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【Special】Fight&Life#101より鶴屋浩ラストインタビューasパラエストラ千葉ネット代表「僕の仕事は─」

【写真】取材は2月某日に行われたが、次に柏を訪れる時はロゴは下のように変わっているはずだ(C)MMAPLANET

13日(水)、THE BLACKBELT JAPANの発足会見を開いた鶴屋浩元パラエストラ千葉ネットワーク代表。愛弟子であり盟友でもある松根良太元THEパラエストラ沖縄代表と新チームを創ったことで現役UFCファイター2人を含み、数だけでなく質でも日本を代表するMMAチームが誕生した。
Text by Manabu Takashima

その鶴屋代表が新チーム発足に関しての詳細を語ったインタビューが現在発売中のFIGHT & LIFE#101に掲載されている。鶴屋浩パラエストラ千葉ネットワーク代表としてのラストインタビューを全文掲載。自らのジムを立ち上げた際の中井祐樹パラエストラ・ネットワーク代表、高校生の時から鶴屋を支持する松根THE BLACKBELT JAPN副代表との人間関係とJ-MMA強化の想いとは──。


──SNSでパラエストラ千葉ネットワークとTHEパラエストラ沖縄が中井祐樹氏率いるパラエストラ・ネットワークから離れ、新しいグループで活動を始めるという発表がありました。

「1999年の12月に中井先生のお世話になり、パラエストラにとって7番目の道場として、パラエストラ松戸を立ち上げて約24年が過ぎました。この辺りで自分も中井先生の後ろ盾がなくやって行く。その時期が来たのではないかと」

──そもそも日本の総合格闘技の黎明期に消防士をされていた鶴屋さんは、松戸ちびっこレスリングという所属名こそありましたが、実質無所属として打撃と組み技が混ざったルールの大会に出場。常にアウェーの戦いに臨むような形でした。

「当時、僕は格闘技業界に友人はいませんでした。そんな頃、シューティングジムと呼ばれていた頃だったか、大宮でも練習をさせてもらうことがありました。あの時、大宮で自分の話し相手になってくれたのが中井先生だったんです」

──もう全日本アマ修斗で優勝をした後でしょうか。

「僕が優勝したのは1997年ですが、1996年で3位になった時に、一度プロデビューの話があったんです。優勝したマッハ(桜井マッハ速人)の相手で」

──えっ? そうだったのですか。マッハ選手のデビュー戦の相手は、アマ修斗決勝の再戦となった宇野薫選手のデビュー戦でもありました。

「実は最初は僕のところにオファーがあったんですよ。マッハは4試合中3試合で一本勝ちし、僕だけがポイント差だったので」

──トリビアですね。

「僕も受けるつもりだったんですけど、消防の仕事が入っている日で無理でした。あの時、中井先生は『俺がセコンドに就くよ』と言ってくださっていて。当時から中井先生は技も確かで、頭が良い人だから信頼をしていました。そして1999年にジムに立ち上げようと思った時に、中井先生に相談に行ったんです。中井先生もパラエストラ東京を立ち上げて1年が過ぎた頃で。その時の話のなかで『パラエストラ松戸というのもありじゃないの?』と言ってもらって。

──中井さんから、そのように言ってもらえたのですね。

「ハイ。そして、それを松根に話すと『やりましょう』って彼も言ってきて」

──えっ? 松根良太さんですか? 翌2000年の全日本アマ修斗に優勝した時、まだ高校生でしたが……。

「あの頃、とあるボディビルジムの3階の狭いスペースで週に2度ほど格闘技クラスを担当していたんです。ほんの少ししかいな生徒の中の一人が松根でした。当時から松根は天才的な動きをしていて、僕について回って付き人のような感じだったんです(笑)。で、『こうやっていこうと思う』と伝えると、『やりましょう!!』って乗ってきたわけです」

──それから24年、なぜこのタイミングで独立を?

「まず、この24年という間、中井先生には本当にお世話になりました。もちろん技術もたくさん教えていただきましたし、パラエストラを離れるというのは、僕も凄く悩みました。今は子供たちが4人とも格闘技をやっていて、多分このまま続けていくと思います。そこも考えましたね。自分の組織、チームを立ち上げてやっていくべきなのか。5年ぐらい前から考えるようになって。中井先生にも以前から相談はさせていただいていました。中井先生は竹を割ったような性格の方なので、『良いじゃないか』ということは言ってもらっていました。同時に松根にも相談をして、彼が『やるならついて行きます』と言ってくれて。松根の言葉は、今回の決断を大きく後押ししてくれました」

──そこにも松根さんの存在があったわけですね。

「松根と僕の関係は師匠と弟子、もう25年以上です。何かあると僕は彼に相談し、彼も僕にそうしてくれる。その関係はずっと変わりないです。松根のところから平良達郎がUFCと契約した。うちはROAD TO UFCの際中でしたが、鶴屋怜がサインをするのは絶対と見ていました。その勢いも独立に関係してきたとは思います」

──とはいえ、そもそもパラエストラ千葉ネットワークはJ-MMA界でも、最も人材が豊富なトップジムの一つで、パラエストラという名前があっても、もう独立国家のように見てしまっていました。

「自分はパラエストラ千葉ネットワークの代表ですが、何かあった時には中井先生が後ろに控えてくださっている。その気持ちがあったのは絶対です」

──パラエストラは何年か前にアフリエイトを支払う形に変わったかと思いますが、あの時にグループを抜けたジムもありました。

「僕はあの時に抜ける気はなかったです。凄くお世話になっていたし、これまで1年に1回は中井先生にパラエストラ柏でセミナーをやってもらい、終わった後は飲み会を開いていましたし(笑)。先日、松根と一緒に中井先生に挨拶に行き、『これまでと変わりない付き合いをしよう』と言って貰えて。本当に有難かったです。だから僕と中井先生の間は何か変わるということはなくて」

──結果、独立してどのような変化があるのでしょうか。

「それは自分の気持ちだと思うんです。中井先生、そしてパラエストラという後ろ盾がなくなり、全ての責任は自分にある状況です。そこ以外は何が変わるということはなく、今まで通り世界に通用するMMAチームを創っていくつもりです。さっきも言ったのですが、そのためにも今の勢いというのは必要だったのかもしれません。新たな気持ちで世界を目指そうということで」

──ハイ。

「早稲田大学レスリング部4年で、去年の全日本学生フリーで優勝しグレコで2位になっている山倉孝介(2021&2022年全日本選手権フリースタイル79キロ2位)が入会して、今年デビューする予定です。山倉は中学の時から教えていて戻ってきた形ですね。そういう風に色々なことがスタートします。

──ところで新しいチーム名は決まっているのでしょうか。

「いえ。候補はあるのですが、まだ決まっていないんです。やっぱり横文字ですかね。松根と岡田(凌)と相談しているんですよ。それほど気にしていなかったのに、これからずっと続くモノなので考えてしまうようになって(苦笑)。3月の終わりが4月の初めにRYO OKADA TOKYO INSTITUTEで正式発表を考えています。松根、達郎、扇久保(博正)とか(浅倉)カンナ、神田コウヤ達を呼んで。やっぱり色々な人に柏まで来てもらうのは、ご足労かと思って」

──ハイ。確かに(笑)。

「いやいや(苦笑)。ちなみに高島さんだったら、どのような名前が良いと思いますか」

──僭越ながら自分が鶴屋さんの立場なら、パラエストロイカですかね。

「ハハハハハ。却下です」

──ではジャパン・トップエストチームというのは?

