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Interview J-CAGE Shooto2020#05 Special ブログ 杉本恵 青木真也 黒部三奈

【Special】月刊、青木真也のこの一番:8月─その壱─黒部三奈×杉本恵「女子格闘技っていう表記自体…」

【写真】黒部の頑張りの裏で、青木は女子MMAに何を感じていたのか (C) KEISUKE TAKAZAWA/ MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ2020年8月の一番、第一弾は1日に行われたプロ修斗公式戦から黒部三奈✖杉本恵の一戦を語らおう。


──8月度の青木真也が選ぶ、この一番。最初の試合をお願いします。

「黒部三奈✖杉本恵ですね」

──修斗女子スーパーアトム級王座決定戦ですね。

「ハイ、黒部✖杉本なのですが──まず修斗の大会が5試合しかなかった。そこですよね。現状の後楽園ホールの使用時間の問題で、それだけしか試合が組めない。

そうしたら、余計にお客さんもチケットを買って会場に来ようっていう気がなくなるじゃないですか。大変です。そんな時にパンクラスみたいに当日に『やっぱダメヨ』みたいなことが起こると、お客さんもチケットを買うことに慎重になります」

──当日に陽性反応が出た、そして大会が中止。これは美談ではなく教訓にしないといけないわけですね。

「チョイ、この現状を考えて違うやりようはあったでしょうね」

──そこは業界全体でありんがら、個々が考えるしかない。そんななか黒部✖杉本戦がなぜ、今月の一番になったのでしょうか。

「黒部さんは女性で。女性で43歳、このコンディションを維持するのって男以上に大変だと思うんです。筋量は下がってくるし。ただ、これを言ってしまうとアレですが、女子のレベルは正直そこまで来ていないから──というのはありますよね」

──修斗のトーナメントは経験値に違いもあり、男子のベルトとは成り立ちから違うモノになりましたね。

「ここでタイトルを創って、タイトルがあるから回っていくというのはあるのでしょうが……」

──にしても、王座決定戦の1試合で決めても良かったのではないかと。

「そうですね。ベルトを獲るというところで、どの階級も公平ということはないのですが、それでも……競技レベルからしてちょっとしんどい。それは修斗だけに限らず、そういうもので。それでも黒部さんのアレをやり切る能力、努力は凄いモノがあるんだと思います」

──黒部選手はフレッシュな部分がありますよね。

「フレッシュですか?」

──格闘技を始めたのが遅かったので、10代や子供の頃からレスリングや柔道をやっていて、競技生活を続けている選手と比較すると、疲弊度が少ないのではないかと。

「それはそうですね、ずっとやっている人と違うというのはありますね」

──メンタル面でも、強くなりたいと思い続けるのは大変なことではないでしょうか。

「そこはもう本当に大したモノだと凄く思います。と同時に試合内容としては女性って倒れない。特にあのレベルだと。だから見ていて面白いとは僕は言えなかったです」

──青木選手からして、面白いと思える女子MMAはあったのですか。

「僕ねぇ、それ実はないんです(笑)。女子の試合が格闘技として面白いと思えた試合はほぼないです。ロンダ・ラウジーですから、ちょっと世の中のように熱狂はできなかった。格闘技としての強さを語るなら、やっぱり男子の試合を見ちゃいます」

──今やジェンダーフリーの世の中で、女子MMAという名称すら危うい表現なのですが、そこに確固たる違いは残っています。

「凄いセンシティブな問題で、女子格闘技っていう表記自体、僕は少し気をつかってしまいます」

──ただし、女子選手の試合を楽しむには男子とは競技レベル間に差があり、『女子だから』、『男子とは違う良さがある』という風に見る必要があるということですね。

「そうですね。だから別競技としての楽しみしかないんです」

──それでも随分と女子MMAのレベルが上がりました。

「そうですね、スマックガールとか男子のMMAが今とほぼほぼ同じルールで戦っている時に、パウンド禁止で寝技30秒とかやっていたわけで。パウンドを解禁する・しないで、論議になるような。修斗にもしてもG-SHOOTOが上の方だけパウンド有りで、ほとんどの試合がクラスC+っていう、アマ修斗でヘッドガード無しルールを創って試合をしていたんです」

