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45 AB BELLATOR Bellator x RIZIN02 Bellator295 MMA MMAPLANET o PFL RIZIN Special   イリマレイ・マクファーレン ベラトール ヴェタ・アーティアガ 渡辺華奈

【Special】J-MMA2023─2024、渡辺華奈─01─「私はこれからも結果にこだわってMMAをやっていく」

【写真】7月のRIZINとの共催=日本大会以来、女子フライ級タイトルコンテンダーである渡辺の試合は組まれていない (C)BELLATOR

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第六弾はBellatorと契約中の渡辺華奈に話を訊いた。MMAPLANETによっては、単独で渡辺にインタビューするのは初となる。渡辺の2023年戦績は、ベラトールで1勝1敗。そんななかでPFLがベラトールを買収し、いまだベラトールと契約している選手の今後は不透明なままだ。ここでは渡辺の現状を訊くとともに、2023年の戦いで得たものについて語ってもらった。

■2023年渡辺華奈戦績

4月22日 Bellator295
●1-2 イリマレイ・マクファーレン(米国)

7月30日 Bellator x RIZIN02
○3-0 ヴェタ・アーティアガ(米国)


――渡辺選手の2024年といえば、現在ベラトールとの契約はどのような状態にあるのでしょうか。

「正直、選手としては何も分からないんです。私の場合は、まだベラトールとの契約は残っています。その契約は破棄されることはなく続いているものだと思っているんですよね。ももともとベラトールがPFLに買収されるというお話も、私たち選手も皆さんと同じくSNSやインターネット上で知ったぐらいで。

まだベラトールというブランドが完全になくなるわけではないと思うんです。それでも次の大会がいつ開催されるか分からない状態です。何も情報が下りてこない。マネージメント側も手は尽くしてくれていると思うんですけど――」

――PFLのベラトール買収が発表されたあと、11月にPFL各階級トーナメント決勝戦が開催されました。各階級のベラトール王者が登場し、PFL×ベラトールの王者対決を煽り続けるイベントを、王者以外のベラトール契約選手としてはどう見ていたのですか。

「中継は視ていなかったのですが、あとでチェックしてみると『やっぱり対抗戦をやるために買収したのかな』という感じですよね。その場合、対抗戦が一通り終わったらベラトールのブランドはどうなってしまうのか。選手としては、不安はあります」

――渡辺選手の試合も昨年7月のヴェタ・アーティガ戦以降は組まれていません。それもPFLのベラトール買収劇の影響があったのでしょうか。

「そこまでは分からないですね。7月以降、ベラトールは4大会ぐらいしか開催していなくて、試合数の影響はあったかもしれません。試合数に限りがあるので、そこはタイトルマッチや米国在住選手のほうが優先されるでしょうし」

――買収の噂が流れ始めた時から、渡辺選手の中で不安は生まれましたか。

「自分は結構、楽観的な人間なんですよ。状況に応じて自分の最善を尽くすしかないので。もちろん不安はあります。でも、そこまで自分が不安を感じていても仕方ないのかなって(笑)。試合があるか無いかに関わらず、毎日練習はしていますし。とにかく連絡を待ちながら、自分がブレずにその日常を送っていくことが大事であって」

――はい。その通りだと思います。

「最近はSNSで話題になってどう――と言われることも多いです。でもMMAは結果が全てじゃないですか。強くなければ格闘家ではない。この試合がない期間も、自分が強くなるチャンスだと考えていました。まだまだ苦手な分野は、たくさんありますからね。練習と強くなる過程を楽しむ。そう考えて、楽観的にベラトールからの連絡を待っています(笑)」

――なるほど。改めて2023年を振り返ると、まず4月のマクファーレン戦について、率直な感想をお聞かせください。

「試合が終わった時は、2Rと3Rは取ったかなと思いました。『でも明確な差はない、どうなんだろう』って、ドキドキしながら判定結果が出るのを待っていて。まずスプリットということが発表され、私としては『ヤバいな……』と思ったんです。1人目のジャッジが私で、2人目のジャッジが相手——この流れはヤバいと(苦笑)」

