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【DEEP NAGOYA IMPACT2023】銀GSBジムと対戦、橘川尋貴─02─「どう戦うかは、もう決まっています」

16日(日)、刈谷市産業会館あいおいホールで開催されるDEEP NAGOYA IMPACT2023公武堂ファイトで、銀・グラップリングシュートボクサーズジムと対戦する橘川尋貴のインタビュー後編。
Text by Shojro Kamaike

約5年のブランクを経て、2022年にDEEPで復帰を果たした橘川。ZSTルールとDEEPルールの違い、そしてリングとケージの違いへの対応を見せるなか、彼の中に道場で受け継がれる一つの動きがあった。次の試合こそ、伝統のRNCを極められるか!?

<橘川尋貴インタビューPart.01はコチラから>


――昨年3月ぐらいに、試合ができる状態になったのですか。

「そうですね。体重も落ちて、感覚も取り戻してきた頃に遠藤(大翼イギーハンズ代表)さんから『半年後になるけど、9月に一度試合してみようよ』と言っていただきました」

――復帰戦は樋沼ヒロキ選手に2R KO勝ち。2017年9月の浜松ヤマト戦以来、ちょうど5年ぶりの勝利でした。

「復帰戦でKO勝ちできて、すごく嬉しかったです。久々の試合だったから、友達や先輩も見に来てくれて。MMAって特殊なスポーツじゃないですか。人前で殴り合って、それで拍手とか応援してもらって……。そういう感覚をまた味わうことができて嬉しかったですね」

――なるほど。2カ月後には東京で佐藤勇駿選手と対戦し、判定勝ちを収めました。これは自分にとってチャンスが来たと思いませんでしたか。

「いえ、逆に『自分は試されているな』って思いました。DEEPから『コイツは本当に強い選手なのかどうかを試されているんだ』と。だから結構、気合いが入りました。でも気合いが入りすぎたのか、試合内容としては空回りしてしまいましたね。『ここで一発、全てもっていこう』と考えちゃって。試合では勝ち急ぎすぎました」

――ZSTルールからDEEPルールへ、そしてリングからケージへと移行したところで難しい面などはあったのでしょうか。

「まずルールについては、僕が高3の時にZSTもパウンドありになっていたので、そこは問題なかったです」

――ZSTで戦ってきた選手は、ケージのMMAでも下になってしまうケースと、下になれるケースが存在しています。橘川選手も下のポジションを選択していたシーンがありました。

「あぁ、なるほど。ZSTはポジションよりも、一本に近い状態のほうが勝つルールだったと思うんです。でもDEEPルールは違うじゃないですか。だから遠藤さんにも言われて、上を取ってパウンドで削る練習に切り替えていました。

それでも下になっていたのは――復帰戦は樋沼選手が投げをよく使っていたので、コーチ陣からも『投げられて下になっていい。それよりも焦らずに戦うことが重要だ』と言われていたんですよ。投げられた時に、下手にマットに手を着いて怪我したり、あるいは変な状態でパウンドを打たれるほうが心配で。それなら投げられた時に抵抗せず、下になっていいという作戦でした」

――あの展開は作戦だったのですね。もう一つ、バックを奪いに行く展開が和術慧舟會らしさ、そして駿河道場らしさを感じさせました。橘川選手はこれまで7勝を収めているうち、3勝がRNCによるものです。

「そうなんですよ。僕も駿河道場に入った時、とにかくバックを奪う、そしてRNCを狙う練習をたくさんさせていただきました。極め方のコツも当時、佐々木憂流迦さんに教えていただいたりとか」

――道場に伝わる技術は、練習環境が変わっても引き継がれているのですね。とても良い話です。

「復帰してからは、まだ極められていませんね。復帰2戦目は狙いに行ったんですけど、まだ相手も元気な状態で。狙いすぎると、失敗したら自分が不利になってしまうこともありますし。そこはRNCにこだわらず、どちらかというとパウンドを打つほうを意識しました」

――一方、ケージ際の展開はいかがですか。ケージを経験したのは前回の試合が初めてかと思います。

「まず、ケージの中が広くてビックリしました。練習内容も次の試合がリングかケージかで変わってきますよね。でもずっと広い中で試合したいと思っていて、実際にやってみてケージのほうが動きやすいです。あと、ケージってカッコいいですよね」

――……カッコいい?

「え、ケージってカッコよくないですか」

――我々の世代はUFCが始まった頃にケージを見て、当時のバーリトゥードに対して決闘のようなイメージを持っていました。もう古い感覚かもしれませんが……。

「決闘ですか。確かにUFCって最初は素手でやっていましたもんね。だけど今は、ケージで戦うのってカッコいいと思います。うまく言えないですけど……」

――いえ、そう思って若い世代の選手が増えるのは良いことだと思います。では次の試合について、対戦相手である銀・グラップリングシュートボクサーズ選手の印象はいかがですか。

「ストライカーですよね。結構動き回る選手でもあって、落ち着いて強い選手です。あれだけゴリゴリのストライカーと戦った経験はないんですよ。でもウチのジムには、キックボクシングのRISEでランキング3位になっている小野幹晃選手がいて、小野選手と毎日練習しています。だからゴリゴリのストライカーに対して怖さはないですし、そんな相手とどう戦うかは、もう決まっています」

――この試合を含めて、今後MMAを戦っていくうえでの目標を教えてください。

「まずはDEEPの上位に食い込んで、先日DEEPのベルトを巻いた神田コウヤ選手と絡んでいきたいです。もちろん、そのためにはまだ経験が必要だと思います。でもいずれ絡んでいける自信はありますね。まずは今回の試合——完全にアウェイな状況だと思いますけど、僕の一本かKOで、相手の応援をシーンとさせてやります!」

■ DEEP NAGOYA IMPACT2023#02対戦カード

<フェザー級/5分3R>
巽大祐(日本)
今村滉(日本)

<ウェルター級/5分2R>
ソーキ(日本)
エヴェルトン・イワナガ(日本)

<フライ級/5分2R>
久保健太(日本)
田中義基(日本)

<ライト級/5分2R>
河村嘉展(日本)
岡田充弘(日本)

<バンタム級/5分2R>
佐々木陽太(日本)
切嶋龍輝(日本)

<フライ級/5分2R>
広瀬裕斗(日本)
吉田悠太郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
MASANARI(日本)
Ryoma(日本)

<フライ級/5分2R>
加藤聡志(日本)
平野紘希(日本)

<ストロー級/5分2R>
鶴斗(日本)
金光優真(日本)

<フェザー級/5分2R>
大岩翔哉(日本)
──(──)

■ DEEP NAGOYA IMPACT2023#01対戦カード

<フライ級/5分3R>
杉山廣平(日本)
原虎徹(日本)

<フェザー級/5分2R>
銀・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
橘川尋貴(日本)