「……。そこですか(笑)。僕はジャパン・トップチームができたことは業界として良いことだと捉えています。あの立派なケージがあって、指導者を外国から呼ぶことができる。それだけの資金があるジムが日本に誕生するということは。色々と言われていますが、それは米国がやってきたことと同じなので。ジャパン・トップチームを見て、僕らもしっかりとやらないといけないっていう気持ちになりますから。ライバルが頑張っているなら、自分たちも頑張らないといけない。負けていられないという気持ちはあります

──ジャパン・トップチームは誕生したばかりですが、TRIBE TOKYO MMA、BRAVE、HEARTS、そしてパラエストラ千葉ネットが若い世代の育成という部分で日本をリードしていると思います。そこに対して、負けるかという気持ちはあるのでしょうか。

「負けるかというよりも、良い意味でライバル心を持って皆で日本を盛り上げないといけないです。ラスベガスでUFC PIを見て、上海のPIを見ました。あれに勝つには町道場では無理だなというのが僕のなかにあって。だからジム同士も交流できるところは交流して、対世界ということを本気で考えないといけないです。目指しているところは、そこなんで。だから変えなければならないところは、ありますよね」

──だからこそジャパン・トップチームを歓迎するということですね。

「ハイ。これまでにないことをやっていますからね。あのやり方は批判する人もいますが、有りです。だからこそ、僕らも考えないといけない。千葉県のレスリングチームは以前、週に2度しか練習をしていなかったんです。それを僕のチームが6度練習を取り入れると、全国的に強くなりました。すると他のチームも4度、5度と練習するようになり千葉県全体が強くなりました。そこにライバル心があったからで。そういう効果が、MMAでもジャパン・トップチームの出現で見られるのではないかと思っています」

──新体制では千葉ネットの柏、松戸、千葉、そして沖縄の2つのジムになるということでしょうか。

「それとパーソナルジムですが、岡田も僕らの選手をサポートしてくれるグループの一員です」

──ここまで千葉ネット、沖縄と関係がなかったジムから新グループに加わりたいという声が挙がる可能性もあるかと思います。

「受け入れるために話を聞きます。話し合い合いによって一緒にやっていけるかどうかを判断する。そういう形になると思います」

──同じグループ内の選手同士の対戦は行っていくのでしょうか。

「組まれて、本人が戦う意向があれば戦わせます。平良達郎と鶴屋怜の試合をUFCが組めば、戦います。ウチのチームはもともと同門対決をやっていますし。修斗のインフィニティ―リーグ、ネクサスのミドル級王座決定トーナメントもパラエストラ千葉ネットワークから2人ずつ出場しています。一昨年のパンクラス、ネオブラッドトーナメント・フライ級は6人中3人がウチのチームでした。しかも柏から2人が出て」

──ハイ、濱田巧選手と伊藤まこと選手が決勝で対戦しています。

「今、試合も出ていない選手も含めると千葉、柏、松戸で50人以上のプロ選手がいるので当たってしまうこともあります。基本的に本人達が戦うというのであれば、試合はさせます。なるべくは、そうならないことを願っていますけど、それこそタイトル戦やトーナメントの決勝なら、選手もやりますよね」

──世界を目指すため、沖縄を含めるとこれだけの陣容が揃う中で自主興行の再開というのは?

「僕がプロモーター業をやることはないです。僕の仕事は道場で生徒を強くすること。それが僕のプロフェッションなので、死ぬまでコレ以外をする気はないです。ただしグループ内で、例えば岡田が大会を開きたいというのであれば、それは話し合います。大会をやれるならやってもらいます。何より独立をするから、今より環境を整えるということではないです。独立しなくても、そうすべきことですから。ただし、行動をすることは大切です」

──その行動という部分で、鶴屋さんも目に見えるような行動は起こされていますか。

「世界を目指すという部分で土屋(進)トレーナーに来てもらって、ラントレなどを指導してもらうようになりました。それと実は今日も、ボクシングのトレーナーと契約をして常勤になってもらいます。レスリングも日体柏高校が5分のところにあるので、以前からピュアレスリングの練習をさせてもらえるようになっていますし」

──指導に力を入れていく。それが鶴屋さんの役割なのですね。

「それとイリディウム・スポーツエージェンシーとも話をして、『良い選手がいればどんどん海外修行ができるようにする』と言われています。実際に向うを見て、練習をすることは勉強になりますから。あとはそこについて回るファイナンシャルの部分ですね。選手たちにスポンサーを見つけることも、大切になってきます。とにかく選手たちは金がないですから」

──そこは沖縄も同調しているという理解で宜しいですか。

「ハイ。松根も平良達郎をUFC世界フライ級チャンピオンにさせたいので。イリディウムとは別に国内のマネージメント会社とも連携をとっていますし。なるべく選手達が働かないで練習できる環境を整えていかないといけないです。変化を求めて動かないと、世界との距離はどんどん離されていきます」

──業界として変わることが難しいのであればジム単位、あるいは選手単位で変化が求められると。

「ROAD TO UFCを見ても中国が強くなっていることは明らかです。それは上海にPIがあり、あれだけの人口がある国で選ばれた選手が、PIで練習だけをしているからです。あっという間に、日本は逆転されました。つまり、このまま何もしないでいると日本のMMAはアジアでもおいていかれます」

──……。

「環境ですね。あと日本社会はMMAファイターとして世界で戦うという人間に対して、世間の目が冷たいです。昼間にここで練習をしていると、ちゃんと仕事をしていないっていう風に見られます。本当に変えていないかといけない。上手く機能しなかったら、また元に戻せば良いだけで。だからこそ、僕らから率先してどんどんと日本のMMAの環境を変えていかないと。そこに関してはこれまでと同じように色々と考えてやっていこうと思っています」

──格闘技ジム経営は選手育成よりも、一般会員を集める方が商売になります。それこそ鶴屋さんと松根さんの背中を見てきた岡田遼選手が、パーソナルのジムを選択したように。それでも選手育成が鶴屋さんにとって最重要視する部分なのですか。

「どちらかに比重を置いているつもりはないんですよ。ただプロを強化していると、そんなプロ選手の活躍を見た子たちが入門をしてきます。プロ選手に憧れて、プロになりたいと。地方都市からも、やってきますし」

──プロ志望の子たちの多くは、長続きしないというのも定説になっているかと思いますが……。

「技術指導だけでなく、コミュニケーションを取ることが大切です。やっぱり来なくなっちゃいますからね。そこで僕も若い頃のように『来ないなら辞めろ』っていう姿勢ではなくて、話をして、話を聞いて。彼らが続けられる道を見つけていく。それが僕の仕事で、それが良い環境を創ることになります」

──なるほど。可能性のある選手も、何かに躓くとジムに足が向かなくなることもあるでしょうし。そこは温かい目で根気よく付き合うと。

「そうです。そして地方の子にしても、都内と違って家賃が安くて済む。それが、この辺りの良さでもあります」

──なるほど。理に適っています。

「家賃が3万円程度だから、バイトをしながら練習ができます。そういう子たちをたまには家に呼んで飯を一緒に食うとか。同時に夜のプロ練習に加わって頑張っている一般会員さんもいて。結果的にプロを目指すようになる人もいます」

──あくまでも鶴屋浩は現場主義ということですね。

「そこは絶対です」

──今日はありがとうございました。新体制の正式発表と、それからの益々のご活躍に期待しています。

「ありがとうございます。とにかく僕の仕事は良い練習環境を整えること。それが選手の強化になり、日本のMMAを強くすることだと思っています」

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【UFC】5/18ティム・エリオット戦決定、平良達郎「UFCという名に負けない力がついてきた」

