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【Shooto2022#07】石井逸人に挑戦、Japanese Zombie藤井伸樹「エドガーのスタイルが好きです」

【写真】ジャパニーズゾンビか、和製エドガーか。とにかく根性入りまくりの藤井伸樹のファイトだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 2022#07で、石井逸人の持つ環太平洋バンタム級王座に藤井伸樹が挑む。
Text by Shojiro Kameike

藤井にとっては今年1月の小野島恒太戦以来のベルト再挑戦となる。アゴの骨折により1年間の戦線離脱、そして小野島戦での敗北を経て、5月には齋藤翼を下して再起を果たした。課題はある、その課題を克服する方法は一つしかない。そんな藤井は、石井戦でも自分を貫き通す――フランキー・エドガーのように。


――試合を5日後に控えるなか(※取材は11月22日に行われた)、すでに追い込みは終わっている頃でしょうか。

「はい。もう追い込みは終わりまして、あとは調整だけです」

――長くバンタム級で戦ってきて、体重調整などに課題はないでしょうか。

「今のところ、ないですね。僕は普段から体重が増える体質でもなくて、バンタム級だと減量幅もそれほどではないです。以前はフライ級で戦ったこともありますけど、実際にやってみて自分にとってはバンタム級が適正なのかなと思いました」

――今年に入り、1月に小野島恒太選手との環太平洋王座決定戦に敗れ、5月には齋藤翼選手を下して、今回のベルト再挑戦を迎えます。まずは小野島戦については、どのような感想を持っていますか。

「小野島選手との試合については、相手のほうが上回っていて自分自身が弱かった。実力がなかったと思っています。相手に研究されていましたし、そういう状況を自分が打開できませんでした」

――次の齋藤戦で勝利したあと、藤井選手が「もっと良い試合ができるように」と仰っていました。藤井選手にとって、良い試合とはどのような試合を指しているのでしょうか。

「いつも一本やKOで勝ちたい気持ちはあります。前の試合は勝てたんですが、そういう勝ち方ができませんでした。テイクダウンやバックを奪っても、仕留めることができずに……まだ自分は技術が足りないなぁと。もっともっと技術を高めていかないと、これから上の選手に勝っていくことは難しいと感じています」

――もう一つ、「これから這い上がっていく」という言葉もありました。這い上がっていくとは、もっと落ちた選手が使う言葉だと思っていましたが、藤井選手の中で現在のポジションに対してはどのように考えていますか。

「やっぱり前回のタイトルマッチで負けたことが、すごく悔しかったです。あとは怪我で長期離脱していたこともあったので、いろんな想いが出てしまったと思います」

――藤井選手といえば常に相手に食らいついていく、ゾンビと呼ばれるようなファイトスタイルで知られています。それは打撃、テイクダウン、そしてグラウンドにおいても。そのファイトスタイルを変えようと考えたことはないですか。

「……うーん、特にそう考えたことはないですね。もちろん技術を向上させたいとは、常に思っています。でも自分のファイトスタイルを根本的に変えることは考えていないし、そもそも変えることは難しいんじゃないかと。やっぱり試合になれば、普段から自分がやってきていることしか出せないので」

――ちなみに、藤井選手にとって理想のファイター像はありますか。好きなMMAファイターなど……。

「今のアライアンスに入る前は、桜庭和志さんのジムで格闘技を始めたんですよ。アライアンスの高阪剛代表と桜庭さんを尊敬しています。あとは先日引退したフランク・エドガーですね。エドガーのスタイルが好きです」

――エドガーですか! どのようなところが好きなのでしょうか。

「やっぱり自分のスタイルを貫いてきたところが好きです。引退は残念ですけど、改めて考えても凄い選手だったなぁと思います」

――一番印象に残っているエドガーの試合を教えてください。

「グレイ・メイナードとの第3戦(2011年10月にKO勝ち)です。2試合目がその年の1月で、エドガーのドロー防衛を受けて3戦目が行われたじゃないですか。2試合目も3試合目も最初にダウンを奪われて、その後に盛り返して……3試合目は最後に相手をKOした姿が印象的でした。自分より大きな相手を倒すのは、凄いとしか言いようがないです。その次が日本大会で、自分も観戦に行きました」

――なるほど。まさに藤井選手も、序盤に攻め込まれても後半に蘇るファイトスタイルで……和製フランキーを目指しているということですか。

「いやぁ、それは恐れ多いです(苦笑)。でも、それだけ尊敬している選手ですね。自分も試合が盛り上がって、良い勝ち方ができたら嬉しいです」

――なるほど。話を戻しますが技術の向上という部分で、ここ2試合を踏まえて自分が取り入れなければいけないこと、向上させなければいけないものとは何なのでしょうか。

「技術の向上はもちろんですけど、その技術を身につけるためには、日ごろの練習が大事ですよね。そういった練習を毎日続けることが、もっと大事になってきます。そのためには体のケア、コンディションの自己管理とか。あとはメンタルの部分ですよね。いかにその試合に集中して、自分らしさを貫くか。自分がやってきたことを貫くかが、勝つためには大事だと思っています」

――練習を毎日続けるために……という意味では、小野島戦の前に1年のブランクがあったことの影響はありますか。昨年1月の加藤ケンジ戦でアゴを骨折し、戦線から長期離脱していました。

「難しいですね……、影響がないというわけではないです。それよりも自分に足りなかった部分があったのかなと思っています。自分の取り組み方に問題があったのかな、と。ただ、自分では分かりづらいですが、今年ようやく試合ができて、いろんなものを取り戻している時期かもしれないですね。それと、また新しく取り入れているものもあります」

――前回の齋藤戦では3ラウンドに、藤井選手がテイクダウンしてから相手に立たれました。そこで齋藤選手が打撃で詰めてきたところで、藤井選手は下がりながら守っています。

