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【UFC290】エドガー・チャイレス戦に向けて、平良達郎「勝って次にいかないといけない相手」

【写真】今やベガスがホームのように感じられる平良だった (C)MMAPLANET

8日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC290「Volkanovski vs Rodriguez」でエドガー・チャイレスと130ポンド契約マッチを戦う平良達郎。

6月24日のフロリダ州ジャクソンビル大会=UFC ABC05におけるクレイジソン・ホドリゲス戦が、そのホドリゲスの体重オーバーで流れた。そして手にしたPPV大会の出場──ファイトウィークに入る直前、ラスベガスの平良にチャイレス戦にむけてじっくりと話を訊いた。


──もうUFCの指定のホテルで宿泊されているのでしょうか。

「いえ、まだAirbnbで取ったところに泊まっています。明日の昼にニューヨークニューヨークにチェックインします」

──おお、さすがにPPV大会だけあってストリップに面したホテルに移動ですね。ジェットコースターを堪能してください(笑)。

「どこもUFCが用意してくれるホテルは快適ですけど──あのジェットコースターのあるところなのですね(笑)」

──前回の試合がなくなり、試合まで2週間ほどラスベガスで過ごすことになりました。

「ラスベガスはジャクソンビルと比較すると、やりやすいですね。練習もしやすいですし、エクストリーム・クートゥアーのコーチもとても親切なので。エクストリームでクラスに出て、UFC PIに移動して松根さんと体を動かす。そんな感じでやってきました。ただ……ちょっと乾燥していて、暑いのだけが問題です(笑)」

──2週間前に試合がなくなり、もう一度追い込みもやるのですか。

「ハイ、心拍数を上げるトレーニングはしています。エクストリームの練習は練習で、きついですし。試合がなかった分、1週間ほど体が鈍っていたので追い込み練習は必要でしたね」

──130ポンド契約ということで、いつもより2キロ以上重いとファイトウィークに入っても少し輪郭が違いますね。

「違いますか? いつものファイトウィークと比較すると、プラス2キロぐらいの感じですかね。普段はすぐに試合があるわけでないので66、67キロぐらいまで戻すのが、今回は64キロまでしか戻さなかったです。それでも一度、ある程度は体重を戻した方がコンディション的には良くなると思って。減量もいつもより楽ですし、体調も凄く良いです」

──130ポンドというのはチャイレス側の要求でしょうか。

「そうですね。130ポンドなら戦うということだったので」

──あの選手、フライ級では大きいですよね。

「確かにフレームは大きいです」

──実際に試合映像を視て、どのような印象を持っていますか。

「コンテンダーシリーズの試合が一番参考になるかとは思っています。その次の試合は相手が弱すぎて(※2022年11月にロベルト・ゲレーロと戦い63秒で一本勝ち)、次の試合では4Rに三角絞めで勝っているのですが、寝技になればこっちが上かと。あの三角ぐらいですね、寝技で気を付けるのは。寝かせれば、どんどん攻めることができて一本までつなげることができるんじゃないかなと思います。

ただしストライカーで、打撃は多彩ですね。リーチが長い。自分よりリーチのある選手と戦ったことがないので、そこは向き合うと戦い辛いことがあるのか。いずれにしても弱点は寝技だろうとは思っています。一度、背中をつかすとこっちのペースになります」

──打撃の方は5Rの試合は体力温存という風でもあるので、平良選手が言われたようにコンテンダーシリーズのクレイトン・カーペンターに敗れた試合がどういう選手なのか、一番分かりやすいかと思います。

(C)Zuffa/UFC

「あの試合を見ると、打撃は強いです。

パンチも蹴りもできて、左のリードフックで倒していますし、カーフもそうだし、ヒザもそう。打撃に関しては色々なところに気を付けないといけないです。

ただ自分からテイクダウンから上を取りに来るという動きはそれほどないですし、打撃と組み技の融合もさほどないかと思います。逆に僕が打撃と組みをミックスして攻撃し、削っていかないといけないです」

──そんななか、下がりながらの跳びヒザ、あれは嫌な攻撃に見えました。特に下がりながらというところが。

(C)Zuffa/UFC

「あれは危険なタイミングでしたね。

確かに、アレは気を付けないといけないです。それと左フックですね。さっきも言いましたが、何回がダウンを取っている試合がありました。あれがハマるから、ああやって何度も倒せているので。カーフキックもしっかりとチェックします」

──カーペンター戦では終盤にテイクダウンをイージーに許していました。

「あのテイクダウンでの倒され方を見ていると、ダブルレッグやシングルよりもボディロックには自信があるので、そこは上組みでできればなと思います。レスリングに関しては、そこまで拘りのなく、頑張ってくる相手ではない……でも、この間にそこを磨いているかもしれないですしね。