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13日(水)に行われたTHE BLACKBELT JAPAN発足会見に出席していたUFCフライ級ファイター平良達郎。コロラド州デンバーのエレベーションファイトチームでの練習から帰国というタイミングで、5月18日(土・現地時間)に行われるUFC Fight Night242のおけるティム・エリオットとの対戦が公となっていた。
Text by Manabu Takashima

ついに迎えた──あの頃、視ていたUFCファイターとの対戦に向け、THE BLACKBELT JAPAN所属の平良に会見終了後に話を訊いた。


──今日は師匠とその師匠、そしてチームにとって歴史的な日になりました。

「そうですね。まだ『パラエストラ沖縄の平良達郎です』って言いそうになるのですが(笑)、THE BLACKBELT JAPANというチームになって気持ちも引き締まっています。徐々にチーム名も馴染んでいけば良いなと思います」

──米国での練習から帰国しての会見、慌ただしいスケジュールでした。その米国の練習といえば以前、一緒に練習していたアザット・マクスンをべた褒めしていましたが、チャールズ・ジョンソンにまさかの逆転負けを喫してしまいましたね。

「アス・アルバマエフも含めカザフスタン人選手は強いですけどね。アザットもレスリングとか凄く馬力があるのですが、ジョンソンはいなすのが巧かったです。僕もビックリしました」

──今回は一緒に練習していたということは?

「いえ、彼は試合後だったのでカザフスタンに帰国していました。今回はコーリー・サンドヘーゲンとかバンタム級の選手との練習が中心でした。ブランドン・ロイヴァルとは顔は合わせたのですが、練習はしていないです。もうブランドン・モレノ戦の直前というタイミングだったので『頑張ってねぇ』って伝えたぐらいで」

──そのモレノ戦はロイヴァルの判定勝ち。なかなかの神経戦ではありましたが、しっかりまとめた感じでした。

「モレノの待ちすぎは気になりました。判定こそスプリットでしたが、ストレートにロイヴァルが強かったと思いました」

──なるほど、です。平良選手的にはエレベーションでの練習が馴染んできましたか。

「そうですね、練習しやすいです。コーチも『いつでも来てくれ』と言ってくれているので。でも、また違うところに行く可能性もあります。もうエレベーションでは3度も練習していますし、練習は凄くしやすいです」

──コロラドの居心地は?

「それは日本と比べると、日本の方が気が楽です。ただ練習における技術の細かさという点でエレベーションは凄いです。打撃はフットワークだったり、寝技も足関節から何から何まで細かくて。分からないシチュエーションがないという感じで、サンドヘーゲンに代表されるように皆、ウェルラウンダーで強いです。そういう強さを自分もモノにしたいですし、新しいモノを吸収しにエレベーションに行っている感じです」

──日本はボクシングや柔道、レスリングで世界を獲れる国です。でも、MMAになるとやはり違うということは感じられますか。沖縄なんてボクシング王国というイメージがあったのですか。

「僕は沖縄ですけど、空手もやったことがなかったですし、ボクシングもそこまでやっていなかったので(笑)。米国には全てを学びに行っている感じです。これまでは組んで倒して極めるという戦いをしていましたが、今はパウンドとか相手を疲れさせダメージを与えることを重視して、そのなかでサブミッションを狙うような感じで幅が広がりました。とにかく刺激が欲しいです。マンネリ的になりたくなくて。

それにスパーリングでガチっと来る選手も多くて、気持ちが張ります。そういうなかでケガをせず、しっかりと強度の高い練習することができたので沖縄に戻って、試合に向けて詰めようと思います」

──その次戦はコロラドに行っている間に決まったという感じですか。

「もう本当に帰国のタイミングでした。帰る2日、3日前に話が来て『やります』と返答しました。で正式に決まったかどうか分かっていなかったのですが、戻ってきたら発表されていて(笑)」

──ティム・エリオットが相手と聞いた時は、どのように思いましたか。

「やっぱり扇久保(博正)さんとのTUFのことが頭に浮かびました。道場に入って1、2年目の時に扇久保さんがTUFに出て、ずっと視ていたので。これまで対戦相手で告げられた選手は名前を検索して、どんなファイターなのか調べていたのですが、今回は『あぁティムね』っていう感じで(笑)。ようやく顔と名前と一致する選手と戦えます。ティム・エリオットはTUFで勝っていることもそうだし、タイトルにも挑戦しているので──UFCだなって(笑)」

──MMAファイターとして、変則的な打撃とスクランブルの強さが目立ちます。

「判定になったら、相当に疲れる試合になるでしょうね(笑)。単純にスクランブルの攻防が強くて、ギロチンもある。そこは注意しないといけないです。スタンドが鍵を握ってくると思います」

──下になろうが、組みつくための打撃という感じがします。

「スパーリングパートナーにアレを真似してもらうのは難しいでしょうね(笑)。でも、それをやってくることがもう分かっているので、あの動きを想定していると絶対に試合になっても驚くことはないです。手数を多くして、向うが動いている時間よりも自分が操っている時間を多くしたいとは思っています。凄くサブミッションが強いとか、メチャクチャ警戒が必要な攻撃もないです。トリッキーな一発とか、不用意に貰わないこと。それと誤魔化されないように戦いたいですね」

──誤魔化される、とは?

「こっちが当ててダメージを与えても、動いてなかったように見せようとする。なのでダメージを与えると、仕留めに行きます。3Rですし、攻められてもスタミナも問題ないです……圧倒したいですね。(ムハマド)モカエフも然りですが、本当に強い選手はティム・エリオットを越えているという印象があるので。自分もしっかりと倒して、タイトルコンテンダーという風に認知されるようになりたいです」

──現状、国内において国際戦の経験を積めるケースが本当に少なく。日本人選手に勢いのある勝ち方ができても、UFCではそのような戦いはできない。そういう部分で平良選手に関しても契約当初は不安が付きまとっていましたが、今は全くそのようなことはなくなりました。

「日本で修斗のベルトを獲るまで、UFCで戦うようになる前まで勢いで勝てている部分がありました。僕自身、UFCになっても自分の実力を疑っていました。それがここ2年で、UFCという名に負けない力がついてきたという確信はあります。それがティム・エリオットに通用するのか。僕には自信があるので、自分を出せば勝てる試合です」

──今日は会見でも同席している鶴屋怜選手が、UFCとサインしました。私は鶴屋選手にインタビューをすると誘導尋問のように平良選手との比較論を尋ねているのですが(苦笑)、平良選手から怜選手のことはどのように見ているのですか。

「Road to UFCに優勝したことに関して、オメデトウです。ただ僕はランカーを見ているので、ティム・エリオットに勝って向うの人に認めてもらいたい。これまでの対戦相手と違って、勝てば認めてもらえる相手だと思うので──それを証明したいです。

怜君に関しては互いに上になった時点で戦うことは凄く良いことだと思っています。僕ら2人が戦うことで日本への注目度が凄く上がるでしょうし。僕自身も違った意味で気持ちも入るので、いずれ戦うことができればなと思っています」

──押忍。では改めて、ティム・エリオット戦に向けて意気込みの方をお願いします。

「これまでの試合ではピンチに陥ったりして、色々と応援してくれる人達をドキドキさせてしまうこともありましたがが(笑)、1日、1日と強くなっている実感があるので──僕を信じてください」

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【NEWS】J-MMA黒帯集団誕生! パラ千葉ネット&THEパラ沖縄連合、新チーム名はTHE BLACKBELT JAPANに!!

