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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ONE ブログ 和田竜光 未分類

【Fighter’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる和田竜光の声 on 2014年11月26日

Wada-vs-Miki【写真】Fighter’s Daiaryではハッキリと試合に出ない、練習しないことを明言。当時から語ることができるMMAファイターだった(C)ABEMA&MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。

完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送されている。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第18回は2014年11月27日公開、11月26日に行われた大晦日開催= DEEP DREAMでの神酒龍一との試合に向け、対戦相手とともに記者会見に出席した──和田竜光のあの日の声をお届けしよう。


<神酒龍一のコメントを含めた完全版はコチラから>

和田竜光

──(元谷選手に出てきてもらおうかという発言後に)神酒選手の言葉を受けて、どのように思いましたか。

「まぁ、この前負けてしまったので……『チャンピオンじゃないヤツは、まぁサッサとやっつけちゃいます』ってことでしょうけど、やられないように(鼻で笑い)、まぁ頑張ります」

──大晦日に戦うということをどのように捉えていますか。

「さいたまの大晦日というのは、自分にとっても夢の一つでもあります。今回、試合ができることは凄く嬉しいことだと思います。ただ試合は大晦日だから何とかっていうことは特にありません。試合が始まったら、いつも通り自分のパフォーマンスを発揮したいです」

──どのような試合をイメージしていますか。

「試合を見たことがないので、何とも言えないですけど、良い試合にはならず一方的にやっつけちゃうと思います」

──淡々とした様子でコメントされていますが、神酒選手の気合の入った格好についてどのように思われますか。

「格好良いなと思います。何のコスプレなのかなって。武士ですか? もうハロウィンは終わっちゃったんですけど、格好良いと思います」

──試合間隔が空いていると思いますが、その辺りについては?

「僕はいつも間隔が開くほうなので、特に何もないです。逆に今回は試合間隔が短いかなって思うぐらいで」

──ケージで戦うことに関しては?

「ケージの方が良いです。リングの練習なんてしたことがなくて、壁でやってきているので。多分、昔から壁の方が得意だと思います」

──CAVE勢と同様に長倉選手、小島選手と吉田道場から3名の出場となります。意気込みをお願いします。

「意気込みですか? 皆で頑張りましょうと」

──同じ大晦日に行われるIGFへの対抗心は?

「個人的にはIGFに対し、何もないです。DEEPの場でこういうことを言うのは何ですが、多くの人が格闘技を見る機会が増えて良いことだと個人的には思っています」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ROAD FC ブログ 上迫博仁

【Fighter’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる上迫博仁の声 on 2016年9月17日

Hiroto-Uesako【写真】フェザー級への減量、その過酷さが感じられる当時の上迫 (C)ABEMA&MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。

完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送されている。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第17回は2016年9月20日公開、9月17日に取材した── Road FC33でのホン・ヨンギとの対戦 を控えた──上迫博仁のあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

──すでにかなり頬もこけていますね。

「ハイ、体重はあと4キロか5キロぐらいなので見えています。あとは調整って感じですね」

──この時点で(※取材は9月17日)残りそれだけということは、あまりドライアウトはしない方ですか。

「半身浴やサウナで落とすことはなく、動いて落とします。なので計量前夜にソウルに行くので、ほぼほぼ落とした感じで行って、あとは代謝で落ちるぐらいにしておきます」

──水抜きは水抜きで大変ですが、それでも前日に現地入りして計量会場はホテル内。対して、日本で体重を落としていくとそれでも計量前日に6、7時間ぐらいの移動があります。

「そういう経験がなかったのですが、いつも通りの感じであまり気にしないようにしています。計量の日に移動するわけでもないですし。大丈夫だと軽く考えています。フェザー級に落として最初の方はライト級の感覚でやっていて辛かったですけど、最近はカレンダーに目標値を入れて、その通りに落ちるようになっていますし。いつも通りという感覚になっています」

──水抜きをしないのは?

「やっぱり2年前の10月の高橋(憲次郎)戦で計量をミスした時のことがあります。あの時に半身浴で落としていたんですけど、もう呼吸もできないような感じで動けなくなってしまって。あれから水抜きでなく、体を動かして落とすことにしました。それ以来、試合の時も体が軽く感じられて、よく動けるようになりましたね」

──水抜きなしだとリカバリーはどれくらいですか。

「10キロぐらいですね」

──そんなに戻るものなのですか。

「ハハハハ。僕は戻ります。体を動かして、筋肉から水分を取る。バスタブでやっていることを動いてやっているようなものですし。もうお風呂とかサウナは怖くて入ることができなくなりました」

──追い込みのピーク後も動き続けているということなのですね。

「計量の前日は代謝で落とすので、2日前までは普通に動いています。自分と向き合うというイメージでは、動いて落とす方が好きです。計量オーバーで色々な人に迷惑をかけてしまいましたし、大沢(ケンジ)さんにも心配を掛けるなら、体重でなくて技術面や試合の組み立て方で心配してもらう。そうでないと申し訳ないので」

──では開催日時、開催国も代わっていよいよ試合を迎えます。

「実はロードFCのことは何も知らないんです。全階級、チャンピオンが誰かも分かっていなくて。いや、福田(力)選手がチャンピオンなのは知っています」

──そう自信満々に言われても、福田選手は1月に王座陥落しウェルター級王者はチャ・ジョンファンですよ(笑)。

「アッ、そうだったんですか(苦笑)。そんなぐらいしかロードのことはイメージがなくて。ただ、韓国自体は今MMAが盛り上がっていること、選手が強くなっていることは伝わってきています。

そこで戦えることがまず、嬉しいです。日本を出て、お隣の韓国で試合をするのも良い経験だと思っています。いずれ僕は海外で勝負をしたいと思っているので、まずは隣の国から攻めてやろうと(笑)」

──では対戦相手のホン・ヨンギについては、どのような印象を持っていますか。

「映像を見ていると、ホン・ヨンギ選手は何か人気がありますよね。凄い応援を受けていますし。日本の全盛期の雰囲気も伝わってきます。色々と煽りもしているようだし、そういうロードFCに出られることは本当に良かったと試合前でも思っています」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ONE PXC ブログ 松嶋こよみ

【Fighter’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる松嶋こよみの声 on 2015年8月7日

Otsuka-Matsushima【写真】22歳の松嶋こよみ、若い!! (C)ABEMA&MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。

完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送されている。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第16回は2015年8月22日公開、8月7日(現地時間)に現地取材した──キャリア3戦目、 PXC49エリック・ギャトマンをスラムでKO 直後──松嶋こよみのあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

――豪快なスラムでの勝利、おめでとうございます。

「ありがとうございます」

Koyomi 04――あのスラムはキャンバスが硬いこともあり、狙っていたのですか。

「いえ、そんなことはないです。今回、緊張してしまっていて全く自分の動きができなかったので。取りあえず上からパウンドを落とすために、離そうとしたらああいう形になったんです」

――緊張をしたのは、会場の雰囲気など原因ですか。

PXC49「ハイ、今回がプロになって3試合目なのですが、こんな大きな場所で戦ったのは初めてなので、会場の雰囲気に飲まれました。

修斗では新宿フェイス、2戦目のカナダでの試合もホテルの宴会場みたいなところで。そこも僕にすると広かったのですが、PXCは別モノでした」

――PXCで戦うことになったのは、どういった経緯だったのでしょうか。

「7月の終わりに話をもらって。通常体重に近い状態で戦っているので、体調も問題ないし戦おうって思いました」

――外国人相手に通常体重はリスクが高くならないでしょうか。

「ハイ。日本ではライト級で戦い、海外で戦うときにフェザー級に落とすつもりでやってきていました。今回は特別です。急遽出場となったので」

――日本ではライト級というのは?

