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45 AB BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL アンテ・デリア アンドレイ・コレシュコフ インパ・カサンガネイ クレイ・コラード ダコタ・ディチェバ チムール・カイズリエフ パトリッキー・フレイレ フィル・デイヴィス ヘスス・ピネド ヴァレンティン・モルドフスキー 渡辺華奈

【PFL2024】PFL2024シーズンに現Bellator世界王者カモーシェやパトリッキー参戦。渡辺華奈の動向は??

【写真】24日大会の結果を経て、Bellator勢の株が上がったのは事実。されどBelloator International Champions Seriesもあり、どのように振り分けられるのか楽しみだ(C)BELLATOR

PFL Champions vs Bellator Championsにわき、その世界観を拡大させたPFLが、2024年の活動に関してPFL EURO及びMENA、PPV Super SeriesとBellator International Champions Seriesに続き20日(火・現地時間)に本丸PFL レギュラーシーズンの開幕について公式発表を行っているので、ここでまとめておきたい。
Text by Manabu Takashima

4月4日(木・同)にテキサス州サンアントニオのボーイング・センターで開幕し、12日(金・同)はネヴァダ州ラスベガスのザ・シアター@ヴァージンホテル大会、19日(金・同)にイリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナとレギュラーシーズン序盤戦の日程が確定した。


サンアントニオ大会はヘビー級と女子フライ級、ベガス大会はライトヘビー級とライト級、シカゴ大会はウェルター級とフェザー級が実施される2024年のPFL。そのスローガンはザ・タフエスト・テスト・イン・MMAとなっている。

つまりは買収したBellatorのファイターがPFLレギュラーシーズンに参加するということだ。現状、各階級の出場確定が発表されたファイターは以下の通りとなっている。

女子フライ級

ダコタ・ディチェバ(C)PFL


ダコタ・ディチェバ(英国※2023年欧州リーグ王者)
リズ・カモーショ(米国※現Bellator世界王者)

フェザー級

ヘスス・ピネド(C)PFL


ヘスス・ピネド(ペルー※2023年シーズン世界王者)
チムール・カイズリエフ(ロシア)

ライト級

クレイ・コラード(C)PFL


クレイ・コラード(米国)
パトリッキー・フレイレ(ブラジル※元Bellator世界王者)

ウェルター級

マゴメド・ウマラトフ(C)PFL


マゴメド・ウマラトフ(ロシア)
アンドレイ・コレシュコフ(ロシア※元Bellator世界王者)

ライトヘビー級

ヤコブ・ネドー(C)PFL


インパ・カサンガネイ(2023年シーズン世界王者)

ヤコブ・ネドー(2023年欧州リーグ王者)

フィル・デイヴィス(米国※元Bellator世界王者)

ヘビー級
アンテ・デリア(クロアチア)
ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア※元Bellator暫定世界王者)

まだロースターの半分も明らかになっていないが、ウェルター級、ライトヘビー級、ヘビー級にBellator世界王者経験ファイターが出場しており、特筆すべきは女子フライ級は現役王者のカモーシャがラインナップに加わっている点だ。

新階級だからこそPFLには世界王者が存在しておらず、Bellatorの現役チャンピオンの参戦となったのであれば、気になるのは渡辺華奈の動向だ。Bellator王座奪取を目標に掲げていた渡辺だが、王座不在のBellator International Champions SeriesよりもPFL参戦の可能性がグンと高まったのではないだろうか。

さらに彼女以外に日本人選手のPFLレギュラーシーズン投入は見られるのか、引き続きオフィシャル発表を待ちたい。

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45 AB BELLATOR Bellator302 Cage Warriors MMA MMAPLANET o PFL PFL vs Bellator YouTube カヴァナウ カール・ムーア コーリー・アンダーソン フィル・デイヴィス リア・マコート ワジム・ネムコフ

【Bellator302】PFL傘下Bellatorが北アイルランドでテイクオフ!! メインは世界LH戦=アンダーソン✖ムーア

【写真】チャンピオン対決後だけに、ちょっと地味なリスタートに(C)Bellator

5 日(月・現地時間)、PFLより3月22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナでBellator302「Anderson vs Moore」を開催することを発表した。
Text by Manabu Takashima

Bellator Champion Seriesの第一弾となる同大会、先月24日に行われたPFL vs Bellatorの会見でピーター・マリーCEOが明言していたように新しいBellatorはベルファーストからスタートを切ることとなった。

メインはワジム・ネムコフが返上したBellator世界ライトヘビー級王座を賭けてコーリー・アンダーソンとカール・ムーアが対戦する。またコメインでリア・マコート✖シネード・カヴァナウの女子フェザー級マッチが組まれることも合わせて明らかとされている。


Bellatorは欧州中心、アジアと米国2大会という当初のプラン通り北アイルランドから戦いが再開される。また、Bellatorを買収を発表した際に毎大会2つのチャンピオンシップを組むという話もあったが、コメインが世界戦でないことから、この辺りは軌道修正が加えられたか。

アンダーソンはBellatorライトヘビー級ワールドGPファイナルで前王者ネムコフとNC、仕切り直しの王座挑戦では有利と見られるなかで判定負けを喫した。その後、昨年6月にフィル・デイヴィスをスプリット判定で下し、今大会で3度目の正直を誓う。

対するカール・ムーアはお隣アイルランドのファイターで、Cage Warriorsライトヘビー級王者からBellatorにステップアップし、ここまで4連勝中で初めて世界のベルトに挑む。

EU離脱後、英国では欧州との貿易に関税が掛かるようになっていたが、アイルランドと地続きの北アイルランドでは従来通り物流がキープされ、逆に英国本土との間で通関検査が必要となっていた。

もととも日本でイギリスと呼ばれる国はグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国という正式名称を持ち、北アイルランド、ウェールズ、スコットランド、そしてイングランドの4つの国から成り立っている単一主権国家だ。

