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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN238 アレックス・ペレス ムハマド・モカエフ

【UFN238】モカエフがペレスに苦戦を強いられるも判定勝利。試合後に体調不良を明かす

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ(英国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
アレックス・ペレス(米国)

モカエフが左右のロー、ペレスも細かくジャブを返す。モカエフが左ミドル、右アッパーから左、左ミドルを蹴る。ペレスも右のカーフを返すが、モカエフが右ストレートからパンチをまとめる。モカエフがサウスポーにスイッチ。距離が詰まると首相撲からヒザ蹴り、シングルレッグに入ると、ぺレスが切ってニンジャチョークを狙う。ここはモカエフが離れる。

モカエフがジャブを突くと、ペレスが右ストレートを返す。組んだモカエフがバックに回ろうとするが、ペレスもそれを許さない。モカエスが左フックからシングルレッグに入るも、これもペレスは切る。ぺレスは左フックから右ストレート、モカエフはジャブを突くが、ペレスがワンツーと右カーフで前進。

モカエフがシングルレッグに入ってケージに押し込むと、ダブルレッグに切り替えて足を束ねてテイクダウンする。立とうとするペレスのバックに回ると、パンチとヒジを連打する。

2R、前に出るモカエフ。ペレスが右を返すが、すぐにバックに回り込む。ペレスも正対して離れる。ペレスが右カーフ、モカエフに組みつかれてもテイクダウンを許さない。スタンドに戻るとモカエフが右、ペレスが蹴り上げるような顔面前蹴り。これで動きが止まるモカエフだったがシングルレッグに入って、スタンドでバックへ。ぺレスが正対してがぶる。

モカエフはがぶられた状態からペレスの身体を振ってケージに押し込むが、ペレスは離れる。モカエフがジャブから右フック、右アッパー。ぺレスもアッパーを返して打撃の圧力をかける。ケージを背負うモカエフがダブルレッグに入るもぺレスに潰された。

3R、ガードを上げてジャブを突くぺレス。モカエフも右ストレート、ペレスの前進に左のテンカオを狙う。モカエフが組みつくと、ペレスはがぶってコントロール。モカエフはぺレスの脇をくぐるように背中につき、スタンドでバックコントロールすると、後方にスープレックスで投げる。

ペレスもすぐに立ち上がって正対。モカエフはジャブ、ペレスの右ストレートに合わせてシングルレッグで組む。これを切ってがぶるペレス。モカエフは腰を上げて離れ、右ボディと右ストレート、ジャブと左ミドル。ぺレスの右ストレートに合わせて組むが、ペレスはがぶる。

モカエフは腰を上げて離れ、もう一度組みつく。ここもテイクダウンはできず、離れてワンツー、続くシングルレッグも切られる。立ったモカエフが右ストレートと左フック、ペレスがパンチで前に出ると自ら座り込む。そこにぺレスは右アッパーを連打。何とか組みついたモカエフは最後の力を振り絞ってペレスのバックへ回った。

テイクダウンを切られる時間も多かったモカエフだったが判定3-0で勝利。「正直にいうと今朝から、病気になり酷い体調だったけど、僕は世界のベストだ。6勝0敗、4つのフィニッシュ。僕はベルトに挑戦する準備ができている」とコメントした。


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45 AB Brave CF MMA MMAPLANET o UAEW UFC UFN UFN238   アザット・マクスン アブドゥルカリーム・アルセルワディ アレックス・ペレス アレッサンドロ・コスタ アレッシャンドリ・パントージャ ウマル・ヌルマゴメドフ エイマン・ザハビ エリク・アンダース キック シャミル・ガジエフ ジェイミー・ピケット ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク ジャビッド・バシャラット スティーブ・アーセグ タイソン・ペドロ ダヴィッド・ドヴォルザーク デイヴィソン・フィゲイレド ビクター・ヘンリー ベクザット・アルマカーン ボクシング マット・シュネル ムハマド・モカエフ ルドヴィット・クライン ヴィトー・ペトリーノ 中村倫也 吉野光 平良達郎 風間敏臣 鶴屋怜

【UFN238】計量終了 モカエフがついにタイトル挑戦経験者と。吉野に勝ったオリヴェイラ×ソパイも注目

【写真】歴史の浅い――しかも仕切り直しがあった階級だからこそ、これから動きも大きくなるはずだ(C)MMAPLANET

2日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN238: UFN on ESPN+96「Rozenstruik vs Gaziev」の計量が行なわれ、全選手が滞りなくクリアしている。
Text by Manabu Takashima

メインはヘビー級のジャイルジーニョ・ホーゼンストライク×シャミル・ガジエフという今大会だが、日本のファンからすると気になるのは軽量級、やはりフライ級とバンタム級の戦いだろう。


フライ級では平良達郎がコールアウトしたムハマド・モカエフが、ついにタイトル挑戦経験のあるファイター=アレックス・ペレスと対戦する。2020年11月にデイヴィソン・フィゲイレドの持つ世界フライ級王座に挑戦して敗れたぺレスは、その後の3年4カ月で流れた試合数は「9」、実際にオクタゴンに足を踏み入れたのはたったの1度でアレッシャンドリ・パントージャに91秒でRNCで一本負けを喫している。

いえばこの40カ月でペレスは、僅か3分28秒しか戦っていない。対するモカエフは、この間にNCを含めると9試合を経験してきた。ペレスにケージロスがあるかどうは分からないが、勢いがあるのはモカエフであることは間違いない。ペレスがタイトル戦線に再浮上するためには、キャリア10連勝の新鋭に初黒星を与えることが必須だ。

そんなペレスとの対戦が4度に渡り流れたマット・シュネルと戦うスティーブ・アーセグは、Eternal MMAフライ級王者から昨年6月にスクランブル出場でオクタゴン初陣を戦った。そしてダヴィッド・ドヴォルザークを下し、2戦目でシュネルと戦うことが決まっていたが、シュネルの欠場で試合が不成立に。結果、代役アレッサンドロ・コスタに判定勝ちを収めている。

仮にアーセグがシュネルを下して3連勝とすれば、今後数カ月で平良の対戦相手になることは十分にあるだろう。

平良、そして鶴屋怜目線で眺めるフライ級に対し、中村倫也&風間敏臣視線で俯瞰すべきなのがバンタム級戦線だ。メインカードではウマル・ヌルマゴメドフとベクザット・アルマカーンという16勝0敗×16勝1敗という凄まじい戦績の持ち主同士がぶつかる。とはいえ、アルマカーンは今回がUFC初陣ということもあり、フライ級の同胞アザット・マクスンの例を見るまでもなく16勝1敗という数字は参考記録に留めるべきだろう。

UFCデビュー戦といえば、ヴィニシウス・オリヴェイラと対戦するスウェーデンのベルナルド・ソパイは、今大会に初めて世界最高峰の舞台に上がる。ライオンキングの異名を持つ、アルバニア系スウェーデン人選手はコロナ禍の2020年8月にスロックホルムで無観客ウィークリショーを開いたBRAVE CFに出場し、一躍注目を集めるようになった。

その流れでバーレーンで戦ったことがあるソパイだが、ほぼスウェーデン国内で経験を積み、UFCにたどり着いたレア・ファイターだ。キックボクシングを思わせる近い距離で、右オーバーハンドの強さが目立ったソパイだが、執拗なテイクダウン狙いには手を焼く――BRAVE CF時代はそんなヤングブラッドだった。

あれからほぼ3年が過ぎ、UAEWで吉野光をKOしているオリヴェイラの打撃に対し、どのような幅のある戦いを見せることができるのか。粗いが当たれば倒す、そしてなぜか当たるオリヴェイラのパンチ。その分KOパンチを被弾することも少なくないオリヴェイラとの距離、振りの大きさの対比が楽しみな一戦となる。

オリヴェイラ×ソパイ戦の前に組まれた試合順に、不満を抱いていて然りなのがジャビッド・バシャラットだろう。キャリア14勝0敗1NC、前戦ビクター・ヘンリー戦こそローが急所に入りNCとなったが、オクタゴン3連勝でランカーとの対戦を強く要望してきた。