――2Rと3Rは渡辺選手が組みで上回り、それを覆せるほどの打撃はもらっていないという印象でした。

「あのあたりから、MMAの判定も変わっていったように思いますよね」

――当時すでにベラトールでは打撃優位の傾向があり、特にハワイ大会は打ち合いが望まれているような印象を持っていました。そして結果論はありますが……あの頃から組んでいるよりも、コツコツと打撃を当てているほうにポイントが流れるようになっています。

「まず会場の雰囲気は凄かったですよ。

初めてあんなブーイングを受けました(笑)。もちろん試合は試合だし――と思ってはいましたけど。

判定基準については、どんどんグラップラーが不利になっているような気はしますよね。どれだけテイクダウンして、コントロールしていても一発良いパンチをもらったら、相手にポイントがついてしまうじゃないですか。そう考えると『もう一本取らないと勝てないんじゃないか』って。

やっぱりスタンドで打撃戦をやるほうが、お客さんの印象は良いと思います。だから判定も、どんどん打撃優位になっているのか……。私はMMAの中でもテイクダウンするのが一番難しいと思うんですよ」

――というと?

「柔道やレスリングがベースの選手にとっては、もうテイクダウンの技術は身についていますよね。でも何もやったことのない人がMMAを始めて、一番習得するのが難しいのはテイクダウンだと思います。そこを評価してくれないと――なんだか切ないです(苦笑)」

――マクファーレン戦の話に戻すと、あの敗北でベルトは遠のいたと思いましたか。

「ベルトから遠のいたし、またベルトに向かって戦っていくとしても、その先にベラトールという大会があるのかどうか。いろいろ複雑でしたよね」

――マクファーレン戦の判定は、渡辺選手に対して厳しいものではあったと思います。対して試合内容は、7月のアーティガ戦のほうが厳しいものではなかったですか。

「厳しい試合でしたね。試合前のインタビューでは『勝ちます!』みたいな感じで言っていましたが、イージーな相手でないことは分かっていて。特に相性は良くないだろうと思っていたんです。さらに久々の日本での試合ということもあって、いつもより緊張していました。

試合内容は、私がレスリングのテイクダウンにこだわりすぎました。もっと柔道を生かして、四つ組みとかで攻めていけば良かったですね。相手の打撃も当たっていたし、そこで距離感を考えながら、もっといろんなテイクダウンを組み合わせて行けば……。あくまで後から考えたら、ですけど(苦笑)。あの試合は焦っていたわけではないけど、攻め方がワンパターンになりすぎていましたよね」

――マクファーレン戦は、あの内容で判定負けを喫しました。このアーティガ戦も……とは思いませんでしたか。

「今回もマズイ展開だとは思っていました。嫌な流れだなって。まだセコンドから『取っている』と言われていたので、落ち着いてはいたんですよ。でも試合が終わったあとに『これは、いろいろ言われるよなぁ』と考えながら控室に戻りました」

――「いろいろ言う声」とは、判定結果に対するファンの意見ですよね。実際ネット上では、「いろいろ言う」声もありました。渡辺選手としては、そのような声をどう受け止めているのでしょうか。

「私も人間だから、嫌だなぁって思いますよ(苦笑)。ただ、選手としては微妙なんですよね。マクファーレン戦は負けたけど、選手として自分の力を出すことはできました。アーティガ戦は勝ったけど、自分がやってきたことを出すことができなかった。久々に日本で試合をして、しょっぱい試合をしてしまって。負けたことより悔しい気持ちがあったんです」

――……。

「そう考えて落ち込んでいる時に、上田(貴央FITHERS FLOW代表)さんから言われたんです。マクファーレン戦後、みんなが『あの試合は勝っていたよ』と言ってくれたけど、私は『結果が全てだから。私が負けたのだから、次は頑張る』と答えていて。するとアーティガ戦のあとに上田さんが『いつも結果が全てと自分で言っているのに、この結果を自分で受け入れていないのは違うんじゃないか』と言ってくれたんです。

そうなんですよ。自分が一番、結果にこだわってきた。確かに内容は良くなかったかもしれないけど、勝つことができたわけじゃないですか。私はこれからも結果にこだわってMMAをやっていく――改めてそう思えました」

<この項、続く>


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BELLATOR Bellator295 MMA o ONE UFC   イリマレイ・マクファーレン キック 渡辺華奈