いずれにしても、絶対に落とせない試合だと思っています。勝って次にいかないといけない相手です」

──長い間。ブランドン・モレノのトレーニングパートナーをしていたということですが、世界チャンピオンの練習仲間を倒すことはアピールポイントになるとか考えますか。

「それ、言われるまで何も気にしていなかったです(笑)。コンテンダーシリーズの時にブランドンがコーナーに就いていたのは確認していたのですが……そうッスね、『トレーニングパートナー勝っちゃったぜ』って……まぁ威張れることじゃないですよね(笑)」

──アハハハハ。

「威張れないけど、名前をブランドンに覚えてもらうことはできるかもしれないです(笑)」

──待望のPPVショー出場となります。プレリミでも5試合目なら、ベガスのショーでもそこそこお客さんは集まっていそうですね。

「PPV大会のオープニングファイトとか、全く下の方はお客さんがいないですよね(笑)。ただAPEXしか経験していないので、Tモバイル・アリーナで戦うことはシンプルに楽しみでしかないです。ああいう会場で、フェイスオフもお客さんを入れてやりますし。ファイトウィークからスケジュールも変ってくるかもしれないので楽しみです。

ジャクソンビルで試合が無くなった時にはPPV大会云々でなく、戦って帰りたいという想いでした。それがいざ決ると、こんな大きな大会で戦うことができる。それはモチベーションになっています。ここで見に来たお客さんに、名前を覚えてもらえる試合をしないといけない。過去最高にアグレッシブな試合をします」

──では仕切り直しのオクタゴン4戦目に向けて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

「契約体重でもあり、いつもと違う感覚もあります。こんなデッカイ大会で戦う機会を貰えたのも、UFCのミック(メイナード)が僕に期待してくれているからだと感じました。その期待にしっかりと応えて、若い選手達の中でベルトを狙う一角にいるとアピールできるよう戦います。自分らしいパフォーマンスで、会場をわかして日本に帰りたいと思います。応援、宜しくお願いします」

■視聴方法(予定)
7月9日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC05   アマンダ・ヒーバス キック メイシー・バーバー

【UFC ABC05】What a fight !! メイシー・バーバーがハイからパンチを効かせ、ヒーバスをパウンドアウト

【写真】エグいいう感じのナスティな戦い。まさに戦いだった(C)Zuffa/UFC

<女子フライ級/5分3R>
メイシー・バーバー(米国)
Def.2R3分42秒by TKO
アマンダ・ヒーバス(ブラジル)

サウスポーに構えたバーバーが、左の蹴りをまず見せる。続く左ミドルをキャッチされ、後方に崩れたバーバーが立ち上がると、ヒーバスがスピニングバックキックを繰り出す。ジャブから右を伸ばすヒーバスが左カーフ、組み合った直後に両者が思い切りフックを振って離れた。

ヒーバスはジャブに右をカウンターで幾度となく当て、飛び込んでワンツーを入れる。さらにニータップ気味に押し込み、ヒザを入れたヒーバスに対し、ケージを背負ったバーバーがエルボーを打っていく。ヒーバスはヒザを入れて、右を差しあげてテイクダウンを狙う。耐えたバーバーを崩しつつ、首投げを決めたヒーバスがスクランブルでバックを取る。

クラッチを剥がして胸を合わせて離れたバーバーの左ハイをヒーバスは余裕を持ってかわす。続くヒーバスの前蹴りをキャッチしてバックに回ったバーバーは、前転からの足関節を潰してパウンドを落とす。足を畳んでヒザ十字を防いだバーバーは足こそ抜けないがパンチを連打すると、ついにヒーバスが足をリリースする。ハーフでトップを取ったバーバーはエルボーからパンチを落とし、初回を取った。

2R、鼻血を流すヒーバスは前蹴りを受けても右をヒット。バーバーは組んでエルボーを打ち込む。ヒーバスも左を返し、右をヒットさせる。バーバーは左を入れ、距離が近づくとエルボーだけでなく、右ジャブを決めて組みつく。ヒーバスは再び首投げを決め、ここはトップをキープ。バーバーも大量の鼻血が見られるが、ケージを使ってスタンドに戻る。

ヒーバスは自ら離れて、間合いを取り直すと左ハイに右を当てる。後方に倒れたバーバーはすぐに立ち上がり、前に出てきたヒーバスに左ハイを蹴り込む。さらに右に繋げると、これが効いたヒーバスが真っ直ぐ後退。バーバーは追いかけて、ハイから右を打ち込む。ワンツーに崩れ落ちたヒーバスは、足をとりにいくがパンチとエルボーを連打されレフェリーが試合を止めた。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC05 オースティン・レーン ジャスティン・タファ

【UFC ABC05】ご当地ファイター=レーン、結果論として──えげつないアイポークでタファ戦はNC

<ヘビー級/5分5R>
ジャスティン・タファ(豪州)
NC.1R0分29秒
オースティン・レーン(米国)

