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【UFN226】距離は掴み切れずも、間合いを制したフィオホが、ナマジュナスを3-0で下す

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオホ(フランス)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ローズ・ナマジュナス(米国)

フライ級転向のナマジュナスに対し、長身フィオホのリーチが優る。右ジャブを伸ばすフィオホは、右フックをヒット。姿勢を乱したナマジュナスはサイドキックもキャッチされ、組みに狙いもヒジを合わされそうになる。それでも右に左を合わせたナマジュナスは左を見せてダブルレッグへ。フィオホは切って、右ジャブを伸ばす。慎重な間合いの測り合いのなかで、ナマジュナスがリードフックを当てる。

前手の左が当たると、スイッチしてサウスポーに構えるナマジュナスがフィオホのジャブをかわす。フィオホは左を被弾する数が増えるが、左ハイを果敢に蹴っていく。ここからジャブ、左ストレートを伸ばしたフィオホがナマジュナスのテイクダウン狙いをカット、ワンツーを決める。最後に得意のサイドキックを見せたフィオホが初回をリードした。

2R、フィオホが右ジャブを伸ばし、ナマジュナスが左リードフック。フィオホはリードにカウンターを狙い、ワンツーへ。姿勢を乱したナマジュナスが立ち上がるところで組んだフィオホが、力強いダーティボクシングを繰り出す。さらにヒザで腹を抉ったフィオホは左回りから正面に立つと右の蹴りを見せる。右の蹴りからスピニングバックキックを繰り出したナマジュナスは、右ハイを受けそうになるなどフィジカル面で圧され疲れが目立つ。

それでも右を打ちこみ、フィオホのバランスを崩させたナマジュナスが左を伸ばす。同じタイミングでダブルレッグの仕掛けたフィオホは、頭が上がり右側頭部をカットし流血。ナマジュナスに注意が与えられ、試合が再開されるもクリーンヒットはなく時間となった。

最終回、ワンツーからスリーで前に出たナマジュナスが左を当て、フィオホの右の打ち終わりにも左を打ち込む。さらに右ハイを見せたナマジュナスだが、ダブルレッグを切られる。ナマジュナスは打撃戦のなかでテイクダウンを試みると、フィオホは片ヒザこそつくものの即立ち上がる。フィオホは距離が掴みきれず、サークリングで間合いを取り直す。そこからのステップインに対しても、ナマジュナスはカウンターで待ち受ける。

そのナマジュナスも自らの仕掛けは決して多くなく、左回りを追いかけたところでフィオホのカウンターが彼女を待ち受ける。フィオホは右ジャブを当て、回ったナマジュナスがダブルの右ジャブで前に出る。膠着気味の展開のなかで、ナマジュナスが右ハイを見せると、フィオホが左ハイを返して蹴り勝つ。決定打がないなか、左を被弾したフィオホがスリップしてバランスを崩す。最後は回って距離を保ったフィオホは、試合終了の合図とともに両手を高々を広げて勝利をアピール。

3Rは落とした感もあるが、果たして。結果は29-28が2人、30-27のジャッジが1人という裁定でフィオホが、元ストロー級世界王者に勝利し、アレクサ・グロッソ✖ヴァレンチナ・シェフチェンコ戦の勝者への挑戦をアピールした。


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【UFN226】MMAデビューから2年でUFC。戦禍の神、ブノワ・サンドニ「特殊部隊で規律を身につけた」

【写真】何事にも動じないのだろう。そんな表情のサンドニ。取材から2日後には計量も終え、チアゴ・モイゼスと共に156ポンドでパスをしている(C)MMAPLANET

本日2日(土・現地時間)にフランスはパリのエコー・アリーナで開催されるUFN226:UFN ESPN+84「Gane vs Spivak」でブノワ・サンドニがオクタゴン4連勝を賭けて、チアゴ・モイゼスと戦う。
Text by Manabu Takashima

世に名高いフランス軍特殊部隊=スペシャルフォース出身、西アフリカ諸国でテロリストと向き合い、勲章を授与されているサンドニはプロデビューから2年でUFCと契約を果たした。日本ではほぼ無名だが、BRAVE CFからUFCと短期間で濃密なキャリアを重ねてきたサンドニ=戦禍の神に初インタビューを試みた。


――チアゴ・モイゼスと週末に戦います。今の調子を教えてください(※取材は8月30日に行われた)。

「良い調子だよ。トレーニングキャンプは前回の試合が7月1日だったから、当然のように短期間だったけど、何も問題ない。ランカーでウェルラウダ―、凄くやりがいのある相手だ。ウォリアー・ファイトを見せるよ」

──UFCで3勝1敗。通算でも10勝1敗と素晴らしいレコードを持っていますが、まだ日本のMMAファンはブノワのことをほとんど知らないといっても過言でないです。MMAとの出会いを教えてもらえないでしょうか。

「マーシャルアーツを始めたのは8歳の時、柔道を習うようになった。競い合うというよりも、楽しんでいた。ただ続けていく上で、柔道では満ち足りていない自分に気付いたんだ。そんな時、2008年の柔道五輪金メダリストであるサトシ・イシイがMMAに転向した。きっと彼も同じ想いだったように思うんだ。僕自身は19歳まで柔道を続けたけど、ケガも多く、トレーニング内容も同じことを続けていることで、フィジカル的にも十分でなかった。もう一度、心身ともに自分を鍛え直そうとスペシャルフォース(フランス軍最強と謳われる特殊部隊)に入隊したんだ。

最初のミッションでブルキナファソ・マリ国境紛争での任務に就いた。それからも西アフリカで5年間、軍の一員として過ごした。2017年にブラジリアン柔術に出会い、柔道と違い投げ技はなかったけど極めるという部分に惹きつけられた。それこそ、戦いで最も難しい部分だから。投げより、難しいともいえる。そして、如何にも戦っているんだという気持ちになれた。

