カテゴリー: KSW58

＜KSWフェザー級選手権試合／5分5R＞
ダニエル・トーレス（ブラジル）
Def.1R1分49秒by KO
サラディーヌ・パルナス（フランス）

サウスポーの王者に対し、まずトーレスが右ミドルを入れる。パルナスは左ハイを繰り出し、左ミドルを入れる。鋭い左の蹴りを続ける王者は、トーレスの左手を制してワンツーを見せる。その左を振るって前に出たトーレス、一瞬の組みから離れたパルナスは右から左を狙ったところで、トーレスの右フックが──拳でなく上腕がテンプルの辺りをかすめる。このチップのような当たりで脳が揺れたか、チャンピオンがヒザから崩れマットに両手をつく。

そして亀の状態で顔をマットにつけたパルナスを見て、レフェリーが試合をストップ。思いもしないKO劇、非UFCファイター欧州最強と見られたパルナスは周囲も本人も唖然とする王座陥落となった。

新王者トーレスはインタビュアーに欧州全土にショックを与えたねと言われ「そうだろうね」と笑みを浮かべると、「ジム、家族のことを想うと凄く感傷的になる」と言葉静かに語った。

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＜ウェルター級／5分3R＞
ミハウ・ミハウスキ（ポーランド）
Def.1R4分35秒 by TKO
アレキダンダー・ラカス（クロアチア）

サウスポーのラカスに対し、右前蹴りから右ローを入れたミハウスキ。続いて右ハイ、右前蹴りを見せる。ラカスは左オーバーハンドを入れ、素早い左ミドルを蹴り込む。ミハウスキはダブルレッグも切ったラカスが離れる。右ローを蹴り下ろしたラカスはオーソから右の蹴りも繰り出す。

前に出たミハウスキはヒザをボディに受け、離れたラカスが左ミドルハイに続き右を繰り出す。さらに左ミドルと攻勢のラカスが、パンチの見せ合った後に左ミドルを決める。ミハウスキもミドルを蹴るが、ラカスはワンツーを入れる。パンチが粗くなってきたミハウスキは左フックを被弾し、ダブルレッグでテイクダウンを許す。立ち上がり右エルボーを入れて離れたラカスは、ミドルを蹴られて組みつくがボディにヒザを続けられる。

右エルボーから離れたラカスは、粗いフックの連打に右を合わされる。足を掴みながら崩れたラカスにパンチを入れるミハウスキ。クルスフィックスからエルボーを連打したミハウスキが逆転勝ちした。

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＜ウェルター級／5分3R＞
シャミール・ムサエフ（ロシア）
Def.3-0
ウロシュ・ユリシッチ（スロベニア）

まず左ローを走らせたユリシッチ、ムサエフは左ストレートをかわし続くローを掴むと、バックへ。胸を合わせてヒザを狙い、さらに逆にダブルレッグをユリシッチが仕掛ける。対応して離れたムサエフは右前蹴り、左ハイをかわすもユリシッチが右カーフを蹴る。ムサエフは右フックを振るいながら、左足をすくってテイクダウンを奪うとユリシッチがクローズドガードを取る。

勢いのある右のパンチを入れたムサエフは、左でワキ腹を殴る。スクランブルでバックに回ったムサエフだが、正対してからの足払いはユリシッチが防いでスタンドの間合いに。ユリシッチはスイッチするが、ムサエフが右ローからスピニングバックキックを腹に当てる。続くスピニングバックフィストは見たユリシッチはオーソに戻し左に回り構えを小刻みに変えるが、右ローを蹴られ時間に。初回はムサエフが取った。

2R、ユリシッチがサイドキックで関節を蹴る。ムサエフは右からロー、そしてスピニングバックキックへ。腹への前蹴りを見せたムサエフが、右カーフ。ユリシッチは前に出てカーフを連続で蹴る。ムサエフのスピニンングバックフィストをブロックしたユリシッチが、今度は左ローへ。ムサエフが左ジャブを当て、リードフックを空振り。ローに左を合わせて前に出るユリシッチ、組んできたムサエフをケージに押し込む。

シングルを切ったムサエフは右を差し返し、ダブルアンダーフック&大内刈りでテイクダウンを決める。クローズドを取ったユリシッチが下からエルボーを打ち、ムサエフは右のパンチを落とす。蹴り上げから立ち上がったユリシッチが右カーフ、ムサエフは左前蹴りを返す。左ローを太腿に入れたユリシッチだが、続く右ローをキャッチされテイクダウンを許す。ハーフでトップをキープしたムサエフだが、圧力はユリシッチが上回り始めたラウンド中盤以降だった。

3R、左ボディで前に出るユリシッチに対し、ワンツーを入れたムサエフが左ハイを蹴る。さらにワンツーに右をカウンターで入れたムサエフは、スイッチして左ローから左ハイを繰り出す。ユリシッチは蹴りの距離から中に入ろうとし、追いかけきれず右ローを出すもキャッチされてテイクダウンを取られてしまう。

ハーフから潜れなかったユリシッチがクローズドガード、ムサエフは右足を抜きエルボーを落とし、ヒザをワキ腹に入れる。右を差して潜ろうとしたユリシッチは、遮断されると背中を預けてスタンドへ。ケージに押し込まれたユリシッチは体を入れ替え、逆にダブルレッグでテイクダウンを決める。

ムサエフは腰を押してスタンドに戻ると、左に回りながら流してタイムアップを迎えた。テイクダウンで試合をリードしたムサエフが、ゲームコントロールし3-0で判定勝ちを決めた。

直後にユリシッチのセコンドが激しくムサエフに詰め寄り、ケージ内が騒然となる。あちらこちらで小競り合いが見られ、ついにはムサエフがユリシッチを倒してパンチを入れていく。ユリシッチが上を取り返すなど、喧嘩でも攻防が見られるなか両陣営、大会関係者が入り乱れる混乱状態に。クレーンカメラはその状況を追い、引きの画面にカメラもスイッチ。引きの画面はムサエフ陣営がケージを去るまで続いた。

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＜ヘビー級／5分3R＞
ミハウ・アンドレシャク（ポーランド）
Def.2R4分07秒by TKO
グト・イノセンチ（ブラジル）

圧力を掛けるアンドレシャクが右を伸ばす。サイドに移動して間合いを取り直したグトは左足を抱えられテイクダウンを許す。ハーフで抑えたアンドレシャクはワキ腹と顔面にコツコツとパンチを落としつつ、グトをケージに押し込む。左腕を差したグトだが尻をずらすことができず背中をつけた状態が続く。

残り1分、エルボーを被弾したグトは口を左手で覆われ、潜ろうとしてもすぐにアンドレシャクに反応される。終了15秒前にエルボーを連打したアンドレシャクが初回を完全に支配した。

2R、初回は何もできなかったグトは右を振って前へ。左に回るアンドレシャクがローに右を合わせ、直後にダブルレッグで一気にグトをケージに押し込みテイクダウンに成功する。潜りを遮断され初回と同じようにハーフで抑えられたグトは右のパンチ&左エルボーを顔面に被弾し、苦し気な表情を浮かべる。

右目じりをカットしたグトに対し、アンドレシャクはしっかりと抑えてパンチを続ける。抑え込みがルーズになっても、立ち上がることができないグトはジリ貧状態だ。アンドレシャクは心が折れたか、完全とは思えない肩固めにタップした。

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