「そこで負けていると、どうしようもないので。ライト級でも力負けはしたくないという考えで、今は戦っています。今夜の試合は初めて打撃を受けたので――僕のキャリアでは日本の選手のことも分からないのですが、強い選手はこういう打撃を貰うことを経験しているんだろうし……。ただ、外国人だから強いというのはそれほど感じなかったです」

Koyomi 02――がぶられてヒザを頭に受けた後、咄嗟に手をキャンバスに着けることでて追い打ちを貰わないようにしていました。

「テイクダウンされる前にローブローがあって、それが効いてしまっていたので、とりあえず落ち着こうと思っていたらヒザを貰ってしまって……。ダメージはなかったのですが、続くと危ないと思って手を着きました。がぶられた状態は色々と練習してきたんで、怖さがそれほどなくテイクダウンの機会を伺っていました。

Koyomi 03逆に対戦相手もがぶってから攻めてこなかったので、ブレイクが掛かるかなと思ったのですが、掛からなかったので近い位置にあった足を取っていきました。

スタンドに戻したいという気持ちがあったので、少しブレイクを待っていたのですが、そうでなければもう少し早くテイクダウンも取れていたと思います」

――凄く冷静に戦えていたのですね。

「いえ、もっと早く頭を切り替えてテイクダウンを取っておくべきでした。相手も変わらないキャリアの持ち主でしたし……。海外で戦うから、もっと経験のある強い選手と戦うことになると覚悟していたので。でも、戦績も少ない相手だと分かって本当にチャンスなのでインパクトが残る試合をしようと思っていました。そう考えると舞い上がってしまって、たくさん改良点があることは分かりました」

――改めてPXCで戦った感想を教えてください。

「緊張はしたのですが、戦っていて気持ち良かったです。お客さんも試合後に握手してくれたり、そういうなかで戦えたのは嬉しかったです」

――今後の試合予定は?

「今年は修斗の新人王トーナメントに出ているので、そこをまず取りたいです。新人王を取ってからのことは分からないですが、日本と海外の両方で戦ってキャリアを積んでいきたいです」

――このPXC出場を機に、これまで前例のなかったキャリアを積んでいけるかもしれないですね。

「目標はUFCでチャンピオンになる、そのためにやっているので他の選手がしていることと同じじゃなく、自分のやりかたでUFCを目指したいと思っています」

――UFCでチャンピオンになるには、今回セコンドに就いていた大塚隆史選手を練習で圧倒するぐらいでないと(笑)。

「めちゃくちゃ強いですし、普段からずっと一緒にやってもらっているので……。大塚さんも上を目指してやっているので、今はついていっている状態ですが、自分が引っ張れるぐらいになりたいです」

――この松嶋選手の言葉を打撃を見てくれている岩崎(達也)コーチも目にすると思います。

「もう、この試合に関しては間違いなく怒られます。帰るのが怖いです。でも、改善点があるということはノビシロがあるということなので、まだまだ自分を試合で出せていないので出せるように頑張ります」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE WEC44 アントニオ・バヌエロス ブログ 大沢ケンジ

【Fighter’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる大沢ケンジの声 on 2009年11月18日

Osawa【写真】10年5カ月前、MMAPLANETにおける唯一の現役時代の大沢ケンジ・インタビュー(C)ABEMA&MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。

完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送されている。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第15回は2009年11月20日公開、11月18日(現地時間)に現地取材した── WEC44アントニオ・バヌエロスと戦った直後──大沢ケンジのあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

――非常に惜しい試合と言いたくなる内容だったのですが。

「2Rは良かったですね。まぁ、1Rも前蹴りが変なタイミングで足をついてしまったところにパンチを喰らったんですけど、最初の2Rはフェイントが上手く機能していたと思います」

――その機能していた1Rにパンチを受けて、尻持ちをついたり、下を向いて次の一手を受けてしまったのは痛かったですね。


「後ろに倒れたのは、足が揃っていたんでしょうね。打ち終わりに右だったと思います。でも、ああいう風に突っ込んでくるのは、体の勢いがあるので、戦っている最中はダウンをしても、気をつけておけば問題ないな、平気だなっていうのがあったんです。やるべきことをやっていようと」

――そして2Rは完全に試合を支配することができた。しかし、3Rは距離を詰められて、攻め返すことができなかったです。

「前に出てしまうと、何かただの打ち合いになってしまうかなって。そこは礒野さんと話をしていたんですが、前蹴りを続けていればよかったのに、左ミドルと左ジャブが入るから、コツコツ当てればボディで倒せるかなって考え違いしてしまったんです。あそこでもう一回、前蹴りでさがらせて戦っていれば、結果も変わっていたかもしれないです」

――この一戦は負けられないといっていた試合で敗れてしまったことについては?

「う~ん、もうちょっとガッカリですね。これでリリースされる覚悟はあります。リリースされたら、う~ん、ちょっと考えるところですね」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ブログ 藤野恵実

【Fighter’s Diary con on that day 特別編】「試合がない日々」を生きる藤野恵実がBBAになった、日。

Emi-Fujino【写真】この頃になると、随分と失礼な問に対して、藤野は堂々とやりとりしてくれるようになっています (C)ABEMA & MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。

完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第14回は再び、藤野恵実の登場と相なった。今や「BBAなめんな」という彼女の名刺代わりの言葉が初めて聞かれた共同会見を再録──2018年5月8日公開、同日にシャロン・ジェイコブセン戦に向けての公開練習──藤野恵実がBBAになった日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

淑女座りも披露。「籐の椅子を持ってきてほし」と言った──ということはない

淑女座りも披露。「籐の椅子を持ってきてほし」と言った──ということはない

──久しぶりのパンクラスですが、どのような心境ですか。

「前に出たのが5年前の5月で、ちょうど5年ぶりなんです。そこから殆ど海外だったので戻って来られて嬉しいという気持ちがあります」

──インヴィクタに上がっている選手が相手ですが、この先を意識して戦うことをありますか。

「今はこの試合だけを考えていたいので、まずは今回きちんと勝つこと。先は結果次第でついてくるものだと思っています」

──ジェイコブセンの印象を教えてください。

「自分と似ているタイプですね。レスラーですけど、ケージに押しこんで削って来る。勢いもフィジカルもある相手なので、同じ土俵でどっちが強いのかが勝負になると思います」

