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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN21 ケイド・ルオトロ フランシスコ・ロ ペドロ・マリーニョ

【ONE FN21】シートベルトRNC=ルオトロチンで、ケイドがフランシスコ・ロを一蹴。MMA初陣へ

<サブミッショングラップリング180ポンド契約/10分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
Def.4分48秒by ルオトロチン
フランシスコ・ロ(ブラジル)

コメインで防衛戦が控えているタイもコーナーに就いたケイド。ローシングル気味に足首を2度触ったロに対し、ケイドは首に手を回してスナップダウン。ロはジャンピングは外されたが、ケイドのボディロックに思い切りに投げを打つ。これをすかしたケイドがトップを取り、ロがクローズドガードを取る。四の字でフックして固めるロ、レフェリーがブレイクを命じて頭を中に向かせる。

右腕を狙うロを潰したケイドはガードを割りいくが、立ち上がったところでスタースイープからスクランブル──試合はスタンドに戻る。ロはジャンピングガ―ド、ここからスイープを狙う。ロのリバースデラヒーバを捌いたケイドは、一瞬背中を向けてたところで一気のダイブからバック奪取、シートベルトのままRNCでタップを奪ってしまった。

「ADCCでタイがペドロ・マリーニョに極めたフィニッシュで、あんなにきれいな一本は見たことなかった。絶対的な僕らの兵器で、今日見せることができて凄く嬉しい。RNCと肩固めの間なんだ。ルオトロチンだよ」と話したケイドは、6月7日のONE167におけるブレーク・クーパーとのMMAデビュー戦に向けて「人生を賭けて柔術をやってきたけど、より戦いを……マウントを取って殴ってパスみたいなことをやってみたいんだ」と話し、恒例となった5万ドルのボーナスを手にした。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC FPI06 キック ゴードン・ライアン ニッキー・ロドリゲス ペドロ・マリーニョ メイソン・ファウラー

【UFC FPI06】本戦でマリーニョを動かせ、延長でポイント奪取から肩固め。ファウラー快勝

<215ポンド契約/8分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
Def.ExR3分14秒by 肩固め
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

頭の取り合いから、軽くダブルレッグを狙ったマリーニョ。続いてアームドラッグを狙い、足払いを仕掛ける。場外際から中央に戻された両者、直後にマリーニョが小外刈りでテイクダウンを奪い、下になったファウラーのニーシールド・レッグロックを潰す。パス狙いのマリーニョに対し、ファウラーはラバーガードをセットしつつ足を跨がれるとオモプラッタへ。マリーニョはここ即反応して腕を抜き、ファウラーもニーシールドを取り直す。

重厚な一戦は、ファウラーが尻を引いてスタンドに戻り仕切り直しに。残り5分30秒から立ちレスの展開が続き、マリーニョは再び小外刈りでファウラーを転がす。ここはグラウンドにいかず、立ち上がったファウラーの押し込みをいなすマリーニョに「アクション」の声が掛かる。頭をとりにいく動きがスラッピングに、足払いはローキックに近くなり両両者が熱くなっている。マリーニョは飛びつき十字、跳びつきギロチンを仕掛ける。

とレフェリーが「スラッピング、キックはするな」と両者に注意が入る。マリーニョが三度、小外刈りを決めるも立ち技が続く。両者にアクションが入り、マリーニョがジャンピンガードからハーフも場外際となりマット中央&スタンドで再開される。再び引き込み、背中をつけたマリーニョ。今度はマリーニョが下のままで、センターでリスタートに。しかし残り45秒──クローズドガードのマリーニョに対し、フォウラーが足関節を仕掛ける。逆にマリーニョも足関節を狙うと、ファウラーがロールしながらヒザを抜いて時間となった。

延長戦、すぐにシングルレッグでテイクダウンしたマリーニョだが、3秒間グラウンドでコントロールできずポイントはない。逆にシングルでテイクダウンのファウラーは、ギロチンを防いでテイクダウンの2Pを獲得。サイドで抑えたファウラーは、しっかりと抑ええるとダースを仕掛けつつ上四方へ。背中をつけたままに腕を通さないマリーニョは、足を戻す。ここからファウラーはパス&マウント奪取で6-0とリードを広げる。

肩固めでフィニッシュ狙いのファウラーが、2度目のセット&スライドも極め切れない。ここで場外際から中央で再開となり、ファウラーは十分の形となりタップを奪う。FPIで5連勝のファウラーは「ずっとゴードン・ライアンを戦いたいと思っていたけど、今はニッキー・ロドリゲスと試合がしたい」と話した。


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45 AB BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o ONE UFC UFC FPI06 YouTube クレイグ・ジョーンズ コディ・スティール ジェイ・ロドリゲス ジジ・カヌート ニコラス・メレガリ ニッキー・ロドリゲス ベン・エディ ペドロ・マリーニョ ホナウド・ジュニオール マテウス・ジニス メイソン・ファウラー ラケル・カヌート ラファエル・ロバトJr ロベルト・ヒメネス