対してアイルランドは英国とは別の独立国家だが、同じ島であり両者の結びつきは強い。スポーツにおいてもサッカーはアイルランドと北アイルランドが別々のリーグを持つが、ラグビーは統一リーグとなっている。

加えてご存知のように宗教上もプロテスタント……なかでもイギリス国教会信者が多数を占める北アイルランドと、カトリックのアイルランドの宗教上の争いを絶えなかった。

特に北アイルランド国内ではユニオニスト、過激派のロイヤリストというプロテスタントと、ナショナリストと過激派のリパブリカンというカトリック信者の間で対立形式が存在していた時期もあり、IRA闘争など血生臭い時代も長く続いた。

EU発足後、欧州内の国境の意味合いが薄まることで両国の関係も急速に和平に向かい現在に至るが、日本からすると政治&経済と共に宗教、さらにスポーツとイメージし辛い状況にある。

ような北アイルランドのファンは、アイルランド人のムーアの世界王座奪取を後押しするのか。その空気がどうなるのかが気になるのは、コメインの女子ファザー級戦が北アイルランド✖アイルランドの対抗戦となっているからだ。

マコートはベルファーストから15キロ南下したセイントフィールド出身のご当地ファイターながら、アイルランドのチャールズタウンにあるSBGチャールズタウンで練習していた時期がある。

対してカヴァナウはアイルランド人で、SBGの本部に籍を持つファイターだ。

Bellator在籍が8年目を迎えたカヴァナウは、38歳。マコートは5年目の31歳で、前者がサークルケージで6勝6敗なのに対し、後者は7勝2敗と勢いがある。とはいえ、2年前の2月に両者は対戦しており、カヴァナウが判定勝ちを収めている。

このようにアイルランド及び北アイルランド色の強い上位カードを採用したPLF版Bellatorだが、米国在住ファイターの出場はどれだけあるのか。世界を転戦するスタイルを採用し、これまでのように米国の比重が高くないBellator Champion Seriesだけに、どのようなラインナップが揃うのか。どれだけ半年前までのBellatorを連想させるイベントになるのかは、非常に気になるところだ。

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BELLATOR o UFC キック コーリー・アンダーソン フィル・デイヴィス メルヴィン・マヌーフ

Bellator297:メインイベント・ワジム・ネムコフ vs. ヨエル・ロメロ

ライトヘビー級タイトルマッチ5分5R。王者ネムコフはP4Pランキングでも2位。ロメロはライトヘビー級3位。

ネムコフはBellator9戦無敗。昨年のGP決勝こそ、バッティングによるカットでノーコンテストとなったが、11月に組まれたコーリー・アンダーソンとの再戦ではタックルを切りパンチを入れる展開で判定勝ち。30歳。

ロメロはUFCミドル級で4度タイトルに挑戦しているが、うち2度は体重オーバーで、勝ってもタイトルが獲得できず。UFCとの契約が切れ、Bellatorに参戦すると、階級をライトヘビーに上げてその年に開催されたライトヘビー級GPにエントリーしたが、メディカルチェックをクリアできず欠場。その後、仕切り直しで組まれたBellatorデビュー戦は元王者のフィル・デイヴィスにスプリット判定負け。そこからアレックス・ポリッツィとメルヴィン・マヌーフに勝利して今回のタイトル挑戦権を得たが、ネムコフからは実力ではなく、知名度での抜擢であると評されている。46歳。

ネムコフボディに前蹴りをヒット。左右の蹴り。ケージまで下がったロメロ。右。ロメロまだ様子見。手が出ていない。ネムコフがどんどんパンチ・ミドルを入れる。ハイ。右をヒットさせてケージに詰めて左右の蹴りをヒット。打たれているロメロ。手が出ない。また前蹴り。ようやくインローを一発放ったが、右を返すネムコフ。ロメロスーパーマンパンチ。ネムコフの右にインローを合わせて、ネムコフ一瞬膝を着いたがすぐ立つ。右ストレートがヒット。またインロー。足が流れるネムコフだが、パンチ連打からバックスピンキックをヒット。ロメロのインローに右ストレートを合わせてヒット。打撃を入れていくネムコフ。ゴング。

1Rネムコフ。いつも通り待ちの構えのロメロに対し、リーチに勝るネムコフがどんどん打撃を入れている。

2R。右ボディを入れるネムコフ。前蹴り、ワンツー。ロメロ出るが手が出ない。ネムコフの打撃をもらうのみ。まだ大きなダメージはないが、攻め手もないまま時間が過ぎて行く。ネムコフの右がヒット。飛び込んで左を放ったロメロだが空振り。また左の大振りだが空振り。残り1分。ネムコフ左ミドル。ワンツー。ケージを背負ったロメロ。またワンツーを入れるネムコフ。残り10秒の拍子木が鳴るが、出ないロメロ。ゴング。

2Rネムコフ。

3R。詰めていくロメロだがネムコフのアッパーがヒット。さらに右フックがヒットしぐらついたロメロ。ネムコフ詰める。ケージを背負ったロメロ。パンチを打ち込むネムコフ。ロメロ腕でブロックしているが、完全に足が止まった。ロメロパンチで出たがネムコフの右がヒット。ワンツーから左ハイ。ロメロ口が開いている。弱々しい表情。バックスピンキック。大げさにふらついているロメロ。三味線か?出てきたネムコフにロメロの左フック。かすめたのかスリップなのか倒れ込んだネムコフ。上になるロメロだがネムコフ立ち上がる。がぶるロメロだが振りほどき離れた。しかしロメロ出るのではなくふらつく。ゴング。

