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【UFC300】超高度な技術戦~残り10秒で殴り合い。ラスト1秒でホロウェイがゲイジーをKO。BMF王者に

<BMF選手権試合ライト級/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
Def.5R4分59秒by KO
ジャスティン・ゲイジー(米国)

ジョー・ローガンが「バイオレンスなだけでなく、もっとも技がある」と評した王者ゲイジーが、開始直後からやや近い距離で圧を掛ける。ジャブから左ミドルのホロウェイが、ゲイジーの右をかわす。右カーフを蹴ったゲイジーに対し、ホロウェイが構えを変えてフェイクからジャブを伸ばし、右ローへ。ステップインから左を届かせたホロウェイだが、右カーフで体が流れる。左リードを当てたホロウェイに対し、じっくりと構えたゲイジーは右アッパーを被弾して、直後に右を当てるが左を打たれる。ゲイジーは右カーフを蹴り、やや粗いワンツーを振るう。

ホロウェイは左ボディストレートを当て、右アッパーに続ける。しっかりとゲイジーの動きを見るホロウェイが、カーフをチェックする。それでも痛そうなホロウェイは、左ハイをガードすると右アッパーを放つ。そしてカーフをチェックしてワンツー、ゲイジーが右を思い切り振るう。飛び込みざまにスリップしたゲイジー、足下は滑りやすいか。と前蹴りを入れたホロウェイは、最後に思い切り前にでてきたゲイジーの腹にスピニングバックキック、頭を下げていためヒザが鼻に当たりカットを誘った。

2R、ホロウェイが左三角蹴り、ゲイジーが左ローを蹴る。右から左を振るったゲイジーだが、右ミドルを蹴られる。ガードの隙を見つけて、射抜くような攻撃を見せるホロウェイはカーフもしっかりとチェックしている。ゲイジーの右にエルボーを打とうとしたホロウェイだが、その前にアイポークがあり試合が中断する。1分ほどのインターバルで試合は再開、ここからも慎重な戦いが続く。ホロウェイが右ボディ、右ミドル蹴り、ワンツー。ゲイジーが右からの右カーフが決まった。と続くパンチの応酬で、再びアイポークがあり試合は2度目の中断に。

ここもすぐにリスタートとなり、両者の動きのギアが一段上がったか。ゲイジーが左リードフックから右を振るう。カーフで姿勢が乱れたホロウェイはオーソのまま左足を蹴られる。残り5秒、蹴りからワンツーをホロウェイが入れた。

3R、右ボディを殴ったホロウェイだが、右カーフを蹴られる。ゲイジーは前蹴り、ホロウェイが右ミドルハイを返す。さらにホロウェイが左ミドルを入れ、ゲイジーは右カーフを蹴っていく。前に出てくるゲイジーに左フックを被せるホロウェイの左足はいつまで持つのか。ゲイジーが左フックを当てるも、ホロウェイはワンツーからスピニングバックキック、さらに左ジャブでゲイジーが動きを止める。それでも右カーフを返したゲイジーだが、スピニングバックキックでまたも腹を蹴られる。

残り80秒、ゲイジー・チャントのベガスのファンだが、右を受けたゲイジーが顔をガードで覆う。そこからボディを放ったゲイジー。ホロウェイはゲイジーのステップバックのタイミングで踏み込んで、右を伸ばす。ホロウェイの距離で3Rが終わった。

チャンピオンシップラウンドの4R、ゲイジーがまず右前蹴りを蹴る。ホロウェイも右前蹴りを駆使し、右ボディへ。さらに左ハイを狙ったホロウェイだがワンツーを打たれる。テイクダウン狙いのフェイクを見せたゲイジーが、左を当てる。直後に右を打ち返したホロウェイ、ゲイジーが動きを止め左ジャブでも足が止まる。すぐに前に出てきたゲイジーが右カーフ、ワンツーをかわしたが自らも左を空振りする。

ゲイジーの空振りの後に右をヒットさせたホロウェイが、右ヒザをボディに突き刺す。カーフに左フックを合わせたホロウェイだが、右一発でダウンを喫する。立ち上がったホロウェイにラッシュをかけると思いきや、ここでも間合いを測ったゲイジーがジャブ。ボディを打ったホロウェイは、右をテンプル付近に被弾したが、ダメージはなかった。

最終回、ゲイジーがジャブを当てる。ボディから右も、ホロウェイがまたもスピニングバックキックを放つ。前に出るゲイジーに対し、回るホロウェイが右をヒット。さらにワンツーから右を当てると足がふらついたゲイジーがケージまで下がる。パンチのラッシュ、ヒザを入れたホロウェイは間合いを取り直して、スピニングバックキック。

ラフな打ち合いに持ち込ませないホロウェイが、またも右を当てる。ゲイジーが左を返すが、すぐにワンツーをホロウェイが放つ。残り90秒、左ボディを入れたホロウェイが関節蹴り、前に出てくるゲイジーにスピニングバックキクを放つ。ゲイジーは前に出て右オーバーハンドも腹を殴られる。距離、タイミングを考え、高度な打撃戦を繰り広げた両者。最後の10秒で足を止めての打ち合いになると、軸が乱れパンチが空を切るゲイジーに対し、ホロウェイがボディから右で顔面に打ち抜く。ゲイジーが頭から崩れ、タイムアップ1秒前のKO決着となった。

このまま判定でも勝利を手にしていたであろうホロウェイは、最後に打ち合いに応じKO勝ち。まさにBaddest Motherfucker、最高にヤバいヤツが、最高にイカした勝利を手にした。

「ゲイジーは本当のBMFだ。彼はこの試合で何も失っていない。エルマタドール(イリャ・トプリア)は逃げた。イスラムでも構わない。145ポンドでも155ポンドでもタイトルを賭けて戦う。俺はここにいるぞ。これが本当のBMFだ。この機会を与えてくれた皆、ダナに感謝している。俺は誰とでも戦う」とBMF王者が咆哮が館内に響き渡った。


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【UFC300】展望。ゲイジー×ホロウェイ、Baddest Motherfuckeを超越したBMFタイトル戦!!

【写真】両者とも156ポンドで計量を終えている。最高の駆け引きのあとで、最高の殴り合いに発展する可能性も?? (C)Zuffa/UFC

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催される。プレリミ含めて全試合がメインイベント級と呼べるスーパー・メガ・ヒストリカルショーで、UFC認定の非公式タイトル=BMF(Baddest Motherfucker=最高にヤバい奴)現王者であるジャスティン・ゲイジーにマックス・ホロウェイが挑む一戦もラインナップされている。
Text by Isamu Horiuchi

もともとこのBMFタイトルが創設されたのは、2019年11月のネイト・ディアズ×ホルヘ・マスヴィダル戦だ。その3カ月前のアンソニー・ペティス戦に勝利したネイトが「俺は真のBaddest Motherfuckerの座を賭けてマスヴィダルと戦いてぇんだ。ただ相手を抑え込んでルール上の勝利を狙うような連中じゃなくな」と発言。この言葉にダナ・ホワイト代表も大いに乗り気となり、BMFの文字が大きく刻まれたベルトを本当に作成、両者による決定戦を敢行したのだった。


試合は1Rに右ハイでネイトの右目上をカットしたマスヴィダルが終始優勢に試合を進め、3R終了時にTKO勝利。元WWEスーパースターのザ・ロックことドウェイン・ジョンソンにBMFベルトを巻かれたのだった。

その後4年近く封印されていたBMF戦だが、初代王者のマスヴィダルが引退を表明した3カ月後の昨年7月、ゲイジー×ダスティン・ポイエーにて復活。ここでゲイジーが右ハイでポイエーを沈め2代目王座に輝いた。この勝利でイスラム・マカチェフの持つライト級王座の挑戦権を得たと思われたゲイジーだが、その話がなかなか具体化しないまま、今回元フェザー級王者のホロウェイを相手に史上初のBMF王座防衛戦に臨むこととなった。

