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【DWCS S07Ep04】マルコ・トゥーリオ、瞬発系打撃でGLORYミドル級T優勝ベルガウイに競り勝つ

<ミドル級/5分3R>
マルコ・トゥーリオ(ブラジル)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ユースリ・ベルガウイ(オランダ)

2017年GLORYミドル級T優勝、キック通算34戦27勝のベルガウイに対し、トゥーリオが左ローを蹴る。ベルガウイもローを返すと、トゥーリオがそこに右を合わせようとする。ローの蹴り合いから、トゥーリオがニータップでドライブしてベルガウイをケージに押し込む。ボディロック&小外でテイクダウン狙いからバックに回ったトゥーリオに対し、ベルガウイが胸を合わせる。懸命にテイクダウンを阻止し、体を入れ替えたベルガウイが離れる。トゥーリオは右を振るい、スピンニングバックキック。ベルガウイはスイッチして左ミドルを蹴るが、スピード感に欠けるか。と、右ヒザをボディに入れたベルガウイがヒザで前に出る。クリンチを避けて離れたベルガウイが、ブラジル人のトゥーリオにブラジリアンキックを繰り出した。

ベルガウイはジャブ、左ハイから右をヒット。トゥーリオはクリンチからケージに押し込み、右腕を差しあげてテイクダウンを狙う。こらえたベルガウイが正対して、体を入れ替えるが小手投げで一回転。スクランブルで試合がスタンドに戻ると、トゥーリオが積極的にパンチを放ってラウンド終了を迎えた。

2R、ベルガウイが右ハイ。トゥーリオがローを返す。足への蹴り合いから、ベルガウイが見ストレートをヒットし、ヒザ蹴り後にボディストレートを狙う。さらに右ローを続けるベルガウイに、トゥーリオはフックを打ち込む。スピニングバックフィストを当てたトゥーリオのショートの連打で、ベルガウイがマウスピースを吐き出す。ここからケージにトゥーリオを押し込んだベルガウイは、小手投げを切って打撃の間合いに。

右アッパー、左フックと近距離ボクシングで攻勢のトゥーリオはジャブを2発受けて前に出るとボディショットを決め、ヒザで腹を攻撃する。ベルガウイはクリンチも、逆にケージに押し込まれる。体を入れ替えて肩パンチのベルガウイがヒザをボディに突き上げて、間合いを取り直した。残り1分、トゥーリオが飛び込んでワンツー。左ミドルハイを繰り出し、ベルガウイはミドルと前蹴り、そしてローを蹴る。スーパーマンぱんちから右、跳びヒザ、左右のフックとトゥーリオが最後に攻撃をまとめた。

最終回、トゥーリオがスーパーマンパンチから左フックも空振りに。それでもヒザ蹴りに右を合わせると、またもベルガウイがマウスピースを吐き出す。トゥーリオはスピニングバックキック、右フックと攻勢に出てクリンチへ。バックに回って、崩していくトゥーリオ。ベルガウイがケージを利して耐え、クラッチを剥がしに掛かるが、ついにテイクダウを許す。ハーフで抑えられたベルガウイは、エルボーを落とされる。

ベルガウイは右腕を制され、ワキを差すことができない。やがてトゥーリオはパスを決め、サイドでエルボーを落とすと、最後はニーインチェストで連打を見せ試合をまとめた。結果、アレックス・ポアタン&グローバー・テイシェイラのスパーリング・パートナー=トゥーリオが判定勝ちで運命の時を待つこととなった。


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【UFC FPI04】魂の耐久戦を戦ったスミスがテイシェイラと再戦。NCAAを2度制したブラボーヤングも注目!!

【写真】こんな攻防は絶対にない。ではどのような我慢合戦が見られるのだろうか (C)Zuffa/UFC

29日(木・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC FPI04。フィリッピ・ペナ✖クレイグ・ジョーンズのメインを筆頭に$3万が懸かった無差別級Tなど、世界のトップグラップラー&新鋭が集結する同大会では、MMA色の強いワンマッチも組まれている。

それがコメインで組まれたグローバー・テイシェイラ✖アンソニー・スミスのヘビー級マッチとフェザー級のローマン・ブラボーヤング✖アレックス・ペレスの2試合だ。


2020年5月、まだ未知の病原菌としてコロナの脅威が全世界を襲っていた頃にテイシェイラとスミスはUFN171──活動再開第2弾──のメインで戦っている。序盤の拮抗した勝負から3R以降はテイシェイラが、スミスをコントロールし徹底的にパウンドで痛めつけ、辛くも2つのラウンドはサバイブしたスミスが遂には最終回に仕留められている。

とはいってもスミスの粘りは驚異的でしかなく、今回は3年の時を経てグラップリングで両者が再び相対する。

ヘビーパンチャーのテイシェイラだが、柔術も黒帯で組み技競技の出場でいえば時を14年も遡るが、2009年のADCCブラジル予選で優勝し、同年にバルセロナで開かれた世界大会にも出場している。ばかりか、99キロ級で4位に輝いている。

続く2011年度の挑戦はブラジル予選で準優勝に終わり、2019年末のQuintet UltraまでテイシェイラはMMAに専念してきた。その後2021年10月にはUFCヘビー級王座となっていることは、周知の事実だ。元世界王者テイシェイラのグラップリング力は、スミスを上回ると予想される。とはいってもキャリア36勝(※18敗)のうち、14勝が一本勝ち(※KO勝ちは20度)のスミスも、極め力は相当なモノがある。

膠着無用、スタンド回避のサブオンリー・ルールでは、当日のコンディションも大いに勝敗を左右するものだが、5分3R制でなく、インターバルがないことも勝敗の鍵となるに違いない。43歳のテイシェイラを34歳のスミスが動かす試合となれば、マット上でのリベンジも大いにあり得るだろう。

またフェザー級戦ではフライ級タイトルコンテンダーのペレスが、ペンシルバニア州立大時代にNCAA D1を2度制したブラボーヤングの初のグラップリング戦(現地では初の柔術マッチと喧伝されている)の相手を務める。