──確かにG-SHOOTOは青木選手が修斗の世界チャンピオンになった前後でも、パウンド無しのルールを採用していたわけですね。

「ハイ。女子に若林(太郎)さんが力を入れていて、色々と試すなかにプロ興行でもアマ+で試合を組んでいた」

──MMAは色々な評価の仕方があると思います。頑張っていることも評価ですし、ただし頑張っただけを評価の対象にしてはいけない。特にトップの戦いでは結果&内容が問われるものです。

「この試合でいえば、あんな風な内容になるとは思っていなかったです。でもスタイル的、相性としてタフファイトになりがちですね。被弾しても倒されないから、貰って戦うことができるんです。

気が強いから殴り合いになるし。だから、僕としては格闘技の面白みはないんです。ボクシングで八島有美選手が急性硬膜下血腫で倒れたこととか思い出されたりして」

──それをいうと男子でも起こりえることですよね。

「ずっと殴られ続けると、ですよね。殴るじゃなくて、殴られ続けると。女性は男以上にやり合うところがありますし。いずれにせいても究極、黒部✖杉本のタイトル戦で見えてくるものは黒部三奈のストーリーであって、女子MMAの展開というのは見えてこない。女子は難しいです」

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Interview J-CAGE Shooto2020#05 ブログ 杉本恵 黒部三奈

【Shooto2020#05】初代修斗女子スーパーアトム級チャンピオン黒部三奈「怖かったです」

【写真】人前で、いつ何時でも明るいって素晴らしい。なかなかデキることではない(C)KEISUKE TKAZAWA/MMAPLANET

1日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2020#05で、黒部三奈が大健闘の杉本恵をフルマークの判定で下し、修斗女子スーパーアトム級王者となった。

トーナメント開催前から、勝って当たり前という風に見られていた大本命は、大本命にしか分からないプレッシャーを乗り越え、この夜の栄誉に辿り着いた。

大会終了後直後に、新チャンピオンの話を訊いた。


──おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──想像以上のタフファイトでした。

「本当にホッとしています。怖かったです」

──怖かった?

「負けるのが怖い……そのプレッシャーに打ち勝たないといけないのですが、勝って当たり前というのはプレッシャーになっていました」

──杉本選手、これも失礼な言い方ですが、想像をずっと上回る頑張りを見せてくれました。あれだけ打撃でくるとは予想外でしたし。

「打撃からテイクダウンは来るかと思っていたのですが、組んでこなかったですね。こないなら、私自身も前に出るしかないから出ていきました」

──組みがあると予想していた時の作戦はどのようなモノだったのでしょうか。

「まぁ、ああいう感じです。あまり踏み込まずプレッシャーを掛けて、自分から組めたら組んでいく。杉本選手のテイクダウンを考えるあまりに逃げにならない。倒されても下から攻める。そこはリカバリーできる自信があったので、ビビらずに戦おうと思っていました」

──あまり踏み込まずという言葉がありましたが、相当に突っ込んでいたシーンもありました(笑)。

「突っ込んでいましたか(笑)」

──ただし、これまでも杉本選手は打撃を被弾すると頭を下げて気持ちが弱くなるようなシーンも見受けられたのですが、今夜は弱気になるようなことはなかったです。そうしたら突っ込んだ黒部選手が空振りして、そのままケージに突進していったり……。

「アハハハハ。それはもういつもの悪いところですね。でも、ベルトが掛かると凄いんだなって感じました。楽に勝てるとは思っていなかったですけど、ここまで頑張って来るのか……とは思いました。そうなると『何クソ』ってやっちゃいます。アハハハ」

──そして最後のマイクですが。アレは女を捨てていないですか(笑)。

「えぇ……抱きたいって言っていましたね……。初代女王に抱かれたい男、の方が良かったですね」

──それも同じだと思いますけど(笑)。ベルトを手にして、改めて今の気持ちを教えてください。

「白とピンクで可愛いベルトですよね。私に似合います(笑)」

──は、はい。とても似合います。ベルトを獲ったばかりですが、具体的に次にチャレンジしたり、防衛ということを考えていますか。

「いや、何も考えられねぇ(笑)」

セコンドの弘中邦佳 まんまパクリじゃねぇか(笑)。

「アハハハハ。何の工夫もなかったです。とにかく、もっともっと強くなりたいです。今日ももっと……ガーンと勝ちたかった……。シュバーン、ガンガンと勝ちたかったですし」

──語彙が……(苦笑)。

「熱くならず、適格な動きをしてもっといける場面もあったでしょうし。そうですね……打ち合わずにテイクダウンにいけたかと。それで上からしっかりと殴ることができれば良かったのですが……。そこを反省して、次に向かっていきたいです」

