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MMA UFN194 キック マッケンジー・ダーン マリナ・ホドリゲス

【UFN194】2Rと4Rの終盤以外は寝技に持ち込ませず。ホドリゲスがマッケンジー・ダーンに判定勝ち

<女子ストロー級/5分5R>
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)
Def.3-0:49-46.49-46.49-46
マッケンジー・ダーン(ブラジル)

長身、リーチで優るホドリゲスに対し、マッケンジーは右の蹴りを繰り出す。ホドリゲスはしっかりと間合いを取り、その蹴りをかわして前蹴りを見せる。右オーバーハンドから一気に距離を詰めて組みに行ったマッケンジーだが、ここはホドリゲスが離れて組ませない。自らの攻撃もローが届く距離を維持するホドリゲスだったが、マッケンジーが思い切り右を振るって顔面に入れ組んでいく。

右腕をネルソン気味に極め、テイクダウンを許さなかったホドリゲスは体を一度入れ替え、押し込まれ返しても離れることに成功する。パンチに距離を取るマッケンジーにミドルを入れ、鋭い左ジャブを当てたホドリゲス。マッケンジーも荒くも勢いのあるパンチを振るうが、ボディに強烈な勢いでヒザを突き刺し初回を終えた。

2R、ワンツーを振るってクリンチに持ち込んだマッケンジー。回って離れたホドリゲスに、右オーバーハンドを2発入れて組みつく。右腕を差して、腰技を狙ったマッケンジーは潰されても、足をすくってスイープ、即ニーインベリーで抑え上四方へ。サイドから再びニーインベリー、枕で抑えるマッケンジーに対し、ホドリゲスはサイドで抑えられた状態でRNCクラッチのギロチンへ。

これを振りほどき、スクランブルで腹固めに出たマッケンジーがパンチを入れる。右腕を足で極めに行ったマッケンジーに対し、ホドリゲスが前転しバックに移行して両足をフックし背中を伸ばせる。結果、マウントを取ったマッケンジーがパンチを纏める。ケージキックで逃れようとしたホドリゲスに対し、マッケンジーはマウントをキープして腕狙いへ。ホドリゲスは何とか時間まで防ぎ切った。

3R、右オーバーハンドを振るって前に出るホドリゲス。大きな振りのパンチは組みつかれる隙を与えるが、マッケンジーは打撃で対抗する。ホドリゲスは右ハイを繰り出し、左右のボディフックからワンツー。スピニングバックフィストを空振りしたマッケンジーのパンチは相当に荒い。そこにホドリゲスがワンツーを入れ、マッケンジーが頭を下げる場面も。

寝技の攻防で両者が削られた感があり、動きは少ない。そのなかでもホドリゲスが蹴りを交えて前に出て攻勢に。マッケンジーは前に出てフックも、回ってかわしたホドリゲスがボディを抉る。ジャブから右、ワンツーフックと手数で優るホドリゲスが前蹴りを入れる。残り30秒で組んだマッケンジーは、首相撲にもシングルに出てレッグリフト。ホドリゲスがエルボーを連打し、この回を取った。

4R、右ストレート&前蹴りを繰り出すホドリゲス。蹴りが股間に入り、マッケンジーがインターバルを要求する。再開後、右を振るったホドリゲスはスラッピーなマッケンジーの打撃とその後のテイクダウン狙いを見据えたファイトを展開する。左に回り、前に出てきたマッケンジーの腹にヒザを突き刺したホドリゲスがダブルレッグ狙いを切る。

打つ手がなくなってきたマッケンジーは右フックを被弾し、ワンツーに下がる。ここで距離をキープし、テイクダウンの機会を与えない堅実なファイトを展開したホドリゲスがボディを攻める。ワンツーで突っ込みすぎ背中を見せたマッケンジーにハイを狙ったホドリゲスは、ワンツー&首相撲からヒザ蹴り、さらに前蹴りが顔面を捕える。続くヒザ蹴りに右腕を頭に巻き付けるように、マッケンジーがいわゆるラリアットからのニータップを狙う。

ホドリゲスは左腕を差して、前傾姿勢のマッケンジーを前方に崩すが、下となった同時に
マッケンジーがブリッジ&スイープへ。そのままマウントを取ったマッケンジーは、左右のパンチをハイマウントからオモプラッタに入ったところで時間となった。一瞬の隙で攻勢に出る柔術を持つマッケンジーが、父メガトンが待つコーナーに戻った。

