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『TUF 32』でアレクサ・グラッソとヴァレンティーナ・シェフチェンコがコーチ対決/初回は6月4日配信/両者は9月に3度目の対戦か

【特典】EA SPORTS UFC 5




 『The Ultimate Fighter』シーズン32でアレクサ・グラッソとヴァレンティーナ・シェフチェンコがコーチ対決をすることをデイナ・ホワイトが発表。初回配信は6月4日になりますが、UFC Fight PassはともかくU-NEXTの配信がどうなるかは不明です。

 両者は最近2試合続けて対戦しており、昨年3月の『UFC 285: Jones vs. Gane』ではグラッソが4Rフェイスクランクで勝利し女子フライ級新チャンピオンとなり、4年3ヶ月続いたシェフチェンコの長期政権が終了。その後昨年9月の『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』でダイレクトリマッチをしますが、スプリットドローでグラッソがタイトル防衛しています。おそらく『TUF 32』の決勝戦の後になる9月辺りに3度目の対戦が組まれると思われます。続きを読む・・・
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『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』パフォーマンスボーナス

世界のベストセラー41冊から僕が導き出した「日本人」が「仕事」で最高のパフォーマンスを発揮する方法


 UFCが『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・該当試合なし

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・ラウル・ロサスJr.、ダニエル・ゼルフーバー、ロマン・コピロフ、ルピタ・ゴディネス、チャーリー・キャンベル


 5選手には各5万ドルのボーナス。


 なお、メキシコ独立記念日に開催された同大会では特別なベルトが巻かれました。続きを読む・・・
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『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』アレクサ・グラッソ vs. ヴァレンティーナ・シェフチェンコのジャッジの採点/主要サイトの採点

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Alexa Grasso drew with Valentina Shevchenko(MMA Decisions)

 アレクサ・グラッソ vs. ヴァレンティーナ・シェフチェンコのジャッジの採点。Mike Bellが1,3,4Rシェフチェンコ、2Rグラッソ、5Rグラッソ10-8で47-47ドロー。Sal D'Amatoが1,3,4Rシェフチェンコ、2,5Rグラッソで47-48シェフチェンコ勝利。Junichiro Kamijoが1,3Rシェフチェンコ、2,4,5Rグラッソで48-47シェフチェンコ勝利でした。ネットでは第5Rグラッソ10-8はおかしいという声が多数見られます。

 主要サイトの採点は48-47グラッソ支持11人、47-46グラッソ支持1人、47-48シェフチェンコ支持11人とこちらも拮抗しています。


Jack Della Maddalena defeats Kevin Holland(MMA Decisions)

 ジャック・デラ・マッダレナ vs. ケビン・ホランドのジャッジの採点。Mike Bellが1,2Rホランド、3Rマッダレナで29-28ホランド勝利。Eric ColonとSal D'Amatoが1,3Rマッダレナ、2Rホランドで29-28マッダレナ勝利でした。

 主要サイトの採点は30-27マッダレナ支持5人、29-28マッダレナ支持11人。ホランド支持は居ませんでした。続きを読む・・・
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【UFN227】王者グラッソが2Rにダウンを奪うもシェフチェンコが猛追。スプリットドローで王座防衛に

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
Draw.1-1 48-47.47-47.47-48
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)

サウスポーに構え、左ミドルを決めたシェフチェンコ。さらに左を伸ばす。ステップインから左を見せるシェフチェンコは、左ミドルを続ける。右リード、グラッソの反撃にもパンチを続けるシェフチェンコが左を当てる。グラッソは右を伸ばすが、シェフチェンコがワンツーを入れ、左エルボーで前に出る。グラッソはワンツーをかわし、テイクダウン狙いを切るがエルボーを被弾する。

さらに右でミドルセクションを蹴り、ジャブを伸ばすシェフチェンコが右をかわして組みつく。ボディロックテイクダウンを決めると、ハーフで抑える前王者が現チャンピオンを圧倒する。マウントからバックに回ったシェフチェンコは、下に落とされないよう自ら着地しケージにグラッソを押し込み、初回をリードした。

