カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC293   アブス・マゴメドフ アレキサンダー・ヴォルコフ アントン・トゥルキャリ イスラエル・アデサニャ オースティン・レーン カーロス・アルバーグ キック ショーン・ストリックランド ジェイミー・マラーキー ジャスティン・タファ ジャック・ジェンキンス ジャレッド・キャノニア タイソン・ペドロ タイ・ツイバサ チョン・ダウン ドリキュス・デュプレッシー ナスラ・ハクパレス ナソーディン・イマボフ フィリッピ・ドスサントス ブラッド・ダイアモンド ボクシング マネル・ケイプ ヤン・ブラホヴィッチ ロバート・ウィティカー

【UFC293】有言実行……いや嘘から出た実はなるか?!=アデサニャ✖ストリックランド戦展望「奇跡は?」

【写真】ジャブでミドル級無双のアデサニャをストリックランドは攻略できるのか(C)Zuffa/UFC

10日(日・現地時間)、豪州のシドニーにあるクドス・バンク・アリーナにて、UFC 293「Adesanya vs Strickland」が行われる。2017年11月以来、実に約6年ぶりにこの地での開催となる今大会のメインイベントは、王者イスラエル・アデサニャにショーン・ストリックランドが挑むミドル級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

アデサニャは2019年6月にロバート・ウィティカーを破って正規王者に。当時のライトヘビー級王者ヤン・ブラホヴィッチに挑んでの二階級王者奪取こそ失敗したものの──実に5度の連続防衛に成功した。昨年12月にはキックボクシング時代からの天敵アレックス・ペレイラに5R逆転TKO負けを喫して王座陥落したが、今年の4月に再戦。

2Rに劇的なKO勝利を挙げてリベンジに成功した。ペレイラが階級を上げた今、ミドル級では頭二つほど抜けた存在だ。


ランキング5位のストリックランドと、チャンピオンの因縁は、昨年7月のUFC 276の試合前記者会見から始まっていた。同大会のメインでジャレッド・キャノニアの挑戦を受けるアデサニャと、アレックス・ペレイラとの対戦を控えたストリックランドは、お互いの対戦相手そっちのけで口論を交わしたのだ。

もちろん先制攻撃を仕掛けたのは、数秒に1回は放送禁止用語を口にするのが通常運転のストリックランドの方だ。アニメ好きで有名なアデサニャに対して「おい、Pornhub(世界最大のアダルトサイト)のお前のページはアニメばっかなんだよな! アニメでbeat off(自慰行為)している奴が、俺をbeat(ぶちのめす)することができるわけねーぜ!」と下品だが上手いことを言って挑発。

すると、王者も負けじと「もしお前が(ペレイラに)勝ったら、次に俺がお前と戦い、KOしてやる。そしてお前の墓の上でTikTokダンスを踊ってやるよ」と言い返す。

するとストリックランドはいかにも嬉しそうに──「ハ! 聞いたか? 大の大人がTikTokだってよ! こういうのがヤベーんだよ。こんな野郎がチャンピオンなんだぜ!」とさらに煽る。

その後も言い合いは続き──。

ストリックランド まあ、イジーはいい奴だぜ! 俺はポルノアニメ中毒の男をダメ野郎だと見下したりしねえんだ!

アデサニャ そのジャンルはHentaiって言うんだ。そのくらい知っとけや!

ストリックランド なるほど、Hentaiか。俺は大人だからそんなもん見ねーよ!

アデサニャ とにかくお前は、(ストリックランドの対戦相手のペレイラを指して)この男に集中したほうがいいぞ。マジだ。こいつはお前をあっという間に眠らせちまうからな。

などと──誰が得するのか分からない方向に話は展開し、アデサニャの警告通りストリックランドはペレイラに1RKO負けを喫し、続くジャレッド・キャノニアは1-2で競り負け、ランカー上位の壁に跳ね返された。

その後、今年1月にランキング12位のナソーディン・イマボフ戦(ライトヘビー級契約)に競り勝つと、7月にはノーランカーのアブス・マゴメドフを2RKOに下して現在2連勝中とはいえ、本来ならば挑戦権を得られるような実績ではない。

実際、現在アデサニャの挑戦者に最も相応しいとされているのは、7月にウィティカーを倒した南アフリカのドリキュス・デュプレッシーだ。が、デュプレッシーはその試合で負傷。当初よりシドニー大会への出場を熱望していたアデサニャ──10歳の頃に故郷のナイジェリアからニュージーランドに移住している王者にとって、同じオセアニアのシドニーは地元同然だ──の挑戦者が見当たらなくなってしまったのだ。

そこで今回白羽の矢が立てられたのが、ランキング6位までの選手中、デュプレッシー以外で唯一アデサニャとの対戦経験のないストリックランドというわけだ。

実績も地位も大きく差のある両者だけに、下馬評では王者が圧倒的有利だ。両者の主武器であるスタンド打撃を比較しても、王者有利説は揺らがない。まず武器の数が違う。アデサニャは自在にスイッチして左右の多彩な蹴りとパンチを使いこなすが、常にオーソのストリックランドの打撃は、前蹴り以外はほぼパンチのみ。もし遠い間合いで戦えば、アデサニャの蹴りで翻弄されローでダメージを蓄積される可能性が高いので、ストリックランドとしては得意のジャブを多用しながら前に出るしか勝機はないだろう。

しかし、打撃一発一発の精度と鋭さ、反応速度やスピードも目に見えて王者が上だ。抜群の距離感と巧みな足捌きを持つアデサニャが、前に出たいストリックランド相手に自分の間合いを保ちつつ、カウンターを面白いように当てる展開が容易に想像できる。

だが──それでもストリックランドには、大番狂わせを期待させる何かがある。幼少時代「とんでもねえ人種差別主義者の祖父とアル中で虐待癖のある父親」に育てられ、自分の性格も大きく歪んでしまった語るストリックランド。

内面の怒りを抑えきれずにハイスクールをドロップアウトされた後、MMAジムで練習を初体験したとき「人生で初めて幸せを感じた」と語る。

それ以来MMAに生活の全てを注ぎ、現在まで周囲が引くほどのハードなスパーリングを毎日重ねてきた。排外主義的、性差別的な発言で物議を醸すことも多く「MMAがなければ、俺は間違いなく今監獄にいるよ」と語るストリックランド(過去の犯罪歴もあり、今回豪州入りのためのビザ取得にも苦労があったようだ)には、MMAこそ社会で生きる唯一の術だ。

数限りないスパーを通して独自のスタイルを練り上げたストリックランドは、やや不格好だがよく伸びるジャブを持つ。さらに自己流L字ガード的な体捌きで、打撃を完全に避けきれなくても威力を逃す術にも長けている。

