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【Bellator295】ハンドスピード、ステップでパワーのオルティガを打ち崩したスミコ・イナバが快勝

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヴェタ・オルティガ(米国)

上半身の大きさがまるで違う両者。ステップインからワンツーで前に出る──細見のイナバに対し、オルティガが左フックで迎え打つ。右ローを蹴ったオルティガは、左ミドルに右を打っていく。パンチの距離が、やや遠かったイナバは修正して右ストレートをヒットさせる。さらにジャブを入れたイナバは、ジャブから右を打っていく。オルティガは鼻血を長し、声を挙げてワンツーも、右から左ハイを蹴られエルボーをヒットされそうになる。

ハンドスピード、ステップの速さで試合をリードするイナバは素早いワンツー、続く右にオルティガが組みつく。逆にケージに押し込んだイナバは左を連打し、右を打ってクリンチへ。サッと離れたイナバが前蹴り、オルティガが右フックを振るう。イナバは構わず左ミドルを蹴り、右を被弾してもジャブから右を伸ばす。ジャブに組んだオルティガは、離れ際にエルボーを伺う。ワンツーの右を入れたイナバ、オルティガは頭を振って圧を掛け、首相撲&ヒザをボディに突き刺す。イナバは変わらずジャブを入れ、ワンツーの右を打ちこむなど手数と精度で上回り初回をリードした。

2R、オルティガはワンツーで前に出て、左の蹴りに左をフックを合わせる。イナバも右を当てるが、オルティガがパワーで当たり勝ち。間合いを取り直したイナバのステップインに、ショートのコンビを振るうオルティガは、右を被弾しても右を打ち返す。詰めようとしてジャブを貰うイナバは、右を打つ際に体を開く場面が見られうように。

近距離の左ハイ、フックにも構わず前に出るオルティガは、鼻血の量が多くなっている。イナバは連続でワンツーを決め、左フックをヒットさせる。左目尻もカットしたオルティガは左ハイをキャッチしてヒザ&ヒジを狙う。サウスポーから左ストレート、オーソに戻してジャブ、ワンツーのイナバは左ジャブの相打ち後にワンツーを決めた。

さらにワンツーを続けるイナバは、オルティガの前進に一旦間合いをとり、続いてカウンターを狙う。オルティガが左から右をヒットさせ、離れたイナバはワンツーを返すとシングルレッグを切る。離れ際の接近戦でパンチを交換した両者は、ラウンド終了でグローブタッチを見せた。

最終回、ワンツーの右を当て前に出るオルティガが、左の蹴りを繰り出す。近い距離で、足を止めて打ち合った両者。この展開はオルティガが有利だが、ここで打ち合うことでイナバのステップが生きてくる。イナバは右を返し、ワンツーを当てて離れると左ジャブをヒット。ジャブを続け、オルティガがケージに詰まらせたイナバが、ここは様子を見る。オルティガは左リードフックで前に出るが、ワンツーは届かない。逆に打ち終わりに右を当てたイナバは、今回はインアウトを続ける。残り2分、オルティガの前進にワンツーを入れたイナバの続く、左でオルティガの頭が仰け反る。それでもフックで前に出るオルティガに、イナバのジャブが当たる。オルティガのスピニングバックフィストをブロックしたイナバは、最後の10秒で前に出てワンツー、左フックからパンチを纏め、右ストレート&左右のフックで試合を締めた。

打たれても引かず、パワーショットを振るうオルティガに対し、常にスピードとヒット数で試合をリードしたイナバも、左目の上がやや腫れているが、左目の上を大きくカットしたオルティガとダメージの差は明白。フルマークの判定勝ちを収めたイナバは、ハワイのファンの声援に感極まった表情を浮かべた。


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【Bellator295】元タイトル挑戦者に挑む、レディサムライ=スミコ・イナバ「祖母の姓はフナコシ」

【写真】東京を訪れたことがあるというスミコ・イナバは、他のBellatorファイターと同じようにRIZINとのコラボショー出場を熱望していた (C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニールSブレイズデール・センターで開催されるBellator295「Stots vs Mix」でヴェタ・オルティガを対戦するスミコ・イナバ。

どのような漢字を当てはめることができるか分からないが、完全に日本名を持つハワイアンMMAファイターは、元タイトルコンテンダーに挑む。デビュー以来、負け無しの5連勝中のレディサムライこと、スミコ・イナバに初インタビューを試みた。


──スミコ、何度がインタビューをリクエストしてきたのですが、ようやく実現して嬉しいです。まず、尋ねたいのはスミコ・イナバという完全な日本名のことです。ハワイや米国っぽい姓も名も含まれていません。

「私の血は半分が日本人。ダッドが日本人だけど、日本に住んだことはない日系ハワイアンの4世なの。スミコは私の祖母のミドルネームで、イナバは祖祖父のファミリーネームね」