柔術と出会って、何か人生に張りが出てきてね。2018年にはボクシングに始めた。柔道、柔術の経験があり、ボクシングもやっている。MMAを始めない理由が見つからなかったよ。2018年にMMAの練習を開始して、アマからMMAを戦うようになった。そして4試合を経験して、11月にスペインで開催されたトーナメントで優勝した。アマで4勝0敗、この時にプロMMAファイターになろうと決めたんだ。そんなころ、ヴェノム・チームのトライアウトを行うことを知って、参加した。当時はまだ軍に在籍してMMAの練習をしていたんだけど、ダニエル・ウォハンに認めてもらい『軍生活を終えると、全てテイクケアする』と言われた。2019年1月にチーム・ヴェノムで練習を始め、休暇期間の全てをトレーニングに費やして3月に軍を離れた。

プロMMAに戦ったのは、チームに合流した翌月のLions FCだったよ。それから2年でUFCと契約することできて、今に至る。この短期間で、ここまでできたのはとにかく素晴らしいスタッフに恵まれて、しっかりと練習を続けられた結果だと思う。自分の長所をできるだけ、MMAにいかしたいと思ってトレーニングをしてきた。まだ軍に所属していたけど、

それからの2年間でMMAファイターとして生活し、家族のことも守ることができるようになった。凄く幸運だし、マネージャーにも感謝している。MMAコーチのダニエルは今ではウォハリン・エリートチームを創り、しっかりとボクシングのトレーニングも積んできた。」

──押忍。しっかりと振り返って頂きありがとうございます。ところでスペシャルフォースにいた経験はMMAにどのように生きていますか。本来は軍での活動とスポーツを比べるべきではないかと思うのですが。

「軍での任務は僕に規律を与えてくれた。そして、知性をもってトレーニングすることを教えてくれたよ。ガムシャラにやっても駄目だ。必要な量を見極め、正しい計画を組み立てる。全ての機器を使いつつ、シンプルに自分を鍛え続ける。そういうことが、できるようになったのはスペシャルフォースにいたからだと思う。

それと試合中、アドレナリンが血中に放出され交感神経が興奮状態になる際に、如何に自分をコントロールできるか。そうだね、そういう風に冷静に戦えるのも軍の経験があったからだと思う。でも、何よりもさっき言った規律を身に着けることができた方が大きいよ。自分がやってきたトレーニングを信じることで、どのような状況でも対応できる。正しいトレーニングをやり切っているから、自分の全てを試合にぶつけることができるんだ」

──さきほど2年でUFCと契約できたという話がありましたが、デビューの年から中東ベースのBRAVE CFで戦い4勝1NCという好成績を収めてステップアップを果たしました。

「だからマネージャーに感謝しているんだ。BRAVE CFで戦ったのもマネージャーの判断だった。パンデミックが起こる前にサインをして、コロナ禍でもBRAVE CFは世界でも最も早い時期に活動を再開した。世界規模で活動して色々なファイターが戦っていて、元UFCファイターとも契約している。そして、あそこで良い試合を見せるとUFCから目もかけられる。

それまではMMAが禁じられていたフランスで、パウンドのない小さな大会で戦っていた。BRAVE CFは世界のトップ3ではないけど、トップ10に入る団体だ。1つの階級に10人から15人の選手がいて、タフな選手も多かった。僕自身はタイトルに挑戦できるランク1位になったタイミングで、UFCとサインできた。BRAVE CFで戦うことで、多くの自信を手にしたよ」

──今週末の試合です。2度目のパリでの試合になりますが、母国で戦うことはどのような気持ちですか。

「何といっても9時間の時差がないことは素晴らしい(笑)。家族、仲間に試合を見てもらえる。フランス人選手、関係者、全てにとって最高の機会だよ」

──では改めてチアゴ・モイゼスの印象を教えてください。

「良い選手だよ、ATT所属で。イスラム・マカチャフやベニール・ダリューシュらトップ15にしか負けていない。彼に勝つことで、僕がトップ15と戦えると証明できる。素晴しい柔術家で、打撃もできるウェルラウンダーだけど、僕もグラウンドでは負けない。寝技になると退屈だと思うファンはまだ多い。でも、僕らの試合はUFCでも最高の寝技の攻防が見られるだろう。だから、しっかりとファイトを見て欲しい」

──ブノワ、今日はインタビューを受けていただきありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いできますか。

「僕は日本の長い歴史、規律ある歴史を素晴らしいと思っている。そんな日本の皆に、僕の試合を視てもらえるのは嬉しいことだよ。皆に良い試合を見せたい」

■視聴方法(予定)
9月3日(日・日本時間)
午前1時30~UFC FIGHT PASS
午前1時~U-NEXT

■UFN226対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
シリル・ガンヌ(フランス)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオホ(フランス)
ローズ・ナマジュナス(米国)

<ライト級/5分3R>
ブノワ・サンドニ(フランス)
チアゴ・モイゼス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)

<フェザー級/5分3R>
ヤニス・ゲムリ(フランス)
ウィリアム・ゴミス(フランス)

<フェザー級/5分3R>
モーガン・シャリエール(フランス)
マノロ・ゼッキーニ(イタリア)

<バンタム級/5分3R>
テイラー・ラピルース(フランス)
キャオラン・ローラン(アイルランド)

<ウェルター級/5分3R>
アンジェ・ルーザ(スイス)
リス・マッキー(アイルランド)

<女子バンタム級/5分3R>
ノハ・コーノール(フランス)
ホセリン・エドワルツ(パナマ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
クレイジソン・ホドリゲス(ブラジル)