多少打たれても意に介さず前に出続ける闘志と、それを5R続けるスタミナも間違いなく持っている。遠距離では決して王者に当たらないであろうパンチも、距離を詰めることができれば話は別だ。前回のマゴメドフ戦では、一度ケージ側に詰めたら倒し切るまで延々と連打を放ち続けてみせた。組技のフィジカルに関しては王者を上回っており、ボディロックからのテイクダウンもあり、上をキープしパウンドで削るスキルも持っている。

技術的洗練を極めた王者の打撃を、戦う以外は社会に居場所のない挑戦者が、不格好かつ愚直にプレッシャーをかけ続け、最後には呑みこんでしまう奇跡は訪れるのだろうか。

■視聴方法(予定)
9月10日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時00分~U-NEXT


■ UFC293対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサナニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]ショーン・ストリックランド(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
マネル・ケイプ(ポルトガル)
フィリッピ・ドスサントス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・タファ(豪州)
オースティン・レーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
タイソン・ペドロ(豪州)
アントン・トゥルキャリ(スウェーデン)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)
チョン・ダウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
ジャック・ジェンキンス(豪州)
チャペ・マリスカル(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイミー・マラーキー(豪州)
ジョン・マクデッシ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ランドン・キニョネス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ブラッド・ダイアモンド(ニュージーランド)
チャーリー・ラドキー(米国)

<フェザー級/5分3R>
シェーン・ヤング(豪州)
ガブリエル・ミランダ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ジュセ(フランス)
キーファー・クロスビー(米国)

The post 【UFC293】有言実行……いや嘘から出た実はなるか?!=アデサニャ✖ストリックランド戦展望「奇跡は?」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP110 MMA MMAPLANET o ONE UFC カーロス・コンディット ゴードン・ライアン パンクラス ボクシング ラマザン・クラマゴメドフ ロバート・ウィティカー ロベルト・ソルディッチ ローリー・マクドナルド 山本空良 西川大和 赤沢幸典 酒井リョウ

【DEEP110】ケジメの酒井リョウ戦へ。赤沢幸典「なぜ自分でチャンスを掴もうとしないんだ」

【写真】セコンド業でも活躍中の赤沢が、ファイターとして大一番に挑む(C)SHOJIRO KAMEIKE

12日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110で、暫定メガトン級王座を赤沢幸典と酒井リョウが争う。
Text by Shojiro Kameike

赤沢といえば2012年にカナダへ渡り、当時UFC世界ウェルター級王者であったジョルジュ・サンピエールが所属するトライスタージムで練習していたことが知られる。昨年帰国し、千葉でトライスタージム日本館をオープン。現在はDEEPで2連勝し、今回の暫定王座決定戦にたどり着いた。そんな赤沢にカナダでの練習と帰国の理由、そしてタイトルマッチについて訊いた。


――まず赤沢選手が単独でカナダに渡ったのは、どのような経緯だったのでしょうか。

「僕は北海道出身で、上京してMMAをやりたいと思って仕事をしながらお金を貯めていたんですよ。その頃に、北海道に山本喧一さんのPODジムが出来まして。上京しなくてもMMAができるなら、と思ってPODに入ったのが2012年の4月でした」

――MMAのスタートはPODだったのですね。現在は山本空良選手が活躍中です。

「そうですよね。当時の空良君は、まだ本格的にMMAを始めてはいなくて。たまにジムへ会長が連れて来る息子さんっていう感じでした。あとは西川大和君もいましたね。まだ子供の頃に、彼が空手の大会に出る時に同行したことはありました」

――なるほど。話を戻すと、PODに入ってからプロデビューはすぐでした。

「もともと柔道をやっていたので、伸びるのも他の人よりは速かったんじゃないかと思います。すると山本喧一さんから、試合に出てみないかと言われて、2012年10月にGRABAKA LIVE2という大会でプロデビューしました。その相手が、今回タイトルマッチで戦う酒井リョウ選手だったんですけど、1RでKO負けしてショックを受けたんです」

――ショックを受けた、というのは……。

「当時20歳でした。それぐらいの年齢の頃って、自分は何でもできると思いがちじゃないですか。なのにプロデビュー戦でつまずいてしまったことがショックで、練習も休みがちになってしまったんです。そんな時に、お世話になっている方から『お前の目標は何なの?』と聞かれて、UFCに行きたいですと答えたんですね。それならUFCを現地で感じないといけないということで、2012年11月にUFCを観に行きました」

――そこで観に行ったのが、GSPの試合だったということですか。

「UFC154、ジョルジュが右ヒザの前十字靭帯を損傷してからの復帰戦で、暫定王者のカーロス・コンディットとの王座統一戦でした(GSPが判定勝ち)。カナダのモントリオールで観て、これは凄い世界だなと思ったんですよね。で、大会から1週間後にトライスタージムへ行って、ジムの内容や練習にも感動して。だから日本に帰国してすぐ、カナダへ行く準備を始めて、2013年1月からトライスタージムに入りました」

――当時のトライスタージムでは、どのような練習をされていたのでしょうか。

「僕はただのファンみたいな形で行って、スーパースターだったジョルジュと話ができるわけもなく(笑)。まずビギナークラスから始めて、1年後にオーナーのフィラス・ザハビに呼ばれ、プロクラスへ移りました。それから2、3年後ぐらいですかね。トライスターってスパーリングの時に、名前が挙げられるんです。そこに僕とジョルジュの名前があって、自分がジョルジュと練習できるんだ、と……。カナダへ渡って4年後ぐらいの話です」

――その4年の間に、試合はしていなかったのですか。

「アマチュアで5戦して、2勝3敗ぐらいでした。日本では1回プロで試合をしていましたけど、MMAを始めてすぐの試合だったので、実力も何もなかったんですよね。だからアマチュアに戻ろうということで。その後、2015年12月にパンクラス札幌大会でプロデビューし、1ラウンドでKO勝ちしました」

――当時はまだカナダのトライスタージムで練習していた時期ですよね。

「はい。試合のためにカナダから帰国していました。カナダで試合をしたかったんですけど、向こうで試合に出るためには就労ビザを取得しないといけなくて。就労ビザの中でも、試合をするためのものは取得するのが難しかったんです。そういった関係で、日本で試合をするほうが良いだろうという話になり、カナダから日本で試合をする生活になりました」

――2017年にはロシアで開催されたACBで、ラマザン・クラマゴメドフと対戦しています(1ラウンドKO負け)。

「ちょうどジョルジュと練習し始めた頃で、ジョルジュの推薦で出ることができました。ジョルジュには普段からお世話になっていて――お金ないだろうって食事に連れていってもらったり。朝起きたら自宅にタクシーが来ていて、ジョルジュが『その車に乗って』と。乗ったら自動的に、ジョルジュが待っているレストランに着くんですよ(笑)。そこから練習~食事~ジョルジュの家で休憩~練習~食事という1日もありました」