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Interview J-CAGE Shooto2020#05 ブログ 安藤達也 田丸匠

【Shooto2020#05】新環太平洋バンタム級チャンピオン、安藤達也「Road to ONEに出たいッス!!」

【写真】伝統のベルトを肩にかける安藤達也(C)KEISUKE TKAZAWA/MMAPLANET

1日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2020#05で、田丸匠を破り安藤達也が環太平洋バンタム級のベルトを手にした。

左ストレートからパウンドアウト、2度目の挑戦で晴れてチャンピオンとなった安藤にその心境とこれからについて尋ねた。


──率直な今の気持ちをお願いします。

「メチャクチャ嬉しいです。格闘技をやってきて、いつも死生観ではないですけど、これで終わって良いと思って戦ってきたので。今回もネガティブな感じに、これで負けたら引退するとかは考えていなかったですけど、勝負することを課題としていました。

でも、かなり立ちあがりは動きが悪くて……。そこで勝負ができたので自分のなかで自信になりました」

──個人的な話ですが、安藤選手を初めてインタビューさせてもらったのが2015年。GRANDSLAM02で芦田崇宏選手にキャリア3戦目で勝利した直後で……。正直、初戴冠までこれほど時間が掛かるとは思っていませんでした。

「そうッスねぇ(苦笑)。僕……フリーになってから、格闘技って個人競技だけど、団体競技なんだと改めて実感するようになったんです。個人力はもちろん大切なのですが、チーム力が結構出る。たくさんの人が僕のことを支えてくれているので、こうやってベルトを獲れたことが嬉しいです。

そういう人たちに感謝の言葉を、これで伝えることができると思います」

──試合内容としては田丸選手の右の三日月蹴りなども有効で、パンチでもかなり真っ向勝負的な試合展開になりました。

「プレッシャーを掛けられましたね。ただ、さっきも言ったように立ちあがりは僕の動きがメチャクチャ悪かったです。いつものようにジャブを差して、距離が取れると思っていたのですが……最初はボンヤリしたような展開になってしまいました。

でも四つ組みになった時に『これはいける』と感じました。前に(佐藤)将光さんと試合をさせてもらった時には、隙がなくて『この人、ヤバい』って思ったんです。でも、今日は行けると思ったし、左が当たって田丸選手がグシャっとなったのを見て、もう何も考えずに仕留めに行きました」

──環太平洋王者となりましたが、暫定世界王者と世紀世界王者がいます。

「世界戦には興味があります。岡田さんのことはリスペクトをしているけど、ドローだったしまた戦いたい。将光さんには、負けているので当然もう1度戦いたいです。そういう気持ちなのですが、バンタム級ではコンディションを作るのが難しいというのはあって……。

だいぶ上手くやれるようになったのですが、12キロ……13キロぐらい落としているので、終盤は感覚練習が主になってしまうというのはあります。それでもフリーだから、自分で選択して練習はできていて、スパーリングも入れるようにしているのですが……そこは受け入れてくれる方々に感謝しています」

──ただ体重を落とすことが中心になってしまうと。ではフェザー級に戻すことも考えているのでしょうか。

「それはまだ終わったばかりなので、断言はできないです。修斗でベルトを持たせてもらうということは、僕は僕なのですが修斗を背負っていかないといけない。やっぱり感謝もしていますし、そういった意味で皆が見たいマッチメイクなら、やっていきたいです。

そのうえで正直に言わせてもらうとONEに興味があります。水抜きなしの65.8キロ、バンタム級で戦ってみたいです」

──では修斗の世界チャンピオンになるのが一番クリアではないですか。

「ただ、佐藤選手はONEで戦っているし……」

──岡田選手も、できれば違うステージで戦いたいという風です。

「それにコロナのこともあるので。修斗も色々と考えてくれているようですけど……。でも、4月のようにROAD TO ONEがあるなら、出たい。ROAD TO ONEにで出たいッス!!」

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Other MMA Result Shooto2020#05 ブログ 安藤達也 黒澤亮平 黒部三奈

【Shooto2020#05】試合結果 黒部三奈が修斗初の女子王座のベルト巻く。環太平洋バンタム級王者は安藤に

【写真】G-SHOOTOと米国のHOOKnSHOOTO以外では、プロ修斗公式戦として初の女子の試合がメインとなった(C)KEISUKE TAKAZAWA

1日(土)、今年の1月以来7カ月振りに後楽園ホールでプロ修斗公式戦が開催された。

首都圏のサステイン興行では3月のSHIBUYA O-EAST大会以来の有観客大会は、会場撤収時間が以前より早くなっていることもあり、5試合というコンパクトかつ観客席もソーシャルディスタンスが取られるという形で戻ってきた。

