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UFC on ESPN53:第10試合・ペイトン・タルボット vs. キャメロン・サーイマン

バンタム級プロスペクト対決。

タルボットはローカル全フィニッシュ勝利、コンテンダーシリーズは判定だったがシリーズ記録となる145発の有効打を打ち込んでの勝利で、UFCデビュー戦からメインカードの扱い。UFC0勝1敗のニック・アギーレに対し、1Rはテイクダウンされるとずっとポジションを取られ続ける展開で落としたものの、2R以降はスタンドで攻勢となり、最後はタックルを潰してマウント→パウンド→チョークで勝利。が、弱みも見せたため、UFCでどれだけやれるかまだわからない部分がある。25歳。

南アフリカのサーイマンはUFCデビューから3連勝でクリスチャン・ロドリゲスと対戦したが、ロドリゲスが体重オーバー。組みの展開で接戦となったが、限界まで減量せず最後のスタミナを残していたロドリゲスに対し、終盤疲れが見えたサーイマンが失速して判定負けで初黒星。バックボーンはキックボクシング。今回は下からの選手を迎え撃つことになるが、バンタムでは19歳ロザスJr.に次いで2番目に若い23歳。

ジャブで出るタルボット。右を打ち込む。ケージを背負ったサーイマンに右がヒット。ミドルの蹴り合い。タルボットのミドルをもらい、一瞬顔をしかめたサーイマン。タルボットのワンツーがヒット。右からテンカオ。どんどん攻めるタルボット。サーイマン、圧をかけられ下がっている。飛び込んだサーイマンに左がヒットしスリップ気味にダウン。立たせたタルボット。ケージを背負ったサーイマンがタックルに来るタイミングでヒザ!尻もちをついたサーイマンにパウンド連打。サーイマン立って凌いだが、タルボットがさらにパンチ・ヒザで攻める。引き込み気味に下になったサーイマンだが、すぐに立ち上がった。どんどん詰めるタルボット。右の肘。前蹴り・アッパー・左フック。左ミドル。もらってスイッチしたサーイマン。サーイマンのミドルがローブローになりタイムストップ。再開。強いパンチを放っていくサーイマン。しかしタルボットのパンチが的確に顔面を捕らえる。パンチからテンカオ。サーイマンの蹴りをキャッチしてテイクダウンしたところでホーン。

1Rタルボット。

2R。開始直後に飛び込んできたサーイマンにタルボットのカウンターの左が入りダウン!鉄槌連打!動いて逃れようとするサーイマンにバックからパウンド!向き直ったサーイマンだが、パウンドを顔面に連続でもらうのを見てレフェリーストップ!

初戦は0勝1敗の相手にやや苦戦する場面も見せたタルボットだが、今回はすでに実績を上げているサーイマンを圧倒。期待に応えた。

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UFC on ESPN53:オッズ/予想と展望

アマンダ・ヒバス 2.80
ローズ・ナマユナス 1.46
カール・ウィリアムズ 1.54
ジャスティン・タファ 2.54
エドメン・シャバージアン 1.49
A.J.ドブソン 2.70
ペイトン・タルボット 1.68
キャメロン・サーイマン 2.24
ビリー・クアランティー1.87
ユーセフ・ザラル 1.95
フェルナンド・パディーヤ 1.59
ルイス・パフエロ 2.42
カート・ホロボー 2.30
トレイ・オグデン 1.65
リカルド・ラモス 1.59
ジュリアン・エローサ 2.42
マイルズ・ジョーンズ 1.70
コーディ・ギブソン 2.20
ヤルノ・エレンス 2.54
ティーブン・ヌエン 1.54
モンツェラート・レンドン 2.85
ダリヤ・ジェレズニャコバ 1.44
イーゴル・セベリーノ 2.50
アンドレ・リマ 1.56
ハメド・ウスマン 2.14
ミック・パーキン 1.74

メインは元ストロー級王者ナマユナスのフライ級2戦目。

ナマユナスはUFC14戦で、そのうち7戦がタイトルマッチ。昨年9月にフライ級に上げ、いきなりランキング2位のマノン・フィオロと対戦。勝てば即タイトル挑戦者候補にもなる試合だったが、1R序盤に放ったパンチで人差し指を骨折し、以降は拳を握れなかったことも影響してか、終始打撃で劣勢な展開での判定負け。負傷の影響もあったかもしれないが、フライ級では体格的ハンデもあり、厳しいように見えた。

2戦目の相手はランキング8位のヒバスだが、ヒバスはストロー級で6戦、フライ級で4戦と、両方の階級で戦っていて、前戦もストロー級。今回が初メイン。柔道バックボーンで、女子柔道家に多い首投げ→袈裟固めが得意。

ストロー級でも戦っているヒバスが相手なら、ナマユナスも体格差に苦しむことはないはず。ナマユナス判定勝ち。

セミはヘビー級ノーランカー対決。当初、ウィリアムズはタファ弟のジュニア・タファと対戦予定だったが、先月のAPEX大会でジャスティン・タファが計量当日に体調不良となり欠場。急遽、セコンドで来ていたジュニア・タファが代役で出場したが、マルコス・ホジェリオ・デ・リマにKO負けした。ジュニア・タファは先に今回のウィリアムズ戦が決まっていたが、KO負けで出場できなくなったため、今度は体調不良から回復した兄のジャスティンが代役を務める。