<ライト級/5分2R>
コマネチゆうた(日本)
太田将吾(日本)

<バンタム級/5分2R>
高瀬一平(日本)
三ツ塚勇介(日本)

<バンタム級/5分2R>
下村哲幸(日本)
田口貴親(日本)

<フライ級/5分2R>
オサモ・リチャードソン(日本)
岩堀徹大(日本)

<バンタム級/5分2R>
野木崇政(日本)
三郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤優也(日本)
ケビン・ギノザ(日本)

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【DEEP NAGOYA IMPACT2023】エヴェルトンと対戦、ソーキ─02─「嫌なことから逃げない人間に」

【写真】昨年5月以来の試合だが、この11カ月というスパンはソーキにとっては短いことになる(C)TORAO

16日(日)、刈谷市産業会館あいおいホールで開催されるDEEP NAGOYA IMPACT2023公武堂ファイトで、エヴェルトン・イワナガと対戦するソーキのインタビュー後編。
Text by Shojro Kamaike

ソーキといえば、とにかくテイクダウンを狙い続ける試合スタイルだ。一方、インタビューでは営業マンとしての能力を発揮し、各エピソードにオチまでついてくるほど。しかし試合のこととなれば、やはり話の方向も変わってくる。「試合は常に怖い」というソーキ、そんな彼がMMAを諦めず、目指しているものとは。

<ソーキ・インタビューPart.01はコチラから>


――仕事と家庭があり、そしてMMAの試合に出るとなれば、難しいことが多いのも理解できます。

「それと僕は本当に怠惰な人間で……、放っておいたら体重が100キロを超えるんですよ」

――えっ!? ウェルター級のリミットから30キロ近く増えるのですか。

「実際、前回の試合は30キロ減量しました(苦笑)。頂いたオファーも下の階級とか、試合の1カ月前とかで――そうなると、体重を落とすのが無理だったんです。だから何か意図があって試合をしていなかったわけではないです。格闘技をやっているのは楽しいし、練習はしていましたから」

――プロになって満足し、新人王トーナメントで優勝してランキングに入って満足していたとなると、2019年に田村ヒビキ選手を下して環太平洋王座を獲得した時も満足してしまわなかったですか。

「はい。いつMMAを辞めてもいいと思っていましたね。ただ、やっぱり『まだ強くなれる』という気持ちが心の中にあったので、辞めるのは今じゃないと考えていました。そのままコロナ禍もあり、3年後に防衛戦をすることになって」

――防衛戦は2022年5月、田村ヒビキ選手とのダイレクトリマッチでした。

「あの試合は、勝っても負けても引退するつもりでした。減量前は体重が110キロあって、30キロ以上落としたんです。すると計量後に、ありえないぐらいリカバリーしてしまい、試合当日はメチャクチャ体調が悪くて……。試合では負けてベルトも失い、『もういいかな』とは思いました。でも、ベストを尽くすことはできていませんでした。それと、これは感動エピソードなんですけど――」

――「感動エピソード」と振っておいて、違うお話になりませんか。

「アハハハ。5歳の子供が初めて試合を見に来てくれて、僕は負けたじゃないですか。そうしたら子供が『パパ、なんで負けたの?』と、毎日聞いてくるんです。『パパが弱かったから負けたんや』と答えるしかなくて。やっぱり強い父親を子供に見せたいです。今MMAを辞めると、子供に負けた姿しか見せることができていないんですよ。まだ頑張れば、体は動く。なのにMMAを辞めると、応援してくれる子供や会社の人たちに負い目を感じながら生きていくことになりそうで。勝っても負けても、嫌なことから逃げない人間になりたい。だからMMAを続けようと思いました」

――まさかの本当に感動エピソードじゃないですか……。

「いやいや(苦笑)。あとは地元で試合をしたいという気持ちもあったんです。MMAを始めてDEEPに出始めた頃なんて、何人か友達が見に来てくれるぐらいでした。でも続けていたら会社の人たちも応援してくれるようになったし、1回みんなに自分が戦っているところを見てほしかった。そしてもう一度、修斗のベルトを獲りに行きたいです」

――今回はDEEPに出場することとなりましたが、それでも目標は修斗のベルトなのですか。

「そうです。今回、DEEPからオファーを頂いて、本当に感謝しています。地元に近い場所で試合をすることができるので。ただ、気持ちとしては失ったベルトをもう一度獲り返したいです」

――なるほど。では次の試合についてですが、エヴェルトン・イワナガ選手の印象はいかがですか。MMAのキャリアでいえば、ソーキ選手のほうが格上ではあります。

「僕は臆病なので、誰と試合をすることになっても怖いです。戦うのは相手ではなく自分だと思っているもんで、自分のほうが格上だなんて思えません。僕は誰と戦うことになっても、常にジョン・ジョーンズと試合をするんだと考えているぐらいで」

――……。

「今回の試合も、ずっと怖くて仕方がないです。対戦相手の映像って、試合直前まで視ないんですよ。みんなに驚かれるんですけど、映像を視ると相手のことが強く思えてくるんですね。『このパンチを食らったら……』とか」

――その恐怖を、どのように克服しているのでしょうか。

「練習仲間のおかげです。みんなが対戦相手の映像を視て、同じような動きをして練習相手になってくれます。その練習を経て気持ちも吹っ切れたところで、僕も対戦相手の映像を視始めるんですよ。……すみません、『相手をブッ殺す』とか言えれば良いんですけど」

――オフィスでインタビューを受けながら「相手をブッ殺します!」と言っていたら、周りの人がビックリしますよ。せっかく得た信用を失いかねないです(笑)。

「アハハハ! 確かにそうですね。営業マンとしてマズイです(笑)」

――強さの概念もまた、人それぞれだと思います。続けること、それも一つの強さだと思いますし、現にソーキ選手はMMAを続けてきました。ただ、ソーキ選手のファイトスタイルは、組んで組み続けてテイクダウンして、というものです。現在36歳、そのスタイルを続けると肉体も削られていくのではないですか。

「削られます。だから今、スタイルチェンジをしています。練習への取り組み段階の話になるのですが、今までは週3回ガチスパーをやって、あとは筋トレをしているような感じでした。すると常に最大出力でやっているような状態だったんですね。当然ダメージも溜まっていくので、まずはその点を直しています。まず練習も常に最大出力でやるのではなく、3Rあるいは5Rをフルで戦うことを意識して組み立てる。そしてファイトスタイルも少しずつ変えていて、大人になりました(笑)」

――アハハハ。今まではガムシャラな若者スタイルだったのですか。

「そうです。とにかくパンチを振って組みつけば良い、と思っていましたから(笑)。試合前なので細かいことは言えませんが、どれぐらい変わったかは試合を楽しみにしていてください」

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【DEEP NAGOYA IMPACT2023】9年5カ月振りのDEEP出場、ソーキ─01─「家に占い師の方が来て…」

【写真】人それぞれのFIGHT & LIFE(C)SHOJIRO KAMEIKE

16日(日)、刈谷市産業会館あいおいホールで開催されるDEEP NAGOYA IMPACT2023公武堂ファイトで、前修斗環太平洋ウェルター級王者のソーキがエヴェルトン・イワナガと対戦する。
Text by Shojro Kamaike

2013年にDEEPでプロデビュー後、アマチュア修斗を経て2015年にプロ修斗へ。2019年に田村ヒビキを下して環太平洋王座を獲得したソーキだったが、昨年5月、田村にリベンジを許しベルトも手放していた。そのソーキが地元に近い愛知で開催されるDEEP興行の第2部のセミに出場する。MMAPLANETでは初インタビューとなるソーキ、まずはキャリアについて訊いたところ、なかなか普通ではないエピソードが飛び出した。


――本日はZoomでインタビューを行わせていただいていますが、その背景と服装は、もしかして会社ですか!?