挑戦者のホロウェイは、現在アーノルド・アレン戦とコリアンゾンビことジョン・チャンソン戦と2連勝中。ライト級のゲイジー同様、こちらもフェザー級タイトル挑戦に最も近いところにいると思われる選手だが、新王者イリャ・トプリアの都合や前王者アレックス・ヴォルカノフスキーとのダイレクトリマッチが優先されているせいか、なかなかタイトル戦の話が挙がらない。

そこで今回──ある意味正式のタイトルよりも世間的な注目は高いかもしれない──BMFタイトル戦に出陣を決めた。

現BMF王ゲイジーはこれまで25勝のうち20KO、実に80パーセントのKO率を誇る。名だたる強豪たちと対戦経験を持つ前ライト級王者シャーウス・オリヴェイラをして「自分が対戦した中で最もパンチ力があったのは断然ゲイジー」と言わしめるライト級屈指のハードヒッターだ。対する挑戦者ホロウェイは、これまでUFCの試合中に誰よりも数多く有効打を当てているとされるボリュームストライカー。(有効打かどうかの判断に厳密さはないと思われるが)昨年のアレン戦のライブ中継の途中で合計3000発ヒットという記録を達成したと伝えられ、2位に1000発以上の差をつけていると説明された。

そんな両者の「ヤバい奴決定戦」である以上、期待されているのがド派手な打撃戦であることは言うまでもない。実際にゲイジーはこの試合について「理想的には、KOして眠らせるよりも目をカットするとか、彼の腕が折れてしまうとか、何らかの形で歩けなくすることで試合が終わってくれる方がいいとは思う。でも実際に向こうはこっちをKOしようと向かってくるだろう。だからこっちも向こうがどうなろうが、完全に眠らせてしまおうがまったく良心の呵責は感じないよ」と彼流の静かな言い方で凄絶な展開を予告している。

対するホロウェイも「僕なりにBMFを一言で言い表すなら”violence(暴力)”だ。ゲイジーはバイオレントな男だ。この試合は暴力そのものとなる。最高だ。生きがいだ。考えるだけで満面の笑みが浮かんでしまうよ」と真っ向から打撃戦を挑む姿勢を見せている。

わざわざ階級上の超弩級のハードパンチャーとの殴り合いに嬉々として臨むホロウェイの精神性は、確かに常識を超越したBMFさ(ヤバさ)に溢れている。しかし、近年の両者の戦いぶりやMMAファイターとしての進化を考えた場合、この戦いで重要なのはBMFな要素のみではないと思われる。むしろBMFを超えたお互いの格闘家としての成熟度こそ、今回問われているのではないだろうか。

前回ポイエーを倒してBMF王座に就いたゲイジーだが、その勝因が本人の成熟ぶりにあったのは自他ともに認めるところだ。2018年4月にポイエーと対戦した際には、序盤から体を振って距離を詰めて殴りに行ったゲイジー。最後も強引に前に出たところにカウンターをもらってマットに沈んだ。以降この試合を教訓として忍耐強く戦う術を身に付け、5年を経た再戦となった前回のBMF戦ではまるで違う戦い方を見せた。

前に出てくるポイエーの打撃に柔らかく体を使って反応しては強烈なカウンターを何度も当て、最後もポイエーが近づいてきたところに右ストレートから右ハイ一閃。見事なコンビネーションをもってゲイジーは鮮烈なKO勝利を収めた。

2018年のポイエー戦と並んでゲイジーが「大きな教訓となった」と認めているのが2022年5月のシャーウス・オリヴェイラ戦だ。序盤からお互いに効かせ合う凄絶な展開となった1R。チャンスと見るや我を忘れて大振りの一発狙いを繰り出していったゲイジーは、逆にオリヴェイラの一撃を貰ってダウンし、チョークで仕留められてしまった。

その後ゲイジーは、次戦となる昨年3月のラファエル・フィジエフ戦でこの敗戦の学びを生かしてみせた。最終3R、やや動きの落ちたフィジエフに対してゲイジーは急くことなく強烈なジャブで出鼻をくじき続けてペースを握る。終了寸前、後のないフィジエフが勝負を掛けて振り回してきた左右のフックを見切ったゲイジーは、見事なカウンターのテイクダウンに成功。最後まで冷静さを保ち勝負どころを見極めての完勝だった。

昨年のフィジエフ戦とポイエーとの再戦でゲイジーが見せた冷静さと忍耐強さこそ、今回の対ホロウェイBMF戦の勝利に向けても、最重要視される。一発の威力より圧倒的な手数で勝負するホロウェイだが、相手が強引に前に出たところに放つカウンターには一撃必殺の威力が宿る。前戦にて手負いのコリアンゾンビが強引に詰めてきた時に巧みにバックステップして距離を作り、右オーバーハンドをスマッシュヒットして劇的なKO勝利を挙げたのは記憶に新しいところだ。

5年前、急遽のオファーを受けて短い準備期間で敢行したライト級戦(2019年4月、ポイエーとライト級暫定王者決定戦にて5R判定負け)の時とは違い、今回は十分に時間を掛けて筋肉量を増やしてきたというホロウェイ。減量苦からも解放され「スピードは落ちず、パワーは上がって体調は100パーセントさ」と語っており、過去最高に力強い姿が期待できそうだ。

仮にBMFを期待する雰囲気に流されて、ポイエー初戦やオリヴェイラ戦の向こう見ずなゲイジーが現われるようなことがあれば、ホロウェイが世間を驚かせる可能性も高まるだろう。

当然ゲイジー本人もそこは十分承知しているようで「確固たる技術を用いて、距離を支配し、角度を作って素早く反応して戦う」と予告している。おそらく今回のタイトル戦で我々が見るのは、闇雲に前に出て相手を殴りにゆくのではなく、冷静に相手を見て反応し、有効な打撃を繰り出してゆくゲイジーの姿だろう。

その上で勝負所を見極め凄まじい威力の打撃を爆発させる、前戦に続くゲイジー流進化版BMFを期待したい。

今回のBMF戦で進化が求められるのは、ホロウェイも同様だ。この試合でまず警戒すべきはゲイジーの強烈な右のカーフキックだろう。オーソドックスに構えて絶妙の間合いを保ちつつボクシングで勝負するホロウェイは、以前から相手の右ローを被弾する傾向が見られる。2019年末のヴォルカノフスキーとの初戦では序盤からカーフを何度も貰ってペースを握られ、2年後のジャイー・ロドリゲス戦の序盤でもローを効かされる場面が目立った。

そこで鍵となりそうなのが、昨年4月のアレン戦でホロウェイが見せた新しい戦い方だ。普段とは逆にサウスポー中心に構えたホロウェイは、スイッチや横への動きも随時に交えて多彩な角度を作り、強打を誇る新鋭アレンに動きを読ませずに判定勝利した。

昨年の来日時にこの試合について筆者が質問した際「MMAは常に進化するスポーツだから、自分も進化しないと置いていかれてしまうんだよ」と答えてくれたホロウェイだけに、今回も危険極まるゲイジーの蹴り、そして凄まじい破壊力の拳を捌くための新しい姿を期待したい。

ちなみにゲイジー陣営もこのアレン戦のホロウェイの新しい戦い方を警戒しているらしく、公式予告番組「UFC 300 Countdown」カウントダウンでも、ゲイジーがコーチたちとともにこの試合のホロウェイの立体的な動きを熱心に分析研究する姿が映し出されている。ホロウェイが見事なタイミングでアレンにワンツーを入れた場面を見たゲイジーは「もし俺がローを蹴ることで、彼のこの動きを誘い出すことができたなら、そこにカウンターを合わせることができるよな」とコーチに語っている。

