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【ONE FF15】右でナシューヒンをKOしたジャン・リーポンは「グラップリングでも」と青木真也戦を熱望

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
Def.1R3分18秒by TKO
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

いきなり左を当てたナシューヒンが、左ミドルを蹴る。ジャン・リーポンは右ロー、圧を掛けるナシューヒンは左リードからダブルレッグに出てテイクダウンへ。ロープを背負い、エプロンに手をついて耐えたジャン・リーポンがスタンドに戻る。ナシューヒンが右ハイ、ジャン・リーポンが右カーフを連続で蹴る。ナシューヒンも右ローを返し、右オーバーハンドから左を当てる。ジャン・リーポンは右前蹴り、ナシューヒンも同じ蹴りを見せた直後に右を打たれコーナーに詰まる。

追い打ちをかけるジャン・リーポンに対し、ナシューヒンも拳を振るうがダメージが残っているのは明白だ。ジャン・リーポンは再び右を打ち抜く。腰が落ちたナシューヒンはロープの反動で跳ね返ってきたところで、もう一発右を決めたジャン・リーポンはダウンを奪って、パウンドの連打で勝負を決めた。

「彼は凄くタフだから、KOできたことを凄く驚いている。彼の乱打戦に飲み込まれないよう我慢して戦い、その機会が訪れるのを待っていた。テイクダウンにくることも分かっていたよ。次? トップ5、シンヤ・アオキと戦いたい。彼がMMAで戦いたくないからグラップリングでも戦いたい。MMAを始めた時、彼のことが好きでずっと見ていたんだ」と話したリーポンは5万ドルのボーナスに大興奮だった。


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【ONE FN15】暫定フェザー級王座決定戦は、実はパンチのタン・リー✖足・ヒザ・拳の連動フレイマノフ

【写真】どちらがコーナーに詰まるのか。そんな見所もある(C) ONE

7日(土・現地時間)、ONE Fight Night15「Le vs Freymanov」がタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催される。日本からMMAで手塚裕之、青木真也がグラップリング戦に出場する今大会は、10試合中MMAが5試合組まれている。
Text by Manabu Takashima

10日間のショートノーティス出場となる手塚はジン・テホと戦い、全ストロー級王者ジョシュア・パシオの再起戦=マンスール・マラチェフ戦。若松佑弥に敗れたフー・ヨンが、インドネシアのレスラー=エコ・ロニ・サプトラと戦う一戦など興味深いカードが続くMMAマッチ、とりはメインイベント=ONE暫定世界フェザー級王座決定戦=タン・リー✖イリャ・フレイマノフ戦だ。


7月15 日のバンコク大会で王者タン・カイに、前王者タン・リーが挑む──タン・タン対決第2弾は、チャンピオンのヒザの負傷で延期となり、すぐに回復とならなかったため暫定王座が認定されることとなった。

今回のタイトル戦、タン・リーにとっては昨年8月にベルトを失って以来の実戦となる。フレイマノフのこの間に元二階級王者のマーチン・ウェン、草原の豪腕シネチャグタガ・ゾルツェツェグをTKO、そしてRNCで破っている。

オーソ基調のスイッチヒッターのフレイマノフは、蹴り終わりで構えを変えてパンチに繋げる動きに長けている。同様の動きはパンチへの連係だけでない。スレイマノフは蹴りからヒザ蹴り、そしてウェンに決定的なダメージを与えたヒザ蹴りからストレートというバラエティに富んだ足、ヒザ、拳のコンビネーションを有している。

このスイッチはテイクダウンにも応用でき、対戦相手からすればフレイマノフの攻撃は非常に予期しづらい。その一方でテイクダウンディフェンスにも長けており、倒されてからはスクランブルよりも背中をつけて極めとスイープの連係プレーも得意な流れといえる。

そんな万能ファイターのフレイマノフだが、シネチャグタガ戦では下がったところを追いかけて左を被弾したシーンがあった。この動きを見る限り、誘って左ミドルから左の追い突き、右の返しのフックというタン・リーの鉄板パターンにハマるケースも十分にあり得るだろう。

とはいえ、下がる相手に対してフレイマノフは圧倒的な強さを発揮するファイターだけに、タン・リーとしてはより中に入る打撃戦を繰り広げたいところだ。そこから組み&柔術もタン・リーにとってオプションの一つではあるが、組みぎわにスピニングバックエルボーを合わせる達人系の技を持つのが、フレイマノフ。

一点、タン・リーもスイッチヒッターだが、前手のパンチは粗く、奥手は真っ直ぐ綺麗に相手を射抜くシーンをたびたび見せてきた。これは左右どちらにも関係なく、大きな振りで釣って、奥からのストレートを打ち抜くという計算に基づいた攻撃手段のように感じられる。

武器の多さでフレイマノフ有利と予想される一戦をひっくり返すことができるタン・リーの攻撃は、このスラッピーな右からシュアな左ストレートと、蹴り&追い突きから&返しのフックというコンビだ。

それでもフレイマノフは常に蹴りと拳が連動しており、乱打戦になるとパンチに頼りがちになるタン・リーと勝負どころで差が出ることが十分に感がられる。結果、やはりフレイマノフに分がある暫定王座決定戦といえよう。

■放送予定
10月7日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ムエタイ121ポンド契約/3分3R>
ペッディージャー・ルクジャオポーロントン(タイ)
セレステ・ハンセ(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<ムエタイ174.5ポンド契約/3分3R>
バムパラ・クヤテ(フランス)
シャキル・アルテクレティ(イラク)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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【ONE FN15】タワンチャイがカード変更前に語ったこと「ONEでは純粋に勝ち負けを争うことができる」

【写真】スーパーボン戦は延期となったタワンチャイだが、彼が語ってくれたことをぜひ試合前に読んでいただきたい (C)TAKUMI NAKAMURA

7日(土・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night 15。今大会でタワンチャイ・PK・センチャイがジョー・ナタウットと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初ONEムエタイ世界フェザー級(70.3キロ)王者のタワンチャイはスーパーボン・シンハ・マウインとの防衛戦を予定していたが、スーパーボンの負傷欠場により延期。米国在住のムエタイファイター=ナタウットとのワンマッチに変更となった。

2021年のONE参戦以降、シッティチャイ・シッソンピーノンにスプリット判定で敗れた以外はすべて勝利を収めているタワンチャイ。しかも判定勝利はペットモラコット・ペッティンディー戦のみと圧倒的な強さを見せている。スーパーボン戦は延期となったが、スーパーボンを含むフェザー級のトップ選手たちとの対戦が期待されていることは変わらない。