そのなかでUFCで4勝2敗のザハビとのマッチアップ、グラップリングに特化した相手をジャブと蹴りで突き放し、完全ドミネイトもしくはポイントアウトの遂行していくに違いない。だからこそ、注目すべきはザハビの戦い方だ。実兄である名将フィラスが控えるザハビは、前述したようにグラップリングに特化したという印象を利して、予測不能な打撃を有効な武器としつつある。

バシャラットが持ち味である徹底して落ち着き払ったファイトで、やるべきことを選択すればザハビに勝ち目はない。しかし、少しでも奢りを見せ、ザハビを軽視するような心の隙があれば……そこが命取りになるやもしれない。

■視聴方法(予定)
3月3日(日・日本時間)
午前3時30分~UFC FIGHT PASS
午前2時45分~U-NEXT

■UFN238計量結果

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 257ポンド(116.57キロ)
シャミル・ガジエフ: 261ポンド(118.38キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペトリーノ: 205.5ポンド(93.21キロ)
タイソン・ペドロ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス: 126ポンド(57.15キロ)
ムハマド・モカエフ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
ベクザット・アルマカーン: 136ポンド(61.69キロ)

<フライ級/5分3R>
マット・シュネル: 126ポンド(57.15キロ)
スティーブ・アーセグ: 126ポンド(57.15キロ)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース: 185.5ポンド: 186ポンド(84.37キロ)
ジェイミー・ピケット(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・オリヴェイラ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ベルナルド・ソパイ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
エイマン・ザハビ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
クリスチャン・レロイ・ダンカン: 186ポンド(84.37キロ)
クラウジオ・ヒベイロ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
ルドヴィット・クライン: 156ポンド(70.76キロ)
AJ・カニンガム: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
アブドゥルカリーム・アルセルワディ: 156ポンド(70.76キロ)

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45 AB IMMAF MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFN UFN238   アブドゥルカリーム・アルセルワディ アレックス・ペレス イスラム・マカチェフ ウマル・ヌルマゴメドフ エイマン・ザハビ エリク・アンダース クリス・ダンカン シャミル・ガジエフ ジェイミー・ピケット ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク スティーブ・アーセグ ボクシング マット・シュネル マニュエル・トーレス ムハマド・モカエフ ルドヴィット・クライン

【UFN238】バーレーン代表ダゲスタン人ファイター=シャミル・ガジエフ「8年間ファイトから離れていた」

【写真】キャリア12勝のなかでKO勝ちが8試合、一本勝ちが3試合。8勝が初回フィニッシュというガジエフ。自信に満ち溢れていた(C)MMAPLANET

2日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN238:UFN on ESPN+96「Rozenstruik vs Gaziev」が開催され、メインでジャイルジーニョ・ホーゼンストライク×シャミル・ガジエフというヘビー級の一戦が組まれている。
Text by Manabu Takashima

今となっては強烈なファイターが揃っていたRIZINヘビー級戦線で1度加わっていたホーゼンストライクは、既にUFCで12戦をこなし7勝5敗という戦績を残している。対してガジエフは昨年12月に初めてオクタゴンで戦ったばかり、UFCキャリア2戦目でヘッドライナーとなった。

そのガジエフ、34歳ながらプロデビューは3年前。この間に12勝を果たしたダゲスタン人ファイター、いやバーレーン代表ファイターに初インタビューを試みた。


──シャミル、週末にはホーゼンストライクとメインイベントで戦います。今の気持ちを教えてください(※取材は2月28日に行われた)。

「試合前はいつだって最高の気分になっている。ホーゼンストレイクのことは、全く意に介していない。自信を持ってやるべきことをやるだけだ」

──オクタゴン2戦目でメインイベンターになることが、想像できていましたか。

「UFCデビュー戦の時にポスターにサインをしていて、コーチに『いつ、俺の顔が大きくポスターに載るんだろう?』って話していたんだ。今回、それが実現した(笑)。これから自分がどうなるのかなんて、本当に誰にも分からない。でもハッピーだよ」

──シャミルはダゲスタン出身ですが、バーレーン国籍で試合に出ていますね。

「2009年に結婚をして、コンバットスポーツのトレーニングや試合に出ることを辞めた。あの頃、ファイトでは生活ができなかったから。結婚して、子供を育てるという責任を持つようになるとファイトを続けることはできなかった。

それから8年間、普通に仕事をして家庭を守ってきた。そして2017年になって、バーレーンでトレーニングキャンプに参加する機会を得ることができたんだ。KHKジムでローカルファイターのトレーンングキャンプをするから、手伝って欲しいと声が掛かった。その時にKHKジムの代表となって、バーレーンに残らないかと誘ってもらった。

自分は4人の子供が既にいたけど、経済的なサポートをするのでキャリアを再構築すべきだと。アマチュアからキャリアをリスタートさせ、バーレーン代表としてIMMAFアジア選手権、欧州オープン選手権、アフリカ・オープン選手権で優勝し、世界選手権はメダルを獲得している。アマMMAでしっかりと経験を詰めたことは、本当に自分のキャリアに役立っている。プロになる前に、とても貴重な経験ができたよ。

UFCと契約するまで10連勝をしたけど、全てはKHKジムとバーレーンのサポートがあったおかげだ。だから、ロシアでなくバーレーンを代表して戦っている。彼らと成し遂げた来たこと、全てに誇りを持っている」

──8年間キャリアをストップていたということは、以前からMMAの経験があったということですか。

「父親がバレーボール・プレイヤーだった影響もあり、学校に通っている時はずっとバレーボールをやっていた。生まれた育った村から、街に出てバレーボールの練習をしていた時にアブドゥルマナップ(ヌルマゴメドフ)に『見込みがある。明日、ジムに来てみないか』と誘われたんだ。

言われるがままに彼のジムに行った。当時はまだMMAではなく、コンバットサンボの指導を受けた。ハビブ・ヌルマゴメドフ、ルスタン・ハビロフ、イスラム・マカチェフ、皆が練習仲間だった。アブドゥルマナップの教え子として第三世代に当たるのかな、彼らとトーレニングをしていたんだ」

──格闘技から離れていた8年間ですが、トレーニングだけでも続けていたということは? それとも全く練習もしていなかったのですか。

「コンバットスポーツのトレーニングはしていない。ただ時々、楽しむためにボクシングのジムに行ったこともある。でも、ホビーだったよ」

──それでいて、いきなりKHKジムでMMAのキャンプに参加できるほど天賦の才に恵まれていたのですね。

「そういう才能があることには、いつも感謝している。ただ、あの8年間も何も家のソファに座ってTVをずっと視ているなんてことはなかった。ビーチで泳ぎ、バレーボール、フットボールをして、ジョギングも欠かしたことはない。格闘技の練習はできなくても、体を動かすことは続けていた。それに自分はもともと身長が高く、体格面でも恵まれいた。それこそ神様からの贈り物だと思っている」

──なるほどぉ、です。では今現在の練習環境はどのようになっているのですか。

「普段は家族と一緒にダゲスタンに住んでいて、練習もしている。プロで戦うようになって以来、試合が決まると2カ月間のキャンプを行って来た。最初の1カ月はダゲスタンの山間部でレスリング中心のキャンプをして、次の1カ月はバーレーンでコーチのエルダル・エルダノフの立てたゲームプランに戻づいて、技術的な対策練習をするんだ。ジムはどちらもKHKジム……KHKダゲスタンとKHKバーレーンだよ」

──対戦相手ホーゼンストライクの印象を教えてください。

「UFCヘビー級で12位にランクされている選手だから、強くないとは言えない。当然のように強い。タフな試合になるだろう。彼は打撃が優れているしね。その一方でグラップリングとレスリングはどうなんだろうね? 打撃は良いけど、どうなるか。試合になれば分かるよ」

──ダゲスタンの選手はレスリングが強いのは、もう知れ渡っています。その一方でシャミルは意外というと失礼ですが、堅実な打撃も実戦で披露してきました。

「ダゲスタン人はレスリングが強いことは世界中が知っている。でも、まだ30パーセントほどしか、自分の力を見せていない(笑)。どの試合でも、新しいシャミル・ガジエフを発見できるはずだ。次の試合も、そうなるから瞬きは厳禁だ。ヘビー級らしい、殴り合いを期待してほしい。とにかく、瞬きをして俺のKOシーンを見逃さないように」