「はい、勤務中です。会社からは許可をもらっているので大丈夫です」

――勤務中にインタビューを受けて大丈夫とは、ご理解のある会社なのですね。

「警備会社の営業マンをやっています。おかげさまで自分も会社と格闘技、両方で頑張ってきて、今は会社からも応援してもらっています」

――今回はMMAPLANETで初めてのインタビューとなります。よろしくお願いします。

「ようやく念願が叶いました。修斗のベルトを獲った時も、防衛戦の前もインタビューがなくて……、僕が取り上げられることはないと思っていました(笑)。アハハハ、それは冗談ですけど。とにかく嬉しいです。もう一生の記念です!」

――そう言っていただけて光栄です。MMAを始めたのは、現在の会社に就職した後なのですか。

「就職した後ですね。小学2年生から大学まで柔道をやっていて、大学を卒業したあとサラリーマンになりました。柔道は大学で一区切りつけて、就職後は趣味で体を動かしたいと思っていたところ、先輩に今のジム(ナセル・ド・ソル)を紹介してもらったんです。柔道は趣味で続けたい――その柔道で強くなるために柔術を始めようかと考えて。ただ、初めて練習に行く日に、曜日を間違えてしまって、キックボクシングのクラスの日に行ってしまったんですよ。

曜日を間違えたと思って、帰ろうとしたらトレーナーの方に『ちょっとやってみない?』と言われて。打撃の練習をしたら『筋が良い!』と褒められたんですね。僕は柔道時代に『センスがある』とか言われたことがなく、その口車に乗せられて――『自分の居場所はここなんだ』と、キックボクシングクラスへ通うようになりました。あとで聞いたら、来る人みんなに言っていたみたいなんですけど(笑)」

――アハハハ、完全に乗せられましたね。小学2年生の時に柔道を始めたのは、どのような理由だったのでしょうか。

「これは普通の話なんですけど……、家に占い師の方が来て、まず兄を占ったんです。そして『この子には柔道か空手をやらせなさい』と親に言ったそうなんですね。そして『お兄ちゃんが柔道をやることになったから、お前も一緒にやりなさい』と言われて始めました。兄は半年ぐらいで辞めてしまったんですけどね」

――「普通の話」と振っておいて、全く普通ではないエピソードトークです! 話の運び方に、やり手営業マンの雰囲気が漂っています(笑)。

「ありがとうございます(笑)」

――お兄さんが半年で柔道を辞めたあと、なぜソーキ選手は大学まで柔道を続けたのでしょうか。

「小学生の柔道って、体格にモノをいわせて勝つ部分があるんですよ。僕はデブだったので強かったです(笑)。高校時代は県大会で優勝して、大学時代はインカレの団体戦に出場しました。絶対に試合に出ることのないレベルの補欠でしたけども。1回か2回出してもらって、重要な試合ではしっかりメンバーから外されていました(笑)」

――全エピソードにオチが……(笑)。大学卒業後も柔道の選手として生きていこうとは考えなかったのですか。

「結局、そのレベルまでは行けませんでした。だから就職して、趣味で格闘技を始めました。柔術をやろうと思っていたのに、キックボクシングばかりやっていましたが(笑)。まさかMMAまでやるとは思っていませんでした。ジムに入って半年か1年ぐらい経って、DEEPのアマチュア大会に出場することになりました。そこで勝ってDEEPのプロの試合に出るようになったんですけど、実はそのあと修斗のプロになるまで、MMAのスパーをしたことがなかったんです」

――えっ!? MMAスパーの経験なく試合をしていたのですか。

「そうなんです。当時はジムにMMAの練習相手がいなかったこともあって。とりあえず試合ではキックボクシングをやって、近づいたら柔道の投げ技をやって、寝かしたら寝技へ――それだけでした。プロデビュー以降は4連敗しましたけど、いま思うと、MMAスパーをやったことのないヤツが試合で勝てないですよね(苦笑)。

それが2013年のことで、正直、『ここで負けていたらファイターとして将来はない』と思いました。そんな時、同じジムの田丸匠君がアマチュア修斗に出ることになったので、僕も一緒に出場することにしました。アマチュアで勝てないなら、本当にそこまでだなと思って。そうしたら2014年に全日本アマ修斗で準優勝して、修斗のプロライセンスを得ることができたんです」

――なるほど。2015年からプロ修斗に出場し始めたものの、2016年に入ってから2019年6月の環太平洋タイトルマッチまで試合がありませんでした。

「試合のオファーは頂いていましたが……まずプロになったことで満足し、修斗の新人王トーナメントで優勝したことで満足していて。さらに、新人王になったことでランキング6位になったんですよね。それがものすごく嬉しくて、『自分は一生、修斗のランキングに入ったことを自慢できる』と満足しきってしまいました(笑)。

だから、ガンガン試合をしようというモチベーションはなかったです。仕事も家族もありましたから。でも考えてみると、自分が思い描く最高点に到達していなかったんです。まだ強くなれる――そう思い続けていました。何より、試合は毎回怖いです。本当に1万回ぐらい、MMAを辞めたいと考えました。だけど、辛いことから逃げたくない。そこで逃げていたら将来、親として子供に何も言えない……。だからMMAを戦う。それが僕のモチベーションです」

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DEEP DEEP Nagoya Impact2023 DEEPフライ級GP FINISH10 MMA MMAPLANET o コンバット柔術 ソーキ ボクシング 伊藤裕樹 修斗 原虎徹 本田良介 杉山廣平 村田卓実 松場貴志 田村ヒビキ 福田龍彌

【DEEP NAGOYA & OSAKA IMPACT2023】愛知・刈谷大会で杉山廣平✖原虎徹。大阪に松場貴志出場

【写真】直近の実戦で杉山は組みの強さ、ダーティボクシングの破壊力を見せた原。好勝負必至のマッチアップだ (C)MMAPLANET

7日(火)にDEEPより4月16日(日)に刈谷市産業会館あいおいホールで開催されるDEEP NAGOYA IMPACT2023公武堂ファイトの対戦カードと2日(日)に大阪市住吉区の住吉区民センター大ホールで開かれるDEEP OSAKA IMPACT2023の追加カードが発表されている。