レスリングベースのペレスは、ジヴァ・サンタナに長年に渡り柔術の手解きも受けており、サブミッション・レスラーとしての側面も持つ。対してブラボーヤングは大学を卒業後、フリースタイルでパリ五輪を目指す立場でありながら、レスリングのキャリアを全うした後にはMMA転向を既に宣言している。

このブラボーヤング、2020年の12月にアルジャメイン・ステーリングと6分間のフリースタイルレスリングの後、3分間のグラップリングというガチのエキシビションマッチを経験。レスリングでは6-4でリードし、グラップリングではRNCで敗れている。

いずれケージに足を踏み入れるであろうブラボーヤングは133ポンドでNCAAを制しており、ペレスはフライ級ファイターということを考えると、フェザー級契約はフィジカル的にはブラボーヤングが優位という見方も成り立とう。

レスラーとしてはフットワークを駆使し、シングルレッグやアンクルピックなどに強味を発揮するブラボーヤングは、ドミニク・クルーズともトレーニングもしてようだが、如何にペレスの柔術的な動きを断ち切ることができるのか──焦点はズバリこの一点に掛かってくる。つまりは、ペレスが引き込む可能性は十分にある対戦だ。

■視聴方法(予定)
6月30日(金・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC FPI04対戦カード

<ヘビー級/20分1R>
フィリッピ・ペナ(ブラジル)
クレイグ・ジョーンズ(豪州)

<ヘビー級/10分1R>
グローバー・テイシェイラ(ブライジル)
アンソニー・スミス(米国)

<ヘビー級/10分1R>
ニコラス・マレガリ(ブラジル)
ホベルト・サイボーグ・アブレウ(ブラジル)

<フェザー級/10分1R>
ローマン・ブラボーヤング(米国)
アレックス・ペレス(米国)

<140ポンド契約/10分1R>
ヘレナ・クレヴァー(米国)
エミリー・フェルナンデス(米国)

<無差別級T1回戦/8分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
ニック・ロドリゲス(米国)

<無差別級T1回戦/8分1R>
フィリッピ・アンドリュー(ブラジル)
ヴァグネウ・ホシャ(ブラジル)

<無差別級T1回戦/8分1R>
ヒョードル・ニコロフ(ロシア)
ハイサム・リダ(ガーナ)

<無差別級T1回戦/8分1R>
ガブリエル・アウジェス(ブラジル)
ダン・マナスー(米国)

■視聴方法(予定)
6月30日(金・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

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【UFC283】計量終了 4度目の対戦=フライ級世界戦。ショーグン、ラストファイト!! ボンフィム弟に要注目

【写真】これがラスト・フェイスオフとなるマウリシオ・ショーグン (C)Zuffa/UFC

20日(金・現地時間)、21日(土・同)にブラジルはリオデジャネイロのジュネス・アリーナで開催されるUFC 283「Teixeira vs Hill」の計量が行なわれた。

今大会のメインはグローバー・テイシェイラ×ジャマール・ヒルのUFC世界ライトヘビー級決定戦だ。元世界王者テイシェイラはUFC282で当時の世界王者ユーリ・プロハースカとのリマッチが予定されていたが、王者が肩の負傷でタイトルを返上するとUFCは何とテイシェイラの挑戦権を無視し、マゴメド・アンカラエフとヤン・ブラボヴィッチの間で王座決定戦を実施した。

しかし、両者の対戦はドローに終わり王座は空位に。テイシェイラは再びタイトルコンテンダーの地位を取り戻し、母国でヒルとの王座決定戦に臨むこととなった。


ヒルはセレモニアル・フェイスオフ後に「グローバー・テイシェイラとケージをシェアできることはハッピーで、光栄だ。神が死ねといえば、僕らは死ぬ。でも明日は皆のために良い試合をする。なぜ、僕がここに来たのか分かるだろう」と最後はエキサイト気味に吐き捨てた。

対してテイシェイラは「準備は100パーセントできている。明日はやるよ」と穏やかな表情で静かに話した。

コメインの世界フライ級王座統一戦、デイヴィソン・フィゲイレドとブランドン・モレノは実に4度目の世界戦となる。過去1勝1敗1分だけに本当の意味で決着戦となる。

フェイスオフでモレノの胸に左手で触れたフィゲイレドはバナナを持ち出す。とんでもない差別行動に出たのかと思いきや、自らの口に入れるという難解なパフォーマンスを披露する。これを受けて「話すことはない。明日、楽しんでほしい」とそれでも憤慨した表情で手短にコメントの残したモレノ。

続いでフィゲイレドは「明日の夜は皆のために戦う。ただベルトを守るためじゃない、チケットを買ってきてくれた皆の夢、皆のベルトだ」とコメントした。

そんな世界戦に出場するブラジル人ファイターに負けない注目を集めているのがマウリシオ・ショーグンだ。キャリア42瀬戦目となるイホール・ポティエリアとの試合で、20年2カ月のMMAファイター人生に幕を下ろすショーグン。母国を引退試合の地に選んだショーグンのラストファイト――日本のMMAファンの皆が、その目に焼き付けてほしい。

オクタゴンを去るファイターがいれば、ここからUFCファイター人生を歩み始める選手もいる。それがイズマエル&ガブリエルのボンフィム兄弟であり、ルアン・ラセルダだ。3選手ともLFA出身、ボンフィム兄弟はコンテンダーシリーズを経てUFCへ。兄弟揃ってのオクタゴン初陣となる。

特にボンフィム弟=ガブリエルとムニール・ラジズの対戦は注目だ。質の高いキックボクシングMMAを見せるラジズに対し、デビュー以来13連勝でUFCと契約したボンフィムは3つのKO勝ちと10の一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。

ラジズが世界最高峰で戦うとKO率が落ちたように、ボンフィムも一本を取ることが難しくなるのか。仮に過去5試合のうち3試合で見せたように初回でタップを奪うようだとボンフィムは、ボンフィムは早々のトップ15入りも期待しても良いだろう。