「あぁ、そうですね」

――あのような場面で以前なら、打ち合っていたと思います。それが下がって守るのか、と。

「アハハハ、分かります。打ち合ってしまう場面は多かったですね。前回の試合は無意識だったので、よく分かっていないですけど(苦笑)。以前は試合中に、熱くなることはないけど、慌てたり焦ったりする時がありました。自分が攻めている時も、攻められている時も、感覚に集中できていなくて」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■SHOOTO2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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ABEMA AJ・マッキー MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2022#07 パンクラス 修斗 安藤達也 小野島恒太 石井逸人 石橋佳大 藤井伸樹

【Shooto2022#07】藤井伸樹を相手に環太平洋王座初防衛戦、石井逸人「自分は閃きを実行できる」

【写真】文字だけ追うと相当に偉そうでイケイケですが、実際に話をしている時──も、同じです(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#07で、環太平洋バンタム級王者の石井逸人が、藤井伸樹を挑戦者に迎えて初防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2021年9月に安藤達也との王座決定戦で敗れた石井は、その後2連勝。今年5月に、一度ドローに終わっている小野島恒太との再戦を制し、ベルトを獲得している。やらかし言動も少なくない石井だが、安藤戦の前後で何が変わったのだろうか。もちろん藤井戦に向けても自信満々――相変わらずの石井節の中にある進化について訊いた。


――今年3月に石橋佳大選手をRNCで下したあと、「俺に足りないのはベルト」だけと仰っていた石井選手です。その2カ月後に小野島恒太選手から環太平洋のベルトを奪取しました。改めてベルトを巻いた感想を教えていただけますか。

「人間って、たぶん欲深い生き物なんですよね。欲しかったものが手に入ったら、すぐに次、次っていう欲望が出てきて。ベルトを巻いた人って、よく『獲ってみたら、こんなもんか』って感想を言うじゃないですか。自分もそういう気持ちで。このベルトをずっと守り続けていこうという気持ちはないです。でもそれ以上に、藤井にこのベルトをやる気持ちはないっていう(笑)」

――いきなりの石井節ですね(笑)。ベルトを巻くという、一つの目標に対する達成感もないのでしょうか。

「それはあります。目に見える結果ですからね。自分が生きてきた証を残せているなっていう嬉しさはありますよ」

――昨年9月、安藤達也選手との環太平洋王座決定戦で敗れて以降、2連勝でベルトを巻いています。安藤戦の前と後で、何か自分の中に変化などはあったのですか。

「それは確実に――私生活で遊ぶのを控えるようになったことじゃないですかね(苦笑)」

――どういうことでしょうか。

「安藤さんに負けたあと、夜に飲んで帰りながら『俺は何をやっているんだろう……』と思ったんですよ。それから飲みに行くことも少なくなって、かなり変わったなっていう実感はあります」

――それまでは結構お酒を飲みに行っていたのですか。

「ジムで指導して、練習したあとに新宿へ行くか――って」

――指導と練習を終えたあとでは、夜も更けた頃でしょう。

「はい。だいぶ遅くまで飲んでいて、さっき言ったように『俺は試合で負けているのに何やっているんだ……』と思ってから変わりました。完全に飲みに行かなくなった、というわけではないですけど」

――もちろん自分へのご褒美であったり、ストレスを解消するためにお酒を飲みに行くことはあるかと思います。ただ、そういう遊び方ではなかったわけですね。

「ずっと周りからも言われていました。長南(亮TRIBE代表)さんからも、酒を控えろって言われたり。でも、そこそこ勝っていたから『良いでしょ!』っていう感じで(苦笑)。やっぱり自分も、ファイターとしてはもう若いわけじゃないんで、そんな生活をしていたら、どこかに支障も出て来るんですよ。練習中に集中力を欠いたり、疲労の溜まり方とか」

――私生活を改善して、何か新しく始めたことはありますか。

「何か始めたこと……もともと練習は好きなので、練習をサボッて飲みに行くことはなかったんですよ。ただ、今まで遊んでいた時間に体を休めたりとか。メンタル面の影響が一番大きいと思います。それが良い方向に進んでいるのかどうか、自分では分からないですけど、試合で良い結果に繋がっているから良くなっている気はします」

――安藤戦では序盤に石井選手が攻め込みながら、最後は肩固めで敗れました。反対に石橋戦は、相手に抑え込まれながらRNCで逆転しています。内容的にも分かりやすいですね。

「石橋選手がチャンピオンになった頃、自分はアマ修斗に出ていたんですよ。当時から石橋選手の試合スタイルが好きでした。石橋選手のRNCに憧れて、自分もグラップラーになろうと思ったので。その人からRNCでタップを奪いたい、その気持ちが強くて狙っていました。特に石橋選手は、ほとんど一本負けがなくて。そういう相手からタップを奪うのが、一番ゾクゾクするじゃないですか。

だからRNCを極めるための作戦を練っていたんですよね。自分は、どんな体勢からでもRNCを取れる自信があるんですよ。あの試合も、自分がRNCを取れるパターンに一つひとつハマってきて。あともう一つペースがハマれば取れるんだよなぁ、っていう時にちょうどそのピースが来たっていう感じでした」

――その石橋戦の勝利から次のタイトルマッチまで2カ月というショートスパンでした。

「別に期間が短いのは気にならなかったですね。石橋戦の勝ち方だったら、次は当然タイトルマッチでしょと思っていたので。あと小野島とは前の試合がドローで、俺の中では負けているドローでしたから。それでアイツ(小野島)がチャンピオンになって、やり返すチャンスが来るならショートスパンでも上等だよ、って考えていました」

――石井選手が負けていたと考える初戦と、再戦となったタイトルマッチでは何が一番違いましたか。

「パンチで安藤さんを下がらせたことで、俺って打撃できるじゃんと思ったんですよね。それで小野島との再戦は、ジャブをたくさん突くことができたのが、勝てた要因じゃないのかなって感じです。あの試合は完全に乗りだったんですよね」

――乗りとは?