【写真】日本有数のMMAチームが誕生した(C)MMAPLANET

13日(水)、東京都墨田区のRYO OKADA TOKYO INSTITUTEで旧パラエストラ千葉ネットワーク及び旧Theパラエストラ沖縄が合同会見を開き、パラエストラネットワークから独立しTHE BLACKBELT JAPANとして新たに活動をしてくことが明らかとなった。

既に独立に関しては1月に鶴屋浩THE BLACKBELT JAPAN 代表、そして松根良太THE BLACKBELT JAPAN 副代表がSNSで明らかとしていたが、その日本有数のプロMMA集団のネーミングは鶴屋代表の武道を尊び気持ちが表れている。

国際武道大卒業論文のテーマが「武道とは」だったという鶴屋代表。THE BLACKBELT JAPANというチーム名には──礼が欠ける一面が目立ってきたMMAにあって、「戦いを止める道」こそ武道の本質であり、その道をMMAにおいても追い求めるという想いが込められていた。

今回の会見には総勢70名に及ぶプロ選手が在籍することとなったTHE BLACKBELT JAPANを代表し、扇久保博正、岡田遼、神田コウヤ、太田忍、浅倉カンナ、鶴屋怜、御代川聡志、重田ホノカ、KAREN、そして米国でのトレーニングから帰国したばかりの平良達郎が出席した。


以下、各選手の新チーム発足に向けての抱負となる。

扇久保博正
「うちのジムは日本でトップのジムだと個人的に思っていますので、その名に恥じぬようしっかりと結果を残していきたいと思います」

平良達郎
「ジム名が変わって、チームの一員としてUFCという舞台で良い戦いをして結果を残していけるよう頑張ります。押忍」

鶴屋怜
「自分はUFCが決まって、このTHE BLACKBELT JAPANを日本一、世界一のジムにするために、UFCのベルトをこのジムに持って来るんで期待してください」

太田忍
「パラエストラ千葉ネットワークの所属という形で、昨日はRIZINの記者会見に出ましたが、これからはTHE BLACKBELT JAPAN所属の太田忍として、4月29日に試合が決まっているので帯を締め直して新たな気持ちで頑張っていきたいと思います」

神田コウヤ
「BLACKBELTということで今、柔術は茶帯なのでしっかりと黒帯を取れるようにするのと、もう1本チャンピオンベルトを獲れるように頑張りたいと思います」

重田ホノカ
「新しい風を吹かせて、結果を出して頑張っていきたいと思います」

浅倉カンナ
「新しい気持ちでジムの皆とまた強くなっていければと思っています」

KAREN
「4月から新しい名称で、チーム全体でさらに上を目指していくと思うので、自分も勝ち続けて年内にはベルトを獲って世界に行きます。応援宜しくお願いします」

岡田遼
「引き続き鶴屋代表と松根さんのチャレンジを、まぁちょこっとだけ選手として、あとは裏方としてサポートしていきたいと思います」

なお御代川聡志は会見時間に間に合わずコメントはなかった。ここからは質疑応答からMMAPLANETの問いに対しての返答を抜粋してお送りしたい(※要約)

──岡田選手、もう少し現役でという話がありましたが、その後の黒幕としての活動はどのように考えていますか。

岡田 BLACKBELTだけに黒幕ということなんですけど、いつというのはまだ決まっていなくて──ですね。師匠2人に相談しつつ、サポートしている選手の状態も鑑みて、最後に1回必ず試合をしたいと考えています」

──代表と副代表に質問です。チーム名にTHEが入っていますが、これはTHEパラエストラ沖縄と同じです。とはいえ、書き手としてカタナカ表記になると使いづらい。今後、カナカナ表記でも「ザ」は欠かせないという考えでしょうか。

松根 この名前を打ち出された時に鶴屋さんの方から「BLACKBELT JAPAN」としてやりたいと。私はずっと鶴屋さんの後をついて歩いてきたので、『鶴屋さんが決めたのなら、それが一番良いと思う』と伝えました。ただ、僕の希望としてTHEを入れさせていただきました。パラエストラ沖縄にもTHEをつけたのは鶴屋浩(つるやひろし)エンターテイメント、鶴屋浩を尊敬するところからでした。今後、歩んでいくうえで鶴屋浩代表が引っ張って行ってくれて、それが先々長く続くために──『鶴屋浩が創ったジムとして、THEをつけてください』とお願いし、了承してもらった形です。ぜひ、ザをつけてくださればと思います(笑)」

─チーム名発表から、一番手としてパンクラスのタイトル戦に挑むことになることについて重田選手、改めて意気込みのほどをお願いできますか。

「第一号のベルトを獲ることが凄く大切だと思うので、良い風を吹かせることができるように31日にベルトを獲ってあたらしいジムに勢いをつかせたいです」

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45 AB F1 o UFC UFC Fight Night   ティム・エリオット 平良達郎

5.18 UFCラスベガス大会でティム・エリオットと平良達郎が対戦/平良は勝てばトップ10入り

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 UFCが5月18日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催するFight Nightシリーズの大会でティム・エリオット vs. 平良達郎のフライ級マッチが行われることをEurosportのマルセロ・ドルフ記者が確認したとのこと。

 エリオットは12月の『UFC Fight Night 233: Song vs. Gutierrez』でス・ムダウジに1R肩固めで勝利して以来の試合。現在UFCフライ級ランキング9位。平良は同じく12月の『UFC Fight Night 233: Song vs. Gutierrez』でカルロス・ヘルナンデスに2R TKO勝ちして以来の試合でプロデビュー以来15連勝中(UFC戦績5勝0敗)。現在UFCフライ級ランキング13位。平良はこれに勝てばトップ10ランカーに入ると思われます。続きを読む・・・
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UFC299:第2試合・C.J.ベルガラ vs. アスー・アルマバイエフ

フライ級だったがベルガラが1ポンドオーバーし、キャッチウェイトに。

平良達郎のUFC2戦目の相手として知られるベルガラだが、その時も体重オーバーした上に、2R腕十字で一本負け。UFC3勝2敗だが、負けた試合ではいずれも体重オーバーしている。コンディションさえ作れれば強いと言えないこともない(今回は作れていないが)。キャリアで一本勝ちがないストライカー。32歳。

カザフスタンのアルマバイエフは昨年8月にUFCデビュー。いきなりUFC3勝2敗でランキング手前のオデー・オズボーンとの対戦となったが、テイクダウンから打撃で削り、オズボーンの立ち際にバックを奪ってのフェイスロックで一本勝ちした。今回もまたUFC3勝2敗の相手となるが、前回の強い勝ち方の印象が強かったのか、オッズは今大会一番のフェイバリット。30歳。

ガードを下げた構えでスイッチを繰り返すベルガラ。アルマバイエフ警戒しているのか手が出ない。インローからタックルに入ったアルマバイエフ。切ったベルガラだが、アルマバイエフはケージまで押し込むと外掛けでテイクダウン。バックに回った。足を一本絡めつつ背中につく。持ち上げて投げると背中に乗ろうとする。乗り切れないがなおもスタンドバック。何度も投げから両足をフックしようとするアルマバイエフ。残り1分半でようやく正対したベルガラ。入れ替えた。さらに入れ替えて引き剥がしたアルマバイエフ。詰めてパンチを入れるアルマバイエフだが、ベルガラの左フックがヒット。アルマバイエフタックル。切れずにテイクダウンされたベルガラ。残り15秒でマウントに。ブリッジで返そうとしたベルガラ。返せないがガードに戻した。ホーン。

1Rアルマバイエフ。

2R。またガードを下げスイッチし続けるベルガラ。左ハイ。アルマバイエフの右がヒット。右を入れたベルガラ。アルマバイエフパンチから首をキャッチ。放してシングルレッグ。テイクダウン。レスリングが強い。インサイドから密着しつつパウンド。逃れられないベルガラ。ハーフにしたアルマバイエフ。肩固めを狙ったが外したベルガラ。背中を向けたベルガラだが、立った瞬間にスープレックスで投げて両足フックしたアルマバイエフ。が、四の字フックできずに逃れたベルガラ。アルマバイエフ上をキープ。マウントを狙う。亀になり立ったベルガラだが、アルマバイエフ追いかけて残りわずかで打撃を入れた。ホーン。

