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Report UFC UFN ESPN+33 UFN175 アレクサンドル・ラキッチ アンソニー・スミス ブログ

【UFN175】ローでKO勝ち直前のラキッチが、寝技でスミスをドミネイト。完勝に「打撃だけじゃない!!」

<ライトヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
アンソニー・スミス(米国)

まずローを蹴るラキッチ、3発目でスミスの体が持っていかれそうになる。右だけでなく左で内側からも削っていくラキッチは、右オーバーハンドにも右ローを合わせる。右ローで2つで崩れ落ちたスイスのシングルを切って鉄槌を落とすラキッチ。ここで組みに付き合うのか。立ちあがり際に背中に飛び乗ったスミスは、前方に落とされダブルレッグへ。がぶってスプロールのラキッチが、スミスの体を起こしてトップを取る。

あれだけローを効かせてスタンドに戻らなかったラキッチは、スミスの三角絞めを防ぎ、足を一本抜いていく。ラバーのスミスは、下にこそなっているがバタフライガードに戻し、ローと比較すると特にダメージの残る攻撃を受けることなくまんまとラウンド終了を迎えた。

2R、ラキッチは左ミドルを2発入れるが、右を伸ばしたスミスが組みついていく。押し倒すように上を取ったラキッチだが、ここもスミスがグラウンドを選択した結果か。結果的に勝利すれば問題ないが、あれだけ左足を削っていたのは勿体ないとしか思えないラキッチは、ガードのなかで過ごす。

スミスはバタフライスイープを防がれ、頭を抱えて背中をつける状態に。このまま時間が過ぎ、スミスが腕十字へ。腕を抜いたラキッチが足を一本抜いてパンチ、バックを伺いつつ殴るという展開で5分が終わった。

メインだが3回戦となった今回の一戦、最後のラウンドはラキッチが右ローを入れ、左ハイ、左ミドルからパンチでラッシュをかける。組んだスミスがバックに回りつつ、ここも下を選択。背中を譲ったスミス、サイドバックでヒザを繰り出すラキッチは完全に組み伏せモードか。

スミスは立てず、防御一辺倒に。いずれにせよ、一方的なラキッチのペースで試合は進み残り70秒で、ボディロックからラキッチがスミスの背中をマットにつかせる。手首を引き寄せて立たせないラキッチが、トップを取り続け最後の7秒で蹴り上げからスタンドに戻ると、両手を挙げて勝利をアピール。スミスはすぐに立ち上がることなく時間を迎えた。

圧勝のラキッチは「初めてのベガスのメインで、ホームやバルカン半島の人が注目していた凄いプレッシャーだった。皆、僕のレスリングを軽視している。僕は危険なストライカーだけでなく、レスリングでドミネイトできることを世界に見せた。2Rは足でなくボディ、頭を狙おうと思った。次は誰?  誰じぇない、ベルトだけだよ。レイエスとブラボビッチの勝者に挑戦する」と話した。


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Report UFC UFN ESPN+33 UFN175 ニール・マグニー ブログ ロビー・ローラー

【UFN175】ロビー・ローラー、気持ちも切れず、前に出続けたが──マグニーが全てを受け止め判定勝ち

<ウェルター級/5分3R>
ニール・マグニー(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ロビー・ローラー(米国)

ローラーがアンダードックのコ・メイン。マグニーがまず右ミドルを放つ。左ボディを入れたローラーは右を振って前に出るとダブルレッグへ。股間を抱えて耐えるマグニーは、足首を掴んでテイクダウンを許さず、クォーターネルソンで抑える。バックに回ったマグニー、ローラーは同時に立ち上がるが、ワンフックの状態で胸を合わせることはできない。

RNCを狙いつつ、フックに固執しないマグニーはワンフックから寝技に持ち込もうとするがローラーが足をすくってトップを取り返す。すぐに立ち上がったマグニーがヒザ、エルボーを入れてダブルレッグへ。テイクダウンされたローラーがシングルに出るが、ここでもマグニーはクォーターネルソンで遮断し、ワキ腹にパンチとエルボーを纏める。三角を狙う仕草も見せたマグニーが初回を取った。

2R、待ちの態勢のマグニー、ローラーは左を空振りしミドルを蹴られる。マグニーはシングルからダブル、最後はボディロックでテイクダウンを奪うと、ハーフからスクランブルでバックへ。両足をフックしRNC狙いのマグニーに対し、ローラーがどこまで気持ちを切らさずに戦えるか。

マグニーはワキを殴り、襷から肩固めへ移行し再びRNCへ。アゴを引いて耐えるローラーは、トラックポジションを取られても腰をずらしてツイスターには入れせない。マグニーはバックキープを続け、ワンフックで背中を伸ばしに掛かり、強引に絞めを狙う。後方からネッククランクのマグニーは、ローラーが立ち上がるとヒザを突き刺し、エルボーを打っていく。ここも耐えるローラー、離れると逆転の目は広がるか。マグニーはそうさせまいと左ジャブを伸ばし、ラウンド終了を迎えた。

