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【ONE166】初のカタール大会、重要拠点構築へ豪華カード。スタンプ×ザンボアンガが追加、タイも投入

【写真】4つ目のMMAの世界タイトル戦 in カタールが決定した(C)ONE

16日(火・現地時間)、ONEが3月1日(金・同)にカタールの計画都市ルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Quatar」でONE世界女子アトム級選手権試合=王者スタンプ・フェアテックス×挑戦者デニス・ザンボアンガ、サブミッショングラップリング世界ウェルター級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者アイザック・ミッチェルを組むことを発表した。
Text by Manabu Takashima

ONEにとって新たな投資筋というだけでなく、カタールは欧州標準時間帯と3時間しか変わらずヨーロッパという新たなマーケット開拓への足掛かりとなる大切なイベントだ。カタールを今後、拠点とできるのか。その重要度たるや、既に発表された試合からも十分に伝わってくる。


ONE世界ミドル級選手権試合王者ライニア・デリダーが、ライトヘビー級王座を失った相手=ヘビー級&ライトヘビー級2冠王アナトリー・マレキンにリベンジに挑む――誰がどのベルトを巻いているのか、謎解きのような――王座防衛戦。またデリダ―×マレキン1と同様に2022年12月4日のフィリピン大会と立場を変えて再戦となるのが、世界ストロー級選手権試合=王者ジャレッド・ブルックス×挑戦者ジョシュア・パシオの一戦だ。

パシオは10月にマンスール・マラチェフのTD&トップコントロールに苦戦を強いられたが、ギロチンの仕掛けを評価され、リベンジ戦にこぎ着けた。対してチャンピオンはベルトを巻いてからMMAの試合は1年以上なく、8月にマイキー・ムスメシのサブミッショングラップリング世界フライ級王座にチャレンジし、腕ひしぎ腕固めに敗れて以来の実戦となる。

さらに、これも2022年8月以来の再戦となるのが世界フェザー級王座統一戦=正規王者タン・カイ×暫定王者タン・リーのタンタン対決だ。前回は王者タン・リーが、挑戦者タン・カイのカーフで削られジェネラルシップを譲ってベルトを手放した。その後、7月にリマッチが組まれていたが、王者の負傷欠場によりタン・リーは、イリャ・フレイマノフと暫定王座決定戦を戦い、内ヒールで斬って落とした。

このように既報の世界タイトル3試合のテーマが再戦なのに対し、スタンプ×ザンボアンガは初顔合わせとなる。といっても彼女たちの間に因縁がないかといえば、そうではない。彼女たちはフェアテックスジムで共に汗を流した期間のあり、元チームメイト対決となる。

さらにいえばコ2020年2月28日にV.V.Meiを破ったザンボアンガは時のチャンピオン、アンジェラ・リーへの挑戦権を獲得したが、ロナ禍によりイベントスケジュールが大幅に狂い権利を行使できないまま挑戦権を賭けたアトム級GPが開催され、そこ参戦することとなった。

そのGPで優勝したスタンプは、アンジェラにONE Xで挑戦も逆転負けを喫し、アンジェラ引退により王座決定戦が組まれると、ザンボアンガと因縁少なからずのハム・ソヒをボディで沈めベルトを手にした。

ザンボアンガはGPでハム・ソヒを相手に大論争となった判定負けをし、再戦も接戦ながら返り討ちとなった。ハム・ソヒと接戦だったザンボアンガ、仕留めたスタンプ。現状の両者には、それだけの差は存在すると思われる。が、圧倒的なフィジカルを誇るスタンプに引けを取らないザンボアンガだけに、三段論法は当てはまらない可能性もある。

アブダビでなくカタールで行われるサブミッショングラップリングの世界戦。ルオトロ・ブラザースの兄=タイに挑むミッチェルは2022年の茶帯ノーギワールド優勝しており、昨年11月のADCCアジア&オセアニア予選88キロ級を制したばかりの豪州人組技師だ。

アジア&オセアニアを無双するミッチェルが、世界の最高峰に如何に挑むか。とはいえサークルケージやリングでタイが最近戦ってきた(つまりONEでの試合)相手はロシア系やMMAファイターのデリダ―で、いわゆるADCCを頂点とした組技ヒエラルキーのトップにある選手たちではなかった。

いってみるとタイは一昨年9月のADCC世界大会でニコラス・マレガリに敗れて以来、世界の潮流にある選手と戦ってこなかったになる。ミッシェルはダナハー門下であった当時に、米国に拠点を置きWNOの人材発掘リアリティショーなどで、しっかりと経験を積んでいる。ネームバリューとタイトル歴以上の強敵であり、タイにとってADCCイヤーの幕開けに相応しい、タフな挑戦者といえよう。

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【Pancrase333】ヤバいのが来ちゃったんじゃないの? コルトン・キエルバサ「僕の戦い方は何も秘密はない」

【写真】戦績は5勝1敗。この手のファイターは、日本にはいてなかなか戦う機会はないはず。有川にとっては試練──だけに、勝てば大きな自信を手にできるファイトになる(C)MMAPLANET

30日(日)、立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase333でコルトン・キエルバサが有川直毅と対戦する。

(C)ONE

キエルバサは1月20日のONE FF01で藤沢彰博と対戦

ベリートゥベリー・スープレックスからポジション奪取──RNCで秒殺した。ONEフライ級戦線に面白い選手が現れたと思っていると、今回のパンクラスでのファイトが決まった。

藤沢戦では投げ、ポジション、極めという流れのなかで力強さを見せつけたキエルバサとは、どのようなファイターなのだろうか。タイを拠点に戦う、アメリカン・レスラーのファイター人生に迫った。


──コルトン、日曜日の試合に向けて東京には今朝、入ったそうですね(※取材は26日に行われた)。

「バンコクを昨日の夜の10時に出て、午前6時に着いた。これからワークアウトだけど、ホテルにチェックインしてからは昼寝をしていたよ。時差が2時間なのは楽だし、体重も落ちてきている。とても良い感じだよ」

──初来日、日本のファンにはまだ馴染のないコルトンですが、1月20日のONE FF01で藤沢彰博選手を下し、ベリートゥベリーのような投げからポジションを奪取してRNCで一蹴。インパクトのある勝利でした。ただONEのルンピニー大会だったので、コルトンの目標はONEで戦っていくことかと思っていました。

「理由はないもないんだ。あの試合は1試合の単発契約だったから。そして、日本で戦う機会を得られたんだから、ここで戦うよ。もともとアメリカ海兵隊で日本に住んでいたことがあったから、日本で試合をすることは特別だよ」

──おお、どこのベースで生活していたのですか。

「横須賀だよ」

──すぐ近くじゃないですか!!