2R、ジャブを当てたグラッソが、組まれてもテイクダウンを許さず離れる。ワンツーを決めたシェフチェンコが距離を詰めると、グラッソが右に右を当ててダウンを奪う。立ち上がったシェフチェンコに対し、グラッソはクリンチで捕らえダーティーボクシングでショートのパンチを連打する。

動きが止まったシェフチェンコだが、グラッソが間合いを取り直すとダブルレッグでテイクダウンへ。グラッソはギロチンを合わせるが、下になり頭を抜かれる。クローズドガードから立ち上がったシェフチェンコはローを蹴り、カカト落としは空振りに。残り1分を切り、飛び込んだシェフチェンコをニーシールドで止めたグラッソが、ヘビーショットを受けずにクローズドの中に収め時間まで下で過ごした。

3R、ローを蹴り合う両者。互いに慎重に間を測る展開に。右リードフックを入れたシェフチェンコが回ってワンツー、エルボーを見せてダブルレッグへ。グラッソはここも簡単に下になりパスを許す。スクランブルに持ち込んだグラッソだが、シェフチェンコはギロチンから後方回転しマウントを取る。グラッソは何とか耐えるも先を読んだかのようなシェフチェンコに、動いてバックグラブを許す。

メヒコ・チャントを背に、ボディトライアングルから逃れようとした動いたグラッソ。シェフチェンコは、巧みに背中に張りつく。胸を合わせにいくグラッソが、ついに上を取る――もシェフチェンコは腕十字を仕掛けラウンド終了を迎えた。

4R、グラッソが右ストレートを伸ばす。シェフチェンコは左のスーパーマンパンチを放つも、グラッソが距離を取る。再び距離を詰め始めたグラッソはサウスポーにスイッチして右ジャブ、左ローを当ていく。シェフチェンコのワンツーから返しの右フックがヒット。続いてシングルレッグで飛び込むも、これをスプロールしたグラッソがガブりながらシェフチェンコの頭部にヒザ蹴りを連打する。シェフチェンコは右手をマットに着いたが、グラウンド状態とはみなされず。そのままケージに押し込まれ、ボディロックからグラウンドに引きずりこまれた。

すぐさま腕十字の体勢に入るグラッソだが、これはシェフチェンコが反転して腕を抜き、立ち上がった。離れてケージ中央に戻ったシェフチェンコに対し、グラッソがサウスポーから右ジャブを当てる。反対にシェフチェンコの左ストレートはかわされてしまう。シェフチェンコが右ジャブを当て、さらに離れながら右フックを当てた。右のほうが当たるシェフチェンコは、ここでボディロックからグラッソに背中を着かせた。立ち上がるグラッソのバックに回る。グラッソはビクトル投げからシェフチェンコの左足を取りヒザ十字、さらに外ヒールへと切り替えたものの、ラウンド終了のホーンが鳴った。

最終回、オーソドックスに構えたグラッソの右ストレートがシェフチェンコの顔面を捕える。グラッソはサウスポーにスイッチしてダーティボクシングへ。シェフチェンコが離れるとジャブ&ローに切り替えたが、シェフチェンコの右ジャブ&右フックもクリーンヒットしている。スタミナ切れかグラッソの手数が圧倒的に落ちている。シェフチェンコが距離を詰めると左ローを当てたが、自身も左ストレートを浴びてしまう。

シェフチェンコは右サイドキックからワンツーへ。グラッソのシングルレッグを切ると、中間距離から右ジャブを突く。さらに距離を取ってサークリングするシェフチェンコに、グラッソの右は届かず。ここで組んだシェフチェンコだが、投げをかわされてしまい、グラッソがバックマウントへ。パンチで削りながら、シェフチェンコが腰を上げたところでRNCを狙う。これは極まらずも、四の字フックで固めたグラッソが、そのままバックからパンチを打ち込み続け、最後はフェイスロック気味で絞り上げたところでタイムアップとなった。