■視聴方法(予定)
12月10日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

■UFC283対戦計量結果

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
グローバー・テイシェイラ: 205ポンド(92.99キロ)
ジャマール・ヒル: 204.5ポンド(92.76キロ)

<UFC世界フライ級王座統一戦/5分5R>
[正規王者]デイヴィソン・フィゲイレド: 125ポンド(56.7キロ)
[暫定王者]ブランドン・モレノ: 125ポンド(56.7キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ: 170ポンド(77.11キロ)
ニール・マグニー: 171ポンド(77.56キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ: 125ポンド(56.7キロ)
ローレン・マーフィー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ポール・クレイグ: 205ポンド(92.99キロ)
ジョニー・ウォーカー: 205ポンド(92.99キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マウリシオ・ショーグン: 205ポンド(92.99キロ)
イホール・ポティエリア: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
グレゴリー・ホドリゲス: 186ポンド(84.37キロ)
ブルーノ・フェヘイラ: 185ポンド(83.91キロ)

<ライト級/5分3R>
チアゴ・モイゼス: 155.5ポンド(70.53キロ)
メルキザエル・コスタ: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ガブリエル・ボンフィム: 171ポンド(77.56キロ)
ムニール・ラジズ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ: 232ポンド(105.23キロ)
シャミル・アブドゥラヒモフ: 263ポンド(119.29キロ)

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー: 156ポンド(70.76キロ)
イズマエル・ボンフィム: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ヴァルリー・アウベス: 171ポンド(77.56キロ)
ニコラス・ダルビー: 170ポンド(77.11キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
ジョシアニ・ヌネス: 145.5ポンド(66.0キロ)
フェレス・ジアム: 146ポンド(66.22キロ)

<バンタム級/5分3R>
ルアン・ラセルダ: 136ポンド(61.69キロ)
コディ・ステーマン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ダニエル・マルコス: 136ポンド(61.69キロ)
サイモン・オリヴェイラ: 136ポンド(61.69キロ)

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o RIZIN UFC UFC275 イリー・プロハースカ グローバー・テイシェイラ ニュース ボクシング

あけましておめでとうございます 読者の皆様へご挨拶

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明けましておめでとうございます。打投極速報の管理人です。

読者の皆様のコメントやTwitterでのリアクションが励みになります。いつも本当にありがとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。

昨年も名勝負が沢山生まれました。

個人的に特に印象に残った試合は『那須川天心vs武尊』と『イリー・プロハースカvsグローバー・テイシェイラ』の2試合です。


カウンターで左フックをぶち込んで、武尊からダウンを奪った天心はやっぱり天才で恐ろしく強かったなぁと。ボクシングの試合も楽しみです。

ダウンを奪われても根性で立ち上がって、最後まで決して諦めなかった武尊も輝いてました。


RIZIN出身のイリーが、粘りに粘って一本勝ちしてUFC王者になったのは本当に嬉しかったですね。早く肩の怪我を直して、返上したライトヘビーのベルトを再度巻く姿が見たいです。

沢山記事をまとめさせて頂きましたが、昨年は格闘技界隈も暗いニュースが割と多かったなぁって印象です。特にRIZINの地上波撤退は本当にショックでした…今年は明るい話題が多いといいですね。

今年も強者たちがどんな名勝負を繰り広げてくれるのか、もうすでに楽しみで仕方がありません。

2022年も大変お世話になりました。 

2023年が格闘技を愛してやまない皆様にとって素敵な年でありますように。

毎日を『闘う』皆様の武運長久をお祈りしております。



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o RIZIN UFC イリー・プロハースカ ウスマン・ヌルマゴメドフ グローバー・テイシェイラ

【UFC】イリー・プロハースカ 怪我のため王座返上!

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12月10日にネバダ州ラスベガスのTモバイルアリーナで開催されるUFC282グローバー・テイシェイラとライトヘビー級王座の防衛戦に臨む予定だったイリー・プロハースカが練習中に肩を負傷し、試合を欠場する事が発表されました。これによりプロハースカはライトヘビー級王座を返上。当初、プロハースカと対戦予定だったテイシェイラにマゴメド・アンカラエフとの対戦をオファーしたものの交渉が決裂。最終的にはヤン・ブラホビッチとアンカラエフによる王座決定戦が行われる事なりました。

プロハースカのタイトルマッチ消滅は悲しい限りですが、それ以上に心配なのは怪我の状態。現地報道によると、復帰までに半年から1年がかかる重症だそうです。想像以上の重症。今はただ早期に復帰できる事を願うばかり。RIZIN経由のUFC王者にかかる日本人ファンの期待は大きい。。。

そして新たに組まれた王座決定戦に臨むアンカラエフの存在感。ハビブ・ヌルマゴメドフに代表されるダゲスタン共和国勢の勢いは留まるところを知りません。ハビブの従兄弟ウスマン・ヌルマゴメドフがべラトールのライト級王座を奪取したばかり。余勢をかってアンカラエフも王座戴冠なるか。

スタンドの打撃でもグランドで抑え込んで勝ち残れる試合運びは特筆モノ。ダゲスタン旋風が再びUFCでも吹き荒れるのか興味津々。プロハ―スカの試合が流れたのは残念ですが、せっかくなのでポジティブに捉えてみました。
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お蔵入り厳禁【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:6月:イリー✖テイシェイラ「根性で勝てる」

【写真】最初から根性でなく、最後まで技術でなく。心技体で最高の戦いを見せてくれたイリー・プロハースカ (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、柏木信吾氏が選んだ2022年6月の一番、お蔵入り厳禁──12日に行われたUFC275よりイリー・プロハースカ✖クローバー・テイシェイラ戦を引き続き語らおう。

<月刊、柏木信吾のこの一番:6月:イリー・プロハースカ✖グローバー・テイシェイラはコチラから>


──分かりやすいですね。

「めっちゃ、興味あるじゃん?って。だから、より良い条件でUFCに進めたことはイリーにとっても本当に良かったです。イリー陣営はお金にゴチャゴチャ言うことはないです。でもRIZINのチャンピオンだし、それ相応の条件で契約して欲しかった。あの時はトントン拍子でUFCと契約ができてホッとしました」

