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BELLATOR Brave CF MMA MMAPLANET o ONE PFL Road to UFC UAEW UAEW39 UFC アフメッド・ファレス アリ・アルカイシ ジャマル・ラステム ボクシング モチャメド・マカエフ ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラ 吉野光

【UAEW39】砂漠で戦う男、吉野光。元王者と対戦。マカエフ&ストリーグル出場のフェザー級戦線も注目

【写真】今は裏街道かもしれないが、この道はメインストリームに通じる(C)

18日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUAE Warriors39に日本から吉野光が出場し、ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラと対戦する。

吉野のUAEW参戦は昨年10月のジャマル・ラステム戦以来、5カ月振り2度目となる。


砂漠で戦う男、吉野光。Road to UFC出場を狙うとも伝わってくる吉野は、2度目のUAEW出場で前バンタム級王者と対戦することとなった。オリヴェイラは2021年3月にサビエ・アラウイを破り、昨年7月にその後PFLに進出したアリ・タレブに敗れるまでベルトを巻いていたファイターで、1度防衛にも成功していた。

つまり、吉野は砂漠のフィーダーショーでタイトル戦線に位置しているメッチメイクとなる。必殺の大内刈りと、下になってもテッポウがある吉野に対し、オリヴェイラはハイや右ストレートにKOパワーを持つ。反面、ガードが疎かになるのでそこに打撃という欲よりも、粗さをついて組み伏せる──そんな戦いでUFCスカウトの目に留まるファイトがしたい。

(C)BRAVE CF

なお今大会のメインは砂漠の独立王国BRAVE CFで活躍してきたチェチェン系オーストリア人ファイターのモチャメド・マカエフが、同じく同プロモーション初出場となるバグドス・オルシャバイと対戦する注目カードが組まれている。

ボクシング&レスリングのラッシュ力でド迫力のファイトを展開するマカエフだが、オルシャバイもカザフのアラッシュ・プライドのトップファイター。中央アジアでコーカサス系やスラブ系の強力なレスリングベースを持つファイターと、スクランブルが融合した喧嘩ファイトを勝ち抜いてきた。

マカエフ✖オルシャバイはコンテンダーシリーズで組まれてもおかしくない──そんなフェザー級マッチだ。そのUAEWフェザー級戦線制覇に元UFCファイター、世田谷育ちのピーノファイター=マーク・ストリーグが乗り出す。

今回は150ポンド契約マッチだが、イタリアの元Bellatorファイター=ヴァルテル・コリアンドロとの内容如何によっては、即タイトル戦も見えてくる。

UAEWのヨルダン人フェザー級王者アリ・アルカイシは翌日のUAEW40:UAEW Arab10でONEベテランのエジプト人ファイター=のアフメッド・ファレスの挑戦を受ける。

欧州、中近東、ブラジル、中央アジア、アフリカを対象に人材発掘&再生=厳しいサバイバルウォーが繰り広げられているUAEWに、東と東南アジアから吉野&ストリーグルが挑む。彼らに続く選手が現れるのかも気になるUAEWだ。

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ACA Brave CF BRAVE CF53 BRAVE CF55 MMA UFC アザット・マクスン アス・アルマバエフ アリ・バガウティノフ アレクサンダル・ドスカルチュク カスム・カスモフ ガムザット・マゴメドフ ブライン・オドリスコール ホゼ・トーレス ムハマド・モカエフ モチャメド・マカエフ

【BRAVE CF55】フライ級王座決定T準決=バガウティノフ✖ホゼ・トーレス決定!! マカエフ✖カスモフも!!