メインカードにはUFC2戦目のペイトン・タルボットが抜擢。コンテンダーシリーズ勝利でUFCと契約し、昨年11月のデビュー戦でもいきなりメインカードに登場。1Rにテイクダウンされると防戦一方となったが、2R以降はスタンドでプレッシャーを掛ける展開で形勢逆転し、3Rにタックルを潰してマウントを奪うとパウンド連打→背中を向けた相手にチョークで一本勝ち。しかし相手のアギーレもUFC0勝1敗だったので、この勝利だけではUFCで通用するかはわからなかった。

今回の相手サーイマンはキックがバックボーンで、UFCデビューから3連勝。しかし前回は2試合連続体重オーバーのプロスペクトキラー・クリスチャン・ロドリゲスに組みの展開に持ち込まれ、接戦の末判定負けでUFC初黒星を喫した。

プロスペクト同士の対戦は、タルボットがフェイバリットとなっている。

第1試合開始は24日朝8時から。速報します。

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN239   アンジェ・ルーザ オヴァンス・サンプレー オーデ・オズボーン キック クリスチャン・ロドリゲス ジョシアニ・ヌネス タイ・ツイバサ ダニー・シルバ チアゴ・モイゼス チェルシー・チャンドラー チャド・アンヘリガー ナタン・レヴィ ハラランポス・グレゴリユウ ブライアン・バトル メイシー・シェエソン 井上直樹 佐々木憂流迦 平田樹 平田直樹 魅津希

【UFN239】唯一のUFCキプロス人戦士は井上&平田=ダブル直樹の練習仲間、ハラランポス・グレゴリユウ

【写真】(C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN239:UFN on ESPN+97「Tuivasa vs Tybura」が開催される。そのオープニングバウトでオクタゴン・デビュー戦を戦うハラランポス・グレゴリユウは現在、唯一のキプロス人UFCファイターだ。
Text by Manabu Takashima

昨年8月にコンテンダーシリーズからUFCとサインしたグレゴリユウは、コスタ・フィリッポウに続く史上2人目のUFC契約下選手でもある。エーゲ海に浮かぶ島、そんなイメージしかないキプロスで如何にグレゴリユウはMMAファイターとなり、世界の最高峰に辿り着いたのか。チャド・アンヘリガー戦を控えたグレゴリユウに初インタビューを試みた。


──今日はインタビューをさせていただきありがとうございます。最初に名前の発音を教えていただけないでしょうか。

「ファーストネームはハラランポス。ラストネームはグレゴリユウだよ」

──チャラランポスではないのですね!!

「ギリシャ語ではハラランポスで、ヨーロッパではハラランポスと呼ばれるんだけど、米国にくるとチャラランポスになってしまうんだ(笑)」

──なるほどです。米国では英語流の発音に改められることがほどんどですね。ところでキプロスの格闘技、MMAに関して全く知識がありません。ハラランポスがMMAを始めたきっかけを教えてもらえますか。

「僕は6歳の時に松濤館空手を学び始めた。黒帯になり、キプロスやギリシャのチャンピオンになった。ヨーロピアン選手権では5位になり、もっとアクションのある戦いを欲したら、父に空手を辞めたいと伝えたんだ。でも父からは『お前が空手を続けるのに、どれだけお金を使ってきたと思うんだ』と言われ、他のコンバットスポーツをやることを許してもらえなかった。しょうがない。僕は戦いをストリートに求めたんだ」

──……。なんとも。

「毎週のようにポリスが家にやってくるもんだから、ついに父は『もう外で暴れるのは止めろ。何がしたいんだ』と言って来たよ(笑)」

──空手で何を学んだことやら……。

「ハハハハハ。父にはプロファイターになりたいと伝え、キックとムエタイを始めた。腹を殴ることしか認められない空手に満足できなくなっていたんだ」

──MMAを始めてから、長い距離にあるポイント空手は生きることはなかったですか。

「う~ん、空手は蹴りを多用するから距離が遠くなるけど、またMMAとは違うよ。まぁ、UFCでも空手がバックグラウンドの選手は距離を取って戦ってきたけどね」

──押忍。ではキックやムエタイでも空手時代のように欧州を舞台に戦ってきたのですか。

「ノー。キプロス国内だけだ。キプロスでキックの王者になり、もっともっとアクションを欲した。結果、MMAを戦うようになったんだ。ただキプロスは打撃のレベルは高くても、MMAのレベルは低かった。すぐにキプロスのMMAチャンピオンになり、より高度な練習が必要だと思って米国に移り住むことにした。僕の目標はUFCファイターになることだったから。

米国にやってきて、まずは友人が持っていたジムで練習を始めた。でも彼がジムを閉めて違うジムに移ったけど、そこでは僕が一番強かった。そんな環境では成長できないから、ロンゴ&ワイドマンを訪れた。アルジャメインとスパーリングをして、ここで練習しようって決めたんだ。2018年のことだよ」

──ロンゴ&ワイドマンだと、日本人選手との交流もあったということですね。

「ミズキ(魅津希)、ナオキ(井上直樹)、ササキ(佐々木憂流迦)、皆、僕の友達だよ。イツキ(平田樹)と一緒にもう1人のナオキ(平田直樹)もやってきた。背の高い方のナオキとは、本当によく練習した。日本の選手はとても優れているけど、彼は本当に良いファイターだよ。もう1人のナオキとは、試合でフロリダにも一緒にいった。彼もタフな素晴らしい可能性を持った選手だった。

また、2人のナオキと練習をしたいね。日本の選手が僕らのジムにきて練習することを歓迎するよ。もっともっと多くの日本人選手と一緒に練習したい」

──ところでハラランポスがUFCとサインをしたことに対して、母国での反響は?