──レスリングで実績があるようですが、スキル的にも手強いと思っていますか。

キャリア5勝2敗、インヴィクタで3勝1敗のジェイコブセン(C)INVICTA FC

キャリア5勝2敗、インヴィクタで3勝1敗のジェイコブセン(C)INVICTA FC

「自分からテイクダウンを狙うつもりです。もうディフェンスよりも、自分から攻めないと勝てないと思うので」

──試合展開としては、そういう部分の勝負になってきそうですか。

「向うのテイクダウンをディフェンスするよりも、自分から積極的に攻めていきたいと思っています」

──対戦相手がエイミー・モンテネグロから変更されましたが、その辺りの影響はありませんでしたか。

「いつもことなので。ROAD FCなんて4度ほど代わったりして……(笑)。代わらないことがあんまりなかったので、何とも思わないです」

──元の相手の方が戦いやすかったという気持ちはないでしょうか。

「そうですね(苦笑)。ちょっと、あります。でも強い相手と戦いたいという希望を持っていたので、分かりやすく強い方が良いかと思います」

──非常にタフで、打撃を受けても勝負を諦めない選手です。

藤野のいう通り、本当に気が強そうな対戦相手だ(C)INVICTA FC

藤野のいう通り、本当に気が強そうな対戦相手だ(C)INVICTA FC

「タフな試合になることは想定しています。どっちがタフなのかという戦いになると思います。フィジカルも気持ちも強くて対戦相手として申し分ないので、面白い相手を連れてきてくれた坂本(靖。パンクラス・マッチメイカー)さんに感謝しています」

──それはモンテネグロよりも、ジェイコブセンの方が強いという認識でいるということですか。

「それは前の相手に失礼になるので(笑)。でも実績的にも映像を見ても、代わった相手の方が強いと思っています。パンクラスさんのグッドジョブです。あと何試合戦うことができるのか分からないので、弱い相手を連れてこられても別に楽しくもないので。せっかくなら強い相手を呼んでもらえる方がありがたいです」

──ここ数年、タイトルというものに拘りを持って来ましたが、それはパンクラスでも変わりませんか。

「まず勝たないと何も言えないので、そこからです。これに勝ったら、ちょっと言います。チャンスをくれって。まだ1回も勝っていないので、今ソレを言っても説得力がないです」

──国内で今、女子の試合が盛んに行われていますが、海外でずっと体を張ってきた自身の試合と他の選手の違いをどのように捉えていますか。

「えぇ……(苦笑)。まぁ女子は幅が広くて、比較的誰でも出やすいのでレベルの差があるんですけど……普通に女子も男子も関係なく、MMAの試合として見てもらいたいので、それなりにレベルの高い試合をしたいと思っています」

──盟友の浜崎朱加選手がRIZINで勝利し、V.V Mei選手は藤野選手の前日にONEで戦います。そのなかで最後に戦うことに関して、どのような気持ちですか。

「ホント、若手にはババァ追い越してみろよって思っているので。浜ちゃんも言っていたのですが、誰も挑戦してこないのはぬるいなって本当に思っています。名前を出せよって、これだけいるんだから。それもあって皆、日本に対戦相手がいなくて外に出ていったわけじゃないですか。

女子の格闘技と言っているんだったら、喧嘩でも売ってこいと思っています。浜ちゃんの試合は凄くレベルが高くて、一本取れなかったけど地上波で流してもらったのは嬉しかったです。強いな、浜崎朱加と思ったので。

Vはこれからですけど、前回の試合もあの時のベストファイトぐらいになっているので、やっぱりそういう試合を私達はできるし、皆で見せていきたいと思っています。どこまで持つかも分からないですけど、下の子たちでは手が届かない場所、レベルで戦いたいです」

──改めて、この試合でどういった姿を見せたいですか。

「ババァ舐めんなよって。やってきた量も誰にも負けないと思っているので。それを試合で出したいです。氷河期からやってきた怨念みたいなものを皆、持っているので。良い所だけ持っていくなよ、トントンって(笑)」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE WSOF ブログ 藤野恵実

【Fighters’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる藤野恵実の声 on 2014年6月19日

Fujino【写真】この頃のMMAPLANETは国内女子MMAとは距離があり、藤野恵美をまるで弄ることができていない頃です(C)ABEMA & WSOF

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。

完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第13回は2014年6月20日公開、6月19日(現地時間)に国際電話で取材が行われた──待望のWSOF初戦=ジェシカ・アギラー戦を翌日に控えた──藤野恵実のあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

――いろいろとドタバタがあったWSOF参戦ですが、試合を直前に控え、現在の意気込みを聞かせてください。

「やれることはやってきたので、今は普段通り穏やかな気持ちです」

――この半年、どのようにモチベーションを持たせたのでしょうか。

「試合があることは信じていたので、私がやるべきことは練習のみだと思っていました。いつでも戦える準備をしていただけです」

――では現在の体調は?

「今までで一番ベストです」

――3月にVV.Mei選手のセコンドとしてフィリピンで海外大会を経験しました。そこで学んだこと、そしてWSOFの対応はいかがでしょうか。

「日本よりMMAや選手に対するリスペクトがあり、すごく盛り上がっていると感じています。より試合に集中できる環境が与えられています」

――ジェジカ・アギラーの印象は?

「昨日挨拶をしたら、すごく良い方でした。すべてに強いオールラウンダーなので、試合できるのが楽しみです」

――彼女と戦うことで、必要だと思い磨いてきた部分はありますか。

「5ラウンド戦うことを一番に考えて練習してきました。普段の練習にフルラウンド戦えるスタミナをつけるよう練習しました」

――では、ジェシカと戦ううえで、藤野選手のアドバンテージはどこだと考えていますか。

「それは……やってみないとわからないです」

――では、最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「自分らしく自分勝手にやりたいことだけやります。応援よろしくお願いします!」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ブログ 堀江圭功

【Fighters’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる堀江圭功の声 on 2018年2月26日

Horie【写真】まだ2年2カ月前──だが、ここから堀江は本当に多くのコトを経験し今に至っている(C)ABEMA & MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.02が19日(日)より、アップされている。

第2回でクローズアップされた格闘家はKRAZY BEE軍団(朴光哲、矢地祐介、田村一聖、あい)、佐藤天、浅倉カンナ、北岡悟、堀江圭功(と高阪剛)の9人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第12回は2015年2月28日公開、2月26日に取材が行われた──キャリア7戦目=田村一聖戦を2週間後に控えた──堀江圭功のあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

──堀江選手がMMAに興味を持ち始めたのはいつ頃でしょうか。

「MMAというわけではなく、中学の頃にヘビー級のK-1に興味を持つようになったんです。その時、自分も小学2年生の頃から空手をやっていたので、『自分でもやれるのかな』と自問自答した時に『絶対に俺じゃ無理だ』って思っていました」

──どのような流派の空手を稽古されていたのですか。

「剛柔流ですね。長崎県の佐世保市で生まれ育ち、佐世保にあった道場に通っていました」

──空手を始めた理由は?