■視聴方法(予定)
3月3日(日・日本時間)
午前3時30分~UFC FIGHT PASS
午前2時45分~U-NEXT

■ UFN238対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)
シャミル・ガジエフ(バーレーン)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス(米国)
ムハマド・モカエフ(英国)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ベクザット・アルマカーン(カザフスタン)

<フライ級/5分3R>
マット・シュネル(米国)
スティーブ・アーセグ(豪州)

<ライト級/5分3R>
マニュエル・トーレス(メキシコ)
クリス・ダンカン(英国)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース(米国)
ジェイミー・ピケット(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・オリヴェイラ(ブラジル)
ベルナルド・ソパイ(スウェーデン)

<バンタム級/5分3R>
ジャヴィッド・バシャラット(アフガニスタン)
エイマン・ザハビ(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
クリスチャン・レロイ・ダンカン(英国)
クラウジオ・ヒベイロ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ルドヴィット・クライン(スロバキア)
AJ・カニンガム(米国)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)
アブドゥルカリーム・アルセルワディ(パレスチナ)

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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Special UFC UFN UFN233 アザット・マクスン カーロス・ヘルナンデス シャーウス・オリヴィエラ ジョシュア・ヴァン ムハマド・モカエフ 堀口恭司 大沢ケンジ 平良達郎 朝倉海 柏木信吾 水垣偉弥 鶴屋怜

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:12月 平良×ヘルナンデス「イメージ的にシャーウス・オリヴィエラ」

【写真】寝技に自信があるかこその打撃、フィニッシュから逆算した組み立て。まさに独自にスタイルで勝ち続ける平良達郎だ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。(担当・中村が月を跨いで取材する凡ミスをしたため、12月&1月の2部作として)今回は水垣偉弥氏が選んだ2023年12月の一番──12月9日に行われたUFN233の平良達郎×カーロス・ヘルナンデス戦について語らおう。


──今月の一番ですが、完全に私のミスで1月を跨いでしまいました…。というわけで今回は12月と1月の二本立てでいかせてください! まずは12月の一番はUFN233での平良達郎×カーロス・ヘルナンデスをセレクトしていただきました。やはりここは平良選手の勝ちっぷりですよね。

「すごく安心して見ていられましたし、ここ数試合は相手が弱く見えちゃうくらい、平良選手の安定感と強さが際立っていますね。当たり前のことや基本的な技を決めて、ポンポンポン!と駒を進めてしまうので『あれ?相手こんなことも出来ないの?』と思っちゃうんですけど、対戦相手の他の試合を見てみると全くそんなことはないわけで。今回もフィニッシュは右ストレートからのパウンドでしたけど、普通に寝技で圧倒しちゃうわけなので、相当寝技は強いんだろうなと思います」

──UFC参戦当初は勢いや相手との相性で勝っていたのかなと思う部分も少なからずありましたが、5連勝という結果でUFCファイターとしての実力を完全に証明したと思います。

「ランキング手前の選手は完封して勝つことを証明できたので、次はランキングの上の選手たちとどう戦っていくかですね」

──あの試合で具体的に良かった点はどこですか。

「もちろん四つ(組み)の強さもあるし、寝技で上を取れる選手ではあるんですけど、テイクダウン能力がめちゃめちゃ高いタイプではないと思うんです。でもそこ(トップを取る)につなげるためのスキルとしての打撃のレベルが高いことも分かって、右ストレートを効かせてパウンドでフィニッシュしても驚きはなかったです」

──寝技に自信がある=打撃で思い切りいける=結果的に打撃が当たるスタイルですね。

「グラウンドで下になっても落ち着いているじゃないですか。今回僕がびっくりしたのは、1Rに自分で蹴ってバランスを崩して下になった時、迷わずに潜りスイープにいったこと。僕自身がそうだったし、僕は選手を指導するときも『MMAで潜りスイープは危ないよ』と言うんです。腕を足に挟まれて殴られたり、失敗したときのリスクが大きいので」

──今のMMAファイターはあの場面では背中を見せて立つことを選択する選手が多いと思います。

「はい。あとは、もし僕が1Rのあの時間帯で下になったら相当焦っていたと思います。でも平良選手は迷わず潜って上を取っていて、それだけ寝技の技術に自信があって、実際にスキルのレベルも高いんでしょうね。イメージ的にシャーウス・オリヴィエラというか、グラウンドで下になってもOKだから打撃を思い切りいける、みたいな」

──平良=チャールズ・オリベイラはイメージしやすいです。あとは事前のインタビューで平良選手が殴る・削る意識を持って戦うと言っていて、そこも影響したのかな、と。

「僕が試合前にインタビューした時にもそれを話していて、実際にパウンドアウトしたわけだから、自分のやりたいことを明確に持って戦って、それが上手く試合で出せているんだなと思います」

──個人的には打撃を出す際の安定感も増しているのかなと思いました。

「フィニッシュの右は安定感がありましたよね。強いパンチが打てる姿勢で出せていたと思います。あのパンチも『倒してやろう!』と思って出したというよりも自然に出ていたパンチだと思います。やっぱり組みや下になることを警戒していると、ああいうパンチは出せないです」

──平良選手は試合を組み立てた先にフィニッシュがあるのではなく、フィニッシュから逆算して戦っている印象があります。僕は倒す感覚や極める感覚に優れていることも才能の一つだと思っていて、キャリア関係なくフィニッシュできる選手はフィニッシュの画が見えているというか。

「確かに。僕は打撃で倒すという部分で言えば倒すことを捨てたんですよ」

──倒すことを捨てた、ですか。

「はい。僕は相手を倒す攻撃には”落差”が必要だと考えていて、軽くパパパパン!とパンチをまとめて、フィニッシュブローをズドン!と強く打つ。打撃の威力に”落差”をつけるからこそ、相手に大きなダメージを与えると思うんです。でも僕の場合は先にガードの上からでもいいので強いパンチをズドン!と当てるんです。最初にそれをやって相手に『この相手はパンチがあるな』と思わせる。そうすると相手は僕のパンチを警戒した動きになるし、相手はやりたいことができなくなる。最初に一発かましておくことで、結果的に僕が試合を進めやすくなるんです」

──あえて警戒させるためのビッグヒットですね。

「はい。ただそれをやると相手の警戒心を強める分、倒すための攻撃は当てづらくなるんです」

──倒すための戦い方か、勝率を上げるための戦い方か。

「そこで僕の場合は考えを割り切って、倒すことよりも自分が有利に戦って勝つ可能性を上げることを選択していました」

──水垣さんが現役引退したからこそ話していただける技術論ですね。

「寝技にもそういった組み立てがあるだろうし、倒し感や極め感がある選手は本能的にその組み立てや落差のつけ方ができるんでしょうね」

──平良選手はそれをUFCで勝つレベルで出来ているわけで、自分のフィニッシュ力をMMAに落とし込むセンスや才能もある。

「先ほどの話にもつながりますが、僕が考えているMMAで勝率を上げる戦い方とは違う戦い方をしていますよね。判定勝ちにするにしても、レスリング勝負してトップキープして削る…とは違うじゃないですか。だからどうやってあのスタイルや戦い方を身につけたのか気になるんですよ。先生の松根(良太)さんの現役時代とも少し違うし。松根さんの指導の幅の広さや持っている引き出しの多さで、ああいう選手が育ってきたのか。僕はそこにも興味があります」

──いよいよ今年はランカーとの対戦が組まれると思います。どんなことを期待していますか。

「上位陣に勝ってタイトルを獲ることも期待しているし、無敗のままいけるか。ランキング上位陣にどういう戦いができるか楽しみです。平良選手を含めたフライ級の新世代= ムハマド・モカエフ、アザット・マクスン、ジョシュア・ヴァン…たちが、上位ランカーとどう戦っていくか。またその世代同士の潰し合いがどういう結果になるのか。それも合わせて楽しみです」

──鶴屋怜選手がRoad to UFCで優勝してUFCと契約し、堀口恭司選手や朝倉海選手もUFC参戦に興味を示しています。今年はUFCフライ級が一気に注目されますね。