今回のインタビューはスーパーボン欠場前の9月9日に行われたもので、スーパーボンとの対戦だけでなく、ムエタイの中量級を取り巻く状況、賭けの対象からスポーツへと変わりつつあるムエタイについても及んだ。MMAPLANETとして伝えたいことが詰まっている――そんなタワンチャイのインタビューをお届けしたい。


――前回8月ONE Fight Night 13でのダビッド・キリア戦は左ミドルでキリアの腕を壊してTKO勝利という試合結果でした。あの試合を振り返っていただけますか。

「彼はもともとパンチャーなので腕を蹴ることが作戦だった。その作戦通りに勝つことができたと思う」

――ヨーロッパをはじめタイ以外の選手はミドルキックををヒザ・足でカットするのではなく、腕でブロック選手が多いです。そういう選手はずばり戦いやすいですか。

「特にそういう相手が戦いやすいというわけではないよ。選手は皆それぞれファイトスタイルを持っていて、キリアはパンチを使う選手だから腕が上がる傾向がある。だから腕を蹴ろうと思ったに過ぎない。もしキリアとは違うタイプの選手が来たとしても、自分はその選手に合わせた対策を練って戦うことができる」

――ONEのワンマッチは3Rで試合時間が短いですが、それでも蹴りを効かせる自信はありますか。

「自分にとって蹴りはメインの武器であり、キリア戦で蹴りを使ったのは彼がパンチャーだからだ。彼はいつもパンチで相手をKOしようとして前に出てくる。だから僕は自分の距離を大切にして、キリアが前に出てこられなように蹴りを使ったんだ」

――日本では3R制は蹴りよりもパンチの方が有効だという考えも多く、パンチ主体になる選手が多いです。タワンチャイ選手はそれについてどう思いますか。

「それも人それぞれの問題だと思う。自分は3Rの戦い方にアジャストすることは難しくないし、蹴りで勝つことが不可能だとも思っていないよ」

――では次戦についても聞かせてください。スーパーボン選手にはどんな印象を持っていますか。

「彼はとてもいい選手で技も多彩だ。ファイトIQも高いし、見栄えのいい試合もできる。彼と戦うことが楽しみだよ」

――スーパーボン選手も蹴りが得意なテクニシャンで、日本のファンは2人の試合がハイレベルな技術戦になることを期待しています。タワンチャイ選手はどんな試合になると予想していますか。

「本当にいい試合になると思うよ。お互いアグレッシブで攻め合うと思うから、みんなにはこの試合を楽しみにしていて欲しい」

――これまでタイの中量級(70キロ)以上の選手はタイで活躍する舞台がなく、タイ以外で戦わなければ注目を集める・稼ぐことが難しい状況でした。そのなかでONEが70キロの選手を世界中から集めて、試合を組んでいることをどう感じていますか。

「すごく良いことだと思っている。ONEのおかげで我々の階級の選手たちは海外に行かなくていいし、タイにいたまま階級を変えることなく海外の強豪と戦えることは喜ばしいことだよ」

――同じ階級のシッティチィがONE Friday Fights 32でイランのモハメド・シアサラニにダウンを奪われて敗れる波乱が起きました。タワンチャイ選手から見て、タイ以外の選手のレベルは上がっていると思いますか。

「ここ数年でタイ以外の選手のレベルはものすごく上がっていると思う。多くの選手がムエタイの流儀を学び、強くなっていることを感じている」

――ムエタイを取り巻く環境についても聞かせてください。ルンピニースタジアムでONEが毎週大会を開催し、ラジャダムナンスタジアムでもRWSがスタートしました。ムエタイ=賭けという状況が変わりつつあると思います。タワンチャイ選手はこれについてどう感じていますか。

「ムエタイがギャンブルからリアルスポーツになることは本当にうれしいよ。ギャンブルの対象としてお金が関わると、色んな人たちが試合に絡むようになるんだ。でもムエタイがリアルスポーツになれば、そういったことがない。選手は純粋に自分のスキルで勝ち負けを争うことができる。本当にムエタイが良い方向に向かっていると思う」

――例えば今の若い選手・人たちもギャンブルとしてのムエタイよりもスポーツとしてのムエタイに興味を持っていますか。

「絶対的にそうなっていると思う。ここ数年でムエタイがギャンブルからスポーツに変わり、間違いなくタイの若い人たちはムエタイに興味を持つようになった。ムエタイがスポーツになることは非常にポジティブなことだし、選手のキャリアそのものもポジティブにしてくれると思う。多くのタイ人はムエタイが賭けの対象ではなくなることを歓迎しているよ」

――今回はご自身の試合だけでなく、ムエタイの現状についてまで話を聞かせていただき、ありがとうございます。試合を楽しみにしています。

「アリガトウゴザイマス!」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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【ONE FN15】急遽タワンチャイと対戦。米国在住ムエタイ戦士・ナタウット「焦ることも、驚くこともない」

【写真】インタビューもすべて英語、淡々と試合に向けて意気込みを語ったナタウット (C)TAKUMI NAKAMURA

7日(土・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night 15。今大会でジョー・ナタウットがタワンチャイ・PK・センチャイがと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初ONEムエタイ世界フェザー級王者タワンチャイ×スーパーボン・シンハ・マウインのタイトル戦が予定されていたが、スーパーボンの負傷欠場により延期。ナタウットがタワンチャイとワンマッチで対戦することになった。

ナタウットは活躍の場を広げるべく、2014年から米国Lion Fightに参戦。そのまま米国に移り住み、ONE契約後も米国に拠点を置き続けている。急遽決まったタワンチャイとの対戦を前にしても「一つの試合がブックされて、それを戦うだけ」と泰然自若に語った。またナタウットに米国のムエタイ事情も訊いた。


――スーパーボン選手の欠場により、急遽出場が決まりました。試合に向かた準備やコンディションはいかがですか。

「ショートノーティスで戦うことは分かっているし、ずっと練習は続けていた。彼と戦う準備はできているよ」

――対戦相手はONEムエタイ世界フェザー級王者のタワンチャイです。

「相手がタワンチャイだからと言って焦ることもないし、驚くこともないし、興奮することもない。一つの試合がブックされて、それを戦うだけだよ」

――対戦相手としてタワンチャイにはどんな印象を持っていますか。

「彼はとてもいいファイターだよ。みんなが知っている通り、蹴りが強い。でもそれ以外の印象は特にないね」

――彼はONEの現役チャンピオンであり、この階級のトップ選手ですが、特別な選手だとは思っていないですか。

「ONEには世界から強いファイターたちが集まっていて、彼はそのなかでチャンピオンになっている。それだけ彼はすごいファイターだと思う。ただしONEで戦うファイターは全員素晴らしいファイターだ」