「アイツが何をやってきても、俺のほうが上だからと思っていたので。その活路がジャブだったんです。また違う場所で対戦することがあったら、その時は活路が寝技になるかもしれないし、レスリングになるかもしれないし、蹴りになるかもしれない。たまたま、あの日の活路はジャブだったというノリです。相手のパンチも見えていたので、拳をおデコで砕いてやろうと」

――相手のジャブを額で受けて……ということですか。

「そういう閃きが来ました。試合後、相手は骨折していましたよね。試合中も明らかにパンチが弱くなっているのが分かったんですよ。これは握りこんでいないだろうなって。いつ骨が折れたかは分からないですけど、何度か『これは折れたでしょ』と思う時は何度かありました。手応えじゃなく、頭応えっていうんですかね(笑)」

――ただ、相手のパンチを額で受けに行くのはリスクもあります。自分から頭を前に出しているわけですから、それに気づいた相手がパンチの軌道を変えてきたら……。

「それをリスクだと思わないから、勝てるんじゃないですかね。自分は閃きを実行できるタイプの人間なので。閃きがあっても、リスクを考えて実行できない人のほうが多いと思うんですよ。でも自分は、閃きがあったらすぐに実行する。リスクと引き換えに、それがハマれば勝てる」

――今まで、その閃きと結果が結びついた試合があれば教えてください。

「よしずみ戦(2021年1月)の腕十字とか。野尻戦(2021年5月にドロー)で、おたつロックからのAJ・マッキーがやるネルソン(マッキーオーチン)は閃きでした。印象に残っているのは、その2試合です」

――試合中に閃きがあるということは、それだけ普段から世界中のMMAを見ているのですか。

「全然見ないですね。知り合いが出ている試合は見ます(笑)」

――えっ!? それで、なぜAJ・マッキーの技を……。

「偶然SNSで、試合のダイジェストを見たんですよ、アハハハ。あぁ、こういう技があるんだって。練習もしたことはなかったけど、それが試合で出ちゃうんですよねぇ」

――はぁ……。

「反対に、閃きがない時はクソ試合になっています。東京に来て1試合目のガッツ天斗戦(2019年7月に判定勝ち)とか、パンクラスの瀧澤謙太戦(同年11月、KO負け)は閃きが来なかったですね……」

<この項、続く

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DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC Shooto Shooto2022#04 Torao UFC ウリジブレン キック キャプテン☆アフリカ ダイキ・ライトイヤー パンクラス 中村倫也 修斗 加藤ケンジ 和田教良 奇天烈 小野島恒太 山本健斗デリカット 平川智也 森戸新士 石井逸人 野尻定由 野瀬翔平 長田拓也 飯田建夫

【Shooto2022#04】夏の大阪大会、追加カード。闘裸男で痛み分けの野尻と奇天烈が、青柳&和田と対戦

【写真】5月の闘裸男でドローだった野尻と奇天烈が、それぞれ青柳&和田と対戦する (C)TORAO

16日(木)、Sustainより7月3日(日)に大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで開催されるShooto2022#04の追加カードが発表された。

RIZINからの帰還組対決=ダイキ・ライトイヤー✖加藤ケンジ、環太平洋ライト級王者キャプテン☆アフリカとGladiatorのプログレス提供試合で森戸新士の極めを体感した長田拓也との一戦、さらにPOUNDSTORMで河名のマストのコントロールに封じ込まれた山本健斗デリカットが、フェザー級世界1位ながら2回戦で飯田建夫と仕切り直しの戦いに挑む。

そんな上位カードと新人王トーナメント、そして夏の大阪大会恒例になりつつあるCKC2022=キックのワンデートーナメントなどが既に発表されていた大阪大会に7試合が加わった。


うち唯一の3回戦が野尻定由✖青柳洸志のバンタム級戦だ。昨年のインフィニティリーグで準優勝。リーグ戦に出場した小野島恒太と石井逸人が環太平洋に絡み、それぞれがベルトを手にしたのとは対照的に、野尻は1月にUFCに向かってまっしぐら──の中村倫也に秒殺される。

5月には地元福岡の闘裸男で再起を目指し奇天烈と対戦もドローに終わった。福岡出身で同世代として注目を集めた野瀬翔平が、Road to UFCでは元UFCファイターのウリジブレンを倒して準決勝進出を決めたのとは対照的に、野尻は足踏み状態にある。

そんな野尻と対戦する青柳は2020年の連敗から、2021年は連勝で持ち直した。通算戦績7勝4敗1分もやはり昨年12月の大阪大会で平川智也を下した白星は大きく、勢いがついているはず。野尻としても、中村倫也戦で外れたボタンを掛け直すには、持ち味の組みとコントロールに通じる総合力をフル回転させたいところだ。

また野尻と福岡でドロー、2020年1月に青柳に勝利している奇天烈はパンクラス~DEEP、GLADIATORなど経て4月の四国FORCE大会で修斗初参戦&初勝利を挙げた和田教良と戦うことも決まっている。

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MMA MMAPLANET o Road to UFC Shooto Shooto2022#03 UFC 修斗 小野島恒太 石井逸人

【Shooto2022#03】新環太平洋バンタム級チャンピオン石井逸人がバックステージで話したこと。

【写真】悪ぶることが、自分を強く保つ方法論。これを機に弱さを見せることも強さに通じるという生き方をしても良いかと。何があろうと払拭できな過去は存在するのだから、未来を良くしていくのが彼の生きる道で。そうできる仲間が今の石井逸人には存在している (C)MMAPLANET