「兄が2人いて、兄弟喧嘩が多くて強くなりたいという気持ちがありました。父からも『喧嘩して、泣くなっ』と言われていたので、空手を習いたいと思うようになったんです。

ただ、自分のイメージではボコボコやりあうというモノを想像していたのが、寸止めだったので最初は『違うなぁ』と(笑)。でも続けるうちにどんどんはまっていき中学3年生まで続けました。この間、小学生や中学の時は団体も個人も全国大会には出場しています」

──それは凄いですね!!

「いえ、もう全中(全国中学校体育大会)では全く通用しなかったです。夢中になって続けている一方で、寸止めでやっている限り、自分の突きで人は倒れるのかなって思うようになっていて。中学の時は練習も嫌々やっていた部分もあります。そんなんじゃ、全国のトップレベルの選手には通用しないですよね」

──自問自答した時に『自分では無理だ』と感じる一因になっていたのかもしれないですね。直接当てる方が、実戦的だと思いがちになるのも理解できます。

(C)Pancrase

(C)Pancrase

「当時はそうでした。ただし、あの頃に伝統派でやっていたことがMMAを戦うようになり役立っているのも確かです」

──中学3年生の時に空手を辞め、MMAを目指すまで何か格闘技はされていたのですか。

「ハイ、高校1年生から高校3年生まで極真空手部があったので、フルコンの練習をするようになりました」

──剛柔流から極真空手、マス大山の道ですね。

「……。ただ、高校で自分は何か部活に入るつもりはなくて、先輩に誘われた時に『日曜日が休み』ということを聞いて入部した程度でした(苦笑)。強さへの憧れは持ちつつ、フルコン空手にガッツリと興味を持っていたわけでもなかったんです。

でも、また練習しているうちに楽しくなりました(笑)。それが……腰を痛めて、1年半ぐらい練習ができなくなってしまって。それでも極真をやっている時は、顔面はないのですが直接打撃だったのでガンガン当てて自信がきました」

──別モノなので比較はできないのですが、そういう精神面の影響があったのですね。

「遣り甲斐を感じていました。ウェイトもやり始めて、体も大きくなって来て──高校2年生の時に再び、火が点いて上京してやってみようと思うようになりました。その時、一番強くなれるのは何か、それはMMAだろう。じゃあMMAで一番強いのは何だ? それはUFCだろう。なら、そこを目指すために高校を卒業して上京してやってやろうと決めたんです」

──佐世保にいる間にMMA的なトレーニングを始めることはなかったですか。

「極真空手を高校3年の夏で引退をしたので、上京するまでの半年間はブラジリアン柔術を習っていました。佐世保にあるシスイ柔術という道場で、当時は茶帯の方に指導してもらっていたのですが、今はもっと規模が大きくなっています。

MMAをやっていくうえで、ブラジリアン柔術を習っておくことは当然だと思っていました。寝技ができないと、MMAは戦えないので」

──東京でMMAファイターを目指すということに関し、ご両親の反応はどのようなモノでしたか。

「高2の時に想いを打ち明けた時は反対されました。今も心配しているはずですが、こっちに出て来て結果を残すようになると応援してくれるようになりました。最近では長崎から東京まで試合を見に来てくれるようになって」

──それは良かったです。アライアンスMMAに入門したのは何か理由があったのですか。

「シスイ柔術で格闘技に詳しい方がいて、相談させてもらったんです。その時にアライアンスを薦めてもらい、そこからアライアンスでMMAをやろうと思うようになっていました」

──剛柔流、極真空手、そしてブラジリアン柔術を経験しての上京。どれだけの希望と自信を持って東京にやってきたのですか。

「ボコボコにされる。厳しい世界だという覚悟はありました。自信というか、『やってやる』という気持ちと覚悟でしたね」

──顔面を殴ることが許されない打撃競技、空手をやってきて顔への直接打撃、パンチへの順応は難しくなかったですか。

「意外となかったです。スパーリングで殴られる恐怖はなかった。そこは覚悟してきたことなので」

──現時点まで6戦6勝という成績を残せていることに関して、どのように捉えていますか。

「一戦一戦、本当に人生を賭けてきているので練習の時からしっかりと気持ちを入れています。格闘技に対する気持ち、格闘技が一番だという想いが行動につながり、結果に結びついているのかと……」

──剛柔流でやってきた空手が生きると思うようになったのは、いつ頃からですか。

「実はアライアンスに入って半年ぐらい経った時に体調を崩し、一度地元に戻ったんです。熱が40度ぐらいというのが続いて、入院と退院を繰り返す時期があって……」

──そんなことがあったのですか!!

「原因は最終的に分からないままだったのですが、扁桃腺を取る手術をしたら、そこから大丈夫になりました。そして東京に戻って練習を再開したぐらいから、MMAには伝統派が役立つと感じるようになりました。

それまでガツガツ殴り合うモノと思っていたのですが、自分のパンチが当たっても相手のパンチも当たってしまうと考えるようになり、距離を遠くしたんです。そこも今の戦績に通じていると思います」

──ネオブラの初戦見て、あの左ボディフックから右フックのコンビネーションは素晴らしいボクシングに見えました。

「あれはアライアンスのボクシングのトレーナーの方に教わっていた技が、自然と出ました。あのボディは見ている人は一瞬だったと思いますが、自分の感覚として、ボクって入って。効いたというのが伝わってきました。

伝統派の間合いはMMAに有効ですが、近い距離の対処法を身につけて然りです。どのような場面でも対処できるよう心掛けています」

──そして、いよいよ田村選手との試合が近づいてきたのですが。3分3Rの杉山和史選手との試合は、ネオブラの時のようにはいきませんでした。

「あの試合は……杉山選手はタフで、殴っても殴っても前に出てこられたので、そういう部分で削られました」

──自分の攻撃が効いていないかもと疑うようになるようなことも?

「速攻で終わらせようという気持ちが力みになり、その気持ちがあることで体力を消耗してしまいました。自分で自分を削ったというか、かなり疲れていました。あの試合から、色々と改善してきました。だからこそ、次は進化した自分を見せることができると思います。

今は自分の思い通りにならなかった場合の戦い方を考えつつ、そこばかり気にすると自分の勢いを消してしまうので1Rから3Rを通じて倒せるパンチ、蹴り、テイクダウン、寝技をしっかりと使えるようやっています」

──田村選手という元王者、そして元UFCファイターとのオファーを受けた時はどのような気持ちになりましたか。

「自分より下の選手とは戦いたくないので、田村選手とのオファーを頂いた時は即答でやりますと伝えました。強い選手なのですが、自分もUFCを目指しているのでここで勝てば良いアピールになると思います。本当に良いチャンスを貰えて、嬉しいです」

──5分3Rを王者クラスの田村選手と戦うことについては?