裁定は割れ――ユナニマスドローに。直後に公開されたスコアカードでは、ジャッジ1人が4Rをグラッソに、そして1人が5Rをグラッソの10-8としている点がポイントか。特に最終回はジャッジ3者とも10-9であれば、シェフチェンコの王座奪取となっていた。ここで10-8をつける要因は分かりかねるが、戦ったファイターは清々しくケージを下りていった。


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【UFN227】Noche UFC計量終了 DWCSで契約を逃したキヌットソンが急転直下のオクタゴンデビューへ

【写真】やはりフィジカル的にはシェフチェンコが優位に立っているか。グラッソは正確なタイミング、高い精度が欠かせない (C) Zuffa/UFC

16日(土・現地時間)、ネヴァダ州のTモバイル・アリーナで開催されるNoche UFC(※UFCの夕べ)ことUFN227「 Grasso vs Shevchenco 2」の計量が15日(金・同)に行われている。
Text by Takashima Manabu

セレモニアル計量は現地、Tモバイル・アリーナ正面の東芝ブラザで強い日差しが照り付けるなか、マリアッチの演奏から始まった。


メインでアレクサ・グラッソの持つUFC世界女子フライ級王座に挑む元チャンピオン=ヴァレンチーナ・シェフチェンコはブーイングを送るファンに対して、「明日はハレの日。私の心、力、精神の全てを戦いに注ぎ込む。ありがとう、皆の──」と一呼吸をおいて「サポートを」と話した。

対してグラッソは大声援を受けて「素晴らしい週末を過ごしてもらって、全てを尽くしてベルトを再び皆に持って来るから」とコメントした。

メキシコのための大会といっても過言でない今大会だが、5人のメキシコ籍ファイターに加え、ラウル・ロサスJr、トレイシー・コーテズ、アレックス・レイエスなどメキシコ系米国人も多く出場している。

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そんななか第1試合でジョセフィン・キヌットソンが、マーニック・マンを相手にUFCデビューを行う。K1で活躍し、MMAに転向したキヌットソンは8月22日のコンテンダーシリーズ第3週でイシス・ファーバックとのストライカー対決を制しながら、「素晴らしい実績を残しているが、今日はその片鱗を伺わせなかった」という厳しい評価から、契約が見送られていた。

そのキヌットソンが急転直下、今大会でオクタゴン初陣を戦う。もちろん、キヌットソンにとってもこのような展開は予想だにしていなかっただろう。あのダナ・ホワイトの言葉、契約が流れたキヌットソンが、誰よりも早く今年のコンテンダーシリーズ出場選手のなかからUFCデビューを迎えることとなった。

K-1クイーンの本当の意味での旅立ち、非常に興味深い。

なお今大会ではUFCにとって初めて民族ベルトが創られ、お披露目されている。メキシコのミシュテカ及びサポテカ文化の色彩を採り入れ、熟練、勇気、力、規律などの意味合いを持つデザインが成された特別仕様のベルトはセレモニアル計量では確認できなかったが、明日のメインでグラッソの腰に巻かれた際にはメキシコ独立記念日のUFCの夕べをより彩ることになるだろう。

■視聴方法(予定)
9月17日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前7時30分~U-NEXT

■UFN227対戦カード

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]アレクサ・グラッソ: 124.5ポンド(56.47キロ)
[挑戦者]ヴァレンチーナ・シェフチェンコ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジャック・デラ・マダレナ: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr: 135ポンド(61.24キロ)
テレンス・ミッチェル: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライト級/5分3R>
ダニエル・セジューベル: 156ポンド(70.76キロ)
クリストス・ギアゴス: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
フェルナンド・パディーリャ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 146ポンド(66.22キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス: 116ポンド(52.62キロ)
エリス・リード: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・コピロフ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ジョシュ・フレムド: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フライ級/5分3R>
エドガー・チャイレス: 126ポンド(57.15キロ)
ダニエル・ラセルダ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
トレイシー・コーテズ: 126ポンド(57.15キロ)
ジャスミン・ジュスダヴィチェス: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・キャンベル: 155ポンド(70.31キロ)
アレックス・レイエス: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジョセフィン・キヌットソン: 115.5ポンド(52.38キロ)
マーニック・マン: 115ポンド(52.16キロ)