22日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto 2022#03のメインで、石井逸人が小野島恒太を下し修斗環太平洋バンタム級のベルトを手にした。

試合後の会見で石井は「重心を落としてフレームを創って組み対策をし、右回りに左ハイを合わせてくるので左を取ってストレートを打つ。そこが入れば、下から組んでくるので右アッパーを合わせようと思っていました。相手の右が見えたので、おでこで受けました。それで小野島選手は腕が折れたみたいです。おでこで受ける練習をしていました。カーフは凄く効いて、我慢していました(笑)」と小野島対策を話した。


今回はセコンドに就かなかった長南亮TRIBE代表と創り上げてきた作戦を実行した石井は今後に関して「安藤(達也)選手がRoad to UFCに出ないのなら、日本にいるならもう1回やろうという感じです」と語った。

そして新チャンピオンに「お客さんも友人も、チームメイトも目の前にいない状況です。素直にどのような気持ちですか」と尋ねると以下のような言葉が訊かれた。

石井逸人
「それ言われると俺、泣いちゃうから。勘弁してください(笑)。一番しんどい時に……しんどかった時に『辞めちゃダメだ』って言ってくれた人が自分の回りにいてくて……。俺はこの業界、めっちゃ大嫌いで、病んでいて。もう地元でサラリーマンをしようと思った時に『辞めちゃダメだ』って一生懸命に言ってくれたのが長南さんで……。

めっちゃしんどい時があって……。辞めなくて良かったです……。あのとき、俺のために必死になってくれて……ありがとうございます。やっと……やっと一個、ベルトを取れました。長かったス。アハハハ……本当に辞めなくなって良かったです……。こっちに来てからもしんどいことが多くて、辞めちゃったほうが楽だった。

(自業自得では?)そうスね(苦笑)。今になったら、あの時にこうすべきだったとかあります。やっぱり……。あのときはどうすれば良いのか、手段や方法を知らなくて……。こっちきてもしんどいことばかりで、辞めたいことなんていくらでもありました。でも色んな人と出会って、前の自分より強くなっている。方法と手段を身につけた。感謝とまでは言えないですけど、あの時の自分にも今となっては意味があったと思います。ありきたりですけど。今の俺だと、あの時の自分に『こういう方法があるよ』と言えると思います。

その分チョットだけ、チョットだけ大人になれたかなって。TRIBEに来て良かった。あの時に支えてくれた人に『ありがとうございます』と言いたいです。シンガポールで皆に出会って良かったです。助けて貰って……踏ん張った結果、少しだけ人生良い方に変えられた気がします。感謝しています」

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【Shooto2022#03】最終回にバックを奪った石井が小野島を下して環太平洋王者に、世界王座挑戦をアピール

【写真】最終回のテイクダウンとバックテイクが勝敗を分けた(C)MMAPLANET

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
小野島恒太(日本)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
石井逸人(日本)

石井が左ロー、小野島はスイッチしながらサークリングする。石井の右ローの打ち終わりに左フックを当てた小野島。石井は左ジャブを突く。小野島は右カーフキックを当てて、石井のワンツーをバックステップでかわす。右フックを振りながら組み付いた小野島は、右腕を差し入れて石井をケージに押し込んだ。左腕を差し返した石井が小野島をケージに押し込み、左ヒザを顔面へ突き上げた。石井は首相撲へ。小野島は支え釣りこみ足で石井のバランスを崩す。そして体勢を入れ替えた小野島、ここでレフェリーがブレイクをかけた。

再開後、石井の右ローに対して小野島が右フックを振るってから右カーフキックを当てる。石井の左ジャブがクリーンヒット、さらに左ローで相手のバランスを崩させた。小野島は石井の右ストレートに右を合わせる。石井の足払い気味のローでバランスを崩した小野島だったが、右カーフを当て、さらにプレッシャーをかけ続ける。石井はニータップから右腕を差し込んで小野島をケージに押し込み、初回を終えた。

2R、石井が右を伸ばす。小野島は左フックから右カーフ、さらに組みついて石井をケージに押し込んでいく。右腕を差し上げて、左腕をかけてハイクラッチに持ち込んだ小野島だが石井を倒すことはできない。ここでレフェリーがブレイクをかけた。石井の右フックをブロックした小野島、石井の左ローを捌いて自身は右カーフを当てる。石井がダブルレッグからケージ際へドライブ、シングルレッグに切り替えるもテイクダウンは奪えず。右腕を差し上げて小野島をケージに押し込む。

ケージを背負った小野島が石井の左足を取って体勢を入れ替えた。バックに回る小野島に対して、石井は右ヒジを入れる。離れた小野島。石井は左ジャブと右ローで追うも、小野島の右カーフがヒットする。石井は小野島の右前蹴りに右ストレートを合わせた。さらにパンチの連打が小野島の顔面を捉える。さらにダブルレッグで小野島に尻もちを着かせた石井、小野島はスクランブルから立ち上がり、そのまま石井をケージに押し込んだ。

最終回、石井が左ジャブから左ロー。小野島は右インローから右のカウンター、さらに左フックへとつなげる。石井は右クロスから左ジャブを当てた。石井の左ジャブと小野島の右カーフ、という展開のなか石井がステップを使い始めた。小野島は左ハイを繰り出すも、石井の右ストレートに阻まれた。石井の右ストレートに右ローを合わせた小野島、石井は左ジャブから右ストレートへ。小野島の右フックをかわしてパンチを当てたあと、ダブルレッグでテイクダウンを奪った。

小野島がフルガードから立ち上がろうとした瞬間、石井がバックに回る。バックグラブから足を差し入れる石井。反転した小野島はスクランブルに持ち込み、シングルレッグで石井に尻もちを着かせた。シングルバックからパンチを打ち込む小野島、石井は足を取りにいったが失敗。ガブった小野島に対し、石井は立ち上がり、両者はケージ中央で打ち合いへ。小野島は相手に来いとアピール、石井も気迫の表情でパンチとローを繰り出し、試合終了のホーンを聞いた。