3Rもネムコフ。倒れたのはスリップの模様。

4R。ふらふらしてるロメロ。だがむしろ手数は増えている。ワンツーを入れるネムコフ。ジャブがヒット。さらに膝。舌を出したロメロ。ボディを打ち込むネムコフ。どんどんパンチをヒットさせるネムコフ。しかしロメロは効いているのかわからない。左フックを出したが空振り。ネムコフワンツー。またワンツー。ヒットしているが。出ていくロメロだが、ネムコフ冷静にパンチを当てていく。ロメロも手を出しているが空振りが多い。パンチ連打がヒットしたネムコフだが、また舌を出すロメロ。残り1分。ロメロ飛び込んでパンチをヒット。だが浅いか。ゴング。

4Rネムコフ。しかしロメロ、底が知れない。

5R。パンチを入れていくネムコフ。タックル。切ったロメロ。膝を見せる。詰めてきたロメロに、距離を取ってパンチをヒットさせるネムコフ。右から左ハイがヒット。ロメロの左はかわした。また左。出てくるロメロだが、距離をキープするネムコフ。ネムコフもタックルを見せるが切っているロメロ。組んでケージに押し込んだロメロ。ダブルアンダーフック。ネムコフクリンチで時間を使う。残り1分10秒でテイクダウン。下からホールディングして凌ぐネムコフ。ノースサウスの体勢。腹しか殴れないロメロ。パウンド。タイムアップ。

三者49-46でネムコフが王座防衛。

ネムコフ完勝ではあったが、仕留めさせず最終ラウンドに盛り返したロメロは幻想を残す敗戦。

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BELLATOR Bellator297 MMA MMAPLANET o ONE PRIDE RIZIN UFC   その他 アーチー・コルガン エマニュエル・サンチェス カイル・クラッチマー カール・ムーア ガジ・ラバダノフ コーリー・アンダーソン ゴカン・サリカム ジャリール・ウィリス セルジオ・ペティス ダニエル・ジェイムス チムール・カイズリエフ パトリシオ・フレイレ ピーター・バウシュト フィル・デイヴィス ベラトール ヨエル・ロメロ ラマザン・クラマゴメドフ ワジム・ネムコフ 平良達郎

【Bellator297】ポストGPの主役候補、アーチー・コルガン「リスクを冒さないなら普通の仕事をやる」

【写真】自宅の壁にはハルクのカバーが飾らている。「俺はハルクが大好きなんだ。でも、去年配信されたシーハルクはグラフィックが最悪だった。あのデアデビルの描き方も……何やってんだって思ったよ」辛口の印象を述べていた(笑)(C)MMAPLANET

16日(金・現地時間)、イリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナで開催されるBellator297「Nemkov vs Romero」で、アーチー・コルガンがエマニュエル・サンチェスと戦う。

(C)BELLATOR

メインでBellator世界ライトヘビー級選手権試合=ワジム・ネムコフ✖ヨエル・ロメロ。

コメインでBellator世界バンタム級選手権試合=セルジオ・ペティス✖パトリシオ・フレイレが組まれた今大会。2つの世界戦、特に後者は日本のMMA界とも関係し、またパトリシオの過激な階級変更も話題になっている。

そんな頂点を争うカードがメインカードで組まれた今大会はプレリミで要注目のライト級戦が組まれている。いまだ準々決勝が終了していないライト級ワールドGPだが、ベラトールではGP後を睨んでライト級のアップカミング・ファイターに対し、実力査定マッチを用意した。ONEから転じたピーター・バウシュトがRIZINとの対抗戦で勝利したガジ・ラバダノフと戦う一戦、そしてコルガン✖サンチェスがそれに当てはまる。

アマ3連勝、プロでは7連勝中のコルガンは強力なテイクダウン能力を持つレスラーだが殴り合い上等、「リスクを冒さないなら、普通の仕事やっている」と言い放つ豪快なファイターだった。


──アーチー、約2週間後にエマニュエル・サンチェスと戦います(※インタビューは6月1日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「またファイトウィークがやってくるだけでも、嬉しいよ。8週間、トップギアでハードワークをこなしてきたからね。残りの2週間も、この調子でいきたい」

──今回の試合に向けて、準備はホームタウンでしてきたのでしょうか。

「そうだよ、コロラド州デンバーのジェネシス・トレーニングアカデミーで練習し、スパーはエレベーション・ファイトチームでもやってきた。確かにエレベーションにはフライ級の日本人が来ていたよ。体格が違うから、一緒に練習することはなかったけどね」

──きっと平良達郎選手ですね。ところで無敗の新鋭アーチーについて、まだ我々は分かっていないことが多いです。格闘技との出会いは?

「レスリングを始めたのは4歳の時だ。兄が地域のレスリングクラブに通っていて、『一緒にやろう』と誘われたのがきっかけだよ。大学の時にワイオミングで5年間、D-1レスリングを戦ってきた以外は、ずっとデンバーに住んできた。カレッジでの戦績はあまり詳しく覚えていないけど140勝で30敗ぐらいだと思う」

──マイルハイシティに住んでいると、大学時代もスタミナ面でアドバンテージがあったのではないでしょうか。

「それがね、ワイオミングで僕が住んでいた時はデンバーよりも高いところだったんだ(笑)」

──OMG!!

「デンバーより、600メートルほど標高が高くて。2200メートルほどあった」

──そこでレスリングをやっていたとなると、アーチーはスタミナ・モンスターですね。

「アハハハハ。きっと慣れていない人は、あそこで運動をすると頭痛がして高山病になってしまったと思うよ」

──MMAファイターになろうと思ったのは?