【UFC FPI06】まもなくクレイグ×ロバトJr、ニッキー・ロッド✖ヒメネス。ジジにベン・エディらが競演

【写真】UFC昇格とはならず、FIGHT PASS Invitationalで実力発揮といきたいジジ・カヌート(C)LFA

3日(日・現地時間)、これから1時間半後にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC Fight Pass Invitational06が開催される。いわばMMAの最高峰が開催するプロ・グラップリング大会には毎大会強豪グラップラー、MMAファイターらが出場している。
Text by Manabu Takashima

10分間のADCC、15分間のWNO、10分間のIBJJFノーギ、12分のONEとも違い8分1R(※上位カードは10分1R)のUFC FPIは前回大会より延長になるとEBIのタイブレーク方式から、4分ないし5分のオーバータイム制が採用されるようになった。


いわば視覚的にもよりスピーディーさが求められるような空気があるなかで、今回は上位3カードが無差別の戦いでクレイグ・ジョーンズ✖ラファエル・ロバトJr、ニッキー・ロドリゲス✖ロベルト・ヒメネスなど、一言で組み技といっても戦いのフィロソフィーに明確な違いがあるマッチアップが揃った。

新足関節時代からレッスルアップ、トップゲームとウェルラウダーのなかで急激な技術の変遷があり、そこを地で行き、今や特別なステージでしか試合を見ることができなくなったといっても過言でないジョーンズ。対してロバトJrはMMAに通じるオールドスクール柔術で、Bellatorの頂点に立ち様変わりした組み技シーンに戻ってきた。

フォークスタイルレスリング&柔術の融合、現状の最先端──というべきかADCCで一番勝てる戦いができるニッキー・ロッドに対して、ロベルト・ヒメネスも23歳という年齢には不釣り合いなオールドスクール、こちらは下から創りあげる道着のない柔術を実践するグラップラーだ。

昨年6月のFPI04で対戦した時にはEBIタイブレークのファーステスト・エスケープでニッキー・ロッドに軍配が上がっているが、今回はどうなるか。

中盤と下位カードでもメイソン・ファウラー✖ペドロ・マリーニョというSUBを思わせるカード。LFAで暫定女子ストロー級王座獲得に失敗し、UFCではなく日本上陸を目論むアブダビ・プロ優勝のジジことジオヴァナ・カヌート、元祖ヒンドゥーガード&10thPlanetの鬼才ベン・エディと非常に多彩なメンツが揃ったUFC FPI06、90分後に開演となる。

■視聴方法(予定)
3月4日(日・日本時間)
午前11時00分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<アブソリュート級/10分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
ラファエル・ロバトJr(米国)

<アブソリュート級/10分1R>
ニッキー・ロドリゲス(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

<アブソリュート級/8分1R>
ニコラス・メレガリ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<215ポンド契約/8分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

<175ポンド契約/8分1R>
ホナウド・ジュニオール(ブラジル)
コディ・スティール(米国)

<ミドル級/8分1R>
ジェイ・ロドリゲス(米国)
マテオ・カルドナ(米国)

<女子フライ級/8分1R>
ジジ・カヌート(ブラジル)
デニージ・ゴミス(ブラジル)

<165ポンド契約/8分1R>
ベン・エディ(米国)
シェーン・シャピロ(米国)

<女子フェザー級/8分1R>
ラケル・カヌート(米国)
カロル・ホザ(ブラジル)

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JT・トレス MMA MMAPLANET o ONE UNRIVALED UNRIVALED02 WNO18 ゴードン・ライアン ジャンカルロ・ボドニ ニック・ロドリゲス ペドロ・マリーニョ

【WNO18】Unraivaledの同時刻、米国ではニッキー・ロッド×プレギーサ、ボドニがLH級王座挑戦

【写真】ボドニのグラップリングは、今一番見逃せない。まさに格闘を想わせるグラップリングだ(C)SATOSHI NARITA

25日(土・現地時間)、日本時間で26日のUNRIVALED02とか重なった時刻にWNO18が開催中だ。

メインでは因縁のゴードン・ライアン×フィリッピ・ペナが組まれる予定だったが、大会2日前にゴードンの体調不良で、ニック・ロドリゲスの代替出場が決まり、30分のヘビー級王座決定戦が組まれることとなった。

コメインではライトヘビー級王者ペドロ・マリーニョに、現代グラップリングの完成形ことジャンカルロ・ボドニが挑む一戦。さらにJT・トレスがWNO初出場──マジット・ヘイジと対戦する。

現在のグラップリング界も盛り上がりに多いに寄与したWNOだが、ONEに人材を吸い上げられたことは否定できない。それでも米国がホームの強味、ワンマッチ制プロ・グラップリングイベントでナンバーワンの座は譲らない、そんな意気込みが感じられる注目のカードが並んでいる。

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ADCC2022 MMA MMAPLANET o   タイ・ルオトロ フィリッピ・ペナ・プレギーサ ブログ ペドロ・マリーニョ

【ADCC2022】無差別級 オープンクラスで躍動=タイ・ルオトロ。ルオトロチン炸裂!!