――ナタウット選手は2014年~2017年まで米国のLion Fightに参戦していて、当時から米国に拠点を移して、現在も米国在住なんですよね。

「試合の機会を求めて米国に住むようになった。今は生活も、トレーニングも、仕事も、すべて米国が拠点になっている。だから試合が決まると、試合ときに米国から移動しているよ」

――タイの中量級(70キロ)以上の選手はタイで活躍する舞台がなく、タイ以外で戦わなければ注目を集める・稼ぐことが難しい状況だったと思います。それもあって米国に活動の拠点を移そうと思ったのですか。

「僕がアメリカに住んだのは試合のためだけでなく、それまでとは違う人生を送りたいと思ったからだ。強いファイターであれば、世界中どこにいてもオファーが来るし、活躍の舞台があると思う」

――米国を中心に活動しているナタウット選手ですが、最初にONEからオファーを受けた時の心境はいかがでしたか。

「今ムエタイに関してはONEが世界で一番大きな組織だから、そのONEからオファーがあるんだったら、自分もそこに飛び込みたいと思った」

――米国ではファイターとしての活動以外に指導もされているのですか。

「ムエタイを指導することがメインの仕事だ。色んな街を渡り歩き、あらゆる目的の生徒にムエタイを教えているよ」

――米国ではムエタイの試合・大会はどのくらい行われているのですか。

「米国でもプロ・アマ問わず多くの大会が開催されている」

――ナタウット選手も参戦していたLion Fightのような、いわゆるビッグプロモーションは他にもあるのですか。

「Lion Fightも大会数が減って、定期的に大会が開催されていないし、他にLion Fightのように世界各国から選手を招聘する規模の大会は行われていない。どうしても米国にはUFCがあって、格闘技においてはUFCの影響が大きい。米国でムエタイを普及・定着させるためには長い時間が必要だと思う」

――ONEは米国でもAmazonプライムで試合を見ることができます。ONEが世界的なムエタイイベントを開催していることをどう思いますか。

「ONEが大きな大会を開催することはムエタイにとっていいことで、世界的にムエタイの普及が進むと思うし、米国でもONEのおかげで毎週ムエタイの試合が見られることはとても大きい。ただし繰り返しになるけれど、米国に関して言えば、それと比較にならないほどUFCが巨大なものなんだ。米国でも少しずつムエタイが認知され始めているけれど、まだまだ時間がかかるだろうね」

――ナタウット選手はMMAの試合をやろうとは思わなかったのですか。

「それは思わなかったね。自分は立ち技・打撃が本当に好きだから。趣味程度にグラップリングの練習はしているけど、試合をするのであれば打撃の試合しかやるつもりはない」

――ムエタイを取り巻く環境についても聞かせてください。ルンピニースタジアムでONEが毎週大会を開催し、ラジャダムナンスタジアムでもRWSがスタートしました。ムエタイ=賭けという状況が変わりつつあると思います。ナタウット選手は米国在住ですが、この状況をどう感じていますか。

「自分もそれはすごく良いことだと思う。ムエタイがギャンブルではなくなることで、タイ国内でムエタイに興味を持つ人が増えているし、それはアメリカでも同じだよ」

――これからの選手としての目標、引退した後の目標はありますか。

「引退したらムエタイ以外ことも考えたいけど、それまではムエタイ選手として戦い、ムエタイをたくさんの人に教えていきたい」

――引退後もずっと米国に住む予定ですか。

「アメリカの市民権を持っているから、アメリカにも住んでいたいし、いずれはタイにも家を買って、アメリカとタイ両方で生活したいと思っている」

――それでは最後にこの試合を楽しみにしているファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「試合は目前に迫っているから、もうこれ以上言うことはない。僕もタワンチャイも戦う準備ができているから、あとは試合を見てほしい」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o ONE ONE FN15   イリャ・フレイマノフ エコ・ロニ・サプトラ エジソン・マルケス キック ジャン・リーポン ジョシュア・パシオ ジン・テホ タン・リー ダニエル・ウィリアムス チャンネル ティモフィ・ナシューヒン フー・ヨン ボクシング マイキー・ムスメシ マンスール・マラチェフ ルンピニー 万智 修斗 大原樹理 岡田遼 川名雄生 手塚裕之 海外 青木真也

【ONE FN15】10日前のオファー。手塚裕之「試合がしたい。準備期間だなんだって言ってられねぇ」

【写真】火曜日の朝にバンコクに入った手塚。まさに試合のオファーから6日しか経っていない。パスポートが切れないようにも気にしていたのだろう (C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night15に手塚裕之が出場し、ジン・テホと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2022年1月のエジソン・マルケス戦以来、実戦から遠ざかっていた手塚は、自身のキャリアの積み方に関して本気で悩んでいた。そんな彼の下に10日後のファイトという緊急オファーが届いたのは、9月27日のことだった。とにかく試合がしたい、そのために日々のトレーニングを怠ることがなかった手塚は、自分の素直な気持ちに従いバンコクへ向かった。


──9月20日に万智選手の取材で、手塚選手の実家のジムを訪れた際には「試合がない」という苦悩がにじみ出ていました。急転直下、まさかの10月7日に試合決定です。

「あの1週間後にオファーが来て……決まりました(笑)。水曜日に打診があって、木曜日に契約書にサインをしました」

──ここが不思議なのですが、代役出場でショートノーティスということではないわけですよね。

「ハイ。僕が試合をするなら、相手を探すという連絡だったんです」

──スイカで食あたりした選手がいたわけではないと(笑)。

「アハハハハ。でも、間に入ってくださった方がマット・ヒュームにも連絡をしてくれたそうなので……マット・ヒュームが動いてくれたのかなぁと。それは分からないですけど、水曜日にガレージでの練習を終えて、車で家に戻る途中にマネージャーから電話があって、『さすがに来週はないよなぁ』って。

まぁ急だったので、少し考えたいと返答して。2時間ぐらい考えて、ここで来るのも逆にいえばチャンス。急だとかなんとか言っていられないよなって。準備期間だ、なんだって言ってられねぇと思って受けることにしました」

──2日間飯を食べていないと、何を出されても食べますよね。

「まぁ、試合に関してはそれぐらいハングリーだったので」

──オファーの時点からウェルター級で?