「2016年に5カ月間、横須賀にいて。その時はMMAのジムで練習することはなかったけど、軍でもレスリングを続けていた。元々、米国ではフォークスタイルとグレコをやっていて。フォークスタイルはMMAに転向するには、一番適したスタイルだと思う。ハイスクールを卒業し、カレッジに進んでレスリングをするという選択もあったけど……。僕はパーティー野郎だったから、カレッジに行くとそういう生活に浸りそうだって思ったんだ。きっとレスリングに集中できないって。それもあって海兵隊に入隊した。軍ではグレコを続けたよ。

セコンドのクリスはフランクフルトで、ディン・トーマスの指導を受けていた時期があるそうだ

海兵隊には4年いて、MMAファイターになることを決めた。

そして除隊後は米国に戻らず、打撃を学ぼうとタイへ向かったんだ。チェンマイのチーム・クエスト・タイランドで練習している時に、今回コーナーマンをしてくれるクリス・カーシュに会った。クリスはドイツからやってきたんだけど、彼のように良い選手がチェンマイにはたくさんいた」

──MMAを学ぶには米国の方がより充実した環境があり、戦う機会も多いかと思うのですが。

「僕にはレスリングのベースがあり、グラップリングよりもムエタイを学ぶべきだと思ったんだ。でも、ずっと住む予定ではなかった。それがもう5年も住んでいる(笑)」

──ずっとチェンマイで?

「チェンマイに2年間、それからバンコクに2年少し住んだ。バンコクではマロック・ジムに所属していたよ。グラップリング中心で、良いチームだった。今はプーケットのサウスサイドMMAで練習しているんだ。まだ新しいけど、凄く良いジムだよ」

──この間、コロナが起こりタイでは公にはジムは閉鎖状態だった時期も長かったと思います。その時も帰国しなかったのですね。

「それは考えた。でも、米国の方が酷い状態だったから。タイの方がリラックスしているし、皆が普段から用心していた。ただし試合の機会がなかったから米国やヨーロッパで戦うことも模索している時に、タイがオープンになったからそのままタイで戦ってきたんだ。

ONE FFでアキヒロと戦った時は、もっとONEで戦いたいと思っていた。ルンピニーショーは、今やタイで一番大きなショーでアジア在住のムエタイファイターは、誰もがこぞってあの場で戦いたいと思っているからね。ただ、さっきも言ったようにパンクラスで戦う機会を得た。だからパンクラスで僕は戦う」

──ところでマロック・ジムは一時期、有望な選手が集まり注目されていましたが、多くの選手がジムを離れたとデニス・ザンボアンガから聞きました。

「僕はマロックに残っていた最終メンバーの1人だよ。デニスやドレックスより後に、チームを離れた。今、マロックに残っているのはジェレミー(ミヤド)だけじゃないかな。チーム・クエスト・タイランドもバラバラになり、その時も僕は最後まで残った1人だった(笑)。クリスは今もバンコクにいて、この試合のために再合流したんだよ」

──色々あってもタイを拠点にするのは変わりないのですね。

「ガールフレンドもいるし、現時点で米国に戻ることは考えていないよ。もし、試合があるなら喜んで米国でも戦うけどね。それにパンクラス、日本で戦えることが凄く嬉しい。パンクラスの過去のショー、対戦相手に関してもリサーチはしっかりしてきたよ」

──ところでムエタイを学ぶために始まったタイでの生活ですが、試合ではレスリング&グラップリングで圧倒的な強さを見せていますね。

「打撃に関しては、十分に使える。モノにしたと思っている。素晴しいボクシング・コーチとずっと練習してきたからね。ただファイトはよりイージーに、そしてケガをしないように戦うべきだ。その局面になったら打撃でやりあうけど、必要がないならテイクダウンからサブミットする」

──では有川選手の印象を教えてください。

「う~ん、まぁ試合に関して対戦相手云々ではないから。僕の戦い方はシンプルで何も秘密にすることはない。テイクダウンして戦う」

──押忍。パンクラスのファンはテイクダウン、コントロール、そして極めを堪能できるはずです。

(C)ONE

「そうだと嬉しいよ(笑)。

そうなって欲しい。これから体重をしっかりと落として、そんなファンの前で戦うことが楽しみでならないよ。僕のやることは変わらない。ゴールは勝利を掴むこと。打撃をより使うような試合になるのは、それが必要になるから。僕のスタイル、戦い方は変わらない。ゲームプランは、テイクダウンして戦うこと。同じだよ」

──では、ここからのキャリアアップをどのように考えていますか。

「分からない。できればRIZINで戦いたいけど、どうなるのか。僕がMMAファイターになったのは、110パーセント集中した自分がどれだけ強いのか、どれだけやれるのか。それを知りたかったから。今もその想いは変わりないよ」

■視聴方法(予定)
2023年4月30日(日)
午後2時00分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE、U-NEXT

■視聴方法(予定)
2023年4月30日(日)
午後2時00分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE、U-NEXT

■Pancrase333対戦カード

<ライト級KOP王座統一戦/5分5 R>
[王者] 久米鷹介(日本)
[暫定王者] アキラ(日本)

<バンタム級KOP王座統一戦/5分5 R>
[王者] 中島太一(日本)
[暫定王者] 田嶋椋(日本)

<ストロー級QOPC/5分5R>
[王者] KAREN(日本)
[挑戦者]ソルト(日本)

<フライ級QOPC/5分5R>
[王者] 端貴代(日本)
[挑戦者] NØRI(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
石井逸人(日本)

<フェザー級/5分3R>
亀井晨佑(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分3R>
田中路教(日本)
笹晋久(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
藤野恵実(日本)
エジナ・トラキナス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
松本光史(日本)
ヌルジャノフ・ルスタムベック(キルギス)

<フライ級/5分3R>
有川直毅(日本)
コルトン・キエルバサ(米国)

<ライト級/5分3R>
粕谷優介(日本)
葛西和希(日本)

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
岡野裕城(日本)

<バンタム級/5分3R>
ジェイク・ムラタ(日本)
矢澤諒(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
高本千代(日本)
重田ホノカ(日本)

<フェザー級/5分3R>
渡辺謙明(日本)
平田直樹(日本)

