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【DWTNCS S04 Ep05】元K-1戦士のバダザリアン、激闘制するも契約はナイト、ローレンス、フリックに

<フェザー級/5分3R>
メルシック・バダザリアン(アルメニア)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
デニス・ブズーキア(米国)

K-1で久保優太と対戦経験のあるバダザリアンはWLFで67キロ級世界王者になっている。MMAでは4勝1敗、14秒、09秒、07秒でのKO勝ち記録しているサウスポーのバダザリアンが鋭いミドルから右ジャブ、左ミドルを入れてパンチを纏めにいく。組んだブズーキアはヒザを被弾して離れると、左三日月を受けてケージに下がる。左ミドルからエルボーを受けたブズーキアはヒジを纏められ防御一辺倒に。ダーティーボクシングでアッパーを受け、首相撲からヒザを返したブズーキアだが、一旦離れたバダザリアンのヒザ、ヒジに厳しい時間続く。

バダザリアンも攻め疲れてきたか、蹴り足を掴まれ姿勢を乱すシーンが2度見られた。それでも左ミドル、左ストレートを入れ下がったブズーキアに左ボディショット、ボディを蹴られてもバダザリアンが重い左ミドルを蹴り込む。動きは重くなったバダザリアンだが、それでも強烈な勢いの左を打っていく。しかし、バダザリアンの攻め疲れは決定的でズブーキアはシングルからテイクダウン、バックに回る。立ちあがったバダザリアンは初回を圧倒的に攻めたが、スタミナに不安を残す2R突入となった。

2R、右前蹴りのバダザリアンが右フックを振るうも、距離を取ったファイトに。鋭い左ストレート、右フックにズブーキアは距離を詰めるが逆にヒジ打ちを受ける。それでも左ボディ、ローと手数が増えたズブーキアに対し、バダザリアンの打撃はパワフルながら単発になっている。ローから右を入れたズブーキアは、右ミドルを返す。バダザリアンは首相撲からヒザ蹴りも、首投げでテイクダウンを許す。バックを譲らないように立ち上がったバダザリアンは、自らの左オーバーハンドで姿勢を乱してしまう。

ズブーキアはクリンチでエルボーを入れ、ケージにバダザリアンを押し込む。シングルレッグでテイクダンを許したバダザリアンは胸を合わせて立ち上がるも、ヒザをボディに受ける。バダザリアンも左エルボーを入れたが、ケージ中央でバックを許す。ズブーキアはテイクダウンこそ奪えなかったが、このラウンドは取った。

最終回、初回がビッグラウンドでバダザリアンの可能性もあり、ポイント上は互角がバダザリアンという状況で、余力が残っているのはズブーキアか。ローから右を被弾したバダザリアンが左ストレートを当てる。前蹴りで突き放したいバダザリアンが左ハイを狙う。ズブーキアも距離を詰めることができず、キックボクシング戦に。バダザリアンが左ロー、後ろ回し蹴りを繰り出す。バダザリアンが左を当て、テイクダウン狙いを切って逆に後方に崩しに掛かる。

尻もちをつき、すぐに起き上ってリバーサルを狙ったズブーキア。バダザリアンもここは譲らず、組み合いのなかで強烈なヒザをボディに入れる。ズブーキアはキムラ狙いから引き込み、腕十字へ。腕を抜きに掛かったバダザリアンは、体を並行に移行させスクランブルへ。疲れた両者、距離を取った状態で打撃戦は続かず、バダザリアンがテイクダウンへ。ズブーキアはキムラを抜かれ、疲れ切った状態での打撃戦では大きな動きがなくタイムアップに。

スタミナで劣勢と見られたバダザリアンだが、ズブーキアも消耗が激しく最終回に2Rの勢いを維持できず、ジャッジは3-0でバダザリアンを支持した。「その場に応じて、正しい判断をして戦った。ダナは分かっているだろう」と話したが──ダナ・ホワイトの判断は。

ダナ・ホワイト
「素晴らしい夜だった。だからこそ決断を下すのが、難しかった。ルッツは10勝1敗、タフな相手とタフな試合をした。でもまだプライムタイムじゃない。11月にコンテンダーシリーズをもう1度開くから、彼にはもう1度戦ってもらう。今夜は凄く良い経験になっただろう。

ナイトは序盤に追い込まれRNCを仕掛けられそうなところから、逆転でフィニッシュした。前回は契約できなかったけど、今夜はしよう。ローレンス、私は対戦相手のジョンソンに注目していたんだ。180センチの長身でリーチアドバンテージもある……ロニー・ローレンスは特別だ。彼は何かを持っているんだろう。こっちに来て契約したい。