【写真】ケイドに負けずとタイが、無差別で躍動(C)SATOSHI NARITA

9月17日(土・現地時間)&18日(日・同)にラスベガスのトーマス&マック・センターにて開催された2022 ADCC World Championshipが開催された。
Text by Isamu Horiuchi

ADCC史上、他のグラップリングイベントの追随を許さない最高の大会となったADCC2022を詳細レポート。第20 回は88キロ級の早期脱落を無差別級で挽回したタイ・ルオトロの初戦および2回戦の模様をお伝えしたい。

前回大会は、77キロ以下級のラクラン・ジャイルズの大活躍が話題となった無差別級。今回旋風を巻き起こしたのは、88キロ以下級に出場したタイ・ルオトロだった。


<無差別級準決勝/10分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
Def.8分47秒by ルオトロチン
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

階級別ではまさかの1回戦敗退を喫したタイは、無差別級初戦で同階級のペドロ・マリーニョと対戦。無尽蔵のスタミナを武器にスタンドで仕掛け続け、テイクダウンを取られてもすぐにスクランブルで立ち上がるという、らしさ全開の戦いで会場を沸かせ、マリーニョを疲弊させていった。

そして残り3分のところでタイはダブルレッグへ。マリーニョは倒されながらも必殺のギロチンを仕掛けるが、頭を抜いて2点先制した。

さらに背中を向けたマリーニョに4の字フックを入れて5-0としたタイは、相手の腕が一本入った状態で絞め上げる、いわば背後からの肩固めのようなチョークで一本勝ち。

解説によって「仲間内ではルオトロチン(ルオトロ&ギロチン)と呼ばれているんだ」と説明されたこの技は、MMAファイターにしてアロイジオ・シウバの黒帯だった故ジョー・カマチョが2010年に「The J-choke」という名で公表したものと同じ形だ。

<無差別級2回戦/10分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
Def.0‐-1
フィリッピ・ペナ(ブラジル)

2回戦でタイは、初戦ロベルト・ヒメネスからマウント、バックを奪って快勝した最重量級のフィリッピ・ペナと対戦。体格差にもめげすに、マリーニョ戦同様スタンドで仕掛け続け、下になってもスクランブルする戦いを展開した。

加点時間帯が近づくとやや疲れたように座り込んだペナに対し、ペースの落ちないタイは得意の足を踏んでのパスや、勢いの良いニースライスを仕掛けていった。

残り3分弱。下から煽ったペナが、左で差して立ち上がってのテイクダウン狙いへ。が、卓越したバランスを持つタイは小手投げを放ち、機敏なフットワークで離れてみせた。諦めてまた座るペナ。なんとここでペナに引き込みのペナルティが。

上を取ろうと試みたペナがタイに防がれてガードに戻ったという流れだが、ペナが一度立ち上がってから3秒以上経過していたと判断されたらしい。つまり上下が解消されて両者スタンディング状態に戻ってから、ペナが改めて引き込んだという解釈だ。

ADCCルールならではの形でリードを許してしまったペナは、タイの左足に50/50で絡むと、両足を胴に絡めるリバースクローズドガードに移行。さらにそこからスクランブルして背後を取ってみせる。

残り40秒、亀になるタイの体をシングルフックから返したペナは、ツイスターやチョークを狙いさらに逆転の両足フックを試みるが、タイが耐え抜いて時間切れに。

無尽蔵のスタミナで動き続けたタイが、最重量級にてゴードン・ライアンの対抗馬と見られていたペナから大殊勲の星を挙げた。

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ADCC2022 K-1 MMA MMAPLANET o   アイザック・ミシェル エオガン・オフラナガン ゴードン・ライアン ジェイ・ロドリゲス ジャンカルロ・ボドニ ジョシュ・ヒンガー タイ・ルオトロ ニック・ロドリゲス ペドロ・マリーニョ ルーカス・バルボーザ ヴァグネウ・ホシャ

【ADCC2022】88キロ級決勝 現代グラップリングの完成形=ジャンカルロ・ボドニがハルクを破り世界一に

【写真】投げとテイクダウン、上も下も極めもあるジャンカルロ・ボドニ(C)SATOSHI NARITA

9月17日(土・現地時間)&18日(日・同)にラスベガスのトーマス&マック・センターにて開催された2022 ADCC World Championshipが開催された。
Text by Isamu Horiuchi

ADCC史上、他のグラップリングイベントの追随を許さない最高の大会となったADCC2022を詳細レポート。第13 回からは88キロ級決勝ジャンカルロ・ボドニ×ルーカス・バルボーサ戦の模様をお伝えしたい。

緻密な技術で決勝に進んだボドニを決勝で待っていたのは、優勝候補の一人ルーカス・ハルク・バルボーザだ。

バルボーザは1回戦はフィンランドのサンテリ・リリアス相手に加点時間前から積極的に極めを狙ってゆき、中盤にテイクダウンからバックを奪取。極めることはできなかったものの3-0で完勝した。

2回戦でバルボーザはアトスの同門にして40歳の大ベテラン、ジョシュ・ヒンガーと対戦。

ヒンガーは初戦、やはり同門にして21歳も年下のタイ・ルオトロと両者総力を尽くした大激戦を展開。延長にてダブルレッグで先制点を取られるものの、オモプラッタの仕掛けからスクランブルで背後に付いてフックを入れ、3-2で驚愕の逆転勝利を収めている。