「もちろん田村選手のことは強いと思っています。覚悟を決めて、いつも以上に気合をいれて練習をしています。覚悟を決めている分、怖さはないです。いつも以上に強い相手なので、良いモチベーションになっています」

──田村選手は牛久潤太郎選手、鈴木琢仁選手と若手を潰しています。

「自分はその波に乗らせずに、絶対にぶっ倒して勝ちます。7戦全勝になれば、次はUFCに行ってチャンピオンを目指したいぐらいです。田村選手の方が格上ですが、ここは圧倒して当たり前のようにボコボコにして勝ちたいと思っています。

田村選手は本当に強いです。やられる可能性もあります。それでも試合にピークをもっていければ、絶対に圧倒できます。しっかり勝ちます」

──UFCにそのまま行きたいということですが、パンクラスのベルトに関してはどのような想いでいますか。

「そうする必要があるなら、狙っていきます」

──パンクラスのフェザー級戦線には日本人でもISAO選手、松嶋こよみ選手というそれこそ勝てばUFCに近づくことができる選手が上にいるかと思います。

「皆、レベルが変わらないぐらい強いです。なので、そういうのはありますけど……田村選手もホントに強くて、この試合で自分は試されていると思います。

ここで勝つと、こいつは強いと思われるようになるはずなので、しっかりと決めて……勝ってアピールしたいなと思っています」

──ここを見せたいという点があれば、お願いします。

「自分の試合はフィニッシュを期待されているので、そこをアピールしたいです。ただ、勝つだけじゃなくて圧倒してKOか一本で勝ちたいです」

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ABEMA Fighter's Diary Interview UFC ブログ 佐藤天

【Fighters’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる佐藤天の声 on 2015年3月10日

Takashi-Sato【写真】佐藤天、MMAPLANETインタビュー初登場のインタビュアーは中村拓己氏だっ!!(C)ABEMA & TAKUMI NAKAMURA

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.02が19日(日)より、アップされている。

第2回でクローズアップされた格闘家はKRAZY BEE軍団(朴光哲、矢地祐介、田村一聖、あい)、佐藤天、浅倉カンナ、北岡悟、堀江圭功(と高阪剛)の9人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第10回は2015年3月12日公開、3月10日に取材が行われた──キャリア7戦目=バイロン・フィリップス戦を5日後に控えた──佐藤天のあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

――試合が目前まで迫ってきましたが、仕上がりは順調ですか。

「月曜日までしっかりと追い込んで練習できたので、仕上がりはいいと思います」

――今大会ではカナダのバイロン・フィリップスと対戦、国際戦に挑むことになりました。

「国際戦は2試合目の時にパンクラスでジョー・プラクター選手と対戦しています」

――それから経験を積んでフィリップスを迎え撃つことになったわけですが、フィリップスにはどんな印象を持っていますか。

「元々バスケをやっていて、長身でバネがある選手かなと思います。プロフィールでは189センチだったので、自分より6~7センチは大きい相手ですね」

――佐藤選手は自分より背が大きい相手と戦ったことはありますか。

「1~2㎝はありましたけど、ここまで大きい相手は初めてです」

――なかなか普段の練習で190㎝近い相手と手を合わせることはないですよね。

「そうですね。そこはちょっと未知数な部分はあるんですけど…逆に中に入ってしまえばやりやすいところもあると思います」

――まずはリーチをどう攻略するか。そこがポイントになりそうですね。

「はい。今までは僕がリーチの長さを活かして戦うことが多くて、今回はそれが逆になるので、長南(亮)さんからは色々と対策を指導してもらっています。そこは綿密に、試合映像を見ながら研究してきました」

――佐藤選手は2013年にプロデビューして、ここまで6戦6勝、デビュー戦以外はすべて一本・KOで勝利しています。ここまでのキャリアを振り返っていかがでしたか。

「デビュー戦は判定決着で納得がいかない試合だったのですが、2戦目からは少しずつ練習でやっていることが出せるようになりました。それで一本・KOにつながっているのだと思います」

――それは経験を積んだことが大きいですか。

「大きいですね。デビュー当時は試合中にどう試合を組み立てていけばいいのか分かりませんでしたが、最近は落ち着いて冷静に戦えるようになってきました」

――過去の試合で自分で納得できた試合はありますか。

「う~ん…直近の試合ですが大晦日の試合(×秀虎、1R4分21秒、TKO勝利)は練習してきたことを頭で考えながら、相手の動きを見て戦えたと思います。それまでも練習してきた技でフィニッシュすることはあったのですが、すぐに試合が終わっちゃったり、自分の動きを確認しながら戦えた試合は少ないんですよね。そういう意味では前回の秀虎戦が一番やりたいことが出来た試合かなと思います」

――打撃で削って試合を作ることが佐藤選手にとっては理想形ですか。

「立ちにおいては、そうですね。自分から先に先にプレッシャーをかけて攻めていくという。まだ試合で寝技になる展開が少ないのですが、立ち技と同じようにトップをキープして相手を削ってフィニッシュすることが理想です」

――TRIBEはウェルター級の選手が多いので、佐藤選手にとっては最高の環境ですね。

「はい。白井(祐矢)さんや出稽古で来ている青木(真也)さんなど、すごいメンバーが集まっていますし、練習環境に関してはTRIBE TOKYO M.M.Aが日本一だと思います」

――先ほど青木選手が「首を絞められてタップしたあとにふて腐れるのはやめてください」と言っていましたよ(笑)。

「ああ……僕、結構熱くなるタイプなんで、やられたらやり返しちゃうんですよね。それでよく青木さんに注意されます(苦笑)。でもそういう熱くなることは全部が全部悪いわけじゃないし、そこは意地を張ってもいいところだと思います。周りは強い選手たちばかりですが、同じマットに立っている以上はやられたら悔しいし…熱くなりますよね? でもそれが悪いとは思わないです」

――佐藤選手は柔道出身とのことですが、どれくらいの柔道歴をお持ちですか。

「10歳から柔道を始めて、大学を卒業するまで続けていました」

――柔道を始めたきっかけは何だったのですか。

「うちの父親が柔道をやっていて、テレビで柔道を見ていたり、日常会話にも柔道のことがよく出て来ていたんですよね。その影響で小さい頃から自然と柔道に興味を持って、町道場に連れて行ってもらいました。中学時代は柔道のために陸上部にも入っていたのですが、それ以外はずっと柔道漬けの毎日でしたね」

――確かKRAZY BEEの矢地祐介選手とは高校時代の同級生ですね。

「はい。専修大学の附属高校に通っていて、矢地と宮川峻(狸瑪猿シュン、修斗やTTFチャレンジで活躍)が同級生です」

――同じクラスだったのですか。

「宮川とは柔道部で一緒で、宮川と矢地が同じクラスだったんですよ。みんな格闘技好きということで意気投合して、それからの付き合いです」

――当時、矢地選手はすでにKILLER BEE(現KRAZY BEE)でMMAの練習を始めていますよね。

「はい。宮川も大学に入ってからリバーサルジム東京に通い始めて。あとは中村K太郎さんも先輩なんですよね。そうやって自分の周りに総合をやる人間が多くて、自分もずっと総合をやりたいと思いながら柔道を続けていました」