ご当地ファイターのレーンに大歓声が集まる。レーンは右ミドルを2発、タファは左を振るうと直後に右目を抑えてうめき声を挙げる。リプレイで完全にレーンの指が目に入っており、過去にあまり見たことがないアイポークに。もちろん、偶発性のものだがタファは流血もあり、完全に目がふさがってしまっている。「見えない」と首を振るタファ、レーンも詫びて両者の一戦はノーコンテストとなった。


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MMA MMAPLANET Report UFC UFC ABC05 ガブリエル・サントス デヴィッド・オナマ ブログ

【UFC ABC05】最高峰!! ガブリエル・サントスの神業十字を防ぎ、デヴィッド・オナマがアッパーでKO勝ち

【写真】とにかく凄まじい攻撃力だった(C)Zuffa/UFC

<フェザー級/5分3R>
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)
Def.2R4分13秒 by KO
ガブリエル・サントス(ブラジル)

右カーフを蹴ったサントス。オナマはカーフやローをチェックするが、サントスがワンツーを決める。左フックを返したオナマは、ワンツーからのダブルレッグを潰して逆に上を取る。サントスは腕十字を狙いつつ、エルボーを下から入れる。オナマが右のパウンドを落とし、サントスは蹴り上げからスタンドに戻ると近い距離で打撃戦へ。

右の打ち合いから、オナマが左ジャブ。前に出るサントスが左カーフを蹴る。スイッチして左ストレート、左インローのサントスは左ストレートから後ろ回し蹴りを見せる。左を効かせたサントスに対し、オナマのダブルレッグを仕掛ける。ウィザーのサントスは頭が下がったオナマをステップオーバーして、腕十字というアクロバチックな動きを見せる。サントスの体を跨いで防いだオナマは、腕十字からのフラワースイープにもトップをキープする。サントスは再び腰を切って腕十字から三角へ。

起き上って左腕を抜いたオナマが立ち上がり、テンカオを決める。サントスは左ボディショット、オナマが首相撲からヒザをボディに突き刺す。やや疲れが見えるサントスだが、シングルレッグでテイクダウンを奪うと左足を抜いてハーフへ。オナマが立ち上がり、パンチで前に出たところで初回が終わった。

2R、左ハイから左ストレートを伸ばすオナマだが、スピニングバックフィストを被弾して下がる。パンチをまとめたサントスは、組んでバックに回ると寝技に持ち込んでボディトライアングルを完成させる。ワキ腹、顔面を殴るサントスに対し、凄まじいフィジカルを生かして胸を合わせたオナマが、腕十字を察知して防ぎ左エルボーを連続で振り落とす。

ガードワークも巧妙なサントスが、下からエルボーを打っていく。腰を上げてパンチを見せたオナマは、蹴り上げから立ち上がろうとしたサントスにジャンプイン。ボディロックにとりトップキープする。立ち上がって離れたサントスの右ミドルが、ちょうど頭を下げて組みに来たオナマの頭部に当たる。

両者、手数が減り、動きが落ちる。サントスはヒザから左ロー、後ろ回し蹴りもスピードはない。それでも右をヒットさせたサントスは、近距離でオナマの左エルボーを被弾する。さらにフック、ヒザ、エルボーを受けたサントスは下がったオナマとの距離を詰めようと前に出る。ここでオナマの右アッパーがヒットし、サントスが後方に倒れる際中にも右を打たれる。これで頭をキャンバスに強かに打ちつけたサントスに、鉄槌を落としたオナマがKO勝ちを決めた。

勝ったオナマは当然として、敗れたサントスも凄まじい攻防を繰り広げ──世界最高峰の注目ファイターに相応しい戦いだった。


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Report UFC UFC ABC05 ブルーノ・シウバ ブレンダン・アレン ブログ

【UFC ABC05】ボクシングは劣性に見えたアレンが、右でダウンを奪いパウンドからシウバをRNC葬

【写真】スタンドではミドルを効果的にいれたアレン。殴り合いはどちらに転ぶか分からない展開だったが、効かせてRNCまでの流れを創った(C)Zuffa/UFC

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン(米国)
Def.1R4分39秒by RNC
ブルーノ・シウバ(ブラジル)

左ジャブを伸ばすアレンが、テイクダウンのフェイクを見せる。シウバはアレンの右ハイをブロックし、インローで前足を蹴られるが、ほぼ動きを見せない。右ストレートを蹴ったシウバは、ハイキックを蹴られそうになりダブルレッグを切る。アレンは右ミドルを入れて、組みつくとケージにシウバを押し込んで右エルボーを顔面に打っていく。

クラッチを組み、ヒザをボディに入れるアレンが押し込んだ状態が続く。首相撲に切り替えたアレン、直後にダブルレッグを狙う。これを切ったシウバが右アッパーから左フックをヒットさせる。アレンは左を被弾してケージを背負うが、逆に左フックを効かせてテイクダウンへ。切ったシウバが、左ジャブのダブルも、アレンも打ち返して右ミドルを蹴る。左から右アッパーで前に出たシウバが右アッパーも右を受けてダウン、腰を上げたままパウンドを落とすアレンがエルボーに切り替える。