やはり──この試合はただのBMF決定戦ではない。お互いが最も進化した状態の対戦相手を想定し、勝つための緻密な策を組み立て最高の状態に仕上げた上で、死力を尽くして戦うのだ。

すでに長きにわたって世界トップで戦いつつ、なおかつMMAファイターとしての進化を見せてくれるゲイジーとホロウェイ。この階級を超えたBMF戦は、彼らがそれぞれの階級で頂点に登ってゆくための道筋としても興味深い。

■視聴方法(予定)
4月14日(日・日本時間)
午前7時分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■UFC300対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ポアタン・フェレイラ(ブラジル)
[挑戦者] ジャマール・ヒル(米国)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャン・ウェイリ(中国)
[挑戦者] イェン・シャオナン(中国)

<BMFタイトルマッチ・ライト級/5分5R>
ジャスティン・ゲイジー(米国)
マックス・ホロウェイ(米国)

<ライト級/5分3R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
コディ・ブランデージ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ホーリー・ホルム(米国)
ケイラ・ハリソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ソディック・ユースウ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー(米国)
ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ボビー・グリーン(米国)
ジム・ミラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
コディ・ガーブラント(米国)

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC298 アレックス・ヴォルカノフスキー イリャ・トプリア キック

【UFC298】スペインにUFCのベルトが─拳の圧で上回るトプリアが、右フックでヴォルカノスキーをKO

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
イリャ・トプリア(スペイン)
Def.2R3分32秒by KO
アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

オクタゴン中央のトプリアに、ハイキックをまず蹴ったヴォルカノフスキー。ワンツーに距離を取ったヴォルカノフスキーは、左ロー、左ミドルを蹴る。トプリアはやや前足重心から右オーバーハンドを繰り出し、ヴォルカノフスキーが左の蹴りを構えを変えながら続ける。逆に右カーフで、姿勢を乱させたトプリアがカーフ。さらに右を見せつつ、圧を掛けるチャレンジャーが右を蹴りに合わせる。

姿勢を乱した直後に右カーフを蹴られたヴォルカノフスキーは、スイッチして構えを戻す。王者は左ミドル、右ロー。トプリアはワンツーからスリー&フォーとパンチを続け、右をヒットさせる。左ミドルをブロックして、右を伸ばしたチャレンジャーだがヴォルカノフスキーがカーフを2度蹴り込む。トプリアは組みのフェイクを見せてカーフ、逆にヴォルカノフスキーが組みつくとヒザを放って離れた。残り10秒、牽制し合った両者──初回は挑戦者のラウンドとなったか。

2R、挑戦者は左ジャブ、さらに右オーバーハンドからワンツーの左を伸ばす。構えを変えるヴォルカノフスキーは左に回り、左の蹴りも拳の圧は挑戦者が上か。ワンツーで左フックを当てたトプリアが、近距離でボディにショートのコンビを打ち込む。追うトプリアとの回るヴォルカノフスキーという展開のなかで、トプリアがローに右を合わせる。そしてカーフに続けたチャレンジャーは、ジャブを被弾すると上体を振って前へ。離れ際に左をヒットさせ、カーフに繋げたトプリアはジャブに右を合わせた。ヴォルカノフスキーは右ローからジャブを当てた直後に、トプリアが右を当て下がる。

左&右で前に出たトプリアが、ヴォルカノフスキーの右に右を合わせてフックを打ち抜く。腰から崩れ落ちたヴォルカノフスキーは、衝撃的な王座陥落となった。

「本当に嬉しい。人生は自分で創っていくんだ。君自身だ。どれだけ怖くても、自分で責任を取る。僕を見て欲しい」と新チャンピオンは話した。一方、敗れたヴォルカノフスキーは「長い間フェザー級チャンピオンだった。再戦はスペインでやりたい」とコメントした。


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【UFC298】中村倫也と対戦、カルロス・ヴェラ「テコンドーは何よりも速く。ライアンの柔術は誰とも違う」

【写真】両者とも135.5ポンドで計量を終えている(C)MMAPLANET

明日17日(土・現地時間)にカリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催されるUFC298「Volkanovki vs Topuria」で中村倫也と戦うカルロス・ヴェラ。
Text by Manabu Takashima

3週間前の代役オファーを受けたヴェラは、MMA界で最高のテコンドー使いのタン・リーの盟友で、MMA界随一の50/50ガードの使い手であるライアン・ホールの指導を過去7年に渡り受けてきた。ヴェラ曰く「多くの選手がリンヤとの対戦を避けてきた」なかで、彼がスクランブルで出場を決めたのは、長年のテコンドー歴と濃密なグラップリングの指導を受けたことにより、他の類を見ないMMAを成形してきたからだ。

立っても寝ても異端のヴェラが口にした中村倫也戦の自信とは。


──カルロス、ファイトウィークにインタビューを受けてもらってありがとうございます。

「実はジムに行って汗を流そうと思ってUberで移動中だけど、取材してくれて感謝しているよ」

──そんな時に……こちらこそ、感謝しています。今週末、UFCデビュー戦で中村倫也選手と戦いますが、今の気持ちを教えていただけますか。

「凄く調子は良いよ。もともとリンヤ・ナカムラと対戦予定だった選手が欠場になり、僕がこの試合を受けたのは3週間前だった。聞くところによると、リンヤが凄くデンジャラスな相手になるから多くの選手が対戦を嫌がったというんだ。そんな相手だからこそ、戦い甲斐があるってものだよ。普段からしっかりと練習をしているし、試合が決まってからも十分に準備をすることができた。あの時点で、十分に戦うことができるという確信があったからリンヤとの試合に合意したんだ」

──カルロスのバイオを見ると、エクアドル人となっていますが、英語にスパニッシュ訛りも余り感じられずアメリカン・アクセントですね。

「生まれたのはエクアドルだけど、子供の時にルイジアナ州ニューオリンズに移り住み、6年前からフルタイムのMMAファイターとしてワシントンDCで暮らしている。もう米国にやってきた30年になるよ」

──ニューオリンズでテコンドーの経験があり、しかもMMAファイターで現在は50/フィフティージムに所存しているということは、もうONE暫定世界フェザー級王者のタン・リーと関係していないわけがないですね?

「その通りだよ(笑)。4歳の時からタン・リーのお父さんであるタイ・リーが開いたムーンカレッジでテコンドーを習って来た。30年に渡りテコンドーを続け、多くの蹴りとコンビネーションが僕のファイトの根幹をなしている。

タイ・リーにテコンドーを習い、タン・リーとは長年の練習仲間であると同時に彼もまた僕の指導者の1人だ。もう兄弟のようなもので、MMAも同じ時に始めたんだ」

──50/フィフティーへの移籍はタン・リーがTUFで親密になったライアン・ホールのところで練習をするようになったからですか。

「TUFの収録が終わってタン・リーがルイジアナに戻って来た時、その前と比べると10倍は彼の柔術が良くなっていた。驚いて『何があったんだ?』って尋ねた。そうしたらタン・リーがワシントンDCでライアン・ホールと練習すべきだと。すぐにワシントンDCに向かったよ。ライアンはまるで魔法使いのようだった。素晴しい柔術家で、素晴らしい指導者、そして最高のMMAファイターだった。ライアンが僕のマーシャルアーツキャリアを変えてくれた。

僕とリンヤの試合から2週間後にタン・リーも王座統一戦でタン・カイと再戦する。僕自身、リンヤ・ナカムラという相手に自分を試す機会が巡ってきた。運命的なモノを感じるよ」

──タン・リーはライアン・ホールとの出会いのあとも、テコンドーを全面に出したファイトですが、カルロスはMMAでもそれこそ50/50から足関節やリバーサルを狙い、またギロチンでフィニッシュするなどグラップラーのような戦い振りを見せています。