――なるほど。ただし佐藤選手は専修大学に進学して柔道を続けることになります。

「東京都の大会で無差別や階級別でベスト8に入るくらいの実績だったのですが、大学から声がかかって、最終的に大学で4年間柔道をやることになりました」

――柔道をやりながらも心はMMAに傾いていましたか。

「そうですね。でもしっかり柔道を続けていれば、総合をやるための下地になると思って練習を続けていました」

――MMAにはいつから興味があったのでしょうか。

「最初は小学生の頃にK-1を見ていて、中学から総合という感じですね。当時は柔道の選手が活躍していて、見ていてこれだけ面白いんだから、やったら絶対面白いだろうと思っていました。他にやりたいこともなかったし、総合をやることしか考えていなかったですね」

――ただし、ご家族がMMAをやることに反対していたという話を聞いたことがあります。

「大学では寮生活していて、たまに2週間くらい実家に帰ることがあるんです。その時に格闘技の試合をずっと見ていたり、専門誌ばっかり読んでいたり…。父親がそういう僕を見て『(総合)格闘技をやるんじゃないだろうな?』とか『ちゃんと就職しろよ』とけん制してくるわけです。でも僕は僕でそれを上手くかわしてたんですけど(笑)」

――それで大学を卒業してMMAを始めることになる、と。

「いや、大学4年の時に単位が一つ足りずに留年しちゃって……それで退寮した年の5月にTRIBEに入門して、10月にプロデビューして、という流れです。さすがに父親も自分がプロデビューするとなったら、何も言わなくなったし、ある意味、留年している間にデビュー出来てよかったと思います」

――でもそれだけMMAをやることに情熱があったわけですね。

「はい。周りには柔道を活かして就職する人間もいましたけど、自分は総合をやること以外は考えていませんでした」

――数あるジムの中でTRIBEを選んだ理由は何ですか。

「どのジムに入ろうか悩んでいた時に、K太郎先輩から『大きい階級だったらTRIBEがいいよ』と薦められて。あとは大学時代のコーチが高阪(剛)先輩と面識があったので、アライアンスにも練習に行かせてもらったりもして。それで最終的にTRIBEに入ろうと思いました」

――入門して約5カ月後にプロデビューすることになる佐藤選手ですが、すぐプロ練習に参加したのですか。

「そうですね。プロ志望で入ったことは伝えてあって、最初は一般クラスに参加していたのですが、長南さんから『次からプロ練に来てもいいよ』と言われて、ジムに入って2週目くらいからプロ練に参加させてもらうようになりました」

――身体のサイズが大きくて柔道のベースがあったにせよ、早々の抜擢ですね。

「もっと一般クラスで実績を積んで、プロデビューしてからプロ練に参加できると思っていたので、声をかけてもらった時はびっくりしました。少し前まで一般会員さんたちとワンツーを教わっていたのに、いきなり白井さんや青木さんがいるところに放り込まれたので、最初はむちゃくちゃ緊張しました(苦笑)」

――TRIBEのプロ練はそうそうたるメンバーが集まっていて、それだけ練習もハードだと思います。心が折れそうになることはなかったですか。

「(きっぱりと)それはなかったです。高校時代の監督にずっと言われていたのが『同じ土俵に立ったら強い・弱いは関係ない』と。自分はその教えをずっと守っていて、相手が強いからって引くのが一番かっこ悪いじゃないですか。だからどれだけやられてもしがみついて練習にくらいついていきました」

――まさにその成果が短期間でのプロデビューにつながったわけですね。今はパンクラスを主戦場にしている佐藤選手ですが、今年はどんな目標を持って戦っていこうと思っていますか。

「今はパンクラスをメインに試合を組んでもらっていて、今年もしくは来年にはベルトを獲りたいですね。それこそ矢地はPXCのタイトル挑戦が決まって、堀口(恭司)選手はUFCのタイトルマッチじゃないですか。田中(路教)選手もUFCに出ているし。そういう同世代の選手の活躍は刺激になりますね」

――パンクラスのウェルター級はレッツ豪太選手がチャンピオンにいて村山暁洋、有己空(近藤有己が改名)、鈴木槙吾選手らがランキングにいて、4月大会からは外国人選手たちも続々と参戦します。やりがいはありますか。

「正直、練習で白井さんや青木さんに稽古をつけてもらっているので、しっかり練習でやったことを試合で出せば、トップ選手にも太刀打ちできるし、勝つチャンスもあると思います。それこそ試合になったら強い・弱いは関係なくやるしかないわけで。僕は決して天才型の選手じゃないけど、しっかり練習で技術と気持ちを作って強い相手と戦っていきたいと思います」

――このインタビューをきっかけに佐藤選手の試合に注目するファンの人たちもいると思います。これから自分のどういった部分をアピールしていきたいですか。

「2戦目以降はKO・一本で試合を終わらせているので、これからもそこにはこだわっていきたいですね。相手のレベルが上がれば、簡単にフィニッシュ出来ないと思いますが、フィニッシュして試合を終わらせる気持ちを持って戦い続けたいと思います」

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ABEMA Fighter's Diary Interview J-CAGE ブログ 田村一聖

【Fighters’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる田村一聖の声 on 2012年2月22日

Issei【写真】8年前なのに、余り変わってない一聖。そして、人の良さも同じだ(C)ABEMA & MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.02が19日(日)より、アップされている。

第2回でクローズアップされた格闘家はKRAZY BEE軍団(朴光哲、矢地祐介、田村一聖、あい)、佐藤天、浅倉カンナ、北岡悟、堀江圭功(と高阪剛)の9人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第10回は2012年2月22日公開、同日に取材が行われた── UFCデビュー戦を4日後に控えた──田村一聖のあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

――突然のUFCデビューが決まりました。オファーがあったのは、いつ頃だったのですか。

「ちょうど、2週間前ですね。その1週間ぐらい前に一緒にYBTで練習している選手から『一聖君、UFC出るの?』なんて聞かれたことがあったんですが、『ないです。そんな話。俺が出られるわけないです』って答えていたんです(笑)。