残り1分、担いでパス狙いのアレンがバックに回るRNCをセット。後方に倒れながら、両足をフックしてタップを奪った。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC05 ジャック・ジェンキンス

【UFC ABC05】右カーフを効かしたジャック・ジェンキンスが、エマースにスプリット判定で辛勝

<フェザー級/5分3R>
ジャック・ジェンキンス(豪州)
Def.2-1:29-28.29-28.27-30
ジャマール・エマース(米国)

スイッチしつつ左右に回るエマースがジャブ、前蹴りを繰り出す。ジェンキンスは右カーフを勢いよく蹴り込み、エマースの最初の組みを切る。左から首相撲に取ったエマース、ヒザが来る前にジェンキンスが離れる。圧を掛け、左ミドルを入れたジェンキンスは右回りを追いかけて、左を伸ばす。エマースは右前蹴りを腹に入れ、ワンツーへ。ジェンキンスは回るエマースを追いかけて左ミドル、エマースが左ボディショットを入れる。

スイッチして左ミドルを入れるジェンキンスは、後ろ回し蹴りをかわしワンツーから右ハイ、続く右カーフを効かせる。ジェンキンスをスイッチを繰り返し、ボディを被弾しても左オーバーハンドから右カーフを蹴る。勢いのある左ミドルを蹴ったジャンキンスは振り下ろすような右ローカーフ、エマースはヒザ蹴りを見せた際に足の甲が急所に当たる。中断から再開後、飛び込んで蹴りを狙ったエマースは、後ろ回し蹴りを繰り出し時間となった。

2R、右カーフを効かせたジェンキンス、エマースはバランスを乱すようになる。カーフをかわしたエマースが右を伸ばすが、届かない。左右に動き、斜め移動のようにパンチを伸ばすエマースに対し、前に出るジェンキスが左ミドル。ガードしたエマースが右を伸ばし、カーフにスピニングバックフィストを合わせようとする。テイクダウンのフェイクから、首相撲も形に入りきらず離れたエマースは、右を当てるが左足は相当に削られている。

ワンツーの右を入れたエマース、上体を許し過ぎている感もある。それでも左から右ボディストレートを入れたエマースは、カーフを蹴られても前に出るようになる。そこにワンツーを伸ばし、カーフに繋げるジェンキンスがハイをかわす。エマースは左を当て、ジェンキンスが左ミドル2発から左ハイ、そして右カーフを蹴る。エマースは右を当てて前に出ると、カーフにスピニングバックフィストを狙う。ここで組みに出たジェンキンスがバックに回り、背中の飛び乗る。前方に落とし、上を取ったエマースは背中をつかせたところで時間となった。

最終回、右から左を見せたエマースが、カーフを蹴られながら組んでテイクダウンを決める。クローズドガードのジェンキンスは、スクランブルでスタンドに戻りたいところだ。頭を引き寄せられ、パンチを打てないエマースはバックに回りRNCを仕掛ける。背中をつけて防いだジェンキンスはバタフライガードら左腕を差して立ち上がる。

離れたジェンキンスはテイクダウン狙いを切って右カーフ、すぐにエマースが組んでボディロックに取られると、首投げを仕掛けるが強引過ぎて頭が下がってトップを許す。この好機で、すぐにスイープを許してしまったジェンキンスが下のままで残り30秒に。胸を合わせて、固めたエマースは下からのエルボーとパンチを打たれるが、最後に体を起こしてパンチを振るった。

初回はジェンキンス、最終回はエマース。2Rはジェンキンスのカーフとバック狙い、エマースのパンチと最後のトップ奪取と、どちらが評価されるか。結果、ジェンキンスがスプリット判定勝ちを手にして、喜びのシャウトが館内に響いた。


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MMA MMAPLANET o RYO TSUNE UFC UFC ABC05 クレイジソン・ホドリゲス シャノン・ロス 中村倫也 岡田遼 平良達郎 松根良太

【UFC ABC05】平良達郎の4戦目はホドリゲスの3ポンドオーバーでキャンセル。シンガポール大会出場へ?!

【写真】ファイターの宿泊ホテル入りす前、エアビーに滞在中だった時の平良の写真。まさか、このようなことになるとは……想いもしなかった(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」。同大会でクレイジソン・ホドリゲスと対戦予定だった平良達郎だったが、ホドリゲスの体重オーバーで試合はキャンセルされることとなった。

平良がフライ級リミットの丁度126ポンドだったのに対し、ホドリゲスは129ポンドと1ポンド・オーバー規約からさらに3ポンド重かった。

平良の師匠・松根良太氏からMMAPLANETが受けた連絡によると、本人は当初は「やります、やりたいです」という意志を見せていたという。その後、イリディウムのジェイソン・ハウス代表、セコンドの岡田遼と話し合いのなかで、出場を見送る判断に至ったという。