「僕は今でもテコンドー・ファイターだよ。多くの選手が僕らのようなトリッキーな動きを嫌がる。なぜなら、僕らが戦う角度は凄く相手にフラストレーションを与えるからね。そして彼らの解決策は、組んでテイクダウンを狙うことになる。以前の僕なら、リンヤ・ナカムラと立ち技で戦うとしただろう。なんせ、彼はU23の世界チャンピオン・レスラーだからね。

とてもパワフルなレスラーで、しかもKOできる打撃力もある。僕が望む相手だ。パワフルな打撃とレスリングの持ち主が相手なら、移動とボクシングとキック、そして柔術と僕の力がフルに発揮できる。勿論、リンヤを軽視することはない。でもリンヤがテイクダウンを仕掛けてきても平気だ。グラウンドも今や僕の庭になった。立っても、寝ても、どちらでもリンヤと戦うことができる」

──中村選手はケージのなかで50/50を経験したことはないと思います。どれだけ自信を持って寝技を戦うことができるでしょうか。

「自信の根源は、トレーニングだ。打撃、柔術、レスリングを毎日練習してきた。もちろん、僕のレスリングはリンヤとは比べものにならないほど稚拙だ。彼はワールドクラスだからね。彼とレスリングでやり合おうとは思っていない。でもさっきも話したように、僕は4歳の時からテコンドーをやってきた。キックして動く、加えて7年間懸命に修得してきた柔術がある。

彼がどれだけグラウンドができるのか、分からない。彼のテイクダウンとコントロールは素晴らしいと皆が言っているけど。うん、そうだね……。重ねて言うと、僕はしっかりと練習を続けてきた。グラップリングもそうだし、打撃でも自信を持っている。リンヤは危険なファイターで、技術力の高さも、パワーも認めている。だからこそ、僕の特性を生かしたトリッキーなファイトで彼と戦う」

──距離と間合いが鍵を握って来そうです。

「同意するよ。距離は凄く重要になる。つまりはリズムとタイミングの勝負でもある。テコンドーのタイミングとフェイクは他の比べるものがないほど速い。ムエタイはパワフルだけど、遅い。テコンドーはパワフルで、ずば抜けて速い。リンヤがこの速さにどれだけ対応できるのか、とても興味深い。そして彼がテイクダウンを狙った瞬間から、僕の庭に足を踏み入れることになる。色々な仕掛けを用意しているよ。

まず打撃、そしてテイクダウンがくればゲームプラン#02だ。柔術ゲームを仕掛ける。ライアン・ホールに習った僕の柔術は普通の柔術ではない。色々と違った仕掛けがある。彼のこれまでの試合のグラウンドと同じようになることはない。テコンドーは何よりも速く。ライアンの柔術は誰とも違う。リンヤは凄く戦いづらくなるだろう」

──カルロス、練習前に本当にありがとうございました。日本のファンにメッセージをお願いします。

「日本の皆、僕は心からリンヤのことを尊敬している。そして、ずっとK-1とPRIDEを見てきた。リンヤ・ナカムラには侍スピリッツが宿っている。僕にはエクアドルの先住民の魂がある。先住民には多くの戦士がいた。リンヤのなかのウォリアーと僕のなかにいるウォリアーが、ケージのなかで尊敬心と勇気を持って戦う。その結果、最高のアグレッシブな試合になるに間違いない」

■視聴方法(予定)
2月18日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

■対戦カード

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
[挑戦者] イリャ・トプリア(ドイツ)

<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウティカー(豪州)
パウロ・コスタ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニール(米国)
イアン・ギャリー(アイルランド)

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
ヘンリー・セフード(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス(米国)
ロマン・コピロフ(ロシア)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・レモス(ブラジル)
マッケンジー・ダーン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
マルコ・ホジェリオ・デリマ(ブラジル)
ジャスティン・タファ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
カルロス・ヴェラ(コロンビア)

<ウェルター級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
ブレジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジョシュ・クィンラン(米国)
ダニー・バーロウ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴァル・ウッドバーン(米国)
オーバン・エリオット(英国)

<女子フライ級/5分3R>
アンドレア・リー(カナダ)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

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45 AB Cage Warriors MMA MMAPLANET o UFC UFC298 YouTube   アマンダ・レモス アレックス・ヴォルカノフスキー アンドレア・リー イアン・ギャリー イリャ・トプリア オーバン・エリオット キック シャクハト・ラクモノフ ジェフ・ニール ジャスティン・タファ ジョシュ・クィンラン ダニエル・ロドリゲス ダニー・バーロウ デミアン・マイア ニール・マグニー パウロ・コスタ ヘンリー・セフード マッケンジー・ダーン マラブ・デヴァリシビリ ミランダ・マーヴェリック リー・ジンリャン ロマン・コピロフ ヴィセンチ・ルケ 中村倫也

【UFC298】The Future !!! ジェフ・ニール戦へ、イアン・ギャリー「世界中の皆が、僕の運命を追い続ける」

【写真】ファイトウィークに技術論の言葉を重ねてれる。本当に感謝です(C)MMAPLANET

17日(土・現地時間)、カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催されるUFC 298「Volkanovski vs Topuria」でイアン・ギャリーがジェフ・ニールと対戦する。
Text by Manabu Takashima

英国#01フィーダーショー=Cage Warriorsで7連勝を遂げ、ウェルター級王者としてUFCへ。世界最高峰でも6連勝と負け知らずのギャリーは、昨年12月にキルクリフFCの盟友ヴィセンチ・ルケと戦う予定だった。

しかし、ファイトウィークに体調を崩して欠場に。そんな幻となった同門対決と、今回のニール戦からの世界王座への道のりについてギャリーをインタビューした。26歳、これからピークを迎えるMMA界の未来──の言葉は自信に満ち満ちていた。


──週末にジェフ・ニールとの対戦を控えたイアンです。今の気持ちを教えてください。

「エキサイティング。僕がどれだけことができるのかを、ファンの皆に見てもらえることが楽しみでならない」

──昨年12月のヴィセンチ・ルケ戦はファイトウィークに病欠になってしまいましたが、それ以前にヴィセンチというキルクリフFCのチームメイトとの試合が決まったことに驚かされました。そして試合前はキルクリフFCでなく、ブラジルで調整をしていたとも聞いています。

「その通りだ。ヴィセンチは僕の友人で、家族と一緒にブラジルからフロリダに移り住んでいる。僕は身軽だし、その点が気になっていたからジムを出てブラジルで準備をすることにしたんだ。そうすれば、ヴィセンチは家族と離れる必要はないだろうと思って。

ただ、残念なことにファイトウィークに体調不良に陥ってしまって──でも、それも人間が生きていくうえで起こり得ることだからね」

──ではヴィセンチ戦が流れ、キルクリフFCに再合流をしたのでしょうか。

「今回の試合は、そのままブラジルに残って練習をして来た。シュートボクセで練習し、柔術はデミアン・マイアとやってきた」

──デミアン・マイアと!!

「そうなんだ。最高の技術に触れ合うことができた。成長するために、素晴らしい出会いになったよ。でもキルクリフFCを離れたわけじゃない。今も皆が友人だ。コンタクトも取り続けているし、またジムに戻る。でも今はブラジルで柔術を学ぶことが、自分にとって正しい道なんだ」

──チーム内にウェルター級のライバルがいることを考慮したということは?

「ノー(笑)。ヴィセンチ・ルケもシャクハト・ラクモノフ、リー・ジンリャン、ジルベウト・ドリーニョ、皆が僕の友人だ。彼らから色々なことを学ばせてもらった。色んな影響も受けてきたよ。僕にとって欠かせない存在だ。またキルクリフに戻って、皆とスパーリングを再開するよ。彼らと同じ場所を共有すること自体が、楽しくてならないからね」

──では、今回の試合のコーナーマンは?