「マイ・ゴッド!! 唯一のキプロス人UFCファイターを国中あげて応援してくれている。僕自身、キプロスを代表して戦うことに誇りを持っているし。その想いを胸に今週末も戦うよ」

──UFCには以前、コスタ・フィリッポウが在籍していました。当時とはキプロスも様子が違うのでしょうか。

「彼も僕と同じようにキプロスから、米国に渡ってUFCで活躍していた選手だ。ただ10年前は、UFCやMMAの認知度が今とは違っていた。当時、キプロスではMMAが浸透していなかった。それが今では、UFCのドキュメンタリー撮影のために3日間帰国したら、毎日のように僕はテレビやラジオに出演していた。

キプロスのMMA熱が高まり、米国に追いつけるようになるのが僕の夢であり、使命だ。まだ口にするのは早いかもしれないけど、UFCで活躍して僕がUFCキプロス大会を開く原動力になる。コスタ・フィリッポウは過去、僕は現在。そして、未来になるつもりで努力している」

(C)Zuffa/UFC

──そんなハラランポスですが、今週末にチャド・アンヘリガーと対戦します。

印象を教えてもらえますか。

「彼は今回が契約最後の試合だから、必死に戦ってくるだろうね。ただ、僕が心配するようなことは一切ない。どの局面でも、気になる攻撃や技術を持っていない。ただタフでスタミナがあるだけだ。立ち技でも、寝技でも勝てる。何も問題ない。どこでも戦える。気の毒だけど、彼のUFCキャリアは土曜日の夜に終わるよ。

打撃、パワー、自分のスキルを信じている。誰も僕のようなパワーのある打撃を使うことはできない。パンチ一発で、試合を終らせる。そして、僕の名前と同時にキプロスという国を世界中にアピールしたい」

■視聴方法(予定)
3月17日(日・日本時間)
午前5 時00分~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■ UFN239対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
タイ・ツイバサ(豪州)
マルチン・ティブラ(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バトル(米国)
アンジェ・ルーザ(スイス)

<ライトヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)

<フェザー級/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
アイザック・ドルギャリアン(米国)

<バンタム級/5分3R>
パニー・キンザッド(スウェーデン)
メイシー・シェエソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジェラルド・マーシャート(米国)
ブライアン・ベルベレナ(米国)

<ライト級/5分3R>
マイク・デイヴィス(米国)
ナタン・レヴィ(イスラエル)

<女子バンタム級/5分3R>
ジョシアニ・ヌネス(ブラジル)
チェルシー・チャンドラー(米国)

<フライ級/5分3R>
オーデ・オズボーン(米国)
ジェフェウ・フィリョ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジョシュ・クリバオ(豪州)
ダニー・シルバ(米国)

<ライト級/5分3R>
チアゴ・モイゼス(ブラジル)
ミッチ・ラミレス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
コリー・マッケナ(英国)
ジャケリン・アモリン(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
チャド・アンヘリガー(カナダ)
ハラランポス・グリゴリユウ(キプロス)

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MMA o UFC UFC298 クリスチャン・ロドリゲス チャド・アンヘリガー トム・アスピナル

UFC on ESPN+97:オッズ/予想と展望

タイ・トゥイバサ 1.80
マルチン・ティブラ 2.05
ブライアン・バトル 1.56
アンジュ・ルーサ 2.50
オヴィンス・サン・プルー 5.10
ケネディ・エンジーチュクー 1.18
クリスチャン・ロドリゲス 2.60
アイザック・ダルガリアン 1.52
パニー・キアンザド 3.00
メイシー・チアソン 1.41
ジェラルド・マーシャート 1.41
ブライアン・バーバリー3.00
ナタン・レビー 3.70
マイク・デイビス 1.29
ジョジアニ・ヌネス 1.70
チェルシー・チャンドラー 2.20
ジャフェル・フィーリョ 1.56
オデー・オズボーン 2.50
ティアゴ・モイゼス 1.24
ミッチ・ラミレス 4.20
ジョシュ・クリバオ 1.52
ダニー・シウバ 2.60
ジャケリン・アモリム 2.05
コーリー・マッケンナ 1.80
ハラランボス・グリゴリオウ 1.61
チャド・アンヘリガー 2.40

メインはヘビー級。

トゥイバサはKO勝ち後に行うシューイ(シューズにビールを注いで飲み干す)のパフォーマンスが人気を博し、コロナ後の8試合でAPEXでの出場は1度だけ、大会場での盛り上げ要員として重宝されてきた。今回は3年ぶりのAPEX大会登場(当初は先月のUFC298で組まれていたが、今回に延期された)。5連勝でランキングも3位まで上昇し、フランス大会のメインでは元暫定王者・ランキング1位のシリル・ガーンとの対戦も組まれた。勝てばタイトル戦のチャンスも十分あり得たが、パンチでぐらつかせて大いに沸かせたものの、逆転KO負けで連勝ストップ。さらにパブロビッチ、ボルコフにもKO負けで現在3連敗となり、ランキングも9位まで下降した。ボルコフ戦は寝ても立っても劣勢の展開での完敗で、実力的に現在のランキングが適正に思える。

ティブラはトゥイバサより1つ下の10位で、直近9戦で7勝2敗だが、勝った相手は下位ランカーがほとんど。前戦では後の暫定王者トム・アスピナルと対戦したが、1分少々でKO負け。ティブラもボルコフと対戦し完敗している。