『Bellator 295: Stots vs. Mix』イリマレイ・マクファーレン vs. 渡辺華奈のジャッジの採点/主要サイトの採点

理不尽に勝つ


Ilima-Lei Macfarlane defeats Kana Watanabe(MMA Decisions)

 イリマレイ・マクファーレン vs. 渡辺華奈のジャッジの採点。Derek Clearyが1Rマクファーレン、2,3R渡辺で28-29渡辺勝利。Sal D'AmatoとBryan Minerが1,3Rマクファーレン、2R渡辺で29-28マクファーレン勝利でした。

 主要サイトの採点は29-28マクファーレン支持3人、28-29渡辺支持3人でした。UFCと違いサンプルが少ない上に意外にも半々という…。


 なお、ファイト・スタッツはご覧の通り。打撃ヒット数、パンチヒット数、肘打ち、キック、膝蹴り、テイクダウン、サブミッションと全ての数字で渡辺華奈が上回っています。続きを読む・・・
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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o セルジオ・ペティス パッチー・ミックス ラフェオン・スタッツ

【Bellator295】衝撃の左ヒザ! ミックスがスタッツを72秒でKOし、暫定王座とGP優勝賞金100万ドルを獲得

<Bellator暫定世界バンタム級選手権試合&バンタム級ワールドGP決勝/5分5R>
パッチー・ミックス(米国)
Def.1R1分12秒 by KO
ラフェオン・スタッツ(米国)

ともにサウスポー。スタッツが距離を詰めてローを放つ。ミックスがパンチからダブルレッグを狙うも、ここはスタッツが下がった。ケージ中央に戻ると、スタッツがローで攻める。対するミックスはパンチから前蹴りで距離を詰めていく。スタッツは右に回りながら右ボディを当てた。ここでスタッツが組みつく体勢に入ると、ミックスが左ヒザ一閃! この一撃で意識が飛んだスタッツに、ミックスが左ストレートをフォローする。スタッツは背中から倒れ、そのまま試合終了となった。

「ヒザ蹴りを練習していた」というミックスが暫定バンタム級王座と、GP優勝賞金100万ドルを獲得した。6月16日のシカゴ大会ではバンタム級正規王者セルジオ・ペティスがフェザー級王者パトリシオ・ピッチブルを挑戦者に防衛戦を行うが、試合後のインタビューで「どちらと戦いたいか?」と聞かれたミックスは「どちらでも問題ない」と答えた。


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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o イリマレイ・マクファーレン キック 渡辺華奈

【Bellator295】後半は渡辺がTDで上回ったはずだが――マクファーレンが複雑な表情でスプリット判定勝ち

<女子フライ級/5分3R>
イリマレイ・マクファーレン(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
渡辺華奈(日本)

サウスポーの渡辺が右ジャブを突いて距離を詰める。対するマクファーレンも右ストレートから前に出たが、渡辺が離れた。ガードを固める渡辺の顔面を、マクファーレンの右ショートが捉える。渡辺は右ジャブから様子をうかがい、マクファーレンが右ショートを繰り出すと組んだ。右手をマクファーレンの頭に置き、そのままケージへドライブする。さらにバックコントロールから右足を差し込んでいった。

右腕をマクファーレンの首に回しながら、渡辺がバックマウントを狙う。ここはマクファーレンが動いて逃れたが、正対したところで渡辺が足技でテイクダウンに成功し、グラウンドに持ち込むとマクファーレンの右腕に腕十字を仕掛けた。これを凌いだマクファーレンがトップへ。会場から大声援が送られるも、渡辺が返してシングルレッグからケージに押し込む。マクファーレンも渡辺の右腕をキムラで抱えるが、両者は離れた。

ケージ中央でマクファーレンのパンチが渡辺の顔面に入る。渡辺は右目付近から出血しいる。渡辺は右ロー、マクファーレンは右ストレートを主体に戦う。右目の出血を気にしている渡辺、残り30秒でダブルレッグで組みつき、マクファーレンに尻もちを着かせた。バックマウントを狙ったところで、マクファーレンが腰を上げたが、渡辺が後ろ三角の体勢でグラウンドに引きずりこみ、初回を終えた。