<140ポンド契約/5分3R>
ザラ・フェアン(フランス)
ジャケリニ・カバウカンチ(ポルトガル)

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【RTU ASIA2022】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(10)堀内佑馬─01─ 「僕の夢が、また一つ叶う」

【写真】さぁ、いよいよという空気もありつつ──インタビュー中は終始、淡々としている風でもあった堀内だが──後半掲載予定のある質問にぐっと表情も言葉は厳しくなかったことがあった(C)MMAPLANET

6月10日(金・現地時間)、シンガポールはカレンのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode03で堀内佑馬が、トップノイ・キウラムとRoad to UFCフライ級トーナメント準々決勝を戦う。

UFC行きを賭けた8人制トーナメントに、カリフォルニア州アーバインから乗り込む堀内は、他の日本人選手と違い米国を拠点にMMAに打ち込み、UFCファイターを目指してきた。

再開──2022年、春(※既に初夏)~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第10弾は堀内佑馬の言葉をお伝えしたい。


──6月10日、シンガポールでRoad to UFC出場の堀内選手ですが、アーバインから現地に向かうのですか。

「ハイ、4日に出発します」

──今大会はコーナーマン1人分のチケットが出ると聞いています。

「そうですね。(コリン)オーヤマ・コーチと行きます。PPVショーにチーム・オーヤマから選手が出ているわけでなく、僕のためにシンガポールまで行ってくれるんです」

──なるほど。ところで時差のない日本で調整をしようという考えはなかったですか。

「なかったです。試合をするだけなんで。時差ぼけも大丈夫だと思うんですけど、なったらなったでその時に考えます(笑)。そこまで時差を気にすることはないです」

──日本からでも7時間以上で、その前に太平洋を越えてくる出場選手に他にいないかと思います。

「全部で19時間、飛行機に乗っているみたいで……辛いですねぇ(笑)。結構、きつそうだと思います」

──ともあれ3つ勝てばUFCという状況での試合になります。

「最高ですね。皆は『ここが夢じゃない』って言いますけど、僕はいっぱい夢を持っていて。UFCに行くのも夢、チャンピオンになるのも夢、一つの勝利も夢なんで。そういう部分では、Road to UFCで戦うことで僕の夢が、また一つ叶うという気持ちです」

──昨年11月にマーク・クリコマを1分52秒でKOし、そこから試合がなかったです。この間というのは、どのような方法でステップアップを図ろうとしていたのでしょうか。

「ショートノーティスでUFCからオファーがあれば出られる。そういう話になっていて、それから3月か4月にベガスのコンテンダーシリーズで戦うという話が来ました。でも僕はアジア人なんで、UFCが最終的にシンガポールでやるRoad to UFCに回した感じだと思います」

──コンテンダーシリーズなら1試合、なぜ3試合勝たないといけない方に回されるんだよという気持ちにはならなかったですか。

「なりましたね、正直(笑)。最初はトーナメントだと思っていなかったです。それからトーナメントとワンマッチがあると聞いたので、ワンマッチで組んでくれないかと期待していました(苦笑)。でも、僕はそういうこともプラスでしか考えていなくて。UFCは甘くないから、行くまでに強いアジア人と戦うことができることをプラスだと捉えています。

大切なのはUFCに行ってからなので。それまでに良い経験をしようと思っています」

──その一方でLFAフライ級王座を争ったチャールズ・ジョンソンが、コンテンダーシリーズを飛び越えて7月にUFCデビューを飾ります。

「(ムハマド)モカエフ戦ですよね。多分、チャールズのこの話はモカエフの相手が見つからなくてオファーが行ったんだと思います。アイツがそれでやるって言ったわけだし、勝ってくれって祈るだけです(笑)」

──まさに堀内選手が狙っていたショートノーティス待ちに近い契約かと思われるのですが、堀内選手もその境遇を経験してどのような気持ちで過ごしていたのですか。

「常にファイトキャンプをしている感じで、体重をキープして……僕としては良いことだったと考えています」

──この間の練習はこれまで通りチーム・オーヤマとONE柔術で?

「そうですね、オーヤマ・コーチ。そしてジヴァ(サンタナ)さんの柔術、あとアレックス(ペレス)が連れて行ってくれたのですが、TJ・ディラショーの打撃コーチのタイラー(ウァンブルズ)がやっているクラシック・ファイトチームで、ミットを持ってもらっています。タイラーはアレックスのコーナーにも就いていて」

──オレンジ一帯のジムだけでなく、SNSでラスベガスにいる堀内選手の姿もよく見られたという印象があります。

「アレックスやルイス(スモルカ)の試合の時にラスガスに一緒に連れて行ってもらいPIで練習できました。アレも凄く良い経験になりました。

──そして俄然、日本で注目を集めているイリディアム・スポーツ・エージェンシーとの契約も果たしています。チーム・オーヤマからイリディアムという流れは、いよいよUFCへという環境が整ってきたと考えることができるでしょうか。

「もともとイリディアムのジェイソン(ハウス)はチーム・オーヤマで練習していた時期があり、コーチとも親しいですし……僕も5年ぐらい前から知っていて、契約自体も去年の2月に交わしました。オートマチックというか、自然に契約しました」

(C)YUMA HORIUCHI

──そのチーム・オーヤマといえばカーラ・エスパルザがUFC世界女子ストロー級王者に返り咲きました。

世にも不思議なタイトル戦でしたが……。

「素晴らしかったです。あの世界戦の前、僕がローズ・ナマジュナス対策のメインパートナーをやらせてもらっていて。カーラは練習に向かう姿勢も素晴らしいですし、とにかくメチャクチャ強いです。女子でこんなに強い選手がいるのかって……。僕の考えではローズは一度やっているから、テイクダウンを取られた後とかが怖くてあんな風になってしまったんだと思います。