ケージ使用の刈谷大会は午後1時開始の1st roundと午後4時半スタートの2nd roundの二部構成で実施され、1部のメインで杉山廣平×原虎徹というフライ級戦が組まれた。


杉山は刈谷の右隣の知立出身で、安城市を挟んで東にある岡崎のスプラッシュに長く在籍していたファイターで、今回の試合は凱旋マッチとなる。とはいえキャリアのステップアップを望み参戦したDEEPフライ級GPでは福田龍彌に1回戦負けを喫し、続いて昨年末には非フライ級GPファイターの柴田モンキー有哉に敗北と、トーナメント直前の試合で結果的にトーナメント決勝戦進出を決めた本田良介戦の勝利という貯金を使い果たした状態だ。

ここで迎える原は3連敗中の苦しい状態でGP出場、伊藤裕樹とスプリットの激闘を繰り広げ敗れはしたが、そのポテンシャルの高さを見せつけると、12月には小川通りを僅か84秒でKOしている。

DEEPフライ級GPは話題性の高いトーナメントだが、敗者たちはトーナメント後もトーナメント枠のないタフマッチの連続だ。そののなかで杉山は6日のFINISH10でコンバット柔術戦に出場し、村田卓実にOT勝利。掌底に頼らず、組みで村田を攻め込み実力の程を見せつけた。

杉山、原、揃ってトーナメント初戦敗退も、準決勝進出選手と遜色ない実力の持ち主──終わりの見えないサバイバルシリーズから一歩抜け出すために、ここでの勝利は絶対だ。

また刈谷大会では第2部のセミにソーキが出場し、エヴェルトン・イワナガと戦うことも決まっている。2019年6月に4年振りのファイトで修斗環太平洋ウェルター級王座に就いたソーキだが、その後も試合機会に恵まれずダイレクトリマッチとなった田村ヒビキ戦で敗れ、昨年5月に王座を失って以来の実戦。DEEP出場は実に9年8カ月振りとなる。

イベント開催まで1カ月を切った大阪大会の追加カードもフライ級──松場貴志✖早坂優瑠だ。パラエストラ加古川のチームメイト、谷岡祐樹が平松翔との大勝負に出る大会で、GP準々決勝で本田に敗れた松場が、2回戦ながら復帰戦へ。サバイバルウォーに戻るための資格が問われる一戦となる。

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MMA MMAPLANET o Torao TORAO27 ソーキ 修斗 田村ヒビキ

【TORAO27】田村ヒビキがスイッチ&パンチでソーキをKO、リベンジ達成&環太平洋のベルトを巻く

<修斗環太平洋ウェルター級選手権試合/5分3R>
田村ヒビキ(日本)
2R3分15秒 by KO
ソーキ(日本)

ともにサウスポー、田村が右インローを当てる。パンチを返したソーキ、田村は前手で探りながらローを見せる。ソーキも右ジャブ、一気に距離を詰めて田村をケージに押し込んだ。右腕を差し上げたソーキ、田村はオーバーフックから右ヒザをボディに突き刺し、さらに相手の頭を押さえて右ヒザを突き刺した。ソーキは右ヒザを食らいつつハイクラッチからテイクダウンする。田村に背中を着かせえたソーキは、相手の頭をケージに押し付け、パウンドを落とす。

田村が下からパンチを当て、立ち上がる。ソーキはリフトアップして田村をマットに叩きつけた。そのままケージ際へ、ソーキはボディロックでコントロールする。ヒザでコツコツと削るソーキ。しかし田村が正対して、小外刈りからバックに回った。ソーキは田村の右腕を抑えながら足を刈り、グラウンドに持ち込んで初回を終えた。

2R、ソーキがサークリング。オーソドックスにスイッチしている田村は右ストレートを伸ばす。ソーキは右ジャブ、そして組みつくが、かわした田村が離れ際に右を当てた。さらに右をクリーンヒットさせた田村。ソーキも右フックを繰り出すが、田村はヘッドスリップでかわす。田村はサウスポーにスイッチし、オーソドックスにスイッチしてから右ストレート、右アッパーを当てた。

サウスポーに戻した田村に対し、ソーキは右インロー。田村はスイッチしながら距離を詰めていく。ソーキの左ストレートをかわした田村、さらにソーキのシングルレッグをかわした田村は、オーソドックスから右を当てる。このパンチを食らってグラついたソーキに、田村がパンチを連打する。その連打がクリーンヒット。背中を見せたソーキに田村が右アッパーを突き上げ、ダウンを奪ったところでレフェリーが割って入った。

約3年越しのリベンジを果たした田村が、環太平洋のベルトを腰に巻いた。


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MMA MMAPLANET o ONE Torao TORAO27 ソーキ パンクラス 修斗 奇天烈 宝珠山桃花 摩嶋一整 海外 田中半蔵 田村ヒビキ 結城大樹 透暉鷹 野尻定由 野瀬翔平

【TORAO27】結城大樹戦へ、田中半蔵─02─「カウンター狙いではなく。組まれても大丈夫」

【写真】地元ではあるが、北九州と博多のライバル対決という見方も成り立つ一戦へ (C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)、福岡市中央区のよしもと福岡大和証券 / CONNECT劇場で行われるTORAO27で、結城大樹と対戦する田中半蔵インタビュー後編。

得意のカウンターに衰えを感じていた田中が、現在まで取り組んできたというファイトスタイルの改善とは? 地元での試合とあってモチベーションも高まっている田中が、対戦相手とその攻略について語る。

<田中半蔵インタビューPart.01はコチラから>


――前回の試合は2020年10月、パンクラスで透暉鷹と対戦して判定負けを喫しています。今回は約1年半ぶりの試合となります。

「その期間もパンクラスさんからはお話を頂いていたんですけど、怪我もあって思うような練習ができずにいました。それでオファーを頂いても『ちょっと考えさせてください』ということが続いたんですよ。でも今回、山本さん(山本陽一TORAO NATION STATE会長)からお話を頂いて、地元で試合をするのも良いかなって思いました。北九州に帰ってきても、地元の知り合いとかが僕の試合を見たことがないんですよね。いつも東京で試合をしていたので、よく『福岡で試合しないの?』、『いつ試合したの?』とか聞かれていて」

――田中選手が地元で試合を行うのは、2016年9月にTORAO北九州大会で、摩嶋一整選手と対戦(判定負け)して以来ですよね。

「当時はまだシューティングジム横浜所属で、横浜から北九州に来て試合をしました。ちょうどONEとの契約が終わった時期に山本さんからお話を頂いて、自分も地元で試合をしたいなと思っていたので。その摩嶋戦のあとからパンクラスに参戦し始めたんですよね」