「レスリングを辞めた時、もう自分は戦うことはない。終わったと思っていたんだ。それが普通のウェイトトレで、今のヘッドコーチに出会って。気がつけば、MMAを始めてアマチュアも含め10連勝していた(笑)」

──レスラー時代にMMAに興味はあったのでしょうか。

「子供の頃、PRIDEのファンだった。ランペイジが好きで、RIZINにはヴァンダレイ・シウバ、アンデウソン・シウバ、チャック・リデルも出ていた。凄く興味深かったよ。UFC? UFCがPRIDEを買収して、PRIDEが終ってから視るようになったよ。いや、その前から視ていたかな。とにかくランペイジの大ファンでPRIDEを見ていたんだ。それでPRIDEが好きなった。PRIDEルールはクレイジーだよ。ショーグンの試合を視るのが面白かった。もちろん、俺はユニファイドルールで戦っているけど、RIZINとのコラボショーに出れば4点ヒザを思い切り蹴り込むよ。とにかく、子供の頃から日本で戦うのは夢だった。マウント・フジを見て、スジを食べたい。そんなこともガキの頃に夢見ていた。あのスシがベルトの乗って回ってくるのを、食べたくてしょうがなかったんだ(笑)」

──RIZINとBellatorの対抗戦に出場するために手っ取り早いのはライト級のトップになることです。ただし今、ライト級ワールドGPが行われています。その裏でポスト・ワールドGPを睨んだ試合が組まれている。アーチーの次の試合もそういう戦いだと思います。

「エマニュエルは30戦近くキャリアのある、経験豊かなファイターだ。だから、最高の状態でケージに上がってきてほしい。そういう相手に勝ちたい。そのために自分のやるべきことをやる。ただトップになることに関しては、急いでいない。もちろん世界ライト級王座がゴールだ。でも、今じゃない。トーナメントが終ってから、現実的になってくるだろう。つまりはそれまでに3試合か4試合戦って、連勝を伸ばすことができる。

トーナメントが終わる頃には、俺がタイトルに挑戦する力があることを誰もが認めるようになっているだろう。まぁ、今回の試合で勝てばGPの準々決勝で負けた選手と戦いたいと思っている。マネージャーともそういう話をしているよ」

──なるほど。ところでアーチーはレスリングがベースですが、打撃を使うことが多い。そのために相手のパンチを被弾することもありますね。

「レスリングをやろうと思えば、いつでもできる。15分間、レスリングでコントロールすることも容易い。ただ、打撃戦だって恐れていない。多くのレスラーがMMAでもレスリングだけで戦うだろう? きっと怖いんだよ。でも、俺は怖くない。殴られることを恐れることはないんだ。ファイトがしたい。そして、MMAを戦ううえでレスリングだけでなく、コンプリートファイターだと皆に認められたいから。

レスラーやグラップラーは打撃戦が嫌なわけじゃなくて、殴られるのが怖いんだ。ちゃんとトレーニングの時から殴られておけって(笑)。俺だって、最初は少しは恐れていた。でも練習で殴られるから、怖くなくなったんだ。今は全く怖くない。殴り合いも大歓迎だ。

殴り合いはリスキーさ。でも、リスクを冒さない試合をするぐらいなら普通の仕事をやっている。俺はファイトするためにMMAを戦っているんだ。何より自分がやってきたトレーニングを信じている。試合が始まれば、ただ戦うだけ。試合前にどれだけ綿密に作戦を立てようが、その作戦を実行するには逃げのファイトをしちゃいけないんだ」

──では金曜日の夜、今後はさらに上の相手と戦うチャンスを得るためにも、どのようなファイトを皆に見せたいと思っていますか。

「ファン、プロモーターの皆に、自分よりずっと経験豊かな相手に勝ち、俺はチャンピオンになる器なんだと見せつけたい。俺はその他大勢のファイターじゃない」

■視聴方法(予定)
6月17日(土)
午前6時30分~ U-NEXT

■ BELLATOR297計量結果

<Bellator世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]ワジム・ネムコフ: 203.8ポンド(92.44キロ)
[挑戦者]ヨエル・ロメロ: 205ポンド(92.99キロ)

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]セルジオ・ペティス: 134ポンド(60.78キロ): 133.8ポンド(60.69キロ
[挑戦者]パトリシオ・フレイレ: 134.2ポンド(60.87キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
コーリー・アンダーソン: 205ポンド(92.99キロ)
フィル・デイヴィス: 206ポンド(93.44キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ダニエル・ジェイムス: 265 ポンド(120.2キロ)
ゴカン・サリカム: 246ポンド(111.58キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ヴラジミール・ゴウベア: 264 ポンド(119.74キロ)
ゲイブリエル・サヤッグ: 261ポンド(118.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カイル・クラッチマー: 171ポンド(77.56キロ)
ボビー・ナッシュ: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
ピーター・バウシュト: 156ポンド(70.76キロ)
ガジ・ラバダノフ: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジャリール・ウィリス: 171ポンド(77.56キロ)
ラマザン・クラマゴメドフ: 170ポンド(77.11キロ)

<ライト級/5分3R>
マイク・ハメル: 155ポンド(70.31キロ)
シャミル・ニカエフ: 156ポンド(70.76キロ)

<ミドル級/5分3R>
ノルベルト・ノヴェニーJr: 185ポンド(83.91キロ)
カミル・オニシュチョク: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
アーチー・コーガン: 155ポンド(70.31キロ)
エマニュエル・サンチェス: 155ポンド(70.31キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カール・ムーア: 205ポンド(92.99キロ)
アレックス・ポリッジ: 204ポンド(92.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
チムール・カイズリエフ: 145ポンド(65.77キロ)
リッチー・スマーレン: 145ポンド(65.77キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョーダン・ニューマン: 186ポンド(84.37キロ)
マシュー・ペリー: 184ポンド(83.46キロ)

<フェザー級/5分3R>
コディ・ロー: 145ポンド(65.77キロ)
エドウィン・チャベス: 146ポンド(66.22キロ)