あの空間の中でしか分からない何が絶対にあるでしょうね。スパーリングをしていたから分かるんですけど、カーラは凄くプレッシャーがあるんです。とにかくテイクダウンが凄いですから。で、ローズは出られなくなって……ああいう試合になってしまったんだと」

──それにしてもエスパルザは、前に出てこずカウンター狙いのみのナマジュナスに遠い距離からでも組みついてテイクダウンを奪っていました。

「あの距離でテイクダウンができるのは凄いです。僕もアリゾナまで見に行って、大会後は皆でパーティーでした(笑)」

──その場で戦うために、まず6月はトップノイとの試合をクリアしなければなりません。トップノイの印象を教えていただけますか。

「それこそ7年ぐらい前にタイガームエタイに行った時にトップノイが、MMAに転向したての頃で、一緒に練習したことがあるんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
Episode01
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
6月9日(木・日本時間)
午後6時30分~UFC FIGHT PASS
Episode03
6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
6月10日(金・日本時間)
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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【UFC247】アルティメット・ダンスorシャドー? 摩訶不思議なナマジュナスを下しエスパルザが新王者に

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
カーラ・エスパルザ(米国)
Def.2-1:49-46.48-47.47-48
ローズ・ナマジュナス(米国)

遠い距離を取る両者。手も足も届かないレンジで、両者が動く。ジリジリと近づき、サッと離れるというなか、2分50秒を経過し、初めてエスパルザの左が届く。ここまでローがないMMAも珍しい。ナマジュナスはダブルのジャブをタッチ、ここからまた足を使う。エスパルザはローを当て、前蹴りは空を切る。ナマジュナスはとにかく距離を取り、自ら手も出さない。テイクダウンを注意したとしても、ここまで手数がない戦いも稀だ。

相手が手を出さないのでも、バックステップで3歩下がるナマジュナス──このまま距離を詰めることなく、初回が終わった。

2R、左ジャブを伸ばしたナマジュナス。一旦離れて、来いという姿勢を見せる。下がりつつ、誘ってから右ストレートを放ったナマジュナスに対し、距離を詰めたエスパルザがシングルレッグでテイクダウンに成功する。5R制を考慮してか、組みを続けず簡単にスクランブルを許したエルパルザは、ここは僅かながら攻勢点を獲得しているか。

さらにエルパルザは間合いの測り合いのなかで、左フックを当てる。それでも距離を詰めないチャンピオン。届かない位置で、さらに下がる動きに大ブーイングが起こる。ジャブを見せ、左右に回るナマジュナスの狙いは何なのか。エスパルザも自然、不気味なナマジュナスを相手に様子見が増え、距離を詰めきることができず最後に右前蹴りを見せた。

3R、左ジャブを伸ばすナマジュナス。ここも届かないが、右ローを届かせる。挑戦者を間の前ににしてシャドーを繰り返すような王者は、ダブルレッグを切り左を振るう。左右のショートから前に出たエスパルザがテイクダウンを奪い、即スクランブルに。立ち上がった際の近距離でも、パンチが当たらないチャンピオン──頭を振って前に出て左アッパーを狙う。エスパルザは組みを繰り返し、そこに左を打っていくナマジュナスはステップインに右を合わせる。

左ジャブでスリップしたナマジュナスが、スーパーマンパンチをバックステップでかわす。エスパルザのテイクダウンを回ってかわすナマジュナスは、組んで切るという展開をも徹底して避け、またも見続けるお見合いとステップと、フェイクの5分を終えた。

4R 組んでクラッチできる距離に入らせないための打撃、そのために離れるナマジュナスは、エスパルザのテイクダウンを狙いを切る。とエスパルザは左ジャブに一気にダブルレッグを仕掛けてテイクダウン、スクランブルにバックに飛び乗るが前方に落とされる。

この攻撃を許したことで、ポイントで確実にリードされたナマジュナスだが、前に出ても拳が届く距離に留まることはなく、組まれて突き放すという戦いを続ける。右フックで踏み込んだナマジュナスだが、エスパルザはダブルレッグからバックに回り後方に投げる。バックを取られた王者は、前転から離れてエルパルザの立ち上がり際に右を振るう。

恐らくは倒すという意志の下で、初めて放たれたパンチ。距離を取り直したナマジュナスは右を伸ばした際にスリップした。

「全ての場所で勝っている。世界で最高の選手だ」という催眠術のような指示を送るナマジュナス陣営。ここまでポイントで勝っていることは考えられないが──このままで良いということか。

最終回、ナマジュナスが右を当て、ダブルレッグを突き放す。素早いジャブから、右オーバーハンドをナマジュナスが入れる。ワンツーに左を打ち返したエスパルザは、それでも大きく回るチャンピオンを相手に、右ローを蹴る。テイクダウンのフェイクからエスパルザが左を放つ。ナマジュナスは左前蹴り、続いて両者の右が交錯する。

左から右を見せたナマジュナス、ようやく普通の試合の1R序盤の手数になったか。さらに右を2つ伸ばすが、この攻撃で留まるというこはポイントで勝っているという計算か──それとも、既に勝利を諦めているのか。ナマジュナスはニータップを仕掛けるが、エルパルザは反応する。最後の5秒でテイクダウンを決めたナマジュナスは、タイムアップともに両手を広げて勝利をアピールした。

結果、エスパルザがスプリット判定勝ちを収めるも、このコールにナマジュナスは表情一つ変えなかった……。摩訶不思議な王座奪取劇。「ジャッジがどう判断するか分からないけど、私は前に出ていた。皆、エキサイトな試合を望んでいて……私はできることをやった」と来週に結婚式を控える新チャンピオンは話すも──ファンの祝福を受けることはなかった。とはいえ、エスパルザからあれ以上試合を能動的に動くことは何もしない相手にチャンスを与えるだけで、これ以上の創りは難しい試合だっただろう。