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【UFN227】メキシコ独立記念日に、アレクサ・グラッソ✖シェフチェンコ再戦─展望。幸運ではなかった前戦

【写真】 まさに前回とは立ち位置が違う今回の再戦となる(C) Zuffa/UFC

16日(土・現地時間)、ネヴァダ州のTモバイルアリーナにて、UFC Fight Night: Grasso vs. Shevchenco 2が行われる。大会名が示すように、メインはフライ級新王者アレクサ・グラッソに、前回王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコがリヴェンジを賭けて挑む再戦だ。
Text by Isamu Horiuchi

大会当日は213回目のメキシコ独立記念日で、Fight Nightに関わらず世界戦が組まれ、会場もTモバイル・アリーナとスペシャル感のあるイベントとなっている。出場選手も全11試合で5人がメキシコ人ファイター、まさにビバ・メヒコなファイトナイトとなった。


そんなUFN227のメインで、メキシコ人世界王者に挑戦する──キルギス出身のシェフチェンコは言わずと知れた女子フライ級の第一人者だ。2018年8月にヨアナ・イェンジェチックを倒して王座に就いて以来、実に7度連続防衛を記録。そのうち4試合をフィニッシュで決めており、この階級自他共に認める絶対女王として君臨していた。

そんな無敵の王者から3月のUFC 285にて一本勝ちを収めて世界を震撼させたのが、メキシコのアレクサ・グラッソだ。下馬評では圧倒的に不利と見られていた挑戦者は、実際2、3Rはテイクダウンを奪われリードを許していた。が、シェフチェンコが4R終盤に放ったスピニングバックキックの空振りに乗じてあっという間にバックを奪うと、そのままチョークを極めてみせた。

負けるはずのない絶対王者、不用意な攻撃が仇となっての大番狂わせ──そんな印象も強かったまさかの王座交代劇。実際シェフチェンコも試合直後に「これがMMA。私が全ラウンドを取って間違いなく勝っていたけど、馬鹿げた状況が試合の全てを変えてしまうことがあるのよ」と語っている。

が、グラッソはフィニッシュのチョークについて「この動きを毎日練習していたの。彼女はスピニング系の技を出してくると知っていたから」と話した。

さらに数日後、試合前のキャンプにてグラッソがパートナーが放つスピニングバックキックをかわしてチョークを極める練習をしている映像も投稿され、あの決着自体は偶然ではなく、グラッソが所属するメキシコのロボジムのヘッドコーチであり、叔父でもあるフランシスコ氏が王者の試合映像を繰り返し研究して生み出した作戦の一つだったことが判明した。

さらにそこに至る試合内容を見ても、(シェフチェンコの言葉とは異なり)決して王者が展開を一方的に支配していたわけではない。1Rの打撃戦で有効打を当てていたのはグラッソの方だ。やや待ちの姿勢になる王者に対し、得意の伸びるワンツー、そして返しのフックをクリーンヒットしてみせた。特にストレートはカウンターの名手である王者の左フックが当たる前に顔面を痛烈に捉えており、距離感、タイミング、スピードとどれも女子MMA界ベストボクサーという評価に相応しいものだった。

2Rと3Rは、戦い方を変えた王者にテイクダウンをされて上のポジションを取られる展開に。そこから必殺のマウンテッド・クルスフィックスの体勢に捕られられかけるも、高い危機意識で動き続けて脱出に成功したグラッソは致命傷を逃れている。

この場面でも、体格に劣る挑戦者がいかに王者の武器をよく研究し、万全の準備でこの試合に臨んだかが伺えた。そして4Rに潮目がまた変わる。グラッソはやや単調になった王者のテイクダウン狙いを2 度にわたって切り、再び試合を得意のスタンド戦に持ち込むことに成功したのだ。命運を分けたスピニングバックキックは、ジャブでプレッシャーをかけるグラッソに対し、ややケージ側に詰められかけた王者が放ったものだった。