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BELLATOR Bellator297 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC   イスラエル・アデサニャ イリー・プロハースカ キック コーリー・アンダーソン セルジオ・ペティス フィル・デイヴィス ベラトール ホルヘ・マスヴィダル メルヴィン・マヌーフ ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー リョート・マチダ ワジム・ネムコフ

【Bellator297】充実=ワジム・ネムコフ✖不可解な言動多発=ヨエル・ロメロ。世界LH級選手権試合展望

【写真】ロメロは試合内容は不安。試合後、どのようなぶっ飛んだことを話すのか──は楽しみ (C)BELLATOR

16日(金・現地時間)、シカゴのウィントラスト・アリーナにてベラトール 297「Nemkov vs Romero」が行われる。
Text by Isamu Horiuchi

バンタム級正規王者のセルジオ・ペティスに、現フェザー級王者にして元ライト級王者でもあるパトリシオ・ピットブルが挑戦し3 階級制覇に挑む試合をコメインとするこの大会のメインイベントは、長期政権を築く王者ワジム・ネムコフに46歳のヨエル・ロメロが挑戦するライトヘビー級タイトルマッチだ。

チーム・ヒョードルのメンバーとして日本のファンにも知られているネムコフは、2013年に祖国ロシアでMMAデビュー。2015年からRIZINに参戦し、同年大晦日のイリー・プロハースカとの大激闘(※1R10分終了時にネムコフが試合続行不可能となりTKO負け)等の記憶に残る戦いを見せた。

その後2017年にベラトールに移籍し、2020年8月にライアン・ベイダーを右ハイからのパウンドでTKOに下しライトヘビー級王座に輝くと、2021年~2022年には王者として参戦したライトヘビー級GPも制覇。防衛回数を3に伸ばすとともに、ベラトールでの戦績を9戦無敗(1NC)としている。


前述のベイターのほかに、フィル・デイヴィスやコーリー・アンダーソンといった元UFCのライトヘビー級上位ランカーをことごとく倒してサークルケージの頂点に君臨するネムコフ。UFCの同階級に突出した王者が存在していないこともあり、現在ライトヘビー級世界最強の座にもっとも近い場所にいるとされる選手の1人だ。

ちなみにプロMMAと並行してコンバット・サンボの大会でも活躍し、2014年に成田で行われた世界大会の100キロ以下級優勝を皮切りに、2019年の韓国・清州での世界大会まで合計4度世界王者に輝いている。

対するロメロも、フリースタイルレスリング85キロ以下級キューバ代表として1999年世界大会優勝、2000年のシドニー五輪で銀メダルを獲得したスーパーアスリートだ。2009年にMMAデビューし、Strikeforce参戦を経て2013年に36歳でUFCデビューを果たした。ミドル級で大活躍を見せたものの、2度にわたる計量失敗もありタイトルとは縁がなく、2020年7月に王者イスラエル・アデサニャに挑戦して敗れた後にUFCをリリースされてベラトールに移籍。

以降ライトヘビー級で戦い、初戦こそフィル・デイヴィスに敗れたものの、その後2連勝を飾り今回のタイトル挑戦にこぎつけた。

両者の現在の立場と年齢差を考えたらミスマッチとも取れるこのカードが、軽量級スーパーファイトを差し置いてメインとして組まれた大きな理由は、UFCで派手な活躍を見せてきたロメロの知名度にある。

その年齢からは通常あり得ないようなしなやかで若々しい身体を保ち続け、テイクダウンに加えて凄まじい爆発力の打撃をもってリョート・マチダ、クリス・ワイドマン、ルーク・ロックホールドといった歴代王者たちから圧巻のKO勝利を奪ってきた。

さらに当時ATTで一緒に練習していたホルヘ・マスヴィダルが、既に30代後半だったロメロは器具を使わず、もっぱら腕立て、懸垂、ジャンピングスクワットといった自重トレーニングを繰り返してその身体を保っていたと証言。常識では計れないロメロの肉体の神話をさらに強めることになった。

そんな驚異のロメロだが、極度に慎重な戦いぶりを見せることもしばしばだ。上述のアデサニャ戦では5R通してほぼ動かずに待ちに徹し、やはり警戒しながら戦った王者のローを被弾し判定負け。試合後のインタビューでは一転して──試合中には決して見せなかった──凄まじいテンションを発揮し「こんな試合は誰も望んでいない! ファンは一生懸命働いて俺たちの試合にお金を払ってくれているんだぞ!」と、自身の戦い方を棚に上げて激昂。

そんな理解困難な言動もまた、ロメロの謎めいた魅力を増している。階級をライトヘビーに上げたベラトールでの試合でも、以前ほどの軽やかさは見られないものの、予測困難な戦いと言動は相変わらずだ。

移籍後初戦のデイヴィス戦は、またも積極性を欠く戦いの末に2、3Rにローを効かされてテイクダウンを許し完敗。が、試合終了後に大声で「3Rで終わりなのかよ! (=5Rだと思っていたのに) Fxxk!」と叫ぶ意外すぎるリアクションを見せ、さらに2&3Rは誰が見てもデイヴィス優勢だったにもかかわらず、ジャッジの一人がロメロ勝利とする謎スコアまで発生したのだった。

期待を裏切る試合ぶりに限界説が囁かれたロメロだが、45歳で迎えた次のアレックス・ポリジィ戦では、天賦の反射神経を用いたカウンターと爆発的な飛び込み打撃で何度もダウンを奪う驚愕のワンマンショーで大勝した。

続く3戦目のメルヴィン・マヌーフ戦ではまた慎重な戦いを見せたが、3Rにケージに追い詰めてテイクダウンで上を奪取すると、凄まじい威力のパウンドとヒジで仕留めた。圧倒的な瞬発力、そして──通常加齢とともに真っ先に衰えるはずの──反応速度をいまだに保持しているロメロ。これほど”freak of nature”(自然の気まぐれから生まれた異常種)という形容が相応しい人間もいない。