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【UFC274】OSP戦へ、マウリシオ・ショーグン「前に進むこと。最高の形でキャリアを終えられるよう」

【写真】通訳を務めてくれたマネージャー兼コーチのドゥドゥ・アロンソと(C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)、アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターでUFC274「Oliveira vs Gaethje」が開催される。

シャーウス・オリヴェイラの持つUFC世界ライト級王座にジャスティン・ゲイジーが挑戦する一戦をメインに、コメインにUFC世界女子ストロー級選手権試合=王者ローズ・ナマジュナス×挑戦者カーラ・エスパルザと2つの世界戦が組まれたPPV大会。

ダブルクラウン以外にマイケル・チャンドラー×トニー・ファーガソンと並び、PPVメインカードでマウリシオ・ショーグンがオヴァンス・サンプレーと対戦する。

2020年11月のポール・クレイグ戦以来、1年半ぶりの実戦となるショーグン。40歳となった元PRIDEファイターに戦い続けるモチベーションが何なのかを尋ねた。


――18カ月ぶりの試合でOSPと土曜日に戦います。今の気持ちを教えてください。

「ヒジのケガがあって長い間、試合を戦うことができなかった。でも、ようやくケージに戻ってくることができる。凄く調子は良いし、ワクワクしているよ」

――トレーニングキャンプは首尾よく終了しましたか。

「ヘッドコーチのエドゥアルドの下で、ハードなトレーニングをして準備は整っている。とにかくケガもなく、キャンプを終えることができて絶好調なんだ。今回、キャンプをクリチーバで行ったんだ」

――ハイ。ショーグンといえばクリチーバだろうというのが、我々の印象ですが……。

「あまり知られていないけど、僕はクリチーバを離れて8年になるんだ。今回の試合に向けて、家族からも長期間離れクリチーバでトレーニングを行った。いくつかの武器を取り戻そうと思ってね」

――つまりクリチーバで練習するということは、原点に戻るということなのでしょうか。

「その通りだよ。それがクリチーバで練習する目的なんだ」

――人間、誰しも年を重ねると成熟するという良い面がある一方で、恐れを知らぬ勢いを忘れてしまいますしね。冷静さは欠かせないですが、あの勢いをまた手にしたいとファイターも思うモノなのでしょうか。

「まさにその通りなんだ。クリチーバでは良い練習ができたよ。現在の練習パートナーだけでなく、以前一緒に練習していたメンバーと汗を流すことで、あの頃の関係を取り戻した。友情を再確認でき、今回のキャンプが可能になったんだ。かつての友との練習で素晴らしいキャンプになったよ。だからこそ、今回の試合に心躍らせているんだ」

――シュートボクセ時代、もう17年も昔になりますが23歳の若きショーグンがPRIDE GPファイナルを前に、決勝で同門対決になりかねないヴァンダレイ・シウバと同じ空間で練習をしている。その異様が緊張感が思い出されるのですが、当時と同じような緊張感をもって今回の試合に臨んでいるということでしょうか。

「う~ん、あの時とは気持ちは違うかな。GPファイナル前は自分の力を世界に示し、名前を確立させることでより高いファイトマネーを得られるようにという気持ちが強かった。今はより経験を積み、試合に向けて考え方も変わっている。ただし、試合前の緊張感っていうのは変わらないよ。そこに関しては、キャリアを通して変化することはない。そことの戦いが、僕らファイターにはついて回るよ」

――ではOSPの印象を教えてください。

「背が高く、体が強い大きな選手だよ。運動神経も良く、ファイターとしてリスペクトしている。でも僕の方がスピードで勝っている。そこで勝負をする」

――マウリシオは最後のPRIDE世代の生き残り、現役で戦うファイターです。あの時代と変わらずMMAを戦い続けているのですが。モチベーションをどう保っているのですか。

「世界のトップレベルで最後まで戦っているPRIDEファイターだと自分でも思っているし、それが誇りだ。簡単なことじゃないからね。過去数試合、最大のモチベーションは勝利を手にして、前に進むこと。最高の形でキャリアを終えられるようにね。

今回の試合も最高の形で勝利を手にして、僕が今も大いなる可能性を持っていることを世界に示したい。試合で今言ったことを証明するために、ハードなトレーニングを積んできた」

――日本のMMAファンも世代交代しているのですが、5年前に日本大会でOSP戦が決まっていたマウリシオが負傷欠場し、PRIDE世代のファンはとても残念がっていました。

「今の日本のファンの寛大な心を忘れることはないよ。日本という国を。そこに住む皆のことを心から愛し、尊敬している。僕の人生のなかで日本は特別な場所だ。日本ことを忘れることはないよ」

――叶わぬ夢かもしれないですが、マウリシオのサッカーボールキックとストンピングが、また見てみたいです。

「僕もいつの日か使いたいと今でも思っているよ(笑)。実現させたいね」

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FPG03 MMA   カーラ・エスパルザ ダニエル・ケリー ローズ・ナマジュナス

【FPG03】ヒールでなく足関禁止?! エスパルザがスラムで頭をぶつけカット。ケリーが負傷TKO勝ち

<130ポンド契約/8分1R>
ダニエル・ケリー(米国)
Def.4分26秒by TKO
カーラ・エスパルザ(米国)

ローズ・ナマジュナスに代わり、メイン出場となったエスパルザはシッティングのケリーのクローズドガードの中に収まる。ガードの中から枕でプレッシャーをかけるエスパルザは、これを解くとケリーが足をすくってスイープの機会をうかがう。