「これまでのキャリア、これからのキャリアを考えると体重超過を許してまで試合をする相手でない」というのが、陣営の判断の根拠だ。

実際、今年2月のシャノン・ロス戦でも、ホドリゲスは127ポンドと計量に失敗。ロスが試合をキャッチウェイト戦を飲んだ結果、ホドリゲスが59秒KO勝ちを収めている。この理不尽なKO勝ちも今回の判断に関係していると思われるが、無敗できたキャリアを3ポンドもオーバーした相手に脅かされる必要はない。同時に、今後も体重オーバーは許さないという意思表示ができたと捉えることができる。

それでも、まさに松根氏の言うように「苦渋の決断」。氏は「次に向けて気持ちを切り替えさせます」ということだが、実際に今回の試合前から陣営は「年間4試合出場」を目標にケガがなければ8月26日のシンガポール大会に連続出場を直訴する予定でいた。

既にUFCにもイリディウムを通じて、この意志は伝えられている。現状、本人、陣営、関係者も落胆し、やり切れない気持ちの整理をする段階にあると思われるが、ファンや日本のMMA関係者にとってはシンガポールで、平良達郎と中村倫也がUFCファイターとして共演すること喜びでしかないはず。

ホドリゲスの体重超過、UFCに全く責のないことだが、ここは8月のシンガポールで平良&中村の揃い踏み、あるいには他大会であろうが平良の次戦を早々に決定事項としてほしいところだ。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC05 クレイジソン・ホドリゲス シャノン・ロス 平良達郎

【UFC ABC05】平良達郎と対戦──クレイジソン・ホドリゲス「攻撃は最大の防御。最高の作戦がある」

【写真】右がホドリゲス。左がUFC中継のポルトガル語&スペイン語通訳でお馴染みのファビアノ・ブスケイ氏(C)MMAPLANET

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」に平良達郎と対戦するクレイジソン・ホドリゲス。

2月のシャノン・ロス戦ではミドルを効かせ、ボディの連打で59秒殺したホドリゲスだが、彼のキャリアのスタートはカポエイラから柔術──いや、MMAを想定した柔術だった。平良を極めることができるとホドリゲスは断言した。


──今週末に平良選手と対戦するクレイジソンです。

「タイラはタフな相手だよ。凄くテクニカルで、頭が良いファイターだ。UFCにはいつも強い相手と戦わせて欲しい──今、戦うことができる最強の相手と戦いたいと言ってきたので、タイラのような選手と戦えて凄く嬉しい。しっかりと練習してきたし、皆に良い試合を見せたい」

──まだ日本のファンはクレイジソンのことが分かっていないです、なぜMMAファイターの道を目指したのですか。

「僕はつねにアクティブな生活をしていて、まずカポエイラを習うようになった。それから柔術を始めて、17歳の時に初めてMMAを戦ったんだ。そのままMMAを続け、南米で一番大きなイベントであるジャングルファイトでチャンピオンになり、コンテンダーシリーズからUFCと契約した。簡単に振り返ると、こんなキャリアだよ(笑)。

少し詳しくいえば、僕はブラジルでのずっと北のパラ州アルメインの出身で、そこでカポエイラと柔術を始めた。もっと本格的に柔術を習いたくなった時、叔父がバイーアに住んでいて。バイーアは柔術が盛んな場所だから、叔父の家に寄せて柔術の練習をするようになったんだ。それが2013年の話だよ。

バイーアではカポエイラでなくムエタイの練習にも力を入れた。そして、チーム・ノゲイラが合流したんだ。ノゲイラ兄弟は僕に凄く影響を与えてくれたファイターだし、ずっと彼らのファイトを見てきたからね。

ミノタウロもミノトゥロも本当に良い人だった。試合で勝つためには、普段からイケイケでアグレッシブにいないと若気の至りで思っていたけど、2人が凄く落ち着いていたから、そんな必要はないって気付いたんだ。チーム・ノゲイラでは、ノゲイラ兄弟だけでなくアンデウソン・シウバとも練習する機会もあった。ブラジルで……いや世界のベストと練習することで凄く成長できた。2020年までチーム・ノゲイラに在籍していて、素晴しい時を過ごせたよ」

──今回の試合に向けては、どこで準備をしてきたのでしょうか。

「シュートボクセのディエゴ・リマの下で練習してきた。シュートボクセの練習で、僕のディフェンス能力が上がった。チーム・ノゲイラは素晴らしいチームだけど、今、僕がUFCで戦っていくにはディエゴがベストの指導者なんだ」

──多くのブラジル人選手が、米国のジムで練習をしています。わが身に置き換えて、その状況をどのように考えていますか。

「ブラジルほどトップ選手を輩出した国はない。それは最高のアカデミーが、ブラジルにあるからだ。世界中のどこを見渡しても、ブラジル人ファイターが活躍していることでも明らかだ。ブラジルにいても最高の練習ができるし、僕の場合は今いる環境、この人間関係が欠かせない。今後も、このままでブラジルを拠点に戦っていくつもりだよ」