多彩にして強力な武器を持つ卓越したキックボクサーの王者に、序盤得意のボクシングで見事に競り勝ったグラッソが、中盤作戦を変えてきたシェフチェンコの反撃を凌ぐと、後半再び攻防を自分の望む土俵に持ちこみプレスをかけた。

そう考えると、あのスピニングバックキックは王者の慢心故の不要な攻撃というより、堂々と渡り合いその牙城に肉薄したグラッソが出させたもの、偶然ではなく必然だったという見方もできる。

ならば今回の再戦のおける最大の注目は、前回の敗戦を踏まえてシェフチェンコがどのように戦いを変えてくるかだ。

「もう同じことは決して起こらない」と語る前絶対女王。得意のスピニングバックキックやバックフィストは使いにくくなったとは言え、打撃の武器の多彩さではグラッソを上回る。

「グラッソは最も爆発的で、最もパワフルで、最も危険なヴァージョンのヴァレンチーナを思い知ることとなる」と宣言しており、受けに回った結果、グラッソの踏み込みのスピードに対応できずパンチをもらってしまった前回の轍を踏むつもりはなさそうだ。

対するグラッソも「彼女がどう戦いを変えてくるか、私もすごく知りたい。今までは挑戦を受ける立場だった彼女が、今は攻めなくてはならない立場になる。そんな時にどうするのかしらね。試合が待ち切れない」と語っており、リベンジに燃え全力で攻めてくる王者を恐れている様子はまったくない。

打撃の交換においてお互い切るカードが変わるなら、当然テイクダウンの攻防も変わってくる。前戦では2、3Rにシェフチェンコがグラッソの飛び込みに見事なカウンターのテイクダウンを合わせ、逆に4Rはスタンドで圧をかけるグラッソがシェフチェンコのテイクダウンを切った。今回もしシェフチェンコが蹴りも駆使して打撃で前に出て来た場合、グラッソはそこに乗じてテイクダウンを仕掛けることはできるのか。

それともその圧に下がらされてしまうのか。また、たとえ綺麗なテイクダウンが取れなくても、前回とは違う形でバックに回るチャンスを作ることはできるのか。

そして試合がグラウンドに持ち込まれた場合、シェフチェンコは今回こそ体格差を活かし、必殺のマウンテッド・クルスフィックスでグラッソを抑え込むことができるのか。前戦の2Rでは、ガードワークに定評のあるグラッソの両足を素早く超えたシェフチェンコがすかさずクルスフィックスを狙うのに対し、グラッソが止まらず動き続け、ついにはケージを蹴って隙間を作って脱出に成功するという見応えのある攻防があった。

3R終盤にはテイクダウンからバックを取られたグラッソが、やはり休まず動いて体をずらし続け、最後には逆にギロチンの形まで作る場面も見られた。これらの攻防の「さらに先」が今回見られるとしたら、どう展開するのだろうか。

絶対女王だったシェフチェンコを倒したこと、そしてもう一人の絶対女王アマンダ・ヌネスが先日引退を発表したことで、なんと現在グラッソはUFC女子のパウンド・フォー・パウンド1位の座に就いている。

シェフチェンコはストロー級王者のジャン・ウェイリに次いで3位だ。女子MMA最高峰にいる両者の再戦が打撃、テイクダウン、グラップリングのどの局面でも、前回を上回る激闘になることに期待したい。

■視聴方法(予定)
9月17日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前7時30分~U-NEXT

■UFN227対戦カード

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]アレクサ・グラッソ(メキシコ)
[挑戦者]ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ジャック・デラ・マダレナ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr(米国)
テレンス・ミッチェル(米国)

<ライト級/5分3R>
ダニエル・セジューベル(メキシコ)
クリストス・ギアゴス(米国)