――ということは、今回は6年ぶりの修斗参戦ということにもなります。

「アマチュアから修斗でやっていましたし、シューティングジム横浜に所属していたので、やっぱり修斗には思い入れがありますよ。ただ、今後もずっと修斗で試合をしつづけるというよりも、地元で試合ができるっていうことのほうが大きいです。それでモチベーションも上がっていますね」

――現在は福岡でMMAの興行が開催されることも少なりました。

「去年のTORAO福岡大会は、コロナ禍の影響で中止になりましたからね」

――横浜にいた頃と今では、試合に対するモチベーションも異なっているのでしょうか。田中選手が今も戦い続けるのは……。

「どうなんですかね……もう強くなることはないかもしれないですけど(苦笑)」

――えっ、どういうことでしょうか。

「パンクラスに出ている時は、パンクラスのチャンピオンを目指していたんですよ。でもなかなか厳しいな、というところもあって。海外を目指すっていうこともないし。これから修斗に戻ってベルトを目指す、っていうこともないですしね。今の自分にとっては、まず地元の試合で勝ちたい。それが一番ですね。

前に北九州で試合をした時は、昔からの知り合いが応援に来てくれたんですけど、今は家族全員で引っ越してきているじゃないですか。子供の知り合いとか応援してくれる人も増えました。そうやって応援してくれている人や、お世話になっている人たちの前で試合がしたいという気持ちが強いです」

――地元に戻って、色々と環境が変わったのですね。

「子供も大きくなりましたからね。横浜にいる時はまだ幼稚園とか小学校の高学年で、それが今は中学生ですから。子供は野球をやっていて、部員の親の集まりにも参加したり(笑)。でも、今のほうが落ち着いていると思います。

何より北九州に戻ってきてからずっと、山本さんがTORAO福岡大会に出てほしいと言ってくれていて。自分もタイミングが合えば、と答えてきたんですけど、今回ようやくタイミングも良いなと思って出ることにしました」

――ではTORAO福岡大会で対戦する、結城大樹選手の印象を教えてください。

「グラップラーで手足が長くて、バック取って……しっかり自分の型を持っている選手ですよね。あと試合映像を見ると、毎試合後グッタリしているので、頑張る選手なんだろうなと思います」

――確かにテイクダウン、スクランブル、そしてバックテイクをフルラウンド回し続けるほど運動量は多いです。

「そこにハマっちゃうと厄介ですよね」

――その結城選手を相手に、どのような試合をしたいですか。

「自分はここ最近、組みのことばかり考えて、パンチを振ることができていない試合が続いているんです。次は打撃でプレッシャーをかけて、組まれても大丈夫な対策をしていますし。いろんなパターンをスパーリングでも試しているので、手数を増やして先手を取っていきたいと思います」

――手数を出して先手を取る……かつてのカウンター主体のスタイルとは真逆ですね。

「昔は相手の動きを待つことのほうが多かったですからね。今はカウンターに頼らないよう、寝技や組み技にも力を入れています。アグォン戦はケージレスリングみたいな試合で、負けましたけどレスリングでもやり合えたので。そういうところは自信になっています」

――新しいファイトスタイルに対して、自信がついているということですか。

「はい。技術的にも上がっている感じはあります。練習も楽しんで、試合に出ていない期間も練習はやっていましたから」

――地元に戻ってきて、以前より格闘技を楽しむことができているのではないですか。

「アハハハ、そうですね。楽しいから続けているっていう感じです。……すみません、全然面白いことを言えなくて(苦笑)」

――いえ、そんなことはありません。田中選手らしいお話だなと思います。

「ありがとうございます。北九州に戻ってきてから新しいファイトスタイルについて考えて、取り組んできました。次の試合では、新しい姿を見せられるんじゃないかと思います。よろしくお願いします」

■TORAO27視聴方法(予定)
5月15日(日)
午後5時20分~ Twit Casting LIVE

■TORAO27対戦カード

<修斗環太平洋ウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者] ソーキ(日本)
[挑戦者] 田村ヒビキ(日本)

<ライト級/5分3R>
結城大樹(日本)
田中半蔵(日本)

<フェザー級/5分3R>
野瀬翔平(日本)
藤川智史(日本)

<ミドル級/5分2R>
加藤正憲(日本)
墨吉涼太(日本)

<76キロ契約/5分2R>
山下康一朗(日本)
麻植裕太(日本)

<フェザー級/5分2R>
野尻定由(日本)
奇天烈(日本)

■TORAO GIG 04視聴方法(予定)
5月15日(日)
午後1時30分~ Twit Casting LIVE

■TORAO GIG 04対戦カード

<女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
檜山美樹子(日本)

<2022年新人王Tフライ級1回戦/5分2R>※当日計量61.2キロ契約
打威致(日本)
KJ Tyler(日本)

<バンタム級/5分3R>
若山達也(日本)
若宮龍斗(日本)

<2022年新人王Tライト級1回戦/5分2R>※当日計量77.1キロ契約
深見弦汰(日本)
スモーキー(日本)

<バンタム級/5分2R>
永留惇平(日本)
わっしょい内田(日本)

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【TORAO27】5年8カ月振りの修斗公式戦出場、田中半蔵─01─「寝技のレベルは横浜にいた頃よりも上」

【写真】U turn meets I turn.北九州&博多コネクション (C)HANZO TANAKA

15日(日)、福岡市中央区のよしもと福岡大和証券 / CONNECT劇場で行われるTORAO27で、田中半蔵が結城大樹と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

かつてシューティングジム横浜に所属していた田中は現在、地元である北九州市に拠点を移している。前回の試合から約1年半、復帰戦を控える田中が、これまでの苦悩と新しい練習環境について語ってくれた。


――田中選手は現在、出身地である北九州を拠点に活動されているのですよね。

「はい、地元に戻ってきて4年になります。今は北九州と博多のジムへ出稽古に行ったりしています」

――4年前というと、2018年10月のカイル・アグォン戦(田中が判定負け)の頃ですか。

「その前に上迫戦が流れて(注1)、その時には北九州へ帰ってきていたんですよ。そのあとマイク・グランディとの試合も流れて(注2)、次はアグォン戦でした」

注1:2018年5月20日に上迫博正戦が予定されていたが、前日計量で上迫が脱水症状に陥り、試合は中止となった。

注2:同年8月5日に予定されていたマイク・グランディ戦は、グランディが負傷のため試合2週間前にキャンセルとなっている。

――いきなりネガティブな話題で恐縮ですが、2017年ごろから黒星も多くなっています。その点については、どのように捉えていますか。

「自分で自分の戦績を見ても思うんですけど、前半のほうは連勝していて。そこから負けが続いているので。毎回厳しくなっていくなぁとは思いますね」

――厳しいと感じる要因は何かありますか。

「今まで瞬発系というか、カウンターを当てて倒していたんですよ。日沖戦(2017年5月にKO勝ち)までは自分のカウンターにも自信があって、実際に相手が入ってきたらパンチを当てることができていました。でもアグォン戦の次……堀江戦では、自分のカウンターが当たらなくなってきていることを痛感して」