判定をモノにして王座を獲得した石井は、もう一本のベルト=世界王座挑戦をアピール。この日ツイキャス中継の解説を務めていた世界王者の安藤は「僕は世界(海外)で戦いたいから、修斗が防衛戦を組むのかどうか分からないんですけど……」と濁した。

石井はTHE1.TVの大会MVPを獲得、インタビューでは次に対戦したい相手として、改めて世界王者である安藤の名を挙げた。対する安藤は海外プロモーションと交渉する意志を示しており、今後のバンタム級戦線の動向が注目される。


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【修斗】速報中! PROFESSIONAL SHOOTO 2022 Vol.3

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今日は修斗の日。後楽園ホールでプロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2022 Vol.3が開催されます。今大会はこれまで無料で中継していたABEMAの配信がストップ。代わりにツイキャスが有料でPPV配信するという新たな試みで行われます。新たな配信スタイルはファンにどう響くのか。大会的には小野島恒太(Combat Workout Diamonds)×石井逸人(TRIBE TOKYO MMA)の環太平洋バンタム級チャンピオンシップがメインマッチ。さらに派手な打ち合いが期待される新井丈(キングダムエルガイツ・和術慧舟會HEARTS)×黒澤亮平(パラエストラ松戸)の一戦も妙味。今宵も電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。
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【Shooto2022#03】久遠と対戦──澤田千優「レスリングと空手が結びついて動きやすくなっています」

【写真】 取材後、「レスリングで勝ちなさい。ただし澤田千優のレスリングにはパンチと蹴りがある」と岩﨑氏がいえば、AACCの阿部裕幸代表が「それが古代のパンクラチオン」と言葉を続けた(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#03で、澤田千優が久遠と対戦する。

キッズから高校、大学とレスリングで活躍し、兄・龍人の後を追ってMMAに転じた澤田千優。プロ3戦目を前に、MMAファイターとして打撃の成長のために取り組む剛毅會空手の稽古後に、初インタビューを試みた。


――千優選手がアマ修斗で勝った時に、お兄さんの龍人選手が「大学も出ているのだし、MMAなどせずに普通に働いてほしい」と言っていました。千優選手はなぜMMAをしようと思ったのですか。

「大学を卒業してからMMAをしたくなったわけではなくて、中学の時からなんです。AACCでずっと身近に藤井(恵)さんや(浜崎)朱加さん、勿論りゅうりゅうがいたから……というのはあります」

──りゅうりゅうというのは、龍人選手のことですね。

「ハイ。上にもお兄ちゃんがいて……真ん中のおにいちゃんのことはりゅうりゅうって呼んでいます」

──……なるほど。そして龍人選手の影響もあり中学の時から、MMAはしたかったと。

「ハイ。高校に進学せずにMMAをやりたいと両親に伝えたら『バカなことを言わないで。勉強ができないんだから、レスリングで高校に行きなさい』と説得されました。それにMMAでトップにいくには、レスリングでしっかりと頑張られないと中途半端になっちゃうから、レスリングで行けるところまで行こうと思ってレスリングの方に進みました。

でも節目になるとMMAがやりたくなって。『MMAをしたいから大学には進みません』と言った時も家族会議をして、やっぱり『レスリングで行けるところも行くべき』という風に説得されました。そこまでやり切ったら、私もMMAでレスリングを生かしきれるんじゃないかなって思いました」

──結果、レスラー人生で全日本2位、全日本学生2位、社会人優勝、アジアジュニア2位など輝かしい結果を残しています。

「でも大学を卒業してからは就職して……。今も働いているところなんですけど、『やっぱりMMAをやりたいんだよね』って一番上のお兄ちゃんに相談したら『今からでも遅くないじゃない?』って言われて。もちろん、りゅうりゅうは反対しているので、そのことも伝えても『アイツのことなんて放っておけ。自分の人生だし、関係ないよ。他に誰が反対している?』と言ってもらえたので頑張ろうって思いました」

──大学までレスリングを続けているとMMAに転じても運動神経と体力、それとレスリングの技術だけでそこそこ行けることはなかったですか。

「それこそレスリングを軸に戦うと、アマ修斗で勝てました。でも、もっと強い人達と練習しているので、そんなに甘くないことは自分でも理解しています。りゅうりゅうがやられていたり、他のレスリング上がりの人も練習でやられているのを見ているので。レスリングだけじゃ勝てないから、岩﨑先生に打撃を習うようになりました(苦笑)。

レスリングはこのままキープで良いので、MMAができるようになりたいです。打撃は全く知識がないですし、見様見真似でやると何も理解できない。だから、ちゃんと教えてくれる人が私には必要だと思って……。でも一から学ぶ……腑に落ちるというか、納得できる伝え方をしてもらえないと全然身にならなくて」

──ボクシングやキックボクシングを習うことが主流だと思いますが、そこで剛毅會の空手を習おうと思ったのは? サンチンをやっていると白い目で見られることもあるかと思います。

「先生が時々、教えてくれてことが腑に落ちて。先生に教われば間違いないかなと思いました。空手を学ぶことは全く抵抗なかったです。一番近くにいる先生でしたし」

──効果の程を何も疑うことなく?