そのヒンガーを相手にバルボーザは、加点時間帯に入ってからシュートイン。ダブルからシングルに移行して左足を抱えてテイクダウンに成功。亀を取られて加点はなかったものの、そのまま上からじっくり低く体重を預けて侵攻し、足を超えてパス、そしてマウントまで奪って7-0で完勝した。

迎えた準決勝の相手は、やはり大ベテラン40歳のヴァグネウ・ホシャ。こちらは初戦でオセアニア予選の覇者のアイザック・ミシェルに、2回戦ではペドロ・マリーニョ相手に得意のスタンドでの持久戦を展開。延長で加速して判定勝利を収めている。

ちなみにマリーニョは一回戦、ニック・ロドリゲスの弟ジェイ・ロドリゲスにワキをくぐられてバックを奪われたものの、自ら前転してスクランブルして上のポジションを奪取。そのままニースライスパスを決めて3点を先制し、終盤テイクダウンを奪われるものの終了まで足を絡めて逃げ切る形で激闘を制していた。

そんなホシャとの準決勝。バルボーザは前半バックを取りかける等優勢に進めるものの、後半は恐るべきスタミナと尽きない闘争心を持ち、ヘッドバット上等で前進してくるホシャに精神的にも肉体的にも疲弊させられる展開に。最後はテイクダウンを奪われかけたものの背中を向けて終了まで耐え抜き、前半の優勢を評価される形でレフェリー判定勝利。死闘の末に薄氷の決勝進出を果たした。

迎えた決勝戦。ボドニが2020年に黒帯を取得して以来、両者はノーギで5度対戦。いずれも僅差だがバルボーザが4勝1敗と勝ち越している。


<88キロ下級決勝/20分1R>
ジャンカルロ・ボドニ(米国)
Def.14分10秒 by RNC
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)

まずはスタンドレスリングで争う両者。お互い頭を掴んで下げさせようとする重厚な攻防が続く。ボドニがバルボーザの右腕をドラッグしようとしたところで、バルボーザがシュートイン。

しかしスプロールしたボドニは、上体を起こすバルボーザをフロントヘッドロックで捕らえて投げを放つ。が、バルボーザはうまく左腕をマットにポストして堪え、そのまま上になった。

低く入るバルボーザは、左右に方向を変えながら侵攻を試みるが、ボドニも左右のニーシールドとフレームを使って止める。ここでレフェリーにバルボーザにもっと積極的に動くようにと警告。これはトップからじっくり圧力をかけていくのがバルボーザの持ち味なだけに、気の毒なコールだ。

さらにプレッシャーをかけるバルボーザだが、ボドニは下から入れた右ヒザでバルボーザの体を引き寄せてその右足を抱えると、そのまま足を伸ばしにゆく。バルボーザは自ら横回転しボドニの背後に。さらに前方にダイブしたバルボーザは、ボドニの背中をマットに付けさせてからバックを狙う。

嫌がったボドニをボディロックで固定したバルボーザはサイドへ回ろうとする。ボドニも両腕を張って距離を作って足を入れて抵抗する。

それでも巨大な上半身で圧力をかけてせり上がるバルボーザは、ニアマウントから肩固めへ。そのまま絡んでいる足を外し、サイドに回るバルボーザ。絶体絶命かと思われたボドニだが、ポジションが固まる前に全身の力を使ってスピンして亀に。そのままバルボーザを振り解いて立ち上がってみせた。バルボーザの世界随一の圧力から脱出したのだから、素晴らしいタイミングと力の集中のさせ方だ。

試合はスタンドから再開され、またしてもいなし合いを展開する両者。やや疲弊したバルボーザが、ボドニに手をかけられて頭を下げさせられる場面が増えてきている。

8分過ぎ、再び頭に手を伸ばすかと思われたボドニがダブルレッグに。反応の遅れたバルボーザの懐に深く入ってテイクダウンに成功し、そのまま上のポジションを取った。加点時間帯に入っていないこともあり、バルボーザは無理にスクランブルをせず下になった形だが、試合の流れが、スタミナを残しているボドニに傾きはじめた感がある。

ボドニがクローズドガードの中から立ち上がると、その右足にデラヒーバで絡むバルボーザ。盤石のバランスを誇るボドニは、慌てず騒がず絡んでくる左足を下から押し下げ、ヒザでピン。さらにボドニはバルボーザの右足も抑えてサイドを狙うが、ここでバルボーザは腕で距離を取り、立ち上がった。

スタンドに戻る両者。いなし合う中で試合は加点時間帯に。ボドニに頭を押さえられたバルボーザがシュートイン。しかしボドニにがぶられてしまう。序盤同様に上体を起こそうとするバルボーザだが、ボドニは体重をかけてそれを許さず、そのまま左足を巻き込んでクレイドルの形でグリップを作る。

ここでバルボーザは力を込めてボドニのグリップを切りながら、上体を起こすことに成功する。バルボーサはさらに両差しの状態から大内でドライブしてのテイクダウンを狙うが、ボドニは腰を引いて防御。次の瞬間、バルボーザの右腕を小手で巻いたボドニが内股へ。前に崩されつつ、バルボーサはうつ伏せで耐えきった。