その時点では、全くそんな話は来ていなかったです。本当にオファーをもらったときは驚きました」

――ともあれ、オファーが2週間前に届いた時点で、体重など問題はなかったのですか。

「体重はしっかりと練習しているので、問題はなかったです。夢の舞台なので、全く迷うことなく出場を決めました」


――日本で勝てば、そのまま米国でも戦えるという契約なのですか。

「いや、それは僕の方は全く聞いていないです。とにかく、今回の試合に集中しているので、そういう契約の話などはマネージメントをしてくださる方に任せています」

――田村選手の修斗での試合を見る限り、中国のジャン・ティエチュエンに勝つ力は十分にあると思います。

「いえ、ホント、そんなことないです。人生の全てを賭けて戦います。本当に今回の話をもらって、人生を変えることができるので、ハンパなく気合が入っています。

試合なんで、結果はどちらかしかないのですが、それまでに全てを賭けます」

――対戦相手の試合などは見られましたか? ギロチン一本槍という印象が強いのですが。

「ハイ、何回も試合を見ました。ギロチンは方向も、入り方もパターンが決まっていますね。プレッシャーを掛けてくると思うので、真っ直ぐ下がらず捌いてから攻めたいです」

――11日にマカオでジャン・ティエチュエン選手のチームメイトの試合を見たのですが、凄く成長していました。

「UFCのレベルが高いので、目立っていないだけかもしれないですし。とにかく、どんな局面になっても戦えるようにしています」

――アマチュア修斗でもない、まさかの朝9時半からの試合開始です。

「ハイ、とにかく朝早くから目を覚まして、体がしっかりと起きるように朝型の生活をしています。寝るのが遅くなった日も、朝早く起きるようにしてします」

――このチャンスをもらったのも、今までやってきたことが評価されてのことだと思います。頑張ってください。

「戦績でいえば、僕よりも良い選手、実力的にも強い選手がいます。だから、僕がこの試合で絶対に勝って、日本には強いファイターがゴロゴロいるんだと伝えることができるような試合がしたいです。

ホントに自分よりも良い選手がいたなかで、UFCのチョイスで試合ができるようになった。何を思って、自分が選ばれたのか分からないですが、オファーが来たからには絶対に勝ち上がろうと思っています」

――ある意味、こういうケースでUFCに出て結果が残せればジャパニーズ・ドリームとして、日本の選手のモチベーションにもなると思います。頑張ってください。

「ハイ、ありがとうござますッ。頑張ります」

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ABEMA Fighter's Diary Interview PXC ブログ 矢地祐介

【Fighters’s Diary con on that day】「試合がない日々」を生きる矢地祐介の声 on 2013年7月24日

Yusuke Yachi【写真】ヤッチ君前のヤッチくん、です (C)ABEMA & MMAPLANET

全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。

Fighter'sDiaryそんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.02が19日(日)より、アップされている。

第2回でクローズアップされた格闘家はKRAZY BEE軍団(朴光哲、矢地祐介、田村一聖、あい)、佐藤天、浅倉カンナ、北岡悟、堀江圭功(と高阪剛)の9人だ。

Fighter'sDiaryFighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。

そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。

題してFighter’s Diary con on that day、第8回は2013年7月25日公開、7月24日に取材が行われた──海外PXCでのトビー・ミセッチ戦w控えた──矢地祐介のあの日の声をお届けしよう。


<リードを含めた完全版はコチラから>

──5月17日にPXCデビュー戦が決まっていましたが、体調不良で欠場になってしまい、8月9日にトビー・マイセック戦が決まった矢地祐介選手です。

「黄色ブドウ球菌っていうんですか? ブドウ球菌でふくらはぎがパンパンになってしまって……。試合の1ヵ月ぐらい前からあやしくなってきて、2、3週間前にパンパンに腫れて、練習も当然できないですし、断りを入れるしかなくなってしまいました。

試合をまとめてくれた方にお願いして、プロモーターに連絡を取ってもらったんですが、『大丈夫ですか? お大事にしてください』っていう感じで、非常に穏やかに対応してもらえました。ピースな感じでしたね」

──練習を再開したのは、いつ頃からでしょうか。

「何だかんだと6月になってからですね」

──上げてきたフィジカルなど、少し落ちるということはなかったですか。アッ、でもフィジカル・トレなんかは問題なかったかもしれないですね。

「フィジカルは……、もともとフィジカル・トレはあんまりやらないんで(苦笑)。ただ、体重が増えてしまったのでそれを落すのに苦労していました」

──星野勇二選手という日本のフェザー級を代表する強豪にテイクダウンをほぼ許さず、完勝といって良い内容で修斗環太平洋ライト級のベルトを守っただけに、そのまま勢いを持続して初めての海外での試合に乗り込みたかったのではないですか。

「星野戦はもっとデキると思っていたので、納得していないですね。凄く良い練習ができていたんで、この辺りでKOをしたいというか、KOできると思っていたんです。だから、あの試合は悔しかったです」

──星野選手にテイクダウンを許さないというのは、なかなかできる試合ではないと思いましたが……。

「そうなんスかねぇ? 倒そうって思っていたから、ここ最近では一番悔しい試合です」

──それは頼もしい言葉ですが、その悔しさをぶつける矛先も失くしてしまっていたわけですね。

「星野選手との試合から、マーク・ストリーグルでしたっけ? フィリピンでの試合まで間隔が短かったので、チョット無理し過ぎていたのかもしれないです」

──ところで、今回はMMAPLANETとしては、矢地選手に初インタビューとなります。海外MMAに特化しているMMAPLANETなので、読者の皆さんには矢地選手のことを詳しく知らない人もいるかもしれないです。今日は、次戦だけでなく、ここまで格闘技キャリアについて尋ねさせてください。まず、なぜMMAを始めたのでしょうか。

「小学校から中学と野球をやっていて、格闘技の経験はなかったです。それこそ甲子園を目指している野球小僧でした。ただ、中学で野球部を引退してから、その夏休みですかね。最初はキックボクシングのジムに入門したんです。でも1、2カ月……、しっくりこなくて幽霊会員みたいになってやめたんです。そしてKILLERBEEに入りました」

──エッ、そんな頃からもうジムにいたんですね。

「はい、結構古いんですよ。もう7年を越えています。野球しかやっていなくて、格闘技に関して知識もなかったんです。で、インターネットで総合格闘技のジムを調べたら、KILLERBEEが最初に見つかって。別に近所とかってことでもなかったんですけど、KIDさんも載っていたんで。K-1とかも好きで、『この人がいるんだ』なんていう感じで、取り敢えず見学に行って、そのまま続けています」

──あのジムに中学生がいたということがピンとこないのですが、周囲の反応はどうでしたか。

「冷たくはなかったですが、構ってもらうということもなかったです(笑)。かなり殺伐とした雰囲気のジムだったので。プロの選手と練習生、一般会員とは壁があるように感じていたので、自分はアマチュアの人たちのなかで一緒にやっていたんです。だから、プロの人でなく普通の会員さんに声を掛けてもらった感じですね、最初も。そこから、だんだんと馴染んでいきました」

──一般会員で、一緒に汗を流していた人で、今もプロになったり、プロを目指すということでKRAZYBEEに残っている人はいるのでしょうか。

「いないんじゃないですかね……。こっちに移ったときに、格闘技を辞めたり、ジムを変える人が結構いました。こっちに来たのは、俺ぐらいじゃないですか。俺はここで良い感じでいたので、そのまま一緒に移ってきました」