【写真】ついにバガウティノフ✖トーレスの準決勝が行われる。ムハマド・モカエフはトーレス有利と予想していた (C)BRAVE CF

11月6日(土・現地時間)、ウクライナ国境にほど近いロシアはロストフ・ナ・ドヌーでPRO FCとの共同プロモーションで開催されるBRAVE CF55の陣容が固まりつつまる。

メインはBRAVE CFフライ級王座決定トーナメント準決勝=アリ・バガウティノフ✖ホゼ・トーレス、コメインでモチャメド・マカエフ✖カスム・カスモフのバンタム級マッチが組まれている。


BRAVE CFの最軽量級王座決定トーナメントは昨年9月24日のBRAVE CF42で開幕──本来は準々決勝4試合が消化される予定だったが、ダスティン・オーティズと対戦予定のマルセル・アドゥルの早々に負傷欠場し、QFの1試合が別大会にスライドされた。

ここから交通整理が必要なほど紆余曲折が見られた同トーンメントの進捗状況は以下の通りだ。

BRAVE CF4ファイトウィークになり、ザック・マコウスキーと対戦するはずだったアブドゥル・フセインが計量中に体調を悪化させ、この試合は延期とならずマコウスキーの不戦勝に。

結果2試合のみ実施された準々決勝では、まずヴェリムアド・アルカソフがフラービオ・ケイロスを判定で下し準決勝進出を決めた。しかし、トーレスはショーン・センテーラとドローで3月最終週のBRAVE CF49で再戦が組まれることに。

が、今度はセンテーラが負傷欠場となり、トーレスの不戦勝が決定し、同大会で彼はキャッチウェイト戦でブライン・オドリスコールを下し留飲を下げている。

BRAVE CF49の翌週に開かれた50回記念大会では準決勝=アルカソフ✖マコウスキーがまず実施され、前者が判定勝ちでファイナル進出を決めた。

直後に1試合残された準々決勝でようやくオーティズがプロモーションデビューを果たし、1月にBRAVE CFに合流したアリ・バガウティノフとUFCベテラン対決で相対するも判定負けとなった。それから7カ月を経て、バガウティノフ✖トーレスと準決勝が11月6日にようやく実現する。

この間、フライ級戦線ではM-1フライ級正規王者のアレクサンダル・ドスカルチュクに母国カザフスタン大会=BRAVE CF53でRNCを極めて勝利したM-1暫定フライ級王者のアス・アルマバエフ

さらに同大会でBRAVE二勝目を挙げたオクタゴン・フライ級王者のアザット・マクスンという2人のカザフ勢が合流。

加えてダゲスタン系英国人の超新星ムハマド・モカエフが順調にキャリアを重ね、今大会でBRAVE初出場となる──12勝3敗のロシアン=リズヴァン・アブエフと、UFCに次ぐと言っても過言でない陣容を誇るようになっている。

そんな実力者揃いのフライ級も、ベルトの持ち主が決定しないと回り始めず、スタック状態だ。

実力伯仲もディフェンス能力でバガウティノフが僅差で、トーレスをリードしているように思われる準決勝の行方が気になる一方で、早々のファイナル実行が期待されるBRAVE CFフライ級戦線だ。

8月のイタリア大会でキャリア11戦目、バンタム級転向初戦で54秒KO負けを喫したマカエフの復帰戦は、戦績13勝1敗のカスモフが相手とプロテクトのプの字も感じられない非常に厳しいファイトが用意された。

アクマット・ファイトクラブ所属の強豪カスモフ、正念場のマカエフ、そのマカエフを破ったKHK MMA所属のガムザット・マゴメドフらが、スティーブン・ローマンが返上したBRAVE CFバンタム級王座を巡る戦闘地域に赴いている。

米国、ブラジル、ロシア、中央アジア、欧州勢らが虎視眈々と王座を狙うフライ級に対し、国籍こそオーストリアだがチェチェン人のマカエフ、バーレーン在住のダゲスタン人マゴメドフ、ACAの虎の穴アクメットFC所属のカスモフと──コーカサスの戦闘民族が砂漠のバンタム級王座を争う状態になっている。

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Brave CF BRAVE CF52 MMA アブドゥル・アブドゥラギモフ ガムザット・マゴメドフ ヌルスルタン・ルジボエフ ブログ モチャメド・マカエフ モハメド・サイード・マレム モハメド・ファフレディン