そしてメインで黒部三奈が杉本恵を判定で下し、初代修斗女子スーパーアトム級王者となり、セミでは安藤達也が田丸匠を破り2度目のチャレンジで環太平洋バンタム級王座に就いている。

Shooto2020#05
<修斗女子スーパーアトム級王座決定戦/5分3R>
○黒部三奈(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×杉本恵(日本)
<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分3R>
○安藤達也(日本)1R3分23秒
TKO
詳細はコチラ
×田丸匠(日本)
<フライ級/5分3R>
○黒澤亮平(日本)1R0分24秒
KO
詳細はコチラ
×木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)
<インフィニティLバンタム級/5分2R■>
△小野島恒太(日本)2R
Draw
詳細はコチラ
△石井逸人(日本)
<ウェルター級/5分2>
△宮路智之(日本)2R
Draw
△飯田健夫(日本)

             

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J-CAGE Report Shooto2020#05 ブログ 杉本恵 黒部三奈

【Shooto2020#05】初代修斗女子スーパーアトム級王者は、大健闘の杉本を振り切った黒部三奈に!!

【写真】試合もマイクも黒部らしかった(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<修斗女子スーパーアトム級王座決定戦/5分3R>
黒部三奈(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
杉本恵(日本)

互いにジャブを伸ばし、黒部がローで距離を詰めて右をヒットさせる。杉本は打ち合いに応じると、パンチを被弾するために間合いを取り直してジャブへ。詰めようとする黒部に対し、杉本はスイッチをしてジャブを入れて間合いを取る。黒部は左右のパンチを振るいながら前に出ると、組んではヒザを使う。

杉本のパンチを被弾しても構わないという勢いで殴る黒部が右フックを幾度となく顔面を捕らえる。杉本も手数を減らすことなく、右をヒット。テイクダウンでなく打撃戦でもやりあう杉本が右を再度入れ、終盤は右を連打し盛り返した。

2R、初回と同様にスイッチを多用する杉本に対し、右を当てた黒部が組んでいく。いなして押し返した杉本だが、右を被弾。それでも引かない杉本が右を入れるが、黒部はワンツーを当てダブルレッグへ。シングルに切り替えた黒部だが倒せず、離れた杉本がジャブから右を狙う。組んだ黒部はヒザを腹に入れ、離れた杉本に右を3度連続で打ちぬく。

ヒザも効かされ、厳しい表情になった杉本だが、右を当てて離れる。頭からぶつかるように前に出て組んだ黒部がダーティーボクシングでアッパーを打ち込む。ここも離れた杉本が連打も、黒部が左一発で圧力で上回る。激しい打ち合いが続いた2Rを終え、黒部は大きく息をした。

最終回、バランスを崩すほどの勢いで前に出てパンチを振るう黒部。杉本は組んでいなすが、黒部は何があっても前進を止めない。右を当てて組んだ黒部がクリンチしてアッパー、離れて間合いを取り直した杉本はジャブに右を被弾する。左ジャブも当てた黒部は右ローを連続し、右フックから組んでいく。

残り2分、体を入れ替えた杉本はレスリングでなくあくまでも打撃戦を続ける。逆に黒部が組む場面が増え、クリンチアッパー。杉本もアッパーを打ち返しワンツーを連打する。間合いを取り直した杉本に対し、黒部が右フック、左から右も打ち込む。嫌がる表情を見せた杉本は、ここで組んでいくが鬼神の表情の黒部がヒザ蹴りを見せ試合終了。

ジャッジの裁定はフルマークで黒部に。修斗初の女子王者となったのは黒部だが、杉本も大健闘──これからが期待できる敗者であった。「修斗初代女王、黒部三奈です。ベルトに賭ける気持ちは皆強く、キレーに勝ちたかったのですが、3R泥試合になりました。私にとってここは終着点でなく、ここからも上を目指して……43歳ですけど、まだまだできるんだってところを見せたいと思います」と話した黒部は、最後に「初代女王を抱きたい男の中の男、出てこいや!!」という女王ながら女を捨てた一言で決めた!