両者とも、今後もタイトル戦線に絡んでくることはなさそうな者同士。トゥイバサKO勝ち。

セミ以下は女子バンタム級ランカー対決があるものの、いつも通りのAPEXクオリティの地味ラインナップ。そんな中で、UFC2戦目のアイザック・ダルガリアンがメインカードに抜擢されている。プロMMAデビューからわずか11ヶ月、5戦のみのキャリアだが、全試合1RKO勝ちでUFCと契約。そこからデビュー戦まで1年半もブランクがあったが、UFCデビュー戦もテイクダウンからのパウンドラッシュで1RKO勝ち。今回の相手はUFC3勝1敗で、超新星のロザスJr.にキャリア初黒星をつけたクリスチャン・ロドリゲス(ただし、2試合連続体重オーバーしており、今回からフェザー級に変える)。相手のレベルが上がったが、連続KOをキープすることが出来るか。

第1試合開始は17日朝5時から。速報します。

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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN230 キャメロン・サーイマン クリスチャン・ロドリゲス

【UFN230】キャッチ戦になった一戦。ロドリゲスがノンストップアクションでサーイマンを破る

<140ポンド契約/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
キャメロン・サーイマン(南アフリア)

ロドリゲスの計量オーバーでキャッチウェイト戦となった一戦。アンダードッグのサーイマンはサウスオーの構えから右リードフック。ロドリゲスがカウンターを狙い、ステップインからヒザ蹴りを決める。サーイマンは左で殴りつつ首相撲からヒザへ。離れたところでスピニングバックフィストを見せたロドリゲスは、同じ技を返してきたサーイマンにボディロックに捕え、スクランブルでがぶってアナコンダチョークへ。反転して防いだサーイマンはレッスルアップのロドリゲスはがぶるが、ワキを潜られバックを許す。

ここで離れた両者、打撃の間はロドリゲスか。カウンターが冴えるロドリゲスは、サーイマンの回転系の技をかわしてエルボーを入れる。左ミドルをキャッチされたサーイマンは、テイクダウンを許さず左を伸ばす。右を返すロドリゲスはスイッチして蹴りを見せ、その実──狙いはダブルレッグ。サーイマンはこの仕掛けを切ると、蹴りに左を合わせていくが逆に左を被弾する。飛び込みにカウンターを受けても、そのまま前に出て圧を掛けるサーイマンは最後に組んでボディロックも、ロドリゲスが切った。

2R、サーイマンが左インローを決め、右アウトローも蹴っていく。ここから構えを変えると、ロドリゲスはパンチの攻防からヒザを突き上げる。さらにアッパーからヒザ、左フックを決めるロドリゲスは、テイクダウン狙いを切って再びアナコンダへ。一度は反転に反応したロドリゲスだったが、二度目の反転で頭を抜かれるとトップを許しバックを許す。

サーイマンが両足をフックして、RNC狙うが前方に落とされる。逆にバックグラブから絞めを狙うロドリゲスは、背中を伸ばしてパンチを落とす。前転してエスケープのサーイマンがトライアングルを担いでバックへ。立ち上がったロドリゲスは、ムエタイ流の崩しでサーイマンを転がすと再びバックに回る。サーイマンはワンフックで左足を伸ばされ、左のパンチを連打された。厳しい場面から立ち上がって前転のサーイマンが、外ヒールへ。ボディ&顔面を殴るロドリゲス。最後の10秒、両者はスタンドに戻り打撃を交換した。

最終回、ここまでのラウンドを取ったロドリゲスに減量失敗のガスアウトはあるのか。ローにカウンターを当てるロドリゲスが跳びヒザを繰り出す。さらに左リードを当てたロドリゲスは、ボディからパンチを集中させる。テイクダウン狙いをウィザーで切られたサーイマンは、ジャブでバランスを崩す。ロドリゲスは左に右を合わせ、右ミドルを決める。サーイマンも右を当てるが、相当に削られてきたか。

それでも前に出てパンチを纏め、スピニングバックフィストから左フックというイマジネーション溢れる動きを見せたサーイマン。動きは落ちながら近距離での打ち合いで、譲らないロドリゲスはは左フックを被弾して、右ヒザを突き上げる。さらに右ハイを見せたロドリゲスはショートのワンツー、組んでヒザ蹴りも後方に倒される。

レッスルアップからシングルに取ったロドリゲスは、バックへ。自ら離れると、試合は残り1分に。サーイマンはジャブを受けて、逆転への糸口を掴めない。近づくとボディ、さらにヒザ蹴りをボディに突き刺したロドリゲスは、スピニングエルボーを繰り出す。最後まで動き続けた両者、手数&精度だけでなくグラウンドのポジションでも優勢だったロドリゲスの前に、サーイマンはUFC4戦目で初黒星を喫した。

「タフな接戦だったけど、体重を落とせなくて申し訳なかった。判定はどうなるか分からなかったけど、勝てた。チームのお陰だ」という勝者は、インタビュアーのマイケル・ビスピンと握手を交わす時だけ、少し笑顔になった。



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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN230   アラテンヘイリ アンドレ・ペトロスキー エイドリアン・ヤネツ エジソン・バルボーサ エドガー・チャイレス エミリー・ダコーテ キャメロン・サーイマン クリスチャン・ロドリゲス クリス・グティエレス ジェニファー・マイア ジミー・フリック ジョナサン・マルチネス ダニエル・ラセルダ ダレン・エルキンス チムール・ヴァリエフ フランキー・エドガー ペドロ・ムニョス マルケル・メデロス ミシェウ・ペレイラ ヴィヴィアニ・アロージョ