「ハイ」

──なるほど、それは身に付きやすいですね。他の打撃の経験がある方が、岩﨑空手は素直には入ってこないかと思うところもあるので。

「先生はレスリングも好きなので、レスリングの動きでアドバイスをしてくれたり、そこはとても入ってきやすいです」

──腑に落ちて、身についているという実感はありますか。

「拳(ケン)の強さとか、体重の乗せ方という部分で感じられます。レスリングと空手は似ていないんですけど、結びついて動きやすくなっています」

──去年の11月の中村未来戦での左の突きを見た時に、あれっ……剛毅會空手だと思いました。

「あの時はもう指導を受けていました(笑)。あれは観客席から『止まれ』、『手だけ伸ばせ』って先生の声が聞こえて。『動くな』と。その声に従っただけなんですけど、あとから『基本稽古をやっていないと出ない動きだから』と説明してもらいました。

その後に下がって打つというのを教わったのですが、あの時は止まって打つことを稽古していました。その止まって打つのから、距離を取って少し下がって打てるようになってきまいた。きっと他の打撃を知らないので、体に入りやすかったと思います。

それにやっていると、レスリングと空手が近くなってきたような気がします。距離感は違うのですが、私はボクシングとかキックのように打撃を打とうとすると、重心が上がってフワフワしてしまうんです。『フワフワ』するなって先生に指摘されます。その時はテイクダウンもダメで、蹴りもダメなんです。

でもレスリングでテイクダウンに入れる構えだと、空手の突きがスッと出て。足もパッと強いのが出せて……『あっ、こういうことだ』と身に入ってきました」

──対戦相手の久遠選手、あの優秀なストライカーを相手にMMAで戦ううえで自信の方は?

「今、教えてもらっていることを出せたら間違いはない。間違ったことを教えてもらっているのではないので、間違ったことはしない。そういう自信はあります。もちろん、勝つんですけど。間違っていない自信はあるので、そこを如何に試合で出せるか。

MMAの経験値が違うので、何をしてくるのか分からない怖さはありますが、試合の経験数は自分もレスリングをずっとしてきたので……。MMAは2試合しかやっていないので、それでも緊張してしまうと思うけど、教えてもらったことがちゃんと出せれば間違いはないという自信はあります」

──ところで下らない質問ですが、龍人選手をライバル視していますか。

「舐められたくないというのはあります。誰も言わないけど、りゅうりゅうが一番格好良いと思っていて大好きだし。だから舐められたくないし、負けたくない。格好良いところを見せたいです。りゅうりゅうに恥ずかしくない戦績を残したいと思っています。

まだ認めてもらえていないというのを感じているので、もっと頑張らないといけないと思います」

──では最後に、次の試合でどのようなMMAを見せたいと思っているか意気込みの方をお願いします。

「まだ3戦目で、MMAというには不十分ですけど、やっていることをしっかりと出して──少しでも前の試合より成長したなと思えるように頑張ります」

■視聴方法(予定)
5月22日(日)
午後5時50分~ Twit Casting LIVE
             
■Shooto2022#03

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 小野島恒太:61.2キロ
[挑戦者] 石井逸人:61.2キロ

<ストロー級/5分3R>
新井丈:52.2キロ
黒澤亮平:52.2キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:60.9キロ
齋藤翼:61.25キロ→61.2キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
久遠:47.6キロ
澤田千優:47.4キロ

<ストロー級/5分2R>
木内“SKINNYZOMBIE”崇雅:52.2キロ
阿部マサトシ:52.2キロ

<バンタム級/5分2R>
榎本明:61.1キロ
ガッツ天斗:61.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.7キロ
須藤晃大:56.7キロ

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇:61.2キロ
川北晏生:61.2キロ

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【Shooto2022#03】石井逸人の挑戦を受ける環太平洋バンタム級王者 小野島恒太「自分にはないセンスが」

【写真】前回の試合と違い3R、両者揃ってこの間の成長が問われる試合となる (C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#03のメインで、修斗環太平洋バンタム級王者の小野島恒太が、石井逸人を挑戦者に迎えて初防衛戦を行う。
Text by Shojrio Kameike

今年1月に藤井伸樹を判定で下して環太平洋のベルトを巻いた小野島と、石井は2020年8月にインフィニティリーグで対戦し、ドローに終わっている。前戦から約2年――その間に修斗世界バンタム級の王座は、岡田遼から安藤達也に移った。大きく動き始めた修斗バンタム級で、小野島が目指すものとは何か。


――環太平洋のベルトを獲得してから約4カ月が経ちました。小野島選手の気持ちや生活の面で、何か変化はありましたか。

「自分は試合前から、何も変わらないだろうなぁと思っていたんですよ。8年前にベルトを獲れなかった悔しさからMMAを続けていたところがあるので、そういう意味ではホッとしたというか。毎日飲むコーヒーの味のレベルが上がったと思います(笑)」

――朝起きて飲むコーヒーが美味しい。それは一番幸せな時間の一つではないですか。

「そうなんですよね。他の人からの評価に興味がないわけではないです。でも、そういった評価を意識してMMAを続けてきたわけではないので。自分の中で、一つ目標を達成した。それ以外では特に変化もないです。逆にベルトを獲ったことでMMAへのモチベーションが下がることもなく、今も淡々とMMAをやっていますね」

――ベルトを獲得したことで「もうこれでいいかな」という気持ちは起きなかったのですね。

「全然そういう気持ちはないです。むしろ修斗の環太平洋のベルトを獲ったからといって――こう言っては何ですけど、世界のベルトではないですからね。今の目標の一つが、世界のベルトを巻くことです。僕は自分のMMAの完成度を高めるために続けているので、一つひとつその完成度を、ベルトという形として証明していきたいです」

――自分のMMAの完成度について考えた場合に、何をもってゴールとするかは難しくはないですか。

「ゴールはないようなものですからね……。正直、自分も年齢が年齢なので、いつ最後の試合になってもおかしくないと思っています。それは体の怪我なのか、それとも心が『これ以上はキツい』と思うのか。今もキツいことはキツいですよ。楽しいけど、シンドイこともありますし、生活を犠牲にするところもあるので。いつ現役生活が終わっても……という気持ちは持っています」