力のこもった攻防に場内から歓声が上がるなか、ボドニはさらにバルボーザの足を跳ね上げて投げ切りにいく。バルボーザは自ら前転し、勢いをつけてスクランブル。場外ブレイクとなった。動きが落ちているバルボーザだが、ここ一番で出力を上げられるのはさすがだ。

この場面、解説のショーン・ウィリアムスが「いま、彼(ボドニ)がニューウェーブでサトシ・イシイのようなトレーニングパートナーを持っていることが役に立っているんだ。内股の使い方だよ。柔道はこのようにレスリングに対して素晴らしいディフェンスとして機能するんだ」とコメントした。

試合はスタンドで再開されボドニのダブルレッグに対し、ワキをすくって押し返すバルボーザだが、疲弊のあまりその時に両ひざをついてしまう。すかさずボドニは突進して肩を押し倒し、スクランブルを試みたバルボーザの背後に付いてみせた。

亀の体勢のバルボーザに覆いかぶさって襷を取ったボドニは、そのままバルボーザの体を仰向けに返しながら四の字フックを完成させ、大きな3点を先取した。大歓声が沸き「USA」チャントが沸き起こるなかチョークを狙うボドニだが、バルボーザも諦めずに両腕でディフェンスする。

が、足を組み替えてさらに6点を追加したボドニは、左手でバルボーザの顎を掴んで上げさせてから、右腕を深くこじ入れることに成功すると──マタレオンの形で絞め上げてタップを奪った。昨年のWNOチャンピオンシップの重量級では3戦全敗、優勝候補に挙げられることは少なかったボドニが、初出場初優勝を決めた。しかも4試合全てを完勝(3つの一本勝ち)。その強さは、他の出場選手たちより頭一つ以上抜けていた。

決勝のバルボーザだけでなく、スタンドレスリングの強さで世界の頂点に立ったディニズをも制した、粘り強いスタンドレスリング。トップゲームで世界柔術の頂点に立ったバルボーザとバイエンセにパスを許さない優れたガードワーク。今回旋風を巻き起こしたオフラガナンの足関節攻撃を的確に捌き、逆に極め返した正確な技術。そして盤石のバランスを礎に段階を踏んで相手の動きを潰し、やがて完全制圧する緻密なトップゲーム──スピード感こそやや欠けるものの全ての局面で抜群の安定感を持ったボドニの戦いぶりは、同門の先輩ゴードン・ライアンを彷彿させる強さを見せつけた。

実際、ニューウェーブに加入してからの練習について「毎週のように自分が上達しているのが感じられる。特に僕は2、3ヶ月ごとに全く違うレベルの選手になっていることが分かるんだ」と語ったボドニ。26歳にして急成長を続ける彼は現在、ライアンとともにダナハーのグラップリングシステムをもっとも高いレベルで体現している選手と言っていいだろう。

これで66キロ級、77キロ級に続き88キロ級も初出場選手が初優勝。ADCCに新しい風が吹いている。

なお3位決定戦は、そんな風など何するものぞ──とばかりにベテラン40歳のヴァグネウ・ホシャがいつもの如く闘争心を前面に出す戦いを展開。

今大会一躍名を挙げたエオガン・オフラナガンに上のポジションから仕掛けるトーホールドを極めてみせ、準優勝の前回に続いてメダル獲得を果たした。

88キロ以下級リザルト
優勝 ジャンカルロ・ボドニ(米国)
準優勝 ルーカス・バルボーザ(ブラジル)
3位 ヴァグネウ・ホシャ(ブラジル)

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MMA MMAPLANET o WNO15 アイザック・ミシェル カイル・チェンバース ゴードン・ライアン ペドロ・マリーニョ

【WNO15】セミが99分を過ぎて、バックステージへ移動。ゴードン・ライアン、圧巻のヘビー級王座奪取

<WNOヘビー級王座決定戦/30分1R>
ゴードン・ライアン(米国)
Def.25分59秒by RNC
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

Who’s NEXT決勝戦=カイル・チェンバース✖アイザック・ミシェルが99分が経過したところで、メインイベントが実施できないという理由で、バックステージのマットに移動して続行、配信はライアン✖マリーニョに移行されるという前代未聞の展開に。

そんな状況でのメイン、マリーニョが力を入れたレスリング戦を挑む。90秒を経過しマリーニョがシングルレッグへ。ライアンが体を反転させ足を抜く。さらに5分間立ちレスが続くと、ライアンがいなしからワキを潜ってバックへ。

引き込んだマリーニョはギロチンを取り切れず、ニーシールドから足を抱えていく。ヒザを畳んでバックを取ったライアンに対し、マリーニョがガードを取る。マット際から中央に移動し、試合が再開。8分が経過し、ハーフで圧を掛けるライアンは足を抜いてマウントを奪取する。懸命にフレームを創るマリーニョに対し、ライアンは胸を抑えて重く抑える。