「ディエゴ・リマ、シュートボクセのヘッドコーチだ。そして対戦経験のあるダニエル・ロドリゲスも僕を助けてくれる。今回、ジェフ・ニールとの対策練習でトレーニング・パートナーを務めてくれたんだ。凄く良いヤツなんだよ。この試合のために、凄く良い練習をディエゴやダニエルと積むことができた」

──シャクハト、ヴィセンチは既にジェフ・ニールと戦っており、キルクリフのコーチングスタッフはニールのことを凄く理解しているかと。

「そこは特に気にしていない。僕は自分の才能を信じている。自分がどれだけできるのかも、自信を持っている。いかに自分が特別なのかを知っているからね。誰も僕のようには戦えない」

──なるほどぉ!! ではジェフ・ニールの印象を話してもらえますか。

「良い選手だよ。タフで、パンチが重い。そして、思い切り打ちこんでくる。テイクダウン・ディフェンスにも長けている。でも背が低い。あのリーチでは、僕の距離を攻略することはできない。何より、俊敏さという面では一切僕に優るところはない。彼にとって僕のスピードは超絶なほどに厄介になるだろう。彼の拳は僕の顔を捕えることはできないよ。

それにジェフは僕のようなディフェンス能力も持ち合わせていない。彼は殴る能力はあるけど、守る力が欠けている。だからタフなファイトが必要になってくるんだ。僕は彼を近寄らせることなく、やりたいことを封じ込む。試合は僕がドミネイトするよ」

──ニール・マグニー戦ではイアンのカーフキックが凄く効果的でした。マグニーはオーソで、ニールはサウスポーなのでインサイドローがカーフキックのように有効活用できると考えていますか。

「カーフよりもインサイドローの方が、リスキーだ。右インローを蹴ると、ニールに左ストレートを打つ機会を与えることにもなる。だから正しいタイミングで、正しい場所に足を置く必要がある。いくら相手にダメージを与える攻撃でも、自分が傷ついては何もならない。もちろんインローを有効に使うことがえきれば、その効果は大きいよ。それは絶対だ。

どのような蹴りでも、彼の前足を削ることができれば試合を有利に運ぶことができるようになる。ニールのスピードは落ち、前に出てくる圧力も落ちるからね。そういう展開を望まないわけがない。でも、それには正しい場所かつ正確なタイミングで蹴ることが必要になる」

──押忍。UFCデビュー戦の頃からインタビューをさせてもらってきましたが、一つ一つの言葉に説得力が出てきました。UFCで無敗でいるということは、それだけの自信になったといえますか。

「自信は持っているよ。自分を信じることから、始まっているから。そして、その自信は自分がやるべきことをやり、結果を残すことでより大きく、絶対になってきた。ガキの頃から自信はあったけど、より真実味をもって特別な自信を持てるようになったんだ」

──素晴らしいです。ところでウェルター級という層の厚い階級で、タイトルショットを手にするために今回の試合では何を見せないといけないと感じていますか。

「計画では、世界王座挑戦は2025年だ。そのために今年は、如何に僕が優れたファイターかを世界のトップ戦線で証明し続ける。手始めに土曜日にはジェフ・ニールをぶっ飛ばす。そしてトップ5ファイターから2人を指名する。

現時点でトップ15人のうち、6人を破っている。来年、タイトル挑戦を実現させるには7位か6位、5位を倒してから、1位か2位のファイターに勝つ。そうなればイアン・ギャリーが最高のファイターだと世界も認識し始めるだろう。ワクワクするよ。

皆が熱狂するファイトと共に、ゴールに向かって世界を震撼させる。それが運命だ。世界中の皆が、そんな僕の運命を追い続けることになるんだよ(笑)」

──イアン、世界中の1人として楽しみにしています。では最後に日本のファンにメッセージをお願いできますか。

「もちろん!! 僕は柔道の黒帯だ。柔道を通して、日本の文化に実際に触れたいと思っている。日本で僕のルーツに立ち返りたい。対戦相手の重心を崩すことは、MMAでも本当に有効になってくるから。それを日本の柔道で学びたいんだ。絶対に日本に行くよ」

──講道館で稽古するイアンの姿、見てみたいですね。

「おぉ!! そうなれば最高だよ。講道館の刺繍が入った黒帯を巻きたい。友人の1人が日本で柔道の稽古をしてきて、本当にビューティフルな道着を持って帰ってきたんだ。日本の友の誰かが、講道館の黒帯を僕に届けてくれないかな(笑)」

■視聴方法(予定)
2月18日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

■ UFC298対戦カード

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
[挑戦者] イリャ・トプリア(ドイツ)

<ミドル級/5分5R>
ロバート・ウティカー(豪州)
パウロ・コスタ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニール(米国)
イアン・ギャリー(アイルランド)

<バンタム級/5分3R>
マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
ヘンリー・セフード(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス(米国)
ロマン・コピロフ(ロシア)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・レモス(ブラジル)
マッケンジー・ダーン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
マルコ・ホジェリオ・デリマ(ブラジル)
ジャスティン・タファ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
カルロス・ヴェラ(コロンビア)

<ウェルター級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
ブレジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジョシュ・クィンラン(米国)
ダニー・バーロウ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴァル・ウッドバーン(米国)
オーバン・エリオット(英国)

<女子フライ級/5分3R>
アンドレア・リー(カナダ)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

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MMA MMAPLANET o UFC uFC289 アイリーン・アルダナ アオリーチーラン アダム・ヒューギット アマンダ・ヌネス イリャ・トプリア エイマン・ザハビ エリク・アンダース カイル・ネルソン クリス・カーティス ジャスミン・ジュスダヴィチェス スティーブ・アーセグ ダン・イゲ ダヴィッド・ドヴォルザーク ナソーディン・イマボフ ネイト・ランドヴェール マイク・マロット マット・シュネル マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マフクアンドレ・バリユー マリア・オリヴェイラ ミランダ・マーヴェリック

【UFC289】豪州からの新顔アーセグと対戦、ダヴィッド・ドヴォルザーク「欧州でも準備はできる」

【写真】2連敗の経験を糧とできるか(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、カナダはバンクーバーのロジャース・アリーナで開催されるUFC 289「Nunes vs Aldana」で、ダヴィッド・ドヴォルザークがスティーブ・アーセグと対戦する。

チェコ人ファイターのドヴォルザークはオクラゴン・デビュー以来3連勝を達成するも、その後はマテウス・ニコラウとマネル・ケイプに連敗を喫した。トップ5を伺う位置で足踏みを経験したドヴォルザークだが、「この敗北は成長するために必要だった」と断言した。


――ここ2戦、タフな試合でタフな試合結果となりました。

「確かにハードな時を過ごした。でも、でも試合内容は悪くなかったし多くを学ぶことができた。この2つの敗北は、僕の成長を促した。マテウス・ニコラフとマネル・ケイプ戦の敗北は、長い目で見て僕のキャリアに必要だったんだと思う。そう、僕が成長するために必要だったんだ」

――特に何を学ぶことができ、成長できたのでしょうか。

「一つは忍耐力だ。ニコラウとの試合は、僕にとっては未経験のおかしな試合だった。彼は足を使って動くばかりで、攻めてこなかった。ずっと僕がミスをするのを待っていたんだ。それが我慢できなくて、僕は追いかけ続けた。そして2Rの中盤に、パンチを被弾した。

マネル・ケイプは、僕にフライ級ファイターも力強くあるべきだと教えてくれた。ニコラウとの試合で、予期しない状態になった時に自分が如何に動くのかを考えないといけないことが分かった。マネル・ケイプ戦では、力強く打撃戦を戦う必要があることを知った。マネルは本当に色々なことを教えてくれたよ。