――……。

「もう今からUFCに行ってどうこう、と口にできる年齢でもないですし。でも、そういう若い選手が抱く夢とは別に、まだ自分に伸びる余地があるなかで、自分自身のMMAの完成度を高めていくことが楽しいんです」

――なるほど。すると前回の試合は、自分にとってはMMAとしての完成度が高まった試合だったと思いますか。

「そうですね。高まるように頑張って……頑張ったけれども、自分はまだまだだなって思わされた試合でした(苦笑)」

――どのような点が、まだまだと感じられたのでしょうか。

「自分はKOや一本でフィニッシュするタイプではないと思います。実際、フィニッシュしている数も少ないですよね。まず勝つことを目指して、どうやったら勝てるかということを考えています。そのうえで前回の試合は、自分の完成度が低くて相手をコントロールしきれていなかったり、相手にバックを取られてしまう場面もありました」

――試合では相手に何もさせずに勝つことが理想なのですか。

「それが理想ではあります。チャンピオンクラスやランカークラスに、そういう試合ができるのは理想です。なかなか難しいですけど」

――対照的な内容として、3月の世界チャンピオンシップはKO決着となりました。修斗の世界王座を目指すのであれば、あの試合はどのように見ましたか。

「やっぱり安藤選手の武器――切れ味鋭い打撃が生きて、まさに持っている選手なんでしょうね。もちろん本人の努力もあるでしょうし、すべて含めて持っている選手だということですよね。特に安藤選手は、自分にない武器を持っている選手だと思います。反対に――分かりづらいところなんですけど――僕は安藤選手が持っていない武器を持っていると思っています。今回対戦する石井選手もそうですよね」

――というと。

「石井選手は僕と比べると、鋭い武器を持っています。しかも能力が高い武器を持っていて」

――その石井選手とは一度、2020年8月に対戦しています。インフィニティリーグということで2R制、結果はドローでした。

「あの試合に関しては、自分の悪いところが出ました。試合中に自分の中で勝手にポイントを計算していたんです。それで今ポイントを取っているなと判断して……その点は反省しています。あの試合を通じて、もっと自分の完成度を高めていこうと思いました。具体的に言えば、テイクダウンしたあとも展開を作っていこうと考えた試合でしたね。

あの試合で評価されずドローになったからこそ、そういう部分を鍛えようと思うことができたんです。おかげで以降の試合では、勝つために自分がもっと決定的な場面を作るように努力し始めました。その意味で、自分にとっては大きなキッカケになった試合でした」

――ポイントを取ったと思ったことで、自分の動きを抑えてしまったのでしょうか。

「抑える部分というよりは、もう一歩踏み込まないというか。相手も強い選手なので、踏み込みすぎると危ないと思っていました。それはグラウンドでも、スタンドでも。そこで自分としては、リスクを冒さない戦い方に寄っていたと思います」

――インフィニティリーグでは、続く野尻定由戦がドローでした。以降の小野島選手は、組んでも寝かせても手を止めない、よりノンストップファイターになったと思いますが、それは石井選手との初戦の判定結果があったからなのですね。

「石井戦と野尻戦がドローという結果になり、その結果が一番生かされたのはRoad to ONEの試合だったと思います。ダメージ優先というONEの判定基準もあったので、よりダメージを与えていく戦い方に繋がっていきました」

――結果、MMAゾンビと呼ばれる藤井選手を相手にノンストップで攻めることができていました。約2年前の初戦から、そのように小野島選手が成長してきたなかで、対戦相手の石井選手はどう変化したと思いますか。

「石井選手については、田丸戦から注目して見ていました。すごく動きのある良い選手だなと思っていて。試合前だから、あまり相手のことは褒めたくないんですけど(笑)」

――アハハハ。しかし、褒めざるを得ない選手であると。

「自分にはないセンスがありますよね。極める力や、投げる力に関して切れ味鋭い部分がある選手です。若いからか、フィジカル面も充実してきて。あとTRIBEでトップ選手たちと練習している部分も強いのかなと思います。そういう良い環境で揉まれて、強くなっている印象があります」

――では現在、小野島選手はどのような環境で練習しているのでしょうか。

「練習会やプロ練習のようなものに参加するというよりは、スパーリングパートナーに来てもらって、マンツーマンで練習することがメインになっています。

今のスパーリングパートナーは、パンクラス王者の中島太一選手です。お互いチャンピオンになる前から一緒に練習していて、中島さんもチャンピオンになったので嬉しいです。他にも元ONE世界王者の猿田(洋祐)さんとか。猿田さんもONEのチャンピオンになる前から一緒に練習していました」

――練習会やプロ練習など集団で練習するよりも、マンツーマンでの練習することのメリットは何なのでしょうか。

「集団で練習することも大事だと思います。自分も、もともとは出稽古させていただいたりしていましたから。でもマンツーマンでより深く技術を研究し、お互いにアドバイスして、お互いに感じたことを伝え合う。次にまた同じ人とスパーリングをして……という練習で突き詰めていくなかで、どんどん完成度が高まっていくのかなと思っています。

初めての方とのスパーリング、慣れていない方とのスパーリングだと、どうしても遠慮が出でしまったりすることがあるんですよね。対してマンツーマンのほうが運動強度というか、練習の質が上がってくるのかなっていうメリットはあります」

――なるほど。それとベルトを巻いた直後に、次に対戦したい相手として手塚基伸選手と中村倫也選手の名前を挙げていました。いずれも試合が実現しなかったことについては、どのように考えていますか。

「1月16日の時点で誰と戦いたいかと言われたら、手塚選手と中村選手ではあったんです。あの時点で3月や5月の試合が決定すれば、ですよ。でも3月に石井選手が石橋(佳大)選手に一本勝ちしましたよね。石橋選手は、ああいう負け方をしたことがなかったと思うんです。だから石井選手が石橋選手に勝った時点で、次は石井選手とやるべきじゃないかと思いました。石井選手の挑戦を受けないと、チャンピオンじゃないでしょって」