最終回、右オーバーハンドから組みに行くマッケンジー。回ってかわすホドリゲスが前蹴りから右オーバーハンドを放つ。左右のフック、そして前蹴りからサークリング、距離を取るホドリゲスが左フックをヒットさせる。組めないマッケンジーは、ここでもラリアット式のニータップへ。ホドリゲスは姿勢を乱すも、マッケンジーは足が前に出ず押し込みが足らずテイクダウンは奪えず。

ここは無理をするする場面だが、ホドリゲスが左フックに続き右オーバーハンドを当てる。最後の1分を蹴り、ダブルレッグからケージにホドリゲスを押し込んだマッケンジーだが、小内に反応されると、離れたところでヒザを被弾しタイムアップとなった。

結果、2R以外を取ったホドリゲスが3-0の判定勝ちし、「戦い始めた時から5R戦、世界戦を戦えるようにして来た。そのようにコーチが準備をしてくれた。まだ何人か前にいるけど、欠員が出たら私はタイトルマッチを戦える」と勝者は話した。


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MMA UFC UFN ESPN+52 UFN194 ティム・エリオット ブログ マテウス・ニコラウ

【UFN194】ティム・エリオットの突進力を無力化。見事にアジャストしたマテウス・ニコラウが3-0で快勝

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ティム・エリオット(米国)

試合はニコラウのインサイド右ローでスタート。さらに左ボディストレートを伸ばすニコラウは、エリオットの荒いフックをかわしジャブを入れる。距離を詰めることができないエリオットは、何やら指差しで声を出す。思い切り前に出るエリオットに対し、回ったニコラウがバランスを崩し尻もちをつく。ここでエリオットはサッカーボールキックのような勢いで、ボディを蹴る。すぐに立ち上がったニコラウは慎重に左に回りつつ、スイッチを織り交ぜ距離をキープ。

突進し、右を被弾しながらシングルレッグ&軸足払いでテイクダウンを決めたエリオットが、スクランブルでバックに回る。正面につきダブルレッグを狙ったエリオットは、ニコラウの反応に合わせてバック、正面と優位なクリンチを続ける。小外を防いで離れたニコラウは変則的なエリオットのパンチをかわして、右オーバーハンドから左フックを放ち初回が終わった。

2R、ニコラウの左に組みついたエリオットがバックに回る。後方から細かいパンチを受けたニコラウが正対して離れると、強振し姿勢を乱したエリオットに左を入れる。左ローから、ワンツーのコンビネーションを入れたニコラウは、右のカウンターを打ち込む。頭から突っ込むエリオットだが、腹、ローと攻撃を散らされクリンチもすぐに離れたニコラウが左ボディを決める。

この左ボディを連続で決めたニコラウは、しっかりと距離をとりエリオットの組みの圧力を軽減させ、着実にカウンターを入れて攻勢を続ける。打ち終わりにパンチを被弾し、笑みを見せたエリオットは残り1分のダブルレッグも切られ、ニコラウの右オーバーハンドを被弾しそうになる。ダブルレッグをウィザーで崩し、倒されないニコラウが離れると、距離を保ってラウンド終了を迎えた。

最終回、左オーバーハンドを当てたニコラウが、カウンターの右をヒットさせる。エリオットも左リードフックを決めるが、続く突進からのパンチにクリーンヒットはない。自らも当てるつもりはなかったような前蹴りが決まったエリオットは、パンチから距離を詰めてクリンチへ。ケージを背負ったニコラウはウィザーで小外を耐え、しっかりと時間を使ってから離れ、左ボディを打ち込む。

効かされたエリオットは、逆にダブルレッグでテイクダウンを許し万事休す。クローズドの中に納まり、時折りスラムを繰り返したニコラウは胸を合わせてしっかりと抑え込む。エリオットはクローズドを続け、ラバーを狙う。肩を押し込んで許さないニコラウは、足が開くとニーシールドに立ち上がり時間に。

エリオットの突進力を無力化させ、組まれても倒されないファイトを3Rに渡り遂行したニコラウが、29-28✖3票をとし判定勝ちを手にした。

「ノヴァウニオンではいつも危険なポジションでの練習を積んできた。そして2Rと3Rは修正できた。僕のゴールは純粋にチャンピオンになること。誰という個人名は挙げられないけど、上位ランカーと戦い」と勝者は語った。