──そして3戦目でUFCの頂点に。この試合、イリーの魅力を引き出したのが42歳のグローバーというのも何ともいえないですね。

「ホントにその通りです。メチャクチャ強いですよ。自分のようにアラフォーのオッサンとしては、希望の星。グローバーもスーパー苦労人のラフロード(Rough Road)ですからね」

──ゴツ男(笑)。

「UFCのチャンピオンになっても、満ち足りていなかったですね。あのピンチを何度も復活して。それはお互いにそういうシーンがあったのですが、3Rのテイシェイラはもう終わりだと思いました。あそこで終わっても誰も文句を言わない。でも盛り返した。最初に言いましたけど、MMAとして全てを見ることができた試合でした。

打撃も寝技の攻防も、スクランブルも、リバーサルも。間違った判断もあったし、ファイトIQの高さも見られた。本当に色々なモノが詰まった──根底に根性があった宝石箱みたいなMMAでした。

互いに諦めても仕方ない場面が何度もあって。イリーなんて、よくあのテイシェイラのパウンドを耐えることができるなって。あのパウンドは本当にヤバいですよ。あれは普通に中型ハンマーです。下半身の決めがあるから、あれだけ打っても軸がぶれない。ヒジも巧かったです。テイシェイラのパウンドは世界でトップクラスですね」

──しかも、あれだけ疲れているのにパンチはゴツゴツと落とすことができていました。

「ゴッツゴッツという音が聞こえて来そうでした。最後のタップはしょうがないです。その直前にあれだけ勝利に近かった。あそこを逃げられて、RNCはもうタップでもしょうがないです。だいたい、あの最後のラウンドだけでどれだけ攻守が入れ替わったんだって。珠玉の名勝負ですね」

──ハイ。そんななか水を差してしまう意見かもしれないですが、ジョン・ジョーンズがいなくなってUFCライトヘビー級戦線は面白くなりました。

「あぁ、そうですね。JJがいなくなったことで、跳びぬけた存在がいなくなって、例を見ない群雄割拠状態になりましたからね」

──イリーはまさに戦国時代を制した形ですね。しかし、改めて感慨深いモノがあるのではないですか。

「試合後、すぐにケージのなかで撮影された写真が送られてきました」

──泣いちゃったんじゃないですか? 柏木さん、泣きそうだなぁ(笑)。

「いやぁ……嬉しかったですね。感動しました。あと28秒ですからね。あそこでタップを奪っていないと、判定負けでした。でも高島さんが言われたように泥試合だったから、あそこまで面白かったんですよね。互いの根性が演出した名勝負ですね」

──強い者同士が戦って、あの根性勝負の泥試合になる。それはやはり最高峰の舞台で最強の座を争う泥試合と、他の泥試合はレベルが違います。五輪のマラソンでトラック勝負になるようなドッグレース、なかなかないです。

「全く別のスタイルの2人が、自分の得意な場所で勝負できた。同時に相手の得意な場面も凌げた。以前、エアータイトという言葉を使いましたが、ああいう隙をなくして相手に反撃の余地を与えない戦い方も最高ですけど、この試合は真逆で穴だらけ。無駄な動きが多い。失敗も多い。でも勝っちゃう……みたいな」

──イリーはそれまでにドミニク・レイエス、ヴォルカン・オズデミアに勝って来たわけですしね。

「そうですね。レイエスなんて、チャンピオンになれる素質を持っている選手ですからね。ジョン・ジョーンズとも、しっかりと戦っていた。その選手にあんな風に勝てるのに、なんでテイシェイラに殴られているんだって(笑)。

レイエス戦も、オズデミア戦も然り、そしてテイシェイラ戦もそうですがRIZINではできなかった相手の魅力を引き出して勝つ──風車の理論ではないですけど、そういう勝ち方をしていますよね」

──それは相手が強いから、自然発生ではないですか。本当な一方的に勝つ方が良いですし。

「いや、その通りです。本当に強い相手だから、そうならないと勝てない。一方的に勝てない相手に、根性で勝てるのが素晴らしくて」

──本当にその通りですね。

「本人は自覚がないだろうけど、気が付けば名勝負になっている。ただし、この試合が続くとダメージの蓄積が心配です。ディフェンス力の強化は欠かせないですね。あれだけ攻撃を被弾していると」

──負けると、下の選手と戦うことになってタフファイトをしないで良いかもしれないですが、チャンピオンですからそうはいかなくなる。

「だから根性勝負にならない試合が、競技を戦う上で必要になってきますね。ただし、彼のMMAへの向き合い方が競技ではないので、その辺が変わりますかね……」

──これはあくまでも私の考えですが、ガンガンやりやっていた金原正徳選手がグラスジョーになり、スクランブルの権化に変化した。でも、その一生懸命さは全く変わりなくて、MMAファイターとして魅力的なままです。

「本当にそうですね。守備力を強化しても、守りに入っているわけじゃない。そうやって考えると、まだまだイリーは若い。ここからどうやって成熟していくか、そこも期待したいですね」

──いやぁ、柏木さんが下ネタ封印の名勝負でした。

「そこですか!!(笑)」

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【Fight&Life】UFC世界ライトヘビー級王者イリー・プロハースカ「ニンジャとサムライには敵わない」

【写真】この右腕を挙げるポージングが印象深いイリーだ。英語は堪能では決していない。しかし、しっかりと自分の言葉で噛みしめるように発言してくれる──本当にナイスガイ (C)MMAPLANET

26日(金)に発売されたFight&Life#92にチェコ人初のUFC世界チャンピオンとなったイリー・プロハースカのインタビューが掲載されている。
Special thanks to Mr.Shingo Kashiwagi