――そうだったのですね。今回は再戦となりますが、前戦とはまったく違うものになると思いますか。

「意外と全然違う展開になるんじゃないでしょうか。お互い狙っているもの、やることっていうのは、あまり変わっていないと思います。石井選手は打撃でペースを握って、グラウンドに持ち込んで自分のペースで試合を握りたいでしょうし、それは自分も同じです。ただ、自分のペースに持ち込めなかった時に、スタンドかレスリングの展開になるのか、グラウンドになるのかはフタを開けてみないと分かりません。でも、どんな展開になっても自分は大丈夫です」

――そのように冷静に分析できるということは、自身の中で試合に向けて出来上がっているということなのでしょうか。

「はい。試合はフタを開けてみないと分からない、神のみぞ知る部分が多いですよね。でも、どうなっても大丈夫なように対策はできています。今は自分も世界ランキング1位ですし、この試合に勝ったら次は世界チャンピオンシップだと思っています」

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【修斗】5.22後楽園ホール ABEMA中継なし ツイキャスPPV配信!

5月22日に後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦PROFESSIONAL SHOOTO 2022 Vol.3。小野島恒太(Combat Workout Diamonds)×石井逸人(TRIBE TOKYO MMA)の環太平洋バンタム級チャンピオンシップなど好カードが発表されていますが、昨日になって同大会がツイキャスでPPV配信される事が公式Twitterで明らかになりました。

ツイキャスで配信されるという事は、これまで無料配信していたABEMAでの中継がないという事。その後、ABEMA格闘ch エグゼクティブプロデューサー北野雄司氏もTwitterを更新。ABEMAでオンエア出来なかった苦しい胸の内をツイートしました。

ABEMAの登場以来、無料中継が完全に標準になっていましたが、他の格闘技イベントはほぼ有料配信。そもそも中継を入れてくれて、生観戦出来るだけでもありがたい。それだけにツイキャスでのPPV中継は個人的には違和感はありません。むしろ今まで無料で中継してくれてすみません、、、ありがとうございますという気持ちです。

少し気にしているのはPPV化が今回だけなのか、今後も継続されるのか。格闘技への出費に財布の紐が相当緩いマニアならまだしも、ちょっと興味を持ったライトなファンには3500円はやや敷居が高い金額。MMAの浸透、修斗の普及という点でABEMAの無料配信の功績は見過ごせません。今後のABEMAの対応に注目です。
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【Road FC60】キム・スーチョル✖パク・ヘジン=タイトル戦&リベンジ。山本誠悟も6勝0敗のホープと対戦

【写真】序盤は攻勢だったスーチョルは、初回の一本負けに呆然としていた(C)ROAD FC

韓国のROAD FCが4日(月・現地時間)、5月14日(土・同にテグ広域市のテグ体育館でRoad FC60の開催と対戦カードの発表を行っている。

昨年9月以来、実に8カ月振りのイベントでは前回大会の再戦、Road FCフェザー級選手権試合=王者パク・ヘジン✖キム・スーチョルが組まれた。前回、両者は王座決定戦で戦い左フックでダウンを喫したキム・スーチョルが、パク・ヘジンのギロチンに下っている。


このフェザー級以外にバンタム級もタイトル戦=王座決定戦が組まれた。韓国MMA界の未来といっても過言でなかった完成度の高さを誇るキム・ミンウは、パンデミック発生前の2019年11月を最後に防衛戦を行っておらず、契約満了を迎えて王座返上に。

「長かった」とSNSに投降したキム・ミンウの今後が気になる一方で、彼の返上したベルトを賭けて5月大会ではムン・ジェフンとジャン・イクファンが戦うことになった。

ともにキム・ミンウに敗れている元タイトル・コンテンダーで、新鮮味は欠けるが現有勢力のなかで実績重視でタイトル戦に抜擢されたという見方もできる。

さらに山本聖悟がキム・ソンオの名でイ・ジョンヒョンと戦うフライ級マッチも明らかとなっている。

山本もコロナ禍でプサンから帰国し、DEEPとRIZINへの出場がROAD FCから認められているなかで兄と慕う秋山成勲プレゼンツのRoad to ONEにも出場──も、村元友太郎、藤田大和、小野島恒太に敗れ3連敗中だ。

対戦相手のイ・ジョンヒョンは、コロナ禍でRoad FCがAfreeca TVと共催してきた寝技限定のモディファイドMMAルールで経験を積み、Road FC59でのKO勝ちと合わせて現在6勝0敗のホープだ。とはいえ、その対戦相手は無名の選手ばかりだったので現地ではイ・ジョンヒョンにとって初試練到来という風にも捉えられている。

山本として、実戦だけでなく練習で経験してきた殴り合い上等でないMMAを消化し、いかに打撃の強さを見せるか。この2年間を確認する試合といえる。

また今大会ではボクシング戦が組まれ、クォン・アソルがソル・ヨンホと拳を交える。ご存知、元Road FCライト級王者のクォン・アソルに対するソル・ヨンホは──これもAfreecaとRoadが手を組んで展開したネット配信によるリアリティTV=ファイトクラブの優勝者で、もとは釣りを題材としたYoutuberとのこと。

この試合を組むことに、現地のメディアも賛否両論となっており、真っ向から批判している専門媒体もあるようだ。

1月のRoad to BRAVE後、急激なコロナ拡大が影響したか、音無しの構えだったK-MMA界。しかし4月はBRAVE CF58の前日にAngel’s FC、5月にはこのRoad FC60 以外もDouble GFCのイベントも控えており、ようやく賑やかさが戻って来そうだ。

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