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MMA UFN194   マリヤ・アガポワ

【UFN194】ビューティフル・ウィン!! 右フックでダウンを奪ったアガポワがパウンド無しでRNC極める

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
Def.3R0分53秒by RNC
サビーナ・マゾ(コロンビア)

サウスポーのアガポワが右ロー、マゾは左ジャブから左ローを蹴り、右を狙う。左に回りながらワンツーを伸ばすアガポワに対し、マゾが右を返す。アガポワは左を当てて、左に回り右オーバーハンドをマゾのステップインに合わせる。この勢いのある左のカウンターを続けたアガポワは、自ら前に出てボディを左で打ち抜く。パンチでなく前に出て組んだマゾだが、苦も無く離れたアガポワがニータップ狙いのような左を当てる。

左ストレートだけでなく、右ストレートから左ミドルを2発入れたアガポワが得意の右を見せてからの左ハイを蹴っていく。クリーンヒットとはならなかったが、完全に試合をリードするアガポワが左を当て、左ミドル、右オーバーハンドと攻勢を続ける。スピニングバックフィストではバランスを乱したアガポワだったが、最後も左を当てて初回を完全にリードした。

2R、左ローを繰り返すマゾに対し、テイクダウンのフェイクをアガポワが見せる。直後に右フック&左ストレートのワンツーを決めたアガポワが左に回りなが左ミドル。引き続きワンツーを入れ、左ストレートを当てるアガポワに対し、マゾはローから前蹴りもパンチが届かない。アガポワは腹から顔面へのコンビネーションと危なげないファイトを展開。

マゾは鼻血を見せ、そこに左を被弾する。アガポワの左ミドルを捌き、ようやく右が届きそうになったマゾが勢いのある右ミドルを入れる。直後に距離を詰めて組みついたマゾだが、アガポワはギロチンで防御し離れる。マゾは右の蹴りを多用するようになり、ついに右ストレートを届かせるも時間となった。

最終回、首相撲に持ち込んでヒジを打てという指示を与えられたマゾ。どのように距離を詰めるか──。マゾは右ハイ、右ローで前に出て、パンチに組んでいく。自ら離れたマゾは、ステップインに左ボディから右フックを受けて前に崩れる。両手、両ヒザをマットにつけたマゾをRNCで捕えたアガポワが、MMAとして見事な一本勝ちを手にした。

「ゲームプラン通りだった。経済的に試合前が凄く厳しい状況だったけど、友人がサポートしてくれた。凄く感謝している。次? マリナ・モロズを指名するわ。色々とインタビューで言ってくれているから(笑)」とアガポワは話した。


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MMA UFN194 キック クリス・グティエレス フィリッピ・コラレス

【UFN194】コラレスの蹴りに定位置パワーを養成できずも、盛り返したグティエレスがスプリットで競り勝つ

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
Def.2-1:30-27.30-27.28-29
フィリッピ・コラレス(ブラジル)

左ミドルハイを2発見せたコラレス、蹴りをブロックしたグティエレスはケージにつまりサークリングで間合を取り直す。スピニングバックキックを繰り出したグティエレスだが、コラレスは左右のミドル、ハイを続けワンツーを入れると、そのまま組んでバックに回る。ハイクロッチを両ワキを差して体を入れ替えたグティエレスは、離れると蹴りに左を合わせようとする。

グティエレスの間を蹴りで潰すコラレスだが、組まれてケージに押し込まれる。右腕を差し、ポジションを2度入れ替え、ケージに押し込まれたコラレスの首投げを防いだグティエレスが離れる。ここも蹴りで前に出たコラレスに対し、グティエレスは持ち前の定位置で養成した力を運ぶ打撃を駆使することができない初回となった。

2R、右ローに左を合わされたグティエレスが、蹴りを多用する。コラレスの右オーバーハンドには左を合わせるグティエレスは、初回同様に蹴りでケージに詰まるが、ここから左ジャブを当ててオクタゴン中央で戦うようになる。さらにサークリングを駆使するグティエレスは左ミドルでケージを背負い、右ミドルは外して右を伸ばす。続いて左ストレートを入れたグティエレスは、コラレスの左ミドル後に左ジャブを当てる。