最終回、左ローから左フックで前に出るローラー。右フックから左を打つと、意外にもマグニーが引き込む。スコアをリードしていることは確かだが、現代MMAでは余り見られない選択だ。両ワキを差して膠着を誘発させたマグニーは、ブレイクからスタンドへ。ここで逆転を掛けるローラーだが、マグニーは右からシングルレッグ、レッグリフトでバックに回る。

胸を合わせられても、ここまでと同じようにヒザとヒジを繰り出すマグニーは、離れてから左、そして右ヒザをローラーの顔面に入れる。ローラーのフックにも首相撲&ヒザで攻勢をキープしたマグニーは、ヒジを入れて離れるとジャブを繰り出す。左ハイに離れたマグニーに対し、ローラーは距離を詰めてクリンチへ。最後の20秒、離れたマグニーのジャブに拳で反撃に出られないローラーは左ハイを連続で見せるも、空を切りタイムアップに。

ジャッジはフルマークでマグニーの勝利を支持した。


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Report UFC UFN ESPN+33 UFN175 アレクサ・グラッソ キム・ジヨン ブログ

【UFN175】序盤攻勢のキム・ジヨンだったが、グラッソのキックボクシング&TDにフルマークの判定負け

<女子フライ級/5分3R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
キム・ジヨン(韓国)

左ジャブを伸ばすキム・ジヨン、グラッソが右ストレートを見せる。ワンツーの打ち合いで左の返しを当てたキム・ジヨンがワンツーをかわして、ジャブを打っていく。キム・ジヨンは距離が近づくとアッパー、下がりながらも左フックを繰り出す。グラッソのワンツーにも、下がらず手を出して対応するキム・ジヨンが打撃戦をリードして左フックをヒットさせる。グラッソもローからボディを伸ばすと、右ストレートを打っていく。

蹴りを受けたキム・ジヨンは、右から左を入れる。それほどガードを高くせず、相手のパンチを見て戦うキム・ジヨンは、ワンツーを被弾しボディを返す。右の相打ちからローを蹴ったグラッソが終盤盛り返すラウンドとなった。

2R、グラッソは右ローを引き続き蹴り、キム・ジヨンはほぼボクシングに徹する。蹴りが入るようになってから、パンチも当たるようになったグラッソが右を決める。キム・ジヨンも右を返すが、グラッソが左フックに反応できるようになっている。それでも右ショートアッパーを入れたキム・ジヨンは、ワンツーに左フックを合わせようとする。

グラッソが左を当て、左ロー。キム・ジヨンはワンツーで右を届かせ、ワンツーで前へ。左右に回るグラッソが右ストレート。打って離れるグラッソをキム・ジヨンのパンチは捕らえられない。対してグラッソはスーパーマンパンチ、右を当てる。ついに姿勢を下すようになったキム・ジヨンだが、クリンチから右を打ち返す。左目が大きく腫れたキム・ジヨンはこの回を落とした。

最終回、やや遠めの距離で踏み込んでパンチを繰り出す両者。そのタイミングがあったところでグラッソが組みを選択する。頭を抱えてジャンピンガードのような形になったキム・ジヨンだが、グラッソはケージに押し込んで組みを続けず離れる。ここで右を当てたキム・ジヨン、グラッソもワンツーを打ち返す。近い距離での打ち合いで、キム・ジヨンは前に出てクリンチへ。左を差してヒザを入れるキム・ジヨンだが、グラッソが体を入れ替える。

残り2分、キム・ジヨンが左を差して押し込み返す。体を入れ替えながら、ケージ際のクリンチが続き、グラッソが大内刈りでテイクダウンに成功する。ハーフのキム・ジヨンは左腕に右足を置かれてパウンドを被弾。腕を引き戻したが、スクランブルに持ち込むことができずグラッソがショートエルボーを連打しタイムアップに。

ジャッジ3者とも30-27でグラッソを支持し、キム・ジヨンは判定負けとなった。


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Report UFC UFN ESPN+33 UFN175 インパ・カサンガネイ ブログ マキ・ピトロ

【UFN175】コンテンダーシリーズから18日、インパ・カサンガネイがピトロにフルマークの判定勝ちデビュー

<ミドル級/5分3R>
インパ・カサンガネイ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
マキ・ピトロ(米国)

コンテンダーシリーズから昇格したカサンガネイに対し、ワンツーから組んだピトロがヒザを狙う。離れたピトロに右カーフを蹴ったカサンガネイが、ロングのワンツーを伸ばす。左フックを返すピトロは、左ローを蹴って右に回る。追いかけるカサンガネイが左フックも、逆に左を被弾してクリンチへ。離れたピトロが左ハイ、続いて左ミドルが急所に入るが、カサンガネイは意に介せず試合は続行される。

胸元に鋭い左ミドルを放ったピトロに対し、カサンガネイがワンツーフックを打ちこむ。ケージに詰まったピトロにラッシュをかけたカサンガネイは、仕留めに掛らず間合を取り直す。ピトロが右を当てたが、左フックを返したカサンガネイのラウンドとなったか。