2R、渡辺がプレッシャーを強める。距離が近くなると渡辺が右手でマクファーレンの頭を抑えながら右ヒザを突き上げる。そしてシングルレッグでマクファーレンの左足に組みついた渡辺が、右腕を差し入れてケージ際でドライブした。渡辺はマクファーレンを左右に揺さぶりながら、小外刈りでマクファーレンに背中を着かせる。サイドを奪われたマクファーレンが立ち上がるも、渡辺が再びグラウンドに戻す。

下になったマクファーレンは、渡辺の右腕をキムラで抱えている。渡辺がノースサウスに移行しながらマクファーレンのクラッチを切った。マクファーレンもシザーズ・チョークで渡辺の頭を抱えるも、頭を抜いた渡辺が左手を枕にサイドポジションで抑え込む。右のパンチで削る渡辺に対し、マクファーレンがスクランブルに持ち込むも、渡辺がバックをキープしてまたも背中を着かせた。渡辺はクローズドガードを取るマクファーレンに右のパウンドを連続で当てる。

右ストレートのような渡辺のパウンドが、幾度もマクファーレンの顔面に突き刺さる。マクファーレンが足を上げていくと、渡辺は体をマクファーレンにピッタリと着けてラウンド終了までトップポジションを守った。

最終回、ゴングと当時にマクファーレンが前に出るも、渡辺がプレッシャーをかける。マクファーレンの右ストレートに合わせて組みついた渡辺は、そのままケージに押し込んだがマクファーレンに体勢を入れ替えられてしまう。しかし渡辺はケージに押し込まれながら払い腰で投げてグラウンドに持ち込む。マクファーレンは起きてシングルレッグからボディロックへ。立ち上がった渡辺をケージに押し込んでいく。

右のオーバーフックから再び投げた渡辺がサイドポジションへ。マクファーレンの顔面に右ヒジを突き刺す。マクファーレンはケージキックを狙うも、渡辺が左腕を枕に抑え込んだ。反転したマクファーレンのバックに回った渡辺は、立ち上がるマクファーレンに対してバックコントロールから左足を差し入れる。ファンの大声援を受けるマクファーレン、渡辺は正対して左腕を差し上げた。ここでマクファーレンが離れた。

遠い距離から右を放つマクファーレンに対し、渡辺がシングルレッグへ。マクファーレンの左足に組みついた渡辺に、観客からブーイングは浴びせられる。しかし渡辺は変わらず、マクファーレンのケージに押し込みながらダブルレッグに切り替えた。耐えるマクファーレン、渡辺はシングルレッグに切り替えるも倒せず。しかし最後までマクファーレンをケージに追い込み続けて、試合終了のゴングを聞いた。

1Rはマクファーレン、2~3Rは渡辺が取ったと思われるが――裁定はスプリットでマクファーレンの判定勝利に。3Rの採点が勝負の分かれ目になったと思われるが、3Rに関してはマクファーレンがポイントとして挙げた右の拳が渡辺の顔面を捉えたのは、序盤だけだ。以降は、渡辺も打撃によるダメージは与えていなかったかもしれない。しかしながら、これだけ投げたにも関わらず採点に影響されないのであれば――特にハワイ大会では、ただただ打ち合うしか勝つ道はなくなってしまう。
試合そのものは白熱したタフファイトで、名勝負だったといえる。その結果、裁定が下った瞬間のマクファーレンの表情が、正直な感想だと思いたい。


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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o アーロン・ピコ キック ジェイムス・ゴンザレス ジェレミー・ケネディ

【Bellator295】ボディ、ヒジ、ヒザ、TDで完勝、周囲も本人も満足──も、期待値が上がらないピコの完勝劇

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ジェイムス・ゴンザレス(米国)

肩の負傷TKO負けから再起を狙うピコに対し、ショートノーティス出場のゴンザレスが左前蹴り、右ハイから右オーバーハンド、ロー、サイドキック、跳び前蹴りと大きなモーションの動きを続ける。右ストレートで距離を詰めたピコは、簡単に離れて右ハイを空振り。ゴンザレスの大きな振りの左フックを当てられたピコが、距離を詰めて左ボディフックを2発入れ、さらに右ボディを突き刺す。ピコはクリンチから左フック、エルボーを受けそうになりフックを振るうとボディを続ける。左ボディから左エルボー、さらに左ボディからヒザ、そしてボディ&ヒジと猛攻を見せたピコが、ボディからアッパー、ボディを続ける。