しかし王者ネムコフは、そんなロメロに「彼は人気やUFCでの実績が評価されてタイトル挑戦権を掴んだと思う。実力的にはデイヴィス、アンダーソン、ベイダーに次いでランキング4位ではないか」と厳しい評価を下す。さらに「年齢的に彼にはレスリングの攻防は重荷となるのではないか。だからロメロは自分と打撃で戦おうとすると思う。自分もそこで勝負してフィニッシュしたい」と自信を覗かせている。

並いる強豪たちを相手に、常に打撃で主導権を握り長期政権を築いてきた王者。長く鋭いジャブを起点に積極的に仕掛けつつ出入りに長けており、ロメロのカウンターが届く危険な距離に留まることはないだろう。遠い距離からの右のカーフキックも得意としており、かつてアデサニャやデイヴィスにローで削られたロメロにとっては、厳しい戦いになることが予想される。

ネムコフはデイヴィスやアンダーソンとの初戦ではテイクダウンを許し、防戦一方に追い込まれた過去がある。もしロメロが王者の予想を裏切ってテイクダウンに成功すれば、勝ち筋は大きく開けてくるだろう。

が、ネムコフは両者との再戦ではいずれも見事な修正を行ない、テイクダウン封じに成功して快勝した。2戦目で敗れたアンダーソンは「ネムコフは前回よりジャブの踏み込みを少し浅くし、そのぶん肩を伸ばしてこちらがテイクダウンしにくいようにしてきた」と王者のアジャストメントを称えている。

レスラー上がりの元UFCトップランカーをことごとく打ち破ってきた機動力に優れた王者──現在30歳で身体的にも絶頂期を迎えつつある──を、加齢と共に階級を上げたロメロが倒して押さえ込むのは容易ではあるまい。

が、かくも不利な状況であっても、人智を超えた能力の爆発を期待させるのがロメロだ。かつて日本で名前を挙げ──当時死闘を繰り広げたイリー・プロハースカとともに──今やライトヘビー級世界最強の一角を占める王者ネムコフと、世界で最も驚くべき身体の持ち主ロメロの激突。何か途轍もないことが起こるのか、それとも起こらないのかも含めて楽しみにしたい。

■視聴方法(予定)
6月17日(土)
午前6時30分~ U-NEXT

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BELLATOR o UFC ゲガール・ムサシ フィル・デイヴィス ライアン・ベイダー

Bellator281:セミファイナル・リョート・マチダ vs. ファビアン・エドワーズ

ミドル級。リョートはライトヘビー級6位、エドワーズはミドル級4位。

今月44歳になるリョート。Bellator移籍後2連勝していたが、ゲガール・ムサシ戦ではスプリット判定負け。ライトヘビーに上げ、フィル・デイヴィスにもスプリット判定負け、ライトヘビー級トーナメントはライアン・ベイダーに判定負けと、現在3連敗中だが、いずれもUFC時代に対戦している試合の再戦だった。今回はまたミドル級に落としての試合。もともとライトヘビー級では減量に余裕があった。

地元イギリスのエドワーズはデビューから8連勝していたが、直近2戦では連敗中。

リョートはいつもの構え。プレスしてロー。リョートのローにパンチを合わせたエドワーズ。蹴りをキャッチしてパンチを入れる。下がったリョートをケージに詰めてパンチ連打。四つに組んだリョートが投げて倒したが、すぐに立たれた。エドワーズパンチを入れて離れる。また四つに組むとエドワーズがケージに押し込む。しかし離れ際にエドワーズの左の肘がヒット。リョート効いた!足元がふらついているリョートにパンチの追い打ち!左フックが顎を打ち抜きリョートダウン!パウンド!KO!

リョートこれで4連敗。しかもBellatorで初のKO負け。厳しくなった。

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BELLATOR o RIZIN ティモシー・ジョンソン フィル・デイヴィス ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー

Bellator280:メインカードオッズ/展望

ライアン・ベイダー 1.25
シーク・コンゴ 3.50
ヨエル・ロメロ 1.53
アレックス・ポリッティ 2.30
ダヴィ・ガロン -
ベンジャミン・ブランダー -
ロレンツ・ラーキン 1.28
カイル・スチュワート 3.40
マイク・シップマン 1.50
グレゴリー・バベン 2.40

メインはヘビー級タイトルマッチ。ヘビー級GPで優勝してタイトルを獲得したベイダーに、ヘビー級GPにエントリーできなかったがBellatorで8連勝していたコンゴが挑戦したのが2年8ヶ月前。試合は1Rでベイダーのアイポークがありノーコンテストに。てっきりすぐにダイレクトリマッチが組まれると思われたが、ベイダーは同時に保持していたライトヘビー級の防衛戦を優先。さらにコロナで試合が流れ、翌年にはベイダーがライトヘビー級GPに出場。

その間、コンゴはティモシー・ジョンソンにスプリット判定負け。ジョンソンとワレンティン・モルダフスキーの間で暫定王座決定戦が行われ、モルダフスキーが暫定王座を獲得した。今年1月、ベイダーがモルダフスキー相手に接戦の末タイトルを防衛すると、おそらく事前に決まっていたコンゴとのリマッチが試合直後に決定。

試合はコンゴの地元パリで行われるが、46歳になったコンゴがアンダードッグに。

セミではBellator初戦でフィル・デイヴィスにスプリット判定負けしたヨエル・ロメロの2戦目が組まれている。当初はランキング9位のメルヴィン・マヌーフ戦が組まれていたが、マヌーフが強盗を捕まえた際に拳を負傷し欠場。マヌーフはこの試合がBellatorラストマッチの予定だった。代役はBellator4勝1敗でランキング7位のポリッティに変更。Bellatorライトヘビー級では良くわからない相手に2連勝しただけでランキングに入っていたマヌーフよりもカードの質は上がっている。