<フェザー級/5分3R>
フェルナンド・パディーリャ(メキシコ)
カイル・ネルソン(カナダ)

<女子ストロー級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)
エリス・リード(米国)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・コピロフ(ロシア)
ジョシュ・フレムド(米国)

<フライ級/5分3R>
エドガー・チャイレス(メキシコ)
ダニエル・ラセルダ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
トレイシー・コーテズ(米国)
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・キャンベル(米国)
アレックス・レイエス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジョセフィン・キヌットソン(スウェーデン)
マーニック・マン(米国)

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UFC on ESPN+84:セミファイナル・マノン・フィオロ vs. ローズ・ナマユナス

女子フライ級。フィオロ2位、ナマユナスはストロー級の2位。

フィオロはUFCデビューから5連勝中。先週、UFCデビューから6連勝を飾った同じ女子フライ級トップランカーのエリン・ブランチフィールドはグラップラーだが、フィオロは空手でフランス代表入りしていたストライカー。フランスでは長くMMAが禁止されていたため、今回がMMAでは初の地元での試合となる。前戦は昨年10月、シェフチェンコの王座に挑戦し敗れてから4連勝中のケイトリン・チューケイギアンと対戦。打撃の手数で上回っての判定勝ち。5連勝でランキング1位を下したので、タイトル挑戦は確実かと思われたが、アレクサ・グラッソに先を越された上に、シェフチェンコがグラッソに敗れてダイレクトリマッチが組まれたことで、タイトル挑戦のチャンスが遠のいた。33歳。

ナマユナスはヨアンナ・イェンジェイチック、ジャン・ウェイリーという2大UFC無敗王者を1RKOで下して王者となり、初防衛戦のダイレクトリマッチでも勝利したが、いずれも2度目の防衛戦で敗れて王座から陥落している。ウェイリーには1度目はハイキックでKO勝ち、2戦目は接戦となったがスプリット判定勝ちで王座防衛。が、かつてTUF決勝の初代王座決定戦で対戦したカーラ・エスパルザには、両者ほぼ手が出ない展開で判定負け。体が大きくなり減量がきつくなってきたことと、上位陣とは複数回対戦している選手が多く、モチベーションを求めてフライ級に上げる。勝てば一気にフライ級の挑戦者候補となる。31歳。

 

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UFC on ESPN+83:第9試合・エリン・ブランチフィールド vs. タイラ・サントス

女子フライ級。ブランチフィールド3位、サントス4位。

今年2月にAPEX大会のメインとして組まれていたカード。サントスが欠場したため、ブランチフィールドはジェシカ・アンドラージと対戦し、2Rチョークで一本勝ちして一気に上位ランカーに。

24歳のブランチフィールドは、前回ランキング10位でいきなり1位のサントスと組まれるなど、ショーン・オマリー並の飛び級の扱いで、結果サントスは欠場したものの、代役のランキング3位アンドラージに勝利。タイトル挑戦圏内に入ったので、このままタイトル戦が組まれるかと思ったが、王者シェフチェンコがアレクサ・グラッソにまさかの逆転一本負け。ダイレクトリマッチが組まれることになったため、ブランチフィールドもタイトル挑戦の待ち行列に入ることなく、サントスとの仕切り直しの対戦を受けた。柔術黒帯のグラップラーで、UFCデビューから5戦全勝。現在、3試合連続一本勝ち中。

サントスは昨年のシンガポール大会で王者シェフチェンコのタイトルに挑戦。オッズは大幅アンダードッグだったが、組んで四つからテイクダウンを奪う展開で、首投げで投げられても、首を抜いてバックを奪い攻勢。が、ポジションをとってもそこからの攻めが足りず、ポジションを取っているだけのラウンドがジャッジによってはシェフチェンコに取られてスプリット判定負け。当時としては最も王者を苦しめたが、地味な戦いぶりが災いしてか、再チャンスは与えられず。30歳。