【BRAVE CF52】計量終了 バンタム級初陣モチャメド・マカエフ、ルジボエフ✖アブドゥラギモフに注目

【写真】計量を終え、この症状を浮かべたマカエフ。ケージの中でのパフォーマンスは向上するのか──気になる (C)BRAVE CF

7月31日(土・現地時間)、1日(日・同)にイタリアのミラノで現地のGolden Cageと共同開催される無観客大会=BRAVE CF52「Bad Blood」の計量が行われた。

メインは4月1日の50回記念大会で組まれていたBRAVE CFミドル級王座決定戦=ミドル級王者モハメド・ファフレディン✖モハメド・サリード・マレムがリスケされている。4月はファフレディンが体調不良に陥り、試合直前に欠場が決まり、マレムとの対戦は4カ月遅れて実施されることとなった。

ファフレディンが92.3キロ、マレムが91.6で計量を終えると、フェイスオフ後も睨み続けるミドル級チャンピオンに対し、マレムは我関せず正面を向いて撮影に応じた。


初のイタリア大会、地元イタリア勢やイタリア在住のモルドバ勢を中心に欧州のファイター、そしてロシア系と中央アジア系が集まりBRAVEらしいマッチアップが揃っている。

ベラエティが顔ぶれのなかでも要注目は、バンタム級初戦を迎えるデビュー以来10連勝中、オーストリア在住のチェチェン人ファイター=モチャメド・マカエフだ。流派は不明だがJrで空手、そしてキックの世界王者となったマカエフは、テイクダウンを織り交ぜて力強いファイトをフェザー級でも展開してきた。それでも上背やリーチがないため、さらに上を目指すために階級を落とすことにしたのということだろう。

対戦相手のガムザット・マゴメドフはキャリア6戦5勝1敗、その1敗はJP・ベイスに喫した反則負けだ。IMMAFの世界王者でバーレーンのKHK所属、つまりBRAVE CFによって育て上げられてきた選手といえる。レスリングベースのマゴメドフは、そのKHKで打撃とグラップリングの修得中で、「マカエフと戦えることで、さらにステップアップできる。打撃でも問題なく戦える」と意気込みを語っていた。

一方、マカエフも「彼やレスラー。テイクダウンを切って、打撃を入れる」と宣言。そのマカエフは減量が相当に厳しかったようで、下着を脱いで計量をパスしバキバキボディで雄叫びを挙げている。

フェザー級でも体力負けは特にしてないかったマカエフだけに、この減量がどのような影響を及ぼすか。

ここまでルジボエフの背が高いことが計量で判明した

さらにセミ前のアブドゥル・アブドゥラギモフ✖ヌルスルタン・ルジボエフのスーパーウェルター級のタイトルコンテンダー争いというべき、81キロ契約戦も楽しみだ。

元ウェルター級王者で現スーパーウェルター級チャンピオンのジャラ・フセイン・アルシラウィと1勝1敗、彼に喫した敗北がキャリア唯一の黒星のアブドゥラギモフは、テイクダウン&抜群のコントロール力を持つ。

バックからRNC、がぶってフロント系チョークというフィニッシュもあるアブドゥラギモフに対して、ルジボエフはテイクダウン狙いやサブミッションをカットして、打撃を入れるストライカーだ。BRAVE初陣ではイブラヒム・マネの三角絞めをスラムで叩きつけKO勝ちを収めている。瞬発力だけでなく、耐久力のあるルジボエフだけにアブドゥルギモフのコントロール&パウンドを凌ぎ、攻め疲れがあるようだと一気にパウンドで試合を決めることもあるが、ステディさアブドゥルギモフが有利といえるだろう。

■視聴方法(予定)
6月5日(金・日本時間)、
午前3時00分~ FITE
午前3時30分~ BRAVE TV

■ BRAVE CF52計量結果

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハメド・ファフレディン:92.3キロ
モハメド・サリード・マレム:91.6キロ