「キャッチウェイトでも構わないということでしたけど、僕はウェルター級でアンダーなので。ウェルター級で構わないですって伝えました」

──これは私の個人的な意見です。代役でもなくて、10日の意思確認と試合決定──ファイト直前ですが、手塚選手が気の毒でならないです。選手に対して、配慮や思いやりが欠けています。周囲はどのような反応でしたか。

「驚いていました。練習を一緒にしている梅田(恒介)さんにも電話をしましたけど、『来週? 嘘でしょ』みたいな。皆、そうなりますよね。だからセコンドも見つからなくて。『来週、バンコクに行けますか』って尋ねても、行ける人はなかなか見つからないですよね。最終的には妻に頼んで、時間だけでも読み上げてもらおうかとも考えました。でも娘が今年に生まれたばかりで、水とか怖いということになって。そんななかで岡田遼選手が、セコンドに就いてくれることになったんです」

──えっ、あの独身貴族の岡田選手ですか? 

「ハハハハ。ハイ。一度、出稽古でお会いしてから同い年で仲良くさせていただいていて。今年になっても2回ぐらい栃木まで遊びに来てくれて。キャンプとかしているんですよ」

──それは意外な顔合わせでした。岡田選手は自らのジムもありますし、よくバンコク行きが可能になりましたね。

「ハイ。試合の前日に来てくれて、試合は朝なので夜には戻るっていうスケジュールで来てくれます。日曜日の朝に東京に着いて、その日はアマチュアの大会でセコンドに就かないといけないそうです。でも岡田さんは『バンコクも栃木も変わらないです』と言ってくれて」

──おお、漢ですね。

「感謝しかないです」

──と同時に、先日お邪魔した時に1年8カ月も試合から遠ざかっているのに、グッドシェイプを保っているのだと感心させられました。

「ありがとうございます。練習をし続けていたからこそ、チャンスが巡ってきた時に行くことができました。準備をしていれば、いつかチャンスが回ってくると信じるしかなかったです。そこを信じることができなくなると、続けられなかった。練習自体も好きですけど、いつでも行ける準備はしていました。だから、ありがたいです」

──この間、ショートノーティス出場は常に頭にあったでしょうが、それでもやはり2週間ぐらいを想定していなかったですか。

「ハイ。このオファーが来て、2週間じゃショートノーティスではないと思うようになりました(笑)。前回の試合も1週間前に相手が代わりましたし。だから対戦相手の研究とか関係ないですよね。何が起きてもやっていける自信があります。海外で戦っていくということは、こういうことなんだと。ここで戦うモノなんだと」

──同じく急遽試合が決まった対戦相手のジン・テホに関して、どのような印象を持っていますか。

「彼はインスタで『全然試合が決まらないから、やろうぜ』ってメッセージを送って来ていて。だから、彼も試合機会に恵まれていなくて同じ境遇だったのでしょうね。選手としてはリーチが長い。ワンツーとか遠い距離で戦うけど、蹴りはない。かといってボクシング&レスリングでもなくて、自分からテイクダウンは狙わない。四つ組みでも背中を見せてバックを取らせてアームロックを狙う──そんなイメージです」

──桜庭和志選手と同じようなファイトショーツを履いている選手ですね。

「桜庭選手リスペクストが凄いです。だから、ああいうアームロックを狙うのか。変則的で、現代MMAではなくてUWFの回転体という印象を持っています」

──Double GFCの元ウェルター級王者です。

「元々はライト級みたいで、DEEPと修斗に来日して大原樹理選手、川名雄生選手に負けています。対戦相手の対策の時間もなかったですけど、何もさせずに圧倒します。自分のやるべきことをやる。自分の動きができれば必ず勝てます。打撃、組み技でも劣っているところはないです。一発のキムラとか気を付けて舐めることなく、大きく見ることもなく戦えば、必ずフィニッシュできます。

あと無観客が2試合、前回は少しだけお客さんに席が開放されていた大会で。今回は満員のルンピニー・スタジアムで久しぶりに戦えるのは楽しみです」

──ところで手塚選手がリングで試合をしているというイメージが一切ないのですが、今大会はリングが使用されます。

「アマチュアも米国でケージだったので、リングで試合をしたことはないんですよ。なんでまぁ、初めてなんです。けれども壁レスを使って倒すタイプでもないし、リングだとコーナーがあるのでプレッシャーをかけて詰めやすい。だから不安要素としては捉えていなくて、自分にとってメリットというか、優位に働くかと思います」

──ここで勝てば、言いたいことがあるかと思います。

「もっと試合させてくれってことですね(笑)」

──その権利を得るために、どのような試合をしたいと思っていますか。

「ここまで積み上げたモノと溜まったモノを、全部ぶつけて勝利を掴もうと思います。しっかりやります。それに海外で日本人選手が勝てていないんで、このままだと日本のMMAが舐められてしまいます。ここでジャパニーズ・ビーストが、盛り上げようという気持ちで戦います」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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Grachan JJ・オルドリッチ MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52   アレックス・カサレス アンソニー・スミス ギャレット・アームフィールド ショーン・オマリー ショーン・シェルビー ジャン・ウェイリ ジャン・リーポン ジュニオール・タファ ジョン・チャンソン ソン・ケナン タイラ・サントス チェ・スンウ チディ・ンジョグアニ パーカー・ポーター ビリー・ゴフ ファーニー・ガルシア マックス・ホロウェイ ヤルノ・エレンズ ワルド・コルテスアコスタ 中村倫也 木下憂朔 河名マスト 鈴木崇矢 風間敏臣 髙谷裕之

【UFC ESPN52】計量終了「1人の出現で全ては変わる」by ショーン・シェルビー。UFC計量よもやま話

【写真】かなり削っているホロウェイとジョン・チャンソン (C)MMAPLANET

25日(金・現時間)午前9時から午後11時まで、シンガポールはセントーサ島にあるリゾートワールド・コンベンションセンターで明日26日(土・同)に同地カランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」の本計量が行なわれた。
Text by Manabu Takashima

出場26選手、全員が一発クリアした優良な計量会場で見られ、聞かれた――よもやま話をここでお伝えしたい。


まずUFCでは取材や、公開計量、ファイト時にオフィシャル・ウェアであるヴェノムのコスチュームの着用が義務付けられているのはご存じの方も多いだろう。これは本計量のアンダーウェアも同じで、何セットも支給されるという。

中村倫也、木下憂朔の両名は計量直前に履き替えたというが、普段から着用しそのまま計量に臨む選手もいるそうだ。

また計量直後にはUFCからリカバリー用の補給水も支給され、体重によって量が調節され、補給する時間も伝えられる――という徹底した安全管理がなされていた。仮にこの補給水を飲み、嘔吐するようなことがあれば試合出場にレッドカードが提示されることに――。

そんな計量会場に髙谷裕之の姿が見られた。髙谷は河名マスト、鈴木崇矢と共に中村のコーナーマンを務める。昨年8月にフリーランスとなり袂を分かった両者だが、3月のGrachanの会場などで顔を合わせ、挨拶から徐々に言葉を交わすようになっていったという。