──プロ練習に参加するようになったのはいつ頃からですか。

「いつだろう? KRAZYBEEに移ってからじゃないですかね、プロのMMA練習に参加するようになったのは。柔術もやっていたので、グラップリングだとプロの人たちに混じって練習はしていたのですが、打撃とかMMAはこっちに来てからですね」

──プロデビューの1年前には、もうプロ練習に参加し、しっかりとプロを目指していたということですね。

「ジムに入って時から、プロになるというのは決めていました。やるなら、プロになるって」

──プロ練習に参加するようになり、『プロは違う』と思うようなことはありましたか。

「もう、それはスゲェところに来ちゃったと思いました(笑)。最初、プロ練に参加したきっかけは小路(伸亮)さんから『次の対戦相手がお前みたいだから、ちょっと手伝ってよ』って感じだったんです。サウスポーだからだったんですけど、打撃もできないってことでもなかったんで。

ただ、プロ選手とのスパーリングとかは初めてで、まぁ、やられて(笑)。そこから積極的に参加するようになりました。食らいつくので必死でした」

──それから4年ほどで修斗の環太平洋王座を獲得し、そこからPXCで戦おうと思ったのは?

「まずはプロになることが目標でした。最初は高校生の間に全日本アマチュア修斗を獲って、プロになるということを目標にして、それが成ると修斗の新人王を獲ることが目標になりました。それも出来て、次は大学在学中に環太平洋でも世界でも良いので修斗のベルトを獲りたいと思っていたんです。

3月に卒業したんで、去年の11月に環太平洋のベルトを獲れたから、まぁギリ間に合って目標は段階的に達成できているんです」

──大学も卒業し、修斗のベルトの次の目標はどこに設定しているのですか。

「もちろん、UFCです。UFCに出ることもそうだし、出るからにはチャンピオンになりたいと思っています」

──その目標達成までの期間はどのように設定しているのでしょうか。

「あんまり公には言っていないですが、将来的にはボクシングにも興味があるので、26、27歳までにある程度、MMAで結果を残したい――UFCでチャンピオンになりたいです。だから、あと3、4年ですね」

──なるほど、そういう言葉を聞くとやはり時代は変わっていくんだと思ってしまいます。当然、UFCで頂点を目指す過程としてのPXCなのですね。

「世界に向けて――ですね。今、日本で戦っていても自分の階級も、トップ選手は外に出てしまっていて盛り上がっていないですし、(堀口)恭司を見ても分かるように日本で結果を残しても、すぐにUFCに出場できるという状況にもなっていない。それなら、海外で試合をしてみようと思ったんです。

PXCからはUFCやBellatorに出ていく選手もいるみたいなんで。そういう意味では、チャンスが大きいのかと思いました。UFCへ行くまでの海外ならでの難しさなんかも学びたいですね」

──PXCはメジャーへのフィーダーショーだということを十分に理解して活動していますしね。その初舞台からフィリピンからグアムになったことに関して、どのように捉えていますか。

「グアムの方が簡単じゃないですかね。落ち着きやすいですよね」

──対戦相手のトビー・ミセッチの印象は?

「BJ・ペンのところの選手ですよね。その試合の映像は見ていないですけど、ダスティン・キムラとも戦っているみたいですね。元はボクサーらしくてパンチは上手いです。手数も多い。向こうの勢いに呑まれないようにしたいですね」

──5月のフィリピン大会だと、PXCフェザー級王座決定トーナメントでしたが、今回はワンマッチ参戦です。

「PXCからはトーナメントは外れてしまうけど、1、2試合とワンマッチで強い選手と組むので、勝てば王座挑戦になるという話を聞かされています。だから別に……」

──王座を巡っては、矢地選手の代役でフィリピン大会に出場したタクミ選手が、ライバルとなりそうです。

「……、それによりマーク・ストリーグルが王座決定戦に出場することになっていますよね?  まぁ、何だかなって感じですけど、フィリピン人だからなんでしょうね。まぁ、ストリーグルも含めベルトを争うぐらいだから強いんでしょうけど、PXCの選手相手には、いけないことはないという風に捉えています。自分のなかでは」

──ケージ、そしてユニファイド・ルールで戦うことについては?

「ケージに関しては、全く不安はないです。KRAZYBEEでも、その練習をしてきているので、むしろケージの方が戦いやすいんじゃないかって」

──それはスタンドでも、プレッシャーを掛けていけるということでしょうか。

「そこに関しても全く不安はないです。大丈夫だと思います。リング有りきということではやってきてなくて、距離を大切にしてきていたので。僕らの間では宇宙空間って呼んでいるんですけど、距離感、間合いは常に意識してきたので。それにケージの立ち際の攻防も結構自信があります」

──ミセッチに勝ち、9月14日のマニラ大会で決まるPXCフェザー級王者と戦わせてほしいということになりますか。

「そういう感じですね。焦ってはいないですけどね……。正直、VTJに出たいという気持ちもあったんです。時期的にも5月のPXCか6月のVTJか、どっちにしようかという思いはありました。

VTJに出るなら、そのまま今年は日本になる可能性もある。それでも修斗では世界戦が組んでもらえるか不透明な部分があったんです。ほんと、ケージだリングだっていうことは関係なくて、先が見えないという部分が気になったんです。この時期を無駄にしたくないっていう気持ちでした。

常に前に進んでいきたいので、勝った先がクリアなところで戦う方が良いと判断したんです。でも、VTJは盛り上がっているし、良い試合をしたら日本で名前も売れるだろうし、戦いたかったです。それでも、この先はUFCだけを見ているので、PXCでやろうと」

──さすが計画を立てて、進む男ですね(笑)。

「ハハハハ。そこはしっかりとやっていかないと……。PXCでベルト取って、良い試合をしてUFCに目をつけてもらえればって思っています」

──UFCフェザー級戦線では日沖選手が2勝2敗、他は小見川選手がリリースされて以降、日本人の補充はありません。

「厳しい世界ですよね、ホントに。バンタム級ですが、(田村)一聖さんを見ていてもそうですし……。あれだけ強いのに……、厳しい世界だと思います。だからこそ、自分を試してみたいという気持ちになります。

UFCに出ることができれば、今後の進むべき道も見えて来るんじゃないかと思います。急ぎ過ぎるのも良くないのですが、やっぱり出たいですね、UFCは」

Misech【写真】3月のPXC36で韓国人ファイターのチョ・ソンフォンを相手に殴り勝ち、3RでTKO勝ちを収めているミセッチ。キャリアは3勝2敗、矢地優位な試合であることは間違いないが、決して侮れない相手だ。

──トビー・ミセッチ戦が、その新たな一歩となるので、しっかりとした勝利が必要になります。

「アウェイとかも気にしていないので、大丈夫だと思います。前の欠場を教訓にして、疲れとか感じるとしっかりと休むようにしていますし。減量も始まるのでケガのないように最後、しっかりと調整してきます」