――2019年3月、堀江圭巧戦では反対にカウンターの右ストレートを食らい、KO負けを喫しました。

「あの試合は、自分が打ちに行ったところまでは覚えているんです。でも相手の打撃をもらってからは、控室まで記憶がなくて。あの試合が初めてのKO負けでした。堀江選手もカウンターが巧いから、同じタイプと対戦すると自分のほうがパンチをもらってしまうようになっていたんですよね。

練習だけでは、自分のカウンターが落ちていることに気づかないんですよ。練習では思いっきりパンチを打てないから。試合をやってみて、初めて分かったんです。あぁ、自分のカウンターが当たらなくなっているなって」

――対して、現在はどのような環境で練習しているのでしょうか。

「所属(FUNS)は僕のスポンサーの会社名で、練習自体は出稽古が中心です。普段は博多だとレンジャージム、あとは今回の試合に向けてカルペディエム福岡で練習させてもらいました。北九州ではパラエストラ北九州で柔術をやっています」

――シューティングジム横浜に所属していた頃と比べて、現在の練習環境はいかがですか。

「うーん……横浜や東京では、同じくらいのレベルの選手と練習できていたんですよ。でも、こちらではプロ選手がいても階級がバラバラだったり、同じぐらいのレベルの選手が少なくて。ただ、寝技のレベルは横浜にいた頃よりも上がってきていると思います」

――田中選手といえば、カウンターを主体とした打撃が印象的です。それはシューティングジム横浜という、打撃面で優れた選手が多いジムの影響もあったかと思います。

「打撃は今、誠流会の溝口先生に教わっているんですよ」

――誠流会の溝口先生とは、元プロシューターの溝口直右(なおすけ)さんですか。

「そうです。パラエストラ北九州では水曜日と金曜日がMMAクラスなんですけど、そのMMAクラスにトレーナーで来られていて。その時にミットを持ってもらっています」

――北九州や博多のプロシューターが集結しているような雰囲気ですね。そのなかで今回の試合に向けて、カルペディエム福岡で練習することになったキッカケは何だったのでしょうか。

「もともとグラップリングの練習では何回かお世話になっていたんですよ。それで1カ月ぐらい前かな? 田村ヒビキ選手と時間を合わせて、MMAの練習をするようになりました。田村選手はジムの指導もあるので、昼の空いた時間に練習させてもらって」

――TORAO27では田村選手がメイン、田中選手がコ・メインという形で出場することになりました。そこで田村選手にもインタビューしていて、田中選手の印象をお聞きしています。田村選手はまず、ジャックナイフツネオ戦の印象が強いそうです。2010年3月、田中選手が右のカウンター一発で相手をKOした試合ですね。

「あぁ、なるほど。同じ日に田村選手も試合していたんですよね(田村は杉江アマゾン大輔に腕十字で敗れている)。同い年で、自分が修斗に出ていた時期に同じ大会に田村選手も出たりしていたから、同じ時代の選手だと思っています。でも当時はお互いに名前は知っているけど、話をしたことはなくて。田村選手と話し始めたのは、僕が福岡県に帰ってきてからなんですよ」

――今回、田村選手とはどのような練習を?

「まず自分の次の相手がグラップラーで、寝技が得意な感じなので、田村選手に連絡させてもらったんです。そうしたら田村選手の相手(ソーキ)がサウスポーで、僕もサウスポーですから。お互い次の対戦相手と同じ部分があるので、週2回ぐらい一緒に練習させてもらうようになりました。最初の練習で見つかった改善点を、次の練習で良くして、また見つかった悪いところを次の練習で改善して……という形だったので、良くなってきています」

<この項、続く>

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【TORAO27】環太平洋ウェルター級ソーキにリベンジ戦、田村ヒビキ─02─「納得しないまま終わるのは嫌」

【写真】2019年6月16日に行われた前回の一戦。2年11月を経て、再び相対する(C)MMAPLANET

15日(日)、福岡市中央区のよしもと福岡大和証券 / CONNECT劇場で行われるTORAO27で、ソーキが持つ修斗環太平洋ウェルター級王座に挑む田村ヒビキのインタビュー後編。

ファイターにとって納得のいく試合とは、どのようなものだろうか? その答えを探してファイターは戦い続ける。2004年にプロデビューし、今年40歳になった田村に、そんなMMAファイターとしての練習環境とソーキ戦へのモチベーションを訊いた。

<田村ヒビキ・インタビューPart.01はコチラから>


――福岡に移ってから現在まで、MMAについてはどのような環境で練習されているのですか。

「今はウチのジムでもアマチュアとプロが育ってきたので、彼らとの練習があります。それと福岡では、T-REXアカデミーの中村(勇太)選手とか体格が大きい方と選手練習をやらせてもらっていますね。大阪からRYO選手も試合前は練習に付き合ってくれています。ここ1カ月ぐらいは北九州に帰ってきている田中半蔵選手と練習させてもらってきました。半蔵さんも同じ大会に出るんですけど、お互い次の対戦相手のタイプが近かったので」

――田中半蔵選手と練習されているのですか。

「はい。半蔵さんは昔、同じ修斗の大阪大会に出たことがあるんです。その時、半蔵さんは僕の練習仲間だったジャックナイフ・ツネオに、どえらいKO勝ちしていて。とんでもないパンチを出してくる選手やなぁって、その印象がすごく強かったです。でも練習してみると、組みも含めてしっかり総合的に強い選手で、フィジカルも強いし。同い年で、同じ時代に修斗で戦っていた選手なので、その半蔵さんと練習できるのは、すごくありがたいです」

――なるほど。最初に「前回の試合では納得のいくパフォーマンスができなかった」というお話がありましたが、田村選手にとって納得のいくパフォーマンスとは、何か明確な理想などがあるのでしょうか。

「理想の形というのは難しいと思うんです。僕もベテランと呼ばれる域に入りましたけど、これが完成形やっていうのは掴めていないんですよね。でも納得いく、納得いかないという部分でいえば、翌日のインタビューでも言った『試合で体が動かなかった』という原因が、試合間隔なのかモチベーションなのか分かりませんでした。

でも時間が経って、いろいろ考えてみると気持ちの面でフワフワしていたというか。それは後日、RYOさんと話した時に気づかされたんですよ。実際、試合で相手と向かい合ってもフワっとした感覚やったんですね。その状態で戦ってベストな動きができたかっていうと、全然できていなくて。これはイカンなぁと思いました」