蹴り過ぎが、動きが落ちたコラレスに逆に右ハイを蹴っていったグティエレスだが、それでも左右のミドルを蹴られケージに押し込まれる。ダブルアンダーフックから体を入れ替えて離れたグティエレスは、左ミドルをブロックして左ストレートをヒットさせる。続いてステップインから右を当てたグティエレスは左ボディフック、そして左フックを当てる。最後の3秒でコークスクリューキックを見せたグティエレスだが、これは当たらずガードを取って盛り返した2Rを終えた。

3R、蹴りには蹴りで対応したグティエレスが左を当てて、前蹴りを入れる。ワンツーを振るって前に出たコラレスが、シングルレッグもグティエレスは右腕を差し、ここもダブルアンダーフックで体を入れ替えて離れる。直後に右ボディフックを入れたグティエレスに対し、コラレスが右ミドルを2つ繰り出す。左ミドルから左を返したグティエレス、コラレスも左の蹴りを見せるが、左を被弾。直後の右ミドルでスリップし、起き上ったところでグティエレスが2度左ジャブを当てる。

残り2分、ついにテイクダウンを決めたコラレスは下からのエルボーを受けながらトップをキープする。グティエレスはここでクローズドガードを取ってしまう。腰を切ってからの腕十字を防がれたグティエレスは、スイープ狙いから立ち上がりエルボー、ワンツーを効かせると右を思い切り2発打ちこむ。姿勢を乱し、荒いフックを振るうコラレスだが、グティエレスがダブルレッグでテイクダウンを決める。

直後にスイープでコラレスが上を取ったが、時間に。3Rにテイクダウンを奪われた厳しい局面から、パンチで盛り返せたグティエレスがスプリット判定勝ち──30-27が2人というのは意外だったが──に。グティエレスが勝利者インタビューでコーナーマンを招き、「コーチ・マイク、君は僕の人生の恩人だ。この試合は君と君の家族のために戦った。僕の人生は君無しでは考えられない」と涙を見せてハグをした。


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News UFC UFN ESPN+52 UFN194 クリス・グティエレス ブログ マッケンジー・ダーン マテイス・ニコラウ. フィリッピ・コラレス マリナ・ホドリゲス マリヤ・アガポワ

【UFN194】計量終了 闘志満々マッケンジー✖ホドリゲス。グティエレス、エリオット✖ニコラウに注目

【写真】身長差がなかなかあるホドリゲスとマッケンジー(C)Zuff/UFC

8日(金・現地時間)、 9日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN194:UFN on ESPN+52「Dern vs Rodriguez」の計量が行われた。

今大会のメインはマリナ・ホドリゲス✖マッケンジー・ダーンの女子ストロー級マッチ。両者揃って問題なく計量をパスしているが、よりナーバスに見えたのはホドリゲスで、パスをすると安堵の表情を浮かべ、両手を合わせた。

一方のマッケンジーは、パス後に笑顔を浮かべてガッツポーズ、フェイスオフでも笑顔で握手をしつつ、いざ視線を合わせスト決して目を逸らさない気の強さが見え隠れしていた。

そのマッケンジーは現在4連勝中で、ホドリゲスはアマンダ・ヒーバスとミッシェレ・ウォーターソンという猛者に連勝中。両者にとって、ここを勝ち残ることで11月16日の世界女子ストロー級選手権試合=王者ローズ・マナジュナス✖挑戦者ジャン・ウェイリ戦の勝者への挑戦権が見えてくる大切な一戦となる。


コ・メインのウェルター級ではランディ・ブラウンと対戦するジャレッド・グーデンが 4ポンド超過でキャッチ戦として行われる。

またUFC唯一のカザフスタン女子ファイターのマリヤ・アガポワは事前のインタビューで順調に体重が落ちていることを明言していたが、その言葉通り胸の狼のタトゥーが際立つバキバキボディを披露し、フェイスオフでも終始笑顔を浮かべていた。

プレリミ4試合、メイン5試合のコンパクトな大会で気になるのはメインカードの火蓋を切って落とすバンタム級のクリス・グティエレス✖フィリップ・コラレスの一戦と、フライ級のティム・エリオット✖マテウス・ニコラウのマッチアップだ。

LFAからUFCにステップアップしたグティエレスは、スムーズなパンチと蹴りのコンビネーションを主体に無駄な移動が少ない攻撃で、1分を挟んで4連勝中の上昇基調にある。

グティエレスの特徴は、動きが大きくないこと。移動や体を振った「ため」でパワーを創り出す攻撃でなく、定置で養成したパワーを移動させる打撃を有効活用できている。

グティエレスが安定しているのは、入って来る相手に適切なパンチや蹴りを入れることで、自身の力が伝わる距離で戦えていること。つまり、自分の間で戦うことができるというわけだ。