離れたゴンザレスは、完全に腹を守る構えだが、ピコはボディからヒジ、ヒザを入れる。一方的に攻められるゴンザレスは、テイクダウンを狙いを切ってなおボディを打たれる。顔へのパンチは組みへ繋ぎというピコがボディから肩パンチへ。間合いを取り直し、右ハイ、ここからピコはダブルレッグでテイクダウンを奪う。

ゴンザレスは半身からバックを譲りつつ、正面を向いて立ち上がるとボディを打たれバックに回ったピコが後方から蹴りを見舞った。それでもパンチを振るうゴンザレスは一方的に攻められて初回が終わった。

2R、右ローを蹴ったゴンザレスは、左フックに組みつかれれ腹を殴られる。ここはケージに詰まれらず、回って間合いを取ったゴンザレスはシングルからボディロック、バックを譲って後方から左のパンチを打たれる。バックのピコに拳を振るうゴンザレスが立ち上がる。直ぐに左ボディを決めたピコは、左フックにダブルレッグを合わせてテイクダウン。

ゴンザレスは蹴り上げを狙い、ピコが離れるとレフェリーがブレイクを命じる。直後に左フックを受けたゴンザレスが前方に崩れ、亀に。サイドバックで殴るピコに対し、ゴンザレスがガードを取る。ここも立ったピコは、試合がスタンドに戻ると右ローを蹴る。続いてワンツーから組み、ヒザを打たれてもボディを2発返して離れた。

残り1分、右フックを見せて回るゴンザレスに組みついたピコは、ここも左ボディとヒザを繰り出す。そして左フックに組んでテイクダウンを決めラウンド終了を迎えた。

最終回、左フックから右を当てたゴンザレス。しかし、直後にテイクダウンを許しZハーフガードへ。立ち上がったピコは足を掴むが、捌かず試合はスタンドに戻る。直後にピコがダブルレッグでテイクダウンを決める。ここもZハーフのゴンザレスに鉄槌を落とし、立ち上がったピコはアッパーを入れ、右ストレート。直後にテイクダウンを決めるなど、一方的に攻め続ける。

立ち上がってはテイクダウン狙いのピコは、ボディを入れてダブルレッグを決める。Zハーフから正対してガードを取ろうとするゴンザレス。ピコはここで立ち上がり、パンチを被弾するとクリンチでゴンザレスをケージに押し込む。頭をつけて近距離のパンチ、ゴンザレスは跳びつき三角に失敗してスタンドへ。左の蹴りから左のパンチを振るうゴンザレスを時間までいなしたピコが、ジャッジ3者が30-27をつけて大勝した。

「こんなタフな相手に、1週間前で試合をうける大変さを皆は分からないんだ。彼は危険な相手で軽く見るなんてことはなかった。試合を受けてくれて感謝している。グランドに行くプランはなかった。レスリングで安全策をトライというコーチの作戦は怖かったけど、彼らを信じた。と同時にダメージを受けたくなかったんだ。結果的に勝ててハッピーだよ。チャンピオンがバンタム級に落とすのだから、ジェレミー・ケネディと世界戦を戦いたい。僕はグッドチャンピオンでなく、グレートなチャンピオンになりたいんだ」と話した。

そのようなストーリーがBellatorに存在しているのだろう、この勝ち方にアナリストは危険性を強調し良い試合だったと評価した。


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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o ジャスティン・ゴンザレス マス・ブーネル

【Bellator295】TDされてもへっちゃら、リバーサル&鉄壁コントロール、ブーネルがゴンザレスを寄せ付けず

<フェザー級/5分3R>
マス・ブーネル(デンマーク)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ジャスティン・ゴンザレス(米国)

いきなり右ボディストレートを決めたゴンザレスが、パンチの間合いから組んでボディロック、直ぐに離れてパンチを打っていく。ブーネルの右ローにも、ワンツーフックと右ローを蹴り返したゴンザレスは、左を見せてニータップ気味にテイクダウンを奪う。ブーネルはレッスルアップからシングルレッグでリバーサルを決め、同時にサイドで抑える。