<ミドル級/5分3R>
エンリコ・コルテーゼ:84.3キロ
ルスタン・ジエフ:83.9キロ

<81キロ契約/5分3R>
アブドゥル・アブドゥラギモフ:80.5キロ
ヌルスルタン・ルジボエフ:81.0キロ

<ライト級/5分3R>
ヴァレリュ・ミルシャ:70.4キロ
アユブ・ガジエフ:70.7キロ

<バンタム級/5分3R>
ガムザット・マゴメドフ:61.7キロ
モチャメド・マカエフ:61.6キロ

<スーパーライト級/5分3R>
アフマド・ラバン:75.2キロ
ビルジリュ・フラシネック:74.6キロ

<スーパーライト級/5分3R>
ブノワ・サンドニ:75.3キロ
アルカイツ・ラモス75.0キロ

<フェザー級/5分3R>
エリアス・ブグズダム:66.2キロ
ブリス・ピコ:64.8キロ

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Brave CF40 other MMA Report シェイブ・ユセフ ブログ モチャメド・マカエフ

【Brave CF40】「スマートに戦いたい」──マカエフがユセフとの新鋭対決をTD&コントロールで勝利し10連勝

<フェザー級/5分3R>
モチャメド・マカエフ(オーストリア)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
シェイブ・ユセフ(英国)

長身のユセフに対し、マカエフが左右のフックを振るい左ジャブにローに合わせる。ジャブから右ハイを蹴っていったマカエフが、ジャブをヒット。続いて右ストレートから左ハイを繰り出すなど序盤からアグレッシブなマカエフに対し、ユセフは右ローを蹴っていく。ユセフはシングルレッグからケージにマカエフを押し込み左エルボーを見せる。

金網から離れたマカエフ、ユセフは左に回る。右カーフで体がよれたユセフが再びシングルレッグも、マカエフが足を抜く。左ミドル、左ボディを入れたユセフに対し、マカエフはダブルレッグで組みつきバックに回る。後方から足を払ってテイクダウンを狙うマカエフが、太腿にヒザを打ち続ける。さらに脹脛を蹴り、後方に寝転んで寝技に持ち込もうとする。その勢いで後方に回り立ち上がったユセフだが、マカエフはバックコントロールを続けており、豪快なバックスロ―で投げる。マカエフがバックコントロールのままラウンド終了を迎えた。

2R、ローの蹴り合いからジャブの差し合いを経て、ユセフがダブルでジャブを入れるとミドルを決める。組みついたマカエフは大きくリフトしてスラム、ユセフがクローズドガードを取る。ユセフは三角狙いから、腰を切って腕十字の機会を伺う。正対したマカエフは、右手首を取られ、これを振り払うとエルボーを打ちつける。足を一本抜いたマカエフだが、右腕を差したユセフはバックに回らせずスタンドへ。

直後にユセフが跳びヒザへ。距離が近ずくと、組み合いのなかでユセフのヒザがマカエフの顔面を捕える。マカエフはエルボーを返し、右フックもケージに押し込まれる。いなして中央を取り直したマカエフだったが、打撃の距離ではユセフが左ジャブ、右ロー、左フックと攻勢に出る。ならばとマカエフはダブルレッグでテイクダウン、スクランブルをがぶって潰し、ネッククランクから上を取り切る。背中をマットにつけたユセフは三角絞めを凌がれ、時間を迎えた。

打撃で攻勢のユセフだが、テイクダウンを取られる数が多く──逆転にはスタンドをキープする必要がある最終回──開始と同時にパンチを振るっていったマカエフは、タッチグローブをしようとしていたユセフにハグをして謝る。両者が離れ改めて、最後の5分間に臨む。

直後にマカエフはダブルレッグでテイクダウンを決め、スクランブルでバックへ。スラムから、立ち上がったユセフのバックを取り続けるマカエフはスイッチにも、肩に担ぎあげてスラム。倒され、バックを譲ってスタンドという状況が続くユセフは、後方に倒れ込んだマカエフに対し、ヒザ十字を狙う。すぐに足を引いて背中に回ったマカエフは腰をコントロールし、立たせては崩すという攻めを続ける。