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F1 MMA o ONE ONE Championship   ジャンロ・マーク・サンジャオ ジュリー・メザバルバ デニス・ザンボアンガ ハリル・アミール ボカン・マスンヤネ モーリス・アベビ ルンピニー 修斗 箕輪ひろば

『ONE Fight Night 9』試合結果/ハイライト動画



第9試合 ONEムエタイ・バンタム級チャンピオンシップ 3分5R
×ノンオー・ハマ(王者)※8度目の防衛戦
○ジョナサン・ハガティー(5位、元ONEムエタイ・フライ級王者)
1R 2’40” KO (3ダウン:右ストレート)
※ハガティーが王者に

第8試合 MMA ライト級 5分3R
○ハリル・アミール(4位)
×モーリス・アベビ
判定3-0

第7試合 MMA ストロー級 5分3R
○ボカン・マスンヤネ(2位)
×箕輪ひろば(3位、元修斗王者)
判定3-0

第6試合 ムエタイ バンタム級 3分3R
×セーマペッチ・フェアテックス(1位)
○フェリペ・ロボ
3R 1’56” KO

第5試合 MMA アトム級 5分3R
○デニス・ザンボアンガ(3位)
×ジュリー・メザバルバ
判定3-0

第4試合 MMA ウェルター級 5分3R
○イシ・フィティケフ
×ヴァミール・ダ・シウバ
1R 4’15” 裸絞め

第3試合 MMA 女子ストロー級 5分3R
○メン・ボー
×ダヤン・カルドーゾ
判定3-0

第2試合 ムエタイ 149.5ポンド契約 3分3R
×ハン・ズーハオ
○エイサー・テン・パウ
3R 0’52” TKO
※両選手とも計量オーバーし149.5ポンド契約に変更

第1試合 MMA 150ポンド契約 5分3R
○ジャンロ・マーク・サンジャオ
×マティアス・ファリネリ
1R 0’58” 膝十字固め
※ファリネリが計量オーバー。ファイトマネーの25%をサンジャオに譲渡

 4月22日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催された『ONE Fight Night 9』の試合結果。第7試合で箕輪ひろばがボカン・マスンヤネに判定負けしています。


 ノンオー・ハマ vs. ジョナサン・ハガティー ハイライト動画。


 ボカン・マスンヤネ vs. 箕輪ひろば ハイライト動画。


 イシ・フィティケフ vs. ヴァミール・ダ・シウバ ハイライト動画。


 ジャンロ・マーク・サンジャオ vs. マティアス・ファリネリ ハイライト動画。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN09 キック ジュリー・メザバルバ デニス・ザンボアンガ

【ONE FN09】組みは互角、引かないメザバルバに対し、サンボアンガが精度で上回り快勝

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
Def.3-0
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

ジャブを伸ばしたメザバルバが左フックを振るう。右から左を当てたザンボアンガが、ストレートからフックに繋げ、右ボディを打つ。踏み込んで右を当てたサンボアンガが連打、メザバルバも打ち返す。間合いを取り直したサンボアンガが、コーナーに押し込みヒザを繰り出す。ダブルアンダーフックのサンボアンガだが、メザバルバがコーナーポストとロープを利して耐える。メザバルバは体を入れかえてボディロック、ザンボアンガがウィザーで耐える。

残り1分でブレイクが掛かり、サンボアンガが右を当てる。前に出るメザバルバに対し、サンボアンガが組んでボディロックへ。メザバルバがポジションを入れ替えて時間となった。

2R、左ハイを蹴るメザバルバ。サンボアンガは右を当てるが、メザバルバも前に出て手を出す。サイドキックから右ローのメザバルバに対し、ザンボアンガが右を入れワンツーをヒットさせる。さらにワンツーで右を当てると、メザバルバも右を打ち返す。ボディ、顔面を打つサンボアンガが、左ミドルを蹴られる。右オーバーハンドのサンボアンガは、パンチから組みへ。ボディロックもテイクダウンは取れない。メザバルバも体を入れ替えてダブルレッグを仕掛けるが、倒せない。

と離れたところで右をザンボアンガが当て、メザバルバが前に崩れる。持ち直したメザバルバが左を振って前に、良いタイミングでダブルレッグを仕掛けると持ち上げてテイクダウンを決める。すぐに立ったザンボアンガは、コーナーを背負って逆にボディロックで押し込み返す。そのままコーナーの攻防でラウンドが終わった。

最終回、ザンボアンガがすぐに右を当て、メザバルバが前蹴りとカーフを蹴る。構えを変えるメザバルバとの距離が今一つ合わないザンボアンガが、サイドステップからステップインする。メザバルバはスピニングバックフィストを空振りするが、下がったザンボアンガにダブルレッグを仕掛ける。ここでボディロロックテイクダウンのザンボアンガは、スクランブルでギロチンも、上を取り切って頭と足を抜きに掛かる。

ザンボアンガはヴァンフルー、体重をかけて頭を抜く。一気のヒップスケープで取らせ切らなかったメザバルバは、サンボアンガがスタンドに戻ってもガードを続ける。レフェリーが立たせ、メザバルバがダブルレッグもサンボアンガが切る。クリンチの攻防で力を使い切る両者、ボディロックのザンボアンガがコーナーに押し込む。残り10秒のブレイク、ここから何かが起こることなく試合終了を迎えた。

結果は3-0でサンボアンガに凱歌が挙がった。


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【ONE FN09】大量離脱後ラカイの正当後継者ジャンロ・サンジャオ「ストライカーのチームでない」

【写真】セレモニアル計量では、魂の咆哮を見せたジャンロ (C)ONE

本日22日(土・現地時間)に、すぐにスタートを切るONE Fight Night09で、ジャンロ・マーク・サンジャオがマティアス・ファリネリと対戦する。

結果的にリミットに対し4.75ポンドオーバーだったアルゼンチン人選手との対戦となったこの一戦、計量前に大量離脱劇が起こったラカイの現状とこれからについて、20歳の若きリーダーに尋ねた。


──ジャンロ、12月にチーム・ラカイで会ってから色々なことが起こりました。あの時、2023年には元々戦う予定だったマティアス・ファリネリと試合をしたいという話をしており、それが今回実現しました。

「もともと戦う予定だったから、凄く自信はあるよ。彼はグラップラー、柔術ファイターだね。過去の全試合で一本勝ちをしている。でも、僕も彼と柔術で戦っても問題ないよ。もちろん打撃で戦って、組み技にいかない展開でも僕は勝てる。立ち技でも寝技でも、僕が勝つ」