この腕を切って背中の下でクラッチするエスパルザ。ケリーは動きを封じされ試合が膠着する。腕を振りほどいたケリーは、エゼキエルチョークへ。エスパルザは頭を抜き、ガードの中という展開が続く。おそらくは名目上はヒール禁止を疑いながら、足関節が禁止とされたように見受けられる試合で、エスパルザは両腕を抱えられスラムでケリーをたたき続ける。ここで頭がぶつかり、右目じりをカットしたエスパルザがドクターストップに。

負傷勝利となったケリーは喜びを露わにしたものの、手を広げて仕方ないという表情になりマットを下りた。


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Report UFC UFC268 ジャン・ウェイリ ブログ ローズ・ナマジュナス

【UFC268】一進一退のMMA。終盤にトップキープしたナマジュナスが、ジャン・ウェイリを返り討ち

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
ローズ・ナマジュナス(米国)
Def.2-1:49-46.48-47.47-48
ジャン・ウェイリ(中国)

まず右ローを蹴ったジャン。さらに右ローを続け、やや遠い距離をキープする。ナマジュナスは距離を詰めようとするが、ジャンが距離を外しローを蹴っていく。左ローからワンツーを入れたナマジュナスが、弱冠近い距離を取れるようになる。ローを空振りしたジャンにワンツー、ローを入れたナマジュナスはボディロックテイクダウンを許し、スイープも防がれる。ジャンは担ぎパス狙いから足を取って右のパウンドを落とす。

残り2分を切り蹴り上げたから立ち上がったナマジュナスは、シングルにもスクランブルに持ち込みエルボーを放って離れる。ワンツー&ハイを見せたジャンは、強振の空振りが増える。ジャンは蹴りの距離の中、ローでスリップし尻もちをつく。立ち上がったところでナマジュナスが、パンチを入れた時間となった。

2R、ローを入れたジャンが、左ハイを見せる。右を伸ばし、ワンツーからローを入れたナマジュナスはスイッチの数が増えてくる。ジャンは踏み込んでワンツー、ナマジュナスもカウンターを狙う。両者同時の踏み込みで右が交錯、続くフックの応酬のなかでジャンがローを蹴っている。ナマジュナスもローに右を合わせ、テイクダウン狙いを切るとローを蹴られながらい左を繰り出す。飛び込んだナマジュナスに左を当てたウェイリ。ふらついたナマジュナスの蹴り足をキャッチしてテイクダウンを奪う。

ナマジュナスも蹴り上げを見せ、ここからの追撃はさほど受けずにスタンドに戻る。フックの応酬からのクリンチ合戦は。小外掛けでナマジュナスがテイクダウンを奪い、ローマウントから足を効かせようとするジャンにパンチを落としてラウンド終了に。

3R、やや間合いを取った両者。息を整える感のあるなかでジャンはフック、スピニングバックフィストと力の入ったパンチを繰り出す。ナマジュナスは左フックに右を合わせ、ジャンはパワフルなローを返す。頭からぶつかっていくように右を打ったナマジュナスは、またもローでスリップしたジャンの立ち上がり際にパンチを打ち込んでいく。

ローの蹴り合いから、ジャンはローを続け右オーバーハンドへ。ワンツーを返したナマジュナスだが、左に左を合わされる。ジャンのシングルレッグに引き込むように下になったナマジュナスはバックを許し、胸を合わそうと動くが反応したジャンがマウントを奪取。パンチを落としラウンドが終わった。

4R、ボディストレートを伸ばしたナマジュナスが右オーバーハンド、ジャンが右を打ち返す。続く左フックにナマジュナスが右を合わせるが、蹴り足を取られて引き込む。蹴り上げにジャンが姿勢を乱すと、すかさずナマジュナスが立ち上がる。ジャンのローにワンツーを入れたナマジュナスだが、ニータップからバックを許し亀になる。右足をフックしたジャンは両足を入れるも、反転したナマジュナスがトップを奪う。足を一本抜いたナマジュナス、ジャンはディープハーフからスイープを狙う。こんな動きもできるのかというところを見せたジャンだが、ナマジュナスはトップをキープしたクローズドガードを強いられる。

起き上ったナマジュナスは、パス狙いもジャンが許さない。ナマジュナスは右を入れて頭をつけて抑える。ジャンも下からエルボーを入れたが、トップの時間が多かったナマジュナスがこの回を取り返し2R奪取同士で最後の5分を迎えることとなったか。

最終回、マウスピースを入れ忘れたナマジュナスがブレイクを要求する。日本拳法なら装備不備で警告だ。左右のフックを振るうジャンは、テイクダウン狙いを切られる。ナマジュナスは右を伸ばし、一気に跳びこんでテイクダウンを奪う。右のパンチを入れ足を一本抜いたナマジュナスに対し、ジャンもすぐに足を戻す。ガードの中からパウンドを入れるナマジュナスがこの回をリードする。

残り2分半、右を入れ足を抜いたナマジュナスがワキを差して抑える。腰を押して足を戻そうとするジャンは逆側にパスを許しそうになっても蹴り上げからクローズドに戻す。大USAコールを背にして戦うナマジュナスは、クローズドを割ってパスを狙う。足を一本抜かれたジャンはニーシールドからクローズドに戻すが、下のままでラウンドの大半を過ごし、スタンドに戻ることができない。

クローズドなかで肩パンチを入れ、左右のパンチを落としたナマジュナスは試合終了と共にジャンに抱きつき健闘を称え合った。結果、ジャッジは割れ──スプリットでナマジュナスが王座防衛に成功した。「最後は自信があったわ。最初の方は接戦だったけど、勝敗を気にせず今できるベストを尽くした」と話した。一方ジャン・ウェイリは「100パーセント、全力で戦ったわ。ローズにおめでとうと言いたい。MSGで自分の全てを見せることができて嬉しかった」とコメントした。