――……。

「もう1回やって同じパフォーマンスしか出せないなら、それは自分の限界だと思います。でも練習したり考えているうちに、あれは自分のベストではないって、この何年間はずっとモヤモヤしていたんですよ。年齢のこともあるし、ジムのこと、コロナのこともあって、このまま選手を辞めてもいいんじゃないかという気持ちにもなりました。でも、そこをクリアしないとフワフワしたままやし、納得しないまま終わるのも嫌なので。これは言葉では言い表しづらいのですけど、自分のベストを出したうえで答え合わせをしたいんです。

そういう意味では、同じ相手とやったほうが答え合わせしやすいという考えもあると思います。前の試合から3年も経っているので、もちろんソーキ選手も強くなっているやろうし、もしかしたらファイトスタイルも変わっているかもしれない。だから前回と同じ試合になると思ってはいないんですけど……」

――前回の試合の気持ちについては、翌日のインタビューでは「落ち着いていた」という表現をしていました。そのあと考えた結果、落ち着いているというよりもフワフワしていたことに気づいたのですか。

「試合当日は緊張もなく、本当にフラットなメンタルだと、その時は思っていました。それは落ち着いているということなんだと。でも考えてみると、こんなこと今までになかった。相手と向かい合った時にスイッチが入りますし、気持ちは冷静には保ちますけど、そういう類の落ち着きではなかったなって。気持ちがフワフワしていた理由は、今もまだ分からないです。なので、どう表現したらいいのか微妙ですけど……」

――そうだったのですか。昨年12月にTORAOで森戸新士選手とグラップリングマッチで対戦した際は、完全にファイターの表情と試合内容だったので、そのお話を聞いて逆に意外でした。

「森戸君との試合は、楽しみのほうが大きかったです。MMAとグラップリングではルールが違いますし、特に打撃のあるルールでは気持ちの入り方も違います。でも久々にケージの中で試合をする、相手も森戸君という日本トップの柔術家と戦えるということで、楽しみのほうが上回っていました。あぁ戦えるって良いな、っていうメンタルで。気持ちは落ち着いていましたけど、フワフワしているようなこともなく。やってやる――そういう気持ちで試合をしていました」

――グラップリングのお話になりますが、森戸選手が足関節のエントリーに入った時、田村選手がヒザ固めで返したシーンは見応えがありました。

「そう言ってもらえるのは嬉しいです(笑)。試合前から、足を狙うことは考えていました。でも正直、まさか森戸君がいきなりヒールを狙うとは思っていなかったです。おかげで僕は一瞬テンパったんですけど、あのヒザ固めは練習でもやっている技だし、狙っていました」

――森戸戦の試合内容を考えると、MMAの試合がなくても気持ちをつくることはできているのだろうと思います。

「はい。前回の試合から3年、その間にクインテッドにも出ましたし、柔術の試合にも出て、森戸君との試合もありました。モチベーションも高く、気持ちをつくって試合に臨むことができます。だから前回のようなことはない、自分の中ではそう思っています」

――先ほど田村選手も仰ったとおり、次の試合については難しい面があります。この3年間、ソーキ選手もMMAの試合をしておらず、ソーキ選手がどんなファイターになっているか分からない。その点は不安ではないですか。

「データ的なものでいえば、前回自分が戦った感覚しかないですよね。そこから考えるしかないんですけど、3年も空いていれば大きく変わっているかもしれません。だからそこは相手どうこうよりも、自分が練習したこと――前回出し切れなかったものを出すしかないですね。データがないこと自体は、今まで海外で試合した時もそうでしたし。最後は自分がやってきたことを信じて、それを出すしかないので」

――では反対に、田村選手はこの3年間で何が変わったと思いますか。

「ずっとMMAの試合をしたくてもできなかった期間がありました。それが今回、試合をすることができる。もちろん技術的な成長もありますけど、まだ戦える――いや、まだ戦いたい。その気持ちが以前よりも強くなりました。今のジム生にも、最近はMMAで良い試合を見せることができていないので、そういう試合を見せたいです」

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【TORAO27】初の福岡市のケージ修斗公式戦でソーキに挑戦、田村ヒビキ─01─「自分はMMAファイター」

【写真】2年11カ月振り、ダイレクトリマッチに対する田村ヒビキの想いとは (C)MMAPLANET

15日(日)、福岡市中央区のよしもと福岡大和証券 / CONNECT劇場で行われるTORAO27のメインイベントで修斗環太平洋ウェルター級王者ソーキに、田村ヒビキが挑戦する。

両者は2019年6月、空位の同王座を賭けて対戦し、ソーキが勝利してベルトを巻いた。その2年後――昨年6月にダイレクトリマッチが決定していたものの、コロナ禍の影響で興行が中止に。そんな両者の再戦が、改めて今大会で組まれている。博多の地でカルペディエム福岡を主宰する田村にとって、この3年間とは――MMAファイターとしての想いを訊いた。


――ソーキ選手とのダイレクトリマッチは当初、昨年6月13日に予定されていました。しかしコロナ禍の影響で興行自体が中止となり、改めて今大会で組まれた形となります。まず昨年のお話となりますが、2019年9月に敗れているソーキ選手とのリマッチのオファーが来た時の気持ちを教えてください。

「前回の試合については、僕自身は納得のいくパフォーマンスができていなかったので、もう一回試合をしたいという気持ちはありました。ただ、今回のようにダイレクトリマッチでやるということは考えていなかったです。だから試合のオファーを頂いた時は、『またこういう形でチャンスを頂けるんや』というのが正直な印象でしたね」

――それは田村選手がリマッチに挑む前に試合を挟みたかったのか。あるいはダイレクトリマッチ自体に驚いたのか。どちらの気持ちのほうが強かったのでしょうか。

「自分としてはもう一度タイトルマッチをやりたかったけど、修斗としてダイレクトリマッチはないだろうと思っていました。もし僕がまた修斗に出るなら、何試合か挟んでからタイトルマッチだろうな、と。それがダイレクトリマッチになったのは、僕としては嬉しいです。負けた相手に借りを返すことができるチャンスなので」

――田村選手にとっては2017年9月にウィル・チョープを下して以降、現在の活動の拠点である福岡での試合は鬼門ともいえる状況だったかと思います。2018年9月の間宮晃仁戦は直前に発生した北海道胆振東部地震の影響で、対戦相手が来られなくなりました。そして2019年6月にはソーキ戦で敗れ、昨年のリマッチはコロナ禍で中止となっています。

「確かに……そうですね。ここ2、3年は試合をすること自体が難しくなっていました。どの選手もそうだと思いますが、コロナ禍で最初の1年は大会自体が無い状態で、なかなか試合をすることができませんでした。そこで僕が今回ダイレクトリマッチで試合させてもらえるのは、そういう巡り合わせなのだろうなと感謝しています」