――GSPが家族のように接してくれていたわけですね。

「ジョルジュも僕のことを、弟と呼んでくれていました。あと当時はローリー・マクドナルドやタレック・サジフィーヌ、ロバート・ウィティカーとも練習させてもらっていましたね。ONEと契約した元KSW王者のロベルト・ソルディッチとか……そうだ、ヴィトー・ベウフォートも来ていて一緒に練習していました。僕のことを気に入ってくれて」

――現地ではジョン・ダナハーの指導も受けたりと。

「そうです。まだダナハーの足関節システムが広まる前で――ゴードン・ライアン、エディ・カミングスとも練習させてもらいました。彼らに足を極められていましたよ。当時トライスターで教えてもらったことが、今でも僕の基本になっています。

その中でも、やっぱりジョルジュの影響は大きいです。ジョルジュと僕ではファイトスタイルが全く違いますけど、コンセプトは同じで。テイクダウンしたら相手を立たずに削り続ける。あえて下にならない……バックを取りに行ける場面でも、下になってしまうリスクがあるならバックも狙わない。削り続けて、相手の集中力が切れたらRNCを狙うとか。削るという感覚はジョルジュの影響が強いと思います」

――それだけの影響を受けたトライスタージムを、なぜ離れることになったのでしょうか。

「帰国したのは去年の10月で、それまでは3~4年ぐらいジョルジュと一緒に練習させてもらっていて。でもその間の戦績はKO負けか、自分の体重オーバーで……良い結果を残せていないことが、ジョルジュに申し訳なかったんです。

たぶん本当に弱かったら、ジョルジュやヴィトーが練習に呼んでくれることはないと思うんですよ。でも僕は練習した内容を試合で出すことができていない。その理由が分からず、人生の修行をしようと考えたんですよね。レストランで働きながら、ボクシングをやって、メンタル面も改善して。ちょうどその頃に、ボクシングの試合に出るはずで。でもコロナ禍のため、ライセンスを取ることすらできずに。結果、どんどん試合間隔が空くなか、最初にUFCを観せてくれた方から怒られました。カナダまで行って、現地で試合ができなくても日本で試合をするとか、なぜ自分でチャンスを掴もうとしないんだと」

<この項、続く

The post 【DEEP110】ケジメの酒井リョウ戦へ。赤沢幸典「なぜ自分でチャンスを掴もうとしないんだ」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o UFC キック ボクシング マーヴィン・ヴェットーリ ロバート・ウィティカー 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ウィティカー✖ヴェットーリ「後ろ足」

【写真】 この写真は左ジャブだが、ウィティカーの攻撃は右が中心だった(C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たロバート・ウィティカー✖マーヴィン・ヴェットーリ戦とは?!


──遠い距離から蹴り、近い距離ではヘッドムーブ。ヴェットーリの攻撃をほぼ完封したウィティカーが判定勝ちを収めました。

「ウィティカーのスタンスが素晴らしかったです。ヴェットーリがサウスポーで、ウィティカーがオーソ。ウィティカーは常に蹴ることができるスタンスでした。ただし、なぜか1Rは全く蹴りを出さなかったです。そうなるとただ広いスタンスで動く、これでは一歩間違えると殴られやすい何の取柄もないスタンスになってしまいます。

だから何のためにこういうスタンスをしているのかと思っていたのですが、蓋を開けて見れば2Rから右の前蹴りを軸にして、右の突き、そして右のハイキックという3つの攻撃だけでヴェットーリを圧倒しました。ヴェットーリは蹴りなのか、突きなのか。何が来るのか分からない状態で貰っていたと思います。

当然、そこにはヴェットーリの打撃の質がそれほどでないから、好きなように攻めることができるということはあったと思います。とはいえウィティカーは長い間トップで戦ってきた選手なので、自分の勝ちどきが分かっていて展開をどんどん創ることができますね。

ところで、ウィティカーのベースは何なのですか。伝統派空手か何かですか」

──確かに幼少期から10代の半ばまで剛柔流空手をやっていて、そこからハップキドーに。その道場がMMAジムに代わりMMAを始めたということを聞いたことがあります。かつてMMAPLANETのインタビューで「規律のある動き、タイミングの取り方、スピードは剛柔流空手から来ている部分が多い」と言っていました。スタンスやフットワークも。ただし、「そういう動きが西洋のスポーツで育めないかといえば、それは難しい質問だ」と。

「彼はいつも、あれだけ当てることができていますか」

──ハイ。貰わず当てることが多いと思います。勝っている試合では。ただし、アデサニャ戦ではより長いレンジを崩せず、テイクダウン狙いに切り替えて倒せずに負けました。そんなウィティカーですが、近い距離になると頭を振ってボクシングになる。それは武術空手的には蹴りに対応できない危ない動きということになりますよね。

「ハイ。ハイキックをもらう危険があります。そこは本当に危ないです。相手が蹴りを使わないから良かったですけど、蹴りのある相手には危ないです」

──つまりはボクシングも蹴りのない選手には有効になるわけですね。

「パンチをかわす技術ですから。なのでMMA全般にいえることですが、そこまで蹴りを使いこなせる選手が多くないので、頭を振って戦っていても危なくないように映る試合は多いです。

ただし蹴りのある選手に対しては穴になる。私が稽古している選手には、その穴をついていこうという風にしています。蹴りの対応に関しては、UFCにあってもまだ知識が行き届いていない。これだけハイキックによるKO決着が見られても、未だにそこを重要視していない。深刻に捉えていない部分があるように感じます。本当にあの頭を振ってパンチをかわそうとするのは、危ないです」

──攻める方の技術が上がらないと、防御の技術も上がらないと。

「その通りです。だからといって、皆がやらないから自分もやらないというのは違います。グレイシーだけが持っている柔術という技術を知らなかったから、他の競技の選手は柔術家に負けていました。それと同じで、蹴りに対しては空手が持っている技術がまだ浸透していない部分が多い。受け返しなどフルコンタクト空手で数十年前から繰り返されてきた技術が、MMAにないのであれば──それは知っている方が有利です。

当然、寝技ができてテイクダウンの攻防ができる。顔面直接殴打、パンチに対応しているうえで蹴りの受け返しがあれば──ということです。それがないのにMMAで、フルコンタクト空手の受け返しといっても始まりません。

同時に顔面のあるなしはあっても、あのウィティカーの間合いと飛び込みはフルコンタクト空手で日本人が外国勢に苦しめられた距離なんです。あの戦い方が日本の空手家は当時、できなかった。

それがアデサニャには通じないとなると、カウンターが取れないのだと思います。自分よりリーチのある選手と戦って入って行けない。長い距離にカウンターが取れないのでしょうね。堀口選手なんて、そういう風に攻めることができていましたよね。

でもウィティカーは後ろ足で距離をコントロールしています。そこは是非とも日本のMMAファイターの皆さんにも見習ってほしい点です。前に攻めようとする時に、どうしても前足で動いて、前足で距離を取ろうとしがちです。