【UFN230】アラテンヘイリ戦へ、グティエレス「止まった状態でエネルギーを養成? 力は身の内で興すモノ」

【写真】キャリアの序盤にチムール・ヴァリエフと1勝1敗、ベンディ・カシミールに勝利。なぜかジミー・フリックにムエタイで勝っているのも興味深い (C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC Apexで開催されるUFN230:UFN on ESPN+88「Yusuff vs Barboza」にクリス・グティエレスが出場し、中国のアラテンヘイリと対戦する。
Text by Manabu Takashima

キャリア19勝4敗2分、32歳のクリス・グティエレス。フランキー・エドガーに勝ち、前戦ではペドロ・ムニョスに8連勝を阻まれたとはいえ、第2試合に出場するファイターでは決してない。そんな冷遇にもファイトを楽しむ精神状態が、グティエレスから伝わってきた。


──クリス、土曜日にアラテンヘイリと対戦しますが、今の調子はいかがですか。

「実は今、コンテンダーシリーズでチームメイトの試合を見てきたばかりで(※取材は10日に行われた)。マルケル・メデロスが、UFCと契約できて凄くエキサイトしているんだ」

──素晴らしいヒザ蹴りでのKO勝ちでした。クリスも週末に試合に向けて、弾みがつきましたね。

「イエッサー! チームメイトの勝利にはいつも元気づけられるし、しっかりとファイトウィークをやり切れそうだよ!!」

──ところで昨年11月にフランキー・エドガーの最後の試合相手を務めました。あのような経験は、クリスに何を与えてくれるのでしょうか。

「UFC殿堂のフランキー、一番最近のペドロ・ムニョス戦はトップ10ファイターで、ケージの中での経験値、知識と僕よりずっと多い選手との試合だった。僕もこれまでやってきたことを全てぶつけて、自分がもっと上で戦えることを証明しようと思っていた。勝っても、負けても、そこで見つかった課題をしっかりと克服してきたから、今回の試合で成長したところを見せたいと思う」

──ペドロとの試合はカーフを蹴り、良いパンチも入れていました。ただ左を被弾してダウンしてから、試合の流れが変わりました。

「あの試合でどうやってプレッシャーを止めるのか。違うやり方があることを学んだ。だからこそ、アラテンヘイリというパンチ力があってレスリングも強い相手に、その成果を発揮できるんじゃないかと期待している。オクタゴンを共有する対戦相手のことは、誰だって尊敬しているけど、自分の存在を証明する試合にしたいと思っている」

──日本の空手マスターが、クリスは移動してパワーを創るのでなくて、止まった状態でエネルギーを養成できると指摘していました。そういう選手はUFCでも稀だと。

「いや、全ての力は身の内から興すモノだろう。ただ、その言葉には感謝している。土曜日も、この体の中で養成したパワーで戦うよ」

──ところで今、中国のMMA界の発展はすさまじいです。経済力があり、人口も多く、上海にはUFC PIもあります。クリスは中国人ファイターの成長をどのように感じていますか。

(C)Zuffa/UFC

「中国のMMAはもの凄いことになっているよ。

だからこそ、中国で戦ってみたいんだ。そして中国の文化に浸ってみたいと思っている。いつの日か実現させたいね」

──そのような背景があって、アラテンヘイリというファイターが存在していますが、クリスはどのように戦いたいと思っていますか。

「僕の過去の対戦相手は、アラテンヘイリが戦ってきた相手よりレベルが高かった。そんな相手にも僕は勝っている。試合の度に成長しているとも思っている。前回の試合──ペドロ・ムニョスとのファイトで、僕は負けたけど……あの敗北は必然。いや、あの試合で僕は負けないといけなかったんだ」

──えっ? どういうことですか。

「7連勝をしていて、僕はきっと自信過剰になっていた。調子に乗っていたんだよ。あの試合で負けたことで、また原点に戻ることができた。自分にはまだまだ学ぶことがあって、前回の試合で見えた穴を埋める練習を懸命にやってきた。この気持ちを思い出させるためには、あの敗北が必要だったと思っている。あの経験を経て、今の僕が何をできるのか皆に披露したい」

──再びトップ10ファイターと戦うために、非常に大切なファイトとなります。ここで披露したいモノとは何でしょうか。

「成長したところを見せたい。キャリア的には少しステップバックになったけど、色々と学ぶことができた。自分を一度バラバラにして、創りなおしてきたんだ。そのうえでファンの皆が楽しめるエキサイティングな試合にしたい。

この試合は僕だけでない、アラテンヘイリにとっても自己証明の場だと分かっている。今日、マルケルが見せたように自分の存在価値をぶつけ合うような試合だ。コンテンダーシリーズのような戦いは僕にも経験がある。それに勝者と敗者の明暗が明白になる経験もしてきた。土曜日もそういう試合になる。そして僕がアラテンヘイリを料理するよ」

──クリス、今日はありがとうございました。最後に日本のMMAファンにメッセージをお願いします。

「僕に話を聞いてくれて、この声を日本のファンに届けてくれることを感謝しているよ。僕は日本と中国のカルチャーに凄く興味を持っているんだ。試合だから、勝つか負けるか分からない。でも僕とアラテンヘイリの試合を心から楽しんでほしい」