6月12日にシンガポールで開催されたUFC275における歴史に残る激闘で、グローバー・テイシェイラを破ったイリーは、マーシャルアーツの本質に拘りを持つ。

そんな彼のインタビューから一部抜粋し、チェコの格闘技事情について語ったことをここでお届けしたい。


──私自身、もう四半世紀も昔にプラハを訪ねたことがあるのですが、UFCが活動を始めて2年目でした。あの時、何かMMAに通じるモノは全く目につかなかったです。

「チェコはタイボクシングがコンバットスポーツのなかでは、最も人気がある国だった。タイボクシング……ムエタイ、そしてボクシングも歴史があるよ。マーシャルアーツ……合気道、空手、柔道も同様だ。つまりマーシャルアーツが息づいている国なんだよ。

ただし、誰もが知っているというほど普及はしていない。だからこそ、一般の人たちにマーシャルアーツの本質、そこに関わる人間の生き方を知らしめ、その素晴らしさを浸透させることを目標にしてきた。それこそがチェコにおけるマーシャルアーツの地位向上だと考えている」

──日本の中高年にとって、チェコのスポーツ選手といえばパベル・ネドヴェド、トマシュ・ロシツキー、カレル・ポポルスキーというサッカー選手がその多くを占めると思います。ただし、今や日本ではUFC世界王者になったイリーこそ、一番有名なチェコ人アスリートのはずです。

「ニンジャとサムライには敵わないよ(笑)」

──ニンジャとサムライはチェコ人アスリートではないですから(笑)。

「アハハハ。そういうことだね。ただサッカーはチェコでは1番人気のあるスポーツではないよ」

──そうなのですか!!

「1番はアイスホッケーだろう。サッカーは2番だけど、この2つのスポーツの人気は他を圧倒しているよ」

──さきほどマーシャルアーツも息づいていると言われていましたが、イリーも元々は空手出身ですね。

「そうだよ。松濤館空手だ」

──伝統派空手の面々は、それぞれのスタイルのトーナメントがあると思いますが、最大の組織はWKFで東京五輪では正式種目にもなっていました。とはいえ、あのピョンピョンと跳ねて、当てるスタイルは空手の本質から遠く離れたという見方もなされています。

「ああいう空手のコンペティションには興味がない。ただし、今も空手の稽古は続けている。タイミング、テクニック、突きをMMAでも応用しているからね」

──松濤館空手のそれらの要素は、MMAでも生きると?

「そうだよ。だから、今も好んで使っているんだ」

──ところでベルトを巻いたグローバー・テイシェイラ戦ですが、まさに歴史に残る激闘を制しました。とはいえ、多くの攻撃を受けたのも事実です。その辺りはどのように考えていますか。

「勝負とは時には、テクニックの優秀性を見せるモノ。時には駆け引きの巧妙さを見せるモノでもある。そして、気持ちを見せる時もある。ウォリアー・スピリットを見せる試合が存在している。グローバーとして戦いは、この気持ちを見せる試合だった。僕としては、それがデキたので良い試合だったよ」

※チャンピオンになって何が変わったか。今後、どのようなUFCチャンピオン道を歩むつもりか。そして海外でのトレーニングについてイリー・プロハースカが語ったインタビューが掲載されたFight&Life#92は8月26日(金)より発売中です。

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GLORY MMA MMAPLANET o UFC UFC276   アレックス・ポアタン・ペレイラ アレックス・ヴォルカノフスキー アンドレ・ムニス イアン・ギャリー イスラエル・アデサニャ キック グローバー・テイシェイラ ショーン・オマリー ショーン・ストリックランド ジェイリン・ターナー ジム・ミラー ジャック・デラ・マダレナ ジャレッド・キャノニア ドナルド・セラーニ ドリキュス・デュプレシー ブライアン・バルベレナ ブラッド・リデル ブルーノ・シウバ ペドロ・ムニョス ボクシング マックス・ホロウェイ メイシー・バーバー ロビー・ローラー

【UFC276】コメイン前のミドル級戦。ストリックランド✖ペレイラは派手さの伴った高MMA IQの打撃戦に?!

【写真】ポアタンの一撃、ストリックランドのTD→パウンドアウトorRNCも十分にあり得るなかで、最後は戦術をかなぐり捨てた魂の殴り合いに発展する可能性もあるか(C)Zuffa/UFC

2日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでUFC 276「Adesanya vs Cannonier」が開催される。

UFCインターナショナル・ファイトウィークのメインといえる夏のPPVビッグショーのヘッドラインはUFC世界ミドル級選手権試合=王者イスラエル・アデサニャ✖挑戦者ジャレッド・キャノニア―、そしてコメインでUFC世界フェザー級選手権試合=王者アレックス・ヴォルカノフスキー✖マックス・ホロウェイがマッチアップされている。

そんなPPV大会のコメイン前で組まれたのが、ショーン・ストリックランド✖アレックス・ポアタン・ペレイラのミドル級戦だ。

ドナルド・セラーニ✖ジム・ミラーのUFC勤続12年(WEC時代を含めると15年)のセラーニ、そして13年9カ月オクタゴンで戦ってきたミラーの対戦をプレリミに追いやり、この位置で戦うペレイラはUFC在籍8カ月、3戦目のファイターだ。


キックで33勝7敗(21 KO)の記録を持ち、格闘家としてのキャリアは12年になるペレイラだが、MMAはまだ5勝1敗でしかない。ただし、以前の本職ではGLORYで世界ミドル級とライトヘビー級を制し、ミドル級王座は5度の防衛に成功している。

ピュア・キックボクシングでいえばオクタゴン随一の能力の持ち主は、そのキック時代にはイスラエル・アデサニャから2勝を挙げている。

UFCでは初戦のアンドレア・メケイリディスを二段ヒザでKO、2戦目のブルーノ・シウバ戦はフルマークの判定勝ちをペレイラは収めている。

左ミドル、左フック、右ストレートに左右のアッパー、そしてヒザ蹴りと痛みが見る者に伝わってくる打撃、その速さと切れは抜群のモノがある。とはいえ、ペレイラが見せてきた打撃は、拳が届く距離での拳と足の交換だ。この距離で打撃だけで戦えば、ペレイラは今すぐにでもベルトを巻く力があるだろう。