対してウィティカーは後ろ足で、一度深さを創って前蹴りから右の突きを打っています。相手としては遠くから飛んできたと感じます。これが動かないで、半四股立ちの幅が間違う──つまりは前足でコントロールしたりすると、右を出してもカウンターを打たれやすいです。型通りに後ろ足に引くことができる──正しい状態から拳(けん)を伸ばしていくと、相手の攻撃を受けずに自分の攻撃を当てることができます。つまりは後ろ足でコントロールすると相手の攻撃を受けずに、自分の攻撃が入りやすくなるということです。そこまで考えてはいないと思いますが、ウィティカーはそういう動きを使っています。

だから定番となっている外を取るという動きとは、逆で内側でも攻撃を当てることができていました。ヴェットーリが右足前で、ウィティカーは左足が前。ウィティカーはヴェットーリの前足の中に入っている。外を取っても、中に入れないといけない。そういう部分でもウィティカーの動きは注目すべきモノです。

スタンスが蹴られる状態で、後ろ足で相手との距離や自分が反撃するタイミングをコントロールしている。跳ねる前後移動とは、明らかに別モノでした。ウィティカーも跳ねます。でも、後ろ足を少し引いているんです。これはデキるようでデキない。前に出ようとする時に、後ろ足を引く。これはデキないんですよ。

ただしタイ人やミルコがKOしている時は、それをやっていました。右足前で、左足を少し引いて左ミドルを蹴る。倒せる時のミルコは、その場で蹴ることはなかったです。ただしUFCで倒された時は前足で踏み込んで──のされてしまいました。

1Rは何をしているのかまるで分からなかったですが、2R以降はウィティカーのスタンスの広さの意味、この動きがあるからあの広さなんだと理解できました。凄く興味深いです」

The post 【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ウィティカー✖ヴェットーリ「後ろ足」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFN209 キック マーヴィン・ヴェットーリ ロバート・ウィティカー

【UFN209】ほぼノーヒットノーラン、ロバート・ウィティカーがヴェットーリから完封勝利

<ミドル級/5分3R>
ロバート・ウィティカー(豪州)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)

サウスポーのヴェットーリに左ローを蹴るウィティカー。さらに踏込みに右をカウンターで合わせていく。左カーフを蹴られたヴェットーリは、テイクダウン狙いを切って圧を掛ける。ウィティカーはジャブを伸ばし、ヴェットーリは右ローで前足を蹴られても距離を詰める。細かいパンチを入れたウィティカーは、左ハイをブロックすると右を見せて前に出る。ヴェットーリは左で迎え打ち、左ジャブには右を合わせようとする。残り2分を切り、組んだヴェットーリが右腕を差す。回って離れたウィティカーは左ローを蹴られ、右ローを返す。ヴェットーリの踏み込みに間合いを外したウィティカーは、左ジャブを2発伸ばす。ここから右に右を合わせたウィティカー、ヴェットーリも左ミドルを返し、飛び込みに左ヒザを合わせた。

2R、右を見せて右ハイを蹴ったウィティカーがバランスを崩す。すぐに立ち上がり、右前蹴りを入れると、ヴェットーリが組んでケージに押し込む。ここもウィティカーは左に回りつつ崩して離れると、左サイドキックで関節を狙う。そして右ハイから右ストレートを決めたウィティカーが、前蹴りで突き離す。ヴェットーリのジャブ、ワンツーは届かない。ならばと左ミドルを蹴るが、ウィティカーが詰めて潰す。逆にガードの上から右ハイを蹴ったウィティカーは、右ストレート&右ハイを攻撃を続ける。ヴェットーリは右ローを入れるが、パンチがほぼ当たらず右ハイで上半身をのけ反らされる。ウィティカーの左右のフェイクに反応するヴェットーリが右を被弾。そして関節をサイドキックで蹴られる。ウィティカーの動きを見過ぎて、自分の動きができないヴェットーリがまた右を打たれて厳しい5分が終わった。

最終回、リスクをおかしてジャブを伸ばせという指示を受けたヴェットーリは、そのジャブに右を合わせされる。前蹴り、サイドキックを織り交ぜ、距離を支配して殴るウィティカーは、近い距離でもヘッドムーブで攻撃をかわす。そしてガードの上からの右ハイを効かせると、右で追い打ちをかけ、ダックにも右を蹴っていく。さらにジャブに右を当てたウィティカーは左ロー、踏み込んで右ストレートをヒットする。ヴェットーリはシングルレッグでドライブ、ケージにウィティカーを押し込むが、直ぐに離れたウィティカーが右を当てる。と残り1分、ダブルレッグを決めたウィティカーはすぐに離れてヴェットーリの立ち上がり際にパンチを打ち込む。完全にファイトを掌握したウィティカーは右ハイを連続で繰り出し、試合を締めた。

ほぼほぼヴェットーリの攻撃を完封したウィティカーは、3-0で完勝し「こういう結果だけど、ヴェットーリのパンチは凄くハードだった。チャンピオンを含めても、僕がこの階級で一番危険な攻撃を持っている」と話した。


The post 【UFN209】ほぼノーヒットノーラン、ロバート・ウィティカーがヴェットーリから完封勝利 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Brave CF MMA MMAPLANET o UAEW UFC UFN209   アレッシオ・デキリコ ウィリアム・ゴミス エッガー キック クリスチャン・キニョネス シャルル・ジョーダン シリル・ガンヌ ステファニー・エッガー タイ・ツイバサ ダスティン・ストーツフス ナサニエル・ウッド ナスラ・ハクパレス フェレス・ジアム ブノワ・サンドニ マーヴィン・ヴェットーリ ヤルノ・エレンズ ロバート・ウィティカー

【UFN209】計量終了 初のフランス大会で知る──欧州の今。ゴミス×エレンズの仏蘭初陣対決に要注目

【写真】フェイスオフからもフレンチ・ナックモエ×ダッチ・キックボクサー的に見えるゴミス×エレンスだ(C)Zuffa/UFC

3日(土・現地時間)、フランスは花の都パリのアコー・アリーナで開催されるUFN209:UFN on ESPN+67「Gane vs Tuivasal」の計量が、2日(金・同)に行われた。

2020年1月からMMAが解禁されたフランスで、ついにUFCが大会を開く。メジャーでは2020年10月、そして今年の5月にアコー・アリーナよりも、ベルシーの名が馴染む同アリーナで大会を成功させている。

満を持してのUFCのフランス進出、そのメインは暫定ながらヘビー級タイトルコンテンダーであるフランス人ファイター=シリル・ガンヌが5試合連続KO勝ちのタイ・ツイバサを迎え撃つ。


ヘッドラインを筆頭にフランス勢は5人が出場する今大会、全12試合で北南米からの遠征組は7人、豪州から2名と欧州勢中心のカード編成となっている。

ヨーロッパ中心といっても英国&アイルランドからはナサニエル・ウッドのみの参戦で、ユーロUFCの豊かな人材が実感させられるパリ大会だ。

そんななか注目したいのは、フェザー級のフランス✖オランダ対決=ウィリアム・ゴミス×ヤルノ・エレンズ──メインカードに組み込まれた、デビュー戦同士のマッチアップだ。