──では土曜日の試合に関して、平良選手のどのような攻撃を一番警戒していますか。

「そこに関して、僕が言えることはしっかりと彼を分析して作戦を立ててきたといことだよ。何より、オフェンスこそベストディフェンスだ。アグレッシブに攻めることに関して、何も不安を感じていない。それだけ最高のゲーム・プランが用意されている。必ず勝ってブラジルに帰る」

──平良選手は常に組み技で試合をリードし、ここ2試合は一本勝ちを収めています。

「柔術に関しては、ブラジルが一番。誰もが分かっていること。スタンドだろうが、グラウンドだろうが、どちらの局面になっても構わない。しっかりと準備してきたからね」

──クレイジソンは柔術では何帯なのですか。

「僕は柔術の練習を始めた頃から、柔術に特化した柔術を習ったわけじゃなかった。いつもMMAのなかで柔術の練習をしてきたんだ」

──ジャングルファイトでベルトを巻いた試合では、三角絞めを担いで防ぎ、そこからポジションでも優位に立っていました。

「グラウンドだけでなく、スタンドでもMMAに必要なことは何でも備わっている。自分の柔術を信じているし、タイラを極めることだってできる。この試合、僕はアンダードッグだ。でも皆の予想を覆して、自分にトップ10と戦う力があることを証明してみせる」

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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KTT MMA MMAPLANET o RYO TSUNE UFC UFC ABC05 VTJ クレイジソン・ホドリゲス クレベル・コイケ 中村倫也 修斗 平良達郎 海外 鈴木千裕

【UFC ABC05】ホドリゲス戦前の平良達郎─02─「自分ならUFCのベルトを獲れる。その自信が深まりました」

【写真】アイム・ハッピー。センキュー!!Tシャツを着て、NARUTOポーズで決める平良。暴力的にすら映る、曇り空に相応しい???!!(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」でクレイジソン・ホドリゲスと戦う平良達郎インタビュー後編。

オクタゴン4連勝が懸かった一戦は、平良にとってランカーとの対戦~タイトル戦に近づくための試金石となる。

<平良達郎インタビューPart.01はコチラから>


──ホドリゲス、過去の試合を見ていると自身の強さをハッキリと試合中に押し出してくる。分かりやすい動きのようにも感じました。

「そうッスね、ミドルとか一発でも入れば攻撃を纏めてくるかと思います。何か自分が効いているように判断したら、そのままの勢いで攻めてくる。僕としては生足、MMAグローブで蹴られたり、殴られるということがまだ試合でないので、慣れていない部分があります。だからこ、今後は受け返しの時間も必要になってくるかと。相手のペースには付き合わないつもりだし、そういう意味でもしっかりと見て返すことが、この試合のテーマではあります」

──平良選手は試合のことを考える時に、マイナスから組み立てていくほうですか。

「僕はどっちかというと、そっちの方ですね」

──無敗のファイターでは、珍しい気がします。

「前の試合でも、カーフ一発で転んじゃっていますからね(笑)。練習ではそういうことがなかったけど、試合では起こる。試合と練習との違い……自分のペースで試合を終らせることが多いタイプなのでシーソーゲームが少ない。そこがちょっとした弱みだと思ってもいます。だから、自分が劣勢になる展開はイメージして試合に臨んでいます」

──そのイメージという部分ですが、今は情報が溢れかえっていて、技術にしてもメンタル的なことに関しても目や耳から色々なことが入ってきます。目と耳から得た情報をイメージして、練習に臨むことで成長が早いとも言われています。平良選手はそういう動画などをチェックする方なのでしょうか。

「技術動画とはよく視ていますね。教則モノも買うこともあります。最近では青木(真也)さんの肩固めのやつとか。興味があったり、必要だなって思う技術は英語で検索をして視るようにしています。それを道場に行って、試していますね」

──日進月歩のMMA界、海外での練習が欠かせないといわれるなかで鈴木千裕選手がパラエストラ沖縄で出稽古を行いました。東京に練習拠点を置いている選手が、大切な試合を前にして沖縄にやってきたことをどのように受け止めていますか。

「嬉しかったです。沖縄で練習をしていると、どうしても相手が限定されてきます。そのなかで千裕君が来てくれて、やっぱり緊張感のあるスパーリングができますし。3Rで互いに疲れ果てるようなこともありました。寝かせても立たれると打撃が来る。なら、もっと削らないといけない。もっと疲れさせないといけないとか、色々と考えながら緊張感のあるスパーリングができました。

道場の仲間と練習をすると良くも悪くも、手の内が分かっています。そうなると立たれても、またリセットして倒せば良いという感覚に自ずとなっていました。それが千裕君とは。試合に近い感覚の練習ができましたね」

──実質3階級違いますが。

「だからこそ、良い練習になりました」

──これ、もうさんざっぱら聞かれたと思いますが、クレベル・コイケ✖鈴木千裕──平良選手の見立ては?