当然、MMAではそういうわけにはいかない。テイクダウンもあり、打撃の距離も違う。当然返しのようにペレイラも、倒されてスクランブル、それ以前のスプロールを見せてきた。倒されずに殴り勝つ戦いを今回も見せることができれば、ペレイラはすぐにでもタイトル戦線に絡んでもおかしくない。が、果たして16歳の時からMMAを戦い、積み重ねてきたキャリアは25勝3敗というストリックランドがそれを許すか。

上に書いたように中間距離の打撃単体では絶対にペレイラだが、スティックランドの打撃は前蹴りで突き放し、ジャブで進行を阻むというモノ。彼自身が「打撃での武器?  パンチを顔面に打たれない動き」と言い切っている。

MMAの距離での打撃が抜群に上手く、倒さないで疲弊させる術にもストリックランドは長じている。またテイクダウンは頭の位置を低くするモノでなく、胸を合わせたクリンチからボディロック&小外という柔術的な倒し方が多い。

寝技の印象はそれほどないが、グラウンドに持ち込めばしっかりと拳やエルボーで削りながら、相手をコントロールできる。何より仕留めに掛かった時のダーティボクシングの威力は、顔面を殴られない動き以上に彼のストロングポイントともいえる。

そんなペレイラとストリックランドの一戦、鍵はペレイラに追い足とMMAの距離から中に入る踏み込みと外に出る前後の動きがあるのか。またテイクダウンをされた時の耐久力が、盟友グローバー・テイシェイラとの練習でどれだけついているのか。

同時に殴らせないことが信条のストリックランドが、殴らせないで戦うことをどこまで徹底し、さらに殴られた時の次のリアクションはどうなるのか。一瞬の決着、同時に序盤は様子が多いこともあり得るが、派手さを伴ったMMA IQの高いスタンドの攻防が見れれるであろうストリックランド✖ペレイラの一戦、要・注目だ。

■視聴方法(予定)
7月3日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ

■UFC276対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]ジャレッド・キャノニア―(米国)

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
[挑戦者]マックス・ホロウェイ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ショーン・スティックランド(米国)
アレックス・ポアタン・ペレイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ロビー・ローラー(米国)
ブライアン・バルベレナ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジャック・デラ・マダレナ(豪州)
ラマザン・エミエフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
ショーン・オマリー(米国)

<ライト級/5分3R>
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
ジェイリン・ターナー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
ジム・ミラー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー(アイルランド)
ゲイブ・グリーン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ブラッド・タヴァレス(米国)
ドリキュス・デュプレシー(南アフリカ)

<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ムニス(米国)
ユライア・ホール(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジェシカ・アイ(米国)
メイシー・バーバー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカローズ・クラーク(豪州)
ユリア・ストレアレンコ(リトアニア)

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MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFC275 イリー・プロハースカ キック グローバー・テイシェイラ

【UFC275】元RIZIN王者のプロハースカがテイシェイラとの激闘をRNCで制してUFCのベルトを巻く

【写真】4Rまでのポイントはテイシェイラがリード、プロハースカが逆転勝利を収めた(C)MMAPLANET

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
Def.5R4分32秒 by RNC
グローバー・テイシェイラ(ブラジル)

サウスポーのプロハースカが距離を詰める。しかしテイシェイラがプレッシャーをかけて右ハイ、さらに右ミドルを繰り出す。ガードを固めるテイシェイラに、スイッチするプロハースカが右ローを当てた。サウスポースタンスから右ジャブを伸ばすプロハースカが、右ボディから左フックをヒット。ケージを背負ったテイシェイラがシングルレッグでプロハースカの右足を刈り、グラウンドに持ち込んだ。

フルガードで守るプロハースカ。右腕を抱えられたテイシェイラは、トップから左パウンドとエルボーを叩きつける。ケージ際でバックに回ったテイシェイラ、相手の首を抱えて背中を着かせる。ケージに足を着けて守るプロハースカが、スクランブルから立ち上がった。スタンドでは飛びヒザから距離を詰めたプロハースカに、テイシェイラがシングルレッグで組みつくも、プロハースカが離れた。

いったん離れてから、再びシングルレッグで飛び込んだテイシェイラが、足をすくってグラウンドへ。ケージ際でマウントを奪ったテイシェイラがパウンドを連打する。さらに右エルボーを連打。プロハースカが反転するとバックマウントを奪い、振り落とそうとする相手の右腕へ腕十字を仕掛けていく。腕を抜いたプロハースカが立ち上がり、ガードポジションのテイシェイラにパウンドとエルボーを連打して初回を終えた。

2R、テイシェイラにアイポークがあったか試合は一時中断。再開後、プレッシャーをかけるテイシェイラにプロハースカが左ジャブを当てる。ダッキングから左右フックを振るうテイシェイラ、プロハースカは右足で蹴り上げ、テイシェイラを中に入れさせない。スイッチしてサウスポーから左手を前に出すプロハースカのボディに、テイシェイラは前蹴りを突き刺す。

さらにボディストレートから前に出たテイシェイラに対し、パンチでダメージを与えたプロハースカ。テイシェイラのシングルをカットし、パンチ連打で追い詰めるプロハースカは、テイシェイラのテイクダウンを凌ぎ、ケージ際でパンチを浴びせる。さらに首相撲からヒザを突き上げるプロハースカ。テイシェイラはシングルレッグで組みついたが、グラウンドに持ち込むことはできない。

プロハースカの左ヒジに、右ショートを被せるテイシェイラ。プロハースカはワンツーを効かせ、さらにパンチ連打で追い込むが、飛びヒザをかわされてグラウンドへ。ケージ際でマウントを奪ったテイシェイラがパウンドを落とす。ハーフガードに戻すプロハースカ。テイシェイラは左ヒジを落とす。再度マウントを奪ったテイシェイラがエルボーを連打し、プロハースカの左眉がカットされた。起き上がろうとするプロハースカの右腕を取りにいったところでラウンドが終了した。