──ところでエドゥアルド・フォラヤン、ケビン・ベリンゴン、ジョシュア・パシオらがチームを離脱しました。かなりショッキングな出来事がラカイに起こったと言わざるを得ないです。

「とにかく、僕ができることは練習を続けることだったから。自分のやるべきことに集中してきたよ。そして、この試合、自分のキャリアアップのことを考えてきた。もちろん、ショックだったよ。でも起こったしまったことは仕方ない。僕には何もできないし……よりチームを強くするために、僕らの世代が彼らのようにチャンピオンにならないとね」

──エドゥアルドとジョシュアが、米国に向かいました。日本でも米国でないと強くなれない、日本で強くなれるという二極化した考えがあります。

「海外で練習することは、凄く良いことだと思う。同時にそれがホームタウンでできるなら、なおさら良いよね。僕にとってはラカイの素晴らしいチームメイトとの練習が一番。チームで強くなれると思っている。

彼らが抜けたことでラカイが弱くなった──それだけは思われたくないし、そうならないようにしないといけない。僕らはチームを強くする。それを証明するにはベルトを取り戻すこと。今回の件は僕らにとって、モチベーションになっているよ。第一世代より、良い練習をしてトップに立つ。チームで強くなる。それが僕らのルーツだからね」

──ところで朝の7時に戦うことになりますね。

「こんな時間に戦うのは初めて。会場入りも相当に早い。でも、基本的にフィリピンとは1時間の時差があって、僕らは午前中にスパーリングをしているから問題ないと思っている」

──リングでの試合は?

「アマチュアの時にリングで戦ってきたけど、こういう舞台では新しい経験。チャレンジになるね。チーム・ラカイは健在だよ。次の試合でラカイは、ただのストライカーのチームでないことを証明するよ」

■放送予定
4月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN09対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者] ジョナサン・ハガティー(英国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
モーリス・アベビ(スイス)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
箕輪ひろば(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)
イシ・フェティケフ(豪州)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ムエタイ149.5ポンド契約/3分3R>
ハン・ツーハオ(中国)
エイサー・テン・パウ(米国)

<149.75ポンド契約/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN09 アンジェラ・リー キック ジャンロ・マーク・サンジャオ ジュリー・メザバルバ チャンネル デニス・ザンボアンガ ハム・ソヒ ハリル・アミール ボカン・マスンヤネ ボクシング モン・ボー ルンピニー ヴァウミール・ダ・シウバ 平田樹 箕輪ひろば

【ONE FC09】メザバルバと対戦、フィリピンに戻ったザンボアンガ「アトム級の選手のために暫定王座を」

【写真】ザンボアンガは、その力はハム・ソヒとの試合で見せている。今後はどのような成長、ゲーム運びの進化が見られるか (C)MMAPLANET

本日22日(土・現地時間)に開催されるONE Fight Night09で、デニス・ザンボアンガが、ジュリー・メザバルバと戦う。

王者アンジェラ・リーの長期離脱が避けられない状況で、タイトル挑戦が見えるザンボアンガだが、今は力をつける時と自覚しており急いでいない。ばかりかONE Friday Fightsで育った選手が、ONE本戦で戦う日を待っているサンボアンガの真意とは。


──デニス、フェアテックス~マロックとタイのジムを拠点にしていましたが、フィリピンに戻ったそうですね。

「マロックに所属していたほとんどの選手が、既に離脱していて。だから兄(ドレックス)や練習仲間と私たちもフィリピンに戻ることにしたの。ジムとの契約も終わっていたし。タイでの練習は好きだけど、今ではフィリピンで十分な練習ができると思ったから」

──最近ではマニラ近辺でも、MMAのジムは凄い勢いで増えていますね。そして、若い選手の成長も目立っているように感じます。

「フィリピンのMMAは成長し続けているわ。母国の人々がMMAを好きになってくれて、凄く嬉しい。これからも、この流れは続くに違いないから、もっと選手は強くなれる。

T-REXは私と兄のドレックスと数名が、所属選手としてMMAを戦っている状態だけど、フィリピンのMMAはコロナから復活し、より加速度を増して発展している」

(C)ONE

──そして2週間強でメザバルバと対戦します(※取材は4月5日に行われた)。試合に向けて、どのような調子ですか。

「凄く自信があるわ。そして楽しみでならない。キャンプも順調で打撃、レスリング、柔術の全ての面で成長できた。T-REXに他のジムから選手が来てくれて良い練習ができていて、私もスパーリングをするためにまだMMAでは名前のないところだけど出稽古も行って来た。バギオのような遠い街までは行けないけどね」

──昨年12月にエロルデ・ボクシングジムに系列ジムやマネージメント契約を結ぶMMAファイターが結集して練習をしていたのを見学させてもらいました。

「エロルデのボクサーとは私も一緒に練習したいと思っているけど、マニラから遠いところで活動しているから出来ていなくて。でも、マニラには優秀なボクサーが多いから、十分にボクシングのトレーニングを積んでくることはできたわ」

──メザバルバは現在2連敗中で、タイトル挑戦を目指すデニスにとってはどのような意味のある試合になるのでしょうか。

「アクティブな選手活動をしたいから、ジュリーと試合ができて良かったと思っている。もちろんランカーと戦いたいけど、彼女以外に対戦を飲んでくれる選手がいなかったから」

──アンジェラは妹ヴィクトリアを亡くし、すぐに戦うことは難しいかもしれないです。その間、ONE女子アトム級タイトル戦線が停滞する形になりそうです。そのなかでハム・ソヒ選手が平田樹選手との因縁の試合で判定勝ちを収めました。

「まずアンジェラは、しっかりと戦えるまで休んで欲しいわ。ハム・ソヒとイツキの試合だけど、私はハム・ソヒにフィニッシュして欲しかった。イツキももっと寝技に持ち込んで、積極的な戦いを仕掛けて欲しかった。でも、まぁ……あんな風な試合になってしまったから。

ハム・ソヒがタイトルコンテンダーになることは構わない。私はコロナ前にタイトル挑戦が一度は決まったけど、そのままGPが始まって実現できなかった。もう、私がこのまま挑戦できることはないはず。でもランキング上位の選手との試合を組んでくれば、私がタイトルコンテンダーになれると信じているわ。