2Rもアルマバイエフ。

3R。アルマバイエフのタックルにベルガラが出したヒザがヒットするが、そのままシングルレッグを狙う。来たtベルガラ。詰めるベルガラにスピンキック。アルマバイエフシングルレッグ。足をクラッチしたアルマバイエフ、振ってバックに回った。両足フック。しかし足のフックを外したベルガラが脱出。ベルガラどんどん出ていく。アルマバイエフバックスピンキック。ヒザ。ベルガラ詰めてハイを放つが、崩してテイクダウンしたアルマバイエフがまたスタンドバックに。正対してニンジャチョークを狙ったベルガラだが、アルマバイエフ放してパンチを入れた。逆転を狙って詰めるベルガラだが、ミドルをキャッチされテイクダウンを許す。背中を向けて逃れようとするベルガラからバックを奪ったアルマバイエフ。仰向けにしてバックマウントからチョークを狙う。チョークは防いでいるベルガラだがタイムアップ。

判定三者フルマークでアルマバイエフ勝利。

終始アルマバイエフが上回ったが、ベルガラも簡単にはポジションを許さず、最後まで逆転を狙って出ていった。

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【UFC299】カザフ・フライ級ツートップの1人=アス・アルマバエフ「ゴールはチャンピオンになること」

【写真】フライ級は要注目ファイターが揃っている(C)Zuffa/UFC

9日(土・現地時間)、フロリダ州マイアミはケイシーウア・センターで開催されるUFC 299「O’Malley vs Vera 2」。同大会でアス・アルマバエフがCJ・ヴェルガラと戦う。
Text by Manabu Takashima

中央アジアのパワーハウス=カザフスタンから世界最高峰のフライ級に挑むアルマバエフ。同朋のアザット・マクスンはオクタゴン2戦目でキャリア初黒星を喫した。アルマバエフは今回が、2戦目となる。対戦相手のヴェルガラは一昨年の10月に平良達郎に腕十字で一本負けを喫したあとは、2連勝と波に乗っている。

そんなヴェルガラがリトマス試験紙となって、平良の実力対比もできる一戦を前にアルマバエフに初インタビューを試みた。


──今週末、CJ・ヴェルガラとオクタゴン2戦目を戦います。今の心境は?

「全て上手くいっている。パーフェクトだよ。グレートシェイプで、試合でそれを立証してみせる」

──カザフスタン人選手が米国で練習するケースが増えていますが、アスは今回の試合に向けてどこで練習をしてきたのでしょうか。

「練習の多くはカザフスタンのアルマトゥイでやっている。その後、ロシアのオセチアで高所トレーニングをして、キャンプの仕上げは40日間ほどキルクリフFCでやってきた」

──キルクリフFCにフライ級のトレーニングパートナーは、それほどいないかと思うのですが、なぜキルクリフFCで仕上げを?

「キルクリフFCは素晴らしいチームで、ファミリーのような人間関係がある。ファイターもそうだし、最高のコーチが揃っているからだよ。確かにフライ級のファイターは少ないから、僕は主にバンタム級の選手と練習をしてきた」

──そのキルクリフFCでは日本人選手も練習していますが、交流はありましたか。

「タカヤ・スズキ、若くて元気な日本人選手と仲が良くなったよ」

──鈴木選手が初日にKOされたという話が伝わってきたのですが、ひょっとしてアスが張本人とか?

「ノー、ノー。そんなことないよ(笑)。彼は若くて、良いヤツだ。練習を手伝ってもくれたけど、実際はそれほど一緒にトレーニングはしていないんだ。今回の対戦相手と彼はスタイルが違うからね」

──了解しました。ところでアスは、いつMMAを始めたのでしょうか。

「子供の頃から、多くのスポーツを経験してきたなかで2013年にMMAの練習を始めた。MMA以外の格闘技だとコンバット柔術をやっていたよ」

──コンバット柔術!! エディ・ブラボーが考案した掌底有りの柔術というわけではないですよね?

「違うよ。コンバット柔術は、とてもコンバットサンボに似ているスポーツだ。道着を着て、打撃も投げもある」

──実は2年前にBRAVE CFでアスの試合を見たことがあります。UFCへの道は色々と存在していますが、アスが中東のプロモーションで戦った意味は?

「凄く良い経験ができた。しっかりと、自分の戦いができたことも良かったと思っている」

──同じカザフスタンのフライ級ファイターであるアザット・マクスンが、UFC2戦目でキャリア初黒星を喫しました。彼の敗北をどのように考えていますか。

「アザットとは凄く仲が良いけど、所属ジムは違うんだ。もちろんカザフスタンのファイターだから応援しているし、前回の敗北は相手が強かった。何よりアザットは高いポテンシャルの持ち主で、これからもっと成功を収めていくと思っている」

──では対戦相手のCJ・ヴェルガラの印象を教えてください。

「良いファイターだ。ただ僕は経験値も高いし、勝負の鍵はもう把握している。レスリングが僕の長所だからね。これまで人生を賭けて練習を続け、UFCと契約した。この次の試合は、過去のファイトと同じように一つの試合でしかない。僕のゴールはチャンピオンになることだ」

■視聴方法(予定)
3月10日(日・日本時間)
午前8時分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

■UFC299対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ショーン・オマリー(米国)
[挑戦者] マルロン・ヴェラ(エクアドル)

<ライト級/5分5R>
ダスティン・ポイエー(米国)
ベノワ・サンドニ(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
マイケル・ペイジ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)
ジャック・デラ・マダレナ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
ソン・ヤードン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
カーティス・ブレイズ(米国)
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・セーミナラ(米国)
メイシー・バーバー(米国)

<ライト級/5分3R>
マテウス・ガムロ(ポーランド)
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
ケイラ―・フィリップス(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィリッピ・リンス(ブラジル)
イオン・クテレバ(モルドバ)

<ミドル級/5分3R>
ミチェウ・ペレイラ(ブラジル)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ヘビー級/5分3R>
ロベルス・デスパイネ(キューバ)
ジョシュ・パリジアン(米国)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ(米国)
アス・アルマバエフ(カザフスタン)

<女子フライ級/5分3R>
ジョアン・ウッド(キューバ)
マリナ7・モロズ(ウクライナ)

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【DEEP118】バンタム級進出の福田龍彌─02─「雅選手は努力家。だから僕は試合を楽しむことができる」

【写真】プロフェッショナルファイターとして、MMAを戦う職人としての福田の言葉から気づかされることは多い(C)SHOJIRO KAMEIKE

9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118にて、雅駿介と対戦する福田龍彌がインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

福田は1月の平良達郎との練習で「殴り合いの強さ」を再確認したという。殴り合いの強さを生み出す理由の一つは、福田の練習への取り組み方にある。その最たるものがボクシンググローブとMMAグローブの違いだ。バンタム級の戦いでも、殴り合いの強さを発揮できるか。雅のムエタイMMAとの邂逅で、そうした技術ポイントにも注目してほしい。

<福田龍彌インタビューPart.01はコチラから>


――殴り合いといっても、福田選手の場合はパンチをブンブン振り回しているわけではないですよね。振り回す相手に対して、カウンターでインサイドから急所を突くことができる。