その学んだことをジムに持ち帰って、僕はあらゆる面で成長えきた。ストレングス&コンディショニング・トレーニング、リフティングに力を入れ、以前より速くなった。以来、スパーリングをしていても自分のやるべきことを貫くことができるようになったんだ。もう様子見もラッシュも必要なくなった。自分のペースで戦える」

――今回も試合の準備はベガスでやってきたのですか。

「ノー。ベガスには行ってないんだ。まずチェコで、色々なジムを訪れて練習し、そこからスペインのアリカンテにあるクリメント・ファイトクラブで2週間トレーニングしてきた。イリャ・トプリアが所属しているジムなんだけど、しっかりとサポートしてもらって彼には凄く感謝しているよ」

――ベガスに行かずともスペインで準備ができるということですか。

「そうだね、ヨーロッパにいても準備はできる。今回はもともと、僕より背の高い相手と戦う予定だったから、多くのバンタム級ファイターと練習をしてきた。凄く良い時間を過ごせたよ。彼らと練習していて、とても楽しかった」

――では、ラスベガスでなくてバンクーバーで戦うことでファイトウィークに何か変化はありますか。

「とにかく自然が豊かだ。ダウンタウンはドラッグディーラーやホームレスがたくさんいて米国と変わりない。でも郊外に30キロほど行くと、凄く自然が豊かになる。だから、午前中の練習を終えると僕は山に行って、自然の中を歩くようにしてきたんだ。とても大切な時間になっている。自然に囲まれていると、心の底からリラックスできるからね」

――ところでUFCフライ級は層も厚くなってきてトップ15に入っても、トップ5との間には一枚壁が存在しているように感じられます。そんななかで10位のダヴィッドはデビュー戦のニューカマーと今回戦います。この状況をどのように感じていますか。

「僕には他に選択肢がなかった。もともとマット・シュネルと対戦予定だったけど、ケガで欠場になった。彼に何が起こったのか正確には分かっていないけど、UFCからは日程を変更して戦うかという話があったんだ。でも、そんな考えは僕らにはなかった。ずっと、今週末に試合をするために準備をしてきたからね。

カナダにも早目に着て、そこは自分で費用を捻出している。僕は予定通りの相手でなくても、予定通りの日時に戦わなければいけなかった。結果、UFCからもらった代案は一つだけ。それがスティーブ・アーセグ戦だった。この試合を受けることもリスクではあったよ。でも、僕はファイターだ。試合をするためなら、どんな条件だって従う。今週末に勝つために、過ごしてきた。対戦相手が代わることよりも、試合がなくなる方が怖かったんだ」

――では、急遽戦うことになったアーセグの印象を教えてください。

「5日前に対戦が決まった相手だからね、それまで全く視界に入ってきたことがなかった。(※取材は7日に行われた)。ほんと、どういう選手か話せるほど分かっていないというのが正直なところだよ。レスリングが出来て、危険な打撃の持ち主でもあるようだね。彼にとっても最高のチャンスだろうから、しっかりと集中して戦うよ。どんな動きをするのかも、分かっていないからね」

――まさに試合前から、予期できない状況になっていたわけですね。

「イエス。その通りだよ。試合の1週間前に対戦相手が代わるなんて、誰も予期していなかった。でもUFC3戦目でファンカミロ・ロンデロスと戦った時と、同じ状況だから」

――先ほど忍耐をニコラウ戦で学んだといっていましたが……チェスではないですが、私は将棋など忍耐力の勝負のように感じることがあります。なので忍耐力はプロのチェスプレイヤーだったダヴィッドには、既に備わっていると思っていました。

「確かにチェスでは忍耐力、怠けるということではなくて相手のミスを待つことは経験済みったね。時には引いて、守る必要がある。そう指摘されて、それを思い出したよ」

――ではトップ5の壁の超えるためにの機会を得るために、今回の試合で何を見せないといけないと考えていますか。

「とにかく今回の試合に勝つこと。それはもう疑いようがないことだよね。しっかりと力を見せて勝ち、次はマット・シュネルと戦う。彼は8位で、僕は10位。マット・シュネルは僕が戦ってきた相手のなかで最上位のランカーになる。彼に勝てば、トップ5に近づくことができるだろう。そこからトップ5の誰と戦えるのか、そこは全く分からないけどね(笑)」

■視聴方法(予定)
6月10日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時半~U-NEXT

■対戦カード

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] アマンダ・ヌネス(ブラジル)
[挑戦者] アイリーン・アルダナ(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
シャーウス・オリヴィエラ(ブラジル)
べニール・ダリューシュ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・マロット(カナダ)
アダム・ヒューギット(米国)

<フェザー級/5分5R>
ダン・イゲ(米国)
ネイト・ランドヴェール(米国)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
ナソーディン・イマボフ(フランス)
クリス・カーティス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
アオリーチーラン(中国)

<フェザー級/5分3R>
ブレーク・ビルダー(米国)
カイル・ネルソン(カナダ)

<フライ級/5分3R>
ダヴィッド・ドヴォルザーク(チェコ)
スティーブ・アーセグ(豪州)

<女子ストロー級/5分3R>
ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)
マリア・オリヴェイラ(ブラジル)

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MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC283 UFC287 UFC288 uFC289 イリャ・トプリア クレイジソン・ホドリゲス シャーウス・オリヴェイラ ジョシュ・エメット ジルベウト・ドゥリーニョ ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ ダナ・ホワイト ニール・マグニー ベニール・ダリューシュ ベラル・モハメッド ホルヘ・マスヴィダル 平良達郎

【UFC288】ダナ・ホワイトが5月6日大会にドゥリーニョの2カ月連続PPV大会出場発表。モハメッドと対戦

【写真】短距離走で突っ走るかのようなドゥリーニョ(C)Zuffa/UFC

20日(木・現地時間)にダナ・ホワイトがインスタライブで、5月6日(土・同)のUFC288「Sterling vs Cejudo」のコメインイベントでベラル・モハメッド✖ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズの一戦を組むことを発表した。

同大会のコメインはシャーウス・オリヴェイラ✖ベニール・ダリューシュのライト級戦が組まれていたが、前者の負傷で消滅。今回のモハメッド✖ドゥリーニョの戦のアナウンスと同時に、オリヴェイラ✖ダリューシュが6月10日(土・同)のUFC289「Nunes vs Pena3」のコメインで実現することも明らかとなっている。


3年振りのニュージャージー大会で、驚きのドゥリーニョの連投だ。今月4日のUFC287でホルヘ・マスヴィダルを判定で下したばかりのドゥリーニョは、1月のUFC283でもダブルタイトル戦の一つ前の試合で、ニール・マグニーと戦い肩固めで一蹴している。

半年間で3度の試合、さらに全てがPPVイベントのメインカードで、次戦はタイトル戦でないのに5Rマッチが組まれる。今なぜか、オクタゴンでドリーニョ・ブームという風な登用のされ方だ。

対してモハメッドは昨年10月のショーン・ブレディ戦以来、約半年半ぶりの試合となる。驚愕のオクタゴン8連勝中のモハメッドは、打撃で突き放してテイクダウンに長けているファイター。とはいえドリーニョとしては組まれても構わないし、その前のジャブ多用のスタイルをインファイトで切り崩すことができれば、2021年2月以来の王座挑戦が見えてくる。

また今回のスペシャルアナウンスのなかで平良達郎が、クレイジソン・ホドリゲスとオクタゴン4戦目を戦う6月24日大会が、UFC ABCとしてフロリダ州ジャクソンビルで実施され、当然のように地上波ABCでフリー中継されることも決まった。ちなみに同大会のメインはジョシュ・エメットとイリャ・トプリアのフェザー級マッチが組まれる。