オッズはブランチフィールドがフェイバリット。

パンチを入れたサントス。ワンツー。ブランチフィールドが近づこうとしても殴られる。タックル。しかしクラッチできず引き剥がされた。パンチで出るサントス。かなり強打を打ち込んでいる。出ようとしたところでインローを蹴られ膝を着くブランチフィールド。タックル。止められたがそのままケージまで押し込んでパンチを入れたブランチフィールド。パンチからボディロックでクラッチすることに成功。しかし差し返すサントス。肘を入れて引き剥がした。ブランチフィールドまたタックルに行くが、サントス膝を合わせる。組んだブランチフィールド。大内テイクダウンを狙ったが、倒し際に首を抜かれてバックを取られかける。立ち上がり離れたブランチフィールド。残り1分。ブランチフィールドがパンチから四つ組みに押し込んで膝を入れるブランチフィールド。ダブルアンダーフック。しかし差し替えして入れ替えるサントス。ホーン。

1Rサントス。ブランチフィールド、テイクダウンを取れないと厳しい。

2R。ローを蹴るサントス。パンチで出るブランチフィールドだが、サントスのパンチで迎撃される。タックルに入るも切られた。サントスのカーフで体が流れるブランチフィールド。ブランチフィールドパンチでケージまで下がらせてタックル。が、潰された。すぐに起き上がりまたタックル。ダブルレッグ。倒しかけたがこらえたサントス。なおもダブルアンダーフックだが、サントスが差されている腕をオーバーフックして防いでいる。ボディロックから投げを狙うブランチフィールド。しかしサントスこらえた。逆にダブルアンダーフック。反り投げをねらったサントスだが潰してブランチフィールドが上に。下から腕十字を狙うサントスだが、密着して防ぐとハーフに。パス。亀になったサントス。足のフックは防いでいる。残り1分。サントス立ち上がった。ケージ際で正対。だがなおも押し込んでクラッチしているブランチフィールド。ダブルレッグを狙ったがサントスこらえた。ブランチフィールド離れたがすぐにまた組み付く。ホーン。

2Rブランチフィールド。1Rを見る限りは打撃で押され、テイクダウンも奪えない展開でジリ貧かと思われたが、パンチのプレッシャーでケージまで下がらせてからタックルに行くなど工夫して勝負している。

3R。すぐ出るサントス。逆にブランチフィールドがジャブ。下がったサントスにタックル。こらえたサントス。四つ組みで逆にテイクダウンを狙うが、ブランチフィールドもこらえた。カーフを蹴るサントスだが、ブランチフィールドまたタックル。倒しかけたがサントスこらえる。自ら離れたブランチフィールドだが、即タックル。ダブルレッグ。ギリギリこらえたサントス。また離れたブランチフィールド。サントスローを入れるが、パンチに行った瞬間にまたタックル。受け止めたがブランチフィールド押し込んで膝を入れる。下がったブランチフィールド。パンチのヒット&アウェイ。サントスのパンチは空振り。スタミナが切れてきたか。ブランチフィールドまたタックル。受け止めたサントス。ブランチフィールド離れてすぐタックル。倒しかけたがサントスギリギリこらえた。ブランチフィールド押し込んで肘。離れた。残り30秒。消耗しているサントスにブランチフィールドがパンチで出る。サントスが逆にタックル。首を抱えたブランチフィールド。膝。タイムアップ。

三者29-28でブランチフィールド勝利!

1Rは、打撃で押されタックルも切られて苦しい展開だったが、しつこいタックルでサントスのスタミナを削ってサントスの自滅を誘い、3Rには打撃のヒットでも上回って勝利。これで次は来月のグラッソ vs. シェフチェンコの勝者とのタイトルマッチだろう。

サントスも最後まで意地でテイクダウンを許さなかったが、3Rはポイントを取り返すだけの体力が残っていなかった。

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【UFC ESPN50】試合結果 Music Cityで4年ぶりのUFC。メインでサンドハーゲンがフォントを完封