ジャグアー=ジャガーの異名を持つゴミスは戦績10勝2敗、本来はベルシーから10キロ、パリ15区にあるパレ・デ・スポール内ドーム・ドゥ・パリで2日に開かれたアレスFCに出場予定だったファイター。

アレスFCは2019年12月にアフリカ・セネガルで活動を始め、コロナの時代となるとベルギー大会が2度キャンセルされ、昨年12月からパリで定期開催されているMMAイベントだ。MMA解禁後のフランスで、母国ファイターだけでなく国際戦を組み、同国のMMAファイターの強化を大いに後押ししている。

母国にイベントがなかった時代、パウンド禁止の100% Fightから英国や中東をステップアップの地に定めていたゴミスは、結果的にアレスFCからUFCとの契約を勝ち取った。

対するキック王国オランダのエレンズは、キャリア13勝3敗1分。最近ではLevels Fight Leagueが奮闘しているもののキック王国が故に世界標準のMMA大会がなかなか根付かない母国でなく、ドイツから彼もまたUAEWと中東を目指し、最後はBRAVE CFのドイツ大会からステップアップを果たした。

ゴミスはムエタイ基調で、相手の攻撃を良く見る目を持っている。攻撃を見切ってからの攻撃手段は打撃だけでなく、ムエタイ流クリンチ&バック奪取、そしてダブルレッグというMMA流にアレンジした動きを見せる。

対してエレンズは、ザッツ・キックボクサー。振り下ろすロー、奥手でも果敢にボディストレートを打ち、前に出てきた相手にはMMAでも常套手段となった右アッパーを突き上げる。組みに関しても、オランダ人ファイターらしく柔道の投げ技を駆使し、柔術的な寝技も駆使している。

組みに関しては互いに攻めの姿勢を持つ両者だが、倒してから仕留めるという部分ではゴミスは削ってスタンド、エレンズはサブミッションで仕留める傾向が強く、そのファイト・アイデンティティは違ってくる。

そんな点も含め、ヨーロッパ──西ヨーロッパ大陸の今を知ることができるゴミス×エレンズの顔合わせといえよう。

■視聴方法(予定)
9月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN209計量結果

<ヘビー/5分5R>
シリル・ガンヌ: 247ポンド(112.03キロ)
タイ・ツイバサ: 266ポンド(120.65キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロバート・ウィティカー: 186ポンド(84.37キロ)
マーヴィン・ヴェットーリ: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
アレッシオ・デキリコ: 186ポンド(84.37キロ)
ロマン・コピロフ: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス: 155ポンド(70.31キロ)
ジョン・マクデッシ: 154.5ポンド(70.08キロ)

<フェザー級/5分3R>
ウィリアム・ゴミス: 146ポンド(66.22キロ)
ヤルノ・エレンズ: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ナサニエル・ウッド: 146ポンド(66.22キロ)

<ミドル級/5分3R>
ダスティン・ストーツフス: 186ポンド(84.37キロ)
アブスピアン・マゴメドフ: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
フェレス・ジアム: 156ポンド(70.76キロ)
ミハウ・フィグラック: 156ポンド(70.76キロ)

<ミドル級/5分3R>
ナソーディン・イマボフ: 186ポンド(84.37キロ)
ジョアキン・バックリー: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
ブノワ・サンドニ: 156ポンド(70.76キロ)
ガブリエル・ミランダ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<バンタム級/5分3R>
カリド・タハ: 135ポンド(61.24キロ)
クリスチャン・キニョネス: 136ポンド(61.69キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
アイリン・ペレス: 144.5ポンド(65.54キロ)
ステファニー・エッガー: 145ポンド(65.77キロ)

The post 【UFN209】計量終了 初のフランス大会で知る──欧州の今。ゴミス×エレンズの仏蘭初陣対決に要注目 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AJ・ドブソン Column MMA MMAPLANET UFC UFC271   アレキサンダー・ヘルナンデス イスラエル・アデサニャ ウィリアム・ナイト カイラー・フィリップス カーロス・アルバーグ ケイシー・オニール ジェレマイア・ウェルス ジャレッド・キャノニア セルゲイ・モロゾフ タイ・ツイバサ デリック・ルイス デレック・ブルンソン ナスラ・ハクパレス ファビオ・チェラント ヘナト・モイカノ ボビー・グリーン マナ・マルチネス ロクサン・モダフェリ ロニー・ローレンス ロバート・ウィティカー

【UFC271】試合結果 オセアニア・ナイト。アデサニャ、王座防衛。ロクサン・モダフェリ、爽やか幕引き

【写真】上下に蹴りを散らしたチャンピオン。ウィティカーは組んでテイクダウン、バック奪取と攻める姿勢を取り続けた(C)Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターでUFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」が開催され、メインでイスラエル・アデサニャがロバート・ウィティカーを下しUFC世界ミドル級王座の5度目の防衛に成功した。

コ・メインではタイ・ツイバサがデレック・ルイスをエルボーで倒しTKO勝ちを収めている。メインはニュージーランド×豪州、ツイバサも豪州人ファイターで、今大会では他にカーロス・アルバーグ&ブラッド・ダイアモンドがニュージーランド、ジェイコブ・マルクーンが豪州でオセニア・ナイトの様相を呈していた。

そのなかでカイラー・フィリップス、ドゥグラス・アンドレージ、よもやKO負けの危機を最終回に迎えたロニー・ローレンスとバンタム級の勝者がそれぞれインパクトを残してる。

また現役ラストファイトを迎えたロクサン・モダフェリは、手数&精度ともにケイシー・オニールに圧倒された序盤から、宣言通りの忍術・根性ファイトで一歩も引かず最終ラウンドを取る内容でスプリット判定負け──すがすがしい表情でケージを下りた。

ファイト・オブ・ザ・ナイト=ドゥグラス・アンドレージ×セルゲイ・モロゾフ
パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト=タイ・ツイバサジャレッド・キャノニア

UFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」
<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
○イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)5R
判定
詳細はコチラ
×ロバート・ウィティカー(豪州)
<ヘビー級/5分3R>
○タイ・ツイバサ(豪州)2R1分40秒
KO
詳細はコチラ
×デリック・ルイス(米国)
<ミドル級/5分3R>
○ジャレッド・キャノニア(米国)2R4分29秒
TKO
詳細はコチラ
×デレック・ブルンソン(米国)
<ライト級/5分3R>
○ヘナト・モイカノ(ブラジル)2R1分23秒
RNC
詳細はコチラ
×アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)
<ライト級/5分3R>
○ボビー・グリーン(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
<ヘビー級/5分3R>
○アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)3R
判定
×ジャレッド・ヴァンデラ(米国)
<女子フライ級/5分3R>
○ケイシー・オニール(英国)3R
判定
詳細はコチラ
×ロクサン・モダフェリ(米国)
<バンタム級/5分3R>
○カイラー・フィリップス(米国)3R1分48秒
腕ひしぎ腕固め
詳細はコチラ
×マルセロ・ロホ(アルゼンチン)
<ライトヘビー級/5分3R>
○カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)3R
判定
詳細はコチラ
×ファビオ・チェラント(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ロニー・ローレンス(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×マナ・マルチネス(米国)
<ミドル級/5分3R>
○ジェイコブ・マルクーン(豪州)3R
判定
×AJ・ドブソン(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)3R
判定
詳細はコチラ
×セルゲイ・モロゾフ(カザフスタン)
<バンタム級/5分3R>
○ジェレマイア・ウェルス(米国)1R4分38秒
RNC
×ブラッド・ダイアモンド(ニュージーランド)
<218ポンド契約/5分3R>
○マキシム・グリシン(ロシア)3R
判定
×ウィリアム・ナイト(米国)
The post 【UFC271】試合結果 オセアニア・ナイト。アデサニャ、王座防衛。ロクサン・モダフェリ、爽やか幕引き first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET UFC UFC271 イスラエル・アデサニャ キック ロバート・ウィティカー

【UFC271】アデサニャが左右ローで優位に。ウィティカーのTDを凌ぎ世界ミドル級王座を防衛

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.49-46.48-47.48-47.
ロバート・ウィティカー(豪州)

アデサニャがスイッチしながら左ジャブと左ローで距離を測る。ウィティカーはアデサニャのヒザへ左サイドキックを放った。次第にアデサニャが距離を詰めていく。両者の左ジャブが同時にヒット、アデサニャは左ハイから前蹴りに繋げる。ケージを背負ったウィティカーが中央に押し戻すが、アデサニャが左右のローでペースを握る。アデサニャの右ローでウィティカーがバランスを崩すように。
アデサニャの左ハイをかわしたウィティカーが前に出るも、バックステップでかわす。

アデサニャの左ジャブをもらったウィティカーがダウン。立ち上がったウィティカーをアデサニャは深追いしない。ウィティカーはテイクダウンを狙うが、アデサニャはスプロールし、右ローを当てる。残り30秒でウィティカーがダブルレッグを狙ったが、アデサニャは難なくスプロールし、ラウンド終了まで自分の距離を保った。

2R、アデサニャが前に出る。対するウィティカーもパンチを右ハイを繰り出すも、アデサニャはスウェーでかわし、またも右ローを当てる。左ジャブで距離を保ち、ウィティカーが前に出てくるとスウェーでかわすアデサニャ。左ヒジのフェイントを見せると、ウィティカーも下がる。ウィティカーの前進に、右アッパーをカウンターで合わせたアデサニャ。反対にウィティカーが足を使うようになり、アデサニャが左ジャブを追いかけた。しかしラウンド3分すぎ、ウィティカーがダブルレッグでアデサニャに尻もちを着かせた。

立ち上がるアデサニャ。ウィティカーは両腕を差し上げてアデサニャをケージに押し込む。一瞬、ダブルレッグに切り替えるかと思われたが、アデサニャもディフェンスしてケージから離れた。ケージ中央で見合う両者、アデサニャの左ローが当たる。相手の左ハイをブロックしたウィティカーだったが、続く左ミドルを受けてしまう。しかいSウィティカーも左のカーフキックをヒット。サウスポーにスイッチしたアデサニャは左ハイからオーソドックスへ。ウィティカーの左ジャブ、アデサニャの左ローが当たり、互いに探り合うなかでラウンド終了のホーンがなった。

3R、ウィティカーが左のサイドキック、左ローで中に入ろうと試みるも、アデサニャの懐が深い。ウィティカーの左ジャブをかわしたアデサニャがローを当てる。ウィティカーの左ジャブに、下がりながら左ハイを返すアデサニャ。しかしウィティカーも左ジャブをクリーンヒットさせる。するとアデサニャが距離を詰めてくるが、ウィティカーも左ジャブで下がらせる。ラウンド中盤、ウィティカーがダブルレッグへ。これをスプロールしたアデサニャがガブりながらヒザ蹴りを狙うと、ウィティカーは離れた。

残り2分を切ったところで、アデサニャの左ハイをキャッチしたウィティカーが、そのままグラウンドに持ち込む。立ち上がるアデサニャのバックに回り、ケージへ押し込んでいくウィティカー。しかしアデサニャが離れ、ウィティカーにプレッシャーをかけていく。アデサニャの右ローをもらったウィティカーの足が流れる。ウィティカーの左ジャブに右フックを返したアデサニャが、ウィティカーにケージを背負わせてラウンドを終えた。

4R、プレッシャーをかけてくるアデサニャに対し、左ジャブから左フックを当てたウィティカー。アデサニャは距離を取りながら右ローを当てる。ウィティカーは距離が近くなると首相撲に捉えたが、すぐにアデサニャが離れた。両者がスタンドで見合う中、一瞬の隙をついてウィティカーがダブルレッグでアデサニャに尻もちを着かせた。立ち上がるアデサニャのバックに飛び乗るウィティカーだったが、アデサニャはケージ際で切り返して距離を取った。

打撃戦では圧を強めるアデサニャ。ウィティカーはケージを背にしながらサークリングする。ウィティカーの左ジャブがヒット、しかしアデサニャの左インローでウィティカーの足も止まる。ウィティカーの左ジャブ×アデサニャのロー、という展開の中、ウィティカーのテイクダウンを切ったアデサニャが右ローを当てて、さらに前に出る。またもケージを背にする形となるウィティカーだが、左ジャブは当てている。アデサニャが前に出てくると組み付いたウィティカーが、左腕を差し上げてケージに押し込んだ。ラウンド残り10秒、アデサニャの左ミドルに右フックを合わせたウィティカー。これをかわしたアデサニャが左ハイを返していった。

最終回、ウィティカーの左ジャブにアデサニャが右を被せた。ウィティカーはセコンドの指示通り、左ジャブで攻める。カウンターで左ジャブをもらったアデサニャもバランスを崩したが、すぐに立て直してプレッシャーをかけていく。相手にケージを背負わせ、左ミドルを放つアデサニャ。ウィティカーはアデサニャの蹴りをかわして組み付こうと試みるが、アデサニャも離れる。しかしウィティカーが左ジャブで追いかけると、その拳がアデサニャの顔面を捉えた。続いてウィティカーがダブルレッグを狙うも、アデサニャはこれを防ぐ。

