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【UFN180】強かった武芸百般クタテラデス。ガムロとの好勝負にスプリット判定勝ちも「ガムロの試合」

<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
マテウス・ガムロ(ポーランド)

右ミドルハイを蹴ったクタテラデス、ガムロはサウスポーにスイッチする。クタテラデス重い右ローを入れ、直後にガムロがローシングルでテイクダウンを奪う。ラバーを潰し、担ぎパスからハーフを取ったガムロがエルボー&鉄槌を落とす。ガムロに対しクタテラデスがヒールを狙う。ガムロも50/50からヒールを仕掛けると、クタテラデスが体を捻って足を抜きスタンドへ戻る。

クタテラデスはここでも右ミドルを入れ、ガムロが左ジャブを返す。パンチを見せてのシングルレッグを切ったクタテラデスは、右ミドル、左ローと勢いのある蹴りを続ける。左フックから強烈な右ローを蹴られたガムロの体が揺れる。ガムロはシングルへ行き、切ったクタテラデスが反則に見えた顔面への蹴りを見舞う。構わず試合を続けたガムロにミドルを入れるクタテラデスが初回を取った。

2R、サウスポーで右ハイを狙ったガムロに対し、クタテラデスが左オーバーハンドを打ち込みダウンを奪う。直ぐに立ち上がったガムロはワンツーを狙うも、下がってかわしたクタテラデスがカカト落としから、後ろ回し蹴りを繰り出す。さらにガムロの前進に右を合わせ、ハイを狙う。ガムロはシングルで組みつくが、自ら離れ打撃戦が続く。右フックを入れたガムロ、ここで空振りになるがクタテラデスが得意の形の右ハイを見せる。

クタテラデスの右ローをカットしたガムロが左ジャブを当て、クタテラデスは左アッパーへ。直後のシングルレッグで倒されるも、クタテラデスは即バタフライスイープでスクランブルに持ち込みスタンドに戻る。オーソのガムロに右を当て、ローにつないだクタテラデスは右ミドル、右ハイを矢継ぎ早に繰り出す。劣性のガムロは蹴り足を掴んでテイクダウをついに決める。ハーフで抑えパンチを入れるガムロに対し、クタテラデスはオモプラッタへ。足を組ませず潰したガムロはトップをキープする。

ラバー&エルボーのクタテラデス、ガムロは上体を上げたパウンドを落とす。ここでスペースができスタンドに戻ったクタテラデスに対し、シングルを切られたガムロは、がぶってスナップダウンももう1度寝技に持ち込むことはできなかった。

最終回、オーソのガムロは右ローに右を合わせる。ダブルをスプロールしたクタテラデスに対し、ガムロはバックを許さず小手投げから前転しての足関狙いにも対応して離れる。右アッパーで前に出たクタテラデスが、打ち終わりでスイッチも見せる。やや疲れたようにも感じられるクタテラデスに、ガムロが右ハイ後にワンツーを伸ばす。右クロスを打ち返したクタテラデスはダブルレッグを許し、ここは背中をつかされる。ボディロックに取ったクタテラデスは投げを潰してバックへ。ガムロはボディロック&小外掛けでテイクダウンを決める。

クタテラデスはここも立ちあがり、ガムロは離れ際のハイキック。間合いを取り直すと、クタテラデスが跳びヒザ、右ミドルを蹴る。ガムロのアッパーは届かず、クタテラデスが左フック。直後のシングルは尻もちをついた状態で、すぐに立ち上がったクタテラデスが右を打ち込む。ガムロの前蹴りがクタテラデスの顔面を捕え、右フックにダブルレッグを決める。オモプラッタを防ぎ、パス狙いのガムロは足を戻すクタテラデスにパウンドを入れタイムアップに。

ノンストップで打撃、組み、寝技の攻防を見せた両者──初回と2Rはクタテラデス、最終回はガムロかと思われるが、ジャッジはどう判断するか。結果、ジャッジはクタテラデスを支持し、ガムロは茫然と空を見つめた。

「これは僕の試合じゃない。全くダメだ、どれだけテイクダウンを奪われたか。練習してきたことが何一つだせなかった。正直に言うけど、勝てたけど、これはハッピーじゃない。ガムロに言ったように、この試合は彼の試合だ」。好勝負を競り勝ったにも関わらす勝者はこのように試合を振り返った。


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【UFN180】計量終了 オルテガ✖コリアンゾンビの前に、見逃せないマテウス・ガムロのUFCデビュー戦

【写真】マスク姿ではほとんど分からないが、左がガムロで右がクタテラデス(C) Zuffa/UFC

16日(金・現地時間)、18日(日・現地時間)にUAEはアブダビのヤス島=UFC Fight Island で開催されるUFN180:UFN on ESPN+38「Ortega vs Korean Zombie」の計量が行われた。