「フライ級は日本人が活躍できる階級なので、そういう部分でも今年はより注目ですね」

──あと僕が平良選手を取材していて、いい意味で図太いというか、UFCにチャレンジしているという感覚を持っていない気がしています。UFCで戦うことが当たり前、みたいな。

「そうなんですよ。マイクアピール一つとっても、しっかりタメを作ってから『アイム・ハッピー!センキュー!』とか“慣れてきた”じゃないですか(笑)。そうやってUFCの一員になってきたなと思いました。それと今回の勝利で僕が持っていた日本人のUFCでの連勝記録(5連勝)に並ばれたんですよ。これは僕が拾っておかなければいけないな、と。そういう意味でも今回、平良選手の試合を選ばせてもらいました」

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45 AB LFA MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN235 アザット・マクスン アレッシャンドリ・パントージャ イ・ジョンヨン ギルバート・ウルビナ チャールズ・ジョンソン テンバ・ゴリンボ ディアナ・ベルビシャ トーマス・ピーターソン ナソーディン・イマボフ ハファエル・エステヴァン ヘナト・モイカノ ボクシング マルケル・メデロス ムスリム・サルコフ ムハマド・モカエフ モリー・マッキャン ユリア・ストレアレンコ ランディ・ブラウン ランドン・キニョネス ヴィヴィアニ・アロージョ 平良達郎

【UFN235】17勝0敗のカザフスタン人ファイター=アザット・マクスン「タツローとフライ級を盛り上げたい」

【写真】非常にクール、でも親しみやすい感じのマクスンだった (C)MMAPLANET

アレッシャンドリ・パントージャを頂点とするUFCフライ級戦線には10勝以上の無敗の選手が4人在籍している。10勝0敗のムハマド・モカエフ(英国)、12勝0敗のハファエル・エステヴァン(ブラジル)、15勝0敗の平良達郎──そして17勝0敗のアザット・マクスンだ。
Text by Manabu Takashima

UFCではエステヴァンと並び1勝0敗のため、まだランク外のマクスンが3日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN235:UFN on ESPN+93「Dolidze vs Imavov」に出場し、チャールズ・ジョンソンと対戦する。

中央アジアから中東で負け無しだったマクスンにとって、LFA王者だったジョンソンとの対戦はワールドクラスで戦う物差しとなる。ベルト獲りへ自信しかないマクスンにジョンソン戦、平良達郎について尋ねた。


──アザット、フライ級の新鋭としてBRVE CF時代から知る人ぞ知るファイターでしたが、日本のMMAファンにとっては未知強のままです。アザットはこれまでどのような格闘技の経験があるのか、まず教えていただけないでしょうか。

「10歳の時にフリースタイルレスリングを始めたのが、最初のコンバットスポーツとの出会いだよ。ただ住んでいる地域や市の大会では優勝できたけど、カザフスタンの全国大会では優勝できなかった」

──それにしてレスリングがベースなのですね。そう思えないほど、素晴らしい右ストレートを持っているので、ボクシングがベースだと思っていました。

「実は12歳……13歳の時に打撃の練習もするようになっていたんだ。その時、僕は天性のヘビーパンチャーだと気づいたよ」

──レスラー時代に、その天賦の才をストリートで試したことは?

「ないよ。全くない。ストリートファイトをした経験は一度もないから(笑)」

──承知しました。ではMMAに転じたのは?

「レスリングの大会で良い結果を残せなかった時、MMAの人気が僕らの国でも上がってきて──興味を持ったんだ」

──アザットのMMAは上手く打撃と組みが融合しているように感じました。打撃は打撃、レスリングはレスリングとして続けていたのか、それともコンバットサンボのような打と組みがある競技の経験はあったのでしょうか。

「コンバットサンボもスポーツサンボも経験はない。アレはロシアの格闘技だから。カザフスタンにはジェクぺ・ジェックという殴って、蹴って、投げて、グラウンドでも殴って良い伝統的なマーシャルアーツがあるんだ(※zhekpe zhek=憎しみと戦うという意味で、動画ではほぼMMA。アマとプロもあり、MMAプロモーションとしてzhekpe zhekも存在している。その一方で素手、カザフ国旗と同じ青のズボンをはいて土嚢が積まれたサークルで戦う試合も。さらにケージを使用し、無差別で子供が戦う試合も見られた……)。

大会は8人トーナメントで1日に3試合を戦う必要がある。プロMMAを戦う前にジェクペ・ジェックの経験があったから、MMAに転じるのは凄く簡単だった。だからイージーにオクタゴンMMAでフライ級チャンピオンになれたんだ」

──ジェクペ・ジェックですか……、興味深いです。ところでUFC二戦目となるチャールズ・ジョンソン戦を週末控え、今はどのような気持ちですか(※取材は1月31日に行われた)。

アザットは126ポンド(57.15キロ)。ジョンソンは125.5ポンド(56.93キロ)で計量をクリアしている(C)Zuffa/UFC

「普段と変わらない。

とても落ち着いていて、オクタゴンに入って勝つ。それが僕の仕事だから。チャールズ・ジョンソンが何をしてこようが、どの局面でも準備できている。打撃戦でも、レスリングでも僕は負けない。彼の攻撃で恐れるモノは何一つないんだ。この試合で勝って、これからどんなことが起こるか楽しみにしてほしい」

──その「これから」ですが、同じフライ級で無敗の平良達郎選手とデンバーで一緒にトレーニングをしたことがあるかと思います。平良選手の印象を教えてください。

「タツローとは今、言っていたようにコロラド州のデンバーで1カ月半ほど一緒に練習した。凄く良いヤツで、すぐに打ち解けて友達になったよ。技術交換もしたし、素晴らしい時間をタツローと過ごせた」

──とはいえ、同じ階級です。勝ち進めば戦うこともあるかと思います。

「タツローは今トップ15になったばかりだけど、輝かしい未来が待っているファイターだ。僕自身の成功とともに、タツローの成功を願っている。僕らでUFCフライ級ディヴィジョンを盛り上げたいと思う。当然、ベルトは僕のモノになるけどね」

──そこは譲れないと(笑)。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「サンキュー。アリガト。ラフマット(※カザフ語でありがとう)」

■視聴方法(予定)
2月4日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN235対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ロマン・デリツ(ジョージア)
ナソーディン・イマボフ(フランス)

<ライト級/5分3R>
ヘナト・モイカノ(ブラジル)
ドリュー・ドパー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
ムスリム・サルコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)
ナタリア・シウバ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
アリアスカブ・カイジレフ(ロシア)
マフムド・ムラドフ(ウズベキスタン)

<ウェルター級/5分3R>
ギルバート・ウルビナ(米国)
チャーリー・ラドキー(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
モリー・マッキャン(英国)
ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)

<フライ級/5分3R>
チャールズ・ジョンソン(米国)
アザット・マクスン(カザフスタン)

<ウェルター級/5分3R>
テンバ・ゴリンボ(ジンバブエ)
ピート・ロドリゲス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレーク・ビルダー(米国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
ユリア・ストレアレンコ(豪州)
ルアナ・カロリーナ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マルケル・メデロス(米国)
ランドン・キニョネス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
トーマス・ピーターソン(米国)
ジャマール・ポーグス(米国)

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45 AB Gladiator Gladiator Challenger Series01 Gladiator025 IMMAF K-MMA MMA MMAPLANET NavE o ONE Progress YouTube   イ・スンチョル ジャダンバ・ナラントンガラグ チェ・ドンフン チャンネル テムーレン・アルギルマー ボクシング ムハマド・モカエフ 上田将年 久保健太 前田吉朗 和田教良 海外 澤田政輝 藤沢彰博

【Gladiator025】フライ級T準々決勝。藤沢彰博が日本初戦。イ・スンチョル再来日、草原のモカエフも

【写真】左から久保、スンチョル、NavE、藤沢、オトコンバヤル、オトコンバートル (C)ONE, MGL-1FC & MMAPLANET

2日(金)、GLADIATORより3月3日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR025でフライ級王座決定トーナメント準々決勝3試合が組まれることが発表された。
Text by Manabu Takashima