「そういう能力がある、とは自分でもそう思っています。みんながガムシャラに打ち合っちゃうときに、ちゃんと相手の動きを最後まで見ることができるというか」

――しかも、そんななかで正確に自分のナックルを当てきることができる。たとえば2月18日のパンクラス大阪大会では、メインとコメインは正確な左ジャブの積み重ねがフィニッシュに結びつきました。

「あぁ、なるほど。まさに基本どおりで」

――はい。UFCを見ると、その正確性は究極的に高まりますよね。試合写真も左ジャブがまっすぐ伸び、ナックルが相手の鼻突を捉えているものばかりで。国内のファイターの中で福田選手は、右ジャブも左ストレートもその正確性が飛び抜けていると思います。

「そうですね。やっぱりパンチについては――僕、ボクシンググローブを着けて練習することが、ほとんどないんですよ。ボクシンググローブでスパーするのは止めました。ボクサーやキックボクサーの人と、ボクシンググローブをつけてマススパーをやることはありますよ。でもガチで倒し合うスパーはやらないです。しっかり当てる練習をする時ほど、MMAグローブでやらな意味ないと思っているんで」

――ボクシンググローブを使わなくなったのは、いつ頃からでしょうか。

「3年前ぐらいじゃないですかね。そもそもパンチの練習って、そんなにスパーは必要ない。MMAファイターはスパーリングをしすぎやと思っています。ボクシンググローブの練習に時間を割きすぎても良くない。確かにそのバランスは難しいところではありますけど、ちゃんと考えて練習しているファイターもいるから。MMAグローブでフォームや当てる時のインパクトの練習をするほうが大事じゃないですか。本来、MMAってジムに持って行く練習用具が少ないはずなんですよ」

――というと?

「持って行くのはMMAグローブ、マウスピース、あとファウルカップぐらいじゃないですか」

――レガースは持って行かないのですか。

「僕はレガースを着けないです。レガースを着けていると、組まれた時の足の抜き方も違ってきますからね。スパーリングで相手に生のスネで蹴られても文句は言わないし、僕も生スネで蹴ります。パンチと同じように蹴りでも思いっきりやらないというか、練習に威力は必要ないと思うんですよ。どちらかといえばフォームやタイミング、距離感、角度のほうが大事で。スパーでそれらを掴むことができていたら問題ないです」

――柔道やレスリングなど組み技競技は乱取り稽古がある影響で、MMAでもいわゆるガチスパーが多くなっているのでしょうか。ジムの指導方針にもよりますが、ボクシングやキックボクシングの場合は練習の中でガチスパーの割合は高くないですよね。

「もちろんガチスパーも大切ではありますよ。でもその割合をMMAに適用するのはどうかな、って思います。ファイターのタイプにもよるけど。組技でも乱取りだけでなく打ち込みがあって、スパーリングばかりしているわけじゃない。でもMMAはスパーが多くなるという面はあって」

――福田選手がタイにいた頃のムエタイジムはどうでしたか。

「スパーはやりますよ。でもスパーの中で、騙し合いみたいなものをメインにしていました。ガツガツと倒し合うスパーは週2回ぐらいったかなぁ。もうだいぶ昔の話ですけど。タイの場合は特にトレーナーさんがミットを持ってくれる量がハンパないから。トレーナーさんがミットで受けながら、しっかりと打ち返してくれるじゃないですか。ミット打ちの中にスパーに近い要素がありますよね。僕とウエタユウ(MIBURO代表)さんのミットも、そんな感じで。自分のファイトスタイルが固まっている選手であれば、実戦に沿ってそのスタイルの質を上げるための練習をするべきやなって思います」

――国内でいえば、リオン武選手はMMAグローブでナックルの当て方が最も巧いファイターの一人だと思います。これは10年前に取材で訊いたことではありますが、リオン選手もボクシンググローブで練習したことはなかったそうです。そして、拳を骨折したこともないという。

「リオン選手は巧いですよねぇ。ボクシンググローブを使わないのも、よく分かります。何が一番違うかといえば、ボクシンググローブってしっかりと握りこまないんですよ。というか、握り込めない。特に親指が浮いた状態になって――その感覚やとMMAグローブでは、しっかり殴れないです。あと骨折も自分は一度ぐらいで、それ以外は怪我をしたことがなくて。

サンドバッグもMMAグローブでやったほうが良いですよ。ボクシンググローブでやると、どうしても腕の振りだけで強く当てようとしますから。すると『バーン!』という表面的な音だけで、みんな酔いしれてしまう。その打ち方では、頭やヒジとか堅い箇所に当たると拳が折れてしまうんです。正確にナックルを当てる感覚も、微妙な拳の握り具合の感覚も身に着かない。僕のことを理解して、大切にしてくれている人にはOFGの練習を推奨していますね。……今日、こういう話で良いんですか?」

――そうした練習の取り組み方こそが、プロフェッショナルファイターの証ではないでしょうか。以前のインタビューで福田選手が仰っていた、「料理している姿を見ていているだけでも面白い」という料理人さんの姿と同じで。

「なるほど。その所作が重要ですよね。ブンブン振り回してKOしているところを切り抜いただけでは、『オレも勢いだけで行けるんちゃう?』と勘違いされてしまう。僕は試合で『福田のテクニックって凄いなぁ』と思ってもらえるようなものを提供したいです。それがプロフェッショナルやし、プロとしてこだわる部分じゃないですかね」

――なるほど。貴重なお話をありがとうございます。そこで次の試合に関してですが、最初のオファーからバンタム級で雅選手と対戦というお話だったのですか。

「最初は1月のBlack Combatが終わるまで分からへん、って感じでした。もちろん雅選手との試合という案も最初からあったでしょうし、たぶんユ・スヨンの試合がどうなるかによって変わるのかなと思っていて」

――今回の試合で重要なポイントは、対戦相手が雅選手であることはもちろん、福田選手がバンタム級で戦うという点だと思います。

「現状、神龍君とのフライ級王座統一戦はないでしょうからね。GPが終わって、フライ級で戦いたい相手もおらへんし。それと最初の話にもあったように、やっぱりカザフスタンの試合からダメージが残っていて。ここでフライ級まで落とすために労力を使うのも違うのかなと思ったんですよ。

僕も30歳を過ぎて、フライ級まで落とした翌日にベストコンディションで試合できるかどうかは――正直言って自信はないです。カザフスタンの経験も生かしたうえで、多少は体格が小さくてもバンタム級で試合をしようと決めました。

もしかしたらバンタム級では組んでグシャグシャにされるかもしれないし、『やっぱりフィジカル差があるよね』と言われるかもしれない。でも僕にとってのMMAは、そういうものだけじゃないと思っているので」

――実際に試合をしてみないと分かりませんが、グシャグシャにされるかどうかは当日のコンディションに依るところも大きいのではないですか。先ほど福田選手ご自身が言われたとおり、フライ級まで落とした翌日のコンディションと、バンタム級で臨む当日のコンディションも違うでしょう。

「ぶっちゃけフライ級の時は、翌日までにコンディションを戻せる自信はなかったです。GP決勝戦はコンディションも最悪で……。体の中で何かが固まっている感覚があったんですよ。呼吸も浅くなっていたりとか。計量後にそれほど食べたり飲み物を摂取していたわけでもないのに。

そこまでの減量をしてまで、フライ級にこだわる気持ちはなかったです。僕はもう名声やタイトルは求めていないわけですよ。とにかく戦うことを生業として、戦いを楽しみたい。でもフライ級で続けると、戦いを楽しむことができないと思って」

――……。

「決してバンタム級をナメているわけじゃないです。バンタム級だと相手の体も大きくて、強い選手も多い。そっちのほうがヒリヒリした試合ができるんじゃないかと思っています。次の対戦相手の雅選手なんて、特に最近は良い勝ち方をしているじゃないですか」