2R、素早いジャブを見せるカサンガネイが右オーバーハンドを決める。さらに右フックを振るい、ピトロのスピニングバックフィストは空振りに。蹴り足をキャッチされたカサンガネイは引き抜いて、圧力をかけていくが手数は決して多くない。ピトロも見る展開が続き、左ショートフックを見せる。カサンガネイのロングフックに下がり、前に出たところで左ジャブを被弾したピトロは組みつかれるが、体を入れ替える。

自ら離れたピトロは左フックを打たれ、ワンツー。カサンガネイが左ストレートを当てるが、攻撃は単発だ。残り30秒を切り、クリンチから右エルボーを打ち込んだカサンガネイがワンツーをクリーンヒットさせ、ピトロのパンチは綺麗に決まらずラウンド終了に。

最終回、ジャブから右を伸ばすカサンガネイが、右オーバーハンドを入れる。さらにピトロの右の打ち終わりに右を当てたカサンガネイが、右ボディ&左フックというコンビネーションを決める。手数、圧力、精度で上回るカサンガネイは、ピトロの右に右を合わせ後ろ回し蹴りをバックステップでかわす。

ピトロの蹴りの距離でパンチを打つカサンガネイがスナップジャブ、左リードフック、ワンツーと攻勢を続ける。右フックを受けそうになり、背中を見せるように離れたピトロは相当に疲れたようでキレのある攻撃が見られない。足を使ってから飛び込むピトロだが、劣性でも貰わない距離を取り続けタイムアップに。カサンガネイがフルマークの判定勝ちを収めた。


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【UFN175】計量終了 インパ・カサンガネイ、コンテンダーシリーズでサインから18日でピトロと初陣へ

【写真】ジェフ・ニールに代わり、マグニーと対戦することとなったローラー。日本のファンはローラーの方が大歓迎だろう (C)Zuffa/UFC

28日(金・現地時間)、29日(土・日)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEX開催されるUFN175:UFN on ESPN+33「Smith vs Rakic」の計量が行われている。

イベント名にある通り、アンソニー・スミスがアレクサンドル・ラキッチと対戦するライトヘビー級の一戦がメインの今大会。セミではロビー・ローラーがニール・マグニーと戦うウェルター級の一戦など、11試合が組まれている。


フェザー級注目のザビット・マゴメドシャリポフとジャイー・ロドリゲスの一戦が、ロドリゲスの足首の負傷でなくなるなど、対戦カードの変更がままあり、8月11日のコンテンダーシリーズでアンソニー・アダムスを破り、UFCと契約を果たしたばかりのファイターだ。

カサンガネイはダナ・ホワイトの「8月22日に試合をするか?」という問いかけに「イエス」と即答し、UFCとサイン。その後ピトロ戦が一度は22日に決まっていたが、今大会にリスケとなり──それでもインターバル18日での試合出場となる。

コロナ禍だからこそ、起こりえた契約とデビューかもしれないが、これが今のUFCのノーマル。そのカサンガネイは 185.5ポンドで計量をパスし、明日UFCファイター人生が始まる。

メインカード第1試合のマゴメド・アンカラエフとイオン・クテレバは、8月15日のUFC252で対戦が決まっていたがクテレバが検査で陽性となったためキャンセルされ、今大会で再び組まれた試合だ。

なおオープニングファイトでマロリー・マーチンと戦うハナ・サイファースが2ポンド・オーバーで20パーセントの没収、アレックス・カサレスと対戦するオースチン・スプリンガーにいたっては6ポンドの大量超過でファイトマネーを30パーセントカットされキャッチウェイト戦に臨むこととなっている。

■ UFN175計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
アンソニー・スミス: 205ポンド(92.99キロ)
アレクサンドル・ラキッチ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ロビー・ローラー: 171ポンド(77.56キロ)
ニール・マグニー: 171ポンド(77.56キロ)

<女子フライ級/5分3R>
キム・ジヨン: 126ポンド(57.15キロ)
アレクサ・グラッソ: 126ポンド(57.15キロ)

<フェザー級/5分3R>
リカルド・ラマス: 145ポンド(65.77キロ)
ビル・アレジオ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ: 205ポンド(92.99キロ)
イオン・クテレバ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ミドル級/5分3R>
マキ・ピトロ: 184.5ポンド(83.68キロ)
インパ・カサンガネイ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ミドル級/5分3R>
ザク・カミングス: 185ポンド(83.91キロ)
アレッシオ・デキリコ: 184ポンド(83.46キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス: 145ポンド(65.77キロ)
オースチン・スプリンガー: 151ポンド(68.49 キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ショーン・ブレイディ: 170.5ポンド(77.34キロ)
クリスチャン・アギレラ: 170ポンド(77.11キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
エミリー・ウィットマイアー: 115.5ポンド(52.38キロ)
ポリアナ・ヴィアナ: 116ポンド(52.62キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マロリー・マーチン: 115.5ポンド(52.38キロ)
ハナ・サイファース: 117ポンド(53.07キロ)