■視聴方法(予定)
10月15日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■UFN230対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ソディック・ユースウ(米国)
エジソン・バルボーサ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ジェニファー・マイア(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
エイドリアン・ヤネツ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ミシェウ・ペレイラ(ブラジル)
アンドレ・ペトロスキー(米国)

<130ポンド契約/5分3R>
エドガー・チャイレス(メキシコ)
ダニエル・ラセルダ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
キャメロン・サーイマン(南アフリア)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
TJ・ブラウン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
タイナラ・リスボア(ブラジル)
ハヴェナ・オリヴェイラ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
テランス・マッキニー(米国)
ブレンドン・マロッティ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
イリナ・アレクシーワ(ロシア)
メリッサ・ディクソン(英国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
アラテンヘイリ(中国)

<女子ストロー級/5分3R>
アシュリー・ヨーダ―(米国)
エミリー・ダコーテ(米国)

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MMA o ONE UFC UFC Fight Night YouTube   アンドレ・ペトロスキー エイドリアン・ヤネス エジソン・バルボーサ エドガー・チャイレス キャメロン・サーイマン クリスチャン・ロドリゲス ジェニファー・マイア ダニエル・ラセルダ ミシェウ・ペレイラ

『UFC Fight Night 230: Yusuff vs. Barboza』前日計量動画/エドガー・チャイレス vs. ダニエル・ラセルダ2が中止に

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MAIN CARD (ESPN+, 7 p.m. ET)

・Sodiq Yusuff (145.5) vs. Edson Barboza (146)
・Viviane Araujo (126) vs. Jennifer Maia (125)
・Jonathan Martinez (136) vs. Adrian Yanez (135.5)
・Michel Pereira (186) vs. Andre Petroski (186)
・Edgar Chairez (129.5) vs. Daniel Lacerda (130) – 130-pound catchweight bout*
・Christian Rodriguez (140)** vs. Cameron Saaiman (135.5)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 4 p.m. ET)

・TJ Brown (146) vs. Darren Elkins (146)
・Tainara Lisboa (133.5) vs. Ravena Oliveira (133)
・Brendon Marotte (155.5) vs. Terrance McKinney (155.5)
・Irina Alekseeva (135) vs. Melissa Dixon (135.5)
・Heili Alateng (136) vs. Chris Gutierrez (136)
・Emily Ducote (115.5) vs. Ashley Yoder (115.5)

 『UFC Fight Night 230: Yusuff vs. Barboza』前日計量結果。キャメロン・サーイマンと対戦するクリスチャン・ロドリゲスが140ポンドと4ポンドオーバー。出場給の25%を譲渡し試合は行われます。また、エドガー・チャイレス vs. ダニエル・ラセルダのダイレクトリマッチは共に計量をパスしたものの、ラセルダに医学的な問題があったことから中止になっています。





 前日計量&フェイスオフ動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・ソディック・ユーサフ vs. エジソン・バルボーサはユーサフ支持7人、バルボーザ支持4人。

・ジェニファー・マイア vs. ヴィヴィアニ・アラウージョはマイア支持9人、アラウージョ支持2人。

・ジョナサン・マルティネス vs. エイドリアン・ヤネスはマルティネス支持2人、ヤネス支持9人。

・ミシェウ・ペレイラ vs. アンドレ・ペトロスキーはペレイラ支持7人、ペトロスキー支持4人。

・キャメロン・サーイマン vs. クリスチャン・ロドリゲスはサーイマン支持7人、ロドリゲス支持4人。続きを読む・・・
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UFC on ESPN+88:オッズ/予想と展望

ソディック・ユサフ 1.59
エドソン・バルボーザ 2.42
ジェニファー・マイア 1.74
ビビアン・アラウジョ 2.30
ジョナサン・マルチネス 1.93
エイドリアン・ヤネス 1.89
アンドレ・ペトロスキー 2.70
ミシェウペレイラ 1.49
エドガー・チャイレス 1.28
ダニエル・ラセルダ 3.80
クリスチャン・ロドリゲス 1.62
キャメロン・サーイマン 2.36
ダレン・エルキンス 2.50
T.J.ブラウン 1.56
タイナラ・リズボア 1.31
ハベナ・オリベイラ 3.60
テランス・マッキニー 1.19
ブレンドン・マロット 5.00
イリーナ・アレクシーバ 2.24
メリッサ・ディクソン 1.68
クリス・グティエレス 1.37
アラテン・ヘイリ 3.20
アシュリー・ヨーダ4.10
エミリー・デュコテ 1.25

UFC6勝1敗のソディック・ユサフが初メイン。唯一敗れた試合はアーノルド・アレンとのUFC無敗対決。レスリングがバックボーンのハードパンチャー。

相手はベテランのエドソン・バルボーザ。フェザーに落としてから3勝3敗。元キック世界王者ギガ・チカゼにはKO負けし、グラップラーブライス・ミッチェルにはまさかの1Rパンチでダウンを奪われ、その後も一方的な内容で判定負け。しかし前戦はビリー・クアランティーロ相手に1RKO勝ちし、ようやくフェザー級での戦いに慣れつつある。

オッズはユサフがフェイバリットだが、意外と差がない。撃ち合いになれば、打たれ弱さがあるバルボーザが一発もらってしまいそうだが。

ユサフKO勝ち。

メインカードではミシェウペレイラのミドル級に上げての初戦が組まれている。5連勝でウェルター級ランキング入りし、7月にはタイトル挑戦経験のあるスティーブン・トンプソン戦が組まれたが、体重オーバーで試合消滅。過去にも何度か体重オーバーがあり、今回からミドルに上げる。相手はいきなりUFC5連勝中のペトロスキー。勝てばミドル級でのランキング入りも見えてくる。