16日(金)に行われるGLADIATOR CHALLENGER SERIES01「Bang vs Kawana II」で和田教良とチェ・ドンフンの間で戦いの幕が切って落とされる同トーナメント。新たにNavE ✖藤沢彰博、イ・スンチョル✖ツェルマー・オトコンバヤル、久保健太✖オトコンバートル・ボルドバートルという3試合が決まった。

昨年3月にニャムジャルガル・トゥメンデムベレルに衝撃の7秒KO負けを喫し、ベルトを失った元フライ級王者NavE。9月大会ではProgressフォークスタイルグラップリングで前田吉朗を下し、再起の一歩を示した。そんなNavEにとって、約11カ月振りのMMAマッチがトーナメント準々決勝となる。

(C)ONE

対戦相手の藤沢はタイ・バンコク在住でフルメタル・ドージョーからONE Warrior Seriesのトライアウトに合格し、同シリーズからスクランブル発進でONE本戦と契約した異色のファイターだ。

2017年のプロデビュー以来、日本で戦うのは今回が初めてとなる藤沢、ONEでの通算成績は4勝4敗──アジア最大のプロモーションで戦ってきた藤沢と、関西が基盤のNavEのクロスオーバーは意地のぶつかり合いとなろう。

チェ・ドンフンと共にK-MMAフライ級新鋭コンビとして、昨年12月大会に初来日し、イ・スンチョルは澤田政輝を右ストレート一発でKOし大きなインパクトを残した。聞くところによるとONE FFのオファーを固辞し、GLADIATORを選択したという。その結果、モンゴル人オトコンバヤルとGLADIATOR内ONE FFといえる──アジア勢対決が決定した。

オトコンバヤルは前GLADIATORバンタム級王者テムーレン・アルギルマーの従弟で、テムレーンをMMAも誘かった張本人だ。MMA戦績は7勝5敗ながらアマチュアのモンゴル選手権でムエタイは3位、シュートボクシング準優勝、散打でも準優勝という実績を残す。

昨年11月のBLOOM FC旗揚げ戦で上田将年に判定負けを喫しているオトコンバヤルだが、その上田戦では序盤に三角絞めにつかまり意地で耐え抜くも、相当に体力を削られた状態で打撃は大振りとなっていた。あの大振りではイ・スンチョルの当て勘の餌食になりそうだ。

他方、オトコンバヤルのフィジカルを前にイ・スンチョルがこれまで通りの圧を掛けることができるのか。イ・スンチョルとしても、真価が問われるファイトとなる。

オトコンバヤルと同様に、モンゴルから参戦となるオトコンバートル・ボルドバートルは2022年のIMMAFアジア大会ジュニアの部フライ級で銀メダルを獲得しており、草原のムハマド・モカエフの異名を持つ。そのオトコンバートルは2023年にはGAMMAアジアMMA選手権優勝、ベースとなるレスリングではモンゴルのジュニア選手権優勝3度、アジア・ジュニアで3位に輝いている。

プロとしては1月にMGL-1FCでデビューしたばかりだが、師匠のジャダンバ・ナラントンガラグの「既にモンゴルでは相手がいない」という太鼓判を押しているモンゴルの超新星だ。

前王者ニャムジャガルが練習パートナーであるオトコンバートルは、モンゴルに3本目のベルトをプロキャリア4戦目で持ちかえり世界へ羽ばたこうとしている。オトコンバートルと戦う久保は、昨年12月大会でチェ・ドンフンを相手に壮絶なKO負けを喫しているが、3Rに見せた反撃はまるでベテランファイターの生き様を見せるような意地が感じられた。

韓国の新鋭に敗れた久保が、モンゴルとの新鋭を相手に勝利という結果が伴う意地を見せることができるか。16日の和田✖チェ・ドンフンに通じる──ファイトだ・

ここからはリリースに寄せられた各選手のコメントを紹介したい。

NavE
「今回フライ級王者を決めるトーナメントへの参戦ですが、王座を陥落した自分が言うこの発言が良いか悪いかも分かりませんが、今の自分の気持ちとして『チャンピオンになりたい』という思いより、自分が好きになったMMAの試合で『ただ試合がしたい!』、『ただ勝ちたい!』という思いがが、一番強くあります。昔の自分のように一つ一つ目の前の試合…目の前の相手に全力で勝つ事だけに集中して挑んでいく! その結果で自然とベルトが巻けるの」

藤沢彰博
「この度は試合を組んで頂きありがとうございます。強い選手と組んでもらえてとても楽しみです。しっかり倒して勝って海外在住ファイターの存在感をアピールしたいと思います。よろしくお願いします」

イ・スンチョル
「GLADIATORのトーナメントに参加させて頂き、光栄です。今回のトーナメントの全試合、全てフィニッシュ出来るようにしっかり準備して、必ず優勝するようにします。モンゴルの選手達は、力が強いと思います。対してスピードとスタミナで押し切るつもりで、3ラウンドをフルに活用して相手をイジメます。応援よろしくお願いします」

ツェルマー・オトコンバヤル
「今回、素晴らしいオファーを受けたことをとても嬉しく思っているとともに、GLADIATORの関係者の皆様に感謝を申し上げます。試合に関しては100パーセント勝つ自信があります。対戦相手のイ・スンチョル選手にとって、過去のどの試合よりも激しい試合になるので、しっかり練習してきて欲しいです。3月3日は大会ベストバウトを狙っています。試合が待ち遠しく仕方がありません」

久保健太
「まずGLADIATORフライ級王座決定トーナメントの出場権を頂けた事を心から嬉しく思います。前回の024大会で不甲斐なくもチェ・ドンフン選手に負けてしまい、トーナメントの道は閉ざされてしまったと思いました。ドンフン選手との試合では、戦う前から体調を崩してしまい、試合前日はもちろん当日も熱を抱えての試合となり、とても苦しい中での戦いとなりました。そんな状況の中でも試合をやり切った自分に胸を張りたい所ではありますが、それ以上に万全の身体で戦い、勝ち取りたい試合でした。言い訳のように聞こえてしまいますが、前回の試合では不調な中で自分のできる事は気持ちの面も含め出し切っていたと思います。ただ、万全だったらもっと最高の試合が絶対にできました。そのなかで戦う姿勢を評価され、フライ級トーナメント出場権を与えて下さったのだと自分は思っています。今回のトーナメントは僕にとって最大のチャンスです。トーナメントを出場させて頂くにあたり、次の対戦相手がモンゴル国の強豪選手であることを知りました。レスリングベースでかなりの強い選手だと思います。レスリングだけでなくアマMMAの各大会でも優勝、準優勝を飾る程の実績あるサラブレッドを感じさせるような強い選手だと思います。まずは対戦するオトゴンバートル選手に勝利し、勝ち上がることだけを考えて2回戦を目指します。その為にまずは自分自身のコンディション、万全な身体でリングに上がる事が勝利と最高の試合をすることだと思っています。最後にこれだけ言わせて下さい。自身が万全でリングに上がる時は、前回の試合とは比べられない程の強さと最高の試合、GLADIATORを盛り上げられる自分、そこに自分の実力の立ち位置と結果がついてくると思います。試合当日、万全な姿で僕が試合をできることを楽しみにしていて下さい」

オトコンバートル・ボルドバートル
「今回、GLADIATORフライ級トーナメントに出場できることになり、とても嬉しいです。これまでアマチュアの舞台で試合をしてきましたが、プロに転向して間もないにも関わらず、GLADIATORという大きな舞台で試合が出来ることに感激しています。相手の久保選手は経験豊富なベテランですが、お互いに持っているものを出し合って良い試合をしましょう」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■GLADIATOR025対戦決定カード

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE(日本)
藤沢彰博(日本)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル(韓国)
ツェルマー・オトコンバヤル(モンゴル)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太(日本)
オトコンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

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45 AB AJ・マッキー BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL UFC アレックス・ペレス アーロン・ピコ インパ・カサンガネイ ガブリエル・ブラガ クラレッサ・シールズ クレイ・コラード ジェイソン・ジャクソン ジョニー・エブレン チアゴ・サントス パトリシオ・フレイレ ヒーナン・フェヘイラ ビアッジョ・アリ・ウォルシュ ブルーノ・カッペローザ ヘスス・ピネド マゴメド・マゴメドケリモフ ムハマド・モカエフ ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー ワジム・ネムコフ