ウィティカーの右がクリーンヒットした。その際に伸ばしたアデサニャの手がアイポークとなったが、すぐに試合は再開。ウィティカーは足を使いながらダブルレッグを仕掛け、またもアデサニャに尻もちを着かせた。立ち上がるアデサニャのバックに回るウィティカー。アデサニャはウィティカーの右腕を抑える。シングルに切り替えたウィティカーを首相撲に捉えたアデサニャ、ここはウィティカーから離れた。打撃戦ではローを連打すアデサニャに対し、ウィティカーはテイクダウンを試みる。ダブルレッグから相手をケージに押し込むウィティカーへ、観客からブーイングが浴びせられる。ウィティカーがボディロックから引き倒しにかかるも、アデサニャが倒れずに試合を終えた。

試合終了直後、抱き合った両者。互いに手を上げ、ウィティカーは雄たけびを挙げる。
判定は3-0でアデサニャが制し、UFC世界ミドル級王座の4度目の防衛に成功した。

勝利したアデサニャは「彼が全力でやってくることは分かっていた。失うモノがないからね。俺がチャンピオンだ、来るなら来いと行っていた通りだよ。脚を狙って、彼はテイクダウンできなくなったんだ。次は6月だ」と語った。
対するウィティカーは「勝つのに十分な試合はした。それはそれ、これはこれ。ジャッジはこういう判断をした。ハッピーだよ。僕はベルトを取るために十分にやった」とコメントした。


The post 【UFC271】アデサニャが左右ローで優位に。ウィティカーのTDを凌ぎ世界ミドル級王座を防衛 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AJ・ドブソン MMA MMAPLANET ONE UFC UFC271   アレキサンダー・ヘルナンデス アレックス・ペレス イスラエル・アデサニャ ウィリアム・ナイト カイラー・フィリップス カーロス・アルバーグ ケイシー・オニール ジェレマイア・ウェルス ジャレッド・キャノニア セルゲイ・モロゾフ タイ・ツイバサ デリック・ルイス ナスラ・ハクパレス ファビオ・チェラント ヘナト・モイカノ ボビー・グリーン マナ・マルチネス ロクサン・モダフェリ ロニー・ローレンス ロバート・ウィティカー

【UFC271】計量終了 3度あることは、4度目もあった?! ペレス×シュネルが、またも流れる……

【写真】まさにトップ・オブ・トップ。貫禄のアデサニャとウィティカーだった (C)MMAPLANET

12日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで開催されるUFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」の計量が行われた。

メインが2年4カ月振の再戦、UFC世界ミドル級選手権試合=王者イスラエル・アデサニャ×ロバート・ウィティカーが組まれた今大会。

過去3度流れたフライ級のアレックス・ペレス×マット・シュネルの一戦は、ペレスが128ポンドで計量ミスしキャンセルに。3度あることは、4度あってしまった……。

また第1試合のライトヘビー級でマキシム・グリシンと戦うウィリアム・ナイトが13ポンド・オーバーも、キャッチウェイト戦での試合は実施されることになっている。


メインで戦う両者は。フェイスオフでしっかりと視線を交錯させ、握手をして離れる。「ファンとサポーターなくして、ここいることはできなかった。感謝している。信じてくれる皆に、明日は良い試合をするよ」と元王者ウィティカーがインタビューで話す。

対して、王者アデサニャはインタビュアーのジョン・アニクが「4度を防衛戦に向けて、最後に一言」と言われ、「5度目だね。もう話すことはないよ。彼は立てない。俺が勝つからだ」とコメントした。

引退試合となるロクサン・モダフェリのラスト・パブリック計量は、対戦相手のケイシー・オニールが強烈な戦意を眼に宿らせてフェイスオフでロクサンに詰め寄る。感傷に浸ることが許されない空気が漂っていた。

■視聴方法(予定)
2月13日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWライブ

■UFC271計量結果

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラエル・アデサニャ: 184ポンド(83.46キロ)
[挑戦者] ロバート・ウィティカー: 184ポンド(83.46キロ)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス: 266ポンド(120.65キロ)
タイ・ツイバサ: 265 ポンド(120.2キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・キャノニア: 185ポンド(83.91キロ)
デレック・ブルンソン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
アレキサンダー・ヘルナンデス: 156ポンド(70.76キロ)
ヘナト・モイカノ: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス: 156ポンド(70.76キロ)
ボビー・グリーン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレ・オルロフスキー: 246ポンド(111.58キロ)
ジャレッド・ヴァンデラ: 265 ポンド(120.2キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ロクサン・モダフェリ: 126ポンド(57.15キロ)
ケイシー・オニール: 125.5ポンド(56.92キロ)

<バンタム級/5分3R>
カイラー・フィリップス: 136ポンド(61.69キロ)
マルセロ・ロホ: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ: 204ポンド(92.53キロ)
ファビオ・チェラント: 206ポンド(93.44キロ)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス: 136ポンド(61.69キロ)
マナ・マルチネス: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジェイコブ・マルクーン: 186ポンド(84.37キロ)
AJ・ドブソン: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
ドゥグラス・アンドレージ: 136ポンド(61.69キロ)
セルゲイ・モロゾフ: 135ポンド(61.24キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェレマイア・ウェルス: 170.5ポンド(77.34キロ)
マイク・マザサ: 170ポンド(77.11キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 218ポンド(98.88キロ)
マキシム・グリシン: 206ポンド(93.44キロ)

The post 【UFC271】計量終了 3度あることは、4度目もあった?! ペレス×シュネルが、またも流れる…… first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Report UFC UFC ESPN22 ケルヴィン・ガステラム ブログ ロバート・ウィティカー

【UFC ESPN22】ガステラムの心の内まで見透かしたウィティカーが多彩すぎるMMAを展開、完全勝利

<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウィティカー(豪州)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
ケルヴィン・ガステラム(米国)

サイドキックを繰り出すウィティカーが右ロー、ガステラムのステップインに右を当てる。ガステラムはローを入れたが、ウィティカーが右ストレートとジャブ、さらに左フックを当て、ジャブ&左フックというダブルを見せる。ガステラムも前に出てパンチを振るうが、ワンツーで距離を詰めた右ハイがガステラムを襲う。

パンチに目が行き、蹴りが見えていないガステラムはもう一度ハイを蹴られそうになり、残り半分で組まれてテイクダウンを許してしまう。パウンドを落とし、足を一本抜いたウィティカーがエルボーを入れ、冷静に試合をリードする。ガステラムはロックダウンを取っており、背中をつけて戦うということか。それでも殴られ背中を見せたガステラムは、ウィティカーが組みを続けなかったことで自由になるが、直ぐに時間を迎えた。

2R、ウィティカーが右ロー、ガステラムは左を振るって前に出る。と、シングルに出たガステラムだがウィティカーが即反応して離れ、続く前進には下がりながら左を狙う。前に出て右ジャブを当てることもあるガステラムは、目的を果たすよりもジャブを受けることが多い。そして力が入って前に出るや、ウィティカーが組んでボディロックテイクダウンを見事なタイミングで決める。