メインでブライアン・オルテガ✖ジョン・チャンソンのフェザー級戦が組まれた今大会、プレリミメインでマテウス・ガムロがUFC初陣を迎える。Bellator世界ライト級王者マイケル・チャンドラーのUFC参戦は大きな話題になったが、コア・ファンにとってはガムロのオクタゴン挑戦も非常に注目されている。


デビュー以来のMMA戦績は17勝0敗、これはカビブ・ヌルマゴメドフの28連勝、ヤースラフ・アモソフの24連勝、イスラエル・アデサニャとクセイン・アスカボフの20連勝に続き、バレンティ・ベニシェフと並び世界5位タイの無敗の連勝記録だ。

2012年のプロMMAデビューから4戦目から東欧ナンバーワンMMAプロモーション=KSWを主戦場にし、2016年には後のRoad FCライト級$100万トーナメントを制したマンスール・ベルナウイを破りライト級王座を獲得すると、今年の8月までに5度目の防衛に成功していた。この間に2018年12月にはクレベル・コイケを下し、フェザー級チャンピオンになっており、2冠王に君臨しているミスターKSWだ。

ガムロはADCCに出場経験があり、当時のKSWウェルター級ボリス・マンコフスキーとのグラップリングマッチでドローになるなど、下地がしっかりとしている組技師だ。KSWがスクランブルゲームよりも、テイクダウン後は上と下で寝技を展開するというスタイルが主流だったこともあり、ガムロも背中をつけての寝技や足関節で活躍を続けた。

とはいえグラップラーといってもガムロは、荒々しく喧嘩上等の一面も持ち続けてきた。スタンドでの粗い打撃の応酬にも応じ、その打撃がATTでトレーニングをするようになり急激に進化。テイクダウンを切り、寝技に重点の置くことがないスタイルに変わり、ノーマン・パークとの因縁もほぼ打撃戦で決着をつけている。

上記にあるように8月のKSW45でマリアン・ジュコフスキを下しライト級王座防衛に成功するとKSWとの契約を終え、ガムロはUFCを次なる戦場に選んだ。下になることを厭わないフットロッカーからキックボクシング&スクランブルの北米MMAによってきたガムロだが、王道スタイルの猛者が集うUFCだからこそ、以前のような組技師の一面──しかも、強化されたグラップラーとしての技量が、世界の最高峰で生き残るには欠かせないはずだ。

今回はマゴメド・ムスタファエフと対戦予定だったが、同じくUFCデビュー戦となるグラム・クタテラデスに変更された。Brave CFからステップアップとなるクタテラデスは、ジョージア生まれでスウェーデン在住のファイターだ。

古流柔術、極真空手、ムエタイをベースにレスリングやサンボなど──本人がいうのは600戦以上の実戦経験を持つ。MMAは11勝2敗で6つのKO勝ちを数えており、前蹴り、近距離での上段回し蹴りは確実にフルコンタクトの流れをくんでいる。上段回り蹴りから後ろ回し蹴りというコンビネーションも注意が必要だが、パンチでも接近戦の距離でハイキックを使いこなすので、その前後のパンチにはよりガムロもより警戒が必要になるだろう。

ポーランドの現代MMAに目覚めたグラップラーと、バイキングの異名を持つロシアン武芸百般のマッチアップ、非常に楽しみだ。

またオープニングマッチには8月に予定されていたUFC初戦をコロナウィルス陽性で欠場を余儀なくされた世田谷育ちのフィリピン人ファイター=マーク・ストリーグルが、サイド・ヌルマゴメドフという超難敵と対峙する。

アジア・太平洋のMMAを追ってきたファンには見逃せない試合といえるだろう。

■視聴方法(予定)
10月18日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS

■UFN179対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ブライアン・オルテガ: 146ポンド(66.22キロ)
ジョン・チャンソン: 146ポンド(66.22キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジェシカ・アンドレジ: 126ポンド(57.15キロ)
ケイトリン・チューケイギアン: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
モデスタス・ブカウスカス: 206ポンド(93.44キロ)
ジミー・クルート: 206ポンド(93.44キロ)

<ウェルター級/5分3R>
クラウジオ・シウバ: 171ポンド(77.56キロ)
ジェイムス・クラウス: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
トーマス・アルメイダ: 146ポンド(66.22キロ)
ジョナサン・マルチネス: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
マテウス・ガムロ: 156ポンド(70.76キロ)
グラム・クタテラデス: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ジリアン・ロバートソン: 125.5ポンド(56.92キロ)
ポリアナ・ボテーリョ: 125ポンド(56.7キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185ポンド(83.91キロ)
ジョン・フィリップス: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
フェレス・ジアム: 156ポンド(70.76キロ)
ジェイミー・マラーキー: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カジムラッド・アンデグロフ: 206ポンド(93.44キロ)
マクシム・グリシン: 205.5ポンド(93.21キロ)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
マーク・ストリーグル: 136ポンド(61.69キロ)

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