そして今回のUFCにデビューに向けて、中村は勝利に向けて髙谷という存在が欠かせないことを再確認。冷静かつ、闘魂を注入できる髙谷は中村の勝利に向けて、マスターピースとなるか。

今大会は日本人選手が3名出場するが、「ようなく日本から、このスポーツを代表する選手になれる人材が現れた」と話したUFCタレントリレーションズのトップ=ショーン・シェルビーは「本当に長い時間がかかった。1人で良いんだ。1人の出現で、他の選手の認識が変わり、あとを続く選手が現れる。そう中国でも長らく中国のMMA界の型にはまったファイターばかりだったなかで、ジャン・ウェイリという違った思考の持ち主が現れたことで全てが変わったんだ。リンヤは昨日の会見では英語で受け答えをしたんだろう?  いいかい、重ねていうけど1人の出現で日本のMMA界は変わるんだよ」と言葉を続けた。

ジャン・ウェイリが現れ中国のMMA界が変わった――これは2013年から2014年にかけてUFCではTUF Chinaを開き、中国市場進出への起爆剤となるよう多くの資金投入を行った。結果、中国の格闘技市場は人材の流出を恐れ、これから育つ層に多額のファイトマネーを支払うようになり、UFCを目指す選手が途絶えたことを指している。

ばかりか、TUF Chinaで知名度が上がったジャン・リーポン、ワン・サイらも国内大会に戻ることになった。UFCでは魔の5年間と呼ばれる空白の期間を世界最大の市場で経験し、ジャン・ウェイリの活躍と王座奪取により、一気に中国人選手の思考と志向が変化した。

果たして中村倫也がジャン・ウェイリのような存在になれるのか。その保証は0パーセントで、果てしない茨の道が彼を待っている。と同時に、昨日のメディアデーで「僕が挑戦できるときまで3年、ショーン・オマリーに待ってほしい」と発言していた中村へのUFCの期待度の高さもまた、過去の日本人ファイターの例には当てはまらない。そのようにシェルビーの言葉から感じられた。

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午前6時~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFC ESPN52計量結果

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ: 146ポンド(66.22キロ)
ジョン・チャンソン: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス: 205.5ポンド(93.21キロ)
ライアン・スパーン: 205ポンド(92.99キロ)

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チガゼ: 146ポンド(66.22キロ)
アレックス・カサレス: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也: 135ポンド(61.24キロ)
ファーニー・ガルシア: 135.5ポンド(61.46キロ)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド: 125.5ポンド(56.92キロ)
タイラ・サントス: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ: 255.5ポンド(115.89キロ)
パーカー・ポーター: 256ポンド(116.11キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ワルド・コルテスアコスタ: 264 ポンド(119.74キロ)
ウーカシュ・プジェスキ: 265 ポンド(120.2キロ)

<バンタム級/5分3R>
風間敏臣: 135ポンド(61.24キロ)
ギャレット・アームフィールド: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ミハウ・オレキシェイジュク: 186ポンド(84.37キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 170ポンド(77.11キロ)
ロランド・ベドヤ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔: 170.5ポンド(77.34キロ)
ビリー・ゴフ: 170ポンド(77.11キロ)

<女子フライ級/5分3R>
リャン・ナ: 126ポンド(57.15キロ)
JJ・オルドリッチ: 126ポンド(57.15キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ: 146ポンド(66.22キロ)
ヤルノ・エレンズ: 145ポンド(65.77キロ)

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ABEMA BELLATOR MMA MMAPLANET o ONE ONE163 UAEW UFC   アブラォン・アモリン イスラム・マカチェフ ウスマン・ヌルマゴメドフ ウ・ソンフン オンラ・ンサン カールストン・ハリス キック キム・ジェウン キャムラン・アバソフ キリル・ゴロベッツ クォン・ウォンイル クリスチャン・リー ケビン・ベリンゴン ザイード・イザガクマエフ ジェイムス・ナカシマ ジャン・リーポン スティーブン・ローマン ダナ・ホワイト ダニエラ・ケリー チャンネル ハム・ソヒ ビビアーノ・フェルナンデス ボクシング ラスラン・エミルベク ロッタン・シットムアンノン 岡見勇信 平田樹 若松佑弥 青木真也

【ONE163】青木真也と対戦=イザガクマエフ─02─「殴って試合を終らせるよ。彼の柔術は役立たない」

【写真】決戦はいよいよ明日 (C)MMAPLANET

明日19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」で、青木真也と対戦するザイード・イザガクマエフ・インタビュー後編。

世界を席巻するカビブ・ヌルマゴメドフ軍団の実力者はUFC行きを逃した一戦で何を学び、青木戦をどのように捉えているのか。話を訊くほどに、ヌルマゴ軍団とは今は亡きアブドゥルマナップの教え子という誇りを持って戦う集団であることが伝わってきた。

<ザイード・イザガクマエフ・インタビューPart.01はコチラから>


──ダゲスタンは次から次へと強豪ファイターが生まれていますが、ザイードを初めて注目したのは旧Eagle F=Gorilla FCの暫定ウェルター級王者になり、ダナ・ホワイトが観戦したUAEWとEagle FCの合同イベントに出場した時でした。UFCとの契約が目の前にあったファイトでカールストン・ハリスに敗れ、ハリスがオクタゴンへステップアップを果たしました。その後、ザイードはEagle FCで2勝しONEとの契約をしました。

「UAEでの試合を落としたのは……初回は取っていたけど、2Rに拳を負傷してしまったからだ。ケガをしたけど、そのまま戦ってアナコンダチョークを極められてしまった。試合映像を何度も見て、どこにミスがあったのかを確認した。結果、一番の敗因は自信過剰だったことだ。あの試合から俺は変わった、絶対に相手を軽視することなく、集中して戦うようになった。

そしてONEと契約して、最初の試合はランク3位のジェイムス・ナカシマを相手に、見た目も良い勝利を収めることができた。あの試合でも、律し方などさらに厳しく自分を見るめることができるようになった」

──9月にジャン・リーポンを破った際、青木選手を対戦相手に指名しました。

「シンヤはレジェンドだ。子供の頃から彼の試合をずっと見てきた。もうすぐ40歳になることも分かっている。時間の無駄使いになるような試合はしたくないから、シンヤ・アオキと戦いたいとアピールした。彼に勝つと、俺はさらにステップアップできるからね」

──チャトリなどもONEで一・二を争うグラップラー対決だと言っていました。青木選手は極めの強さはが知れ渡っていますが、今やケージレスリングも彼のスタイルを構成する上で欠かせないコアとなっています。その辺り、ザイードはどのように思っていますか。

「彼のスキルは疑いようがない。特にレスリング、テイクダウンに関しては。でも、その点においては僕の方がずっと上回っている。それを試合当日に証明するよ」

──そうなると、青木選手は下からの仕掛けも高度な技術を持っています。彼の柔術についてはどのような印象を持っていますか。

「俺がテイクダウンを奪えば、彼にとっては最悪のポジションにいることになる。殴って試合を終らせるよ。そうなると彼の柔術は何も役立たない。それに彼は打撃戦が苦手なことは誰もが知っている。そして、40歳のファイターがそこをどう変わる手立てがあるのかって話だよ。だから、シンヤはテイクダウンを狙ってくる。距離がバッチリをハマれば、彼の想い通りになる可能性もある。ただし、そうならなければどうなるのか。そこは試合でハッキリさせるから、しっかりと見て欲しい」

──日本のファンにショックを与える自信は? 

