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【LFA88】踏み込めない両者、ヒット数が多かったウィリスがジェズウスを下しウェルター級王者に

<LFAウェルター級王座決定戦/5分5R>
ジャリール・ウィリス(米国)
Def.3-0:50-45.49-46.48-47
ヴィニシウス・ジ・ジェズウス(ブラジル)

カポエイラと柔術がベースのジェズウス、ウィリスとローを蹴り合う展開のなかで前蹴りを胸に受ける。ウィリスは左ミドルから右ストレート、さらに左ミドルを繰り出す。ジェズウスはローを続け、両者が左を空振りする。手探り状態が続き、ジェズウスのローにウィルスが右を合わせる。ウィリスが右ミドル、スイッチしてフェイク、オーソに戻す。ジェズウスは変わらずロー以外の攻撃がほぼないまま、ウィリスが前蹴りを顔面に届かせる。ウィルス、ジェズウスともに慎重な姿勢を崩さないまま、初回が終わった。

2R、下だけでなく上への蹴りを増やした両者が、まだコンタクトらしいコンタクトはない。ウィリスの右にジェズウスが左を合わせようとする。ローに右をカウンターで受けたジェズウスは右ローからパンチを振るうが、距離は遠い。前進に左を当てられスリップしたフィリップスがすぐに立ち上がり、ジェズウスが左を届かせる。続いてローに右を受けたウィリスが尻もちをつかされ、すぐにスタンドに。ウィリスが左ジャブ、ジェズウスが左を繰り出す。前に出るジェズウスに対し、カウンター狙いのウィリスだったが、右で圧を掛けたジェズウスが最後にテイクダウンを決めた。

3R、ローから大振りのフックを繰り出すウィリスに対し、ジェズウスも左ジャブを打ち返す。さらに右フックに左合わせたウィリスだが、攻撃は続かない。と、ジェズウスの左ローがウィリスの急所に。締まらない試合は再開されると、スラッピーなフック合戦からウィリスがジャブとローを決める。さらにローに右を合わせるなど、低調な中でウィリスが試合をリードする。ジェズウスは前に出るがロー以外の攻撃はなく、逆に左を被弾。残り10秒を切り、ジェズウスはワンツーを入れ、崩れたウィリスのシングルレッグを切って挽回した。

4R、これまでと流れが変わらない序盤が過ぎ、ジェズウスが後ろ回し蹴りを見せる。ウィリスはワンツーから左ジャブを当て、中盤に右をヒット。ほぼ動きがなく、ロー、関節蹴り、ワンツー、それらが時折り見られる──LFAの存在意義とは別の次元にあるタイトル戦は、ウィリスがジャブを当て左ミドルをガードの上から蹴った。

最終回、互いにジャブを見せ、ローを蹴るジェズウスに対し、ウィリスのジャブの方が届く回数が多いという4Rまでと試合展開は変わらない。ジェズウスはマットに手をついて回し蹴りを見せるが、届かない。ジャブとローに終始した一戦は、残り2分を切り、やや間合が狭まり、攻撃の回転数が上がった感もあり、ウィリスの左オーバーハンドが当たる。

やや勝っているウィリスはリスクを冒さず、やや負けているジェズウスもリスクを冒さないまま最後にジェズウスが飛びヒザ、ウィリスが組んでテイクダウンへ。直後にタイムアップとなり、両者がケージに上がって勝利をアピール。さらにハグをして健闘を称え合うが、無観客でなければ大ブーイングが両者に浴びせられただろう。

結果、ウィリスがウェルター級王者となった。


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LFA88 other MMA Report アーロン・マッケンジー グラウシオ・エリジアリオ ブログ

【LFA88】255秒の試合タイムで、山あり谷あり。マッケンジーがエリジアリオにRNC極める

<157.6ポンド契約/5分3R>
アーロン・マッケンジー(米国)
Def.1R4分15秒by RNC
グラウシオ・エリジアリオ(ブラジル)

ローを蹴り合い、姿勢を乱したエリジアリオが鋭い左フックで前に出る。マッケンジーもジャブから右ローを返す。エリジアリオがワンツーから右アッパー、跳びヒザをいれるとマッケンジーが引き込む。流血のマッケンジーに鉄槌を落とし、足を一本抜いたエリジアリオは潜りを潰してパンチを打ち込む。背中を見せたマッケンジーだが、胸を合わせてスタンドへ。

離れたエリジアリオが左アッパー、左ハイから右フック、さらにガードの上から右ハイを繰り出す。マッケンジーはダブルレッグに成功したが、エリジアリオが即スクランブル。飛び込んだマッケンジーの右がヒットし、エリジアリオがダウンする。パウンドを受けながら立ち上がったエリジアリオにダブルレッグを決めたマッケンジーが、マウントからパンチを落とす。エリジアリオはブリッジも、背中に回ったマッケンジーのRNCでタップ。マッケンジーが体重オーバーのエリジアリオから逆転一本勝ちを決めた。