アンジェラがしばらく戦えなくてもしょうがない。ただ、そうなるなら暫定王座を設けてほしい。私だけでなく、全てのアトム級ファイターが望んでいるはずよ。他の階級に暫定王座があるなら、女子アトム級にも合ってもおかしくないと思う。暫定王座が制定されるならハム・ソヒとスタンプが王座決定戦で戦うべきね」

──デニス自身がその機会を得るということではないのですね。

「私は急いでいないから。今は力をつける時。その時が来る日のために。ONEではルンピニーの大会も始めて、アトム級の試合も組まれている。ルンピニーで活躍した選手達ともONE本戦で戦ってみたいし」

──とにかく今はタイトルより、自力をつけたいということですね。では、ジュリーとの試合でデニスはどのような戦いを見せたいですか。

「絶対に膠着した退屈な試合はしない。チケットを買ってくれたファンに、買う価値があったと思ってもらえるようベストを尽くして戦うわ」

■放送予定
4月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN09対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者] ジョナサン・ハガティー(英国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
モーリス・アベビ(スイス)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
箕輪ひろば(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)
イシ・フェティケフ(豪州)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ムエタイ149.5ポンド契約/3分3R>
ハン・ツーハオ(中国)
エイサー・テン・パウ(米国)

<149.75ポンド契約/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

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【ONE FN09】ボカン・マスンヤネ戦へ、箕輪ひろば「合間を創って行けるのは、純潔MMAファイター」

【写真】MMAは回転するものなのか、回転しないものなのか。前者の優位性を示す戦いを箕輪はできるのか (C)MMAPLANET

いよいよ明日22日(土・現地時間)に迫ってきたONE Fight Night09、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催される同大会で、箕輪ひろばがボカン・マスンヤネと対戦する。

昨年7月に戦うはずが、マスンヤネがハイドレーションをパスせず、キャッチ戦を固辞した箕輪の当時の心境とは。また、ボカンのようなレスリング力の高さを全面に押し出しMMAを戦うファイターに対し、打倒極を回転させる力、それぞれの合間の攻撃を強化してきたという箕輪。昨年1月のジャレッド・ブルックス戦から、どのようにMMAファイターとして強化してきたのかを尋ねた。


──去年の7月にボカンがハイドレーションをクリアできず、試合が流れた。それから9カ月を経てのボカン戦。結果、1年3カ月振りの実戦となります。

「正直なところ、ボカン選手とのオファーはあれからも何度かありました。ただ、そのオファーが1カ月前とかばかりで。前回2カ月前のオファーで計量をクリアできなかった選手が、体重を落とせるとは思えないので断ったのと、自分の方の都合でタイミングが合わなくて合意しなかったことがありました。今回は両者のタイミングがあって、戦うことになったので満を持して戦うという感じです」

──この間、対戦相手候補はボカンだけだったのでしょうか。他の相手なら1カ月でも、体重を創って試合ができたかと思います。

「ボカン選手以外のオファーがなかったし、他と戦わせほしいということを言ったこともないです。ボカン選手は戦わなくて良いなら、戦わないで不戦勝にしてほしかったです。でも、そういうわけにはいかないんだろうから、戦います。ずっとボカン選手とのオファーだったので、ONEがボカン選手と組みたいのは分かっていました」

──相手が体重オーバーした場合、再び試合が決まっても「落とさないかも」という本来は持つことではない考えがあって、「もし」と、考えてもしょうがないことを考えてしまうことはなかったですか。

ボカン、体重123.25ポンド&ハイドレーション 1.0070でクリア。箕輪も124.75& 1.0078でパスしている

「今回は正直大丈夫です。前回、受けないということを決めた時のメンタルの方がきつかった。次、オーバーしたらそれこそ不戦勝で勝ちだと思います」

──ハム・ソヒ✖平田樹と同様に、計量をクリアしなかった相手とのキャッチウェイト戦を拒否したことで「逃げた」という声も挙がります。

「実際にそういう声がありました。『何、逃げてんだ。お前』みたいな。僕らからすると別に逃げているわけじゃないのに。計量オーバーをした相手との試合を拒否したら『お前はファイターじゃない』というDMが海外から送られてきて。ただ、日本の人は『正しい』と言ってくれる人の方が多かったです」

──わざわざDMで!!

「ホント、『格闘技って何?』っていう気持ちにはなりました。僕自身、やりたいかやりたくないかと言えばやりたかったです。ただ2キロ・オーバーのボカン選手を相手に勝てる減量、創り方はしていなかったです。だからキャンセルという選択をせざるを得なかったので。そういう自分の不甲斐なさも含め、やるせなかったです」

──街で2キロ重い相手に喧嘩を売られたわけじゃないですからね。

「だってルールがあるわけじゃないですか。ルールを破ったら、イエローとか罰金があるのに計量オーバーだけ、キャッチウェイト云々とか……ちょっとソレ違うんじゃないかなって気がします。

と同時に、彼が計量をパスしないということを考えることができなかった。そこが悪かったという気持ちもありました。格闘家である以上、減量のきつさは分かります。こういうことがあるんだなって、一つの経験になったと考えるようにしています」

──今、ONEは生みの苦しみというか計量を1日にすることで、通常体重に近い体重で戦う選手を増やしているように感じます。と同時に、このリカバリーなしでハイドレーションを採り入れるのであればスーパー階級を創って、もう少し体重差を小刻みにした方が不公平感はないかと感じます。

「それもありますよね。僕はハイドレーションに不安はないですけどね。体重調整をするだけで、ドライアウトもしないですし。普段から4Lぐらい水を飲むので、それがウォーターローディングになっているならそれで良いですしね」

──体重差がここまで気になるのは、ボカンが強いからなんですよね。

「ボカン選手は間違いなく、強い選手です。取材をしてもらっているので、『僕が勝つ』としかいうしかないんですけど……」

──アハハハ。

「身体能力も高く、グレコローマン上がりのテイクダウン能力は面倒くさいなと思います」

──いつもこの会話になるのですが、打倒極の回転で補えることになるのか。このところ、MMAは回転しない試合が増えている。では回転を武器にしている選手は、どうすれば良いのかと。

「打倒極に勝つ手段に、一点突破型があって。逆に一点突破型に勝つのが、打倒極。打倒極が回せないのは、力不足。だから、この打倒力の回転数をパワーアップしないといけない。それをジャレッド・ブルックス戦で痛感しました」

──それって一つ一つの局面での力を全てアップさせないといけないということですよね。上手く回転させるには。途轍もない作業だと思うのですが。

「打倒極と3つで考えるから極論になってしまうので、あの間ですよね。その合間を創って行けるのは、バックボーンのない人間……純潔のMMAファイターだと思っています。そこがあるからMMAは面白い」

──バックボーンがある選手は合間を埋めることはできない?