スクランブルで組みに拘らないのは初回と同じで、離れたウィティカーが右ハイを蹴っていく。シングルのフェイクに続き、ワンツーで前に出たガステラムは右ハイをブロックした直後に左フックを被弾する。左に回りながら、ローに左を当てたウィティカーは、色々な角度で打撃を入れていく。ジャブを当てられ、距離を詰めることができないガステラムは終盤にクリンチに持ち込むも、ウィティカーは体を入れ替え余裕の対応を見せた。

3R、右三日月を入れたウィティカーが鋭い右カーフローを蹴る。ワンツーからスリーで左を当てたガステラムだが、続くローが急所に入り試合が中断する。すぐに再開され、右ハイを蹴ったウィティカーは左を被弾して、間合を取り直す。蹴りが急所に入ったが、あの踏み込みとパンチの回転があればウィティカーを攻略でいるか。

しかし、あの動きを持続することも難しく、結局はウィティカーの距離になり踏み込みが届かくなくなっている。ウィティカーはステップインに右を合わせ、右ミドルに続き左ストレートを当てる。さらに左フックをテンプルに打ち込むなど、多彩な攻撃が続く。

その後も見事なタイミングで左ジャブを当て、右ジャブを被弾しても直後に右を当て返し、蹴りを上下に散らせる。さらに蹴り足を掴み、ニータップのようにパンチを繰り出して尻もちをつかせたウィティカーが、ワンツーを当てラウンド終了を迎えた。

4R、的確な攻撃と適度の省エネファイトを見せるウィティカーは、ダーティボクシングの直後に左ジャブを当て、ワンツーをブロック。近い距離でのシングルにも反応したウィティカーは、ガステラムに付け入る隙を与えない。全ての攻撃が関連しているウィティカーを前にすると、ガステラムの攻撃は余りにも単調だ。

ついには踏み込んでショートアッパーまで繰り出すようになったウィティカーは、とにかく前に出るしか打撃できないガステラムに攻撃を積み重ねていく。そのガステラムもステップジャブをヒットさせるも、あとが続かない。ローの次はニータップ、離れて右エルボーを狙うウィティカー。ここでガステラムがシングルに取り、尻もちをつかせる。すぐにスタンドに戻ったウィティカーは、間合を完全にコントロールし最後もステップインにアッパーを当ててラウンドを締めた。

最終回になると、いよいよ逆転を掛け前に出るしかないガステラムだが、ウィティカーは組んでクリンチ戦に持ち込み時間を使う。ガステラムの右ジャブを届かず、逆に右を被弾。ウィティカーの多彩な攻撃は、打たれる覚悟の上で成り立っている。よってパンチを被弾しても、怯むこともリズムが狂うこともなく距離さえ修正すれば、再び自分のペースで戦えるようになる。

中盤にウィティカーは前蹴りを顔面に届かせ、まだ引き出しを持っていることを見せつけると、さっとシングルレッグでテイクダウンを奪う。既にガステラムの心の動きを察知して戦いを進めるウィティカー。グラウンドのトランジッションからスクランブルまでガステラムを掌の上で転がし、バックとトップを行き来する。最後はガステラムにクローズドガードを取らせ、これ以上ないドミネイトを見せたウィティカーがフルマークの判定勝ちした。


The post 【UFC ESPN22】ガステラムの心の内まで見透かしたウィティカーが多彩すぎるMMAを展開、完全勝利 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
News UFC UFC ESPN22 ケルヴィン・ガステラム ジャスティーン・キッシュ トレイシー・コーテズ ブログ ロバート・ウィティカー

【UFC ESPN22】計量終了 女子バンタム級のザラ・フェアンがフェザー級より重くヌネス戦が中止

【写真】この身長差、リーチ差は5センチだがガステラムが肩幅が広く、腕の長さはもっと差があるだろう (C)Zuffa/UFC

16日(金・現地時間)、17日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN22「Whittaker vs Gastelum」の計量が行われた。

第2試合の女子バンタム級でジョシアニ・ヌネスと対戦予定だったザラ・フェアンが 147ポンドとフェザー級より体重が重く、当然のように試合は中止に。フェアンはフェザー級で連続フィニッシュ負けをしており、起死回生のバンタム級転向で大チョンボを犯したことで、リリースされる可能性すら出てきそうだ。


さらに女子フライ級のトレイシー・コーテズも126.5ポンドと1ポンド・オーバー規約から0.5ポンド重く、ファイトマネーの20パーセントを没収されて、キャッチウェイトでジャスティーン・キッシュと戦うことに。

女子3試合中2試合で計量オーバーが見られた今大会のメインは元UFC世界ミドル級王者ロバート・ウィティカーと、ケルヴィン・ガステラムの一戦だ。過去に対戦経験がないのが不思議なほど、ミドル級でトップを張ってきた両者。ウィティカーは王座転落後は渋い試合で2連勝中、対してガステラムは前回のイアン・ハイニッシュ戦こそ勝利収めているが、それ以前は3連敗と苦しい時を過ごした。

サウスポーで出だしが分かりづらいパンチを得意としていたがガステラムだが、その後のテイクダウンという流れがあることで的を捉えていたパンチが、最近は不発だ。テイクダウン防御の上達と倒されてもスクランブルという流れにより、惑わさない相手が増えてきたことで、上背とリーチのなさが彼を苦境に追い込んでいる。

距離感とタイミングに置いて、今もトップレベルにあるウィティカーを相手に、何が違う手があるのかが気になるガステラムだ。

■視聴方法(予定)
4月12日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFC ESPN22計量結果

<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウィティカー: 185.5ポンド(84.14キロ)
ケルヴィン・ガステラム: 185ポンド(83.91キロ)

<ライト級/5分3R>
ドラッカー・クローズ: 156ポンド(70.76キロ)
ジャレミー・スティーブンス: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー: 250.5ポンド(113.62キロ)
チェイス・シャーマン: 251ポンド(113.85キロ)

<ミドル級/5分3R>
アブドゥル・ラザク: 185.5ポンド(84.14キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
ルイス・ペーニャ: 155ポンド(70.31キロ)
アレックス・ムニョス: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子フライ級/5分3R>
トレイシー・コーテズ: 126.5ポンド(57.37キロ)
ジャスティーン・キッシュ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ: 264 ポンド(119.74キロ)
フアン・エスピーノ: 257ポンド(116.57キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・ペネ: 116ポンド(52.62キロ)
ルピタ・ゴディネス: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
バルトス・ファビンスキ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジェラルド・マーシャート: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート: 156ポンド(70.76キロ)
ダコタ・ブッシュ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ザラ・フェアン: 147ポンド(66.67キロ)
ジョシアニ・ヌネス: 136ポンド(61.69キロ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレイブリー: 135.5ポンド(61.46キロ)
アンソニー・バーチャク: 135.5ポンド(61.46キロ)

The post 【UFC ESPN22】計量終了 女子バンタム級のザラ・フェアンがフェザー級より重くヌネス戦が中止 first appeared on MMAPLANET.