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DEEP DEEP Osaka Impact2023#03 MMA MMAPLANET o Report ブログ 三村亘 古根川充

【DEEP Osaka Impact2023#03】開始早々のラッシュから、三村の左が古根川のアゴを貫き秒殺KO勝利

【写真】メインイベントで速攻即決(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
Def.1R0分23秒 by KO
古根川充(日本)

開始早々、三村が突進。右跳びヒザを見せたあと、下がる古根川に右フックを浴びせる。パンチの交錯から組みついた三村は、古根川をケージに押し込んで右の拳を叩き込む。古根川のセコンドから「後頭部! 後頭部!!」のアピールがあるなか、レフェリーは試合続行を伝える。再開後、三村が左右フックを振ると、アッパー気味の左フックが古根川のアゴを貫きKO勝利を収めた。


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DEEP DEEP Osaka Impact2023#03 MG眞介 MMA MMAPLANET o キック 山﨑鼓大

【DEEP Osaka Impact2023#03】山﨑の打撃を受けるも、MGが気迫のテイクダウンからRNC葬

【写真】やや山﨑が優勢の展開で、MGが気迫のフィニッシュ(C)SHOJIRO KAMEIKE

<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
Def.2R3分34秒 by RNC
山﨑鼓大(日本)

サウスポーの山﨑が右腕を伸ばしてから左ミドルハイを放つ。MGも左で距離を測り、右ハイへ。山﨑は右サイドキックを繰り出すと、左のガードを固めて右手を伸ばす。MGは左関節蹴り、左サイドキックを見せながら距離を詰めていくも、山﨑が左ミドルと左ストレートでMGを下がらせた。ケージ中央に戻り、山﨑が左ハイ、左ロー、左ハイと蹴りを散らす。しかし残り2分でMGが右ストレートで山﨑の動きを止めると、右ハイ、右ストレート、左フックと追撃する。

山﨑はダブルレッグで組みつき、崩されるがボディロックでドライブしながらテイクダウンを奪ったハーフガードのMGに対し、左ヒジを連打する山﨑。MGはケージまで下がり、立ち上がる。ここで左腕を差し上げたMGが押し返すも、山﨑は差し返してケージに押し込む。残り30秒でMGが離れると、終盤に山﨑がパンチから左ひざを突き上げた。

最終回、山﨑の左ローにMGが右ストレートを合わせる。距離を取って前蹴りとローを打ち込む山崎が、さらに二段蹴りを繰り出した。MGが左右のパンチで山﨑にケージを背負わせると、山﨑が組みにいくがスクランブルから引き込んだ。セコンドの指示通り、すぐに立ち上がる山﨑。MGは右ストレートで山﨑のアゴを跳ね上げる。

MGが左右ローとミドルを散らし、山﨑の左をかわしてシングルレッグで組みついた。ケージ際からボディロックでグラウンドに持ち込んだMGは、パスしてサイドへ。アメリカーナを狙うも極められずマウント、さらにバックマウントを奪取する。パンチを連打し、左腕を山﨑の首に回したMGがRNCを極めた。


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DEEP DEEP Osaka Impact2023#03 MMA MMAPLANET o 瀧口脩生 牧野滉風

【DEEP Osaka Impact2023#03】テイクダウンを巡る攻防の末、瀧口が牧野にスプリット判定勝ち

【写真】この試合展開でジャッジが割れるのは——選手にとっては難しい(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
Def.2-1:20-18.20-18.18-20.
牧野滉風(日本)

牧野が左ジャブで距離を詰めると、瀧口がニータップからドライブする。ケージに詰められた牧野は内股を仕掛けるが、ここは瀧口が耐えた。瀧口は右腕を差し上げ、首相撲の状態から左アッパーを突き上げる。牧野がその左腕を抑えると瀧口がシングルレッグに切り替え、さらにボディロックから倒しにかかるが牧野がトップを奪った。すぐに立ち上がった瀧口がパンチで攻め込む。牧野の右クロスがヒット。瀧口はシングルレッグで組みつくが倒せない。

距離が近くなったところで瀧口が右ヒザを突き上げたが、牧野が首相撲からのヒザ蹴りで返す。瀧口は右ストレートからニータップを狙うも組みつくことができない。なおも瀧口がテイクダウンを仕掛けたが、牧野が内股で切り返した。瀧口は右腕を差し上げてケージに押し込み、ボディロックで揺さぶるが牧野も凌ぐ。残り15秒で瀧口がバックに回り、右足を差し入れてグラウンドに持ち込んだところで初回が終了した。