さらに7月22日にはロンドンO2アリーナでUFC FNが行われることも言及されている。4月から5月20まで5連戦、1週間のブレイクを挟んで(この間にRoad to UFC開催)6月3日から現時点で6連戦が予定されるUFCだが、この間に平良以外の日本人ファイターの試合がどこに組み込まれるか、楽しみだ。

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MMA MMAPLANET o UFN204 イリャ・トプリア ジェイ・ハーバート

【UFN204】ハイでダウン、ヒザでマウスピースを吐きだしたトプリアが右フックでハーバートを逆転KO

<ライト級/5分3R>
イリャ・トプリア(ドイツ)
Def.2R1分07秒by KO
ジェイ・ハーバート(英国)

上背、リーチで優るハーバートはジャブを伸ばし、ワンツーで左を当てヒザを狙う。右を振ったトプリアは、左ハイを顔面に受けてダウン。すぐに立ち上がって組みつくと、ハーバートをケージに押し込む。押し込みながら殴るトプリアはハイクロッチ、シングル、そしてダブルに移行すると、リフトしてテイクダウンを奪う。即パスからクルスフィックスに取ったトプリアだが、ハーバートが腕を抜いてクローズドガードを取る。割って担ぎパス狙いのトプリアに対し、ハーバードは足を戻す。鼻血を流トプリアが抑え、トプリアは蹴り上げから離れてヒザを突き刺す。

マウスピースを吐きだしたトプリアは、レフェリーに戻されると右ハイをガードする。ハーバートは左ジャブを伸ばし、トプリアのワンツーをバックステップでかわし右ヒザを顔面に届かせる。またもマウスピースを吐きだしたトプリアは、その後も右を被弾して初回を失った。

2R、ジャブで前に出るトプリアに対し、ハーバートは左リードフックを狙う。トプリアはハーバートの左の蹴りに右オーバーハンドを入れる。殴られても、ハイで蹴られ、ヒザを突き刺されも前に出るトプリアは、ケージに詰まったハーバートの左フックに左ボディを打ち、右フックを振り抜く。この一発がハーバートのアゴを打ち抜き、トプリアが逆転KO勝ちを決めた。


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MIKE MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFN204 イリャ・トプリア グンナー・ネルソン ジェイ・ハーバート ジャック・ショア ダン・フッカー トム・アスピナル パディ・ピンプレット マイク・グランディ マクワン・アミルカーニ ムハマド・モカエフ モリー・マッキャン 佐藤天 修斗

【UFN204】アルミカーニ戦へ、折れない心=マイク・グランディ「他で味わえない戦いがUFCにはある」

【写真】言葉も戦い方も実直なマイク・グランディ。UFCで戦う姿を見るのは嬉しい限りだ(C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)、英国ロンドンのO2アリーナで開催されるUFN204:UFN on ESPN+62「Volkov vs Aspinall」でマイク・グランディがマクワン・アミルカーニと対戦する。

UFCで4戦目を迎えるグランディは、2017年1月に修斗に来日し当時のプロ修斗世界フェザー級チャンピオン斎藤裕をレスリングとスクランブルでリードし判定勝ちを収めている。

ノンタイトル戦で王者を破ったことで、ベルトへの挑戦が期待されたが、来日が途絶えACBやブラジルでの戦いを経てUFCとの契約を果たした。強烈無比なテイクダウンの能力の高さとハートのタフさが来日時から伝わっていたグランディにインタビューを試みた。


──母国でマクワン・アミルカーニ戦が迫ってきました(※取材は3月16日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「心身ともに充実しているよ。このキャンプではあらゆる犠牲を払って、集中してやってきたからね。トレーニングも充実していた。もう戦う準備はできているよ」

──英国……イングランドでは、もうほぼほぼコロナ感染の規制が取り払われたようですね。

「そうなんだ。もう、規制されることなく練習もできているし、外出もできる。以前のようだよ。もともと僕とアルミカーニは2020年3月のロンドン大会で戦う予定だったけど、パンデミックで中止になった。あれから2年、ようやく以前の状態に戻ったように感じる。だからこそ、ここ数日間で何か急激に変わることがないよう願っているよ(笑)」

──UFCファイターになったマイクにようやくインタビューがすることができ、以前から気になっていたことを直接聞く機会を得ることができました。

「何が聞きたかったんだい?」

──マイクは2017年1月に修斗に来日し、当時の修斗世界フェザー級王者である斎藤裕選手に勝利しました。当然のように再来日を果たし、王座に挑戦する機会が与えられると思っていたのですが、実現しなかったです。あの後、なぜ日本に来ることがなかったのでしょうか。

「日本で試合ができたことは、僕のキャリアのなかで本当に大きな意味があった。今、RIZINで活躍してベルトを巻いていたユタカ・サイトーに勝てたんだからね。あの後、英国で開催されたACBで勝利し、ブラジルのアスペラFCでタイトル戦を戦う機会を得た。結果、チャンピオンになり一度はパンクラスで戦うディールを結んだんだけど、ケガをして日本に行くことは叶わなくなった。そして、UFCとサインできたんだ。

ユタカ・サイトーに勝ってから日本に戻る機会がなかったのは、修斗から声が掛からなかったからだよ。僕はタイトルに挑戦したかったけど、オファーがなかった。でも日本で戦いたかったしパンクラスで試合をすることになったけど、さっきも言ったようにケガで行けなくなってしまったんだ」

──我々は日本で戦ったマイクが、UFCと契約できて嬉しかったです。

「UFCとサインできたことは、夢が現実になったような思いだったよ。夢に到達できた」

──これまで1勝2敗、実際に戦ってみてUFCのレベルをどのように受け止めていますか。

「UFCのレベルが、世界で一番高いのは承知の通りだと思う。世界のベストファイターが集まっているからね。イージーファイトなんて存在しない。他のプロモーションでは味わえない戦いがUFCには存在する。だから、ここで戦いたいと思ってきたんだ。UFCに与えられたベストファイター達と戦ってきたいからMMAを続けてきた。自分が少しでも世界のベストファイターの一員になるための、テストが続く。それがUFCだよ」

──そのなかでアルミカーニ戦、母国のファンの前でどのような試合をしたいと思っていますか。

「母国のファンの皆が楽しめる、エキサイティングな試合がしたい。ここ2戦は思ったような試合ができていない。デビュー戦でTKO勝ちした時のようなパフォーマンスを見せることができればと思う。それには相手をフィニッシュすることだよね。

アルミカーニはUFCで長い間戦ってきた経験豊かなファイターだ。ただし、そんなことは頭に入れず、常にプレッシャーを与えて戦いたい。彼はこれまで優れたファイター達と試合をしてきただろうけど、僕のように圧力にある相手はいなかったはずだ。圧力を掛け続けることで、アルミカーニは疲弊する。彼を疲れさせるよ」

──アルミカーニはバックコントロールをしているにも関わらず、わざわざ正対してギロチンやアナコンダを取りに行くような思いもしない動きをすることがあります。

「正面からのチョークが上手い選手だ。僕と似たチョークを使う。でも、僕は彼よりレスリングで上回っているだけでなく、スクランブルでも上だ。あの形になるのはアルミカーニの方だよ」

──マイクのプレッシャーの強さ、レスリングの強さは修斗で試合を見た日本のファンはいち早く分かっていました。と同時に、ケージ際で斎藤選手のボディへのヒザを受けながら、痛みやダメージを感じさせずにペースを譲らなかったことがとても印象に残っています。

「ユタカがボディにヒザを打つことは、しっかりと頭に入れて戦っていた。あのヒザで相手を疲弊させていたことをね。そして実際にヒザをボディに受けたけど、そこまで数を纏められたわけじゃなかったから、あれぐらいだと耐えることができた。