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J-CAGE Report Shooto2020#05 ブログ 安藤達也 田丸匠

【Shooto2020#05】右を当ててダウンを奪った安藤が田丸をパウンドアウト=新環太平洋バンタム級王者に

【写真】環太平洋バンタム級チャンピオン、安藤達也誕生(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分5R>
安藤達也(日本)
Def.1R3分23秒by TKO
田丸匠(日本)

右ミドルを蹴る田丸に対し、一気に距離を詰めた安藤がケージに押し込む。離れた安藤に対し、パンチを見せて組んだ田丸はヒザ蹴り。小外でテイクダウン狙った田丸から上を取った安藤が肩固めを仕掛けつつマウントへ。ロールからスクランブルの田丸が足関をしかけつつスクランブルでスタンドに戻る。クリンチの攻防にブレイクが掛かり、安藤の左に田丸が右を当てる。

正面での打撃戦でミドルを入れた田丸に対し、安藤が右クロスでダウンを奪う。鉄槌の猛攻を受ける田丸の足関節を潰した安藤は、背中を向けたところでパンチを続けレフェリーが試合をストップ。安藤が環太平洋のベルトをその腰に巻いた。


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J-CAGE Report Shooto2020#05 ブログ 木内“SKINNY ZONBIE”崇雅 黒澤亮平

【Shooto2020#05】元チャンプ黒澤亮平、右ストレート一閃──24秒で木内をKO

【写真】この右ストレートであっという間に勝利を手にした(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<フライ級/5分3R>
黒澤亮平(日本)
Def.1R0分24秒by KO
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)

木内のミドルハイに対し、黒澤が右ロー。続くステップイン&右ストレートで木内はダウンし、追撃のパウンドで秒殺TKO勝ちを決めた。勝者は「ずっと待っていて、爆発しました。箕輪チャンプにつながる試合、宜しくお願いします」とマイクで話した。


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J-CAGE Report Shooto2020#05 ブログ 小野島恒太 石井逸人

【Shooto2020#05】インフィニティリーグ=石井✖小野島は痛み分け

【写真】組みで優勢に見えた小野島だったが、結果はドローだった(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<インフィニティLバンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
Draw.0-0:19-19.19-19.19-19
石井逸人(日本)

左ジャブを伸ばす石井、小野島は右ハイを蹴っていく。勢いをつけて左右のフックを振るい前に出た小野島に対し、石井はフックで迎え撃とうとしてまっすぐ下がってしまい、ケージまで下がりバランスを崩す。すぐに立ち上がった石井をケージに押しこむ小野島がダブルレッグへ。クラッチを組んで持ち上げた小野島は、スラム気味にテイクダウンを奪う。石井はギロチンは抜けられたが、すぐに立ち上がって体を入れ替える。

打撃の間合いに戻ると、石井がローを蹴り、小野島が再び距離をつめて組みつきケージへ。石井を押し込んだ状態で初回が終わった。

2R、石井の右に右を振るって圧力を掛ける小野島が組んでケージへ。体を入れ替えた石井がヒザをボディに突き刺す。離れた両者、小野島が鋭い左ローに続き右を見せて組んでいく。ケージを背にした石井がヒザをボディに入れ、ギロチン。小野島はハイクロッチから持ち上げてスラムし、頭を抜いてパウンドを落とす。すぐに立ち上がった石井が左フック、右ハイを蹴る、右を当てられた小野島は右を打ち返し、フックを見せて組みつく。

組んでリフトしようとする小野島、残り45秒でブレイクが掛かる。飛び込んでヒザ蹴りを繰り出した石井だが、小野島がフックを決めて組みつく。ケージに押し込んだ状態でタイムアップとなり、ラウンドを取り合った末のドローとなった。


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Interview J-CAGE Shooto2020#05 ブログ 安藤達也 岡田遼 田丸匠

【Shooto2020#05】環太平洋バンタム級王座決定戦の行方を──暫定世界チャンピオン岡田遼に尋ねる

【写真】別件取材中に思いつきで勝利予想をしてもらうことになったのだが、それは岡田からは『土曜日の試合はめっちゃ楽しみです』と言葉が聞かれたからだった (C)SUSTAIN

8月1日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2020#05で環太平洋バンタム級王座を賭け安藤達也と田丸匠が戦う。

群雄割拠の修斗バンタム級戦線も、頂点が留守にしている間の生き残り合戦の末にかなり趨勢が判明してきた。そんななか5月に暫定世界王座に就いた岡田遼に、王座決定戦の予想をしてもらった。


──安藤達也選手と田丸匠選手の環太平洋王座決定戦、ズバリ勝利者予想をお願いします。

「安藤ですっ!!」

──! 即答でしたが、その理由を教えてください。

「クソジジイ同盟として、クソガキが勝つとは言えないです(笑)」

──アハハハハ、乗っていただきありがとうございます。で、本音は?