最終回、右ローを繰り出す瀧口に対し、牧野が右ストレートと左ハイを返す。瀧口の左ジャブをブロックした牧野の右ストレートが瀧口の顔面を貫いた。ダウンした瀧口は立ち上がり、組みついてグラウンドに持ち込む。牧野はハーフガードからクローズドガードへ。さらに牧野が下から三角絞めを仕掛けると、瀧口が頭を抜き足を捌いてトップを守る。

残り一分でニーシールドから立ち上がろうとする牧野に対し、瀧口がバックに回るも正対した牧野が内股で切り返した。背中を着けた瀧口を見ながら牧野が立ち上がる。瀧口はなおも組みつき、両者もつれながらグラウンドに持ち込まれたところで試合終了となった。

判定は割れ、牧野にフルマークをつけたジャッジが1人で、瀧口のフルマークとしたジャッジが2人——互いの持ち味を生かした熱戦だっただけに、グラウンドコントロールとテイクダウンディフェンス、スクランブル、そしてボトムからのエスケープ→トップ奪取など判定基準の統一が望まれる。


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DEEP Osaka Impact2023#03 J-CAGE Report ブログ 前薗渓 桑本征希

【DEEP Osaka Impact2023#03】前薗がテイクダウンを奪い続けるも桑本のディフェンスに阻まれ判定勝ち

【写真】前薗の一方的な展開のようで、攻め切ることもできなかった(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分2R>
前薗渓(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18.
桑本征希(日本)

互いにサウスポースタンスから右インローを放つ。前薗が左カーフキックから飛び込んで右フックを振るった。左ストレートから右フックに繋げる前薗だが、桑本にバックステップでかわされてしまう。桑本のワンツーが前薗の顔をかすめた。ここで前薗が組みに行くも、ケージ際で桑本がボディロックでバックを狙う。しかし前薗が首を抱えて潰し、マウントから桑本にパウンドを落としていく。

桑本は下から二重絡みで前薗のバランスを崩しにかかった。すると前薗は桑本の両足を畳み、頭をケージに押し付けながら再びマウントへ。半身になった桑本はパウンドの連打を浴びながら体を起こし、背中をケージに着ける。ポジションを整えようとした前薗に、桑本が下から右ヒジを浴びせた。前薗は立ち上がった状態からパンチを落として初回を終えた。

最終回、桑本が距離を詰めて右ジャブを伸ばす。左ストレートから右フックを振るい、前薗にケージを背負わせた。前薗が前に出て来るとサークリングする桑本。前薗はシングルレッグで入るも足を抜かれてしまう。ケージ中央に戻り、前薗が二度目のシングルレッグで桑本に尻もちを着かせた。足を畳んでマウントに移行していく前薗だが、桑本のディフェンスも強い。

前薗がボディロックで背中を着かせた。亀になり立ち上がった桑本のバックに回る前薗。右足を差し入れてきた桑本を潰してトップを奪う前薗だが、ダメージを与えるパウンドを放つことができない。終了間際にマウントへ移行し、右ヒジを落としに行くも、桑本が下から抱える。ならばとサイドに回った前薗だが桑本に右手を抑えられ、最後はマウントからパンチを落としていった。

判定は文句なくフルマークで前薗の判定勝ち。試合前のインタビューで「まだ自分は本当のMMAを知らない」と語っていた前薗は、ストライカーである桑本のグラウンド防御に対して何を感じたか。互いの持ち味と課題が見えた一戦だった。

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DEEP DEEP Osaka Impact2023#03 MG眞介 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC キシシ コナー・マクレガー マイケル・チャンドラー ライカ 三村亘 上荷大夢 八尋大輝 前薗渓 古林礼名 古根川充 山﨑鼓大 桑本征希 海外 濱口奏琉 瀧口脩生 牧野滉風 風我 飴山聖也

【DEEP Osaka Impact2023#03】5連勝を賭けた桑本征希戦へ、前薗渓─02─「まだ本当のMMAを知らん」

【写真】自信を実績に変えることができるか。前薗のキャリアに注目だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催される「DEEP Osaka Impact2023#03」で、桑本征希と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

MMAを始めてアマチュアも含めて全勝中の前薗は、現在24歳。そのテイクダウンとグラウンドコントロールを武器に、前回のDEEP大阪大会では4連勝中の瀧口脩生を肩固めで下した。DEEP大阪大会でも目立つ存在となった前薗に、次の試合と今後の目標について訊くと——時おり自信のある笑顔を浮かべていた。