──なるほどぉ。スミコというのは完璧な日本女子の名前ですが、私やその上の世代のモノで。

「そうなんだ(笑)。グランマの名字はフナコシよ」

──松濤館空手の祖、内地に空手を広めた船越義珍と同じですね。おばあさんの家系は沖縄出身ですか。

「そうなの。私はあまりルーツが分かっていないけど、もし関係があるなら凄いことね。もっと調べてみるわ。オキナワに行けば、私のオリジンが分かるかもしれないのね。でも、もう4世代も経っているし、私自身は日本の文化に興味はあってもアメリカンなファミリーで育ったから、あまり日本の習慣は分かっていなくて。

高校のときに日本語のクラスを選択したけど、凄く難しかったわ(笑)。アルファベットが全く違って……でも、美しい言葉が多いしまた学びたいを想っている」

──そんなスミコは、いつ頃からMMAに興味を持ったのですが。スミコの住むハワイ島は、BJペンが生まれ育った島ですよね。ただ、オアフと比べて柔術やMMAの活動は盛んでない印象を持っていました。

「今、ビッグアイランドでは柔術はもの凄く流行っているわ。MMAのジムはそれほど多くないけど。私はただボクシングを2011年に始めると、そのジムでMMAもすることになって誘われたの。それから柔術とレスリングを学ぶことになって、全てをミックスしていったわ。でも最初はMMAじゃなくて、ボクシングがやりたかっただけで。いつの日か、私もマウイにMMAジムをオープンさせて、もっとMMAを盛んにしたいと思っている」

──ぜひ、MMAのビッグショーもスミコの力でマウイに持ち込んで欲しいです。

「イエース。ホントに、そうなれば最高ね。マウイではオアフのようにMMAショーが継続しなかったから。2012年頃からアマチュアMMAは始まったけど、それも2017年ぐらいまでで。私としてはジムだけでなく、MMAショーがずっと行えるようにしたくて」

──そんな将来のためにも元タイトルコンテンダーのオルティガと対戦する今回の試合は大切になってきますね。

「そのおかげで私は成長できているわ。キャンプは凄くハードだったし、私の成長した姿を見て欲しい。それがタイトル挑戦に近づくことになるから。タイトルは私のゴールだし、この試合で勝ってランキングを上げたい」

──ではオルティガの印象を教えてください。

「とにかく経験豊かね。タイトル挑戦経験があることでも分かるように。タフよ、いつもファイトできる。だから、私も思い切り打ち合いたいわ」

──試合の準備はオアフで行ってきたのですか。

「この島で全てを準備してきたわ」

──ところでハワイでの試合はまだ2試合目ですね。

「ハワイで戦うことは大好きよ。誇りをもって戦うことができる。なんといっても、ファンのハワイアン・ファイターへのサポートは凄いし(笑)。また、皆の前で戦えることが凄く嬉しい。

ただプレッシャーもあるけどね(笑)。同時に皆にポジティブなエネルギーを貰える。そのエネルギーを武器にして戦うことができるのが、ハワイでの試合なの。MMAとして、全ての局面でエキサイティングな試合を皆に見てもらいたい。とにかく良い試合をしたいわ」

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
午前8時30分~ U-NEXT

■ Bellator295計量結果

<Bellator暫定世界バンタム級選手権試合&バンタム級ワールドGP決勝/5分5R>
[王者]ラフェオン・スタッツ: 134.2ポンド(60.87キロ)
[挑戦者] パッチー・ミックス: 135ポンド(61.24キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イリマレイ・マクファーレン: 126ポンド(57.15キロ)
渡辺華奈: 125.6ポンド(56.97キロ)

<165ポンド契約/5分3R>
ヤンシー・メデイロス: 162.4ポンド(73.66キロ)
チャーリー・レアリー: 164.2ポンド(74.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 145.6ポンド(66.04キロ)
ジェイムス・ゴンザレス: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級/5分3R>
マス・ブーネル: 144.4ポンド(65.49キロ)
ジャスティン・ゴンザレス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 145.4ポンド(65.95キロ)
アドリ・エドワーズ: 145.6ポンド(66.04キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.4ポンド(56.42キロ)
ヴェタ・オルティガ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<ライト級/5分3R>
ボビー・キング: 155.4ポンド(70.48キロ)
アーロン・クルーズ: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ダヴィオン・フランクリン: 259.2ポンド(117.57キロ)
カシム・アラス: 251.8ポンド(114.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ: 125.4ポンド(56.88キロ)
ブルーナ・エレン: 125.6ポンド(56.97キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレクセイ・シュルケヴィッチ: 170.8ポンド(77.47キロ)
菊入正行: 169ポンド(76.66キロ)

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