Bellatorヨーロッパ大会はジモティ率が高く、アメリカに呼ばれず、Bellatorヨーロッパ大会限定キャラが多い。プレリムで組まれているのもほぼそうした選手の試合。プレリムに出場するイーブス・ランドゥーは2019年にRIZINに出場し上迫に2RKO負け。その後Bellatorヨーロッパ大会要員となり1勝1敗の戦績を残している。

プレリム開始は7日午前2時(6日26時)。メインカードは7日朝5時から。メインカードのみ速報します。

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AJ・マッキー BELLATOR Bellator276 Cage Warriors MMA MMAPLANET o PFL UFC   アダム・ボリッチ エマニュエル・サンチェス エンリケ・バルゾラ ガジヒ・ラバダノフ ジェイジェイ・ウィルソン ジェレミー・ケネディ ジュリアス・アンリカス ジョニー・エブレン ジョン・ソルター ソウル・ロジャース フィル・デイヴィス ベラトール マス・ブーネル

【Bellator276】計量終了 ベラトールの威信を賭けて。ボリッチはどこまで我儘なヒザ神となれるか

【写真】ブーネルがどうこうでなく、どこまでボリッチを貫けるか(C)BELLATOR

12日(金・現地時間)、ミズーリ州セントルイスのザ・ファミリー・アリーナで開催されるBellator276「Borics vs Burnell」の計量が行われた。

メインはAJ・マッキー時代のフェザー級戦線サバイバルマッチ=アダム・ボリッチ×マス・ブーネルの一戦だ。


UFCで1勝2敗、英国Cage Warriorsで4連勝からベラトールと契約したブーネルは、ここまで3連勝中。同じ欧州勢のソウル・ロジャース、エマニュエル・サンチェスといったフェザー級ワールドGP出場組を連破してのボリッチ戦となった。

対して、ワールドGPではその負け方しかない――というテイクダウンからバック&チョークでダリオン・コールドに敗れ、準々決勝敗退に終わるも、その後は3連勝中のボリッチにとって、今回の一戦はベラトールの生え抜きの威信を賭けた戦いといえる。

直近の試合――昨年4月には、UFCとPFLで実力者ぶりを発揮してきたジェレミー・ケネディを下しており、2試合連続で外敵を迎え撃つこととなった。打撃と組み、寝技が回転し始めると厄介なボーネルとの3連勝対決は、ボリッチにとって同世代のチャンピオンに挑戦するために絶対に落とせない試合だ。

もちろん個人差もあるが、UFCで結果を残してきたわけでなくベラトールを選択したファイターは、バンタム級のエンリケ・バルゾラもそうだが、動きに波ができても気持ちが途切れることが少ない。乱暴な言い方をすると、ここがUFCファイターとベラトール生え抜きファイターから感じられるタフさんの違いとも思える。

とはいえハンガリーから、勤め先の仲間やお客のカンパでフロリダにやってきて運命を切り開いたボリッチが、気持ちでブーネルに遅れを取ることはないだろう。しかし、一瞬でも間が空くとそこをついてくるのがブーネルだ。気を抜くというよりも、迷いが生じた時こそ危ない。ヒザ神がどれだけ我儘なファイトをやりきるか。そこが勝負のカギとなる。

またライト級転向のマオリキッド=ジェイジェイ・ウィルソンは、ガジヒ・ラバダノフというガチな相手が与えられた。

裸の柔道とVT時代&モダン柔術の融合体ジェイジェイが、パンチがテイクダウンの一部と化したコントロール軍団のラバダノフと下にならずに戦うことができるか。

下になれば攻撃でなく、守り。それがVT柔術といっても過言なく――デビュー以来最強の相手に対し、どのようなアプローチでジェイジェイが9連勝を目指すか見ものだ。

■視聴方法(予定)
3月13日(日)
午前8時00分~ U-NEXT

■Bellator276計量結果

<フェザー級/5分5R>
アダム・ボリッチ: 145.8ポンド(66.13キロ)
マス・ブーネル: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイヴィス: 206ポンド(93.44キロ)
ジュリアス・アンリカス: 206ポンド(93.44キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185.8ポンド(84.27キロ)
ジョン・ソルター: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン: 156ポンド(70.76キロ)
ガジヒ・ラバダノフ: 155.8ポンド(70.66キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アレックス・ポリジ: 204.4ポンド(92.7キロ)
ジョゼ・アウグスト・アゼヴェド: 206ポンド(93.44キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロメロ・コットン: 185.2ポンド(84.0キロ)
フレディ・サンドヴァル: 185.2ポンド(84.0キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ: 125.8ポンド(57.06キロ)
キーラ・バタラ: 124.6ポンド(56.51キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャムス・アドコック: 145.4ポンド(65.95キロ)
コディ・ロー: 145.6ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ローマン・ファラルド: 171ポンド(77.56キロ)
ケルヴィン・レイフォード: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョーダン・ハワード: 135.8ポンド(61.59キロ)
トレヴァー・ワード: 136ポンド(61.69キロ

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BELLATOR UFC フィル・デイヴィス

Bellator268:メインイベント・ワジム・ネムコフ vs. ジュリウス・アングリカス

ライトヘビー級トーナメント準決勝&ライトヘビー級タイトルマッチ5分5R。アングリカス5位。

昨年8月にライアン・ベイダーからKO勝ちして王者となったネムコフは一回戦でフィル・デイヴィスに危なげなく判定勝ちで王座防衛。本来は元UFCファイアーで5月に4年ぶりの復帰戦で勝利したアンソニー・ジョンソンと対戦予定だったが、先月、ジョンソンの体調不良のため欠場。