【写真】カーラ・エスパルザ、アレクサ・グラッソに続き、アンドラーデに勝利。世界挑戦が待たれるスアレスだ (C)Zuffa/UFC

5日(土・現地時間)テネシー州ナッシュビルのブリヂストン・アリーナでUFC on ESPN50「Sandhagen vs Font」が開催された。翌日は北米を代表するオープンホイール・レース=Indy CarのMusic City Grand Prixが開かれ、強さと速さを荒そうウィークエンドのDay01=UFC ESPNは2019年3月以来、実に4年5カ月ぶりの世界最高峰の来訪だった。

メインのバンタム級戦はコリー・サンドハーゲンが、ロブ・フォントをTD&コントロールで完封。サラリとパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトが5選手に行われる印象的なフィニッシュが見られたイベントとなった。

デビュー戦でボーナス獲得となったアス・アルマバエフ、そしてジェイク・ハードリーを破ったコディ・ダーデンとフライ級で気になるファイターが台頭している。

パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト=タチィアナ・スアレス、ダスティン・ジャコビー、ジエゴ・ロピスカールストン・ハリスアス・アルマバエフ

UFC ESPN50
<140ポンド契約/5分5R>
○コリー・サンドハーゲン(米国)5R
判定
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×ロブ・フォント(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
○タティアナ・スアレス(米国)2R1分31秒
ギロチンチョーク
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×ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
○ダスティン・ジャコビー(米国)1R1分33秒
TKO
×ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
<フェザー級/5分3R>
○ジエゴ・ロピス(ブラジル)1R1分38秒
腕ひしぎ腕固め
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×ギャビン・タッカー(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
○タナー・ボーザー(カナダ)3R
判定
×アレクサ・キャマー(米国)
<ライト級/5分3R>
○ルドヴィット・クライン(スロバキア)3R
判定
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×イグナシオ・バハモンテス(チリ)
<バンタム級/5分3R>
○カイラー・フィリップス(米国)3R
判定
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×ハオーニ・バルセロス(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
○カールストン・ハリス(ガイアナ)3R1分50秒
アナコンダチョーク
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×ジェレマイア・ウェルス(米国)
<フェザー級>
○ビリー・クゥアンティロ(米国)3R
判定
×デイモン・ジャクソン(米国)
<フライ級/5分3R>
○コディ・ダーデン(米国)3R
判定
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×ジェイク・ハードリー(英国)
<146.5ポンド契約/5分3R>
○ショーン・ウッドソン(米国)3R
判定
×デニス・ブズーキア(米国)
<フライ級/5分3R>
○アス・アルマバエフ(カザフスタン)2R3分11秒
RNC
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×オーデ・オズボーン(米国)
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F1 MMA o ONE UFC UFC Fight Night   アレクサ・グラッソ クリス・カーティス ケルヴィン・ガステラム ジェフ・ニール

9.16『UFC Fight Night: Grasso vs. Shevchenko 2』のセミファイナルはシャフカット・ラフモノフ vs. ケルヴィン・ガステラム/Fight NightシリーズなのにT-モバイル・アリーナ開催の異例の大会に

るるぶラスベガス'24


9.16 UFCラスベガス大会のメインイベントはアレクサ・グラッソ vs. ヴァレンティーナ・シェフチェンコのダイレクトリマッチ(2023年06月23日)

 こちらの続報。


 UFCが9月16日に開催する『UFC Fight Night: Grasso vs. Shevchenko 2』のセミファイナルでシャフカット・ラフモノフ vs. ケルヴィン・ガステラムのウェルター級マッチを行うことを発表。

 ラフモノフは3月の『UFC 285: Jones vs. Gane』でジェフ・ニールに3Rリアネイキッドチョークで勝利して以来の試合でプロデビュー以来17連勝中(UFC戦績5勝0敗)。現在UFCウェルター級ランキング6位。

 ガステラムは4月の『UFC 287: Pereira vs. Adesanya 2』でクリス・カーティスに判定勝ちして以来の試合。現在UFCウェルター級ランキング12位。


 また、会場はネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナになることが正式決定。Fight Nightシリーズとしては異例の大会となります。続きを読む・・・