そりゃあ痛みはあったよ。でも、それを顔に出すわけにはいかない。どんな相手と戦っても諦めることはないし、心が折れるようじゃMMAを戦っていくことはできないからね。眠らされること、気を失うことはあるかもしれないけど、僕は絶対にギブアップはしない」

──まさにマイク・グランディの戦い方を表している言葉です。では最後に日本のファンに一言メッセージを頂けないでしょうか。

「修斗でユタカと戦った時、日本のファンが僕たちをリスペクトしてくれていることが伝わってきた。本当にありがたいと思った。あんな風にファイトとファイターを尊敬してくれるファンの前でまた戦いたいと思っている。サポート、ありがとう」

■視聴方法(予定)
3月20日(日・日本時間)
午前2時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN204計量結果

<ヘビー級/5分5R>
アレキサンダー・ヴォルコフ: 253ポンド(114.75キロ)
トム・アスピナル: 252ポンド(114.3キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーノルド・アレン: 146ポンド(66.22キロ)
ダン・フッカー: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
パディ・ピンプレット: 155ポンド(70.31キロ)
ロドリゴ・ヴァルガス: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
グンナー・ネルソン: 171ポンド(77.56キロ)
佐藤天: 170ポンド(77.11キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モリー・マッキャン: 125ポンド(56.7キロ)
ルアナ・カロリーナ: 126ポンド(57.15キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート: 155ポンド(70.31キロ)
イリャ・トプリア: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
マイク・グランディ: 145ポンド(65.77キロ)
マクワン・アミルカーニ: 145ポンド(65.77キロ)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・アブドゥラヒモフ: 258ポンド(117.02キロ)
セルゲイ・パブロヴィッチ: 254ポンド(115.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ: 205ポンド(92.99キロ)
ポール・クレイグ: 206ポンド(93.44キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジャック・ショア: 136ポンド(61.69キロ)
チムール・ヴァリエフ: 136ポンド(61.69キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
エリース・リード: 115ポンド(52.16キロ)
コリー・マッケナ: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ: 125ポンド(56.7キロ)
コディー・ダーデン: 126ポンド(57.15キロ)

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【UFN204】計量終了 佐藤天は問題なく。英国の平良達郎=モカエフ、親愛なる隣人ピンプレットに要注目

【写真】平良の対戦相手にあることも十分に考えられるモカエフのUFC初陣、見逃せない (C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)、英国はロンドンのO2アリーナで開催されるUFN204:UFN on ESPN+62「Volkov vs Aspinall」の計量が行われた。

メインでヘビー級のアレキサンダー・ヴォルコフ×トム・アスピナルが組まれた今大会、1年間準備してきたスクランブル発進でグンナー・ネルソンと対戦する佐藤天は、170ポンドで問題なく計量をクリアしている。

オンラ・ンサンをセコンドに帯同し、1年4カ月ぶりの計量台に立った佐藤は笑みを浮かべてガッツポーズ。余裕の笑みを浮かべるネルソンとフェイスオフを終えると、佐藤は一礼してステージを後にした。

日本では佐藤の再登場が一番の話題の今大会、メインに出場するアスピナルを含め、全12試合中10試合に英国勢の名前が見られる。そこにアイルランド人ファイターは含まれておらず、イングランド、ウェールズ、スコットランド勢だけでこの陣容、オクタゴンでの英国勢の充実ぶりが確認できる。


そんななか第1試合から注目のファイターがUFC初陣を迎える。それがムハメド・モカエフだ。プロアマ通して29勝0敗(※アマで23勝、プロで6勝のモカエフは12歳の時に英国に家族とともに移住した英国籍を持つダゲスタン人ファイターだ。

ダゲスタンではレスリング経験はなく空手をやっていたが、移り住んだヴィガンの街に空手道場がなく、レスリングを始める。と、そこはコーカサスの民の血がなせる業か、めきめきと頭角を現し、今ではパリ五輪を狙うほどになっている。

レスリングだけでなく、リバプールのチーム・カオボンでMMAを始め、レスリング、グラップリングと同時に活躍するとIMMAFでは2018年と2019年と世界大会を連覇した。2020年の世界大会がコロナパンデミックで中止となると、BRAVE CFでプロMMAデビューを果たしている。

当時からバーレーンのKHKジムに所属しており、BRAVE CFスーパーライト級王者で同ジムのヘッドコーチであるエルダル・エルダノフの指導の下、テイクダウンとスクランブル&バック奪取というMMAの軸を身につけつつ、モカエフは派手な打撃を組み込んでいる。

直近の試合は昨年9月で、Bellatorで2勝1敗のブライン・オドリスコールをRNCで下しているモカエフ。その際、既にコンテンダーシリーズからオファーを受けていたが「僕にコンテンダーシリーズは必要ない。直接UFCに行く」と宣言していたが、その通りとなった。

とはいえ、アマでいくら戦績を積もうが、そこは玉石混交、ロシア勢やカザフ勢は強豪でも、UFCとはまるでレベルの違う相手が殆どだ。6戦目のオクタゴン、まだ他の階級と比較すると層が薄いフライ級にあって──モカエフが、どのようなファイトをコディー・ダーデン相手に見せるか。

英国の平良達郎といっても過言でないスピード出世、その平良のUFC初登場まで40日となり、彼のライバルになり得るだけにモカエフのオクタゴン・デビュー戦は見逃せない。

またメインカードでは英国MMA界の親愛なる隣人──計量会場でもひと際大きな声援を受けたパディ・ピンプレットも見逃せない1人だ。

ホドリゴ・ヴァルガスと対戦するピンプレットはキャリア17勝3敗、ケージを背負っての跳びつき三角、50/50からの内ヒール、組みと合体したヒザやヒジ、さらに殴り合いのなかで思い切りパンチを被弾する弾けっぷりでCAGE WARRIORS時代から英国のファンを魅了し続けてきた。

ピンプレットがUFCでもこのスタイルを貫くのかと注目されていたが、昨年9月の初戦ではルイジ・ヴェンドラミニの連打でKOされてもおかしくない状況に追い込まれながら、右で逆転KO勝ちを収めている。

国内勢だけで2万人収容のO2アリーナのチケットが売り切れ、ネット上ではプラチナ化したチケットが、1800ポンド(約28万円)の高値をつけて売買されている。タイトル戦はない、北米のビッグネームが戦うわけでなく、それでもビジネス的にUFCを成り立たせることができる英国勢の勢いが確認できるイベントとなりそうだ。

■視聴方法(予定)
3月20日(日・日本時間)
午前2時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN204計量結果

<ヘビー級/5分5R>
アレキサンダー・ヴォルコフ: 253ポンド(114.75キロ)
トム・アスピナル: 252ポンド(114.3キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーノルド・アレン: 146ポンド(66.22キロ)
ダン・フッカー: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
パディ・ピンプレット: 155ポンド(70.31キロ)
ロドリゴ・ヴァルガス: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
グンナー・ネルソン: 171ポンド(77.56キロ)
佐藤天: 170ポンド(77.11キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モリー・マッキャン: 125ポンド(56.7キロ)
ルアナ・カロリーナ: 126ポンド(57.15キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート: 155ポンド(70.31キロ)
イリャ・トプリア: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
マイク・グランディ: 145ポンド(65.77キロ)
マクワン・アミルカーニ: 145ポンド(65.77キロ)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・アブドゥラヒモフ: 258ポンド(117.02キロ)
セルゲイ・パブロヴィッチ: 254ポンド(115.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ: 205ポンド(92.99キロ)
ポール・クレイグ: 206ポンド(93.44キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジャック・ショア: 136ポンド(61.69キロ)
チムール・ヴァリエフ: 136ポンド(61.69キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
エリース・リード: 115ポンド(52.16キロ)
コリー・マッケナ: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ: 125ポンド(56.7キロ)
コディー・ダーデン: 126ポンド(57.15キロ)

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