ヒザ裏を蹴り、寝技を狙ったマカエフに対し、ユセフはここで胸を合わせることに成功し、初めてトップに。パウンドを打ち、スクランブルでバックを狙ったユセフだが、前方に落とされる。ここでバックに回ったマカエフは、再びヒザ裏を蹴り後方に倒れこんで寝技へ。

ついに両足をフックしたマカエフが、バックグラブに持ち込むとRNCを狙う。ユセフは手首を掴んで防ぎ、後方にパンチを打っていく。マカエフは股間の下でユセフを泳がせ、マウントへ。エルボーを被弾したユセフが腰を押して、スペースを作るとスクランブル。マカエフはバックを取り、持ち上げてスラムして試合を締めた。結果、ジャッジは3者とも30-27でマカエフを支持。

注目の新鋭対決をレスリング力で制したマカエフは「10連勝できて、エキサイトしている。でも絶対的にこんなものじゃない。僕はもっとできる。試合はどうなるか誰にも分からない。打撃じゃないけど、ずっとコントロールできた。ダメージを受けず、スマートに戦いたいんだ。これでフェザー級のナンバーワン・タイトルコンテンダーになっただろう。タイトルに挑戦したい。1カ月前の試合から家に戻らず、ストックホルムに来て調整していたからコンディションは良かった。ただ、ベルトが欲しい」と勝利者インタビューで話した。


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Brave CF40 News other MMA Preview シェイブ・ユセフ ブログ モチャメド・マカエフ

【Brave CF40】際という言葉が存在しないMMA、欧州若手対決モチャメド・マカエフ✖シェイブ・ユセフ

【写真】左がユセフで、右がマカエフ。公称では身長差は3センチだが、決してそんなことはないだろう。そこの身長の違いが如何に勝負に関係してくるのか見ものだ (C)BRAVE CF

Brave CF40が今夜、24日(月・現地時間)にスウェーデンのストックホルムで行われ23日(日・同)に計量が行われた。

ルーマニア2連戦から、スウェーデンでの大会は4戦目。2カ月で6度目のイベント開催となったブレイブだが、今回も開催国スウェーデン人ファイターは3選手で、このほかオーストリアから2選手、英国、ドイツ、スイス、トルコ、ルーマニアと欧州全域から10名のファイターが出場する。

とはいっても何世紀にもわたり民族が行き来し、またアジアの植民地政策時代に欧州に渡ったアジア系移民も世代を超えて現地に根付いており、国籍と民族が違うケースは当然となっている。今大会のメイン、空位のフェザー級のベルトに近づくための生き残り合戦となる新鋭対決モチャメド・マカエフとシェイブ・ユセフも、前者がオーストリア国籍のチェチェン人ファイターで、後者はパキスタン系英国人選手だ。


キャリア9勝0敗、20歳のマカエフは7月27日のルーマニア・ブカレスト大会で、チプリアン・マリシを2R終了時点で試合続行不可能に追い込みTKO勝ちを収めたばかりだ。粗さの残るボクシングとレスリングを融合させ、ケージレスリングやスクランブルで強さも見せるマカエフの組み&パンチ=ダーティボクシングは強力無比。まさに北カフカースの戦闘民族を思わせる攻撃力といえる。

対して25歳のユセフは2016年のIMMAFアマチュアMMAフェザー級世界王者で、アマMMA戦績は10勝0敗、プロデビューはACBの英国大会だ。ACBで3勝1敗という成績を残し、米国のローカルプロモーションを経て昨年12月のサウジアラビア大会でブレイブCFデビューし、今回が2試合目になる。IMMAFで結果を残した選手らしく、キック、レスリング、柔術と穴はない。ユセフは足を取るテイクダウンと共に反り投げのような豪快な投げ、そしてタイ・クリンチからヒザ&エルボーと流れるようなMMAを見せる。