枕で抑えるブーネルは、自らハーフのなかに入る。ゴンザレスがギロチンを狙うと、足を抜いて上四方まで回りノースサウスチョークへ。すぐにサイドに戻ったブーネルは、流れの中でハーフに入りギロチンからバックへ。嫌がったゴンザレスが前転してガードを取るが、スクランブルに持ち込めない。ブーネルは左エルボー、パンチを入れて枕で圧を掛けて簡単にパスを決める。残り1分、サイドで抑えてエルボーを落とすブーネルがハーフになると鉄槌を落とす。ゴンザレスはスタンド二戻ることができず初回を落とした。

2R、右ローにダブルレッグを合わせてトップを奪ったゴンザレスだが、ここもブーネルは潜って立ち上がりダブルレッグでリバーサルを決めてサイドへ。上四方からハーフに入るという初回と同じ流れのなかでブーネルは、右エルボーを入れる。サイドを取られているにも関わらず、頭を抱えるゴンザレス。これではスクランブルに持ち込めない。

ブーネルはサイドで抑え、細かいヒザを入れる。ハーフで背中をつけたままのゴンザレスは、ブリッジを潰されヒジを打たれる。ゴンザレスは半身でリストを取って守るが、振りほどいたブーネルがまたも易々とパスに成功する。ここも頭を抱えたゴンザレスに対し、ブーネルは上四方に移行してノースサウスチョークへ。

ゴンザレスは体を捩じってスクランブル、バックを許して立ち上がる。胸を合わせたブーネルのシングル狙いにゴンザレスがギロチンで、捻ってトップを通る。アームインギロチンは極め切れず、この回もブーネルが取った。

最終回、ゴンザレスが右ボディからワンツー、蹴り足を払ってテイクダウンも寝技にはいかない。ブーネルが立ち上がるのを待ってボディからジャブと、パンチで攻めるゴンザレスだが、ローでバランスを崩してここも下になってしまう。こうなると打つ手がなく、下にステイするゴンザレスは、左のパンチを継続的に打たれる。

ボディロックのコトントロールが強烈なブーネルは、ゴンザレスをケージまで運んで左のパウンドを打っていく。背中を譲らないよう戦うゴンザレスは、ハーフガードから動けず腕を払われて立ち上がることができない。ブーネルのコントロールが延々と続き、ゴンザレスは頭を抱えるのみ。結果、パスしてサイドのブーネルの攻勢は変わらず、時間が過ぎていく。バギーチョーク狙いも中途半端なゴンザレスは、下にされると成す術なくブーネルにフルマークの判定で敗れた。


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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o アドリ・エドワーズ

【Bellator295】エドワーズのTDの圧に負けなかったカマカ3世が、蹴りと拳で腹を攻めフルマークの判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世(米国)
Def.3-0:30-27. 30-27. 30-27
アドリ・エドワーズ(米国)

左ローを蹴ったエドワーズ。カマカは右ローを返すが、ダブルレッグでこかされる。直ぐに立ち上がったカマカは、続くクリンチの攻防で大外で倒されるも、組んだままで立ち上がる。カマカのヒザがエドワーズの急所に入り、試合が中断する。再開後、鋭い右ロー2発から、右ハイを見せたエドワーズは、カマカのボディロックテイクダウンからの小外刈りを切り返して、即スクランブルでスタンドへ。

カマカは左ミドルを蹴り、ボディへのコンビを決める──も、エドワーズのハイペースに付き合わされてしまっているか。それでも鋭い左ミドルを決めたカマカが、右ボディを決める。エドワーズは腹を守る構えになり、こうなるとカマカはパンチで顔面狙い──と思いきや左ハイ、さらにローから左ボディで抉り、左ジャブを決める。右を決めてダブルレッグのカマカが、これを切られてもクリンチでボディを殴った。

2R、スイッチしたカマカは左ミドル。オーソでローを蹴られ、右ローを蹴る。エドワーズも右ロー、右前蹴りも拳の攻撃が少ない。カマカは左ボディを決め、右ハイをブロックして前に出る。左ミドル、右ストレートを決めるカマカは、ワンツーを打ち抜き、左フック&右ボディという対角線コンビで攻め込む。さらに三日月を入れたカマカは、腹を守るエドワーズに右ストレートを入れ、直後に左ミドルを決めた。