6分間マウントが続き、ついにマリーニョのブリッジをすかしたライアンがバックマウントに。完全に背中が伸びたマリーニョが、ワキと喉下を取らせないよう耐える。ライアンは力でネルソンに取り、常に喉下、ワキの下と腕を差しいれてマリーニョを削っていく。上を向いたマリーニョは、肩固めを防ぐが足を戻せる気配すらない。

圧倒的というべきマウントポジションを取り続けるライアンは、残り12分でハーフに戻されるも、マリーニョを潜らせない。必死のニーシールドのマリーニョは、パス狙いにシングルを仕掛けるが潰され、再びマウントを奪われる。下を向いても、ネルソンで上を向かされるマリーニョは、21分30秒を経過した時に、エビから足を戻す。

ライアンは慌てずニースライス狙いから、バックに回る。ここも上を向かせたライアンが、強烈な勢いで、肩固め気味に抑える。必死で腕を押して耐えたマリーニョに対し、ライアンが上を向く。マット中央に移動し、ボディトライアングルのライアンがマリーニョの左腕の上から足をフックしてRNCへ。ついにマリーニョが観念しタップした。

実質階級が違うとはいえ、ノーギワールズを優勝しWNOでもライトヘビー級王者になったマリーニョを圧倒したゴードン・ライアンが、グラップリング最強を改めて見せつけた。

なお、この間にWho’s NEXT決勝戦は決着がついた模様でメイン終了後の中継ブースで「2時間越えの試合で、腕十字を極めて勝利した」と紹介されたミシェルに優勝賞金1万ドルが贈られた。


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MMA MMAPLANET o PJJC2022 アンディ・ムラサキ アンデウソン・ムニス エリキ・ムニス クレイグ・ジョーンズ グーテンベルギ・ペレイラ ジョナタ・アウヴェス タイナン・ダウプラ タリソン・ソアレス ダンテ・リオン ディヴォンテ・ジョンソン ブルーノ・マルファシーニ ペドロ・マリーニョ ホベルト・アブレウ リーヴァイ・ジョーンズレアリー レアンドロ・ロ ロベルト・ヒメネス 嶋田裕太 橋本知之

【PJJC2022】パン柔術見所。ライト級のムラサキ✖アウヴェス。ミドル級はダウプラ、ヒメネスらに注目

【写真】昨年のパンナムは8ファイナル敗退だったアンディ・ムラサキ。今年はどうなる?!(C)EUG

フロリダ州キシミーのシルバー・スパーズ・アリーナで6日(水・現地時間)から、IBJJFパン柔術選手権が10日(日・同)の日程で始まっている。

世界の強豪が集結し、6月の世界大会の行方を占う上でもきわめて重要なこのパン柔術。プレビュー最終回は橋本知之が出場するライトフェザー級、嶋田裕太が出場するフェザー級以外について考察したい。


【ルースター級】
本命は2020年のヨーロピアンでブルーノ・マルファシーニ越えを果たし(その年は惜しくも決勝で橋本知之に敗れたものの)、今年のヨーロピアンで優勝を果たしているタリソン・ソアレスか。ソアレスと決勝で対峙する有力候補としては、2019年のヨーロピアンで芝本幸司に快勝したカルロス・アルベルトが挙げられるだろう。

(C)EUG

【ライト級】

この大会2連覇中、AOJのジョナタ・アウヴェスがエントリー。昨年のEUG2のトーナメント決勝にて、柔術の神の子ことミカ・ガルバォンと対戦し、一度トップを取ったら這いつくばってでもキープする執念の戦いぶりでリードを守り切って優勝した姿が印象深い。

そして別ブロックには、ティーン時代を日本で過ごし、昨年のEUG1で世界的黒帯を3タテして衝撃の黒帯デビューを果たしたアトスのアンディ・ムラサキがいる。

23歳のアウヴェスと22歳のムラサキは今年のLAオープンの決勝でも対戦し、この時は8-8のアドヴァンテージ差でアウヴェスが勝利している。柔術界の未来を背負う新世代のライバル対決が、今回決勝でまた見られる可能性は高そうだ。

(C)SATOSHI NARITA

【ミドル級】

大本命は、昨年の世界大会初出場にて初優勝を果たしたタイナン・ダウプラ。鍛え上げたフィジカルを武器に、万力のオープンガードで相手をたちどころにスイープして上を取ると、問答無用の圧力で相手のガードを潰して極めまで持ってゆく戦い方は圧巻だ。

(C)FLOGRAPPLING

そのミドル級、ダウプラの初戦が要・注目だ。

1回戦シードのダウプラが初戦で当たる可能性が高いのが、WNO等のノーギシーンでも目覚ましい活躍を見せるロベルト・ヒメネスだ。見事なバックグラブの技術とどこからでも極めを狙うダイナミックな戦いを身上とするヒメネスが、ダウプラの盤石の戦いぶりを崩せるか、注目したい。

ここをダウプラが順当に勝ち上がれば、おそらく準決勝で当たるのはホナウド・ジュニオール。昨年はパン大会、世界大会とどちらもダウプラの軍門を下っているだけに、雪辱に向ける気持ちは強いだろう。