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LFA88 other MMA Report ナタン・レヴィ ブログ ベン・ルゴ 未分類

【LFA88】2Rをビッグラウンドとしなかったジャッジが2人。レヴィが命拾いの2-0判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
ナタン・レヴィ(イスラエル)
Def.2-0:29-28.29-28.28-28
ベン・ルゴ(米国)

サウスポーのレヴィは左ミドルをキャッチされても、ショートのパンチからボディロック、テイクダウンを奪う。ハーフでボディをなぐる、スクランブルでは後方からパンチを入れてバックへ。ボディロック状態で蹴りを見せ、正面を向きつつテイクダウンを決めたルヴィに対し、ルゴはクローズドガードへ。左足を束ね、首を刈りつつバックを伺うレヴィは、ケージとルゴの間に入ろうとするが、立ち上がられる。

間合を取り直し、左ローから右ハイを繰り出したレヴィは、逆にボディロックでテイクダウンを取られる。左腕を差して立ち上がったレヴィが、ギロチンにもサイドへ。テッポウで上を取ろうとしたルゴだが、レヴィは逆立ちするような状態でケージを蹴ってトップをキープする。ハーフに戻したルゴが、再び立ち上がり残り40秒。レヴィが後ろ回し蹴りからダブルレッグを決め、ルゴのキムラ狙いを耐えて初回が終わった。

2R、ルゴが鋭い右ローを繰り出し、レヴィはサイドキックを見せる。左フックと右フックの交換後、レヴィは右ミドルをキャッチされ右周防レートからパンチを纏められ倒れる。ここでレヴィはパウンドを被弾しながら立ち上がり、前蹴りを繰り出す。勢いのある左右のパンチを打ち込んだルゴは、レヴィのシングルを潰して殴り、サイドバックへ。正対したレヴィは立ち上がりながらダブルレッグ。左腕を差して離れたルゴだが、レヴィは直後にダブルレッグでテイクダウンを決める。

一旦サバイブに成功したレヴィがクローズドの中から肩固めで抑え、息を整える。上体を起こしエルボーを落としたレヴィに対し、ルゴはキムラへ。回転して逃げようとしたレヴィをクローズドで許さないルゴが、リバーサルからマウントを奪取し腕十字へ。右腕が伸びるレヴィは、ルゴの体を跨いで体を平行にして耐える。40秒、耐えきったレヴィが最終回に逆転を掛ける。

3R、鋭い右ローを走らせたレヴィが左ボディから、シングルレッグを決める。ハーフで抑え、エルボーを入れるレヴィはまず固めにいく。この回を取っても2Rがビッグラウンドで失った可能性が高いレヴィは、ドロー止まりだ。勝利を手にするにはビッグラウンドとするか、フィニッシュが必要なレヴィは、残り2分になってブリッジに合わせてマウントを奪う。左右のパンチを入れ背中を取ったレヴィは、ワンフックでボディッロック、背中を取った状態で立ち上がり、足払いで上を取り直す。サイド、ニーインベリーからマウントに入ったレヴィだが、ルゴがケージキックからリバーサルに成功する。

ハーフからエルボーを落とすルゴ痛いし、レヴィがワキを潜りバックに回りつつリバーサルに成功する。左のパンチを入れ、バックコントロール&アッパーを連打したレヴィはここでタイムアップを迎え、ジャッジの裁定は2Rをビッグラウンドとしたのは1名でラヴィが2-0で判定勝ちを手にした。

とはいえ絶対的なピンチからサバイブし、3Rを取ったことで5連勝を決めたレヴィは「あんまり試合内容は覚えていない。でも、センセイが7度倒されても8度立ち上がれって言ってくれたんだ。マチダ・カラテと極真空手の戦いをしたい」と話した。


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【LFA88】計量終了 ウィリス✖ジェズウスでウェルター級王座決定戦。要注目はナタン・ルヴィ

【写真】前チャンピオン=ジェイソン・ジャクソンがBellatorに転じ、空位となったベルトを争うウィリスとジェズウス (C)LFA

20日(木・現地時間)、21日(金・同)にサウスダコタ州スーフォールズのサンフォード・ペンタゴンで開催されるLFA88「Willis vs De Jesus」の計量が行われた。

メインのLFAウェルター級王座決定戦=ジャリール・ウィリス✖ヴィニシウス・ジ・ジェズウスを筆頭にメインは4試合、プレリミが2試合でうち1試合はアマチュア戦の大会となる。そんななかセミでアーロン・マッケンジーと対戦するグラウシオ・エリジアリオは2.6ポンド・オーバーで、この1戦はキャッチ戦に。