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BELLATOR Cage Warriors CJ・ヴェルガラ GLORY LFA MMA UFC UFC268 アレックス・ポアタン・ペレイラ イアン・ギャリー カマル・ウスマン コルビー・コビントン ジャスティン・ゲイジー ジャン・ウェイリ フランキー・エドガー ブルーノ・ソウザ ブログ マイケル・チャンドラー マルロン・ヴェラ ローズ・ナマジュナス

【UFC268】計量終了 2つの世界戦にゲイジー✖チャンドラーのメガショー。敢えて注目はペレイラ&ギャリー

【写真】公開計量でも色々と口やかましかったコビントンと王者ウスマン(C)Zuffa/UFC

6日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークのマジソン・クスエア・ガーデンで開催されるUFC268「Usman vs Covington2」の計量が5日(金・同)に行われた。

最高のカードが並んだMSG大会のメインはUFC世界ウェルター級選手権試合。カマル・ウスマンにコルビー・コビントンが挑む一戦だ。両者は1年11カ月前に戦っており、その時は最終回にウスマンがコビントンをKOしている。


コメインはUFC世界女子ストロー級選手権試合=王者ローズ・ナマジュナス✖ 挑戦者ジャン・ウェイリ戦。ウェイリが笑顔で右手を差し出すと、王者はその手を握り返したものの表情に感情は見られなかった。

「MSGが私の力を見せる機会を与えられて、とても嬉しい」と元王者は話し、ナマジュナスは「天の父にただ感謝している。父無くして、何もできていなかった。ウェイリ、UFC、NYCの人々に感謝している。皆はもっともタフで私をインうパイアしてくれた。私がベストと尽くした時、神は私がベストなのは神の意志だから」と話した。

フランキー・エドガーと対戦するマルロン・ヴェラにNYのファンはブーイングを送り、エドガーにはこの日一番といっても過言でない大きな声援が送られた。

激闘必至のライト級マッチ=ジャスティン・ゲイジー✖マイケル・チャンドラー、WSOFとBellatorの世界ライト級王者対決は、両者揃ってタイトル戦で敗れてからの再起戦となる。大一番を前にして、フェイスオフでは両者揃って余裕の笑みを浮かべ大物ぶりを見せつけていた。

Fight Night大会なら全てがメインといえるタイトルマッチ以外のワンマッチが並んだメインカード。対してプレリミにも注目のニューカマーが出場する。

プレリミメインでアンドレアス・メケイリディスと対戦するのはアレックス・ポアタン・ペレイラは、元GLORY世界二冠王で、キック時代にイスラエル・アデサニャから2勝を挙げている。Gloryと契約中にLFAでも戦っていたペレイラは、9月に世界ライトヘビー級王座を失ったことで、UFCとサインし今大会でのデビューが決まった。

MMAでは3勝1敗だが、MSGという大舞台が似合った大物ルーキーは非常に落ち着いた表情で、メケイリディスの目から視線を外すことはなかった。

もう1人の注目選手はジョーダン・ウィリアムスと戦うイアン・ギャリーだ。ギャリーはCage Warriorsウェルター級王者からUFCにステップアップを果たした。

ボクシング歴10年のギャリーはワンツーの右、左リードフックに絶対的な破壊力を持ち、左ハイキックでKOもできる。組みでもスクランブルでフロント系チョークを得意としており、柔道流の投げや抑えも強い。その一方で、技を散らしすぎて器用貧乏的な状態に陥ることもあるが、それも有り余る才能を持っている証といえる。

そのギャリー、フェイスオフではしっかりとウィリアムスと握手を交わし、何か目立ったアクション=スタンドプレーに走ることなくステージを下りた。

またマルシック・バクダサリアンと戦う、LFAフェザー級王者でシンゾー・マチダの愛弟子ブルーノ・ソウザも今回がオクタゴン初陣となる。そのソウザ、計量では148.4ポンドと1ポンド・オーバー規定よりもさらに2.4ポンド重く、キャッチウェイト戦を戦うことになっている。

■視聴方法(予定)
11月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ

■UFC268計量結果

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] カマル・ウスマン: 169ポンド(76.66キロ)
[挑戦者]コルビー・コビントン: 169.4ポンド(76.83キロ)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] ローズ・ナマジュナス: 115ポンド(52.16キロ)
[挑戦者]ジャン・ウェイリ: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
フランキー・エドガー: 135.6ポンド(61.5キロ)
マルロン・ヴェラ: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
シェーン・バーゴス: 145.6ポンド(66.04キロ)
ビリー・クゥアンティロ: 145.4ポンド(65.95キロ)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・ゲイジー: 155.6ポンド(70.57キロ)
マイケル・チャンドラー: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ミドル級/5分3R>
アンドレアス・メケイリディス: 185ポンド(83.91キロ)
アレックス・ペレイラ: 185.8ポンド(84.27キロ)

<ライト級/5分3R>
アル・イアキンタ: 155.8ポンド(70.66キロ)
ボビー・グリーン: 155.2ポンド(70.39キロ)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ: 185.4ポンド(84.09キロ)
クリス・カーティス: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
エドマン・シャバジアン: 185.5ポンド(84.14キロ)
ナソーディン・イマボフ: 184.6ポンド(83.73キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジョーダン・ウィリアムス: 170.6ポンド(77.38キロ)
イアン・ギャリー: 169.6ポンド(76.92キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ: 260.6ポンド(118.2キロ)
クリス・バーネット: 263.8ポンド(119.65キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー: 203.6ポンド(92.35キロ)
ジョン・アラン: 205ポンド(92.99キロ)