なぜか、メインカードに先月ノーコンテストで終わったチャイレス vs. ラセルダのリマッチが組まれている。チャイレスは0勝1敗1NC、ラセルダは0勝4敗1NC。前回はチャイレスがギロチンチョークでケージに押し込み、ラセルダの腕がだらりと下がったのを見てレフェリーが試合を止めたが、ラセルダが実は落ちていなかったため、ノーコンテストに変更となっている。

第1試合開始は15日朝5時から。速報します。

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【UFN230】クリス・ロドリゲス戦へ、キャメロン・サーマン「バンタム級の未来が開かれる」

【写真】アジアンと変わらないぐらい童顔のキャメロン。しかし、強いです(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC ApexでUFN230:UFN on ESPN+88「Yusuff vs Barboza」が開催され、キャメロン・サーイマンがクリスチャン・ロドリゲスと対戦する。
Text by Manabu Takashima

南アフリカの23歳、サーイマンはコンテンダーシリーズからUFCにステップアップし、現在3連勝中だ。まだあどけなさが残るサーイマンは、MMAに関して話すことが大好きな好漢で──その受け答えはケージのなかと同じように溌溂としている。


──キャメロン、クリス・ロドリゲスと週末に戦います。今の気持ちを教えてください。

「最高の気分だよ。過去一番のキャンプができて、ケガも全くなかった。体重も順調に落ちているし、全てがパーフェクトに進んでいるよ。UFC APEXの少ない観客の前で、最高のパフォーマンスを披露したいと思う。それに、凄く多くの南アフリカの人々がこの試合を見るだろうからね。ただフィニッシュするだけでなく、ボーナスを手にするためにオクタゴンで戦うよ」

──今、まさにUFC APEXで戦うことに触れていましたが、過去3戦はPPVショーでした。PPVイベントとFight Nightショーではファイトウィークの過ごし方も含め違いを感じることはありますか。

「まず、今回のUFC APEXでの試合は、コンテンダーシリーズを思い出せるものだよ。コーナーマンの2人と3人だけでやってきて、そこもコンテンダーシリーズに似ているよね。もちろん大観衆の前で試合をすることも好きだけど、ショーン・シェルビーからの申し出がFight Nightショーだったことで、気持ちが落ちることは一切なかった。良い対戦相手だし飛びついたよ。なんといっても、僕にとっては初めてメインカードで戦う機会が訪れたわけだしね。

僕らは試合の2週間前にやってきて、ファイターズホテルでなくパームス・ホテル&カジノに宿泊していた。そして、ファイトウィークになるとPPVショーとは違う、より専門的なメディアからのインタビューを受けているよ。こうやって色々な舞台を経験していくことが、チャンピオンになるための道のりだと理解している」

──前回のテレンス・ミッチェル戦は初回でTKO勝ちを収め、UFCデビューから連勝が3になりました。

「何もダメージがなくて速攻で勝つことができたから、よりやる気が増したよ。特にケガをすることなく試合に勝てたことは最高だ。今週末の試合も、全く同じような戦いにしたいと思っている」

──ロドリゲスはアグレッシブで、ウェルラウンダー。凄く良いマッチアップだという風に聞かされると、正直どのように思いますか。

「対戦相手は25歳で、僕は12月に23歳になる。2人の若い選手の試合に関して、そんな風に言ってもらえるなら嬉しいよ。この試合は将来のタイトル・コンテンダーが生まれる試合になるからね。クリスチャン・ロドリゲスもしっかりと準備をしてきているだろうし、僕と同じようにフィニッシュを狙ってくるに違いない。どちらのファイターの手が挙げられるのか──。僕の一番の武器は、スタミナだ。試合が最終回までいっても、全く問題ない。でも、最初の一打で勝負を決める。それが僕の狙いだよ」

──「僕とロドリゲスはレベルが違う。一方的な試合になる」というような返答ではなかったですね。

「しっかりと準備をしてきたし、キャンプにもコーチにも自信を持っている。そして、試合ではやるべきことを全てを出し切る。ハードワークの成果を見せるよ。10カ月で4試合目、継続的にハードトレーニングをしてきたし、土曜日には答えがハッキリするから──そんな風にいう必要もないよ」

──ところでキャメロンが戦うバンタム級戦線には、中村倫也選手という日本のMMA界から久しく輩出されなかった──UFC首脳が期待するファイターがデビューしました。彼のことは視野に入っていますか。

「チームメイトのマーク・ホルムが8月にUAEWで試合をした時に、アブダビで会場に向かうバスのなかでUFC Fight Passでシンガポール大会をチェックしていたんだ。そうしたら、途中でWi-Fiの調子がおかしくなって(笑)。でも、彼の動きはしっかりと見たよ。あのパフォーマンスは圧巻だった。次の試合が決まって、またリンヤ・ナカムラの戦いを見てみたい。なにより、いつの日か彼と戦いたいと思う。

MMAを戦う上で、何かベースとなるファイトスタイルを身に着けている場合、それが彼にょうにレスリングだとベストだよね。UFCのチャンピオンも元々はレスラーだったファイターがどれだけ多いか。レスリングは最高のベースだよ、MMAにおいて。南アフリカの子供達がMMAをやりたいと言えば、僕ならレスリングと器械体操をその前に経験させる。