【PFLvsBellator】PFL初のPPV大会=PFL世界王者✖Bellator世界王者がUFCの引き上げたサウジで開催決定

【写真】4階級のチャンプ・チャンプ対決。フェザー級はパトリシオ・フレイレとヘスス・ピネドのブラジル✖ペルー──南米対決だ(C)PFL & BELLATOR

16日(火・現地時間)、PFLが2月24日(土・同)にサウジアラビアはリヤドのザ・ステート・オブ・アート・キングダム・アリーナで初のPFL PPV SUPER FIGHTとして、PFL Champion vs Bellator Championを開催することを発表した。
Text by Manabu Takashima

PFLは6階級、Bellatorでは9階級のチャンピオンが君臨するなか同大会ではヘビー級、ミドル級、ウェルター級、そしてフェザー級の4階級でSuper Fight Championshipのベルトが賭けたチャンプ対決が実施される。

なおミドル級はPFLでは世界王座が認定されていないが、ライトヘビー級王者インパ・カサンガネイがBellator世界ミドル級王者ジョニー・エブレンと相対することとなっている。


PFL王者→Bellator王者という順で書き記すと、ヘビー級はヒーナン・フェヘイラ✖ライアン・ベイダー、ミドル級が上にあるようにカサンガネイ✖エブレン、ウェルター級がマゴメド・マゴメドケリモフ✖ジェイソン・ジャクソン、フェザー級はヘスス・ピネド✖パトリシオ・フレイレという顔合わせだ。

またPPVカードで組まれた3回戦はヘビー級のブルーノ・カッペローザ✖Bellator世界ライトヘビー級王者ワジム・ネムコフ。ライトヘビー級はチアゴ・サントス✖ヨエル・ロメロ、そしてPFL2023年シーズンウィナーのオリヴィエ・オバメルシェが引退したため王座が空位のライト級でクレイ・コラード✖AJ・マッキーJrのマッチアップが決まった。

またプレリミではビアッジョ・アリ・ウォルシュがデビュー戦で、同じくプロ初陣のクリス・モーリスと。フェザー級では15日(月・同)に父ディエゴ・ブラガが、ファベイラに盗まれたバイクを探しにいった際に民兵隊員と勘違いしたギャング=コマンド・ヴェルメーリョに殺害されたガブリエル・ブラガがアーロン・ピコと戦うこともアナウンスされている。

果たしてブラガは、試合ができる精神状態にあるのか。本来ではれば非常に興味深い一戦だが、このタイミングで行うことは絶対ではないはずだ。また五輪金メダル獲得2度、世界8冠というオールタイムベスト女子ボクサーのクラレッサ・シールズが2年4カ月振りのMMA再起戦に臨むなど、計5試合のプレリミマッチが組まれている。

本来、同会場ではUFCが初のサウジアラビア大会を3月2日に開催予定だったが、サウジ筋からより良いカードを求められ延期、他ロケーションに移されるという事件があったばかりだ。ムハマド・モカエフ✖アレックス・ペレスのフライ級戦など十分に興味深いカードが用意されていたが、現地ではPPVクラスの試合が求められていたのだろう。

結果として、ホームスチールを決めたような奇襲でPFLがUFCに先んじて、初のPPVイベントをサウジで実施することに。今後、MMA界のパワーバランスに、何かしらの変化が起こっても不思議でないように感じられるPFL初のサウジ大会だ。

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45 AB KAREN MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Road to UFC Road to UFC2023 Special UFC イ・チャンホ スムダーチー チーニョーシーユエ マーク・クリマコ ムハマド・モカエフ ライカ 修斗 太田忍 平良達郎 松井斗輝 根井博登 神龍誠 秋元強真 鶴屋怜

【Special】J-MMA2023─2024、鶴屋怜─02─「達郎君だけでなくライバルに『負けろ』という気持ちはある」

【写真】準決勝、マーク・クリマコ戦の鶴屋怜。完全にZONEに入っている (C)MMAPLANET

J-MMA 2023-2024、第五弾・鶴屋怜、後編。
Text by Manabu Takashima

2月4日、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるRoad to UFC2023Finalでフライ級決勝に挑む鶴屋怜だが、チーニョーシーユエとの決勝の勝利はデフォルトで既にUFCでどのように戦っていくのか青写真を描いていた。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


──Road to UFCは自分の動きができれば、負けることはない。一貫して、その想いを持続できているようですね。

「そうですね。マーク・クリマコは自分と似ている部分もあるので、ちょっと警戒していました。それ以外はストライカーが多くて、普通にやれば一本勝ちできるかと思っています」

──UFCとの契約はデフォルトという怜選手ですが、もう契約後のことも青写真を描いているのでしょうか。

「自分、1戦目からランカーとやりたいぐらいの勢いではいます。例えば中国のスムダーチーとか、UFCがやらせてくれるのかは分からないですけど。あの選手もストライカーで寝技もそんなにできない。UFCで最初に戦うには良い相手かなって思っています。どうなるのか分からないですけど、15位とかそこぐらいのランカーと一発目から戦いたいです」

──子供の頃から「日本人初のUFC世界王者」を目標に格闘技に取り組んできました。そのなかで、UFCフライ級戦線では平良達郎選手が、5戦5勝で世界が注目する存在となっています。その辺り、どのように感じていますか。

「今、UFCフライ級ではムハマド・モカエフも5連勝していても、タイトルマッチに届いていないです。達郎君もここから2年は掛かると思います。僕は年齢も2歳下でデビューも2年半遅い分、現時点で達郎君が先を行っているのは当然です。でも、この2年の間に自分が一気に近づく、追い越すぐらい勝って行けばと思います。でも、焦っているということはないです」

──いじわるな質問ですが、自分が先にUFC世界王者になることを考えると、平良選手の試合を見ていて「負けろ」と思うこともありますか。

「それは達郎君だけでなく、チャンピオンになる力に持っていそうな選手……ライバルになる選手が試合をする時は『コイツ、負けろ』という気持ちはあります。同じ階級で同門以外の選手は、負けた方が良いというのは──。それは達郎君に限ったことじゃないです」

──なるほど、これだけ近しいパラエストラ千葉ネットワークとザ・パラエストラ沖縄であっても同門ではないと。

「ハイ。毎日、一緒に練習している選手が僕にとって同門──チームメイトです。達郎君は他のジムの選手ということでもなくて、なんていうのか……家族ではなくて、親戚のような感じですね」

──ではタイトル戦でなくても、対戦相手の一人として戦うことができる?

「UFCならしょうがないです。日本の団体とかで達郎君と戦えと言われると違うかなって思うけど、UFCなら一発目で平良戦が組まれても……。別にランカーが相手になるわけだし、それはそれで自分的にはオイシイんで、やって勝ちたいです」

──平良選手が勝ち星を重ねる間にも、UFCフライ級はブラジルや中央アジアから続々とポテンシャルの高い選手が集まってきています。

「そうっすね。自分、まだ21歳でMMA的には全然完成していなくて。自分がUFCで2年ぐらい経験を積めば、今の自分とは全然違うようになっていると思います。今、こういうことを言っても信じてもらえないだろうけど、2年間UFCと絡めば中央アジアとかのヤツにも負ける気はしないです」

──日本でもフライ級は層が厚く、その日本のトップとの対戦がないことで怜選手の能力に関して、懐疑的な目が向けられることもあります。そのような意見に対して、また日本のフライ級戦線に関してどのように思っていますか。

「う~ん、これから何が起こるのかは分からないですけど……交わることは、今のところはない。そう思っています。別に神龍にライバル心はないし、そっちに行ったんだなって思っていますし」

──日本のフライ級の話題になると、対象はいきなり神龍誠選手ですか(笑)。

「神龍はUFCに行きたいって言っていて、CFFCとかで試合までしたけどUFCと契約できなかったわけじゃないですか。UFCで戦いたいなら、なぜ面倒くさがらずRoad to UFCに出なかったのか。そこに出ないで、僕からすると近道を選んで契約はできなかったからRIZINで戦っている。もう同じ道を歩いているとは思っていないです。