ベルトに挑むウィリスはLFAではライト級で戦っていたこともあり、前ライト級王者のハーベイ・パクに敗れ、その後はLFAから他団体に戦場を移しウェルター級で連勝、ライト級時代も含め現在3連勝中だ。対するヴィニシウス・ジ・ジェズウスはコンバット柔術などでも活躍した柔術家で、東の登竜門CESでウェルター級王者になりながら、LFA王者を目指すという判断をした。

タイトル戦以上に注目したいのが、フェザー級の新鋭ナタン・ルヴィだ。イスラエル出身の28歳、現在はベガスのシンジケートMMA所属のルヴィはアマMMAの名門Tuff-N-Uffから、LFAでプロデビューを果たした。プロキャリアの全試合をLFAで戦っており、現在4連勝中──エド・ソアレスの秘蔵っ子といえる。

強引といえるほどアグレッシブな姿勢の持ち主で、打撃、テイクダウン、寝技もトップ&ボトムから果敢にフィニッシュを狙う。それゆえにパンチを被弾すること、テイクダウンを許すこと、さらに関節技を仕掛けられることも少なくない。ルヴィはそこで守りに入ることなく、馬力で攻勢を取り戻すというファイト・オブ・ザ・ナイト系=コンテンダーシリーズ及びLFAで上を目指す典型的なスタイルの持ち主ともいえる。

そんなルヴィ──一発の被弾も怖いが、ケージに押し込まれて削られるという展開になると、どのような手段で反撃に転じるのかも見ものだ。

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LFA88 News other MMA ジャリール・ウィリス ズヴァイアド・ラジシュビリ ブログ リッキー・スティール ヴィニシウス・デジャズウス

【LFA】LFAが8月から9月にかけての4連戦を発表。第一弾はライト級王座決定戦=LFA88 on Aug.21

【写真】7月の4連戦を──感染症予防対策という面で支えたサンフォード・ヘルスのスタッフとLFAのオクタゴン(C)LFA


北米ナンバーワン・フィーダーショー=LFAが、11日(月・現時間)に今後のスケジュールとメインカードを──12日(火・同)にLFA88の対戦カードを発表している。

ニューノーマルのLFAはフェーズ2も7月の4連戦と同じように、サウスダコタ州のスーフォールズにあるサンフォード・ペンタゴンから4週連続で金曜開催となった。


まず今月21日にライト級王座決定戦=ジャリール・ウィリス✖ヴィニシウス・デジャズウスをメインにLFA88が開かれ、翌週28日のLFA89はライト級のブラント・ムーア✖ジョー・ジャンネッティのライト級戦がメイン、9月4日のLFA89はズヴァイアド・ラジシュビリ✖リッキー・スティール=LFAバンタム級王座決定戦ヘッドライナーで、11日のLFA90はまだメインイベントは決定していない。

7月の4連戦からは既に3選手がUFCにステップアップ、コンテンダーシリーズへの進出も見られるLFA。21日のLFA88ではライト級王座決定戦以外のカードも決定し、LFA84に出場予定だったが、Covid19感染者と濃厚接触があったということで出場が取りやめになっていたイスラエルの新鋭ナタン・ルヴィ、シャムロックFCでアマからプロとキャリアを積み、計9勝1敗(※プロでは3勝0敗)のエヴァン・エルダーのプロモーション・デビューも決まった。

今回の4連戦、現時点の再注目カードはLFA90のバンタム級王座決定戦だろう。ラジシュビリは現在12連勝中の無敗のファイターだ。生まれ故郷ジョージアでMMAキャリアを積み、米国の大学に留学したことで活動を一時中断していたが、昨年11月にLFA初陣を飾っている。対するスティールはTUF27で1勝を挙げるも負傷リタイア、それでもコンテンダーシリーズで勝利しながらUFCと契約ならず──3度目の正直をLFAで果たそうとする6勝0敗の選手だ。

LFAバンタム級は2017年1月の旗揚げ戦でRFA王者レアンドロ・イーゴが、LFC王者スティーブン・ピーターソンを破り初代王者になるとBellatorと契約。以降、リッキー・シモン、マイルズ・ジョンズ、ケイシー・ケニーと3人のチャンピオンがUFCにステップアップを果たすなど、メジャー進出率100パーセントの階級だ。

ファジシュビリと同様に次期王者候補だったJP・バイスは、フライ級でコンテンダーシリーズ出場が決まっていたが、労働許可証の不備が見つかり出場不可能になった。バイスの今後も含め。訪米の目途が今も立たない田中路教にとっても、非常に気になるLFAバンタム級王座の行方だ。