キックボクシングからMMAに転じると、打撃の技術を伸ばすだけでなくレスリングとグラップリングを身に着けることは絶対だ。僕のベースはキックボクシングだけど、試合中に打撃戦で劣勢の場合は、上手くレスリングとグラップリングを使う取り入れることができた。僕は打撃の基礎があって組み技を消化できているから、レスリングに絶大な力を誇る選手に対しても、アドバンテージを持っている。そうなれたのもヘッドコーチ、アシスタントのコーチのお陰だ。彼がいなければ、僕は今ここにいない」

──レスリングと器械体操ですか。いやぁ、興味深いですね。

「僕がこんな話ができる機会を与えてくれることを、心から感謝している。ホント、日本で戦うことは僕にとって一つの夢なんだ。その機会が訪れ、十分に資金があったら日本中を回って、日本の人々とこんな風にMMA談義をしたいね」

──円安がどんどん進んでいるので、自分たちからすると笑いごとでないですが、キャメロンの日本旅行は難しくないと思います(笑)。

「OK。それは楽しみだ。日本のファンも含め、皆に土曜日のファイトでバンタム級の未来が開ける瞬間を見せたいと思う。フィニッシュをして、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得することを約束するよ」

■視聴方法(予定)
10月15日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■UFN230対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ソディック・ユースウ(米国)
エジソン・バルボーサ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ジェニファー・マイア(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
エイドリアン・ヤネツ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ミシェウ・ペレイラ(ブラジル)
アンドレ・ペトロスキー(米国)

<130ポンド契約/5分3R>
エドガー・チャイレス(メキシコ)
ダニエル・ラセルダ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
キャメロン・サーイマン(南アフリア)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
TJ・ブラウン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
タイナラ・リスボア(ブラジル)
ハヴェナ・オリヴェイラ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
テランス・マッキニー(米国)
ブレンドン・マロッティ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
イリナ・アレクシーワ(ロシア)
メリッサ・ディクソン(英国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
アラテンヘイリ(中国)

<女子ストロー級/5分3R>
アシュリー・ヨーダ―(米国)
エミリー・ダコーテ(米国)

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【UFC287】ロサスJr、初回の猛攻を凌がれクリスチャン・ロドリゲスに逆転許し初黒星

<137ポンド契約/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ラウル・ロサスJr(米国)

18歳、煽り映像からUFCの力の入れようが分かるロサスJrに会場のファンも大声援を送る。すぐに飛び込むようにダブルレッグに出たロサスJrが、ケージにロドリゲスを押し込む。差しあげテイクダウンを防ぎ、エルボーを入れたロドリゲスはシングルレッグで足を抱え上げられ倒される。ダースチョークのロサスJrをリバーサルしたロドリゲスが立ち上がるが、ロサスJrもすぐにレッスルアップからシングル、バックを取る。跳び乗るように跳ねたロサスJrは、足はフックできなかったが前方に崩そうと動き続ける。

前転気味に足を取りに来たロドリゲスに対し、今度はしっかりと乗ってスタンドでボディトライアングルに取ったロサスJrが、RNCをセットする。ロドリゲスは手首を掴んで防御するが、アゴの上からリセットしたロサスJrが尻もちをつかせ後方に倒れ込む。ここもリストコントロールから左でを伸ばして首を守ったロドリゲスは腕十字狙いを察知しラウンド終了まで耐えきった。

2R、初回同様に飛び込んでシングルに出たロサスJrは、切られると引き込む。背中を見せて立ち上がったロサスJrの組み狙いにヒザを肩口に入れ、エルボーを打ち込んだロドリゲスは投げをウィザーで耐え、シングルも切る。立って離れたロサスJrは疲れが見えるが、シングルからワキを潜ってバックへ。ここも足を取りに行くロドリゲスは、倒され際に胸を合わせてトップを取る。

強引な三角狙いをすかして、上四方で抑えたロドリゲスがサイドに回ってエルボーを入れる。ロールからスクなランブルを仕掛けたいロサスJrを泳がせ、サイドで抑えたロドリゲスはシングルレッグを切って逆にバックに回る。ロドリゲスは両足をフックし、右腕を喉下に通す。初回と逆に立場となったロサスJrは、背中を伸ばさないよう正座状態もロドリゲスが後方に倒れ込む。後方から殴り、エルボーを入れたロドリゲスがこの回を取り返した。

最終回、すぐにテイクダウンを仕掛けなかったロサスJrは右を被弾。スピニングバックフィストにもワンツーを合わされる。ロサスJrはスイッチするが、右を打たれる。真っ直ぐのダブルからシングルに反応したロドリゲスが足を抜く。飛び込んではスプロールされるロサスJrは、続くシングルを切られ簡単に背中を譲る。

マウントからバックを制し、背中を伸ばしたロドリゲスが勢いのあるパンチを落とす。ロサスJrが必死に左手を掴むが、ロドリゲスは右エルボーを打ち込む。エルボーを側頭部に入れ、ボディを殴ったロドリゲスがRNCへ。ロサスJrは耐えるが、ボディトライらングルに捕らえられてアクションは起こせない。半身になり、尻をずらしに掛かるロサスJrだが、ロドリゲスがアジャストしていく。残り15秒、フックを外しスタンドに戻ったロドリゲスが打撃戦を仕掛けてタイムアップを迎えた。

初回を完全に取ったロサスJrだが、2&3Rを落としオクタゴン2戦目でMMA初黒星を喫し、勝者は体重オーバーを詫びた。


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