「アハハハハハ。クレベル選手はシングルやダブルレッグでなく、四つで倒しに行くと思うんです。ボディロック系に関しては、千裕君は自信を持っていると思います。ただ打撃といっしょで組みも攻撃的なんですよ。四つでも切って離れるよりも、自分が倒しに行くのが得意で。

そこは松根(良太)さんもアドバイスしていたのですが、そういう局面になった時に上手く離れること。それができれば千裕君がパンチで勝つと思っています。まぁ、当たり前ですけど、上を取られると千裕君は厳しい。ブリッジは強いですけどね」

──鈴木選手は平良選手に「三角絞めを掛けてぇ」というような感じもあったのでしょうか。

「そんなダイレクトには言わないです(笑)。ただ三角からスタートのシチュエーション・スパーはやりました。そこを特定するわけでなくシチュエーションも5分3RのMMAスパーもあったし、2週間という限られた期間ですが濃密な練習になったと思います。

ホント千裕君に限らず、どんどん出稽古に来てほしいですね。沖縄旅行のついでに寄ってくれても、全然ありがたいです」

──いやぁ、今回はファイトウィークに現地に入ってからのインタビューでないので、クレベル✖鈴木戦に関して尋ねることができる空気感があり良かったです。やはり、ファイトウィークはピリついているのが伝わってきますしね。

「そうなんですよぉ。口数も減りますしね(苦笑)。それは自分でも分かっています。スミマセン、気を使わせてしまって」

──いえいえ、いつも取材に協力いただいて有難い限りです。ところでこれも直接、次の試合に関係ないことなのですが。韓国でKTT、モンゴルでシャンダスMMAとマザーライMMAというジムで練習した中村倫也選手が「チームでケツを叩く存在がいて、愛ある厳しい指導があり、仲間と共に頑張るというジム単位で練習している人がUFCで勝つこと。平良選手、鶴屋選手が結果を残すことが日本のMMAにとって必要」ということを言っていました。

「松根さんも似たようなことを言っています。『フリーでなく、しっかりと育てる人がいないと俺はダメなような気がするんだよね』と。最後のひと踏ん張りができるような声は、やっぱり大事だと思います」

──押忍。では日本のMMAを発展させるための勝利が掛かった──クレイジソン・ホドリゲス戦に向け、一言お願いします。

「今、色々と米国で練習をして日本に戻り、自分が結構伸びていることを感じています。これからは今までとは違うペースで強くなれる。自分ならUFCのベルトを獲れる。その自信が深まりました。絶対に獲る、そういう気持ちでいます。

そのためにも今はランキングに食い込みたいですし、早くタイトルマッチにこぎつけたい。なので今回の試合は、これまで以上に楽しみでもあります。何より、自分にガッカリしたくない。だからこそ、圧倒したい。圧倒することで、僕の自信も一段上がって次はランカーに挑めると思います。そのためにもしっかりと差を見せつけて、初めてたくさんのお客さんの前で試合をするので会場を盛り上げたいと思います」

──去年の4月のジャクソンビル大会は1万5000人近くの観客が集まっています。

「僕はこれまで修斗の後楽園ホール大会とか、VTJの時が一番多くのお客さんの前で戦った試合なので、今回の大会は本当に楽しみにしています。入場する時とか、どんな気持ちになるのかなって」

──にしても、そろそろメインカード出場という期待もあったのですが、第1試合。3連勝しているというのに。

「1試合目は、実は緊張します。プレリミでも第2試合だとまだ大丈夫なのですが(苦笑)。最初は第3試合だったんです。でも、大会が日本の深夜にスタートなので少しでも日本の人達が視聴しやすい時間にということで、最初になったんだと思います」

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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【UFC ABC05】クレイジソン・ホドリゲス戦へ、平良達郎─01─「モレノとロイヴァルは強いと思います」

【写真】ジョージア州との州境に近い、ジャクソンビルのビーチで。ジャクソンビルは2020年にコロナパンデミックが起こった際、いち早くUFCの開催を認めた街で、ダナ・ホワイトが「このことは絶対に忘れない」と恩義を感じている自治体だ(C)RYOTA MATSUNE

24日(土・現地時間)、フロリダ州ジャクソンビルのヴィスター・ベテランズ・メモリアル・アリーナで開催されるUFC ABC05「Emmett vs Topuria」に平良達郎が出場し、クレイジソン・ホドリゲスと戦う。

昨年5月のUFCデビューから1年が経ち、世界最高峰で3連勝─2つの一本勝ちと世界最高峰でも国内で戦ってきた時のように結果を残す。I’m happy Thank youというメイクが北米で受けるなど、確実に存在感が増している。

そんな平良を渡米前にキャッチ。次戦について、そしてフライ級戦線全般について尋ねた。


──その背景は、今も沖縄ですね(※取材は6月14日に行われた)。

「ハイ。沖縄です。スミマセン、寝起きで。寝ぐせがついているので、ヘアバンドをしています(笑)。金曜日に東京に行って、羽田空港の近くで一泊して。土曜日の便で米国へ行きます。到着も土曜日ですね。僕としては5日でなく、試合の1週間前に現地に入りたいというのはあるので、こういう便になりました」

──特に標高が高いなど、そういうことがないフロリダでのファイトですが、1週間前に入りたいというのは?