なかでもエルボーはスタンドだけでなくグラウンドでもユセフの重要な武器となっている。長身のユセフは首相撲からのヒザからのエルボーの連係で、マカエフに土をつける可能性は決して低くない。一方、マカエフはその身長の差を逆手にとって懐に飛び込み、テイクダウン&スクランブルで疲弊させ、バックコントロール&フックもしくはアッパーで勝利を手することもあるだろう。両者揃ってベースが何かという概念のないウェルラウンダー、そして「際」という言葉が存在しないMMAを見せる──そんな欧州の新鋭対決といえる。

■Brave CF40計量結果

<フェザー級/5分3R>
モチャメド・マカエフ:66.2キロ
シェイブ・ユセフ:66.1キロ

<98キロ契約/5分3R>
アントン・トゥルチャル:97.8キロ
イボ・アスラン:97.6キロ

<ウェルター級/5分3R>
ダーヴィド・ヤーコブソン:77.5キロ
コルネリュ・ロタル・ラスカル:77.3キロ

<72キロ契約/5分3R>
フセイン・カジマゴマエフ:71.6キロ
スヴェン・フォルエンバッハー:70.5キロ

<ヘビー級/5分3R>
スボミニミール・キャリ:101.5キロ
ファティ・アクタス:108.5キロ

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Brave CF36 Other MMA Result トッド・スタウト ブログ マティス・ザハロフ モチャメド・マカエフ

【Brave CF36】試合結果 2週連続のブカレスト大会はハチャメチャ抑え気味で気になる新鋭も登場

【写真】Brave CFカードのオープニングマッチで勝利したマティス・ザハロフは見事な打撃を披露、今後に注目だ(C)BRAVE CF

27日(月・現地時間)にXFCとの合同興行で活動再開第2弾=ルーマニア・ブカレスト大会2週目となるBrave CF36がルーマニアのブカレストにあるベラリアHで開催された。

2週連続のブカレスト大会は前週よりもクオリティの高いカードとなっていたが、直前になったのカードも変更がメインであった。そして代役がMMA未経験のキックボクサーという1週間前と同じ力技が見られトッド・スタウトがクリスティアン・コンスタンティノフに圧勝した。

セミに登場のルーマニア・ウェルター級最強の誉れ高いイオン・ソルドゥは、まるでフルコンタクト空手のようなケンポーカラテ流の打撃でリードするも、ケビン・ルアートにまさかの逆転KOを負けを喫した。

今大会の質を良くしたのは第1試合と第2試合に出場したマティス・ザハロフと、第2試合出場のモチャメド・マカエフだ。ザハロフはアイルランド在住のラトヴィア人ファイターで、見事な打撃を披露し、カムザット・チマエフの従弟でIMMAF欧州王者から鳴り物入りでプロとなったビラル・ティプサエフに2戦目で黒星を与えた。

一方、マカエフはオーストリア在住のチェチェン人選手で、パワフルなボクシングを披露しチブリアン・マリシが3R前のインターバルで続行不可能となり、キャリア9連勝としている。

また前半戦として組まれたRXFでは第1試合に先週のBrave CF34でギロチンで秒殺されたマリアン・オラルがメチャぶりな出場で、マウント・エルボーでTKO勝ちを収めている。RXF最終試合はケンポーカラテ出身ながら寝技を駆使して戦ったダミアン・ザハリアが、アンドレイ・ヴァシンカにギロチンチョークで極めてプロ初陣を飾っている。