<前薗渓インタビューPart.1はコチラ


――たとえばDEEP東京大会で「序盤」「中盤」「終盤」「メイン」と選手の層を分けた場合、今はどの層まで勝てると思いますか。

「う~ん、今の自分のレベルなら『中盤』かなって思います」

――前薗選手は今までMMAの打撃という面では証明できていない面もあるかもしれません。ただ、組み技が柔道でもレスリングでもなくMMAの組み技として成立しているように感じます。

「そこは意識しています。まず高校から大学に進学して、柔道からレスリングへと競技を変える時に、メチャクチャ試行錯誤しました。それは今も同じで、やっぱり柔道やレスリングからMMAに変わる時から、ずっと考え続けています。

でも、今はまだ感覚でやっているところも多いですね。試合の中で自分がどう組んでいるかというのも、記憶がないところもあって。それこそ東京でも大阪でも打撃が強い上位の選手を相手にどう組むのか、って考えると危ない部分もあるとは思います」

——特にMMAにおいて、ケージを使う攻防を意識してはいませんか。

「はい。僕はレスリングでグレコやったんで、フリースタイルのような綺麗に相手の足を刈るようなテイクダウンは苦手なんです(苦手)。まず相手の懐に飛び込んだら、ドドドッってケージまで持って行く。ケージに押し込めば、そこからはグレコの良さを生かせると思うので。そうしたケージの使い方というのは考えています」

――国内でも海外でも構いませんが、憧れのMMAファイターはいますか。

「MMAを始めるキッカケになったのは、エンターテイナーという部分でコナー・マクレガーです。格闘家として——アスリートとして憧れるのはマイケル・チャンドラーですね」

――もしマクレガーとチャンドラーが対戦していたら……。

「そうなるとヤバかったですね。『どっちを応援したほうが良いんだろう?』って(笑)」

――アハハハ。

「チャンドラーについては、体がガッチリしているじゃないですか。僕は体を鍛えるのも好きで。ライト級でそれほど身長は高くないけど、本来はレスリングをやっていてテイクダウンも強い。チャンドラーのファイトスタイルを参考にすることはあります」

——ではMMAをやるうえでの目標は、どこに置いているのでしょうか。

「ずっとRIZINに出るのを目標にしています。またRIZIN大阪大会があれば、ぜひ呼んでほしいという気持ちはありますね」

——今までRIZIN大阪大会の出場メンバーを見て、自分のほうが強いと思うことはありましたか。

「はい。もちろん全員ではないけど……。『自分のほうが——』と思うことは、たまにあります。それよりも早く今の自分のポジションから飛び出したい、という気持ちが強いですね。まずDEEPの東京大会を荒しに行きたいです」

——マクレガーやチャンドラーが戦っているUFCへ、と考えたことはないですか。

「そこまでは考えたことがないですね。何か現実味がなくて……。僕、まだMMAの試合で良いパンチをもらったことがないんですよ。だから正直言って、自分でも『まだ本当のMMAを知らん』と思っています。一回良いのを食らったら、『まぁこんなものか』となるかもしれないけど(苦笑)、とにかくホンマのMMAを知らんような気はしています」

——要は、マトモに打撃をもらうまえに倒しているということですね。

「まぁ、そういうことです(笑)」

——次に対戦する桑本征希選手は、関西でもストライカーに属します。その桑本選手の打撃で本当のMMAが……。いや、やめておきます。

「え、何ですか?」

——次の相手には打撃をもらわない、という顔をしていますよ。

「アハハハ、そうですか。まぁ、いつもどおり戦えば問題ないと思います。僕の中では前回、瀧口脩生選手に勝てた(7月、肩絞めで勝利)ことが凄く自信になっています」

——ちなみに東京在住の選手のほうが、東京大会に出やすいかもしれません。そのために泉佐野を離れ、関東でMMAをやろうとは思わなかったですか。

「そう考えたことはあります。でも今のところ、どこにも引っ越すつもりはないですね。やっぱり泉佐野が好きなので」

——泉佐野のどんなところが好きですか。

「住んでいる人たちの人柄——でしょうか(笑)。良い感じに発展していて、だけど都心ほど疲れる環境でもなく。別に買い物にも困らない場所なんですよ」

——泉佐野のご紹介、ありがとうございます。今、練習場所はこの吉田道場のみですか。

「基本はこのジムで、土曜日はたまに母校の大阪体育大学レスリング部で練習させてもらっています。おかげで組みについては、MMAでも問題なくやってこられていると思います。そういえば今回の大阪大会で、もともとメインで風我選手と対戦する予定やった濱口奏琉がおるじゃないですか。濱口は大学の後輩で、今もよく練習するんですよ」