「アハハハハ。勿論、日本の人たちは日本人選手を応援するだろう。だけど19日の夜は皆を驚かせることになる。僕の拳は、皆にショックを与えることになるだろうね」

──今、カビブ・ヌルマゴメドフ軍団にはUFC世界ライト級王者イスラム・マカチェフがいて、18日の夜にはウスマン・ヌルマゴメドフがBellator世界ライト級王座に挑戦します。そしてザイードはONEで戦っている。イーグル軍団が世界のメジャー・ライト級王座を独占する自信はどれだけありますか。

「う~ん、もちろんONEライト級王座が目標で、ベルトを巻くために戦っている。でも次の試合を10日後に控えた今、そういうことはあまり考えていない。シンヤ・アオキとの試合に向けてポジティブな気持ちで居続けたい。ただし、この試合で勝てば次はチャンピオンを指名する。そして、タイトルに挑戦してライト級のベルトを巻く。

ONEの関係者、ファン、そしてファイターたちに言いたいのは、この団体のライト級のチャンピオンになるのは、伝説的な指導者アブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフの教え子だということだ」

──では最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「可能であれば、僕の勝利を見てもハッピーな気持ちでいてほしい」

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午後7時00分~ PPV ABEMA格闘チャンネル

■ONE163対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP決勝/3分3R>
ロマン・クリキア(ウクライナ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
平田樹(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
アフメド・ウジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
ルイ・ポテーリョ(ポルトガル)
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ブルーノ・シャベス(ブラジル)
アフメド・クリッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/12分1R>
ミレーナ・カオリ(日本)
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(ウクライナ)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)


c
■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night04対戦カード

<ONE世界ウェルター級(※83.9キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] キャムラン・アバソフ(キルギス)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
スティーブン・ローマン(フィリピン)

<ムエタイ・ウェルター級/3分3R>
コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)
フアン・セルバンテス(英国)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
キム・ジェウン(韓国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ラスラン・エミルベク(キルギス)
イシ・フィティケフ(豪州)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
ダニエラ・ケリー(米国)
マリア・モルチャノワ(ロシア)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
エディ・アバソロ(米国)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE161 ジャン・リーポン

【ONE161】テイクダウンを奪ったイサガクマエフが、リーポンのガードを越えられずも3-0の判定勝ち

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ザイード・イサガクマエフ(ロシア)
Def.3-0
ジャン・リーポン(中国)

ジャブを伸ばすイサガクマエフ。その左ジャブを当てられたリーポンは、ワンツーに右を打ち返す。ケージを背負ったリーポンに対し、ダブルレッグで組んだイサガクマエフがテイクダウンを奪う。クローズドの中で腰を上げたイサガクマエフが左のパンチを当てる。ハーフバタフライからフックガードに切り替えたリーポンは、右足を抜かれる。リーポンは肩固め狙いを察知し、足を戻していく。

ガードの中からイサガクマエフがパンチを落とし、リーポンが足をすくってきたところを潰す。そのままガードを越えることはなく、初回が終わった。

2R、スイッチしたイサガクマエフがすぐにオーソに戻す。リーポンが右を伸ばし、右ローを蹴る。さらにワンツーを繰り出すが、ダブルレッグでケージに押し込むと、引っこ抜くようにイサガクマエフがテイクダウンを決める。初回と同様にクローズドを取ったリーポンは、懸命に足を利かせてパスを許さない。ならばとイサガクマエフがボディにパンチを落とす。下からリーポンはエルボーを見せるが、イサガクマエフも左ヒジを落とし、スイープ狙いを潰す。

ハイガード、イサガクマエフの動きにバックを伺うリーポンだが、結果クローズドに戻す展開が続く。肩抜き後転も察知したイサガクマエフがトップをキープしたままラウンドを終えた。

最終回、右フックのフェイクに笑顔を浮かべたイサガクマエフは左を被弾しても、ジリジリと前に出て行く。リーポンはケージを背負っており、右オーバーハンドを繰り出すがダブルレッグでテイクダウンを奪われる。ここもクローズドのリーポンは、サバイバルモードか、それとも一発逆転を狙うのか。イサガクマエフはエルボーを入れ、足を抜いてパスを狙う。バタフライガードで耐えたリーポンだったが、その足を越えられマウントを許しそうになる。

足を戻したリーポンは、クローズドを取る。イサガクマエフはボディから顔面にパンチを落とし、残り1分に。懸命にクローズドを続けたリーポンは、パウンドを受けてもクローズドを続け時間を迎えた。結果は当然、3-0でイサガクマエフに軍配が上がった。


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ABEMA F1 MMA MMAPLANET o ONE ONE161 YouTube アドリアーノ・モライシュ キック シェ・ウェイ ジャン・リーポン チャンネル ティファニー・テオ ボクシング リトゥ・フォーガット ワン・シュオ 和田竜光 若松佑弥

【ONE161】ワン・シュオと再起戦、若松佑弥「何ならこの試合は誰にも見てもらえなくても構わない」

【写真】言っていることはクソ真面目でも。スクショの撮影では、『履いていますよ』モードになってくれた若松(C)MMAPLANET

29日(木・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで行われるONE161「Petchmorakot vs Tawanchai」で若松佑弥が、ワン・シュオと対戦する。

3月にアドリアーノ・モライシュの持つONE世界フライ級王座に挑戦し、ギロチンチョークで敗れた。念願のタイトル挑戦に敗れ、仕切り直しの一戦を前にして話を訊いた若松は──本人は侍と表現するが、まるで修行僧のような心境になっていた。


──今回の試合が決まったのは、いつ頃だったのでしょうか。

「最初は2カ月ぐらい前にシェ・ウェイと決まっていたのですが、試合の6、7週間前にワン・シュオに代わりました」

──タイトル挑戦権を得るには並び直しの再起戦ですが、正直ワン・シュオは1月に和田竜光選手に敗れており、正直なところ『おっ』となるマッチアップではなかったです。それはファンからしても、同じ印象だったのではないかと。