Brave CF36
<103.5キロ契約/5分3R>
○トッド・スタウト(トリニダードトバコ)1R2分12秒
TKO
詳細はコチラ
×クリスティアン・コンスタンティノフ(モルドヴァ)
<ウェルター級/5分3R>
○ケビン・ルアート(スイス)1R3分40秒
TKO
詳細はコチラ
×イオン・ソルドゥ(ルーマニア)
<72キロ契約/5分3R>
○マチェク・ギエルシェウスキー(ポーランド)1R1分08秒
TKO
詳細はコチラ
×ボグダン・ミハイ・スル(ルーマニア)
<フェザー級/5分3R>
○モチャメド・マカエフ(オーストリア)2R5分00秒
TKO
詳細はコチラ
×チプリアン・マリシ(ルーマニア)
<バンタム級/5分3R>
○マティス・ザハロフ(ラトヴィア)3R
判定
詳細はコチラ
×ビラル・ティプサエフ(スウェーデン)
<ウェルター級/5分3R>
○ダミアン・ザハリア(ルーマニア)1R4分49秒
ギロチンチョーク
詳細はコチラ
×アンドレイ・ヴァシンカ(ルーマニア)
<ウェルター級/5分3R>
○シモン・ダニエル・ムレシャン(ルーマニア)3R
判定
×フローリン・ピルタ(ルーマニア)
<フェザー級/5分3R>
○フローリン・シュトルグリ(ルーマニア)3R
判定
×セルジオ・マリス(ルーマニア)
<キックボクシング・ライトヘビー級/3分3R>
○アンドリュー・テイト(英国)1R0分49秒
KO
詳細はコチラ
×ユリアン・ストルガリウ(ルーマニア)
<ウェルター級/5分3R>
○マリアン・オラル(ルーマニア)1R1分25秒
TKO
詳細はコチラ
×ジョージアン・タブラ(ルーマニア)
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Brave CF36 other MMA Report チプリアン・マリシ ブログ モチャメド・マカエフ

【Brave CF36】音楽の都に住むチェチェン人ファイター=マカエフが圧倒的なボクシングを披露し9連勝達成

<フェザー級/5分3R>
モチャメド・マカエフ(オーストリア)
Def.2R5分00秒by TKO
チプリアン・マリシ(ルーマニア)

オーストリア・ウィーン在住のチェチェン人選手マカエフが左ハイを見せ、マリシがワンツーで左フックを当てる。鋭いローを蹴ったマリシの右オーバーハンドに対し、マカエフが左フック、続いて右ストレートを入れる。

マカエフの右の蹴りをキャッチして、パンチを連打したマリシがスピニングバックフィスト。かわしたマカエフは間合いをはかり、前進に右フックを当てる。ジャブの相打ちに続き、左フック、そして右アッパーをマカエフが決める。近距離のボクシングで試合をリードしたマカエフは左ジャブを続け、右フックを振るう。流血のマリシが右を放つも、距離が遠い。

マカエフはローに左ジャブを当て、マリシがバランスを崩す。打撃がドタバタしてきたマリシだが、ここでダブルレッグへ。ケージを背にして耐え、回って離れたマカエフが右前蹴りを入れ、最後にシングルレッグへ。マリシが切り、初回が終わった。

2R、左に回るマリシに対し、マカエフはオーバーハンドとアッパーのコンビでプレッシャーを掛け、ワンツーを放つ。サークリングを使い、右オーバーハンドのマリシだが踏み込みが甘い。続くマリシの右ローに左フックを当てたマカエフが、ここから左フックを連続に打ち込み、ケージ際でバランスを崩したところでハイキックを狙う。左右のパンチを連打するマカエフに対し、マリシも左を打って間合を取り直す。

頭からぶつかるような右フック、そのままシングルに出たマリシだが、マカエフはこれを切ってジャブを続ける。さらに左フックから右ハイ、右アッパー、右オーバーハンドと猛攻に晒されたマリシがケージに詰まる。マカエフが飛びヒザを狙い、その後も攻め急ぐことなくワンツー、右アッパーをヒットさせる。

ジャブ、アッパー、右ヒザと一方的に攻めるマカエフはダブルレッグを切ると、右フックから右ハイへ。この蹴り終わりにマリシが右を返すが、マカエフの左ジャブが続く。右ストレートを2発入れ、ボディを殴ってアッパーを決めたマカエフが飛びヒザ、これをマリシがキャッチしたところでほぼ一方的だった2Rがタイムアップに。

と、レフェリーがインターバル中にマリシが試合続行不可能と判断し、モチェメド・マカエフがキャリア9連勝を決めた。「待ちたくない。すぐに……いつ、どこで、誰とでも戦う」とマカエフは話した。