「時差ボケ対策もありますし、日本と米国では体重の落ち方も違うかなって思って。それに時差ボケの方も、1週間あれば良くなるので」

──デンバーでの出稽古は、どれぐらいまで行っていたのですか。

「4月の終わり……5月1日までですね。3月の10日ぐらいに向うに行って」

──一緒に練習していて写真を送っていただいたアザット・マスクン、そしてアズ・アルマバエフというカザフスタンのフライ級ファイターが続々とUFCとサインしていますね。

(C)TATSURO TAIRA

「そうっスねぇ。

カザフスタン、強いと思います。彼らと試合をすることになると、組みの土台が他の選手より強いので簡単にいかないでしょうね」

──ところでRoad to UFCで鶴屋怜選手が勝利しました。あの試合を視て、どのように思われましたか。

「予想通りというか……まぁ、勝ってもらわないと。最初から飛ばしちゃうんで、そこの心配はありました。1R耐えられてしまって。でも、練習をしていてもスタミナはあるし、極め切れるので。やっぱりさすがだなと思いましたね」

──「次もその次も一本勝ちでUFCに行く」と怜選手が言っていた一方で、お父さんは「フライ級は選手を増やしているけど、バンタム級とかと比べるとランカーでもそれほどの力はない。やはりフライ級で日本人はチャンピオンにならないと」という風に言っていました。

「そうは思います。バンタム級は明らかにレベルが高い。フライ級は人によるというか……デメトリウス・ジョンソンやヘンリー・セフードとは違うと思います」

──ランキングの変動はなかなかないという現状のなかで、平良選手自身はランカーと比較して自分の実力をどのように自己評価していますか。

「えぇと……僕は……まぁ、ランキング上位に入れる自信はあります。フライ級ランキングを見渡して、アレッシャンドリ・パントージャがどんなモノか余り分からないですけど、当然チャンピオンのブランドン・モレノとブランドン・ロイヴァルは強いと思います。この2人、それとタイトルマッチを控えているパントージャ……は分からないので、モレノとロイヴァルの2人は強いと思っていますね」

──つまり、他には勝てる?

「そうですね、その自信はあります」

──個人的に気になるのですが、カザフスタンの選手が強いと言っていましたが、彼らはランキングでいえばどの辺りに相当する力を持っていると思っていますか。

「試合をハイライトとかでしか見たことがないのですが、アザット・マスクンは16勝0敗ですしね。もうタイソン・ナム選手との試合が決まっているので(※7月15日)、凄く楽しみです。やった感じ、極めが凄く強いとかはないんですよ。でもタイソン・ナム選手を普通にフィニッシュするのなら、ランキング上位に入ってくると思います」

──平良選手が無敗でUFCに行った時も、対戦相手はUFCファイターではないので参考にできない。UFCでどれだけ戦えるのかは、レコードでは分からないと思っていました。マスクンもまさにそういうことなのでしょうが……。

「ハイ、UFCで試合をして、その実力を確認したいです」

──自身としては、既に3連勝で力を証明しました。そして「I’m happy, Thank you」というセリフが浸透しています(笑)。

「デビュー戦の時に自然に口から出た言葉なのですが、Tシャツとか創られると、『言わないとなぁ』ってプレッシャーになりますね(苦笑)。岡田(遼)さんの『修斗を愛しているから』的になっていて。岡田さんからは『絶対に言い続けろ』と言われていますけど……変に意識してしまいますね」

──平良選手は自然発生的に出た言葉で、その真っ直ぐさが受けたのだと思います。対して岡田さんのセリフは、造られたビジネス的なモノですからね。

「アハハハハ」

──岡田さんネタも振ってもらいましたので、話を本筋に戻させていただきます。改めてクレイジソン・ホドリゲス、どのような選手でしょうか。

「1Rフィニッシュが多くて、その攻撃力は間違いなく彼の武器です。ただ、総合力は足りないと思います。寝技は僕の方が上ですし、それだけに僕が寝技で来ると思っているでしょうね。でも、シャーウス・オリヴェイラのジムに所属しているので寝技対策はしてくるはずです。すぐ極めることができなかったり、極めきれないことがあっても常にフィニッシュを狙う。少し速いと感じられるようなペースで、どんどん仕掛けていこうと思います。

今はそのペースで戦っても、5分3Rを戦うだけのスタミナもあります。ただし、練習と試合は腕の張り方なんかは確実に違っていて……。それが緊張感からなのか、減量をしているからなのか分からないですけど、試合と練習の違いを確かめる上でも色々な展開を創っていきたいと思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月25日(日)
午前0時30分~UFC Fight Pass
午前0時00分~ U-NEXT

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