「バックボーンがあるが故に偏り過ぎちゃうと思っています」

──ではブルックス戦から、合間を埋めるという点で自身の力がついてきたのはどの部分ですか。

「全体的に上げてきたのですが、ブルックス選手との試合で負けたから上げたというのは……一言で言えばグラップリングです。動きのあるグラップリング、動きのないグラップリング。どちらも自分のフィールドにする。言葉にするとニュアンスは難しいんですけど。動き続けるのが凄い、動かさないのが強いという観点しかなかったところで、色々な観点を持ってどういう状況で自分がコントロールしているのか。そこにパウンドが入ってきたり、柔術的な動きがある。そういうことを研究してきました。

起き上らせないように戦う相手に対して、起き上るのはただの反発でしかなくて効率的ではない。起き上る以外の攻撃でコントロールして、トップをとるのかとか」

──そこはどこの練習で積み上げてきたのですか。

「トライHスタジオ、それとトライフォースは赤坂だけでなく、本部でグラップラーさんたちと練習させてもらうようになりました」

──トライHは監獄グルグルですか。

「僕からすると牢獄グルグルです」

──罪人になってしまったと(笑)。

「ずっと拘束されています(笑)。トライHでMMAグラップリング、トライフォース本部では純粋な寝技です。下になることを厭わない選手達と寝技をやることで、凄く刺激になっています。僕があの技をMMAで使えるということではなくて、視野が広がって、経験を積むことができます。強くなっているだけでなく、新しいモノを色々と吸収できて楽しいです。

もともとマルセリーニョ・ガウッシアが好きで、Xガードを見ていたりしていました。それとウチのジム、柔術部門はトライフォースになったんですよ。吉永(力)先生がハーフガードが凄く得意でXガードとかも教えてもらっています。動画を視て、そこをダイレクトに質問したり、グラップリングそのものに触れる機会が増えました」

──本当に視野が広がっていそうですね。

「格闘技って早期決着が格好良いという見方があるのは否定しないです。でも3R、5Rとあるなら、いっぱいいっぱい使って勝つのも問題がないと思っています。だから、どういう風に試合を組み立てているのかを他の人の試合でも、見るのが好きです」

──それだけスタミナがないとできない戦いですね。

「そこはもう……どぎつい練習をさせてもらっているので(笑)」

──では改めてストロー級で頂点に立つという目標を達成するうえで、ボカン戦の意味合いを教えてください。

「間違いなく強敵だとは思いますが、出せる力を出せば勝てる相手だと思っています。ボカン選手に勝って、ブルックス選手にリベンジを果たそうかなっていう。ブルックス選手への通行手形になってもらおうかなって思っています」

──ONEのストロー級も新陳代謝が見られ、パンクラス王者の山北渓人選手がアレックス・シウバに勝利して初陣を飾りました。彼自身、外国人選手と戦っていきたいという希望をもっているなかで、日本勢対決があるならパンクラスの王者が一番日本で強いということを証明したいと言っています。

「そうやって言いたいなら、僕に勝ってから言ってくれということ。いつか戦いたいと言われているので僕も知っているので、僕がタイトルを取った後に山北君が挑戦者になるのが一番良い形ではないかと思います」

■放送予定
4月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN09対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者] ジョナサン・ハガティー(英国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
モーリス・アベビ(スイス)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
箕輪ひろば(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)
イシ・フェティケフ(豪州)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ムエタイ149.5ポンド契約/3分3R>
ハン・ツーハオ(中国)
エイサー・テン・パウ(米国)

<149.75ポンド契約/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

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【ONE FN09】仕切り直し&禊の箕輪ひろば戦へ。ボカン・マスンヤネ「体重は減った。でも強くなった」

【写真】普段の体調管理から、ハイドレーションは問題なくなったと言うボカン (C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE Fight Night09が開催され箕輪ひろばとボカン・マスンヤネが対戦する。

両者は昨年7月に対戦予定だったが、マスンヤネがハイドレーションをパスせず、キャッチ戦を箕輪サイドが飲まなかったという過去がある。箕輪戦の前のジャレッド・ブルックス戦でもハイドレーションでパスしなかったマスンヤネは、自身の食事面を見直して体調管理に努めてきたという。

結果、「過去最高のシェイプ」になったというマスンヤネは、確かな自信を持って箕輪戦に臨む。


──本来は2日ほど前にインタビューの予定だったのですが、南アフリカでは電気の供給が行き届いていないということで大規模な停電があり、今日に延期されました(※インタビューは13日に行われた)。

「そうなんだ、申し訳なかった。携帯も使えない状態になってしまうから。どこか使えるところもあるかもしれないけど、配電できなくなっ大抵は使えない。停電はもう長い間、この国の問題なんだ。南アフリカだけでなく、アフリカ全体の問題だね」

──トレーニングだけでなく、一般生活にも影響があり過ぎではないですか。

「特に都市部では大きな問題で。外出できないこともある。なんせストリートでは信号まで機能しない。ビジネスアワーでもオフィスやショップは閉まったままだよ。冷蔵庫も使えないからね。

ただ気候が良いから練習はできている。南アフリカは四季があるけど、大抵は温暖で快適な気候だから助かっているよ。それに停電にはもう慣れっこ。練習に関しては、しっかりと出来ているよ」

──今回は本当にしっかりと準備をして、計量をパスして戦ってほしいと皆が思っているはずです。

「体重は大丈夫なんだけど、ハイドレーションが本当に大問題だった。前回はそこを上手くいななかったんだ。ちゃんと減量できていなかった。体重をクリアすると、ハイドレーションがパスしない。ダイエットのやり方が間違っていた。

体重管理に関しては、あれから色々と改善してきた。以前より普段の体重を軽くした。そして、水を多く良く飲むようになって。普段から凄く健康体になっている。まぁ体重は問題ないから、ハイドレーションをしっかりと気を付けてパスするよ。

ハイドレーションに関して、凄く勉強した。とはいえ皆がまだ学ぶ過程にあるから、ONEではハイドレーションを失敗するファイターも後が断たない状態だしね。

でも、僕はここ数カ月しっかりと体重管理をしてきた。これまでは最後に2キロを落としていたけど、今回は時間を掛けて体重を落としているし、もう現時点でリミットに収まっているんだ」