――雅選手もムエタイを生かした自分のMMAスタイルが固まってきて、一気に勝ち星が増えてきたと思います。

「そうそう。ナックモエとかじゃなくて、完全なMMAファイターになっている。レスリングもしっかりしているじゃないですか。最近は首相撲よりレスリング技術のほうが印象に残っていますね。MMAを始めて、本当に一つひとつ積み上げてきたんやなって思います。雅選手は、そういう努力家の面が試合で見えるファイターで。だから僕としては純粋に試合を楽しむことができると思いますよ。雅戦は良いセッションにしたいです」

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■ 対戦カード

<DEEPメガトン級王座統一戦/5分3R>
[正規王者]ロッキー・マルチネス(グアム)
[暫定王者]酒井リョウ(日本)

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]神田コウヤ(日本)
[挑戦者]青井人(日本)

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ(韓国)
[挑戦者]江藤公洋(日本)

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌(日本)
雅駿介(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
木下カラテ(日本)

<ライト級/5分2R>
川名 TENCHO 雄生(日本)
倉本大悟(日本)

<バンタム級/5分2R>
平松翔(日本)
魚井フルスイング(日本)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
小崎連(日本)

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
信原空(日本)
菅涼星(日本)

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【DEEP118】雅駿介と対戦、福田龍彌─01─「達郎との練習で自分の武器を再確認できたなって」

【写真】色気、そして味がある両者の融合 (C)RYUYA FUKUDA

9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118にて、同フライ級暫定王者の福田龍彌で雅駿介と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2021年7月4日、修斗フライ級のベルトを賭けて戦った両者

昨年12月のジアス・エレンガイポフ戦の前から階級変更を示唆していた福田にとって、本格的なバンタム級戦は今回が初となる。

この雅戦が正式発表された2024年1月、福田は沖縄で、かつて敗れた平良達郎との練習に臨んでいた。さらに同じタイミングで、平良と鶴屋怜をマネージメントするイリディウアム社との契約も発表――そんな気になる情報を福田に訊いた。


――次の試合や、沖縄で平良達郎選手と練習したというお話の前に、まずイリディアムと契約したことが驚きでした。

「そうなんですよ。なんか……契約する流れになりました」

――沖縄で平良選手と練習したことは、イリディアムとの関係もあったのでしょうか。

「いえ、それは関係ないです。去年の12月にNAIZA FCで試合をした時にお世話になった方が、松根良太さんに話をしてくださって――僕自身は、そういう話をしていることは知らなかったんですけど(苦笑)。するとイリディアムからも契約OKが出て。だから契約の内容は喋られへんというか、僕も流れをイマイチ分かっていないんですよ。アハハハ」

――なるほど(笑)。ただ、イリディアムと契約したということは、やはり今後は海外の試合を目指すということですか。

「そういうわけでもないですね。海外の試合は、あくまで選択肢の一つで。自分としては『残りの競技生活を悔いなくやり切りたい』って、ずっと考えています。ただ、引退して40歳や50歳になったとき『あの時、海外で試合をしていればなぁ……』と思うことがあるかもしれない。その逆も然りですけど」

――日本でこの選手と対戦しておけば良かったなぁ、と。

「そうです。国内でも海外に関しても、『やりきったな』と思える競技生活にしたいと思っていて」

――そう考えると、敗れはしましたがNAIZA FC出場から繋がった契約ではあるのですね。

「どうなんやろう……。自分の中では『NAIZAの試合は負けて自分自身の価値を落としただけ』と思っていますけどね。仕方ないです。それが僕の今の実力なので」

――もちろんファイターとして、試合の結果と内容に満足はいかないでしょう。一方、海外で試合をしてみないと分からないこともあるわけで。

「あぁ、そうかもしれないですね。カザフスタンで試合するぐらいやから、フットワークが軽い選手やとは思ってもらえたかもしれない(笑)」

――アハハハ。NAIZA FCのお話でいえば、当初はターゲットとしていたユ・スヨンが、グスタン・アマンゲルティに敗れてNAIZA FCバンタム級王座から陥落しました。

「あの試合を視たら、ホンマにNAIZAって魔界やなって感じでしょう。ユ・スヨンってメチャクチャ強いと思いますよ。でも1Rで、いきなり吹っ飛ばされていて」

――福田選手はNAIZA FCで戦ったあと、ダメージは残っていなかったのですか。

「ダメージはありました。試合後も帰国してから、いろんなことがあって……。まず風邪をひいていたじゃないですか(苦笑)。あとはどこか体が痛いとか、ちょっと酔った感じがあるとか、そういう不調の時期は長かったですね」

――ジアス・エレンガイポフのカクテル疑惑はあるとしても、やはりフライ級では減量の影響もあったのではないでしょうか。水抜きを含めた過酷な減量の翌日に試合をすれば、余計にダメージが溜まるのではないかと思います。

「キツイですよ。試合後は飛行機に乗って長時間移動やし、帰国してから風邪を引くし。そんなんが重なって、しばらくダメージというか不調の状態は続きましたね」

――その状態から体を動かすことができるようになったのは、沖縄へ行く直前ですか。

「そうかもしれないですね。一応、体は動かしてはいたけど、ガッツリとした練習はできていなかったので」

――では、その状態で沖縄での練習と試合のオファーが届いた時、「今の状態でやれるかな……」という不安はなかったのでしょうか。

「不安はありましたよ。でも、しょうがないんで。試合は3月やけど、達郎との練習は超ハードでした(笑)。あれは達郎のチーム内で、『練習相手として誰か沖縄に来てもらうなら、誰を呼びたいか』という話になり、僕にお呼びが掛かったんです。僕としても『ぜひ!』という感じで、9日間つきっきりで達郎と練習させてもらいました」

――最初に平良選手と練習していると聞き、次の相手が福田選手に近いタイプなのかと思いました。ただ、海外に福田選手と同じタイプの選手がいるのかどうか。

「アハハハ、俺の試合って独特ですからね。なかなかMMAファイターにはいないタイプじゃないですか」

――ムエタイをベースとしたMMAファイターは多いです。しかし福田選手の場合はムエタイがベースにあっても、いわゆるムエタイMMAではなくて。

「どっちかといえば殴り屋やと思います。相手の嫌なことをしながら、しっかりと効かせる。隙があれば仕留める――ということに特化してMMAをやってきましたから。MMAやとコントロールに重点を置く選手もいるじゃないですか。なるべく試合時間をフルに使って自分が有利に試合を進める=コントロールする、と」

――ユニファイドルールでは、支配率が採点に影響を及ぼしますからね。

「そうそう。でも自分のMMAは、そこに重きを置いていない。そんな自分を練習相手として沖縄に呼んだことが、達郎にとって良かったのかどうかは分からなくて。ただ、達郎も関東が苦手なんじゃないかと」

――……えっ!?

「よくパラエストラ千葉ネットワークでも練習しているじゃないですか。でも――関東が苦手というか、やっぱり沖縄が好きなんやろうと思います。地元が好きで、家族も近くにいる。僕自身も今は京都市内から離れたところで生活をしていて、都会に行くと疲れる時もあったりするんですよ。那覇も都会やけど、やっぱり東京とは違う。それこそ東京に関しては、僕は高校生ぐらいの時に初めて行って『ここで生活するのは無理や』って思いました(苦笑)。

あの街で暮らすことが標準になっている人は、本当に凄いと思います。これは悪い意味ではなく。それって性格の問題みたいなものやから。沖縄では、そんな達郎の人間性にも触れることができて良かったですよ。朝からずっと一緒に練習して、オフの日には二人きりでデートもしましたから」

――デートですか!