——……という話を持ち出したことは、『コイツはメインに出るけど、実力は自分のほうが上なんだよなぁ』と思っているわけですね。

「いやいや、そんなことは——カワイイ後輩ですから(笑)」

——今、明らかにそういう顔をしていました(笑)。では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「次の試合も、いつもどおりやって、戦績も5連勝にします。DEEP東京大会やRIZIN大阪大会に出られるよう、煌びやかなアピールできる試合をします!」

■DEEP Osaka Impact2023#03視聴方法(予定)
11月26日(日)
午後1時~ツイキャスPPV

<フェザー級/5分2R>
秋田良隆(日本)
藤田宇宙(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
森田敢流(日本)

<バンタム級/5分2R>
関本龍翔(日本)
田中壱季(日本)

<バンタム級/5分2R>
キシシ(日本)
キャプテン禎(日本)

<フライ級/5分2R>
マルザヘンペーソク(日本)
飴山聖也(日本)

<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
上谷章(日本)

<バンタム級/5分2R>
井上暉也(日本)
千種純平(日本)

<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
古根川充(日本)

<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
山﨑鼓大(日本)

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
牧野滉風(日本)

<フェザー級/5分2R>
前薗渓(日本)
桑本征希(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古林礼名(日本)
永易加代(日本)

<バンタム級/5分2R>
上荷大夢(日本)
八尋大輝(日本)

<ウェルター級/5分2R>
小林裕(日本)
角野晃平(日本)

<ライト級/5分2R>
泉彰洋(日本)
大野“虎眼”賢良(日本)

<アマチュアルール 49キロ/3分2R>
セアリ(日本)
SAAYA(日本)

<マチュアルール 58キロ/3分2R>
サナエ(日本)
山口恵(日本)

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DEEP DEEP Osaka Impact2023#03 DEEP Tokyo Impact MG眞介 MMA MMAPLANET o キシシ パンクラス 三村亘 上荷大夢 八尋大輝 前薗渓 古林礼名 古根川充 山﨑鼓大 桑本征希 瀧口脩生 牧野滉風 飴山聖也

【DEEP Osaka Impact2023#03】無敗の大阪在住ファイター、前薗渓─01─「このまま終わるのは嫌やった」

【写真】まだ24歳。テイクダウンとコントロールはDEEP大阪大会出場メンバーの中でトップクラスの前薗だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催される「DEEP Osaka Impact2023#03」で、前薗渓が桑本征希と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

前薗が所属する「格闘技 吉田道場」があるのは大阪府の南部にある街、泉佐野市だ。泉佐野市は和歌山市とも隣接しており、沖合には関西国際空港もあるため交通の要所ともいえる。
道場名から東京で吉田秀彦氏が立ち上げた吉田道場と混同されることもあるが関連性はなく、創立から22年以上が経つなど、その歴史は古い。吉田元貴代表がパンクラスでレフェリーを務めており、主宰する吉田道場も「パンクラス認可ジム」としても活動している。その吉田道場でMMAキャリアをスタートさせ、プロデビュー以降4連勝中の前薗に初インタビューを行った。


――今回は泉佐野市にある道場にお伺いしました。前薗選手は、生まれも育ちもこの泉佐野市なのですか。

「そうですね。ずっと泉佐野です」

――まずは、どのような経緯で格闘技を始めたのか教えてください。

「小学校5年の時に柔道の町道場に通うようになって。高校まで柔道で行かせてもらい、大学からレスリングを始めました」

――柔道の前は何かスポーツをやっていたのでしょうか。
「いえ、何もやっていなかったです」

――何もスポーツをやっていなかった状態から、なぜ小学5年生から柔道を始めたのでしょうか。

「ちょうど小5ぐらいから太り始めたんです(笑)。ダイエット目的で何か運動をしたくて、友達がやっていた柔道を選びました」

――中学に入り、町道場から部活動へ? 中高の実績を教えていただけますか。

「はい。中学は個人なら地区大会(泉南地区)からで優勝していて、団体も大阪府で3位になる学校でした。高校時代は大阪府でベスト8になっています」

――それだけの実績を誇りながら、なぜ大学からレスリングに転向したのでしょうか。

「自分の中では—―本当やったら全国大会に出ているイメージで、そこまでのレベルであれば大学でも柔道を続けていたと思います。でも想像していたような結果と違ったし、自分自身に対して納得できない負け方もあって」

――その後、大阪体育大学に進み、レスリング部に入っていますよね。大阪体育大学も柔道で進学したわけではなかったのですか。

「かといってレスリングで進学したわけでもなく(苦笑)。高校まで浪商学園(大阪体育大学浪商高校)やったんで、内部進学でした。あと当時の担任が浪商学園のレスリング部の顧問だったり、柔道を教わっていた先生も以前レスリングをやっていたりと、いろいろとレスリングの繋がりがあったんです。そういった先生たちにレスリング部を薦めてくれて。大学進学が決まってからレスリング部を選んだ、という感じです」