そんなグティエレスの攻撃を受けても思い切り入るのか、自らは出ずに誘い出すことができるか。コラレスの勝機は、グティエレスの間で戦わないことで訪れる。

フライ級のニコラウ✖エリオットは、前者がオクタゴン2戦目なのに対し、後者は実に16戦目という新旧対決だ。エリオットはスクランブルに持ち込んで、削って競り勝つことを狙うことが予想される。その執拗な攻撃に対して、ニコラウは耐久力とダースやジャパニーズネクタイというフロント系のチョークによる遮断力を持ち得ているのか。

ニコラウもジョン・モラガがマネル・ケイプにスプリットで競り勝っており、ミスを犯さないファイトには長けている。攻めるエリオット、受けて外すニコラウという展開になることが予想されるが、前述したようにニコラウの遮断力=極め力によって勝敗の行方が左右される一番となりそうだ。

■視聴方法(予定)
10月10日(日・日本時間)
午前2時30分~UFC FIGHT PASS

■UFN194計量結果

<女子ストロー級/5分5R>
マリナ・ホドリゲス: 115ポンド(52.16キロ)
マッケンジー・ダーン: 114.5ポンド(51.94キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジャレッド・グーデン: 174ポンド(78.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット: 125.5ポンド(56.92キロ)
マテウス・ニコラウ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ: 125ポンド(56.7キロ)
サビーナ・マゾ: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス: 135ポンド(61.24キロ)
フィリッピ・コラレス: 136ポンド(61.69キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ: 260ポンド(117.93キロ)
ジャレッド・ヴァンデラ: 265.5ポンド(120.42キロ)

<フェザー級/5分3R>
チャールス・ロサ: 145.5ポンド(66.0キロ)
デイモン・ジャクソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス: 115.5ポンド(52.38キロ)
シルヴァナ・ゴメス・フアレス: 114ポンド(51.7キロ)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・オンテヴェロス: 155.5ポンド(70.53キロ)
スティーブ・ガルシア: 155ポンド(70.31キロ)

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MMA UFC UFN ESPN+52 UFN194 サビナ・マゾ・イサザ ブログ マリヤ・アガポワ

【UFN194】オクタゴン唯一のカザフ女子、マリヤ・アガポワ「MMAで私が何者かを見せてやるだけ」

【写真】この2年で、すっかり英語でコミュニケーションが取れるようになった(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN194:UFN on ESPN+52「Dern vs Rodriguez」で、UFC唯一のカザフスタン女子選手マリヤ・アガポワがサビナ・マゾと対戦する。

(C)Zuffa/UFC

サウスポー、右ストレートを伸ばして左ハイというビューティフルコンビネーションを持つ中央アジアの女子MMAファイターは、母国でボクサーとして活躍する一方で不遇な境遇にあった。

カザフスタンはイスラム教徒の国でありアガポワのような女性が格闘技はおろか、スポーツをするのも高いハードルが存在したという。「誰も私をコントールできない」──MMAの試合展開ではない。マリヤ・アガポワはフロリダに拠点を移した自身の現状について、そんな風に語った。


──土曜日にサビーナ・マゾと対戦します。今の気持ちを教えてください。

「最高よ。キャンプはとてもスマートに行うことができたし、しっかりと準備できたことが凄く嬉しいわ。あとは減量が上手くいってくれれば……ね。今は順調に落ちてきているから、もう試合が待てないわ」

──カザフスタンやキルギス、中央アジアはMMAの新しいパワーハウスです。特にカザフスタンはロシアに続けとばかりに強い選手を輩出していますが、女子選手はマリヤ以外にほとんど聞いたことがありません。

「そうね……女子選手もいることはいるけど、私のようなレベルにある選手はまだMMAでは出ていないの。女子選手が強くなるには、もう少し時間が掛かるし政府にもアスリートをサポートしてほしいわ。

カザフスタンでは普通の人は女がコンバットスポーツを戦うことに、まだ否定的な風潮が残っていて。彼らが分かってくれるようになるまで、時間が必要ね。格闘技というか、カザフスタンは男社会で、彼らは女がスポーツをすることすら好ましく思っていないのよ」