「達郎と二人で沖縄そばを食べて、観光地を巡りました(笑)」

――では平良選手との練習の感想を教えてください。

「やっぱり達郎は強いですよ。組みも進化しているし、いろんなことを考えて練習していて。これからも負けてほしくないって思える選手です。まだまだ絶賛成長しているやろうから、どんどん上に行ってほしい」

――対して、ご自身についてはいかがですか。

「もちろん僕も成長しているし、達郎との練習で自分の武器を再確認できたなって思います。やっぱり殴り合いは強いんやな、って」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

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【UFN238】計量終了 モカエフがついにタイトル挑戦経験者と。吉野に勝ったオリヴェイラ×ソパイも注目

【写真】歴史の浅い――しかも仕切り直しがあった階級だからこそ、これから動きも大きくなるはずだ(C)MMAPLANET

2日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN238: UFN on ESPN+96「Rozenstruik vs Gaziev」の計量が行なわれ、全選手が滞りなくクリアしている。
Text by Manabu Takashima

メインはヘビー級のジャイルジーニョ・ホーゼンストライク×シャミル・ガジエフという今大会だが、日本のファンからすると気になるのは軽量級、やはりフライ級とバンタム級の戦いだろう。


フライ級では平良達郎がコールアウトしたムハマド・モカエフが、ついにタイトル挑戦経験のあるファイター=アレックス・ペレスと対戦する。2020年11月にデイヴィソン・フィゲイレドの持つ世界フライ級王座に挑戦して敗れたぺレスは、その後の3年4カ月で流れた試合数は「9」、実際にオクタゴンに足を踏み入れたのはたったの1度でアレッシャンドリ・パントージャに91秒でRNCで一本負けを喫している。

いえばこの40カ月でペレスは、僅か3分28秒しか戦っていない。対するモカエフは、この間にNCを含めると9試合を経験してきた。ペレスにケージロスがあるかどうは分からないが、勢いがあるのはモカエフであることは間違いない。ペレスがタイトル戦線に再浮上するためには、キャリア10連勝の新鋭に初黒星を与えることが必須だ。

そんなペレスとの対戦が4度に渡り流れたマット・シュネルと戦うスティーブ・アーセグは、Eternal MMAフライ級王者から昨年6月にスクランブル出場でオクタゴン初陣を戦った。そしてダヴィッド・ドヴォルザークを下し、2戦目でシュネルと戦うことが決まっていたが、シュネルの欠場で試合が不成立に。結果、代役アレッサンドロ・コスタに判定勝ちを収めている。

仮にアーセグがシュネルを下して3連勝とすれば、今後数カ月で平良の対戦相手になることは十分にあるだろう。

平良、そして鶴屋怜目線で眺めるフライ級に対し、中村倫也&風間敏臣視線で俯瞰すべきなのがバンタム級戦線だ。メインカードではウマル・ヌルマゴメドフとベクザット・アルマカーンという16勝0敗×16勝1敗という凄まじい戦績の持ち主同士がぶつかる。とはいえ、アルマカーンは今回がUFC初陣ということもあり、フライ級の同胞アザット・マクスンの例を見るまでもなく16勝1敗という数字は参考記録に留めるべきだろう。

UFCデビュー戦といえば、ヴィニシウス・オリヴェイラと対戦するスウェーデンのベルナルド・ソパイは、今大会に初めて世界最高峰の舞台に上がる。ライオンキングの異名を持つ、アルバニア系スウェーデン人選手はコロナ禍の2020年8月にスロックホルムで無観客ウィークリショーを開いたBRAVE CFに出場し、一躍注目を集めるようになった。

その流れでバーレーンで戦ったことがあるソパイだが、ほぼスウェーデン国内で経験を積み、UFCにたどり着いたレア・ファイターだ。キックボクシングを思わせる近い距離で、右オーバーハンドの強さが目立ったソパイだが、執拗なテイクダウン狙いには手を焼く――BRAVE CF時代はそんなヤングブラッドだった。

あれからほぼ3年が過ぎ、UAEWで吉野光をKOしているオリヴェイラの打撃に対し、どのような幅のある戦いを見せることができるのか。粗いが当たれば倒す、そしてなぜか当たるオリヴェイラのパンチ。その分KOパンチを被弾することも少なくないオリヴェイラとの距離、振りの大きさの対比が楽しみな一戦となる。

オリヴェイラ×ソパイ戦の前に組まれた試合順に、不満を抱いていて然りなのがジャビッド・バシャラットだろう。キャリア14勝0敗1NC、前戦ビクター・ヘンリー戦こそローが急所に入りNCとなったが、オクタゴン3連勝でランカーとの対戦を強く要望してきた。

そのなかでUFCで4勝2敗のザハビとのマッチアップ、グラップリングに特化した相手をジャブと蹴りで突き放し、完全ドミネイトもしくはポイントアウトの遂行していくに違いない。だからこそ、注目すべきはザハビの戦い方だ。実兄である名将フィラスが控えるザハビは、前述したようにグラップリングに特化したという印象を利して、予測不能な打撃を有効な武器としつつある。

バシャラットが持ち味である徹底して落ち着き払ったファイトで、やるべきことを選択すればザハビに勝ち目はない。しかし、少しでも奢りを見せ、ザハビを軽視するような心の隙があれば……そこが命取りになるやもしれない。

■視聴方法(予定)
3月3日(日・日本時間)
午前3時30分~UFC FIGHT PASS
午前2時45分~U-NEXT

■UFN238計量結果

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 257ポンド(116.57キロ)
シャミル・ガジエフ: 261ポンド(118.38キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペトリーノ: 205.5ポンド(93.21キロ)
タイソン・ペドロ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス: 126ポンド(57.15キロ)
ムハマド・モカエフ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
ベクザット・アルマカーン: 136ポンド(61.69キロ)

<フライ級/5分3R>
マット・シュネル: 126ポンド(57.15キロ)
スティーブ・アーセグ: 126ポンド(57.15キロ)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース: 185.5ポンド: 186ポンド(84.37キロ)
ジェイミー・ピケット(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・オリヴェイラ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ベルナルド・ソパイ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
エイマン・ザハビ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
クリスチャン・レロイ・ダンカン: 186ポンド(84.37キロ)
クラウジオ・ヒベイロ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
ルドヴィット・クライン: 156ポンド(70.76キロ)
AJ・カニンガム: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
アブドゥルカリーム・アルセルワディ: 156ポンド(70.76キロ)

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o UFC シャノン・ロス 平良達郎

UFC on ESPN+95:第6試合・ヘスス・アギラー vs. マテウス・メンドンサ

フライ級。

メキシコのアギラーはUFCデビュー戦で平良達郎と対戦し、得意のギロチンを仕掛けるも凌がれ、マウントからの三角→下になりながら腕十字に移行されて一本負け。副業で、SUSHI&TERIYAKIの日本風料理レストランのオーナーも務める。昨年7月のUFC2戦目では、UFC0勝1敗同士の対戦となったシャノン・ロス相手に右オーバーハンドでダウンを奪って17秒KOでUFC初勝利。KO勝ち自体がキャリア初だった。27歳。

ブラジルのメンドンサは昨年1月にUFCデビューしたが、ここまで0勝2敗。初戦はバンタム級でバシャラート兄弟の兄・ジャビッドに打撃で押されての判定負けでキャリア初黒星。前回からフライ級に落とすと、フライ級で0勝1敗のネイト・マネス相手に引き込んで足関を狙いに行ったところでパウンドをもらい、意識が飛んでのKO負け。25歳。