――内部進学とはいえ、体育大学に進むということはスポーツ関連の仕事や体育教師になりたいといった気持ちはあったのですか。

「いえいえ、そんな……ただの甘えです。『そのまま進学できるから良いかっ』みたいな感じで(苦笑)。ただ、教員免許を取ろうとは考えていました」

――なるほど。大学レスリングでは2020年の西日本学生選手権で、グレコローマン67キロ級を制しています。小5から高3まで8年ほど柔道をやっていて、大学から全く別競技であるレスリングを始めることに対して気持ちの整理はついていたのですか。

「正直、最初は複雑でした。柔道で実績を残せなかったからレスリングを始めた——『柔道から逃げた』と思われるんちゃうかな、って。実際にそういうことを言われたわけではないけど、僕の気持ちとしては『逃げた』と思われるのが嫌で。レスリングを始めるなら、ホンマにレスリングで結果を残さなアカンと思っていました」

――ただ、大学からレスリングを始めて西日本学生選手権で優勝するというのは、スピードとしては速いのではないですか。

「たまに大学から始めて西日本学生で優勝する選手はいるみたいですけど、僕は3回生の時に優勝したので若干早いほうだと思います」

――レスリングを始めた当初からグレコをやっていたのでしょうか。

「いえ、最初の試合はフリースタイルで——瞬殺されました(苦笑)。その大会でグレコも見ていて、グレコのダイナミックな投げ技を知って『先生、グレコをやってみたいです』と伝えました。先生からも『そうやな。グレコには柔道出身で強い選手がたくさんおる』と言われて」

――前薗選手は現在24歳ですよね。この吉田道場でMMAを始めたのは、いつ頃なのですか。

吉田道場内に掲げられているパンクラスのロゴ(C)SHOJIRO KAMEIKE

「大学4回生の時なので、22歳の時です。吉田道場に入ってから1年ぐらい経った頃にアマチュアの試合に出て、2022年にプロデビューしました。大学時代に就職活動をしていて、『せっかくの人生なのに、このまま終わっていくのは何か嫌やな……』と思ったんですよ。でも安定志向もあるから、何か仕事をしつつ格闘技で夢を掴みたいなって。今は正社員として働きながらMMAをやっています」

――教員免許は取得しなかったのですね。

「教育実習に行った時、『あんまり教えるのは向いていないな』と思いました(苦笑)」

――ちなみにアマチュアMMA時代の戦績というのは……。

「7戦して全て勝っています」

――そこからプロで4連勝し、フューチャーキングトーナメントでも優勝しているということは、MMAを始めて負けたことがないのですね。しかしプロの試合は大阪大会のみで、東京の大会に呼ばれていないのが不思議ではあります。

「そうですね。だから……なぜ東京の大会に呼ばれないのかな、という気持ちはあります。同じフューチャーキングで優勝した中務太陽選手は、次の東京大会(12月10日、DEEP Tokyo Impact2023#07)のポスターでド真ん中にいるじゃないですか。僕は今の時点でも、そんじょそこらの選手には負けない自信があります」

<この項、続く>

■DEEP Osaka Impact2023#03視聴方法(予定)
11月26日(日)
午後1時~ツイキャスPPV

<フェザー級/5分2R>
秋田良隆(日本)
藤田宇宙(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
森田敢流(日本)

<バンタム級/5分2R>
関本龍翔(日本)
田中壱季(日本)

<バンタム級/5分2R>
キシシ(日本)
キャプテン禎(日本)

<フライ級/5分2R>
マルザヘンペーソク(日本)
飴山聖也(日本)

<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
上谷章(日本)

<バンタム級/5分2R>
井上暉也(日本)
千種純平(日本)

<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
古根川充(日本)

<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
山﨑鼓大(日本)

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
牧野滉風(日本)

<フェザー級/5分2R>
前薗渓(日本)
桑本征希(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古林礼名(日本)
永易加代(日本)

<バンタム級/5分2R>
上荷大夢(日本)
八尋大輝(日本)

<ウェルター級/5分2R>
小林裕(日本)
角野晃平(日本)

<ライト級/5分2R>
泉彰洋(日本)
大野“虎眼”賢良(日本)

<アマチュアルール 49キロ/3分2R>
セアリ(日本)
SAAYA(日本)

<マチュアルール 58キロ/3分2R>
サナエ(日本)
山口恵(日本)

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