エドワーズはどうしても、見すぎの展開が続き受け身の展開に。逆に自由な発想で右ストレート、左ミドル、ボディを振るうカマカが圧を高める。エドワーズは遠い距離からのダブルレッグを切られ、ハイを狙い右を当てた直後に強烈な左ミドルを受ける。

急所に蹴りが入っても、気合の表情で逆に左ミドルを蹴ったカマカがワンツーから左ミドル、さらに右ボディをショートで決める。手が出ず、蹴りで懸命に踏ん張るエドワーズだが、この回は完全に落とした。

最終回、右を当て左ミドルに繋げたカマカの左ジャブで、エドワーズが姿勢を乱す。エドワーズの組み狙いを呼応し、上回る動き=レベルチェンジからテイクダウンを決めたカマカは、マウント狙いを返しに来たエドワーズからバックマウントを奪う。エドワーズが即胸を合わせに行くと、下にならずスクランブルでスタンドに戻ったカマカが左フック2発から、右ストレートを打つ。

蹴りが急所に入ったとアピールするエドワーズだが、レフェリーは流しカマカが左ミドルを入れた直後のダブルレッグでクリーンテイクダウン。エドワーズのラバーガードも、長続きせずカマカが左のパウンドを落としていく。残り90秒、ガードの中にステイし殴るカマカは、スクランブルからスタンドに戻ると左ミドルを決めた。

エドワーズも右ハイを蹴るが当たりが浅い。左ボディフックを決めたカマカは、クリンチでヒザをボディに受けて離れると、左ハイから右ストレートを打ち込む。残り10秒になっても、ボディを決めたカマカに対しエドワーズは手を出すことができずタイムアップを迎えた。


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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o スミコ・イナバ ヴェタ・オルティガ

【Bellator295】ハンドスピード、ステップでパワーのオルティガを打ち崩したスミコ・イナバが快勝

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヴェタ・オルティガ(米国)

上半身の大きさがまるで違う両者。ステップインからワンツーで前に出る──細見のイナバに対し、オルティガが左フックで迎え打つ。右ローを蹴ったオルティガは、左ミドルに右を打っていく。パンチの距離が、やや遠かったイナバは修正して右ストレートをヒットさせる。さらにジャブを入れたイナバは、ジャブから右を打っていく。オルティガは鼻血を長し、声を挙げてワンツーも、右から左ハイを蹴られエルボーをヒットされそうになる。

ハンドスピード、ステップの速さで試合をリードするイナバは素早いワンツー、続く右にオルティガが組みつく。逆にケージに押し込んだイナバは左を連打し、右を打ってクリンチへ。サッと離れたイナバが前蹴り、オルティガが右フックを振るう。イナバは構わず左ミドルを蹴り、右を被弾してもジャブから右を伸ばす。ジャブに組んだオルティガは、離れ際にエルボーを伺う。ワンツーの右を入れたイナバ、オルティガは頭を振って圧を掛け、首相撲&ヒザをボディに突き刺す。イナバは変わらずジャブを入れ、ワンツーの右を打ちこむなど手数と精度で上回り初回をリードした。

2R、オルティガはワンツーで前に出て、左の蹴りに左をフックを合わせる。イナバも右を当てるが、オルティガがパワーで当たり勝ち。間合いを取り直したイナバのステップインに、ショートのコンビを振るうオルティガは、右を被弾しても右を打ち返す。詰めようとしてジャブを貰うイナバは、右を打つ際に体を開く場面が見られうように。

近距離の左ハイ、フックにも構わず前に出るオルティガは、鼻血の量が多くなっている。イナバは連続でワンツーを決め、左フックをヒットさせる。左目尻もカットしたオルティガは左ハイをキャッチしてヒザ&ヒジを狙う。サウスポーから左ストレート、オーソに戻してジャブ、ワンツーのイナバは左ジャブの相打ち後にワンツーを決めた。

さらにワンツーを続けるイナバは、オルティガの前進に一旦間合いをとり、続いてカウンターを狙う。オルティガが左から右をヒットさせ、離れたイナバはワンツーを返すとシングルレッグを切る。離れ際の接近戦でパンチを交換した両者は、ラウンド終了でグローブタッチを見せた。