──箕輪選手は「ストロー級で戦うために練習してきて、想定より2キロを重いボカンとは戦えなかった。でも、逃げたと思われるのが本当に悔しい」と言っていました。

「ファンはソファに座って試合を見ているだけだから、ビハインドシーンはどうでも良いんだ。でもONEはプロフェッショナルな組織で、しっかりとそこを対処している。僕もミノワも相手が憎くて戦っているわけじゃない。試合前も試合後も、とても関係が良い。そういうこともファンは関係ないんだよ」

──ハイドレーションをクリアする。そのためには大幅な減量はできない。結果、大きなリカバリーもない。レスラーはドライアウトのノウハウを持っており、リカバリーがアドバンテージになっていましたが、そこを失うことになります。

「それが今の方がずっと動きが良いんだよ。リカバリーはそれほどないかもしれないけど、栄養をしっかりと考えて食事をして、普段から体重を管理していると動きが以前より良くなった。前は試合の2週間前でもピザを食べていたから(笑)。食べたいモノを、食べたい時に食べていたんだ。体重を落とすだけながら、何も問題なかったから。

でもONEにはハイドレーションがある。ハイドレーションを考えて、食生活を見直すrと、凄く健康体になったんだ。そうそう、以前は1日に1Lぐらいしか水を飲んでいなかったんだよ」

──1Lなら普通の人ですよ(笑)。

「アハハハ。今は5L飲んでいる。食事、水分摂取が僕を変えた。本当にベストシェイプなんだ。体重は減ったよ。でも、強くなった。パワー、爆発力、スピード、ペース、何も失っていない。だから、僕にとってベストな状態だよ」

──ミノワ選手との試合に向けて、自信のほどは?

「ファイトは僕の人生だ。こうやって戦えることに感謝している。今回は自分の力を100パーセント、ミノワにぶつけることができるよ」

──ストロー級のチャンピオンは12月にジョシュア・パシオから、ジャレッド・ブルックスに移りました。

「タイトル挑戦権を得るために少しでも早く、フィニッシュする。例えフィニッシュできなくても3Rドミネイトする。僕がタイトルに挑戦する力があるということを、皆に示したいと思う。今回の試合は2位と3位の対戦だ。勝ったらタイトル挑戦が、自然だと思っている。そうでないと僕らは戦う意味がない。

ミノワの戦い方は素晴らしいよ。どの局面でも戦えて、凄く敏捷性のあるファイトをしている。僕は今回、運動能力ではなくて技術力で戦いたいと思っている。彼のファイティング・スタイルと、僕のファイティング・スタイルがぶつかり合えば、良い試合になることは間違いない。だからこそ、この試合の勝者が次のチャレンジャーになるべきなんだよ」

■放送予定
4月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN09対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者] ジョナサン・ハガティー(英国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
モーリス・アベビ(スイス)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
箕輪ひろば(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)
イシ・フェティケフ(豪州)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ハン・ツーハオ(中国)
エイサー・テン・パウ(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN05 Report デニス・ザンボアンガ ブログ リン・フーチン

【ONE FN05】フーチンの左でグラつくも、右ストレートを当て続けたザンボアンガがスプリットで制す

【写真】フーチンは足で距離を取るも、ザンボアンガの右がよく伸びた (C)MMAPLANET

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
Def.2-1
リン・フーチン(中国)

フーチンの左ローに右ストレートを合わせたザンボアンガ。ローから攻めるフーチンにザンボアンガのパンチが当たる。ザンボアンガの右をくらってヒザを着くフーチン。フーチンの蹴り足をキャッチしたザンボアンガがテイクダウンを狙うも、ここはフーチンが立ち上がった。ザンボアンガは右を上下に散らす。フーチンは左右のサイドキックから、距離を詰めてくるザンボアンガに左ストレートのカウンターを合わせた。ザンボアンガはグラつきながら組み付くも、反対にマウントを奪われてしまう。立ち上がった両者。ザンボアンガはボディロックでケージに押し込んだが、フーチンを倒すことができない。離れたザンボアンガにスピードがなくなり、フーチンがプレッシャーをかけていく。

下がってサークリングするザンボアンガ。フーチンは右ロー、ザンボアンガのパンチに左、さらに右ストレートを合わせた。フーチンの右クロスが伸びる。ザンボアンガの右も再び当たり始めた。フーチンの右ローをキャッチして右を伸ばしたザンボアンガ。フーチンはケージ際で首相撲に持ち込むと、ザンボアンガは足を使って離れる。ラウンド終了間際にザンボアンガがパンチを連打、フーチンの右ヒジは空を切った。

2R、フーチンの左ホホが赤く腫れている。そのフーチンがプレッシャーをかけるも、ザンボアンガは相手のローに右ストレートを合わせていく。ザンボアンガの右ローに対し、下がったフーチン。相手のパンチに左ジャブを伸ばすが、ザンボアンガのパンチとローが当たる。フーチンの左目尻から流血が見られる。パンチで攻めたて、フーチンにケージを背負わせるザンボアンガ。フーチンは右クロス、ザンボアンガが構わずパンチを上下に散らしていく。

フーチンは右ローから右ハイへ、さらに右ストレートを当てるも、ザンボアンガの右ストレートも伸びてくる。ザンボアンガの右ショート、右クロスがヒット。フーチンのワンツーをバックステップでかわすザンボアンガ、フーチンは左ジャブとサイドキックで相手を中に入れさせない。ラウンド終了間際、連打で前に出て来たフーチンに組みついたザンボアンガが、相手をケージに押し込んでいった。

最終回、フーチンが左右のインローから左サイドキックを見せる。フーチンの左ローが下腹部に当たったとアピールするザンボアンガだが、レフェリーはファイトを促す。右を当てたザンボアンガが前に出ると、またもフーチンの左がカウンターを当てグラつかせる。それでも組みに来たザンボアンガを振りほどいたフーチンが、ワキを差し上げてザンボアンガをケージに押し込む。

離れた両者、ケージ中央ではフーチンがザンボアンガのパンチにローを合わせる。ザンボアンガにとっては距離が遠い。相手が前に出て来るとローで下がらせ、一気に距離を詰められると左フックを合わせていくフーチン。残り1分でザンボアンガが距離を詰めてパンチを当て始めた。右クロスが当たるザンボアンガ。フーチンがローを見せながら足を使う。最後はフーチンが右を振りながら組み付き、右腕を差し上げてザンボアンガをケージに押し込んで試合を終えた。