3R、オーソドックスから右ハイを放ち、サウスポーにスイッチしたプロハースカ。右を打ち込むテイシェイラに右ヒザを合わせたプロハースカが、さらにテイシェイラのテイクダウンをスプロールした。プロハースカはスタンドを要求、レフェリーもテイシェイラにスタンドを促した。ケージ中央でカーフキックを打ち合う両者、プロハースカの左ストレートをかわしてテイシェイラが組みついたが、倒すことはできず。

スタンドではプロハースカがパンチを当て、テイシェイラのシングルレッグをカットしてスタンドを要求する。ここでもレフェリーがテイシェイラにスタンドを促した。立ち上がったテイシェイラは、再びシングルレッグを仕掛けて今度はテイクダウンを奪った。しかしプロハースカがスクランブルから立ち上がる。またも組みつくテイシェイラ、プロハースカはケージに押し込んでパンチをヒットさせる。

そしてシングルレッグをスプロールしたプロハースカが、ハーフガードのテイシェイラにパンチとヒジを連打。テイシェイラも右目付近から大出血が見られる。ここでプロハースカが肩固めを狙うと、テイシェイラがリバーサルしてトップに回った。テイシェイラの左エルボーがクリーンヒット。プロハースカは下から三角絞めを狙ったが、テイシェイラが頭を抜いたところでラウンド終了のホーンが鳴った。

4R、サウスポーにスイッチしたプロハースカにテイシェイラが右ストレート、右ハイを打ち込む。プロハースカも左ボディストレートを伸ばした。さらにプロハースカのパンチが当たると、テイシェイラが下がる。プロハースカのノーモーションの左がヒット。しかしテイシェイラも左をクリーンヒットしたあと、組みついてテイクダウンし、サイドを奪った。

下から相手を抱え込むプロハースカ。テイシェイラはマウントを奪取し、パウンドを落としながらマウントのまま肩固めへ。これは極まらなかったが、テイシェイラは再びパンチを落としながら肩固めへ。今度はサイドに回り絞め上げたが、凌いだプロハースカが立ち上がり、テイシェイラの顔面にパンチを連打していく。テイシェイラがハーフガードからスクランブルに持ち込み、バックマウントへ。しかしプロハースカも切り返してトップに回る。テイシェイラが足を利かせて守った。

最終回、距離を詰めてくるテイシェイラに対し、足を使うプロハースカ。テイシェイラにパンチで効かされたプロハースカだったが、テイシェイラがギロチンを仕掛けてくると頭を抜き、立ち上がった。スタンドではアッパーを打ち込むプロハースカ。テイシェイラの左右フックが当たり、ダブルレッグでケージ際までドライブする。プロハースカは左手をマットに着くも、立ち上がって離れた。

テイシェイラは左右のパンチからケージ際へ。ダブルレッグでプロハースカに尻もちを着かせる。そのまま寝かせてマウントに移行したテイシェイラは、パウンドとエルボーを打ち込んでいく。プロハースカはケージキックで脱し、バックコントロールからパンチを突き刺す。反転したテイシェイラのサイドに回るプロハースカ。亀になったテイシェイラに対し、サイドバックからRNCを極めてタップを奪った。

2019年にRIZINライトヘビー級王座を獲得したプロハースカが、オクタゴン3戦目でUFC王者となった。


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BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL UAEW UFC UFC275 アンドレ・フィアーリョ イリー・プロハースカ カン・ギョンホ グローバー・テイシェイラ ジェイク・マシューズ ジャック・デラ・マダレナ ジャン・ウェイリ タイラ・サントス チェ・スンウ バットゲレル・ダナー ペドロ・カルバーリョ マァフゥシャトゥ マネル・ケイプ ミシェウ・ペレイラ ラモーナ・パスカル ヴァレンチーナ・シェフチェンコ 佐藤天

【UFC275】3カ月連続で試合出場、アンドレ・フィアーリョ「実戦ほど成長させてくれる機会はない」

【写真】優しい笑みと、Bellator以降の10勝で8つのKO勝ちを生んでいる拳。フィアーリョこそポルトガルの二面性を顕著に表している人物かもしれない(C)MMAPLANET

12日(日・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC 275「Teixeira vs Prochazka」でジェイク・マシューズと戦うアンドレ・フィアーリョ――は、今もグローバルステージは数少ないポルトガル人ファイターだ。

UFCに到達するまでBellatorやPFLでの挫折を経験している。最終的にはミドルイースト経由でUFCとの契約を勝ち取った。そして今年1月のオクタゴン初陣でミシェウ・ペレイラに判定負けを喫したものの4月と5月に連勝、今回のマシューズ戦は3カ月連続でのファイトとなる。

世界最高峰の場で1カ月に1試合のペースで戦うフィアーリョに初インタビューを敢行した。


――4月から3カ月連続、今年に入って既に4試合目となります。

「普段からヘルシーに過ごせるように、心がけているんだ。ジムで練習し、体が動ける状態を保っている。今ではスマートに練習できるようになったので、この間隔でも問題なく戦うことができるよ。

砂糖の入ったモノは口にしない。ソーダも飲まない。だから15ポンド程度落とすだけで済むし、試合の体重に落とすこともイージーなんだ」

――とはいえ試合前は緊張するでしょうし、試合後には心身ともにリラックスする時間も必要かと思います。

「自分にそういう休息は必要ないと思っている。戦いたい意欲が凄くて。そのモチベーションがあるほうが、自分を律することができる。何より実戦ほど自分を成長させてくれる絶好の機会はないからね。だから、ケガがない限り試合には出られるだけ出たいと思っているんだ」

――この間隔で戦うことに周囲の反応は?