もちろん堀口選手は日本のトップで、世界のトップです。僕自身、堀口選手を越えないといけないことは分かっています。ただ、今の僕には堀口選手を越えるために日本で戦うという道にはいないです。だから、日本で戦うことを選ぶ選手と交わることは──今はないと思っています。

『鶴屋怜、日本で誰と戦ったんだ?』という声があっても、僕はUFCに行って、UFCでチャンピオンを目指します。UFCでチャンピオンになれば、誰も文句は言えなくなる。誰も、何も言えなくなる。僕が目指すのは、そこなんです。だから『日本で強い選手と戦っていない』と言われれば、そうです。そこを見ていないので」

──押忍。あと一点、怜選手はチームメイトのセコンドに就くことが多いですね。週末には連日で、また1日で会場を変えても怜選手が会場にいてセコンドをしているということがありました。

「なんか、頼まれるんですよ(笑)。太田忍さんとかも、毎試合のように『怜、就いてもらえる?』って感じで。KAREN、松井斗輝君、秋元強真もそうですね。チームメイトのセコンドに就くと、勝って欲しいから本当に緊張します。自分の試合であんな風になることがないのに、セコンドだとメチャクチャします。

将来的に自分の試合でも、そんな感じで緊張することもあるだろうし。皆、そこは乗り越えるしかない。そんなときに、セコンドをしていて凄く緊張し、乗り越えた経験は生きてくるのかもしれないです。とにかく、あの感覚は何とも言えない嫌な感じなので。

ただ、それはあくまでも付随してくるもので、チームメイトに勝って欲しいからセコンドをやっています。一緒に練習している仲間だし。それに圧勝とかすると、俺もこの勢いで行くぞって思えますし。ただ負けた時は……これが勝負なんだと、気分が落ちないように自分に言い聞かせています」

──そういえば1月28日に修斗新人王トーナメントのストロー級決勝で、麻生Leg Lock祐弘選手と戦う根井博登選手のセコンドにも就いていますね。

「あぁ、根井は中学の頃からレスリングを習いにきていて。自分がコーチをしていたんです(笑)。それで高校でレスリングをやるとかでなく、MMAをやるようになって」

──2006年6月生まれ。まだ17歳の根井選手ですから、そういうこともあるのでしょうね。既に次世代が育ってきている怜選手ですが、2月4日のRoad to UFC決勝に向けて、一言お願いします。

「一発目、しっかりとインパクトを残す勝ち方をして、自分はUFCでも通用するんだと思われるような試合をします。正直、4階級とも中国人選手が決勝戦で出てきます。フェザー級は2人とも中国人で、凄い勢いになっています。だから俺が中国人選手を止めないと。」

──バンタム級決勝で戦う韓国のイ・チャンホも、韓国と日本がしのぎを削り合って成長し中国に負けないようにしないといけないということを言っていました。

「ハイ。そのインタビューは自分も読みました。ここで中国を止めないと、これからどうなってしまうのかという危機感もあるし。バンタム級は韓国の選手も頑張ってもらう。ライト級で原口(伸)選手にも勝ってもらって──フライ級は絶対に俺が勝ちます」


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45 AB Brave CF IMMAF MGL-1FC20 MMA MMAPLANET o   エンフトルガ・ガンボルド オトゴンバートル・ボルドバートル サブリナ・ソウザ ダギースレン・チャグナードルジ トゥルバヤル・フレルバートル ナムナンバヤル・トール ハタンバータル・フーヘンフー パンクラス ムハマド・モカエフ ムハンマド・サロハイディノフ ムンフジャルガル・バットスフ ラマザン・ギチノフ 中村倫也

【MGL-1FC20】計量終了 Must Check!! 草原のモカエフ?!=オトゴンバートル&蒙古の拳=エンフトルガ

【写真】プロデビュー戦、どのようなパフォーマンスを見せることができるか──オトゴンバートル・ボルドバートル(C)MGL-1FC

6日(土・現地時間)にモンゴルはウランバートルのオムニクラブで開催されるMGL-1FC20の計量が5日(金・同)に行われた。ここではメインのMGL-1 FCライト級王座決定戦=ハタンバータル・フーヘンフー✖ナムナンバヤル・トール戦以外のマッチアップに焦点を当てたい。
Text by Manabu Takashima

昨年はナンバーシリーズが1大会、育成のFN大会も1大会の開催だったMGL-1FCだけに、連続出場を果たす選手も少なくない。バンタム級のムンフジャルガル・バットスフ、ライト級のエンフトルガ・ガンボルドはその昨年の2大会でいずれも勝利を飾っている。


なかでもエンフトルガは15秒、そして2R1分12秒と連続KO勝ちで、MVP的な活躍でデビュー以来のレコードを3勝1敗としている。

今大会でエンフトルガは1年前にフェザー級王座決定戦でダギースレン・チャグナードルジに敗れたトゥルバヤル・フレルバートルと戦う。

体格差はあるが、いわば格上の相手へのチャレンジだけに勝てばモンゴル国内での大きなステップアップとなるエンフトルガ、勝敗と当然として豪腕スタイルに幅を持たせているのか、それともより特化しているのかにも注目したい。

さらに今大会でデビュー戦を戦いファイターのなかにも、見逃せない選手がいる。それがフライ級のオトゴンバートル・ボルドバートルだ。

オトコンバートルは2022年のIMMAFアジア大会(シニアの部ではタジキスタン代表、現在はパンクラスで活躍中のムハンマド・サロハイディノフ。BRAVE CFで新人離れした強さを見せるラマザン・ギチノフ、ベラルーシでキャリアを順調に積み上げるスルタン・オマロフ、女子でもファビオラ・シウバ、サブリナ・ソウザというバーレーン国籍を持つダゲスタン&ブラジル人ファイターが優勝している)ジュニアの部フライ級で銀メダルを獲得しており、今回はツォグトゲレル・ニャムゲレルと初陣対決となる。

昨年11月にIMMAF世界大会に出場予定もビザの発行が間に合わず断念したオトコンバートルは、これを機にプロでの活躍に切り替えた。この他、2023年にはどのような組織による大会か詳細は不明だが、アジアMMA選手権優勝という実績を持つ。そのオトコンバートルは昨年5月に中村倫也がモンゴルを訪れた際に、シャンダスMMAでレスリングのスパーリングをしており、相当な意気込みもって立ち向かっていた。

負けん気と確かなレスリング能力を誇り、ノーアームギロチンなどサブミッションも使いこなすオトコンバートルは、草原のムハマド・モカエフというべきポテンシャルを持っているのか──デビュー戦から要チェックが必要だ。


■ MGL-1FC20対戦カード

<MGL-1 FCライト級王座決定戦/5分5R>
ハタンバータル・フーヘンフー(モンゴル)
ナムナンバヤル・トール(モンゴル)

<ライト級/5分3R>
トゥルバヤル・フレルバートル(モンゴル)
エンフトルガ・ガンボルド(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
ムンフジャルガル・バットスフ(モンゴル)
トゥウシントゥグルドゥル・ダシドルジ(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ジャンチウニャンボー・バットチョローン(モンゴル)
ハグワスレン・ツォグトサイハン(モンゴル)

<フェザー級/5分3R>
アルタンスフ・オルズウォイ(モンゴル)
アンフバヤル・チョローンバートル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
スフバット・オトゴンスレン(モンゴル)
エンフアムガラン・エルデネトール(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)
ツォグトゲレル・ニャムゲレル(モンゴル)

<ライト級/5分3R>
オーガンバヤル・プレウスレン(モンゴル)
ムンフウィルス・オトゴンスフ(モンゴル)

<フェザー級/5分3R>
ムルン・ボルドバートル(モンゴル)
エルムーン・バヤスガラン(モンゴル)

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MMA MMAPLANET o Road to UFC Special UFC UFC295 UFN UFN231 ケヴィン・ボルハス ザルガス・ズマグロフ ジャイルトン・アルメイダ ジョシュア・ヴァン デリック・ルイス ボクシング ムハマド・モカエフ ライカ 大沢ケンジ 平良達郎 柏木信吾 水垣偉弥

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:11月 ヴァン×ボルハス「MMA歴3年のミャンマー人選手が……」