「もう日本人に負けている選手だから、そういう風に思われるということですよね。『勝つんだろうな』ってファンの人にも思われる……自分も第3者の立場だったら『若松が絶対に勝つ試合』と思う試合ですよね、でも僕は負けた身ですから、戦うだけです」

──そうですね。それでも……勝つか負けるかというスリルは試合前の時点では、それほど感じられないとは言えます。

「『確実に勝て』、『大胆にKOしてくれ』ということだと自分は理解しました。僕も『コイツに勝ちたい』、『越えていきたい』という選手と戦いたいです。でも、試合です。何が起こるか分からない。だからアドリアーノ戦と同じだけ集中して、これで何かあったら終わりだっていう気持ちです。楽な相手だからって、簡単に行くとは思えないです」

──もちろんです。ワン・シュオも絶対に勝つつもりで、若松選手がどうなろうが関係なく拳を振るってくる。それでもファンは「落とせない」という潜在意識を持った試合になる。

「なんていえば良いのか……。それでも長い人生のなかで、落とせない試合です。相手どうこうじゃなくて、自分との戦いなんですよね。将来、この試合を振り返った時に自分の記録の一つになるだけ、他人がどうこうじゃないっていう心境で。強いヤツと戦って盛り上げたいというよりも、僕はこれからもっともっとMMAを戦っていきたい。もちろん、さっきも言ったように強い選手と戦いたいです。でも、ONEが与えてくれた選手と戦うための自分との勝負。それが自分の将来のためになる。そういう風に思っています。ちょっと説明の仕方が分からないですけど……」

──何があろうが、最高の自分を創るための日々ということですね。

「ハイ。それが他の人に分かってもらえなくても良い。自分が、その大切さを理解していれば。ホント、何ならこの試合は誰にも見てもらえなくても構わないです。自分、応援してくれる人のためだけに僕は戦っていきたいんで」

──最近、MMAPLANETでもそういう論争になることがあるのですが、若松選手は知名度を上げたい派ではないということですね。「強いだけではだめ」だけど「強さは絶対」、「食べていくために知名度を上げる努力も必要」など、色々な意見がありますが。

「僕は開き直っています。俺は一人の侍として、人気がなくても良いし、試合以外のところで面白いパフォーマンスをやったり、目立つ発言をしたりとか……そういうことはやろうとは思わないです。下らない。それより負けないで、長い間MMAを戦っていきたい。一発屋芸人みたいなことはしたくない。強さに貪欲であり続け、毎日自分と向き合っていく。そういう人間になりたいというか、そういう格闘家人生を歩んでいきたいです。

以前は知名度を上げて収入を増やそうって思ったこともありました。YouTubeをすることが必要だと思ってやってみました。でも、僕は違った。強くなって、それで人から見てもらえるようになろうと考えるようになって。実力もないのに、そういうことばかりやって稼ぐより、勝った負けたでファイトマネーの上下があり、そういうところで勝って少しでも稼ぎを増やすプロMMAファイターでいたいです。

正直金は欲しいけど、戦って食うだけ稼げれば良いし。それ以上を求めて、戦いじゃないことに力を入れるのは自分は違うと思っています」

──SNSは全員が使えることができますが、それは車と同じで。車を移動の手段として使う人、モノを運んで稼ぐ人、人を乗せて稼ぐ人、そのなかで自分1人で運転して──競争して勝って億万長者になるF1ドライバーがいるように、SNSで儲けるにはそれができる才能が必要だと思います。猫も杓子もSNSで知名度が上がって、収入が増えるなんてことはない。

「僕はそれは無理だから。なら練習して、強くなって稼ぐ。そっちしか考えていないです。他人に何を想われようが、俺は俺。もうブレない。世界戦で負けて、一度自分を全否定しました……」

──負けたので、その要因は存在すると思います。ただし、自分は罠だろうが、ギロチンが待っていようが、ミキーニョとのスクランブルを制したり、テイクダウンを奪った若松選手をケージサイドで撮影していて、凄く興奮しました。打撃戦は詰将棋ではない。思わぬことが、組み技よりも起こる。そういうなかで、打撃でリードができないから組みでも勝負できる。そこを若松選手は見せていた。

「日本人でアドリアーノからテイクダウンを奪ったのは初めてだと思うし、じゃあ誰がアドリアーノをテイクダウンできるんだっていう気持ちはあります。負けたけど、テイクダウンを取れたことは自信になっています。それに後付けのようになってしまいますけど、僕はあの試合は競り勝つことを目標にしていました。

だから、凄く冷静だったんです。まるで練習みたいな気持ちだったから、ギロチンに対しても練習のようにタップをしてしまって……。普段の僕なら、タップせずに落ちていたと思います。でも、行けると思って入って──あれが待っていた。一瞬で摘んでしまった。冷静過ぎてもダメだと勉強になりました」

──凄まじいものですね。

「でも今までやってきたことは間違っていなかったです。自分は世界で1人、他と比較したり、他人の意見に左右されない。自分にフォーカスして、自信を持つようにしてきました。

そうでないと、SNSで知名度を上げようが、ステロイドで強くなって戦っていたら、メッキはすぐに剝がれてきます。僕はずっと戦える実力をつけて戦っていきたいです」

──常に自分と向き合っていると、モチベーションを外的要因に求めることはないでしょうか。例えばミキーニョに凄い勝ち方をしたDJともう一度戦うことを目標にするなどして。

「あれはトップ中のトップ、氷山の一角です。それよりも、自分に打ち克つこと。それを日々生きていく中で、続けること。自分と向き合うことの方が重要だと思っています。実際にそうやってきて、しんどかったです。でも、これで負けたらしょうがないと思える。それだけやってきました。弱い自分と向き合って、そこに勝つ。そこだけに集中し、打ち克つことをモチベーションにして……『チャンピオンになれるか』なんて考えることなく、『次で最後』という気持ちでやってきたので。

DJの試合を見て『やってやろう』という気持ちにはなります。でも、そんなのは当たり前で。当たり前のことだけやっていては、MMAを戦い続けることはできない。それに日々の誘惑に負けることなく、誰よりも練習していると競技人生も長くなると思います。そういう風に生きていると、またチャンスが巡って来るかもしれない。だから、まずは毎日を全力で自分と向き合うこと。それでも負けることもある。そして試合に負けても、死ぬわけじゃない。究極、回りに家族さえいてくれれば良い。だから自分の出来ることを全て費やすよう、毎日を生きていきたいと思っています。