「コーチは休息をとって、そんなに試合を受けるなと言っているよ。でも、自分ことは自分が一番分かっている。ケガもなく戦える状態にあるなら、僕は戦う」

――それは決してトップファイターになるために、急いでいるということではないのですね。

「ノー、そんなことはないよ。一歩ずつステップしている。そういう感情があったのは、他の大会に出ているときに僕に勝った相手にリベンジをしたいと思っていた時だけだよ。UFCに行くためにリベンジしたかった。でも、今はさっきも言ったようにステップ・バイ・ステップ、着実に経験を積んでいこうと思っている」

――ポルトガルという今もMMAファイターが決して多くない国出身のアンドレですが、サンフォードMMAに所属してどれぐらいになるのでしょうか。

「もう4年かな……フロリダに住むようになって。その前は2年間、ベイエリアに拠点を置いてAKAで練習していたんだ」

――アンドレとBellatorで戦うペドロ・カルバーリョが、ポルトガルを代表するファイターという認識でいるのですが、国内のMMAシーンは現在、どのような状況なのでしょうか。

「マネル・ケイプもアンゴラとポルトガルのダブルパスポートを持っていて、ポルトガルのMMAをリードしている1人だよ。ポルトガル北部でずっとキャリアを築いてきたからね。ポルトガルのMMAは成長はしているけど、広まっているとは言えない。その過程にあるよ。ブラジルから多くの選手がポルトガルにやってきて、MMAの指導をするようになった。ただし、選手たちの経済状況はさほど良くなくて、そういう投資もまだ十分じゃない。

もともとジムや選手のレベルがそれほど高くなかったから、僕はポルトガルを離れた。だからこそポルトガルのMMAの発展に寄与したい。僕のような苦労をすることなく、若い選手たちがMMAをやっていける道ができるようサポートして、ポルトガルのMMAの成長の助けになりたいんだ。若い選手を支えられるようなりたいと思っている」

――それにしても、私はポルトガルとMMA、ファイトスポーツが結びつかないです。今もポルトガルほど素朴で、親切な人が多い国はないと思っているので。

「ポルトガルの国民性って、2つの顔があるんだよ(笑)。多くの人がしっかりと教育を受けていて、謙虚で親切だ。それはその通りだよ。でもファイトも愛している。夜の街、渋滞中の道路なんかじゃ、どこでもストリートファイトが見られるよ(笑)。僕はそういうポルトガル人らしさが好きなんだ」

――なるほどぉ。ところでアンドレはBellator、PFLで戦っていた時期があり、UFCと戦う前はUAE Warriorsで3試合を経験しています。中東で戦ったのは、なぜでしょうか。

「マネージャーから『UFCファイターと契約したいなら、俺のいうことを聞いてくれ。絶対にUFCに届かせるから』と言われたんだ。『分かった。どうしたら良い?』と尋ねると、『UAE Warriorsで試合をしよう』というのが、彼の答えだった。

そして1試合戦い、勝って戻ってきた。彼はもう1試合だ、と。また勝った。そうしたら『もう1度だ』と言われ、3度目も勝った。本音を言えば、アブダビではコロナ・プロトコルで色々な制約があり苦痛だった。そうじゃないと試合ができないというのは分かっていたけど、バブルが創られてホテルから出ることもできない。本当に息が詰まりそうだったから、あれ以上戦いたいとは思っていなかったよ。

でも、UFCに行くためだというマネージャーの言葉を信じた。結果4試合目を戦おうとしていた時にUFCからコールがあったんだ。UAEWで戦って良かったと思っている。UFCと比較すると小さなイベントだよ。でも大会の質も高いし、出場選手も強かった。UFC Fight Passで配信もされている。それにファイトマネーも良かったし、キャッシュで支払われるんだ。僕の力を示すためには、本当に良い大会だったよ」

――チームメイトの佐藤天選手から、アンドレもUFCファイターになるために強い意思を持ち続けていたと聞いたことがあります。

「I LOVE SATO(笑)。その意思を強くもって、自分の進みたい道を進み、手を伸ばすと届くチャンスは全て掴んできたつもりだよ」

――素晴らしいです。では改めて対戦相手、ジェイク・マシューズの印象を教えてください。

「ウェルター級の中で、特に力強い選手だと思う。7、8年もUFCに在籍していて経験豊かなファイターで、凄くウェルラウンドだ。でも僕のスピードは、彼とは明白に違う。僕の方が速く動ける。

彼はUFCで名を残しているけど、何も心配することはない。それよりも、自分自身が力を発揮できるかどうかの方が大切になってくる」

――ランキング外の相手ですが、ランク入りするためには恰好の相手かもしれないです。

「ランキングのことは気にしないよ。トップ15、トップ10が目標じゃない。僕の目標はチャンピオンになることだ。だから全ての対戦相手を眠らせる。世界のトップと戦うために、自分がどう戦うかに集中している。ジェイクは素晴らしいファイターで、それこそ自分を試すという点でも最高の相手だよ。彼を相手に自分の力を試したい。けれども、注意するのは彼ではなく、自分がどう戦うかだよ。

ジェイク・マシューズとの試合で、僕は誰でも倒せる力を持っていることを証明する。この惑星で最高のウェルター級ファイターの1人だと、ね」

■視聴方法(予定)
6月12日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ

■UFC275計量結果

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]グローバー・テイシェイラ: 205ポンド(92.99キロ)
[挑戦者] イリー・プロハースカ: 205ポンド(92.99キロ)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]ヴァレンチーナ・シェフチェンコ: 124.5ポンド(56.47キロ)
[挑戦者]タイラ・サントス: 125ポンド(56.7キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ヨアナ・イェンジェチック: 116ポンド(52.62キロ)
ジャン・ウェイリ: 116ポンド(52.62キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170.5ポンド(77.34キロ)
アンドレ・フィアーリョ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジャック・デラ・マダレナ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ラマザン・エミエフ: 171ポンド(77.56キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ: 146ポンド(66.22キロ)
ジョシュア・クリバオ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
スティーブ・ガルシア: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン: 186ポンド(84.37キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 186ポンド(84.37キロ)

<バンタム級/5分3R>
カン・ギョンホ: 136ポンド(61.69キロ)
バットゲレル・ダナー: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
シルヴァナ・ゴメス・フアレス: 116ポンド(52.62キロ)
リャン・ナ: 116ポンド(52.62キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
ホセリン・エドワルツ: 145ポンド(65.77キロ)
ラモーナ・パスカル: 145ポ

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