もう一つのブロックにも強豪選手が散見されるが、ダウプラとの決勝を期待したいのは豪州出身のリーヴァイ・ジョーンズレアリー。抜群の切れ味のベリンボロ・ゲームの持ち主で、以前絶対王者ルーカス・レプリの必殺ニースライス・パスを凌駕してみせて世界を驚かせた。レアリーのベリンボロは、ベリンボロを世界に広めたメンデス兄弟を師に仰ぐダウプラにどこまで通用するのだろうか。

【ミディアムヘビー級】

最大のビッグネームは、階級世界制覇のレジェンド、レアンドロ・ロ。ユニティのムリーロ・サンタナ門下に入ったロと、別ブロックにいる師のサンタナによるクローズアウトが実現するかどうかが注目だ。

この二人を止める候補としては、メンデス兄弟の弟子にして昨年の茶帯世界王者マテウス・ホドリゲスや、昨年のF2W 166でダンテ・リオンに勝利する等ノーギで活躍するマニュエル・ヒバマーらが挙げられる。

【ヘビー級】
第1シードはポーランド出身、今年のヨーロピアン王者のアダム・ワルジンスキ。準々決勝では2019年のADCC世界王者にして、世界柔術でも二度3位入賞しているマテウス・ディニズと当たる可能性が大きく、この対戦がトーナメント序盤の大きなヤマとなりそうだ。

別ブロックでは、素晴らしい切れ味のヒールやギロチンを武器にノーギシーンで活躍し、1月のWNOではクレイグ・ジョーンズを破る殊勲の星を挙げたペドロ・マリーニョがエントリー、道着着用での戦い方も注目だ。

【スーパーヘビー級】
昨年の世界柔術初出場初優勝を果たしたエリキ・ムニスが大本命。長いリーリを活かしたスパイダーガードはまさに難攻不落、別ブロックにいる兄のアンデウソン・ムニスとともにクローズアウトを狙う。

が、アンデウソンのブロックには、エリキと昨年の世界大会決勝を争い僅差で敗れたフィリッペ・アンドリューや、そのアンドリューに道着着用の世界大会では敗れたものの、ノーギ・ワールズではアナコンダ・チョークで一本勝ちを収めて優勝したディヴォンテ・ジョンソン等の有力選手が控えている。

(C)SATOSHI NARITA

【ウルトラヘビー級】

最大のビッグネームは、サイボーグことホベルト・アブレウ。13年にADCC世界大会無差別級を制し、昨年もノーギ・ワールズで優勝する等その強さは健在だ。ノーギ専門家というイメージが強いが。その必殺のトルネードスイープは、道着着用にてグリップを確保することで威力が増すはずだ。準々決勝で当たる、昨年サウスアメリカンを完全制覇しているワラス・コスタとの試合がまずはヤマとなりそうだ。

もう一つのブロックには、強靭なベースを誇り、昨年、今年とワールドプロ大会を2連覇しているグーテンベルギ・ペレイラがいる。ちなみにペレイラとコスタは今年のグランドスラム・ロンドンの決勝でも当たり、僅差でコスタに凱歌が上がっており、今回の決勝で再戦が実現する可能性は大いにあるだろう。

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【WNO13】ムンジの翌月にWNO王座防衛戦=マイキー・ムスメシ。ADCCへ、無名のピクスリーに注目!!

【写真】哲人であり、鉄人のマイキー・ムスメシ (C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

21日(金・現地時間)、WNOの2022年が始まる。テキサス州フリスコにあるUFC PIを彷彿させる設備を誇るスポーツ・アカデミー・アット・ザ・スターが舞台となるWNO13は、3つのタイトル戦を含み注目カードが揃っている。

WNOライトヘビー級王座決定戦=クレイグ・ジョーンズ×ペドロ・マリーニョ、当初WNOミドル級選手権試合と伝えられたタイ・ルオトロ×リーヴァイ・ジョーンズレアリーはウェルター級王座決定戦となり、WNO史上初のチャンプチャンプをルオトロが目指す。

さらに当初の予定ではジョン・カレスティンとワンマッチを戦うと発表されていたエステファン・マルチネスが、バンタム級王者マイキー・ムスメシに挑むこととなった。


その一方で残念なのがハイサム・リダの欠場だ。ジェイソン・カウチとライトヘビー級で戦う予定だったハイサムの代役を務めるのは、カルペディエムからアッセンブリー柔術に掛けて盟友デヴィッド・ガルモとなった。

昨年9月のミドル級トーナメントでロベルト・ヒメネスをヒールで下し一躍注目されるようになったカウチとガルモは普段から電話で話す仲らしく、友人対決となる。カウチが「アイツはチビだから」と言える関係でもあるが、「試合運びが上手い……でもレッグロックを少しでも早く極めるよ」とカウチは自信のほどを伺わせている。

ノーギワールズ・ルースター級優勝で2021年を飛躍の年としたマルチネスと急遽タイトル防衛戦を戦うこととなったマイキー。WNOのポッドキャストで「この一戦が組まれるべきだ」という声を聞き、主催者に「やるよ」とテキストを送り、世界戦が決定したという……。