代役で準決勝からの登場となるアングリカスは、元々カール・アルブレックソンとの対戦が組まれていた。Bellatorにはここまで3試合すべてプレリムで判定勝ち。トーナメントの選から漏れていた選手に突然タイトルマッチのチャンスが舞い込んできた。

牽制のジャブの打ち合いからアングリカスのアイポークがありタイムストップ。再開。右を打ち込むネムコフ。アングリカスの右がヒットし膝が落ちたネムコフ!距離を詰めるアングリカスだがネムコフタックル。切れずにテイクダウンを許したアングリカス。ガードで固めるアングリカス。ネムコフパウンド。ダメージは回復したのか?アングリカスガードからニーシールドに移行し、距離を作り立った。残り1分。組んだアングリカスだが膝を入れ離れる。ネムコフワンツー。ジャブを当てていくネムコフ。左フック。ゴング。

効かされた一発以外はネムコフのラウンドだったが、あの一発だけでは引っくり返られないか。1Rネムコフ。

2R。ネムコフのジャブがヒットしている。四つからボディロックすると後方に投げてテイクダウン。アングリカスガードを取るが、1Rも割と下から抱えるだけで攻めるか逃げるかがはっきりしていない。ネムコフ密着したままパウンド。アングリカス出血。インサイドから殴り続けるネムコフ。体を起こして強いパウンドのラッシュ。肘連打。あまりに一方的で止められかねない。しかしゴング。

2Rネムコフ。アングリカス、下になってからの対処が難あり。

3R。ネムコフすぐタックル。テイクダウン。今度は下から蹴ったアングリカスだが、足をサバかれてパスされる。ハーフまで戻したがネムコフ腕を取り腕十字へ。防いで上を取り返したアングリカス。逆にサイド。しかしネムコフ脇を差し立った。ボディロックからバックに回りまたテイクダウンし、また腕十字狙い。クラッチを放さないアングリカスにパウンド。残り30秒でまた腕十字。しかしディフェンスしている。ゴング。

4R。開始30秒でネムコフタックル→テイクダウン。もう完全に攻略済みか。インサイドからパウンド。パスしてサイド。ハーフに戻すが押さえ込みながらパウンド。パス。押さえ込みながら殴るネムコフ。サイドからストレートアームバー、アメリカーナ。頭をまたいでキムラ。タップアウト。

終わってみたら1Rにパンチを効かせられた以外、アングリカスのグラウンド対処に問題があり一方的な展開だった。

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BELLATOR Bellator266 MMA フィル・デイヴィス ヨエル・ロメロ

【Bellator266】フィル・デイヴィスがヨエル・ロメロに5度テイクダウンを決めて快勝

<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイヴィス(米国)
Def.2-1:30-26.30-27.28-29
ヨエル・ロメロ(キューバ)

サウスポーのロメロ、デイヴィスが左ジャブを見せる。様子見の序盤、間合を図りつつデイヴィスが右ストレートを伸ばす。片ヒザをついて、テイクダウンのフェイクを見せたロメロは左ハイを狙う。オーソに構えたロメロにデイヴィスが右を伸ばすジャブから右というリズムのデイヴィスに対し、ロメロが左右のローを蹴っていく。

オーソを続けるロメロのローをチェックしたデイヴィスは、前蹴りに距離を詰めようとする。ロメロは間合いを取って右ロー、デイヴィスが右ローも軸足にローを受ける。ゆっくりしたリズムのなか、ロメロは左ハイ。デイヴィスは右オーバーハンド、そしてローを蹴る。鋭い右ローを蹴ったデイヴィス、最後はロメロの左ローをカットした。

2R、ジャブを続けるデイヴィスが、右に繋げ左ボディフックを決める。ロメロの左は空振りするが、ボディに右を合わせようとする。ロメロは右の直後に、右を当てるとデイヴィスのダブルレッグを防いで離れる。ジャブを多用し、右という流れだったデイヴィスがワンツーを打ち、ロメロも左ジャブを届かせる。

左オーバーハンドを空振りしたロメロ。これを続けると、スタミナをロスすることは間違いない。と、ロメロの右ローでデイヴィスがバランスを乱す場目も。それでもローに右を当てたデイヴィスは、さらに右を続ける。声を挙げたロメロは、再びローを蹴られ豪快なフックやオーバーハンドは空振りに終わる。残り1分、ワンツーからローと攻撃をまとめたデイヴィスが、ダブルレッグでテイクダウンを決めて2Rを取った。

最終回、サウスポーに戻したロメロの左は空を切る。デイヴィスは右ミドルを入れ、フックにダブルレッグを決める。スクランブルでバックに回ったデイビスは、ロメロが押し返してきてもダブルレッグを決め直す。左を差して立ち上がったロメロをダブルレッグで3度連続で倒したデイヴィスは、ハーフで抑えて右を打ちつける。

背中をマットにつけたロメロが、右エルボーを顔面に落とされる。デイヴィスはパスし、サイドへ。右を差しながら、腰を引き立ち上がったロメロは、またも倒され削られていく。背中を譲って立ち上がったロメロだが、前方に崩されてサイドバックからパンチ、ヒザをワキ腹に連打される。ロメロは懸命に立ち上がって胸を合わせるが、反撃の機会はなかった。

と敗色濃厚なロメロは、驚いたことに「3R制なのか」とメインで5Rと勘違いしていたことが露見する。結果、信じられないことにジャッジ1人は29-28でロメロにつけたが、残りの2人は30-27、30-26でデイヴィスを支持した。ロメロも自身にスコアがついた時に「そんなことはない」と手を振り、敗北が決まってからもデイヴィスを称えた。

「彼はモンスターだよ。信じらないパワフルファイターだ。2Rの終盤に動きが落ちたね。レスリングに感謝している。ベストスポーツだ」と話した勝者は、ガンと戦う両親に感謝の言葉を述べた。


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