ジミー・フリック、凄い試合だった。素晴らしいサブミッションの仕掛けを見せてくれた。これほどコンテンダーシリーズで一本を狙った選手はいないだろう。私はフィニッシュを狙う男が好きだ。ネイト・スミスは6勝0敗のファイターだ。彼のエスケープ能力は信じられないモノだった。負けたスミスもまた11月に見てみたい。そしてジミー・フリック……素晴らしい、彼はUFC入りだ。

最後の試合。両者とも4勝1敗、シリアスでイカした2人だった。バダザリアンは11月にもう1度、コンテンダーシリーズに呼ぶことにした。彼はもう一度、バッドアスと戦うためにここに戻って来てもらう」

2020年コンテンダーシリーズ第5週はウィリアム・ナイト、ロニー・ローレンス、ジミー・フリックがUFCとの契約を果たした。


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【DWTNCS S04 Ep05】流れるような数々のグラップル──LFAフライ級王者フリック、もうUFCしかないだろう

<フライ級/5分3R>
ジミー・フリック(米国)
Def.3R3分15秒by 肩固め
ネイト・スミス(米国)

まず右カーフを蹴ったスミスに対し、フリックが右を入れる。フリックも左右のローを返し、蹴りでバランスを崩したスミスからトップを取り、スクランブルに持ち込まれる前にバックへ回る。首を捕えてから足を一本入れたフリックだが、スミスは前転し上を取ると鉄槌を顔面に落とし、エルボーを打ちつける。

右腕をしぼるフリックは右足をスミスの頭部の後ろに回し、さらにワキの下を通して足を組み腕十字へ。前転したスミスは、右腕が伸びた状態でフリックの右ワキに抱えられる。両腕を制されて動けないスミスは後方回転でエスケープは図るも、回り切れずに逆に頭を足で殺した状態でフリックが上を取る。しかし、腕のロックが外れ上体を起こしたスミスがシングルでリバーサルを狙う。

ここでフリックはダースチョークへ。上を取りギロチンに切り替えるも、スミスがロールしてエスケープ。フリックの動きはその先をいき、バックに回りつつマクワン・アルミカーニ的な動きで再びギロチンをセットアップする。ケージに詰まり体を伸ばすことができなかったフリックはバックに転じるが、スミスが立ち上がる。フリックは離れて右ミドル、口を開けているスミスは再びボディに蹴りを受けラウンド終了をむかえた。

2R、グラウンドで圧倒されたスミスは右カーフを蹴り、右オーバーハンドを振るう。フリックは右ミドルを入れ、飛び込んで右を打ち込む。さらに右ミドルから右を見せてシングルレッグへ。倒されながらキムラを仕掛けたスミスだが、同時にニアマウントに入ったフリックは肩固めを狙う。スミスは足を戻し、腰を引いて立ち上がろうとする。ここを潰されるも、スミスは三角絞めへ。ヒジを入れて体重をかけてルーズにしていこうとするフリックは、足を抱えられた状態でヒザ、ヒジを入れて三角クラッチを無力化させる。結果、頭を抜き担ぎからニーインに入ったフリックが、ギロチン&マウントへ。

頭を抜きパンチから肩固めを仕掛けるフリック、懸命に耐えるがマウントからエルボー、パンチを落とされるスミスは、腹ばいの腕十字でヒジが逆に曲がるもタップはしない。フリックはここからオモプラッタ、さらに三角絞めという黄金コンビネーションでスミスを捕えたがタイムとなった。

最終回、ローと前蹴りを受けたスミスの右前蹴りがフリックの顔面を直撃する。一瞬、動きが止まったフリックだが、消耗しているスミスはここで追い打ちをかけることができずダブルレッグでテイクダウンを許す。ハーフでワキ腹にエルボーを落とすフリックは、マウントへ移行。鋭いエルボーを打ちつけ、ハイマウントからパンチを連打する。背中を見せたスミスは、RNCにも上を向きなおして足を一本戻すなど、粘りを見せるも──フリックはもう一度マウントに入ると、肩固めでついにタップを奪った。

「俺はフィニッシュしに来たんだ」とダナ・ホワイトに向けて叫んだ勝者は、バックステージインタビューで「2Rの三角を仕掛けた時、彼のコーチは残り時間を伝えるという素晴らしい働きをした。でも、ここで判定勝ちはいらない。フィニッシュに拘った。エルボーは脱臼したかもしれないけど、そうするのが僕の仕事だ。15勝で13試合がフィニッシュ、僕はフライ級最強のグラップラー、LFAでチャンピオンになってUFCに行けると思ったけど、コンテンダーシリーズで戦わないといけなかった。フィニッシュしか考えていなかったよ」と話した。