──そんななかでマリヤは、なぜMMAを戦うようになったのですか。

「私はアクションムービーの影響と、学校で虐められていたから自分のことは自分で守ろうと7歳の時にボクシングを始めたの。目標はオリンピック出場だった。でもカザフスタンの連盟は私にその機会を与えてくれなかったわ。世界選手権もスパーリング・パートナーとして帯同されただけで。

7年間、私には十分な力があったけどチャンスすら回ってこなかったの。結果的に女子選手の五輪への派遣も取りやめられ、アスリートへのサラリーも打ち切られた。あの時、もうボクシングを続けるのが嫌になって。どうせなら、楽しく、希望を持って生きたいじゃない?」

──その通りですね。ただ、そこまでの状況だったとは……。

「あの環境でボクシングを続けるのは、無理。だからMMAを始めたの。私は自分の能力を証明したかった。その機会を連盟が与えてくれないなら、私は自分で力を見せつけてやろうって。五輪に行けるチャンスがないなら、MMAで私が何者かを見せてやるだけだし。結果的に私は今、フロリダで自立している。誰も私をコントロールなんてできないわ」

──その時に女子がMMAの練習をする環境にあったのでしょうか。

「正直、男子選手のなかには私とスパーリングをしたがらない選手もいたわ。それに当時はまだカザフスタンのMMA自体が、そこまで進んでいなかったから、練習方法もスパーリングも今の米国での環境と比較すると、全然整っていなかったと言わるわね」

──それはやはり宗教的なことも関係しているのではないですか。

「そうね……やっぱりカルチャーが違うし、私は仏教徒だけど全ての宗教を尊重している。ただカザフで多数を占めるムスリムは、古くからの伝統で女性は家にいるもので、男に守られている存在だという考えが強くて。でも、その人が死んだら誰に守ってもらうの? 自分で自分のことは守らないと。

私が幸運だったのは、リナット・サディコフという素晴らしいコーチに出会えたことね。ただのボクサーだった私にレスリングを徹底して指導してくれた。リナットは私がMMAで戦うための全てのスキルを授けてくれたから、ATTでの練習についていけたし、成長できたと思っているわ」

──米国に拠点を移したのは、練習するためですか。

「私は米国に住むつもりは一切なかったわ。2年前にコンテンダーシリーズに出場するために米国にやってきて、その時にマネージャーから『米国に住んで、練習してみる気はないか?』って誘われたの。もちろん、『ノー』なんていう選択はなかったわ」

──家族は反対しなかったですか。米国に1人で住むなんて、凄く心配だったでしょうし。

「両親に伝えた時も『OK、ハッピーになりなさい』ってあっさりしていたわね(笑)。『あなたの幸せが、私たちの幸せだから』って言ってくれて」

──素晴らしいご両親です。そしてATTでの生活が始まったと。

「本当に強い選手が多くて、優秀なコーチも揃っている。そこがカザフスタンと米国の違いね。私自身、レスリングと柔術は本当に成長できたわ」

──前回の試合でシャイナ・ドブソンに敗れたため、今週末のマゾ戦は非常に大切になってきます。

「前回の試合は、準備期間も十分じゃなかったし、体調も崩していて……。あの時からライフスタイルを見直してきたし、今回は本当に自信がある。必ず勝つわ。サビーナとの試合はハードファイトになるだろうけど、良いファイトになるはずよ。全ての力を使って、試合を支配する。そして素晴らしい勝利を手にするわ」

──マリヤ、ありがとうございました。最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「オハヨォ。トモダチ(笑)。 これはキョージさんが教えてくれたの(笑)。私は今、ココナッツクリークのATTヘッドクォーターでなくて、ATTサンライズでロジャー・コラールの下で練習しているけど、キョージは私の友人よ。今も色々とアドバイスをしてくれるわ」

■視聴方法(予定)
10月10日(日・日本時間)
午前2時30分~UFC FIGHT PASS

■UFN194対戦カード

<女子ストロー級/5分5R>
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)
マッケンジー・ダーン(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(米国)
ジャレッド・グーデン(米国)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
マテウス・ニコラウ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
サビナ・マゾ(コロンビア)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
デロン・ウィン(米国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
フィリッピ・コラレス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)
ジャレッド・ヴァンデラ(米国)

<フェザー級/5分3R>
チャールス・ロサ(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)
シルヴァナ・ゴメス・フアレス(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・オンテヴェロス(米国)
スティーブ・ガルシア(米国)

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