴り合う。頭が当たったとモン・ボーがアピールした直後に時間となった。

最終回、モン・ボーがローに右を合わせ、ジャブを当てる。そのジャブに止まらず前に出るカルドゾに対し、モン・ボーはヒジからワンツー。カルドゾがレベルチェンジからテイクダウンを決める。バックに回ったカルドゾがRNCをセットアップも、ヒジを押し上げて体を捻ったモン・ボーが立ち上がってエスケープに成功する。

モン・ボーは左ヒジを入れ、ワンツー。カルドゾはダブルレッグも、モン・ボーがコーナーを使って耐えると体を入れ替える。右を差したモン・ボーが離れてエルボー、カルドゾも縦ヒジを繰り出す。足を止めての打ち合いに、ダブルレッグを仕掛けたモン・ボーが交わされバックを許す。

モン・ボーは胸を合わせてトップを取ると、ガードにステイし呼吸を整える。カルドゾがスクランブルから立ち上がり、最後の1分は両者が腕を振りまわし、突進するようにダブルレッグを見せる。クリンチから離れ、拳を交換。カルドゾが飛びヒザ、モン・ボーが飛び蹴りを繰り出し、両者は跳びあがってヒジを振り下ろし15分間を戦い切った。

「ボス、5万ドルをください」とアピールしたモン・ボーは「チームが一丸となってタイトルを狙っている。グラウンドとグラップリングの練習をハードにしてきて、その成果があった」と話した。

魂の激闘は体力のある間にパンチの精度が上だったモン・ボーが判定勝ちを手にした。


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【ONE FN09】大量離脱後ラカイの正当後継者ジャンロ・サンジャオ「ストライカーのチームでない」

【写真】セレモニアル計量では、魂の咆哮を見せたジャンロ (C)ONE

本日22日(土・現地時間)に、すぐにスタートを切るONE Fight Night09で、ジャンロ・マーク・サンジャオがマティアス・ファリネリと対戦する。

結果的にリミットに対し4.75ポンドオーバーだったアルゼンチン人選手との対戦となったこの一戦、計量前に大量離脱劇が起こったラカイの現状とこれからについて、20歳の若きリーダーに尋ねた。


──ジャンロ、12月にチーム・ラカイで会ってから色々なことが起こりました。あの時、2023年には元々戦う予定だったマティアス・ファリネリと試合をしたいという話をしており、それが今回実現しました。

「もともと戦う予定だったから、凄く自信はあるよ。彼はグラップラー、柔術ファイターだね。過去の全試合で一本勝ちをしている。でも、僕も彼と柔術で戦っても問題ないよ。もちろん打撃で戦って、組み技にいかない展開でも僕は勝てる。立ち技でも寝技でも、僕が勝つ」

──ところでエドゥアルド・フォラヤン、ケビン・ベリンゴン、ジョシュア・パシオらがチームを離脱しました。かなりショッキングな出来事がラカイに起こったと言わざるを得ないです。

「とにかく、僕ができることは練習を続けることだったから。自分のやるべきことに集中してきたよ。そして、この試合、自分のキャリアアップのことを考えてきた。もちろん、ショックだったよ。でも起こったしまったことは仕方ない。僕には何もできないし……よりチームを強くするために、僕らの世代が彼らのようにチャンピオンにならないとね」

──エドゥアルドとジョシュアが、米国に向かいました。日本でも米国でないと強くなれない、日本で強くなれるという二極化した考えがあります。

「海外で練習することは、凄く良いことだと思う。同時にそれがホームタウンでできるなら、なおさら良いよね。僕にとってはラカイの素晴らしいチームメイトとの練習が一番。チームで強くなれると思っている。

彼らが抜けたことでラカイが弱くなった──それだけは思われたくないし、そうならないようにしないといけない。僕らはチームを強くする。それを証明するにはベルトを取り戻すこと。今回の件は僕らにとって、モチベーションになっているよ。第一世代より、良い練習をしてトップに立つ。チームで強くなる。それが僕らのルーツだからね」

──ところで朝の7時に戦うことになりますね。

「こんな時間に戦うのは初めて。会場入りも相当に早い。でも、基本的にフィリピンとは1時間の時差があって、僕らは午前中にスパーリングをしているから問題ないと思っている」

──リングでの試合は?

「アマチュアの時にリングで戦ってきたけど、こういう舞台では新しい経験。チャレンジになるね。チーム・ラカイは健在だよ。次の試合でラカイは、ただのストライカーのチームでないことを証明するよ」

■放送予定
4月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN09対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者] ジョナサン・ハガティー(英国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
モーリス・アベビ(スイス)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
箕輪ひろば(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)
イシ・フェティケフ(豪州)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ムエタイ149.5ポンド契約/3分3R>
ハン・ツーハオ(中国)
エイサー・テン・パウ(米国)

<149.75ポンド契約/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

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