今、MMAを戦えている時点で自分の限界に挑まないといけない。こういうことがデキない人が、世界中にはたくさんいます。なのに妥協して生きるようなことがあったら、本当にクソです。『こんなんじゃダメだ』って毎日を頑張らないといけない。そうやって過ごしてきました」

──そこまでの想いで迎えるワン・シュオ戦なのですね。では試合として、どのような戦いがしたいですか。

「タフで打撃があって、気持ちも強いという風に思われているみたいですけど、全てを消したいです。いざ試合が始まるとスピードも段違いだし、『あぁ、次元が違っていた』と思われて終わるはずです。僕が勝って当たり前と思われているんだから、そういう試合をします。ホント、相手が悪魔の実かなんか飲んでこない限り向うに勝ち目はない。そう思いつつも、試合は何があるか分からないので気を付けて戦います」


■放送予定
9月29日(木・日本時間)
午後7時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE161対戦カード

<ONEムエタイ世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者] ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)
[挑戦者] タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ロマン・クリキア(ウクライナ)
グト・イノセンチ(ブラジル)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP準決勝/3分3R>
イラジ・アジズプール(イラン)
ブルーノ・シャベス(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
ザイード・イサガクマエフ(ロシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ティファニー・テオ(シンガポール)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ワン・シュオ(中国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ジャン・チェンロン(中国)
センマニー・クロンスアンプルリゾート(タイ)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
バトラダズ・ガザエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ハン・ズーハオ(中国)
フェラーリ・フェアテックス(タイ)

<サブミッショングラップリング・バンタム級(※65.8キロ)/12分1R>
ホドリゴ・マレロ(ブラジル)
ルスラン・バグダサリアン(ロシア)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
マテウス・フィリッピ(ブラジル)
アリ・フォラディ(イラン)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE Shooto オク・レユン クリスチャン・リー ジャン・リーポン ボクシング 修斗 海外 西川大和

【Shooto→?】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(12)西川大和─02─「記憶に残る人間になりたい」

【写真】媚びない、忖度なしの西川大和(C)MMAPLANET

昨年9月に18歳9カ月で修斗世界ライト級のベルトを巻いた西川大和が今、これからの戦いについてどうのように思っているのか――を赤裸々に語ったインタビュー後編。

2022年、夏~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第12弾は、戦いもステップアップの仕方も──そして生き方も独特な西川大和に話を訊いた。

<西川大和インタビューPart.01はコチラから>


――現状と将来、どちらも現実的に見ているということですね。

「そうですね。ONEに関しては、ワクチン接種の義務付けがないのであれば試合をしたい。そこが一番です。本当に」

――可能かどうか分からないのですが、仮にONE日本大会があれば国内ですし接種云々は関係なく試合ができたり、PCRの陰性証明だけで入国できる国の試合のみ出場するという風に、互いの妥協点を見出せると良いですね。

「それはもう……例え1試合だけでも戦えるなら、ONEに出たいです。西川大和が『日本大会があるなら、1試合でも出たい』と言っていると書いてください」

――ハイ。そこまでONEを希望しているのは意外でした。

「ONEのライト級は77キロで、水抜きなしです。そういう点でも戦ってみたいんですよね。それとチャトリさんからは日本の精神、侍の部分が好きなように感じます。そういう純粋な想いで、過去にも日本大会を開いてくれていたんじゃないかと。

そうですね。ONEに出られるなら……それは僕の願いです。僕はMMAをやって有名になりたいとか、これで格好をつけたいとか、そういうことのためにやっているんじゃなくて。この世界でライト級、ウェルター級のなかで『西川大和はヤバかったね』って外国人が言うようなMMAファイターになりたいだけなんです。

そのためにも、自分よりデカくて強い選手と戦いたい。それこそ自分が乗り越えないといけない壁なんです。こんなこと言ったらアレですけど、ブラジル、ロシア、米国人ファイターがしっかりといる階級で、あの侍は自分よりデカいヤツらを倒してきたんだよ――という風に、海外の人のcんです。

だから日本で有名になるとか、そういうことは望んでいないです。とにかく格闘技をやっている人間のなかで、ヤバかったと思われる選手になることを願っています。SNSに力を入れているわけでもなく、スポンサーさんとの付き合いをいの一番にしているわけでもない。その時間があれば練習をしたいと思う人間なので」

――その気持ちのある西川選手がオク・レユン、クリスチャン・リー、ジャン・リーポン、ダギ・アサラナリエフらと交わる日がくればと素直に思います。

「彼らは強いです。ONEのライト級のトップは強い。じゃあ日本人で、誰が彼らに勝てるんだって。今、日本人選手がエンターテイメント路線のMMAを戦ってマネーが動いたとしても、身分不相応な試合を組むと勝てないですよ。

やってみないと分からないですけど、×××××選手とか強いです。×××××選手は上手い。ただ強いか、上手いか。クリスチャン・リーは強くて、上手い。そういう2つとも持っている選手とやって、日本人が勝てるのかって。

だから、僕はONEに出たいんです。父も『日本で騒がれていても、向こうに行けばボコられる』と言っています。レスリング、柔術、ボクシングでエリートだった選手集まっているのが海外のMMAです。そこにノリで一旗揚げるとかいって乗り込んでもボコられるのは普通の話です。日本から乗り込んでいって、ウェルカムで戦えるような甘いものじゃない。敵ですよ。だからタイで練習できるようになったら、まずジムでボコります。そこでまずヤバいやつだという印象を植え付ける。

『ヤマト・ニシカワです。お願いします』なんて気持ちで練習するつもりは一切ないです。だって、向こうの連中だってそういうつもりでやってきますからね。そういう気持ちが足らないです。練習という名の試合なのに。海外で戦うとか口にしている人が多いですよね。だから、仕掛けてもボコられる。それは当たり前のことだと思っています。

朝昼晩と練習している選手に対して、最低限同じだけの練習をして挑まないと勝負にならないです。だからこそ、勝てると思っていることが間違いないなだけで」

――見る者を喜ばせ、同時に戸惑わせて結果を残していた西川選手。ここまでも自分を貫いてきたので、今日の発言のように好き勝手に暴れてほしいと思っています。

「日本には五輪レスリングで金メダリストがいて、ボクシングでも世界王者がいます。それなのにMMAはどうして、差をつけられてしまったのか。テクニックの差が段違いだからです。そこを世界と口にする選手はわきまえるべきなんじゃないかと思います」

――う~ん、そこまで口にしてしまって大丈夫なのか……と心配になります。

「あのう……日本人選手って国内にいると、試合でも知っている者同士の戦いが多いです。出稽古といっても、知り合いとやっています。だけど僕は北海道にいたこともあって、そういう日本のMMA界に染まっていない。だから、このままやらせてもらいます」

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