最終回、ワンツーの右を当て前に出るオルティガが、左の蹴りを繰り出す。近い距離で、足を止めて打ち合った両者。この展開はオルティガが有利だが、ここで打ち合うことでイナバのステップが生きてくる。イナバは右を返し、ワンツーを当てて離れると左ジャブをヒット。ジャブを続け、オルティガがケージに詰まらせたイナバが、ここは様子を見る。オルティガは左リードフックで前に出るが、ワンツーは届かない。逆に打ち終わりに右を当てたイナバは、今回はインアウトを続ける。残り2分、オルティガの前進にワンツーを入れたイナバの続く、左でオルティガの頭が仰け反る。それでもフックで前に出るオルティガに、イナバのジャブが当たる。オルティガのスピニングバックフィストをブロックしたイナバは、最後の10秒で前に出てワンツー、左フックからパンチを纏め、右ストレート&左右のフックで試合を締めた。

打たれても引かず、パワーショットを振るうオルティガに対し、常にスピードとヒット数で試合をリードしたイナバも、左目の上がやや腫れているが、左目の上を大きくカットしたオルティガとダメージの差は明白。フルマークの判定勝ちを収めたイナバは、ハワイのファンの声援に感極まった表情を浮かべた。


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【Bellator295】菊入正行、シュルケヴィッチに右を打ち抜きベラトールデビューで見事なKO勝ち

<ウェルター級/5分3R>
菊入正行(日本)
Def.2R4分33秒by KO
アレクセイ・シュルケヴィッチ(ロシア)

右ローを蹴った菊入が、カーフを続ける。シュルケヴィッチのワンツーからのステップインをかわした菊入は左を打たれる。左の前蹴りもワンツー、ローに左を合わせて行くシュルケヴィッチがジャブを伸ばす。菊入も左を打ち返し、ワンツーで前に出る。シュルケヴィッチは引き続き、ローに左右のパンチを当て、リードフックを振るう。ワンツーにも打ち返した菊入の急所にシュルケヴィッチの左ローが当たる。

再開後、左フックを当てた菊入が左ミドルを決める。しかし、左フックから右を当てられ姿勢を乱す。前に出るところでパンチを打たれが菊入だが、ワンツー=右から左を当ててダウンを奪う。

シュルケヴィッチは組みに移行してバックへ。菊入は胸を合わせて体を入れ替え、逆にケージに押し込む。右を打って離れたシュルケヴィッチのアッパー、フックで動きが止まった菊入は低い姿勢のテイクダウン狙いを切られ、クリンチへ。離れたところで時間となり、ダウンを奪ったが初回は落とした。

2R、シュルケヴィッチが蹴りを使って前に出ていく。菊入は右のカウンターを入れ、左ジャブを当てる。右を入れ、逆に右を受けた菊入は右カーフを蹴る。ジャブで前に出て、右フックの菊入に対し、シュルケヴィッチも右を打ち返す。ボディから上を殴る菊入、シュルケヴィッチをローを蹴る。

互角の攻防のなかで、左前蹴りを入れた菊入はスピニングバックフィストをかわす。ワンツーをかわし、右カーフの菊入が左ボディを入れ、左フックを振るう。一発のインパクトはシュルケヴィッチが上なので、攻撃を纏めたい菊入が左を被弾し、ワンツーで後退する。踏み止まり左フック、左ジャブの菊入はしっかりと打ち合うなかで左ミドルを蹴る。さらに前蹴りを見せ、ワンツーに左を合わせにに行く。シュルケヴィッチはジャブを当て、右を振るってくるがやや疲れているか。

菊入は間合いを外したシュルケヴィッチを追いかけ、ジャブから右を打ちこむ。この一発でシュルケヴィッチがダウン、菊入が右のパウンドを落とすとレフェリーが試合を止める。ケージに駆け上がり「日本人、なめんじゃねぇ」と叫んだ。一発では劣勢の打ち合いのなかで、手を出し続けシュルケヴィッチを疲れさせた菊入、ロシア人としっかりと戦ったうえでのKO勝ち──だった。


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