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DWTNCS S04 Ep05 Report UFC ブログ ロニー・ローレンス

【DWTNCS S04 Ep05】10度のテイクダウン、グラウンドコントロール9分。ローレンスがジョンソンに完勝

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ホゼ・ジョンソン(米国)

右ミドルハイを見せるジョンソン。ローレンスは右に回るが、右を被弾しヒザをボディに受ける。直後にボディロックテイクダウンを決めたローレンスは、蹴り上げから立ち上がってきたジョンソンをがぶってヒザ蹴りからボディロックテイクダウンを決める。足を捌きパスを決めたローレンスに対し、ジョンソンも足を戻す。もう1度パスを決めたローレンスは、続くジョンソンのスクランブルにギロチンから後方回転。ここでも立ち上がったジョンソンにシングルレッグ、そしてバックへ。

背中に飛び乗ったローレンスは前方に落とされると、スタンドで右ローを連続する。バックキックをキャッチしにかかるジョンソンは、上への打撃は良く見ているがカーフは蹴られる。ローレンスは残り40秒でニータップを決め、クリーンテイクダウン。クローズドガードのジョンソンのスクランブルにギロチンを合わせるが、頭を抜かれる。それでもすぐに立ち上がりながらバックを取るなど、ローレンスのグラップリング能力の高さが目立った初回となった。

2R、ローレンスが右カーフ。ジョンソンは右ミドルを蹴る。サイドキックを入れたローレンスがダブルレッグでテイクダウン、サイドからマウントへ。ジョンソンは足を戻すも、ここでは背中をマットにつけて即スクランブルとはできず、削られてきたか。それでも蹴り上げから立ち上がると、ヒザを入れたジョンソンはシングルを蹴り、逆にバックを伺う。胸を合わせたローレンスは、ボディロックテイクダウン。ジョンソンはケージを蹴って、離れるとそのままバックに回る。

立ち上がって離れたローレンスが、またもボディロックテイクダウンを決めサイドで抑える。マウント狙いに振り返りシングルからトップを取ったジョンソンは腕十字、三角に反応して鉄槌を落とす。ローレンスのリバーストライアングルからの腕十字を凌いだジョンソン、受けが多かったが攻めているローレンスも疲れているのは確かだ。

3R、後ろ回し蹴りを頭に入れたローレンスは続いて腹を蹴り、サイドキックへ。ジョンソンは右ハイを狙い、シングルをキムラで切り返す。このスクランブルで譲らなかったローレンスは9度目のテイクダウンを決めて、腕十字をすかしてバックへ。立ち上がったジョンソンはまたもテイクダウンを許し、背中をつける展開に追い込まれる。

明らかにサバイブを選択したジョンソン。契約のために判定勝ちは十分でないという状況で、守りに入られたローレンスはマウントへ。こうなると足を戻すジョンソンに対し、ローレンスは左のパンチを落とすが、勢いはない。ローレンスはパスからクルスフィックス、ジョンソンが腕を抜いた直後にタイムアップに。と同時にケージサイドのダナ・ホワイトは立ち上がってローレンスに拍手を送った。

「ジョンソンはバンタム級で見たことないほど大きかった。もっと僕に期待してほしい。もっと良くなるからサインしてほしい」とローレンスは話した。


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【DWTNCS S04 Ep05】バックマウントの危機を脱したナイトが、ダブルレッグにエルボーで逆転TKO

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト(米国)
Def.1R2分23秒by TKO
コディ・ブランデージ(米国)

右を見せてテイクダウンを狙ったブランデージが、ダブルレッグからケージに詰めてシングルでテイクダウンへ。ハイクロッチ&クレイドルで上を取ったブランデージはナイのブリッジをすかして背中を向けさせバックマウントへ。背中が伸びたナイトにパンチを連打したブランデージはRNCへ。

ナイトが両手首を掴んで防御すると、時間を使ったブランデージは仰向けに。力づくてスクランブルに持ち込んだナイトは、ダブルレッグでケージに押し込んできたブランデージの頭部に思い切り右エルボーを落とす。3発続けて被弾しヒザをついたブランデージは、そのまま右のパウンドの追撃を受けて逆転負けを喫した。

「とてもハッピーだ。頭がキャンバスについている時は、何をやってんだって思ったよ。でも立つ機会を伺って、彼が組んできたときに凄く息が荒かったんだ。UFCで戦う準備はできている」とナイトは話した。