裁定はスプリットとなったが、相手の左フックをもらいながらも、自身の右を当て続けたザンボアンガが勝利を収めた。


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【ONE FN04】ヘビー級暫定王者の挑戦受けるミドル&LH級王者デリダー「危険だけど特別じゃない」

【写真】ONEの巨大なベルトベルトも190センチ超のデリダーには格好良く収まる。そしてケイド・ルオトロの目線が良い感じだ(笑)(C)ONE

3日(土・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE Fight Night05でONE世界ミドル級&ライトヘビー級王者ライニア・デリダーが、暫定ヘビー級王者アナトリ―・マリキンの挑戦を受ける。

キックボクシング王国のグラップラー王者はキャリア16連勝中で、多くの試合を絞めて勝ってきた。RNC、肩固め、三角絞め、ダース、サイドチョーク、そして横三角。手足を絡ませて、腕を押しつけて首を取るチョーカーは挑戦者のレスリングを「まぁまぁ」、柔術を「大したことない」とぶった切った。


――ミドル級とライトヘビー級王者のライニアが、ヘビー級暫定王者マリキンの挑戦を受けます。調子はいかがでしょうか。

「良い感じだよ。ずっと練習してきて、もう少しするとマニラに向かう(※取材は11月24日に行われた)。力が漲っているし、準備はできている」

──階級の違うチャンピオンの挑戦を受けるというシチュエーションに関しては、どのように思っていますか。

「僕より重い階級で戦っているんだから、それだけでもデンジャラスな要素になる。マリキンは打撃にも良いモノを持っているし、チャレンジングなタイトル防衛戦だ」

──パワフルなウェルラウンダーという印象もありますが、打撃が強いというのがライニアの印象ですね。

「パワフルで強いよ。ただ危険な相手ではあるけど、特別なことは何もない。打撃もテクニックではなく、力があることに気を付けなければならない。主にボクシングで、キックは時々使うぐらいで特に気に留めることはない。レスリングはまぁまぁ、柔術は大したことない。

レスリングに関してはシンプルなダブルレッグで倒して、ガードの中に収まる印象がある。打撃と同じで、特別な技術力はないけどずば抜けたパワーが武器になっている。倒してからはコントロールというより、ガードの中にステイする基本的な戦い方だ。パスガードをするわけでもないし、寝技のテクニックはやってみないと分からないかな。でもデンジャラスだよ。ステップバックして、距離をコントロールすることが重要になって来るよね」

──前回のヴィタリー・ビクダシュ戦では下からの横三角のような形で勝利しました。あの形は体を跨がれると危ないかと思ったのですが、ビクダシュを落としての勝利に驚きました。

「皆が驚いてくれて嬉しかったよ。そういう戦いをするためにONEにいるんだから。これからもああいう試合を続けていきたいと思っている。それにあのポジションは正しかったし、危険なことはなかった。すぐに落としたようにね。あそこからエスケープされるというシナリオは、そんなに存在していない。

特に得意技というわけではないけど、ここ何年かは練習でもよく使っている。13年ぐらい前に柔術を始めた時から、体力を消耗しないことを考えてきた。その結果が、ここ数年……最近になって出てきたように感じている」

──アンドレ・ガルバォンとのグラップリングで引き分けたことは、MMAファイターとしてどのような経験になりましたか。

「アンドレのようなレジェントと組み合えただけで、成長できる。あの試合のあとでテキサスに行き、ゴードン・ライアンとも練習してきた。凄く良い経験になっている。彼らのような強いグラップラーと戦い、練習することで襟を正すことができる」

──ONEは打撃への評価が高く、距離を取って見合っているといエロカードが出される機会が増えました。

「僕は寝技と同じように打撃だって好きだよ。どんな場面でも戦うけど、やっぱりチョークを極めるのが好きなんだ(笑)」

──打撃、特に首相撲とレスリングの融合が見られるのが楽しみなのですが、なかなかその機会がないです。

「アハハハハ。今回、そうなるかもしれないよ(笑)。打撃の交換を見せることになるかもしれないけど、まぁテイクダウンしてチョークアウトだ。アハハハ。それが僕の戦いだから」

──コロナになって初めて、シンガポールを出てマニラに戦うことになります。

「僕のONEデビュー戦はマニラだった。現役の間に色々なところで、戦いたいと思っているから、今回は再びマニラで戦うことができてとても嬉しい。でも、そうなったら戦いたい場所は東京だろう。東京で試合がしたい。ONEが東京大会を開くという話も聞いたし、今度は僕の試合を組んで欲しい」

──ライニア、今日はありがとうございました。12月3日のタイトル防衛戦、期待しています。

「僕がベストだと証明する。目の前に立ち塞がる相手、全員をぶちのめす。そしてヘビー級王座も手にするよ。そして東京に行くんだ」

■ONE Fight Night05放送予定
12月3日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night05対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者]アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] マテウス・ガブリエル(ブラジル)

<ONE女子ムエタイ・アトム級選手権試合/3分5R>
[王者] アリシア・エレン・ホドリゲス(ブラジル)
[挑戦者] ジャネット・トッド(米国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ムラッド・ラマザノフ(ロシア)
ロベルト・ソルディッチ(クロアチア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
パク・デソン(韓国)
ローウェン・タイナネス(米国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
エジソン・マルケス(ブラジル)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
アンバー・キッチン(英国)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<サブミッショングラップリング81キロ契約/12分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
マラット・ガフロフ(ロシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・フーチン(中国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)モン・ボー(中国)

■放送予定
12月3日(土・日本時間)
午後7時30分~ PPV ABEMA格闘チャンネル

■ONE164対戦カード

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ジョシュア・パシオ(フィリピン)
[挑戦者]ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ブランドン・ベラ(米国)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)
フー・ヤン(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジェレミー・パカティウ(フィリピン)
ティオル・タン(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
タギール・カリロフ(ロシア)
チョーファー・トー・センティノーイ(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
アドニス・セビジェーノ(フィリピン)
ドレックス・ザンボアンガ(フィリピン)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ララ・フェルナンデス(スペイン)
タオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ジャスール・ミルザムハメドフ(ウズベキスタン)
オマル・ログログ・ケニ(セネガル)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/12分1R>
ミレーナ・カオリ(日本)
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジェネリン・オルシム(フィリピン)
モン・ボー(中国)

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