【写真】ジョシュア・ヴァン、2024年の要注目のフライ級ファイターだ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は水垣偉弥氏が選んだ2023年11月の一番──11月11日に行われたUFC295のジョシュア・ヴァン×ケヴィン・ボルハス戦について語らおう。


――11月の一番として、水垣さんにはUFC295でのジョシュア・ヴァン×ケヴィン・ボルハスを選んでいただきました。

「僕はこのジョシュア・ヴァンという選手にすごく注目していて、ヴァンは22歳と若い選手なのですが、本格的にトレーニングを始めたのが19歳らしいんですね。しかも彼はミャンマー人で、どのタイミングでアメリカに来て練習しているかは定かではないのですが、MMA歴3年のミャンマー人選手がこのレベルのMMAを出来てしまうのかと驚きました。そういう部分でとても気になっている選手です」

――ヴァンはFury FCでフライ級王者となり、今年6月からUFCに参戦して、ボルハス戦がUFC2戦目でした。

「UFCデビュー戦でザルガス・ズマグロフと対戦して、ズマグロフが負けが続いている状態ではあったんですけど、その相手にも勝っていますし、とにかく彼にはセンスを感じますね。世代・キャリア的には平良達郎選手と同じだと思うので、これからのフライ級を面白くしてくれる新しい選手としても期待しています」

――僕も改めて試合映像を見直して、格闘技を始めて数年の選手なのかと思いました。特にセンスを感じたのは打撃の部分です。構え方、ステップ、動きのキレ、力の抜け具合など。

「ボルハス戦はほぼ打撃の展開でしたが、僕も打撃には非凡なものを感じました。ボディブローを交えたパンチのコンビネーションや余裕を持った試合運びなど、格闘技歴数年のレベルじゃないです」

――所属ジムの4oz. Fight Clubもトップ選手が多数存在するジムではないんですよね。

「そうなんですよ。もちろん誰と練習しているかが強さにつながるわけではないですが、名門ジムの所属ではないからこそ、どんな練習をしているんだろうという興味もあります。僕はどうしても打撃と比べると組み技・寝技の習得には時間がかかると思っていて、この試合でも打撃とテイクダウンのタイミングの良さは見てとれたのですが、打撃からの流れでテイクダウンを取っている=打撃のスキルを活かしてテイクダウンしている印象だったんですね。改めて打撃はセンスがあると一気に伸びるもので、それに比べると組み技・寝技は時間がかかるんだなと思いました」

――もちろん組み技・寝技にもセンスはあると思いますが、練習を始めて数年で飛躍的に伸びることはないような感覚はあります。

「例えば打撃を何年もやっている選手と格闘技歴は浅いけど打撃のセンスがある選手がスパーリングしたら、後者が有利になることもあるのが打撃じゃないですか。寝技でそれと同じことはなかなかないと思うんですよね」

――統計的をとっていないので一概には言えませんが、そういうイメージはありますね。

「もちろんボクシングで世界チャンピオンを目指すとなれば、子供の頃からボクシングをやるに越したことはないと思いますが、MMAという意味では組み技・寝技を先に始めておく方がいいのかなと思いますね」

――あとはMMAのセンスという部分では3Rにパンチからテイクダウンをとった場面など「ここでテイクダウンにいけるのか!」と思いました。

「タイミングが抜群でしたし、あの流れでテイクダウンにいけるのは試合の組み立てに余裕を持っていますよね。1Rにダウンを奪われて、2Rに打撃で盛り返して、3Rの序盤にテイクダウンにいくのはMMA的な頭の良さを感じました」

――逆に3Rにトップキープできるタイミングで足関節を狙って失敗するなど、まだ寝技にそのものには慣れていないのかなと。

「僕もそう思います。ああいう純粋な寝技の攻防になると、まだ格闘技を始めて3年の選手だなと思いますよね。だからMMAをやるにあたって、早い時期に組み技・寝技をやることは大事だと思うし、相手をコントロールするバランス感覚や重心の移動などは、早い時期に時間をかけて覚えておくことがいいのかなと思いましたね。ヴァンのように打撃はセンスがあれば2~3年でここまでのことが出来るようになるわけで、なおさら組み技・寝技は早くやっておくべきだと思います」

――これもお伺いしたかったのですが、ヴァン選手はスタンドでの立ち位置とプレッシャーのかけ方が絶妙だと思いました。常にボルハスに対して何かアクションをかけられる位置で戦っていたと思います。

「僕もそうだったんですけど、プレッシャーをかけていくと、どうしても(距離を)詰めすぎちゃうんですよね。だから自分が一番得意なオイシイ距離をキープするというのは実は難しくて、距離をキープすることに集中すると自分のプレッシャーが弱まってしまう。僕の場合は自分の得意な距離になったらそこで打撃をまとめて、そのままプレッシャーをかけてクリンチになっても構わないと思ってやっていました。でもヴァンは相手のレベルがあったにせよ、自分のオイシイ距離に長くいることが出来ていて、距離感のセンスも感じましたね」

――またこういったポテンシャルを持った選手がミャンマー人であるということも驚きです。

「Road to UFCでもインドネシアやインドなど、今まであまり見ることがなかったら国から選手が出てきて、まだまだ粗削りではあるんですけど、みんな試合をする度にどんどん強くなっているじゃないですか。一つきっかけがあればその国のMMA人口は増えると思うし、ヴァンのようにUFCで活躍する若いニューヒーローが出てくると、彼に憧れてMMAを始めるミャンマーの選手も増えるでしょうね」

――しかも一攫千金を目指して早くから米国に住んで練習する選手も出てくることもありそうです。UFCのフライ級はトップグループのメンバーがある程度固まっているので、ヴァン選手のような新しい世代の選手たちが出てくることで階級が活性化しそうです。

「ムハマド・モカエフも愚痴っていましたよね、『ランキングの上のヤツらが試合をやってくれない』って。まだヴァンはモカエフや平良選手に比べると荒さはありますが、その分、化ける可能性があると思うので、数年後どう成長しているかが楽しみですね。本当に僕はこの選手はセンスに溢れていると思うので、インタビューして細かいことをたくさん聞いてみたいです。

もしかしたらMMAの練習は3年だけど、ミャンマー時代に親戚のおじさんがボクシングをやっていて、子供の頃から教わっていた…とか、そういうエピソードがありそうな気もするんですよね(笑)」

――そうじゃないと辻褄が合わないんじゃないか、と(笑)。

「はい(笑)。でもそう勘ぐってしまうぐらい、打撃のセンスや技術はピカイチだと思います。もうちょっと強い相手とやれば穴も見つかると思うのですが、彼のセンスやポテンシャルの高さには注目したいです」

――そして番外編としてUFN231でのジャイルトン・アルメイダ×デリック・ルイス戦についても聞かせてください。この試合は5分5Rのうち、アルメイダが合計13回マウントポジションをとっていたにも関わらず、フィニッシュまで至らず判定決着になるという不思議な試合でした。

「UFNとはいえ、UFCという名がつく大会のメインイベントで、こんな試合があるのか、と。試合前からルイスがテイクダウンされたらキツイとは思っていて、アルメイダが1Rにテイクダウンしてマウントまでいったんで、このまま早いタイミングでフィニッシュするだろうなと思って見ていたんです。そうしたらルイスが粘るというか、アルメイダが攻めあぐねるというか。何とも言えない展開が続きましたよね。3Rまではアルメイダがフィニッシュするかも?と思っていましたが、4・5Rはアルメイダがマウントをとってもフィニッシュできなそうだな…と思うようになっていました」

――グラップリングでマウントやバックをとられて一本取られたくないからディフェンスに徹して、そのまま終わるという試合もありますが、MMAの試合であれだけ簡単にマウントをとらせる選手もいないですし、あれだけマウントをとっても攻めきれない選手も珍しいですよね。

「ストライカーに一切ポジショニングの概念がない。グレイシー一族だけがポジショニングを知っている。初期UFCを見ているような錯覚に陥りました。色んな選手や試合を見ることができるUFCですが、2023年にこういう試合を見たのは逆に新鮮でした」

――今回もありがとうございました。2024年もよろしくお願いします!

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