――田村選手が福岡に拠点を移し、カルペディエム福岡をオープンしたのが2017年でした。それ以降、コロナ禍も含めてご自身がMMAに取り組む環境としては、いかがでしたか。

「福岡に来てから最初の1年は、自分の練習環境を整えるのは大変でした。だから当面は試合もできないだろうなと思っていたんです。でも、そんななかでTORAOの山本(陽一TORAO NATION STATE会長)さんから、コンスタントにオファーを頂いていて。おかげさまで僕は、大阪にいる頃と変わらず試合ができていました」

――中止になった試合も含めると、現在は年1試合というペースになっています。それは、田村選手にとって望むペースなのでしょうか。

「MMAファイターとしては、もっと試合をしたいという気持ちはあります。ただ、3年前にタイトルマッチをやらせてもらって、そこで負けてしまった。試合の翌日、MMAPLANETさんにインタビューしていただきましたよね」

――はい。

「そのインタビューの中で、MMAを続けるか続けないかというお話になり、結局MMAをやるのだろうなという話で落ち着いていたんです。でも翌年にコロナ禍になって、同じ時期に僕も会社を立ち上げたので経営とかもあり……正直、このまま現役選手として続けるのは無理やろうな、と思ったんですよ」

――……。

「ジムは会員さんも増えて、若い選手も育ってきました。そのなかでコンスタントにMMAの試合をしていくのは難しいやろうな、と。でも、自分としても納得のいく終わり方ができていない。その状態で試合のオファーを頂いていると、まだ戦いたいっていう気持ちがどんどん大きくなってくるんです。去年、試合のオファーを頂いて、自分の気持ちに火がつきました。その試合が中止になって1年待つことにはなりましたけど、またこうやって組んでもらえています。年齢的にもコンスタントに試合をすることは難しいかもしれないです。でも気持ちの面では、全然衰えていないので」

――カルペディエムは、柔術のアカデミーだと思っています。カルペディウム福岡を運営する田村選手の主軸は柔術とMMA、どちらなのでしょうか。

「それ、よく聞かれるんですよ。僕というよりもジムへのお問い合わせで『カルペディエムだから柔術のジムではないのですか? MMAをやっているのですか?』って(笑)。僕は、もともとMMAから始めた人間です。だからMMA選手としてのプライドを持ち続けています。もちろん柔術の試合にも出るし、アカデミーで柔術の指導もしています。それでも僕の中では、自分はMMAファイターなんだという想いが強いです」

――その気持ちは、ジムの特色にも表れていると思います。カルペディエムの中で正式にMMAクラスを設けているのは、カルペディエム福岡だけですよね。

「アマチュアからプロまで、ジム所属のMMAファイターを出しているのはウチだけだと思います。僕自身、MMAから柔術を始めました。柔術に出会ったのはプロになる前――当時パラエストラ大阪でタクミさんと知り合うことができて、それが僕のMMAに生きたと今でも思っています。自分としてはMMAファイターとしてのプライドは持ちながら、その中には柔術の要素が流れているし、その比重はすごく大きいです。だから……柔術とMMAどちらかと聞かれたら、いつも答えづらいんですけど(苦笑)」

――MMAと柔術は異なる競技ですし、選手と経営者も役割が異なります。さらに大阪と福岡、場所の違いもあって何重もの難しさがあるかと思います。

「そうなんですよね。ただ、ウチはアマチュアのMMA選手であっても、絶対に柔術クラスに参加させています。だからMMAをやっていくなかでも、柔術というものに対するリスペクトは持ち続けているんです。福岡に移ってきてから5年経って、ようやく形になってきたと思います」

<この項、続く>

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【The Shooto OKINAWA06 & TORAO27】沖縄で田上×当真、福岡でソーキ×田村ヒビキなどカード発表

【写真】ソーキとしては、絶対的に意地を見せて関西、首都圏の修斗公式戦に進出を図りたいところだろう(C)MMAPLANET

1日(火)、4月17日(日)に沖縄市のミュージックタウン音市場で開催されるThe Shooto OKINAWA06と、5月15日(日)に福岡市中央区のよしもと福岡大和証券/CONNECT劇場で行われるTORAO27及びTORAO GIG04の対戦カードの一部発表されている。

Theパラエストラ沖縄主催のプロ修斗沖縄大会は恒例の4月、11月というルーティンで開かれ、TNSにとって念願の福岡市内のケージ修斗はGIGと2部制が実施される。


まず沖縄大会ではストロー級の2回戦で旭那拳×竜己、同じくストロー級の3回戦では当真佳直が、田上こゆると戦う一戦、加えてバンタム級の南風原吉良斗×川北晏生、インフィニティリーグ2022女子アトム級=小生由紀×加藤春菜が組まれた。

また闘裸男27では環太平洋ウェルター級選手権試合=王者ソーキ×チャレンジャー田村ヒビキ戦を始め、当日計量のフェザー級契約3回戦で野尻定由×奇天烈、同ミドル級契約の2回戦で加藤正憲×墨吉涼太、そして野瀬翔平、結城大樹、宝珠山桃花の出場もアナウンスされた。

GIG04ではフライ級とライト級の新人王T戦として、それぞれ打威致×KJ Tyler、スモーキー×深見弦汰、当日計量バンタム級契約で若山達也×若宮龍斗が決まっている。

旭那と対戦する竜己は修斗初参戦、昨年2月にTheパラエストラの姉妹ジム=パラエストラ千葉ネットの鶴屋怜のデビュー戦の相手でTKO負けをしており、旭那としては意地でも負けられない一戦だ。

2019年修斗ストロー級新人王の当真は、Road to ONEと地元大阪大会で躓いき、再起を図る田上とのサバイバルが合戦となった。再起といえば、Road to ONEで須藤拓真の足関節に下り11月の地元大会で再起した南風原が、TRIBEの川北晏生と戦う一戦も注目だ。

川北はパンクラスを主戦場してきたが2月にNEXUSで安永有希を下し、39歳の工夫の人に引退を決意させたばかり。2カ月で20違いの選手を相手にする──この試合を含め、他プロモーションから戦場を移す選手が目立ってきている。

そんななか福岡では2019年6月の北九大会での再戦がメインとなった。前回は王座決定戦で戦ったソーキはダイレクトリマッチで田村の挑戦を受ける。田村のために用意されたメインといえる。

さらに中村倫也に瞬殺を喰らった野尻が、同じ福岡勢の野瀬に敗れたTORAOで一本負けを喫している奇天烈とのマッチアップも、紛れもなくサバイバル戦だ。

公式戦が行われてない中部地区からの参戦となるソーキと加藤春菜というナセルドソル勢が、沖縄&福岡勢よりハングリーな状況であることを示す場でもある。地方在住シューターと、ニューカマーの対戦は今の修斗、J-MMAの映す鏡といえる2大会だ。

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