<フェザー級/5分3R>
マルシック・バクダサリアン: 145.4ポンド(65.95キロ)
ブルーノ・ソウザ: 148.4ポンド(67.31キロ)

<ヘビー級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 127.4ポンド(57.78キロ)
オード・オズボーン: 125.2 ポンド(56.78キロ)

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Report UFC UFC261 ジャン・ウェイリ ブログ ローズ・ナマジュナス

【UFC261】左ハイ一閃、ローズ・ナマジュナスがジャン・ウェイリを倒し──78秒パウンドアウト

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
ローズ・ナマジュナス(米国)
Def.1R1分18秒by KO
ジャン・ウェイリ(中国)

ウェイリのコールにはブーイングが起こり、大USAコールのなか、試合がスタート。チャントはレッツゴー・ローズに変り、ナマジュナスが左ジャブを伸ばす。そこにローを入れるウェイリは、落ち着いて左インサイドローを続ける。

左ハイを狙ったナマジュナス、ローと思ったが左足をひき、がら空きだった顔面に蹴りが直撃しウェイリが腰から崩れ落ちる。パウンドを打ち込むナマジュナスを見て、レフェリーが試合をストップ。ウェイリがストップに納得がいかないような表情を浮かべる。

「I am a best!!」、泣き笑いのナマジュナスは「彼女の動きは見ていなかった。起き上ってこないように鉄槌を落としたの。ベルトを持って回って世界の問題を解決したい」と話し、前王者は「私は戻れる。何というか、忘れてしまったわ。私は意識はあった。レフェリーは試合を止めるのが早かった」と語った。


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News UFC UFC261 カマル・ウスマン ジェシカ・アンドレジ ジャン・ウェイリ ブログ ホルヘ・マスヴィダル ローズ・ナマジュナス ヴァレンチーナ・シェフチェンコ

【UFC261】計量終了 約14カ月振りの有観客イベントはウスマン✖マスヴィダルなど3つの世界戦

【写真】今回が5度目の王座防衛戦となるシェフチェンコ。全く穴が見えないチャンピオンに対し、アンドレジが無類のパワーを発揮するか (C)ZUFFA/UFC

23日(金・現地時間)、24日(土・同)にロリダ州ジャクソンビルのヴィアスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC261「Usman vs Masvidal 2」の計量が行われた。

UFCにとって昨年3月7日のUFC248=ラスベガス・Tモバイルアリーナ大会以来の有観客イベントは、パンデミック真っただ中の昨年5月にUFCの活動再開に協力したフロリダ州ジャクソンビルが開催地となった。


チケットが瞬く間にソールドアウトになった同大会は3階級の世界戦が組まれるヒストリックイベントとなる。

メインは昨年7月の再戦=世界ウェルター級王者カマル・ウスマンにホルヘ・マスヴィダルが挑む。ウスマンは2月に友人対決となったジルベルト・ドリーニョに勝利してから、僅か2カ月のインターバルで、ウスマンに完敗を喫して以来の試合がダイレクトリマッチとなるマスヴィダルを迎え撃つ。

昨年の試合は、スクランブル発進のマスヴィダルがただケージに足を踏み入れたことに価値があるような状況で、勝負は一方的にウスマンがコントロールしている。そこから誰にも勝っていない挑戦者というのも首をかしげざるを得ない、ベストの状態のマスヴィダルを期待したい。

その他の世界戦は共にアジア国籍の女子世界王者──キルギスのフライ級王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコと中国人のストロー級王者ジャン・ウェイリがそれぞれジェシカ・アンドレジ、ローズ・マナジュナスの挑戦を受ける。

今やUFCのP4Pといっても過言ないシェフチェンコは5度目の防衛戦で、ウェイリは2度目のタイトルディフェンディング・ファイトとなる。

また今大会では上海のUFC PIのUFCアカデミー出身の3人の中国人ファイター=ロン・チュウ、アオリーチーラン、リャン・ナがUFC初陣を戦う。

■視聴方法(予定)
4月25日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ

■UFC261計量結果

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]カマル・ウスマン: 169.5ポンド(76.88キロ)
[挑戦者]ホルヘ・マスヴィダル: 170ポンド(77.11キロ)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャン・ウェイリ: 114.5ポンド(51.94キロ)
[挑戦者]ローズ・ナマジュナス: 114.5ポンド(51.94キロ)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]ヴァレンチーナ・シェフチェンコ: 124.5ポンド(56.47キロ)
[挑戦者]ジェシカ・アンドレジ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ワイドマン: 186ポンド(84.37キロ)
ユライア・ホール: 185ポンド(83.91キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス: 206ポンド(93.44キロ)
ジミー・クルート: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン: 171ポンド(77.56キロ)
アレックス・オリヴェイラ: 171ポンド(77.56キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント: 170ポンド(77.11キロ)
ステファン・セクリッチ: 171ポンド(77.56キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブランダン・アレン: 186ポンド(84.37キロ)
カール・ロバーソン: 185ポンド(83.91キロ)

<フェザー級/5分3R>
トリスタン・コネリー: 146ポンド(66.22キロ)
パット・サバティニ: 146ポンド(66.22キロ)

<バンタム級/5分3R>
バットゲレル・ダナー: 136ポンド(61.69キロ)
ケヴィン・ナティヴィダッド: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライト級/5分3R>
ロン・チュウ: 156ポンド(70.76キロ)
ロドリゴ・ヴァルガス: 155ポンド(70.31キロ)

<フライ級/5分3R>
ジェフ・モリーナ: 126ポンド(57.15キロ)
アオリーチーラン: 126ポンド(57.15キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
アリアニ・アルネロッシ: 115ポンド(52.16キロ)
リャン・ナ: 116ポンド(52.62キロ)

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