「う~ん、それは難しいですねぇ。田丸君ってパワー系に弱いイメージがあります。ライリー・ドゥトロとの試合を見てみると……まぁ、あの時は減量が常識外だったのでまた違うのかもしれないですが、パワー系に弱いままだと……安藤達也のパワーはえげつないですから。

安藤君はキレーにやらずに、本能の赴くまに野性味タップリにラフなぐらいでやった方が良いと思います。凄く、安藤寄りですけど(笑)。そうなると安藤有利だと思います。

ただMMAPLAETの田丸匠インタビューを読んで、彼のMMA論っていうのはちょっと僕に近いというか……シンパシーを感じます。全然、有りだと思っています」

──でも見た感じの試合展開は違いますよね。

「距離の取り方も、下になることも思い切った選択をしているとは思うのですが、見映えが悪くなってしまいますよね。そこは何とかした方が良いのですが、彼が自分で考えてやっていることなので。そういった創意工夫ができるのがMMAの良いところです。田丸君が弱者でもできるMMAをやっているのは僕と同じです」

──「クソジジイと一緒にするな」と言ってきたらどうしますか。

「アハハハハ。いや、だって彼は何も言ってないじゃないですか(笑)。思いっきりの仮定の話で……(笑)。それに、そういう元気な若者が出てこないと困りますよ」

──安藤選手とはドローとはいえ、一度戦いました。そういう意味でも、田丸選手と戦うことを考えることはありますか。

「それは全然考えていないです。彼とやりたくないってことじゃなく、別に戦っても良いのですが……。ただ僕はクソジジイだから、もうそんなに長い間MMAができる時間は残されていないんです。だから、できれば田丸と交わることがないMMA人生を今後は進んでいければなっていうのはあります」


         
■Sooto2020#05対戦カード

<修斗女子スーパーアトム級王座決定戦/5分3R>
黒部三奈(日本)
杉本恵(日本)

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分5R>
安藤達也(日本)
田丸匠(日本)

<フライ級/5分3R>
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)
黒澤亮平(日本)

<インフィニティLバンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
石井 逸人(日本)

<ウェルター級/5分2R>
宮路智之(日本)
飯田健夫(日本)

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J-CAGE News Shooto2020#05 ブログ 安藤達也 杉本恵 田丸匠 黒部三奈

【Shooto2020#05】タイトル戦出場の黒部三奈✖杉本恵、安藤達也✖田丸匠は前日計量で問題なしっ!!

【写真】ゴールド&ピンクの修斗初の女子チャンピオンベルトを手に杉本と黒部(C)MMAPLANET

31日(金)、明日8月1日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2020#05の計量が品川区の修斗ジム東京で行われた。


今大会における前日計量は、5試合の中からメインとコ・メインで組まれている修斗女子スーパーアトム級王座決定戦と修斗環太平洋バンタム級王座決定戦に出場する4選手のみが参加し、他の6選手は通常体重よりも1階級上のクラスで当日計量を経て戦うことになっている。

前日計量自体も対戦相手のセコンドが体重を確認するという従来の形式は用いられず、4選手が15分刻みで別々に体重を測り個々に計量、撮影のときだけ顔を合わせるという接触をなるべく減らすスタイルが採られた。2つのタイトル戦に出場する黒部三奈、杉本恵、安藤達也、田丸匠の計量結果は以下の通りだ。

<修斗女子スーパーアトム級王座決定戦/5分3R>
黒部三奈:50.0キロ
杉本恵:49.8キロ

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分5R>
安藤達也:61.1キロ
田丸匠:61.2キロ


             
■ SHOOTO2020#05対戦カード

<修斗女子スーパーアトム級王座決定戦/5分3R>
黒部三奈(日本)
杉本恵(日本)

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分5R>
安藤達也(日本)
田丸匠(日本)

<フライ級/5分3R>
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)
黒澤亮平(日本)

<インフィニティLバンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
石井 逸人(日本)

<ウェルター級/5分2R>
宮路智之(日本)
飯田健夫(日本)