「毎月のようにベストガイと戦って、自分を試したい」というマイキーは、12月にムンジアルで道着の世界イチに輝いたばかりだ。マルチネスはサブオンリーよりも、ノーギ柔術家というスタイルで、プレッシャーが強い。その攻めのスタイルにマイキーの防御&カウンター攻撃──極めでそれを可能にする能力が見られるのか、あるいはマルチネスが突破するのか要注目だ。

この他、ニッキー・ロドリゲスとプレリミ出場のマイケル・ピクスリー、レスリングで実績を残す新鋭グラップラーも見逃せない。とはいニック・ロッドは既にトップの1人、その力は誰もが認めるところだ。他方ピクスリーはまだ無名といっても過言でない。

柔術では青帯ながら、ノーギワールズではヘビー級で3位、そして無差別級を制したピクスリーはディヴィジョン2の184ポンド級NCAA王者だ。テイクダウンやスクランブルでのマルセロチンやダースの切れ味が抜群──のカウチの同門ピクスリー。ADCCイヤーのWNO13──今大会随一の青田買い候補だ。

■視聴方法(予定)
12月12日(土・日本時間)
午前10時00分~Flo Grappling

■ 対戦カード

<WNOライトヘビー級王座決定戦/15分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

<WNOウェルター級王座決定戦/15分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
リーヴァイ・ジョーンズレアリー(豪州)

<ヘビー級/15分1R>
ニック・ロドリゲス(米国)
エルダー・クルーズ(ホンジュラス)

<女子フライ級/15分1R>
ブリアナ・ステマリー(カナダ)
トビー・アレキン(米国)

<ライトヘビー級/15分1R>
ジェイコブ・カウチ(米国)
デヴィッド・ガルモ(米国)

<WNOバンタム級選手権試合/15分1R>
[王者]マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者]エステファン・マルチネス(米国)

<女子フライ級/15分1R>
ジェシカ・クレイン(米国)
アレクサ・ヤネス(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイケル・ピクスリー(米国)
キャメロン・リード(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジノ・モレリー(米国)
カモイ・アンダーソン(米国)

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【WNO13】ハイサム・リダがジェイコブ・カウチと!! ニック・ロッド、コンバット2冠のステマリーも出場

【写真】ハイサムにとってもADCCイヤーが始まる (C)MIKE CALIMBAS

21日(金・現地時間)にテキサス州フリスコにあるスポーツ・アカデミー・アット・ザ・スターで開催されるWNO13の追加対戦カードが続々と発表されている。

WNOライトヘビー級王座決定戦=クレイグ・ジョーンズ×ペドロ・マリーニョ、WNOミドル級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者リーヴァイ・ジョーンズレアリーという2つのタイトル戦が組まれている同大会で、ハイサム・リダの出場とジェイコブ・カウチとの対戦が決まった。


ハイサムは9月のWNOヘビー級王座決定トーナメントでは初戦でティム・ブルックスに敗れたものの敗者復活戦に回りオーランド・サンチェス、ジャンカルロ・ボドニに勝利して3位入賞を果たした。

一躍世界中から注目を集める存在となったものの、その後はノーギワールズでは2回戦でヴィニシウス・フェヘイラに0‐7、SUGでアンディ・ヴェレラにOTで遅れを取るなど――ノーマークの存在でなくなった洗礼を浴びている。

(C)MIKE CALIMBAS

対するカウチはミドル級王座決定トーナメントに代役出場。

初戦で優勝候補のロベルト・ヒメネスをヒールで下したことで、ハイサムと同様に存在感を増したグラップラーだ。同トーナメントでは柔術の神の子ミカ・ガルバォンに敗れたが、連続参戦となったWNO12でハンター・コルヴィンをストレートアームバーで一蹴している。

ADCC北米予選では88キロ級に出場したカウチは、優勝したボドニに準決勝で遅れを取った。ボドニを軸に考えると、ハイサム有利という見方も成り立つもののグラップリングに三段論法は通じない。

ライトヘビー級で実施されるこのカード。ヒール、ストレートフットロックという尖端系から、三角絞め系の体のコアを制するサブミッションの持ち主に対し、ハイサムはスピードと反応、どちらも遅れを取ることができないタフファイトとなる。

またムンジアルではタリソン・ソアレスにエゼキエル・チョークで敗れたが、ノーギワールズ・ルースター級優勝& ADCC北米予選66キロ級3位とグラップリング界最軽量級のブレイクスルー・ファイター=エステファン・マルチネスが、バンタム級でジョン・カレスティンと戦う試合も見逃すことはできない。フィニッシュ率72パーセントを誇るマルチネスのパスガードとサブミッションに要・注目だ。

さらにFury Pro Gralling03でスティーブ・モウリーをRNCで一蹴したニック・ロッドことニック・ロドリゲスが、ADCC予選88キロ級準優勝のエルダー・クルーズと相対する一戦。加えて女子マッチではトビー・アレキンとコンバット柔術ストロー級及びバンタム級の世界王者ブリアナ・ステマリーのマッチアップと、粒揃いのカードが揃っている。

ADCCイヤーとなる2022年、WNOを追うことで世界の情勢が見えてくることは間違いない。

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